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FREUND Report 2015

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FREUND Report 2015
詳しいIR情報は当社のホームページをご覧ください。 http://www.freund.co.jp/ir/
IR年間スケジュール
第1四半期
3月
4月
第2四半期
5月
6月
通期決算発表
決算説明会
招集通知送付
7月
第3四半期
8月
9月
第1四半期決算発表
株主総会開催
期末配当金支払い開始
統合報告送付
10月
第4四半期
11月
第2四半期決算発表
株主優待権利確定
12月
1月
2月
第3四半期決算発表
第2四半期決算説明会
期末配当株主確定
IR ツール
「株主・投資家情報」
のページでは、IR関係のニュースリリース、
決算短信、年次報告書、電子公告、決算説明会資料、ファクト
ブック、
ファクトシートなどがご覧いただけます。
「トップページ」の「IR情報」
をクリックすると、最新の
IR情報をご覧いただけます。
トップページ
株主・投資家情報
当社では、株主の皆さまの声をお聞かせいただくため、
お手数ではございますが、
アンケートへのご協力をお願いいたします。
●アンケート実施期間は、本書がお手元に到着してから約 2 ヵ月間です。
ご回答いただいた方の中から抽選で薄謝(図書カード500円)を進呈
させていただきます
2015年2月期 統合報告
PDF掲載資料
決算説明会資料(日・英版)
株主の皆さまの声をお聞かせください
アンケートを実施いたします。
また、このページで当社の最新のIR情報を配信する
「メール
配信」
の登録をすることができますので、ぜひご登録ください。
FREUND Report 2015
統合報告
統合報告(英語版)
下記URLにアクセスいただき、アクセスコード入力後に表示される
アンケートサイトにてご回答ください。所要時間は5分程度です。
ht t p : //www. e-kabunushi.com
アクセスコード 6312
いいかぶ
空メールにより
URL自動返信
検索
[email protected]へ空メールを送信してください。
(タイトル、本文は無記入)
アンケート回答用のURLが直ちに自動返信されます。
QRコード読み取り機能のついた携帯電話をお使いの方は、
携帯電話からも
アクセスできます 右のQRコードからもアクセスできます。
※本アンケートは、
株式会社 a2media
(エー・ツー・メディア)
の提供する「e - 株主リサーチ」
サービスにより実施いたします。
事前の承諾なしにこれ以外の目的に使用することはありません。
(株式会社 a2mediaについての詳細 http://www.a2media.co.jp)※ご回答内容は統計資料としてのみ使用させていただき、
●アンケートのお問い合わせ「e-株主リサーチ事務局」 TEL:03-5777- 3900(平日 10:00∼17:30)MAIL:[email protected]
この統合報告に関するお問い合わせは下記までお願いいたします。
○広報・IR室 03(5292)0256 ○URL http://www.freund.co.jp
証券コード:6312
50年の歩み
フロイント産業グループのプレゼンス
創業以来培ってきた、優れた製剤装置と医薬品添加剤の提供を可能とする
製剤技術をもとに、独自のビジネスフィールドを確立しています。
機械製品と化成品の双方を扱う唯一の存在
フロイント産業は、固形製剤(錠剤、顆粒剤など)を作る過程における造粒・
フロイントグループのビジネスフィールド
混合
練合
粉砕・分級
原薬
造粒
乾燥・整粒
コーティング
打錠
コーティング装置(機械)
と医薬品添加剤等(化成品)の双方を主力製品として
印刷
錠剤
包装
います。この分野で機械装置と医薬品の原料である化成品の両方を手がけて
いるのは、世界でも当社だけであるユニークなビジネスを展開しています。
オンリー
1
フロイント産業グループ
機械製品の販売でグローバル3強の一角を占める
機械事業と化成品事業をコアコンピタンスにユニークな製品を供給
粉砕・分級装置
造粒装置
コーティング装置
印刷装置
ファインケミカル
賦形剤
コーティング液
インク
+
1964
経営
東京都千代田区
神田司町に会社設立
化成品
医薬品用フィルム
コーティング液「FC-101」、
「EC-101」
を開発・販売
機械
自動フィルムコーティング
装置のテスト機
「FM-2型」開発・販売
+
1969
1992
機械
流動層造粒コーティング装置
「フローコーター」
を開発・販売
1971
経営
静岡県浜松市に
浜松事業所・
技術開発研究所を開設
+
1997
経営
化成品
2010
経営
食品品質保持剤
「アンチモールド-102」
を開発・販売
1980
展開を加速し、さらなる成長を図っています。
機械
経済産業省による
「グローバルニッチトップ企業100選」に選定
2014
創業50周年
2014年3月、フロイント産業は経済産業省選定の「グローバルニッチトップ
FREUND PHARMATEC LTD.を
アイルランドに設立
1987
多機能型食品品質保持剤
「ネガモールド」
を
開発・販売
ンスがあります。現在、アジア市場をはじめ、米国子会社による欧州・中南米
錠剤印刷装置
「タブレックス」
を
販売
経営
化成品
ローバル3強のうちの一社であり、世界の中でもフロイントブランドはプレゼ
2013
ターボ工業㈱(現:フロイント・ターボ㈱)
を買収
自動糖衣・フィルム
コーティング装置
「ハイコーター」
を
開発・販売
1978
+
VECTOR
CORPORATION
(米国)
を買収
機械
フロイント産業は製薬会社向け造粒・コーティング装置の販売において、グ
1996
経営
日本証券業協会に
株式を店頭登録
(後のJASDAQ)
25,000
2,500
20,000
2,000
15,000
1,500
10,000
1,000
5,000
500
0
0
コーティング装置の提供で蓄積した独自の技術・ノウハウを活かして、製薬業
2008
機械
新型錠剤
コーティング装置
「ハイコーター FZ」
を開発・販売
経営
埼玉県浦和市
(現さいたま市)
に
フロイント化成㈱を設立
草創期
(1964∼1970年)
飛躍期
(1971∼1982年)
成長期
(1983∼2011年)
(GNT)企業100選」に選ばれました。長年にわたる製薬メーカーへ の 造粒・
未来へ
(2012∼)
売上高
営業利益
(単位 : 百万円)
界の製造工程におけるソリューションビジネスで全世界の製薬産業に貢献し
グローバ ル
3強
グローバルニッチトップ
100
ていることが評価されました。
創業以来51年間黒字経営を継続
東京都千代田区神田司町に会社を設立した1964年に、現在の事業の礎とな
る自動フィルムコーティング装置
(FM-2型)
および医薬品用フィルムコーティン
グ液
「FC-101」
、
「EC-101」
を開発・販売して以来、51期連続黒字の経営を続け
ています。
連続黒字
51期
※1997年2月期より連結数値
1
2
フロイント産業グループ独自のビジネスモデル
機械部門
フロイント産業の価値創造サイクル
ハード
(製品)
インプット
財務・製造
人材・知的財産
社会・自然
造粒・コーティング装置に代表される各種機械装置の技術開
製剤装置
継続的な技術開発
医薬品製造に
ユーザーとの
不可欠な装置と
共同開発・
添加剤を同時に
製品化による
R&D(ペンとインク) フィードバック
資本
医薬品・食品・ファインケミカルなどで活躍する
造粒・コーティング技術
ソフト
(製剤技術)
製剤技術
錠剤
造粒
コーティング
微細加工
化成品群
アウトプット
顆粒剤
カプセル剤
サプリメント
ファイン
ケミカル
顧客・取引先
従業員・株主
また、長年培ってきた製剤技術をベースに健康食品分野への
トナー、ファインセラミックス、触媒などの高付加価値製品の分
機能性食品原料も提供し、安全な食生活を守るために、独自開発
野でも採用されています。これまでに培ってきた総合技術力と、
による食品品質保持剤も提供しています。
事業展開を図っていきます。
▶医薬品添加剤
▶造粒装置
いやすい剤形への加工のほか、持続性や
錠剤の製剤プロセスで特に重要と言
剤機能をコントロールするために用い
られる添加剤を一定の比率で混合し、
所定の粒子形状に加工するとても大切
な工程です。
機械「ペン」
と化成品「インク」の事業化
▶コーティング装置
コーティング工程は錠剤表面に、
当社は、創業当初より、機械「ペン」
と化成品「インク」
を事業
製剤装置・化成品群という製品、
「 ハード」の研究・開発という面
薬物の体内での溶出をコントロー
化したところから、コンペティターとの差別化を図り、今日に
だけでなく、その優れた性能を実現する造粒・コーティングな
ルするための放出制御や苦味を遮
至るまで業界におけるリーディングカンパニーの地位を築い
どの製剤技術
「ソフト」をコアコンピタンスに、その
「ハード」
と
断するマスキングなどのコーティ
「ソフト」
をより融合し、医薬品の製造ラインで使われる機械装
ングを行います。この工程は、製剤
置や医薬品の原料である医薬品添加剤の提供をとおして世界
の最終品質・薬の効果を担保する
中の人々が健康に暮らせるための貢献をしています。
ためのとても重要な製造工程です。
ています。
3
「ハード」と「ソフト」をより融合させて高い技術力を発揮
業は技術開発研究所において常に開発・改良に取り組み、さま
み重ねています。医薬品を中心に、食品分野および香料、種子、
品の有効成分である原薬化合物と、製
収益
近年、より精度の高い製剤技術が求められる中、
フロイント産
ざまなニーズに応えられる各種添加剤を提供しています。
われる造粒コーティング工程は、医薬
投資
さまざまな分野で使われる化成品
発に注力し、国内はもとより、海外においても数多くの実績を積
グループ会社が保有する技術力を結集し、
これからも積極的に
ステーク
ホルダー
化成品部門
医薬品は、服用を容易にしたり、取り扱
腸溶性を付加するなど、原薬の働きを発
揮させるために適切な製剤化が不可欠で、そのために薬効を持
たない機能性豊かな添加剤が用いられます。
▶食品品質保持剤
水分を多く含むバームクーヘンやカステラ
などの半生菓子は、口に含んだ時のしっとり
感がおいしさの秘密ですが、一方で水分を多
く含んでいるために菌の繁殖がおこりやすくなるため、食品品
