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スペシャル・ リポート 業務システム 企業ネットワーク ASP 有力サービスが日本上陸,通信事業者も続々参入 「SaaS」 に乗り遅れるな インターネットを介して業務アプリケーショ ンを使えるサービスの一形態「SaaS (software as a service) 」 がユーザー企業の 支持を集めている。 「すぐ使えてカスタマイ ズが可能」 を売り文句に,CRM (顧客情報管 理) などの機能を提供する。海外のソフトウ エア・ベンダーが相次ぎ日本でサービスを開 始。 通信事業者も参入をうかがう。SaaSの 進化から目が離せなくなってきた。 企業の業務アプリケーションをネット越しに 使えるようにする「ソフトウエア・サービス」。 その中で「SaaS(software as a service) 」と呼 ばれるサービス形態が注目を集めている。 「初 めて導入する業務アプリでもテストや検証が不 要ですぐに使える」 , 「利用料は月額払いでメン テナンスや保守要員は必要なし」 , 「使い方や目 的に応じたカスタマイズが可能」といったメリッ トがあるからだ。利用者からみると,例えば営 業担当者が顧客の訪問記録や売上高を入力す ると,目標達成率が即座にわかるといった使い 方ができる。それもインターネットにつながる パソコンがあれば,どこでも可能だ。 ソフト・ベンダーも通信事業者も次々参入 SaaSの筆頭株は,米セールスフォース・ドッ トコ ム。 ☞CRM( 顧客情報管理 ) と☞SFA (sales force automation)を中心としたサービス 「Salesforce」を提供する専業ベンダーだが,現 在,圧倒的な人気を誇る。日本を含む世界65 カ国に約2万7100 社,55万6000人の利用者(10 月末現在)を抱えるほどだ。 海外のソフトウエア・ベンダーも,続々と SaaSに乗り出しており,日本上陸も始まってい 118 NIKKEI COMMUNICATIONS 2006.12.1 写真:getty images る。4月にSAP ジャパ ン が「SAP 図1 ソフトウエアをネットワーク経由でサービス提供する動きが活発化 ユーザー企業にとって は 「早く, 安く, 融通が利く」 という利点がある。 最新のソフトウエア・サービスはSaaS (software as a service) と呼ばれることが多く, 大手ソフトウエア・ベンダーも続々と参入している。 CRM On-Demand」 を開始。9月 は米マイクロソフトが「CRM Live」 「業務アプリをネット経由のサービスで使う」 を発表した。日本オラクルも10月 に, 「Siebel CRM On Demand」 すぐに使い始められ,すぐにやめられる を リリース している。 日本の ベ 資産に計上することなく,経費で賄える ン ダー である ネ オ ジャパ ン も, ネットワークがあればいつでも利用可能 「Applitus」を開始した。いずれも 使い方や目的に応じたカスタマイズが容易 従来のパッケージ・ソフトを中心 とした業務アプリの提供形態と一 線を画し,購入や運用のしきいを 下げることで,新たなユーザー層 インターネットを介して 業務アプリを提供し ユーザー層を拡大したい の掘り起こしを狙う。 ソフトウエア・ベンダー側から のアプローチだけではない。通信 事業者もSaaS参入への布石を打 回線サービスと業務アプリを 一体化したサービスを 提供したい 主なSaaS(software as a service) 提供事業者 ち始めた。NTT コミュニケーショ 企業向けソリューションを提供する 主な通信事業者 米セールスフォース・ドットコム ンズ(NTT コム)やソフトバンク テレコム,KDDIなどが,ソフト NTTコミュニケーションズ 独SAP ソフトバンクテレコム 米マイクロソフト KDDI 米オラクル ウエア・サービスのためのインフ ラ整備を急ピッチで進めている。 既に一部は商用サービスとして登場。悲願の 「回線サービスと業務アプリを一体化したサー ビス」の提供に乗り出す(図1) 。 託開発してサービス提供する」まで様々である (次ページの写真1) 。 