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広島市立大学 大学院案内 2015 情報科学研究科

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広島市立大学 大学院案内 2015 情報科学研究科
広島市立大学 大学院案内 2015
情報科学研究科
〒731-3194
広島市安佐南区大塚東三丁目4番1号
tel.082-830-1500
(代) fax.082-830-1656
http : //www.hiroshima-cu.ac.jp
2 015
広島市立大学大学院案内 2015
情報科学研究科
広島市立大学は、「科学と芸術を軸に世界平和と地域に貢献する国際的な
大学」 を建学の基本理念として 1994 年 ( 平成 6 年 ) 4 月に国際学部、
情報科学部、芸術学部の 3 学部構成で開学しました。各学部における学術
研究の高度化を図るとともに、国際的かつ先端的な専門教育を行うため、4
年後の 1998 年 ( 平成 10 年 ) にそれぞれの学部に基礎を置く国際学、情
報科学、 芸術学の 3 研究科からなる博士前期課程を、 さらに 2 年後の
2000 年 ( 平成 12 年 ) には博士後期課程を設置しました。
本学大学院における教育の目的は、最先端の学問領域を究め、知性と感性
と創造性を研き、多様化する社会のさまざまな分野で活躍できる人材を育
成することです。そのために、3 研究科それぞれの専門分野における最新の
研究成果や高度な研究方法を学修する各研究科専門科目群と、学際的な知
識を身につけ調和のとれた人間形成を図る全研究科共通科目群 「21 世紀
の人間と社会」 を開設しています。
このように本学大学院は、あらゆる活動が高度な知識や情報を基盤とする
知識基盤社会において、指導的役割を果たしうる能力と資質を備えた研究
者、教育者、技術者、そして高度専門職業人の育成を目指しています。広
く社会で活躍する未来を志す皆さんの入学を待っています。
広島市立大学長
青木 信之
今後、複雑化した情報システムの最適設計や高度な情報セキュリティー、ユ
ビキタスシステムの構築、ソーシャルコンピューティングなど、さまざまな
分野において情報科学のますますの発展 · 拡大が予想されます。
広島市立大学大学院情報科学研究科では、素晴らしい学問探究の環境を提
供しており、情報科学の学理の探究と科学技術の発展に関心がある方を迎
え入れています。 幅広い分野の専門知識を深め、自主的に問題に取り組
み、世界で活躍できる人材の育成をしています。また、社会人の受入れも
実施しており、博士前期課程のみならず博士後期課程においてもより高度
な学問探究をし、夢の実現に向かって欲しいと思います。
広島市立大学 大学院 情報科学研究科長
矢野 卓雄
CONTENTS
大学院の目的と特色 04
全研究科共通科目群 06
情報科学研究科
博士前期課程 10
博士後期課程 16
共同研究プロジェクト 20
修了生紹介 22
大学院の目的と特色
科学と芸術を軸に世界平和と地域に貢献する国際的な大学
大学院の目的
1.‌高度な学術知識や能力を修得した研究者及び専門職業人の育成
2.‌21 世紀の地球社会の多種多様な課題を発見、解明、解決するとともに、
世界平和の構築に貢献する人材の育成
3.‌最先端の学問領域を究め、
社会の多様性と変化に即応しうる知性と感性と創造性をあわせもつ人材の育成
4.‌地域と連携し社会に開かれた教育 · 研究の推進によって、
多様化する地域社会の充実と発展に貢献する人材の育成
5.‌高度な学際的関心と旺盛な知的好奇心を持ち、
専門的学術研究を志向する社会人のための生涯学習の支援
教育 · 研究の特色
1.高度な専門的教育 · 研究
• 専門領域諸分野についての最新の研究成果と研究手法を取り入れた教育 · 研究を行います。
• 最新の学術情報に接するとともに、学問の深奥に触れ、活発な問題意識を育む教育 · 研究を行います。
2.‌高度な専門教育に相応した学際的教育 · 研究
• 高度な専門性を維持しながら、既存の縦割りの専門分野や研究領域を超えた、広範な横断的視野か
らの学際的な教育 · 研究を行います。
• 物事を広範な視野から考察し、総合的視点からの判断力と理解力を養う教育 · 研究を行います。
3.論理性、創造性、独創性を涵養する教育 · 研究
• 論理的な思考力を養い、幅広い学識と豊かな人間性を育む教育 · 研究を行います。
• 研究意欲を高め、 高度な専門的学術知識の修得を目指すとともに、 創造性と独創性を涵養する
教育 · 研究を積極的に進めます。
4
大学院の目的と特色
広島市立大学の構成
入学定員
学部
国際学部
国際学科
情報科学部
情報工学科
知能工学科
システム工学科
医用情報科学科
美術学科
芸術学部
大学院
デザイン工芸学科
国際学研究科
博士前期課程
国際学専攻 15 人
博士後期課程
国際学専攻 7人
情報科学研究科
博士前期課程
情報工学専攻 23 人
知能工学専攻 23 人
システム工学専攻 23 人
創造科学専攻 15 人
博士後期課程
情報科学専攻 28 人
芸術学研究科
博士前期課程
造形芸術専攻 30 人
博士後期課程
総合造形芸術専攻 附置機関
広島平和研究所
附属施設
附属図書館
語学センター
情報処理センター
芸術資料館
社会連携センター
国際交流推進センター
キャリアセンター
6人
5
全研究科共通科目群 21 世紀の人間と社会
学際的な視野から、明日の地球社会を見つめる
全研究科共通の選択必修科目群 「21 世紀の人間と社会」 は、人文科学、社会科学、自然科学、芸術学
など、既存の縦割りによる学問領域を越えて、より広範な学際的領域で編成されています。これらの科
目群を通してさまざまな分野の本質に触れることで、学問研究に対する調和のとれた思考と柔軟な批判精
神を養い、修得する専門知識を再構築する機会が得られます。
このように、大学院では専攻する専門分野の既成の枠組みを越えて、常に、新鮮な視点、多様な問題意
識、柔軟な判断力を養う、21 世紀に役立つ調和の取れた教育 · 研究を行っています。
開設授業科目
国際関係と平和
日本論
20 世紀の平和と安全保障の概念の変容について
20 世紀初頭に、夏目漱石は、自己本位と則天去
講義するとともに、冷戦後になぜ、新しい安全保
私にもとづいた個人主義によって独自の立脚点を
障の概念や活動が展開されるようになったのか、
得ました。ヘンリー · ジェームズにおけるヨーロッパ
その背景を考察します。
とアメリカの関係と対比しながら、漱石の 「私の