質保持剤によって鮮度を保ち、安全な食生活に役立っています。
▶栄養補助食品
近年の健康志向の高まりにより、サプリメ
ント等の健康食品の開発が盛んに行われて
います。健康食品では主成分となる原料が
大半の割合を占めたり、原料が物性的に扱いにくいなどの理由
から、
より高度な製剤技術を導入する必要性が高まっています。
4
マーケット動向
医薬品グローバル市場
グローバル市場におけるジェネリック医薬品
米国医療情報サービス大手のIMSヘルスの医薬品市場の中期見通し
(2014~2018年)
によれば、人口増加、高齢化、医薬新興地
医薬新興地域では、医薬品使用の拡大や人口増加などにより、米国に次ぐ市場である中国を中心に、引き続き支出が拡大する見
域における医薬品使用の拡大などを背景に、2018年の世界の医薬品支出は約1.3兆米ドルに達し、2013年の水準から2,900〜
込みです。ただし、医療改革に伴い需要が増大する一方、医療費抑制のための価格規制が強化されるとの見方から、特に南米を中心
3,200億米ドル増加する見込みです。
に、ジェネリック医薬品市場が拡大するとの見通しです。
特に、2014年は特許切れがほとんどなく、革新的な医薬品の上市、価格の上昇などから、世界最大市場である米国を中心に、医
薬先進地域における支出が大きく拡大する見込みです。2018年に向けては、米国では引き続き市場拡大が見込まれますが、医療費
抑制政策などの影響でEU5地域
(欧州5か国)
は相対的に伸びが低位にとどまる見込みです。日本においては、高齢化の進行により、
医薬品使用量が増加する見込みですが、先進地域全般の傾向としても、価格は上昇せず、使用量の拡大が緩やかな成長を下支えす
るとの見通しです。
●ロシア
156.3
■北米
157∼185
37%
20∼30
155∼185
2013
●インド
2018
21∼31
14.1
その他地域
12.4%
新興地域
24.6%
2013
94∼120
26%
17%
2018
●ブラジル
その他地域
9∼12%
36∼46
■南米
30%
33%
61%
30.6
2013
新興地域
27∼30%
9%
2018
出所:‌IMS Market Prognosis, September 2014; IMS Institute for Healthcare Informatics, October 2014
注 : 1. US$建て成長額は恒常為替レートにより計算
1兆2,800 ∼
1兆3,100億
9,893億
2013
2018
■その他医薬品
59%
+9∼
12%
先進地域
63.0%
出所: IMS Market Prognosis, September 2014
■ブランド医薬品
50%
+1∼4%
2018
米ドル
■AFME
94.1
2013
+9∼
12%
2013
●日本
■ジェネリック医薬品
15%
+5∼8%
+10∼
13%
44%
■アジア
340.0
97.7
2018
2018
49%
●アメリカ 450∼480
●中国
+7∼
10%
2013
7%
46%
(単位:10億米ドル)
17.7
+1∼4%
2013
■欧州
17%
■地域別・主要国の医薬品支出
●EU5
■地域別医薬品支出におけるジェネリック医薬品の内訳
米ドル
2014∼2018年
年平均成長率
+4∼7%
‌
:OTC
(一般用医薬品)
、処方薬で、過去に特許権保護がなされず、特許発案者による製品の特許切れ前に上市された製品
2. その他医薬品
先進地域
58∼62%
3. アジア:中国、
インド、
ロシア、CIS諸国、東南アジア、
オセアニア、日本
AFME:アフリカ、中近東
医薬先進地域での中期的傾向として、専門医薬品領域が拡大し、世界市場の成長を牽引するとの見通しです。特に、欧州において、
その傾向が顕著です。また、医療領域としましては、強固なパイプラインを持つオンコロジー
(腫瘍学)
領域に期待が高まっています。
2018
注 : 1. US$建て支出は変動為替レートにより計算
(CAGR)
は恒常為替レートにより計算
2. US$建て年平均成長率
3. 欧州5か国は、
ドイツ、
フランス、
イタリア、スペイン、英国
5
6
ステークホルダーの皆さまへ
コーポレートモットー 創造力で未来を拓く
■ 独創性豊かな製品の創造。
第6次中計の数値目標:
売上高230億円、営業利益23億円
(為替前提:1USD=100円、1ユーロ=145円)
■ 先見力で新しい市場ニーズの創造。
第6次中計『C&C』初年度のレビュー
■ 組織を活性化する経営基盤の創造。
■中期経営計画の位置付けと初年度の事業環境
■ 困難に立ち向かうチャレンジ精神の創造。
フロイント産業は、創業以来50年にわたり、国内外の医薬品
■ 潤いのある人間関係の創造。
メーカーへ医薬品製造装置、化成品群
(ハード)
、製剤技術
(ソフ
ト)の提供をとおして、ともに成長の道を歩んで来ました。過去
One for All, All for One
50年を振り返ると国内製薬業界の成長を背景に安定した事業
環境でありましたが、次なる50年の事業環境を考えると、現在
“一体感”ある事業経営の推進
は高齢化医療に支えられている国内市場は急激な人口減少期
の到来に伴い縮小が予想され、一方、海外においては、新興国
創業50周年を迎えた節目の年に、
の経済発展に伴った医薬品消費量の拡大基調が予想されます。
当社グループは、
創造力で未来を拓くの社是のもと、
第6次中期経営計画
『Change & Challenge 2014~2016』をスタートし、
Challenge 2014~2016』
( 以下、第6次中計『C&C』または
グループ各社のさまざまな現場で変革と挑戦を推進しております。
当中計)は、市場環境の大きな変化に打ち勝ち、100年企業に
■第6次中計『C&C』重点施策の進捗
2015年5月28日付で代表取締役会長の伏島靖豊が
向けた第2の創業の起点と位置づけております。
重点施策①
「グローバル展開の強化」
につきましては、機械セ
取締役ファウンダーに就任し、
1代表制に移行いたしました。
新たな経営体制のもと、
中期経営計画のスローガンである
“100年企業に向けた第2の創業へ”
の本格的な一歩を踏み出しました。
そ の 初 年 度 で ある当 期 は、厚 生 労 働 省( 以 下、厚 労 省 )の
グメントを中心に取り組みを推進しました。まず、当社によるア
ジェネリック
(以下、GE)薬推進政策を背景に、製薬各社が設
ジア地域での事業展開は、市場にマッチした製品を投入するこ
備投資を増強し、GE薬メーカーの生産が拡大したことから、機
とで、インドで生産機を受注するなど、着実に競争力をつけてま
械セグメントの医薬品関連、化成品セグメントの医薬品添加剤
いりました。米国子会社FREUND-VECTOR CORPORATION
事業が国内を中心に好調に推移しました。しかし、一部案件の
(以下、FREUND-VECTOR社)
も米国市場はもとより、中南米、
検収期ずれ、50周年行事費用等、一過性の費用増加があった
欧州・中近東の新興国での事業を強化しております。化成品セ
皆さまにおかれましては、
一層のご理解・ご支援のほど、
ことにより、当期連結業績は、売上高17,424百万円(前期比
グメントでは、国内製薬会社のグローバル展開に伴い、添加剤
よろしくお願い申し上げます。
192百万円減:△1.1%)、営業利益1,150百万円(同136百万
の輸出量が増加してきました。
円 減:△10.6%)、当 期 純 利 益695百 万 円( 同91百 万 円 減:△
さらなる展開を求め韓国企業と代理店契約を締結し、現在
11.7%)
となりました。
インドで代理店を選定中です。品質保持剤も、東南アジアを中
当社グループは、
全社員が一丸となる
“一体感”
ある事業経営をさらに強化してまいります。
7
こ の ような 想 定 の も と、第6次 中 期 経 営 計 画『Change &
代表取締役社長
8
ステークホルダーの皆さまへ
心に引き合いが相次ぎ、継続的供給が開始されました。
革新的な医薬品の上市も見込まれ、世界的にさらなる市場成
装置メーカーが存在し、他の市場と比べプレゼンスの低い欧
当期、インドで受注した納入機は、アジア地域を担当する当
重点施策②
「グループ資源、社外資源の有効活用」
に関しまし
長が見込まれています。
州においては、2014年11月、伊ミラノにテスト施設を新設し
社 製 で は なく、グ ロ ー バ ル 市 場 で 汎 用 性 が 高 いFREUND-
ては、特に当中計のテーマである
「One for All, All for One
日本では、高齢化による医療費増大の抑止策として、2018
た事により、テスト依頼が順調に増加してきていることを踏ま
VECTOR社の製品で対応しました。
(以下、一体感ある事業経営)
」
を支える事業基盤構築の一環で、
年3月にはGE医薬品の数量シェア60%以上を目指すという新
え、地歩を固めてまいります。
技術開発研究所を機械・化成品の両セグメントに取り込んだ
指標が厚労省から出されております。これに従い、GEメーカー
結果、ユーザーとR&D部門間の距離が縮まり、事業運営にス
の投資意欲は旺盛な状況が続いており、厚労省の統計によれ
■医薬分野におけるグループ連携の強化
ジニアリング力を駆使し、一部医薬分野にも展開するフロイン
ピード感が出ています。
ば、GE医薬品のシェアは、2014年7月に55.1%に達しました。
当中計の基本戦略である
「創造的成長の実現」
「 筋肉質な
ト・ターボ株式会社
(以下、ターボ社)
との連携も密にし、柔軟な
一方で、従来製品を超える画期的な製品を生み出すための
医薬品業界のパラダイムシフトのもと、国内製薬メーカーは、
企業体質への変貌」のいずれの実現にも、
「 一体感ある事業
グローバル開発・販売体制につなげていきたいと考えています。
研究開発のイノベーションや錠剤印刷機などの新製品の立ち
グローバル競争と新たな成長分野を目指し、海外展開や工場
経 営 」という考え方 が 不 可 欠です。特に、当 社グ ル ープ の 医
2015年6月には、3年に1度、独フランクフルトで開催される
上がりの遅れなどにより、当期実績が期初公表値に対して未達
再 編などを通じ、コストダウンに取り組む姿 勢 がより鮮明に
薬 関 連 機 械 事 業 の 海 外 展 開 には、日 本 市 場 の 製 品 開 発 を
化学技術展(アヘマ)に連続造粒乾燥機(GRANUFORMER
となりました。この結果は、当中計2年度である2016年2月期
なってきております。