また,カスタマイズとまではいかなくても, 提供者が ユーザー 企業からの要望を反映する 「大幅にパワーアップしたASP」との位置付け 形で随時サービスの機能強化を図ることも特徴 SaaSには未だ統一された定義がなく,とらえ だ。例えばオラクルは,2003年第4四半期から にくいサービスである点も事実。だがここにき 2006年第3四半期まで10回超のバージョンアッ て,SaaSの提供者や導入企業が相次ぎ登場し プを実施した。こうしたカスタマイズやバー たことで,いくつかのポイントが見えてきた。 ジョンアップといった特徴は,一部で言われる 第1のポイントは,SaaSで提供される業務ア 「SaaSとASP(application service provider)は プリの種類がCRMやSFAに集中していること。 どこが違うのか」という疑問に対する解答とい SaaSに詳しい野村総合研究所の城田真琴・技 える(次ページの図2) 。 術調査部主任研究員は, 「CRMやSFAなど,営 業担当を抱える企業の多くで使えるアプリケー 導入企業は「すぐ使えて融通が利く」を評価 ションがSaaSに向く。逆に☞ERP(統合基幹業 SaaSのユーザー企業からも,こうしたメリッ 務システム)などは少数派」と解説する。 ト や特徴を評価する声が聞こえる。 セールス アプリケーションをユーザー企業の要望に応 フォース・ドットコムのCRM サービスを利用中 じてカスタマイズできることも,SaaSの特徴の のニフティとソフトバンク BBである。 一つ。カスタマイズ内容は, 「利用画面の設定 ニフティは,今年3月に開始した保険代理店 を自社向けに変更」から「必要な提供機能を受 業務に利用している。具体的には,同社のWeb 本文中☞の付いた 用語を解説 CRM=customer relationship management。顧客 の属性情報や過去の取引 履歴といった顧客の情報 を一元管理すること。 SFA =情報技術を使って 営業活動を支援すること, またはそのためのツール。 個々の営業担当者が蓄積 した知識やノウハウを全 社的に共有することを目 的とする。 ERP=enterprise resource planning。企業の基幹系 業務システムを統合化し た業務パッケージ。 NIKKEI COMMUNICATIONS 2006.12.1 119 写真1 セールスフォー ス・ドットコムが提供する CRMサービスの画面 「ダッシュボード」 と呼ぶ画 面に, 売り上げ目標と達成 率を全社および部署単位 でグラフを用いて分かりや すく表示している。 ソフトバ ンクBBはこの画面を自社 向けにカスタマイズして利 用している。 はの利点。ソフトバンク BBはユーザー ID の取得後すぐに利用を開始することができ た。ニフティは,保険代理店業務のWeb サ イトをセールスフォースのアプリケーショ ンにつなぎ込み連携させる作業が必要だっ たが, 「その作業を含めても準備期間は 3 カ月程度と短い」 (サービスビジネス推進 部の後藤信彦・保険アドバイザー) 。 両社はSaaSのカスタマイズ機能を評価し ている。ソフトバンク BBは利用画面の設 定を自社向けに変更した。ニフティも「保 PRM =パートナ企業の情 報を管理すること。 サイトで保険のカタログ発送やコンサルティン 険コンサルティングの予約受付とスケジュー グを申し込んだ顧客の管理である。ソフトバン ル管理を可能にする機能を追加してもらえたら, ク BBは,ソフトウエア流通業務における代理 それも利用したい」 (後藤アドバイザー)とする。 店や顧客の管理に使っている。ニフティとソフ トバンク BBの活用法には, 「一部の部署で使う」 「すぐ使う」 「カスタマイズする」といった共通 コストと自由度でパッケージと比較すべき ユーザー 企業が増えつつあるSaaSだが,も 点が見られる(図3) 。 ちろん万能ではない。特にパッケージ・ソフト ソフトバンク BBの鈴木勝久コマース&サー を購入するケースとの比較は重要だ。一つはコ ビス統括アプリケーション・サービス推進室長 スト。パッケージ・ソフトを購入するケースと は, 「当初は私が担当するプロジェクトだけで 比較して高くつくケースがあり得る。月額払い 使い始めたが,評判が伝わり利用部署が拡大。 のSaaSは利用期間が長くなるにつれて,購入し 利用者は300 アカウントに達した。