広島平和研究所長 吉川 元
個人主義」 と 「現代日本の開化」 を中心に考察
します。
教授 佐藤 深雪
6
全研究科共通科目群
道具論
科学技術と倫理
道具がどのような存在であるかを論じます。道具存
科学倫理や技術倫理、 科学者 · 技術者の責任、
在論、道具が開く文明と文化の歴史、過去と現在、
技術の文明論的考察、 生命操作技術の倫理や生
未来論、形態と機能、美意識の国際比較、美術、
命倫理学の倫理性、 科学技術と公共性、 市民の
工芸とインダストリアルデザインとの違いなど、道
関与、 技術倫理の仮題、 技術者倫理教育の現状
具を使う立場、つくる立場、考える立場、商う立場
などを論じます。
にとっての道具のありようの見方を論じます。
非常勤講師 石田 三千雄
教授 及川 久男 ほか
情報と社会
科学史
私たちが生活している社会は情報化社会、電子社
西欧の学問の流れを概観し、その中からなぜ科学
会等と呼ばれて久しい。 現状では情報化、I
Tと称
が立ち上がったかを考えてみます。 常識的な西欧
されている電子技術、 情報通信技術によるコン
歴史観の不十分さの指摘と、新しい歴史観を提示
ピュータ及びそれらを結び合うネットワークシステ
するほか、宇宙観を取り上げて論じます。
ムが重要な社会基盤と考えられ、それらの発展に
非常勤講師 村上 陽一郎
より私たちの生活や社会情勢が大きく変化しつつ
あります。 本講義では経済、 法制度、 倫理、 文
化、国際関係等に情報関連技術の発展により、ど
のような問題が生じるのか、今後どのように対処
人間論 A(人文 · 社会科学)
人間は歴史的 · 社会的 · 文化的 · 哲学的 · 教育的
存在です。 この前提に立って、 人間学的視点か
すれば良いかを検討します。
非常勤講師 橘 啓八郎
ら、また人類学的視点から人間論を展開します。
現代社会は加速度的に急激な変化をしており、人
間の本質、生き方、あり方を探究することは、極
都市論
めて重要な意味を持ちます。
グローバル化やマルチメディア技術の普及ととも
非常勤講師 上寺 常和
に都市はますます不可視となってきました。 機械
化、ネットワーク化する都市は、他方で生命体と
しての人間のエコロジー回帰を促してもいます。
そもそも都市とは何だったのか、歴史の原点に遡
人間論 B(自然科学)
り、かつ未来都市を構想しつつ、また視野を広く
人間の大きな特徴は 「心」 をもっていることだと
地球規模に広げて、世界に知られる都市広島にお
言われてきました。 一方で、 人間は動物であり、
いてこそ論じなければならない、21 世紀の都市像
さらに究極的には物質にすぎません。こうした唯
とそのデザイン方法について実践事例や現地見学
物論的な見方に立った上で、人間の心をどのよう
を含めて講じます。
に捉えていけば良いのか、心の科学と心の哲学の
交差する領域の問題を考えていきます。
教授 吉田 幸弘 ほか
非常勤講師 戸田山 和久
7
情報科学研究科
Graduate School of Information Sciences
アドミッション · ポリシー
1.情報科学に関する学理の探究と科学技術の発展に関心がある人
2.自ら進んで問題に取り組み、その成果を社会に還元する意欲がある人
3.情報科学の探求に必要な数理的 · 科学的思考ができる人
修業年限
博士前期課程は 2 年、博士後期課程は 3 年とします。ただし、優れた研究業績をあげた者については、
それぞれ 1 年以上の在学をもって修了を認めることがあります。
取得可能な教員免許
•中学校教諭専修免許状 ( 数学 )
ただし、中学校教諭一種免許状 ( 数学 ) を取得済みの場合
•高等学校教諭専修免許状 ( 数学、情報 ) ただし、当該科目の高等学校教諭一種免許状を取得済みの場合、又は修了までに取得する場合
博士前期課程
21 世紀は 「情報技術」 があらゆる活動の根幹になるとともに、新たな経済活動や文化の創造を推進する
役割をも担う、まさに高度情報通信社会の成熟期になります。この高度情報通信社会を支える 「情報技
術」 に関する先端的専門分野及び情報科学と諸学問分野との学際分野において、わが国のみならず、世
界に貢献するためには、この分野を先導する学術研究とその人材養成が急務となっています。こうした社
会的要請に応えるため、情報科学に関する学理の探究と科学技術の発展を推進するとともに、情報科学
に関する研究開発を担う研究者及び高度専門技術者を育成することを目的とし、
1.‌コンピュータとネットワークの要素技術の研究とその応用、そして次世代のコンピュータと
ネットワークを創成する能力
2.‌知識基盤社会におけるさまざまな形態のコミュニケーションに対応する
知識情報処理及びシステム化する能力
3.‌人間、コンピュータ、機械が有機的に結合した人にやさしい高機能システムの開発 · 実現能力
4.‌情報科学、物理学、化学、生物学の融合から、時代の変化に柔軟に対応した
「ものづくり」 新領域の創成能力
5.自主プロジェクト演習を通し、自ら独創的研究を計画推進できる実践能力
を養うとともに、独立して専門的又は学際的な研究を行える総合的な分析力、企画力、判断力さらに国
際的視野を身につけた人材を養成します。 本研究科が授与する修士学位の種類は、修士論文の内容によ
り、「修士 ( 情報科学 )」 又は 「修士 ( 情報工学 )」 のいずれかになります。
8
情報科学研究科
教育研究の特色
1.‌理学 · 工学を統合する視点に立った情報科学のカリキュラムにより、数理的、論理的基礎から
コンピュータ、さらには人工知能、ヒューマン · インタフェースに至る、情報科学に関する
専門性の高い教育 · 研究を行います。
2.‌科学技術の高度化と多様化に対応できるよう基礎から応用までの学識、技術の体系を修得できる
授業科目を開設します。
3.‌授業科目はセメスター制とし、おおむね 1 年次で修得できるよう履修時期を設定します。
4.‌各専攻にはコア科目を設定するとともに、コア科目を中心とした幅広い専門知識を修得させるため、
各専攻の教員が協力した教育を実施します。
5.‌研究者 · 技術者としての重要な資質である創造性、自立性を養うため、
自主プロジェクト演習を開設します。
6.‌情報科学の最先端の事項を、学外の第一線の研究者を招き講義する授業科目を開設します。
7.‌マルチメディアネットワークを利用した教育 · 研究を推進します。
博士後期課程
現在、地球的な規模で進行している情報基盤のグローバル化、ボーダレス化に伴い、パラダイムシフトを
予見し、先導するための国際的な視野と競争力を持つ高度な研究者 · 技術者の養成が必要不可欠です。
