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ものの燃えかたと空気

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ものの燃えかたと空気
第6学年2組
理科学習指導案
指導者
1
日
時
平成 20 年5月 29 日(木)13:35 ∼ 14:20
2
場
所
第1理科室
3 単 元 名
村上
圭司
ものの燃えかたと空気(15 時間)
4
単元目標と評価規準
(1) 単元目標
ものの燃焼の様子や空気の変化をその要因と関係付けながら調べ、見付けた疑問を多面的に追究
する活動を通して、ものの性質や働きについての見方や考え方を育てる。
(2) 評価規準
<自然事象への関心・意欲・態度>
○ 植物体を燃やしたときに起こる現象に興味をもち、自らものの燃焼の仕組みを調べようとする。
○ 燃焼を伴う発電の仕組みとそれ以外の方法での発電の仕組みを比較し、身の回りの現象や自然
環境を見直そうとする。
<科学的な思考>
○ ものの燃焼と空気の変化を関係付けながら考えたり、生活経験や実験結果を基に見通しをもっ
て追究活動をしたりする。
○ いろいろな発電の仕組みを空気の変化を視点に比べたり、地球環境と関係付けて考えたりする。
<観察・実験の技能・表現>
○ 植物体が燃える様子やその回りの空気の変化を調べる工夫をし、気体検知管や石灰水などを適
切に使って、安全に実験する。
○ 植物体の燃焼の様子や空気の性質の変化について調べて記録したり、ともだちと情報を共有し
ながら話し合ったりすることができる。
<自然事象についての知識・理解>
○ 植物体が燃えるときには、空気中の酸素が使われて二酸化炭素ができることを理解する。
○ 火力発電は石油・石炭・天然ガスを燃やすため二酸化炭素が発生するのに対し、燃料電池は二
酸化炭素が発生しないことを理解する。
5 指 導 観
(1) 児童観
本学級(30 名)は、意欲的に観察や実験に取り組んだり、知りたいことや疑問に思ったことを積極
的に質問したりする子どもがほとんどであり、いつもいきいきと学習に取り組んでいる。5年生か
ら一緒に理科を学習してきており、個人差はあるものの、結果から考察したり見通しを立てて物事
を考えたりする力も少しずつ身に付けてきている。
6年2組実態調査(調査日:平成 20 年5月 13 日、調査人数 28 名)
☆ これまで理科の実験などで、マッチやライターでアルコールランプなどに火をつけたことがあ
ると思いますが、正直に、こわいですか?うまくできますか?
4年生のとき
こわい…2人 少しこわい…6人 きんちょうする…5人 平気だ…7人
楽しい…8人
6年生(今)
こわい…0人 少しこわい…3人 きんちょうする…0人 平気だ…10人 楽しい…15人
☆ 「酸素」
「二酸化炭素」という気体を知っていますか?
酸素
知っている…13人
聞いたことがある…15人
知らない…0人
知っているに○をした人、どんなことを知っていますか?
○人間は酸素を吸う…7人
○植物が酸素を作る…4人
○人間が生きるのに必要…3人
○火が燃えるとき必要…3人
○約1/5が酸素…1人
二酸化炭素
知っている…12人
聞いたことがある…16人
知らない…0人
知っているに○をした人、どんなことを知っていますか?
