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1.6 外国における使用状況等に関する資料 1.6.1 外国における承認状況

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1.6 外国における使用状況等に関する資料 1.6.1 外国における承認状況
1.6.1 外国における承認状況
リネゾリド
1.6
1.6.1
Page 1
外国における使用状況等に関する資料
外国における承認状況
外国においては,米国,欧州連合諸国(英国,フランス,ドイツ等)及びアジア諸国(韓国,
台湾等)を含む 60 カ国以上で承認されている(2005 年 12 月 31 日現在)
。今回本邦で一部変更
承認申請を行う MRSA 感染症については,本邦を除く全ての国で承認を取得している。
承認国一覧を表 1 に示す。
リネゾリドの剤型には,静注用注射剤(100 mL,200 mL 及び 300mL バッグ(リネゾリド 2
mg/1 mL 含有)
)
,フィルムコーティング錠(400 mg 及び 600 mg 含有)及び経口懸濁剤(リネゾ
リド 100 mg/ 5 mL 含有)の 3 種類があり,本邦では静注用注射剤(300mL バッグ)及びフィル
ムコーティング錠(600mg 含有)が 2001 年 5 月より上市されている。
表 1
海外での承認状況(2005 年 12 月 31 日現在)
国
名
米国(注射剤/錠剤/懸濁剤)
メキシコ(錠剤)
(注射剤)
(懸濁剤)
ブラジル(注射剤/錠剤/懸濁剤)
チリ(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ペルー(注射剤)
(錠剤)
(液剤)
グアテマラ(錠剤)
(注射剤/懸濁剤)
コロンビア(錠剤)
(注射剤)
(懸濁剤)
アルゼンチン(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ベネズエラ(注射剤/錠剤/懸濁剤)
シンガポール(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ホンジュラス(錠剤)
(注射剤/懸濁剤)
クウェート(錠剤/懸濁剤)
韓国(注射剤/錠剤/懸濁剤)
スロバキア共和国
(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ロシア(錠剤)
(懸濁剤)
ニカラグア(錠剤)
英国(注射剤/錠剤/懸濁剤)
エクアドル(錠剤/懸濁剤)
(注射剤)
ハンガリー(注射剤/錠剤/懸濁剤)
カナダ(注射剤/錠剤/懸濁剤)
日本(錠剤/注射剤)
エルサルバドル(錠剤)
(注射剤/懸濁剤)
承認日
2000 年 4 月 18 日
2000 年 4 月 24 日
2000 年 5 月 16 日
2001 年 3 月 30 日
2000 年 6 月 6 日
2000 年 10 月 6 日
2000 年 8 月 28 日
2000 年 8 月 29 日
2000 年 9 月 11 日
2000 年 9 月 4 日
2001 年 1 月 15 日
2000 年 9 月 25 日
2000 年 9 月 26 日
2000 年 10 月 3 日
2000 年 9 月 26 日
2000 年 10 月 4 日
2000 年 10 月 19 日
2000 年 10 月 24 日
2001 年 4 月 2 日
2000 年 12 月 2 日
2000 年 12 月 9 日
2000 年 12 月 15 日
2000 年 12 月 27 日
2001 年 11 月 21 日
2000 年 12 月 31 日
2001 年 1 月 5 日
2001 年 1 月 16 日
2001 年 3 月 5 日
2001 年 3 月 29 日
2001 年 4 月 2 日
2001 年 4 月 4 日
2001 年 5 月 3 日
2001 年 8 月 9 日
リネゾリド
1.6.1 外国における承認状況
国
名
台湾(錠剤/懸濁剤)
(注射剤)
オランダ(注射剤/錠剤/懸濁剤)
イスラエル(錠剤/懸濁剤)
(注射液)
パナマ(注射剤/懸濁剤)
香港(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ポルトガル(注射剤/錠剤/懸濁剤)
スペイン(注射剤/錠剤/懸濁剤)
アイルランド(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ノルウェー(注射剤/錠剤/懸濁剤)
スウェーデン(注射剤/錠剤/懸濁剤)
オーストラリア
(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ギリシヤ(注射剤/錠剤/懸濁剤)
デンマーク(注射剤/錠剤/懸濁剤)
フランス(注射剤/錠剤/懸濁剤)
フィンランド(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ベルギー(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ドイツ(注射剤/錠剤/懸濁剤)
アイスランド(注射剤/錠剤/懸濁剤)
オーストリア(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ニュージーランド
(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ルクセンブルグ
(注射剤/錠剤/懸濁剤)
マカオ(錠剤/懸濁剤)
(注射剤)
スイス(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ポーランド(注射剤/錠剤/懸濁剤)
チェコ共和国(注射剤/錠剤/懸濁剤)
フィリピン(注射剤)
(錠剤/懸濁剤)
タイ(注射剤/錠剤/懸濁剤)
イタリア(注射剤/錠剤/懸濁剤)
南アフリカ(注射液)
(錠剤/懸濁剤)
マレーシア(注射剤/錠剤/懸濁剤)
エストニア(注射剤/錠剤)
ルーマニア(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ブルガリア(注射剤/錠剤)
ベラルーシ(注射剤/錠剤/懸濁剤)
パキスタン(注射剤/錠剤)
エジプト(錠剤/懸濁剤)
スロベニア(注射剤/錠剤/懸濁剤)
リトアニア(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ラトビア(注射剤/錠剤/懸濁剤)
ウクライナ(注射剤/錠剤/懸濁剤)
インドネシア(注射剤/錠剤/懸濁剤)
承認日
2001 年 5 月 8 日
2001 年 5 月 21 日
2001 年 6 月 12 日
2001 年 6 月 13 日
2002 年 6 月 30 日
2001 年 6 月 18 日
2001 年 7 月 12 日
2001 年 7 月 19 日
2001 年 7 月 20 日
2001 年 7 月 31 日
2001 年 8 月 6 日
2001 年 8 月 10 日
2001 年 8 月 16 日
2001 年 8 月 22 日
2001 年 8 月 23 日
2001 年 8 月 31 日
2001 年 9 月 10 日
2001 年 9 月 10 日
2001 年 9 月 27 日
2001 年 9 月 28 日
2001 年 10 月 9 日
2001 年 11 月 1 日
2001 年 11 月 6 日
2001 年 12 月 3 日
2002 年 1 月 28 日
2001 年 12 月 7 日
2002 年 2 月 5 日
2002 年 3 月 20 日
2002 年 4 月 12 日
2002 年 4 月 17 日
2002 年 4 月 18 日
2002 年 5 月 15 日
2002 年 5 月 20 日
2002 年 8 月 2 日
2002 年 8 月 8 日
2002 年 8 月 16 日
2002 年 9 月 27 日
2002 年 10 月 11 日
2003 年 3 月 20 日
2003 年 4 月 11 日
2003 年 7 月 29 日
2004 年 2 月 19 日
2004 年 3 月 13 日
2004 年 4 月 21 日
2004 年 10 月 4 日
2004 年 10 月 22 日
Page 2
外国の添付文書
1.6.2.1
米国添付文書(USPI)
原
文
和
訳
ザイボックス
リネゾリド注射液
リネゾリド錠
リネゾリド経口懸濁液
To reduce the development of drug-resistant bacteria and maintain the effectiveness
of ZYVOX formulations and other antibacterial drugs, ZYVOX should be used only to
treat or prevent infections that are proven or strongly suspected to be caused by
bacteria.
DESCRIPTION
ZYVOX I.V. Injection, ZYVOX Tablets, and ZYVOX for Oral Suspension contain
linezolid, which is a synthetic antibacterial agent of the oxazolidinone class. The
chemical name for linezolid is (S)-N-[[3-[3-Fluoro- 4-(4-morpholinyl)phenyl]-2-oxo-5oxazolidinyl] methyl]-acetamide.
薬剤耐性菌の出現を抑え,ザイボックス製剤をはじめとする抗菌薬の有効性を維持す
るため,ザイボックスは細菌に起因することが確認,あるいは強く疑われる感染症の
治療または予防を目的とする場合にのみ使用すること。
組成・性状
ザイボックス注射液,ザイボックス錠およびザイボックス経口懸濁液は,オキサゾリ
ジノン系の合成抗菌薬であるリネゾリドを含有する。リネゾリドの化学名は(S)-N-[[3[3-Fluoro-4-(4-morpholinyl)phenyl]-2-oxo-5-oxazolidinyl] methyl]-acetamideである。
ZYVOX I.V. Injection is supplied as a ready-to-use sterile isotonic solution for
intravenous infusion. Each mL contains 2 mg of linezolid. Inactive ingredients are
sodium citrate, citric acid, and dextrose in an aqueous vehicle for intravenous
+
administration. The sodium (Na ) content is 0.38 mg/mL (5 mEq per 300-mL bag; 3.3
mEq per 200-mL bag; and 1.7 mEq per 100-mL bag).
ザイボックス注射液は調製不要の点滴静注用滅菌等張溶液として供給され,1 mL中に
リネゾリド2 mgを含有する。静脈内投与用の水性溶媒中には,添加剤としてクエン酸
ナトリウム,クエン酸およびブドウ糖を含有する。ナトリウム(Na+)含有量は,
0.38 mg/mL(300 mLバッグ当たり5 mEq;200 mLバッグ当たり3.3 mEq;100 mLバッ
グ当たり1.7 mEq)である。
ZYVOX Tablets for oral administration contain 400 mg or 600 mg linezolid as filmcoated compressed tablets. Inactive ingredients are corn starch, microcrystalline
cellulose, hydroxypropylcellulose, sodium starch glycolate, magnesium stearate,
hypromellose, polyethylene glycol, titanium dioxide, and carnauba wax. The sodium
+
(Na ) content is 1.95 mg per 400-mg tablet and 2.92 mg per 600-mg tablet (0.1 mEq
per tablet, regardless of strength).
ザイボックス錠はフィルムコート錠であり,1錠中にリネゾリド400 mgまたは600 mg
を含有する。添加剤として,トウモロコシデンプン,結晶セルロース,ヒドロキシプ
ロピルセルロース,カルボキシメチルスターチナトリウム,ステアリン酸マグネシウ
ム,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,ポリエチレングリコール,酸化チタンお
よびカルナウバロウを含有する。ナトリウム(Na+)含有量は,400 mg錠1錠当たり
1.95 mg,600 mg錠1錠当たり2.92 mg(リネゾリド含量を問わず,1錠当たり0.1 mEq)
である。
ZYVOX for Oral Suspension is supplied as an orange-flavored granule/powder for
ザイボックス経口懸濁液はオレンジ風味の顆粒/粉末として供給され,懸濁して経口
Page 5
分子式はC16H20FN3O4,分子量は337.35である。化学構造式を次に示す。
米国添付文書
The empirical formula is C16H20FN3O4. Its molecular weight is 337.35, and its chemical
structure is represented below:
1.6.2.1
ZYVOX
linezolid injection
linezolid tablets
linezolid for oral suspension
®
リネゾリド
1.6.2
文
400 mg tablet
single dose †
600 mg tablet
single dose
every 12 hours
600 mg IV injection *
single dose
every 12 hours
600 mg oral suspension
single dose
8.10
(1.83)
11.00
(4.37)
12.70
(3.96)
21.20
(5.78)
12.90
(1.60)
15.10
(2.52)
11.00
(2.76)
3.08
(2.25)
6.15
(2.94)
3.68
(2.36)
-
Tmax
hrs
AUC*
μg h/mL
t1/2
hrs
CL
mL/min
1.52
(1.01)
1.12
(0.47)
55.10
(25.00)
73.40
(33.50)
5.20
(1.50)
4.69
(1.70)
146
(67)
110
(49)
1.28
(0.66)
1.03
(0.62)
91.40
(39.30)
138.00
(42.10)
4.26
(1.65)
5.40
(2.06)
127
(48)
80
(29)
0.50
(0.10)
0.51
(0.03)
80.20
(33.30)
89.70
(31.00)
4.40
(2.40)
4.80
(1.70)
138
(39)
123
(40)
0.97
(0.88)
80.80
(35.10)
4.60
(1.71)
141
(45)
* AUC for single dose = AUC0-∞; for multiple-dose = AUC0-τ
† Data dose-normalized from 375 mg
‡ Data dose-normalized from 625 mg, IV dose was given as 0.5-hour infusion.
Cmax = Maximum plasma concentration;
Cmin = Minimum plasma concentration; Tmax = Time to Cmax;
AUC = Area under concentration-time curve; t1/2 = Elimination half-life;
CL = Systemic clearance
表1. 成人におけるリネゾリドの薬物動態パラメータの平均値(標準偏差)
リネゾリドの
投与量
400 mg錠
単回投与†
12時間ごと
600 mg錠
単回投与
12時間ごと
600 mg
静脈注射液‡
単回投与
12時間ごと
Cmax
µg/mL
Cmin
µg/mL
Tmax
hrs
AUC*
µg.h/mL
t1/2
hrs
CL
mL/min
8.10
(1.83)
11.00
(4.37)
―
1.52
(1.01)
1.12
(0.47)
55.10
(25.00)
73.40
(33.50)
5.20
(1.50)
4.69
(1.70)
146
(67)
110
(49)
1.28
(0.66)
1.03
(0.62)
91.40
(39.30)
138.00
(42.10)
4.26
(1.65)
5.40
(2.06)
127
(48)
80
(29)
0.50
(0.10)
0.51
(0.03)
80.20
(33.30)
89.70
(31.00)
4.40
(2.40)
4.80
(1.70)
138
(39)
123
(40)
12.70
(3.96)
21.20
(5.78)
12.90
(1.60)
15.10
(2.52)
3.08
(2.25)
―
6.15
(2.94)
―
3.68
(2.36)
米国添付文書
every 12 hours
Cmax
Cmin
μg/mL μg/mL
訳
1.6.2.1
Dose of Linezolid
和
投与する。懸濁液 5 mL 中にリネゾリド 100 mg を含有する。添加剤として,白糖,
クエン酸,クエン酸ナトリウム,結晶セルロースおよびカルメロースナトリウム,ア
スパルテーム,キサンタンガム,マンニトール,安息香酸ナトリウム,軽質無水ケイ
酸,塩化ナトリウムおよび香料を含有する(使用上の注意,患者のための情報の項を
参照)。ナトリウム(Na+)含有量は 5 mL 当たり 8.52 mg(5 mL 当たり 0.4 mEq)で
ある。
臨床薬理
薬物動態
リネゾリドを成人に単回および反復経口投与,ならびに単回および反復静脈内(IV)
投与後の薬物動態パラメータの平均値を表1に要約する。リネゾリド600 mgを12時間
ごと(q12h)に投与した後の定常状態における血漿中濃度を図1に示す。
リネゾリド
原
constitution into a suspension for oral administration. Following constitution, each 5
mL contains 100 mg of linezolid. Inactive ingredients are sucrose, citric acid, sodium
citrate, microcrystalline cellulose and carboxymethylcellulose sodium, aspartame,
xanthan gum, mannitol, sodium benzoate, colloidal silicon dioxide, sodium chloride,
+
and flavors (see PRECAUTIONS, Information for Patients). The sodium (Na )
content is 8.52 mg per 5 mL (0.4 mEq per 5 mL).
CLINICAL PHARMACOLOGY
Pharmacokinetics
The mean pharmacokinetic parameters of linezolid in adults after single and multiple
oral and intravenous (IV) doses are summarized in Table 1. Plasma concentrations of
linezolid at steady-state after oral doses of 600 mg given every 12 hours (q12h) are
shown in Figure 1.
Table 1. Mean (Standard Deviation) Pharmacokinetic
Parameters of Linezolid in Adults
600 mg
経口懸濁液
単回投与
Page 6
11.00
―
0.97
80.80
4.60
141
(2.76)
(0.88)
(35.10)
(1.71)
(45)
*
単回投与時のAUC = AUC0-∞;反復投与時のAUC = AUC0-τ
†
375 mg投与時の結果より換算した。
‡
625 mg投与時の結果より換算した。静脈内注射は0.5時間の点滴静注した。
Cmax = 最高血漿中濃度;Cmin = 最低血漿中濃度;Tmax =最高血漿中濃度到達時間;AUC =濃度
‐時間曲線下面積;t1/2 = 消失半減期;CL = 全身クリアランス
文
和
訳
Linezolid may be administered without regard to the timing of meals. The time to
reach the maximum concentration is delayed from 1.5 hours to 2.2 hours and Cmax is
decreased by about 17% when high fat food is given with linezolid. However, the total
exposure measured as AUC0-∞values is similar under both conditions.
Distribution: Animal and human pharmacokinetic studies have demonstrated that
linezolid readily distributes to well-perfused tissues. The plasma protein binding of
linezolid is approximately 31% and is concentration-independent. The volume of
distribution of linezolid at steady-state averaged 40 to 50 liters in healthy adult
volunteers.
リネゾリドは食事時間とは無関係に投与することができる。リネゾリドを高脂肪食摂
取時に投与すると,最高濃度到達時間は投与後1.5時間から2.2時間に遅れ,Cmaxは約
17%低下するが,総曝露量(AUC0-∞値として測定)は空腹時投与と同様である。
Linezolid concentrations have been determined in various fluids from a limited number
of subjects in Phase 1 volunteer studies following multiple dosing of linezolid. The
ratio of linezolid in saliva relative to plasma was 1.2 to 1 and for sweat relative to
plasma was 0.55 to 1.
Metabolism: Linezolid is primarily metabolized by oxidation of the morpholine ring,
which results in two inactive ring-opened carboxylic acid metabolites: the
aminoethoxyacetic acid metabolite (A), and the hydroxyethyl glycine metabolite (B).
Formation of metabolite B is mediated by a non-enzymatic chemical oxidation
mechanism in vitro. Linezolid is not an inducer of cytochrome P450 (CYP) in rats, and
it has been demonstrated from in vitro studies that linezolid is not detectably
metabolized by human cytochrome P450 and it does not inhibit the activities of
clinically significant human CYP isoforms (1A2, 2C9, 2C19, 2D6, 2E1, 3A4).
志願者を対象とする反復第I相試験の被験者の一部からリネゾリド反復投与後に各種
体液を採取し,リネゾリドの濃度を求めた。リネゾリドの唾液中濃度と血漿中濃度の
比率は1.2:1,汗中濃度と血漿中濃度の比率は0.55:1であった。
分布:動物およびヒトにおける薬物動態試験により,リネゾリドは組織に広範囲に分
布することが明らかになっている。リネゾリドの血漿蛋白結合率は約31%であり,濃
度には非依存的である。リネゾリドの定常状態における分布容積は,健康成人志願者
において平均40∼50 Lであった。
米国添付文書
図 1. 12 時間ごと成人に経口投与した時のリネゾリド血漿中濃度(平均±標準偏差,
n=16)
吸収:リネゾリドは経口投与後,迅速かつ良好に吸収される。最高血漿中濃度には投
与1∼2時間後に到達し,絶対的生物学的利用率は約100%である。したがって,リネ
ゾリドの経口投与または静脈内投与時には用量調節は必要ない。
1.6.2.1
Figure 1. Plasma Concentrations of Linezolid in Adults at Steady-State
Following Oral Dosing Every 12 Hours (Mean ± Standard Deviation, n=16)
Absorption: Linezolid is rapidly and extensively absorbed after oral dosing. Maximum
plasma concentrations are reached approximately 1 to 2 hours after dosing, and the
absolute bioavailability is approximately 100%. Therefore, linezolid may be given
orally or intravenously without dose adjustment.
リネゾリド
原
代謝:リネゾリドは主としてモルホリン環の酸化により代謝される。モルホリン環が
Page 7
開環し,抗菌活性を示さない2種のカルボン酸代謝物,アミノエトキシ酢酸代謝物
(A)及びヒドロキシエチルグリシン代謝物(B)が生成する。代謝物Bは,in vitroで
は非酵素的な化学的酸化反応により生成する。リネゾリドはラットにてチトクローム
P450(CYP)を誘導しない。また,in vitro試験の結果,ヒトチトクロームP450による
リネゾリドの代謝が検出されないこと,ならびにリネゾリドが臨床的に重要なヒト
CYPアイソフォーム(1A2,2C9,2C19,2D6,2E1,3A4)の活性を阻害しないこと
が明らかになった。
文
状態では,投与量の約30%がリネゾリドとして,40%が代謝物Bとして,10%が代謝
物Aとして尿中に排泄される。リネゾリドは腎クリアランスが低いことから(平均40
mL/min),最終的に尿細管で再吸収されるものと思われる。糞中にはリネゾリドと
してはほとんど排泄されず,投与量の約6%が代謝物Bとして,3%が代謝物Aとして
排泄される。
リネゾリドの用量増加に伴い,クリアランスにわずかな非線形性が認められた。この
現象は,リネゾリドの濃度が上昇するほど,腎クリアランスおよび腎外クリアランス
が低下することに起因するように思われる。しかし,クリアランスの差はわずかであ
ったため,見かけの消失半減期には反映されなかった。
特殊集団
高齢者:高齢患者(65歳以上の患者)では,リネゾリドの薬物動態に著しい変化は認
められない。したがって,高齢患者で用量を調節する必要はない。
小児患者: リネゾリド単回静脈内投与後の薬物動態は,出生時∼17歳の小児患者
(早期産児および正期産児を含む),12∼17歳の健常青年被験者および生後1週∼12
歳の小児患者を対象として検討した。小児被験者および健常成人被験者におけるリネ
ゾリド単回静脈内投与後の薬物動態パラメータを表2に要約する。
リネゾリドのCmaxおよび分布容積(Vss)に,小児患者では年齢による差は認められ
ない。しかし,リネゾリドのクリアランスは年齢に応じて変化する。生後1週未満の
早期産児を除けば,クリアランスは最も年齢の低い群(生後1週超∼11歳)で最も迅
速である。その結果として,低年齢群におけるリネゾリド単回投与後の全身曝露量
(AUC)は成人に比して低く,消失半減期は成人に比して短い。小児患者におけるリ
ネゾリドのクリアランスは加齢とともに徐々に低下し,平均クリアランスは青年期ま
でに成人集団とほぼ等しくなる。リネゾリドのクリアランスおよび全身曝露量
(AUC)に関する被験者間変動は,全小児年齢群において成人に比して大きい。
Similar mean daily AUC values were observed in pediatric patients from birth to 11
years of age dosed every 8 hours (q8h) relative to adolescents or adults dosed every
12 hours (q12h). Therefore, the dosage for pediatric patients up to 11 years of age
should be 10 mg/kg q8h. Pediatric patients 12 years and older should receive 600 mg
q12h (see DOSAGE AND ADMINISTRATION).
