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Ⅳ 就労促進

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Ⅳ 就労促進
Ⅳ 就労促進
みんなで働こう、⼈間らしく
〜「参加保障」の理念による「雇⽤の拡⼤」と「働きがいのある⼈間らしい仕事(ディーセント・ワーク)」の実現〜
基 本 的 考 え ⽅
【現状の課題】
○ 就労は⼈々を経済的に⾃⽴させ、社会からの孤⽴や貧困を防ぎ、⾃⼰実現や豊かな⼈⽣へとつながる。また、働くことができる者
はできる限り就労することで、国⺠が共に⽀え合う社会が形成される。
○ しかし、今後、労働市場への参加が進まなければ、就業者の⼤幅な減少(2010〜2020年で▲400万⼈)が⾒込まれる。また、増加
している⾮正規労働者(雇⽤者の1/3超)には、低賃⾦・不安定雇⽤の問題が⽣じている。
【施策の⽅向】〜⼈々の就労を促進する政策(積極的労働市場政策)の推進〜
○ 労働市場への「参加保障」の理念により、積極的に⼈々の就労を促進し、「雇⽤の拡⼤」と「ディーセント・ワーク」を実現。東
⽇本⼤震災からの復興及び被災者の⽣活再建のためにも強⼒に推進。
○ これにより、⼈々の⽣活の安定と社会からの孤⽴の防⽌につなげ、経済の拡⼤と社会保障制度を⽀える基盤を強化。
改⾰案の具体的内容(ポイント)
■全員参加型社会の実現(就業率の向上) 〜現役世代が就労を通じてその⼒を最⼤限に発揮できる環境づくり〜
○若者の安定的雇⽤の確保 〜若者⾮正規労働者を減少させ、若者を育てる社会をつくる〜
・新卒応援ハローワークの恒久化・機能強化、フリーター向け若者ハローワークの設置、ジョブサポーターによる向き合い型⽀援
・求職者⽀援制度での重点的な⽀援、ジョブ・カードを活⽤した⼈材育成
・産業構造の変化に即応して成⻑分野の⼈材育成・就業に結びつけるため、⺠間教育訓練機関の創意⼯夫を活⽤した職業訓練の実施 等
○⼥性の就業の拡⼤ 〜⼥性の就業率のM字カーブを解消するための国家戦略〜
・男⼥の均等度合いを企業労使で把握し、⼥性の活躍促進のためのポジティブ・アクションにつなげるためのシステムづくり
・仕事と家庭の両⽴⽀援と保育サービスの充実(⼦ども・⼦育て新システム)を⾞の両輪として推進 等
○⾼齢者の就労促進 〜年齢にかかわりなく働き続けることができる社会(⽣涯現役社会)の実現〜
・超⾼齢社会に適合した雇⽤法制(⾼年齢者雇⽤確保措置、雇⽤保険等)の検討
・地域で働くことができる場や社会を⽀える活動ができる場の拡⼤ 等
■ディーセント・ワークの実現 〜「働くことが報われる」ようにし、⼈々の就労を促進する〜
○⾮正規労働者対策 〜できる限り正規労働者になれるよう⽀援、雇⽤形態にかかわらず公正な処遇の下で働けるよう環境整備〜
・⾮正規労働者の雇⽤の安定や処遇の改善に向けて、公正な待遇の確保に横断的に取り組むための総合的ビジョンの策定
・有期契約労働者について、雇⽤の安定や処遇の改善に向けた法制度の整備の検討
・⾮正規労働者への社会保険適⽤等、働き⽅の選択に対して中⽴的な税・社会保障制度への改⾰ ※年⾦チーム等
・最低賃⾦の引上げに向けた取組(⽣活保護との逆転現象は解消、中⼩企業の⽀援) 等
○就労条件・就労環境の改善 〜労働者の健康や安全を脅かすような職場環境を改善し、良好な働き⽅を実現〜
■施策の実施体制の整備、財源の確保 〜⼈々の就労を促進する政策(積極的労働市場政策)を充実させるための体制整備〜
○ハローワークの体制整備、雇⽤保険制度の国庫負担、求職者⽀援制度の国庫による財源確保
48
就労促進をめぐる基本的考え方
課題
・
・
就業者の大幅な減少(2010~2020年で▲400万人)の見込み
非正規労働者(雇用者の1/3超)の低賃金・不安定雇用の問題
施策の方向性
世代を問わず一人ひとりが積
極的に参加でき、国民が共に
支え合う社会の形成
雇用の拡大(就業率の向上)
○
若者
若者非正規労働者を減少させ、若者を育てる社会づくり
民間の創意工夫を活用した職業訓練
○
女性
○
○
女性の就業率のM字カーブの解消
○
高齢者
年齢にかかわりなく働き続けることができる社会
(生涯現役社会)の実現
→自己実現、豊かな人生
ディーセント・ワーク
(働きがいのある人間らしい仕事)
○
○
経済的自立
社会的孤立の防止
○ 経済の拡大
○ 社会保障制度の基
