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頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣

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頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣
様式1
「頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラム」
平成25年度事後評価資料(実施報告書)
関連研究分野
R2202
整理番号
5004
(分科細目コード)
補助事業名
次世代流体科学の展開に向けた戦略的国際共同研究プロジェクト
(採択年度)
東北大学
代表研究機関名
代表研究機関以外
なし
の協力機関
早瀬
敏幸
主担当研究者氏名
( 平 成 22 年 度 )
( 平 成 23 年 度 )
( 平 成 24 年 度 )
(合計)
補助金支出額
6,891,250 円
( 公 募 応 募 当 初 の「 申
請書」に記載の)
若手研究者の
( 平 成 22 年 度 )
1
25,67 9,0 00 円
(
派遣計画
( 平 成 22 年 度 )
5
人
1
人)
( 平 成 23 年 度 )
(
53, 160,250 円
(合計)
( 平 成 24 年 度 )
( 平 成 23 年 度 )
人
20,590,00 0 円
6
人
4
人)
( 平 成 24 年 度 )
7
人
6
人
(合計)
若手研究者の
3
人
4
人
1
人)
5
人
5
人)
派遣実績
(
(
(参考)
派 遣 期 間 が 30 0日
未 満 と な り 、 最 終 ( 平 成 22 年 度 )
的に若手派遣研究
1
人
者派遣実績のカウ
ントから除外され
た者(外数)
1
(
人)
1
1人
1人
人
1
(合計)
( 平 成 24 年 度 )
( 平 成 23 年 度 )
(
1
人)
様式1
1 . 若手研究者の人材育成についての成果の達成状況
(1)申請書に記載した期待される成果の概要
(申請書(9-1)に記載した若手研究者の人材育成にかかる期待される成果の概要)
マサチューセッツ工科大学(高度医療):流体工学を主な専門とする派遣研究者が、細胞・生体に関する知
識と技術を修得し、工学的な見地と発想に基づいて、生体機能の解明のための独創性のある研究を実施
できるようになること。
ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 Comb ustion Ch emi stry Cent re ( ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) : 派 遣 研 究 者 は 量 子 化 学 的 ア
プローチによる化学反応機構に関する基礎的・発展的研究遂行能力を得ることができ、これが派遣研究
者の専門である連続体力学的アプローチによる火炎動態に関する研究と接続され、ミクロからマクロま
で分野融合的に燃焼科学の発展に寄与すること。
INSA-Lyon ( 高 度 医 療 、 ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) : 研 究 で 得 ら れ る 成 果 は 、 熱 工 学 だ け に と ど ま ら ず 、 医 学 ・
薬学分野に至るまで意義のある創出が期待でき、学際的基盤研究を遂行し得る研究人材として成長・活
躍することが期待できる。異分野の融合を通して新しい価値を創出する発想ができること、さらにその
価値を海外の研究者と共有し、新しい学問分野を切り開くこと。
シラキュース大学(高度医療):本共同研究を通じ、国際的に広い視点と心が養われ、研究の幅を広げ、新
規でオリジナリティの高い研究を展開させていく人材として活躍できること。
レンセラー工科大学(高度医療、クリーンエネルギー):分子レベルの界面輸送特性の研究は、幅広い分野
への展開が期待され、基礎的研究による知見の深化のみならず、各種工学分野でのミクロスケールの要
素分析を担う人材となること。
スタンフォード大学(次世代航空技術):工学設計の本質から、従来の最適化では対応できない実情を打開
し、設計方法論に革新的なブレークスルーをもたらす人材となること。
(2)上述の期待される成果の達成状況の自己評価とその理由
【自己評価】
■期待を上回る成果を得た
□十分に達成された
□おおむね達成された
□ある程度達成された
□ほとんど達成されなかった
【理由】
マサチューセッツ工科大学(高度医療)では、細胞実験のために、マイクロ流体デバイスを設計・作成する
技 術 、細 胞 を 扱 う 技 術 や ノ ウ ハ ウ を 習 得 し 、微 小 環 境 下 に お け る 個 々 の 細 胞 に 対 す る 力 学 刺 激 や 低 酸 素 刺 激 を
制御ながら細胞の応答を観察する先進的な研究を実施可能にするなど、期待を上回る成果を得た。
ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 C omb ustion Ch emi stry Cent re ( ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) で は 、 量 子 化 学 的 ア プ ロ ー チ
に よ る 化 学 反 応 の 計 算 方 法 と モ デ ル 化 法 を 学 び 、成 果 を 出 す こ と が で き た 。さ ら に 、元 々 の 専 門 で あ る 火 炎 動
態 に 関 す る 知 見 を 用 い て 分 野 横 断 的 に 受 入 先 と 協 力 す る こ と で 、新 た な 共 同 研 究 や 共 同 研 究 先 が 展 開 さ れ て い
る。このため、期待を上回る成果を得た。
INSA-Lyon ( 高 度 医 療 、 ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) で は 、 他 分 野 の 研 究 者 と 交 流 す る こ と で 、 こ れ ま で 熱 工 学 の
観 点 の み か ら 評 価 を 行 っ て き た 研 究 成 果 を 、材 料 学 を 初 め と す る 学 際 的 見 地 か ら 評 価 す る 指 針 を 自 身 の 中 に 確
立して、他分野との融合を図ることができ、期待を上回る成果を得た。
シラキュース大学(高度医療)では、膜タンパク質がつくるナノレベルのチャネル構造解析について、世界
で 初 め て ク ラ イ オ TEM に よ る 解 析 を 行 う こ と に 成 功 し た こ と 、本 膜 タ ン パ ク 質 に お い て 、世 界 で 初 め て 電 気 生
理 学 的 な 解 析 を 行 う こ と に 成 功 し た こ と 、本 チ ャ ネ ル に つ い て 、今 後 ナ ノ レ ベ ル の 流 体 解 析 に 先 鞭 を つ け る こ
とができたことなど、期待を上回る成果を得た。
レンセラー工科大学(高度医療、クリーンエネルギー)では、分子スケールの数値シミュレーションを用い
た 熱 輸 送 現 象 解 明 に 対 す る 技 術 習 得 や 研 究 遂 行 に と ど ま ら ず 、当 該 分 野 に お け る 再 先 端 の 研 究 情 報 収 集 や 今 後
一 層 の 展 開 が 期 待 さ れ る ナ ノ 伝 熱 工 学 に 関 す る 共 同 研 究 の 基 礎 を 構 築 す る こ と が で き 、期 待 さ れ る 成 果 は 十 分
達成された。
スタンフォード大学(次世代航空技術)では、不確定性を考慮した数値シミュレーションが実用的なコスト
で 高 精 度 に 実 行 で き る よ う に な り 、実 世 界 に 見 ら れ る 工 学 設 計 の 信 頼 性 向 上 に 大 い に 役 立 つ 成 果 が 得 ら れ 、期
待される成果は十分達成された。
以上より、プログラム全体として、期待を上回る成果を得たと判断される。
2
様式1
2.国際共同研究課題の到達目標及び期待される成果の達成状況
(1)申請書に記載した国際共同研究課題の到達目標及び期待される成果の概要
マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 ( 高 度 医 療 ): 細 胞 が 血 行 力 学 に 応 答 す る メ カ ニ ズ ム を 、細 胞 実 験 と 流 れ の 数 値 解
析 と の 融 合 研 究 に よ り 明 ら か に す る こ と を 目 標 と す る 。こ れ に よ り 疾 患 に 対 す る 高 度 医 療 の 実 現 や 予 防 に 対
して有益な情報を提供することが可能となる。
ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 Com b ustion Che mi stry Centr e ( ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) : 代 替 燃 料 ・ 新 燃 料 の 化 学 反 応
機構の構築に参画し得られた化学反応機構を、独自の検証系を用いることで、従来の検証系では困難であっ
た 温 度 域 別 の 反 応 分 離 を 実 現 し 、新 し い 化 学 反 応 機 構 の 検 証 法 の 実 証 と 従 来 に な い 精 緻 な 化 学 反 応 機 構 の 構
築を目指す。これにより将来の世界的な燃料多様化に向けて、各種燃焼器の最適設計の基礎が確立できる。
INSA-Lyon ( 高 度 医 療 、 ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) : タ ン パ ク 質 が 生 体 膜 を 通 過 す る 際 の 形 態 で あ る チ ャ ネ ル 輸 送
・キャリア輸送およびポンプ輸送がタンパク質にとってどの程度の空間的抵抗となるかを定量的に評価し、
そこから得られる知見を通して、透過物質選択機能を有した機能性膜生成の可能性を評価し、製作すること
を目標とする。これにより特定細胞における特定物質の拡散や浸透現象の解明につながる。また、マルチフ
ィ ジ ッ ク ス ア プ ロ ー チ に よ る 高 温 材 料 の ク リ ー プ 損 傷 の 非 破 壊 評 価 に 関 す る 共 同 研 究 を 行 い 、 INSA-Lyon の
チ ー ム お よ び 派 遣 者 の チ ー ム の そ れ ぞ れ が 有 す る 非 破 壊 評 価 に つ い て の 研 究 を 融 合 し 、複 雑 な ク リ ー プ 損 傷
過程をとらえる新しい手法が確立できる。
シ ラ キ ュ ー ス 大 学( 高 度 医 療 ): タ ン パ ク 質 を 用 い た 新 し い 評 価 用 デ バ イ ス と し て 、赤 血 球 膜 に 特 異 的 に 作 用
する膜孔形成タンパク質を利用し、膜上に形成された孔数を制御することで、様々な力学的特性をもつ血球
モ デ ル を 開 発 す る こ と を 目 標 と す る 。こ の 血 球 モ デ ル は 医 療 デ バ イ ス に 対 す る 血 球 の 挙 動 を 患 者 の 状 態 を 考
慮して解析することができ、現在の医療デバイスが抱える問題解決に大きく貢献できる。
レンセラー工科大学(高度医療、クリーンエネルギー):異相間界面やマクロ分子と液体との界面において、
熱 や 物 質 の 輸 送 特 性 と 背 景 に あ る 物 理 化 学 的 メ カ ニ ズ ム を 明 ら か に し 、機 械 工 学 分 野 に お い て 新 規 性 の 高 い
デ バ イ ス へ の 応 用 や マ ク ロ ス ケ ー ル 解 析 へ 繋 が る 基 礎 的 知 見 を 得 る こ と を 目 標 と す る 。本 研 究 で は こ れ ま で
にない機械工学的なアプローチから応用を指向した統括的成果が得られる。
ス タ ン フ ォ ー ド 大 学( 次 世 代 航 空 技 術 ): 設 計 ・ 開 発 の 初 期 段 階 に 行 わ れ る 最 適 化 計 算 か ら 得 ら れ る 設 計 候 補
データから、設計知識の獲得を経て、最終段階で必要となる意思決定に繋げるシステムを確立するともに、
実際に航空機設計に応用して、本システムの妥当性・有効性を検証することを目標とする。これにより国内
外の産業界に広く貢献することができる。
(2)上述の目標等に対する達成状況の自己評価とその理由
【自己評価】
■期待を上回る成果を得た
□十分に達成された
□おおむね達成された
□ある程度達成された
□ほとんど達成されなかった
【理由】
マサチューセッツ工科大学(高度医療)では、酸素分圧制御マイクロ流体デバイスを開発し、細胞周囲の酸
素 分 圧 を 制 御 し な が ら 細 胞 実 験 を 行 う こ と を 可 能 に し 、が ん の 治 療 や 再 生 医 療 の 進 展 に お い て 鍵 と な る 個 々 の
細胞の低酸素や力学刺激に対する応答の解明を可能にしたことにより、期待を上回る成果を得た。
ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 Co mb ustion Ch emi stry Cent re ( ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) で は 、 派 遣 研 究 者 ら 独 自 の 検
証 系 を 用 い る こ と で 、特 定 の 反 応 に つ い て 従 来 手 法 で は 検 証 で き な い こ と が 示 さ れ た 。本 特 徴 が 派 遣 先 だ け で
なく、派遣先の共同研究先にも注目され、新たな共同研究へと展開しているなど、期待を上回る成果を得た。
INSA-Lyo n( 高 度 医 療 、ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー )で は 、タ ン パ ク 質 透 過 選 択 膜 の 基 礎 と な る 多 孔 質 膜 を 製 作 し 、
膜を介してのタンパク質物質移動現象を定量評価したことにより、期待を上回る成果を得た。
シラキュース大学(高度医療)では、本研究に用いた膜タンパク質が作る膜孔は、これまでに作られ研究対
象 と な っ て い た 膜 孔 サ イ ズ (直 径 2nm) よ り 遙 か に 大 き い (約 7nm) こ と が 初 め て 確 認 さ れ た 。こ の 結 果 、本 タ ン パ
ク質を用いれば、膜の力学的特性を大きく変化させることができ、期待を上回る成果を得た。
レンセラー工科大学(高度医療、クリーンエネルギー)では、不均質な媒体おけるマクロな熱輸送物性を発
現 す る ミ ク ロ な 要 因 を 分 子 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に よ っ て 明 ら か に し 、工 学 応 用 に 重 要 と な る 熱 輸 送 媒 質 の 分 子 設
計に有用な基礎的知見を得たことにより、期待される成果は十分達成された。
スタンフォード大学(次世代航空技術)では、開発手法はテスト問題に対してその精度および効率を既に検
証 ・ 発 表 済 み で あ り 、ま た 現 在 は 航 空 機 翼 の 空 力 設 計 へ の 適 用 も 進 行 中 で あ る こ と か ら 、期 待 さ れ る 成 果 は 十
分達成された。
以上より、プログラム全体として、期待を上回る成果を得たと判断される。
3
様式1
3.今後の展望について
これまでの実施状況を踏まえて、事業実施期間終了後の展望について記入して下さい。
①
自 己 資 金 、若 し く は 他 の 競 争 的 資 金 等 に よ る 海 外 派 遣 の 機 会 を 含 む 若 手 研 究 者 の 研 鑽・育 成 の 事 業 の 継 続( 又
はその見込み)状況
本プログラムにおいて、本研究所は次世代の流体科学の展開のパートナーとなる海外の主要研究機関に、
本研究所の優秀な若手研究者を選抜して派遣し、共同研究を実施することにより、次世代の流体科学研究を
担う研究者の育成と、国際共同研究ネットワークの構築において大きな成果が得られた。これらの成果をさ
らに格段に発展させるため、これまでの 1 対 1 の国際共同研究を多対多の国際連携共同研究プロジェクトに
展開すべく、新たな若手研究者を選抜して、本プロジェクトの派遣先とは別の世界トップ研究機関に派遣す
るとともに、今回の派遣研究者を研究担当者として本プロジェクトの派遣先機関を含めた、複数研究機関と
の 共 同 研 究 を 実 施 す べ く 、平 成 25 年 度 か ら 3 年 間 の プ ロ ジ ェ ク ト と し て 頭 脳 循 環 プ ロ グ ラ ム に 申 請 し て い る 。
②
本 事 業 の 相 手 側 を 含 む 海 外 の 研 究 機 関 と の 研 究 ネ ッ ト ワ ー ク の 継 続 ・ 拡 大( 又 は そ の 見 込 み ・ 将 来 構 想 )状
況(組織において本事業で支援した若手研究者に期待する役割も含めて)
マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学( 高 度 医 療 )で は 、派 遣 研 究 者 が 、派 遣 先 の マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 の Roger
Kamm 教 授 と 東 北 大 学 流 体 科 学 研 究 所 一 般 公 募 共 同 研 究 を 実 施 し 、 博 士 課 程 の 学 生 の 短 期 受 け 入 れ (2-3 週 間 )