ベースに、海外市場に展開するためにグループ内での情報・
コンセプトモデル)をはじめとする当社主力製品を出品し、当
技術共有の重要さが増しています。
社グループとして一層の認知度向上を図る計画です。
の課題として取り組んでまいります。
第6次中計『C&C』2年度以降の
取り組み
■機械事業の拡大化に向けた投資
ユーザーのサプライチェーンのグローバル化に伴い、装置
このような環境のもと、第6次中計『C&C』では、機械セグメ
の納入先がアジアであっても、仕様決定権と発注元は欧米と
■GE医薬品向け添加剤のラインアップ
ントにおいては、国内市場におけるGEメーカーへのさらなる
いった、二国間をまたぐ発注パターンも増えています。
GE医薬品の使命の一つは低価格な医薬品を提供すること
深耕シェア拡大、錠剤印刷機などの新製品の投入による既存
■医薬品市場の中期見通し
市場の取り組みを考えております。また、最終年度
(2017年2
開発・販売におけるグループ間連携の概要
2013年の世界医薬品支出は、医薬新興地域、GE薬市場な
月期)の海外売上高比率を当期の25.1%から40%に近づける
■ 製品のコラボレーション
どの成長に支えられ、前年比2.5%増の9,893億米ドルとなり
ようにしたいと考えております。現在、アジア地域では、世界第
ました(詳細は、P5-6「マーケット動向」
をご参照ください)。医
2位の医薬品消費国である中国とアジアで最多のGEメーカー
薬先進地域では、オンコロジー(腫瘍学)領域などを中心に、
が存在するインドに注力しています。中国では日系企業への重
点営業、インドでは同国内で有力な代理店との連携による営業
■我が国のジェネリック医薬品シェアの推移と目標
80
旧指標
70
新指標 (単位:%)
60
50
40
39.9
32.5
34.9
35.8
16.8
18.7
20.2
22.8
09/9月
11/9月
を強化しています。
60.0
46.9
20
10
0
2005/9月 07/9月
米国を中心とした医薬品先進地域では、2014年から2015
年にかけて、一段と市場拡大が見込まれています。FREUNDVECTOR社の米国での受注も堅調なことから生産強化のため、
工場の増設を図りました。また、今後の市場拡大が期待される
30
9
このようなユーザーニーズの変化に応え、製品ラインアップ
を拡充するため、FREUND-VECTOR社はもちろん、粉体エン
中南米、特にブラジルでは、現地でサービス・メンテのスタッフ
27.6
フロイント産業
FREUND-VECTOR
開発
販売
開発
グラニュレックス
○
○
○
スフェレックス
○
○
○
Compu 4(制御システム)
○
○
フローコーター 12ba
r
○
○
・‌‌粉末・細粒の表面に精緻
なコーティングが可能
で、DDS製 剤 に 最 適 な
造粒装置。
スフェレックス
・粒
‌ 径1〜5mmφ の
シームレスミニカ
プセルを高精度で
製造する装置。
フロイント・ターボ
開発
販売
ハイコーター FZ
・‌‌生 産 時 間 の30 % 短
縮を実現した自動錠
剤コーティング装置。
○
○
○
ターボスクリーナー
グラニュレックス
販売
○
○
ターボスクリーナー
・‌粉体原料を効率よく、
ふるい分けする分級
装置。
も抱え、
トップシェアを実現しております。今後は同地域での
13/9月
18/3月
(厚生労働省調べ)
機器レンタル・デモセンターも検討していきます。一方、競合
10
ステークホルダーの皆さまへ
です。そのためには製造コストの削減も必要ですが、たとえ
小 腸で崩 壊することなく製 剤を大 腸に届ける大 腸 崩 壊コー
先進各国の高齢化に伴い、OD錠へのニーズが高まってい
ます。グループ一丸となって、営業力の一層強化に努め、新製
ば造粒コストを低減するために、あらかじめ造粒された賦形
ティング技術を開発し、新たな健康食品の実用化に向けて、
ますが、当社では、OD錠などの素錠への印刷が可能な錠剤
品の早期上市と主力製品の販売拡大を図るとともに、開発・販
剤が使用されます。当社の造粒乳糖「ダイラクトーズ」や造粒
食品メーカーや素材メーカーとの共同開発を進めております。
印刷装置「タブレックス」を上市し、現在、次世代モデルの開
売のグローバル展開をより積極的に推進してまいります。
マンニトール「グラニュトール」は、まさにこうしたニーズを捉
他社の素材や技術と当社の製剤技術を組み合わせた製品開
発を進めています。連 続 生 産においては、将 来 的に、印 刷ま
え、
GE医薬品に採用されています。
発に展開する事業モデルは、当社グループが注力するオープ
での工程をも視野に入れた、
『 フロイントらしい 』技術開発に
また、先発医薬品との差別化を図るため、技術的工夫が施
ン・イノベーション
(他社との協業)
を具現化する重要なモデル
つなげたいと考えています。
されています。苦 み のマスキングや有 効 成 分 の 持 続 性 向 上
ととらえ、栄養補助食品への水平展開を強化してまいります。
のため、当社の球形粒子「ノンパレル」もGE医薬品の製剤設
11
2016年2月期連結業績予想の概要
新たな成長ステージ
第6次中計『C&C』では、
「 一体感ある事業経営」
というテー
計に活用されています。近年、球形粒子 の 採用が増加し、特
■『フロイントらしい』技術開発への取り組み
に口の中で溶けてもザラツキ感のない小粒子径の「ノンパレ
創薬市場では、オンコロジーなどの専門領域で高活性な薬
ル」のニーズが高まっています。肉眼では形状を観察できな
剤が増えています。これらは、製造現場の作業者が健康障害
2016年2月期は、機械セグメントにおける過去最高の国内
ともに事業投資を強化し、成長戦略を推進するとともに、社外
い直径0.1mmの球形粒子は、世界的にも当社でしか供給で
を引き起こす可能性が高い物質であるため、新たな製剤技術
受注残高と引き続き旺盛な国内GEメーカーによる設備投資意
取締役の招聘など、ガバナンスの強化、透明性ある経営に向け
きない製品です。
として、コンテインメント
(封じ込め)が重要になっています。
欲、ならびに円安基調の継続などに支えられ、国内、アジアでの
た基盤構築を進め、100年企業に向けた組織づくりに取り組
当社も、コンテインメント対応のFREUND-VECTOR社製流
機械受注の市場拡大を想定しています。一方、化成品セグメン
んでまいります。
■非医薬分野における事業基盤強化
動層造粒乾燥装置、国内初の耐圧型流動層造粒乾燥装置、乾
トにおいては、2017年度が大型新薬の特許切れ製品フォロー
当中計の2年目となる2016年2月期においては、最終年度
グローバル化を通じ、主力の医薬分野事業を強化する一方
式造粒装置を開発・販売しております(詳細は、P13-14「特集
のピークと言われていることから、注力中のGEメーカー向けに
目標の連結売上高230億円、同営業利益23億円を目指し、グ
で、中長期的には日本の製薬市場の成長が鈍化する可能性
1 創造的成長に向けて」をご参照ください)。
医薬品添加剤営業を一層強化してまいります。新規食品部門に
ループ各社がさらにベクトルを合わせ、さまざまな変革を進め
を見据え、医薬分野以外の成長の柱として、非医薬分野の育
さらに、品質や生産効率の向上、不良率や開発費の低減な
ついては、一部ユーザーの生産調整が長引くと予想されます。
ることで、個の力、組織の力を強化し、
成に取り組んでいます。
どを図る新たな製剤技術として、医薬品の連続生産が注目さ
これらの想定のもと、連結売上高は前期比6.2%増の185億
機械部門においては、化学・リチウム電池・食品業界などに向
れています。当社は、バッチ操作による造粒・乾燥工程を連続
円、営業利益は同17.4%増の13億50百万円を見込んでおり
けた産業機械事業です。当期は、同事業の中核を担うターボ社
的に処理する装置「GRANUFORMERコンセプトモデル」を
の営業拠点の新設や業界特化型テスト設備の整備など、積極的
国内で初めて発表しました。従来、医薬品製造ラインは、混合
な投資を行いました。今後は、新設した営業拠点を通じ、ユー
→造粒→乾燥・整粒→打錠→コーティングなどの各工程を移
ザー情報に基づく製品開発や設計、顧客テスト業務の強化に加
動するごとに人手を介するバッチ生産方式が主流でした。今
え、
コスト競争力のあるものづくりにも挑戦してまいります。
後はアンメットメディカルニーズへ対応する小生産量の医薬
化成品部門においては、食品品質保持剤の競争力強化を
品が増加するなどの背景から欧米を中心にすべての工程の
図るため、製造拠点を浜松に移設し、内製比率を引き上げる
自動生産化へのアプローチが始まりつつあります。将来の自
取り組みに着手しております。また、栄養補助食品(サプリメ
動生産化に対応した当社コンセプトモデルが同装置です。同
ント)を中心とする新規食品部門では、食品に使用可能な腸
装置は普及が進む口腔内崩壊錠(以下、OD錠)に用いられる
溶性基剤と腸内細菌による生分解性基剤を組み合わせ、胃や
打錠成形性に優れた顆粒の生成に適しています。
マのもと、自ら変革し、新たな挑戦に取り組むことにより、筋肉
質な企業体質への変貌を目指しております。医薬、非医薬分野
2015/2期
(百万円)
2016/2期(予想)
(百万円)
%
17,424
18,500
+1,076
+6.2
営業利益
1,150
1,350
+200
+17.4
経常利益
1,249
1,370
+121
+9.6
当期純利益
695
800
+105
+14.9
80.72
92.78
+12.06
+14.9
設備投資
545
600
+55
+9.9
減価償却費
308
325
+17
+5.4
研究開発費
592
600
+8
+1.2
1株当たり当期純利益(円)
挑戦してまいります。
前期比増減
(百万円)
売上高
『フロイントらしい』事業創造に
12
特集1 創造的成長に向けて
外に開かれた、革新的なチャレンジで
『フロイントならではの独創性豊かな製品』を発信します。
ハードとソフト、医薬と非医薬、日本と海外…。さまざまな技術基盤、事業
A
分野や地域を横断的にとらえ、One for All, All for Oneの実現に向け、さま
ざまな変革を進めるフロイント産業グループ。その情報センター、技術開発の
ハブとしての機能を強化しつつある機械本部 技術開発部の磯部重実課長に、
磯部 重実
機械本部 技術開発部 機械開発課 課長
A
第6次中計『C&C』のもと、機械本部全体で“一体感”ある事業経営が
進められています。具体的にはどのような変化を感じていますか?
