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第 145回 熊本県都市計画審議会議事録

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第 145回 熊本県都市計画審議会議事録
第145回
熊 本 県 都 市 計 画 審 議 会 議 事 録
平成27年3月18日
第145回
1
熊本県都市計画審議会議事録
案件
審議
議第1298号
荒尾都市計画道路の変更の件
[公開・非公開]
《非公開》
(荒尾長洲線他2路線:荒尾市)
議第1299号
長洲都市計画道路の変更の件
(荒尾長洲線他2路線:長洲町)
《非公開》
議第1300号
本渡都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更の件
《公開》
議第1301号
牛深都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更の件
《公開》
議第1302号
熊本都市計画区域の変更の件
《公開》
議第1303号
熊本都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更の件
《公開》
議第1304号
熊本都市計画区域区分の変更の件
《非公開》
議第1305号
菊池都市計画区域の変更の件
2
審議会の日時及び場所
日時 平成27年3月18日(水曜日)
場所 熊本県庁行政棟新館2階201会議室
《公開》
午前10時00分開会
3
出席した委員及び幹事の氏名
(出席委員)
熊本大学大学院理事・副学長
熊本大学大学院自然科学研究科教授
くまもと農業女性ネットワーク副代表
熊本商工会議所女性会
熊本経済同友会
弁護士
両角
位寄
百家
石井
西嶋
髙山
光男
和久
美代子
美代子
公一
悦子
熊本大学教育学部教授
熊本県町村会会長・嘉島町長
熊本県議会議員
熊本県議会議員
熊本県議会議員
熊本県議会議員
熊本県議会議員
熊本県議会議員
熊本県市議会議長会・熊本市議会議長
宮瀬
荒木
村上
小杉
早川
井手
城下
西
三島
美津子
泰臣
寅美
直
英明
順雄
広作
聖一
良之
九州地方整備局長
九州農政局長
熊本県警察本部長
(出席幹事)
土木部長
道路都市局長
土木部道路都市局都市計画課長
土木部道路都市局都市計画課審議員
土木部道路都市局都市計画課課長補佐
4
5
一般の傍聴者
議事次第
(1) 開会
(2) 委員及び代理出席者の紹介
金尾 健司
(代理 熊本河川国道事務所長 進藤 崇)
井上 明
(代理 農村振興課長補佐 太田 英理)
田中 勝也
(代理 交通規制課長 木庭 俊昭)
猿渡
慶一
手島 健司
松永 信弘
竹田 尚史
森 裕
3名
(3) 会長選任等
(4) 議案
(5) 閉会
6 議事の経過
(1)開会
松永都市計画課長
本日は、委員の皆様方には、大変お忙しい中御出席を賜りまして、誠にありがとうござ
います。当審議会の事務を担当しています県都市計画課の松永です。よろしくお願いしま
す。
それでは、ただ今から、第145回熊本県都市計画審議会を開会します。
本日は、委員18名全員御出席ですので、「熊本県都市計画審議会条例」の規定により、
審議会を開催できる定員数に達していますことを、御報告いたします。
(2)委員及び代理出席者の紹介
松永都市計画課長
審議に入ります前に、委員等のご紹介をさせていただきます。
まず、学識経験を有する委員についてですが、任期満了に伴い、改めて就任いただいて
います。それでは、ご紹介します。着座のままお願いします。
熊本大学副学長の両角(もろずみ)委員です。
熊本大学大学院自然科学研究科教授の位寄(いき)委員です。
くまもと農業女性ネットワーク副代表の百家(ももか)委員です。
熊本商工会議所女性会所属、株式会社石井盛和堂(いしいせいわどう)専務取締役の石
井委員です。
熊本経済同友会所属、オフィス・ムジカ代表取締役の西嶋委員です。
弁護士の髙山(こうやま)委員です。
最後に、熊本大学教育学部教授の宮瀬委員です。
続きまして、県議会議員の委員をご紹介します。
村上委員です。
小杉委員です。
早川委員です。
井手委員です。
城下委員です。
西委員です。
続きまして、市町村の長を代表する委員をご紹介します。
嘉島町長で熊本県町村会会長の荒木委員です。
続きまして、市町村の議会の議長を代表する委員をご紹介します。熊本市議会議長の交
代に伴い変更があっています。
熊本市議会議長で、熊本県市議会議長会会長の三島(みしま)委員です。
最後に、関係行政機関の委員を紹介します。人事異動に伴い変更があっています。
九州地方整備局長、金尾(かなお)委員です。
本日は金尾委員の代理としまして、熊本河川国道事務所長 進藤(しんどう)様に御出
席いただいています。
九州農政局長、井上委員です。
本日は、井上委員の代理としまして、九州農政局 農村振興課 課長補佐 太田様にご
出席いただいています。
次に熊本県警察本部長、田中委員です。
本日は、田中委員の代理としまして、熊本県警察本部 交通規制課長 木庭(こば)様
にご出席いただいています。
本日は、どうぞよろしくお願いします。
本日は、お手元の次第のとおり、議案は8つありますけども、関連した議案については
一括してご説明しますので、審議は、項目を分類して行いたいと思います。
(3)会長選任等
松永都市計画課長
続きまして、今回は学識経験を有する委員の就任後、初めての審議会ですので、ここで、
会長の選任を行います。審議会の規定によりまして、会長は、学識経験を有する委員の中
から選挙によって定めることとされています。なお、委員の皆様に御異議がない場合には、
指名推薦の方法を用いることができるようになっていますが、いかがいたしましょうか。
~「指名で」との声あり~
指名推薦でいきたいと思いますけども、どなた、御推薦はありますか。
~「両角委員」との声あり~
では、両角委員を指名推薦するということでよろしいですか。
では、両角委員、よろしくお願いします。会長席にお移り頂きたいと思います。
両角議長(会長)
改めまして、お早うございます。皆様方のご推薦を頂きましたので、会長を引き受けさ
せていただきたいと思います。また、今期もよろしくお願いします。
それでは、まず最初の任務といたしまして、会長代理と議事録署名者の指名をさせてい
ただきたいと思います。まず会長代理でありますが、規定によりまして、会長が、学識経
験を有する委員の中から指名することになっております。
位寄委員にお願いしたいと思いますが、いかがですか。
~「異議なし」の声あり~
では、よろしくお願いします。
次に、議事録署名者の指名ですが、これも規定により、議長が指名することになってい
ますので、石井委員と西委員にお願いしたいと思いますが、いかがですか。
~「異議なし」の声あり~
では、よろしくお願いいたします。
続きまして、審議に入ります前に、審議会の公開に関してご説明します。本日の議第1
298号、1299号及び1304号は都市計画法に基づく意見書が提出されており、お
手元の「熊本県都市計画審議会の情報公開について」の1 熊本県都市計画審議会の公開・
非公開についての項の②に該当するため非公開となります。その他の審議事項については、
公開です。
非公開の議案の審議は、傍聴の方は、係員の指示に従い退室をお願いします。非公開の
審議が終了しましたら、係員の指示に従い入室していただきます。今回傍聴の方はいらっ
しゃいますか。
竹田審議員
いらっしゃいます。
両角議長(会長)
それでは、傍聴される方にお願いいたします。このような会議が公開されますのは、県
民の皆様に県政に対する理解と信頼を深めていただく目的から公開するものであり、皆様
に発言や態度表明の場を提供するものではありません。
お手元にお持ちの熊本県都市計画審議会傍聴要領の中に記載されてますように、会議中
は静粛にしていただき、拍手等により賛成、反対の意向等を表明することはできません。
もし、お守りいただけないような場合は、退場していただくこともあります。会議の公正、
円滑な進行について御協力をお願いします。
なお、今回は、説明の都合上、議題番号を前後して審議をお願いする場合がありますこ
とをご了承いただきたいと思います。それでは審議に入ります。
(4)議案
審議:議第1298号
荒尾都市計画道路の変更の件(荒尾長洲線他2路線:荒尾市)
審議:議第1299号
長洲都市計画道路の変更の件(荒尾長洲線他2路線:長洲町)
両角議長(会長)
それでは、審議に入ります。議第1298号荒尾都市計画道路の変更の件及び議第12
99号長洲都市計画道路の変更の件につきまして、関連がありますので、一括して審議い
ただきたいと思います。なお、こちらの議案につきましては、意見書が提出されています
ので非公開になります。よろしいでしょうか。
それでは、事務局から議案の説明をお願いする予定にしておりますが、村上委員の方が
公務急用のため、退席をされる予定でございます。議案の説明前に、事前説明の情報をも
とに、ご意見を述べられる予定でございます。先に、ここでご発言いただければと思いま
す。
村上委員
どうも皆さんこんにちは。どうもご指名いただきました村上寅美でございます。この件
について課長にお尋ねしますけど、有明沿岸道路の熊本版ということで認識してよろしい
ですか。
松永都市計画課長
そうですね。
村上委員
そういうことですね。と申しますのは、これは熊本市までの延長ということを大前提と
して、これは当面長洲までということですね。
松永都市計画課長
今回、都市計画決定は長洲までとういことですけども、最終的にはそういうことを目指
していくのかなと思います。
村上委員
はい、わかりました。その確認だけしたいと思いました。
両角議長(会長)
よろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは、議案の説明を事務局からお
願いいたします。
竹田都市計画課審議員
それでは、説明の方は前方のスクリーンを用いて行います。お手元の資料も一緒にご覧
ください。それでは、着座にて説明させていただきます。
議第1298号荒尾都市計画道路の変更、議第1299号長洲都市計画道路の変更の2
議案につきまして、一括して説明させていただきます。
これらの議案は、有明海沿岸道路Ⅱ期を「都市計画道路荒尾長洲線」として、都市計画
に位置付けるとともに、関連する都市計画道路の見直しを行うものです。
まず、有明海沿岸道路の概要についてご説明いたします。有明海沿岸道路は、福岡県大
牟田市から佐賀県鹿島市に至る延長約55km の地域高規格道路で、九州自動車道などの高
速道路網を補完し、一体となってネットワークを形成する道路です。昭和63年に事業化
され、現在約23.8km が供用されています。一方、有明海沿岸道路Ⅱ期は、この有明海
沿岸道路に接続する、福岡県大牟田市から熊本県熊本市に至る地域高規格道路です。
このたび、有明海沿岸道路Ⅱ期の大牟田市から長洲町に至る区間のルートが示されたこ
とから、「荒尾長洲線」という名称で荒尾および長洲都市計画に位置付けるものです。
今回付議いたします都市計画道路変更の概要について説明します。