近く☞PRM た場合とのコスト差が縮まっていくからだ。こ (partner relationship management)にも使い始 れに対し,SaaS 専業ベンダーのセールスフォー める予定だ」と話す。 ス・ドットコムは, 「利用期間が 5年経過すると 利用開始までの期間が短いのは,SaaSならで SaaSの方が高くなると言われる。しかし同じシ 図2 SaaSの主な特徴 現在のところSaaSには確固たる定義は存在しないため, サービス提供者や関係者の見解を総合して まとめた。 業務アプリの種類は CRMやSFAに集中 基幹アプリに比べて運用を任せやすいシステムであるため。 データ・センターは高いセキュリティを確保 カスタマイズが利く 例えば ●手持ちのシステムにつなぎ込める ●パッケージ版に乗り換えも可能 ●Webサービス連携により機能を追加できる ●ユーザー・インタフェースを自社向けに改造できる ケースが多い ASPとの違いは 「あるアプリケーション」 ではなく 「アプリケーション 機能」を提供する ネット環境は クライアント環境は サービス提供者が随時機能強化(バージョンアップ)する インターネット経由で ブロードバンド・サービス普及により利用しやすい状況に Webブラウザを ブラウザの進化で使い勝手は向上 利用できる 使うケースが多い ASP : application service provider CRM : 顧客情報管理 SaaS : software as a service SFA : sales force automation 120 NIKKEI COMMUNICATIONS 2006.12.1 セールスフォース・ドットコム(SaaS提供事業者) 図3 SaaS活用の一例 ニフティとソフトバンクBB の場合。 両社とも一部の部 署で使い始めたもので, すぐ に利用可能になったと振り 返る。 また, 画面を自社の業 務向けに作り変えたり, 手 持ちのシステムと連携させ やすいカスタマイズ性の高 さを評価する。 ニフティの保険代理店業務の CRMアプリケーション ソフトバンクBBの ソフトウエア流通業務関連の CRM/SFAアプリケーション群 両社に共通するポイント 全社的にではなく 一部の部署で使い始めている 利用開始までの早さを指摘 カスタマイズ性の高さを評価 案件管理に 利用 システム同士を つなぎ込み連携 業務リポートを 作成し閲覧 コンサルティングを 希望する顧客を確認 インターネット CRM : 顧客情報管理 PRM : partner relationship management SaaS : software as a service SFA : sales force automation PRMにも 活用する予定 使途はプロジェクト により異なる カタログ発送を 希望する顧客や リポートを確認 300アカウントまで 利用が拡大 保険代理店 業務の Webサイト (ニフティ提供) エンドユーザーからの カタログ送付希望や コンサルティング申し込み ニフティの保険 代理店業務担当 ニフティ 保険会社 コンサルティング 会社 ニフティの利用範囲 ステムを5年使い続ける企業があるだろうか。 ソフトウエア流通業務の ソフトウエア流通業務の プロジェクトA担当 プロジェクトB担当 ソフトバンクBB 代理店 ソフトバンクBBの利用範囲 インターネットはつながらないことや,スルー メンテナンスに人や組織が動くので,見えない プットが低下して使いにくくなることがままあ コストが発生する。全部面倒を見てくれるのが る。SaaS 提供者はデータ・センターの稼働率に SaaSの良さ」と主張する。 細心の注意を払い,責任を持とうとしている。 パッケージ とSaaSを両方とも提供する ベ ン しかし,インターネットはそうはいかない。 ダーの場合は,自由度に違いがある。SAP ジャ 多くの企業は基幹システムを抱え,業界に パンの有村大吾郎ソリューション本部CRM ソ 特有のアプリケーションを導入している。さら リューションマネージャーは, 「短期的に使う, にIP電話やテレビ会議など,コミュニケーショ 予算が限られる,とりあえず導入してみる用途 ン・ツールの活用も進んでいる。こうしたアプ ではSaaSが向く。