当 社 で は、2013年 か
社が先行している技術を日本に輸入して、日本仕様
ら協 力 会 社と連 携し、労
の製品に展開しています。その一例が、コンテインメント
(封
働安全衛生総合研究所
(厚労省所管の独立行政
製剤の乾燥プロセスには、静電気による粉塵爆発の危険性
法人)
と協議し、12bar仕
があります。日本では、そのようなプロセスを担う装置などに
様の日本導入のための技
対し、万が一爆発した際の圧力を逃がし、オペレーターを守る
術指針づくりを進めてま
ための放散口という蓋を付けることが、労働安全衛生法によ
い りまし た。そ の 結 果、
り義務付けられていました。
2014年4月 厚 労 省 より
一方、欧米においては、人体に影響のある薬剤を大気に放
許可を受け、
“ 爆発放散口
粗画像
コンテインメント装置
出しないよう、爆発しても装置内に封じ込める構造が一般的
のない”流動層造粒乾燥装置「フローコーター 12bar」
を国内
です。封じ込めのための耐圧も12bar( バール)仕様となって
外の大手製薬メーカー3社に納入しております。
2014年3月より、研 究・開 発を担っていた浜 松 の
と質が上がっています。開発テーマ・業務に関する月次レポー
います。これは医 薬 品 原 料 の 最 大 爆
上述、
「 フローコーター 12bar」は、FREUND-VECTOR社
技術開発研究所が機械・化成品本部に統合されまし
トや公開特許に関する情報交換などを通じ、お互いの開発の
発圧力が11bar未満であることによ
が開発した流動層装置をもとに日本仕様に展開した事例です。
た成果もあり、情報共有の機会が格段に増えています。特に、
進捗状況を細かく把握できるようになりました。また、日々の
ります。従 来 の日本 方 式は天 井 が 放
また、当社装置とアイソレーター
(封じ込め設備)
との組み合
フロイント産 業 の 国 内 営 業 部 門との 情 報 共 有 が 密になりま
意思疎通も自然となり、コミュニケーションの時間軸が速まっ
散 口を設ける構 造 のため、装 置 設 置
わせでコンテインメント性能を実現した装置として、設計をア
した。月次会議はもちろん、営業の現場からお客さまの声が
たと感じています。
上の制約が伴っておりましたが、欧米
ライアンスメーカーと連 携したという点で、
“ オープン・イノ
タイムリーに入ってくるようになり、市 場ニーズを積 極 的に
粉砕・分級・造粒技術の専門メーカーで、機構系の設計に強
方式では設置上の制約が大幅に減る
ベーション”の事例でもあります。
取り入 れる開 発スタイルに変わってきました。また、海 外 営
みを持つターボ社とは、機 構 設 計 が 必 要な装 置 開 発での 連
ことによりメンテナンスの容易さも高
封じ込め技術への対応については、2013年9月、ターボ社
業については、現地からの情報は多くはありませんでしたが、
携が始まっています。また、同社は、乾式粉砕機や分級機に強
まります。
も当社機械営業との連携、アイソレータ装置に関する協力メー
2015年3月1日付の組織変更でアジア営業部が発足した事
みを持っていますので、当社営業からのお客さまニーズ情報
カ ーとの 連 携 を 通じ、乾 式 造 粒 機
「 ロ ー ラ ー コン パクタ ー
に伴い、今後は情報共有の機会が増えると期待しています。
をもとに、一部医薬品用途の製品開発も手掛けています。
FP-C」
を上市しております
FREUND-VECTOR社との情報交換についても、その頻度
13
効率的な開発という視点から、FREUND-VECTOR
じ込め)技術を用いた製品開発です。
開発現場の現状について聞きました。
Q
Q
“オープン・イノベーション
(他社との協業)”も重要施策の一つです。
注力中の開発事例をもとに、取り組みの現状を教えてください。
フローコーター 12bar
14
特集2 創造的成長を支える人材
“One for All, All for One”
をテーマに、
多様な力を結集して
人々の健康な生活を支える技術の発信を
社会課題の解決につながる価値の創造に邁進
私は、FREUND-VECTOR社の技術、製造部門の
ためのお手伝いをする中で、高い品質の医薬品
2014年度は、新製品として、連続的に効率よく、
責任者として、開発から調達・出荷・カスタマー
が安全に生産されるよう、最良の製品とサービ
安 定した品 質で造 粒できる
“Granuformer”、
客である製薬企業様のご要望にお応えするとと
サービスまで幅広い分野の管理を行っています。
スを提供し続けるとともに、製薬技術の進歩に
造 粒 時 間を大 幅に短 縮した“ 高 速 流 動 層 造 粒
もに、社会的要請である医療費抑制などに寄与
常に心がけていることは、お客さまの声を聴き、
より今まで実現できなかった薬を生産できるよ
機”、錠剤に印字表記することで、患者の誤飲防
し、人々の健康な生活に貢献してまいります。
必要とされている製品を積極的に開発するだけ
うに、医薬品製造装置開発の立場から新しい技
止や医療従事者の負担軽減を可能にする
“錠剤
でなく、納期改善やコストダウンを進めて競争
術を発信していきたいと考えています。
印刷装置TABREX”の3製品をリリースしました。
力のある価格で提供することです。その気持ち
ジム スペンサー
Jim Spencer
FREUND-VECTOR CORPORATION
Vice President, Engineering and
manufacturing general manager
(副社長、技術・製造部長)
新たな価値の創造を図ります。
を胸に、当社の最良の製品とサービスをお客さ
まに常に提供できるよう、日々進捗を管理し、異
……………………………………………………
私の
“One for All, All for One”
相手の考えを理解し、お互いにサポートしあう事
常発生時には速やかに回復し、お客さまに迷惑
がグループの共通ゴール達成につながると考え
をおかけしない体制づくりを行ってきました。
ています。
今後は、人々が医薬品により健康な生活を送る
いずれも画期的で革新的な製品で、反響が大き
本田 稔昭
機械本部
営業部
部長
世界中の食品の安心・安全な流通の実現に貢献
化成品本部
品質保持剤営業部
部長
15
……………………………………………………
私の“One for All, All for One”
技術や開発等他部門と連携し、より業務の効率
化や顧客満足の向上を図っていくこと。
ています。
当社は、これまでも高齢化社会や、環境汚染、産
業衛生などの社会課題の解決につながる機械
装置や製剤技術を創造してきました。今後も、製
フロイントグループの提供する価値を世界中の人々に
当部門では、お菓子やパンなどの食品を日持ち
保持技術を、アジアを中心とした世界各国へ広
現在、私は機械装置のアジア市場へのマーケティ
発、インフラ・販売体制の充実を図ることによっ
させる
「 品 質 保 持 剤 」の 販 売を担って います。
めるべく取り組んでいます。
ング・販 売を行うとともに、海 外 子 会 社である
て、フロイントグループ全体の存在感を全世界
1978年に当社が世界に先駆けて発売を開始し
今後は、品質保持
(カビの抑制など)
とおいしさ
FREUND-VECTOR社、FREUND PHARMATEC
に示し、より良い機械・化成品
(添加剤商品)
を全
たアルコール蒸散タイプ の「アンチモールド」
保持
(しっとり感など食感を保つ)の両方の効果
社に対する業務支援を行っています。
世界の人々にお届けしたいと思っています。
シリーズや、脱酸素剤とアルコール蒸散のハイ
をさらに追求し、世界中の食品の安全な流通に
中国、韓国、インドおよび近隣諸国、台湾、東南ア
ブリッド品質保持剤
「ネガモールド」
を中心に、全
貢献してまいります。
ジアといった主要地域においては、直接顧客に
国の食品メーカー様へ営業活動をしています。
河村 潤
く、近い将来当社の主力製品になるものと考え
品開発力や、製剤技術対応力の強化を図り、顧
2014年 には、業 界 初 の 品 質 保 持 剤 専 門 通 販
Webサイト
(hinshitsuhojizai.com)をオープ
ンし、全国の和洋菓子店舗様を中心に、技術サ
ポートも含めた提案を発信しています。海外か
らの引き合いも増えており、日本で培った品質
……………………………………………………
私の
“One for All, All for One”
営業員個々の意識改革を促し、
お客さまとともに食の安全安心に寄与したい。
向けてアプローチを行うだけでなく、代理店と
中山 洋
機械本部
アジア営業部
部長
の連携を強化しています。また、セミナーや展示
……………………………………………………
私の“One for All, All for One”
第2の創業の土台づくりのため、いろいろな部門
が協力して、筋肉質な組織となるよう意識します。
会などの販売促進活動などを通じて、現地有力
顧客へのプレゼンス強化に努めています。
今後は、機械製造・販売を行っているFREUNDVECTOR社との連携を拡大・強化、製品・技術開
16
事業セグメントの概況
■受注高 受注残高
(単位:百万円)
機械セグメント
売上高
10,941
12,407
1,108
11,004
10,941
10,067
百万円
6,682
11.8%
11.3%
14/2月期
15/2月期
13/2月期
1,108
1,242
14/2月期
高を確保するなど、フロイント産業は好調に推移いたしまし
たが、産業機械部門の伸び悩みにより、売上高は前期比0.6%
減 の109億41百 万 円( 医 薬 品 関 連:99億45百 万 円、産 業 関
連:9億96百 万 円 )、セ グ メ ン ト 利 益 は 同10.8%減 の11億8
百万円となりました。
米国子会社FREUND-VECTOR社は減収ではありましたが、
米国における増収により利益率が向上し、営業増益となりま
した。一方、ターボ社は、増収になったものの、販売体制強化
に向けた品川事業所の新設等の経費増により、営業減益とな
1,932
部門利益
474
7.3%
5.7%
546
百万円
560
98
13/2月期
14/2月期
15/2月期
565
13/2月期
379
14/2月期
474
15/2月期
グループ会社
…………………………………………………………
フロイント産業株式会社、フロイント・ターボ株式会社、
ネリックメーカーを中心に国内医薬向けが過去最高の受注
6,482
6,611
6,482
2,737
百万円
15/2月期
グループ会社
…………………………………………………………
造粒・コーティング装置を主力とする機械部門では、ジェ
6,482
■売上高 ■部門利益 部門利益率
(単位:百万円)
8.7%
1,172
FREUND-VECTOR CORPORATION
売上高
2,844
4,991
百万円
13/2月期
10.1%
■受注高 受注残高
(単位:百万円)
化成品セグメント
9,914
9,280
5,271
部門利益
■売上高 ■部門利益 部門利益率
(単位:百万円)
フロイント産業株式会社、FREUND PHARMATEC LTD.
