...

乱数の原器としての円周率 - 日本オペレーションズ・リサーチ学会

by user

on
Category: Documents
12

views

Report

Comments

Transcript

乱数の原器としての円周率 - 日本オペレーションズ・リサーチ学会
乱数の原器としての円周率
三好和憲
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
.
表 1 は.f2の値の小数部分における各数字の出現頻度
はじめに
を 10進 3000万桁までの範囲でまとめたものである .χ2 値
真の乱数,すなわちあらゆるパターンが等しい確率で
は 3.19 (1 000万桁まで)を除けばすべて 5%から 95% の
かつ独立に出現し得るような無限数列を得ることが可能
範囲に分布しており乱数的であるといってよい.しかし
であろうか.人間がこれを自ら生成すること,たとえば
基数を 10 以外の任意の数に選んでも同じことが L 、える保
サイコロを完全に均等に作りまた均等な配位で同等の条
証はない.
件で(すなわち重力ポテンシャルなどを全く同じにして)
振ることなどは原理的に不可能である.
自分で作り出さなくても世の中に真に確率的な現象が
、12を正則違分数で表現すると,
v
'2=[1:2, 2, 2,…]
とすべての部分商が 2 である.
、/すにかぎらず 2 次の無
存在するならば,これを目に見える形に取り出すことを
理数はすべて正則違分数の部分商が循環することが知ら
考えればよい.放射性物質の崩療やツェナーダイオード
れており,はっきりした規則性をもっている.連分数表
の熱雑音を利用する物理乱数はこの思想にしたがったも
現における規則性と数値表現における数字分布との関係
のである.しかし仮に現象そのものが確率的であったと
は不明であるが,明白な規則性をもっ数の方が数値表現
してもこれを取り出す電気回路への環境の影響を完全に
の『かき混ぜ方』が不足していると言えそうである.
排除することは難しく,得られた出力が本当に確率的で
あるかどうかはわからない.
物理法則とならんで宇宙の創世者から与えられたもの
として数がある.無理数の無限小数による表現では数字
が循環しな L 、から
_......"--t--''''--r-'~'''--v--''一一一一
¥/¥/¥/¥/¥/
3 コ
によって 1949年円周率 π と自然対数の底 e の値がそれぞ
れ 2 , 000桁以上計算されたのも
{Reitwiesner'50} 超越
数の乱数性に着目した J.von Neumann の示唆による
O
. 10011000111000011110000011111000000111111...
2 コ
、/互のような単純な無理数よりも高尚な数として思い
浮かぶのは超越数である.世界初の電子計算機 ENIAC
4 :z
5:
z
6 コ
のような意図的に構成したものでな L 、かぎり数字の列の
ものであった.ところで同じ超越数でも自然対数の底は
正則連分数で表わすと
e=[2:1 , 2 , 1 , 1 , 4, 1 , 1 ,.・ .2n , I , I , 2{n+1} , I , 1 …]
中にはあらゆるパターンが等しい確率で出現するものと
とごく単純な規則性を示している.これに対して円周率
期待できる.
の方は
EE
司 」
, ,
q4
l
I
ー
ー
, , ,
η4
a守
, ,
ヨJ
の4
,
I
,
1
1
l
η,
h
n4
,
ny
F吋,,
l
,
I
司、,
マ4
FiL
きるかは別として)直ちに無限の先まで確定するわけで,
その中の数字が本当の意味で独立であろうはずはない.
π
用いている 10 と)指定すれば数字の列は(現実に計算で
一一
数を(たとえば、12 と)特定し基数を(たとえば通常
と全く不規則である.
数値表現の聞に相関がない場合に部分商 n が出現する
しかしまた一方で数字の列の中の特定のパターンがある
理論的な確率は log{(n+1}2/n{n+2}}/log 2 に等し
特定のパターンをどこか別の所定の箇所に生成する確率
いが円周率の部分商の分布は実際にこの値に近いことが
が高いと L 寸理論的な根拠もない.したがって数字の列
確かめられている.このことからも円周率は真の乱数の
は分布としては独立とみなせよう.
候補または乱数の原器として有力であるといえよう.後
に述べるように円周率の値は古典的な統計検定や筆者の
みよしかずのり
工学院大学電子工学科
〒 160 新宿区西新宿 1-24-2
1991 年 12 月号
提唱するポテンシャル検定の結果においても模範的な乱
数の性質を示している.
© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.