を行いながら、細胞の低酸素応答に関する共同研究を継続している。また、大阪大学や学内の医学系研究科
お よ び 情 報 科 学 研 究 科 の 複 数 の 研 究 者 を 含 む 共 同 研 究 へ と 研 究 ネ ッ ト ワ ー ク を 拡 大 し 、研 究 を 推 進 し て い る 。
ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 Com b ustion Che mis try Centre ( ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) で は 、 本 事 業 に よ る ア イ ル ラ
ンド国立大学との共同研究を契機として、アメリカローレンスリバモア研究所およびサウジアラビア王立大
学に研究ネットワークが拡大した。
INSA-Lyon( 高 度 医 療 、 ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) で は 、 派 遣 研 究 者 が 中 心 と な っ て 、 相 手 側 と 学 際 的 な 研 究 コ
ミュニティを形成し、今後も定期的な研究会を開催していくこととなった。両国ともに研究費の獲得に努力
し、材料工学・熱工学に留まらないコミュニティの拡大が期待される。
シ ラ キ ュ ー ス 大 学 ( 高 度 医 療 ) で は 、 派 遣 研 究 者 が 、 本 事 業 内 容 で ICFD 国 際 会 議 の セ ッ シ ョ ン を 企 画 し て
いる。また、本事業で開始した共同研究相手先のニューヨーク州立大学の教授が、本国際会議において講演
を行う予定である。
レ ン セ ラ ー 工 科 大 学( 高 度 医 療 、ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー )で は 、派 遣 研 究 者 が 、こ れ ま で の ヘ テ ロ な 媒 体( 架
橋ポリマーや界面)を対象とした分子スケールでの熱輸送現象の解明に関する共同研究の枠組みを継続して
いる。
スタンフォード大学(次世代航空技術)では、派遣研究者を中心として、開発手法の更なる高度化に向け
た 研 究 を 、 国 内 研 究 機 関 ( J AXA) を 第 3 者 と し て 交 え て 継 続 し て い く 。 ま た 、 仏 国 研 究 機 関 ( ECL ) か ら の 招
聘を受けて開発手法の応用にも取り組み、研究ネットワークの更なる拡大を目指している。
以 上 、本 プ ロ グ ラ ム を 契 機 と し て 、海 外 研 究 機 関 と の 研 究 ネ ッ ト ワ ー ク が 構 築 さ れ 、派 遣 研 究 者 を 中 心 に 、
今後も活発な共同研究の展開が期待される。
③
本事業で支援した若手研究者の研究人材としての将来性について
マサチューセッツ工科大学(高度医療)への派遣研究者は、工学的見地から医学における課題を解決する
ための素養を身につけ、国際的な共同研究を実施する基盤を構築した。今後医工連携を一層推進し、解決困
難とされる課題に独創的な発想に基づいた研究を実施することが期待される。
ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 Com b ustion Che mis try Centre ( ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) へ の 派 遣 研 究 者 は , マ ク ロ ス
ケールの火炎挙動とミクロスケールの燃焼化学反応の分野融合的役割を担うことで、燃焼科学技術の発展に
貢献し,各種熱機関の高効率化に寄与することが期待される。
INSA-Lyon( 高 度 医 療 、 ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー ) へ の 派 遣 研 究 者 は 、 研 究 目 的 を 成 し 遂 げ る た め の 体 制 を 積 極
的に組織し、将来の方向性を見極めて研究を遂行していく能力が身についたと評価できる。
シラキュース大学(高度医療)への派遣研究者は、海外におけるネットワーク展開、海外研究者とのディ
スカッション能力、海外研究者からの信頼、海外研究を通した高度技術の取得、本高度技術の応用・展開能
力から鑑みて、研究人材として将来性が十分あると評価できる。
レンセラー工科大学(高度医療、クリーンエネルギー)への派遣研究者は、今回の派遣プログラムを通じ
てナノ伝熱科学における最先端の研究者が多く集まる米国の研究者コミュニティへの足がかりを得ること
で、今後国際的な研究ネットワークの構築を担う人材として期待できる。
スタンフォード大学(次世代航空技術)への派遣研究者は、数値シミュレーション技術の発展に貢献する
とともに、流体力学などの複雑な非線形物理現象の学理構築、および航空宇宙を含む工学設計に関わる産業
全体にも貢献することが期待される。
4
様式1
(資料1)
資料1 実施体制
① 事業実施体制
フ
リ
ガ
ナ
所属機関
担当研究者氏名
所属部局
職名
(身分)
専門分野
備考
主担当研究者
ハヤセ
トシユキ
早瀬
敏幸
東北大学
流体科学研究所
所長・教
授
流体工学
東北大学
流体科学研究所
教授
機械力学
東北大学
流体科学研究所
教授
航空宇宙工学
東北大学
流体科学研究所
教授
熱工学
東北大学
流体科学研究所
教授
熱工学
東北大学
流体科学研究所
准教授
医用生体工学
東北大学
流体科学研究所
准教授
材料評価
担当研究者
タカギ
トシユキ
高木
敏行
オオバヤシ
シゲル
大林
茂
オハラ
タク
小原
拓
マルタ
カオル
丸田
薫
オオタ
マコト
太田
信
ウチモト
テツヤ
内一
哲哉
(H24.4.1追 加 )
計7名
② 相手側となる海外の研究機関と研究者
米国
マサチューセッツ工科大学
Roger D. Kamm
職名
(身分)
教授
フランス
INSA-Lyon
Joel Courbon
教授
米国
レンセラー工科大学
Pawel Keblinski
教授
米国
スタンフォード大学
Juan J. Alonso
准教授
ア イ ル ラ アイルランド国立大学
ンド
Henry Curran
博士
フランス
INSA-Lyon
J.Y. Cavaille
教授
米国
シラキュース大学
Liviu Movileanu
教授
国名
研究機関名
相手側研究者氏名
計 7機 関
5
備考
様式1
資料2
(資料2)
若手研究者の人材育成にかかる資料
(1)若手研究者の選抜方針・基準、選抜方法の概要
共同研究の分野について「高度医療」「クリーンエネルギー」「次世代航空技術」の 3 課題を設定し、
本研究所と共同実績のある世界のトップ研究機関に 1 年以上派遣し、共同研究を実施することにより優れ
た研究成果を挙げるとともに社会に貢献できる人材となることが期待できる若手研究者を選抜することと
した。
上記の選抜方針に則り、選抜基準を以下のように定めた。
1)上記 3 課題のいずれかに関する共同研究であること。
2)研究目的が明確であり、重要な成果が期待できること。
3)準備状況・研究計画が明確であること。
4)派遣研究者と受入れ研究者の役割が明確であること。
5)派遣機関は世界のトップ研究機関であり、優れた共同研究環境を有していること。
6)派遣機関での共同研究の実施状況について考慮する。
7)経費が妥当であること。
選 抜 方 法 に つ い て は 、 派 遣 年 度 の 4 月 1 日 現 在 、 45 歳 以 下 の 所 内 教 員 に 対 し て 、 公 募 を 行 い 、 上 記 選 抜
基準に則して、主担当研究者(所長)と所内の国際交流推進室において選考を行い、派遣研究者および派
遣先、全体のプログラムについて決定した。
(2)若手研究者海外派遣時の支援体制の概要
(若手研究者の海外派遣が促進されるよう組織としてどのようなバックアップ体制を
とったかについて記載してください。)
本 研 究 所 で は 、流 体 科 学 の 国 際 研 究 拠 点 と し て 、毎 年 50 件 以 上 の 国 際 共 同 研 究 を 実 施 し て お り 、今 回 派
遣する研究機関とも既に共同研究の実績があり、若手研究者の派遣について十分な経験と情報を有してい
る。また、これまでの共同研究実績に基づき、派遣研究者の宿舎等についても、受入れ研究機関や受入れ
研究者の協力が得られることを確認した。
本 研 究 所 は シ ラ キ ュ ー ス 大 学 と INSA-Ly o n に リ エ ゾ ン オ フ ィ ス を 設 置 し て お り 、 そ れ ぞ れ の リ エ ゾ ン オ
フィスの現地担当者が、米国とヨーロッパでの各共同研究の円滑な実施に対して、危機管理の緊急対応を
含めて必要なサポートを行った。