Topic
Topic
流動層造粒乾燥コーティング装置
フローコーター 高速造粒モデルを開発
“生産性向上と造粒時間の半減”
をコ
経口固形医薬品に使用される機能性添加剤は、積極的な営
業活動とジェネリック医薬品への採用増の結果、売上高、営業
利益ともに増加しました。食品品質保持剤は、競争激化の中、
ンセプトに、①独自開発の新たな造粒
売上高は微増にとどまりましたが、連結子会社だったフロイン
プロセス
(特許取得済み)を採用し、造
ト化成の吸収合併によるコスト削減で、営業利益は増加しまし
粒水分と乾燥のバランスを最適化;②
理想的なエアフローの実現で撹拌混合
た。一方、当社技術を活用した栄養補助食品は、ユーザーの生
性を大幅に向上;③大容量高性能スプ
産調整により、売上高、営業利益とも減少しました。
レーガンの採用でスプレー工程時間の
これらの 結 果、売 上 高 は 前 期 比2.0%減 の64億82百 万 円
大幅な短縮等により、流動層造粒装置
( 医 薬 品 添 加 剤:21億35百 万 円、食 品 品 質 保 持 剤:19億52
のイノベーションとも言える製造工程
時間の大幅な短縮を実現いたしました。
百 万 円、新 規 食 品:23億94百 万 円 )
、セ グ メント 利 益 は 同
「フローコーター 高速造粒モデル」
の概要図
25.1%増の4億74百万円となりました。
D-マンニトール造粒物「グラニュトール®」
の微細グレード
「F(ファイン)」を販売開始
高齢化の進展とともに、服用しやすい口腔内崩壊錠
(OD
錠)のシェアが高まっています。OD錠用の直接打錠可能な
賦形剤として、
「グラニュトール」の微細グレード
「F
(ファイ
ン)」を発売。新グレードは、従
来の微細グレード
「S」
( 平均粒
子径83μm)よりもさらに小
さく(同65μm)、直接打錠用
のみならず、造粒用原料とし
ての利用も検討されています。
小粒径にすることで、成形性・崩壊性・混合均一性が向上した
D-マンニトール造粒物「グラニュトール®」の微細グレード
「F(ファイン)」
りました。
17
18
研究開発の概況
研究開発
研究開発費
知的財産権
究を推進し、新規の特許出願につなげております。
■研究開発費推移と出願数
■研究開発費 研究開発費比率
(単位:百万円)
■出願数
食品品質保持剤分野
592
592 百万円
有効数: 327件
435
271件
出願中: 56件
18
脱 酸 素 剤とエタノー ル 蒸 散 剤 の 両 方 の 機 能を持 つ
「ネガ
17
特許競争力
指標(YK値)
3.4 %
116.26
モールド」に、
「 非鉄系グレード」を追加いたしました。一般に、
脱酸素剤は鉄粉の酸化作用を利用しますが、鉄粉が存在する
登録: 研究開発費比率
ことにより、異物除去用の金属探知機に反応するという欠点が
3.4%
2.7%
ありました。
2.6%
「非鉄系グレード」
は、鉄粉の代わりにグリセリンを採用し、金
属探知機に反応しなくなりましたので、食品包装内の異物除去
※
用の金属探知機の使用が可能になりました。
13/2月期
14/2月期
15/2月期
13/2月期
14/2月期
オープン・イノベーションにより食品分野を開拓
当社が推進するオープン・イノベーション
(開かれた技術
21
464
Topic
15/2月期
革新)の事例に、化成品セグメントにおける食品用大腸DDS
(送達)製剤技術がありますが、
これは、多糖類の一種である
キトサンでカプセルを製造販売している企業との共同開発
によるものです。
現在は、
この技術を大腸崩壊コーティング技術、すなわち
食品に使用可能な腸溶性基剤と腸内細菌による生分解基剤
を組み合わせ、胃や小腸で崩壊することなく、健康食品を大
腸に届ける技術に展開し、その実用化に向け、食品ブランド
メーカーや素材メーカーなど、さまざまな企業との協業を進
めております。
※工藤一郎国際特許事務所
「2015年2月度 機械セクター分析」より
特許競争力指標について
機械分野
欧米の大手製薬会社を中心に、医薬品製造プロセスの連続
化が検討されています。こうした動きにいち早く対応し、当社
されました。医薬品模擬原料を使用したテストでは、造粒、乾燥
工程の所要時間が半減しております。
医薬品添加剤分野
では連続造粒装置
「GRANUFORMERコンセプトモデル」
を開
発しました。当装置は、2軸エクストルーダー、垂直整粒機、ス
アイルランドのFREUND PHARMATEC社が微小粒製剤
パイラルドライヤー、回収装置
(サイクロン)
を中心に構成され
を基本技術とし、新剤形開発という新規事業モデルに挑戦し
ています。造粒・整粒・乾燥工程を一台に集約した連続造粒装
ております。フロイント産業の独自技術であるEthicap pill
置は、日本初の試みです。
技術(CFグラニュレーター、グラニュレックスをベースとした
打錠用造粒の主流である流動層造粒装置
「フローコーター」
球形レイヤリング顆粒技術)
や、Ethicap gel技術(スフェレッ
は、整粒板上部に新たに風速維持部を設け、整粒板を改良する
クスをベースにしたシームレスミニカプセル技術)を基盤に、
ことで、装置内における粉粒体の混合分散性が著しく向上し、
医薬品業界において需要が高まっている製剤技術の中でも、
新規スプレーガンの性能向上と相まって、生産性が大幅に改善
19
「主薬溶解性改善」
と
「テイストマスキング」
に焦点を当てた研
研究開発型企業にとって、知的資本が事業価値創造にどのように結びついているかを客観的に把握することは重要です。当
社では、技術開発の評価手法として、工藤一郎国際特許事務所
(以下、同事務所)
が独自に開発した
「特許競争力指標
(YK値)
」
をKPI(※)の一つとしております。
YK値は、
「 ある特許が競合他社にとってどのくらい脅威になっている
か?」
を定量的に計測する指標です。競合他社の攻撃にもかかわらず生
き残っている特許は、その競合他社にとって脅威ですので、高いYK値を
持つ企業は
「有効特許」
を保有し、将来の事業成長につながる潜在的な
力を持つと考えられています。
同事務所算出の2015年2月度の当社YK値は116.26で、機械セク
ターユニバ ースの194社 中、63位
(JASDAQ市 場 上 場 企 業35社 中6
位)
でした。
※KPIとはKey Performance Indicatorsの略で、重要業績評価指標を意味します。
20
国際事業の概況
■日本 ■北米 ■中南米 ■欧州 ■その他 海外売上高比率 (単位:百万円)
海外売上高
4,367
百万円
海外従業員数
25.1
1,875
125
%
12,800
21.9%
1,246
450
1,071
1,599
2,177
701
1,503
772
948
海外売上高
比率
17,424
17,616
16,396
アイルランド
7.2%
欧州
ミラノ
トルコ
9.2%
13,056
北米
FREUND PHARMATEC LTD.
6.1%
25.1%
24.9%
13,233
2.6%
地域別
売上高内訳
(15/2月期)
東アジア
日本
FREUND-VECTOR CORPORATION
フロイント産業株式会社
浜松
FREUND INTERNATIONAL,LTD.
中近東
74.9%
メキシコ
インド
フロイント・ターボ株式会社
人
13/2月期
14/2月期
15/2月期
中南米
ブラジル
フロイント産業
当期より、管理区分の見直しに伴い、従来の
「その他」
を
「中南米」
および
「その他」
に分割しております。
研究開発拠点
主要な代理店
アルゼンチン
FREUND-VECTOR
機械分野
機械セグメントにおきましては、フロイント産業が日本・東ア
ジア・インドを、米国FREUND-VECTOR社が米国内のみなら
ず、新興国市場での拡販に注力しております。また、代理店網
強化によるマーケティング拠点の増強、主要エリアにおけるデ
モセンターやラボの拡充により、市場ニーズ、お客さまニーズ
に沿った事業展開を進めております。
地 域 別には、FREUND-VECTOR社 が 展 開する北 米、中 南
米、欧州、中近東エリアにおいて、ジェネリック医薬品メーカー
が多く存在する欧州・中近東など、当社グループが“スマイリー
エリア”
と位置付ける地域での販売を強化するとともに、伊ミラ
ノのデモセンターにラボを増設いたしました。
一方、当社が担当するアジア地域では、戦略地域をインド、
中国に絞り込み、同地域での代理店網を整備し、プロトタイプ
製品の導入を進めております。
21
主要な代理店
Topic
ラボ
FREUND PHARMATEC
研究開発拠点
FREUND-VECTOR社が事業基盤に積極投資 FREUND-VECTOR社において、当期は米国内での販売が好調
医薬品添加剤分野
品質保持剤分野
国内製薬会社のグローバル展開に伴い、医薬品添加剤も海外
日本の食文化が海外で高い評価を得てきたことから、食品
の生産拠点へ輸出してまいりましたが、これらの実績により、
に同封されている品質保持剤も注目されています。そのため、
海外の製薬会社からの注文も増加しています。当社ホームペー
海外、特にアジアの食品メーカーや原料供給商社から品質保
ジへの海外製薬会社や原料供給商社からの問合せも増加傾向
持剤の問合せが増加し、これら海外企業による浜松事業所の
で、徐々に輸出量が増えております。また、能動的な海外展開の
工場視察への対応を開始いたしました。2015年3月には、初
一環として、韓国の大学薬学
めて台湾の食品メーカーへ
けにサービスを開始しました。こ
部教授とタイアップし、ソウ
ワッフルに同封する品質保持
れまでに納入した機器のスペア
ルにて
「フロイント添加剤セ
剤( ア ン チ モ ー ル ド・テ ン
ミナー」を開催し、多数の製薬
ダー)を販売し、輸出量も徐々
でしたが、米国以外の顧客に向けての販売が全体の約6割となって
おり、販売のグローバル化が進んでおります。
米国アイオワでは、
北米の本社機能のほか、
技術、
製造、
研究所
(試
験場)
、営業、サービス機能を一か所に集め、総合的なサポート体制
を構築しております。システムの大型化や販売数量の増加に対応
するため、工場を1,100m 拡張し、より効率的な製造を可能とする
2
体制づくりを進めております。製品開発面では、
4製品のモデル
チェンジを行い、
斬新なデザインと新技術を投入いたしました。
2014年11月には、伊ミラノの製品展示場、プロセステスト試験
場をリニューアルし、常駐技術者
も配置し、主に欧州のお客さま向
パーツ販売や試験場での顧客先向
けテスト、委託生産なども順調に
増えてまいりました。
会社からのオファーを得てお
ります。
に増加しております。
医薬品添加剤セミナー
(ソウル)
工場視察の模様
22
財務・非財務ハイライト
フロイント産業株式会社及び子会社 2011年2月期から2015年2月期の5事業年度
(単位:百万円)
11/2月期
12/2月期
13/2月期
14/2月期
15/2月期
増減率(%)
2015/2014
会計年度
売上高
(単位:百万円)
11/2月期
12/2月期
13/2月期
14/2月期
15/2月期
増減率
(%)
2015/2014
【主な指標】
13,257
15,236
16,396
17,616
17,424
△ 1.1
総資産当期純利益率
(ROA、
%)
4.2
4.2
5.1
5.1
4.0
−
売上原価
9,318
10,624
11,313
12,377
11,978
△ 3.2
自己資本当期純利益率
(ROE、
%)
6.6
7.5
8.7
8.1
6.6
−
販売費及び一般管理費
3,259
3,546
3,612
3,952
4,295
8.7
純資産配当率
(DOE、
%)
1.6
1.6
2.0
2.2
2.4
−
680
1,065
1,470
1,286
1,150
△ 10.6
配当性向
(%)
25.0
21.2
22.5
27.4
37.2
−
5.1
7.0
9.0
7.3
6.6
−
自己資本比率
(%)
65.2
58.3
61.4
65.8
63.6
−
経常利益
698
1,123
1,618
1,341
1,249
△ 6.9
EBITDA*
957
1,388
1,853
1,650
1,562
△ 5.3
当期純利益
516
608
765
787
695
△ 11.7
平均為替レート 米ドル
(円)
87.79
79.80
79.80
97.73
105.79
−
資本的支出
469
218
221
477
545
14.3
ユーロ
(円)
116.27
111.12
102.55
129.78
140.35
−
減価償却費
257
264
232
303
308
1.5
研究開発費
355
390
435
464
592
27.7
3,236
3,422
3,596
4,382
4,367
△ 0.3
2.7
2.6
2.7
2.6
3.4
−
24.4
22.6
21.9
24.9
25.1
−
営業利益
営業利益率
(%)
研究開発費比率
(%)
【その他の指標】
海外売上高
海外売上高比率
(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー
65
1,219
740
1,227
822
△ 33.0
地域別売上高
投資活動によるキャッシュ・フロー
△ 623
△ 154
△ 332
△ 423
△ 240
△ 43.3
日本
10,021
11,794
12,800
13,233
13,056
△ 1.3
財務活動によるキャッシュ・フロー
△ 196
△ 134
△ 164
△ 226
△ 284
25.6
北米
1,270
1,512
948
1,503
1,599
6.4
フリー・キャッシュ・フロー
△ 558
1,064
408
803
582
△ 27.5
−
−
−
−
1,071
−
491
841
772
701
450
△ 35.8
1,475
1,087
1,875
2,177
1,246
−
363
363
371
370
370
−
日本
251
244
247
248
245
△ 1.2
海外
112
119
124
122
125
2.5
欧州
会計年度末
総資産
12,196
14,342
14,971
15,550
17,277
11.1
純資産
8,071
8,489
9,315
10,392
11,180
7.6
7,952
8,356
9,197
10,239
10,987
7.3
(うち自己資本)
【1株当たりデータ】
当期純利益
(EPS、
円)
中南米
その他
従業員数
(人)
59.96
70.59
88.76
91.37
80.72
△ 11.7
機械部門
226
234
240
240
234
△ 2.5
純資産
(BPS、
円)
922.32
969.12
1,066.73
1,187.51
1,274.37
7.3
化成品部門
105
97
98
96
102
6.3
配当金
(DPS、
円)
15.00
15.00
20.00
25.00
30.00
20.0
その他部門
32
32
33
34
34
−
*EBITDA=経常利益+支払利息+減価償却費
23
24
財務セクション
経営成績及び財務状態についての経営陣による評価及び分析
2015年2月期 連結業績概要
成品部門では、機能性添加剤、食品品質
当連結会計年度(以下、当期)における日本経済は、政府や日銀による経済・金融政策を背景に、円安基調が定着いたしました。
保持剤の増益が栄養補助食品の減益を
次期の事業環境としましては、日本経
185億 円
(6.2%増 )
、営 業 利 益13億50
その結果、企業収益の拡大や雇用情勢の改善・株高・原油価格の下落など、個人消費のプラス要因が見られましたが、その一方で、
吸収し、増益となりました。
済は、企業収益の拡大基調や家計所得の
百万円
(17.4%増 )
、経 常 利 益13億70
改善により、緩やかな景気回復が見込ま
百万円
(9.6%増 )
、当 期 純 利 益8億 円
税金等調整前当期純利益・当期純利益
れる一方、世界経済では、米国の金融緩
(14.9%増 )を予 想しております。なお、
和解除の影響や欧州のデフレ、資源価格
海外子会社業績の前提となる通期平均
究開発費の高騰と開発リスクの増大などにより、先進国を中心に成長が鈍化しており、新興国への市場の移行や、ジェネリック医薬
保険解約返戻金の発生や為替差益の
下落による新興国経済の悪化等が懸念
為 替 レ ート は、1ド ル=120円00銭、1
品の市場拡大が進んでおります。
増加による営業外収支の改善と、減損損
され、経営環境は依然不透明な状況が続
ユーロ=130円00銭を予想しております。
こうした情勢のもと、当社グループは独創的な新製品の開発により、顧客ニーズを捉えた営業活動を展開するとともに、積極的に
失がなくなったことによる特別損失の減
くと予測されます。
新分野への展開を図ってまいりました。
少等により、税金等調整前当期純利益は
このような環境下、当社グループは、第
前 期 比5.3%減 の12億53百 万 円となり
6次 中 期 経 営 計 画
(2015年2月 期 ~
ましたが、法人税等の増加から当期純利
2017年2月 期 )の2期 目 を 迎 え ま す。
の経費増を補えず、減益となりました。化
円安進行による輸入コストの上昇などのマイナス要因も見られました。これらの要因により、マクロ経済全体としては持ち直しに
転じたものの、そのペースは緩やかであり、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの主要ユーザーであります医薬業界では、大型製品の相次ぐ特許切れの影響に加え、医療費抑制策の強化や、研
部門の伸び悩みにより、微減収となりま
売上高
営業利益
した。化成品部門では、機能性添加剤の
益は前期比11.7%減の6億95百万円と
バル展開を積極的に推進してまいります。
これらにより、次期業績として、売上高
株主還元方針
当社は、株主価値の極大化を経営の最
「Change & Challenge」
を基に次なるス
重要課題と位置付けており、その成果に
テージに飛躍するため、機械部門、化成品
つきましては、事業環境の変化に対し機
売上高は、前期比1.1%減の174億24
好調や食品品質保持剤の積極的な営業
営業利益は、前期比10.6%減の11億
百万円となりました。機械部門では、国内
展開などがあったものの、栄養補助食品
50百万円となりました。機械部門では、
部門ともに営業力の一層の強化に努め、
動的かつ適切に対処できるように企業体
医薬向けに過去最高の受注高を確保す
の主要顧客による生産調整の影響が大
医薬向けは国内外ともに増益でしたが、
新製品の早期上市及び主力製品の販売拡
質の強化を図りつつ、株主の皆さまへの
るなど好調に推移したものの、産業機械
きく、減収となりました。
産業機械部門における営業強化のため
大を図ります。また、開発・販売のグロー
利益配分を図りたいと考えております。
売上高の推移
営業利益・当期純利益の推移
(単位:百万円)
16,396
17,616
17,424
■ 営業利益 ■ 当期純利益
自己資本当期純利益率(ROE)
(単位:百万円)
(単位:%)
なりました。
年間配当金と配当性向
■年間配当金 配当性向
1,470
1,286
8.7
1,150
765
787
8.1
(単位:円)
20.00
695
13/2月期
14/2月期
15/2月期
13/2月期
14/2月期
15/2月期
■ 純資産 ■ 負債
14,971
37.2%
5,655
25.00
6.6
総資産・負債・純資産の推移
30.00※
13/2月期
14/2月期
15/2月期
13/2月期
(単位:百万円)
(単位:百万円)
17,277
803
5,157
6,097
582
408
9,315
14/2月期
フリー・キャッシュ・フローの推移
15,550
27.4%
22.5%
25
2016年2月期 連結業績予想
15/2月期
※記念配当5円を含む
13/2月期
10,392
14/2月期
11,180
15/2月期
13/2月期
14/2月期
15/2月期
26
財務セクション
経営成績及び財務状態についての経営陣による評価及び分析
■事業上のリスク
利益の配当は、業績に応じた成果配分
を行うことを基本に、年間の連結配当性
▼
増加によるものです。
財務活動の結果減少した資金は、
2億
向30%を目標とし、経営基盤の強化や将
84百万円
(前期は2億26百万円の減少)
来の事業拡大を見据えた内部留保の充
キャッシュ・フローの状況
実等を総合的に勘案しつつ、継続して安
定配当を行う方針です。
当期末における現金及び現金同等物
当期の配当金は、
1株当たり25円の普
(以下、資金)は、前期末比4億40百万円
通配当に創立50周年の記念配当1株当
増加
(前期は7億19百万円増加)
し、当期
たり5円を加え、
1株当たり30円といたし
末には45億48百万円となりました。
ました。次期の配当金につきましても、上
営業活動によるキャッシュ・フロー
となりました。これは主に、配当金の支払
額2億15百万円、
リース債務の返済によ
る支出63百万円によるものです。
事業上のリスク
当社グループは、
リスクを企業活動に
記方針を踏まえ、当期と同じく、
1株当た
▼
り25円を予定しております。
営 業 活 動 の 結 果 増 加した資 金は8億
は企業価値を損ねるおそれのある事例
22百万円
(前期比33.0%減)
となりまし
ととらえています。
将来の事業展開に向けての経営体質強
た。これは主に、法人税等 の 支払額4億
当 社グ ル ープ の 事 業は、右 記に記 載
化や事業領域拡大に向けた投資などに
17百万円、売上債権の増加7億81百万
するさまざまなリスクに晒されており、
有効に活用してまいります。
円等の減少要因があったものの、減価償
リスクの 顕 在 化により予 期 せ ぬ 業 績 の
却費3億8百万円、仕入債務 の 増加3億
変動を被る可能性があります。これらの
資産、負債及び純資産の状況
45百万円、前受金の増加2億52百万円、
リスク発生の可能性を認識した上で、可
税 金 等 調 整 前 当 期 純 利 益12億53百 万
能なかぎり発生の防止に努め、また、発
当 期 末 の 資 産 は、前 期 末 比17億26
円等の増加要因が計上されたことによる
生した場合は迅速・的確に対処する方針
百万円増加の172億77百万円となりま
ものです。
です。ただし、全てのリスクを網羅してい
また、当期の内部留保につきましては、
した。これは主に、現金及び預金、受取手
投資活動によるキャッシュ・フロー
潜在し、当社グループの社会的信頼また
る訳ではありません。
形及び売掛金、建設仮勘定の増加による
▼
ものです。
投 資 活 動 の 結 果 減 少した資 金は2億
項は、当期末時点において把握したもの
40百万円
(前期は4億23百万円の減少)
です。
負債は、前期末比9億39百万円増加の
60億97百万円となりました。これは主に、 となりました。これは主に、定期預金の払
27
財務活動によるキャッシュ・フロー
主に、利益剰余金、為替換算調整勘定の
電子記録債務と前受金が増加したため
戻による収 入6億89百 万 円 が あったも
です。
のの、定期預金の預入による支出5億21
純資産は、前期末比7億87百万円増加
百万円、有形固定資産の取得による支出
の111億80百万円となりました。これは
4億53百万円によるものです。
なお、本項に含まれる将来に関する事
業界動向に関わるリスク
価格競争に関わるリスク
取引先との関係等に関わるリスク
当社グループの売上高は、製薬業界向け取引
機械事業では、競合企業との低価格競争や技
国内の機械事業は、その製造を業務提携先に
れるリスクが増大しており、予想外の価格競
うち栄養補助食品については、主要な取引先
への販売比率が高まっており、業務提携先及
高 が 過 半 を 占 め て おります。製 薬 業 界 は 国
内・海外とも再編成時代を迎えており、また、
術系企業の参入、中国・東南アジア製の安価
な製品との競合等で、厳しい価格競争に晒さ
社グループの業績に影響を及ぼす可能性が
あります。
争の場合には、業績に影響を及ぼす可能性が
あります。
医療費抑制に向けた各国の政策等により、当
大きく依存しております。また、化成品事業の
び販売先の生産能力や技術力、経営状態や主
要販売先の需要動向の著しい変化により業績
に影響を及ぼす可能性があります。
戦略的パートナーとの提携関係に関わるリスク
知的財産権に関わるリスク
製造物責任に関わるリスク
当社グループは、新技術・新製品の開発や既
存製品の改善・改良等に関して数多くの戦略
当社グループは知的財産管理の専門部署を
設置し、特許権を含む知的財産権を厳しく管
当社グループが提供する製品・サービスには
財産権に関わる係争等を被る場合、または当
社グループの自社製品等が第三者の知的財
産権を侵害し、係争に発展した場合は、業績に
影響を及ぼす可能性があります。
に加入しておりますが、保険でカバーされない
リスクや社会的評価の低下により信頼が損な
われ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
人材の確保に関わるリスク
為替変動に関わるリスク
的提携関係を構築しておりますが、
これらパー
トナーの戦略上の目標変更や財務上、その他
事業上の問題の発生等により、提携関係を維
持できなくなり、業績に影響を及ぼす可能性
があります。
公的規制等に関わるリスク
当社グループは、事業展開する世界各地にお
いて、事業に関わる許認可、輸出入、通商、公
正取引、特許、消費者保護、租税、為替管理、環
境関連などの法規制の適用を受けており、こ
れらは随時見直されておりますが、遵守でき
なかった場合、当社グループの活動の制限や
制裁金の徴収等を受ける可能性があります。
理しておりますが、想定し得ない者等から知的
当社グループは、新製品開発・販売のために有
能な人材を確保し、雇用を維持する必要があ
るため、定期採用を実施し、人材の確保、採用
後の育成に努めております。有能な技術者や
営業員の確保や雇用の維持ができなくなった
場合、当社グループの事業目的の達成が困難
となり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