{5) 5
7
3
JAwhv
要としているわけではない.円周率のロマンと天文学
事情は同じであるが,計算機では桁数を増すと多倍長
。。。。的OLF
。。OONOLF
a。。。FO
』
F
』
F
唱NoaFAF'NN円N唱AFAFNNaFF向。。岨円ド0トトavaFNG唱曲HM問。。門前トFFOO円FAFトドaFAFA
円唱.帥-r唱伺@rpoon
NF創刊ト島酔AV母
N島由000門
。。000000向。」F
AWNHAFhF4N Nト4hFAF白可制
国制品創刊O嗣制的pap噛aFJWNJ円F向。副削刊トF嗣00凶N帥NN固AFJWN
NJ・dFOG的FO納付
円ト国OO的N
N ト COO 帥 N
0000000帥NOLF
FO曲HNOONN帥FトかかFAW噛制NOON唱hFA
前向.AWFnJWNPOON
暗唱唱曲AFAFF 的。帆‘Fhr‘Fド
噌OOONAF円陣AF--F
nAW円000N noooooN
a0000000制OLF
OFト固AF4F @唱曲円崎酔AWF NhFFFO的F@AFO@島4FmNトFO凶F門的FOO的FNAV
闘争AV4F 帥AFNOO凶P 円唱唱。。凶F
ト唱.aF唱ONFO凶F
。。。0000帥FOLF
AFF.円AWAwmooo-F N帥ぜ島AFAV AF帥maFかか 唱寸NF。。F由納nAFAFAF唱NF000F寸ト噛AVAFAF由O制00OF
Aw「F000F
ト跡。かかか
00000000FOト
F附.的喝oe。。@
nN帥AFAFト 044AFAFト O帥唱F。@帥附句hFAFト唱@AFAFAFトmn4aFAF作曲叫円00@
曲目aFAVAFトAV由凶naVAF白
a0
p00000由O」F
門跡的F。凶@FMHAFAF4"。F。。闘的AFAFAFAFJW噛寸前。。的
AW0.暗唱ト"。。的
。。唱品かA司 崎寸。。。怖
ト門NAFAF寸 aFト噌血VAFA
。W
。。0000凶OLF
暗唱.0F岨円@曲HOO噌A
@。噛aF品副円 か制寸ooaq トドOF。喧島崎凶nhFAFnmA可AFAF島問的帥白色伊跡的曲Nト。。寸
FOト@酔拘
NeaaFhF"
0000000寸OLF
nJw.qFA司@かかかF
附4@。。倒的ト。。。N@的問。。創刊Oト@酢aFFFトNOON
前回噛@AFF
噛内唱‘FAFF aooooooNO 』
F
筒hF創刊00創刊eト晶FAFAFF
噛噛.唱-rFNPoop
F寸400-F 目。。。。F
唱舗@AFか凶帥-F。。FA可制。。OFFAFF。。F唱円寸。OF
寸制aF聞か
AVF固かか
aoooo。OFOLF
hFN.国400om
晶NFO帥
的NAFAFe唱N凶円。的帥的。。的@凶円F。mF帥00
00帥AF4
』
帥トかか4
自
かか伺hF4
a00000的O
F
""・唱FFOON
NA串
FaFF
前噌酔AFFN曲。。倒的mNOω帥鍋maFF唱POON
qト色FhFF
onahFF
N寸。ON
O0000ONOLF
岡田.寸前噌'aF
AF向島aFNO。。FOOFOF@mOOF唱ド崎酔
唱OFOF
AF・
m­
ド000F
ω000F
00000OFOト
F咽.噛唱。。帥
FドhF唱
OAFAFAW
nhphF喧OドaFAW"噌F帥刷ドドhF寸的‘FAFAW
A
FnhFq
白0000的O」F
可申O 的
ap嗣.喧A可FON
AF喝A
JFF
F。。NNOON拘凶。Nm唱AFF帥00制
NOON
?ド血
FF
。。。。ONO
』
F
節的ON
""。-rFOOF唱F。FoahF400F
凶00F
N 凶酔
aooooFO
』「
由崎寸
@凶喧
トNOV
者のロマンとに何らかの接点があったのであろうか.
AVFOF
め F唱FN
@。 F
ところが近年のスーパーコンピュータではベクトル
NN凶作om。かぜoomNhF寸
kFO則的FNOかF4
であった.別段天文学で特に高精度の円周率の値を必
F4.A
噌
いていたことからも明らかなように円周率には数の世
寸国寸
oaFF
eaF
O』
F
an
=l. bn
= '
. t寸, xo=1
ー、( 2'
aoo帥O
aoO剣
OO。FOLF
うに得られる.
司的
A
問
FM
た. Gauss-Legendre の公式によれば円周率は次のよ
」
F岡田Ha
換を用いて多倍長の乗算が高速に行なえるようになっ
A司A司
算時間も 4 倍かかる.これは手計算でも機械計算でも
FF
。F
の高速演算が可能になると同時に実装される記憶装置
it--
の容量も飛躍的に増大し,これにより高速フーリエ変
』
FF
h
p
。
間は自乗よりもう少し余分にかかる.
OAF40F。。FNahFOF
たが,彼に Gregory の級数展開を利用して円周率を
@‘
計算の基数をより大きくとる必要が生じるので計算時
OON
40F
逆正接加法公式を利用する場合,計算する桁数を 2
Fd的
内NN
怜 FF
。"
計算するよう示唆したのはハレ一等星で有名な英国王
.
.
倍にすると必要な演算行程はその自乗の 4 倍になり計
。,トaFFF@
周率を計算する手法は逆正接の加法公式を利用するも
唱曲Hω
級数に x= 1 /JTを代入して 1699年に72桁を計算し
ド
手計算『こせよ計算機によるにせよ最近に至るまで円
ii
した John Machin は London 大学の天文学の教授
帥噌ト凶暗唱血FA可血FA司
-FNNaFFhvF肉付
いるであろうか.
m
計算するものであった. A
brahamSharp は Gregory
倒閣端隔週QMW同
緩、
Q
妙な逆正援の加法公式を発見し自身でも 100 桁を計算
崎F
一一
のような π/4 を与える逆正接加法公式と組み合せて
"
立天文台長 Edmund Halley である.また上記の巧
唱曲刷
@“岡
、12:を 100 桁といわず50桁で、も暗唱している人が何人
円ト.AF@Fm
寸0.0F‘FAFF
でも計算機の性能の検証,誇示の目的で ENIAC 以
国内.曲N'
円周率の値を高精度に計算することは乱数とは離れ
LFV
NF
2
a
u
を 1706年と公表された Machin の公式
句ヤハ】一←
z
n
a
c
r
A
l
!
