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第33号(2016.1.26) [PDFファイル/833KB]
第 33 号 登録 ボランティア通信 2016.1.26 第 33 号 目次 1-5 第 2 回神奈川県動物保 護センターあり方検討会 の概要 2016 年申年 今年もよろしくお願い申し上げます 5 最新統計 第2回神奈川県動物保護センターあり方検討会の概要 動物保護センター業務課 大変遅くなりましたが、第 2 回神奈川県動物保護センターあり方検討会の概要をご報告します。 第 2 回あり方検討会は、平成 27 年8月 18 日(火)午後1時 30 分から午後 4 時 30 分まで波止場 会館(横浜市中区海岸通 1-1)において開催されました。 第 2 回目は、事務局から新センター建設の今後の工事スケジュールについての概要説明があった後、 主に新センターの諸室の配置や動線などの整備内容と新センターの事業について議論が行われました。 工事スケジュール(予定) 27 年度 調査設計 測量 28 年度 基本・実施設計 29 年度 30 年度 建築工事 31 年度 新センター稼動 ページ 2 登録ボランティア 通信 登録簿ランティア通信 新センターの諸室の配置と動線について 新センターの規模 新センター本館の規模はどのくらいか。 事務局から ⇒ 現在の規模とほぼ同じ規模を予定している(約 2,700 ㎡)。 動物収容施設について 今後は猫の収容が増える可能性があるので、猫の収容について検討すべきである。 個室を多めに作って、収容状況に応じて猫の部屋、犬の部屋として使用する方法もある。 個室のみでなく、あえて雑居室での動物の社会化が必要な面もある。 社会化をする際に、採光は考慮した上で、お互いの声や姿が見えるとよい場合もあるため、それ ぞれの動物の発育ステージに応じた収容設備があるとよい。 特に子猫は社会化が大事で、月齢が同じものを一緒にしたりする事例もある。 基本的には個室化が重要であり、状況によって雑居室も検討することが望ましい。 猫も外が見えるよう採光も考慮すべきである。 収容中のストレスを考慮し、犬と猫は離し、猫に犬が見えないように、また犬の声も聞こえない ようにする必要がある。 「その他動物」の場所は検討したほうがよい。犬とはつながっていないほうがよいし、猫も見え ないようがよい。まったく別がよいのではないか。臭いも配慮すべきである。 感染症予防・防疫について 手術室や解剖室が2階にあるのは、狂犬病疑いの動物などが発 生した際に、わざわざ 2 階に移動しなければならないという動 線は、不便であり感染症予防の観点からも好ましくない。 猫の検疫室一室の中にケージを複数置くタイプは感染対策上不 適である。 施設内で感染が広がるのは主に清掃作業などの人を介した感染の拡大が多い。同じ人が病気の動 物と健康な動物を扱うことで感染を広げることになる。作業者による感染は、飛沫感染よりも危 険性が高い。健康な動物と病気の動物の部屋を分けて、それぞれの部屋に入る前に着替えること が理想である。 本来は、健康動物と疾病動物を扱う人を分けたほうがよい。経済的な問題もあるが、使い捨ての 着衣を使用する方法もある。 神奈川県動物保護センター ページ 3 施設の構造、部屋の配置、運用など 新センターの運営面も重要。ランニングコストを考える必要がある。感染の危険が無いのであれ ば、部屋に関しては上部開放で採光、通風を行うことで電気代等のコストの削減になる。 動物の環境は重要だが、常時エアコンを使用するのはランニングコストが莫大となる。通風も含め 省エネ対策が重要だ 逸走防止に注意しつつ、採光、通風を考慮して窓を開けられるようにすることも省エネ上考慮すべ き 壁の素材によって防音対策がとれる場合もある 新センターに関わるボランティア等の活用も考え、部屋の配置やレイアウトを考えてみるとよい 死体保管室は 2 部屋必要か。ひとつにするのであれば隔離室の中で死亡する事例が多いと思われる ので、隔離室の中に置いたほうがよい。また、解剖室で解剖したものは死体となるので、やはり解 剖室が 2 階という設定はおかしい。狂犬病が発生した時のことも考慮しておく必要がある。 手術室には術後管理用の入院室が必要 レントゲン室は手術室につなげる必要がある 臭いの対策は重要。動物を飼うとこんなに臭うという印象を与えてはいけない。