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日露戦争
日露戦争 桂 太郎①内閣(陸軍) 日露戦争 ◇日清戦争後の中国=中国分割 ロシア‐旅順・大連租借、東清鉄道敷設権 イギリス‐威海衛・九竜半島 ドイツ‐膠州湾・山東省青島 フランス‐広州湾 日本‐福建省の不割譲を承認させた。 アメリカ‐△モンロー宣言を外交政策としていたため中国分割に遅れをとる。 ⇒ジョン=ヘイ(国務長官)の三原則(中国の門戸開放・機会均等・領土保全) ぎ わ だ ん ◇1900(明 33)義和団の乱 背景―列強の中国分割→宗教結社・義和団は「扶清滅洋」を唱え排外運動を展開。 経過―清国政府も最初はこれを援助。 ほくしん じ へ ん ◇1900(明 33)北清事変 〈日本〉 極東の憲兵と称えられた。 経過―連合軍 8 か国(日・露・英・米・仏・墺・伊・独)が居留民救出のため清国に出兵。 ぺ き ん ぎていしょ ◇1901(明 34)北京議定書 内容―清の賠償金支払い・列強軍隊の北京駐在を認めた。(公使館守備隊の駐留を承認) 経過―ロシア⇒これを機会に軍隊を南下させ、朝鮮半島支配も画策。 ① 1902(明 35)日英同盟協約 背景―対ロシア外交で国内では対応策が 2 分していた。 日露協商論(満韓交換論)=伊藤博文・井上馨 V S 日英同盟論=桂太郎(首相)・小村寿太郎 63 満州→中国東北部を占める東北三省 経過―1902 日英同盟協約 締結(桂太郎①内閣) 内容―イギリスとの軍事的義務を伴う同盟〈日本‐△林董〉 有効期限△5 年(範囲は極東に限られた) のちインドまで拡大 英が清にもつ利益を相互承認、日が清・韓にもつ利益を相互承認。 第三国と同盟国の戦争→△中立義務/2 カ国以上と同盟国の戦争→△参戦義務 ✧1905 改訂(第二次日英同盟) ⇒ ② 範囲を極東からインドに拡大した。 に ち ろ せんそう 1904(明 37)日露戦争 開戦 非戦論―内村鑑三―キリスト教徒/幸徳秋水、堺利彦―万朝報を退社⇒平民社「平民 新聞」創 与謝野晶子―「君(弟のこと)死にたまふことなかれ」(『明星』反戦詩):大 塚楠緒子「お百度詣で」(『太陽』) 主戦論―対露同志会―近衛篤麿・頭山満/△東京帝大七博士―戸水寛人・富井政章 世論は圧倒的に主戦論を支持。⇒「 臥 薪 嘗 胆 」の合言葉 経過―陸軍=旅順要塞陥落 (△乃木希典)、△奉天会戦で辛勝(大山巌) 海軍=△日本海海戦(東郷平八郎)→△バルチック艦隊を破った。 ←/→戦費約 17 億円 〈外債約 7 億円~アメリカ、イギリス、ドイツから調達 内債 6 億〉 △非常特別税←国民負担 ☀ロシア⇒△血の日曜日事件による社会不安のため戦争続行が困難な情況へ。 結果―アメリカ大統領・セオドア=ローズウ゛ェルトによる仲介で講和。 ③ 1905(明 38)ポーツマス条約{全権日-小村寿太郎/露-ウ゛イッテ} 内容―1.日本の韓国に対する指導権の承認。(ロシアが日本の韓国支配を承認) 2.旅順・大連の租借権を日本に譲渡する。 64 3.長春~旅順間の鉄道と付属利権を日本に譲渡する。 =旧東清鉄道南部支線 4.北緯 50 度以南の樺太の割譲。南樺太 5.沿海州・カムチャツカでの漁業権承認。 ☀しかし、賠償金支払いが認められなかった。⇒国民の不満爆発! 