○人間が吐いている…5人
○環境に悪い…3人
○地球温暖化の原因…2人
○水に溶ける…2人
○植物がすっている…1人
○体に悪い…1人
○石灰水が白くにごる…1人
☆ 少年自然の家で「飯ごう炊さん」をしましたね。まきに火をつけるとき、よく火が燃えるよう
に気を付けたことは何だったでしょうか。
まきをキャンプファイヤーのように積む…3人 まず新聞紙につけてから、まきにつける…3人
風を送る…2人 まきの置き方を工夫する…1人 松ぼっくりに火をつける…1人
濡れた手で触らない…1人 マッチの火を風のないところでつける…1人 うちわで扇ぐ…1人
細い木を下に積む…1人 下から火をつける…1人 まきを多く入れる…1人
まず、葉に火をつける…1人 まず、木屑に火をつける…1人 わかりません…13人
本学級に限らず、今の子どもたち自身が生活の中で火をつけて利用するという経験があまりない。
家庭にある調理器具を見ると、スイッチ一つで点火するガスコンロ、電子レンジ等の電磁調理器な
ど、便利なものが普及している。家事手伝いをしない社会の風潮と相まって、家庭で子どもたちが
マッチを使って火をつけるという体験は、ないに等しい。したがって、「火がつきにくいから困っ
た。」「湯を沸かしたいのに、火がすぐ消える。」というような問題意識をもつ場面は、少年自然の
家の飯ごう炊さんが初めてだという子どもたちも少なくない。
「空気」
「風」等を意識している子ど
も、あるいは意識していたことを覚えている子どもは少ないようだ。
(2) 教材観
本単元の魅力は、普段何気なく利用している火が、周りの空気を変化させながら熱を発生してい
ることに気付くことができるところにある。また、見ただけではわからない見えない空気の質の変
化について実験を通して追究し、気付き確信していくところにも学習の面白さがあると考える。
しかし、燃焼による空気の質変化は見えないだけに、子どもたちにとってはイメージしにくい。
しかも、これまで述べたように生活経験の不足から、
「燃焼における空気の役割」
「火の周りの空気
の変化」に今までほとんど興味・関心がない子どもたちが多い。
今の子どもたちにとって、火(炎)を身近な自然の現象として、五感を通して感じる機会は少な
い。今後ますます減少すると考えられる。しかし、人が他の動物より進化し今の文明を築き上げた
歴史、膨大なエネルギー消費に支えられた現代の豊かな生活を考えると、「燃焼」という現象を学
ぶことは重要であると考える。また、無知が原因で、恐れを抱いたり無関心であったりする態度は、
自然に対して 良い(やさしい)かかわり ではないと考える。
(3) 指導観
子どもたちの実態を考慮し、火(炎)とは、どのようなものなのか、ということをじっくり考え
る場を導入で設定する。事故防止の観点からも、
「火は熱いものである。」
「炎は上にのぼってくる。
」
「小さな火は、ぞうきんなどをかぶせると消火できる。」
「やけどしたかもしれないと思ったときは、
すぐ水で冷やす。」などのことを確認しておきたい。
そして、「ろうそくが消えた集気びんの中の空気はどうなったのか。」「ろうそくの火が消えない
ようにするためには、どうすればよいか。」という問題を考えていく中で、子どもたちが周りの空
気の変化に気付いていくような活動、また、それを確かめるための活動へと展開していきたいと考
える。
このような活動を通して、見えないものが変化している不思議さ、そして、そのことを確かめる
ことができる楽しさを味わわせながら、自然を探求する能力や態度を育てたいと考えている。
火は私たちの生活を支えているという事実、
「酸化」を伴う燃焼という現象に出会うことで、
「ま
だまだ不思議がある。」
「もっと不思議を調べたい。」という願いをもつようになってほしい。また、
「酸素は必要だが二酸化炭素は不必要だ。」とか、「窒素は何の役にも立ってない。」という間違っ
た見方や考え方を改めさせ、絶妙なバランスの上に地球環境が成り立っているということも語り、
3学期の環境の学習につないでいきたいと考える。
6 単元の指導計画(全 15 時間)
次 時
主 な 学 習 の 流 れ
火、炎とは、どんなものだろう。
○ マッチをすって、ろうそくに火をともし、炎について話し合う。
○ ものが燃えるときは「燃えるもの(燃料)
」「温度」が必要であることを知る。
※ 「空気」については触れないが、子どもたちの反応をみて対応する。
○ 火の扱い方や事故防止対策などについて、教師の説明を聞く。
