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(P.20-P.25)(PDF形式:574KB)
3.新興国市場開拓の窓口となる成長拠点開発プロジェクト
① 企業ヒアリング等で示された意見
○ 新興国は① 面積・人口が大きい、② 市場情報が不足等の
理由により、「どの地域・都市から輸出市場開拓・現地進出を
行っていくか」の判断が容易ではない場合が多い。
○ 中間層が集まる都市圏において、我が国と相手国政府とが、
共同で推進できる成長拠点開発プロジェクトを設定できれば、
我が国企業の輸出市場開拓・現地進出の突破口作り、ビジネス
環境改善のために効果的。
※ 今回、海外のジェトロ事務所等を通じて、各国で検討されているプロジェクトを調査。
(参考)拠点開発プロジェクトの戦略的活用のイメージ
○我が国企業のニーズを踏まえた戦略的インフラ整備
○クールジャパン等を含めた我が国からの輸出市場開拓の窓口
○工業団地等による我が国企業の集積拠点
○中央政府・地方政府を巻き込んだビジネス環境改善
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ASEAN、南アジア地域の成長拠点開発プロジェクトの例
【カラチ】
(パキスタン)
・繊維産業専門の工業団地
・ジェトロが構想案を提供
【ダッカ・チッタゴン大都市圏】
(バングラデシュ)
・幹線鉄道改修
・ヤンゴン環状鉄道
【ティラワ】
(ミャンマー)
・経済特区
・幹線鉄道改修、ヤンゴン環状
鉄道建設
【ダウェイ】
(ミャンマー)
・経済特区
・工業団地、港湾、火力発電所、
アクセス道路
【北部ハノイ首都圏】
(ベトナム(ハイフォン))
・バリアブンタウ工業団地
・ラックフェン港プロジェクト、ハ
ノイ-ハイフォン間高速道路
【プノンペン首都圏】
(カンボジア)
・シアヌークビル経済特区・港
湾の開発
【南部ホーチミン都市圏】
(ベトナム)
・ホーチミン都市鉄道1号線
・ロンタイン国際空港建設 等
【デリー・ムンバイ地区】
(インド)
・デリーとムンバイの間に、貨
物専用鉄道を敷設。 周辺
に、工業団地、物流基地、発
電所、道路、港湾、住居、商業
施設などのインフラを民間投
資主体で整備。
・日印共同の地域開発構想。
【ジャカルタ首都圏】
(インドネシア)
・MPA(首都圏投資促進特別地
域)
・経済回廊構想の一部分
【チェンナイ・バンガロール
地区】
(インド(タミル・ナドゥ州))
・南部中核拠点開発
・チェンナイ-バンガロー
ル間道路・鉄道
【スラバヤ都市圏】
(インドネシア)
・インドネシア第二の都市
・空港、港湾、水処理などインフ
ラプロジェクト
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中東・北アフリカ地域の成長拠点開発プロジェクトの例
【トルコ】(イスタンブール、アンカラ)
・インフラ需要に加え、中間層・富裕層の拡大により市
場としても魅力。
・ロシア、欧州、MENA、中央アジアコーカサス各国に
囲まれ、地政学的にも重要拠点。
チュニス
タンジェ
●
イスタンブール
●
● アンカラ
●
● エルビル
●
トリポリ
●
カイロ
● バグダッド
● バスラ
ダンマン ● ● ドーハ
●
リヤド
【北アフリカ】
●エジプト(カイロ)
・中東・北アフリカ最大の人口。石油・ガス開発、地
下鉄、発電所入札等、多数の日本企業が関与。
●モロッコ(タンジェ)
・太陽光IPP事業はじめ新エネ・インフラ案件等で日
本企業の関心高。
・大西洋に面するタンジェ港は、港湾開発が進み、
欧州及びアフリカ市場への物流・輸出拠点として
地理的優位性。
●リビア(トリポリ)
・カダフィ政権崩壊後、エネルギー開発を中心に新
たなインフラ復興需要。
●
アブダビ/ドバイ
【湾岸】
・石油・天然ガス開発に加え、新中間層の成長
によるインフラ・新規市場の需要が拡大。
●サウジアラビア(リヤド/ダンマン)
・ダンマン工業団地、ジュベール工業団地ほ
か、インフラ開発(水分野、新エネ等)事業が
進行。官民の産業協力タスクフォースで支援。
●イラク(エルビル/バグダッド/バスラ)
・油田権益獲得、復興インフラ(製油所、発電、