こちらの図は、荒尾市及び長洲町の一部を示しています。画面の都合により図面を回転し
ています。左手が福岡方面で、右手が長洲方面で、下が有明海になります。荒尾競馬場跡
地がこちらで、長洲港がこちらになります。
これまで、主に通過交通処理を担う幹線道路として、荒尾海岸線、長洲玉名線を都市計
画決定しています。先ほど説明しました有明海沿岸道路Ⅱ期を、荒尾および長洲都市計画
道路「荒尾長洲線」という名称で自動車専用道路として新規決定します。この荒尾長洲線
の新規決定に伴い、通過交通処理機能を荒尾長洲線が担うことになるため、荒尾海岸線お
よび長洲玉名線の未着手区間を廃止します。また、長洲玉名線の一部区間については、並
行する国道389号が踏切の構造により大型車両の通行規制がされているため、本路線が
地域内の道路として必要となります。今回、荒尾長洲線が広域的な幹線道路としての機能
を担うことになるため、4車線であった本区間の車線数を2車線に変更します。また、新
山海岸線は、長洲玉名線と一連の路線とし、名称を変更します。このほか、荒尾長洲線と
交差する市屋深瀬線の一部区域を変更します。
続いて、説明いたしました各道路について、詳細な図面を用いて説明します。前に示す
4つの区域を、北側、左手側の①番から順番に説明していきます。
まず初めに、この①の箇所、荒尾競馬場跡地付近について、拡大した図を用いて説明し
ます。荒尾競馬場跡地がこちらで、荒尾市役所がこちら、四ツ山がこちらです。荒尾長洲
線は、四ツ山や住宅と、浄水センターの施設の間を通過します。そのまま、競馬場跡地内
を通過し、それより南側については地域の土地利用を配慮し、極力海岸沿いを通過するよ
うに計画しています。下に、荒尾長洲線の断面図を示します。幅員は12m であり、片側
1車線の自動車専用道路となります。構造形式は、
「嵩上式」です。なお、嵩上式とは、道
路面が地表より概ね5m 以上高い構造のことです。競馬場跡地内にはインターチェンジを
設ける計画としております。競馬場跡地付近を拡大した図を示します。このインターチェ
ンジは、図でお示ししますとおり、大牟田や福岡方面への出入りを処理するハーフ・イン
ターチェンジとなります。長洲方面への利用はできません。また、このインターチェンジ
と、国道389号とは、荒尾市が計画決定します荒尾北インター線にて接続されます。
続いて、図面は南側に移動し、荒尾市の荒尾付近について、お示しいたします。荒尾競
馬場跡地がこちらで、有明小学校がこちらになります。荒尾長洲線は、荒尾競馬場跡地付
近からそのまま海岸沿いを通過します。市屋交差点付近から南側につきましては、海岸沿
いに、集落や熊本県の自然環境保全条例に指定された松並木がありますので、これらを避
けるために、内陸側の JR 鹿児島本線に隣接する計画としています。なお、荒尾長洲線の新
規決定に伴い、通過交通処理機能を担うことになるため、並行する荒尾海岸線の事業未着
手区間については廃止することとしています。また、市屋交差点付近にはインターチェン
ジを設ける計画としています。この市屋交差点付近を拡大した図を示します。このインタ
ーチェンジは、図でお示ししますとおり、長洲方面への出入りのみを処理するハーフ・イ
ンターチェンジとなります。こちらから、福岡・大牟田方面への利用はできません。この
インターチェンジは、現在、県が整備を進めております荒尾海岸線と市屋深瀬線に接続す
る計画としており、国道389号からも利用することが可能です。また、インターチェン
ジを接続することに伴い、市屋深瀬線の一部区域を変更します。続いて、また図面は南側
に移動しまして、荒尾市南部の牛水付近について、お示しいたします。牛水伊那々岐神社
がこちらになります。牛水付近は、海岸沿いに集落及び松並木がありますので、荒尾長洲
線は JR 鹿児島本線に隣接させることとしています。長洲町との行政境界付近からは、地域
の土地利用の状況を配慮して、再び海岸沿いを通過する計画としています。
続いて、また図面は南側に移動しまして、長洲町の長洲付近について、お示しいたしま
す。長洲港がこちらで、長洲小学校がこちら、長洲中学校がこちらになります。長洲付近
では、荒尾長洲線は、海岸沿いを通過する計画としております。そして、長洲港の北側付
近にインターチェンジを設ける計画としています。このインターチェンジは、福岡・大牟
田方面への乗り降りができるインターチェンジとなります。なお、先ほど説明したとおり、
荒尾海岸線と長洲玉名線の一部を、都市計画からは廃止する予定としております。今、点
滅しております国道389号ですが、踏切の構造により、大型車両の通行規制がされてい
ます。大型車の通行を可能とするため、並行する長洲玉名線の一部区間については、新山
海岸線と併せて、JR 鹿児島本線の上空を跨いで国道389号に接続するよう、現在暫定2
車線での整備を進めています。
ここで、長洲玉名線の断面イメージ図をお示しします。長洲玉名線は、これまで、4車
線の計画でした。今回、荒尾長洲線が広域的な幹線道路としての機能を担うことになるた
め、海側の2車線を廃止し、4車線から2車線に変更し、新山海岸線と併せて踏切解消を
はじめとした地域内交通の円滑化を担う道路に位置づけます。そのため、新山海岸線は、
長洲玉名線と一連の路線と整理し、名称を変更します。
ここで、これまでの、都市計画の手続きについて説明いたします。昨年の11月4日か
ら7日の4日間で、都市計画の原案について、住民説明会を開催しました。4日間で約8
00名の参加がありました。その後、今年の1月16日から30日の2週間で、都市計画
の案について、公告・縦覧を行いました。これに対し、12名の方から意見書の提出があ
りました。
縦覧時に提出された意見書の要旨について、内容ごとに説明します。なお、お手元に、
提出された意見書のコピーを配布しておりますので、後ほど御覧ください。
まず、意見書のうち、「荒尾長洲線のルートに関するもの」が、8件ございました。
要旨としましては、
「県境から荒尾北 IC までの区間、及び荒尾南 IC から長洲町境までの
区間のルートについて、生活環境の破壊等が懸念されるため、ルートを変更してほしい」
というものです。これらの御意見に対し、県としましては、
「ルートについては、集落や公
共施設等の現在の土地利用状況や、荒尾干潟、松並木等の環境保全、荒尾競馬場跡地の土
地利用などに配慮した計画としており、本ルートは適切である」と考えております。
次に、「荒尾長洲線のインターチェンジに関するもの」が1件ございました。
要旨としましては、
「ハーフ形式のインターチェンジは不便であるため、フルインターチ
ェンジにしてほしい。」というものです。県としましては、「荒尾市内においては、交通状
況のほか、土地利用、地形等を考慮し、ハーフ形式のインターチェンジを2箇所設置する
計画としており、本計画が望ましい」と考えております。
最後に、「荒尾長洲線の構造に関するもの」が4件ございました。
これについては、「道路面が地表面と同等程度である地表式としてほしい」というもの、
もしくは「嵩上式といえども高架構造としてほしい」、もしくは「盛土構造としてほしい」
というものでございます。いろいろな意見をいただきましたが、構造につきましては、災
害時でも機能する信頼性の高いネットワークを確保するため、嵩上式としているものでご
ざいます。なお、
「高架構造」にするのか「盛土構造」にするのかなど、詳細な構造につき
ましては、事業実施段階において事業者が検討するということになっております。
意見書の中には他に、都市計画の内容に関係しないものが、2件ありました。
以上で、荒尾及び長洲都市計画道路の変更についての説明を終わります。
ご審議の程よろしくお願いいたします。
両角議長(会長)
はい、どうもありがとうございました。ただいまご説明がありましたように、有明海の
沿岸道路の位置が、決定したということで、それに基づいて、この道路を、ある部分を新
しい都市計画道路に位置づけるということ。あるいは、関連の道路について未着手部分を
廃止するとか、取り付け道路等の区間を変更する等のご説明がございました。
皆様のお手元の議案集の中で、折り込みの図が入っているかと思います。この中で、赤
で描かれているところが、新しく都市計画道に位置づけられている部分、あるいは、黄色
が廃止になる部分ということで、折り込みのやつが全体のやつということです。それ以降、
尐し部分図の詳しいものが入っているかと思います。今、スライドでご説明いただいたも
のと、ほぼ同等のものが入っているかと思います。有明都市計画道路の変更4分の1と書
かれているところがあると思います。ここで、赤で描かれている部分が、荒尾長洲線とし
て都市計画道路に位置づけるというお話でございました。次のページの4分の2というと
ころがあると思います。うすピンクのところの下に、海沿いに赤い線があると思います。
これが、先ほどの都市計画道路に位置づけるとされた部分です。それから、右側に黄色い
部分がありますが、未着手部分で長洲玉名線ですかね、この黄色の部分は廃止ですという
ことです。そこから、上の方にピンクの部分が尐し出ていると思います。そこからが引き
出し線がついて変更区間と書かれていると思いますが、これが市屋深瀬線と呼ばれる都市
計画道路のこの注記が入った部分、引き出し線の入った部分というのが追加部分だという
ことでございました。それから、次のページに行きまして、これは、先ほどと同じでござ
いますが、赤い部分というのが新たに位置づけられる部分、それから黄色、海沿いの部分
が廃止になる部分ということでございます。それから最後、4分の4ですね、これも先ほ
どと同じで、赤が新たに位置づけられる部分、黄色が廃止になる部分ということでござい
ます。それから、一部ちょっと説明が抜けましたけども、路線数の変更といったものも入
っておりました。
以上がご説明ということでございます。何かご質問、ご意見ございますでしょうか。
小杉委員
いいですか。
両角議長(会長)
はい、どうぞ。
小杉委員
えっと、2点ほどお尋ねしますが、まず一点は、元荒尾競馬場のところにインターチェ
ンジを作るというふうなお話がございましたね。で、先般の荒尾市長選挙で、あそこに市
民病院を建てるということが争点のひとつになっておりましたが、市民病院を建てるとい
う候補者の方が負けはしましたけれども、同時にこのインターチェンジ、この路線との兼
ね合いはどういう風な考えを荒尾市は持っておられたかがひとつ。
もうひとつは、荒尾の海水浴場とか、ああいうとこがありますが、特に海苔養殖、海苔
養殖が盛んなところでございますので、その海苔養殖との兼ね合いについてどういう風な
お考えを持っておられるか、2点についてちょっとお尋ねいたします。
竹田都市計画課審議員
はい、お答えいたします。競馬場跡地の土地利用につきましては、今の荒尾市長の方も、
跡地は有効に活用したいというお考えは、前市長と同じお考えです。ただ市民病院をそこ
に持ってくるのはいかがなものかということで、今荒尾市の方としましても、跡地利用を
考えていくということで、今回インターチェンジを設けることに関しましては特に問題な
いというお答えをいただいております。
それから、海水浴場とか海苔養殖との関係でございますが、極力今回の計画は、海側に