盤強化
非正規労働者の雇用の安定、処遇の改善
労働者の健康・安全の確保
→持続可能な社会
就業者数、就業率の見通し
○ 労働市場への参入が進まない場合、就業者数は今後10年間で約400万人減少する。
○ 労働力の減少を跳ね返すため、若者・女性・高齢者・障がい者など、あらゆる人が就業意欲を実現でき
る「持続可能な全員参加型」社会を構築し、就業率・就業者数を上昇させる必要がある。
80%
新成長戦略の
目標値
就業率(20~64歳)
74.6%
75.2%
労働市場への参入
が進まないケース
6,232
新成長戦略の
目標値
5,849
労働市場への参入
が進まないケース
就業者数
(万人)
6,256
2010年(実績)
2020年
(注)1. 新成長戦略において、20~64歳の就業率の目標を80%(2020年)としており、このとき、15歳以上の就業率(56.9%)は、2020年において維持さ
れることとなる。また、就業者数は15歳以上についてであり、2020年の目標値は就業率の目標が達成されたときの見込み数である。
2. 「労働市場への参加が進まないケース」とは、2009年の性別・年齢別の就業率が2020年まで変わらないと仮定したケースである。国立社会保障・
人口問題研究所による性別・年齢別の将来推計人口(2020年)に、2009年の各層の就業率を乗じ、2020年の就業者数を試算。2020年の就業率
(20~64歳)は、試算した就業者数(20~64歳)を2020年の20~64歳人口で割ることにより算出。
49
非正規雇用増加の社会的影響
非正規雇用増加の社会的影響として、①社会全体としての人的資本の蓄積の弱化、②若者の所得低下を
通じた少子化(晩婚化・非婚化)の加速が懸念。
【背景】 ① 正規雇用者と非正規雇用者との間では、職業能力開発機会に格差がある。
② 非正規雇用では正規雇用に比べ有配偶率も低い(若年男性)。
教育訓練の実施状況
有配偶者の占める割合(男性 2002年)
(%) 80.0
(%)
正社員
70.0
70.0
契約社員
60.0
50.0
60.0
40.0
パートタイマー
30.0
50.0
正規従業員
20.0
40.0
10.0
特 に何 も 実 施 し て いな
い
法 令 遵 守 、企 業 倫 理 研
修
資 格 取 得 の た め の研 修
O A ・ コ ン ピ ュー タ ー
研 修
・職 務 別 の 研 修
役 職 別 研 修
職 種
入 社 年 次 別 の研 修
計 画 的 な O J T
0.0
30.0
非正規従業員
20.0
パート・アルバイト就業者等
10.0
0.0
15~34歳計
15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
Off-JT
(資料出所)総務省統計局「就業構造基本調査」を労働政策担当参事官室にて特別集計。
(資料出所)労働政策研究・研修機構「多様化する就業形態の下での人事
戦略と労働者の意識に関する調査」(平成18年7月)のデータを
(注)在学者を除く。
基に労働政策担当参事官室にて仮集計。
(注)「パート・アルバイト就業者等」とは、パート・アルバイト就業者と、
無業者のうちパート・アルバイトでの就業を希望する者の合計。
学生の卒業・中退後のキャリアパス
○ 卒業・中退直後の就業形態が正社員であった者のうち、80%が調査時の就業形態も正社員である。
○ 一方、卒業・中退直後の就業形態が非典型であった者のうち、68%が調査時の就業形態も非典型である。
卒業・中退直後
の就業形態
0%
正社員
非典型
50%
36%
20%
その他
3%
失業・無業
1%
40%
60%
失業・無業
その他
11% 3%
80%
100%
その他
3%
失業・無業
5%
正社員
24%
非典型
16%
その他
3%
失業・無業
19%
正社員
19%
調査時の就
業形態
正社員
80%
非典型
68%
非典型
59%
卒業・中退直後=失業・無業
卒業・中退直後=正社員
卒業・中退直後=非典型
出所:労働政策研究・研修機構(2006)『大都市の若者の就業行動と移行過程―包括的な移行支援にむけて』
注1 本調査の対象者は、調査時点(2006年)において、18歳~29歳の東京都(島嶼除く)の男女計2000人(男性1038人、女性962人)である。最後に在学した学校別内訳は、中学・高校663人、高校中退164人、