このような新しいタイプの人材を育成するためには従来の大学院博士課程における専門性を重視した教育
に加えて、専門性にとらわれない幅広い視野、実践的なセンス及び的確な判断力を養うことが重要です。
これらを実現するためには、地域との広い領域にわたる実践的な共同研究を通して、博士課程の学生が
自ら課題を発掘し、その解決に努力する機会を持つことが必要です。こうした要請に応えるため、高度
研究開発能力の育成 · 向上と実践的課題解決能力の育成を目的として博士後期課程を設置しています。
本研究科が授与する博士学位の種類は、博士論文の内容により、「博士 ( 情報科学 )」 又は 「博士 ( 情
報工学 )」 のいずれかになります。
養成する人材
1.‌高度な専門知識と幅広い識見、実践力をもつ研究者 · 技術者
2.‌先端的な科学技術に柔軟に対応し、
均衡のとれた学識と感性を持って後進を指導することができる教育者
3.‌高度な科学技術を広く社会に還元し、地域の活性化に資する人材
4.‌自主的課題発掘能力、実践的課題解決能力、高度な研究開発能力を備えた人材
社会人の受入れ
社会人を対象とした特別入試を博士前期課程及び博士後期課程において実施します。 博士後期課程で
は、開講する科目を必要に応じて夜間に実施するなど、高度な専門の学術知識の修得を目指す社会人が
在職のまま大学院へ進学できるよう配慮します。
9
博士前期課程
情報工学専攻
Computer and Network Engineering
コンピュータとネットワークの要素技術の研究とその応用、
そして次世代のコンピュータとネットワークを創成する研究を行う
教育研究内容
コンピュータのハードウェア、ソフトウェア、そしてネットワークなど、高度情報化社会における最先端の教育 · 研究を行いま
す。また、コンピュータとネットワークの融合技術、創成技術の教育 · 研究を行います。コンピュータと情報ネットワークを
構成する要素技術に関する最新の知識を修得させるとともに、高度情報化社会を支えるコンピュータ技術及び情報ネット
ワーク技術の研究開発及び次世代のコンピュータシステム、情報ネットワークの創成を担う人材の育成を目指します。
開設授業科目
コンピュータ分野
論理回路 · システム特論 / ディジタル合成工学特論 / 情報物性特論 I / 情報物性特論 II / 計算機支援設計
特論 / 回路設計自動化特論 / コンピュータシステム特論 / システムレベル設計検証特論 / コンピュータアーキ
テクチャ特論 / プログラミング言語特論
ネットワーク分野
情報通信システム特論 / 情報通信方法特論 / 通信工学特論 / 情報ネットワーク特論 / ネットワークソフトウェア特論 /
モバイルネットワーク特論 / マルチメディア情報通信特論 / 通信トラヒック特論 / 情報圧縮特論 / 情報伝送方式特論
情報科学特別講義 / 情報工学特別講義 / 脳情報工学実習 / 医用画像診断支援特論 / 医用ロボット学特論
情報工学特別演習 I / 情報工学特別演習 II / 情報工学特別演習 III / 情報工学特別演習 IV / 自主プロジェクト
演習 / インターンシップ I / インターンシップ II
研究室、研究テーマ及び教員
コンピュータ
• 大規模集積回路の設計とテスト及びその自動化
教授 井上 智生
デザイン
• 再構成可能システムの設計とその応用
准教授 市原 英行
• ディペンダブル · コンピューティング · システム
助教 岩垣 剛
• 大規模集積回路 · システムの電子設計自動化
教授 若林 真一
• 論理回路 · システムの設計と解析
准教授 髙橋 隆一
• 細粒度マイクロプロセッサの構成
准教授 永山 忍
• 安全な分散コンピューティング
講師 上土井 陽子
論理回路システム
助教 稲木 雅人
10
コンピュータ
• 組込みシステムの構築 教授 北村 俊明
システム
• プロセッサアーキテクチャ 講師 川端 英之
• 高性能計算のための並列化コンパイラや支援ソフトウェア
助教 窪田 昌史
コンピュータ
• 高性能コンピューティングシステム向けシステムアーキテクチャ
教授 弘中 哲夫
アーキテクチャ
• 再構成型アーキテクチャを用いたコンピュータシステム
講師 谷川 一哉
• 再構成型デバイス向けシステムソフトウェア
助教 児島 彰
博士前期課程
ネットワーク
• ネットワークソフトウェアエンジニアリング : 多様化した通信サービスを実
ソフトウェア
現する大規模で複雑なネットワークソフトウェアの設計
• アシュアランスネットワーク : ニーズの異種性と状況変動に対する適応性
を満たすユビキタスネットワークの設計
• オブジェクト技術 : オブジェクト指向プログラミング、システム、言語
教授 角田 良明
准教授 ADAMS, Rolf
准教授 大田 知行
助教 井上 伸二
ならびに応用
• 高速衛星回線を用いたコンピュータネットワーク
教授 石田 賢治
• 通信サービスの高度化 · 高信頼化を目指した情報ネットワークの基盤技術とそのシステム
准教授 高橋 賢
• 電波応用、無線通信及びネットワークシステム
准教授 高野 知佐
• 自律分散制御、ネットワーク性能評価、通信トラヒック分析
准教授 舟阪 淳一
• ネットワークにおける効率的な情報交換を実現するためのアプリケーション技術
講師 小畑 博靖
• 情報及びメディアの特徴を考慮したネットワーク設計法
教授 吉田 彰顯
• 通信 · 放送協調型情報ネットワーク
准教授 西 正博
• 自然現象と電磁波の関連を解明する電波科学
講師 新 浩一
インターネット
• ネットワークアーキテクチャ( IPv6、移動透過通信、センサーネットワークなど )
教授 前田 香織
工学
• 遠隔教育などマルチメディア · コミュニケーション
准教授 井上 博之
• 広帯域ネットワーク · アプリケーション
講師 河野 英太郎
情報ネットワーク
環境メディア
知能工学専攻
Intelligent Systems
知識基盤社会におけるさまざまな形態のコミュニケーションに対応する知能情報処理及び
システム化に焦点をあてた高度な教育 · 研究を実施
教育研究内容
人間の知的なコミュニケーション行為や情報行為を支援する知能情報処理及びシステム化に焦点をあて、情報処理の基礎技
術の上に知能情報処理に関する基礎理論、知識基盤社会において特徴的な知能情報処理の基本要素技術、これらの各成
分を組み合わせた知能情報処理の応用について、より高度な教育 · 研究を行います。具体的には、知識基盤社会における
さまざまな形態のコミュニケーションに対応する知能情報処理の理論的基礎の上に、人間とコンピュータとのコミュニケー