自然災害等に関わるリスク
固定資産の減損リスク
当社グループの製造拠点及び設備等は地震等
の自然災害によって、破壊的な損害を被る可能
性があります。火災、地震により発生する損害
に対しては保険を付保しているものの、その補
償範囲は限定されており、操業の中断や生産
及び出荷の遅延による影響、さらに製造拠点
当社グループが保有する固定資産について、
経営環境の著しい悪化により、事業の収益性
が低下した場合や、市場価格が著しく下落した
場合等には、固定資産の減損会計の適用によ
る減損損失が発生し、当社グループの業績に
影響を及ぼす可能性があります。
等の修復に費用を要する可能性があります。
高い信頼性が求められておりますが、欠陥が
生じるリスクがあります。製造物賠償責任保険
海外売上高の拡大により、急激な為替レート
の変動が当社グループの業績に影響を及ぼす
可能性があります。また、海外連結子会社の現
地通貨建ての損益及び資産・負債等は、換算
時の為替レートにより、円換算後の価値が影
響を受ける可能性があります。
海外における事業活動に潜在するリスク
①予期せぬ法律や規制等の変更、②不利な政
治的・経済的要因の発生、③人材雇用の難しさ、
④テロ、戦争、感染症疾病等による社会的混乱、
⑤事業環境や競合状況等に内在するリスクの
顕在化等により、当社グループが海外で事業
展開できない場合は、当社グループの業績に
影響を及ぼす可能性があります。
28
連結財務諸表
連結貸借対照表
2013年、2014年及び2015年2月末日現在
(単位:千円)
13/2月期末
14/2月期末
15/2月期末
資産の部
14,971,100
15,550,529
17,277,448
流動資産
11,084,903
11,331,109
12,782,160
現金及び預金
3,617,368
4,600,568
4,870,566
受取手形及び売掛金
4,764,656
4,409,286
5,266,889
電子記録債権
−
−
5,578
商品及び製品
210,802
202,036
296,478
仕掛品
1,497,497
937,572
931,971
原材料及び貯蔵品
394,182
535,596
543,437
前払費用
114,663
123,403
120,830
繰延税金資産
285,351
210,076
256,424
その他
227,221
345,239
527,353
△ 26,839
△ 32,670
△ 37,370
3,886,197
4,219,419
4,495,288
2,910,188
3,052,125
3,403,736
建物及び構築物(純額)
969,595
991,603
1,084,608
機械装置及び運搬具(純額)
300,243
410,237
358,366
1,324,424
1,327,906
1,330,712
60,786
20,662
304,404
貸倒引当金
固定資産
有形固定資産
土地
建設仮勘定
その他(純額)
255,137
301,715
325,644
29,749
178,301
146,911
ソフトウエア
13,387
175,042
144,494
その他
16,362
3,258
2,417
投資その他の資産
946,258
988,992
944,640
投資有価証券
309,056
315,502
348,501
事業保険積立金
348,480
340,161
314,785
繰延税金資産
140,053
157,619
137,768
その他
160,988
187,005
148,984
△ 12,319
△ 11,296
△ 5,400
無形固定資産
貸倒引当金
29
(単位:千円)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金
電子記録債務
リース債務
未払法人税等
未払消費税等
未払費用
前受金
賞与引当金
役員賞与引当金
資産除去債務
その他
固定負債
長期未払金
リース債務
退職給付引当金
退職給付に係る負債
負ののれん
資産除去債務
その他
純資産の部
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
為替換算調整勘定
退職給付に係る調整累計額
少数株主持分
負債純資産合計
13/2月期末
5,655,838
5,015,774
2,478,182
−
20,393
464,890
57,056
275,625
1,279,621
234,156
86,000
−
119,848
640,063
326,950
59,809
168,860
−
34,451
27,396
22,596
9,315,262
9,837,542
1,035,600
1,282,890
7,720,198
△ 201,146
△ 639,786
14,365
△ 654,152
−
117,506
14,971,100
14/2月期末
5,157,637
4,402,725
2,068,855
317,482
65,017
170,561
64,701
376,966
926,851
197,204
65,000
22,000
128,084
754,912
330,859
179,849
176,520
−
26,656
15,253
25,773
10,392,891
10,450,446
1,035,600
1,280,522
8,335,593
△ 201,269
△ 211,346
14,934
△ 226,280
−
153,791
15,550,529
15/2月期末
6,097,209
5,427,236
1,833,333
953,608
64,753
332,544
87,921
386,453
1,242,586
233,683
59,000
−
233,351
669,973
309,143
113,498
−
187,425
18,862
15,555
25,488
11,180,239
10,930,810
1,035,600
1,280,522
8,816,001
△ 201,313
57,162
34,183
34,187
△ 11,208
192,266
17,277,448
30
連結財務諸表
連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結株主資本等変動計算書
フロイント産業株式会社及び子会社 2013年、2014年及び2015年2月期
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外収益
受取利息
受取配当金
13/2月期
14/2月期
15/2月期
16,396,939
17,616,284
17,424,279
5,083,141
5,238,686
5,445,881
11,313,798
3,612,985
1,470,155
151,692
2,558
4,753
12,377,597
3,952,140
1,286,546
60,847
1,695
4,716
11,978,398
4,295,538
1,150,342
106,696
2,202
4,853
フロイント産業株式会社及び子会社 2015年2月期
当期首残高
資本金
資本
剰余金
1,035,600
1,280,522
剰余金の配当
当期純利益
当期変動額合計
−
-
1,035,600
1,280,522
保険解約返戻金
77,565
−
13,570
連結キャッシュ・フロー計算書
27,541
12,679
44,839
その他
14,478
15,069
15,677
2,147
4,860
4,578
負ののれん償却額
営業外費用
支払利息
貸倒引当金繰入額
その他
7,794
3,558
−
1,410
7,794
5,464
−
604
経常利益
1,618,290
1,341,929
特別損失
302,297
23,149
特別利益
21,773
4,665
7,794
7,496
1,750
1,168
1,249,542
10,030
6,507
税金等調整前当期純利益
1,337,765
1,323,445
1,253,065
法人税等調整額
△ 74,219
78,792
△25,214
803,036
716,297
法人税、住民税及び事業税
法人税等合計
少数株主損益調整前当期純利益
少数株主利益又は少数株主損失(△)
当期純利益
少数株主損益調整前当期純利益
その他の包括利益
包括利益
658,655
584,435
753,330
△ 12,026
441,615
520,408
15,194
561,983
536,768
20,330
765,356
787,841
695,966
218,571
455,088
303,851
753,330
971,902
803,036
1,258,125
716,297
1,020,148
- △ 211,346
153,791 10,392,891
△ 215,557
△ 215,557
695,966
695,966
695,966
△ 44
株主資本以外の項目の
当期変動額
(純額)
当期末残高
為替差益
14,934 △ 226,280
純資産
合計
△ 215,557
△ 44
15,285
2,472
自己株式
8,335,593 △ 201,269 10,450,446
自己株式の取得
15,068
3,824
利益
剰余金
その他の包括利益累計額
その他
退職給付 その他の 少数株主
株主資本
為替換算
持分
有価証券
に係る
包括利益
合計
調整勘定
評価差額金
調整累計額 累計額合計
当期変動額
12,411
4,589
(単位:千円)
株主資本
受取技術料
受取賃貸料
31
(単位:千円)
△ 44
-
19,248
260,468
△ 11,208
268,509
480,363
19,248
260,468
△ 11,208
268,509
8,816,001 △ 201,313 10,930,810
34,183
34,187
△ 11,208
57,162
480,408
△ 44
フロイント産業株式会社及び子会社 2013年、
2014年及び2015年2月期
営業活動によるキャッシュ・フロー
(主な内訳)
税金等調整前当期純利益
減価償却費
訴訟関連費用
投資有価証券評価損益(△は益)
売上債権の増減額(△は増加)
たな卸資産の増減額(△は増加)
仕入債務の増減額(△は減少)
前受金の増減額(△は減少)
投資活動によるキャッシュ・フロー
(主な内訳)
有形固定資産の取得による支出
財務活動によるキャッシュ・フロー
(主な内訳)
配当金の支払額
現金及び現金同等物に係る換算差額
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
現金及び現金同等物の期首残高
現金及び現金同等物の期末残高
38,474
306,983
38,474
787,347
192,266 11,180,239
(単位:千円)
13/2月期
740,505
1,227,300
14/2月期
15/2月期
1,337,765
232,685
301,360
−
217,007
△ 158,042
△ 350,041
2,393
△ 332,266
1,323,445
303,794
−
−
453,171
552,870
△ 113,810
△ 447,750
△ 423,797
1,253,065
308,370
-
1,800
△ 781,365
12,959
345,984
252,409
△240,261
△ 172,775
△ 164,975
△ 264,478
△ 226,608
△453,659
△284,565
△ 129,190
109,601
352,864
3,035,083
3,387,948
△ 172,238
142,555
719,450
3,387,948
4,107,398
△215,217
142,859
440,779
4,107,398
4,548,178
822,746
32
フロイント産業のESG
環境への取り組み
当社グループは、環境への対応として、国内で用いられる
営業用車両をすべてハイブリッド型の低燃費タイプの車両
持続的成長を支えるコーポレート・ガバナンス体制
社外取締役からのメッセージ
この度、当社社外取締役に就任い
たしました。
当社は、実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制を構築
■社外取締役および社外監査役
する観点から、監査役制度を採用するとともに、独立役員の要
当社の社外取締役は、財務・会計に関する高い知見を有す
件を満たす社外取締役・社外監査役の選任による経営監督機
る公認会計士、スポーツ界におけるリーダーシップなど豊富
能の強化や迅速化・効率化を図り、経営の健全性、透明性、効率
な経験を有する企業経営の経験者が就任しております。当社
応をとっております。
性の確保に努めております。
から独立した立場で、各分野での豊富なキャリアと専門的な
株主・投資家とのコミュニケーション
■基本方針
意思決定の適正性を向上させる役割を担っています。