短大専門学校576人、大学・大学院491人、高等教育中退102人となっている。
2 本調査では、最後に在学した学校の卒業・中退時に就いた就業形態(「離学直後の就業形態」)と、調査時(2006年)の就業形態を調査している。(よって、卒業・中退から調査時点までの年数は人により異なる。)
3 就業形態の「非典型」には、アルバイト・パート、契約社員・嘱託、派遣社員を含む。
4 就業形態の「その他」には、自営・家業などを含む。
50
ジョブ・カード制度の概要
施策の概要:広く求職者等を対象に、①きめ細かなキャリア・コンサルティング、②実践的な職業訓練、③訓練修了後の職業能力
評価や職務経歴等のジョブ・カードへの取りまとめを通じ、安定的な雇用への移行等を促進。
職業能力形成プログラム
ジョブ・カードの作成
キャリア・コンサルタント
による就業希望・訓練希
望等の確認
雇用型訓練
フリーター等の正社員経験に恵まれない者が対象
企業が訓練生を雇用して実施
訓練スキーム: 企業実習 + 教育訓練機関等での座学
企業に在職している非正規労働者を正社員とするための
訓練にも活用(キャリア・アップ型)。
②
委託型訓練(日本版デュアルシステム)
● 実践的な職業能力の習得が必要な求職者が対象
● 専修学校等に委託して実施
● 訓練スキーム: 企業実習(協力企業に再委託等) +
教育訓練機関での座学
③
公共職業訓練(施設内訓練・委託訓練)
● 主に雇用保険を受給できる者が対象
基金訓練
● 雇用保険を受給できない者が対象
● 基礎的能力から実践的能力までを付与
※求職者支援法施行後は求職者支援制度の訓練が対象となる。
就職
● 再就職等に必要な知識・技能を付与
● ものづくり分野等の高度な知識・技能を付与
④
訓練により身
につけた職業
能力が明確化
され、キャリア
の方向付けが
できる
訓練機関による能力評価
自らの職業能力や就業
に関する目標・課題を整
理し、職業訓練の受講や
就職活動の際の自己ア
ピールに活用
●
●
●
●
企業による能力評価
キ ャ リ ア ・ コ ン サ ル テ ィ ン グ
①
訓練実施企業で正社員へ
ハローワーク等
ハローワーク
が支援
訓練を要せず就職
女性の年齢別就業率(2009年)
○ 日本では、出産・育児を機に労働市場から退出する女性が多い。(M字カーブ)
特に、子育て期の女性において、就業率と潜在的な労働力率の差が大きい。
○ 一方、アメリカやスウェーデン等の欧米先進諸国では子育て期における就業率の
低下はみられない。
(%)
就業率の国際比較
就業率と潜在的労働力率
(%)
90
90
80
80
70
70
86.8
80.8
67.8
アメリカ
50
72.2
72.1
68.2
60
60
81.6
79.1 78.3 80.6
78.2
64.3
63.0
69.9
62.1
60.6
48.6
50
イタリア
スウェーデン40
40
韓国
30
日本
30
14.2
20
20
10
10
0
0
42.9
28.3
就業率
14.8
潜在的労働力率
13.0
15~19歳 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65歳以上
15 to 20 to 25 to 30 to 35 to 40 to 45 to 50 to 55 to 60 to
19
24
29
34
39
44
49
54
59
64
注)潜在的労働力率=
資料出所:OECD Database "LFS by sex and age"(http://stats.oecd.org/)
就業者 + 失業者+就業希望者
人口(15歳以上)
注:アメリカ、スウェーデンの「15~19歳」の欄は、「16~19歳」である。
資料出所:総務省統計局「平成21年労働力調査」、「平成21年労働力調査(詳細結果)」
51
女性の就業率と出生率の相関
○ 現在では、主要先進国では女性の就業率と出生率に正の相関関係が見られる。
OECD加盟国における女性の就業率と出生率の相関関係
1980年
2009年
3.50
2.20
2.00
3.00
合
計 2.50
特
殊
出 2.00
生
率
合
計 1.80
特
殊 1.60
出
生 1.40
率
日本
1.50
日本
日本
1.20
1.00
1.00
25.0
35.0
45.0
55.0
65.0
75.0
30.0
40.0
女性の就業率(15歳~64歳)