出生時∼11歳の小児患者にリネゾリドを8時間ごとに投与した際(q8h)の1日当た
りの平均AUCは,青年または成人にリネゾリドを12時間ごとに投与した際(q12h)と
同等であった。したがって,11歳以下の小児患者に対する用量は10 mg/kg q8hとす
る。12歳以上の小児患者に対する用量は600 mg q12hとする(用法・用量の項を参
照)。
米国添付文書
The Cmax and the volume of distribution (Vss) of linezolid are similar regardless of age
in pediatric patients. However, clearance of linezolid varies as a function of age. With
the exclusion of pre-term neonates less than one week of age, clearance is most rapid
in the youngest age groups ranging from >1 week old to 11 years, resulting in lower
single-dose systemic exposure (AUC) and shorter halflife as compared with adults. As
age of pediatric patients increases, the clearance of linezolid gradually decreases,
and by adolescence mean clearance values approach those observed for the adult
population. There is wider inter-subject variability in linezolid clearance and systemic
drug exposure (AUC) across all pediatric age groups as compared with adults.
1.6.2.1
A small degree of nonlinearity in clearance was observed with increasing doses of
linezolid, which appears to be due to lower renal and nonrenal clearance of linezolid
at higher concentrations. However, the difference in clearance was small and was not
reflected in the apparent elimination half-life.
Special Populations
Geriatric: The pharmacokinetics of linezolid are not significantly altered in elderly
patients (65 years or older). Therefore, dose adjustment for geriatric patients is not
necessary.
Pediatric: The pharmacokinetics of linezolid following a single IV dose were
investigated in pediatric patients ranging in age from birth through 17 years (including
premature and full-term neonates), in healthy adolescent subjects ranging in age from
12 through 17 years, and in pediatric patients ranging in age from 1 week through 12
years. The pharmacokinetic parameters of linezolid are summarized in Table 2 for the
pediatric populations studied and healthy adult subjects after administration of single
IV doses.
和
訳
排泄:腎外クリアランスは,リネゾリドの全身クリアランスの約65%を占める。定常
リネゾリド
原
Excretion: Nonrenal clearance accounts for approximately 65% of the total clearance
of linezolid. Under steady-state conditions, approximately 30% of the dose appears in
the urine as linezolid, 40% as metabolite B, and 10% as metabolite A. The renal
clearance of linezolid is low (average 40 mL/min) and suggests net tubular
reabsorption. Virtually no linezolid appears in the feces, while approximately 6% of the
dose appears in the feces as metabolite B, and 3% as metabolite A.
Page 8
文
Age Group
Neonatal Patients
Pre-term**
<1 week (N=9)†
Cmax
µg/mL
CL
mL/min/kg
[0.43, 1.05]
[41, 191]
[2.4, 9.8]
11.5 (24%) 0.78 (20%)
55 (47%)
3.0 (55%) 3.8 (55%)
[8.0, 18.3]
[0.45, 0.96]
[19, 103]
[1.3, 6.1]
12.9 (28%) 0.66 (29%)
34 (21%)
1.5 (17%) 5.1 (22%)
[7.7, 21.6]
[0.35, 1.06]
11.0 (27%) 0.79 (26%)
[7.2, 18.0]
[0.42, 1.08]
[23, 50]
33 (26%)
[17, 48]
[1.2, 1.9]
[0.9, 4.0]
[3.3, 7.2]
[3.5, 9.9]
15.1 (30%) 0.69 (28%)
58 (54%)
2.9 (53%) 3.8 (53%)
[6.8, 36.7]
[0.31, 1.50]
[19, 153]
[0.9, 8.0]
0.61 (15%)
95 (44%)
4.1 (46%) 2.1 (53%)
Adolescent Subjects and Patients
12 through 17 years‡
16.7 (24%)
(N=36)
[9.9, 28.9]
Adult Subjects§
12.5 (21%)
(N= 29)
[8.2, 19.3]
新生児患者
早期産児**
生後1週未満
(9例)†
正期産児***
生後1週未満
(10例)†
[1.5, 8.8]
1.8 (28%) 5.4 (32%)
[1.2, 2.8]
年齢群
[1.0, 8.5]
[0.44, 0.79]
[32, 178]
[1.3, 8.1]
0.65 (16%)
91 (33%)
4.9 (35%) 1.7 (34%)
[0.9, 5.2]
[0.45, 0.84]
[53, 155]
[1.8, 8.3]
[0.9, 3.3]
Vss
L/kg
AUC*
µg.h/mL
t1/2
hrs
CL
mL/min/kg
12.7 (30%)
[9.6, 22.2]
0.81
(24%)
[0.43, 1.05]
108 (47%)
[41, 191]
5.6 (46%)
[2.4, 9.8]
2.0
(52%)
[0.9, 4.0]
11.5 (24%)
0.78
(20%)
[0.45, 0.96]
55
(47%)
[19, 103]
3.0 (55%)
3.8
(55%)
[1.5, 8.8]
34
(21%)
[23, 50]
1.5 (17%)
[7.7, 21.6]
0.66
(29%)
[0.35, 1.06]
[1.2, 1.9]
5.1
(22%)
[3.3, 7.2]
11.0 (27%)
0.79 (26%)
33 (26%)
1.8 (28%)
5.4 (32%)
[7.2, 18.0]
[0.42, 1.08]
[17, 48]
[1.2, 2.8]
[3.5, 9.9]
15.1 (30%)
0.69
(28%)
[0.31, 1.50]
58
(54%)
[19, 153]
2.9 (53%)
3.8 (53%)
[0.9, 8.0]
[1.0, 8.5]
0.61
(15%)
[0.44, 0.79]
0.65
(16%)
[0.45, 0.84]
95
(44%)
[32, 178]
91
(33%)
[53, 155]
4.1 (46%)
2.1
(53%)
[0.9, 5.2]
1.7
(34%)
[0.9, 3.3]
[8.0, 18.3]
12.9 (28%)
[6.8, 36.7]
青年被験者および患
者
12∼17歳‡
16.7 (24%)
(36例)
成人被験者§
[9.9, 28.9]
12.5 (21%)
[1.3, 6.1]
[1.3, 8.1]
4.9 (35%)
(29例)
[8.2, 19.3]
[1.8, 8.3]
AUC= 単回投与時のAUC0-∞
本データセットでは,「早期産」とは在胎期間が34週未満の場合と定義する(注釈:登録
例のうち生後1週∼28日の早期産児は1例に過ぎなかった)。
*** 本データセットでは,「正期産」とは在胎期間が34週以上の場合と定義する。
†
投与量10 mg/kg
‡
投与量は600 mg,あるいは10 mg/kg(最高600 mg)
§
用量は600 mgに標準化
Cmax = 最高血漿中濃度;Vss=分布容積;AUC =濃度‐時間曲線下面積;
t1/2 = 見かけの消失半減期;CL = 体重で標準化した全身クリアランス
*
**
Page 9
* AUC= Single dose AUC0-∞
** In this data set, “pre-term” is defined as <34 weeks gestational age (Note: Only 1 patient enrolled was preterm with a postnatal age between 1 week and 28 days)
*** In this data set, “full-term” is defined as ≥34 weeks gestational age
† Dose of 10 mg/kg
‡ Dose of 600 mg or 10 mg/kg up to a maximum of 600 mg
§ Dose normalized to 600 mg
Cmax =Maximum plasma concentration; Vss=Volume of distribution;
AUC = Area under concentration-time curve;
t1/2 = Apparent elimination half-life;
CL=Systemic clearance normalized for body weight
正期産児***
生後1週∼28日
(10例)†
乳児患者
生後28日超∼3ヵ月
未満
(12例)†
小児患者
生後3ヵ月∼11歳†
(59例)
Cmax
µg/mL
米国添付文書
Infant Patients
> 28 days to
< 3 Months
(N=12)†
Pediatric Patients
3 months through
11 years† (N=59)
t 1/2
hrs
訳
1.6.2.1
Full-term***
≥1 week to ≤28 days
(N=10)†
AUC*
µg・h/mL
12.7 (30%) 0.81 (24%) 108 (47%) 5.6 (46%) 2.0 (52%)
[9.6, 22.2]
Full-term***
<1 week (N=10)†
Vss
L/kg
和
表2 小児および成人におけるリネゾリド10 mg/kgまたは600 mg単回点滴静注後の薬
物動態パラメータ(平均(%CV);[最低値,最高値])
リネゾリド
原
Table 2. Pharmacokinetic Parameters of Linezolid in Pediatrics and Adults
Following a Single Intravenous Infusion of 10 mg/kg or 600 mg Linezolid (Mean:
(%CV); [Min, Max Values])
文
110 (22)
6.4 (2.2)
AUC 0-48, µg h/mL
t1/2, hours
7.6 (1.9)
6.3 (2.1)
AUC 0-48 , µg h/mL
t 1/2, hours
30.5 (6.2)
6.6 (2.7)
表 3 腎機能障害患者におけるリネゾリド 600 mg を単回経口投与後のリネゾリド,
代謝物 A および代謝物 B の AUC および t1/2 の平均値(標準偏差)
パラメータ
健常被験者
CLCR>80
mL/min
Off Dialysis* On Dialysis
141 (45)
8.4 (2.7)
83 (23)
7.0 (1.8)
185 (124)
NA
68.8 (23.9)
NA
467 (102)
NA
239 (44)
NA
AUC0-∞,
µg h/mL
t 1/2,hours
110 (22)
AUC0-48,
µg h/mL
t 1/2,hours
7.6 (1.9)
6.4 (2.2)
6.3 (2.1)
AUC0-48,
30.5 (6.2)
µg h/mL
t 1/2,hours
6.6 (2.7)
* 透析期間と透析期間の間
NA = 該当せず
中等度腎機能障 重度腎機能障
害患者
害患者
30 < CLCR
10 < CLCR
< 80 mL/min
< 30 mL/min
リネゾリド
128 (53)
127 (66)
6.1 (1.7)
7.1 (3.7)
代謝物A
11.7 (4.3)
56.5 (30.6)
6.6 (2.3)
9.0 (4.6)
代謝物 B
51.1 (38.5)
203 (92)
9.9 (7.4)
11.0 (3.9)
血液透析患者
非透析時*
透析時
141 (45)
83 (23)
8.4 (2.7)
7.0 (1.8)
185 (124)
68.8 (23.9)
NA
NA
467 (102)
239 (44)
NA
NA
Page 10
* between hemodialysis sessions[
NA = Not applicable
HemodialysisDependent
腎機能障害患者:リネゾリド本体の薬物動態は,腎機能障害の程度を問わず変化しな
い。しかし,リネゾリドの 2 種の主要代謝物は腎機能障害患者で蓄積する場合があ
る。蓄積量は腎機能障害の程度が高くなるほど増加する(表 3 を参照)。これら 2 種
の主要代謝物蓄積の臨床的意義は,重度腎機能障害患者では検討されていない。リネ
ゾリドの血漿中濃度は腎機能の程度によらず同様であるため,腎機能障害患者に対す
る用量調節は必要ないと考えられる。しかし,主要代謝物蓄積の臨床的意義に関する
情報がないことを考えれば,腎機能障害患者でリネゾリドの使用を検討する際には,
代謝物蓄積の潜在リスクを慎重に考慮すべきである。血液透析によりリネゾリドと 2
種の主要代謝物は除去される。腹膜透析がリネゾリドの薬物動態に及ぼす影響に関し
ては,情報が得られていない。リネゾリド投与の 3 時間後から血液透析を開始した結
果,投与量の約 30%が 3 時間の血液透析により消失した。したがって,リネゾリド
は血液透析の終了後に投与すべきである。
米国添付文書
AUC 0-∞, µg h/mL
T1/2, hours
Moderate Renal Severe Renal
Impairment
Impairment
30<CLCR
10<CLCR
<80 mL/min
<30 mL/min
Linezolid
128 (53)
127 (66)
6.1 (1.7)
7.1 (3.7)
Metabolite A
11.7 (4.3)
56.5 (30.6)
6.6 (2.3)
9.0 (4.6)
Metabolite B
51.1 (38.5)
203 (92)
9.9 (7.4)
11.0 (3.9)
血漿中濃度は男性よりも高いが,この一因は体重差にある。リネゾリド600 mg投与後
の平均経口クリアランスは,女性で男性に比して約38%低いが,見かけの消失速度定
数の平均値または平均半減期に有意な性差は認められない。したがって,女性におけ
る暴露量の上昇は,忍容性が認められる範囲を超えるほどは大きくないと予想され
る。このため,性差による用量調節は必要ないと思われる。
1.6.2.1
Parameter
Healthy
Subjects
CLCR >80
mL/min
和
訳
性差:女性における分布容積は男性よりもわずかに低い。女性におけるリネゾリドの
リネゾリド
原
Gender: Females have a slightly lower volume of distribution of linezolid than males.
Plasma concentrations are higher in females than in males, which is partly due to
body weight differences. After a 600-mg dose, mean oral clearance is approximately
38% lower in females than in males. However, there are no significant gender
differences in mean apparent elimination-rate constant or half-life. Thus, drug
exposure in females is not expected to substantially increase beyond levels known to
be well tolerated. Therefore, dose adjustment by gender does not appear to be
necessary.
Renal Insufficiency: The pharmacokinetics of the parent drug, linezolid, are not
altered in patients with any degree of renal insufficiency; however, the two primary
metabolites of linezolid may accumulate in patients with renal insufficiency, with the
amount of accumulation increasing with the severity of renal dysfunction (see Table
3). The clinical significance of accumulation of these two metabolites has not been
determined in patients with severe renal insufficiency. Because similar plasma
concentrations of linezolid are achieved regardless of renal function, no dose
adjustment is recommended for patients with renal insufficiency. However, given the
absence of information on the clinical significance of accumulation of the primary
metabolites, use of linezolid in patients with renal insufficiency should be weighed
against the potential risks of accumulation of these metabolites. Both linezolid and the
two metabolites are eliminated by dialysis. No information is available on the effect of
peritoneal dialysis on the pharmacokinetics of linezolid. Approximately 30% of a dose
was eliminated in a 3-hour dialysis session beginning 3 hours after the dose of
linezolid was administered; therefore, linezolid should be given after hemodialysis.
Table 3. Mean (Standard Deviation) AUCs and Elimination Half-lives of Linezolid
and Metabolites A and B in Patients with Varying Degrees of Renal Insufficiency
After a Single 600-mg Oral Dose of Linezolid
文
抗生物質:
アズトレオナム:リネゾリドまたはアズトレオナムの薬物動態は,併用投与により変
化しない。
ゲンタマイシン:リネゾリドまたはゲンタマイシンの薬物動態は,併用投与により変
化しない。
モノアミン酸化酵素阻害: リネゾリドは可逆的かつ非選択的にモノアミンオキシダー
ゼを阻害する。したがって,リネゾリドはアドレナリン作動薬およびセロトニン作動
薬との相互作用を有する可能性がある。
アドレナリン作動薬: リネゾリドと100 mg以上のチラミンを併用した正常成人被験者
では,著明な昇圧反応が観察されている。したがって,リネゾリド投与中はチラミン
含有量の高い食物または飲物を多量に摂取しないようにする必要がある(使用上の注
意,患者のための情報の項を参照)。
Page 11
正常血圧の健常被験者にリネゾリドを投与すると,塩酸プソイドエフェドリン
(PSE)または塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)による昇圧反応に可逆的な
増強が認められる(使用上の注意,薬物相互作用の項を参照)。高血圧患者では同様
の試験は未だ実施されていない。血圧正常被験者を対象とした相互作用試験では,プ
ラセボ,PPAまたはPSE単独,リネゾリド単独,ならびに定常状態におけるリネゾリ
ド(600 mg q12hを3日間)とPPA(25 mg)またはPSE(60 mg)の4時間間隔での2回
投与の併用が血圧および心拍数に及ぼす影響を評価した。いずれの投与も心拍数に影
響を及ぼさなかった。両併用投与とも血圧を上昇させた。最高血圧はPPAまたはPSE
の2回目投与の2∼3時間後に認められ,ピークに達した2∼3時間後に投与前値に戻っ
た。PPA試験の結果を最高収縮期血圧(mmHg)の平均値(範囲)で表すと,プラセ
ボ=121(103∼158 ),リネゾリド単独=120(107 ∼135),PPA単独=125(106∼
139),PPA・リネゾリド併用=147(129∼176)であった。PSE試験の結果はPPA試験
の結果と同様であった。リネゾリドとプソイドエフェドリンまたはフェニルプロパノ
ールアミンの併用時における収縮期血圧の最大上昇(投与前値との比較)の平均値
は,それぞれ32 mmHg(範囲:20∼52 mmHg) および38 mmHg(範囲:18∼79
米国添付文書
Adrenergic Agents: A significant pressor response has been observed in normal adult
subjects receiving linezolid and tyramine doses of more than 100 mg. Therefore,
patients receiving linezolid need to avoid consuming large amounts of foods or
beverages with high tyramine content (see PRECAUTIONS, Information for
Patients).
A reversible enhancement of the pressor response of either pseudoephedrine HCl
(PSE) or phenylpropanolamine HCl (PPA) is observed when linezolid is administered
to healthy normotensive subjects (see PRECAUTIONS, Drug Interactions). A similar
study has not been conducted in hypertensive patients. The interaction studies
conducted in normotensive subjects evaluated the blood pressure and heart rate
effects of placebo, PPA or PSE alone, linezolid alone, and the combination of steadystate linezolid (600 mg q12h for 3 days) with two doses of PPA (25 mg) or PSE (60
mg) given 4 hours apart. Heart rate was not affected by any of the treatments. Blood
pressure was increased with both combination treatments. Maximum blood pressure
levels were seen 2 to 3 hours after the second dose of PPA or PSE, and returned to
baseline 2 to 3 hours after peak. The results of the PPA study follow, showing the
mean (and range) maximum systolic blood pressure in mm Hg: placebo=121 (103 to
158); linezolid alone=120 (107 to 135);
PPA alone=125 (106 to 139); PPA with linezolid=147 (129 to 176). The results from
the PSE study were similar to those in the PPA study. The mean maximum increase
(7例)では,リネゾリドの薬物動態に変化は認められていない。これまでに得られ
た情報からみて,軽度ないし中等度の肝機能障害患者で用量調節は必要ないものと考
えられる。重度肝機能障害患者におけるリネゾリドの薬物動態は未だ検討していな
い。
薬物相互作用
チトクローム P450 により代謝される薬物:リネゾリドはラットにおいてチトクロー
ム P450(CYP)を誘導しない。また,ヒトにおけるリネゾリドの代謝においてチト
クローム P450 の関与は認められず,リネゾリドは臨床的に重要なヒト CYP アイソフ
ォーム(1A2,2C9,2C19,2D6,2E1,3A4)の活性を阻害しない。したがって,リ
ネゾリドにおいては CYP に起因する薬物相互作用は生じないものと考えられる。主
に CYP2C9 によって代謝される(S)-ワルファリンの薬物動態は,リネゾリドを併用投
与してもほとんど変化しない。CYP2C9 の基質となる薬物(ワルファリン,フェニト
インなど)はリネゾリドと併用する場合も用法を変更する必要はない。
1.6.2.1
Gentamicin: The pharmacokinetics of linezolid or gentamicin are not altered when
administered together
Monoamine Oxidase Inhibition: Linezolid is a reversible, nonselective inhibitor of
monoamine oxidase. Therefore, linezolid has the potential for interaction with
adrenergic and serotonergic agents.
和
訳
肝機能障害患者: 軽度ないし中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類AまたはB)患者
リネゾリド
原
Hepatic Insufficiency: The pharmacokinetics of linezolid are not altered in patients
(n=7) with mild-to-moderate hepatic insufficiency (Child-Pugh class A or B). On the
basis of the available information, no dose adjustment is recommended for patients
with mild- to-moderate hepatic insufficiency. The pharmacokinetics of linezolid in
patients with severe hepatic insufficiency have not been evaluated.
Drug-Drug Interactions
Drugs Metabolized by Cytochrome P450: Linezolid is not an inducer of cytochrome
P450 (CYP) in rats. It is not detectably metabolized by human cytochrome P450 and it
does not inhibit the activities of clinically significant human CYP isoforms (1A2, 2C9,
2C19, 2D6, 2E1, 3A4). Therefore, no CYP450-induced drug interactions are expected
with linezolid. Concurrent administration of linezolid does not substantially alter the
pharmacokinetic characteristics of (S)-warfarin, which is extensively metabolized by
CYP2C9. Drugs such as warfarin and phenytoin, which are CYP2C9 substrates, may
be given with linezolid without changes in dosage regimen.
Antibiotics:
Aztreonam: The pharmacokinetics of linezolid or aztreonam are not altered when
administered together.
文
和
訳
In clinical trials, resistance to linezolid developed in 6 patients infected with
Enterococcus faecium (4 patients received 200 mg q12h, lower than the
recommended dose, and 2 patients received 600 mg q12h). In a compassionate use
program, resistance to linezolid developed in 8 patients with E. faecium and in 1
patient with Enterococcus faecalis. All patients had either unremoved prosthetic
devices or undrained abscesses. Resistance to linezolid occurs in vitro at a frequency
-9
-11
of 1 x 10 to 1 x 10 . In vitro studies have shown that point mutations in the 23S
rRNA are associated with linezolid resistance. Reports of vancomycin-resistant E.
1
faecium becoming resistant to linezolid during its clinical use have been published.
In one report nosocomial spread of vancomycin- and linezolid- resistant E. faecium
2
occurred. There has been a report of Staphylococcus aureus (methicillin-resistant)
3
developing resistance to linezolid during its clinical use. The linezolid resistance in
these organisms was associated with a point mutation in the 23S rRNA (substitution
of thymine for guanine at position 2576) of the organism. When antibiotic-resistant
organisms are encountered in the hospital, it is important to emphasize infection
4, 5
Resistance to linezolid has not been reported in Streptococcus
control policies.
spp., including Streptococcus pneumoniae.
