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R-Map2015.qxd 2015.3.11 3:56 PM ページ 1
関係部署でご回覧ください
2015年5月∼2016年3月
獏
リ ス ク - マ ッ プ
2015年度
実践
研究会
(通算第11年度)
一流の講師の指導と異業種メンバー(製造から流通・販売まで)との
情報交流により、R-Map手法を実践的に活用し、リスク対策を向上させる!
各分科会研究テーマ(詳細はp.4∼6をご参照ください)
第1研究分科会:R-Mapによる開発段階からの安全構造設計
第2研究分科会:R-MapによるAcceptable Levelと社会心理
第3研究分科会:R-Mapによる事故事例解析・研究
第4研究分科会:R-Mapによる商品流通と消費者安全確保についての研究
※R-Map は、日本科学技術連盟の登録商標です。
研究会指導講師(敬称略)
(2014年12月1日現在)
「経済産業省製品安全対策優良企業表彰」の受賞企業の所属講師2名も指導にあたります。
統括主査
松本 浩二(製品安全コンサルタント)
分科会主査
第1分科会
伊藤 淳(日立アプライアンス(株))※1
第2分科会
高橋 悦之(日本電気(株))
第3分科会
井上 泰((株)インターリスク総研)
第4分科会
宮川 七重((独)製品評価技術基盤機構)
本研究会は、活動成果を
2014年9月に書籍として
発行しました!
今年度初めて参加される方には、4冊をセットで
進呈します。
副主査(氏名五十音順)
池沢 学((株)日立メディコ)
市川 敏夫(東芝メディカルシステムズ(株))
久保田 享((株)豊田自動織機)
酒井 健一((独)製品評価技術基盤機構)
杉山 明久(元 ヤマハ発動機(株))
橋本栄二郎((株)ディノス・セシール)※2
服部 毅(コニカミノルタ(株))
福川 治(富士通(株))
三本 利幸((株)日立メディコ)
−世界に通用する製品安全
リスクアセスメントシリーズ−
経産省製品安全課長推薦図書
●『R-Map とリスクアセスメント基本編』
●『手法編(上・下)』
※1)平成19年度(2007年度)経済産業省安全対策優良企業表彰
経済産業大臣受賞企業
※2)平成24年度(2012年度)経済産業省安全対策優良企業表彰
優良賞受賞企業
(注)都合により、変更する場合がございますので、予めご了承ください。
●『R-Map 分析事例100 選
−安全設計のための事例100 選−』
※研究会メンバーは、定価の20%引きで購入できます
一般財団法人 日本科学技術連盟
URL http://www.juse.or.jp/
R-Map2015.qxd 2015.3.11 3:56 PM ページ 2
リ ス ク - マ ッ プ
参加のおすすめ
R-Map実践研究会 統括主査 松本 浩二
(PSコンサルタント)
―R-Map手法は、グローバルな製品安全活動を強力に支援します!―
8年かけて作成しました。ここでは、
HBSE(Hazard-Based Safety
Engineering)が導入され、ハザー
ドから危害に至るエネルギーの伝達
と、それを防止するセーフガードが
エネルギーレベルに対応して解説さ
れています。危害の発生確率を直接
的には扱わずに、ハザードに対する
影響、リスクを軽減する方法を提示
する方法として注目され、R-Map実践研究会でも継続的に
研究しています。
経済産業省の「製品安全対策優良企業表彰」は、自主的
に製品安全活動を実施している事業者を表彰し、公表する
制度です。第1回目のH19年度受賞の日立アプライアンス
㈱に続き、H21年度の東芝テック㈱、H22年度のYKK AP
㈱と、本研究会で活躍されている企業が大企業製造事業
者・輸入事業者部門において経済産業大臣賞を受賞されて
います。研究会の成果がグローバル企業の製品安全活動に
組み込まれていくことは、本研究会の目的でもあります。
R-Mapではリスク低減の原則と名付けた層別化された
リスク低減要素を組み合わせ、受入れ可能なリスクレベル
まで低減するセーフティーモジュール法を開発しました。
また、参加企業の協力で、FTA(Fault Tree Analysis)と
R-Mapを組み合わせたPSPTA法を導入し、手法の発展、
普及を目指しています。世界は事故の再発防止から、未然
防止及び突破された場合を想定した被害の拡大防止、影響