' =4
Arctan..L
4
5-Arctan~
2
3
9
M
問的
来行なわれてきた.手計算の時代から記録レースが続
岨 0. 寸
界の中で独特の地位が与えられている. 100-200桁程
OF.噌ON
O唱.AF@
-E且
n 一
lLn
、
一+
Z一
。‘一
n 一
ムY­
‘'
斗一
求めた級数展開
オベレーションズ・リサーチ
© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.
5
7
4 (6)
すなわち 1671 年に James Gregory の
のであった.
•
e や
度なら円周率の値を暗唱している人は多いが
NNaF
2
. 円周率の計算
表 2
円周率計算の歴史(最近のものは代表的なもののみ掲載)
c
a
l
c
u
l
a
t
e
db
y
m
a
c
h
i
n
eu
s
e
d
d
a
t
e p
r
e
c
i
s
i
o
n
R
e
i
t
w
i
e
s
n
e
re
ta
1
E
N
I
A
C
N
O
R
C
P
e
g
a
s
u
s
1
8
1
0
1
7
0
4
1
8
1
0
1
7
0
9
0
1
8
1
0
1
7
0
3
0
C
O
C
6
6
0
0
C
O
C
7
6
0
0
F
A
C
O
M1
0
1
2
0
0
C1
0
1
2
8
0
1
1
IlTA
I
¥
IT
A
CS
8
1
0
/
2
0
S
y
m
b
o
l
i
c
s3
6
7
0
C
R
A
Y
2
N
E
CS
X
2
H
I
T
A
CS
8
2
0
/
8
0
E
1
9
4
9
2
0
3
7
1
9
5
4
3
0
9
2
1
9
5
7
7
4
8
0
1
0
0
0
0
1
9
5
8
1
0
0
2
6
5
1
9
6
1
1
9
6
6
2
5
0
0
0
0
5
0
0
0
0
0
1
9
6
7
1
9
7
3
1
0
0
0
0
0
0
2
0
0
0
0
3
6
1
9
8
1
4
1
9
4
2
8
8
1
9
8
2
0
0
1
3
3
9
5
1
9
8
3 1
1
9
8
5 1
7
0
0
0
0
0
0
1
9
8
6 2
9
3
6
0
1
1
1
1
9
8
7 1
3
4
2
1
7
7
2
8
1
9
8
9 1
0
7
3
7
4
1
7
9
9
Nicho1son 量 Jeene1
to
n
F
e1
G
e
n
u
y
s
S
h
a
n
k
sL 胃 rench
G
u
i
l
l
o
u
dLF
i
l
i
a
t
r
e
Gui l1 0ud 量 Oicha闘pt
Gui l1 0ud 量 80uyer
M
i
y
o
s
h
i LK
a
n
a
d
a
Ta岡ura LK
a
n
a
d
a
U
s
h
i
r
oLK
a
n
a
d
a
G
o
s
p
e
r
8
a
i
l
e
y
K
a
n
a
d
ae
ta
1
K
a
n
a
d
ae
ta
l
!γ
…+1♂
ω
内旬
1戸=空主守乎乎和
子子
f
b主/c
f
O
r
l
D
u
l
a
7
0
hM
a
c
h
i
n
1
3
m M
a
c
h
i
n
3
3
hK
l
i
n
g
e
n
s
t
i
e
r
n
a
l h4 0圃
8
h43
m
4
1
h
5
5
.
2
8
h
l
0
m
2
3
h
1
8
m
1
3
7
h
2
h
2
1
m
2
4
h
6
m
o
n
t
h
2
8
h
3
7
h
9
9
h
5
5
m
Machin
Stoer田er
G
a
u
s
s
G
a
u
s
s
G
a
u
s
s
K
l
i
n
g
e
n
s
t
i
e
r
n
a
G
a
u
s
s
L
e
g
e
n
d
r
e
G
a
u
s
s
L
e
g
e
n
d
r
e
R
a
m
u
n
u
j
a
n
8
o
r
w
e
i
n
8
o
r
w
e
i
n
G
a
u
s
s
L
e
g
e
n
d
r
e
G
a
u
s
s
L
e
g
e
n
d
r
e
異なり円周率の各桁の聞には軽重の差はなく相関も認め
られないことから分割する箇所をずらしたりは倍)全
tlc+叫l=t九k 一 X/c 何
( ak 一 ak +1)戸2
Xk+l=2xk
ti回e
体を素数倍して増殖することができる.これにより円周
(k
;
;
;
;0)
率の数字列から実用的な個数の乱数を供給することも十
このとき出竺ぜ→ π
分可能である.
守'k
この手続きは Newton 法のように 2 次の収束をする
3
. 古典的統計検定
ので求める桁数を 2 倍にするには途中の計算もまた倍の
精度で行なう必要はあるがループをたった 1 回余分に回
円周率の値がどの程度乱数らしいのか,特に擬似乱数
るだけでよい.したがって多倍長の乗算が主記憶上で実
と比べてどのくらい質的に異なるのかは興味深い.超越
行できるだけの記憶装置の容量さえあれば計算する桁数
数の数字列は周期を持たないので擬似乱数発生器の検定
を増やすことに障害はない. 1982年以来次々に記録が更
に用いられるスベクトル検定 (Coveyou 他 '67) を適用
新され{金田他 '83,
'84等)現在では 10億桁以上が求め
することはできない.ここでは古典的な検定として 1 万
桁の π の値の検定 (Pathria'62)
られている.