臨床試験で,6例のEnterococcus faecium感染患者(推奨用量より低用量である12時間
ごと200 mgを投与された患者4例および12時間ごと600 mgを投与された患者2例)にリ
ネゾリド耐性が出現した。患者救済を目的としたプログラムにおいては,8例のE.
faecium感染患者および1例のEnterococcus faecalis感染患者にリネゾリド耐性が出現し
た。これら全ての患者は,取りはずすことができない人工器官等が装着されていた
か,ドレナージされていない膿瘍を有していた。in vitroにおけるリネゾリド耐性の発
現頻度は1×10-9から1×10-11である。in vitro試験から,23S rRNAに点変異がリネゾリ
ド耐性に関与していることが明らかになった。バンコマイシン耐性E. faeciumに対し
てリネゾリドを臨床使用中に本剤耐性株が生じたとの報告がある1。バンコマイシン
およびリネゾリド耐性E. faeciumの院内感染が発生したとの報告がある2。メチシリン
耐性Staphylococcus aureusに対してリネゾリドを臨床使用中に本剤耐性株が生じたと
の報告もある3。メチシリン耐性Staphylococcus aureusにおけるリネゾリド耐性株でも
23S rRNAに点変異(2576番目のグアニンがチミンに置換)が認められた。院内で抗
菌薬耐性 菌が検 出され た際 には,感 染予防 策を強 化す ることが 重要で ある 4,5 。
Streptococcus pneumoniaeを含むStreptococcus属ではリネゾリド耐性株は報告されてい
ない。
In vitro studies have demonstrated additivity or in- difference between linezolid and
vancomycin, gentamicin, rifampin, imipenemcilastatin, aztreonam, ampicillin, or
In vitro 試験の結果,リネゾリドとバンコマイシン,ゲンタマイシン,リファンピ
ン,イミペネム/シラスタチン,アズトレオナムまたはストレプトマイシンとの併用
抗菌作用
リネゾリドは新規クラスのオキサゾリジノン系合成抗菌薬であり,臨床的には好気性
グラム陽性菌による感染症の治療に有用である。リネゾリドのin vitroにおける抗菌ス
ペクトルには,一部のグラム陰性菌および嫌気性菌も含まれる。リネゾリドは既存の
抗菌薬とは異なる作用機序で細菌の蛋白合成を阻害する。したがって,リネゾリドと
他クラスの抗菌薬との間に交差耐性が生じる可能性はきわめて低い。リネゾリドは細
菌の50Sサブユニット中の23S rRNAに結合し,細菌の翻訳過程に必須である70S開始
複合体の形成を妨げる。経時殺菌作用を検討した結果,リネゾリドは腸球菌およびブ
ドウ球菌に対して静菌作用を示した。リネゾリドは連鎖球菌のほとんどの株に対して
殺菌作用を有することが確認された。
Page 12
セロトニン作動薬:デキストロメトルファンとの薬物相互作用の有無を健常志願者で
検討した。被験者にリネゾリドとの併用下または非併用下でデキストロメトルファン
(20-mgを4時間間隔で2回投与)を投与した。リネゾリドとデキストロメトルファン
を併用した正常被験者では,セロトニン症候群(錯乱,せん妄,情緒障害,振戦,潮
紅,発汗,異常高熱)は認められなかった。
米国添付文書
Serotonergic Agents: The potential drug-drug interaction with dextromethorphan was
studied in healthy volunteers. Subjects were administered dextromethorphan (two 20mg doses given 4 hours apart) with or without linezolid. No serotonin syndrome
effects (confusion, delirium, restlessness, tremors, blushing, diaphoresis,
hyperpyrexia) have been observed in normal subjects receiving linezolid and
dextromethorphan.
MICROBIOLOGY
Linezolid is a synthetic antibacterial agent of a new class of antibiotics, the
oxazolidinones, which has clinical utility in the treatment of infections caused by
aerobic Gram-positive bacteria. The in vitro spectrum of activity of linezolid also
includes certain Gram-negative bacteria and anaerobic bacteria. Linezolid inhibits
bacterial protein synthesis through a mechanism of action different from that of other
antibacterial agents; therefore, cross-resistance between linezolid and other classes
of antibiotics is unlikely. Linezolid binds to a site on the bacterial 23S ribosomal RNA
of the 50S subunit and prevents the formation of a functional 70S initiation complex,
which is an essential component of the bacterial translation process. The results of
time-kill studies have shown linezolid to be bacteriostatic against enterococci and
staphylococci. For streptococci, linezolid was found to be bactericidal for the majority
of strains.
1.6.2.1
mmHg)であった。
リネゾリド
原
in systolic blood pressure over baseline was 32 mm Hg (range: 20-52 mm Hg) and 38
mm Hg (range: 18-79 mm Hg) during co-administration of linezolid with
pseudoephedrine or phenylpropanolamine, respectively.
原
文
和
訳
は,相加的もしくは相互に影響がなかった。
Linezolid has been shown to be active against most isolates of the following
microorganisms, both in vitro and in clinical infections, as described in the
INDICATIONS AND USAGE section.
Aerobic and facultative Gram-positive micro- organisms
Enterococcus faecium (vancomycin-resistant strains only)
Staphylococcus aureus (including methicillin-resistant strains)
Streptococcus agalactiae
Streptococcus pneumoniae (including multi-drug resistant isolated [MDRSP]*)
Streptococcus pyogenes
リネゾリドは効能・効果および適用症の項に記載したように,次の菌種に対し,in
vitroおよび動物感染症モデルにおいて活性を示すことが明らかになっている。
The following in vitro data are available, but their clinical significance is unknown. At
least 90% of the following microorganisms exhibit an in vitro minimum inhibitory
concentration (MIC) less than or equal to the susceptible breakpoint for linezolid.
However, the safety and effectiveness of linezolid in treating clinical infections due to
these microorganisms have not been established in adequate and well-controlled
clinical trials.
Aerobic and facultative Gram-positive micro- organisms
Enterococcus faecalis (including vancomycin-resistant strains)
Enterococcus faecium (vancomycin-susceptible strains)
Staphylococcus epidermidis (including methicillin-resistant strains)
Staphylococcus haemolyticus
Viridans group streptococci
これまでに次の菌株に対するin vitroデータが得られているが,その臨床的意義は不明
である。少なくとも90%の菌株に対するリネゾリドの最小発育阻止濃度(MIC)は,
感受性ブレークポイントを下回る。しかし,これらの細菌感染症を治療する際のリネ
ゾリドの安全性および有効性は,適切かつコントロールされた臨床試験では未だ確認
されていない。
*:MDRSPは2剤及びそれ以上の抗菌剤(ペニシリン,第二世代セフェム,マクロ
ライド,テトラサイクリン及びトリメトプリム/スルファメトキサゾール)に対し耐
性を示す菌である。
好気性グラム陽性菌
Enterococcus faecalis(バンコマイシン耐性菌を含む)
Enterococcus faecium(バンコマイシン感受性菌)
Staphylococcus epidermidis(メチシリン耐性菌を含む)
Staphylococcus haemolyticus
Viridans group streptococci
Aerobic and facultative Gram-negative micro- organisms
Pasteurella multocida
Susceptibility Testing Methods
NOTE: Susceptibility testing by dilution methods requires the use of linezolid
susceptibility powder.
好気性グラム陰性菌
Pasteurella multocida
感受性試験方法
注釈:希釈法による感受性試験には,感受性試験用のリネゾリド原末を使用する必要
がある。
When available, the results of in vitro susceptibility tests should be provided to the
physician as periodic reports which describe the susceptibility profile of nosocomial
and community-acquired pathogens. These reports should aid the physician in
selecting the most effective antimicrobial.
Dilution Techniques: Quantitative methods are used to determine antimicrobial
minimum inhibitory concentrations (MICs). These MICs provide estimates of the
susceptibility of bacteria to antimicrobial compounds. The MICs should be determined
using a standardized procedure. Standardized procedures are based on a dilution
6, 7
method (broth or agar) or equivalent with standardized inoculum concentrations and
in vitro 感受性試験の結果が得られた際には,院内および市中感染病原菌の感受性プ
ロファイルに関する定期報告として医師に提出すること。定期報告は医師が最も有効
な抗菌薬を選択する一助となるはずである。
好気性グラム陽性菌
Enterococcus faecium(バンコマイシン耐性菌のみ)
Staphylococcus aureus(メチシリン耐性菌を含む)
Streptococcus agalactiae
Streptococcus pneumoniae(多剤耐性菌[MDRSP]*を含む)
Streptococcus pyogenes
米国添付文書
Page 13
希釈法: 抗菌薬の最小発育阻止濃度(MIC)を求めるための定量法が使用される。
MICにより,抗菌薬に対する細菌の感受性が推定される。MICは標準化された手順を
用いて求めること。標準化された手順は希釈法6,7(液体培地または寒天培地)に基づ
き,標準化された接種菌量およびリネゾリド濃度を用いる。MIC値は表4に示した基
準に従って解釈すること。
1.6.2.1
*: MDRSPrefers to isolates resistant to two or more the following anticiotics: penicillin, secondgeneration cephalospolins, macrolides, tetracycline, and trimetho- prim/ sulfamethoxazole.
リネゾリド
streptomycin.
文
Pathogen
-
-
>21c
-
-
a The current absence of data on resistant strains precludes defining any categories other than
“Susceptible.” Strains yielding test results suggestive of a “nonsusceptible” category should be
retested, and if the result is confirmed, the isolate should be submitted to a reference laboratory for further
testing.
b These interpretive standards for S. pneumoniae and Streptococcus spp. other than S. pneumoniae are
applicable only to tests performed by broth microdilution using cation-adjusted Mueller-Hinton broth with 2 to
5% lysed horse blood inoculated with a direct colony suspension and incubated in ambient air at 35°C for 20
to 24 hours.
c These zone diameter interpretive standards are applicable only to tests performed using Mueller-Hinton agar
supplemented with 5% defibrinated sheep blood inoculated with a direct colony suspension and incubated
in 5% CO2 at 35°C for 20 to 24 hours.
で推定することができる。標準化された手順のひとつ7,8として,標準化された接種菌
量を用いる必要がある。同手順では,リネゾリド30 µgを浸透させたペーパーディス
クを用いて,リネゾリドに対する細菌の感受性を検討する。ディスク拡散法の判定基
準を表4に示す。
表 4.
病原菌
リネゾリドの感受性判定基準
感受性判定基準
最小阻止濃度
ディスク拡散法
(MIC,µg/mL)
(阻止円径,mm)
S
I
R
S
I
R
腸 溶 菌 ( Enterococcus
≤2
4
≥8
≥23
21-22
≤20
spp)
ブドウ球菌属
≤4
―
―
≥21
―
―
(Staphylococcus spp)a
a
b
c
Streptococcus pneumoniae
≤2
―
―
≥21
―
―
S pneumoniaeaa
≤2b
―
―
≥21c
―
―
以外の連鎖球菌属
(Streptococcus spp)
a 現時点では耐性菌に関するデータが得られていないため,「感受性」以外のカテゴリーを定
義することはできない。「非感受性」を示唆するような検査結果が得られた菌株は再検査す
ること。結果が確定した場合には,分離菌を詳細な検査のため基準検査室に提出すること。
b S. pneumoniaeおよびS pneumoniaea 以外の連鎖球菌属に関する判定基準は,微量液体希釈法
(陽イオン濃度を調整したMueller-Hinton液体培地にウマ溶血液を2∼5%添加したものに,コ
ロニー懸濁液を直接接種し,35°Cで20∼24時間培養)により検査を実施した場合に限り適用
する。
c これらの阻止円径に関する判定基準は,ヒツジ脱線維素血液を5%添加したMueller-Hinton寒
天培地にコロニー懸濁液を直接接種し,CO2濃度5%,35°Cで20∼24時間培養する方法を用
いて検査を実施した場合にのみ適用する。
「感受性」と報告された場合には,抗菌薬が通常投与で到達し得る血中濃度で当該病
原菌に対して薬効を示すことを意味する。「中等度耐性」と報告された場合には,結
果の判断があいまいとなる。もし,該当細菌に十分な抗菌活性を示す臨床使用可能な
代替薬がない場合は,再検査を行うこと。本カテゴリーに属する薬剤が感染部位に高
濃度移行する場合,あるいは高用量使用できる場合に臨床使用できる可能性がある。
本カテゴリーは,制御出来ない軽微な技術的要因によって解釈に大きなずれが生じな
いための緩衝領域として設けられている。「耐性」と報告された場合には,抗菌薬が
通常投与で到達し得る血中濃度で当該病原菌に対して薬効を示しそうにないことを意
味するため,他の治療法を選択すべきである
Page 14
A report of “Susceptible” indicates that the pathogen is likely to be inhibited if the
antimicrobial compound in the blood reaches the concentrations usually achievable. A
report of “Intermediate” indicates that the result should be considered equivocal,
and, if the microorganism is not fully susceptible to alternative, clinically feasible
drugs, the test should be repeated. This category implies possible clinical applicability
in body sites where the drug is physiologically concentrated or in situations where
high dosage of drug can be used. This category also provides a buffer zone which
prevents small uncontrolled technical factors from causing major discrepancies in
interpretation. A report of “Resistant” indicates that the pathogen is not likely to be
inhibited if the antimicrobial compound in the blood reaches the concentrations usually
achievable; other therapy should be selected.
拡散法:阻止円直径の測定する定量法も,抗菌薬に対する細菌の感受性を高い再現性
米国添付文書
≤2b
訳
1.6.2.1
Enterococcus spp
Staphylococcus sppa
Streptococcus pneumoniae a
Streptococcus spp other
than
S pneumoniae a
Susceptibility Interpretive Criteria
Minimal Inhibitory Concentrations
Disk Diffusion
(MIC in µg/mL)
(Zone Diameters in mm)
S
I
R
S
I
R
≤2
4
≥8
≥23
21-22
≤20
≤4
≥21
≤2b
≥21c
-
和
リネゾリド
原
standardized concentrations of linezolid powder. The MIC values should be
interpreted according to criteria provided in Table 4.
Diffusion Techniques: Quantitative methods that require measurement of zone
diameters also provide reproducible estimates of the susceptibility of bacteria to
7,8
requires the use of
antimicrobial compounds. One such standardized procedure
standardized inoculum concentrations. This procedure uses paper disks impregnated
with 30 µg of linezolid to test the susceptibility of microorganisms to linezolid. The disk
diffusion interpretive criteria are provided in Table 4.
Table 4. Susceptibility Interpretive Criteria for Linezolid
文
Acceptable Quality Control Ranges
Minimum Inhibitory Concentration
Disk Diffusion
(MIC in µg/mL)
(Zone Diameters in mm)
訳
表5. 感受性試験のバリデーションに使用する精度管理用菌株に対するリネゾリドの
MIC許容範囲
QC株
許容精度管理範囲
最小阻止濃度
ディスク拡散法
(MIC,µg/mL)
(阻止円径,mm)
効能・効果および用法
ザイボックス製剤の適応は,本剤感受性の適応菌種による以下の感染症の治療である
(使用上の注意,小児等への投与および用法・用量の項を参照)。
Vancomycin-Resistant Enterococcus faecium infections, including cases with
concurrent bacteremia (see CLINICAL STUDIES).
バンコマイシン耐性Enterococcus faecium感染症(菌血症併発例を含む)(臨床成績
の項を参照)
Nosocomial pneumonia caused by Staphylococcus aureus (methicillin-susceptible
and -resistant strains), or Streptococcus pneumoniae (including multi-drug resistant
isolated [MDRSP]). Combination therapy may be clinically indicated if the documented
or presumptive pathogens include Gram-negative organisms (see CLINICAL
STUDIES).
Staphylococcus aureus ( メ チ シ リ ン 感 受 性 お よ び 耐 性 菌 ) ま た は Streptococcus
pneumoniae(多剤耐性菌を含む)による院内肺炎。グラム陰性菌などを含む混合感染
症が確定または推定される場合には,併用療法が必要となる場合がある(臨床成績を
参照)。
Page 15
INDICATIONS AND USAGE
ZYVOX formulations are indicated in the treatment of the following infections caused
by susceptible strains of the designated microorganisms (see PRECAUTIONS,
Pediatric Use and DOSAGE AND ADMINISTRATION).
米国添付文書
Enterococcus faecalis
1-4
該当せず
ATCC 29212
Staphylococcus aureus
1-4
該当せず
ATCC 29213
Staphylococcus aureus
該当せず
25-32
ATCC 25923
Streptococcus pneumoniae
25-34f
0.50-2e
ATCC 49619d
d この菌株はS pneumoniaea 以外の連鎖球菌属(Streptococcus spp)を検討する際,感受性試
験のバリデーションに使用する。
e
S. pneumoniaeに対するMIC許容範囲は,陽イオン濃度を調整したMueller-Hinton液体培地に
ウマ溶血液を2∼5%添加したものにコロニー懸濁液を直接接種し,35°Cで20∼24時間培養
する方法を用いて検査を実施した場合にのみ適用する。
f
これらの阻止円径に関する判定基準は,ヒツジ脱線維素血液を5%添加したMueller-Hinton寒
天培地にコロニー懸濁液を直接接種し,CO2濃度5%,35°Cで20∼24時間培養する方法を用
いて検査を実施した場合にのみ適用する。
1.6.2.1
QC Strain
Enterococcus faecalis
ATCC 29212
1-4
Not applicable
Staphylococcus aureus
ATCC 29213
1-4
Not applicable
Staphylococcus aureus
ATCC 25923
Not applicable
25 - 32
Streptococcus pneumoniae
ATCC 49619 d
0.50 - 2e
25 - 34f
d This organism may be used for validation of susceptibility test results when testing
Streptococcus spp. other than S. pneumoniae.
e This quality control range for S. pneumoniae is applicable only to tests performed by broth
microdilution using cation-adjusted Mueller-Hinton broth with 2 to 5% lysed horse blood
inoculated with a direct colony suspension and incubated in ambient air at 35°C for 20 to 24
hours.
f This quality control zone diameter range is applicable only to tests performed using MuellerHinton agar supplemented with 5% defibrinated sheep blood inoculated with a direct colony
suspension and incubated in 5% CO2 at 35°C for 20 to 24 hours.
和
精度管理
感受性試験の標準化手順では,手順の技術的側面を管理するため,精度管理用菌株を
使用する必要がある。試験に使用するリネゾリドは精度管理用菌株に対して表 5 に示
した範囲の値をとるものでなければならない。注釈:精度管理用菌株は,耐性機序に
関連する生物学的特性を有し,そうした遺伝子を発現した菌株を用いる。微生物学的
精度管理に用いられる特殊な菌株には,臨床的な意義はない。
リネゾリド
原
Quality Control
Standardized susceptibility test procedures require the use of quality control
microorganisms to control the technical aspects of the test procedures. Standard
linezolid powder should provide the following range of values noted in Table 5. NOTE:
Quality control microorganisms are specific strains of organisms with intrinsic
biological properties relating to resistance mechanisms and their genetic expression
within bacteria; the specific strains used for microbiological quality control are not
clinically significant.
Table 5. Acceptable Quality Control Ranges for Linezolid to be Used in
Validation of Susceptibility Test Results
文
和
訳
Staphylococcus aureus(メチシリン感受性および耐性菌),Streptococcus pyogenesまた
はStreptococcus agalactiaeによる複雑性皮膚および皮膚組織感染症(糖尿病性足病変
感染症を含む)のうち骨髄炎を併発しないもの。ザイボックスの褥瘡性潰瘍に対する
治療効果は未だ検討されていない。グラム陰性菌等を含む複合感染症が確定または推
定される場合には,併用療法が必要となる場合がある(臨床成績の項を参照)。
Uncomplicated skin and skin structure infections caused by Staphylococcus
aureus (methicillin- susceptible only) or Streptococcus pyogenes.
Staphylococcus aureus(メチシリン感受性菌のみ)またはStreptococcus pyogenesを病原
菌とする,単純性皮膚および皮膚組織感染症
Community-acquired pneumonia caused by Streptococcus pneumoniae (including
multi-drug resistant isolated [MDRSP*]), including cases with concurrent bacteremia,
or Staphylococcus aureus (methicillin-susceptible strains only).
Streptococcus pneumoniae(多剤耐性菌[MDRSP] * を含む)または Staphylococcus
aureus(メチシリン感受性菌のみ)による市中肺炎(菌血症併発例を含む)。
*:MDRSP は2剤及びそれ以上の抗菌剤(ペニシリン,第二世代セフェム,マクロ
ライド,テトラサイクリン及びトリメトプリム/スルファメトキサゾール)に対し耐
性を示す菌である。
*: MDRSP refers to isolates resistant to two or more the following anticiotics: penicillin, secondgeneration cephalospolins, macrolides, tetracycline, and trimetho- prim/ sulfamethoxazole.
禁忌
ザイボックス製剤はリネゾリド又は本剤の他の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
には投与しないこと。
警告
リネゾリド投与患者で骨髄抑制(貧血,白血球減少症,汎血球減少症,血小板減少症
を含む)が報告されている。転帰が確認された患者では,リネゾリド投与の中止によ
り,血液学的検査項目の異常値が投与前値まで上昇した。リネゾリド投与患者,特に
リネゾリドの投与期間が2週間以上に及ぶ者,骨髄抑制が投与開始前から認められて
いた患者,骨髄抑制作用のある薬剤を併用中の者,慢性感染症のため他の抗菌薬を本
剤の投与前に投与されていたか,本剤と併用投与される者では,総血球数を週1回モ
ニターすること。骨髄抑制が発現したか悪化した患者では,リネゾリドによる治療の
中止を検討すること。
成獣および幼若イヌ,ならびに成獣および幼若ラットでは,骨髄抑制,脾臓および肝
臓における髄外造血の抑制,胸腺,リンパ節および脾臓におけるリンパ球枯渇が認め
られた(非臨床薬理の項を参照)。
Pseudomembranous colitis has been reported with nearly all antibacterial
偽膜性大腸炎はザイボックスを含むほぼすべての抗菌薬の使用により報告されてお
Page 16
In adult and juvenile dogs and rats, myelo- suppression, reduced extramedullary
hematopoiesis in spleen and liver, and lymphoid depletion of thymus, lymph nodes,
and spleen were observed (see ANIMAL PHARMACOLOGY).
米国添付文書
薬剤耐性菌の出現を抑え,ザイボックス製剤をはじめとする抗菌薬の有効性を維持す
るため,ザイボックスは細菌に起因することが確認,あるいは強く疑われる感染症の
治療または予防を目的とした使用以外には使用しないこと。培養および感受性に関す
るデータが得られている場合には,抗菌薬療法を選択または変更する際の検討材料と
すること。こうしたデータがない場合には,地域の疫学および感受性パターンが,抗
菌薬の経験的治療に役立つ。
1.6.2.1
To reduce the development of drug-resistant bacteria and maintain the effectiveness
of ZYVOX and other antibacterial drugs, ZYVOX should be used only to treat or
prevent infections that are proven or strongly suspected to be caused by susceptible
bacteria. When culture and susceptibility information are available, they should be
considered in selecting or modifying antibacterial therapy. In the absence of such
data, local epidemiology and susceptibility patterns may contribute to the empiric
selection of therapy.
