ブルーレイの速度で書き込みが可能な 500GBの大容量ホログラフィック

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光データ記録
ブルーレイの速度で書き込みが可能な
500GB の大容量ホログラフィックディスク
米 GE グローバル・リサーチの研
すなわち、高いレーザパワーで書き
ック技術をベースとした実用的な
して読み取ることができる熱可塑
込むことができ、低いパワーで安定
究チームは、彼らのホログラフィ
CD サイズの 500 ギガバイトディスク
性材料を開発した。この材料は、書
大いに前進した。2009 年に彼らは
的で広がらない屈折率変化、読み
き込み時の高い屈折率変化、局所
を創り出すという目標に向かって
取りパワーレベルでの安定性、経
増加し続けるデータアーカイブ専
門産業の要求をサポートするのに
時的安定性、低い散乱などの優れ
生産を目指して、標準的な DVD と
ならない」と語っている。
た光学的性質を持っていなければ
十分なスペースをもつ光ディスクの
「ブルーレイディスクと同程度の
同じディスクサイズで 500 ギガバイ
速度を持ち、GE の高度なマイクロ
ト記録できる閾値マイクロホログラ
ホログラフィック材料から作られた
フィック記録材料を実証した。しか
ディスクは、アーカイブおよび消費
し、それには欠点が 1 つあった。記
録速度が相対的に遅いことだ。今
回、研究チームは、標準規格のブ
ルーレイディスクと同じ速度で記
録できるバージョンを公開した。
図 1 プロトタイプの光ホログラフィック駆動システムは
500 ギガバイトのデータを保持することが可能な大容量
ホログラフィックディスクにデータを記録している。
（資料提供：G E グローバル・リサーチ）
GE グローバル・リサーチ応用光
者向けエンターテインメントシス
テムの両方に対して魅力的なソリ
ューションになる」とロレイン氏は
言う。エンターテインメントシステ
ムには、単位時間あたりの必要デー
ページ型の大容量ホログラフィック
タが標準的な高解像度テレビよりかな
日にハワイで開催された IEEE 光メモ
がすべてのデータ配列を一回でエンコ
将来のマイクロホログラフィックプレ
ジウムにおいて新材料を発表した。
大容量ホログラムの基礎にしている。
スクばかりでなく、CD、DVD、ブルー
学研究所のマネージャを務めるピータ
ー・ロレイン氏は 2011 年 7 月 17 ∼ 20
リ・光データ記録部会連合国際シンポ
ロレイン氏は、現在の設計は 20 層の
大容量ホログラフィックをターゲット
としており、書き込みは標準規格のブ
ルーレイの波長である 405nm でなされ
ると言う。「われわれのアーキテクチャ
ディスクでは、2 次元の空間光変調器
ードし、それを比較的大きなフーリエ
り多い3Dテレビがある。彼らの目的は、
ーヤーを使ってホログラフィックディ
GE によるビット型アプローチでは、デ
レイディスクも再生できるように、現
れらを空間的に多重化してマイクロホ
ィスクハードウェアとフォーマットを
ータを 1 回に 1 ビットだけ記録し、そ
ログラムを生成する。
在の光学記録技術に極めて類似するデ
作り出すことだ。GE チームは、1 枚の
ディスクあたり 1 テラバイト以上のデ
の主な利点の 1 つは読み取りが簡単な
閾値熱可塑性材料
りヘッドとコストは既存のブルーレイ
性能を達成するには、材料にいくつか
め、研究を続けている。数ヶ月後には
た。材料は安定で、優れた光学特性を
ク、光学式ドライブ技術、光学系など
ことだ。われわれのディスクの読み取
ヘッドと極めて正確に類似しており、
特別な熱または振動補正ソリューショ
ンを必要としない。これが従来のペー
ジ型アプローチとの主な違いである」
と述べている。
12
2011.11 Laser Focus World Japan
ロレイン氏は、
「これらのレベルの
の重要なブレークスルーが必要であっ
持ち、データの読み取り中に決して劣
化を起こすことのない書き込みが可能
でなければならない。GE は、閾値材料、
ータを保存することができるマイクロ
ホログラフィックディスクを創り出すた
GE は、ホログラフィック材料とディス
の技術のライセンス供与に関心を示す
対象企業にメディアのサンプルを提供
しているであろう。（ John Wallace ）
LFWJ