1
Ⅰ ろうそくが燃える前と後の空気を比べてみよう
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ 安全に留意してマッチをすり、ろうそくに火をつけることができる。
◇ 炎の回り(外炎)が熱いこと、炎が上にのぼってくることなどの性質に気付く。
◇ 液体に溶けたロウが芯を昇り、気体になって燃えていることを知る。(発展)
教師「ものが燃えるとき、変化するのは燃えるものと温度だけなのでしょうか。
」
何が変化しているのだろうか。
○ 集気びんの中で燃えているろうそくの火を観察する。
○ 大きさの違う容器の中でろうそくを燃やして、観察する。
○ ろうそくの火が消えたら、もう一度火のついたろうそくを入れて観察する。
○ 実験結果を基に、火の周りの空気が変化しているかどうか話し合う。
2
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ ともだちと考えを出し合い、力を合わせて仮説を確かめる実験をする。
◇ ものを燃やすためには、空気が必要であることを実験結果と結び付けて説明し合う。
◇ 実験結果から、火の周りの空気が変化していることに気が付く。
空気はなくなってはいない……。でも、空気は確かに変わっているようだ……。
空気がどう変わったか、はっきり確かめる方法はないかなあ……。
火の周りの空気は、どうなったのだろう。
○ 教師から、石灰水の製法や性質、気を付けなければならないことを聞く。
○ 石灰水を使って、ものを燃やす前と後の空気を比較する。
3
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ 火が消えた後も空気はあり、その空気には燃やすはたらきがないことを確かめる。
◇ 石灰水を使って、空気中の二酸化炭素が増えていることを理解する。
Ⅱ ものを燃やすはたらきがある気体はなんだろう
二酸化炭素が増えると、ものが燃えないの。酸素って、聞いたことがあるけど……。
ものが燃える前の空気はどんなものなの……。
空気って、どんなものなのだろう。
○ 空気がどんな気体から構成されているか調べる。
○ 気体検知管を使って(教師実験)、燃えた後二酸化炭素が増えていることを確認する。
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ 窒素が 78%(約4/5)、酸素が 21%(約1/5)であることを知る。
◇ その他の気体はわずかで、二酸化炭素は 0.03%ほどであることを知る。
4
ものを燃やすはたらきがある気体はどれだろう。
○ 今までの学習でわかったことをグラフに表して、仮説を立てる。
ろうそくが燃える前の空気
窒素 78%
酸素 21%
二酸化炭素 0.03%
火が消えた後の空気
? ? ?
二酸化炭素 4%
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ グラフから空気の変化を予想し、燃やすはたらきがある気体を類推する。
窒素か酸素だと思うよ。きっと、酸素だよ……。
でも、どうやって確かめる。窒素と酸素がそれぞれ別々にあったらいいなあ……。
窒素と酸素の中でろうそくを燃やしたらどうなるだろう。
○ 窒素をボンベから、酸素は過酸化水素水と二酸化マンガンで発生させ燃焼の確認をする。
5
・
6
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ 酸素には、ものを燃やすはたらきがあることを理解する。
◇ 窒素には、ものを燃やすはたらきがないことを理解する。
酸素の中では、ものが激しく燃えるんだね、びっくりしたよ。
どうして、空気中にも酸素があるのに穏やかに燃えるのかなあ……。
空気中で、ものがおだやかに燃えるのはどうしてだろう。
○ 窒素、酸素の性質をまとめ、空気中でものが穏やかに燃える理由を考える。
○ 窒素4/5、酸素1/5の気体を作り、ろうそくを燃やす実験をする。(発展)
7
本
時
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ 酸素中ではものが激しく燃えることを理解する。
◇ ものが穏やかに燃えるのは、空気中に酸素が約1/5しか含まれていないからだとい
うことを理解する。
ものを燃やしたあと二酸化炭素が増えたけど……。
