...

二国間交流事業 セミナー報告書

by user

on
Category: Documents
22

views

Report

Comments

Transcript

二国間交流事業 セミナー報告書
(様式5)
二国間交流事業 セミナー報告書
平成 22 年 2 月 15 日
独立行政法人日本学術振興会理事長
殿
セミナー代表者所属・部局
東京国際大学・商学部
(ふりがな)
たむら
職・氏 名
1. 事 業 名
あいり
教授・田村 愛理
相手国:チュニジアとの共同セミナー(振興会対応機関:東京国際大学)
2. セミナー名
(和文)日本・チュニジア異文化間対話:アイデンティティと発展への挑戦
-人類共存モデルの構築を求めて-
3. 期
4. 開
間
催
平成 22 年 1 月 21 日 ~ 平成 22 年 1 月 28 日( 8 日間)
地
(都市名と会場名)
5. 参加者数
埼玉県川越市的場北
日本側
東京国際大学第1キャンパス
36 名
(代表者を含む)
相手国側
7 名
その他の国
8 名
計
51
名
- 1 -
6.セミナー参加者
(1) 日本側参加者(振興会により経費を負担された参加者に*印を付けてください。
)
氏
名
田村 愛理*
所属・部局・職名
東京国際大学商学部 教授
専
地域研究
宮治
美江子* 東京国際大學 名誉教授
文化人類学
泉
淳*
東京国際大學経済学部 准教授
政治学
植村
清加*
東京国際大學人間社会学部 助教
文化人類学
伊藤
信博*
名古屋大学大学院国際言語文化研究科 助教
美術史
岩崎
えり奈* 共立女子学園大学文芸学部 専任講師
社会学
小野
正樹*
筑波大学大学院人文社会科学研究科 講師
日本語学
柏木
健一*
筑波大学大学院人文社会科学研究科 助授
国際公共政策
加藤
博
一橋大学大学院経済学研究科
社会学
私市
正年
上智大学アジア文化研究所 教授
歴史学
佐藤
健太郎
早稲田大学イスラーム地域研究所 客員准教授
歴史学
塩尻
和子
筑波大学 理事・副学長
宗教学
鷲見
朗子
京都ノートルダム女子大学 准教授
アラブ文学
店田
廣文*
早稲田大学人間社会学部
社会学
谷川
多佳子* 筑波大学大学院人文社会科学研究科 教授
哲学
長沢
栄治*
東京大学東洋文化研究所 教授
政治学
二宮
崇司
筑波大学
福富
満久
(財)国際金融情報センター
板垣
雄三
東京大学名誉教授
地域研究
関西学院大学キリスト教文化センター
政策学
Omri Bouzid
長沢
美沙子
小村
明子
林
洋輔
教授
研究員
NPO
上智大学大学院
安昭
日本チュニジア協会
高野
進
日本チュニジア協会
鹿島
正裕
金澤大学
岩崎
真紀
筑波大学北アフリカ研究センター
曄
比較文学論
筑波大学大学院
小野
賈
門
東京国際大学商学部 准教授
経営学
池田
浩史
東京国際大学経済学部 准教授
経済学
長谷
敏夫
東京国際大学人間社会学部 教授
環境政策
荒井
孝昌
東京国際大学 学長
歴史学
- 2 -
遠藤
克哉
東京国際大学副学長
倉田
信靖
金子教育団 理事長
高畑
究玄
東京国際大学人間社会学部
森
三吉
由美子
勉
Abdeljabbar
社会学
文化人類学
チュニジア大使館
社会民主党
アラブ・イスラム研究所長
Ben Gharbia
二ツ山達朗
高校教員
- 3 -
(2) 相手国側セミナー代表者
所属・職名・氏名
チュニス大学社会経済研究所 所長・Hassem El-ANNABI
(3) 相手国参加者(代表者の氏名の前に○印を付してください。また、振興会により経費を負担された参加者に*印
を付けてください。)
氏
名
所
属・職 名
○El=Annabi Hassen*
チュニス大学社会経済研究所 所長
歴史学
MANNAI, Mabrouk*
チュニス大學文学部 教授
文学
SAID, Mosbah*