さらに、本研究所の危機管理体制としては、研究所として、災害・事故発生時の緊急連絡網の体制を整
備しており、適切かつ迅速な対応が可能な状態でプログラムを実施した。
(3)若手研究者海外派遣計画の見直し(増減)状況
本プログラムでは、高度医療、クリーンエネルギー、次世代航空技術分野の世界のトップ研究機関に、
マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 1 名 、 シ ラ キ ュ ー ス 大 学 1 名 、 INSA- Ly on2 名 、 ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 1 名 、
スタンフォード大学 1 名、レンセラー工科大学 1 名の計 7 名の本研究所の若手研究者を 1 年間派遣して共
同 研 究 を 実 施 す る 計 画 で あ っ た 。 INS A- L yon に 派 遣 し た 1 名 に つ い て 、 派 遣 期 間 中 に 他 の 用 務 が 発 生 し た
た め 、 派 遣 期 間 が 293 日 と な り 、 300 日 を 満 た さ な か っ た た め 、 最 終 年 度 に 研 究 担 当 者 に 変 更 し た 。 た だ
し、研究活動については、当初予定していた共同研究を全て実施することができ、当初予定した以上の成
果が得られた。他の 6 名については、当初の派遣計画通りに実施した。
6
様式1
(資料2)
(4)若手研究者の育成にかかる成果の概要
① 派遣された若手研究者の成果
マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 へ の 派 遣 研 究 者 が 有 し て い た 技 術 と 、相 手 先 機 関 が 有 し て い た 技 術 と の 融 合 に よ
り、新たな研究テーマの開拓と国際的な共同研究の基盤の構築につながった。医学系や工学系の研究者の意
見を統括し、医工連携を先導する研究を実施する能力が備わった。
ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 Com b ustion Ch emis try Centre へ の 派 遣 研 究 者 は 、 代 替 燃 料 の 燃 焼 化 学 反 応 機 構 を 開
発した。本研究を通して量子化学的アプローチによる燃焼化学反応機構の構築方法とその理論的背景の取得、
および共同研究先との関係構築ができた。派遣研究者の専門であるマクロスケールの火炎挙動に関する知見
が合わさり、マルチスケール問題である燃焼現象を包括的・分野横断的に研究することが期待される。
INSA-Lyon へ の 派 遣 研 究 者 は 、 研 究 成 果 を 公 表 す る の み で な く 、 世 界 ト ッ プ レ ベ ル で の 研 究 を 行 っ て い く た
めに必要な世界基準の考え方を身につけ、グローバルな視点での研究イニシアティブをとっていくことがで
きるようになった。
シ ラ キ ュ ー ス 大 学 へ の 派 遣 研 究 者 は 、研 究 遂 行 能 力 、後 輩 の 研 究 者 に 対 す る 支 援 能 力 、競 争 的 資 金 へ の 応 募
などの積極性を鑑みて、本研究者が将来活躍できると考えられる。
レ ン セ ラ ー 工 科 大 学 へ の 派 遣 研 究 者 は 、ナ ノ 伝 熱 分 野 に お い て 国 際 的 に イ ン パ ク ト の あ る 論 文 誌 や 学 会 発 表
を既に行っており、最先端の研究者コミュニティへの参加や国際共同研究の継続を通じて、今後当該分野で
の高い研究発信力を期待できる。
ス タ ン フ ォ ー ド 大 学 へ の 派 遣 研 究 者 は 、不 確 定 性 の 定 量 化 に 関 す る 研 究 が 日 本 国 内 で 学 術 的 に 遂 行 さ れ た 事
例はこれまでになく、今回の派遣による成果を国際的に発信することで、若手研究者が日本における不確定
性研究の第一人者として、国際ネットワークにおける日本側の学術的プレゼンスを示すことが期待される。
以 上 、派 遣 研 究 者 は 、本 プ ロ グ ラ ム に よ り 研 究 者 と し て の 研 究 能 力 と 国 際 性 が 格 段 に 向 上 し た と 判 断 で き る 。
② 派遣した機関・組織の成果
流 体 科 学 研 究 所 は 、流 体 科 学 分 野 の 共 同 利 用 ・ 共 同 研 究 拠 点 と し て 、国 内 外 の 研 究 機 関 と 共 同 研 究 を 推 進 し
ているが、複雑・多様化する近年の流体問題を解決するには、様々な分野の世界のトップ研究機関が連携し
て問題解決することが不可欠である。本プログラムにおいて、本研究所は次世代の流体科学の展開のパート
ナーとなる海外の主要研究機関に、本研究所の優秀な若手研究者を選抜して派遣し、共同研究を実施するこ
とにより、次世代の流体科学研究を担う研究者を育成すると共に、国際共同研究ネットワークの構築を行っ
た。
本 研 究 所 と し て 、本 プ ロ グ ラ ム の 実 施 に よ り 、次 世 代 の 流 体 科 学 研 究 を 担 う 研 究 者 を 海 外 に 長 期 派 遣 し て 育
成する体制が整備できた。本プログラムの実施に当たっては、若手研究者の育成の重要性に関して研究所全
体で合意形成を行い、派遣研究者の担当教授や所属研究分野、国際交流推進室、研究支援室、事務部など研
究所全体の協力体制の下で、本プログラムを円滑に実施することができた。また、ホームページ等による成
果発信や、研究所主催の国際シンポジウムにおける研究交流の場も整備することができた。本プログラムの
実施に当たり、派遣研究者が担当する講義や研究室の所属学生の指導等を、組織として支援する体制を整備
し、日本および派遣先において滞りない研究・教育活動を行うことができた。
研 究 所 全 体 の 協 力 体 制 に よ る 本 プ ロ グ ラ ム の 円 滑 な 実 施 に よ り 、各 派 遣 研 究 者 は 当 初 の 計 画 を 上 回 る 成 果 を
挙げることができた。帰国後の成果報告等において、派遣研究者の成長が著しく、本プログラムの実施によ
る、海外での長期研究実績が若手研究者育成に大きな効果がある事は研究所全体で認識された。本研究所で
は、今後も若手研究者の長期海外派遣を推進することとしている。また、若手研究者の間で、海外での研究
経験を希望する研究者が増加した。
国 際 共 同 研 究 ネ ッ ト ワ ー ク の 構 築 の 面 で は 、本 研 究 所 の 若 手 研 究 者 が 、国 際 的 な 共 同 研 究 の 基 礎 付 け を 達 成
し、今後さらに所内の若手研究者による発展的な共同研究ネットワークへと拡大するための枠組みを整備す
ることができた。
7
様式1
(資料2)
(5)若手研究者の派遣実績の詳細
派遣者①:
助教
(当該若手研究者の国際共同研究における役割を含めた具体的な研究活動)
派 遣 者 は 、生 体 工 学 と 流 体 工 学 を 専 門 と し 、計 測 と 計 算 を 融 合 し た 血 流 の 解 析 手 法( 計 測 融 合 シ ミ ュ レ ー シ ョ
ン)を研究してきた。血流により血管に作用する力と疾患の発症・進展との関係を明らかにするためには、ミ
クロな視点から、細胞の物理的刺激に対する応答と細胞内のシグナル伝達機構を明らかにすることが必要不可
欠である。本共同研究では、マサチューセッツ工科大学において、細胞のシグナル伝達研究の世界の第一人者
で あ る Roger Kamm 教 授 と 共 同 研 究 を 行 い 、 計 測 融 合 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 技 術 を 応 用 し 、 細 胞 実 験 と 流 れ の 数 値 解
析を融合し、培養下の細胞の雰囲気を再現した上で、生体内の流れ(血流)とそれに対する細胞の反応(メカ
ノトランスダクション)を明らかにするための研究を行った。
(具体的な成果)
微 小 環 境 下 の 細 胞 周 囲 の 酸 素 分 圧 や 力 学 刺 激 を 制 御 し 、3 次 元 リ ア ル タ イ ム 観 察 を 可 能 に す る マ イ ク ロ 流 体 デ
バイスを開発した。数値解析による実験条件の最適化や、酸素分圧に応じて蛍光強度が変化するルテニウム化
合物を用いた検証実験により、デバイス内において一様な低酸素状態や酸素勾配を生成することが可能となっ
た 。 ま た 、 実 際 に デ バ イ ス 内 に ヒ ト 乳 が ん 細 胞 を 混 合 し た コ ラ ー ゲ ン ゲ ル を 配 置 し 、 常 酸 素 ( 酸 素 濃 度 21% ) 状
態 と 低 酸 素 ( 酸 素 濃 度 3 %) 状 態 に お け る 挙 動 を 観 察 す る 細 胞 実 験 を 行 い 、 低 酸 素 に 暴 露 さ れ た が ん 細 胞 の 遊 走