だがビジネスの成長とともに, リケーションを一律にインターネット越しに使 よりリッチにもっと自由にやりたいという要望が うことは現実味に欠ける。 出てくる。こうしたユーザー企業には,機能が 企業ネットワークの実態を見たとき,多くの より豊富なパッケージを勧める」と説明する。 企業は既にイントラネットを持ち,通信事業者 のWAN サービスを導入している。むしろ「イ 通信事業者の大攻勢が始まる ントラネットにSaaSを持ち込むことはできない のか」という発想が出てきても不思議ではない。 SaaSの利用が進んでいる背景には,インター ネットの急速な浸透がある。ソフトウエア・サー 「VPN+SaaS」が続々 ビスにインターネットを使うことで,安価にど インターネット経由で業務 アプ リを使うこ こからでも業務アプリを利用できる。一方で, とに抵抗を感じるユーザー 企業にとって,注 NIKKEI COMMUNICATIONS 2006.12.1 121 ARPU =加入者一人当た りの月間売上高。 SSL =トランスポート層 で TCP/IP 通信のセキュ リティを確保するための プロトコル。米ネットスケ ープ・コミュニケーション ズが開発した。 現在のSaaS これからのSaaS 業務アプリ (主にCRMと SFA) インターネット 業務アプリ (主にCRMと SFA) 閉域網 (VPN) インターネット 一体化のメリット 業務アプリ (受発注システムや 課金システム, コミュニケーション・ システムなど) セキュリティの向上 課金の一本化 販路の拡大 接続性の向上 厳しい動作条件を持つ アプリケーションも提供 閉域網 (VPN) CRM : 顧客情報管理 SaaS : software as a service SFA : sales force automation VPN : 仮想閉域網 図4 次世代SaaSは閉 域網に業務アプリを一体 化したサービスも 目すべき動きがある。 「VPN(仮想閉域網)+ エア・サービスは月額モデルで,閉域網サービ SaaS」 ,つまり閉域網の中で業務アプリをSaaS スと一括請求できる。 中小企業にもある程度 として使える一体型サービスだ(図4) 。 リーチできている」と力説。ソフトウエア・ベ 法人向けサービスを手掛ける通信事業者各 ンダー系列のインターネット接続事業者も例外 社は10月から, 「閉域網とアプリケーション・ ではない。NEC ビッグローブの清水尚之ビジ サービス基盤を直結したサービス」に本腰を入 ネス事業部マネージャーは, 「動画配信やメー れ始めている。NTT コムは「ネットワークは企 ル配信など,当社が持つコンシューマ向けサー 業に行きわたりつつある。今後は上位レイヤー ビス基盤を,他社から請け負うサービス用に使 の付加価値で☞ARPU(average revenue per うケースは既にある。さらに(親会社の)NEC user)を稼ぐ必要がある」 (福島博之サービス からは,当社のサービス基盤を使ってSaaSに取 クリエーション部担当部長)として,10月11日 り組みたいと相談されている」と明かす。 に三つのVPN サービスで共用できるアプリケー ション・サービスを発表した。 現行SaaSとの違いはセキュリティ 10月18日には,ソフトバンクテレコムがア VPNとアプリケーションが一体化したソフト プリケーション・サービス基盤と4 種類のVPN ウエア・サービスが,現在のSaaSに対して持つ サービスとの融合を強化すると発表している。 最大の優位点はセキュリティだ。 インターネット・データ事業本部長の安川新一 SaaSのユーザー企業が作成した顧客情報な 郎執行役員は, 「アプリケーション・サービス基 どのデータは,事業者側のデータ・センターに 盤は一部構築済み。業務アプリはベンダーがノ 蓄積される。事業者がデータ・センターに強固 ウハウを持っているので,パートナ契約を結ぶ なセキュリティを施しているため,そこはある なりしてセットで出していくことになる」と予告 程度信用できる。利用者のWeb ブラウザとア する。 プリケーションの間は,☞SSL(secure sockets 同様の動きを見せる通信事業者は,今後さら layer)で暗号化される。しかしそれでもなお, に増えていく。