ションの実現に向けた知能メディア分野、人間の知的な情報行為やコミュニケーション行為に適合した知的なシステムを構築
することを目指した知能ソフトウェア分野の 2 つの分野からなります。
開設授業科目
知能ソフトウェア分野
知識工学特論 / 知識ベース特論 / 機械学習特論 / 学習システム特論 / マルチメディアデータベース特論 / 推論方式特論 / 計算量理論特論 / ネットワークソフトウェア特論
知能メディア分野
画 像 メ デ ィア 工 学 特 論 / 知 能 ロ ボット 特 論 / 音 声 言 語 情 報 処 理 特 論 / コ ン ピ ュ ー タ ビ ジョン 特 論 / コンピュータグラフィックス特論 / 情報圧縮特論 / 適応システム特論 / 知的情報検索特論 / 確率的情報処理特論 / ヒューマンコンピュータインタラクション特論 / コンピュータシステム特論 / 確率過程特論 / 画像応用数学特論
11
博士前期課程
情報科学特別講義 / 知能工学特別講義 / 脳情報工学実習 / 医用画像診断支援特論 / 医用ロボット学特論
知能工学特別演習 I / 知能工学特別演習 II / 知能工学特別演習 III / 知能工学特別演習 IV / 自主プロジェクト
演習 / インターンシップ I / インターンシップ II
研究室、研究テーマ及び教員
知識工学
データ工学
知能システム
• VR メディアを用いた先進的学習支援システムと知識獲得手法
教授 松原 行宏
• 感性情報処理及び感性工学における知識表現、知識獲得手法
准教授 岩根 典之
• オントロジーと設計タスクにおける知識再利用
講師 岡本 勝
• データマイニング及び知的データベースシステム
教授 北上 始
• マルチメディアデータベース及び時空間データベース
准教授 黒木 進
• グリッドコンピューティング環境における制約処理
准教授 田村 慶一
• ソーシャルネットワーク · ソーシャルコンピューティング
助教 森 康真
• 進化的計算や群知能などのナチュラル · コンピューティング ( 自然計算 )
教授 髙濱 徹行
に基づく最適化及び機械学習
機械学習
画像メディア工学 ·CG
医用画像工学
准教授 原 章
• ニューラルネットワークや進化的計算によるデータからの知識獲得
助教 串田 淳一
• Web データからのデータマイニング、半構造データからの知識発見
准教授 宮原 哲浩
• グラフ構造を有するデータに対する効率的な知識情報処理
准教授 内田 智之
• 半構造データからの機械学習に基づくデータマイニング
助教 鈴木 祐介
• カメラを用いた実物体の認識、三次元形状 · 動き · 反射特性などの計測
教授 日浦 慎作
• 実写的 · 魅力的な画像 · 映像を高速に生成するためのレンダリング手法
准教授 宮﨑 大輔
• 仮想物体と実物体を違和感なく重ね合わせて見せるための技術
准教授 古川 亮
• 実物の豊かな色彩 · 質感を記録し再現するための質感工学に関する研究
講師 馬場 雅志
• コンピュータ支援診断(病変自動検出など)ならびにコンピュータ支援治療(手術ナビゲーションなど)
教授 増谷 佳孝
• 多次元医用画像データ(拡散 MRI など)の処理と解析
准教授 青山 正人
• 人体の形状 · 構造 · 動態の統計モデリングと知識表現
言語音声メディア工学
知的メディア工学
パターン認識
12
• 音声でコンピュータとコミュニケーションできる技術
教授 竹澤 寿幸
• 統計的機械翻訳とその応用
准教授 難波 英嗣
• 大規模文書集合の体系化と情報アクセス技術
助教 黒澤 義明
• 感情情報処理と対話理解及び発話意図理解
助教 目良 和也
• パターン情報の知識情報処理と知的システムの開発
教授 髙橋 健一
• 確率的情報処理と情報統計力学
准教授 三村 和史
• データマイニング及び機械学習を用いた知的対話エージェントの構築
助教 稲葉 通将
•(時)系列データのパターン認識
教授 林 朗
• ベイズ統計学に基づくデータ解析
准教授 末松 伸朗
• 情報理論を用いた学習機械の特性解析
准教授 岩田 一貴
博士前期課程
システム工学専攻
Systems Engineering
人間、コンピュータ、機械が有機的に結合した人にやさしい高機能システムの開発 · 実現
教育研究内容
21 世紀の高度情報化社会において、人類が快適で理想的な社会を作るため、人にやさしい高機能システムを開発 · 実現し
ます。人間、コンピュータ、機械が有機的に結合し、人間の意志をコンピュータによって正しく判断させたり、ロボットなど
を命令通り最適に動作させたりするための総合的な技術について教育 · 研究を行います。このような高度で複雑なシステム
を開発するためには、システム制御、ロボティクス、通信システム、インタフェース、数理科学などの広範な知識が必要で
す。これらのシステム工学に関する技術的問題解決能力に加えて、社会との関わりを常に意識し、広い視野を持った、創造
的かつ実践的な技術者、研究者を育成します。
開設授業科目
人間 · ロボット共生分野
システム制御特論 / インテリジェント制御特論 / システム推定学特論 / ロボティクス特論 / 知能ロボット特論
インタフェースデザイン分野
情報伝送方式特論 / 組込みアーキテクチャ設計 · ソフトウェア設計特論 / 組込みソフトウェア実装 · シミュレーション特
論 / 組込みシステムのテストと非機能的品質評価特論 / 製品企画プロジェクト特別演習 / 組込みソフトウェア実装
特別演習 / 音響システム特論 / 非線形回路特論 / ヒューマンコンピュータインタラクション特論 / 暗号と情報
セキュリティ特論 / コンピュータビジョン特論 / 確率的情報処理特論 / 計算量理論特論 / 視覚情報学特論
情報数理分野
情報数学特論 I / 情報数学特論 II / 統計数学特論 / 確率過程特論 / 情報通信方法特論
情報科学特別講義 / システム工学特別講義 / 脳情報工学実習 / 医用画像診断支援特論 / 医用ロボット学特論
システム工学特別演習 I / システム工学特別演習 II / システム工学特別演習 III / システム工学特別演習 IV / 自
主プロジェクト演習 / インターンシップ I / インターンシップ II
研究室、研究テーマ及び教員
メカトロニクス
知的制御システム
ロボティクス
• インテリジェント制御システムの設計
准教授 小嵜 貴弘
• エネルギー変換システムの解析とその最適化
助教 小作 敏晴
• メカトロニクスシステムの設計と制御
助教 厚海 慶太