張り出さない構造、構造というか位置にしております。今回廃止しました、図面で、黄色
で示している部分、こちらにつきましては、4車線のうちの半分以上は海に張り出すよう
な計画になっておりましたので、それに関しましても影響がないルートに変えたというご
理解をしていただいてよろしいかと思います。以上でございます。
両角議長(会長)
ちょっと私先ほどリビューをするときに、前半部分だけご説明して、後半の方を確認し
ませんでしたので、ちょっと追加をさせていただきます。先ほどは、議第1298号の図
だけご確認いただきました。あと、1299号の方に長洲都市計画区域の部分が来ており
ます。これをちょっと確認いたしませんでしたので、ご覧いただきたいと思います。1 枚
が全体図でその次に、詳細図がまた1枚入ってるかと思います。で、この黄色い部分が長
洲玉名線の未着手区間で、一部廃止というのがこの黄色の左端の部分ですね。そこから先
が、黄色とうすピンクになっている部分があると思いますが、黄色の部分が、4車線から
2車線に変わっていく部分、ということになるのかと思います。あと、赤い部分が上の方
に出てますが、これは取り付け道路を変えるということで、変更追加になる部分というこ
とでございます。本来つくられる道路がこの図では見えにくくなっていますが、黄色の下
にかぶっているということでいいんすね。
竹田都市計画課審議員
黄色の上に赤がくるというようなイメージで。
両角議長(会長)
構造としては、上ですけど、図ではここは赤が消えたような恰好になっていますが、実
際には高架で通ってるということでございます。すみません。ちょっと中途半端な確認を
させていただいたことで、申し訳ございませんでした。それでは、続いてまた、ご質問、
ご意見いただければと思います。
小杉委員
大体わかりました。荒尾競馬場の問題はですね、あそこに市民病院を建てたいという候
補者が敗れられましたので、もうその後は、もう終わるということで理解できますが、海
苔養殖は井手委員あたりが専門でございますが、あそこ海苔養殖するためには、鹿児島本
線を渡り、あるいはあそこの長洲荒尾線ですか、あそこ渡って有明に行くわけですが、も
う、新しい路線について、そこを横断する場合に対するお考え方というのはどういう風に
なっておりますかな。
竹田都市計画課審議員
はい、今度計画します有明海沿岸道路Ⅱ期につきましては、嵩上げ式という形にしてお
りますので、いわゆる上を通っていきます。ですから、その下を横断する、たとえば図面
で行きますと、東西方向の道路、既存の道路がございます。国道389号から、鹿児島本
線を渡って海岸の方にでるような東西方向の道路につきましては、その上を通りますので、
車が通れるように立体交差になるような形でですね、通行は可能という風に考えておりま
す。
小杉委員
はい。大体わかりました。嵩上げ式といのはどういう風な、簡単にいいますとどういう
風な。
竹田都市計画課審議員
嵩上げ式といいますのは、都市計画決定する際に、地表式、嵩上げ式というのを決める
ことになっております。地表式といいますのは、一般の道路と同じように、普通の地盤面
と同じような高さに道路をつくるというのが地表式でございます。嵩上げ式といいますの
は、路線全体が概ね5メートル以上高いところを通っていくというものが嵩上げ式でござ
います。意見書の方にもちょっとございましたけれども、これを橋梁形式でいわゆる高架
と言われる高架式で行くのか、盛土で行くのかそれにつきましては、今回の都市計画決定
では決めておりません。それは、事業主体、事業化になりまして、その事業主体が検討し
たうえで、決定するということで考えております。
小杉委員
はい、大体わかります。一般的には高架式ならば下をこう通るということはよくわかり
ますが、嵩上げ式に5メートル上げた場合に、海苔養殖業の人たちが海岸に行き来はどう
やっていくんですかな。
竹田都市計画課審議員
あの、盛土の場合は、そこをボックスなりですね、空間を作って通行できるような形で
通れるようにするという形になろうかと思います。
小杉委員
はい。海苔養殖に、あるいはその他海水浴については、支障はないということですね。
はい、わかりました。
両角議長(会長)
はい、他に、はい、どうぞ。
井手委員
あの今日このルートを見ましてね、海岸沿いに既存のルートがあります。既存というか、
そこを私は利用するものという風に思っておりました。意外です。意外なルートかなとい
うような思いがいたします。また、この中で、このルートにおいて、いわゆる補償、いわ
ゆる移転する家屋はどれくらい発生するのか。それと、この道路から、計画する道路から、
海岸沿いのこの地域には、何件くらい残ってくるのか、それ分かりますか。
竹田都市計画課審議員
すみません、ちょっと、あの何件かかるかというところまでは把握してございません。
ただ、今回、JR 側の方に寄せることによって、ほとんど家が尐なくなりますので、海側を
通すよりは家屋補償の件数は尐なくなるという風に考えております。
井手委員
こんなに、意見書がこんなにいっぱい出ているんですよ。いっぱいか尐ないか、多いか
わかりませんよ。こういった状況のなかで、この人たちのご意見等々はちゃんと聞いたう
えで、話をしていかれると思うんですが、ちゃんと理解されとるとかな、というようなこ
とも考えております。ここの中にも、荒尾漁協さんのたとえば、いわゆるというかそうい
った施設の関係、これも補償になってくるということですか。
竹田都市計画課審議員
今回この12メートル幅での線を、今、都市計画決定としてお示ししております。実際、
また事業化はまた別の話になりまして、事業化になりますと、いろいろな調査をしたうえ
で、もう一度構造を決めて、用地幅というのはまたそれで広がったりとかいう形では出て
参ります。その際に、必要となれば補償していかなければならないということになります。
井手委員
はい、あのね、そういうのは後回しじゃいかんと思うとたいな。こう計画するとならば、
ぴしゃっとしたところの、ここまでをちゃんと計画しますていうのを出さないかんでしょ。
それせんならば必ずここの家までにかかります、この家立ち退きです、ここはここの地域
が、道路よりか海岸線に張り出すからそこの先を小杉先生が言いなるように行ったり来た
りどうするとだろうかとか、海苔タンクは補償するのかとか、そういうのもね、やっぱり
決定するときにあらかた決めとかんと、そういうのは後から後から言いよるならですね、
こう完全に意見が出てるわけだから、こん人たちの意見が全然通らんという話になります
よ。そういうの後回しにしてね、そういう決定をした後に、実際作る時に、そん時考えま
しょうということでしょ、要は。こういうことじゃ私は、納得しないと思います、住民が。
その辺はどうお考えですか。
竹田都市計画課審議員
まず、あの事業化がいつになるかという問題がまずひとつございます。今回は都市計画
決定をしまして、当然そこで用地がかかるかかからないというひとつの目安にはなろうか
と思いますけども。今のところどうしてもその高規格、地域高規格道路ということで、規
格の高い道路なものですから、あの簡単にこうぐにゃぐにゃ曲げたりていうのは簡単にで
きないということでございます。そうしたうえで、いろいろな状況を踏まえたうえで、今
のルートを考えたところでございます。
井手委員
ぐじゃぐじゃ曲げてないて、これ曲げとるじゃないですか。曲がっとっじゃないですか。
何ば言いよるとですか。自分たちの都合を言っちゃいかんわけですよ。やっぱり住民の方
がいらっしゃる。そこにこういった便利な道を造りましょうということであればね、もう
ちょっと詳細にやっとかんと、後からまたもめて、またそん時に工事がストップしたり、
予算がつけられない、国交省はそうなってきますよ。実際そうでしょう。今までも都計審
でやってね、たとえば歩道が、えーま、こうやって計画しました。歩道がないけんが、歩
道をもう一回、もう一回都計審にかけて造りますとか、こういう二度手間、三度手間をず
っと今までやってきたではないですか。そこが原因なんですよ。計画をするときに、ちゃ
んとしたね、青写真を頭の中に作って、こういった形で造ろうかというところで提案をす
るんですよ。これが一番大事なんです。そうすれば住民の方も、あ、うちはかかるね、な
んでとか、ここは盛土だったら高架にしてくれとかそういった意見をね、もう前もってわ
かるんですよ。たら、ちゃんとスムーズに計画をして施行に入れるということをせんと、
また、後でもめますよこれは絶対、後々。こういうあやふやな計画じゃ。
松永都市計画課長
あの、よろしいですか。貴重なご意見をありがとうございます。先ほどご説明しました
ように、手続きばかり地元説明会もやりましたし、いろいろ、縦覧公告もやりました。大
体ですね、相当な数の方が関心がおありなもんですから、漁協の方を含めてですね相当地
元説明会に参加されました。我々の関心としてはですね、確かに何名かの方は、ルートを
変えられないかとか、家の近くを通ってるねとご不安をお示しの方もいらっしゃいました
けども、おおむねですね、今までの海岸の方で、海を埋め立てる計画よりも、図面を見て
いただくとお分かりと思いますけども、かなりやっぱり、家が、支障する家屋が減ってお
ります。こういった関係で、我々の、説明をした、開催をしてきた感触としてはですね、
おおむね理解は得られているんではないかなという解釈をした結果としてですね、今回は、
こういう提案をさせていただいているということで、そう言いつつも、事業に入った時に
はですね、委員、おしゃったように、いろんな方のいろんな生活等配慮について、それは
それでまた事業の際にですね、きめ細かに、しっかりと説明をして、協力いただけるよう
に頑張っていきたいという風に考えております。
井手委員
最後に。はい、わかりました。これね、一番最終的に問題になるのは、高架で行きます
ていうのを、あやふやにしてるのが一番いかんと思います。盛土で行くのか、陸橋で行く
のか、まちなかは陸橋でいきます、家のないところは盛土でいきます、そういったところ
までのね、あらかたの基準、これはね当初で出しとった方が後から揉めんですみます。こ
れはまあ、ずうっと今までもね、流れの中でそのことだけはね、やっていただきながら、
ここにあがっている意見書の中で、やはり、全部が全部ね、納得するていうわけにはいか
んでしょうけども、あらかたその辺の計画の中の、事前のところで、もうちょっとちゃん
とつめていただきながら、納得をしていただけるという努力もね、併せて計画をするとき
にはお願いしたいと、要望しときます。以上です。
両角議長(会長)
貴重な意見をありがとうございました。
城下委員
はい。
両角議長(会長)
はい、どうぞ。先に。
城下委員
先ほどらい、地表式、高架式、盛土式てあるんですけども、この道路をですね、あの防
潮堤の役目にしようというような考え方がだいたいあったと思うんですよ。これをですね
表に出すと、高架式とか地表式とかいうのはなくなるんですよ。ただ、都市計画にどこで
それをこう考えるかは別問題として、4と5、まあ4は大事にされると思うんで、防潮堤
の分としてやろうと、海岸線を守り抜くんだというようなことを兼ねてですね全部打ち出
