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資料3-1 株式会社WiL 伊佐山様 発表資料(PDF形式:1396KB)

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資料3-1 株式会社WiL 伊佐山様 発表資料(PDF形式:1396KB)
資料3−1
⽶国Fintechの動向と
⽇本への⽰唆
2016年7⽉28⽇
Fintechへの投資動向(グローバル)
融資
決済
• 2010年から2015年の間の投資案件数と投資⾦額の増加率のチャート(グローバル)が⽰す通り、
決済は投資⾦額と案件数が多いが増加率が減少し成熟セグメントになり、融資に加え、投資⾦額は
⼩さめだが個⼈向け資産運⽤が新たな⾼成⻑セグメントとなっている
• 但し、⽶国でのVC投資の観点からは融資もやや成熟気味、個⼈向け資産運⽤は⼤企業による参⼊も
相次ぎ、単なる低コストの資産運⽤では差別要因がなくなってきている
Source: CB Insights
2
Fintechへの投資動向(⽶国)
• ⽶国では2014年から2015年にかけてFintech企業に対する投資⾦額は1.6倍と増加
• ⼀⽅で投資案件数は5.5%増にとどまり、投資対象として成熟してきた決済や融資関連ベンチャー
の⼤型調達が投資⾦額の増加を牽引
• 2016年Q1は2015年と同ペースだが引き続き⼤型案件が⽬⽴つ
Source: CB Insights
3
Fintechへの投資動向(⽶国)
• ⽶国におけるベンチャーの資⾦調達
⾦額(VC以外からの投資も含む)に
占めるFintechの割合は2011年の4%
から2015年には10%まで上昇
• ⼀件当たりの資⾦調達⾦額は2014年
から急増しており、レイターステー
ジにおける⼤型資⾦調達案件の増加
傾向を表している
⽶国ベンチャーの資⾦調達⾦額推移
90,000
15%
60,000
10%
30,000
5%
0
0%
2011
2012
⽶国Fintechベンチャーの$50M以上
2013
Fintech
全体
2014
2015
割合
⽶国Fintechベンチャーの⼀件当たり資⾦調達⾦額推移
の資⾦調達件数推移
40
10,000
20.0
30
7,500
15.0
20
5,000
10.0
10
2,500
5.0
0
0
0.0
2011
2012
2013
件数
2014
2015
2011
2012
件数
2013
⾦額($M)
2014
2015
⾦額/件($M)
Source: NVCA, CB Insights
4
Fintechユニコーンの状況(グローバル)
• 直近ではFintechのユニコーンベンチャー(未上場で時価総額が$1B超)はグローバルで19社にのぼる
• 事業分野としては融資と決済で3/4を占め、残りは保険とバックオフィス系ソフトウェア
Source: CB Insights
5
2015年Fintech⼤型調達Top26(グローバル)
融資
融資
EC X 決済
融資
融資
EC X 決済
融資
融資
融資 x 決済
決済
決済
融資
EC X 決済
融資
• 2015年のFintech⼤型調達案件の約6割は⽶国で残りの⼤半は中国とインド
• カテゴリーとしては⽶国外含め融資と決済が多かった
Source: CB Insights
6
2015年Fintech⼤型調達Top10(⽶国)
• 2015年はシリコンバレー企業による調達が多買った
• ⽶国のTop10資⾦調達案件の総額は$3.3Bを超え、⽶国全体の44%を占めた
Source: CB Insights
7
2016年Q1のFintech⼤型調達Top25(グローバル)
融資
融資
融資
融資
保険
融資
融資
融資
決済
ブロックチェーン
保険
融資
保険
ブロックチェーン
融資
融資
保険
決済
• 2016年のFintech⼤型調達案件に占める⽶国の割合は約3割弱と低下、代わりに中国が約6割となっ
たが2件の⼤型調達がその9割を占める
• カテゴリーとしては引き続き融資と決済が多いが、2015年は新興領域であったブロックチェーン
と保険が上位に⾷い込んできており、成⻑領域となってきている
Source: CB Insights
8
2016年Q1Fintech⼤型調達Top12(⽶国)
• 2016年Q1は東海岸企業による調達が多かった
• ⽶国のTop12資⾦調達案件の総額は$1Bを超え、⽶国全体の50%を占めた
Source: CB Insights
9