二酸化炭素は、どこからきたの……、どうやってできたのだろう……。
ものを燃やした後、二酸化炭素はどうして増えたのだろう。
○ 今までわかった事実を基に、二酸化炭素がどうして増えたか、理由を考え発表し合う。
○ 酸素の中でものを燃やした後にも、二酸化炭素ができるか確かめる。
ろうそくが燃える前の空気
窒素 78%
火が消えた後の空気
窒素 78%
酸素 21%
二酸化炭素 0.03%
8
・
9
酸素 17%
二酸化炭素 4%
Ⅲ ものが燃えるとどんな気体ができるだろう
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ 植物体が燃えるとき、酸素が使われて二酸化炭素ができていることを類推する。
◇ 二酸化炭素が火を消したのではなくて、酸素が減少したから燃えないという見方や
考え方をする。
そうか、燃やすはたらきがなくなったのは、酸素が少なくなったからなんだ。
じゃあ、燃やし続けるには、新しい空気を送ればいいんじゃないかなあ……。
ものを燃やし続けるにはどうしたらいいのだろう。
○ 底なし集気びんやペットボトルを使って、ろうそくが燃え続ける入れ物を考える。
○ 空気の流れを見るための工夫を考え、実験で確かめる。
10
・
11
12
・
13
・
14
・
15
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ 燃え続けているとき、空気が入れかわっていることを実験で確かめる。
◇ 入れ物の上下に吸気・排気口があり、中の空気が入れかわるようにすると燃やし続
けられることを理解する。
ちょうちんやランタンも、うまく空気が通りぬけるようになってるんだなあ。
教師「ものを燃やすといつでも二酸化炭素が発生するとはかぎらないんだよ。
酸素と二酸化炭素の性質を調べよう。
○ スチールウールが酸素中で燃えるのを観察し、二酸化炭素が発生しないことを確認する。
○ 燃料電池車を走らせ(教師実験)、火力発電との違いについての話を聞く。(発展)
○ 地球温暖化や燃焼を伴わない発電の仕組みなどを調べ、パネルディスカッションをする。
【身に付けさせたい力(評価)】
◇ 植物体が燃えるときに二酸化炭素が発生するが、金属が燃えるときには発生しない
ことを理解する。
◇ 火力発電は石油・石炭・天然ガスを燃やすことで二酸化炭素を発生するのに対し、
燃料電池は二酸化炭素が発生しないことを理解する。(発展)
ものを燃やす活動が、いろんな場面で私たちの生活を支えてくれているんだ。
でも、そのことが地球温暖化を引き起こしているなんて……。
7
本時の授業の構想
(1) 「やさしさを育む理科学習」を具現化するための構想
○ 「酸素中ではものが激しく燃える。」「ものを燃やすと二酸化炭素が増える。」という二つの事
実をおさえながら、
「空気中でものがおだやかに燃える理由」
「火が消えた理由」を考えさせるこ
とで、窒素・酸素・二酸化炭素のバランスを再考させることがねらいである。
<本時の実験で重視する点>
◆ 身の回りにある植物体を酸素中で燃やして驚きや感動を与え、酸素と燃焼との関係に興味・
関心をもたせ、追究心を高める。
◆ 酸素濃度を約 20%にして燃焼させることで仮説が正しいかを明らかにし、「空気中でものが
穏やかに燃える理由」を検証する。
◆ 燃焼には酸素濃度がかかわっていることを確かめる実験から受けた感動や好奇心を原動力
に、事実と疑問を明らかにし、問題を見付ける力を育てる。
○
「二酸化炭素が火を消す。」という間違った見方や考え方を子どもたちに気付かせ、その原因
を解き明かすことで、自分がもったイメージを事実に基づいて見直し、変化させる子どもが育つ
と考える。
(2) 本時のねらい
ものが激しく燃えたり穏やかに燃えたりするのは、酸素の割合が関係していることを理解させる
とともに、
「二酸化炭素が火を消した。」という考え方に疑問をもち、追究していこうとする意欲を
もたせる。
(3) 準
備
(4) 展
開
ろうそく、集気びん、ふた、燃焼さじ、マッチ、水槽など
主な学習活動と子どもたちの思考の流れ
酸素中でものを燃やし、その様子を観る。
<ピーナッツ>
<線 香>
1
☆活動の工夫と支援 ◎評価
酸素の中で、ろうそく以外の植
物体を燃やすことで、身の回りに
あるものが激しく燃えると危険
であるということを理解させる。
◎ 酸素中では、ものが激しく燃え
る場合があることを理解し、「空
気中で、ものが穏やかに燃える理