すと、ここは、選択はだんだん狭まってくると、そういう風に利用すると、そういう考え
を、まあ僕たちは持っているんですよ。まさにここはこう海岸線だから、そういう考えを
持つということが、非常に有効じゃないかと私は思うんですけど、それ以外、地元住民に
ですね、どうやってその説明をされているのか、まったくそれは別ですよという話から、
進めて計画路線としていくのか、そうすると冒頭に異議のあった、いわゆる堤防から海側
なんていうのは、ある意味は堤防の外ですよ、海側は、おのずと住宅としては、なかなか
難しい、今からこう考えが変わってくるんで、これはどのように論議してきてまた、県と
してやるとき盛土式が良いというんだったら、その辺の考えを元々持ってるんじゃないか
なと思うけどその辺のからみをちょっと教えていただきたいと思います。
竹田都市計画課審議員
委員のお話のようにですね、公聴会という形で、説明会の中でもですね、盛土構造にし
て、高潮災害などから守ってもらえるようなものにしてもらいたいというご意見がある一
方でですね、やはりあの、橋構造にして、やはり景観の話だとか、日常生活の風通しの話
だとか、陽当たりの話とかそういうことも踏まえてできれば橋構造にしていただきたいと
いう意見もありました。それも正直両方あったという風にちょっと理解をしております。
で、ま、場所、場所によって、また、その意見も変わってまいるかと思いますので、そこ
は事業実施の段階において、またいろんな皆様方のご意見を伺ったうえで形式を決めてい
きたいという風に考えております。
城下委員
ですからですね、そこがぐらつくと全然、話が堂々巡りになるんですよ。景観を大事に
するのか、風通しを大事にするのか、生命という、いわゆるその防潮堤ということを大事
にする、ここが決まらないと後で、さっき井手先生が言われたように、全部ぐらつきます
よ。何が一番だということをしっかり県が持っておかないと、そういうことで、あるとこ
ろは景観、あるところは防潮堤という話をすると、結果的ずるずるになって決まらないま
までやっていくということで、もうその場しのぎの話になる。なんかこう一番先に基準を
決めていかないと、これは非常に迷うと思いますよ。その路線によって、もう海岸線が防
潮堤から外れたところが、もれてしまったところが、今度の津波が起こったとき、我々が
一番先に犠牲になるんじゃないかという話になる。先ほどの荒尾の競馬の跡地の病院も堤
防の外に病院を作ってとんでもないて、我々は、こう生命が一番先に犠牲になるのかと、
いう話まで選挙でどんどん言われたんですよ。こういうのがしっかりしとかないと、ちょ
っと厳しいんじゃないかなという、これ心配しております。
竹田都市計画課審議員
わかりました。委員の貴重なご意見いただきまして、ちょっと、今後検討してまいりた
いと思います。
両角議長(会長)
はい。じゃ早川委員。
早川委員
いや、私は全く同じことでした。あの、それを発言しようかと思っておりました。てい
いますのが、4年前の東北の震災の現場を見ておりますと、この防潮堤があったところは、
災害が本当に、こう未然に防がれておるということでありましたからですね、そのことを、
どのような形で計画されているのかなということを思いましたもんですから、全く今の意
見と一緒でした。
両角議長(会長)
はい、じゃあ西委員。
西委員
ちょっと重なるんで、ハーフインターチェンジという言葉が出てましたけど、たとえば
福岡から熊本へこの道路をずーっときて、一旦、荒尾で降りて、そして普通道を通って、
また長洲に乗り入れないかんという話ですか。
竹田都市計画課審議員
いや、あの、本線はそのまま直進できます。ただ、荒尾、たとえば荒尾駅周辺にお住ま
いの方が利用される時に、福岡方面に行きたいという方は、荒尾北インターチェンジ、競
馬場跡地のインターチェンジを使って乗っていただくと。ただ、長洲方面に行きたいとい
う時は、市屋の南インターチェンジの方まで、一般道を回って本線に乗っていただくとい
うような形に、ですから、大牟田の方から長洲までつーっと本線を通っていきたい人は本
線をずーっと通っていくと、ということで、乗り降りするところが半分ずつしかないとい
うのがハーフインターチェンジでございます。
西委員
なんか、インターチェンジて言葉ば使うからわからん、なんか降り口がありますという
くらいにしとかんと。普通に、切れるようなイメージがあるもんだけん。だから、その意
見書がなんか出たんだろうかなと思います。
両角議長(会長)
ちょっとややこしいところがありますが、要は、地元におられる方が福岡方面に行く時
は、こっちの入口、それから長洲方面に行く時は、こっちの入口という風に乗り場が変わ
ると、ただ同じように降り場がちょっと変わるというところでややこしいんですが、ま、
やっぱり一般道路とのつなぎはインターチェンジというのが一般的に使われていますので、
ま、これできている、ハーフという言葉がついたということかと思います。
他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。色々ご意見をいただいております。ただ
これかなり広域的な計画で事業の予算準備と色々な大きな枠組みでの整備がいるというこ
とで、実は先ほどの防災対応でどうするんだというのは、細かく決めておくべきところな
んですが、今の段階ではまだちょっと煮詰める時間が足りない、大きな事業を進めるうえ
で、枠組みだけまず決めて、都市計画に位置づけて、詳細はもう尐し時間があるので議論
をしようということで、このご提案になっているのかと思います。それでは、いろいろご
意見いただきましたが、原案について異議なしの旨答申したいと思いますが、よろしいで
しょうか。
委員
はい。
両角議長(会長)
ありがとうございました。ご異議ないようですので、議題1298号及び議第1299
号につきましては、異議なしの旨答申をいたします。それでは、事務局は傍聴者の入場の
ご指示をお願いいたします。
傍聴者の方にはおまたせいたしました。
審議:議第1300号
本渡都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更の件
審議:議第1301号
牛深都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更の件
両角議長(会長)
それでは、次の審議に移りたいと思います。議第1300号、本渡都市計画都市計画区
域の整備、開発及び保全の方針の変更の件、議第1301号、牛深都市計画都市計画区域
の整備、開発及び保全の方針の変更の件につきましては、この2件相互に関連してござい
ますので、一括して御審議いただきたいと思います。事務局から議案の説明をお願いしま
す。
竹田都市計画課審議員
それでは、スクリーンの方で、議第1300号及び1301号、
「本渡都市計画並びに牛
深都市計画の都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更の件」についてご説明いた
します。今回改訂します「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」といいますのは、
通常「区域マスタープラン」と呼んでおります。
これは、県が都市計画区域ごとに策定するもので、おおむね20年後を見据え、都市の
将来像を示し、都市づくりの基本的な考え方を示したものです。そして、この区域マスタ
ープランを踏まえ、市町村が、市町村ごとに市町村マスタープランを策定します。市町村
マスタープランは、住民に最も近い立場にある市町村が、将来ビジョンや地区別のまちづ
くりについて、より具体的に示すものです。わかりやすく言えば、県が大枠を定め、市町
がより具体的な内容を定めるようなイメージとなります。用途地域などの土地利用に関す
る計画や、道路、公園等の個別計画、土地区画整理事業などの市街地開発事業は、この区
域マスタープランと市町村マスタープランに基づいて計画することになります。
県内の区域マスタープランの策定状況を御説明します。県内では、平成16年に、県内
すべての都市計画区域で区域マスタープランを策定しておりますが、策定からおよそ10
年が経過していることから、今後、すべての都市計画区域において順次改訂する予定とし
ております。また、このうち青で示している都市計画区域においては、互いに連携する必
要性が高い区域であるため、広域都市計画区域マスタープランとして改訂する予定です。
これから御説明するのは、天草市にある2つの都市計画区域のマスタープランです。本渡
都市計画区域がこちらになります。また、牛深都市計画区域がこちらになります。
今回改訂を行う都市計画区域マスタープランについては、合併前の旧本渡市及び旧牛深
市においてそれぞれ策定しておりましたが、市町村合併による天草市の誕生により、どち
らの区域も天草市に属するなど、当初策定の平成16年当時からの約10年間で、社会情
勢が大きく変化しています。改訂にあたりましては、1つの市に2つの都市計画区域を抱
えることになるため、天草市の行政区域を天草広域圏として、この広域圏全体の目標、将
来像を掲げたうえで、それに沿った、本渡・牛深両都市計画区域におけるまちづくりの方
針を定めることにしました。そのため、区域マスタープランの構成は、まず天草広域圏に
ついて共通事項として記載し、その後、各都市計画区域について記載しております。
それでは、ふたつの区域マスタープランに共通する天草広域圏の将来像について御説明
します。
本渡都市計画区域は、人・モノ・情報が集積している地区で、天草広域圏の玄関口とな
っていることから、天草広域圏全体の「広域拠点」と位置付け、求心力の向上を図ります。
牛深都市計画区域は、旧牛深市中心部を含み、鹿児島県とフェリーで結ばれていること
から、天草広域圏全体の「地域拠点」と位置付け、本渡都市計画区域との連携の強化を図
ります。また、天草市の各支所周辺については、「生活拠点」とします。
加えて、天草空港、本渡港、牛深港については、
「広域交通拠点」として位置づけるとと
もに、オレンジで示します軸を「広域交通骨格軸」として、天草広域圏及び県内外との連
携・交流の強化を図ります。また、身近なサービスや資源を提供する道路を「地域連携軸」
とします。
これらの広域的な方針のもと策定しまた、本渡都市計画区域及び牛深都市計画区域の方
向性について御説明します。
まず本渡都市計画区域です。本渡都市計画区域は天草広域圏の広域拠点として、市域内
外の多様な交流を創出するとともに、人・モノ・情報・文化が集積する都市づくりを目指
します。そのため、国道266号、国道324号などの主要な道路を「都市軸」として位
置づけます。中心市街地や市役所周辺を含むその周辺を「商業・業務ゾーン」として、利
便性の高い環境の形成を図ります。本渡港を中心として「臨港型業務ゾーン」を配置し、
流通系の業務の配置を図ります。主要な幹線道路の沿道は、
「沿道型土地利用ゾーン」とし
て、路線の特性に応じた店舗や事務所などの配置をします。
「市街地住宅ゾーン」では、良
好な住宅地の形成を図ります。
次に牛深都市計画区域について御説明します。