50.0
60.0
70.0
80.0
女性の就業率(15歳~64歳)
資料出所:「OECD Employment Outlook UN World Statistics Pocketbook, 2010」、「UN and Eurostat Demographic Statistics, 2010」
高齢者の就業率
○ 日本の高齢者の就業率は、欧米諸国と比較すると、特に男性で高水準。
60歳~64歳の就業率
(%)
65歳以上の就業率
80
70.8
70
64.4
57.3
60
50
40
57.2
56.8
46.6
(%)
43.2
41.2
41.0
42.5
45
40
32.7
28.9
30
20
67.5
24.9
16.6
14.8
男
35
女
30
25
20
15
10.6
10
10
5
29.9
23.3
19.8
12.9
12.2
15
9.9
4.4
2 0.9
5.3
2.5
男
7.4
6
1.2
0
0
※資料出所 OECD.Stat Extract “LFS by sex and age” 2008年7月現在
※算出式 (60歳から64歳までの就業率)=(男女別60歳以上64歳以下就業者数)/(男女別60歳以上64歳以下人口)
※算出式 (高齢者の就業率)=(男女別65歳以上就業者数)/(男女別65歳以上人口)
52
女
○ 健康を維持したいと思って就業を希望する高齢者の割合は大きく、年を重ねるほどその割合は
上昇している。
表 高齢就業希望者の就業希望理由別割合
(%)
失業してい
る
総数(55歳以上)
男
知識や技能
を生かした
い
社会に出た
い
時間に余裕
ができた
健康を維持
したい
学校を卒業
した
その他
18.5
15.7
12.4
5.4
9.2
23.5
0.0
15.3
55~59歳
52.5
13.3
7.2
4.7
2.4
5.9
0.0
13.8
60~64歳
21.1
16.8
12.4
5.7
10.9
18.6
0.0
14.4
65歳以上
7.7
15.9
13.8
5.4
10.4
30.6
0.1
16.1
7.4
22.8
8.2
7.9
14.5
21.2
0.1
18.0
55~59歳
12.2
25.1
8.8
10.0
17.8
11.0
0.0
15.3
60~64歳
8.2
22.3
7.9
8.7
15.3
19.8
0.0
17.8
65歳以上
3.0
21.2
8.0
5.6
11.2
30.5
0.1
20.4
総数(55歳以上)
女
収入を得る
必要が生じ
た
資料出所 総務省統計局「就業構造基本調査」(2007年)
(注)就業希望者とは、無業者のうち「何か収入になる仕事をしたいと思っている者」を指す。
今後の高年齢者雇用に関する研究会について
1 目的
少子高齢化の急速な進展の下、公的年金支給開始年齢(報酬比例部分)の65歳への
引上げが開始される平成25年度を目前に控え、意欲と能力のある高年齢者が、長年
培った知識や経験をいかして働くことができ、その生活の安定を図ることができる社会の
実現に向けて、今後の高年齢者の雇用・就業機会の確保のための総合的な対策を検討
するため、学識経験者の参集を求め、「今後の高年齢者雇用に関する研究会」を開催する。
2 検討事項
研究会においては、次に掲げる事項を中心に調査・検討を行う。
(1) 希望者全員の65歳までの雇用確保策
(2) 年齢に関わりなく働ける環境の整備
3 参集者(労働経済、人的資源管理、労働法を専門とする有識者7名)
(3)労働法
岩村 正彦 東京大学法学部教授
小畑 史子 京都大学大学院地球環境
学堂准教授
(1)労働経済
権丈 英子 亜細亜大学経済学部准教授
駒村 康平 慶應義塾大学経済学部教授
◎ 清家 篤
慶應義塾長
(2)人的資源管理
佐藤 博樹 東京大学社会科学研究所教授
藤村 博之 法政大学キャリアセンター長
※ ◎座長
53
障害者雇用の状況
○ 民間企業の雇用状況 実雇用率 1.68% (法定雇用率 1.80%)
法定雇用率達成企業割合 47.0%
○ 実雇用率は5年連続で過去最高を更新し、障害者雇用は着実に進展しているものの、
法定雇用率には届かず。
4
400
<障害者の数(千人)>
<実雇用率(%)>
1.80
343
350
333
326
303
284
300
269
253
253
30
31
250
246
32
2
258
247
36
33
