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附属書 F APEC規制協力計画 近年のAPECの課題は,より安全な食料

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附属書 F APEC規制協力計画 近年のAPECの課題は,より安全な食料
附属書 F
APEC規制協力計画
近年のAPECの課題は,より安全な食料や消費財,より高いエネルギー効率及び医療器具の審査実施基準
の改善のような,共通の目標に向けて作業する規制当局間の協力活動をますます包含してきた。APEC事務
局は,ビッグ・スカイにおける高級実務者の検討材料として,APECサブフォーラ全体でのこれらの活動の多様
性を一覧表に記載した。明らかに,APEC特有の構造は,鍵となる利害関係者が一致して技術的課題に対処
し,整合性を改善又は良き慣行を推進する規制関連の課題の協調に資するボトムアップ・アプローチを可能に
してきた。
しかしながら,地域における貿易及び投資への規制関連の課題の重要性は数年間の内に急激に高まる可能
性があり,APEC域内での規制協力活動が効率的かつ効果的であることを確保するために更なる政治的関与
が必要とされる。貿易・投資の流れがよりグローバル化するに従って,環境に関連する要素や公衆の衛生・安
全,他の規制に関連する課題も,実体上,よりグローバル化した。規制当局間の協力は,共通の課題へのアプ
ローチ及び解決策に関する組織的・技術的ノウハウの構築を可能とする。実際,更なる政治的関与は,規制の
効率性及び実効性を改善し,政府の規制への公共の信頼を醸成し,また,世界的に取引される商品への消費
者の信頼を改善するための協力的取組を支える重要な要素となり得る。
成功裡な協力的活動は,貿易及び投資に関連する規制の相違の悪影響を削減するための効果的な手段とし
ての役割も果たすべきである。協力関係を成功に導くためには,国内規制の経済的影響同様,国内規制の傾
向への更なる理解の構築が必要である。協力の成功には,規制当局がグローバルな貿易体制のルールと慣
行,確立した一連の良き規制慣行及び国際標準・適合性インフラの基本的要素への理解を得ることが必要とさ
れる。これらの中核的な概念に基づいていない協力は,非効果的かつ非効率的な,又は競争と革新を妨げ,
国際貿易及び投資への不要な障壁を生み出すような慣行につながり得る。
規制協力への「万能な」アプローチは存在しないため,APECは,成功裡の生産性ある結果に向けてAPEC域
内の協力活動を導くことに役立ち得る,広範かつ包括的な原則に合意すべきである。APEC域内の協力活動
は,目に見える経済的利益が達成できる優先分野に焦点を当てるべきである。規制協力についてのこれらの
原則は,地域及び世界の両方における雇用,革新及び持続可能な成長にとって最善の成果を促進すべきであ
る。さらに,APECは,APECの優先事項として特定された分野における好結果を一貫して生み出すために,こ
れらの包括的な原則が,APECの委員会,作業部会及び他のフォーラムにおいて行われる規制活動に統合さ
れることを確保する実施計画を確立すべきである。
これらの原則及び計画を行動に移すことによって,APECは,切迫した現在の規制関連の課題に取り組みつつ,
開かれた貿易及び投資を促進する政策に関する国際的リーダーであり続けることが確保され得る。
雇用,イノベーション及び持続可能な成長への道筋としての,APECにおける規制協力原則
相互の規制目的を達成するためのエコノミーの能力を向上させるため,APECのフォーラム及びサブフォーラ
における規制関連の課題に関する協力活動は,以下のことをすべきである。
·
多国間貿易体制の支持及び推進

規制的アプローチにおいて,無差別待遇,透明性及び国際標準・適合性インフラの利用の促進などの
WTO原則の実施を強化する。

既存のWTOの権利及び義務の履行強化に関する国際的議論を報告し,ドーハ・ラウンドにおけるも
のを含む,WTO規律を前進及びそれに基づくための未決定の提案に関するAPECの視点を提供す
る。さらに,