桁数の多い計算には不向きであるが円周率を与える異
色な公式として Ramanujan により発見された次の関係
系列相関,
と同様に数字の頻度,
ラ個ずつ区切ったポーカ一手の検定を行なっ
た.
表 l と何様にして円周率の小数部分における各数字の
がある.
よ=五互ら(物) !(
I1
0H26390n)
π 兜Ol ,j叫
(n! )
'39がn
出現頻度を 10進 10億桁までの範囲でまとめたものが表 3
である. 32 レンジのうち f 値がその期待値である 9を越
数学的な輿味からこの公式自体を検証する目的で 1985
えるものはわずか 2 個しかなく全体に小さいほうに偏っ
年には 1700万桁の計算も行なわれている.以上をまとめ
ており、/互に比べてややお行儀が良すぎるきらいはあ
たものが衰 2 である.
る.近年の円周率記録レースの発端となった 200 万桁ま
10億桁の数字列を数値計算での適当な精度,たとえば
8 桁ずつに分割すれば 1 億 2500万個の乱数標本が得られ
ることになる.これだけではスーパーコンピュータを用
ででは偶然 f 値が期待値に一致している.
表 41 土 5 億桁,
10億桁の範囲それぞれを 10 のプロック
に分け全体および各プロック内でそれぞれ数字の頻度,
いた大規模なシミュレーションには乱数の個数としてま
系列相関,
だ不足である.しかし乗算合同法による擬似乱数などと
値をまとめたものである.頻度検定(自由度 9 )では全
1991 年 12 月号
5 個ずつ区切ったポーカ一手検定を行ない f
© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.
(7) 5
1
5
円周率の数字の出現頻度
'EbnHU
岬
兎U
,
,
,
gnHvnHvn尚νan
aaaznd'ntuntuphvnwu'
E'
Ln
J
“
自
民
,
・
u
w
a
A
3
n
v
h
u
m
,
・
尻
“
内
v
n
M
U
n
A
M
m
n
z
o
内
A
H
u
R
V
"
内
h
H
d
M
v
m
n
t
u
内
J
U
e
,s 内ベ
und-仇KMAHuntu
,w
.,
n
hdwAHの
M河W
,E 内Huv'EA〆
u
'unKMen円
v,冒
E 命‘
u'n
口OAun''"
n
unぺH''Ba
-n
AλM
'ゐaaEnhu司n
叫
合唱
H
・4EAphd十
uw、ぺ四・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Baa-nf 巧tRunB
・ 8az伶白内 Daazaaznuqu"t 戸
守 'nlnonLS
'内n
7
唖 aaτEuaaznbRuwnfaazaa-qu・
bt
a4
・
--E---
ワ台国内
-'E&。,“nAun5uaaτhnunHu-­
宅
''Aa内
nHVRHunHvnHMAH曹
vの
n
叫un叫unHvnHu-­
wH
uU
n叫U 内WMAHV内wunHvnw白
uHvnHVAHvn
EA-n'uaa--Fh
ua
Vk
au
a-叫
のH
吋uvnHvnuunHvnHv内
nW
H
HV
ωnHunHV­
un
a “‘nHvn
曹
の叫
p
Hh
uH
nV
Hun"の
"曽
WAHV内Hu-­
EA 倫,“a5uaaEaAvnwuw白
-E‘
. 唱 a且.噌
。-ahun41&a 唖内 unuq ,M'i1
‘ FO--aaτauznonua-nundqu 肉aa 唖 'in4 内4n'U 噌iaonU
向。­
y,
u‘,
帽‘ aaa
向ZUF
内UAnu--EE'・a
s・
v'u
の
.-AHνaa--AUd
Hu
Ww
Apn噌u
un''­
叫UA
内w
EAam
唱の令"の
4Hの
Vyuのudv
の5u曹の屯
HV
のxu'Ea'
戸hvORun
,・内hv 戸川
肉
-・・
・
同uv
Hu'hHvnH
判u
・
vm
nmu"''
・"hvnnu
同dvnruphunA
nJu2 azup
唱,a
内Hun点H-nHun
“J
nhu'hd
w--"''nH
陶
hu
uv
nHVP
,u
・向
唱a
---aa
,“ F同“曹W
のW《wuw《叫
unHW 内HVAHV内HU 内HURHWA
町w
九'
日nHv吋uwnwuのwu'AHu
叫M
n'SAn吋U のFunHV向HMOAUORu
nB-aAτna
剛唱
A-
.,
--'E
“r
伊川ω
唱B-bn
。Daa官 nuqdwt ム nI 。equooa
--ュ
tu-naEu
峰。 oqu
λ
'41
て lQ
凶て
'
-EA 田
UA・唱 4 ・14
且・・
Ea.
uaaa-nHvnwu
n
HH
uU
nwun
。ノ
M 向F“ aaz内,e 内司
曹の
“"
自
,EAphu"'内
'MU'lAの
',“。,“
aa開
a
斗
© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.