チュニス大学高等言語学院
専
門
専
門
専任 言語学
講師、
MANSOURI,Mohamed T.
チュニス大学
歴史学
Rashida
チュニス大学
歴史学
TRIMECHE, Maher
チュニジア大使館
HACHED, Noureddine
チュニジア大使(レセプション)
CHAPOUTOT=RAMADI
一等書記官
(4) 日本または相手国以外の国の参加者
氏
名
所属・職名(国名)
モハメド・カドリ
エジプト大使館
モハメド・カラト
筑波大学院生
二等書記官
マフスール・メドサラ 筑波大学院生
マザリ・ヤシン
東京大学院生
アイメン・チカレフ
東京大学院生
サファ・ワリト
横浜国立大学院生
- 4 -
7.セミナー概要(セミナーの目的・内容・成果等を簡潔に記載してください。
)
〈目的〉
今日混迷しつつある世界情勢の中で、イスラーム文化圏との衝突を回避し、共生を図る方策が求められて
いる。チュニジアは、イスラーム文化圏でありながら、19 世紀の植民地化以降の過程でヨーロッパ文化を受
け入れながらも独自の文化的伝統を築いてきた国であり、北アフリカ諸国の中でも最も近代化が著しく、最
近ヨーロッパ諸国を中心として結成された「地中海連合」においても中心的な位置にある。しかし、それと
共に近年のチュニジアには、従来の欧米志向の姿勢から日本や東アジアの文化、思想、技術を見習おうとす
る姿勢の転換が見られ、我が国との学術・技術的交流の推進が求められている。本セミナーは、特に両国に
おける学術・教育交流におけるいっそうの進展を目指して、教育機関の交流やそれが育成する人的資源の交
換等の諸問題について、文明間対話や言語教育、発展経済学等の見地から意見交換を実施することを主要な
目的として行われた。
〈内容〉
本セミナーは、国際人の養成を目標としてこれまで多くの留学生を送り出すと共に受け入れてきた東京国
際大学において行われた、チュニジアと日本との人文社会科学分野のセミナーである。日本側参加者は、東
京国際大学のみならず、筑波大学、上智大学、一橋大学、東京大学他や各地からの研究者や院生他となった。
チュニジア側のパートナーとして、チュニス大学社会経済研究センターの所長であるエル・アナビ博士を研
究代表者として、チュニス大学文学部教授のマナイ教授、同じくチュニス大高等言語研究所のサイド博士が
来日された。当初参加を予定していたチュニス大学人類学教授のモハメッド・ケルー教授は、大学側の事情
により直前に不参加となった。その代わり丁度一橋大学で開催される地中海セミナーに参加のため同時期に
来日されたチュニス大学のマンスーリ教授、同シャップトー=ラマディー教授が本セミナーに参加され、チ
ュニジア側の研究者は 5 名となった。
具体的な日程は以下であった。
1 月 21 日:チュニジア側参加者 日本到着
1 月 22 日:日本の伝統と発展に関する見学調査(川越市案内)
チュニジアからの参加者を中心に、日本の歴史・文化を理解するための見学会と日本研究者との交流を行う。
会場である東京国際大学の地元である川越市を訪問調査した。小江戸と称される伝統的な蔵造りや歴史ある喜
多院や氷川神社、川越城本丸御殿、川越民俗博物館などを見学した後、夕食を共にしながらセミナーについて
の打ち合わせを行った。
1 月 23 日午前: オープニング・セレモニーと特別講演
(プログラムと要旨集参照)
東京国際大学荒井学長歓迎の挨拶の後、宮治美江子東京国際大学名誉教授が歓迎の言葉を述べ、今回のセミナ
ーのアジェンダを確認した。次いで塩尻和子筑波大学副学長による特別スピーチ「チュニジア・日本学術交流
における筑波大学の取組と相互交流の重要性および世俗社会日本における宗教間対話の役割」の後、特別講演
としてチュニジア側代表者 El Annabi 教授により、
「チュニジアにおける人文社会科学の特徴と共同研究への