APEC地域におけるエコノミー間及び他の世界貿易パートナーとの貿易及び投資に対する不要な障
害を生み出す規制アプローチを防止することを追求する。
·
目に見える実践的成果へのフォーカス

例えば,問題が国境を越える性質を有し,または貿易及び投資に大きな影響を及ぼすような場合にお
いて,目に見える成果に貢献する。

問題解決における更なる一貫性を提供し,APECエコノミーの透明性を高め,規制アプローチへの相
互理解を促進するような,方法論的に正確で具体的な調査,研究,試験的プロジェクトなどを,APEC
で生み出す。

規制アプローチの選択におけるより良い意思決定を促進させ,関連するすべてのサブフォーラからの
十分な支持を得た研究及び他の副産物を公表する。

規制協力が地域的な貿易自由化に最大の影響を及ぼし,官民連携の機会を提供し,貿易及び投資
の流れの増大につながり得るようなトピック及び部門への作業に的を絞る。

協力活動における規制当局による関与の持続可能性を考慮する。それに従い,規制当局者の関与が
意義ある成果をもたらすような目標を調整する。
·
APECエコノミーにおけるAPEC-OECDチェックリストの実施強化

貿易や競争に対する規制措置の歪曲効果を考慮するような,また,規制措置における不必要な相違
点を削除または最小限に抑えるような,自主的なアプローチを含むアプローチの使用を特定し,奨励
する。

公衆が規制の趣旨と含意を確認し理解できるよう,透明性のある,整合的かつ包括的なものであり,
また,政府内外の利用者にとってアクセス可能である規制アプローチ及び意志決定プロセスを促進す
る。さらに,

関連のAPEC委員会,作業部会,サブ・フォーラム及び高級実務者からイニシアティブについてのアド
バイスを適宜探求することにより,広範なAPECコミュニティから孤立して活動すること控える。
·
国際標準及び適合性システムへの整合性の促進

WTOの義務と整合的であり,関連する国際標準及び審査方法と可能な限り整合的にすることを促進
し,国際的なレベルにおいて自主的かつコンセンサスのある標準を作成するための民間部門の役割
を育成する。

民間部門の参加を奨励し,重複する審査を最小化し,物品の貿易が円滑となるような審査や許認可
の結果の相互承認を促進するような国際システムの中の関連する要素を土台とした標準及び適合性
ソリューションを奨励する。さらに,

APECにおいて,地域基準の構築を提案することを控える。基準の透明性を高める現実的な取組に
焦点を当て,異なるエコノミーの基準機関間の協力を強化する。
·
鍵となる利害関係者の関与

可能な限り鍵となる利害関係者を関与させ,あらゆる場合において手続きと成果が透明であり,利害
関係者の関心に応えるものであることを確保する。

正当な目的や潜在的な貿易の意義を満たす方法を含め,貿易に影響を与えるような技術的要件に関
し,鍵となる利害関係者との情報交換が相互に行われることを促進する。さらに,

行動と成果が,できる限り包括的となるよう進める。
成果志向型の規制協力を促進するための今後の措置
1. これらの原則の実施を確保するため,我々は,規制活動を実施するAPECフォーラムやサブフォーラに対
し,2012年の作業計画を進めるにあたって,これらの原則を組み込むよう指示する。
2. 規制活動を実施するAPECフォーラムやサブ・フォーラムに対し,規制活動と整合的である貿易やイノベー
ションの促進のための他の作業結果の共有に加え,これらの原則を如何に効果的かつ効率的に作業計
画に採用した,もしくは採用しているのかを,2012年のSOM2で報告するよう指示する。この報告の形式
に関する追加的ガイダンスは,2012年SOM1において示される。
3. その後,高級実務者はこれら報告を検討し,2012年SOM3において,これらの原則を関連するAPECフ
ォーラムとサブ・フォーラムに如何に適用するかに関するガイダンスを策定する。このガイダンスは,これら
意見を如何に予算管理プロセスへ組み込み,フォーラム間の協力を如何に促進するかについての提案を
含むものとする。
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