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全学で取り組むアクセシビリティ~英国公開大学の経験から

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全学で取り組むアクセシビリティ~英国公開大学の経験から
講演3
全学で取り組むアクセシビリティ~英国公開大学の経験から~
マーティン・クーパー氏
広瀬/マーティン・クーパー先生にお話していただきます。先生は世界で最も有
名で、最も学生数の多い、遠隔高等教育の牙城である英国の公開大学、The Open
University、OU と言いますが、アクセシビリティのリーダーとして、OU を支え
ている先生です。私たち放送大学は、OU をモデルにここまで頑張って来ました。
しかし、いろいろな意味で違いもあります。その内容について、今日はじっくり
聞いて下さい。クーパー先生よろしくお願いします。
クーパー/日本の放送大学のセミナーにお招きいただきありがとうございまし
た。光栄です。日本に来るのは初めてです。私はショッピングはあまり好きでは
ありませんし、私にピッタリの洋服もなかなか見つからない気がします。ここを
歩いていると巨人のような気がします。
英国公開大学についてお話します。伝統的な対面での講義について知りた
ければ、後で私にコンタクトをとって下さい。
私はシステムエンジニア出身で、障害者に教育してきました。1990 年以降、
支援技術を使うことで、障害者をできるだけ自立させたいと思いました。かなり
昔の事になりましたが、彼らを教育に、特に高等教育レベルにどうアクセスさせ
るか教育してきました。公開大学には国際的な研究プロジェクトもあります。産
業的視点や障害者の方々をまとめ、大学内部のプロジェクトや、特定のニーズに
合わせた対応もしています。
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皆さんの中には教育工学を学んだ方もいらっしゃると思います。理論もさ
ることながら、技術によって教育学習がどう影響されるのか興味があります。
技術開発も行っています。新技術も早期にとり入れる事が多いです。学習のサポ
ート技術を考えています。この研究所では、アクセシビリティの分野で、6 人~
7 人が研究しています。
OU の紹介をします。皆さまにどう関連するか考えていただきたいです。
英国の大学とはかなり違っていて、日本の大学ともかなり違うと思います。
まず、非常に大規模であることです。どうカウントするかによりますが、24 万
人以上の学生がいると言われています。
午前中のプレゼンテーションで、日本の高等教育の障害学生数について話
がありましたが、OU には非常に多くの障害学生がいます。ヨーロッパの他の地
域より障害学生の数が多いと思います。障害のある学生を大学別や国別で比較
するときは、気をつけないといけません、カウントの仕方が違うからです。
米国では法的定義を使っています。幅広い定義なので、実際にカウントする人々
とは、長期的に学習に影響を及ぼす障害のある方、疲れるので頻繁に休まないと
いけないとか、視覚障害、身体の障害があるとか、学習障害、ディスレクシアも
含まれます。
この公開大学のモデルは、日本の放送大学とは違うと思います。チューター
を使って教育を行っています。他の大学でもチューターは活用されていて、アル
バイトとしてやっている人もいます。このチューターと呼ばれる講師は、学生と
コンタクトをとります。20~30 人に 1~2 人のチューターがつきます。学生が教
育にアクセスできない場合、チューターが最初に対応します。すぐに答えはない
かもしれない、専門性はないかもしれないのですが。7 千名のチューターがこの
ような役割を果たしています。チューター制度は学習モデルとして、長年開発さ
れてきたものです。オープンな遠隔学習といわれます。学生をこのような形で支
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援をしていきたいと考えます。近年はますますインターネットベースになって
います。
OU は 45 年前に開始しました。当時は多くの本を使い、ラジオやテレビの
教材も使っていました。現在では、ラジオはあまり使わず、ビデオやオーディオ
はオンラインでメディアの一環として活用しています。
なぜアクセシビリティが重要なのでしょうか。それは公開大学の使命でも
あります。通常なら高等教育にアクセスできない人にも提供しようというもの