CONTRAINDICATIONS
ZYVOX formulations are contraindicated for use in patients who have known
hypersensitivity to linezolid or any of the other product components.
WARNINGS
Myelosuppression (including anemia, leukopenia, pancytopenia, and
thrombocytopenia) has been reported in patients receiving linezolid. In cases
where the outcome is known, when linezolid was discontinued, the affected
hematologic parameters have risen toward pretreatment levels. Complete blood
counts should be monitored weekly in patients who receive linezolid,
particularly in those who receive linezolid for longer than two weeks, those with
pre-existing myelosuppression, those receiving concomitant drugs that
produce bone marrow suppression, or those with a chronic infection who have
received previous or concomitant antibiotic therapy. Discontinuation of therapy
with linezolid should be considered in patients who develop or have worsening
myelosuppression.
リネゾリド
原
Complicated skin and skin structure infections, including diabetic foot
infections, without concomitant osteomyelitis, caused by Staphylococcus aureus
(methicillin-susceptible and -resistant strains), Streptococcus pyogenes, or
Streptococcus agalactiae. ZYVOX has not been studied in the treatment of decubitus
ulcers. Combination therapy may be clinically indicated if the documented or
presumptive pathogens include Gram-negative organisms (see CLINICAL STUDIES).
文
和
訳
抗菌薬投与により正常な腸内細菌叢が変化し,クロストリジウムが異常増殖する場合
がある。試験の結果,Clostridium difficileが産生する毒素が「抗生物質起因性大腸炎」
の主な原因であることが示唆されている。
After the diagnosis of pseudomembranous colitis has been established, appropriate
therapeutic measures should be initiated. Mild cases of pseudomembranous colitis
usually respond to drug discontinuation alone. In moderate to severe cases,
consideration should be given to management with fluids and electrolytes, protein
supplementation, and treatment with an antibacterial agent clinically effective against
Clostridium difficile.
PRECAUTIONS
General
Lactic Acidosis
Lactic acidosis has been reported with the use of ZYVOX. In reported cases,
patients experienced repeated episodes of nausea and vomiting. Patients who
develop recurrent nausea or vomiting, unexplained acidosis, or a low
bicarbonate level while receiving ZYVOX should receive immediate medical
evaluation.
偽膜性大腸炎と確定診断された場合には,適切な治療を開始すること。軽度偽膜性大
腸炎例の場合は,薬剤の投与中止のみで効果が得られるのが通例である。中等度ない
し重度例では,輸液および電解質による管理,蛋白補給,ならびにClostridium difficile
に対して臨床的に有効な抗菌薬の投与を検討すること。
Serotonin Syndrome
Spontaneous reports of serotonin syndrome associated with the coadministration of ZYVOX and serotonergic agents, including antidepressants
such as selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs), have been reported
(see PRECAUTIONS, Drug Interactions).
Where administration of ZYVOX and concomitant serotonergic agents is
clinically appropriate, patients should be closely observed for signs and
symptoms of serotonin syndrome such as cognitive dysfunction, hyperpyrexia,
hyperreflexia and incoordination. If signs or symptoms occur physicians should
consider discontinuation of either one or both agents. If the concomitant
serotonergic agent is withdrawn, discontinuation symptoms can be observed
(see package insert of the specified agent(s) for a description of the associated
discontinuation symptoms).
セロトニン症候群
抗うつ薬である選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を含むセロトニン作動
薬とザイボックスの併用投与に関連するセロトニン症候群の自発報告がある(使用上
の注意,薬剤相互作用の項参照)。
ザイボックスとセロトニン作動薬の併用投与が臨床的に適切であると判断される場
合,認知機能障害,異常高熱,反射亢進や協調運動異常などのセロトニン症候群の徴
候および症状を注意深く観察すること。徴候および症状が発現した場合には、医師は
何れかの薬剤,または両薬剤の中止を考慮すべきである。併用したセロトニン作動薬
を中止することにより,退薬症状が観察される(関連する退薬症状の記述のある薬剤
の添付文書を参照)。
末梢性ニューロパシー及び視神経性ニューロパシー
末梢性ニューロパシー及び視神経性ニューロパシーが,ザイボックス投与患者で報告
されている。第一にこれらの患者は推奨最大投与期間である28日より長くリネゾリド
を投与されている。失明に至った視神経性ニューロパシーのある患者では,推奨最大
Page 17
Peripheral and Optic Neuropathy
Peripheral and optic neuropathy have been reported in patients treated with ZYVOX,
primarily those patients treated for longer than the maximum recommended duration
of 28 days. In cases of optic neuropathy that progressed to loss of vision, patients
使用上の注意
基本的注意
乳酸アシドーシス
ザイボックス投与に伴い,乳酸アシドーシスが報告されている。報告例には悪心およ
び嘔吐の反復発作が認められた。ザイボックス投与中に悪心または嘔吐の再発,原因
不明のアシドーシス,あるいは重炭酸塩濃度の低値を来たした患者は,直ちに医学的
評価を行うこと。
米国添付文書
Treatment with antibacterial agents alters the normal flora of the colon and may permit
overgrowth of clostridia. Studies indicated that a toxin produced by Clostridium difficile
is a primary cause of “antibiotic-associated colitis.”
1.6.2.1
り,その重症度は軽度から生命を脅かすまでの広範に及ぶ。したがって,抗菌薬投与
後に下痢を呈した患者では,偽膜性大腸炎の診断を考慮に入れることが重要である。
リネゾリド
原
agents, including ZYVOX, and may range in severity from mild to lifethreatening. Therefore, it is important to consider this diagnosis in patients who
present with diarrhea subsequent to the administration of any antibacterial
agent.
文
和
訳
投与期間を超えて投与されていた。ザイボックスを28日未満投与した数例の患者で霧
視が報告されている。
If patients experience symptoms of visual impairment, such as changes in visual
acuity, changes in color vision, blurred vision, or visual field defect, prompt ophthalmic
evaluation is recommended. Visual function should be monitored in all patients
taking ZYVOX for extended periods (≥ 3 months) and in all patients reporting
new visual symptoms regardless of length of therapy with ZYVOX. If peripheral
or optic neuropathy occurs, the continued use of ZYVOX in these patients should be
weighed against the potential risks.
視力変化,色覚変化,霧視又は視野欠損などの視覚障害の症状があらわれた場合,す
ぐに眼科検査を行うこと。ザイボックスを長期(3ヶ月以上)にわたり投与している
全ての患者,並びにザイボックスによる治療の期間に係らず新たな視覚症状が報告さ
れた全ての患者は視覚機能のモニタリングを行うべきである。末梢性ニューロパシー
又は視神経性ニューロパシーが起こった場合は,ザイボックスの投与継続は,潜在的
リスクが重要と判断される場合にだけ行うべきである。
ザイボックスはコントロールされていない高血圧,褐色細胞腫,カルチノイド症候群
および未治療の甲状腺機能亢進症患者では検討されていない。
The safety and efficacy of ZYVOX formulations given for longer than 28 days have not
been evaluated in controlled clinical trials.
ザイボックス製剤の投与期間が28日を超える場合の安全性および有効性は,コントロ
ールされた臨床試験では検討されていない。
Prescribing ZYVOX in the absence of a proven or strongly suspected bacterial
infection or a prophylactic indication is unlikely to provide benefit to the patient and
increases the risk of the development of drug-resistant bacteria.
Information for Patients
Patients should be advised that:
• ZYVOX may be taken with or without food.
• They should inform their physician if they have a history of hypertension.
• Large quantities of foods or beverages with high tyramine content should be
avoided while taking ZYVOX. Quantities of tyramine consumed should be less than
100 mg per meal. Foods high in tyramine content include those that may have
undergone protein changes by aging, fermentation, pickling, or smoking to improve
flavor, such as aged cheeses (0 to 15 mg tyramine per ounce); fermented or airdried meats (0.1 to 8 mg tyramine per ounce); sauerkraut (8 mg tyramine per 8
ounces); soy sauce (5 mg tyramine per 1 teaspoon); tap beers (4 mg tyramine per
12 ounces); red wines (0 to 6 mg tyramine per 8 ounces). The tyramine content of
any protein-rich food may be increased if stored for long periods or improperly
9, 10
refrigerated.
• They should inform their physician if taking medications containing
pseudoephedrine HCl or phenylpropanolamine HCl, such as cold remedies and
decongestants.
• They should inform their physician if taking serotonin re-uptake inhibitors or other
antidepressants.
• Phenylketonurics: Each 5 mL of the 100 mg/5 mL ZYVOX for Oral Suspension
細菌に起因することが確認あるいは強く疑われる感染症がみられない場合のザイボッ
クスの処方,あるいは予防的なザイボックスの処方は,患者に恩恵をもたらす可能性
がきわめて低いのみならず,薬剤耐性菌の出現リスクを増大させる。
患者のための情報
患者には次の助言を行うこと。
・ ザイボックスは食事の有無に関係なく使用可能である。
・ 高血圧の既往歴がある場合には医師に伝えること。
・ ザイボックス使用中はチラミン含量が高い食物または飲物の多量摂取は控えるこ
と。チラミン摂取量は1回の食事につき100 mg未満とすること。チラミン含量が
高い食物には,風味向上を目的とした熟成,発酵,酢漬けまたは燻製処理により
蛋白質が変性した食物が含まれる。こうした食物には,熟成チーズ(1オンス
[28.35 g]当たりのチラミン含量0∼15 mg),発酵または乾燥肉(1オンス [28.35
g]当たりのチラミン含量0.1∼8 mg),ザウアークラウト(8オンス[226.8 g]当た
りのチラミン含量8 mg),醤油(ティースプーン1杯当たりのチラミン含量5
mg),生ビール(12オンス[約354.9 mL]当たりのチラミン含量4 mg),赤ワイン
(8オンス[約236.6 mL]当たりのチラミン含量0∼6 mg)などが含まれる。蛋白質
含量の多い食物のチラミン含量は長期保存または不適切な冷蔵保存により増加す
る場合がある9,10。
・ 塩酸プソイドエフェドリンまたは塩酸フェニルプロパノールアミンを含有する薬
剤(風邪治療薬,うっ血除去薬など)を使用した場合には,医師に伝えること。
・ セロトニン再取り込み阻害薬をはじめとする抗うつ薬を使用した場合には,医師
に伝えること。
・ フェニルケトン尿症:ザイボックス経口懸濁液100 mg/5 mLは,5 mL当たり20 mg
Page 18
ZYVOX has not been studied in patients with uncontrolled hypertension,
pheochromocytoma, carcinoid syndrome, or untreated hyperthyroidism.
米国添付文書
抗菌薬の使用は,当該抗菌薬に感受性を有さない微生物の異常増殖を促進する可能性
がある。治療中に菌交代症を来たした場合には,適切な措置を講じること。
1.6.2.1
The use of antibiotics may promote the overgrowth of nonsusceptible organisms.
Should superinfection occur during therapy, appropriate measures should be taken.
リネゾリド
原
were treated for extended periods beyond the maximum recommended duration.
Visual blurring has been reported in some patients treated with ZYVOX for less than 28
days.
文
和
・
訳
のフェニルアラニンを含有する。他のザイボックス製剤はフェニルアラニンを含
有しない。医師または薬剤師に連絡すること。
視力に変化があった場合は医師に報告すること。
Patients should be counseled that antibacterial drugs including ZYVOX should only be
used to treat bacterial infections. They do not treat viral infections (e.g., the common
cold). When ZYVOX is prescribed to treat a bacterial infection, patients should be told
that although it is common to feel better early in the course of therapy, the medication
should be taken exactly as directed. Skipping doses or not completing the full course
of therapy may (1) decrease the effectiveness of the immediate treatment and (2)
increase the likelihood that bacteria will develop resistance and will not be treatable by
ZYVOX or other antibacterial drugs in the future.
Drug Interactions (see also CLINICAL PHARMA- COLOGY, Drug-Drug
Interactions)
Monoamine Oxidase Inhibition: Linezolid is a reversible, nonselective inhibitor of
monoamine oxidase. Therefore, linezolid has the potential for interaction with
adrenergic and serotonergic agents.
ザイボックスを含む抗菌薬の使用は細菌感染症の治療を目的とする場合に限るべきで
ある旨を患者に助言すること。抗菌薬によりウイルス感染症(風邪など)は治療でき
ない。ザイボックスを細菌感染症の治療に処方すると,治療開始早期に改善が感じら
れる場合が多いが,本剤を指示通りに使用すべきである旨を患者に伝えること。投与
を省略したり全治療期間を完了しなかったりすると,(1)緊急治療の有効性が低下
したり,(2)細菌にザイボックスあるいはその他の抗菌薬に対する耐性が将来出現
し,それらの薬剤によって治療ができなくなるおそれがある。
Adrenergic Agents: Some individuals receiving ZYVOX may experience a reversible
enhancement of the pressor response to indirectacting sympathomimetic agents,
vasopressor or dopaminergic agents. Commonly used drugs such as
phenylpropanolamine and pseudo- ephedrine have been specifically studied. Initial
doses of adrenergic agents, such as dopamine or epinephrine, should be reduced and
titrated to achieve the desired response.
アドレナリン作動薬: ザイボックス投与患者の一部では,間接型の交感神経様作動
Serotonergic Agents: Co-administration of linezolid and serotonergic agents was not
associated with serotonin syndrome in Phase 1, 2 or 3 studies. Spontaneous reports
of serotonin syndrome associated with co-administration of ZYVOX and serotonergic
agents, including antidepressants such as selective serotonin reuptake inhibitors
(SSRIs), have been reported. Patients who are treated with ZYVOX and concomitant
serotonergic agents should be closely observed as described in the PRECAUTIONS,
General Section.
Drug-Laboratory Test Interactions
There are no reported drug-laboratory test interactions.
セロトニン作動薬:第 I,II または III 相試験では,リネゾリドとセロトニン作動薬の
併用によりセロトニン症候群は生じなかった。抗うつ薬である選択的セロトニン再取
り込み阻害薬(SSRI)を含むセロトニン作動薬とザイボックスの併用投与に関連する
セロトニン症候群の自発報告がある。使用上の注意,基本的注意の項に記載したよう
に,ザイボックスとセロトニン作動薬の併用投与を行われている患者では注意深く観
察すること。
Carcinogenesis, Mutagenesis, Impairment of Fertility
Lifetime studies in animals have not been conducted to evaluate the carcinogenic
potential of linezolid. Neither mutagenic nor clastogenic potential was found in a
battery of tests including: assays for mutagenicity (Ames bacterial reversion and CHO
cell mutation), an in vitro unscheduled DNA synthesis (UDS) assay, an in vitro
chromosome aberration assay in human lymphocytes, and an in vivo mouse
micronucleus assay.
Linezolid did not affect the fertility or reproductive performance of adult female rats. It
reversibly decreased fertility and reproductive performance in adult male rats when
がん原性,変異原性,受胎能低下
リネゾリドのがん原性試験は実施していない。変異原性試験(Ames細菌復帰突然変
異 試 験 , CHO 細 胞 を 用 い た 突 然 変 異 試 験 ) , in vitro に お け る 不 定 期 DNA 合 成
(UDS)試験,ヒトリンパ球を用いたin vitro染色体異常試験およびin vivoにおけるマ
ウス小核試験から,変異原性,染色体異常誘発性とも認められなかった。
リネゾリド
原
contains 20 mg phenylalanine. The other ZYVOX formulations do not contain
phenylalanine. Contact your physician or pharmacist.
• They should inform their physician if they experience changes in vision.
相互作用(臨床薬理,薬物相互作用の項も参照)
モノアミンオキシダーゼ阻害: リネゾリドは可逆的かつ非選択的にモノアミンオキシ
米国添付文書
薬,昇圧薬またはドパミン作動薬に対する昇圧反応の可逆的増強が生じる場合があ
る。広範に使用されるフェニルプロパノールアミン,プソイドエフェドリンなどの薬
物を個別に検討した。ドパミン,エピネフリンなどのアドレナリン作動薬の初回用量
を下げ,漸増により目標とする反応を得るべきである。
1.6.2.1
ダーゼを阻害する。したがって,リネゾリドはアドレナリン作動薬およびセロトニン
作動薬との相互作用を有する可能性がある。
薬物と臨床検査値との相互作用
薬物と臨床検査値との相互作用に関する報告はない。
Page 19
リネゾリドは成熟雌ラットの受胎能,生殖能いずれにも影響を及ぼさなかった。リネ
ゾリド50 mg/kg/日以上の投与群は,成熟雄ラットの受胎能および生殖能を可逆的に低
文
和
訳
Non-teratogenic Effects
In mice, embryo and fetal toxicities were seen only at doses that caused maternal
toxicity (clinical signs and reduced body weight gain). A dose of 450 mg/kg/day (6.5fold the estimated human exposure level based on AUCs) correlated with increased
postimplantational embryo death, including total litter loss, decreased fetal body
weights, and an increased incidence of costal cartilage fusion.
催奇形性以外の影響
マウスでは,母体への毒性が発現する用量でのみ胚・胎児毒性が認められた(臨床所
見および体重増加の低下)。450 mg/kg/日投与群(AUCの比較で,ヒトにおける推定
曝露量の6.5倍に相当)で,着床後胚損失率の増加(同一母体における全胚死亡を含
む),胎児体重の低下,ならびに肋軟骨癒合の発現率増加が認められた。
In rats, mild fetal toxicity was observed at 15 and 50 mg/kg/day (exposure levels 0.22fold to approximately equivalent to the estimated human exposure, respectively based
on AUCs). The effects consisted of decreased fetal body weights and reduced
ossification of sternebrae, a finding often seen in association with decreased fetal
body weights. Slight maternal toxicity, in the form of reduced body weight gain, was
seen at 50 mg/kg/day.
ラットでは,15および50 mg/kg/日投与群(AUCの比較で,ヒトにおける推定曝露量
のそれぞれ0.22倍およびほぼ同等に相当)で軽度の胎児毒性が認められた。胎児毒性
としては,胎児体重の減少および胸骨分節の化骨遅延(胎児体重の減少に伴い認めら
れることの多い所見)が認められた。50 mg/kg/日投与群では,母体への軽微な毒性
(体重増加の低下)が認められた。
When female rats were treated with 50 mg/kg/day (approximately equivalent to the
estimated human exposure based on AUCs) of linezolid during pregnancy and
lactation, survival of pups was decreased on postnatal days 1 to 4. Male and female
pups permitted to mature to reproductive age, when mated, showed an increase in
雌ラットの妊娠および授乳期にリネゾリド 50 mg/kg/日(AUC の比較で,ヒトにおけ
る推定曝露量とほぼ同等)を投与した結果,生後 1∼4 日における新生児の生存率が
低下した。雌雄の出生児を成熟させ,交配した結果,着床前損失率の増加が認められ
た。
妊娠
催奇形性,薬剤胎児危険度分類C:マウス及びラットにおいてリネゾリドは,AUCに
基づく臨床曝露量の6.5倍(マウス)または臨床曝露量と同等量(ラット)で催奇形
性を示さなかった。しかし,胚・胎児毒性は認められた(催奇形性以外の影響の項を
参照)。妊娠女性を対象とした適切な臨床試験は実施されていない。ザイボックスの
妊婦への投与は,治療上の利益性が胎児に対する潜在的危険性を上回ると判断される
場合にのみ使用すること。
Page 20
幼若雄性ラットの性成熟期にリネゾリドを投与した試験(7∼36 日齢に 50 mg/kg/日,
37∼55 日齢に 100 mg/kg/日)では,受胎能の軽度低下が認められた。このときの曝露
量は,3 ヵ月齢∼11 歳の小児患者で認められる平均 AUC の最高 1.7 倍であった。リ
ネゾリドの投与期間を子宮内から早期新生児期まで(妊娠第 6 日∼生後第 5 日),新
生児期(生後第 5∼21 日),あるいは幼若期(生後第 22∼35 日)に短縮すると,受
胎能の低下は認められなかった。生後 22∼35 日のラットに本薬を投与した群では,
精子運動性の可逆的な低下および精子の可逆的な形態変化が認められた。
米国添付文書
In sexually mature male rats exposed to drug as juveniles, mildly decreased fertility
was observed following treatment with linezolid through most of their period of sexual
development (50 mg/kg/day from days 7 to 36 of age, and 100 mg/kg/day from days
37 to 55 of age), with exposures up to 1.7-fold greater than mean AUCs observed in
pediatric patients aged 3 months to 11 years. Decreased fertility was not observed
with shorter treatment periods, corresponding to exposure in utero through the early
neonatal period (gestation day 6 through postnatal day 5), neonatal exposure
(postnatal days 5 to 21), or to juvenile exposure (postnatal days 22 to 35). Reversible
reductions in sperm motility and altered sperm morphology were observed in rats
treated from postnatal day 22 to 35.
Pregnancy
Teratogenic Effects. Pregnancy Category C: Linezolid was not teratogenic in mice
or rats at exposure levels 6.5-fold (in mice) or equivalent to (in rats) the expected
human exposure level, based on AUCs. However, embryo and fetal toxicities were
seen (see Non-teratogenic Effects). There are no adequate and well-controlled
studies in pregnant women. ZYVOX should be used during pregnancy only if the
potential benefit justifies the potential risk to the fetus.
1.6.2.1
下させた。これらの投与群におけるリネゾリド曝露量はヒトにおける推定曝露量とほ
ぼ同等またはそれ以上であった(曝露量はAUCに基づき比較)。受胎能に対する可逆
的な影響は,精子形成への影響を介したものであった。影響を受けた精子細胞はミト
コンドリアの形成および配列異常を来たし,細胞死がみられた。受胎能の低下に関連
して,精巣上体の上皮細胞に肥大及び過形成が認められた。イヌでは,精巣上体に同
様の変化は認められなかった。
リネゾリド
原
given at doses ≥50 mg/kg/day, with exposures approximately equal to or greater than
the expected human exposure level (exposure comparisons are based on AUCs). The
reversible fertility effects were mediated through altered spermatogenesis. Affected
spermatids contained abnormally formed and oriented mitochondria and were nonviable. Epithelial cell hypertrophy and hyperplasia in the epididymis was observed in
conjunction with decreased fertility. Similar epididymal changes were not seen in
dogs.