病院等)開発が進行。
●カタール(ドーハ)
・インフラ開発(2022年のワールドカップ需要に
向けた、鉄道、水、発電所等の開発を推進)
●UAE(アブダビ/ドバイ)
・アブダビ・エコノミックビジョン2030に基づく石
油・ガス事業、再エネ分野やインフラ 開発。
・ドバイは中東の物流・金融ハブとして多数の
日本企業が進出。
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中南米地域の成長拠点開発プロジェクトの例
【ブラジル北東部】
●ブラジル(サルバドール、レシフェ、フォルタレーザ等)
・北東部の人口規模は5,300万人、GDP/人は約4,400
ドルで、今後も市場は拡大傾向。ブラジルの伯都市開
発計画(PAC2)でも、北東部は有力な都市開発地域。
ボゴタ首都圏
●
フォルタレーザ
●
● レシフェ
●
サルバドール
【ボゴタ首都圏】
●コロンビア
・政情安定(治安改善)による堅調な経済発
展
・中間層の拡大等により、消費市場の拡大
可能性が高い
・今後は、太平洋側ルートのインフラ整備
(ボゴタ-ブエナベントゥーラ港の幹線
整備等)による輸送力増強がカギ。
23
(参考)中国における成長地域開発構想
<二横三縦>
【東北部】
『第12次五カ年計画』(2011~2015年)で打ち出
された、中規模の都市群の形成とそれらを連結させ
る都市化戦略構想
長春
●
日本に距離が近く、日
本語人材や日本の技
術力等に関心の高い
消費者が多い市場。
●
瀋陽
北京●
●
●
天津
大連
●青島
首都を含み、日本から
の海運の便もよい東部
の中心地域。
●
西安
【内陸部】
急成長する内陸市場の獲得とそのた
めの生産拠点として重要。
【環渤海】
●
成都 ●
重慶
●
●
上海
武漢
【沿岸部】
富裕層・中間層が多く、サービスや高
級材のニーズが高い市場。内陸向け
流通の起点としても発展。
●
広州
24
(参考)サブサハラ地域のインフラ開発プロジェクト等の動き
【西アフリカ】 域内人口約3億人、GDP約3,000億ドル
人口増加率約2.4%、 GDP成長率5.8%
●モーリタニア
●ナイジェリア
・インフラ開発(電力、再生エネ)の他、
・石油開発
我が国への食料供給(水産物)で関係拡大 ・アフリカ最大の人口(1.5億人)、インフ
●ガーナ、コートジボアール、セネガル等
ラ需要(電力、肥料プラント等)も旺盛
・石油開発(ガーナ・ジュビリー油田等)、イン
フラ開発(肥料・メタノール等)、輸出市場と
しても注目
● ヌアクショット
● ダカール
アビジャン アクラ
●
●
● アブジャ
● アディスアベバ
● ラゴス
【南部アフリカ】
●
● キンシャサ
ナイロビ
ダルエスサラーム
●
● ルアンダ
【東アフリカ】
As
域内人口約2.2億人、GDP約5,400億ドル
人口増加率約2.0%、 GDP成長率6.0%
●南アフリカ共和国
・サブサハラのGDPの1/3を占める経済大国。
中間所得層の成長による市場拡大
・インフラ開発需要が旺盛(鉄道、発電所(火
力、ガス、風力、原子力、水等)
・鉱物資源大国(プラチナ等:世界の8割等)
●モザンビーク
・原料炭採掘・天然ガス開発等で我が国企業
が参画。資源開発に伴うインフラ開発需要
(電力、鉄道、肥料プラント等)も旺盛。
●コンゴ民主共和国
・鉱物資源開発(レアメタル)
●アンゴラ
・石油開発に伴うインフラ開発需要(肥料、繊
維、セメント等)
●ボツワナ共和国
・鉱物資源開発(JOGMECリモートセンシン
グセンターを設置)
マプート
ハボロネ ●
●
ヨハネスブルク
●
域内人口約2.2億人、GDP約1,100億ドル
人口増加率約2.8%、 GDP成長率6.5%
●エチオピア
・5カ年計画に基づき、インフラ(電力、水、
鉄道)開発推進
●ケニア
・「ビジョン2030」に基づく、LAPSEET回廊
(ケニア-南スーダン-エチオピア交通)
開発プロジェクトの推進
・石油パイプライン開発
●タンザニア
・鉱物資源・天然ガス開発
・インフラ開発需要(電力、肥料プラント等)
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