n,‘,
“,
》u
内H
内u
nAun
,“内hvph
ng-nkunH内
W
Avn'''hdvnAv自
nHH
vVAHuaHwaHU・"
a5
a--aaτnHup
hn
u叫
p
unHuw
a
HUのλMn,, .EA-a内
《wuv'Ea-­
自
-EA偽点
uw
u-aκu,z
nphun
hunぺu
・向Hu--aa
同U
a自
p民
,
,
内WHw河
n
,目。,“拘
u'mhuRHUm
内H
nuu
w
enwuwaλ・v
a・ nhvnnvn
E'Ea-a
UAHV戸hu­
内WU 円,
JU白民
-'EA-a&Z
内対w
日n刊HwnwunH・M
E・-内
un ‘u 仰険
uwa翼UW崎U 向2“ F同uaaτ内J“唱E--anunAuvpnvaaτn'u
内n
魚
H
'A
AV
-nHu-­
HW
u'n
.‘,‘
内w
切n
除H V内Huh-unRUnAu
民u
M'n叫un 輔wnHvn喝
同u
aaznHunHuwA
Hu
un
wHuwnHu
ww
mnku叫n
UAHHvnH
Mn
'hu内wuvAH内
V
HUAHUAHuvn叫
H
内wuv吋
UAHV内叫
内
HvnHV叫
AHW
uv
mm
wuv叫
m
unwun河u'叫
ndv
n
HV
内wdve
aa・
x
"hda
民MAHuv宮
a内
a切uaa否仇切ωAWU 《叫
dv
内切
dw
内HWAMd
向HWAMu
《内切
dw
wu'Aud
・
--の,“
vn‘un ,zphu ・24nkua
司 -E・
“ F同
unHunHUAwua戸
ahz
仏Ea民unRU円九uw
uwhHU自民
EAh5曹u
のFuamuauu叫
n
uw'a内
zH
-uwaR
内5
UuwnAu
九n
日曹の
u丸
v­
E 内J
噌
帽唱'且
'aJua宮
a内uvauunHM
'
日
aa
官宅EAOAuwβh
内uunwunMM明
'
n
H'
-a
a
宮a
崎,
z-EE--hHwの
a
4
aU
-4
-EA-‘
a‘a
‘
uvnhu'
・"
β'
hu内対
長u
wamu­
--aA'F
内U 《wunwun"“内WU《吋
同d'Fh内
ωnHU曹のWUAHM
eaHMm
"FU'Ea。
.,“45wp
v
向叫
叫uwn叫uau・
d-AUAHの
ZM'aa-­
.,
4aa ・n国 nBAHvnEnuquaHV内百 nEnEnBnunununU
内Ununununu・ a骨
内UOW
an-且
-MqψEun 司 4aqunB
内U 《U 《uunwnU 内Unu­
1 a
内unununuaU
-a 咽Aqda4a
峰。 onuEU
《u­
・・4
。 9Ava
宅 PD 。onu­
8-25312282086157308450924806735239"
回.『圃{伺}
表 3
体に χq砲が小さく, 2 項系列相関(自由度如)や
表 4
nu
ふv
-,
刊、,,
医局 Ju
,
zt
-n
-nu
pa6
-LH=
-L
-Fag-au-
・
,,、
ETIlt-
-nv
-FA
-eu
'eJu
-BI'
Fnu
-nwu
F'BA2
Faュ
---APT--
・
、,,
s 、
i'E13'a'
-vJ
-cnB
-nu 、・
,
,.
--an
E
LV
-ueA
-ed
-Ta
ポテンシャル検定
・
4
.
FtE
も見られたものである.
ETZEE--e
-SA
E'14
-cb
-om
--aAHU
+,
が大きい.この傾向は 2 ∞万桁 , 8∞万桁の検定で
円周率の古典統計の f 値
( )内の数値は上側確率
-bn
ポーカー手検定(自由度 6 }では x 2 値のばらつき
t- ーーーー+ーーー句ーー ------t ーーーーーーーーー『ーーー+ーーー---ーーー-ーーー+
Iwho1el 7.42
.8
1
8.98
1
1
01
G
.1
7
186.42
2.04(>.90) 1
2 1 11
.3
0
1
1
01
.36
.05(<.10) I
111
3
.6
8(
>
.9
0
) 1 1
2.08(
>
.
9
9
)171
.6
7(
>
.9
0
) 1
4
G.19
194.78
118.91(<.005)1
5
5.11
1113.54(<.05} 1 0.42(>.995)1
8.50
6
186.51
3.98
7
1
.1
2(
>
.9
0
) 1
4.10
192.95
5.63
8
1102.50
6.13
9 1 13.02
.4
1(
<
.005)1 5.86
1
1
31
1
1
11
.24(<.10) 1 5.93
11
0 1 12.68
シミュレーションを行なううえで常に真の乱数
が求められていると L 、うわけではなく,それぞれ
の目的に応じた検定を行なって棄却されなければ
合格とするのでかまわない.
