Comments
Description
Transcript
PDF 465793 bytes
日消外会誌 2 5 ( 8 ) : 2 2 4 3 ∼2 2 4 7 , 1 9 9 2 年 卒後教育セ ミナー 2 潰易性大腸炎 の外科的治療―術式 の変遷 と現況― 横浜市立大学第 2 外 科 福 島 恒 男 潰瘍 性大腸炎 に対す る外科治療 は, こ こl o o 年間位 の間 に, い ろいろな試行錯誤 を繰 り返 しなが ら進 歩, 発 展 して きた。世 界第 2 次 大戦 の前後 で大 き く分け ることが 出来, 前 期 では c o 1 0 n i c t r r i g a t i o n , bowel restな どの 目的で回腸人正 肛 門, 虫 垂痩 な どが作 られた。後期 で は, 前 期 の治療 が有効 で ない こ とが判 明 し, 腸 切 除 に移行 した。腸切除 の流れ は 2 つ あ り, 一 方 は大腸全摘, 回 腸人工肛 門 で あ り , 他方 は肛 門温存術 で, 結 腸全摘, 回 腸直腸吻合術 か ら, 大 腸全摘, 回 腸嚢肛 門吻合 へ と進 み, 現 在, p o u c h o p e r a t i o n , r e s t o r a t i v e p r o c t o c o l e c t呼 o mば yれ と る後 者 の方法 が主 流 とな って い る. Key words: ulcerative colitis, surgical treatment, restorative proctocolectomy は じめ に て きた。以下, そ れぞれ の時期別 に どの よ うな治療 が 漬易 性大腸炎 に対す る外科治療 は, こ こ1 0 0 年位 の間 に, い ろいろ試行錯誤 を繰 り返 しなが ら進歩 。発展 し て きた。 行われたかにつ いて述 べ て行 きた い. 1 ) 第1 期, c o l o m i c i r r i g a t i o n , b O w e 漬瘍 性大腸炎 に対す る初 期 の治療法 は, 粘 膜 の炎症 外 科 治療 の 大 きな流 れ を T a b l e l にま とめ て み た が, 治 療方針 に よ り3 期 に分 け ることが 出来 る と思わ れ る。す なわ ち を鎮 静 させ るため に腸 内を洗浄す る方法や 腸内容 を通 過 させ ない b o w e l r e s t を目的 とす る方法が行われた。 文献上, 最 初 に報告 された外科治療法 は M a y o R o b ― s o n に よる i n g u i n a l c o l o s t o m yあ でる1 ) 。 彼 は1 8 9 0 年 第 1期 i colonic irrigation, bowel rest 第 2期 i colonic resection 3 月 に下血, 粘 血 便, 下 痢 で発症 した3 7 歳女 性 の潰瘍 第 3期 i colonic resection, functiOnal restoration 性大腸炎患者 を直腸 よ り硝酸, 吐 根, マ ンサ ク ( タ ン これ らは, そ れぞれが 時代的 に重複 しなが ら発展 し ニ ン酸 を含む) , ホー酸 な どを注入 して 治療 したが改善 V T t9 i 5 e︲ 3 8 0 ︲ 8 4 4 o 8 l b 9 9 9 c 雌 ︲ ︲ 剛 ︲ 叫 a せ ず, 阿片 や収 飲剤 も使用 したが貧 血 も悪化 したため, *第 20回卒後教育 セ ミナ ー ・炎症性腸疾患 <1992年 5月 13日受理>別 刷請求先 i福 島 恒 男 〒236 横 浜市金沢区福浦 3-9 横 浜市立大学 医学 部第 2外 科 1 8 9 1 年6 月 i n g u i n a l c o l o s t o m y造設 を した。同部 よ り ー バ ン ンサ ク 明 ,マ ,ホ 駿 な どを注腸 した ところ緩解 し, 同 年 1 2 月に c o l o s t o m y を閉鎖 した。 そ の後, N e w Y o r k の 外科医, W e i r は 漬瘍性大腸炎 の患者 に a p p e n d i c o s t o m y を造設 し, そ こか ら硝 酸銀 溶液, b i s m u t h 液な どの洗腸 で貧血 の改善, 排便 回数 の 減少, 体 重増加 が得 られた と報告 したり. 洗浄液 としては生理 的食塩水, 重 曹水, タ ン エ ン酸, ホ ー酸, タ ラの肝油 な どが用 い られ ていた。 粘膜 の炎症 を鎮静 させ るためには腸 の安 静 が必要 と され 阿片療 法 や 飢餓 療 法 も試 み られ て いた. 完 全 な b o w e l r e s t を目指 して B r O w n 3 ) は1 9 1 3 年に i l e o s t O m y を造設 した。盲腸側 は閉鎖 し, 虫 垂慶 か ら洗 浄 した. この術式 は第 2 次 世 界大戦 まで広 く行われたが, この 方法 では貧血 , 下 痢, 発 熱, 栄 養状態 の改善 は得 られ ず, l e o s t o m y を 閉鎖 出来 る例 も少 な く, “o n c e a i l e o s ― 日消外会誌 25巻 漬易性大腸炎 の外科的治療 184(2244) 8号 といわれて いた。 また当時 tomy,always a llestomyル (7例 )が後 に行 われた。1leostomyの死亡率 は17.6%, は 1leostomyを造設す るだけで も死亡率 は高 か った。 overallの死亡率 は24.1%に 達 していた。 