です。公開大学に入学するために、高卒の資格やその他の試験を通ることは求め
られていません。人にも場所にも、開かれた大学です。社会的な正義というアジ
ェンダを持っており、教育の機会を提供したいと考えています。また、質の高い
教育であることも我々の大学の使命であります。
2014 年において、1 万 9 千人の学部生が障害を自己申告しており、これは
全体の 12%です。これは今朝のプレゼンテーションで紹介された数字より高い
ですが、障害学生の数は増えているのです。その理由としては、英国での財源の
ルールが変わったので、コースにより多くの予算を使うのであれば、サポートが
より充実します。それにより成功が担保されます。
その他、教育に関して、以前とデータが変わってきています。まず大学に自
分の障害を申告しないといけない。そうでない場合は、Yes か No をいわなけれ
ばなりません。英国の場合、現在の法律で、特に関係があるのは、平等法です。
すなわち、2015 年の障害者差別禁止法です。2011 年の教育法。1995 年の障害者
差別解消法もあります。2011 年以降、これらの法律が同じようなことを述べて
います。教育機関は障害学生を障害を理由として差別してはならない。同時に合
理的な調整によって、障害者が教育が受けられるように支援しなくてはいけな
いのです。あらゆる教育面での支援をしなくてはなりません。またこれらのニー
ズは前もって想定していなくてはなりません。学生が学校に来て、何とかしなけ
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ればとパニックになり、解決策を見つけるのではなく、障害者が学校に来ること
を事前に想定してちゃんと対処しなくてはいけないことを意味しているのです。
SeGA というプログラムを紹介します。これはよりよいアクセシビリティの
確保です。これは公開大学の内部のプログラムです。大学内で行っています。
最初の段階から私は関わっています。公開大学では、障害学生のニーズに応えよ
うとする長い歴史があります。例えば、視覚障害のある人に対するプログラムは
1985 年以降に始まりました。障害のある方々が野外活動に行けるようにもなっ
ています。穀物のサイロは縦割りになっています。いろいろな部門が互いに交流
しないというユニット間の縦割りの体制を意味しています。ユニットの関連性
が欠如していたということです。障害者のニーズにしっかりと対応する必要が
あります。いくつかの科目において、障害学生のためにちゃんとできているもの
もあれば、他の科目ではそれほどよくないときもあります。学生が誤った期待を
してしまうことがあります。最初にとった科目は良かったが、それより難しい科
目は学術的にも難しく、実際のアクセスもより困難になったこともあります。
私のようなアクセシビリティの専門家がいますが、全てのチームをサポートす
ることはできません。
科目は、主にそれぞれのチームが担当します。最初は 5 人くらい、場合によ
っては 25 人、あるいは 30 人くらいでチームを構成しています。1 つの学問領域
アカデミックで構成しています。この専門家のチームがコースを作って、メディ
アの専門家、教育学の専門家や編集者と協力します。これらの科目にはチュータ
ーがいます。
SeGA は立ち上がるのに時間がかかりました。2006 年にワークショップを
開き、ここでいろいろな問題があることがわかりました。上層部がコンサルトを
雇って調べましたが同じような結果が出ました。これによって行動が取られる
ことになりました。ワークショップで目標を設定し、時々修正し、前に進めるこ
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とになりました。初めてそれが進歩へとつながりました。2011 年の 6 月以降の
ことです。
ここで、アクセシビリティの様々な側面について話します。公開大学でどう
対応しているかという話をします。まず最初に、技術的なアクセシビリティです。
英国の法律では詳細な技術的なものを定めていない。
「合理的な調整」の定義は
しっかりと定められていません。オンライン教材に対するアクセスを問題にし
ています。WCAG2.0 というのがありますが、W3C の提言です。これはウェブの
標準化基準です。英国法で「差別」が問われた場合に引用されます。WCAG2.0
は包括的なアクセシビリティのリストをカバーしています。そして、オンライン