40
4
1.75
10
8
6
61
1.70
57
54
48
44
268
1.68
1.65
272
266
1.63
200
1.60
251
223
222
214
222
214
229
150
238
1.59
1.52
1.55
1.55
1.49
100
1.48
1.49
1.50
1.46
1.49
1.47
50
12
13
14
1.45
15
身体障害者
16
17
知的障害者
18
19
20
精神障害者
21
22
(年)
実雇用率
(注)雇用義務のある56人以上規模の企業の集計
「障害者の数」は以下の者の合計。なお、精神障害者は平成18年から集計。
・ 身体障害者、知的障害者、精神障害者、重度身体障害者である短時間労働者、重度知的障害者である短時間労働者は1人カウント
・ 重度身体障害者、 重度知的障害者は2人カウント ・ 精神障害者である短時間労働者は0.5人
正規労働者と非正規労働者の推移
○ 正規の職員・従業員は近年減少傾向。
○ 2010年において、非正規の職員・従業員割合は、比較可能な2002年以降で最高の水準。
○ 2010年において、派遣労働者は前年に比べ12万人減少。
(万人)
6,000
5,000
(20.9%)
(26.0%)
(32.6%)
(33.0%)
(20.2%)
4,000
(16.4%)
655
881
1,001
1,273
1,633
(33.5%)
1,677
1,732
(+44)
(+55)
(34.1%)
1,760
(+28)
(33.7%)
(34.3%)
1,721
1,755
(-39)
(+34)
非正規
パート
847(48.3%)
正規
アルバイト
345(19.7%)
3,000
2,000
3,343
3,488
3,779
3,630
3,374
3,411
3,441
3,399
3,380
3,355
(+37)
(+30)
(-42)
(-19)
(-25)
1,000
派遣社員
96(5.5%)
契約社員
嘱託
330(18.8%)
0
85年
90年
95年
00年
05年
06年
07年
08年
09年
10年
(資料出所)2000年までは総務省「労働力調査(特別調査)」(2月調査)、2005年以降は総務省「労働力調査(詳細集計)」(年平均)による。
注)雇用形態の区分は、勤め先での「呼称」によるもの。
54
その他
137(7.8%)
非正規労働者のうち、正社員になりたい者の割合
○ 非正規労働者のうち、正社員になりたい者の割合は、
H11年11.2%→H15年19.4%→H19年22.5% と増加傾向にある。
45%
40%
H19
H15
H11
35%
30%
25%
20%
15%
10%
5%
0%
合計
契約社員
臨時的雇用者
パートタイム労働者
派遣労働者
その他
出典:厚生労働省「就業形態の多様化に関する総合実態調査」
注)1999年のパートタイム労働者は、「短時間のパート」の数字
有期労働契約の在り方について
1.経緯
○ 平成20年のリーマンショック以降の景気後退の際に、有期契約労働者に対する雇止め、解雇が増加し、有期契約労働者の雇用の不安定さ、
待遇等の格差、職業能力形成が不十分等の課題。
○ 有期労働契約に係る施策の方向性について検討するため、労働基準局長が参集を求めた学識者による研究会を開催(座長:鎌田耕一東洋大学
教授)[平成21年2月~平成22年8月まで計18回]、昨年9月に報告書をとりまとめ、公表。
2.検討状況及び今後のスケジュール
○平成22年10月26日: 労働政策審議会労働条件分科会で検討開始
○平成22年11月29日、平成23年2月3日: 有期労働契約の現状等(総論)について議論
○平成23年夏頃:議論の中間的な整理 ・12月頃:議論の取りまとめ(建議)予定
・2月23日以降:各論について順次議論
3. 有期労働契約研究会報告(昨年9⽉10⽇公表)の概要
○ 有期労働契約の不合理・不適正な利用を防止するとの視点を持ちつつ、雇用の安定、公正な待遇等を確保するためのルールや
雇用・労働条件管理の在り方を検討すべき。
○ 次の①~④など主要な論点について、考えられる(複数の)選択肢とそれぞれを採った場合の課題を整理して提示。
②更新回数や利用可能期間に係るルール
③契約の
終了
(雇止め)
(
更新)
(
更新)
①契約の
締結
④均衡待遇及び正社員への転換等