Bowel restが無効 であ る こ とは,当 時,す で に判 明 Ileostomyの 死因 の半数 は腹膜 炎や 出血 に よる もの していたが,現 在 で も,漬 瘍 性大腸炎 に対 して必要 以 上 に IVH,食 事療 法 な ど bowel restを強制 して い る であ り,残 りの 半数 は 1leOstomy dysfunctionによる ことが あ り, よ く考 えて治療 に あた っていただ きたい Ileostomy dysfuctionの 発生率 は130/210(61.9%) もので あ った. に達 した.本 症 は leOstomy造 設後,通 常 10∼14日位 もので あ る。 2)第 2期 colonic resection ileostomyだけで は 潰 易 性 大 腸 炎 は 改 善 しな い こ か ら,1日 当 り1,000ml以 上 の下痢 で発症 し,腹 痛,脱 水 に な り,時 には 1日 8′もの腸液 を失 な う例 もあ っ と,大 腸癌 の合併 な どが判 明 し,ま た ,第 2次 世界大 戦 を通 じて輸血,補 液,麻 酔,抗 生物質 な どが進歩 し た。 当初 は原 因 も分 らず,補 液 や stomaに tjbeを 挿 て大 腸 切 除 も比較 的 安 全 に 行 わ れ る よ うに な って き われたが,効 果的 ではなか った 。 入,stomaの 狭 穿部 を拡張す るいろ い ろな形 成術 が行 対 して結 た。 Ileostomyを作 って も改善 しない症4/1に これ に対 し,原 因 は stomaの 外偵1の serosaの 炎症, 腸亜全摘術 を行 い,直 腸 の肛 門側 断端 を粘液慶 として 腹壁 に出す 手術 が 行 われ, さ らに必要 に応 じて直腸 も serositisで あ り,こ れを防止す るには stomaの 粘膜 を 切除す る手術 が行 われた。 3期 的手術 か ら, 2期 的手 術,次 いで 1期 的 に大腸 を全摘 して永久的 回腸人工肛 門 を作 る手術 に発展 して,本 症 に対す る標準的 な根治 手術 としての位置 を確立 した. 本手術 の利点 は腸吻合 が な く,根 治的 で,回 復 が早 く,合 併症 が少 な いな どの点であ る.し か しなが ら, 若年者 が 多 い この疾患 に対 して腹壁 の人工肛 門 は生活 外反 し,serosaが 腸液 に接触 しない方法 が とられ ,以 。 来,安 全 に stomaを 作 る こ とが 出来 るよ うにな った . 同時 に装具 の 改 良 も進 み,lleostomy患 者 も社会復 帰 が 出来 る よ うにな った。1leostomyは 排便調 節 が不 可 能 で あ る点 が 最 大 の 欠 点 で あ り,こ れ に 対 して Kockは ,装 具 を必要 としない,腹 腔 内 に貯 留槽 (reser‐ voir)を作 り,出 口に漏 出 しない よ うに工夫 を した con‐ tinent ileostomyを発表 した。この 方 法 も長 期 的 にみ 上 ,い ろ いろ な マ イナ スが生 じて くる こ と,頻 度 は少 る とい ろいろな合併症 が あ り,本 邦 ではあ ま り数多 く ないが,骨 盤操作 の際 に骨盤 内 自律神経 を損傷 して, は行 わ れ なか った 。 術後 に排尿,性機能障害 を合併す るな どの欠点 もあ る。 当時 は 1leOttomyを作 っただ けで も死亡率 が高 く, 現在 は肛 門温存術式 がほ とん どの症例 で行われてい るが,直 腸癌 を合併 した潰瘍性大腸炎,肛 門機能 の低 そ の 合 併 症 も高 か った.そ の 1例 と して1930年か ら 下 した症例 ,そ のほかの理 由で肛 門温存 の適応外 の症 例 に対 しては大腸全摘 ,回 腸人 工肛 門造設術 が行われ 1949年まで,Massachusetts Ceneral Hospitalで ,潰 の た240例の を して わ に対 れ 手 術 内 訳 行 腸 炎 瘍 性大 4). Table 2″こ示 した てい る. 3)第 3期 colonic resection functional restoration 2 4 0 例の うち2 1 0 例 ( 8 7 . 5 % ) に 1 l e o s t o m y がまず造 に対 して ( 8 0 % ) に 対 して, s u b t o t a l c o l e c t o m y ( 1 1 3 第 2 期 の大腸全摘 の流れ とほぼ同時期 に肛 門機能 を 温存す る治療 方法 も模索 され始 めた 。最初 は S i r H u g h 11loidectomy(494211), total colectomy 1rll), proctosiと D e v i n e に よって 4 期 的 な結腸全摘 , 回腸直腸吻 合術 が 設 された。2 1 0 例の うち, 緩 解 が得 られ なか った1 6 9 例 行 わ れた ( 1 9 4 3 年) の. 現在, この術式 を見 る とず い 分複雑 で, 多 期的 と思 Table 2 0perations to uicerative colitis and mor‐ 1949 Watten,McKittrick t a l i t y G HW 【1 9 3 0 ∼ われ るであ ろ うが, 当 時 の本症 の死 亡 率 の 高 さ, 副 腎 colectomy laparotomy 8 9 3 colostomy Exploratory 的 total ile@olostomy primary colectomy 0 3 9 7 尊︲ ︲ 4 a c2 1 oFration ileostomy subtotal colectomy proctosigmoidectomY mortattty 17.6% 8 8 4 0 0 100 125 66.6 33.3 皮質 ホル モ ン もな い ことを考 える と安全 な術式 とい え る と思われ る( F i g . 