• システムの同定と適応制御
教授 小林 康秀
• 変動するシステムのパラメータ推定と予測制御
准教授 小野 貴彦
• 人間ー機械システムの最適設計
助教 齊藤 充行
• ネットワークコンテンツとしてのロボットモーション(モーションメディア)
教授 岩城 敏
• 介護福祉ロボティクス
講師 谷口 和弘
• 移動ロボット相互間通信システムの開発
助教 高井 博之
13
博士前期課程
通信 · 信号処理
• 非線形回路を基にした通信 · 信号処理ハードウェアの構築
教授 藤坂 尚登
• インテリジェントシステムにおけるモデルの構築と信号処理への応用
講師 神尾 武司
• 組込みシステムの形式的検証及び最適設計手法
教授 中田 明夫
• 高信頼リアルタイム分散システム構築手法
准教授 島 和之
• P2P による分散システムの高信頼化
准教授 双紙 正和
• 進化的計算を利用した組込みシステムの最適化設計
准教授 村田 佳洋
• センサーなどの低機能デバイスのための認証プロトコル
助教 佐藤 康臣
• 音響心理と神経生理学からのサウンドデザイン評価
教授 石光 俊介
• 音響情報を利用した障害者支援システムの構築
助教 高橋 雄三
• 人間ー機械ー環境系の Interaction Design とその評価手法の開発
助教 中山 仁史
システム
インタフェース
• インターネット上の情報発見の技術と情報活用のインタフェースの開発
准教授 砂山 渡
による創造活動支援システムの構築
助教 川本 佳代
数理科学
• 確率過程論を基礎とした最適制御理論
教授 田中 輝雄
• 因子分析法の数理的基礎
教授 佐藤 学
• 数理システムと空間配置の幾何学
准教授 関根 光弘
• 代数多様体の分類理論及びその関連分野
講師 廣門 正行
• 正標数の代数的閉体において定義された代数多様体
講師 齋藤 夏雄
• コンピュータシミュレーションの数理
講師 岡山 友昭
組込みデザイン
サウンドデザイン
創造科学専攻
Frontier Sciences
情報科学、物理学、化学、生物学、脳科学の融合から、時代の変化に柔軟に対応した「ものづくり」新領域の創成
教育研究内容
「ものづくり」の視点から、情報科学と物理学、化学、生物学、脳科学などの自然科学の学際 · 融合領域の教育 · 研究を行
います。それによって、最新のコンピュータ利用技術と、それを応用展開すべき幅広い科学技術に精通し、時代の変化に柔
軟に対応できる「生きる力」を備えた人材を育成します。研究領域は多岐にわたり、半導体デバイスの研究、ナノ構造物質
の作成と理論的解析や機構解析、人間の脳機能についての計測 · 解析とその工学的応用、環境問題発生機構の解明、環境
の修復、未来エネルギーの開発など、新領域の創成にチャレンジしています。
開設授業科目
創造科学特論 I / 創造科学特論 II / 情報物性特論 I / 情報物性特論 II / ナノ情報通信材料特論 / マイクロ医
用工学特論 / 光エレクトロニクス特論 / 電気 · 電子材料特論 / 化学物理特論 / 情報生物材料特論 / 生物情
報処理特論 / 視覚情報学特論 / 光計測システム特論 / 生体情報学特論 / 生体計測工学特論 / 生体システ
ム工学特論 / 論理回路 · システム特論 / コンピュータアーキテクチャ特論 / マルチメディア情報通信特論 / 知
能ロボット特論 / システム制御特論
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博士前期課程
情報科学特別講義 / 創造科学特別講義 / 脳情報工学実習 / 医用画像診断支援特論 / 医用ロボット学特論
創造科学特別演習 I / 創造科学特別演習 II / 創造科学特別演習 III / 創造科学特別演習 IV / 自主プロジェクト
演習 / インターンシップ I / インターンシップ II
研究室、研究テーマ及び教員
集積回路デバイス
• MOSFET のモデリング 講師 桑田 精一
• 半導体デバイスの測定評価技術
助教 辻 勝弘
• 半導体 · 超伝導体における電子輸送理論、量子情報理論 ( 量子コン
ピュータ、量子通信 )
情報物性工学
• シリコン材料を用いたナノ構造半導体の作製
准教授 田中 公一
• ナノ構造物質等の実験的、理論的解析
准教授 八方 直久
• 化合物半導体の光学特性の解析
講師 藤原 真
• 電子光学材料の局所原子配列
生体理工学
• 脳電位 · 脳磁界計測による脳機能解析装置の開発
教授 樋脇 治
• 高精度経頭蓋磁気刺激システムの開発とそれを用いた脳機能ダイナミクスの解明
准教授 福田 浩士
• 脳機能解析システムの開発とヒトの運動学習 · 制御機構の解明
助教 常盤 達司
• 非侵襲脳機能計測法を用いたブレインコンピュータインタフェースの開発
光システム計測
• 大気微量成分のレーザー検出法の開発とその環境動態解析への応用
教授 石渡 孝
• 非線型分光法による励起状態ダイナミクス
准教授 福島 勝
• 半導体表面ナノ構造成長過程に関わる反応中間体のレーザー観測と構
准教授 藤原 久志
造 · 機構の解明
• 高速動画像観測による生細胞の動態解析
バイオシステム
• 食品 · 食糧生産 · バイオエネルギー生産システムの開発
教授 矢野 卓雄
工学
• 環境保全、リサイクル、再資源化システムの開発
准教授 中野 靖久
• 視覚情報処理機構の解明とその情報工学への応用
講師 香田 次郎
• 微生物を活用した環境浄化 · 再資源化システムの開発
医用ロボット
• MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems) 技術を用いたマイク
教授 式田 光宏
ロマシンの開発
• 肺内部での呼気吸気計測を可能とする生体情報極限計測技術の開発
• マイクロニードルを応用した次世代経皮吸収剤技術の開発
• MEMS 技術を用いたウェアラブル化、フレキシブル化センサシステムの開発
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博士後期課程
情報科学専攻 情報工学系
Computer and Network Sciences
次世代の情報科学の技術的基礎となるハードとソフトの開発やネットワーク工学を研究
教育研究内容
コンピュータ工学
ネットワーク工学
コンピュータ工学分野は、コンピュータシステムそのもの
ネットワーク工学分野は近年高度に発達を遂げ、大きな社
を対象とする研究分野であり、情報科学の基礎となる要素
会的影響を持つに至った新しい研究分野で、多様かつ複
