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Ⅱ. 調査研究のまとめ

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Ⅱ. 調査研究のまとめ
Ⅱ. 調査研究のまとめ
1. 退職給付制度について
①
退職給付制度の
退職給付制度の有無:
有無: 当年度の調査対象である希望退職者を募った企業の有効
回収サンプル数 71社の内、退職一時金制度もしくは企業年金制度ありと回答した
企業は 70 社(98.6%)。残りの 1 社は希望退職を実施したが退職給付制度は未導入
の企業であった。
②
導入制度:
導入制度: 有効回収サンプル数 71 社の内、退職一時金と企業年金制度の両方を
導入している企業 40 社(56.3%)、企業年金制度のみを導入している企業 18 社
(25.4%)であり企業年金制度を導入している企業は計 58 社(81.7%)であった。退職給
付制度を有する企業 70 社の内、導入している制度の種別として確定拠出年金(企
業型)が 25 社(35.7%)と最も多い。次いで確定給付年金(規約型)が同 19 社(27.1%)、
厚生年金基金が 12 社(25.7%)となった(複数回答)。
③
退職給付金の
退職給付金の算定方式:
算定方式: 退職給付制度を有する企業 70 社の内、採用されている
退職給付金の算定方式はポイント式が 33 社(47.1%)と最も多い(複数回答)。
④
退職理由による
退職理由による退職金支給額
による退職金支給額の
退職金支給額の差異:
差異: 退職給付制度を有する企業 70 社の内、自
己都合退職と比較した場合に退職金支給額に差異のある退職理由としては、会社
都合(早期退職) 55 社(78.6%)及び定年 48 社(68.6%)が多い(複数回答)。
2. 希望退職制度について
① 希望退職制度の
希望退職制度の有無:
有無: 有効回収サンプル数 71 社の内、常勤従業員数別では 100
~299 人規模の企業 26 社(36.6%)、1,000 人以上の規模の企業 23 社(32.4%)が多い。
業種別には製造業 35 社(49.3%)、非製造業 36 社(50.7%)とほぼ同数を占める。
② 希望退職制度の
希望退職制度の実施期間:
実施期間:有効回収サンプル数 71 社の内、募集受付期間の主な
設定としては 1 週間~2 週間未満 19 社(26.8%)、1 ヶ月~2 ヶ月未満 15 社(21.1%)、2
週間~3 週間未満 14 社(19.7%)が多い。応募状況に応じて同年度内に追加で応募を
実施する企業も見られた。また、募集締切後から退職日までの期間設定としては 1 ヶ
月~2 ヶ月未満が 34 社(47.9%)と約半数を占めた。
③ 制度利用人数:
制度利用人数:有効回収サンプル数 71 社の内、希望退職の募集人数に対して応募
6
率が 100%を超えた企業は 28 社(42.4%)、応募率が 90%以上の企業は 38 社(57.6%)で
あった(募集人数未設定の 4 社及び現在実施中の 1 社を除く。)。
応募者に実際に希望退職制度を適用した適用率が 100%に達した企業は 65 社(9
1.4%)であった(現在募集実施中の 1 社を除く)。
④ 適用条件:有効回収サンプル数 71 社の内、設定した条件としては「年齢」が 41 社と
最も多く(複数回答)、その内、適用開始年齢は「30 歳以上」と 30 代の従業員を対象と
している企業が 16 社(39.0%)であり、早期退職優遇制度と比べて幅広い年齢を対象
としている。
⑤ 適用支給率・勤続年数:有効回収サンプル数 71 社の内、希望退職者に適用される
適用支給率は「定年・会社都合」が 30 社(42.3%)と多く、「定年(会社都合と支給率が
異なる場合)」1 社(1.4%)、「会社都合(定年と支給率が異なる場合)」18 社(25.4%)を加
えると定年ないしは会社都合が 49 社(69.1%)となり主となっている。適用勤続年数に
関しては「退職時の勤続年数」とする企業が 62 社(87.3%)であった。
⑥ 再就職支援:有効回収サンプル数 71 社の内、希望退職の推進施策として再就職支
援を実施している企業が 63 社(88.7%)と大半を占める。63 社の再就職支援の内容と
しては「再就職支援会社と契約し、再就職先のあっせん・情報提供」が 55 社(87.3%)と
多く、また、「自社による再就職先のあっせん・情報提供」が 9 社(14.3%)であり、次の
キャリア支援・就職サポートを実施することが基本的な再就職支援方法となっている
(複数回答)。
⑦ 退職の優遇措置:有効回収サンプル数 71 社の内、退職金への特別加算を「基本月
給×月数で定める」とする企業が 43 社(60.6%)と最も多い。その他の優遇措置として
は「未消化有給休暇の買上げ」をする企業が 27 社(38.0%)となっている。
3. 早期退職優遇制度について
① 早期退職優遇制度の有無:希望退職を募った企業 71 社の内、早期退職優遇制度も
実施している企業は 22 社(31.0%)を占め、過去に早期退職優遇制度を実施したが現
在は廃止している企業は 6 社(8.5%)のため、過去分も含めると 28 社(39.4%)は早期退
職優遇制度を実施した実績があった。
② 早期退職優遇制度の発足時期:早期退職優遇制度を実施した実績がある 28 社の
内、1995~2005 年にかけて早期退職優遇制度を導入した企業が 13 社(46.4%)、
7
1980 年代から発足させている企業が 7 社(25.0%)、1980 年以前が 1 社(3.6%)あった。
③ 適用条件:
適用条件:早期退職優遇制度を実施した実績がある 28 社の内、設定した応募条件
としては「年齢」が 24 社と最も多く(複数回答)、その内、適用開始年齢は「45 歳以上」
を対象としている企業が 23 社(95.8%)と大半を占めており、早期退職優遇制度は希
望退職制度と比べて高めの年齢層を対象としている。
④ 適用支給率・
適用支給率・勤続年数:
勤続年数:早期退職優遇制度を実施した実績がある 28 社の内、早期
退職者に適用される適用支給率は「定年・会社都合」が 13 社(46.4%)と半数を占め、
「定年(会社都合と支給率が異なる場合)」、「会社都合(定年と支給率が異なる場合)」
を加えると定年ないしは会社都合が 20 社(71.4%)となり主となっている。適用勤続年
数に関しては「退職時の勤続年数」とする企業が 23 社(82.1%)であった。
⑤ 再就職支援:
再就職支援:早期退職優遇制度を実施した実績がある 28 社の内、早期退職の推進
施策として再就職支援を実施している企業は 13 社(46.4%)であった。13 社の内、再
就職支援の内容としては「再就職支援会社と契約し、再就職先のあっせん・情報提
供」が 10 社(76.9%)と最も回答数は多く、次いで「再就職活動のための特別休暇(休
職)の付与 」が 6 社(46.2%)あり、希望退職制度と同様に、次のキャリア支援・就職サ
ポートを実施することが基本的な再就職支援方法となっている(複数回答)。
⑥ 退職の
28 社の内、退職金への
退職の優遇措置:早期退職優遇制度を実施した実績がある
優遇措置
特別加算を「基本月給×月数で定める」とする企業が 6 社(21.4%)、「定額」が 4 社
(14.2%)、「割増率を定める」が 3 社(10.7%)と各社で優遇措置についてはばらつきが
ある。
4. 退職金モデル額について
① 自己都合退職と
自己都合退職と制度利用時の
制度利用時の退職金比較:
退職金比較:自己都合退職を基準として希望退職を
利用した場合と早期退職優遇制度を利用した場合との割増率は、各社で設定は異
なるが、全般的には 45 歳、50 歳、55 歳の順に高く設定している。
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