ビットコイン/ブロックチェーンへの投資状況(グローバル)
• ビットコイン/ブロックチェーンベン
チャーへの投資は2013年から急増
• 投資ステージも徐々にミッドが増加
• 当初は仮想通貨を貨幣として利⽤す
るビットコイン関連ベンチャーが⼤
半だったが、2015年頃からブロック
チェーン技術を⾮貨幣活動(証券や
物の決済や登録など)に適⽤するベ
ンチャーの増加に加え、ビットコイ
ン関連事業からのピボットや事業拡
⼤をする企業が増えた
Source: CB Insights, CoinDesk
10
保険関連への投資状況(グローバル)
保険関連ベンチャーの資⾦調達⾦額推移
3,000
120
100
80
2,000
事業内容内訳(⽶国、件数ベース)
38%
30%
49%
68%
60
40
1,000
62%
70%
20
51%
32%
-
0
2011
2012
2013
⾦額($M)
2014
件数
2015
2013
2014
医療保険
2015
2016Q1
その他
• 2011年から2015年にかけて保険関連ベンチャーに対する投資⾦額は20倍の$2.6Bにまで増加、
2016年Q1は$650Mと引き続き増加傾向にある
• 事業内容は当初医療保険が半分以上を占めていたが、近年は損害保険・⽣命保険・保険関連ソフト
ウェアなどのベンチャーが増えてきている
Source: CB Insights
11
実⼒が試されるステージを迎えたFintech企業
Nasdaq
S&P 500
Square
Lending Club
On Deck
• 2014年以降に上場したFintechの代表格であるLending Club、OnDeck、Squareはいずれも上場
後の株式市場からの評価は低迷している
• ProsperやAvantなどの有⼒ベンチャーでもレイオフやプロダクト撤退が相次いだほか、Lending
ClubやZenefitsのコンプラ違反と創業者社⻑の交代劇が続いたことも、信⽤やコンプライアンスが
特に重要な⾦融業界におけるベンチャーの課題を浮き彫りにした
12
実⼒が試されるステージを迎えたFintech企業
融資
• Lending Clubの不正オペレーションの問題が明るみに出たことで、より強固な規制・モニタリング
の必要性が強く訴えられており、それが融資系ベンチャーが売りにしていた審査プロセス・精度、
そして効率的なオペレーションに影響を及ぼす可能性がある
• 不信感の増⼤に加え、⽶国では⾦利の切り上げによる機関投資家の資⾦の他資産へのシフトや、デ
フォルト率の上昇や競争激化による顧客獲得コストの増加で投資リターンが低下傾向にあることな
ども今後の不安要素に挙げられている
資産運⽤
• 資産運⽤の領域では株式と債券のETFポートフォリオの⾃動組成と⼊替えを低価格のフィーで⾏う
ロボアドバイザー系が中⼼だったが、差別化要因の⽋如から顧客獲得コストの増加やAUMの伸び悩
みにより資⾦繰りが困難となり、⼤⼿⾦融機関に買収されるか倒産するケースが増えた
• サービス内容とビジネスモデルの参⼊障壁が低く、既に富裕層の顧客基盤を持つ⼤⼿⾦融機関が⼗
分な⽔準の類似サービスで参⼊してくるのが早かったこと、Fintechベンチャーの初期の成⻑を⽀
えたミレニアル層は全体としては資産に余裕がないこと、パフォーマンスの違いが既存のサービス
とあまりないことなどが減速の要因として挙げられている
• ⼀部のベンチャー企業は⾃社開発する能⼒がない⾦融機関へのホワイトレーベルの提供を始めたり
しているが、さらなる成⻑にはビジネスモデルやサービス内容の発展が必要
13
既存⾦融機関は業務効率化と⾮⾦利収益増⼤がより重要に
• ⽇本ではモバイルバンキングの浸透は世界的に⾒ても
遅れており、インフラ未熟が原因で浸透している発展
途上国を除き先進国と⽐較しても浸透率は低い
• アメリカではモバイルファーストのFintechベン
チャーの隆盛の影響もあり、⼤⼿⾦融機関も数年前か
らモバイルバンキングに⼒を⼊れ、店舗の統廃合を⾏
いサービスの質の向上とコスト削減を推進している
• Bank of AmericaやJPMorgan Chaseはモバイルバン
キングによる取引は従来の10〜20分の1と発表
• 店舗の削減により消費者をオンライン/モバイルに誘
導し、オンライン/モバイルでより優れた顧客経験を
提供することに注⼒しており、削減したコストを新た
なイノベーションへの投資に回している
14
治外法権を認める規制サンドボックスの導⼊
15
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