技術を研究しています。コンピュータシステム開発の基礎
雑な通信サービスを実現するネットワークソフトウェアの設
となる論理回路の設計に関しては、「論理回路 · システム
計研究を担当する「ネットワークソフトウェア」、遠隔講義
の設計と解析」、「VLSI 設計自動化」の専門分野を設置
など教育利用の高度化の実現 · 研究を行う「マルチメディ
しています。また、ハードウェアだけでなくソフトウェアと
ア情報通信」、通信 · 放送協調型ネットワークを研究する
の連携も含めた観点から研究を行う「並列処理アーキテク
「電波メディア」、通信サービスの高信頼化、通信プロトコ
チャ」、「プロセッサアーキテクチャとその性能評価」の専
ルの高度化に関わる諸技術を研究する「通信制御アルゴ
門分野も設置しています。近年、コンピュータシステムが
リズム」の各専門分野からなります。これらの専門分野に
社会生活に欠かせないものとなり、システムに対する信頼
おいて、オブジェクト指向技術の研究、電波を利用した通
性要求が高まっています。これに応えるために「ディベン
信 · システムの研究、ネットワーク性能の分析 · 評価の研
ダブルコンピューティング」という専門分野も設置してい
究、モバイルネットワークの制御 · 応用の研究も行ってい
ます。
ます。
研究分野
コンピュータ工学
ネットワーク工学
プロセッサアーキテクチャとその性能評価
教授 北村 俊明
論理回路 · システムの設計と解析
教授 若林 真一
並列処理アーキテクチャ
教授 弘中 哲夫
ディペンダブルコンピューティング
教授 井上 智生
VLSI 設計自動化
准教授 市原 英行
論理設計とスイッチング回路理論
准教授 永山 忍
※
※
※
※
通信サービス用ネットワークソフトウェアの設計
教授 角田 良明
電波科学及びワイヤレスネットワーク
教授 吉田 彰顯
通信サービスの高信頼化、通信プロトコルの高度化
教授 石田 賢治
ネットワークアーキテクチャ設計及びマルチメディア通信応用
教授 前田 香織
電波応用、無線通信、ネットワークシステム
准教授 高橋 賢
※
※
※
※
オブジェクト指向分析 · 設計
准教授 ADAMS, Rolf
自律分散型ネットワーク制御機構
准教授 高野 知佐
モバイルネットワーク
准教授 大田 知行
ネットワークアーキテクチャと通信プロトコルの設計と応用
准教授 井上 博之
自律分散制御のためのネットワークソフトウェア
准教授 舟阪 淳一
ワイヤレスネットワークシステム
准教授 西 正博
※主指導教員
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博士後期課程
情報科学専攻 知能情報科学系
Intelligent Systems Sciences
人間の知的活動の原理を解明し、情報処理の高度知能化や人間とコンピュータの協調を目指す
教育研究内容
知能ソフトウェア
知能メディア
人間や生物、さらに文字や数値からなる大量のデータやコ
人間の知的なコミュニケーション行為において情報のやり
ンテンツに学び、人にやさしく知的で高度な情報システム
取りに必須となる画像、映像、音声、テキストなどのメ
又はその要素技術の研究開発を行います。人工知能やヒ
ディア情報処理技術の研究開発を行います。 人間とコン
トの感性を扱う「知識 · 感性工学」、大量のデータやコン
ピュータ間の自然で高度なコミュニケーションの実現を目
テンツからの知識発見やデータベースを高度化する技術を
指す「ビジュアルコンピューティング」と「自然言語コミュ
扱う「データ工学」、生物進化に基づく進化的計算や脳神
ニケーション」、さまざまなメディアにおける知識獲得や規
経系に基づくニューラルネットワークなどを扱う「知能シス
則性の機械学習に関する理論と応用を目指す「知的メディ
テム」の 3 つの専門分野からなります。
ア工学」と「パターン認識」の 4 つの専門分野からなり
ます。
研究分野
知能ソフトウェア
知能メディア
教育支援システム及び感性工学における学習理論
教授 松原 行宏
知識データベース処理及び配列データマイニング
教授 北上 始
知的システムにおける知識表現と学習機構
教授 髙濱 徹行
教育 · 学習システムにおける知識表現モデルと知識獲得
准教授 岩根 典之
※
※
※
グラフ理論に基づくデータベースからの知識発見システム
准教授 内田 智之
知識発見における機械学習手法とグラフ理論の応用
准教授 宮原 哲浩
多次元データベースとその応用
准教授 黒木 進
生物的適応システムのモデル化とその工学的応用
准教授 原 章
並列コンピューティングとそのデータ工学への応用
准教授 田村 慶一
自律エージェントのプラニング及び学習
教授 林 朗
パターン情報に対する知識処理と機械学習
教授 髙橋 健一
音声言語情報処理と自然言語処理
教授 竹澤 寿幸
メディアとしての画像の処理と提示
教授 日浦 慎作
確率的情報処理と情報統計力学
准教授 三村 和史
※
※
※
※
コンピュータ支援診断のための医用画像処理
准教授 青山 正人
時系列データ解析へのノンパラメトリックベイズ解析の応用
准教授 末松 伸朗
情報アクセスと言語処理
准教授 難波 英嗣
コンピュータグラフィックスのための画像理解
准教授 宮﨑 大輔
画像による 3 次元データモデリング
准教授 古川 亮
学習機械の確率的特性解析
准教授 岩田 一貴
※主指導教員
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博士後期課程
情報科学専攻 システム科学系
Systems Sciences
大規模 · 複雑化したシステムの統合化技術や高度情報通信 · インタフェース技術分野を研究
教育研究内容
制御 · 数理システム
通信 · インタフェースシステム
省エネルギーや環 境 問 題 へ の 関 心が高まるにつれて、
通信 · 放送システムなど大規模システムにおけるハードウェ
対象を個々のシステムとして捉えるのではなく、人間、
ア及びソフトウェア技術の発展はめざましいものがありま
環境、社会システムなども含めたよりグローバルな視野
す。それに伴い工業や社会のさまざまな分野でコンピュー
に立って、大規模で複雑なシステムを設計、解析、運用
タに関する応用技術、あるいはシステムの統合化技術が
するシステム統合化技術が求められています。このため
求められています。このようなシステムの情報の伝送 · 処
に、工学、情報、数学などの学際的な視点から総合的に
理に関する情報通信技術に関して、「信号処理ハードウェ
現象を捉え、解析する能力を養成するため、数理システム、