が活発化することを明らかにした。また、酸素濃度の計測融合解析の実行に必要となる酸素濃度をセンシング
するマイクロビーズを開発した。
派遣先
派遣期間
(国・地域名、機関名、部局名、受入研究者)
平 成 22 年 度
平 成 23 年 度
合計
平 成 24 年 度
米 国 、マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 、機 械 生
物 工 学 科 、 Roger D. Kamm 教 授
派遣者②:
52 日
306 日
0日
358 日
助教
(当該若手研究者の国際共同研究における役割を含めた具体的な研究活動)
受 入 先 研 究 者 と 議 論 し な が ら 、量 子 科 学 計 算 に よ り 化 学 反 応 の 遷 移 状 態 を 計 算 す る た め の ポ テ ン シ ャ ル モ デ ル
を決定し、計算を実施した。得られた計算結果から、化学反応機構のアレニウス定数を算出した。さらに、得
られた反応機構を用いて着火遅れ時間を計算し、受入先設備を用いて計測した実験結果と比較した。最後に得
られた反応機構を用いて派遣研究者ら独自の検証系における着火温度を計算し、実験結果と比較した。
(具体的な成果)
バ イ オ 燃 料 を 対 象 に 、複 数 の ポ テ ン シ ャ ル モ デ ル を 用 い て 量 子 化 学 計 算 を 行 い 、遷 移 構 造 を 経 由 す る 反 応 経 路
のポテンシャルエネルギー面を計算した。これを統計処理し、化学反応のアレニウス定数を決定した。文献と
の比較検証を行い、モデルの妥当性を検証した。また、バイオエタノールを対象に、従来の検証系と独自の検
証系の違いを調べた。その結果、エチルラジカルやアセトアルデヒドの反応、三体衝突反応を中心とした酸水
素反応について、従来の検証系では検知することができない圧力依存性を、独自の検証系が検知可能であるこ
とが分かった。この他、蒸気圧が低く基礎燃焼データが限られるディーゼル代替燃料を対象に、着火遅れの計
測およびモデルとの比較検証を行って、複雑な現象を明らかにした。
派遣先
派遣期間
(国・地域名、機関名、部局名、受入研究者)
平 成 22 年 度
平 成 23 年 度
合計
平 成 24 年 度
アイルランド、アイルランド国立大学、
Combustion Chemistry Centre 、 Dr.Henry
0日
212 日
148 日
360 日
0日
9日
0日
9日
Curran
米国、カリフォルニア大学アーバイン校
(国際セミナー参加・事前打合せ)
Dr.Henry
Curran
8
様式1
(資料2)
派遣者③:
准教授
(当該若手研究者の国際共同研究における役割を含めた具体的な研究活動)
材 料 工 学 の 研 究 者 と 学 際 的 研 究 コ ミ ュ ニ テ ィ を 形 成 す る と と も に 、熱 工 学 的 観 点 か ら タ ン パ ク 質 物 質 移 動 の 能
動制御に特化した研究を遂行し、今後の国際共同研究の基礎研究フレームを確立した。主として干渉計を用い
た高精度可視化実験を行い、膜近傍の非定常拡散場の定量評価を行った。
(具体的な成果)
タ ン パ ク 質 が 生 体 膜 を 通 過 す る 際 の 形 態 で あ る 束 縛 拡 散 に 着 目 し 、膜 内 の 諸 構 造 が タ ン パ ク 質 に と っ て ど の 程
度の空間的抵抗となるかを、干渉計による可視化技術を用いて定量評価した。膜の諸構造の違いにより、非定
常拡散場の違いが顕著に現れ、そこから得られた知見を通して、透過物質選択機能を有した機能性膜生成の実
現可能性に資する物質移動量の評価を行った。併せて具体的な膜のデザイン(スケーリングや材質等)を共同
研究先の材料工学研究者に提案し、その伝熱工学的特性を明らかにした。
派遣先
派遣期間
(国・地域名、機関名、部局名、受入研究者)
平 成 22 年 度
平 成 23 年 度
合計
平 成 24 年 度
フ ラ ン ス 、 INSA-Lyon 、 MATEIS 、
J.Y.Cavaille 教 授
派遣者④:
0日
107 日
196 日
303 日
日本学術振興会特別研究員
(当該若手研究者の国際共同研究における役割を含めた具体的な研究活動)
シ ラ キ ュ ー ス 大 学 に 1 年 間 海 外 渡 航 し 、膜 タ ン パ ク 質 イ オ ン チ ャ ネ ル と し て の 電 気 生 理 学 的 特 性 を 測 定 す る こ
と お よ び ク ラ イ オ TEM に よ る 3 次 元 構 造 解 析 を 行 っ た 。
(具体的な成果)
膜 タ ン パ ク 質 イ オ ン チ ャ ネ ル と し て の 電 気 生 理 学 的 特 性 を 測 定 す る こ と に 成 功 し た 。こ れ は 、本 膜 タ ン パ ク 質
で は 世 界 で 初 め て の こ と で あ り 、 非 常 に 大 き な 膜 孔 を 作 っ て い る こ と が 示 唆 さ れ た 。 ク ラ イ オ TEM に よ る 3 次
元構造解析を行い、上記の膜孔の大きさを 3 次元的に特定することに、世界で初めて特定した。膜孔の開閉に
おいて、脂質膜が重要な役割を果たしていることを示した。
派遣先
派遣期間
(国・地域名、機関名、部局名、受入研究者)
平 成 22 年 度
平 成 23 年 度
合計
平 成 24 年 度
米 国 、 シ ラ キ ュ ー ス 大 学 、 Department of
Physics、 Liviu Movileanu 教 授
派遣者⑤:
0日
27 日
340 日
367 日
講師
(当該若手研究者の国際共同研究における役割を含めた具体的な研究活動)
国 際 的 に 見 る と 、ナ ノ 工 学 分 野 に 関 連 し た 分 子 ス ケ ー ル の 研 究 に 従 事 し 、数 値 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 技 術 を 含 め た
広い研究背景を持った研究グループは限られている。受け入れ機関との共同研究により、有機分子における熱
や物質の輸送特性を明らかにする研究を行った。特に架橋を含むポリマー材料における熱輸送現象について、
受け入れ機関が有する分子シミュレーション技術を習得するとともに、輸送特性の解析手法を持つ派遣者らの
知見を融合することで、現象を支配するミクロな要因を明らかにすることを目的として研究を行った。
(具体的な成果)
内 部 に 複 雑 な 構 造 を 持 つ 高 分 子 ポ リ マ ー 材 料 を 対 象 と し 、材 料 内 部 に 形 成 さ れ る 架 橋 が 熱 輸 送 特 性 に 与 え る 影
響について明らかにした。分子動力学シミュレーションを用いて、アモルファスポリマー内部の熱伝導特性を
測定した。またポリマー内部の架橋形成によって熱伝導率がどのように変化するか詳細に調べた。この結果、
基 と な る ポ リ マ ー 材 料 の 構 造 に よ っ て 、架 橋 に よ る 熱 伝 導 率 の 変 化 に 大 き く 違 い が あ る こ と が 明 ら か と な っ た 。
これらの違いに対する分子論的機序を考察し、新規伝熱材料の分子設計に有用となる基礎的知見を得た。
派遣先
(国・地域名、機関名、部局名、受入研究者)
派遣期間
平 成 22 年 度
平 成 23 年 度
平 成 24 年 度
合計
米 国 、 レ ン セ ラ ー 工 科 大 学 、 Materials
Research Center、 Pawel Keblinski 教 授
14 日
9
0日
364 日
378 日
様式1
派遣者⑥:
(資料2)
助教
(当該若手研究者の国際共同研究における役割を含めた具体的な研究活動)
設 計 ・ 開 発 の 初 期 段 階 に 行 わ れ る 最 適 化 計 算 か ら 得 ら れ る 設 計 候 補 デ ー タ か ら 、設 計 知 識 の 獲 得 を 経 て 、最 終
段階で必要となる意思決定に繋げるための方法論を考案し、これら一連の作業を実行するシステムを確立する
ための研究を行った。また、実際に航空機設計に適用し、本システムの妥当性・有効性を検討した。
(具体的な成果)
Krig ing 理 論 に 基 づ き 、設 計 空 間 を 確 率 ・ 統 計 論 的 に モ デ ル 化 す る た め の 計 算 モ ジ ュ ー ル を 構 築 し た 。さ ら に 、
離散誤差理論に対する数学的な観点に基づき、設計性能を特徴付ける物理現象に内在する重要な情報(感度、
不確定性など)を定量的かつ動的に抽出するための計算モジュールを構築した。これらの提案手法を組み合わ
せることで、無数の不確かな物理要因によって生み出される実世界において、精度・効率・ロバスト性の面で
優れた数値シミュレーションおよび最適設計の実現を目指した。現状では、理論解が与えられている数々のテ
