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身のまわりの水環境について考えよう 1.自分の身のまわりにはどんな水

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身のまわりの水環境について考えよう 1.自分の身のまわりにはどんな水
身のまわりの水環境について考えよう
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雲出地域の水はどんな水だろう
1.自分の身のまわりにはどんな水があるだろう
子どもたちにとって水は生活に欠かせないものであるにもかかわらず、「みんなはどんな水を知
っていますか?」という質問になかなか答えられない子がいた。家庭生活や地域での遊びとを通し
た活動等で、水への関心がいかに弱いかを感じる瞬間だった。それでも、子どもたの生活をたどっ
ていく中で、「あっ。そうか」と水への関心を少しずつ持ち始めた。そこで出てきた水は、家庭の
中ではトイレの水・台所の水・水道の水・お風呂の水・洗濯の水が多く、野外での水は、雲出川・
伊倉津の海・用水路・公園の水・家のまわりのどぶ川等であった。
その水について自分はきれいだと思っているのか汚れていると思っているのかという質問に対
しては、圧倒的に汚れていると感じている子が多かった。その理由としては「家庭では洗剤を使っ
ているから。」
「川の水がいつも濁っているから。
」
「野菜などを育てるのに薬をまいているから。」
「面
倒だからと言って、川にゴミを捨てる人がいるから。
」
「海では赤潮が発生しているから。
」
「自分た
ちが水をよごしたまま川とかに流しているから。」と生活を振り返って考えることができた。しか
し、きれいだと答えた子の中には、「確かに今は汚いのかも知れないけれど、水をきれいにしよう
という呼びかけやそういう活動があるからきれいになってきている。
」
「人が工夫して、水を無駄に
しないできれいに変えたりしているから。」と、水環境の改善に取り組む人たちのことを考えてい
る子もいた。
2.どんな水を調べていくのか
子ども達は班に分かれて5種類の水を話し合って決めていった。家庭での水では、特に環境によ
くないだろうと思う水、飲んでも大丈夫なのか気になっていた水、野外の水では、「生きものが住
めるのか」という視点で話し合い、特に気になる所の水を決めていった。
3.CODのパックテスト、PH測定による水質調査の結果
調べた水
家庭から出る水
COD(平均値)
野外での水
COD(平均値) PH(平均値)
台所の水
85
ppm
雲出川
5.7 ppm
6.7
お風呂の水
7.5 ppm
どぶ川
25 ppm
7.0
洗濯の水
43
ppm
用水路
100 ppm
6.3
水道の水
5
ppm
公園の川
33 ppm
7.3
井戸の水
3
ppm
伊倉津の海
27
5
ppm
7.0
子どもたちの考え
家庭から出る水について
台所の水→かなり汚れている…こんなに汚れた水を流していたら、魚は住めなくなると思う。洗剤
も混じっていたので、よくないなと感じた。
お風呂の水→少し汚れている…お風呂の入り方によって違ってくる。体を洗ってから入るとお風呂
の水はきれいだけど、洗った水は汚れたまま流しているから、お風
呂の水も汚れていると思う。
洗濯の水→かなり汚れている…こんなに洗剤のにおいがするとは思わなかった。こんなに汚れた水
を流していたら、汚れる一方だと思う。
井戸の水→きれい………………きれいな水だったのでほっとした。こんなきれいな水が流れていた
らいいのにと思った。
地域(野外)で採取した水について
雲出川→きれい?………………今のところきれいな水だけど、酸性が強くなってきてるので、魚が
住みにくくなってきてるのかなと思う。
どぶ川→かなり汚れている……自分たちのまわりの水はずいぶん汚れているんだなと思った。色も
においもきつかった。身のまわりの汚れた水がこんなに流れている
んだと感じた。
用水路→かなり汚れている……そんなに汚れているようには見えなかったけど、かなり汚れている
ことに驚いた。
公園の川→かなり汚れている…においがしたし、ゴミもたくさん捨ててあったので、汚れてしまう
のは当たり前だと思う。
伊倉津の海→きれい……………においはしたが、見た感じよりは意外ときれいだと思った。
4.学習を通して感じたり考えたりしたこと
子どもたちは、自分たちで水を採取し、生活環境を見つめることで、日頃見すごしていることや、
当たり前にしていることの中に、もっと考えていかなければならないことがあることに気づいてき
た。「私はいつも食器洗いをしています。でも、その水がこんなに汚れていたことにびっくりしま
した。
」
「このまま食器を洗った水とかを流していったら、川がもっと汚くなってもおかしくないな
ぁと思った。自分の家だけならという考えは絶対になくさなければダメだと思う。『みんなが使う
し自分も使うから…』という考えにしていかないといけないと思う。
」
「私は、生活の中で使ってい
く水だからこそ、考えてきれいに使っていきたいと思う。」と、家事労働としての食器洗いと、環
境を守っていく食器洗いと両輪を考えていくことの大切さを考えてきている。また、家庭でできる
工夫として、「僕の家では、お風呂の水は捨てないで洗濯の水に使っている。」「なるべく洗剤を少
なくして食器を洗ったり、お米のとぎ汁を植物にやったりしたい。」と、水のリサイクルにも関心
をもつ子がいた。まずは家庭でできることに取り組み、そして、地域の一員として水環境を守って
いく大切さをもっと実感していってほしいと思う。
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