1 ) . 英国 の外科医 C o r b e t t は当時, i l e o s t o m y は本症 の 治療 の最 終点 で はな く, オ ー ス ト ラ リアで この手術 を見 て, 新 しい発展 で あ る と評 して い た 。 この方法 は 同 じオ ー ス トラ リア人 で あ る A y l e t t に 引 き継 がれ , さ らに発展 しため。彼 は結腸 を全摘 し, 回 1992年 8月 185(2245) Fig,l FOur stage total cOlectOmy lleo‐ rectal anastOmOsis(Sir Hugh Devine) figure l figure 2 1943 Step l : figure l Step 2: figure 2 ′V \ ! ' ͡ i< ウ 方 ′ Step i途 :とルヽ 卜1 3 I cut endof the ileum and sigmoidcolon closed 4 I total colectomy Table 3 Total colectOmy,lleorectal anastomOsis Stanley O Aylett 1966 were pertormed between 1952∼ 1965 mortarty futminaば ng cases 17 % acute cases 37% chronに cases 27% 。Ver a‖ 5 70/c perrrlanent"eostomy ,4 cases(5%Of Operajve survlvors) carcinoma of rectum 3 rectat stricture 2 pettrecttt sapparaJon 3 incontineuce 3 vors 259/300(863%)in normar heaに sur宙 h250/259(965%) が, 7例 中 3例 は永久的 回腸人五肛 門 とな った,1947 は イ ヌを用 いて大腸全摘, 年,Ravitchと Sabistonlの 回腸肛 門吻合術 を行 った.翌 年,Ravitchll)は 漬瘍 性大 腸 炎 の 2例 に 対 して 大 腸 炎 を 全 摘 し,回 腸 本 端 に pouchを 作 らず ,肛 門 と端 々に吻合 した。手術直後 は incontinenceに な り,排 便 の調節 に苦労 したが,約 半 年後,continentと な り,体 重 も増加 して 改善 した。 その後,1960年 までの12年間 に報告 された本手術 の 数 は41例で,そ の うち continentが得 られ たの は22例 (54%)と 約半 数であ り,15例 (37%)は 永久的 回腸人 工肛 門 にな った。 腸 と直腸 を吻合 し, d i v e r t i n g i l e o s t O m yおをき, 後 に これ を閉鎖す る とい う方法 を3 0 0 4 2 1 行 に った。その成績 術 の数 は454/1で ,そ の うち continentが得 られた のは を T a b l e 3 に示 した. o v e r a l l の死 亡 率 は5 . 7 % で あ り, p e r m a n e n t i l e o s t o m y と な った ものは1 4 例で, そ 工肛 門 とな った。実際 には この手術 は合併症 の率 が高 の原 因 は直腸癌, 直 腸狭窄, 直 腸周 囲 の感染, 便 失禁 な どであ った。 そ して生 存者 の9 6 . 5 % は 良好 な健 康状 態 で あ った とい う。 この方法 は本邦 で も取 り入れ られ , 厚 生省特定 疾患 研 究班 の 集 計 で は1 9 7 3 ∼1 9 8 6 年まで の2 4 1 例の 手術 例 中 1 1 6 例 ( 4 8 . 1 % ) と いちばん多 く行われた. 1 9 8 0 年 代 の後半 か らは本邦 で も, 回 腸肛 門吻合術 が広 く行わ れ るよ うにな り, この術式 は あ ま り行われ な くな って き (i. 亨 次 に現在, 広 く行われ てい る大腸全 摘, 回 腸裏肛 門 吻合術, ( r e s t o r a t i v e p r o c t o c o l e c t o m発展 y ) のの流れ をた どってみたい。 1 9 3 3 年, N i s s e n りが初 めて 回腸肛 門吻合 術 を行 った また,1960年 か ら1976年の16年間 に報告 された本 手 35例 (77%)と 改善 し, 3例 (7%)が 永久的 回腸人 く,一 般 に受 け入れ られ なか った とい えよ う。 1980年,Parks121,宇都宮 1の が それぞれ S型 ,J型 の pouchを 作 り,肛 門 に吻合す る手術 を発表 した。彼 ら の手術例 の成績 を Table 4に 示 した。Parksの 21例の 合併症 の率 は43%,宇 都官 は62%と 高 く,排 便 に関 し て は Parksの 息者 の50%は カテ ー テル に よる排 便 で あ り,continenceも Parksの 患者 では昼 間90%,夜 間 50%,宇 都官 の思者 では33%と 満足 のい くものではな か った。 しか し,こ れ を契機 に この 手 術 が Mayo dinic, Cleveland clinic,ミ ネ ツタ大学,Lahey clinicなどで 多 くの患者 に対 して行われ ,数 年遅 れて本邦 で も広 く 行われ るよ うにな って きた 。 