①締結事由の規制 : 有期労働契約を利用できる事由を、一時的な業務増等に限定することを検討。
[課題]新規雇用が抑制されないか(安定雇用へのステップとして有期労働契約は一定の役割)
②更新回数や利用可能期間に係るルール : 雇用の安定等の観点から、更新回数や利用可能期間の上限の設定を検討。
[課題]上限手前での雇止めを誘発、 業種・職種・年齢等により更新等の実態が多様
③雇止め法理(解雇権濫用法理の類推適用の法理)の明確化 : 判例上定着した雇止め法理(反復更新を重ねた場合等一定の場合の雇止めに
ついて、客観的理由を欠き社会的に相当と認められない場合は無効とされるもの)の法律によるルール化を検討。
[課題]個別の事案に応じた処理が可能となる一方、予測可能性に欠ける面を如何に補足するか
④均衡待遇及び正社員への転換等 : 正社員との間の均衡のとれた公正な待遇、正社員転換措置の義務付けやインセンティブ付与等の検討。
[課題]一挙に正社員に転換することはハードルが高い → 「多様な正社員」の環境整備などを視野に
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週労働時間別雇用者等の推移
○ 週の労働時間が60時間以上の者の割合は徐々に減少してきているものの、子育て世代であ
る30代男性については、依然として高い水準で推移している。
平成5年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
929万人
1346万人
1407万人
1431万人
1414万人
18.2%
24.9%
26.1%
26.9%
26.6%
週35時間以上
週60時間未満の者
3625万人
3482万人
3437万人
3377万人
3383万人
71.1%
64.5%
63.7%
63.6%
63.6%
週60時間以上の者
540万人
554万人
537万人
491万人
502万人
10.6%
10.3%
10.0%
9.2%
9.4%
5099万人
5398万人
5394万人
5313万人
5316万人
週35時間未満の者
合
計
30代男性で週労働時間60時間以上の者
30代男性で週60
時間以上の者
平成5年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
153万人
176万人
172万人
150万人
153万人
20.3%
20.2%
20.0%
18.0%
18.7%
※ 資料出所:総務省「労働力調査」
※ 上の表は雇用者についてのもの。ただし、「30代男性で週労働時間60時間以上の者」については、統計上の制約から、雇用者のみ
の数値が得られないため、下の表は雇用者だけでなく自営業主と家族従業者を含んだ就業者数により作成。
今後の職場における安全衛生対策について(12月22日労働政策審議会から建議)
新成長戦略(H22.6.18閣議決定)
2020年度までの目標
現状
● 年間3万人超の自殺者のうち、約8,600人が「被雇用者・勤
め人」であり、そのうち「勤務問題」を自殺の原因の一つとす
る者は約2,600人(H22)
●
メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所
34%(H19)→50%(H22)
※
H19:労働者健康状況調査
H22:職場におけるメンタルヘルス対策に関する調査
メンタルヘルス
に関する措置を
受けられる職場
の割合100%
対応策
○ ストレスチェック、
必要に応じた医師の面
接等を義務化
○ メンタルヘルスにも
対応できる人材を有す
る機関にも産業医業務
を認める
● 1年間に約3,600人が職場における受動喫煙が原因で死
亡(国立がん研究センターにおいて、研究結果に基づき推計)
● たばこの規制枠組条約発効(H17.2)
→ しかし、事業場の取組は十分ではない
・ 全面禁煙又は空間分煙のいずれかの措置を講じている事業
所:46% (H19) →64% (H23)
受動喫煙の無い
職場の実現
・ 職場で受動喫煙を受けている労働者
44% (H23)
・ 喫煙対策の改善を職場に望む労働者
47% (H23)
※
※
飲食店等においては、当
分の間、一定の濃度又は換
気についての基準を守るこ
とを義務化
H19:労働者健康状況調査
H23:職場における受動喫煙防止対策に係る調査
● 毎年1000人以上が労働災害で死亡(休業4日以上の死傷者も10万
