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三保のトマト
静 岡 農 政 事 務 所 http://www.maff.go.jp/kanto/chiikinet/shizuoka/ しずおかの「旬の食」―11 月― (出荷を待つトマト(優美)) 店頭に並ぶころには更に赤くなります。 (レッドオーレ) 栽培の歴史は 90 年以上 駿河湾に突き出した三保半島でのトマト栽 培の歴史は古く、大正時代までさかのぼりま 優美とレッドオーレ 三保トマトの代表的品種は、優美(ゆうび) とレッドオーレです。 す。夏涼しく冬暖かい海洋性の気候を利用し 優美は、果実が 200g 以上になる大玉の品種 た、当時としては全国でも珍しい温室による で、果肉が詰まり、甘みと酸味のバランスの 栽培が行われていました。 とれたトマトです。 現在、他の産地でのトマトの施設栽培は、 レッドオーレは、果実が 40~50g の中玉の 水耕栽培が主流になりましたが、水はけの良 品種で、その名のとおり鮮やかな赤色が特徴 い砂質土壌に恵まれたこの地域では、今でも で、コクがあって甘みの強いトマトです。 ほとんどの生産者が土耕栽培を行っています。 トマトは、肥料、水、土壌など環境に敏感 な作物と言われますが、長年培われた技術と (優 美 ) (左 )収 穫 直 前 の ト マ ト (右 )果 肉 が 詰 ま っ て い ま す 経験によって、美味しいトマトを生産してい ます。 三保トマトを手に入れるには トマトは年間を通して食べることができま すが、当地で栽培されるトマトは 11 月から2 月に最も甘味が増すため、この時期がおすす (レッドオ ーレ ) (左 )収穫前で既にこの鮮やかさ (右 )さらに赤くなって食卓へ めです。 この地域で生産されたトマトは県内、京浜 地域へ向け出荷されています。地元では (株)JA しみずサービスの「ふれっぴー」各店 にある野菜コーナー『清水野菜村』をはじめ、 市内スーパー等で新鮮なトマトを買うことが できます。 清水野菜村 に は 、 生 産 者が、その日の朝に収穫 した新鮮な野 菜 を 、直 接 出荷していま す 。 ヨーロッパでは、トマトに可愛らしい別名があります。 フランス・・・「愛のりんご」 イタリア・・・「黄金のりんご」 ドイツ・・・・「楽園のりんご」 また、 「トマトが赤くなると、医者が青くなる」と言 われるほど、栄養のある野菜として古くから知られてい ました。