史 第二条 露西亜帝国政府ハ、日本国カ韓国ニ於テ政事上、軍事上及経済上ノ卓絶 ナル利益ヲ有スルコトヲ承認シ・・・ 第五条 露西亜帝国政府ハ、清国政府ノ承諾ヲ以テ、旅順口、大連竝其ノ及領水 ノ租借権及該租借権ニ関連シ又ハ其ノ一部ヲ組成スル一切ノ権利、特権及 譲与ヲ日本帝国政府ニ移転譲与ス・・・ ④ ひ び や や き う ち じ け ん 1905(明 38)日比谷焼打ち事件 背景―賠償金なし→講和反対の国民大会が日比谷で開催→暴動化 結果―戒厳令が敷かれ沈静化⇒桂太郎①内閣は総辞職。 ※行政権・司法権の一部を軍部に委ねる。 65 66 (1) 中国分割について国名とその国が租借した場所の組み合わせとして、誤っているもの を選べ。 (a)ドイツ―膠州湾 (b)フランス―広州湾 (c)イギリス―福建省 (d)ロシア―旅順・大連 (2) 日露戦争に関して述べた文として、正しいものを選べ。 (a)第二次桂太郎内閣は日英同盟を締結し、ロシアと対峙する道を選んだ。 (b)与謝野晶子は雑誌「明星」に「お百度詣で」との反戦詩を発表した。 (c)ポーツマス条約で日本は旅順・大連の領有権をロシアから譲渡された。 (d)賠償金が認められなかったため、国民は日比谷で講和反対集会を開いた。 (3) ロシアが中国分割した地として、正しいものものを選べ。 (a)膠州湾 (b)旅順・大連 (c)広州湾 (d)威海衛 (4) 列強の中国分割に対して中国国内で蜂起した宗教結社として、正しいものを選べ。 (a)東学 (b)義和団 (c)西学 (d)困民党 (5) 幸徳秋水・堺利彦が日露戦争非戦論を展開するため結成した組織として、正しいもの を選べ。 (a)平民社 (6) (b)政教社 (d)猶存社 ポーツマス条約で日本が得た旧東清鉄道南部支線の範囲として、正しいものを選べ。 (a)ハルビン~旅順 67 (c)立志社 (b)長春~奉天 (c)北京~青島 (d)長春~旅順 (7) ポーツマス条約が締結された西暦年として、正しいものを選べ。 (a)1898 年 (b)1902 年 (c)1905 年 (d)1909 年 (8) 日露戦争後の国際関係について述べた文として誤っているものを選べ。 (a)1905 年第二次日韓協約が締結されると、日本は韓国の外交権を掌握し漢城に統監 府を設置した。 (b)満州経営の国策会社として半官半民の南満州鉄道株式会社が本社を大連として設 立された。 (c)アメリカの要求に日本は譲歩して南満州鉄道株式会社を共同で経営することとな った。 (d)1910 年第二次桂太郎内閣時に日韓併合条約が締結され、全統治権が天皇に譲渡さ れた。 (9) 日露戦争に関連する出来事を述べた文として、誤っているものを選べ。 (a)伊藤博文らは「日露協商論」を唱えて、満州経営および韓国に対する優越権を 獲得しようとした。 (b)日英同盟の締結後もロシアは満州に駐兵を続けた。 (c)日英同盟の翌年、ロシアは韓国に軍事基地をつくった。 (d)内村鑑三は「戦争廃止論のおこらない国は未開国である」と唱えた。 (10) 中国分割に際し、フランスが租借したのはどの地域か。S (a)膠州湾 (b)旅順・大連港 (c)広州湾 (d)威海衛 (11) 東清鉄道を所有していたのはどこか、正しい国名を選べ。 (a)アメリカ (b)イギリス (c)フランス (d)ロシア (12) 清国の状況に関連して 1899 年に 「門戸開放」 を提唱したアメリカの国務長官は誰か。 (a)セオドア=ルーズベルト (b)ウィリアム=マッキンリー (c)ジョン=ヘイ (d)ウィリアム=ハワード=タフト 68