由」を追究していこうとする意欲
をもつことができる。
【自然事象への関心・意欲・態度】
☆
○
○
2
酸素中だと、激しく燃えるね。
身の回りのものがあんなに激しく燃えたら、大変なこと
になるね。
学習のめあてを確認する。
空気中で、ものがおだやかに燃えるのはどうしてだろう。
3
空気中でものが穏やかに燃える理由を考え、確かめる方法
を話し合い、確認する。
(1) 窒素、酸素、二酸化炭素の性質を確認しながら、穏やか
に燃える理由を考える。
○ 空気は酸素だけでなく、窒素が多くて酸素が薄くなっ
ているから、穏やかに燃えると思うよ。
(2) 自分たちの仮説を確かめる実験方法を考える。
○ 窒素4/5、酸素1/5の気体を作り、その中でろうそ
くを燃やして、空気中と比べたらいいよ。
☆
すぐに「酸素が薄いから」とい
う仮説が出ると考えられるので、
それを確かめる検証方法を話し
合うことに重点をおく。
☆ 活動(2)では、子どもたちのい
ろいろな発想を聞き、既習内容や
生活経験に基付いた発言や原因
と結果を結び付けた発言は、適切
に称揚したい。
(3) 混合気体を作り、空気中や酸素中の燃焼の様子と比べる。 ☆
−提案の中から採用するアイディア−
<酸素を1/5入れる。>
空気
<窒素を4/5入れる。>
混合気体
比べて、考える。
(4) 実験結果から、仮説が検証できたか、新たな疑問はないか
話し合う。
4 「火が消えると、二酸化炭素が増えていた。」
「酸素が多いと
激しく燃える。」この二つの事実について、話し合う。
<事実1>火が消えると………二酸化炭素が増えていた。
<事実2>酸素が多いと………激しく燃える。
「ものを燃やすはたらきのある気体」とは?
「ものを燃やすはたらきがない気体」とは?
二酸化炭素が火を消しているのかなあ。
酸素がなくなって火が消えているのかなあ。
どうやったら、確かめられるかなあ。
⋮⋮
○
○
○
○
気体検知管で調べたら、確かに二酸化炭素は増えていた
よ。あのとき酸素はどうなっていたのかなあ。酸素用の気体
検知管で調べてみたいな。
○ 酸素中でものを燃やした後に、二酸化炭素ができているか
確かめたいよ。
○ じゃあ、酸素と二酸化炭素を混ぜた気体を作って、ろうそ
くを燃やしてみたら、疑問が解けるんじゃないかなあ。
予想通りの結果を得て、何を確
認することができたのかを子ど
もたちに問い直し、事実と残った
疑問を区別し、問題を見付けさ
せ、次の学習へと発展させていき
たい。
◎ 安全に留意しながら、比べる視
点(明るさ、時間)を決めて実験
を観察したり、結果を発表したり
することができる。
【観察・実験の技能・表現】
◎ ものが激しく燃えたり穏やか
に燃えたりするのは、酸素の割合
に関係しており、酸素が多いとも
のはより激しく燃えることを理
解することができる。
【自然現象についての知識・理解】
☆ 「ものを燃やすはたらきのある
空気」とは「酸素が含まれている
空気」であるという考えは出やす
いと思われる。しかし、「ものを
燃やすはたらきがない空気」を
「二酸化炭素が多い空気」とイメ
ージしている子どもたちも少な
くないと考えられる。そこで、消
えた理由が酸素の減少にあるの
か二酸化炭素の増加にあるのか
話し合いながら、子どもたちの思
考に合わせた学習を展開したい。
◎ 見通しをもって実験方法を考
えるとともに、「……のようにな
ったら、……であることになる。」
といった原因と結果を結び付け
た思考ができる。 【科学的な思考】
5
本時のまとめをし、次時の予定を聞く。
(1) わかったこと(事実)、調べたいこと(疑問)を確認する。
【わかったこと(事実)
】
◇ 酸素中ではものが激しく燃える。酸素が濃いほど、激しく燃える。
◇ ものが穏やかに燃えるのは、空気中に酸素が約1/5しか含まれていないからである。
【調べたいこと(疑問)
】
◆ 二酸化炭素が火を消しているのか、酸素がなくなって火か消えるのか確かめたい。
(2) 次時の学習予定を聞く。
「みんなの疑問をみんなの考えた方法で確かめて、疑問を
解決しましょう。」
「そして、ものを燃やした後、二酸化炭素がどうして増え
るのかも、考えてみましょう。」
◎「二酸化炭素が火を消した。」と
いう考え方に疑問をもち、真実を
知りたい、追究したいという意欲
をもつことができたか。
【自然事象への関心・意欲・態度】
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