の学習に提供できるようにしています。これはほんの一部です。これについては
後でもう少し申し上げますが、ここにリンクが張ってあります。このWCAG は、
日本語版を作る作業が進められています。参照資料が必要であれば私のところ
にあとで来て下さい。
なぜアクセシビリティに全学で取り組まないといけないのでしょうか。重
要なことは我々がメディアに対するアクセスを提供しようとしているのではあ
りません。SeGA の目標は、責任や義務を明確化する事で、誰が何を誰のために
するのか、誰に報告すべきかです。これはカリキュラムに対するアクセスを改善
するためのものです。職員の役割や責任を明確化するためです。
「合理的な調整」
に対する文言の改善です。1 つの科目でそれができれば、他の科目でも活用でき
ます。そして、調整の全体的費用を削減したいと考えました。また、それと同時
に組織としての知識を高めて、アクセシビリティのベスト・プラクティスを広め
たいと思います。これは大学全体でも広がっていました。アクセシビリティのレ
ベルの可視性を高めたいと思いました。スタッフ、学生、チューターがアクセシ
ビリティへの理解を深め、どう改善しているのか、どのようなリソースを活用し
たら良いのかがわかるようになっています。
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このスライドは、役割を示しています。全ての役割を網羅しているわけでは
ありません。スライドを書いたあとに組織変更がありましたが、役割は続きます。
どの部門に属するかが変わっています。細かいことを申し上げて皆さんを退屈
させたくないと思っています。このモデルでは、科目制作にあたって事前に準備
をします。1 年~3 年前から準備します、その科目の規模や特性にもよりますし、
モジュールチームがリードします、これは 20~30 名、小さなコースでは 5 名ぐ
らいのチームです。彼らは全体的責任を持って、モジュールがアクセシビリティ
を提供しているかを担保していきます。彼らは合理的調整の記録および開発を
行います。
技術開発者もいます。OU には、LTS (Learning and Teaching Solutions)と呼ば
れているユニットがあり、そこが電子メディアと印刷メディアの責任を持って
います。彼らの仕事は技術的アクセシビリティを提供することです。WCAG 2.0
のガイドラインをオンラインメディアで満たしたい場合や同時に、フォーマッ
トの開発にも関わっています。トレーニング教材も提供し、この 2 つの役割を
支援します。個々の科目チームやプロジェクトや教育メディアの人にもコンサ
ルテーションし、開発テストも行います。
学習教材に関しては、専門家の視点から分析して、また学生が実際に活用で
きるかも見ていきます。非常に重要なのは、学生が登録して、どの科目を学ぶか
を考える際に、チームに対して登録担当者、コールセンターのような形でつなげ
て、コースのアクセシビリティの状況を知らせます。
学生へのサービス業務もあります。あらゆる面での学習支援がカバーされ
ています。また、障害学生のための学習補助を提供したりします。ニーズセンタ
ー、アクセスセンターでは、評価を行い、どのような支援技術がその学生に適し
ているかを教えます。
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実際に科目が提供される段階となると、チューターは、チューター地域の障
害アドバイザーとも連絡をとることができます。ですから、その場所において
個々の障害学生へのサポートが行われます。更に調整をして個人のニーズを満
たしていきます。予測できなかったことにも対処します。
また、カリキュラムアクセスというものもあり、できるだけ早く問題を解決
します。追加対応が必要なら、大学がそれを考え、それができないなら、代替案
を考えます。この科目チームに対しても、フィードバックを行います。私の研究
所がこういう役割を全てサポートしています。
なぜ、この科目チームが科目のアクセシビリティについて全体的責任を持
つようになったのでしょう。導入しようとした時には、かなりの抵抗がありまし
た。科目チームは、自分たちが専門家ではないと言っていました。しかし、OU
がアクセシビリティを提供したいのは、指導する場面と、学習する場面です。科
目チームこそが学習内容の専門家であり、何を教えるか、どのように教えるかに
ついて分かっています。ある程度、支援は必要かも知れませんが、当初の学習内