牛深都市計画区域は、県内最大の水産基地ですが、近年活力の低下が懸念されています。
そのため、交流や定住の魅力につながる都市づくりを目指します。
まず、国道266号や主要な地方道などを「都市軸」として位置づけます。また、中心
市街地と牛深港を含む区域を「センターゾーン」として位置づけ、牛深独自の賑わいや交
流・文化の創出を図ります。海の物流玄関口となる地区を「港湾物流ゾーン」として、港
湾機能の維持・拡充を図ります。また、
「せどわ」とよばれる漁港と漁師町が一体となった
まち並みを形成する地区を「漁港住宅ゾーン」とし、まち並みの維持・保全に加え、防災
面や陽当たりなどの生活環境の改善を両立できるよう検討します。それ以外の住宅地を「市
街地住宅ゾーン」とし、良好な居住環境の形成を図ります。
なお、都市計画区域外で市街化の進展が見受けられる場合や、逆に都市化が見込まれず、
自然環境との調和が図られる場合については、天草市の意向や都市計画基礎調査の結果を
踏まえ、都市計画区域の見直し等を検討することとします。
それでは、公聴会及び公告・縦覧の意見について説明します。
昨年の8月に公聴会を実施しました。本渡都市計画区域マスタープランに対して3名、
牛深都市計画区域マスタープランに対して4名の方が公述されました。
この公聴会の公述を踏まえ、計画案を策定し、今年の1月30日から2月13日の2週
間で、計画案についての公告縦覧を行いましたが、意見書の提出はありませんでした。
公聴会での公述の内容について御説明します。
本渡都市計画区域マスタープランに対する公述意見の要旨は、1番、魅力ある景観形成
のために、構造物の高さ、形状、色彩の基準について記載すべきというもの、2番、都市
計画道路太田町水の平線の整備に反対するというもの、3番、天草広域圏の広域交通骨格
軸としている「三県架橋」の整備の廃止又は先送りを求めるものでした。
公述の1番につきましては、景観法及び天草市景観条例において、届出や受付、指導な
どの基準が設けられていること、公述の2番につきまして太田町水の平線は、市街地の渋
滞緩和や商業の振興など、地域の安全また活性化に寄与するものであること、公述の3番
の三県架橋は、長崎県島原半島から天草を経由し、鹿児島県までを2つの長大橋で結ぶと
いう構想ですが、三県架橋の実現は、本渡都市計画区域の拠点機能の向上や、天草広域圏
内外の交流の促進に繋がること、以上のことから素案の変更は行いませんでした。
次に、牛深都市計画区域マスタープランに対する公述意見の要旨ですが、1番、都市計
画道路鬼塚牛深港線について、早期着工を求めるもの、2番、牛深の漁師町特有の「せど
わ」というまち並みの保全と、鯔山(ぼらやま)頂上付近の公園化を求めるもの、3番、
防災面も考慮してもらいたいというもの、4番、都市計画区域を変更する際は、牛深の現
状を踏まえてほしいというものの4点でした。
公述1番の鬼塚牛深港線は、今回のマスタープランの概ね10年以内に整備又は事業着
手を予定する路線として今回新たに位置付けていること、公述2番「せどわ」については、
まち並みの維持・保全に加え、防災面や陽当たりなどの生活環境の向上が求められる地区
でもあり、これらの両立を検討する旨記載をしています。3番、災害発生の可能性が高い
地区については、市街化の抑制を図るなど、防災面にも配慮した記載をしております。4
番の都市計画区域の見直しにつきましては、天草市の意向や都市計画基礎調査に基づいて
適切に判断する旨記載しています。
以上のことから素案の変更は行なっておりません。
以上、本渡都市計画区域、牛深都市計画区域のマスタープランの説明を終わります。
両角議長(会長)
はい、有り難うございました。都市計画区域の整備、開発及び保全の方針、都市計画区
域マスタープランと呼ばれているものの役割についてのご説明がございました。審議会で
も、土地利用規制の在り方、道路計画等都市基盤施設の計画、あるいは再開発等の市街地
の面的整備といったことを審議しているわけですが、そういう計画のベースになる基本的
な20年程度の期間という話もございましたが、どう地域をつくっているのか、都市計画
区域を整備していくのか、といったような方針を決めているというのが、今回の議題にあ
がってきた都市計画区域の整備、開発及び保全の方針ということでございます。
で、お手元の議案書最初の議第1300号でご覧いただきますと、1ページ捲っていた
だいて一番下に議第1300号の1とページ番号がふっていると思います、ここをまずご
覧いただきたいと思いますが、今度、今回あがっておりますのが本渡都市計画区域につい
て、それから次の議第1301号が牛深都市計画区域についてでありますが、とりあえず
議第1300号の1をご覧いただきたいと思います。
理由書というのが用意されていると思います。今申し上げた計画を策定しているが既に
10年が経過している、市町村合併による天草市の誕生、地域高規格道路である熊本天草
幹線道路に関する新たな都市計画の決定等いろいろ大きな状況が変わってきたので今回改
訂しますということでございました。
今、ご説明がございましたように、天草市が大きな市として誕生しているので広域圏全
体の都市づくりの方針というのをこのマスタープランの中できちっと書こうと、その上で
、本渡都市計画区域の在り方、あるいは、次の議案の方になっております牛深都市計画区
域の在り方、こういうものを定めるということで改訂案が作られたということでございま
す。都市計画区域外の部分がかなりあるわけですが、都市的土地利用が進行し基盤整備の
完了又は基盤整備が計画された区域、地区ですか、そういったものは都市計画区域に入れ
ていこうと言及されておりますし、区域外についても、集落の環境保全と良好な集落の形
成を図るといったようなことが、このマスタープランで描かれたうえで区域の話が書かれ
ているということでございます。
1ページ捲って、失礼しました、議第1300号の3に目次があろうかと思います。今
ご説明がありました、私の方からも説明させていただきましたように、まず天草広域圏と
いうことで、広域圏でどう考えていくかといったようなことが書かれておりまして、それ
から大きな2として本渡都市計画区域というこんな形で細かいところの説明がなされてい
るということでございます。議第1301号の牛深都市計画区域のことも同じ作りになっ
ております。これは後ほどご覧いただきたいと思います。本渡都市計画区域と書かれてい
るところが牛深都市計画区域となっているということでございます。広域圏については目
標や方針、都市計画区域については計画の目標、それから、区域区分決定の有無というの
が(2)で書いているかと思います。線引き非線引きの決定と書いてございますが、市街
化区域、市街化調整区域に線引きをするかどうのか、というのを記載するのがこのマスタ
ープランの中での大きな一つの項目になっております。それから、それに引き続いて主要
な都市計画の決定方針ということで土地利用、都市施設、市街地開発事業それから自然環
境の整備又は保全という、こういった項目で方針が書かれていると、それから、この制度
をどう運用していくのかを記載しているのがこの計画だということでございます。細かい
ところは後ほどご覧いただくということで、議第1300号の12ページに方針図、広域
圏の方針図というのが描かれているかと思います。先ほどご説明がありました。
それから、大事なところだけご覧いただきますと、1300号の19ページご覧いただ
きたいと思います。
(2)区域区分決定の有無というのがございます。区域区分の有無とい
うことで、線引きは定めないということで決定をされる、計画が作られているということ
でございます。後はそれに続いて、先ほど目次で確認させていただいたような方針が描か
れているというようなことでございます。
それでは、尐し飛びまして議第1301号をご覧いただきたいと存じます。これの13
01号の3ページここに先ほどと同様の目次が提示されております。前半が天草広域圏と
いうことで先ほどの部分と同じ内容が記載されております。2が牛深都市計画区域という
ことで、牛深の都市計画区域について記載されているということでございます。
(2)区域
区分決定の有無ということで、皆さんお手元のページでいきますと議第1301号の19
というのが、ページがあるかと思います。ここをご覧いただくと、上の方にございます区
域区分決定の有無ということで、牛深区域には区域区分を定めない、線引きは行わないと
いうのが決められてるようで、記載されてるようであります。それから以降は都市区域の
決定方針ということで、牛深の在り方について記載がされているとうようなことであった
かということでございます。先ほどのご説明、一カ所だけ尐し補足的に私の方で確認をさ
せていただいたというところでございます。今のこの案件につきまして何かご意見ご質問
がございませんでしょうか。承りたいと。はいどうぞ。
城下委員
牛深の都市計画の件なんですけども、
「せどわ」の話がちょっとあったんですけども、も
ともと集落がせまくて、密集して、家もぎちぎちなんですけど、それがある意味では魅力
で今結構観光客が来られるのですけれど、あれを防災面とか陽当たり面とか考慮するとい
うと、なかなか難しいのでは。特に陽当たり面とかもともと「せどわ」は家が詰まってい
るからそれが魅力で陽当たりをよくするというと、それはかなり希望的な話で、現実的に
はそれを残すということは良くならないということを逆に前提にしているわけですよ。防
災面も密集しているから防災面も非常に厳しいんですよ。だけど、お互い注意しながらず
っと住んできているわけであって防災面で具体的にどういうふうにやれるのか、間引きし
て家を壊すという話では、逆に「せどわ」の良さがなくなるということで、謳っているこ
とと現実とはちょっと違うようなイメージを、私は街をわかっているから。
それとですね、最近は「せどわ」の中でも空き家、いわゆる高齢者、人もいなくなって
空いているんですよ。そのまま保存していると、朽ち果てる家という形の分が防災の問題、
それは自然に取り壊すことによって空間が出るからいいんですよ。
このように実際、希望として描く分と現実に改善できる分それがもう尐しね、ちょっと
具体的に言っとかないと言葉だけ並べればそれは理想かもしれないけど、それがないから
逆に魅力だということも考えとかないと相反するような話になるかなと思って。その辺、
実情だけ入れさせていだかないといけないと思って。
竹田都市計画課審議員
今ご指摘頂いたように、漁師町特有の住宅地ということで、これをやはり文化の一つと、
景観の一つということで残してもらいたいというご意見があります。あと一方で、防災面
でそこを改善しないと、というご意見もございます。特に都市計画区域に入ってますので、
家を建替えたいといった時の建築確認ですか、要は4メートル道路に接道していないとい
うことで建替えも容易にできないというような現実がございます。ですから、そういう残
すところと、うまい具合に更新できていくにはどうしたらいいのか、ということについて
天草市の方でもですね、いろいろな検討をやっているところでございます。ですからそう
いった検討でどういうふうにするか、県の方も当然でございますけど、そういったところ