日消外会誌 25巻 漬瘍性大腸炎の外科的治療 186(2246) Table 4 Operative resulfs of Parks and Utsunomiva 8号 考 え方 に も とづ い て 手 術 術 式 を 確 立 して い た だ き た ヽヽ . 以上 , 簡 単 に 漬 瘍 性 大 腸 炎 に対 す る外 科 治 療 の 発 展 と現 況 に つ い て 振 り返 ってみ た 。 多 くの 外 科 医 の 努 力 Flvic ad*ess(3,140/6) 21 $!ffli,r."c.r+",o (4 pc) Parks (90%) bleedins(1,5%) night (17 uc) 43% 10(40%) 10/20 文 献 1)Robson WII Case of colitis with ulceration :早。 n科( 2 . 1 5 % ) 獄g じ ( 1 l 結 び付 けて欲 しい 。 ( 知% ) cuFf abscess(3.23%) lJtunomiya を礎 に 今 日の姿 が あ り, そ れ を認 識 して 明 日の発 展 に 2/6 p c ) Ыeeu n8(10%) (3396) ( 2 , u c ) treated by inguinal colotomy and local treat‐ vith subsequent ment of the ulcerated surfaces,、 ciosure of the artiflcial anus. Trans WIed Soc Lond 26 1 213-215, 1893 629る 2)ヽVeir RF: A new use for the useless appendix, in the treatment of obstinate colitis.NY Med」 節 t 確a h 伯 帥 も 地 勘 capacity 前 的 帥 帥 Table 5 Comparison of results in three type pouches Nicholls 1985 compli@tion type U‐ 197±69 55± 16 416±76 3 322=33 4 1∞% 50% 621 201--202, 1902 3)Brown JY: The value of complete physiologi‐ cal rest of the large bowel in the treatment of certain ulcerative and obstructive leslons of this organ surg Gyneco1 0bstet 16!610-615, 1913 4)Warren R, McKittrick LS: Ileostomy for ( 1 3 ) ulcerative colitis technique, complication and S-tyF 7=1 6 41% management. Surg Gyneco1 0bstet 93: 260/6 (68) 555--567, 1951 3 llXl% 22e/D less 5)Brooke BN: Management of ileostomy in・ cluding its complication Lancet 2:102--105, (23) 1952 6)Kock N: Ileostomy without external appli‐ 米 国 の結腸直 腸外科学会 で も本手術 に関す る話 題 が 発表 され, p o u c h o p e r a t i o n に関 す る シンポジ ウ ムが ー 先年, ボ ロ ニ ャで, また本年 9 月 にはパ リで 開催 さ れ る。本邦 の外科系 の学会 で も この術式 に関す る関心 173:545--550, 1971 7)Devine H: A method of colectomy for desper・ ate cases of uiceratived colitis. Surg Gynecol Obstet 76:136-138, 1943 は高 い。 合併症 を低下 させ , 術 後 の排便機能 を高 め るため に いろいろな工夫 , 比 較検討 が行わ れて きた 。 まず , p o u c h の 種 類別 の比較 は1 9 8 5 年, N i c h o l l s lに り よって報告 されたが, そ れ を T a b l e 5 に示 した。彼 ら は 」型, S 型 , W 型 vith ances: A survey of 25 patients proided 、 linal intestinal reservoin Ann Surg intraabdo■ を比較 したが, p O u c h 容 積 は S 型 , W 型 が大 き く, 排 便 回数 はそれ に逆比例 して いた。J 型, W 型 で は1 0 0 % に 自然排便 がみ られた が, S 型 は etferent limbが あ る た め カ テ ーテ ル 排 便 が5 9 % も あ った 。夜問排便 は J 型 に多 いが, W 型 , S 型 では比 い る。 めて 較 的少 なか った。現在, J 型 が主 流 を 占 また, 回 腸嚢 ( p o u c h ) と肛 門 との吻合法 につ いては 0 ' C o n n e l l , W i l l l a m s I D , 拙著 1 6 ) を 参考 に していただ きたい。