緩和の時代に入っています。
R-Mapに対して予備知識がなくても、実際に安全にかか
わる業務に従事されている方なら研究活動に参加可能で
す。課題を持参して一緒に研究していただける方、大歓迎
です。
1990年に制定された国際安全規格ISO/IEC Guide51で
は、製品の安全をリスクの大きさで表し、時代と共に変遷
する許容可能リスクの概念を導入し、合理的に予見可能な
誤使用に対しても本質安全設計から優先して検討するとい
う指針を示しました。2005年に発足した「R-Map実践研
究会」は、リスクアセスメントに特化し、リスクを「見え
る化」するための異業種メンバーで構成された研究会です。
経済産業省は世界に先駆けて、2008年4月からリコール
判断に定量的リスク評価手法を導入しました。収集した製
品事故情報の重要度を判断するプロセスにR-Map手法を
採用し、所管の(独)製品評価技術基盤機構(NITE; ナイ
ト)において、R-Mapによる定量的リスク分析を5年間で
約2万件実施しています。
一方、欧州の消費者用製品(自動車を含む)に対する重
大事故報告の要否、リコールの判断基準として、2010年1
月の官報でリスクアセスメントガイドラインが公開され、
R-Mapとほぼ同等の判断基準を採用した、定量的なリスク
マトリックスが提示されました。
欧州を中心とした開発段階からのリスクアセスメント導
入の波は機械指令、低電圧指令、医療機器指令等に基づき
加盟各国内の法律により実施が強制化されてきています。
関連するISO又はIEC規格も既に制定されています。制定
の遅れていた守備範囲の広い消費者製品においても、
2013年4月に発行された製品安全ガイドラインISO 10377
と、リコールガイドラインISO 10393により、開発段階か
ら流通段階、使用・廃棄に至る全ライフサイクルに亘って
リスクアセスメントの導入が規定されました。R-Map実
践研究会では、2011年度より流通段階に特化した研究分
科会も発足しています。
2010年に発行されたIEC 62368-1は、オーディオ/ビデオ、
情報及び通信技術機器を包括する安全規格で、世界各国が
5
4
(件/台・年)
頻発する
10-4超
10-4以下
∼10-5超
しばしば
発生する
C
B3
A1
A2
A3
C
B2
B3
A1
A2
C
B1
B2
B3
A1
C
C
B1
B2
B3
C
C
C
B1
B2
C
C
C
C
C
無傷
軽微
中程度
-5
時々
発 3 10 以下
∼10-6超 発生する
生
頻
10-6以下 起りそうに
度 2 ∼10-7超
ない
1
まず
10-7以下
∼10-8超 起り得ない
0 10-8以下
考えられ
ない
なし
なし
0
A領域:受入られない(許容できない)
リス
ク領域。
ハザードがもたらす危害の程度や
その発生頻度を減少することにより、他の
リスク領域までリスクを低減することが求
められる。
リスクが低減できない場合は、
製品化を断念すべき領域。
市場に製品があ
る場合は、
リコール領域と考えられる。
B領域:危険/効用基準あるいはコストを
含めて、
リスク低減策の実現性を考慮しな
がらも、
最小限のリスクまで低減すべき領域。
ALARP領域
(As Low As Reasonably
Practicable region)
C領域:社会的に受入れ可能なリスクレベル。
安全領域。
重大
致命的
重傷
軽傷
通院加療
死亡
入院治療
製品発火
火災
火災
製品発煙
製品焼損(建物延焼)
(全・半焼)
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
危 害 の 程 度
Ⅳ
消費生活用製品に使用するR-Mapの例
(発生頻度の数値は、産業分野等で異なります)
2
R-Map2015.qxd 2015.3.11 3:56 PM ページ 3
R-Map実践研究会 活動内容
活動内容
※都合により、変更になる場合がございますので、予めご了承ください。
活動内容
13:00∼16:30
10:00∼12:00
共通演習
1
2015年 5月29日(金) (0:30)オリエンテーション (1:30)研究分科会の説明
補講
6月26日(金)
特別講座 10:00∼17:00(昼食休憩 12:00∼13:00)
2
7月31日(金)
研究分科会
特別講演会
3
9月25日(金)
研究分科会
研究分科会