を今回マスタープランでは検討していくというところまでしか書き込めないところなんで
すが、書き込むことによって天草市さんが検討を進めていかれるという状況でございます。
城下委員
だから、ここは非常に活かし方が難しくて、若い人が残ろうとしたら、昔の家はいやい
やながら住みたくない、新しい建築許可が出るような形で後退する、後退すると「せどわ」
の良さがなくなって形を崩していく。まさに逆の方向となっていくですよ。この地域はこ
の形で残していくというようなことを決めていかないと、みんながみんな同じ家を建てた
ならですね「せどわ」はくずれる。中途半端な形になって非常に価値が失われることにな
りますからね、これはよく悩んで下さい。以上でございます。
両角議長(会長)
ありがとうございます。他にないでしょうか。よろしいでしょうか。それではご意見が
なければ議第1300号及び議題1301号につきましては異議なしの旨答申したいと思
いますがよろしいでしょうか。異議ないようですので、2案件につきましては異議なしの
旨答申します。
審議:議第1303号
熊本都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更の件
両角議長(会長)
それではですね、皆さんの議案書では議第1302号というのがございますが、議第1
303号が今の議案と同じ内容、趣旨で都市計画区域について検討するという議案がござ
います。それで、議第1302号は、議第1305号と関連がありますので、最後に一括
してご意見をいただくということにさせていただきます。
議第1303号、熊本都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更の件に
ついて御審議いただきたいと思います。
事務局の方から議案の説明をお願いしたいと思いますが、退席の方が、交代があるとい
うことでございます。
竹田都市計画課審議員
それでは議第1303号、熊本都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変
更についてご説明します。
先ほどの会長の方からもご紹介いただきました通り、その前に天草のお話をしましたけ
ど、今度は熊本都市計画区域における都市計画区域マスタープランの改訂となります。
まず、熊本都市計画区域について説明します。
熊本都市計画区域は、熊本市、合志市、菊陽町、益城町、嘉島町の2市3町を1つの区
域としております。熊本都市計画区域マスタープランは、平成16年に策定しております。
その後、平成21年に、区域区分、いわゆる線引きの見直し時に、部分的な改訂を実施し
ております。また、平成24年に、熊本市、富合町、植木町、城南町の合併に伴い、部分
的な改訂を実施しました。当初策定から、おおむね10年が経過したため、今回、全面改
訂を行うものです。
区域マスタープランの主な内容について説明します。
1つ目は、都市づくりの目標として、エコ・コンパクトな都市づくりを目指すというも
のです。エコ・コンパクトは、経済の意味を示す「エコノミー」と、生態学や環境問題対
策の意味を示す「エコロジー」に着目した「エコ」に「コンパクト」を加えた概念です。
人口減尐や尐子高齢化を迎え、都市の無秩序な拡散を放置しておくと、市街地の低密度化、
空家の増加、公共交通の衰退など様々な問題が生じることが想定されます。そのため、集
約型の都市づくり、いわゆるコンパクトな都市づくりを進め、活力ある、生活環境重視の
都市づくりを目指します。このコンパクトな都市づくりに加えて、財政負担の軽減に配慮
した都市づくり、環境や自然との共生に配慮した都市づくりを目指します。目標とする都
市づくりを進めるため、熊本都市計画区域では、一極集中型の都市構造ではなく、中心部
とその周辺部にいろいろな都市機能が集積した核となる市街地を配置する都市構造とし、
それぞれが互いに連携し合う、多核連携型の都市構造を目指します。
この多核連携型都市構造について尐し詳しく説明します。
中心市街地を「広域総合都市拠点」と位置付け、土地利用の高度利用と交通アクセスの
向上を行い、広域を対象とした行政、商業、文化、交通といった都市機能の集積を図るこ
ととしています。その周辺において、
「地域核」として公共交通結節点と生活サービス機能
の充実を図る拠点、
「生活拠点」として周辺住宅市街地の生活の利便に供する拠点をそれぞ
れ複数位置付けます。これらの拠点や核を公共交通機関や幹線道路で結ぶことにより、各
拠点・核の都市機能の連携を図り、また、利便性の向上や交流の促進を図ることで、エコ・
コンパクトな都市づくりを推進します。
今の模式図を、熊本都市計画区域の地図上で具体的に説明します。広域総合都市拠点と
して、赤枠の熊本城周辺から熊本駅に至る地域を位置付けます。地域核としましては、島
町・上ノ郷地区、益城熊本空港インターチェンジ地区、嘉島町役場周辺地区など、茶色の
丸で示した9地区を位置付けます。生活拠点として、北区役所周辺地区、合志市役所周辺
地区、菊陽町役場周辺地区など、黄色の丸で示した13地区を位置付けます。また、大災
害発生時の緊急物資・人員の輸送受け入れや広域防災活動の拠点となる広域防災拠点とし
て、阿蘇くまもと空港、熊本港、熊本県民総合運動公園を位置付けます。これらの拠点や
核を、放射道路等の幹線道路や、バスや鉄軌道等の公共交通機関で連携します。このよう
に、広域総合都市拠点、地域核、生活拠点、広域防災拠点に、諸機能を集約させ、これら
を幹線道路や公共交通機関で結ぶことにより人口減尐や尐子高齢社会にも対応できるコン
パクトな都市の形成を目指します。
次に、区域マスタープランの主な内容の2つ目として、土地利用方針について説明しま
す。
商業業務地は、まず、広域総合都市拠点である、熊本城周辺から熊本駅に至る地域など
を中心商業業務地として、娯楽、宿泊、観光、文化機能を含めた高いレベルの商業・業務
機能の集積を図ります。また、中心商業業務地の周辺や地域核、生活拠点に、日常生活を
支える商業機能等を計画的に集積・誘導を行います。工業・流通業務地については、青で
示す箇所に、工業生産機能の増進や立地誘導を図るとともに、インターチェンジ周辺には、
流通業務機能の誘導を図ります。住宅地について、都心部には、中高層集合住宅による居
住機能の維持増進を図り、郊外部には、緑豊かで低密度な宅地利用を図ります。また、優
良な農地、山林などについては維持保全に努めてまいります。
それでは、公聴会及び公告・縦覧の意見について説明します。
昨年の10月及び12月に公聴会を実施し、3名の方から公述がありました。この公聴
会の公述を踏まえ、計画案を策定し、今年の2月10日から24日の2週間、計画案につ
いての公告縦覧を行いました。これに対する意見書の提出はありませんでした。公聴会の
公述意見についてご説明します。
1つ目は、光の森駅周辺に環状交差点を位置付けてほしいとの意見です。これについて
は、交通空間の整備方針の中で、利用しやすい道路空間づくりを整備の方針として記載し
ています。
2つ目は、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に分ける区域区分、いわゆる線
引きと言われますが、それを廃止するか、または、権限を市町村に委ねてほしいとの意見
です。これにつきましては、政令市を含む都市計画区域においては、区域区分を定める必
要があること、また、区域区分の決定権者は県及び政令市であることが、都市計画法で規
定されております。
3つ目は、熊本市近見の上ノ郷地区について、新駅を活用し、バスのサブターミナル用
地等としての利活用すべきとの意見です。これについては、上ノ郷地区は、地域核に位置
付けており、交通結節の強化を図ることをマスタープランに記載しています。また、熊本
城公園が広域総合都市拠点で囲まれていること、一方、熊本駅西口広場が広域総合都市拠
点から除かれているのはおかしいとのご意見です。これについては、熊本城公園は観光文
化等の広域を対象とした都市機能の1つであることから広域総合都市拠点に含めておりま
す。また、広域総合都市拠点をはじめ、将来市街地像図は、おおむねの位置、広がりを示
しているものであり、西口広場は広域総合都市拠点から除外しているものではございませ
ん。
以上のことから、それぞれのご意見をいただきましたが、素案の修正は行なっておりま
せん。
以上で、熊本都市計画区域マスタープランの変更についての説明を終わります。
ご審議の程よろしくお願いします。
両角議長(会長)
はい、有り難うございました。みなさまのお手元の資料、議第1303号の1ページの
ところがあるかと思います。そこに理由書が書いているかと思います。前の計画から10
年が経過した、人口、尐子高齢化の到来、あるいは熊本市の政令市移行、あるいは防災対
策といったようないろいろな状況が変わってきているから改訂するんだということでござ
いました。エコ・コンパクトな都市づくりといったような紹介があったかと思いますが、
そのような方針・目標等を描いたうえで、みなさまのお手元の資料で言いますと議第13
03号の11ページという折り畳みのページがあるかと思いますが、この絵にあるような
形での都市構造を持った都市にするんだというような方針が書かれていたと思います。内
容につきましては、ちょっと戻っていただきまして、1303号の3ページ、そこに目次
があると思います。先ほどと同じような形で、都市計画の目標、区域区分の有無あるいは
区域区分を定める際の方針、それから主要な都市計画決定の方針、最後に都市計画の進行
管理といったような構成で記載がされております。
区域区分につきましては、先ほど意見書の中にもございましたが、9ページをお開き、
議第1303号の9ページを、違うか、12ページですか12ページを、小さいほうの数
字でしたか、失礼しました、議第1303号の12ページをご覧いただきたいと思います。
冒頭のところに区域区分決定の有無ということで区域区分を定めると、先ほどご説明ござ
いましたように政令市を含むと都市圏の場合は定めると決められてるということでござい
ます。区域区分の概ねの人口ついても記載があるところでございます。
あとは、個別の、項目別の方針が書かれておりまして、最後1303号の32ページ、
ここに都市計画の進行管理といったような形で、評価指標を用意して都市計画がどの程度
進捗できているか市街地居住率、あるいは主要都市施設等整備率こんなことでどの程度都
市計画が完成できているかを管理しますといったような、こんな項目が入ったところが新
しい結果だと思います。こんな形でこの都市計画マスタープランが用意されたということ
でございます。この件につきまして、ご意見、ご質問を頂ければと思います。
井手委員
今回、大水害等の社会情勢が変化という形の改正ということでございますけども、熊本
港あたりの資料を見ますと拠点ということになっておりますが、なにが拠点なんでしょう
か。船舶がくるから、そこを拠点として物資の流通の拠点にしようというような感覚であ
ろうかと思いますけど、災害がきた、熊本港がなくなったらどうしますか。それとまたで
すね、海岸線沿い、ここ全部マイナス0メートル地帯なんですよ。災害がくるということ