通気性とともに優 れた消臭設備も必要となる 災害対策 新センターは、災害時の動物救護活動の拠点となるが、1 階の会議室はその対応が可能か。 事務局 ⇒ 研修室、ホール等も含めて対応可能である。 災害倉庫が 2 階に設定してあるが、プレハブでもよいので実際の避難場所近くの野外に作ったほう がよい。 事務局 ⇒ 災害時には 10 日間の飲み水・飼料の備蓄が必要という情報があるので、それも踏まえ て検討する。 災害時にドッグランを使用することを想定してい るのなら、電気、水道等の設備を事前に準備して おく必要がある。 ページ 4 登録ボランティア 通信 登録簿ランティア通信 新センター事業について 新センターの事業についても議論が行われました。前回の検討会の中で意見として挙げられていたセラ ピーに係る事業については、センター事業からは削除した旨の説明が事務局からありました。委員からの 意見は次のとおりです。 譲渡事業について 行政から直接一般県民への譲渡がとても少ない。行政の一般県民への譲渡を増やしてほしい。現在 の譲渡システムにも問題がある。譲渡希望者が多い際には抽選となるが、その前に希望者への面接 制度を導入してほしい。いずれはボランティア中心から行政中心になってほしい。 センター側の譲渡について、現行のやり方では不安が残る。ケアをしないと譲渡できない犬猫も多 く、譲渡できるようになるまで時間がかかり、センターに動物が多く残ってしまう可能性もある。 ただ譲渡の数を増やすだけでは、ばら撒きになってしまうので、譲渡方法は検討すべきだ。 ボランティアだからこそ十分なケアが出来る面もあると思う。センターでリハビリを行うのと一般 家庭でリハビリを行うのは、やはり違うと思う。センターで長期間、飼養管理すべきではないと思 う。施設では本当の性質が見えない場合もある。ボランティアの方が譲渡希望者にきめ細やかな対 応ができるので、やはりボランティアとの協働が理想だ。 譲渡に適さない犬猫は無理であるが、そうでないものは、まず行政から始めてほしい。 ボランティアと協働で譲渡会をセンターで開催する場合は、家族で来て検討してもらいたいので、 土日を開場してもらいたい。 センターの収容室と家庭で、犬の性格はまったく変わることがあるので、トライアル期間を設けて 譲渡するほうがよいと思う。譲渡推進は大切だが譲渡方法は検討すべきである。 トライアルをしない場合でも時間をかけて事前説明と覚悟をしっかり確認することでうまくいく場 合もある。 先住犬との相性などセンターがどこまでケアできるのか心配である。 日本はまだそこまでいかないが、アメリカ等では純血種の犬は ブリードレスキューに出してしまうことがある。そのほうが的 確な譲渡先を見つけられることがある。 無責任な飼い主の尻拭いをボランティアがやるという状態をな くしていかなければならない。できる分野とできない分野を考 慮して、行政とボランティアが協働できるように検討し、神奈 川県らしい動物愛護を推進すべきだ。 神奈川県動物保護センター ページ 動物取扱業・協働・その他 動物取扱業者については、優良な施設を評価するシステムなどの指導方法の検討が必要。 アメリカ等に比べると、日本ではどの行政も譲渡について努力していると思う。行政にしかできな いこと、民間にしかできないことがあり、それぞれの役割分担を明確に分析した上で、動物取扱業 者や団体とも協働を進めていくべきだ。 イメージを変えるためにも、センターの名称についても検討してみても良いのではないか。 第 2 回神奈川県動物保護センターあり方検討会の概要は県ホームページでご覧になれます。 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f532351/ 最新統計 平成 27 年度 平成 27 年 4 月 1 日~平成 27 年 12 月 31 日の相模原市、藤沢市分を含む速報値 迷子犬の保護 289 頭 県民へ譲渡 18 頭 飼い主へ返還 157 頭 ボランティアへ譲渡 174 頭 飼い主から引取り 75 頭 致死処分 0 頭 運搬・収容中の死亡 16 頭 捨てられた猫 599 匹 飼い主から引取り 48 匹 県民へ譲渡 23 匹 ボランティアへ譲渡 544 匹 致死処分 0 匹 運搬・収容中の死亡 75 匹でした。 動画「それが大事~ペットのいのちバーション~」 動画はこちらからご覧いただけます。 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/p965333.html 5