文
授乳婦
リネゾリドおよびその代謝物はラットの乳汁中に移行する。乳中濃度は母体の血漿中
濃度と同等であった。本剤のヒト母乳中への移行については不明である。多くの薬物
はヒト母乳に移行することが知られているため,授乳婦にリネゾリドを投与する場合
は注意を喚起すること。
小児等への投与
次の感染症小児患者の治療における本剤の安全性および有効性は,成人を対象とした
適切かつ十分にコントロールされた試験,小児患者における薬物動態データ,出生時
∼11 歳の小児患者を対象とし,グラム陽性菌感染症に対する効果を検討した比較対
照試験の追加データから得られた結果により裏付けられている(効能・効果および適
用および臨床成績の項を参照)。
・
・
・
・
院内肺炎
複雑性皮膚および皮膚組織感染症
市中肺炎(8ヵ月齢∼12歳の患者を対象とした非対照試験の結果によっても裏付
けられている)
バンコマイシン耐性Enterococcus faecium感染症
次の感染症小児患者の治療における本剤の安全性および有効性は,5∼17歳の小児患
者を対象とした比較対照試験において確認されている(臨床成績の項を参照)。
・ Staphylococcus aureus(メチシリン感受性菌のみ)または Streptococcus pyogenes
による単純性皮膚および皮膚組織感染症
脳室腹腔短絡術を施行した小児患者における薬物動態学的知見から,リネゾリド単回
または反復投与後の脳脊髄液内リネゾリド濃度は様々な値であることが示された。
CSF 内では治療濃度が達成も維持もされなかった。従って,小児患者の中枢神経系感
染症のエンペリックな治療にリネゾリドを用いることは推奨されない。
米国添付文書
小児患者においては,リネゾリドのCmaxおよび分布容積(Vss)に,年齢による差は認
められない。しかし,リネゾリドのクリアランスは年齢に応じて変化する。生後1週
未満の新生児を除けば,クリアランスは最も年齢の低い群(生後1週超∼11歳)で最
も迅速である。その結果として,最も年齢の低い群におけるリネゾリド単回投与後の
全身曝露量(AUC)は成人に比して低く,消失半減期は成人に比して短い。小児患者
におけるリネゾリドのクリアランスは加齢とともに徐々に低下し,平均クリアランス
は青年期までに成人集団とほぼ等しくなる。リネゾリドのクリアランスおよび全身曝
露量(AUC)に関する被験者間変動は,全小児年齢群とも成人に比して大きい。
出生時∼11歳の小児患者にリネゾリドを8時間ごとに投与した場合の1日当たりの平均
AUCは,青年または成人にリネゾリドを12時間後とに投与した場合と同等であった。
したがって,11歳以下の小児患者に対する用量は10 mg/kg 8時間後ととする。12歳以
Page 21
Similar mean daily AUC values were observed in pediatric patients from birth to 11
years of age dosed q8h relative to adolescents or adults dosed q12h. Therefore, the
dosage for pediatric patients up to 11 years of age should be 10 mg/kg q8h. Pediatric
訳
1.6.2.1
The safety and effectiveness of ZYVOX for the treatment of pediatric patients with the
following infection have been established in a comparator-controlled study in pediatric
patients ranging in age from 5 through 17 years (see CLINICAL STUDIES):
•
uncomplicated skin and skin structure infections caused by Staphylococcus
aureus (methicillin- susceptible strains only) or Streptococcus pyogenes
Pharmacokinetic information generated in pediatric patients with ventriculoperitoneal
shunts showed variable cerebrospinal fluid (CSF) linezolid concentrations following
single and multiple dosing of linezolid; therapeutic concentrations were not
consistently achieved or maintained in the CSF. Therefore, the use of linezolid for the
empiric treatment of pediatric patients with central nervous system infections is not
recommended.
The Cmax and the volume of distribution (Vss) of linezolid are similar regardless of age
in pediatric patients. However, linezolid clearance is a function of age. Excluding
neonates less than a week of age, clearance is most rapid in the youngest age groups
ranging from >1 week old to 11 years, resulting in lower single-dose systemic
exposure (AUC) and shorter half-life as compared with adults. As age of pediatric
patients increases, the clearance of linezolid gradually decreases, and by
adolescence, mean clearance values approach those observed for the adult
population. There is wider inter-subject variability in linezolid clearance and in
systemic drug exposure (AUC) across all pediatric age groups as compared with
adults.
和
リネゾリド
原
preimplantation loss.
Nursing Mothers
Linezolid and its metabolites are excreted in the milk of lactating rats. Concentrations
in milk were similar to those in maternal plasma. It is not known whether linezolid is
excreted in human milk. Because many drugs are excreted in human milk, caution
should be exercised when ZYVOX is administered to a nursing woman.
Pediatric Use
The safety and effectiveness of ZYVOX for the treatment of pediatric patients with the
following infections are supported by evidence from adequate and well-controlled
studies in adults, pharmacokinetic data in pediatric patients, and additional data from
a comparator-controlled study of Gram-positive infections in pediatric patients ranging
in age from birth through 11 years (see INDICATIONS AND USAGE and CLINICAL
STUDIES):
•
nosocomial pneumonia
•
complicated skin and skin structure infections
•
community-acquired pneumonia (also supported by evidence from an
uncontrolled study in patients ranging in age from 8 months through 12 years)
•
vancomycin-resistant Enterococcus faecium infections
文
和
訳
生後7日未満の早期産児(在胎期間34週未満)に対する推奨用法は,早期産児9例の薬
物動態データに基づく。これらの早期産児の大半では,多くの正期産児および年長乳
児に比してリネゾリドの全身クリアランス値が低く,AUC値が大きい。したがって,
早期産児における開始用量は12時間ごと10 mg/kgとすること。期待される臨床効果が
得られなかった場合には,8時間後と10 mg/kgの使用を検討してもよい。新生児患者
への8時間後と10 mg/kg投与は常に生後7日までとすること(臨床薬理,特殊集団,小
児患者および用法・用量を参照)。
In limited clinical experience, 5 out of 6 (83%) pediatric patients with infections due to
Gram-positive pathogens with MICs of 4 µg/mL treated with ZYVOX had clinical
cures. However, pediatric patients exhibit wider variability in linezolid clearance and
systemic exposure (AUC) compared with adults. In pediatric patients with a suboptimal clinical response, particularly those with pathogens with MIC of 4 µg/mL, lower
systemic exposure, site and severity of infection, and the underlying medical condition
should be considered when assessing clinical response (see CLINICAL
PHARMACOLOGY, Special Populations, Pediatric and DOSAGE AND
ADMINISTRATION).
Geriatric Use
Of the 2046 patients treated with ZYVOX in Phase 3 comparator-controlled clinical
trials, 589 (29%) were 65 years or older and 253 (12%) were 75 years or older. No
overall differences in safety or effectiveness were observed between these patients
and younger patients.
ANIMAL PHARMACOLOGY
Target organs of linezolid toxicity were similar in juvenile and adult rats and dogs.
Dose- and time-dependent myelosuppression, as evidenced by bone marrow
hypocellularity/decreased hematopoiesis, decreased extramedullary hematopoiesis in
spleen and liver, and decreased levels of circulating erythrocytes, leukocytes, and
platelets have been seen in animal studies. Lymphoid depletion occurred in thymus,
lymph nodes, and spleen. Generally, the lymphoid findings were associated with
anorexia, weight loss, and suppression of body weight gain, which may have
contributed to the observed effects. These effects were observed at exposure levels
that are comparable to those observed in some human subjects. The hematopoietic
and lymphoid effects were reversible, although in some studies, reversal was
incomplete within the duration of the recovery period.
ADVERSE REACTIONS
Adult Patients
The safety of ZYVOX formulations was evaluated in 2046 adult patients enrolled in
seven Phase 3 comparator-controlled clinical trials, who were treated for up to 28
days. In these studies, 85% of the adverse events reported with ZYVOX were
described as mild to moderate in intensity. Table 6 shows the incidence of adverse
限られた臨床経験では,MIC が 4 µg/mL のグラム陽性菌による感染患者 6 例中 5 例
(83%)は,本剤により臨床的に治癒した。しかし,小児患者では,リネゾリドのク
リアランスおよび全身曝露(AUC)は成人患者に比して変動が大きかった。期待され
る臨床効果が得られなかった小児患者,特に,MIC が 4 µg/mL の病原菌に感染し,全
身曝露量が低い患者で臨床効果を判定する際には,感染部位および重症度,ならびに
基礎疾患を考慮すること(臨床薬理,特殊集団,小児患者および用法・用量の項を参
照)。
高齢者への投与
第 III 相比較対照臨床試験でザイボックスが投与された患者 2046 例のうち,589 例
(29%)が 65 歳以上,253 例(12%)が 75 歳以上であった。高齢患者と非高齢患者
との間に安全性または有効性に全般的に差は認められなかった。
米国添付文書
Recommendations for the dosage regimen for pre-term neonates less than 7 days of
age (gestational age less than 34 weeks) are based on pharmacokinetic data from 9
pre-term neonates. Most of these pre-term neonates have lower systemic linezolid
clearance values and larger AUC values than many full-term neonates and older
infants. Therefore, these pre-term neonates should be initiated with a dosing regimen
of 10 mg/kg q12h. Consideration may be given to the use of a 10 mg/kg q8h regimen
in neonates with a sub-optimal clinical response. All neonatal patients should receive
10 mg/kg q8h by 7 days of life (see CLINICAL PHARMACOLOGY, Special
Populations, Pediatric and DOSAGE AND ADMINISTRATION).
1.6.2.1
上の小児患者に対する用量は600 mg 12時間ごととする。
リネゾリド
原
patients 12 years and older should receive 600 mg q12h.
非臨床薬理
リネゾリドの標的臓器はラットおよびイヌの幼若および成熟動物とも同様であった。
毒性試験において骨髄細胞密度低下/造血の低下,脾臓および肝臓における髄外造血
の低下,ならびに血中の赤血球,白血球および血小板の減少を徴候とする骨髄抑制が
用量および投与期間に応じて認められている。リンパ球の枯渇が胸腺,リンパ節およ
び脾臓でみられた。リンパ球への作用は,食欲不振,体重減少および体重増加抑制と
関連が認められ,リンパ球への影響は,これら所見によって引き起こされた可能性が
考えられる。これら作用は一部のヒトで観察された曝露量と同等の曝露量で認められ
た。造血およびリンパ球に対する作用は可逆的であるが,一部の試験で観察期間内に
完全な回復が得られなかった。
Page 22
副作用
成人患者
ザイボックス製剤の安全性は,第III相比較対照臨床試験7件に登録され,最長28日
間,本剤の投与を受けた成人患者2046例で評価した。これら試験でザイボックスが投
与された患者で報告された有害事象のうち85%は軽度または中等度であった。表6に
これらの試験で2%以上の発現率で認められた有害事象を示す。ザイボックス投与患
文
和
訳
者で高頻度に発現した有害事象は,下痢(各試験における発現率:2.8∼11.0%),頭
痛(各試験における発現率:0.5∼11.3%)および悪心(各試験における発現率:3.4
∼9.6%)であった。
Other adverse events reported in Phase 2 and Phase 3 studies included oral
moniliasis, vaginal moniliasis, hypertension, dyspepsia, localized abdominal pain,
pruritus, and tongue discoloration.
第II相および第III相試験で報告されたその他の有害事象は,口腔モニリア症,腟モニ
リア症,高血圧,消化不良,限局性腹痛,そう痒感,舌変色などであった。
Table 7 shows the incidence of drug-related adverse events reported in at least 1% of
adult patients in these trials by dose of ZYVOX.
Table 6. Incidence (%) of Adverse Events
Reported in ≥2% ofAdult Patients in ComparatorControlled Clinical Trials with ZYVOX
表 7 に,これらの試験でザイボックスが投与された成人患者で 1%以上の発現率で認
められた因果関係を否定できない有害事象を示す。
表6. ザイボックスの比較対照臨床試験において成人患者の2%以上の
発現率で報告された有害事象(%)
Event
* Comparators included cefpodoxime proxetil 200 mg PO q12h;
ceftriaxone 1 g IV q12h; clarithromycin 250 mg PO q12h;
dicloxacillin 500 mg PO q6h; oxacillin 2 g IV q6h; vancomycin 1 g
IV q12h.
ザイボックス群
全対照薬群*
(2046例)
(2001例)
下痢
8.3
6.3
頭痛
6.5
5.5
悪心
6.2
4.6
嘔吐
3.7
2.0
不眠症
2.5
1.7
便秘
2.2
2.1
発疹
2.0
2.2
浮動性めまい
2.0
1.9
発熱
1.6
2.1
*対照薬は,セフポドキシムプロキセチル 200 mg PO q12h;セフトリアキソン
1 g IV q12h;クラリスロマイシン 250 mg PO q12h;ジクロキサシリン 500 mg
PO q6h;オキサシリン 2 g IV q6h;バンコマイシン 1 g IV q12h であった。
有害事象
米国添付文書
All Comparators *
(n=2001)
6.3
5.5
4.6
2.0
1.7
2.1
2.2
1.9
2.1
1.6.2.1
Diarrhea
Headache
Nausea
Vomiting
Insomnia
Constipation
Rash
Dizziness
Fever
ZYVOX
(n=2046)
8.3
6.5
6.2
3.7
2.5
2.2
2.0
2.0
1.6
リネゾリド
原
events reported in at least 2% of patients in these trials. The most common adverse
events in patients treated with ZYVOX were diarrhea (incidence across studies: 2.8%
to 11.0%), headache (incidence across studies: 0.5% to 11.3%), and nausea
(incidence across studies: 3.4% to 9.6%).
Page 23
文
Adverse Events
2.4
2.1
1.7
5.3
3.5
2.7
1.8
1.6
1.5
0.4
0.9
1.1
1.1
0.4
4.8
3.5
2.2
2.0
1.3
0.2
0
0.4
0
1.5
0
4.0
3.3
1.9
0.9
1.0
0.1
1.3
1.2
0.2
0.4
1.1
2.7
1.8
1.0
0.2
0.4
<0.1
0.5
0.4
0
0.3
0.4
* Comparators included cefpodoxime proxetil 200 mg PO q12h; ceftriaxone 1 g IV q12h; dicloxacillin
500 mg PO q6h; oxacillin 2 g IV q6h; vancomycin 1 g IV q12h.
† The most commonly reported drug-related adverse events leading to discontinuation in patients
treated with ZYVOX were nausea, headache, diarrhea, and vomiting.
単純性皮膚および皮膚組織感染症
他の全適応
クラリスロ
ザイボックス
ザイボックス
有害事象
マイシン
他の全対照薬*
400 mg PO q12h
600 mg q12h
250 mg PO q12h
(1464例)
(548例)
(1498例)
(537例)
薬剤関連性の有害事象
25.4
19.6
20.4
14.3
を1%以上発現した患
者の割合(%)
薬剤関連性の有害事象
3.5
2.4
2.1
1.7
により投与中止に至っ
†
た患者の割合(%)
下痢
5.3
4.8
4.0
2.7
悪心
3.5
3.5
3.3
1.8
頭痛
2.7
2.2
1.9
1.0
味覚変化
1.8
2.0
0.9
0.2
腟モニリア症
1.6
1.3
1.0
0.4
真菌感染
1.5
0.2
0.1
<0.1
肝機能検査値異常
0.4
0
1.3
0.5
嘔吐
0.9
0.4
1.2
0.4
舌変色
1.1
0
0.2
0
浮動性めまい
1.1
1.5
0.4
0.3
口腔モニリア症
0.4
0
1.1
0.4
* 対照薬は,セフポドキシムプロキセチル200 mg PO q12h;セフトリアキソン1 g IV q12h;ジク
ロキサシリン500 mg PO q6h;オキサシリン2 g IV q6h;バンコマイシン1 g IV q12hであった。
†
ザイボックス投与患者に投与中止をもたらした薬剤関連性の有害事象のうち特に高頻度に報
告された事象は悪心,頭痛,下痢および嘔吐であった
小児患者
ザイボックス製剤の安全性は,出生時∼11歳の小児患者215例および5∼17歳の小児患
者248例(248例中146例は5∼11歳,102例は12∼17歳)で評価した。これらの患者は
第III相比較対照試験2試験に登録され,最長28日間本剤の投与を受けた。2試験でザイ
ボックス投与群で報告された有害事象のそれぞれ83%および99%は,軽度及び中等度
と記録された。グラム陽性菌に感染する入院小児患者(出生時∼11歳)を対象とした
試験(患者をリネゾリド群とバンコマイシン群に2:1に無作為化)において,リネゾ
リド群およびバンコマイシン群における死亡率はそれぞれ6.0%(215例中12例)およ
び3.0%(101例中3例)であった。しかし,患者母集団が重度の基礎疾患を有するこ
とを考えると,死亡と本剤との因果関係は確認できなかった。表8に,2試験でザイボ
ックス投与小児患者の2%以上に報告された有害事象の発現率を示す。
Table 9 shows the incidence of drug-related adverse events reported in more than 1%
of pediatric patients (and more than 1 patient) in either treatment group in the
comparator-controlled Phase 3 trials.
表 9 に,第 III 相比較対照試験の 1 群以上で小児患者の 1%以上(かつ 2 例以上)に
報告された薬剤関連性の有害事象発現率を示す。
Page 24
Pediatric Patients
The safety of ZYVOX formulations was evaluated in 215 pediatric patients ranging in
age from birth through 11 years, and in 248 pediatric patients aged 5 through 17 years
(146 of these 248 were age 5 through 11 and 102 were age 12 to 17). These patients
were enrolled in two Phase 3 comparator-controlled clinical trials and were treated for
up to 28 days. In these studies, 83% and 99%, respectively, of the adverse events
reported with ZYVOX were described as mild to moderate in intensity. In the study of
hospitalized pediatric patients (birth through 11 years) with Gram-positive infections,
who were randomized 2 to 1 (linezolid:vancomycin), mortality was 6.0% (13/215) in
the linezolid arm and 3.0% (3/101) in the vancomycin arm. However, given the severe
underlying illness in the patient population, no causality could be established. Table 8
shows the incidence of adverse events reported in at least 2% of pediatric patients
treated with ZYVOX in these trials.
米国添付文書
3.5
訳
1.6.2.1
% of patients with
1 drug-related
adverse event
% of patients discontinuing
due to drug-related
adverse events†
Diarrhea
Nausea
Headache
Taste alteration
Vaginal moniliasis
Fungal infection
Abnormal liver function tyests
Vomiting
Tongue discoloration
Dizziness
Oral moniliasis
Uncomplicated Skin and Skin
All Other Indications
Structure Infections
ZYVOX
Clarithromycin
ZYVOX
All Other
400 mg PO q12h 250 mg PO q12h 600 mg q12h Comparators*
(n=548)
(n=537)
(n=1498)
(n=1464)
25.4
19.6
20.4
14.3
和
表7. 比較対照臨床試験でザイボックス投与成人患者の1%以上に発現した薬剤関連
性の有害事象発現率(%)
リネゾリド
原
Table 7. Incidence (%) of Drug-Related Adverse Events Occurring in >1% of
Adult Patients Treated with ZYVOX in Comparator-Controlled Clinical Trials
文
Event
0
4.8
1.6
0
0
0
0
4.0
2.8
2.8
0
0
0
0.8
1.6
0
ZYVOX
(n=215)
14.1
10.8
9.4
8.0
7.0
0.9
5.6
4.7
4.2
1.9
3.3
Vancomycin
(n=101)
14.1
12.1
9.1
7.1
15.2
0
7.1
2.0
1.0
0
1.0
3.3
2.8
0.5
2.8
2.8
2.8
2.8
0.9
0.9
0.5
2.3
2.3
2.3
2.3
0.9
0.9
5.1
2.0
1.0
2.0
3.0
2.0
2.0
0
2.0
1.0
2.0
1.0
1.0
3.0
0
1.0
Page 25
* Patients 5 through 11 years of age received ZYVOX 10 mg/kg PO q12h or cefadroxil 15 mg/kg
PO q12h. Patients 12 years or older received ZYVOX 600 mg PO q12h or cefadroxil 500 mg PO
q12h.
† Patients from birth through 11 years of age received ZYVOX 10 mg/kg IV/PO q8h or vancomycin
10 to 15 mg/kg IV q6-24h, depending on age and renal clearance.
単純性皮膚および
他の全適応†
皮膚組織感染症*
有害事象
ザイボックス群 セファドロキシル群 ザイボックス群 バンコマイシン群
(248例)
(251例)
(215例)
(101例)
発熱
2.9
3.6
14.1
14.1
下痢
7.8
8.0
10.8
12.1
嘔吐
2.9
6.4
9.4
9.1
敗血症
0
0
8.0
7.1
発疹
1.6
1.2
7.0
15.2
頭痛
6.5
4.0
0.9
0
貧血
0
0
5.6
7.1
血小板減少症
0
0
4.7
2.0
上気道感染
3.7
5.2
4.2
1.0
悪心
3.7
3.2
1.9
0
呼吸困難
0
0
3.3
1.0
注射部位または
0
0
3.3
5.1
血管カテーテル
留置部位反応
外傷
3.3
4.8
2.8
2.0
咽頭炎
2.9
1.6
0.5
1.0
痙攣
0
0
2.8
2.0
低カリウム血症
0
0
2.8
3.0
肺炎
0
0
2.8
2.0
血小板血症
0
0
2.8
2.0
咳嗽
2.4
4.0
0.9
0
腹痛‐全体
2.4
2.8
0.9
2.0
腹痛‐局所
2.4
2.8
0.5
1.0
無呼吸
0
0
2.3
2.0
胃腸出血
0
0
2.3
1.0
全身性浮腫
0
0
2.3
1.0
軟便
1.6
0.8
2.3
3.0
限局性疼痛
2.0
1.6
0.9
0
皮膚障害
2.0
0
0.9
1.0
*
5∼11 歳の患者には,ザイボックス 10 mg/kg PO q12h またはセファドロキシル 15 mg/kg PO
q12h を投与した。12 歳以上の患者には,ザイボックス 600 mg PO q12h またはセファドロ
キシル 500 mg PO q12h を投与した。
†
出生時∼11 歳の患者には,ザイボックス 10 mg/kg IV/PO q8h またはバンコマイシン 10∼15
mg/kg IV q6-24h を年齢および腎クリアランスに応じて投与した。
米国添付文書
0
3.3
2.9
0
0
0
0
2.4
2.4
2.4
0
0
0
1.6
2.0
2.0
All Other Indications†
訳
1.6.2.1
Fever
Diarrhea
Vomiting
Sepsis
Rash
Headache
Anemia
Thrombocytopenia
Upper respiratory infection
Nausea
Dyspnea
Reaction at site of injection
or of vascular catheter
Trauma
Pharyngitis
Convulsion
Hypokalemia
Pneumonia
Thrombocythemia
Cough
Generalized abdominal pain
Localized abdominal pain
Apnea
Gastrointestinal bleeding
Generalized edema
Loose stools
Localized pain
Skin disorder
Uncomplicated Skin and Skin
Structure Infections*
ZYVOX
Cefadroxil
(n=248)
(n=251)
2.9
3.6
7.8
8.0
2.9
6.4
0
0
1.6
1.2
6.5
4.0
0
0
0
0
3.7
5.2
3.7
3.2
0
0
和
表8. 比較対照臨床試験でザイボックス投与小児患者の2%以上に報告された有害事
象の発現率(%)
リネゾリド
原
Table 8. Incidence (%) of Adverse Events Reported in ≥2% of Pediatric Patients
Treated with ZYVOX in Comparator-Controlled Clinical Trials
文
Event
All Other Indications†
有害事象
ZYVOX
(n=215)
18.8
Vancomycin
(n=101)
34.3
2.4
0.9
6.1
5.7
3.3
2.4
1.2
0
1.2
1.6
1.6
0
0.4
0.4
1.2
0
0
0.4
0
5.2
2.0
0.8
0.8
0
2.4
1.2
1.2
0
0.4
1.2
0.4
0
0
0
0
3.8
1.4
0
1.9
1.9
1.9
0
0
1.4
1.4
1.4
0
0.9
0.5
0
0
6.1
0
0
0
0
1.0
0
0
1.0
0
7.1
0
4.0
3.0
2.0
10.1‡
* Patients 5 through 11 years of age received ZYVOX 10 mg/kg PO q12h or cefadroxil 15 mg/kg PO q12h.