4
10月16日(金)
研究分科会
研究分科会
5
研究分科会 10:00∼15:00
全体研究会(中間報告・情報交換)
11月20日(金)
6
特別講演会
研究分科会
2016年 1月 8日(金)
研究分科会
研究分科会
7
2月 5日(金)
成果発表会
17:00∼ 情報交流会
8
3月11日(金)
回数
開催日(予定)
1.特別講演会
製造物責任・製品安全の基本的な考え方や諸手法、またはこれからの重要なテーマ、関心が高いテ
ーマについて研究員の要望も反映しながら、専門家による講演および質疑応答を行います。
本年度の講演テーマ、講演者については随時ホームページで公表いたします。
過去の特別講演テーマ一覧(2008年度∼2014年度)
講演テーマ
「近年の製品事故と法的リスク」
「電源コード、プラグ等における
火災事故原因究明手法について」
「誤使用と製品安全対策について」
講 演 者
講演テーマ
講 演 者
山口 孝夫 氏
長谷川俊明 氏(弁護士 長谷川俊明法律事務所) 「きぼう日本実験棟」開発における
ヒューマンエラー対策 (宇宙航空研究会開発機構)
今田 修二 氏(独立行政法人製品評価技術基盤機構) 「ユーザビリティと安全性」
黒須 正明 氏(国立大学法人総合研究大学院大学 教授)
「これからのクライシス
・
コ
ミ
ュニケーシ
ョ
ン」
宇於闢裕美
氏(有限会社エンカツ社 取締役社長)
高杉 和徳 氏(製品安全コンサルタント)
「巨大システムの安全確保における現在的課題 田辺 文也 氏
−原子力重大事故から学ぶ人間・組織社会と
技術システムのかかわり方−」 (株式会社社会システム安全研究所 所長)
「小売業における製品安全と品質管理
「中国の製品安全事情」
新井 克 氏(株式会社損保ジャパン・リスクマネジメント)
―消費者、製造事業者をつなぐ小売業 北原 一 氏(株式会社イトーヨーカ堂)
としての品質管理のあり方―」
「ヒューマンエラーの抑止策」
中田 亨 氏(独立行政法人産業技術総合研究所)
「販売事業者が取り組む商品安全推進活動
「産業事故削減に不可欠な安全技術とその潮流」 前田 育男 氏(IDEC株式会社)
大富 慎太郎 氏
―子どものいるご家庭に届ける商品の
安全を考える―」 (株式会社ベネッセコーポレーション)
「人間の命を奪った事故∼その背後要因に迫る」 関口 雅夫 氏
あなたにもある∼ヒューマンエラー∼克服できるか
(株式会社JR東日本パーソネルサービス顧問) 「化学物資とリスクコミュニケーション」 北野 大 氏(淑徳大学 教授)
「製品の安全と安心について―行政と
企業における課題と取り組み―」
宮村 鐵夫 氏(中央大学 教授)
「製品安全におけるR-Mapの重要性について
「ISO/IECガイド51(第3版)の解説と
藤代 尚武 氏(経済産業省 商務グループ
前田 育男 氏(IDEC株式会社)
―消費生活用製品向けリスクアセスメント
要点・経緯について」
のハンドブックの解説を含めて―」 製品安全課製品事故対策室長) 「事故調査におけるヒューマンファクター 垣本 由紀子 氏
「譖日本サッシ協会とYKK AP㈱の製品安全への取り組み」 河端 茂 氏(YKK AP株式会社)
2.研究分科会
3.成果発表会
4.特別講座
アプローチ」
(日本ヒューマンファクター研究所)
希望の研究テーマごとに分かれ、指導講師と共に該当テーマについて深く検討、討論を行います。他
企業、異業種の方との情報交流の場であり、本年度は4つの分科会を予定しております。(次ページ参照)
安心して討議を行うため、参加メンバー、運営委員は、本研究会内での討議内容・知り得た情報等に
関し、「守秘誓約」を交します。ここでしか聴けない真摯な“ホンネトーク”ができるのは“本研究
会ならでは”と言えます。
最終月(2016年3月11日
(金))に、各研究分科会の研究成果を発表していただきます。成果発表
会終了後、情報交流会(無料)を予定しております。
※2015年度の研究会にお申し込みいただいた方は、前年度(2014年度)の成果発表会(2015年3月13日
(金))に無料でご参加いただけます。参加ご希望の方は、申込書にその旨をご記入ください。
初参加の方のレベル向上のため、企業レベルのリスクマネジメント・PSマネジメントシステム
の構築等、製造物責任・製品安全の基礎について、研究会の指導講師による講義を行います。
■特別講演会、成果発表会だけの参加も可能です!