容に、アクセスできない場合の代替案を提案するには、科目チームという立場が
ベストなのだと思います。
学習への調整や配慮が必要な場合は、常にたずねなければいけません。本来
の学習目標を達成できているのか、と。時には、特定のメディアをアクセシブル
にするため、過度に労力を費やす必要がない、ということもあります。あなたが
教えようとしているのは、その教え方では適切ではない場合があるからです。
アートの導入科目で、西洋美術に関するいろいろな写真を見て、ヨーロッパ
の芸術において遠近法がどう使われているか教えていました。しかし、これは視
覚障害者の人には意味がないかもしれません。西洋美術の歴史や歴史の比較を
教えることで、このコースの全体的目標を達成できると思ったからです。
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私達が全ての科目で提供してほしいと考えているのが、アクセシビリティ・
ガイドです。アクセシビリティの配慮をモジュールの中に取り込みます。まず学
生に焦点をあて、このような配慮の使い方を説明します。
今、スクリーンに映っているのが以前のガイドの内容です。他の機関も同じ
だと思いますが、いろいろなコンテンツ、オンラインで提供しているところと同
じです。たくさんのツールを使っています。日本の放送大学と同じものも使って
います。少し変更、修正しました。
その他に、オンラインでデータを共有できる e-portfolio や Wikispaces、かつ
ての Elluminate、今は Blackboard Collaborate と呼ばれる学習プラットフォームな
どを使っています。アクセシビリティというのは意思決定プロセスの一部でな
ければいけません。開発したり、第三者から購入するときです。インフラのツー
ル、例えば、バーチャルラーニング、学習管理システムなど、こういうツールは
多数のコース提供に影響します。根本的な障壁があれば、学生にとっても障壁に
なってしまいます。別の見方をすれば、もしうまくやれば、科目チームの作業を
ずいぶん減らすことになります。元々インフラに組み込まれることになるから
です。責任者の負担軽減になります。継続的な改善が必要です。既知の欠点は分
かっています、技術的理由やプロバイダーのほうが、ソフトウェアを修正してく
れないこともあります。
障害のある学生が問題を感じた場合、私達は、あらゆる努力をはらって次に
システムがアップグレードされるときに、それを解決するようにしています。も
し行われない場合は、なんらかの回避策を講じたり、方針転換をしたりして、ど
うやったらそのメディアが使えるようになるか、或いは欠点をうめるために他
に何ができるか、考えるようにしています。
教材は代替フォーマットを提供しています。基本的にはテキストベース、バ
インダー形式の教科書もあります。これは身体的障害のある学生には役に立ち
ます。自動のページめくり器もあります。あるいは大きな文字で印刷した教材、
場合によっては点字もあります。頻度は多くありません。あまり点字の教材は要
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請されないからです。その他にも長い歴史がある分野では、これはオーディオで
教材を録音したものです。とくに視覚障害者、ディスレクシアの人には必要で、
DAISY が発明される前に校内で作られたものがあります。テキストを読んでい
る部分がハイライトされる。スピーチのエンファサイザーと言われるものです。
実際にプレイバックしたときには同期できます。5 年前ですが、構成された XML
ベースのものが使われるようになりました。構造化オーサリングシステムもで
き、これによりいろいろなアプローチが可能になりました。これでアクセシビリ
ティの負荷軽減ができるようになりました。こういったアプローチの 1 つの長
所は自動的に負荷が軽減できることです。ボタン 1 つでできるのです。昔は小
さな作業でしたが、今は大きなものの一部です。電子ブック、DAISY のフォー
マットなどがあります。今のプロジェクトでやっているのは、数学をどうやって
表記するかです。学生は様々なシステムテクノロジーを使っています。バーグス
ターラー先生もおっしゃいました。
これはずいぶん昔のものの写真です。アクセスセンターがあり、国立ネット
ワークの一部です。学生が最初に当校にやってきて、どのツールが彼らのニーズ
にあっているかを見て、評価します。もし学生が一定時間以上受講しているのな