Patients 12 years or older received ZYVOX 600 mg PO q12h or cefadroxil 500 mg PO q12h.
† Patients from birth through 11 years of age received ZYVOX 10 mg/kg IV/PO q8h or vancomycin 10 to 15
mg/kg IV q6-24h, depending on age and renal clearance.
‡ These reports were of ‘red-man syndrome’, which were coded as anaphylaxis.
*
†
‡
単純性皮膚および
皮膚組織感染症*
ザイボックス
セファド
群
ロキシル群
(248例)
(251例)
他の全適応†
ザイボックス
群
(215例)
バンコマイ
シン群
(101例)
Page 26
薬剤関連性の有害
事象を1件以上発
19.2
14.1
18.8
34.3
現した患者の割合
(%)
薬剤関連性の有害
事象により投与中
1.6
2.4
0.9
6.1
止に至った患者の
割合(%)
下痢
5.7
5.2
3.8
6.1
悪心
3.3
2.0
1.4
0
頭痛
2.4
0.8
0
0
軟便
1.2
0.8
1.9
0
血小板減少症
0
0
1.9
0
嘔吐
1.2
2.4
1.9
1.0
腹痛‐全体
1.6
1.2
0
0
腹痛‐局所
1.6
1.2
0
0
貧血
0
0
1.4
1.0
好酸球増加症
0.4
0.4
1.4
0
発疹
0.4
1.2
1.4
7.1
回転性眩暈
1.2
0.4
0
0
口腔モニリア症
0
0
0.9
4.0
発熱
0
0
0.5
3.0
非投与部位のそう
0.4
0
0
2.0
痒感
アナフィラキシー
0
0
0
10.1‡
5∼11 歳の患者には,ザイボックス 10 mg/kg PO q12h またはセファドロキシル 15 mg/kg PO
q12h を投与した。12 歳以上の患者には,ザイボックス 600 mg PO q12h またはセファドロ
キシル 500 mg PO q12h を投与した。
出生時∼11 歳の患者には,ザイボックス 10 mg/kg IV/PO q8h またはバンコマイシン 10∼15
mg/kg IV q6-24h を年齢および腎クリアランスに応じて投与した。
これらの患者は「red-man syndrome」と報告されたが,アナフィラキシーとしてコードされ
た。
米国添付文書
1.6
訳
1.6.2.1
% of patients with
≥1 drug-related
adverse event
% of patients discontinuing
due to a drug-related adverse
event
Diarrhea
Nausea
Headache
Loose stools
Thrombocytopenia
Vomiting
Generalized abdominal pain
Localized abdominal pain
Anemia
Eosinophilia
Rash
Vertigo
Oral moniliasis
Fever
Pruritus at non-application site
Anaphylaxis
Uncomplicated Skin and Skin
Structure Infections*
ZYVOX
Cefadroxil
(n=248)
(n=251)
19.2
14.1
和
表 9. 比較対照臨床試験の 1 群以上で小児患者の 1%以上(かつ 2 例以上)に発現し
た薬剤関連性の有害事象の発現率(%)
リネゾリド
原
Table 9. Incidence (%) of Drug-related Adverse Events Occurring in >1% of
Pediatric Patients (and >1 Patient) in Either Treatment Group in ComparatorControlled Clinical Trials
文
和
訳
その他の臨床検査項目に認められた変化(薬剤との因果関係問わず)に,ザイボック
スと対照薬との大きな差は認められず,概ね臨床的に問題とならなかった。また,治
療中止に至ることはなく,可逆的であった。血液学的検査または血清生化学検査の1
項目以上に著しい異常値が認められた成人および小児患者の割合を表10,11,12およ
び13に示す。
Laboratory Assay
Hemoglobin (g/dL)
Platelet count
(x 103/mm3)
WBC (x 103/mm3)
Neutrophils
(x 103/mm3)
Uncomplicated Skin and Skin
Structure Infections
ZYVOX
Clarithromycin
400 mg q12h
250 mg q12h
0.9
0.0
0.7
0.8
0.2
0.0
0.6
0.2
All Other Indications
ZYVOX
600 mg q12h
7.1
3.0
All Other
Comparators†
6.6
1.8
2.2
1.1
1.3
1.2
表 10. ザイボックスの比較対照臨床試験において著名な血液学的検査値異常*を 1 項
目以上示した成人患者の割合(%)
臨床検査項目
単純性皮膚および皮膚組織感染症
他の全適応
ザイボックス
クラリスロマイシン ザイボックス
他の全対照薬†
400 mg q12h
250 mg q12h
600 mg q12h
ヘモグロビン
0.9
0.0
7.1
6.6
(g/dL)
血小板数
0.7
0.8
3.0
1.8
(×103/mm3)
白血球数
0.2
0.6
2.2
1.3
(×103/mm3)
好中球数
0.0
0.2
1.1
1.2
(×103/mm3)
* 投与前値が正常値であった場合には,正常範囲下限(LLN)の75%未満(好中球数に関して
は50%未満);投与前値が異常値であった場合には,正常範囲下限(LLN)および投与前値
の75%未満(好中球数に関しては50%未満)
† 対照薬は,セフポドキシムプロキセチル200 mg PO q12h;セフトリアキソン1 g IV q12h;ジク
ロキサシリン500 mg PO q6h;オキサシリン2 g IV q6h;バンコマイシン1 g IV q12hであった。
Page 27
* <75% (<50% for neutrophils) of Lower Limit of Normal (LLN) for values normal at baseline;
<75% (<50% for neutrophils) of LLN and of baseline for values abnormal at baseline.
†
Comparators included cefpodoxime proxetil 200 mg PO q12h; ceftriaxone 1 g IV q12h; dicloxacillin 500 mg
PO q6h; oxacillin 2 g IV q6h; vancomycin 1 g IV q12h.
米国添付文書
Changes seen in other laboratory parameters, without regard to drug relationship,
revealed no substantial differences between ZYVOX and the comparators. These
changes were generally not clinically significant, did not lead to discontinuation of
therapy, and were reversible. The incidence of adult and pediatric patients with at
least one substantially abnormal hematologic or serum chemistry value is presented
in Tables 10, 11, 12, and 13.
Table 10. Percent of Adult Patients who Experienced at Least One Substantially
Abnormal* Hematology Laboratory Value in Comparator-Controlled Clinical
Trials with ZYVOX
1.6.2.1
臨床検査値の変化
ザイボックス最高600 mgを12時間ごとに最長28日間投与した患者では,血小板減少症
が認められている。第III相比較対照臨床試験において,血小板数が著しく低下した成
人患者(正常範囲下限および/または投与前値の75%未満と定義)の割合は,ザイボ
ックス群で2.4%(全試験における範囲:0.3∼10.0%),対照薬群で1.5%(全試験に
おける範囲:0.4∼7.0%)であった。出生時∼11歳の入院小児患者を対象とした臨床
試験において,血小板数が著しく低下した患者(正常範囲下限および/または投与前
値の75%未満と定義)の割合は,ザイボックス群で12.9%,バンコマイシン群で
13.4%であった。5∼17歳の外来小児患者を対象とした試験において,血小板数が著
しく低下した患者の割合は,ザイボックス群が0%,セファドロキシル群が0.4%であ
った。ザイボックスの使用に伴う血小板減少症は,治療期間の長さ(通常2週間以
上)に依存して発現するようである。大半の患者で血小板数は,追跡調査期間中に正
常範囲/投与前値まで回復した。第III相臨床試験において,血小板減少症が見られた
患者では,本剤に関連する有害事象は認められなかった。ザイボックスの患者救済を
目的としたプログラムにおいて血小板減少症を発現した患者では,出血が認められ
た。出血とリネゾリドとの関係は明らかにされていない(警告の項を参照)。
リネゾリド
原
Laboratory Changes
ZYVOX has been associated with thrombocytopenia when used in doses up to and
including 600 mg every 12 hours for up to 28 days. In Phase 3 comparator-controlled
trials, the percentage of adult patients who developed a substantially low platelet
count (defined as less than 75% of lower limit of normal and/or baseline) was 2.4%
(range among studies: 0.3 to 10.0%) with ZYVOX and 1.5% (range among studies:
0.4 to 7.0%) with a comparator. In a study of hospitalized pediatric patients ranging in
age from birth through 11 years, the percentage of patients who developed a
substantially low platelet count (defined as less than 75% of lower limit of normal
and/or baseline) was 12.9% with ZYVOX and 13.4% with vancomycin. In an
outpatient study of pediatric patients aged from 5 through 17 years, the percentage of
patients who developed a substantially low platelet count was 0% with ZYVOX and
0.4% with cefadroxil. Thrombocytopenia associated with the use of ZYVOX appears
to be dependent on duration of therapy, (generally greater than 2 weeks of treatment).
The platelet counts for most patients returned to the normal range/baseline during the
follow-up period. No related clinical adverse events were identified in Phase 3 clinical
trials in patients developing thrombocytopenia. Bleeding events were identified in
thrombocytopenic patients in a compassionate use program for ZYVOX; the role of
linezolid in these events cannot be determined (see WARNINGS).
文
All Other Indications
ZYVOX
600 mg q12h
5.0
9.6
1.8
3.5
All Other
Comparators
6.8
9.3
1.5
3.1
4.3
2.4
0.9
4.2
2.0
1.1
2.1
0.2
1.5
0.6
臨床検査項目
†
Table 12. Percent of Pediatric Patients who Experienced at Least One
Substantially Abnormal* Hematology Laboratory Value in ComparatorControlled Clinical Trials with ZYVOX
Laboratory Assay
Hemoglobin (g/dL)
Platelet count
(x 103/mm3)
WBC (x 103/mm3)
Neutrophils
(x 103/mm3)
Uncomplicated Skin and Skin
Structure Infections†
ZYVOX
Cefadroxil
0.0
0.0
0.0
0.4
0.8
1.2
0.8
0.8
All Other Indications
‡
ZYVOX
15.7
12.9
Vancomycin
12.4
13.4
12.4
5.9
10.3
4.3
他の全適応
ザイボックス
他の全対照薬†
600 mg q12h
5.0
6.8
9.6
9.3
1.8
1.5
3.5
3.1
AST(U/L)
ALT(U/L)
LDH(U/L)
アルカリホスファター
ゼ(U/L)
リパ−ゼ(U/L)
2.8
2.6
4.3
4.2
アミラーゼ(U/L)
0.2
0.2
2.4
2.0
総ビリルビン
0.2
0.0
0.9
1.1
(mg/dL)
BUN(mg/dL)
0.2
0.0
2.1
1.5
クレアチニン
0.2
0.0
0.2
0.6
(mg/dL)
* 投与前値が正常値であった場合には,正常範囲上限(ULN)の2倍超;投与前値が異常値で
あった場合には,ULNおよび投与前値の2倍超
†
対照薬は,セフポドキシムプロキセチル200 mg PO q12h;セフトリアキソン1 g IV q12h;ジ
クロキサシリン500 mg PO q6h;オキサシリン2 g IV q6h;バンコマイシン1 g IV q12hであっ
た。
表12. ザイボックスの比較対照臨床試験において著名な血液学的検査値異常*を1項
目以上示した小児患者の割合(%)
臨床検査項目
単純性皮膚および皮膚組織感染症†
ザイボックス群 セファドロキシル群
他の全適応‡
ザイボックス群 バンコマイシン群
ヘモグロビン
0.0
0.0
15.7
12.4
(g/dL)
血小板数
0.0
0.4
12.9
13.4
(×103/mm3)
白血球数
0.8
0.8
12.4
10.3
(×103/mm3)
好中球数
1.2
0.8
5.9
4.3
(×103/mm3)
* 投与前値が正常値であった場合には,正常範囲下限(LLN)の75%未満(好中球数に関して
は50%未満);投与前値が異常値であった場合には,正常範囲下限(LLN)および投与前値
の75%未満(好中球数に関しては50%未満,ヘモグロビンに関しては,投与前値<LLNであ
った場合には90%未満)
†
5∼11 歳の患者には,ザイボックス 10 mg/kg PO q12h またはセファドロキシル 15 mg/kg PO
q12h を投与した。12 歳以上の患者には,ザイボックス 600 mg PO q12h またはセファドロキ
シル 500 mg PO q12h を投与した。
‡
出生時∼11歳の患者には,ザイボックス10 mg/kg IV/PO q8hまたはバンコマイシン10∼15
mg/kg IV q6-24hを年齢および腎クリアランスに応じて投与した。
Page 28
* <75% (<50% for neutrophils) of Lower Limit of Normal (LLN) for values normal at baseline;
<75% (<50% for neutrophils) of LLN and <75% (<50% for neutrophils, <90% for hemoglobin if baseline
<LLN) of baseline for values abnormal at baseline.
†
Patients 5 through 11 years of age received ZYVOX 10 mg/kg PO q12h or cefadroxil 15 mg/kg PO q12h.
Patients 12 years or older received ZYVOX 600 mg PO q12h or cefadroxil 500 mg PO q12h.
‡
Patients from birth through 11 years of age received ZYVOX 10 mg/kg IV/PO q8h or vancomycin 10 to 15
mg/kg IV q6-24h, depending on age and renal clearance.
単純性皮膚および皮膚組織感染症
ザイボックス クラリスロマイシン
400 mg q12h
250 mg q12h
1.7
1.3
1.7
1.7
0.2
0.2
0.2
0.2
米国添付文書
* >2 x Upper Limit of Normal (ULN) for values normal at baseline; >2 x ULN and >2 x baseline for values
abnormal at baseline.
†
Comparators included cefpodoxime proxetil 200 mg PO q12h; ceftriaxone 1 g IV q12h; dicloxacillin 500 mg
PO q6h; oxacillin 2 g IV q6h; vancomycin 1 g IV q12h.
訳
1.6.2.1
Uncomplicated Skin and Skin Structure
Infections
Laboratory Assay
ZYVOX
Clarithromycin
400 mg q12h
250 mg q12h
AST (U/L)
1.7
1.3
ALT (U/L)
1.7
1.7
LDH (U/L)
0.2
0.2
Alkaline phosphatase
0.2
0.2
(U/L)
Lipase (U/L)
2.8
2.6
Amylase (U/L)
0.2
0.2
Total bilirubin
0.2
0.0
(mg/dL)
BUN (mg/dL)
0.2
0.0
Creatinine (mg/dL)
0.2
0.0
和
表11. ザイボックスの比較対照臨床試験において著名な血液生化学的検査値異常*を
1項目以上示した成人患者の割合(%)
リネゾリド
原
Table 11. Percent of Adult Patients who Experienced at Least One Substantially
Abnormal* Serum Chemistry Laboratory Value in Comparator-Controlled
Clinical Trials with ZYVOX
文
Laboratory Assay
ALT (U/L)
Lipase (U/L)
Amylase (U/L)
Total bilirubin
(mg/dL)
Creatinine (mg/dL)
Uncomplicated Skin and Skin
Structure Infections†
ZYVOX
Cefadroxil
0.0
0.0
0.4
1.2
0.4
0.0
All Other Indications
‡
ZYVOX
10.1
0.6
6.3
Vancomycin
12.5
1.3
5.2
2.4
1.0
訳
臨床検査項目
単純性皮膚および
他の全適応‡
†
皮膚組織感染症
ザイボックス群 セファドロキシル群 ザイボックス群 バンコマイシン群
0.0
0.0
10.1
12.5
市販後使用成績
骨髄抑制(貧血,白血球減少症,汎血球減少症,血小板減少症など)がザイボックス
の市販後使用成績で報告されている(警告の項を参照)。末梢性ニューロパシー及び
視神経性ニューロパシーから失明へ至った例がザイボックス投与患者で報告されてい
る。乳酸アシドーシスがザイボックス使用により報告されている(使用上の注意の項
を参照)。これらの報告は主として治療期間が最長推奨期間である28日を越えた患者
で報告されているが,治療期間がこれより短い患者でも報告されている。抗うつ薬で
ある選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を含むセロトニン作動薬の併用投与
を受けた患者でセロトニン症候群の報告がある(使用上の注意の項参照)(2005年1
月)。これらの事象は重篤であること,報告頻度が高いこと,ザイボックスとの因果
関係がある可能性があること,あるいはこうした要因を複合的に有することから,本
文書に記載することにした。これらの事象は症例数が不明な母集団から自発報告され
るため,頻度を推定することはできず,正確な因果関係は確認されていない。
OVERDOSAGE
In the event of overdosage, supportive care is advised, with maintenance of
glomerular filtration. Hemodialysis may facilitate more rapid elimination of linezolid. In
a Phase 1 clinical trial, approximately 30% of a dose of linezolid was removed during
a 3-hour hemodialysis session beginning 3 hours after the dose of linezolid was
過量投与
本剤が過量投与された場合,糸球体ろ過能を維持させる支持療法を行うことが望まし
い。血液透析ではリネゾリドの急速な消失が認められた。第I相臨床試験において,
リネゾリド投与量の約30%は,リネゾリド投与3時間後に開始した3時間の血液透析期
間中に除去された。腹膜透析または血液灌流でリネゾリドが除去できるのかどうか
Page 29
Postmarketing Experience
Myelosuppression
(including
anemia,
leukopenia,
pancytopenia,
and
thrombocytopenia) has been reported during postmarketing use of ZYVOX (see
WARNINGS). Peripheral neuropathy, and optic neuropathy sometimes progressing
to loss of vision, have been reported in patients treated with ZYVOX. Lactic acidosis
has been reported with the use of ZYVOX (see PRECAUTIONS). Although these
reports have primarily been in patients treated for longer than the maximum
recommended duration of 28 days, these events have also been reported in patients
receiving shorter courses of therapy. Serotonin syndrome has been reported in
patients receiving concomitant serotonergic agents, including antidepressants such as
selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs) and ZYVOX (see PRECAUTIONS).
(Jan, 05) These events have been chosen for inclusion due to either their
seriousness, frequency of reporting, possible causal connection to ZYVOX, or a
combination of these factors. Because they are reported voluntarily from a
population of unknown size, estimates of frequency cannot be made and causal
relationship cannot be precisely established.
米国添付文書
ALT(U/L)
リパ−ゼ
0.4
1.2
―
―
(U/L)
アミラーゼ
―
―
0.6
1.3
(U/L)
総ビリルビン
―
―
6.3
5.2
(mg/dL)
クレアチニン
0.4
0.0
2.4
1.0
(mg/dL)
*
投与前値が正常値であった場合には,正常範囲上限(ULN)の2倍超;投与前値が異常値で
あった場合には,ULNおよび投与前値の2倍超(総ビリルビンに関しては1.5倍超)
†
5∼11 歳の患者には,ザイボックス 10 mg/kg PO q12h またはセファドロキシル 15 mg/kg PO
q12h を投与した。12 歳以上の患者には,ザイボックス 600 mg PO q12h またはセファドロ
キシル 500 mg PO q12h を投与した。
‡
出生時∼11 歳の患者には,ザイボックス 10 mg/kg IV/PO q8h またはバンコマイシン 10∼15
mg/kg IV q6-24h を年齢および腎クリアランスに応じて投与した。
1.6.2.1
* >2 x Upper Limit of Normal (ULN) for values normal at baseline; >2 x ULN and >2 (>1.5 for total bilirubin) x
baseline for values abnormal at baseline.
† Patients 5 through 11 years of age received ZYVOX 10 mg/kg PO q12h or cefadroxil 15 mg/kg PO q12h.
Patients 12 years or older received ZYVOX 600 mg PO q12h or cefadroxil 500 mg PO q12h.
‡
Patients from birth through 11 years of age received ZYVOX 10 mg/kg IV/PO q8h or vancomycin
10 to 15 mg/kg IV q6-24h, depending on age and renal clearance.
和
表13. ザイボックスの比較対照臨床試験において著名な血液生化学検査値異常*を1
項目以上示した小児患者の割合(%)
リネゾリド
原
Table 13. Percent of Pediatric Patients who Experienced at Least One
Substantially Abnormal* Serum Chemistry Laboratory Value in ComparatorControlled Clinical Trials with ZYVOX
文
Infection*
10 mg/kg IV or oral‡
q8h
600 mg IV or oral‡
q12h
用法・用量
感染症治療薬としてのザイボックス製剤の推奨用量を表 14 に示す。
表 14. ザイボックスの用法ガイドライン
Recommended
Duration of
Treatment
Infection*
(consecutive days)
感染症*
600 mg IV or oral‡
q12h
14 to 28
<5 yrs: 10 mg/kg oral
‡
q8h
5-11 yrs: 10 mg/kg
oral‡ q12h
Adults: 400 mg oral‡
q12h
Adolescents: 600 mg
oral‡ q12h
10 to 14
* Due to the designated pathogens (see INDICATIONS AND USAGE)
†
Neonates <7 days: Most pre-term neonates <7 days of age (gestational age <34 weeks) have lower
systemic linezolid clearance values and larger AUC values than many full-term neonates and older infants.
These neonates should be initiated with a dosing regimen of 10 mg/kg q12h. Consideration may be given to
the use of 10 mg/kg q8h regimen in neonates with a sub-optimal clinical response. All neonatal patients
should receive 10 mg/kg q8h by 7 days of life (see CLINICAL PHARMACOLOGY, Special Populations,
Pediatric).