7月、1月の「特別講演会」
、および3月の「成果発表会」は、研究員以外の方でもご参加いただけます。
参加費:各1回ごとにつき 10,800円(税込)
■R-Map実践技術者認定証を発行します!
「R-Map 実践研究会」において、
(1)6日以上出席すること(2)補講(6月26日(金)の特別講座)に必ず出
席すること(3)最終月の成果発表会において発表することの全ての基準を満たされた方には「R-Map 実
践技術者認定証」を発行いたします。また、ご希望の方はホームページにおいて「R-Map 実践技術者」と
して、氏名・会社名を公表します。
認定証
3
R-Map2015.qxd 2015.3.11 3:56 PM ページ 4
リ ス ク - マ ッ プ
■研究分科会 活動紹介
第1研究分科会
「R-Mapによる開発段階からの安全構造設計」
◆主査 伊藤 淳(日立アプライアンス㈱)
第1研究分科会は、開発段階のリスクアセスメ
ント手法に関して幅広く研究しています。これま
での活動成果には、図1、図2に示すセーフティー
モジュールやPSPTA等があり、それらは日科技連
こげる
5
C
ユニット内延焼
B3
A1
出版社から発行されている「R-Mapとリスクアセ
スメント手法編(下)」に詳しく解説しています
ので是非そちらをご覧ください。
建物延焼
A2
保護方策
危害シナリオ
A3
本質安全設計
リスク除去
②ディレーティング
C
B2
4
B3
A1
-6
C
B1
B2
B3
A1
100V,7A
断線・
発火
-6
②難燃材
頻 2
C
0
C
③温度ヒューズ
C
C
C
保護装置
表示等
0
B1
B2
B3
C
B1
B2
C②金属カバー
C
C
保護方策
の検証
-4
振動断
線寿命
試験
報告書
No.
-1
線材強度
指定
配線規定○○
固定部
R指定
配線規定○○
断線(屈曲寿命)
-9
C(Ⅳ,
)
度
1
使用上の
情報
A2
発
生 3
リスク低減
安全防護
家
屋
火
災
-6
-9
-9
製品外部
に延焼
近傍に
延焼
C
-1
固定部を
不燃布で覆う
-3
発火防止基準○○
近接部品との間を
不燃物で遮蔽
-1
強制着
火試験
報告書
No.