人超)
●
○ 原則、全面禁煙又は
空間分煙を義務化
機械や化学物質による労働災害を一層減少させるため、事業者によ
るリスクアセスメントが広く定着することが必要であるとされている
が、中小企業では未だ浸透していない
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○ メーカーからユーザーへの
機械の危険情報の提供を促進
労働災害発生件
数を3割減
○ 危険有害なすべての化学物
質について表示、情報提供の
取組を促進
雇用保険と求職者支援制度の財源構成について
○雇用保険と求職者支援制度については、本来の国庫負担割合(雇用保険は1/4、求職者支援は1/2)を55%に縮
減する暫定措置が適用されているが、安定した財源を確保した上で速やかに廃止することが法律の規定により求めら
れている。
○さらに、求職者支援制度は、法律上、施行後3年を目途として、費用負担の在り方についても検討することとされてい
る。
※審議会でも、施行後3年を経過した時点で、財源についても見直すべく、引き続き検討していくべきと建議されている。
◎雇用保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律(平成23年法律第46号)による改正後の雇用保険法附則第15条(国庫負
担に関する暫定措置)
第十五条 雇用保険の国庫負担については、引き続き検討を行い、できるだけ速やかに、安定した財源を確保した上で附則第十三条に規定する国庫負担に関する
暫定措置を廃止するものとする。
◎職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律(平成23年法律第47号)附則第14条(検討)
第十四条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、この法律の施行の状況等を勘案し、特定求職者の就職に関する支援施策の在り方について総合的に検
討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
2 前項の特定求職者の就職に関する支援施策の在り方についての検討を行うに当たっては、その支援施策に要する費用の負担の在り方について速やかに検討
し、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
※第2項(下線部分)は、衆議院での議員修正により追加されたもの。
◎労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会報告書(平成23年1月31日)(抄)
失業等給付に係る国庫負担については、平成19年度から暫定措置として法律の本則(1/4)の55%(13.75%)とされているが、平成22年度雇用保険法改正に
より、平成21年度に一般財源を投入するとともに、同法附則において「平成22年度中に検討し、平成23年度において、安定した財源を確保した上で国庫負担に関
する暫定措置を廃止するものとする」とされたところである。
雇用保険の保険事故である失業は、政府の経済対策、雇用対策とも関係が深く、政府もその責任を担うべきであり、失業等給付に係る国庫負担割合は、法律の
本則である1/4とするのが本来である。
国の厳しい財政状況等を勘案すると、平成23年度において国庫負担を法律の本則に戻せないことについてはやむを得ないものと考えるが、国庫負担の趣旨を踏
まえ、できるだけ速やかに法律の本則に戻すべきである。
◎労働政策審議会建議「求職者支援制度について」(平成23年1月31日)(抄)
今般の求職者支援制度の創設に当たっては、制度の創設が緊急の課題であるとの認識に立ち、特別な緊急対応としてやむを得ず取るものであり、施行後3年を
経過した時点で、雇用保険制度とは切り離し、財源についても全額一般財源で措置するという本来あるべき制度に見直すべく、引き続き検討していくべきである。こ
の見直しの検討については、法律上も明記すべきである。
また、今後、社会保障改革とその財源について検討が進められる中で、求職者支援制度及び雇用保険制度に関する国庫による財源についても、その確保に向
けた必要な検討が行われるべきである。
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