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第10回目 形材圧延,管の製造 材料加工 Ⅱ

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第10回目 形材圧延,管の製造 材料加工 Ⅱ
第10回目
形材圧延,管の製造
生命医科学部 医工学科
バイオメカニクス研究室(片山・田中研) IN116N
田中 和人
E-mail: [email protected]
内線: 6408
形材
板以外の圧延のこと
形材の圧延
みぞを外周につけたロールを利用
大部分が熱間加工
理論的解析は困難
形材の圧延での重要事項
孔形系列のやり方
圧下率の各パスでの配分
プリントNo.8 図5.1
参考文献 図7.1
材料加工 Ⅱ
Biomechanics Laboratory
複雑な断面形状
の土木・建築・機
械構造用部材で
大形形鋼,中形
形鋼,小形形鋼
に分類.
熱間圧延により
製造.
製造方法:孔型
圧延法,ユニバー
サル圧延法
形材の圧延
【孔型圧延法】
山形鋼,溝形鋼,I形鋼,鋼矢板,レー
ルなどを製造
熱間圧延法
1対のロールに複数の孔型
ロールの回転方向を逆転,孔型の数
だけ往復して順次製品形状に近づけ
る圧延法
【板圧延との違い】
圧下率が幅方向で一様でない
接触長さが不同
ロール半径が各部で異なる
周速が幅方向で変化
孔形の側壁面により幅広がりを拘束
[email protected]
プリントNo.8 図5.1
参考文献 図7.1
教科書 p.141 表6.3
形鋼の種類
[email protected]
孔形圧延と板圧延の違い
[email protected]
平圧延
圧下率:均一,単純圧縮の場合と類似
角→菱形
圧下量:中央部が大
圧下率:ほぼ均一
接触長さ:幅方向不均一
角→長円
両縁部が強く圧下され,せん断変形
圧下率:不均一
接触長さ:幅方向不均一
圧延圧力
幅方向で異なる
プリントNo.8 図5.3
参考文献 図7.4
複雑な三次元変形となる
製品の品質にも影響する
プリントNo.8 図5.4
参考文献 図7.5
圧延圧力の分布
[email protected]
開孔形
上下のロールに孔形
ロールの合わせ目に材料の幅広がり
粗圧延
閉孔形
片方のロールのみぞに他方のロール
のフランジ部がはまりこむ
幅広がりの拘束
不均一変形の例
[email protected]
フラット方式:フランジをフラットに圧延,最終仕上げで直角.
圧延途中で深い孔型を付ける必要が無く,ロールの強さを
低下させない.曲げの痕跡が残るおそれあり.
バタフライ方式:圧下と共にフランジの角度を順次上げていく.
ロールによる直接圧下で,深い孔型を付ける必要が無い.
プリントNo.8 図5.5
教科書 p.142 図6.21
参考文献 図7.6
孔形の種類
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孔型方式(1)
[email protected]
ストレート方式:断面を水平に保ちながら圧延
ロールに軸方向推力が出来ず,材料のねじれも無い.
孔形の数を少なくできる
角隅に肉を十分出してやる.
ダイヤゴナル:断面をロール軸に対して交互に反対向きに傾斜さ
せて造形
フランジ部の直接圧下可能.
水平ロール:上下方向
垂直ロール:左右方向
特徴
孔形圧延では圧下しにくい部分
を効果的に圧下
横断面の寸法精度良好
表面品質:優
ロール摩擦:小
フランジのある形材に有利
プリントNo.8 図5.7
教科書 p.142 図6.21
孔型方式
[email protected]
【ユニバーサル圧延機】
1組の水平ロールと1組の垂直ロールを1基の圧延機の中に配
置し,厚さと幅を同時に圧延出来るようにした圧延機
材料に上下・左右か
ら均一な圧力をかけ
て圧延
ロール間隙間を調整
することで,多種類の
形状に適応可能
上下・左右対称でフ
ランジ幅の大きいH
型鋼など,形鋼の圧
延,および板の分塊
圧延に広く利用
レールのユニバーサル圧延
参考文献 図7.8
ユニバーサル圧延
[email protected]
強度の必要な頭部と脚部:直
接圧下によって十分鍛錬
プリントNo.8 図5.8
参考文献 図7.9
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レールのユニバーサル圧延
[email protected]
長円と角の方式
断面減少率:大 → 小形棒鋼圧延
菱形と角の方式
良好な製品表面 → 中形棒鋼圧延
箱形と平の方式
ロールの工作が容易→ 大形棒鋼圧
延
棒鋼
断面:円形(丸鋼),正方形(角鋼),六角形(六角鋼)
機械部品のシャフト,ボルト,ナット,バネ,軸受けなどの素
材,鉄筋コンクリート・ビルディングの強度部材等
線材
直径が5~20mmの円形断面