アの構成及びディジタル放送システムへの応用」の専門分
システム最適化、確率過程、推定論、非線形最適化手
野を設置します。また、システムにおいては人間と機械と
法、ニューラルネットワークなどについて学びます。さら
のインタフェースが不可欠であり、「システムインタフェー
に、それらを応用し、数理システムの解析、制御系の
ス」の専門分野を設置します。さらに、自動車や携帯電
安定性解析、制御システムの設計、システム同定、最適
話 · 情報家電等の機器に組み込まれるシステムである組込
制御、適応制御、音響解析、エネルギー変換システムの
みシステムの設計開発技術、高信頼化技術、最適化技術
最適化、システム統合化技術などについても教育 · 研究
などの教育 · 研究を行うために、「組込みシステム」の専
を行います。
門分野を設置します。
研究分野
制御 · 数理システム
動的システムのモデリングと制御
教授※ 小林 康秀
モーションメディア流通技術とコミュニケーションロボットへの応用
教授※ 岩城 敏
音響解析 · 制御システムの構築とサウンドデザイン
教授※ 石光 俊介
確率制御理論とその応用
教授※ 田中 輝雄
インテリジェント制御システムの設計
准教授 小嵜 貴弘
人間ー機械システムの設計と制御
准教授 小野 貴彦
通 信 · インタフェー ス
実時間組込みシステムの設計検証法及び最適化
教授※ 中田 明夫
システム
非線形系の数理解析法及び非線形回路の合成と応用
教授
人間と計算機間のインタラクティブシステムによる創造活動支援
准教授 砂山 渡
藤坂 尚登
分散システムの高信頼化
准教授 島 和之
進化的計算を利用した組込みシステムの最適化設計
准教授 村田 佳洋
※主指導教員
18
博士後期課程
情報科学専攻 創造科学系
Frontier Sciences
情報科学と物理学、化学、生物学、脳科学などの自然科学の学際 · 融合領域に精通したパイオニアを育成
教育研究内容
「ものづくり」の視点から、情報科学と物理学、化学、生物学、脳科学などの自然科学の学際 · 融合領域の教育 · 研究を行
います。集積回路の研究開発や半導体微細構造の解析を行う未来の半導体や集積回路の創造は「集積回路デバイス」の専
門分野が担当します。複雑で優れた情報処理装置である人間の脳についての計測 · 解析とその工学的応用は「生体理工学」
の専門分野が担当します。複雑化、高度化、多様化した環境システム、バイオシステムの計測とその情報を応用する新領域
の創成は「光システム計測」「バイオシステム工学」の専門分野が担当します。
研究分野
生体情報処理機構のシステム的解明とその工学的応用
教授※ 樋脇 治
地球大気環境情報への応用
教授
生物情報伝達材料の計測制御システムへの応用
教授※ 矢野 卓雄
半導体ナノ構造の作製、評価と応用
准教授 田中 公一
3D 原子イメージング科学の先端材料創製への応用
准教授 八方 直久
生体の脳機能に関する計算論的研究
准教授 福田 浩士
環境情報取得とその制御
准教授 福島 勝
視覚情報処理の基本原理とその視覚情報計測技術への応用
准教授 中野 靖久
石渡 孝
※主指導教員
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共同研究プロジェクト
「トラスタブルネットワーク基盤技術に関する研究」
研究代表者:石田 賢治 教授
さまざまな脅威や障害が発生した場合でも安定したネットワーク
サービスを提供可能とし、かつ、プライバシー保護などの安全性と
利便性の高さを両立可能とするネットワーク利用環境の提供を目的
として、研究プロジェクトを実施しています。 具体的には、ネット
ワーク侵入検知専用ハードウェアの開発、プログラムの論理を守る
暗号化ハードウェアの開発、 分散システムにおけるセキュリティ
確保とプライバシー保護、非常時 · 重要通信サービス技術、流出
コンテンツ制御技術、高信頼 MANET ルーティング技術 · 高安全
MANET セキュリティ技術などのテーマで研究開発を行っています。
「情報弱者のためのコミュニケーション支援技術」
研究代表者:竹澤 寿幸 教授
高齢化社会に伴い、耳や目や身体動作の機能が衰える人が増えてお
り、医師や健常者とのコミュニケーションに不都合が生じる事態が起
きています。高齢者や障害者などの情報弱者が円滑にコミュニケー
ションを取ることができ、不自由なく日常生活が送れるように支援す
る技術の研究開発が必要です。情報弱者に優しい技術は健常者のコ
ミュニケーション支援にも役立つと期待できます。主に身体動作と音
声対話を記録するために、モーションキャプチャなどのセンサを室内
に配置した実験環境を構築しました。医療コミュニケーションや就職
面接を題材として研究を進めています。音声、画像、情報検索、知
識工学等の専門家からなる研究グループを組織し、マルチメディア情
報検索のような新規研究分野の開拓も視野に入れています。
「RT を活用した運動弱者のための自立支援システムの開発」
研究代表者:岩城 敏 教授
病気や怪我で運動機能が衰えた人の自立を支援するために、RT(ロ
ボットテクノロジー)を活用したさまざまな支援システムの開発に取
り組んでいます。具体的には、移動支援のための技術として、自立
走行車椅子ロボットや、怪我人を寝かせたまま迅速 · 安全に救急車
を移送するためのアクティブ制御ベッドを開発しています。また、
手が不自由な人の意思表示支援技術として、頭部や眼球の運動によ
り PC 操作が可能なハンズフリーインタフェースや、手の運動機能
回復訓練を物理的 · 精神的に支援するためのシステムとして、習字
訓練ロボットやリハビリ体操促進ロボット等を開発しています。
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共同研究プロジェクト
「地上ディジタル放送有効活用のための情報通信技術に関する研究」
研究代表者:西 正博 准教授
本プロジェクトは、環境メディア研究室、インターネット工学研究室、
通信 · 信号処理研究室の 3 研究室による共同研究プロジェクトです。
主として、地上ディジタル放送波を対象とした伝送品質評価や他県
からのオーバリーチ特性の検討を行っており、写真に示す地上ディジ
タルの信号発生器や信号品質測定器を用いた伝送品質の室内実験
や、実際に山口県からの地上ディジタル放送波を広島県のさまざま
な環境 (山頂、盆地、海岸など) に構築した観測系における 24 時
間連続観測によって受信品質の評価を行っています。 また、地上
ディジタルの周波数帯である UHF 帯電波を用いた新たな無線シス
