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「番号」導入による引越し手続きのリデザイン
「番号」導⼊による 引越し⼿続きのリデザイン 平成23年6⽉7⽇ 東京⼯業⼤学・⼤学院 飯島淳⼀ 飯島淳 1 概要 【⽬的】 「番号」導⼊による⾏政業務のリデザインのポイントを明らかにし、具体的な番号利⽤イメ ジ 「番号」導⼊による⾏政業務のリデザインのポイントを明らかにし、具体的な番号利⽤イメージ を共有すること。 【⽅法】 対象業務における業務の流れよりも、むしろコミットメントに焦点をあてるため、DEMOと呼ば れる ビジネスプロセスモデリング(BPM)の⽅法論を⽤いる れる、ビジネスプロセスモデリング(BPM)の⽅法論を⽤いる。 【対象業務】 地⽅⾃治体をまたがる業務として、平成21年度地域情報プラットフォーム活⽤推進事業におけ る、業務改⾰対象の⼀つである「引越し⼿続」をとりあげる。 (総務省情報流通⾏政局地⽅情報化推進室よりご提供) 【業務改⾰時の前提】 マイポータルの利⽤および地⽅⾃治体と電⼒会社・ガス会社・⽔道局などの各組織との間で「番 号」の利⽤が可能 【⽅針】 X市からY町への引越しを想定し、さまざまなケ スを可能な限り包含するが、単なるデ タ転 ・X市からY町への引越しを想定し、さまざまなケースを可能な限り包含するが、単なるデータ転 記や書換えなどの活動は省略する。 ・転出元および転⼊先⾃治体の業務に焦点を当てるため、転出者および転⼊者と他組織との直接 のやりとりは表現しない。 2 業務改⾰対象:No.31.引越⼿続の効率化(全部異動、⼦どもあり) 現状 ②個々の手続ごとに 申請・届出 世帯 X市 住民異動届 状況把握 審査 (台帳) 住民基本台帳 状況把握 審査 (台帳) 児童手当 公証等 (台帳) 個人住民税 転出証明書 Cちゃん Bさん Aさん 受給事由消滅届 ①手続に必要な書類を ①届出に必要な書類を 住民が取得 所得証明書 交付申請 所得証明書 ③それぞれの団体 で一から審査 転入 住民異動届 Y町 転出証明書 状況把握 審査 (台帳) 住民基本台帳 状況把握 審査 (台帳) 児童手当 状況把握 審査 (台帳) 乳幼児医療 認定の請求書 所得証明書 Cちゃん Bさん Aさん 資格の登録書 ②個々の手続ごとに 申請・届出 所得証明書 世帯 (総務省よりご提供) AS-IS 構成モデル A アクターロール T A トランザクション T T AはTの依頼者 A AはTの実⾏者 境界 転出元および転⼊先⾃治体の業務に焦点を当てているので、転 出者および転⼊者が依頼し、他組織が⾏う、電気、ガス、⽔道の 出者 よび転 者が依頼 他組織が⾏ 電気 ガ ⽔道 供給停⽌および開始業務は省略している。 3 業務改⾰対象:No.31.引越⼿続の効率化(全部異動、⼦どもあり) 改革イメージ 世帯 ②複数窓口への手続を ポータルで一括実施 住民ポータル ③転出元団体の 台帳を引継ぎ X市 審査 (台帳) 住民基本台帳 照会応答 Cちゃん Bさん Aさん 各種申請届出情報 -住民異動届 -受給事由消滅届 審査 状況把握 児童手当 (台帳) 照会応答 個人住民税 (台帳) 照会応答 ②複数窓口への手続を 総合窓口で一括実施 転入 ①手続に必要な 情報は市町村間で参照 転出証明書情 報 Y町 ワンストップ窓口 照会 審査 各種申請届出 -住民異動届 -認定の請求書 -資格の登録書 住民基本台帳 (台帳) 台帳情報 照会 状況把握 Cちゃん Bさん 審査 児童手当 (台帳) Aさん 所得情報 照会 審査 乳幼児医療 (台帳) 世帯 (総務省よりご提供) 5 情報連携⼿順(転出時) 【前提】 ・Aさん、「番号」(P)のついたICカードを所有 ・X市(転出元住所地)のもつPに対応するリンクコード ・Y町(転⼊先住所地)のもつPに対応するリンクコード ・担当組織WのもつPに対応するリンクコード ・⾃治体間での送受信は、(FROM,TO,WHO,WHAT)の4つ組 1. 