圧延後はコイル状に巻き取られて出荷
くぎ,針金,鉄線,ワイヤーロープ,ピアノ線,ケーブル線,ね
じ,ボルト・ナットなどの種々の部品の素材
プリントNo.8 図5.2
参考文献 図7.2
丸棒圧延法
[email protected]
鋼管:石油採掘用の油井管,石油・天然ガスの輸送管,ガス・
蒸気・油・水などを送る管,ボイラ・熱交換器用の管,電気配管
用管,自動車・自転車・土木工事用パイプ,足場用鋼管,鋼管
柱などの幅広い分野で使用
サイズ:直径が数mm~数m
種類
継目無し鋼管(シームレスパイプ):ビレットに穴を空けて圧
延して作る
溶接鋼管:薄板をロール成形等で円形に加工後,溶接して
作る
丸棒(線材)圧延法
[email protected]
鋼管:石油採掘用の油井管,石油・天然ガスの
輸送管,ガス・蒸気・油・水などを送る管,ボイ
ラ・熱交換器用の管,電気配管用管,自動車・
自転車・土木工事用パイプ,足場用鋼管,鋼
管柱などの幅広い分野で使用
サイズ:直径が数mm~数m
継目無し鋼管(シームレスパイプ):30%
中実素材のビレットに穴を空けて圧延して
作る
厚肉の粗管(せん孔機)
仕上げ(延伸圧延機)
溶接鋼管:70%
薄板をロール成形等で円形に加工後,溶
接して作る
帯板or厚板
円筒形に成形
突き合わせ部を溶接,鍛接 プリントNo.8 図
参考文献 図7.10,21
鋼管の圧延法
[email protected]
管(pipe)の製造方法
[email protected]
継目無鋼管
中実棒
↓
せん孔圧延機
厚肉中空棒材
↓
延伸圧延機
肉厚を薄くして長さを伸ばす
↓
絞り圧延機
外径を定めて真円にする
↓
矯正,検査
継目無鋼管の製造方法
プリントNo.9 図6.1
溶接パイプ シームレスパイプ
参考文献 図7.10
[email protected]
シームレスパイプ
[email protected]
スティフェルマンネスマン型せん孔圧延機
主ロール:中央に最大直径,円錐型
垂直面に平行
水平方向には互いに反対方向に傾斜
ゴージ(ロール直径最大部分,隙間が最小の部分)にせん孔
プリントNo.9 図6.1,2
用プラグ
参考文献 図7.10,14
シームレスパイプ
[email protected]
せん孔圧延機
[email protected]
主ロール:半円形の孔形
戻しロール:主ロールと反対方向に
まわる
ピルガーミル
特殊な孔形を持つ2段ロール
• AB:噛込み
• BC:仕上げ
• CA:ロールから解放
最低限2回:耳が生じるため
圧延速度はあまり早くない
減面率:90%
プラグミルの後は摩管機(リーラー)
肉厚の均一化
プラグによる中筋の除去,みがき
プリントNo.9 図6.1,3
プリントNo.9 図6.4
参考文献 図7.10,15
参考文献 図7.16
延伸圧延機
[email protected]
マンドレルミル
中空素材にマンドレルを通して外径と肉厚を小さくする
水平に対して45°傾斜,スタンド間が互いに90°
作動原理
第1,2スタンド:管を密着させる
第3-8スタンド:肉厚減少
最終スタンド:真円に
特徴
管の長尺圧延
圧延効率が高い
多量生産にむく
小径管製造に向く
その他の延伸圧延機
(マンドレルミル)
その他の延伸圧延機
(ピルガーミル)
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アッセルミル
中心線に対して8°の傾きを持った3つのロールとマンドレ
ル
特徴
内面仕上がり良好
厚肉管の製造に適す
プリントNo.9 図6.5
プリントNo.9 図6.6
参考文献 図7.18
参考文献 図7.19
[email protected]
その他の延伸圧延機
(アッセルミル)
[email protected]
定形圧延機(サイザー)
定形が目的(絞り圧延が目的ではない)
水平に対して45°の傾き,互いに90°の傾きの5-7スタンドの2段ロール
前半のスタンド:外径絞り
後半のスタンド:真円に
リーラーで延伸加工後
絞り圧延機(レデューサー)
:外径や断面が不正確
小径管を製造
スタンド数を増やして大幅に絞る
肉厚減少は不可
張力絞り圧延機(ストレッチレデューサー)
張力を加えて肉厚減少も目的とする
絞り圧延機
円筒形に成形
突き合わせ部を溶接,鍛接
UOプレス法
UプレスによりU字形に曲げる
Oプレスにより管状に成形
パイプラインに利用
プリントNo.9 図6.1
プリントNo.8図, No.9 図6.9
参考文献 図7.10
参考文献 図7.21,23
[email protected]
プリントNo.8 表
参考文献 表7.3
製管方法の特徴一覧
溶接鋼管:70%
帯板or厚板
[email protected]
溶接鋼管の製造方法
[email protected]
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