-2
発火防止基準○○
0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
危害の程度
図1 セーフティーモジュールの例
図2 PSPTAの例
範囲、規格におけるデビエーション等の判断
をリスクアセスメントで行うことにより透明
性ある安全施策を実践する。
・製品の変更点/変化点による安全性確保を透
明かつ合理的な根拠のもと実践する。
第1研究分科会は、近年においては次に示すよ
うなテーマに取り組んでいます。個人で考えるに
は限界があります。研究会チームに参加し大きな
成果につなげようではありませんか。
1. R-Map法に基づくリスクアセスメント手法の開発
・やってその価値を実感できる、やって安心感
が得られる、社会が、職場がその価値を認め
る製品やサービスの特徴に即したリスクアセ
スメント手法の開発。
3. R-Map法に基づくリスク低減の見積もりの考え
方の標準化
・経験を最大限に活用したリスク低減の見積も
り方法を標準化する。
・リスク低減策の有効性を確認する試験方法を
標準化する。
2. R-Map法に基づく安全なものと不安全なものの
識別
・選別安全規格の作成、事故防止策の水平展開
研究会風景
4
R-Map2015.qxd 2015.3.11 3:56 PM ページ 5
■研究分科会 活動紹介
第2研究分科会
「R-MapによるAcceptable Levelと社会心理」
◆主査 高橋 悦之(日本電気㈱)
能な誤使用を含めてリスクを明確化しなければな
りません。とくに昨今では、こんにゃくゼリー、
電動車いすなどといった、子供や高齢者の特性を
考えなければならない事故が増えてきており、こ
うした社会的弱者に対するリスクマネジメントが
重要な問題になってきています。逆にプロフェッ
ショナルユースの製品では、ユーザに期待される
スキルが、誤使用リスク対策のひとつとして考え
られます。
これまでの第2研究分科会では、リスクの「バ
イアス」、誤操作リスクマネジメントの体系化、
およびこれらに関連した自動化ツールの開発を主
に取り組んできました。近年ではこれらツールの
精度向上、改良および適用製品分野の拡大を行っ
ています。「バイアス」というキーワードを基に、
人間的な要素を含めて、リスク評価の定量化への
道が見えてきました。
2015年度は、さらに広く深く「人間」と「リス
ク」のかかわりについて考察を発展させていきま
す。
R-Mapは受け入れ可能な(Acceptable)リスク
を目標に、個々のリスクを識別してリスク評価し、
受け入れ可能なレベルまでリスクを低減しようと
する手法です。企業側が設定した安全レベルが、
利用者や消費者にとって受け入れることのできな
いものであってはなりません。
人の感じるリスクは、必ずしも頻度と危害程度
だけで決まるわけではありません。
たとえば被害者が幼い子供の場合、大多数の人
は、大人が被害者の場合よりもリスクを大きく感
じています。逆に、自分が制御できるリスクであ
ると感じている場合、実際よりもリスクを小さく
見積もっています。この変動要因を「バイアス」
と呼んでいます。社会に受け入れられるリスクを
考える場合には、このような心理的な「バイアス」
の検討まで踏み込んでいかないと、正確な見極め
は困難です。
また、企業にとって悩ましい問題に「誤使用」
があります。ISO/IECガイド51によれば、製品の
リスクマネジメントにおいては、合理的に予見可
■研究分科会 活動紹介
第3研究分科会
「R-Mapによる事故事例解析・研究」
◆主査 井上 泰(㈱インターリスク総研)
の実態から学ぶべきであると考えています。これ
は、リスクアセスメントの世界の潮流である、危
害シナリオを事前に用意しリスク評価することに
通じます。過去のこれらの情報を、未来の製品に
対して有効に活用することに主な焦点を当てて実
践的な研究を行います。
研究活動においては、社会に公表されているこ
れら関連情報や、関係する各種統計情報などを活
用・利用することも多く、その解析・評価手法の
習得にも役立つと考えます。
また、様々な分野(業種)から参加する研究生
が、研究の場で意見交換することも、以後の業務
にメリットとなると考えます。
指導にあたる講師は、民間企業や公的機関でこ
の分野で活躍した者が担当し、現実的かつ実践的
な指導を、自由闊達な議論を通して進めていきま
す。
第3研究分科会では、官庁や公的機関が公表し
ている製品事故関連情報や、民間企業や団体が打
ち出しているリコール(自主回収)情報などを用
い、製品事故を未然に防止する方策(手法)や適
正なリコール実施判断をする研究をしています。