擬似乱数の格子構造 (Marsaglia '68)
は多く
のシミュレーションで有害と考えられる.これを
検出する理論的な検定法としてはスベクトル検定
法があるが,前述のように超越数の数字の列のよ
うな周期を持たない標本には適用できないため阿
←一一←一一一一一ート一一一一一ート一一一一一一+
周率を疑似乱数と直接比較することができない
First 500 冊 il1ion decima1 digits
(1)
筆者の提唱したポテンシャル検定法(三三好 '83,
mm
Lr
・
F-nHM
-nH
司
4・
、.,,---
向HU
,・ 1
EFIz'
く〉
・
'EE--'
l'lIBEt--'l
内dnEaqa4qa
・・
,・
。,
h
勾,・ nHU'EAnHU'・An 拠υnqJV 勾'h 勾,, mud
・------------
-Ju--An3
-aE-
・
nHvnudwO拠
υ
側冒 HH---ft
---nqd
-alv
勾''nHu-EA
-'aA
en
an
守内‘ uwn4u'EA 内JLHawd勾,
一-----------
内JU
唱
zan噌 phdq'han
du-qtuvphunHV-aA 勾'uFnuvan岨
,,‘、
一四
-nqunHuan
zphd
司''q ‘uwphd 向wdnwd
崎
・,A
勾tod
買U7sRuqdaonuqJvaonu
吋dnwJW
、ノ、ノ、ノ
t
'EE
u'gA
勾,.句、
-FhAw--AOAunhuFhd
,
l'IB--El'IB--lil--E
-rrA-FUrBn303pbqa
'lEEl-?BEa--EISE--laaBEt
・
-nυ
-'ua
-T
nw・d
-
-ny-
『
問、,』'­
mnHuwュ
m-EAm
』笥 u
・
---AF'A
-P
・
・
A
-eJu-
-BIt---
、
・-----------­
--‘.,,、,.,、,,,
FFnHunHUF
--nwun
-vJ
.
.
H2
-cnB-
』伺
・・
“司
}
(61og
(2+
で与えられるので,厳密には N(N ー 1)/2個の I/r は
互いに独立ではないが粒子数 N を大きくしたとき U N は
漸近的に正規分布 N (0 , σ 刊にしたがうとしてよい.
ここで、
σ0 2 ,主
l
σ02 =(J-Y担 N-I) σ2(斗与
(1. 9143xL叩と
I
1V
、
l πf
辺、
r
である . UN を計算するとき,粒子簡の距離 !x;-xJ! は
2(1)Ji三
1-------.
;
7-Fjω+=Arctan----l
z2+1
一戸 log(2+.;T
1991 年 12 月号
a11SIZE--1
4L
、IT- 1t" )/4L に等しく,分散は
キ O. 50233899x ら
、,,、
-nH=-''t't
内,ゐ勾'・ nnu 内'uanーの JuphJW内JU 内tuFhunAリ
司自 FU--uuFT
・ -nwd
内JugF内dvan
噌白瓜 u"hvphJvan噌唱 EAaAunwJW
,,
距離の逆数の単位立方体内での期待値は
qaqJnnaqnORunE?
6 log(2+ イす)ー π九
-
・
一五七れ雨戸可T
E21'lss'IB--zBI'l
3 ~明 I
,---.
(
2
) First 1 bi11ion decimal digits
(v=(2L)8=N)
一
・
・-
Ix-x'l
4IBI--+l'l
ー+ーー---ーーーー町ーー+ーーーーーーーーーーーーー+ーーーーーーーーーーーーー+
__ _
-dxdx'
j
4 1t"~~
E
¥¥
.
i
・
UN=
3 rr{P(x-xtl ー 1H ,E ð(x'-xJ} ー 1 }
, E、-
の 3 次元座標を意味する.
マtoon3nu
ここで Xi は i 番目の粒子
Bt'ill
ルエネルギーは単位立方体当たり,無次元化して
次のように書かれる.
・・
とするとき,粒子系の 2 体相関によるポテンシャ
-FA
に配置しこの立方体が無限に周期構造をなすもの
-aUAM-aaa7
N個の同等な粒子を 1 辺 2L の単位立方体の内部
勾ιqJaqRUFO
周期と無関係に行なえる利点がある.
-Fra--
司"
ことを用いた統計的検定法であり,乱数発生器の
4
とならびに近傍および途方の寄与が均衡している
-nvm-o'I
lt'll-TIll--Illit--IIllit---tl
シャルエネルギーが格子構造を鋭敏に検出するこ
-cto--i
-'BAHU--nM
-・ nunH-
に配置するとき,粒子系の 2 体相関によるポテン
-K--e
'87)は乱数列を用いて同等な粒子を 3 次元空間内
l
y
-1t"
着目した粒子を中心とする単位立方体内部で考える.
粒子数 N を 10 8
=1000,
8 4096 , 2
1
6
58=15625の 3 通
=
りに選び円周率 5 億桁の小数部の数字を上位から 8 桁ず
つ区切って粒子の座標とし,それぞれ 17500, 41 ∞,
© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.
5
0
0
(9) 5
7
7
表 S
個の標本を得た .(24Nx 標本数が 5 億
t+
・
03向
VRV
4
0
17
+1+ItEI--
--曲中-
--------・・・・・・
-・『*-
E
・
T
FqF5574q46??ZTュ
11
『u
,h4 ・ av噌・"
- - - ・ ・ ・ ・ ヲ 'RV-J-avh
句句'』
'e-・ τdAv-,av'
-・・-反 uvau-。
・
360-
・
-h-56778777777-
-88346844
+It--lit--'
・・
目・・
-nn
E71111111111--e--E
・
・・
圃 d"-------------
・・・・・・・・・・・
-34713216754-tt
・ r
甲・・
-t
一 05
--????3t35170-
。-。
4---7478
守 778778-tt
・ -s-44444644444
-FVu'
・申
-+Ea'It---'ttItl+
----xχxzχ%xvhχχx-tt
'r-r-
111111IBI--?"