スト問題に対して提案手法を適用することで、問題の規模に依らず、常に従来手法を上回る計算性能の改善が
確認された。この成果は既に国際会議で口頭発表し、さらなる改良を加えた上で国際雑誌に投稿予定である。
派遣先
(国・地域名、機関名、部局名、受入研究者)
派遣期間
平 成 22 年 度
平 成 23 年 度
平 成 24 年 度
合計
米 国 、 ス タ ン フ ォ ー ト ゙ 大 学 、 工 学 部 、 Juan
J.Alonso 准 教 授
3日
0日
318 日
321 日
3日
0日
0日
3日
6日
0日
0日
6日
米 国 、ジョージ・メイソン大 学 、理 学 部 、Shinkyu
Jeong 客 員 准 教 授
独 国 、 ド イ ツ 航 空 宇 宙 研 究 所 、 Joel
Brezillon 研 究 員
10
様式1
資料3
(資料3)
国際共同研究の計画概要・方法
(1)実施期間中における研究のスケジュールと実施内容の概要
マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 で は 、 平 成 22 年 度 は 酸 素 分 圧 制 御 マ イ ク ロ 流 体 デ バ イ ス を 設 計 し 、 試 作 し
た 。 平 成 23 年 度 は 酸 素 分 圧 制 御 マ イ ク ロ 流 体 デ バ イ ス に よ り 低 酸 素 環 境 を 生 成 す る た め 、 最 適 な 実 験 条
件 を 数 値 解 析 に よ り 検 討 し 、実 験 に よ り 検 証 し た 。ま た 、開 発 し た デ バ イ ス を 用 い て 乳 が ん 細 胞 の 挙 動 の
観 察 を 行 っ た 。 平 成 24 年 度 は 帰 国 後 、 各 種 細 胞 の 低 酸 素 暴 露 と 力 学 刺 激 に 対 す る 応 答 の 研 究 を 行 っ た 。
ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 Com b ustion Chem is try Centre で は 、 量 子 化 学 計 算 に よ り 反 応 速 度 を 計 算 し 、 バ
イ オ 燃 料 お よ び 代 替 燃 料 の 燃 焼 化 学 反 応 モ デ ル を 構 築 し た 。着 火 遅 れ 時 間 を 計 測 し 、開 発 し た モ デ ル を 用
いた数値計算結果と比較検証した。また、派遣研究者ら独自の検証系における比較を行った。
INSA-Lyon で は 、実 施 期 間 前 半 に お い て 、タ ン パ ク 質 拡 散 を 能 動 制 御 す る 多 孔 質 の 機 能 性 膜 生 成 を 行 い 、
位 相 シ フ ト 小 型 干 渉 計 に よ り 濃 度 場 観 察 を 行 っ た 。期 間 後 半 で は 、得 ら れ た 濃 度 場 情 報 か ら 拡 散 場 の 能 動
制御について評価・検討を行った。
シ ラ キ ュ ー ス 大 学 で は 、平 成 24 年 3〜 5 月 は 膜 孔 の 開 閉 に お い て 、脂 質 膜 が 重 要 な 役 割 を 果 た し て い る
こ と を 、電 気 生 理 学 的 実 験 に よ っ て 示 し た 。平 成 24 年 6〜 9 月 は 膜 タ ン パ ク 質 イ オ ン チ ャ ネ ル と し て の 電
気 生 理 学 的 特 性 を 測 定 す る こ と を 行 い 、成 功 し た 。こ れ に よ り 、非 常 に 安 定 的 な 膜 孔 構 造 を し て い る こ と
が示唆され、さらに非常に大きな膜孔を作っていることが示唆された。
レ ン セ ラ ー 工 科 大 学 で は 、ナ ノ 工 学 に お い て 重 要 な ア モ ル フ ァ ス ポ リ マ ー 材 料 の 熱 輸 送 特 性 を 分 子 動 力
学 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン で 明 ら か に し た 。実 施 期 間 前 半 は 、分 子 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 技 術 を 習 得 し 、基 本 的 な 熱
伝 導 率 の デ ー タ 取 得 ・ 検 証 を 行 っ た 。中 盤 は 、架 橋 構 造 を 持 つ ポ リ マ ー 材 料 モ デ ル の 構 築 と 熱 伝 導 率 の 測
定 を 行 っ た 。後 半 は 、マ ク ロ な 熱 輸 送 を 支 配 す る ミ ク ロ な 構 成 成 分 を 測 定 で き る 派 遣 者 研 究 グ ル ー プ の 理
論および解析コードを組み合わせ、ポリマー材料内部の熱輸送モードを詳細に分析した。
ス タ ン フ ォ ー ド 大 学 で は 、 平 成 22、 23 年 度 は 、 国 際 共 同 研 究 の 準 備 を 行 っ た 。 平 成 24 年 度 は 、 不 確 定
性 を 考 慮 し た 数 値 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン お よ び 最 適 設 計 の た め の 手 法 開 発 を 行 い 、ア ル ゴ リ ズ ム の 考 案 お よ び
構築に取り組み、テスト問題による検証とアルゴリズムの修正により、最終的な手法提案に繋げた。
(2)成果の概要
マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 で は 、微 小 環 境 の 細 胞 周 囲 の 酸 素 分 圧 を 制 御 し な が ら 、細 胞 の 3 次 元 リ ア ル
タ イ ム の 観 察 を 可 能 に す る マ イ ク ロ 流 体 デ バ イ ス を 世 界 で 初 め て 開 発 し た 。ま た 、開 発 し た デ バ イ ス を 用
い た 細 胞 実 験 に よ り 、低 酸 素 負 荷 が 乳 が ん 細 胞 の 遊 走 を 活 発 化 さ せ る こ と を 明 ら か に し 、細 胞 実 験 へ の 有
用性を明らかにした。
ア イ ル ラ ン ド 国 立 大 学 Com b ustion Chem is try Centre で は 、 バ イ オ 燃 料 お よ び 代 替 燃 料 の 燃 焼 化 学 反 応
モ デ ル を 構 築 し た 。特 に 、蒸 気 圧 が 低 い デ ィ ー ゼ ル 代 替 燃 料 に つ い て は 実 験 結 果 が ほ と ん ど な く 、有 用 な
データを取得できた。また、派遣研究者ら独自の検証系の有用性を確認することができた。研究成果は 2
件査読中、1 件投稿準備中であり、3 件のポスター・口頭発表を実施した。また、本共同研究により、新
たに 2 件の共同研究先を構築することができた。
INSA-Lyo n で は 、 派 遣 先 の 施 設 を 用 い て 機 能 性 膜 を 製 作 し 、 非 定 常 濃 度 場 を 観 察 し た 。 バ ル ク 領 域 だ け
で な く 界 面 近 傍 に お い て も 定 量 的 に 濃 度 場 を 可 視 化 す る こ と が で き 、膜 の 上 下 界 面 で 異 な る 物 質 流 束 と な
っていることを実験的に捉えた。
シ ラ キ ュ ー ス 大 学 で は 、膜 孔 の 開 閉 に お い て 、脂 質 膜 が 重 要 な 役 割 を 果 た し て い る こ と を 、電 気 生 理 学
的 実 験 に よ っ て 示 し 、 B BA に て 公 表 と な っ た 。 膜 タ ン パ ク 質 イ オ ン チ ャ ネ ル と し て の 電 気 生 理 学 的 特 性 を
測 定 す る こ と を 行 い 、 成 功 し た 。 本 件 は 、 NIH-Toh oku UNiversi ty JSPS Symp osi um に て 紹 介 し 、 EMBO 国
際 会 議 (平 成 2 5 年 9 月 )に 発 表 す る 予 定 で あ る 。
レ ン セ ラ ー 工 科 大 学 で は 、複 雑 な 分 子 ス ケ ー ル 構 造 を 持 つ ポ リ マ ー 材 料 を 対 象 と し 、材 料 内 部 に 形 成 さ
れる架橋が熱輸送特性に与える影響を明らかにした。その結果、基となるポリマー材料の構造によって、
架 橋 に よ る 熱 伝 導 率 の 変 化 に 大 き く 違 い が あ る こ と が 明 ら か と な り 、新 規 伝 熱 材 料 の 分 子 設 計 に 有 用 と な
る 基 礎 的 知 見 を 得 た 。こ れ ら の 成 果 は 、当 該 研 究 分 野 で の イ ン パ ク ト の あ る 国 際 誌 に 掲 載 さ れ 、ま た 国 際
学会での発表も行っている。