特に近年は“未然防止”の研究に力を注いでいま
す。問題のある製品を自主的に回収(改修)する
ことはもちろん重要ですが、それ以上に重要なこ
とは、リコールに至るような不具合を発生させな
い、不適切な設計をしないことです。このアプロ
ーチの原点は、製品事故やリコールを後から振り
返ると、今まで経験した事のない未知のハザード
が発生したというケースより、以前も他の製品で
同様なことが起きていたというケースが圧倒的に
多いことにあります。つまり、新製品開発時、新
たなハザードを見つけ出すことも重要ですが、ま
ずは、過去に起きた製品事故やリコール実施製品
5
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リ ス ク - マ ッ プ
■研究分科会 活動紹介
第4研究分科会
「R-Mapによる商品流通と消費者安全確保についての研究」
◆主 査 宮川 七重((独)製品評価技術基盤機構)
人の命の重みは時代が変化しても変わりません
が、消費者が期待する製品の安全性の程度やリス
クの受け入れに関する感覚は時代と共に変化して
おり、年々、より安全なものが求められるように
なっています。しかし、国内で流通する製品の原
産国は海外にシフトし、原材料にあっても100%
国産品が珍しくなるのもそう遠くなく、流通形態
も大きく変化している状況の中、日本の製造事業
者が安全性を確保すれば国内は安全になるといっ
た状態は終わりました。また、製品の多様化に伴
い今まで想定していなかったリスクも顕在化して
おり、これにも対応しなければならないという難
しい状況が発生しています。その中で、製造事業
者と消費者の間に立つ流通事業者に期待されてい
る役割は大きいものがあります。
これは、世界的な流れにも合致しており、2013
年に発行されたISO(国際標準化機構)のガイド
ラインは、製造事業者だけではなく流通事業者も
含めた“供給者向け”のものになっています
(「ISO 10377消費者製品安全−供給者のためのガ
イドライン」、「ISO 10393 消費者製品リコール−
供給者のためのガイドライン」)。2013年は国内に
おいても動きがあり、経済産業省が流通事業者向
けに流通事業者向けガイドラインを出しました
(「製品安全に関する流通事業者向けガイド」、「製
品安全に関する流通事業者向けガイドの解説」)。
従前、製品安全の世界においては脇役的な流通事
業者でしたが、いずれのガイドラインにおいても、
主役級の役割を果たすことが望まれています。で
は、どのようにすれば良いでしょうか?
第4分科会では、流通事業者が製品安全の分野
で果たす役割についての総論はもちろん、一般的
に流通事業者が行うリスクアセスメント手法・ツ
ールの開発、自社へリスクアセスメントを導入す
るために必要な課題クリアのための検討など、流
通事業者が今後目指すべき姿を描く研究を行いま
す。他の分科会より発足が新しく2015年度で5年
目となりますが、指導講師や研究員みなさんで意
見交換をし、議論を高めていくことに主眼におい
ています。リスクアセスメント初級者の方や流通
事業者ではないけれども興味をお持ちいただける
方も歓迎しますので、是非、ご参加ください。
行政
・安全規制
・安全規制
・情報公開
製造
事業者
消費者
・消費者目線での
安全な製品の提供
・安全な製品の選択
・正しい使い方
・安全な製品の選択
・消費者目線の
フィードバック
流通
事業者
・消費者目線での
安全な製品の提供
・製品の安全情報の伝達
図 全体像の整理と流通事業者の役割
6
R-Map2015.qxd 2015.3.11 3:57 PM ページ 7
参考:関連セミナーのご案内
◆R-Map入門コース
参加費
一般・賛助会員とも 5,400円(税込み)
コースの特色 リスクアセスメントの基本、R-Map手法の特徴からR-Mapを使ったリスクの評価方法まで一とおり学べるお得なコース
です。
時 間
内 容
13:30∼16:30
リスクアセスメントの基本、R-Mapの手法の特長など
開 催 日 程 第1回:2015年4月14日
(火) 会場 東京・日科技連 東高円寺ビル
第2回:2015年7月28日
(火) 会場 東京・日科技連 東高円寺ビル
◆R-Map活用コース:市場措置判断
参加費
一般 27,000円(税込)/賛助会員 21,600円
(税込)
コースの特色 日本及び海外における消費生活用製品や医療機器の法規制と重大事故報告、リコール判断のプロセスについて学べます。
リスクの大きさや最悪のケース、判断に影響を与えるバイアスなどを加味し、事例で重大事故報告、リコール判断の