‡
Oral dosing using either ZYVOX Tablets or ZYVOX for Oral Suspension
*
†
‡
用量および投与経路
小児患者†
成人および青年患者
(出生時∼11歳)
(12歳以上)
推奨投与期間
(連続日数)
10 mg/kg IV
または経口投与‡ q8h
600 mg IVまたは
経口投与‡ q12h
10∼14日
10 mg/kg IV
または経口投与‡ q8h
600 mg IVまたは
経口投与‡ q12h
14∼28日
5歳未満:
成人:
10 mg/kg経口投与‡ q8h
400 mg経口投与‡ q12h
5∼11歳:
10∼14日
青年:
10 mg/kg経口投与‡
600 mg経口投与‡ q12h
q12h
適応菌種による感染症(効能・効果および適用の項を参照)
生後7日未満の新生児:生後7日未満の早期産新生児(在胎期間34週未満)の大半では,多
くの正期産児および年長乳児に比してリネゾリドの全身クリアランス値が低く,AUC値が
大きい。このような早期産児における開始用量は10 mg/kg q12hとすること。期待される臨
床効果が得られなかった新生児には,10 mg/kg q8hの使用を検討してもよい。新生児患者へ
の10 mg/kg q8h投与は常に生後7日までとすること(臨床薬理,特殊集団,小児患者を参
照)。
経口投与ではザイボックス錠またはザイボックス経口懸濁液を用いた。
MRSA感染症成人患者にはザイボックス600 mg q12hを投与すること。
In limited clinical experience, 5 out of 6 (83%) pediatric patients with infections due to
Gram-positive pathogens with MICs of 4 µg/mL treated with ZYVOX had clinical
cures. However, pediatric patients exhibit wider variability in linezolid clearance and
systemic exposure (AUC) compared with adults. In pediatric patients with a sub-
限られた臨床経験によれば,MICが4 µg/mLのグラム陽性菌による感染患者6例中5例
(83%)は,本剤投与により臨床的に治癒した。しかし,小児患者では,リネゾリド
のクリアランスおよび全身曝露(AUC)に成人患者に比べ大きい変動が認められる。
期待される臨床効果が得られない小児患者,特に,MICが4 µg/mLの病原菌に感染
Page 30
Adult patients with infection due to MRSA should be treated with ZYVOX 600 mg
q12h.
米国添付文書
複雑性皮膚および
皮膚組織感染症
市中肺炎(菌血症
併発例を含む)
院内肺炎
バンコマイシン耐
性Enterococcus
faecium感染症(菌
血症併発例を含
む)
単純性皮膚および
皮膚組織感染症
10 to 14
10 mg/kg IV or oral‡
q8h
訳
1.6.2.1
Complicated skin and
skin structure infections
Community-acquired
pneumonia,
including concurrent
bacteremia
Nosocomial pneumonia
Vancomycin-resistant
Enterococcus faecium
infections,
including concurrent
bacteremia
Uncomplicated skin and
skin
structure infections
Dosage and Route of
Administration
Pediatric Patients†
Adults and Adolescents
(Birth through
(12 Years and Older)
11 Years of Age)
和
は,データが得られていない。動物を用いた急性毒性試験で認められた臨床所見は,
ラットにおける自発運動低下と運動失調(投与量3000 mg/kg/日),イヌにおける嘔吐
と振戦(投与量2000 mg/kg/日)であった。
リネゾリド
原
administered. Data are not available for removal of linezolid with peritoneal dialysis or
hemoperfusion. Clinical signs of acute toxicity in animals were decreased activity and
ataxia in rats and vomiting and tremors in dogs treated with 3000 mg/kg/day and 2000
mg/ kg/day, respectively.
DOSAGE AND ADMINISTRATION
The recommended dosage for ZYVOX formulations for the treatment of infections is
described in Table 14.
Table 14. Dosage Guidelines for ZYVOX
文
和
訳
比較対照臨床試験の治験実施計画書で規定した投与期間は,いずれの感染症に対して
も7∼28日であった。総投与期間は治療を担当する医師が感染部位および重症度,な
らびに患者で得られた臨床効果に基づき決定した。
No dose adjustment is necessary when switching from intravenous to oral
administration. Patients whose therapy is started with ZYVOX I.V. Injection may be
switched to either ZYVOX Tablets or Oral Suspension at the discretion of the
physician, when clinically indicated.
Intravenous Administration
ZYVOX I.V. Injection is supplied in single-use, ready-to-use infusion bags (see HOW
SUPPLIED for container sizes). Parenteral drug products should be inspected visually
for particulate matter prior to administration. Check for minute leaks by firmly
squeezing the bag. If leaks are detected, discard the solution, as sterility may be
impaired.
静脈内投与から経口投与に切り替える場合には,用量調節は必要ない。ザイボックス
注射液による治療を開始した患者は,医師の判断で,臨床的な必要性に応じてザイボ
ックス錠または経口懸濁液に切り替えることができる。
静脈内投与
ザイボックス注射液は調製不要の使い捨て点滴静注バッグの形態で供給される(容器
のサイズに関しては供給形態の項を参照)。注射用製剤は投与前に粒状物質の有無を
肉眼で検査すること。わずかな漏れの有無もバッグを強く握ることにより点検する。
漏れが検出された場合には,滅菌性が損なわれている可能性があるため,溶液を廃棄
すること。
ザイボックス注射液は30∼120分かけて点滴静注すること。本点滴静注バッグは直列
接続で使用しないこと。本溶液に添加剤を加えないこと。ザイボックス注射液を他の
薬剤と併用投与する場合には,各製剤の推奨用量および推奨投与経路に従って別個に
投与すること。特に,ザイボックス注射液と次の薬剤のY字管連結を用いた同時投与
は,物理的配合禁忌である:アムホテリシンB,塩酸クロルプロマジン,ジアゼパ
ム,イソチオン酸ペンタミジン,ラクトビオン酸エリスロマイシン,フェニトインナ
トリウムおよびスルファメトキサゾール・トリメトプリム。また,ザイボックス注射
液とセフトリアキソンナトリウムの併用投与は化学的配合禁忌である。
If the same intravenous line is used for sequential infusion of several drugs, the line
should be flushed before and after infusion of ZYVOX I.V. Injection with an infusion
solution compatible with ZYVOX I.V. Injection and with any other drug(s) administered
via this common line (see Compatible Intravenous Solutions).
Compatible Intravenous Solutions
5% Dextrose Injection, USP
0.9% Sodium Chloride Injection, USP
Lactated Ringer’ s Injection, USP
Keep the infusion bags in the overwrap until ready to use. Store at room temperature.
Protect from freezing. ZYVOX I.V. Injection may exhibit a yellow color that can
本剤と他の薬剤を同一の輸液チューブにより連続注入する場合には,ザイボックス注
射液および他の薬剤と配合変化を起こさない輸液を本剤の投与前後に輸液チューブ内
に流すこと(配合変化を起こさない静注溶液の項を参照)。
配合変化を起こさない静注溶液
5%ブドウ糖注射液,米国薬局方
0.9%塩化ナトリウム注射液,米国薬局方
乳酸加リンゲル液,米国薬局方
バッグを包んでいる外袋は使用時まで開封しないこと。室温で保存すること。凍結を
避けること。ザイボックス注射液は時間の経過とともに黄色を呈することがあるが,
Page 31
ZYVOX I.V. Injection should be administered by intravenous infusion over a period of
30 to 120 minutes. Do not use this intravenous infusion bag in series
connections. Additives should not be introduced into this solution. If ZYVOX I.V.
Injection is to be given concomitantly with another drug, each drug should be given
separately in accordance with the recommended dosage and route of administration
for each product. In particular, physical incompatibilities resulted when ZYVOX I.V.
Injection was combined with the following drugs during simulated Y-site
administration: amphotericin B, chlorpromazine HCl, diazepam, pentamidine
isothionate, erythromycin lactobionate, phenytoin sodium, and trimethoprimsulfamethoxazole. Additionally, chemical incompatibility resulted when ZYVOX I.V.
Injection was combined with ceftriaxone sodium.
米国添付文書
In controlled clinical trials, the protocol-defined duration of treatment for all infections
ranged from 7 to 28 days. Total treatment duration was determined by the treating
physician based on site and severity of the infection, and on the patient’s clinical
response.
1.6.2.1
し,全身曝露量が低い患者で臨床効果を判定する際には,感染部位および重症度,な
らびに基礎疾患を考慮すること(臨床薬理,特殊集団,小児患者および用法・用量の
項を参照)。
リネゾリド
原
optimal clinical response, particularly those with pathogens with MIC of 4 µg/mL, lower
systemic exposure, site and severity of infection, and the underlying medical condition
should be considered when assessing clinical response (see CLINICAL
PHARMACOLOGY, Special Populations, Pediatric and PRECAUTIONS, Pediatric
Use).
文
和
訳
効果に影響を及ぼすことはない。
経口懸濁液の調製
ザイボックス経口懸濁液は調製用の粉末/顆粒として供給される。ボトルを静かに叩
き,粉末をほぐす。蒸留水計 123 mL を半量ずつ 2 回に分けて加える。最初の半量を
加えた後,粉末がすべて湿るようボトルを激しく振盪する。残り半量の水を加えた
後,懸濁液が均一になるようボトルを激しく振盪する。調製後の懸濁液は 5 mL 中に
リネゾリド 100 mg を含有する。使用前にボトルを 3∼5 回転倒混和する。ボトルを振
盪しないこと。調製した懸濁液は室温で保存する。調製後 21 日以内に使用する。
400 mg (white, oblong, film-coated tablets printed with “ZYVOX 400mg”)
100 tablets in HDPE bottle
NDC 0009-5134-01
20 tablets in HDPE bottle
NDC 0009-5134-02
Unit dose packages of 30 tablets NDC 0009-5134-03
400 mg(白色,楕円形のフィルムコート錠で「ZYVOX 400mg」と印字)
100錠(HDPEボトル)NDC 0009-5134-01
20錠(HDPEボトル)NDC 0009-5134-02
30錠(個包装)NDC 0009-5134-03
600 mg (white, capsule-shaped, film-coated tablets printed with “ZYVOX 600 mg”)
100 tablets in HDPE bottle
NDC 0009-5135-01
20 tablets in HDPE bottle
NDC 0009-5135-02
Unit dose packages of 30 tablets NDC 0009-5135-03
600 mg(白色,カプセル形のフィルムコート錠で「ZYVOX 600mg」と印字)
100錠(HDPEボトル)NDC 0009-5135-01
20錠(HDPEボトル)NDC 0009-5135-02
30錠(個包装)NDC 0009-5135-03
Oral Suspension
ZYVOX for Oral Suspension is available as a dry, white to off-white, orange-flavored
granule/powder. When constituted as directed, each bottle will contain 150 mL of a
suspension providing the equivalent of 100 mg of linezolid per each 5 mL. ZYVOX for
Oral Suspension is supplied as follows:
経口懸濁液
ザイボックス経口懸濁液は白色,オレンジ風味の乾燥顆粒/粉末として供給され
る。指示通りに調製すると,5 mL中にリネゾリド100 mgを均一に含有する懸濁液が1
ボトル当たり150 mL得られる。ザイボックス経口懸濁液は次の包装で供給される。
100 mg/5 mL in 240-mL glass bottles NDC 0009-5136-01
Storage of ZYVOX Formulations
Store at 25℃ (77°F); excursions permitted to 15-30℃ (59-86°F) [see USP Controlled
Room Temperature]. Protect from light. Keep bottles tightly closed to protect from
moisture. It is recommended that the infusion bags be kept in the overwrap until ready
to use. Protect infusion bags from freezing.
100 mg/5 mL(240 mLガラス製ボトル)NDC 0009-5136-01
ザイボックス製剤の保存
25℃(77oF)で保存。許容範囲は 15∼30℃(59∼86oF)[米国薬局方規定の温度管理
された室温を参照]。遮光すること。湿気を避けるため,ボトルの栓は固く閉じるこ
と。点滴静注用バッグを包んでいる外袋は使用時まで開封しないことが望ましい。凍
結を避けること。
Page 32
錠剤
ザイボックス錠は次の形態で供給される。
米国添付文書
Tablets
ZYVOX Tablets are available as follows:
1.6.2.1
100 mL bag (200 mg linezolid) NDC 0009-5137-01
200 mL bag (400 mg linezolid) NDC 0009-5139-01
300 mL bag (600 mg linezolid) NDC 0009-5140-01
供給形態
注射液
ザイボックス注射液は,軟質プラスチック製で調製不要の使い切り点滴静注用バッグ
の形態で供給され,ホイルラミネート製の外袋で包装されている。点滴静注用バッグ
およびポートにラテックスは使用していない。点滴静注用バッグは次の包装サイズで
供給される。
100 mLバッグ(リネゾリド200 mg含有)NDC 0009-5137-01
200 mLバッグ(リネゾリド400 mg含有)NDC 0009-5139-01
300 mLバッグ(リネゾリド600 mg含有)NDC 0009-5140-01
リネゾリド
原
intensify over time without adversely affecting potency.
Constitution of Oral Suspension
ZYVOX for Oral Suspension is supplied as a powder/granule for constitution. Gently
tap bottle to loosen powder. Add a total of 123 mL distilled water in two portions. After
adding the first half, shake vigorously to wet all of the powder. Then add the second
half of the water and shake vigorously to obtain a uniform suspension. After
constitution, each 5 mL of the suspension contains 100 mg of linezolid. Before using,
gently mix by inverting the bottle 3 to 5 times. DO NOT SHAKE. Store constituted
suspension at room temperature. Use within 21 days after constitution.
HOW SUPPLIED
Injection
ZYVOX I.V. Injection is available in single-use, ready-to-use flexible plastic infusion
bags in a foil laminate overwrap. The infusion bags and ports are latex-free. The
infusion bags are available in the following package sizes:
文
和
訳
ITT 群のうち,投与前にバンコマイシン耐性腸球菌感染症を来たしていた患者におけ
る治癒率を原因感染症別に表 15 に示す。この治癒率には,転帰データが得られなか
った患者および転帰が不明瞭であった患者は含めない。治癒率は高用量群で低用量群
に比して高かったが,統計学的に有意な群間差は認められなかった(有意水準を 0.05
とした場合)。
表15. 投与前にバンコマイシン耐性腸球菌感染症と診断された成人患者
ITT母集団における治癒率(治癒評価来院時)
Cured
Source of
Infection
ZYVOX
ZYVOX
600 mg q12h 200 mg q12h
n/N (%)
n/N (%)
Any site
39/58 (67)
24/46 (52)
Any site with associated bacteremia 10/17 (59)
4/14 (29)
Bacteremia of unknown origin
5/10 (50)
2/7 (29)
Skin and skin structure
9/13 (69)
5/5 (100)
Urinary tract
12/19 (63)
12/20 (60)
Pneumonia
2/3 (67)
0/1 (0)
Other*
11/13 (85)
5/13 (39)
*
Includes sources of infection such as hepatic abscess, biliary sepsis, necrotic gall bladder,
pericolonic abscess, pancreatitis, and catheter-related infection.
治癒率
ザイボックス
600 mg q12h
n/N(%)
39/58 (67)
ザイボックス
200 mg q12h
n/N(%)
24/46 (52)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症
菌血症を伴うバンコマイシン耐性
10/17 (59)
4/14 (29)
腸球菌感染症
感染源不明の菌血症
5/10 (50)
2/7 (29)
皮膚および皮膚組織
9/13 (69)
5/5 (100)
尿路感染症
12/19 (63)
12/20 (60)
肺炎
2/3 (67)
0/1 (0)
その他*
11/13 (85)
5/13 (39)
* 肝膿瘍,胆管敗血症,胆嚢壊死,結腸周辺膿瘍,膵炎,カテーテルに関連した感染症など
の感染源が含まれる。
院内肺炎
臨床所見および X 線所見により院内肺炎と診断された成人患者を無作為化,多施設
共同,二重盲検試験に登録した。投与期間は 7∼21 日とした。投与群はザイボックス
600 mg q12h IV 群とバンコマイシン 1 g q12h IV 群の 2 群とした。両投与群とも,アズ
トレオナム(1∼2 g の 8 時間ごと IV)を併用投与し,臨床的な必要性に応じて継続
可とした。本試験登録例のうち 203 例はリネゾリド群,193 例はバンコマイシン群と
した。臨床評価可能母集団はリネゾリド群 122 例(60%),バンコマイシン群 103 例
(53%)であった。臨床評価可能母集団における治癒率はリネゾリド群 57%,バン
コマイシン群 60%であった。臨床評価可能母集団のうち人工呼吸器関連の肺炎患者
における治癒率は,リネゾリド群 47%,バンコマイシン群 40%であった。modified
Page 33
Nosocomial Pneumonia
Adult patients with clinically and radiologically documented nosocomial pneumonia
were enrolled in a randomized, multi-center, double- blind trial. Patients were treated
for 7 to 21 days. One group received ZYVOX I.V. Injection 600 mg q12h, and the
other group received vancomycin 1 g q12h IV. Both groups received concomitant
aztreonam (1 to 2 g every 8 hours IV), which could be continued if clinically indicated.
There were 203 linezolid-treated and 193 vancomycin-treated patients enrolled in the
study. One hundred twenty-two (60%) linezolid-treated patients and 103 (53%)
vancomycin- treated patients were clinically evaluable. The cure rates in clinically
evaluable patients were 57% for linezolid- treated patients and 60% for vancomycin-
感染源
米国添付文書
The cure rates for the ITT population with documented vancomycin- resistant
enterococcal infection at baseline are presented in Table 15 by source of infection.
These cure rates do not include patients with missing or indeterminate outcomes. The
cure rate was higher in the high-dose arm than in the low-dose arm, although the
difference was not statistically significant at the 0.05 level.
Table 15. Cure Rates at the Test-of-Cure Visit for ITT
Adult Patients with Documented Vancomycin-Resistant
Enterococcal Infections at Baseline
1.6.2.1
臨床成績
成人
バンコマイシン耐性腸球菌感染症
バンコマイシン耐性腸球菌感染症あるいは感染症が推定される成人患者を対象に,高
用量ザイボックス(600 mg,q12h)と低用量ザイボックス(200 mg,q12h)の静脈内
(IV)または経口投与を比較する無作為化,多施設共同,二重盲検試験(投与期間7
∼28日)を実施した。アズトレオナムまたはアミノグリコシド剤を併用投与可とし
た。高用量群は79例,低用量群は66例が無作為化された。Intent-to-treat(ITT)母集団
のうち,投与前にバンコマイシン耐性腸球菌感染症と確定診断された患者は,高用量
群65例,低用量群52例であった。
リネゾリド
原
CLINICAL STUDIES
Adults
Vancomycin-Resistant Enterococcal Infections
Adult patients with documented or suspected vancomycin-resistant enterococcal
infection were enrolled in a randomized, multi-center, double-blind trial comparing a
high dose of ZYVOX (600 mg) with a low dose of ZYVOX (200 mg) given every 12
hours (q12h) either intravenously (IV) or orally for 7 to 28 days. Patients could receive
concomitant aztreonam or aminoglycosides. There were 79 patients randomized to
high-dose linezolid and 66 to low-dose linezolid. The intent-to-treat (ITT) population
with documented vancomycin-resistant enterococcal infection at baseline consisted of
65 patients in the high-dose arm and 52 in the low-dose arm.
文
和
訳
intent-to-treat(MITT)解析は,投与開始前に病原菌が分離されていた患者(リネゾリ
ド群 94 例およびバンコマイシン群 83 例)を対象とした。MITT 解析における治癒率
はリネゾリド群 57%,バンコマイシン群 46%であった。微生物学的評価可能母集団
における病原菌別の治癒率を表 16 に示す。
表 16. 院内肺炎成人患者のうち微生物学的評価可能母集団における病原
菌別治癒率(治癒評価来院時)
Cured
Pathogen
Staphylococcus aureus
Methicillin-resistant S. aureus
Streptococcus pneumoniae
ZYVOX
n/N (%)
23/38 (61)
13/22 (59)
9/9 (100)
リネゾリド
原
treated patients. The cure rates in clinically evaluable patients with ventilatorassociated pneumonia were 47% for linezolid-treated patients and 40% for
vancomycin- treated patients. A modified intent-to-treat (MITT) analysis of 94
linezolid-treated patients and 83 vancomycin-treated patients included subjects who
had a pathogen isolated before treatment. The cure rates in the MITT analysis were
57% in linezolid-treated patients and 46% in vancomycin- treated patients. The cure
rates by pathogen for microbiologically evaluable patients are presented in Table 16.
Table 16. Cure Rates at the Test-of-Cure Visit for Microbiologically
Evaluable Adult Patients with Nosocomial Pneumonia
治癒率
Vancomycin
n/N (%)
14/23 (61)
7/10 (70)
9/10 (90)
バンコマイシン
n/N(%)
14/23 (61)
7/10 (70)
9/10 (90)
多剤耐性肺炎球菌(MDRSP)による肺炎
ザイボックスは,成人及び小児を含む7比較試験及び,第2,第3相非比較試験から集
積された臨床データから,多剤耐性肺炎球菌による市中肺炎及び院内肺炎に対し検討
した。集積したMITT集団は,投与前にS. pneumoniaeが分離された全ての患者を含ん
でいる;集積したME集団は,微生物学的評価基準を満たす患者を含んでいる。市中
肺炎でのMITT解析では,あらかじめ設定した基準による評価で,15例(41%)が重
篤患者(リスク分類Ⅳ及びⅤ)であった。MDRSPによる市中肺炎患者の臨床治癒率
は,MITT解析で35/48(73%),ME解析で33/36(92%)であった。MDRSPによる院
内肺炎患者の臨床治癒率は,MITT解析で12/18(67%),ME解析で103/12(83%)で
あった。
米国添付文書
*: MDRSP refers to isolates resistant to two or more the following anticiotics: penicillin, second
Staphylococcus aureus
メチシリン耐性S. aureus
Streptococcus pneumoniae
ザイボックス
n/N(%)
23/38 (61)
13/22 (59)
9/9 (100)
1.6.2.1
Pneumonia caused by multi-drug resistant S.pneumoniae (MDRSP*)
ZYVOX was studied for the treatment of community- acquired (CAP) and hospitalacquired (HAP) pneumonia due to MDRSP by pooling clinical data from seven
comparative and non-comparative Phase 2 and Phase 3 studies involving adult and
pediatric patients. The pooled MITT population consisted of all patients with
S.pneumoniae isolated at baseline; the pooled ME population consisted of patients
satisfying criteria for microbiologic evaluability. The pooled MITT population with CAP
included 15 patients (41%) with severe illness
(risk classes IV and V) as assessed by a prediction rule11. The pooled clinical cure
rates for patients with CAP due to MDRSP were 35/48 (73%) in the MITT and 33/36
(92%) in the ME populations respectively. The
pooled clinical cure rates for patients with HAP due to MDRSP were 12/18 (67%) in
the MITT and 10/12 (83%) in the ME populations respectively.