手術時期 につ いては G a l a n d i u k l ,つi l e o s t o m y の有無 は J a r v i n e n lな いどの報告 を も とに各 自の経験, 8)Aylett SO: Three hundred cases of diruse ulcerative colitis treated by total calectomy rectal anastomosis. Br Med J 7: and ileo・ 1001--1005, 1965 9)Nissen R: Demonstrationen aus der oper・ ativen chirurgie zunachst einigen beabachtun‐ gen aus der plastischen chirurgie.7entralbl C 60:883--889, 1933 10)Ravitch MM,Sabiston DC Jr: Anal ileostomy with preservation of the sphincter. Surg Gyneco1 0bstet 84:1095-1099, 1947 11)Ravitch MM: Anal ileostomy with sphincter preservation in patients requiring total calectomy for benign conditio■ s.Surgery 24 1 170--187, 1948 12)Paiks AC, Nicholls RJ, BelliVeau P: 1992+8 E 187(2247) Proctocolectomy with ileal reservoir and anal anastomosis.Br J Surg 67 : 533-538, 1980 13) Utsunomiya J, Iwama T, Imajo M et al : Total colectomy, mucosal proctectomy, and ileo anal anastomosis.Dis Colon Rectum 28 l 459-466, 1980 14) Nicholls RJ, Pezim ME : Restorative proctocolectomy with ileal reservoir for ulcerative colitis and familial polyposis:A comparison of three reservoir design. Br J Surg 72: 470-474, t985 15) O'Connell PR, Williams WS : Mucosectomy in restorative proctocolectomy. Br J Surg 78 : 129--130, 1991 福 島恒男, 杉 田 昭 , 土屋周二 : 潰 瘍性大腸炎 に対 す る大 腸 全 摘, 回 腸 肛 門管 吻 合 術. 手 術 4 9 ! 1627--1630, 1989 Galandiuk S, Pemberton JH, TSao J et ali Delayed ileal pouch anal anastomosis complica‐ tion and functional results. Dis C01on Rectum 34 1 755--758, 1991 」arvinen HJ, Luukkonen Pi Comparison of restorative proctoclectomy with and without covering ileostomy in ulcerative colitis, Br J Surg 78 i 199-201, 1991 Surgical Treatrnent of Ulcerative colitis Past and Present TsuneoFukushima SecondDepartmentof Surgery,YokohamaCity University Over the last 100 years, various surgical treatments for ulcerative colitis have been tried, developedand improved.For the first 50yearsroughlyuntil WorldWar II, the maintreatmentswerecolonicirrigationandbowel rest, with constructionof an ileostomyor appendicostomy, which was recognized as inadequatein many cases. Thereafter,colonicresectionbecame the standardtreatment.At first, proctocolectomy andileostomywasacceptd, then anal preservingmethods,such as total colectomyand ileorectalanastomosis,or proctocolectomyand ileal pouchanalanastomosis followed.At present,the pouchoperation,which providescompleteeradicationof illness andfunctionalpreservation, is the primarychoicein mostspecialized institutions. Reprint requests: TsuneoFukushima SecondDepartmentof Surgery,YokohamaCity University 3-9Fukuura,Kanagawa-ku, Yokohama,216JAPAN