534621-
==e-b-58558547772-
』
守
oa--7?8?1054296-pp
・・・・・・・・・・・
目 27Z4
-np-p-4?480075066--ュ
to--7488eV6542-ec
・
7t-E
e--+I+
t
・
VE--x-36818204671
ltr--35107184455
p
筒
vEO-
4-2FFFFFFnn
-Y--gg
散 ÷σ。2X 標本サイズである.
・
分したものの 2 倍, chi.sq. は標本分
絹
布の確率密度関数を Ixl から∞まで積
1L
×イ房王子才ヌ, prob. は標準正規分
dt1--00102000oo--ュ
tg-------tt
ndt+1+Itliti--111+aaュ
-rEd--52633364229d-F3-78846Oz--Z74-tt
nd't-u-45?76?65230-nn
-n-a-t-81020501?13-aa
paLm-n-16773841438-ee
-tP1-a-170T42057Ez--t
-ff
目・-・・・・・・・・・・・
dgme
na--m-00203000oo--11
る.表で z は標本平均÷標本標準偏差
r o - e - t -gg
σ (UN ) を検定した結果を表 5 に掲げ
fcfO+1+11111111tlt+11
』・・
。 o-F
toek---
U
。 l
ロッグの各々について,標本平均
=μ (UN ) および標本標準偏差 s.d.=
12345678?OF*
。-。
・ obo-L-ht-**
標本全体とこれを 10個に分割したプ
r ・
-r
。
CPU 時間の関係である. )
b
存できるデータセット容量の上限値と
m-mOMb-Hュ
uhU2--4
NTN4+I+11111111111+
桁に達していないのはディスク上に保
円周率のポテンシャル検定
,
EIF+
乱数が少数の超平面上に落ちる格子
構造があると UN は負の値をとり,ま
た粒子がすべて相異なる格子点上に配
置されると UN は正の値をとる.後者
は U N の患大値を与え N が奇数の 3 乗
のときはほぼ 0.53N また偶数の 3 乗の
=
"
'
+日ーーーーーー+ーーーーーーーーー -iトーーーーーー -iトーーーーーー+ー---ーー+-ーーー『ーー『同+
1 bloek
x
Iyl 岡・ an(U)
1 prob.1 ...d. 1
ehl- ・ q.
I
+日ーーーーー -iトー--ー』ーーーーー+ー-ー』ーーー+ー---ーー+ーー-ーーー+ーーーーーーーーー+
ときはほぼ 0.90N となる,
1 whol ・
粒子数N を大きくするほど格子構造
の検出能力は高くなるが, 32 ビット機
で悪名高い乗数 65539 による乗算合同
法擬似乱数から粒子系を構成すると N
=1000 でも μ (UN) がー 190 にもなり正
規分布 N (0, σ ぷ)からほど遠いこと
0.6797931
0.3493172.69Y
.lf24.621 4243.1
1 -4.0832751-0.6590150.99 Y. 1125.461
与 30. 唱
2
四 1.4099431-0.2202182.57 Y. lf29.661
3
4
5
6
7
8
9
10
2.7264651 O.4365166.24Y
.1126.461
1 -6.79709fl-l.0915127.51 Y. lf2ι.091
0.9143281 0.1494188.13Y
.1123.951
4.0328581 0.6951148.70XI117.481
.7564912.13051 3.31Y
.llf8.571
112.1
1 -4.0058141-0.6211153.45Y
.1130.591
1 -0.2035591-0.0336197.32Y
.1122.551
3.1483081 0.5098161.02Y
.1125.041
459.3 牢
E
1
437.0
434.4
41 守 .8
377.0
384.1
465. 宇牢
,
I
410 3
427.2
+ーーー四ーーー+ー--ーー『ーーーー+-司ーーーー田+ーー四ー田町+ーーー--ー+ーー皿ーーーーーー+
*I
がはっきりする.
5.
(
)
f 1nd ・ p ・ nd ・ nt P..rtlel ・.. =
40守晶
Th oratleal .tand ・ rd d ・ vlatlon
122.5016
Numb ・ 2・。 f "ampl ・.
4100
1.03046400 d ・ el 同 aL dl 冒 It.. or ・ þroe ・ g ・・ d
Numb ・ r
・ Ignlfleant
at 10 p ・ re ・ nt l ・ v ・ t
まとめ
円周率の数字列は種々の検定で良好
な結果を示している.また厳密な検定
ではないが円周率の値を整数部の 3 も
含めて頭から I1贋に数字をとって整数を
{乍るときこれが素数になるのは 160 桁
までの範囲では 1 桁( 3) ,
6 桁 (314159) ,
38桁(略)
2 桁 (31 ),
だけであ
る.これも素数定理から導かれる素数
の分布とよく合致している.
現時点では,乱数の原器として 1 つ
だけ選ぶとすれば類似品がないこと,
=
=
Numb..r of Ind ・ þ"nd ・ nt partleL ・..
15625
Th..or ・ tle..l standard d ・ vlatlon
299.1031
Numb ・ r 01 S8 刷 pl ・.
500
187500000 d ・ e I 同 al dlglt. ar ・ proe ・..・ d
=
+ー一ーーーーー+ーーーーーーー ---iトーーーーー』ー+由ーーー-ー+ーーーー』ー+ーーー--ーーーー+
I bloek
x
Iy' 冊。 an(U)
1 prob.1 ...d. 1 ehl-sq.