ス タ ン フ ォ ー ド 大 学 で は 、 Kriging 理 論 に 基 づ き 解 析 空 間 を 確 率 ・ 統 計 論 的 に モ デ ル 化 し 、 さ ら に 離 散
誤 差 理 論 に 基 づ き 解 析 空 間 内 で 予 想 さ れ る 重 要 な 情 報 を 抽 出 す る ア ル ゴ リ ズ ム を 構 築 し た 。こ れ を 新 た な
近似解法として数値シミュレーションに組み込むことで、精度・効率・ロバスト性を改善した。
(3)本事業を契機として新たに始まった国際共同研究
(件)
合計
うち、相手先機関以外
7
2
11
様式1
(資料4)
資料4.共同研究成果の発表状況
①学術雑誌等(紀要・論文集等も含む)に発表した論文又は著書
論文名・著書名 等
(論文名・著書名、著者名、掲載誌名、査読の有無、巻、最初と最後の頁、発表年(西暦)について記入し
てください。)
(以上の各項目が記載されていれば、項目の順序を入れ替えても可。)
・査 読 がある 場 合 、印 刷 済 及 び採 録 決 定 済 のものに限 って記 載 して下 さい。査 読 中 ・ 投 稿 中 のものは除 きます。
・さらに数 がある 場 合 は、欄 を追 加 して下 さい。
・若 手 派 遣 研 究 者 が著 者 ( 又 は共 著 者 )と なっている場 合 、 当 該 の著 者 名 に下 線 を付 してください。
・共 同 研 究 の 相 手 側 と なる海 外 の研 究 機 関 の 研 究 者 と の共 著 論 文 等 には、 文 頭 の番 号 に ○印 を付 して下 さい。
1
A Novel Micro fluidic Platf orm for High- Resolutio n Im aging of a Th ree-Dimen sio nal Cell Cult ure und e r
a Controlle d Hypoxic Env ir onment, Ken ic hi Funamoto , Ioannis K. Ze rvantonak is, Yuchun Liu, C hristophe r
J. Ochs, C ho ong Kim, R og er D. Kamm , L ab on a Ch ip, 査 読 有 , V ol . 12, No. 22, pp. 4855- 48 63, 2012.
2
H. Nakam ura, A. Yamam oto, M. Hori, T. T e zuka, S. Hase gawa, K. Maru ta, “ St udy o n pressu re de pendenc e s
of ethanol ox idation by se parated wea k flames in a m icro flow reactor with a controlled temperature
profile” Pro ceedings of the Combu sti on Instit ute , 査 読 有 , Vo l.34, 343 5-3 443 (2013 ).
3
D. Darcy, H. Nakamura, C .J . Tobina, M. Mehl, W.K. Me tcalfe, W.J . Pitz, C.K. Westbrook, H.J. Curran,
“ A High-Pr es sure Rapid Co mpression M ac hine Study of n-Propylb enz ene Ignitio n ” Combust ion and Flame,
査 読 有 , a cce pted.
4
H. Naka mura, D. Darc y, M. Mehl, C .J. T o bin, W. K. Me t calfe, W.J. P itz, C. K. We s tbrook, H.J. Curran
“ An E xperim ental and Mo deling Study of Shock tu be and Ra pid Compr ession Machi ne Ign ition o f
n-Butylbe nze ne/Air Mi xtu res” Comb ust ion and F lam e, 査 読 有 ,ac cepted.
5
Visualiza tio n of protein diffusion f ie ld in the vic inity of surface of thin plate, Atsuki Komiya,
Jérôme C heva lier, Sé bast ien Prov ost a nd Sébas tien Livi, Pr ocee dings of the 8th Worl d Con gress o n
Experimen tal Heat Tra nsf er, Fluid Me chanics a nd Thermodyn ami cs, 査 読 有 , USB-447, 201 3.
6
Experimen tal Trial to Act i ve Control o f Protein Mas s Flux in Hind ered Diffu sio n Field, Ats u ki Komiya
and Jérôm e Ch evalier, Pro ceedings of t he 23rd In ter national Sym posium on Tra nsport Ph eno mena, 査
読 無 , USB -26 8, 2012.
7
Noriko Tomita , Moham mad M. Mohamm ad, Da vid J. Nied zw iecki, Makoto Ohta, Livi u Movileanu 、 D oes the
lipid envir o nment impac t the open-st a te conducta n ce of an engi neered β -b a rrel protei n nanopore?
Biochimic a e t Biophys ica Acta, 査 読 有 ,1828 ( 201 3) 1057– 106 5.
8
Gota Kikuga wa , Tapan, G. D esai, Pawel K eblinski, a nd Taku Ohara, Effect of cro sslink form at ion o n
heat cond ucti on in amo rpho us polyme rs, Journal o f Ap plied Phy sics , 査 読 有 , Vol . 114, 03 4302 , 2013.
9
10
11
12
13
12
様式1
(資料4)
②学会等における発表
発表題名 等
(発表題名、発表者名、発表した学会等の名称、開催場所、口頭発表・ポスター発表の別、審査の有無、発
表年月(西暦)について記入してください。)
(以上の各項目が記載されていれば、項目の順序を入れ替えても可。)
・ 発 表 者 名 は 参 加 研 究 者 を 含 む 全 員 の 氏 名 を 、論 文 等 と 同 一 の 順 番 で 記 載 す る こ と 。共 同 発 表 者 が い る 場 合
は、全ての発表者名を記載し、主たる発表者に○印を付して下さい。
・口頭・ポスターの別、発表者決定のための審査の有無を区分して記載して下さい。
・さらに数がある場合は、欄を追加して下さい。
・ 若 手 派 遣 研 究 者 が 発 表 者 (又 は 共 同 発 表 者 )と な っ て い る 場 合 、 当 該 の 発 表 者 名 に 下 線 を 付 し て く だ さ い
・共同研究の相手側となる海外の研究機関の研究者との共同発表には、文頭の番号に○印を付して下さい。
1
Oxygen T ensi on Contr ol in a Micr ofluid ic Devic e for Cell C ulture , ○ Keni chi F unamoto, Ioa nnis K .
Zervanton aki s, Yuchun Li u, Roger D . Kamm, The 9th Intern at ional Conf er ence on Fl ow Dynamics
(ICFD2012 ), Sendai, J apa n, 招 待 講 演 , 2012.
2
Moving on t o the Small W or ld: Microf lui dic Cell Cu lt ure, ○ Ken ich i Funamoto , T he 12th Int er national
Symposium o n Advanced Fl uid Informa t ion and Tran sdiscipli nar y Fluid Inte gration (AF I /TFI-2012 ),
Sendai, J apa n, 口 頭 発 表 , 審 査 無 , 201 2.