2. 3 3. 4. 5. 6. 7. 7 8. 9. 10 10. PX PY PW Aさんは、「番号」(P)と転出届および各種異動届を、住⺠ポータルから申請する。 住⺠ポータルは、「番号」とリンクコードの表(X市にある)を⽤いて、PのリンクコードPX を獲得する。 X市で完結する業務について 住⺠ポータルは X市で完結する業務について、住⺠ポ タルは、PXをX市における各種異動届担当者へ送信す PXをX市における各種異動届担当者へ送信す る。 各種異動届担当者は、各々PXを⽤いて処理する。 電気、ガス、⽔道の供給停⽌については、住⺠ポータルから情報連携基盤へ、(X市、担当組 織W、PX、依頼内容)が送信される。たとえば、電気の供給停⽌であれば、Wは当該電⼒会社 である。 情報連携基盤では、IDコードを介して、リンクコードPWを獲得し、( X市、担当組織W、PW、 依頼内容)を担当組織へ送信する。 各担当組織では、PWと依頼内容を⽤いて対応する処理を⾏う。 担当組織Wは情報連携基盤へ、(担当組織W、 X市、PW、返信内容)を送信する。 情報連携基盤ではIDコードを介して、リンクコードPXを獲得し、(担当組織W、 X市、PX、 返信内容)をX市の住⺠ポータルへ送信する。 住⺠ポータルは 受信した返信内容を⽤いて X市での処理を継続する 住⺠ポータルは、受信した返信内容を⽤いて、X市での処理を継続する。 7 情報連携⼿順(転⼊時) 【前提】 ・Aさん、「番号」(P)のついたICカードを所有 ・X市(転出元住所地)のもつPに対応するリンクコード ・Y町(転⼊先住所地)のもつPに対応するリンクコード ・担当組織WのもつPに対応するリンクコード ・⾃治体間での送受信は、(FROM,TO,WHO,WHAT)の4つ組 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 7 8. 9. 10 10. PX PY PW Aさんは、「番号」(P)と転⼊届および各種異動届・申請書を、Y町のワンストップ窓⼝に申 請する。 Y町のワンストップ窓⼝は、「番号」とリンクコードの表(Y町にある)を⽤いてPYを獲得す る。 Y町で完結する業務について、窓⼝担当者は、PYを各種異動届担当者へ送信する。 各種異動届担当者は、各々PYを⽤いて処理する。 電気、ガス、⽔道の供給開始および⾃動⾞関連については、Y町のワンストップ窓⼝から、(Y 町、担当組織W、PY、依頼内容)を情報連携基盤へ送信する。たとえば、電気の供給開始であ れば、Wは当該電⼒会社である。 情報連携基盤では、IDコードを介して、リンクコードPWを獲得し、( Y町、担当組織W、PW、 依頼内容)を担当組織Wへ送信する。 各担当組織では、PWと依頼内容を⽤いて対応する処理を⾏う。 担当組織Wは、(担当組織W、 Y町、PW、返信内容)を情報連携基盤へ送信する。 情報連携基盤ではIDコードを介して、リンクコードPYを獲得し、(担当組織W、 Y町、PY、 返信内容)をY町のワンストップ窓⼝へ送信する。 Y町のワンストップ窓⼝は 受信した返信内容を⽤いて Y町での処理を継続する Y町のワンストップ窓⼝は、受信した返信内容を⽤いて、Y町での処理を継続する。 8