ら、この設備を購入するために政府の助成金を受けることが可能です。そうでな
い学生のためには OU が同じ制度を提供できるようになっています。昨年のは
じめにアクセシビリティ・ガイドラインをまとめることができました。そこでは
WCAG2.0 を実際に使うのは難しいということがわかりました。特にアクセシビ
リティに関心を持っていない人には、非常に包括的で解釈が難しい。そこで、こ
のバージョン、ある意味 1 バージョンを作って、言い方を変えた。WCAG の内
容を変えたものではありません。公開していますので、ご興味があれば、URL が
下に書いてあるので、お使いいただき、評価して下さい。
こういった具体的なガイドラインの話をしたら助けになると思いました。
しかし、いろいろあります。文書へのアクセシビリティの話をしたいと思います。
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我々の場合はオンラインで提供しています。HTML のものもあります。まだ一
部は PDF ですが、これからは使わないようにしたいと思うのですが。ガイドラ
インの一部を出しています。変えたわけではありません。しかし、変える必要も
でてきます。アルファベットなどの英語と漢字ベースの日本語では違うと思う
ので。日本にそれに対応するすばらしい人材がいると思います。
テキストの理解に重要なイメージは代替テキストを提供すること。それは
教育学的に必要です。絵や表と同じ機能を持たせないといけません。グラフィッ
クスは、拡大されても 3 倍、4 倍に拡大しても、ハッキリ見られる解像度でなく
てはいけない。
スケーラー、ヘッダーなどを使うと良いでしょう。1 つの良いやり方です。
ビットマップのイメージを拡大するとぼやけてしまいます。読み上げソフトを
使っている人には非常に重要です。視覚障害、あるいはディスレクシアのことを
考えていますが、これは適切な形でヘッダーを利用します。読み上げソフトを使
うことで、ヘッダーのリストを見て勉強したいところにジャンプできます。マー
クアップがなかったら、ただきれいなフォントで出てくるだけで、アシスティ
ブ・テクノロジーではそれがヘッダーだとは分かりません。適切な順番で使用し
なくてはいけない。一番重要なヘッダーは 1~3…というように適切な順番で使
えるようにしないといけません。表が読み上げソフトでどのように読まれるか
を知らなくてはなりません。英語は左から右で、1 セルずつです。全てのテキス
トに対して、一緒に読んでもらいたいのは 1 つのセルに入れておく。順番を覚
えておかないといけません。次のセルが下ではなく、左から右へと正しく読まな
いといけません。具体的なアドバイスは英語をターゲットにしたものです。
詳細は省きます。
フォントのサイズ、それと同じくらい重要なのがスペースを取ることです。
どんなフォントの種類を使うかも同じくらい重要です。他の HTML のリンクを
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示すときには、
「ここをクリック」というのは避けて下さい。読み上げソフトは
いろいろなリンクを示すことはできますが、いつも「Click Here」と繰り返すと、
それしか言わないので、聞いている側、次のリンクを探しているユーザにとっ
ては、何の意味も持たないからです。
技術的フォーマットも重要です。Word は独自仕様です。アクセシビリティ・
チェッカーも最近のバージョンでは使えるようになっています。PDF の扱いに
は注意が必要です。アドビは PDF にアクセシビリティを持たせるようにすると
言っています。それに異議を唱えるわけではありませんが、大学では PDF、ある
いは Word など似たようなエディタを使って保存しています。アシスティブ・テ
クノロジーはこのテキストを有意義な形で分かるようにはできません。
当校では、Oxygen というものを使っています。今、自分が行っているプロ
ジェクトです。これまでもやってきました。10 年くらいやっています。数学、
化学、音楽への表記です。これはなかなか課題があります。特に HTML では難
しいです。もともとこれは直線的でリニアに作られています。1 日話し続けるこ
とができますが、この分野は注意が必要だというだけに止めます。解決策はある
にはありますが、採択するためには学生との協力が必要です。これは加えて、こ
れからどう使われるかを理解しておかなくてはいけない。
