...

「VVAULT 2.2」速度改善 ベンチマークレポート

by user

on
Category: Documents
19

views

Report

Comments

Transcript

「VVAULT 2.2」速度改善 ベンチマークレポート
「VVAULT 2.2」速度改善 ベンチマークレポート
本文書のご利用にあたって
本文書には著作権によって保護される内容が含まれています。
本書の内容の一部または全部を著作者の許諾なしに複製、
改変、
および翻訳することは著作権法下で許可事項を除き禁止されています。
本文書内の社名・製品名は各社の商標又は登録商標で
す。本文書の内容は2012年5月28日現在のものです。
※本文書で使用している情報及び画像は本文書執筆時点のものです。そのため、最新版の製品および製品 Web サイトと文言やデザイン等が異なる場合がございます。
WHITE PAPER
「VVAULT 2.2」速度改善 ベンチマークレポート
はじめに
本資料は、
「VVAULT 2.2.0」で行った速度改善に関するベンチマークレポートです。
尚、
今回の速度改善は主に小容量(数KB程度)のファイルを大量に処理する場合にボトルネックとなるRDB処理のコスト低減を中心に対応して
います。
検証方法
このベンチマークでは、
「20KBx100ファイル」
「100MBx100ファイル」
「4GBx1ファイル」
の3パターンに対して、
共有フォルダ経由の「読込」
「書込」
「削除」処理を、
「VVAULT 2.2.0」
「VVVAULT 2.0.3」
「HDD」で実施し、
その速度を計測します。
尚、
処理はコマンドプロンプトから「Xcopy」コマンド(読込/書込)
及び、
「Rd」
コマンド(削除)
を実行し、
計測結果は各項目毎の3回の結果の
平均とします。
今回の検証ではコマンドプロンプトから「Xcopy」及び「rd」コマンドを利用しますが、エクスプローラからファイルを操作した場合等、環境によって傾向が変化する
場合がありますので、
結果はあくまで速度比較の参考値としてご認識ください。
検証環境
インストールPC
OS : Windows Home Server 2011
CPU
: Intel Core i3 2100(Dual-Core 3.10GHz)
M/B
: Intel DZ68DB
Memory
: A-DATA AD3U1333C4G9-2(DDR3 4GB)
HDD1
【OS用】Western
:
Digital Caviar Black WD1002FAEX(1TB)
HDD2
【構成ストレージ用】Western
:
Digital Caviar Black WD1002FAEX
(1TB)
HDD
: CORSAIR FORCE GT CSSD-F120GBGT-BK(SSD 120GB)
ネットワーク : ギガビット・イーサネット
検証環境のマシンで使用したハードディスク
クライアントPC(Dell VOSTRO 3450)
OS : Windows 7 Professional
CPU : Intel Core i5-2410M(Dual-Core 2.30GHz)
HDD : CORSAIR FORCE GT CSSD-F120GBGT-BK(SSD 120GB)
ネットワーク: ギガビット・イーサネット
クライアントPCで使用したハードディスク
(SSD/eSATA接続)
WHITE PAPER
「VVAULT 2.2」速度改善 ベンチマークレポート
ベンチマーク検証結果
小容量ファイルの処理速度検証
右図は今回の速度改善の対象となる小容量ファイルの検証結果です。
検証方法は容量を20KBにした100ファイルに対してコマンドプロンプトか
らXcopyコマンド及び、Rdコマンドをそれぞれ3回実行し、その平均値を結
果としています。
読込・書込処理については図1に示す通り、旧バージョンのVVAULT 2.0.3と
の比較では、読込が3倍以上、書込が1.7倍程度向上した結果となりました。
ただし、書込については改善はしているものの、HDDと比較すると大きな
図1「20KB x 100ファイル」
読込・書込処理の検証結果
速度差が生じる結果となっています。
また、
削除処理についても図2で示す通り、VVAULT2.0.3と比較した場合は、
2.7倍程度の速度向上が確認できるものの、書込処理と同様、
HDDと比較
すると速度差が顕著な結果となっています。
図2「20KB x 100ファイル」
削除処理の検証結果
大容量ファイルの処理速度検証
右図は大容量ファイルの検証結果です。検証方法は小容量ファイルと同様、
容量を100MBにした100ファイルに対してXcopy及びRdコマンドを実行し
ます。
図3が読込・書込処理の結果となりますが、1ファイルが100MBの大容量に達
すると、VVAULTのボトルネックが無視できるレベルとなり、HDDと比較して
も遜色の無い速度となりました。尚、若干ではありますが、読込については
HDDよりも高速な結果となっています。
図3「100MB x 100ファイル」
読込・書込処理の検証結果
削除処理については図4で示す通り、HDDの処理速度が前述の20KBファ
イルの削除処理の速度と比較して大幅に低下(約1/3)しています。
一方で
VVAULTの処理速度はそれほど低下していない為、HDDとの速度差が大幅
に縮まる結果となりました。
図4「100MB x 100ファイル」
削除処理の検証結果
総評
今回の検証によって「VVAULT2.2.0」で小容量ファイルをまとめて扱う場合の読込速度が大幅に改善されたことが確認できました。
小容量ファ
イルの処理速度についてはまだHDDの速度には及んでいませんが、
一方で、
大容量ファイルの場合は既にHDDと比較しても遜色の無い速度
となっています。尚、今回はCPUによる性能差については検証していませんが、
傾向としてCPUによってもパフォーマンスが変化します。例として
「Core i7 2600K」にて「20KBx100ファイル」のテストで「読込」
「書込」
「削除」
のいずれも「Corei3 2100」
の2倍程度の速度向上を、
対して「Atom」
などの低スペックのCPUでは「Corei3 2100」の1/2から1/3程度の速度低下を確認しています。
VWP-20120528
Fly UP