+--ーーーー-+ー--------ー+四ー四『ーーー+目『ーーーー+ーーーーーー+ーーーーー-ー--+
1 whol ・ 1-24.6270521-1.82641 6.78Y
.1301.511 508.1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
1 -8.8799021-0.2022183.98Y
.1310.551
1 39.6500991 0.8727138.28XI321.261
1 11.5831971 0.2646179.13χ1309.571
I-S9.3749251-1.4235115.46Y
.I294.931
1 11.4333071 0.2577179.66Y
.1313.681
1-32.7605091-0.8154/41.48Y
.1284.081
1-16.02626 守 1-0.4501/65.26 Y. 1263.201
1-94.0778071-2.01811 4.36 1. 132 守 .631
1-35.6865421-0.9458134.42Y
./266.811
1-60.1291651-1.4221115.50Y
.1296.971
53.9
57.7
53.6
48.6
55.0
45.1
44.8
60.7
39.8
50.0
+ーー『ーーーー+ーーーーーーーーーー+司ーーー『ー-+-ーー四ーー+ーー一ーーー+ー-ーーー白骨--+
再現性があること,などから円周率で
No ehl-..q.
valu ・
4 ・
s
IgnIfIe ・ nt at 10Y
.
l ・v・ t
あろう.凝似乱数や物理乱数との比較
5
1
8 (10)
© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.
オベレーションズ・リサーチ
に利用するのに最適であり,実際のシミュレーションを
多数個の擬似乱数を用いて行なう場合でも円周率の数字
列を用いたテスト結果と照合することで結果の信頼性を
高めることができょう.
11 月号/発売中/定価 930 円
参考文献
[1] Coveyou , R. R.and MacPherson , R. D.
Fouriera
n
a
l
y
s
i
so
f uniform random number
generators , J
.A
s
s
. Comput. Mach. , 14, 1
0
0
1
1
9
最新ネットワーク
コミュニケーション
一一パソコン LAN 構築の実際一一
7
)
.
(
1
9
6
[2] Kanada , Y. , Tamura , Y. , Yoshino , S
. and
Usihro , Y.: C
a
l
c
u
l
a
t
i
o
no
f
πto
10 , 013 , 395
decimalsbasedon theGauss.Legendre a
l
g
o
r
i
ュ
thmsandGaussarctangent relatian , TR84-01 ,
Computer Centre , the University of Tokyo
(1
9
8
3
)
日本国 LAN 事情
パソコン LAN 入門
蓑固定彦
吉野益弘・鈴木洋
応用分散システムとは何か
伊吹公夫
インテリジェントネットワークとは
野口正ー
簡単なネットワークでも実用性は大である
青山光伸
箱の中のイーサネット
[3] Marsaglia , G.
Random numbers f
al
I
mainlyon t
h
e planes , P
r
o
c
.N
a
t
. Acad. Sci. ,
芝野耕司
〈トレンド〉
オフ.ジェクト指向ソフトウェア技術の l1i新動向
原因賢一・字郵宮公富Q ・深海良彰
81 , 2
5
2
8(
19
6
8
)
.
[4] Miyoshi , K.and Nakayama , K.: Calculaュ
t
i
o
n ofπto 2, 000 , 000 decimals , P
r
o
c
. Annual
Conferenceo
ftheI
n
f
o
.P
r
o
c
.S
o
c
. Japan. , 23 ,
9
4
1
9
4
2(
1
9
8
1
)
[5] 三好和憲:ポテンシャル法による古L数の検定.数
理解析研究所講究録,
498 , 1
9
1
1
9
8(
1
9
8
3
)
対称性とその破れ
t
a
t
i
s
t
i
c
a
l Test Based
[6] Miyoshi , K.: Ona S
on t
h
eP
o
t
e
n
t
i
a
l Energy f
o
rt
h
e System o
f
物理学における対称・非対称と対称性の破れ
Non.Periodic Random Number Cenerators ,
伸滋文
素粒子におけるカ学的対称伎の破れ菅本舗夫
時間のおりかえし点
小野健ー
超伝導,趨流動にお t 坊対称性の破れ
大見暫巨
「結晶 J ・料学・文化
小川泰
宇宙における対称性の破れ大規模構造 池内 了
時間の矢
ニ間瀬敏史
Tensor , N. S
.48 , 2
3
6
2
3
9(
19
87
)
[7] Pathria , R. K
.
:A s
t
a
t
i
s
t
i
c
a
l study o
f
randomnessamongthef
i
r
s
t 10 , 000 d
i
g
i
t
so
f11:,
Math.Comp. , 16 , 1
8
8
1
9
7(
19
6
2
)
[8] Reitwiesner , G
.
:AnENIACdetermination
o
fπand et
omorethan2
0
0
0decimal p
l
a
c
e
s
.
MTAC , 4, 1
1
15 (
1
9
5
0
)
[9] Tamura , Y.and Kanada , Y
.
:C
a
l
c
u
l
a
t
i
o
n
。fπto
4, 194, 293 decimals based on t
h
e Gaュ
uss-Legendre algorithms , TR83-01 , Computer
Centre , theUniversityo
fTokyo (
19
8
3
)
生物の発生における対羽市Eの破れ
大隅典子・土居洋文
新しい対称性量ヲ常手への入門
上野喜三雄他
圃最新事i
好僻発売中
ザ・ UNIX
戸J" 隼人箸/A5/定価 1751 円
ー価格表示は,税込み価格となっています.
サイエンス社
東京都千代田区神田須田町2-4 安部徳ピル
電話 (ω)3256・1091 (代〉振替東京 7 -2387
1991 年 12 月号
© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.
(
1
1
)5
7
9
Fly UP