これからのメディア媒体でどう使われるか。例えば、学生で数学をたくさん
勉強している人は、LaTex というオプションモジュールを使います。プロの数学
者は、この LaTex を使うのでそれを推奨しています。新しいテクノロジーによ
って、課題とチャンスがうまれるという話がありました。場合によってはオンラ
イン学習にアクセシビリティを持たせるのは難しいこともありますが、多くの
人にとって、学習へのアクセスにメリットが多かったといえると思います。
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テクノロジーに関しては教育学的にどう使うかも、考慮しなくてはなりま
せん。必ずしも講義を録音するのが最善ではないです、他との関連で見なくては
なりません。そのような相互交流をどうアクセシブルにするかも考えなくては
なりません。
具体的な教育工学研究所、IET (Institute of Educational Technology)の役割です。
これは、目の見えない学生が、私のラボで作業を行っている写真です。
最後のスライドは要約です。アクセシビリティというのは単にプログラム
作成、専門家の対応だけで解決するものではありません。学生、教育者、サポー
トスタッフ、サポート職員、ニーズの評価者、登録、問い合わせ担当などみんな
関係してきます。アクセシビリティやユーザビリティの専門家、それぞれいろん
な人が関係しています。
ポジティブなメッセージで終わりたいのですが、障害がある学生へのニー
ズの対応が、あらゆる人々の利益をもたらします。本当にたくさんの例を挙げる
ことができます。
広瀬/ありがとうございました。いかにオープンユニバーシティが、障害者支援
を教科を作る最初の段階からやってることがよく分かりました。ありがとうご
ざいました。
ちょっと質問ですが、いろいろなテクノロジーが出てきましたが、普通の教
員がこんなこと、分かるんでしょうか。なかなか分からないと思います。また学
生さんも支援機器をどう使ったらいいか分からない方が、たくさんいると思い
ます。使い方がわからない学生や、そういうことに理解があまりない教員に対し
て、OU は具体的に何かやっていますか?
クーパー/はい、問題もあります。幸いにも我々の科目はチームが作成していま
す。ですから、1 つのチームがテクノロジーがよくないと考えたら、他にテクノ
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ロジーがいいと考える人もいますので、彼らの役割がそれに応じてバランスが
取れると思います。技術的チームも関与しています。アカデミックな担当者がこ
れを使いたいと言ったら、こういう形で教えればいいと言ったとしたら、これで
あなたはできるかも知れないが、ナビゲーションの問題がある人、視覚障害者の
ある人には問題が発生する場合がある、そういう場合は?と質問をします。
最近直面したのは、全ての科目チームがアクセシビリティの責任をとるこ
とになっています。アクセシビリティ・ガイドにある情報を得て、彼らは主に科
目チームに対して、アイデアが出た場合は、アクセシビリティにどういう影響を
与えるかを考えます。ですからアクセシビリティというのは、議論の中で忘れら
れることはないです。新しい可能性がメディアとして出て来ても、常にアクセシ
ビリティを考えます。学生からは、かなりの高い評価をしてもらっています。
学生に来てもらって、新しいソフトウェアを見てもらったりします。技術的には
可能だが、学生がそれを充分に使えないかも知れない。ソフトウェアの機能をど
う使ったらよいか分からない、ということもあります。これは昔から繰り返され
ている問題です。解決策がなかなかみつけられないですが、資金の構造にもより
ますが、政府の資金が提供されていますが、トレーニングには財源がない、とい
う場合。機器は 500 ドルかもしれないですが、2 日間に渡って専門家が関われば、
それ以上がかかることが多いです。我々がやってきたのは、オンラインの資源を
活用して支援するということ。全ての大学を支援する全国的な機関もあります。
しかし、これが理想的状況だとは思いません。多くの学生は、1 週間ぐらいの訓
練を受けています。
広瀬/OU がいかに一生懸命取り組んでいるか分かるとともに、そこには実際の
人を使って、どうやって ICT 技術を身につけるか、苦労しているのも分かりま
した。
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