テムの研究開発も行っており、WiMAX や 3G、WLAN の無線通信
ネットワークを用いた新たなモバイルシステムや、防犯や高齢者の
見守りに応用可能な地上ディジタル放送波を利用したヒト検知シス
テムを開発しています。
「生体機能と環境のインタラクションの解明とその応用に関する研究」
研究代表者:樋脇 治 教授
本プロジェクトでは、感覚や運動等の生体の諸機能の外部環境に対
するインタラクションの解明を目指すとともに生体情報の読み出しや
生体機能の操作 ・ 制御を行うための応用技術の開発を行います。 実
験と理論の両面からのアプローチにより、基礎的研究から応用的研
究までをカバーした総合的な研究を推進しています。さらに、研究
成果を積極的に社会に応用し還元するために企業等と連携し、生体
機能特性に基づいた機器開発等に関する研究を行っています。 生体
機能の解明を通して情報科学分野の境界領域や応用領域での新技術
の創出を目指し、社会連携や大学間連携に資する生体情報工学関連
の研究基盤の構築 ・ 強化に寄与しています。
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修了生紹介
スーパーコンピュータ開発に携わる修了生
2011 年 6 月に世界一の計算能力と報道されたスーパーコンピュー
タ「京」 は、独立行政法人理化学研究所と富士通株式会社が共同
開発したコンピュータで、9 万個近いプロセッサを持ち、各プロセッ
サに膨大な計算を分担して実行させる「大規模並列システム」 で
す。この開発に本学修了生も関わっています。
写真 ( 上段 ) の左から田端猛一さん (2008 年博士前期課程修了)、
井上智宏さん (2006 年博士後期課程修了)、坂下聡太さん (2011
年博士前期課程修了 ) です。 彼らは富士通株式会社次世代テクニ
カルコンピューティング開発本部に所属し、井上さんと田端さんは
「6 次元メッシュ/トーラス」(愛称 Tofu インターコネクト)という
多数のプロセッサを結合するハードウェア開発に携わりました。 坂
下さんは、直接設計には携わっていませんが、次世代機に向けてシ
ステムを勉強し、展示会での説明も担当しています。
写真 ( 下段 ) の中村朋健さん (2007 年博士後期課程修了 ) は独立
行政法人理化学研究所計算科学研究機構に所属し、「京」 のプロ
グラミング環境について研究しています。「京」 の性能を最大限
に引き出すためには、9 万個近い各プロセッサにバランスよく計算
を割り振ることが重要で、開発者が簡単に扱えて、かつ、システ
ムに最適なプログラムを作りやすいプログラミングの方法やプログ
ラミング言語を研究 · 開発しています。 また、性能を向上させる
ため、高度な性能解析のためのソフトウェアを研究 · 開発するのも
重要な仕事です。
大学で教育 · 研究に取り組む修了生
広島市立大学 情報科学研究科 准教授 大田 知行 さん
2002 年 3 月 情報科学研究科博士後期課程情報科学専攻中退
2006 年 3 月 博士 ( 情報工学 ) 学位取得
現在、情報工学専攻ネットワークソフトウェア研究室において、モ
バイルアドホックネットワークのルーティング技術に関する研究を
行っています。モバイルアドホックネットワークとは、スマートフォ
ンのような無線通信装置を持つ携帯端末のみで構成されるネット
ワークであり、近隣端末との情報交換や非常時の通信インフラと
して利用が想定されています。また、学科の専門科目では、プロ
グラミング III、ネットワークソフトウェア演習、情報工学実験を担
当しています。日々、研究室の学生とのゼミや学会での研究発表
を通じて、教育 · 研究に取り組んでいます。
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修了生紹介
起業家の修了生
株式会社ちゃネット 代表取締役 益田 智史 さん
2003 年 3 月 情報科学研究科 博士後期課程 情報科学専攻 満期退学
私は高校時代に数学が好きで、大学で数学を学びたくてこの大学
に入りました。 たまたま私が入学した年がインターネット元年
(1994 年) というのもあり、それまでコンピュータに触れたこと
がなかった私ですが、プログラムを学べたこと、インターネットと
の出会いが、現在の道に進む転機となりました。
というのもそれまでは家の中だけで触っているイメージもあり、コ
ンピュータが嫌いでした。しかし、実際は日本中や海外の友達と
話ができたりと無限の可能性を感じました。これが、後の人生の
基礎になっています。
広島市立大学は情報だけでなく、国際や芸術といったさまざまな
人や分野に触れることができ、それまでになかった経済や国際的
思考力、デザインといった知識や経験を得たことも大切な思い出
となっています。
そんな私も大学院在学中の 2000 年に今の会社を大学の仲間たち
と設立しました。 高校生まではすごく漠然とした形で 「将来起業
をすることができたらいいな」 ぐらいにしか考えていませんでした
が、さまざまな人との出会いや広島市立大学で学んだことにより、
起業をすることができました。現在は、タッチパネルを使った商品
開発やシステム構築を行っています。
大学時代というのはとても大事な期間だと私は思います。という
のも高校と違い、自由という名の自己責任があるからです。 社会
に出るまでの通過点だと考える人もいると思いますが、私は自分
が何を好きで、何を学び、将来何をしたいのかというのを考える
絶好の期間だと思うからです。 今となっては、起業した分野がた
またまコンピュータ業界でしたが、昔から人が喜ぶ仕組みを企画
し、それを形にするというものづくりが好きだったことをよく思い
出します。
高校生の時はコンピュータの 「コ」 の字も知らなかった自分でし
たが、 振り返ってみると自分がしたかったことというのは何も変
わっていないことに気づかされます。
私が好きな言葉は 「天命を貫く」 です。 私を必要と思っている人
が居る限り、今の仕事が自分の天職だと思ってこれからもがんばり
ます。
23
入試に関するお問い合わせ先
広島市立大学事務局入試グループ
☎ 082-830-1503
✉ [email protected]
広島市立大学大学院案内 2015
情報科学研究科
発行/広島市立大学 発行日/平成 26 年 5 月 1 日
本学ウェブサイトは、
携帯電話からもご覧いただけます。
http://m.hiroshima-cu.ac.jp/
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