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インドによる鉄鋼製品に対するセーフガード措置等について
外務省と同時発表 平成 28 年 12 月 21 日 インドによる鉄鋼製品に対するセーフガード措置等についてWTO協定 に基づく協議を要請しました 12 月 20 日、我が国は、インドが昨年 9 月 14 日から課税を開始した鉄鋼製品に対す るセーフガード措置等について、インドに対し、WTO協定に基づく協議を要請しまし た。 1.概要 (1)セーフガード措置 インドは平成 27 年 9 月 7 日から鉄鋼製品に対するセーフガード調査を開始しました。平 成 28 年 3 月 29 日、インドは鉄鋼製品の輸入増加によりインド国内産業が重大な損害を 受けている及びそのおそれがある旨の最終決定に基づき、平成 27 年 9 月 14 日から発 動している暫定措置に続いて確定措置を開始しました。 我が国は、今般のセーフガード措置は、調査当局の認定や調査手続の進行に瑕疵があ り、関税及び貿易に関する一般協定(GATT)及び WTO セーフガード協定に違反する可能 性があると考えています。 (2)最低輸入価格制度 平成 28 年 2 月 5 日、インドは鉄鋼製品に最低輸入価格を設定し、この価格を下回る製 品の輸入を禁止・制限する措置を開始しました。 我が国は、本措置は、関税及び貿易に関する一般協定(GATT)に違反する可能性があ ると考えています。 上記から、我が国は、問題の解決に向け、WTO協定に基づく協議要請を行いました。 2.今後の予定 具体的な協議日程については、今後、インドとの間で調整していく予定です。 (参考1)セーフガードとは WTO 協定に定められた緊急措置であり、輸入国政府が、自国の産業に重大な損害を与える輸入の 急増に対して、その損害を防止するため、対象製品について関税引き上げや輸入数量制限を行うも のです。 (参考2)本件セーフガード措置の概要 インドに輸入される鉄鋼製品について、平成 27 年 9 月 14 日から 2 年 6 か月間、追加関税が賦課さ れます。追加関税率は、最初の 1 年間は 20%、その後 18%、15%、10%と半年毎に逓減されます。 (参考3)WTO協定に基づく協議とは WTO協定は、問題となっている措置がWTO協定に違反するか否かをWTOの小委員会(パネル。第 一審に相当します。)に付託するに先立ち協議を行うよう義務づけており、合意による問題解決が奨 励されています(WTO協定附属書二 紛争解決に係る規則及び手続に関する了解第 4 条)。 (本発表資料のお問い合わせ先) ・WTO紛争処理全般について 通商政策局 通商機構部参事官 西脇 担当者:河合、平家、近添 電 話:03-3501-1511(内線 3056) 03-3580-6596(直通) 03-3501-1450(FAX) ・鉄鋼産業について 製造産業局 金属課長 山下 担当者:平木 電 話:03-3501-1511(内線 3661~6) 03-3501-1926(直通) 03-3501-0195(FAX) ・日印経済関係について 通商政策局 南西アジア室長 阿部 担当者:高岡、石野 電 話:03-3501-1511(内線 3011~5) 03-3501-1953(直通) 03-3501-5898(FAX)