は、例えば地震が来て堤防が切れて西南部の方ですね海岸の方、ゼロメートル地帯で避難
する場所がないんですよ。これって、熊本港を拠点とするならば、ゼロメートル地帯に避
難場所を作りましょうと、そういったところも、踏み込んだところのやっぱり計画にして
いかんと、ただ、優良農地ですというところの一括りじゃね、西南の人は納得しないと思
うんですよね。
それと、もう一点が、調整地区は家を建てられません。優良農地ということで。いま小
学校の統廃合が熊本市も進んでおります。松尾地区なんて言ったらもう小島に移転すると。
それが終わったら中島小とか天明・飽田の西の方の学校、これ全部統廃合ですよ。どうい
うことかというと、家が建てられんから、こうやって、統廃合していかんと学校が成り立
たんという状況下になって、今回の定期の中でそういった配慮がひとつもなってない。分
かります、言っている意味。ね、計画上難しいですということは良くわかります。分かる
けども、文言的にね、均衡ある都市計画いうことを考えながら、勘案しながらですよ、東
部とか東部地区と西部地区の格差、人口格差こうゆうのが考えて、配慮しながら都市計画
をしていくというのが、私は、本当の意味の都市計画であろうと思うんですね。これが改
正されるのは10年後ぐらいですよ、またやるのは。なんでも一緒ですよ。例えば、集落
内開発制度を緩和するとか、そういったことはできないんですか。これは納得できません。
反対します。
竹田都市計画課審議員
まず、広域防災、防災の件につきましては、大災害時の物資輸送ということで海運によ
る物資輸送というのは有効だというところもあって、熊本港を広域防災拠点に位置付けて
おります。ただ、委員がご指摘のとおりですね、道路が冠水したらせっかく港に荷物が届
いても運べないんじゃないかと、いろいろそういったことはございますけど、そういった
ものは具体的な実施計画の中で盛り込んでいきたいと思っております。それと、西部地区
の方が家が建てられないということ、優良農地というところと市街化調整区域であるとい
うことがあろうかと思います。市街化調整区域の土地利用につきましては、議第1303
号の17ページから18ページにですね、市街化調整区域の土地利用の方針というものを
記載しております。その中の1303号18の④なんですけれども、秩序ある都市的土地
利用の実現に関する方針ということで、やはり市街化調整区域においては尐子高齢化が進
展し地域の活力の低下がみられる既存集落も存在する、そういった課題を私どもも認識し
ております。このような課題に対応するため、無秩序な市街地の拡大抑制や優良な農地と
の健全な調和など、市街化調整区域の基本的な考えの下、計画的で秩序ある土地利用を誘
導していく、ということで。
井手委員
いっしょじゃないですか。いっしょじゃないですか、今までと。踏み込んでないですよ。
竹田都市計画課審議員
ここはちょっと踏み込んだ形で、前回より踏み込んだ形で書いたつもりでございます。
井手委員
実施するときに考えますなんて言ったって、都市計画本体ができてないんですから、実
施できるわけないじゃないですか。実体がないんですよ、協議する。実施するときに考え
ますなんたって、これは言葉のあやですよ。実際実施するときそういうのは出来ませんで
すよ。元から計画がないんだから。何年も何年も言ってきたじゃないですか。1区と2区
に分かれてます、例えば選挙でいくならば12人と5人ですよ。同じ面積で。そこから違
ってくるんだ、この西南部地区というのは。そういうのを、もうちょっと踏み込んで考え
ないかん。これは、もうちょとすれば、10年すればなくなりますよ、西の方は。小学校
なんてありませんよ。そういったところも勘案しながら、ちゃんと都市計画というものは
作っていかないと、私はダメと思いますよ、これ。街中優先というだけじゃないですか。
松永都市計画課長
ちょっとよろしいでしょうか。井出委員ご指摘のとおりですね、よく区域区分・線引き
制度の中で、市街化区域、特に市街化調整区域の問題、いろいろ顕在化しております。熊
本市だけではなくて、東部の合志であるとか益城であるとか周辺市町も同じような内容と
おもいます。所謂調整区域の中でなかなか過疎化・高齢化が進んでなかなかコミュニティ
の維持ができない、集落補充ができないといった実態は充分我々も把握しているつもりで
す。ただ、一方で、土地利用の視点からも言うと、委員ご指摘のように農政サイドの観点、
優良農地を守るという観点があってなかなかそのあたり厳しいというのは委員ご指摘のと
おりです。ただ、そういった中でですね、このままでなかなか調整区域をほったらかしで
いいのかという観点もあるんで、ただ、いろいろな都市計画法改正の中で、御承知のとお
り、もう、調整区域で開発可能なのは先ほどご指摘あったように集落内開発制度、及び都
市計画法に基づく地区計画、この2つのやり方しかない。あとは、線引き見直しの時に計
画的市街地の開発である区画整理等の面的整備手法でやると、というようなやり方なんで
すけども、そういった既存の制度をいかに活用しながらですね、調整区域内の集落なりの
活性化をいかに図っていくかについて、周辺市町も合せてですね現在も相当詰めているん
ですがやっていく課題であるということは充分認識しているところです。ただ、マスター
プランの中で全体的な都市の方向性を定めているものなんですから、きめ細かな制度まで
踏み込めていないんですけども、実際はですね、先ほど竹田が言いましたように調整区域
の中でもある程度計画的な市街地といった、いわゆる計画的な小さな拠点というものを維
持しなければいけないなという認識は持っておりますので、この中で今後詰めていくかな
と思っております。以上です。
井手委員
その話はよくわかります。それが出来ていない、できていないというのが現状なんです
よ。熊本市周辺の校区、小学校等をね、もうちょっと賑いのある学校にしていくというよ
うなことを、周辺のところは校区というところで動いているんですよ。そこで街ができて
いくと、その小学校の核がなくなると、どうなりますか、そこの校区は。そこのへんは良
く勘案して今回やっていきたいと思いますし、最初に言いました今回の理由の中で災害と
いう言葉が出てきました。先ほど言いましたように、この西南部地区はマイナスゼロメー
ター地帯です。そこに何らかの防災拠点、避難場所等々の何らかの文言を盛り込んで下さ
いよ。それ如何ですか。あのね、熊本港は防災拠点でやってます。先程云ったとおり。そ
こに通じる道はマイナスゼロメーターですよ。どう思いますか。そういうところも勘案し
て、ただ、熊本港を拠点にするんだっていうことじゃあやふやなんですね。こうやって改
訂するならば、船の着くところを造り、利用し、尚且つ、それに通じる道路はちゃんと整
備し、そこのマイナスゼロメーター地帯の住民は、こういった避難場所を設置してもって
いきますとか、そういった文言を入れて下さい。如何でしょうか。
竹田都市計画課審議員
一応、今、議第1303号の30ページに防災系統の配置方針というものを書いており
ます。公園・緑地等というのは災害時において、避難者を収容し、生命を保護する避難地
と、
井手委員
そういうところはマイナスゼロメーター地帯ですよ。県が指定しているところは。
竹田都市計画課審議員
ですから、防災の、防災地の生活物資等の輸送中継基地等というところを、先ずは空港、
熊本港等・・・。
井手委員
では新港道路をあと5メートル上げるんですか。そう言うことですたい。何も変わらん
でしょうもん。10年変えんわけでしょうたい、これは。これは、ちゃんと考えてほしい。
西南部に住む住民としてたい。答えて下さい。
松永都市計画課長
熊本港のゼロメートルというのは非常に難しい問題で、はっきり申し上げて、確かに津
波というのは本県の場合はそれほどでなく高潮のほうがでかいんですけれども、確かにハ
ザードマップ等で考えると確かに西部地区は避難の場所というのが大事になってくるんで
すけど、それはもう充分認識しているんですけども、マスタープランの中でどの位書き込
めるという課題があるということで、これはあくまでも・・・。
井手委員
そういうデータは要りません。ここの理由の中に正しく謳ってあるじゃないですか。熊
本広域大水害等の社会情勢があるから改正するんだと。という大義名分がある中で、そう
いった危険性がある地区がある中で、なんでそういった文言でしか謳えないのかというこ
とを言いたいわけですよ。なんで改訂する意味がないじゃないですか。そこを聞かせて下
さい。まあ、いいです。これは要望に変えます。
両角議長(会長)
まず、背景としてこういうことでスタートした、防災計画というものはまた別途作られ
ていくんだろうと思います。特に、具体的には河川改修の問題から始まり、或いは、海側
の防潮堤の問題いろいろあろうかと思います。そういった個別の計画を考えていく上での
大きな方向づけをここで示しているということで、若干記載が弱いのではないかというご
意見を頂いたということで、それを一応ご意見があったということを付けて・・・。
井手委員
附帯決議でお願いします。決を採ってください。
両角議長(会長)
じゃ、防災についてもう尐し記載をしてほしいという付帯意見を付けて答申することに
ついて今意見を頂いております。その辺について、皆様のご意見を頂戴したいと思います
が、意見を付記するということで宜しいでしょうか。
~異議なしの声~
防災ということに対しての関心・社会的情勢を踏まえまして、もう尐し防災について今
後の方向づけが分かるような記載を付けてほしいというような意見を頂いたということを
付記したいと思います。他にご意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。それ
では、今のご意見を附して答申をしたいと思います。
審議:議第1304号
熊本都市計画区域区分の変更の件
両角議長(会長)
それでは、続きまして議第1304号熊本都市計画区分の変更の件(菊陽町、益城町、
嘉島町)この案件につきましてご審議いただきたいと思います。
こちらの議案につきましても意見書が提出されておりますので非公開になります。傍聴
者の方は、恐れ入りますが、係員の指示に従い退出をお願いします。よろしいですか、そ
れでは事務局から議案のご説明をお願いします。
竹田都市計画課審議員
議第1304号、熊本都市計画区域区分の変更について説明します。まず、区域区分に
ついて説明します。
都市計画区域は、住宅地や業務地などが密集した地域と、農村集落や農地が広がる田園
地帯に分けることができます。市街化区域は、赤の範囲のように、既に市街地を形成して
いる区域、あるいは、おおむね10年以内に、優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域
です。市街化調整区域は、緑の範囲のように、市街化を抑制すべき区域であり、都市施設
などの都市計画は、原則として定めず、開発は抑制されることになります。この2つの区
域に区分することを区域区分と言い、一般には、
“線引き”と言われています。これは、無
秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため定めているもので、熊本県内では熊本