3
低 酸 素 下 細 胞 実 験 の た め の マ イ ク ロ 流 体 デ バ イ ス の 開 発 , ○ 船 本 健 一 , Ioannis K . Zervanton ak is, Yuchu n
Liu, Ro ger D. Kamm, 日 本 機 械 学 会 第 4 回 マ イ ク ロ ・ ナ ノ 工 学 シ ン ポ ジ ウ ム , 北 九 州 市 , 口 頭 発 表 , 審 査 無 ,
2012.
4
酸素濃度制御下の細胞実験のためのマイクロ流体デバイスの設計, ○船本
健 一 , Ioan nis K .
Zervanton aki s, Roger D. K amm, COMSOL C onference T o kyo 2012, 東 京 ・秋 葉 原 , 口 頭 発 表 , 審 査 無 , 2012.
5
マ イ ク ロ 流 体 デ バ イ ス を 用 い た 低 酸 素 下 に お け る が ん 細 胞 の 挙 動 の 観 察 , ○ 船 本 健 一 , Ioannis K.
Zervanton aki s, Yuchun Li u, Roger D. Kamm, 日 本 機 械 学 会 第 25 回 バ イ オ エ ン ジ ニ ア リ ン グ 講 演 会 , つ く
ば 市 , 口 頭 発 表 , 審 査 無 , 2013.
6
Oxygen se nso rs for mic rof luidic 3D cel l culture s, ○ Christo phe r J. Ochs, Ke nichi Fun amo to, Roger
D. Kamm , Die ter Tra u, EU ROPT(R)OD E X I Confe rence on O ptical Chemical Sensors an d Bio sensors,
Barcelona , S pain, ポ ス タ ー 発 表 , 審 査 無 , 2012.
7
Computati ona l Simula tion to Creat e Low Oxygen Tensi on in a Microfluidic Device for Cell Culture,
○ Kenichi Fun amoto, Io anni s K. Zer vanto nakis, Yu chun Liu, Ch ristopher J. Ochs, Roger D. Kamm, The
12th I nterna t ional Sympos i um on Adva nce d Flui d In for mation and Tr ansdiscip lin ary Fl uid Int egration
(AFI/TFI- 201 2), Senda i, Japan, ポ ス タ ー 発 表 , 審 査 無 , 201 2.
8
Observati on o f Hypoxia C el lular Resp ons e by Using M ic rofluidic Dev ices, ○ Sh uic hiro Fukus him a, Reiko
Maehara, Ken ichi Fun amot o, The 12th Internati ona l Sympos ium on Advan ced Fluid In form ation an d
Transdisc ipl inary Flu id Integrati on (AFI/TFI- 201 2), Senda i, Japan, ポ ス タ ー 発 表 , 審 査 無 , 201 2.
9
○ H. Nakamu r a, D. Darcy, M. Mehl, C. T obin, K. Yas unaga, J. Si mmie, J. Wurmel, W. Metcalfe, W.J.
Pitz, C.K . We stbrook, H. C urran, "n -Bu tylbenzen e O xidation in t he Low-Te mpe rature Re gio n and its
Compariso n w ith n-P ropyl benzene," 34 th Inte rnati onal Sy mposi um on Combus t ion, Wi PP, W 5 P086, A ug .
2012, War saw . 審 査 無 . ポ ス タ ー .
10
○ H. Naka mur a, H. Cur ran , A.P. Co rdo ba, W. J. Pit z, P. Dag aut , C. Togb e, M. Sar athy, M. Meh l,
"Experime nta l and kinet i c modeling s tudy of oxi d ation of di e thyl carbo na te," 34th I n ternation al
Symposium on Combusti on, WiPP, W5 P08 7, Aug. 2 012 , Warsaw. 審 査 無 . ポ ス タ ー .
11
○ H. Naka mur a, H. Cur ran , A.P Cor dob a, W.J . P itz , P. Daga ut, C. Togbe , M . Sara thy, M . Marc o, “
Experimen tal and chemic al kinetic mo de ling study of diethyl ca rb onate oxid at ion,” 第 50 回 燃 焼 シ
ン ポ ジ ウ ム , Dec. 2012 . 審 査 無 . 口 頭 発 表 .
12
Visualiza tio n of prote in diffusion fie ld in the vic inity of s urface of thin p late, ○ Atsuk i Komiya,
Jérôme Che val ier, Sébas tie n Provost a nd Sébastien Li vi, The 8th W orld Congr ess on Experim en tal Heat
Transfer, Fl uid Mecha nic s and The rmo dynamics, Po rtugal, 口 頭 発 表 , 審 査 有 , 2013.
13
Evaluatio n o f Prote in Ma ss Flux in H indered Diff usion F ield, ○ Ats uki K o miya, J érôme Cheval ier ,
Sébastien Pr ovost and Sé bastien L ivi , 2013 An nua l ELyT Wo rks hop, Japa n, 口 頭 発 表 , 審 査 無 , 201 3.
13
様式1
14
(資料4)
Experimen tal Trial to A cti ve Con trol of Protein Mass Flux i n Hi nde red Di ffusio n Field , ○ Ats uki Ko miya
and Jérôm e Ch evalier, The 23rd Inte rna tional Sy mpo sium on Tr ans port Phen ome na, New Ze ala nd, 口 頭
発 表 , 審 査 無 , 2012.
15
Active Mass Transfer Con trol in Dif f usion F ield by Smar t Ma t erials, ○ A t suki Ko miya, Sébast ien
Provost, Séb astien Livi and Jé rôme C hevalier, 20 12 Ann ual EL yT Wor kshop, Franc e, 口 頭 発 表 , 審 査
無 , 2012.
16
○ Noriko Tom ita, Livi u M ovileanu, St ephan Wil ken s and Mak oto Ohta
Microbial Po re-Formin g P rotein Pr ope rties Dep end ed on Lip id Environme nt
[NIH-Toho ku UNiversit y J SPS Sympo siu m, Sendai , J apan, May , 9 -10, 2013 ]ポ ス タ ー 、 審 査 無
17
○ Noriko Tom ita, Mohamm a d M. Mohamma d, David J. Niedzwieck i , Makoto Oht a, Liviu Mov ileanu 、
Electroph ysi ological pro perties of e ngineered Fh uA Δ C/ Δ 4L protein nanopore affecte d by lipid
bilayer e nvi ronment、 The EMBO mee tin g 2013、 ポ ス タ ー 、 審 査 無 、 2013 年 9 月 、 ア ム ス テ ル ダ ム
18
◯ Gota K ikuga wa, Pawe l Keb linski, and T aku Ohar a, Th ermal En ergy Transfer in Amorphous Poly ethylene
with Cross- Li nk Formatio n, 2012 Renssel aer Nanotec hn ology Cente r Research Sy mp osium,Tro y, U SA, 2012,
口頭発表, 審査無
19
◯ Gota Ki kuga wa, Pawel Keb linski, a nd T aku Ohara , He at Effec t of Cross-linking on Heat Conduction
of Amorph ous Polymers, 201 3 MRS Spr ing Meeting a nd E xhibit, S an F rancisco, USA , 2013, 口 頭 発 表 , 審
査有
20
◯ 菊 川 豪 太 , Pawel Keb lin ski, 小 原 拓 , ア モ ル フ ァ ス ポ リ マ ー 内 の 架 橋 に よ る 熱 伝 導 特 性 へ の 影 響 , 第 5 0
回 日 本 伝 熱 シ ン ポ ジ ウ ム , 仙 台 , 201 3, 口 頭 発 表 , 審 査 無
21
○ Koji S himo yama, So shi K awai, an d Jua n, J. A lonso, “ Dynam ic Ad aptive Sampling Base d on Kriging
Surrogate Mo d els fo r E ffic ient U ncerta i nty Qu antifi c ation,” 15th AIAA Non-Deterministic Approaches
Conference , Boston, M A, USA, 8– 1 1 A pril 2013 .口 頭 発 表 , 審 査 有
14
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