- 5 -
見通し」の講演が行われた。
1 月 23 日午後:セミナー「異文化間対話:チュニジアと日本におけるアイデンティティと発展への挑戦」
チュニジア側から3名、日本側から3名が、3つのテーマにそった研究発表を行い、日本人2人チュニジア人
1人のコメンテーターがコメントを行い、その後フロアからの質疑応答を含めた活発な議論が展開した。詳細
はプログラム参照
セッションⅠ.日本・チュニジアの近代化の特徴
発表者:長沢栄治(東京大学教授)
、Mabrouk El Manai(チュニス大学教授)
セッションⅡ.グローバル化とアイデンティティ:日本とチュニジアにおける適応の状況
発表者:私市正年(上智大学教授)
、Mohamed Mansuri(チュニス大学教授)
セッションⅢ.発展モデル対峙する人文社会科学の役割
発表者:加藤博(一橋大学)
、Mosbah Said(チュニス大学高等言語学院)
コメンテーター:店田廣文、(早稲田大学)、泉淳(東京国際大学)、Rashida・Chapoutot=Ramadi(チュニ
ス大学)
1 月 23 日夕方:東京国際大学ホールで、参加者一同による懇親パーティ(レセプション)開催
本学からは倉田信靖総長(理事長)
、遠藤克弥副学長、長谷川事務局長らが出席し、チュニジア側からは、ヌ
レッディーン・ハシェド大使も参加され、チュニジア菓子の提供などご協力を得た。セミナーの両国関係者を
中心に、学内外からのセミナー参加者とともに懇談を行った。
1 月 24 日午前
:特別講演と合同シンポジウムおよびクロージングセレモニー
特別講演:
「人間存在の開発におけるネットワーク連携モデル群」が板垣雄三東京大学名誉教授
(日本学術
会議人文系分科会元座長、初代中東学会会長、東アジア中東学会会長)により行われた。これは本セミナーの
目標の一つである「人類共存モデルの構築」への大変示唆的な講演であり、講演後チュニジア側参加者からも
活発な質問が行われた。
合同討論:
「日本・チュニジア学術交流への提言――若手研究者の育成を考慮に入れて」は、セミナーのもう
一つのテーマである「チュニジアと日本の相互理解と共同研究の可能性」を踏まえて、昨日の特別講演やシン
ポジウムも考慮しながら、日本側(宮治美江子、柏木健一、岩崎えり奈)チュニジア側(Mohamed T. Mansouri)、
双方の提言者が問題を提起し、それに沿って質疑応答が行われた。なお、提言者の一人として当初予定してい
た福田邦夫(明治大学)は、病気のため欠席となった。
最後に双方のコーディネーター(Hassen El Annabi, 宮治美江子)が会議の成果をまとめアピールした。
1月 24 日:午後 チュニジアからの参加者は、一橋大学の地中海研究グループのワークショップに出席
1 月 25 日:午前 チュニジアからの参加者3名、及び日本人随行者の谷川多佳子(筑波大学)及び谷川雅子(
東京大学大学院)が学術的エクスカーションのため関西へ移動。宮治美江子は風邪のため同行しなかった。
1月 25 日:午後 奈良の東大寺訪問。東大寺では、チュニジア出身でアラブの社会学の父とされるイブン=ハ
- 6 -
ルドゥーンの『歴史序説』をアラビア語の原点から翻訳された森本公誠長老の案内で見学後、懇談した。
1 月 26 日:午前 大阪大学世界言語研究センターを訪問、同センターのアラビア語科の近藤久美子教授他と懇談、
アラビア語科の2年次クラスを訪問、その後、留学生交換や相互交流などについて意見交換を行った。
1 月 26 日:午後
京都大学イスラーム地域センターを訪問、小杉泰センター長他の研究者との交流を行う。
1 月 27 日:東京へ移動、チュニジア大使館での昼食会の後、都心部日本の現代文化を見学。
1 月 28 日:朝
チュニジア側参加者帰国
以上
- 7 -
Fly UP