ポイントを学びます(消費生活用製品、医療機器)。
リコール判断のケーススタディを行います。
時 間
内 容
10:00∼17:00
法規制(日本と欧米) 重大事故報告、リコール判断のプロセス リスク分析を活用した判断事例 リコール判断のケーススタディ 質疑応答
開 催 日 程 第1回:2015年 9月 8日
(火) 会場 東京・日科技連 東高円寺ビル
第2回:2016年 1月26日
(火) 会場 東京・日科技連 東高円寺ビル
◆R-Map活用コース:リスクアセスメント
参加費
一般 48,600円(税込)/賛助会員 43,200円
(税込)
コースの特色 事前評価段階でリスクを「見える化」できるR-Map手法を活用して、リスクアセスメントプロセスが学べるコースです。
危害シナリオ(injury scenario)の作成とそのシナリオに基づくリスク評価方法を学べます。
どこまでリスク低減しなければならないか、各保護方策のリスク低減効果の考え方について学べます。
R-Mapの応用技術として開発したPSPTA法やセーフティーモジュール法の活用方法を学べます。
実機によるリスクアセスメントのケーススタディを行います。
日 時
午 前
午 後
第1日
9:20∼18:00
リスクアセスメントプロセスと記録の保存
リスクファインディングと危害シナリオ
PSPTA法によるリスク分析と低減
第2日
9:30∼17:00
セーフティーモジュール法による
リスク分析と低減
実機によるリスクアセスメントケーススタディ
質疑応答
開 催 日 程 第1回:2015年 9月 9日
(水)
∼ 10日
(木)
第2回:2016年 1月27日
(水)
∼ 28日
(木)
◆製品安全(PS)技術コース
参加費
会場 東京・日科技連 東高円寺ビル
会場 東京・日科技連 東高円寺ビル
一般 50,760円(税込)/賛助会員 43,200円
(税込)
コースの特色 製品・部品などの安全性を確保するための考え方と方法論を技術面から習得できます。技術者にとって必要な「製品安
全技術」
「リスクアセスメント」が理解できます。
技術者向けに、事例を中心に実際に「演習」を実施します。
日 時
午 前
第1日目
(9:20∼18:00)
製品安全審査(PSレビュー)制度と実施記録
安全規格とリスクアセスメント(IT機器)
安全規格とリスクアセスメント(医療機器)
ハードウェア、ソフトウェアの安全確保
第2日目
(9:30∼17:00)
誤使用とヒューマンファクター
事故調査技術
ケーススタディ
質疑応答
午 後
開 催 日 程 第1回:2015年10月 7日
(水)
∼ 8日
(木)
第2回:2016年 2月 9日
(火)
∼ 10日
(水)
◆PS/PLマネジメントコース
会場 東京・日科技連 東高円寺ビル
会場 東京・日科技連 東高円寺ビル
参 加 費 一般 50,760円(税込)/賛助会員 43,200円
(税込)
コースの特色 PL法、改正民事訴訟法、製品安全に関する基礎的事項を、経験の少ない方でも法律面から技術面まで十分理解できる
ように、わかりやすく講義・解説を行います。
日 時
午 前
午 後
第1日目
(9:20∼17:30)
製造物責任(PL)
PL理論
製造物責任(PL)
主要各国のPL判例と訴訟防御案
社内システムにフィードバックするための判例分析
第2日目
(9:30∼17:00)
製品安全(PS)マネジメントの概要
PSマネジメントシステムの構築
開 催 日 程
2015年6月1日
(月)∼2日
(火)
会場 東京・日科技連 東高円寺ビル
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リ ス ク - マ ッ プ
参加要領
■活動期間 2015年5月∼2016年3月(年8回と補講) ※補講は今年度初めて参加される方を対象とします。
■開催日程
第1回 2015年 5月
補 講※
6月
第2回
7月
第3回
9月
第4回
10月
29日(金)
26日(金)特別講座
31日(金)特別講演会
25日(金)
16日(金)
第5回 2015年
第6回 2016年
第7回
第8回
11月 20日(金)
1月 8日(金)特別講演会
2月 5日(金)
3月 11日(金)成果発表会
■会 場 一般財団法人 日本科学技術連盟 東高円寺ビル 研修室(東京都杉並区高円寺南1-2-1)
東京メトロ・丸ノ内線「東高円寺」駅下車・徒歩5分
■会 費 一般・会員ともに 124,200円
(税込)/1名
2014年度R-Map実践研究会からの継続参加者 108,000円
(税込)/1名
研究会メンバー特別特典シンポジウム、セミナーへの「ご優待券」を進呈!