株主・投資家をはじめとする皆さまに、随時に公平かつ適
当社は、
「 お客さま」、
「 取引先」、
「 株主」、
「 社員」、
「 社会」
とい
社外監査役については、大手化学メーカーの常勤監査役と
うすべてのステークホルダーから
「価値ある企業」
として支持
しての経験を有するもの、税務行政における十分な経験を有
営業利益23億円を達成目標としています。
され続けるために、企業価値・株主価値の最大化に努めるとと
するもの、財務・会計に関する高い知見を有する公認会計士
こうした企業環境の中で当職は以下の役割を発揮して社
もに、社会的な責任を果たし、かつ持続的な成長、発展を遂げ
が就任しており、各々高い独立性を保持しつつ、かつその有す
ていくことが重要であるとの認識に立ち、コーポレート・ガバ
る知識、経験により監査体制の強化を図っています。
へ替えるとともに、自社施設である浜松事業所内の照明を
LED化しました。
また、国内電力消費のピーク時期
(8月)
には、国内すべて
の事業所を3日間一斉休業するなど、環境負荷低減への対
切な情報を開示し、双方向のコミュニケーションを重ねるこ
とが当社の企業価値の公正な評価につながることと考えて
おります。
当期は、投資家・アナリスト・メディア向けの説明会を年2
回設けているほか、浜松事業所の説明会を年1回開催し、当
社製品群の開発の状況などを説明しています。個人投資家
知識に基づいた客観的、中立的な助言によって、取締役会の
ナンス
(企業統治)の強化に努めています。
へは、証券会社主催の国内外カンファレンスへの参加に加え、
■取締役会
国内各地における説明会も実施しています。
当社の取締役会は、社外取締役2名を含む計6名で構成さ
また、
「 統合報告書2013」から財務・非財務の両面を含め
れております。また、社外監査役3名を含む監査役4名が出席
た企業価値を発信する統合報告
(Integrated Reporting)
を
実施しております。
多様な人材の獲得・育成
中期経営計画における重要な方針である
「グローバル人
材の獲得・育成」を目指し、将来の経営幹部になり得るポテ
重要事項の決定と業務執行の監督を行っており、社外取締役
および社外監査役の客観的かつ専門的な視点を通して、適切
な意思決定・経営監督の実現を図っております。
■監査役会
当社は監査役制度を採用しており、1名の常勤監査役と3名
学ぶ選抜型研修のほか、語学を学ぶ受講費用を会社が負担
の社外監査役が、毎月開催している取締役会等の重要な会議
する制度やビジネススキル向上のための通信教育制度等
に出席するほか、取締役の業務執行状況を厳正に監査してお
当社は第6次中期経営計画におい
て
「One for All, All For One」
を
基本戦略テーマとし、具体的な行動
として
「創造的成長の実現」及び
「筋
肉質な企業体質への変貌」
という2
つを掲げております。
また、具 体 的 な 数 値 目 標として
2017年2月期には売上高230億円、
社外取締役
真鍋 朝彦
(まなべ ともひこ)
外取締役の役割を果たしていきたいと考えております。
①モニタリング機能の発揮
公認会計士及び税理士という仕事柄、長年、会計監査や
税務業務に関与してまいりました。こうした経験を活かし、
当社の基本戦略及び数値目標達成が予定通りになされ
ているかについて、独立的な立場から経営を監視・監督
コーポレート・ガバナンス体制 (2015年5月28日現在)
いたします。
②企業価値最大化についての貢献
株主総会
しております。取締役会は、原則として月1回開催し、経営上の
ンシャルを持った人材を対象としたマネジメントを体系的に
で従業員の成長を支援しています。
33
コーポレート・ガバナンス
選任・解任
報酬(枠)の決定
取締役会
執行役員の
選任・解任
選任・解任
た。グループ資源を有効活用し、
「 一体感」を持った事業
社内監査役1名
監査・
報告
社外監査役3名
報告
会計監査人
報告
経営上の重要事項の付議
業務執行の報告
業務執行体制
当社はグローバルニッチトップ企業100選に選ばれるな
どグローバル展開でもその業績を高く評価されてきまし
監査役・監査役会
社内取締役4名
社外取締役2名
選任・解任
報酬(枠)の決定
会計監査
経営を引き続き行うことによって企業価値最大化を図る
べく取締役会での議論に積極的に参画してまいります。
こうした役割を果たすことで、コーポレート・ガバナンスの
一層の充実を図り、株主の皆さま・お取引先などステークホ
ルダーの方々のご期待に応える所存です。
ります。
34
フロイント産業のESG
当社グループの経営体制
■内部監査室
■BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)について
業務執行部門から独立した内部監査室は、当社および子会
当社は、事業の拡大に伴うリスクの多様化・複数化を踏まえ
社の規定に基づき業務の適正性について評価・検証する内部
て、個々のグループ企業を含めた連結ベースでの危機管理に
監査を実施しております。また、必要に応じ、監査役及び会計
取り組んでいます。
監査人と連携を図り、監査の実効性を高めることに努めてお
BCPとは、災害や事故などの予期せぬ出来事が発生した場
ります。
合に、企業の重要業務を中断させない、あるいは中断しても可
なお、当社の会計監査人は新日本有限責任監査法人が担当
能な限り短時間での復旧・再開を目指して、事前に策定する行
しております。
動計画です。
当社では、
「 自然災害」
「 新興感染症」などの危機発生時にお
■内部統制の基本的な考え方
いて、速やかにBCPを発動し、重要業務の最低限の継続を図る
当 社 は、
『 創 造 力 で 未 来を拓く』の 企 業 理 念を掲 げ、この
とともに、事業の早期復旧に向けて取り組むこととしています。
取締役・監査役(2015年5月28日現在)
伏島 靖豊
取締役ファウンダー
伏島 巖
具志堅 敬
白鳥 則生
全社統括
経営企画室長(海外担当)
FREUND PHARMATEC LTD.
PRESIDENT
経営企画室長(国内担当)
藤田 昌由
飯嶋 一司
新里 智弘
代表取締役社長
ベースとなる企業の社会的責任を全うするため、コンプライ
アンスの浸透とリスク管理体制の確立に取り組んでいます。
(参考)国内大規模地震発生に備えたBCPの策定
コンプライアンスについては「法律に違反しないということだ
□重 要業務(時間的に復旧を急ぐ、もしくは停止を許容できな
けでなく、常識や倫理に照らして、企業や個人が正しい行動を
い業務)の選定、実行する要員の選定、および実施体制、実施
行うこと」
と定義しています。コンプライアンス意識の欠如が
方法の制定
リスク発生につながることも多く、コンプライアンスとリスク
□被害想定の明確化
マネジメントは表裏一体の関係にあると考え、コンプライアン
□重要な取引先との連絡窓口の確認およびBCPの共有
スを含めた内部統制を総合的に運営する内部統制委員会・内
□重要な取引先や委託業者の対応方針および対応状況の把握
部監査室を設置しています。
小林 正
常勤監査役
社外監査役
取締役
取締役
社外監査役
真鍋 朝彦
社外取締役
中竹 竜二
社外取締役
社外監査役
監査役からのメッセージ
35
フロイント産業株式会社は、監査役会設置会社として常勤監査役
努めております。また、独立性を損なわれる属性を有しておらず、一
当社の取締役会では、積極的な意見交換がされてお
1名と社外監査役3名の計4名の監査役が株主総会で選任されてお
般株主と利益相反する恐れはないと考えております。
り、監査役からも中立的で率直な発言をしております。
ります。
また、監査役会は、通常監査とは別に次の活動をしております。
また、議案により顧問弁護士、公認会計士等の専門家か
社外監査役3名は、当社と人的関係、資本的関係または取引関係
■監査役会を年7回開催し監査関連の話題について意見交換を行う。
らの意見を踏まえて審議しております。
その他の特別な利害関係はなく、独立的立場から企業の健全で持
■代表取締役及び取締役と個別面談を行い意思の疎通を図る。
以上の活動を通じて、監査役会は当社のコーポレー
続的な成長を確保するため、それぞれの多様な経験から得た知識
■会計監査人より四半期ごとに監査結果報告を受け意見交換する。
ト・ガバナンスの一翼を担っております。
を活かし、すべてのステークホルダーからの役割期待に応えるべく
■内部監査部門と四半期ごとに連絡会を開催し監査情報を交換する。
■社外監査役の会議出席の状況
氏 名
取締役会出席状況 監査役会出席状況
藤田 昌由
16/16
7/7
新里 智弘
15/16
6/7
飯嶋 一司
12/16
7/7
小林 正 監査役(常勤)
36
会社概要 (2015年2月末現在)
株式情報 (2015年2月末現在)
会社概要
株式の状況
役員(2015年5月28日現在)
株主メモ
商号
フロイント産業株式会社
取締役ファウンダー
伏島 靖豊
発行可能株式総数
30,000,000株
英文商号
Freund Corporation
代表取締役社長
伏島 巖
発行済株式の総数
9,200,000株
株主総数
設立
1964年4月22日
取締役
具志堅 敬
資本金
10億3,560万円
取締役
白鳥 則生
医薬品、食品、化学等の業界向け造粒・コーティング
装置及びプラントエンジニアリングと医薬品添加剤、
食品品質保持剤、栄養補助食品等の開発・製造販売
社外取締役
真鍋 朝彦
事業の概要
社外取締役
中竹 竜二
常勤監査役
小林 正
370名(連結)
社外監査役
藤田 昌由
社外監査役
飯嶋 一司
社外監査役
新里 智弘
従業員数
本社所在地
ホームページ
東京都新宿区大久保一丁目3番21号
(新宿TXビル3階)
http://www.freund.co.jp
関係会社
FREUND PHARMATEC LTD.
(アイルランド)
4,565名
持株比率(%)
伏島靖豊
926
10.07
㈱エフ・アイ・エル
824
8.96
ビービーエイチ マシューズ ジャパン ファンド
436
4.74
㈱三菱東京UFJ銀行
430
4.68
㈱三井住友銀行
372
4.04
㈱大川原製作所
336
3.66
フロイント従業員持株会
250
2.73
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)
230
2.50
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口)
229
2.49
㈱静岡銀行
184
2.00
自己株式577千株(6.28%)を保有しております。
医薬品新剤形の研究・開発
FREUND-VECTOR CORPORATION
(アメリカ)
粉粒体機械装置の研究開発、設計及び製造・販売
粉粒体機械装置の製造・販売
毎年5月開催
定時株主総会・期末配当金 2月末日
(中間配当を実施するときの
株主確定日は、8月31日)
株主名簿管理人
同事務取扱場所
三菱UFJ信託銀行株式会社
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
(郵便物送付先)
お問い合わせ先
〒137-8081
東京都江東区東砂七丁目10番11号
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
電話 0120-232-711(通話料無料)
公告方法
電子公告の方法により行います。
公告掲載URL(http://www.freund.co.jp)
ただし、電子公告によることができない事故、
その他のやむを得ない事由が生じたときは、
日本経済新聞に掲載します。
見通しに関する注意事項
する将来の見通しを含んでいます。この見通しは、現在入
手可能な情報から得られた判断に基づいています。したがっ
金融機関
21.16%
1,946千株
アイルランド
個人・その他
50.96%
4,688千株
フロイント・ターボ株式会社
定時株主総会
この報告書は、当社の計画、見通し、戦略、業績などに関
所有者別株式分布状況
アメリカ
3月1日から翌年2月末日まで
株主確定日
大株主の状況(上位10名)
持株数(千株)
事業年度
発行済株式総数
9,200千株
外国法人等
7.78%
715千株
金融商品
取引業者
1.52%
139千株
その他法人
18.58%
1,709千株
て、実際の業績は、さまざまなリスクや不確実性の影響を
受けるものであり、これらの見通しとは大きく異なる結果
となることがあることをご承知おきください。将来の見通
しに影響を与えうる要素には、当社の事業領域をとりまく
経済環境、競争圧力、関連する法規、製品の開発状況の変化、
為替レートの変動などがあります。ただし、見通しに影響
を与えうる要素はこれらに限定されるものではありません。
注) この報告書の内容は、2014年度(2014年3月1日~
2015年2月28日)の実績に基づいています。
(ただし、一部2015年3月以降の情報を含みます。
)
(注)自己株式は「個人・その他」に含めて記載しております。
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