都市計画区域においてのみ定めています。
区域区分の経緯についてご説明します。昭和46年に区域区分を導入しています。当初
の市街化区域面積は11,110ha です。その後、概ね10年毎にこれまで4回の定期見
直しを行ってきました。定期見直し以外でも随時変更を行っており、近年では、平成24
年に熊本市の合併に伴う都市計画区域の再編により、区域区分の変更を行いました。また、
平成25年には、第4回定期見直しで編入を保留としておりました嘉島東部台地地区を市
街化区域に編入しています。これらの変更を経て、現在の市街化区域の面積は12,48
3ha となっています。
今回は、前回の定期見直しから5年の経過でございますが、区域マスタープランの改訂
に併せて、5回目の定期見直しを行うものです。
区域区分の編入方針について説明します。市街化区域に編入する要件は、大きく2つご
ざいます。1つ目は、既に市街地を形成している区域です。2つ目は、計画的な市街化が
形成される区域です。これは、土地区画整理事業などにより、計画的な開発が確実に行わ
れる区域について区域編入を行うものです。一方、市街化の見込みがない区域等について
は、市街化区域から市街化調整区域に編入する場合もございます。
区域区分の決定権者について説明します。都市計画法の規定に基づき、熊本市の区域区
分は、政令市となりました熊本市が行います。熊本市以外の合志市、菊陽町、益城町、嘉
島町の区域区分は、熊本県が行います。今回付議しておりますのは、この1市3町分とな
ります。
市街化区域の規模の算定について説明します。市街化区域の規模につきましては、目標
年次である平成32年の市街化区域人口の予測から設定します。平成32年の人口推計は
約73万4千1百人であり、市街化区域の規模は、この人口が居住できる規模となります。
この規模の範囲内で、土地区画整理事業等の計画状況を踏まえ、設定することになります。
その結果、今回、72万9千人の規模である12,583ha で市街化区域を設定していま
す。なお、その残りについては、保留分として、今後、計画的な市街地整備が確実となっ
た地区が出てきた場合に、市街化区域を拡大してまいります。
それでは、今回の区域区分の変更箇所について説明します。今回の1市3町にかかる変
更につきましては、市街化調整区域から市街化区域に編入する箇所は、益城町の益城台地
東地区と、嘉島町の芝原(しばわら)地区の2箇所です。この箇所は、都市計画区域マス
タープランで地域核に位置付けた箇所です。また、逆に、市街化区域から市街化調整区域
に編入する箇所は菊陽町の武蔵ヶ丘北2丁目地区の1箇所で、合わせて3箇所になります。
それでは、個々の箇所について航空写真を用いて説明します。
まずは、益城台地東地区です。益城台地東地区周辺の航空写真です。付近には、九州自
動車道の益城熊本空港インターチェンジ、県道熊本益城大津線、県道益城菊陽線が走って
おり、市街化区域に編入する箇所は、グランメッセ熊本の東側、県道益城菊陽線の西側の、
赤で囲まれた区域です。面積は31.9ha です。益城町総合計画や益城町の市町村マスタ
ープランにおいて、益城町の西の拠点として位置付けられ、計画的に住宅地の形成を促進
する地区です。この地区において、土地区画整理事業が計画され、その事業の確実性が高
まったことにより、今回市街化区域に編入するものです。
次は、嘉島町の芝原(しばわら)地区です。芝原地区周辺の航空写真です。付近には、
国道266号、国道445号が走っており、市街化区域に編入する区域は、イオンモール
熊本の東側に位置する赤で囲んだ区域です。面積は6.3ha です。この地区周辺の青色で
示しております現在市街化区域となっている地域は、国道445号沿いや国道266号沿
いに土地区画整理事業等により市街地を形成してきた地域です。今回、嘉島町施行による、
土地区画整理事業が計画され、その事業の確実性が高まったことにより、市街化区域に編
入するものです。
次は、菊陽町の武蔵ヶ丘北2丁目地区です。武蔵ヶ丘北2丁目地区周辺の航空写真です。
この地区は、九州縦貫自動車道の東側に当たり、尚絅大学短期大学とその付属幼稚園に挟
まれた区域です。昭和46年から市街化区域に指定されていますが、この区域に隣接して
いる道路がないことから 市街地の形成の見込みがなく、周辺の農地と一体的に保全を行う
ため、市街化調整区域に編入するものです。
それでは、公聴会及び公告・縦覧の意見について説明します。昨年の10月及び12月
に公聴会を実施し、2名の方から公述がありました。この公聴会公述を踏まえ、計画案を
策定し、今年の2月10日から24日の2週間、計画案についての公告縦覧を行いました。
これに対し、1名の方から意見書の提出がありました。
まず、公聴会での公述意見について説明します。1つ目は、合志市と菊陽町も、益城町
や嘉島町と同様に、市街化区域への編入を要望されるものです。これについては、現時点
で、実施が確実な市街地整備計画がなく、実施が確実になった段階で市街化区域への編入
を検討したいと考えております。2つ目は、区域区分について、住民すべての意見徴収が
必要との意見。また、農地等の代替地を希望する者に対しての対応が必要との意見があり
ました。これについては、住民説明会、公聴会、意見書提出により意見徴収を行っている
ところでございす。また、代替地については、希望があれば町で対応することとしてます。
以上のことから、それぞれに意見について、素案の修正は行いません。
次に、公告縦覧の意見書について説明します。意見の要旨は、合志市野々島の土地につ
いて、市街化区域への編入を要望するものです。この箇所は人口密度が高くなく、既成市
街地から離れた箇所であり、既成市街地にはあたらないこと。また、現時点で、土地区画
整理事業等の市街地開発の計画がないことから、今回は編入しなかったものでございます。
以上で、熊本都市計画区域区分の変更についての説明を終わります。ご審議の程よろしく
お願いします。
両角議長(会長)
はい、有り難うございました。今、ご説明がございましたように、2件の市街化区域へ
の編入、1件の調整区域への編入、所謂逆線引きということでございまして、議第130
4号の12ページに位置図があるかと思います。大きな図ですね。下の方に赤く塗られて
いるところが今回調整区域から市街化区域に編入するというものでございます。それから、
市街化区域から調整区域に編入という逆線引きのやつは、図ではちょっと小さくて確認で
きないとおもいますが、上の方に逆1武蔵丘北と書かれているかと思います。詳細は、今
の案件でいきますと1304号の16ページに今の逆線引きのもの、或いは逆に市街化区
域に編入のものは1304号の14ページ、15ページに地図が入っているかと思います。
この案件につきまして、ご質問、ご意見を頂きたいと思います。如何でしょうか。よろし
いでしょうか。
~異議なしの声~
それでは、異議なしの旨答申したいと思います。それでは、事務局は、傍聴者入場の指
示をお願いします。
審議:議第1302号
熊本都市計画区域の変更の件
審議:議第1305号
菊池都市計画区域の変更の件
両角議長(会長)
お待たせしました。それでは、次の審議に移ります。議第1302号・熊本都市計画区
域の変更の件及び議第1305号・菊池都市計画区域の変更の件につきまして、これは表
裏一体の関連にございますので、一括して説明し、委員の皆様からご意見をいただきたい
と思います。では、事務局から議案のご説明をお願いします。
竹田都市計画課審議員
議第1302号、熊本都市計画区域の変更、及び議第1305号、菊池都市計画区域の
変更の2議案について、一括して説明します。
まず、都市計画区域の位置について説明します。熊本都市計画区域は、先ほどもご説明
しましたが、熊本市、合志市、菊陽町、益城町、嘉島町の2市3町からなる都市計画区域
です。
一方、菊池都市計画区域は菊池市の中心部と南部を含む地域になっております。それで
は、熊本都市計画区域及び菊池都市計画区域の変更概要について説明します。赤丸で示し
た位置で、熊本市と菊池市にまたがり、土地改良事業、いわゆる圃場整備が施行されまし
た。施行に伴い、熊本市と菊池市の市境界が平成26年9月1日に変更されています。こ
れを受けて、今回、熊本都市計画区域及び菊池都市計画区域を変更するものでございます。
もう尐し拡大した図でご説明します。付近には、九州自動車道、国道3号、国道387号
が走っており、また、合志川が流れています。熊本都市計画区域及び菊池都市計画区域の
変更箇所は、熊本市北区植木町と菊池市泗水町の市境界部分になります。さらに拡大した
土地改良事業の図面です。この地区では、熊本市と菊池市をまたがって、農地の集団化、
大型機械による省力化、生産コストの低減を目的に、基盤整備が行われた結果、農地の区
画が変更となりました。それに伴い、熊本市と菊池市の境界が変更されたものです。
具体的に都市計画区域の変更内容について説明します。青の線が、熊本市と菊池市の旧
境界になります。左側が熊本都市計画区域で、右側が菊池都市計画区域です。土地改良事
業が市境をまたがり実施されたことにより、熊本市と菊池市の境界が変更されました。そ
のため、赤で示しております部分0.3ha を菊池都市計画区域から熊本都市計画区域に変
更するものです。また、あわせて、青で示した部分0.3ha を熊本都市計画区域から菊池
都市計画区域に変更するものです。航空写真での現状はこのようになっております。
以上で、熊本都市計画区域、菊池都市計画区域の変更についての説明を終わります。ご
審議の程よろしくお願いします。
両角議長(会長)
はい、有り難うございました。今ご説明がありましたように、土地区画整理事業、圃場
整備事業をやったのに伴って、熊本市と菊池市の境界が変更になった、これに合わせて都
市計画区域も変更したいという議案でございます。1303号というのが熊本都市計画区
域側から見た議案、それから1305号が菊池都市計画区域側からみた議案ということで、
内容は表裏一体の関係でございます。何かこれについて、ご意見、ご質問はございますで
しょうか。よろしいですか。それでは、特にご異議ないようですので、この2つについて
特に意見無しということで答申したいと思います。
以上ですべての議案の審議が終了しました。本日議決しました事項については、早速、
知事あて答申したいと思います。委員の皆様には活発なご意見いただきましてどうも有り
難うございました。じゃ、事務局にお返ししたいと思います。
松永都市計画課長
両角会長有り難うございました。委員の皆様、ご審議有り難うございました。
審議会の県知事への答申を受けまして都市計画の手続きを進めたいと思います。なお、
本日、使用しました「意見書」につきましては、お持ち帰りなされないようにお願いしま
す。
本日は、長時間にわたりご審議いただきありがとうございました。これをもちまして、
第145回熊本県都市計画審議会を閉会します。
なお、県庁駐車場をご利用の方は、駐車場スタンプを押印しますので受付までお持ちく
ださい。
【午前11時54分閉会】
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