①7月16日(木)∼17日(金)に開催する、「信頼性・保全性シンポジウム」へのご優待参加
(参加費41,040円(税込/1名)のところ→特別価格19,440円)
②2015年度開催の「信頼性またはR-Mapセミナー」へのご優待参加
■申込方法 参加申込書に必要事項をご記入のうえ、FAX、電子メールまたは郵送で下記宛にお申込みください。
開催通知と請求書は、研究会開催1ヶ月前からご送付いたします。会費は、請求書発行後2ヶ月以内
に、請求書の銀行口座へお振り込みください。
一般財団法人 日本科学技術連盟 セミナー受付担当
〒163-0704 東京都新宿区西新宿2-7-1 小田急第一生命ビル4F
TEL : 03-5990-5849 FAX : 03-3344-3022 E-mail : [email protected]
研究会お申込みに関するキャンセルの取扱いとお願い
研究会にお申込み後、ご本人の都合が悪くなった場合には、原則として代わりの方のご参加をお願いします。また、止むを得ない事由により、
お客様の都合でキャンセルされる場合にはFAXまたはメールにて研究会第1回例会ご参加の前にご連絡をお願いいたします。その際、ご連絡の日
にちにより、次のキャンセル料をご負担いただきます。
【キャンセル料】 研究会第1回例会開催日の7営業日前∼2営業日前のキャンセル ― 参加費の20%
研究会第1回例会開催前日∼当日のキャンセル ――――――――― 参加費の50%
事前のご連絡がなかった場合 ―――――――――――――――― 参加費の100%
■内容についてのお問合せ
最新情報は日科技連ホームページをご覧ください。
http://www.juse.or.jp/
一般財団法人 日本科学技術連盟 教育推進部第二課 R-Map実践研究会担当
TEL:03-5378-9850
FAX:03-5378-9842 E-mail:[email protected]
2015年度(第11年度) 日科技連 R-Map実践研究会 参加申込書
●参加者 □に 印を付し、該当箇所を○で囲み、希望分科会等をご記入ください。
記入
不要
参加者名(ふりがな)
特別講演、成果発表会
のみに参加する開催月
所属事業所・部課・役職・E-mail
所属・役職 :
7月、
E-mail :
1月、 3月
□ 新規ご参加の方 前年度成果発表会: 参加 or 不参加 希望分科会 第 分科会
□ 継続ご参加の方 前年度所属分科会: 第 分科会 今年度 希望分科会 第 分科会
●連絡担当者(お申込受理後「開催通知」をお送りする方)
会社名
事業所
TEL
所属部署・役職
担当者名
FAX
所在地
〒
会員番号
E-mail
参加費
研 究 会
一般・会員ともに 124,200円(うち消費税9,200円)× 名= 円
継 続 メ ン バ ー 108,000円(うち消費税8,000円)× 名= 円 特別講演会・
成果発表会のみ
各1回ごとにつき 10,800円(うち消費税 800円)× 回× 名= 円
※お支払いにつきましては、お申込み受理後、請求書と開催通知を併せてお送り致しますので、請求書発行後2カ月以内にお支払いください。
※ご記入いただきました企業・組織および個人情報に関しましては、参加申込受付処理ならびに日科技連からの事業情報ご送付のために使用させていただきます。
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