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5.財形制度の改善

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5.財形制度の改善
財形制度の改善
5.財形制度の改善
魅力ある財形制度にするために
(1) 財形貯蓄制度の導入の促進と融資制度の利用促進をはかるために、実効性のある
周知広報活動を行う。
【要望理由】
国 が 企業(特に 中 小企 業)勤労 者 に 実効 ある 周 知 広 報活 動 を実 施せ ず、財形 貯 蓄、
財形融資の導入が進んでいないため。
現
状
古典的なポスター、リーフレットの配布を中心に周知広報活動を実施している。また、全
国的にホームページの公開や説明会が開催されているが、実効がなく財形制度の利用促進に
つながっていない。
●昭和51年1月24日付 労働省発基第88号
(2) 新たに財形制度を導入する時に、企業にかかる初期負担に対して支援する制度を
創設する。
【要望理由】
財形制度導入の初期負担が過大であり、中小企業を中心に、新たに財形制度を導入採用企
業の負担を軽減するため。
現
状
特に、中小企業においては、新たな財形制度導入時に事務処理にかかわる、人的・物的初期
負担が非常に大きく、そのために企業が財形制度を導入できず、財形制度利用希望者が制度を
利用できないことがある。
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財形制度の改善
(3) 非課税財形貯蓄(年金・住宅)の非課税限度額を1,000万円に引き上げる。
【要望理由】
非課税限度額550万円では不十分であるため。
(財形年金)
常用勤労者退職時の金融資産予想額は1,765万円である。一方、退職まで
に準備したい希望額は3,660万円で、その差は1,895万円となる。ま
た、準備したい金融資産について、調査対象の75.1%の人が預貯金で蓄えた
いと最も高い。(2004年生命保険文化センター調べ)
(財形住宅)
2005年における住宅(マンション)取得に係る資金内訳では、購入価格
3,668万円のうち、自己資金は947万円となっている。
( 住宅金融支援機構「平成17年フラット35利用者調査」)
現
状
財形貯蓄のうち、財形住宅と財形年金には利子非課税の適用があり、両貯蓄合わせて元本
550万円までの利子について非課税となっている。
●租税特別措置法第4条の2、第4の3
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財形制度の改善
(4) 非課税限度額を超えた金額のみ課税となる積立てを認める。
【要望理由】
現在、預金等による積立では元利合計が非課税限度額を超過すると全てが課税される。
財形年金)
財形年金の最大のメリットは、積立時はもちろん、年金受取時も非課税扱いが継
続されることである。しかし、長期間にわたり積立を行うことで、途中の金利変動
等の要因により非課税限度額を超過する可能性がある。
財形住宅)
住宅取得の予定時期に非課税限度額となるように計画して積立を開始したが、予
定時期に適当な住宅が見つからなかった場合には、非課税限度額を超える可能性が
ある。
現
状
預貯金では元利合計が非課税限度額(最高550万円)以内に限り、利子非課税措置が適
用される。
積立てあるいは利子の元加によって残高が非課税限度額を超えると、超えた日以後、生ず
る利子は20%の課税扱いになる。例えば、残高が551万円になると551万円から生ず
る利子が課税扱いとなり、550万円は非課税で残し、1万円から生ずる利子のみ課税とい
う取扱いはできない。
●租税特別措置法第4条の2、第4条の3
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財形制度の改善
(5) 非課税財形(住宅・年金)に係る以下の年齢または期間制限(新規契約時・受取
時)を撤廃する。
(年金・住宅共通)・新規契約
(年金)
55歳未満
・積立終了時の最大据置期間 5年
・受取開始年齢 60歳以降
・受取期間
20年以内
【要望理由】
急速な高齢化の進行等に対応し、高年齢者の安定した雇用の確保等を図るため改正高齢者雇用
安定法が制定された。55才未満の加入制限があるため、近年の高齢者雇用実態に合わなくなっ
てきている。55才以上での新規加入も認めるため年齢制限を撤廃すること。
雇用延長の一方、早期退職・転職等いわゆる雇用の流動化により、現行の財形年金の各種年齢
等の制限は実態に合わなくなっているので、積立終了後の最大据置期間、受取開始年齢制限およ
び受け取り期間の制限を撤廃すること。
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財形制度の改善
財形年金の受取年齢・据置期間
要
60 才 以 上 の 受 取 年 齢 制 限 の 撤 廃 、 5 年 以 内 の 据 置 期 間 の 延 長 ・撤 廃
望
※ 積 立 要 件:定期 的に 5 年 間 以 上
現
5年以内の据置期間
(要
在
54才
年金支払開始
件
違
反)
59才
65才
公年
的金
年金
支給
開始
公的
支給
開始
早期退職
現
60才
状
上記図のように早期退職した場合、5年以内の据置期間を経ても年金受取年齢満60歳とはな
らず、要件違反となる。
(6) 育児休業・休職期間は、積立中断期間には算入しない。
【要望理由】
育児休業・休職制度は、いわゆる育児・介護休業法による法定部分と、企業制度としての育児
休職制度に大別されるが、一般的には、無給であり財形の積立はできないので、契約者は積立中
断の手続きをとることになる。次世代育成支援対策推進法では、一般事業主行動計画の策定と届
出が義務化されており、育児関連の休業や休暇制度の実施や充実、取得率の向上策が主要な計画
例とされている。
民間企業では、次世代育成および社員確保の観点から育児休業制度を充実させてきており、ま
た、国家公務員等では育児休業期間が3年に延長されている。出産前の長期休暇等と併せると積
立中断が認められる2年間を超過することもあり、そうなると非課税分が課税扱いとなってしま
う。
現
状
次世代育成支援対策推進法では、一般事業主行動計画の策定と届出が義務化(300人以
下の雇用の事業主は努力義務)されており、事業主は育児休業を含めた行動計画を策定し、2
006年4月1日以降速やかに届出をしなければならない。育児関連の休業や休暇制度の実
施や充実、取得率の向上策が主要な計画例とされている。
●租税特別措置法施行令第2条の13、第2条の31
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