KDDIのソリューション事業統 「インターネットのセキュリティを気にする企業 轄本部長の田中孝司執行役員は, 「上位レイヤー は多い」とNTT コムの沢田閥サービスクリエー のビジネスを積極的に手掛けていく。ソフトウ ション部担当部長は指摘する。多くの企業が閉 122 NIKKEI COMMUNICATIONS 2006.12.1 域網を持つ理由は,セキュリティの確保が第一 SaaSが拡大する土壌は通信サービスにあり 義。KDDIの田中執行役員は, 「こうした ユー 通信事業者のサービスには,現在のSaaSより ザー 企業の声に応える形で,通信事業者がこ も広範な業務アプリケーションが入り込む余地 ぞってイントラネットで使えるアプリケーショ が既にある。NTT コムの福島担当部長は, 「☞ ン・サービスに乗り出している」と話す。 POS(point of sales)のASP 事業者による小売 店向け サービ ス のために,当社が専用 ネット 高い可用性が要求される ワークを用意したことがある。しかしこれだと, ネットワークがどれだけきちんと使えるかに 店舗は自社用とASP 用の 2本の回線が必要に おいても,通信事業者が保証すると保証しない なり,効率的ではなくコストもかかる。一方で とでは大差が付く。ユーザー企業にとっては, ASP 事業者からは,ネットワークは通信事業者 一体化サービスでは業務アプリをきちんと使え に任せたいという声を聞く」と話す。そこで同 るためのネットワークは整備されていて当然と 社はVPN サービスで共通して使えるアプリケー いう前提になる。ソフトバンクテレコムの安川 ションに,特定業界向けの業務アプリも含めよ 執行役員は, 「オンライン・ゲームを例に取ると, うとしている。 パケットロスや遅延が発生するやいなや指摘が NTT コムはこうした特定業界向け業務アプ 飛んでくる世界」とその厳しさを説明する。 リのほか,コミュニケーション関連アプリを一 KDDIの田中執行役員も, 「業務アプリや業 体化して提供することも考えている。 「監視カ 務データの集中化が進んでおり,これはSaaSに メラやeラーニングといった片方向の映像コミュ も深い関係がある。アクセスを担保しないと業 ニケーションが向いているのではないか」 (NTT 務が止まってしまう」とネットワークの重要性 コムの沢田担当部長) 。監視アプリのたぐいを を訴える。そこで同社は,☞CDMA 1x WINを CDMA 1X WIN = KDDI が 2003 年 11 月に開始し たデータ通信サービス。 POS =販 売時点情報管 理。商品の販売時点で販 売データを集計するシス テム。 「インターネットで構わない」とは言いにくい。 ◆ ◆ ◆ 含めたアクセス回線のダイバーシティ化を検討 している。WIN回線は, バック アップ 時だけ 企業が使う業務アプリはCRMとSFAだけで 稼働する位置付けになると見られる。 「通信事 はない。現在のインターネットを介したSaaSは, 業者がSaaSのような サービ スを提供すること ネットワーク環境の限界により,どこかで頭打 は,すなわち業務が止まらないようにすること。 ちになる可能性もある。VPNとの組み合わせ SaaSとネットワークをセットで出すからには, なら,SaaSのアプリケーションはさらに増える。 WINのような無線回線を使ってでもネットワー 運用の手間やカスタマイズが利く業務アプリの クの障害を回避できるようにしなくてはならな サービスが,イントラネットに入り込んでくるこ い」 (同氏) 。 とは想像に難くない。 (山崎 洋一) 読者限定Webコンテンツのお知らせ 読者限定サイト「日経コミュニケーション EXCLUSIVE」 (http://itpro.nikkeibp.co.jp/NCC/ex.html)では, 本誌掲載記事に加え,以下のコンテンツをご利用頂けます。どうぞお楽しみください。 ビジネス・コンシューマ向け市場も激動 「もう一つのSaaS」 サービスにまい進するマイクロソフト 最強布陣の「Windowsソフト」をどう生かす? グーグルが一歩先を行くワケ 「Googleサービス」はどこまで膨張する? 「どこでもヤフー」 のインパクト 新構想「Yahoo! Everywhere」の狙いは? NIKKEI COMMUNICATIONS 2006.12.1 123