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アゲハ蝶の幼虫の好き嫌い調べと成長の記録
優 アゲハ蝶の幼虫の好き嫌い調べと成長の記録 宇城市立豊川小学校 1 6年 中村 研究の目的 パソコンでアゲハ蝶の幼虫の事を調べていたら、温州みかんの葉を食べている幼虫をさんしょ うの葉に移したらほとんど食べないと書いてあったことが、図鑑とちがっていた。そこで、いろ いろなみかん科で幼虫を集めて、他の種類の葉に移しても食べて成長できるのかを自分で調べて みようと思い、研究に取り組むことにした。 2 研究の方法 異なる品種の木で生まれた卵や幼虫を集め、できるだけ多くのみかん科の品種の葉を食べさせ て結果を絵日記、写真、成長のグラフ、好き嫌い調べの表として記録する。研究で使用した植物 は押し葉にし、さなぎの抜け殻、卵、糞などは標本として残す。 3 研究の結果 アゲハ蝶の幼虫は、自分が生まれた品種の葉を一番好んで食べた。葉の硬いバンペイユ、小み かん、キンカンなどは食べなかったし、これらの木からは卵を発見できなかった。葉の柔らかい レモン、カボス、キンコシは食べる幼虫もいた。特にキンコシ生まれの幼虫は好き嫌いが少なく 大きく成長した。葉の柔らかい木には多くの卵を発見できた。また、さんしょう生まれの幼虫が 他の品種を食べる事はなかった。結果として、蝶は初めから幼虫の好む木に卵を産み付けている のではないかと分かった。また、成長の途中には、すべての幼虫が自分の卵や脱皮の殻を食べた が、頭部の皮は食べなかった事や、幼虫が水を飲む事、さなぎになる時に全身を殻で包むことが できず途中で死んでしまったり、羽根が開かない蝶もいる事、羽化後、多量のおしっこをして体 重を減らす事などが分かった。卵から蝶までにかかる時間は約1ヶ月間であった。 幼虫の好き嫌い調べ(まとめ) 赤 さん みか さんしょう × 生まれた ○ キンコシ 生まれた × 生まれた 小みかん × 温州みかんの皮 × だいだい レモン かぼす キンカン ばんかん ゆず ばんぺいゆ ナミ ナミ ナミ 蝶の種類 アゲハ アゲハ アゲハ 2.6cm さなぎ 結果 羽化 死亡 死亡 4 青 生まれた × ○ ○ × × ナミ アゲハ 羽化 食べた・・○ 食べない・・× 白 茶 ちび チー × × 生まれた ○ × × × × × × × 生まれた ○ 生まれた 生まれた × × × × × ○ × × × × ナガサキ ナガサキ ナミ ナミ アゲハ アゲハ アゲハ アゲハ 0.6cm 1.5cm 羽化 羽化 死亡 死亡 研究の考察(まとめ) 以上の事から、今までに知らなかったさまざまな生態があり、人間のような個体差がある事が 分かった。自然に帰す事ができた3びきのアゲハ蝶に出会いたくて、ふと空を見上げるようにな った事が今回の研究の一番の成果です。また、来年もアゲハ蝶の研究をしたいと思っています。