病原菌
*:MDRSP は2剤及びそれ以上の抗菌剤(ペニシリン,第二世代セフェム,マクロ
ライド,テトラサイクリン及びトリメトプリム/スルファメトキサゾール)に対し耐
性を示す菌である。
Page 34
文
Clinical Cure
Susceptibility Screening
n/N a
(%)
Penicillin-resistant
14/16
88
2nd generation cephalosporin-resistantb
19/22
86
Macrolide-resistant c
29/30
97
Tetracycline-resistant
22/24
92
Trimethoprim/sulfamethoxazole-resistant
18/21
86
a) n = pooled number of patients treated successfully; N= pooled number of patients
having MDRSP isolates that exhibited resistance to the listed antibiotic
b) 2nd-generation cephalosporin tested was cefuroxime
c) macrolide tested was erythromycin
和
訳
表 17. MDRSP による市中肺炎患者 36 例のうち微生物学的評価可能母
集団における治癒率(抗菌剤の感受性により層別)
治癒率
(%)
n/Na
ペニシリン耐性
14/16
88
第2世代セフェム耐性 b
19/22
86
マクロライド耐性c
29/30
97
テトラサイクリン耐性
22/24
92
トリメトプリム/スルファメトキサゾール耐性
18/21
86
a) n=治療成功と取り扱われている集積例数;N=リストにあげている抗菌剤への
耐性を示すMDRSPが分離された集積例数
b) 第2世代セフェムの感受性試験は,セフキシムで実施
c) マクロライドの感受性試験は,クラリスロマイシンで実施
感受性
別の試験から,メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)感染症の治療における
ザイボックスの使用に関する追加知見が得られた。同試験はMRSA感染症または推定
MRSA感染症と推定される入院成人患者を対象とした無作為化非盲検試験であった。
One group of patients received ZYVOX I.V. Injection 600 mg q12h followed by
ZYVOX Tablets 600 mg q12h. The other group of patients received vancomycin 1 g
q12h IV. Both groups were treated for 7 to 28 days, and could receive concomitant
aztreonam or gentamicin if clinically indicated. The cure rates in microbiologically
evaluable patients with MRSA skin and skin structure infection were 26/33 (79%) for
linezolid-treated patients and 24/33 (73%) for vancomycin- treated patients.
投与群はザイボックス注射液12時間ごと600 mgからザイボックス錠12時間ごと600 mg
への切り替え群およびバンコマイシン12時間ごと1 g q1 静脈内投与群の2群とした。
両群とも投与期間は7∼28日とし,アズトレオナムまたはゲンタマイシンを必要に応
じて併用投与可とした。微生物学的評価可能母集団のうち皮膚および皮膚組織に
MRSA感染症を来たした患者における治癒率は,リネゾリド群26/33例(79%),バン
コマイシン群24/33例(73%)であった。
Page 35
A separate study provided additional experience with the use of ZYVOX in the
treatment of methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) infections. This was
a randomized, open-label trial in hospitalized adult patients with documented or
suspected MRSA infection.
米国添付文書
複雑性皮膚および皮膚組織感染症
複雑性皮膚および皮膚組織感染症と臨床診断された成人患者を,治験薬の静脈内投与
から経口投与への切り替えを比較する無作為化,多施設共同,二重盲検,二重ダミー
試験(総投与期間10∼21日)に登録した。投与群はザイボックス注射液600 mg q12h
からザイボックス錠600 mg q12hへの切り替え群およびオキサシリン2 gの6時間ごと
(q6h)IVからジクロキサシリン500 mg q6h経口投与への切り替え群の2群とした。ア
ズトレオナムを必要に応じて併用投与可とした。本試験登録例のうち400例はリネゾ
リド群,419例はオキサシリン群とした。臨床評価可能母集団はリネゾリド群245例
(61%),オキサシリン群242例(58%)であった。臨床評価可能母集団における治
癒率はリネゾリド群90 %,オキサシリン群85 %であった。 modified intent-to-treat
(MITT)解析は,試験登録基準を満たした患者(リネゾリド群316例およびオキサシ
リン群313例)を対象とした。MITT解析における治癒率はリネゾリド群86%,オキサ
シリン群82%であった。微生物学的評価可能母集団における病原菌別の治癒率を表17
に示す。
1.6.2.1
Complicated Skin and Skin Structure Infections
Adult patients with clinically documented complicated skin and skin structure
infections were enrolled in a randomized, multi-center, double-blind, double-dummy
trial comparing study medications administered IV followed by medications given
orally for a total of 10 to 21 days of treatment. One group of patients received ZYVOX
I.V. Injection 600 mg q12h followed by ZYVOX Tablets 600 mg q12h; the other group
received oxacillin 2 g every 6 hours (q6h) IV followed by dicloxacillin 500 mg q6h
orally. Patients could receive concomitant aztreonam if clinically indicated. There were
400 linezolid-treated and 419 oxacillin-treated patients enrolled in the study. Two
hundred forty-five (61%) linezolid-treated patients and 242 (58%) oxacillin-treated
patients were clinically evaluable. The cure rates in clinically evaluable patients were
90% in linezolid-treated patients and 85% in oxacillin-treated patients. A modified
intent-to-treat (MITT) analysis of 316 linezolid-treated patients and 313 oxacillintreated patients included subjects who met all criteria for study entry. The cure rates in
the MITT analysis were 86% in linezolid-treated patients and 82% in oxacillin-treated
patients. The cure rates by pathogen for microbiologically evaluable patients are
presented in Table 18.
リネゾリド
原
Table 17: Clinical cure rates for 36 microbiologically-evaluable
patients with CAP due to MDRSP* who were treated with
ZYVOX (stratified by antibiotic susceptibility)
文
Cured
Pathogen
Staphylococcus aureus
Methicillin-resistant S. aureus
Streptococcus agalactiae
Streptococcus pyogenes
ZYVOX
n/N (%)
73/83 (88)
2/3 (67)
6/6 (100)
18/26 (69)
Oxacillin/
Dicloxacillin
n/N (%)
72/84 (86)
0/0 (-)
3/6 (50)
21/28 (75)
訳
病原菌
Staphylococcus aureus
メチシリン耐性S. aureus
Streptococcus agalactiae
Streptococcus pyogenes
ザイボックス
n/N(%)
73/83 (88)
2/3 (67)
6/6 (100)
18/26 (69)
治癒率
オキサシリン/ジクロキサシリン
n/N(%)
72/84 (86)
0/0 (―)
3/6 (50)
21/28 (75)
米国添付文書
糖尿病性足病変感染症
複雑性皮膚および皮膚組織感染症と臨床診断された成人糖尿病患者(「糖尿病性足病
変感染症」)を,治験薬の静脈内投与または経口投与する無作為化(比率2:1),多
施設共同,非盲検比較試験(総投与期間14∼28日)に登録した。投与群はザイボック
ス12時間ごと600 mg 静脈内投与または経口投与群,ならびにアンピシリン/スルバ
クタム1.5∼3 g 静脈内投与またはアモキシシリン/クラブラン酸500∼875 mgの8∼12
時間ごと経口投与群の2群とした。アンピシリン/スルバクタムが市販されていない
国では,静脈内投与法としてアモキシシリン/クラブラン酸500mg∼2 gを6時間ごと
に投与した。対照群のうち足感染部位からMRSAが分離された患者には,バンコマイ
シン12時間ごと1 g 静脈内投与を併用可とした。いずれの投与群の患者も感染部位か
らグラム陰性菌が分離された場合には,アズトレオナム1∼2 gを8∼12時間後とに静
脈内投与を併用可とした。全患者とも,糖尿病性足病変感染症の治療に通常必要とさ
れる適切な補助療法(デブリードマン,体重免荷など)に適格であり,大半の患者が
こうした治療を受けた。intent-to-treat(ITT)母集団は,リネゾリド群241例および対
照薬群120例であった。臨床評価可能母集団はリネゾリド群212例(86%),対照薬群
105例(85%)であった。ITT母集団(転帰が不明瞭または転帰データが得られなかっ
た患者を治療失敗例と判断した場合)における治癒率はリネゾリド群68.5%(165/241
例),対照薬群64%(77/120例)であった。臨床評価可能母集団における治癒率(転
帰が不明瞭または転帰データが得られなかった患者を除外)はリネゾリド群83%
(159/192例),対照薬群73%(74/101例)であった。批判的なpost-hoc解析は,感染
部位または血中からグラム陽性菌が分離され,試験母集団全体に比して骨髄炎の基礎
疾患が少なく,禁止された抗菌薬を使用しなかったリネゾリド群121例および対照薬
群60例を対象とした。この解析に基づく治癒率はリネゾリド群71%(86/121例),対
照薬群63%(38/60例)であった。上記解析はいずれも,補助療法の使用の有無に関
する調整を行わなかった。微生物学的評価可能母集団における病原菌別の治癒率を表
19に示す。
1.6.2.1
Page 36
Diabetic Foot Infections
Adult diabetic patients with clinically documented complicated skin and skin structure
infections (“diabetic foot infections”) were enrolled in a randomized (2:1 ratio),
multi-center, open-label trial comparing study medications administered IV or orally for
a total of 14 to 28 days of treatment. One group of patients received ZYVOX 600 mg
q12h IV or orally; the other group received ampicillin/sulbactam 1.5 to 3 g IV or
amoxicillin/clavulanate 500 to 875 mg every 8 to 12 hours (q8-12h) orally. In countries
where ampicillin/ sulbactam is not marketed, amoxicillin/clavulanate 500 mg to 2 g
every 6hours (q6h) was used for the intravenous regimen. Patients in the comparator
group could also be treated with vancomycin 1 g q12h IV if MRSA was isolated from
the foot infection. Patients in either treatment group who had Gram-negative bacilli
isolated from the infection site could also receive aztreonam 1 to 2 g q8-12h IV. All
patients were eligible to receive appropriate adjunctive treatment methods, such as
debridement and off-loading, as typically required in the treatment of diabetic foot
infections, and most patients received these treatments. There were 241 linezolidtreated and 120 comparator-treated patients in the intent-to-treat (ITT) study
population. Two hundred twelve (86%) linezolid-treated patients and 105 (85%)
comparator-treated patients were clinically evaluable. In the ITT population, the cure
rates were 68.5% (165/241) in linezolid-treated patients and 64% (77/120) in
comparator-treated patients, where those with indeter- minate and missing outcomes
were considered failures. The cure rates in the clinically evaluable patients (excluding
those with indeterminate and missing outcomes) were 83% (159/192) and 73%
(74/101) in the linezolid- and comparator-treated patients, respectively. A critical posthoc analysis focused on 121 linezolid- treated and 60 comparator-treated patients
who had a Gram-positive pathogen isolated from the site of infection or from blood,
who had less evidence of underlying osteomyelitis than the overall study population,
and who did not receive prohibited antimicrobials. Based upon that analysis, the cure
rates were 71% (86/121) in the linezolid-treated patients and 63% (38/60) in the
comparatortreated patients. None of the above analyses were adjusted for the use of
adjunctive therapies. The cure rates by pathogen for microbiologically evaluable
patients are presented in Table 19.
和
表 18. 複雑性皮膚および皮膚組織感染症成人患者のうち微生物学的評価可能母集団
における治癒率(治癒評価来院時)
リネゾリド
原
Table 18. Cure Rates at the Test-of-Cure Visit for
Microbiologically Evaluable Adult Patients with Complicated
Skin and Skin Structure Infections
文
Pathogen
Staphylococcus aureus
Methicillin-resistant S. aureus
Streptococcus agalactiae
ZYVOX
n/N (%)
49/63 (78)
12/17 (71)
25/29 (86)
Cured
Comparator
n/N (%)
20/29 (69)
2/3 (67)
9/16 (56)
訳
治癒率
病原菌
Staphylococcus aureus
メチシリン耐性S. aureus
Streptococcus agalactiae
ザイボックス
n/N(%)
49/63 (78)
12/17 (71)
25/29 (86)
対照薬
n/N(%)
20/29 (69)
2/3 (67)
9/16 (56)
米国添付文書
小児患者
グラム陽性菌による感染症
安全性および有効性試験から,小児患者における院内肺炎,複雑性皮膚および皮膚組
織感染症,カテーテルに関連した菌血症,感染源不明の菌血症,グラム陽性菌(メチ
シリン 耐性お よび 感受 性Staphylococcus aureus,バンコ マイシ ン耐性Enterococcus
faeciumなど)を病原菌とするその他の感染症の治療薬としてのザイボックスの使用
に関する知見が得られた。グラム陽性菌感染症と確定または推定される出生時∼11歳
の小児患者を,無作為化,非盲検,比較対照試験に登録した。第1群には,ザイボッ
クス注射液8時間ごと10 mg/kgを投与後,ザイボックス経口懸濁液8時間ごと10 mg/kg
を投与した。第2群には,バンコマイシン10∼15 mg/kgを年齢および腎クリアランス
に応じて6∼24時間ごとに静脈内投与した。VRE感染症が確定診断された患者を同試
験の第3群とし,ザイボックス10 mg/kgを8時間ごとに静脈内投与および/または経口
投与した。全患者とも総投与期間は10∼28日とし,臨床的に必要な場合にはグラム陰
性菌に対する抗菌薬を併用可とした。intent-to-treat(ITT)母集団は,リネゾリド群
206例およびバンコマイシン群102例であった。臨床評価可能母集団はリネゾリド群
117例(57%)およびバンコマイシン群55例(54%)であった。ITT母集団における治
癒率はリネゾリド群81%,バンコマイシン群83%であった(群間差の95%信頼区
間;-13%,8%)。臨床評価可能母集団における治癒率はリネゾリド群91%,バンコ
マイシン群91%であった(95% CI; -11%,11%)。Modified intent-to-treat(MITT)
母集団は,ITT母集団のうち,投与前にグラム陽性菌が感染部位または血中から分離
された患者とした。MITT母集団における治癒率はリネゾリド群80%,バンコマイシ
ン群90%であった(95%CI;-23%,3%)。ITT母集団,MITT母集団および臨床評価
可能母集団における治癒率を表20に示す。臨床試験完了後に,VRE群の非盲検拡大試
験に生後4日から16歳の患者が13例の組み入れが追加された。表21にこの試験の拡大
からバンコマイシン耐性Enterococcus faeciumによる患者を含む微生物学的評価可能母
集団における病原菌別の治癒率を示す。
1.6.2.1
Page 37
Pediatric Patients
Infections Due to Gram-positive Organisms
A safety and efficacy study provided experience on the use of ZYVOX in pediatric
patients for the treatment of nosocomial pneumonia, complicated skin and skin
structure infections, catheter-related bacteremia, bacteremia of unidentified source,
and other infections due to Gram-positive bacterial pathogens, including methicillinresistant and -susceptible Staphylococcus aureus and vancomycin-resistant
Enterococcus faecium. Pediatric patients ranging in age from birth through 11 years
with infections caused by the documented or suspected Gram-positive organisms
were enrolled in a randomized, open-label, comparator-controlled trial. One group of
patients received ZYVOX I.V. Injection 10 mg/kg every 8 hours (q8h) followed by
ZYVOX for Oral Suspension 10 mg/kg q8h. A second group received vancomycin 10
to 15 mg/kg IV every 6 to 24 hours, depending on age and renal clearance. Patients
who had confirmed VRE infections were placed in a third arm of the study and
received ZYVOX 10 mg/kg q8h IV and/or orally. All patients were treated for a total of
10 to 28 days and could receive concomitant Gram-negative antibiotics if clinically
indicated. In the intent-to-treat (ITT) population, there were 206 patients randomized
to linezolid and 102 patients randomized to vancomycin. One hundred seventeen
(57%) linezolid-treated patients and 55 (54%) vancomycin-treated patients were
clinically evaluable. The cure rates in ITT patients were 81% in patients randomized to
linezolid and 83% in patients randomized to vancomycin (95% Confidence Interval of
the treatment difference; -13%, 8%). The cure rates in clinically evaluable patients
were 91% in linezolid-treated patients and 91% in vancomycin- treated patients (95%
CI; -11%, 11%). Modified intent-to-treat (MITT) patients included ITT patients who, at
baseline, had a Gram- positive pathogen isolated from the site of infection or from
blood. The cure rates in MITT patients were 80% in patients randomized to linezolid
and 90% in patients randomized to vancomycin (95% CI; -23%, 3%). The cure rates
for ITT, MITT, and clinically evaluable patients are presented in Table 20.
After the study was completed, 13 additional patients ranging from 4 days through 16
years of age were enrolled in an open-label extension of the VRE arm of the study.
Table 21 provides clinical cure rates by pathogen for microbiologically evaluable
patients including microbiologically evaluable patients with vancomycin-resistant
Enterococcus faecium from the extension of this study.
和
表 19. 糖尿病性足病変感染症成人患者のうち微生物学的評価可能母
集団における治癒率(治癒評価来院時)
リネゾリド
原
Table 19. Cure Rates at the Test-of-Cure Visit for
Microbiologically Evaluable Adult Patients with
Diabetic Foot Infections
文
ITT
Population
* MITT = ITT patients with an isolated Gram-positive pathogen at baseline
*
Pathogen
Vancomycin-resistant Enterococcus faecium
Staphylococcus aureus
Methicillin-resistant S. aureus
Streptococcus pyogenes
Microbiologically Evaluable
ZYVOX n/N (%)
Vancomycin n/N (%)
6/8 (75) *
0/0 (-)
36/38 (95)
23/24 (96)
16/17 (94)
9/9 (100)
2/2 (100)
1/2 (50)
Includes data from 7 patients enrolled in the open-label extension of this study.
全診断
感染源不明の菌
血症
カテーテルに関
連した菌血症
複雑性皮膚及び
皮膚組織感染症
院内肺炎
ザイボック
ス
n/N(%)
150/186 (81)
22/29 (76)
30/41 (73)
8/12 (67)
MITT*
バンコ
ザイボック
マイシン
ス
n/N
n/N(%)
(%)
44/49
86/108 (80)
(90)
臨床評価可能
バンコ
ザイボック
マイシン
ス
n/N
n/N(%)
(%)
49/54
106/117 (91)
(91)
8/12 (67)
7/8 (88)
14/17 (82)
7/9 (78)
25/35 (71)
7/10 (70)
21/25(84)
7/9 (78)
22/23
31/34
46/49 (94)
37/43 (86)
(96)
(91)
11/12
5/6 (83)
4/4 (100)
7/7 (100)
13/18 (72)
(92)
その他の感染症
24/26 (92)
8/9 (89)
11/12 (92)
4/4 (100)
18/19 (95)
* MITT = ITT母集団のうち,グラム陽性菌が投与前時点で分離された患者
26/27
(96)
61/72 (85)
5/5 (100)
4/4 (100)
表21. グラム陽性菌感染例のうち微生物学的評価可能母集団における病原菌別
治癒率(治癒評価来院時)
病原菌
バ ン コ マ イ シ ン 耐 性 Enterococcus
faecium
Staphylococcus aureus
メチシリン耐性S. aureus
Streptococcus pyogenes
微生物学的評価可能
ザイボックス
バンコマイシン
n/N(%)
n/N(%)
6/8 (75) *
0/0 (―)
36/38 (95)
16/17 (94)
2/2 (100)
23/24 (96)
9/9 (100)
1/2 (50)
この試験の拡大非盲検試験で組み入れられた 7 例からのデータを含む
REFERENCES
1. Gonzales RD, PC Schreckenberger, MB Graham, et al. Infections due to
vancomycin-resistant Enterococcus faecium resistant to linezolid. The Lancet
2001;357:1179.
2. Herrero IA, NC Issa, R Patel. Nosocomial spread of linezolid-resistant, vancomycinresistant Enterococcus faecium. The New England Journal of Medicine
2002;346:867-869.
3. Tsiodras S, HS Gold, G Sakoulas, et al. Linezolid resistance in a clinical isolate of
Staphylococcus aureus. The Lancet 2001;358:207- 208.
4. Goldman DA, RA Weinstein, RP Wenzel, et al. Strategies to prevent and control the
emergence and spread of antimicrobialresistant microorganisms in hospitals. A
challenge to hospital leadership. The Journal of the American Medical Association
1996;275:234-240.
Page 38
REFERENCES
1. Gonzales RD, PC Schreckenberger, MB Graham, et al. Infections due to
vancomycin-resistant Enterococcus faecium resistant to linezolid. The Lancet
2001;357:1179.
2. Herrero IA, NC Issa, R Patel. Nosocomial spread of linezolid-resistant, vancomycinresistant Enterococcus faecium. The New England Journal of Medicine
2002;346:867-869.
3. Tsiodras S, HS Gold, G Sakoulas, et al. Linezolid resistance in a clinical isolate of
Staphylococcus aureus. The Lancet 2001;358:207- 208.
4. Goldman DA, RA Weinstein, RP Wenzel, et al. Strategies to prevent and control the
emergence and spread of antimicrobialresistant microorganisms in hospitals. A
challenge to hospital leadership. The Journal of the American Medical Association
1996;275:234-240.
母集団
バンコ
マイシン
n/N
(%)
69/83
(83)
11/16
(69)
米国添付文書
Table 21. Cure Rates at the Test-of-Cure Visit for Microbiologically Evaluable
Pediatric Patients with Infections due to Gram-positive Pathogens
訳
1.6.2.1
ITT
MITT*
Clinically Evaluable
ZYVOX Vancomycin ZYVOX Vancomycin ZYVOX Vancomycin
n/N (%)
n/N (%)
n/N (%)
n/N (%)
n/N (%)
n/N (%)
Any diagnosis
150/186
69/83
86/108
44/49
106/117
49/54
(81)
(83)
(80)
(90)
(91)
(91)
Bacteremia of unidentified 22/29
11/16
8/12
7/8
14/17
7/9
source
(76)
(69)
(67)
(88)
(82)
(78)
Catheter-related
30/41
8/12
25/35
7/10
21/25
7/9
bacteremia
(73)
(67)
(71)
(70)
(84)
(78)
Complicated skin and skin 61/72
31/34
37/43
22/23
46/49
26/27
structure infections
(85)
(91)
(86)
(96)
(94)
(96)
Nosocomial pneumonia
13/18
11/12
5/6
4/4
7/7
5/5
(72)
(92)
(83)
(100)
(100)
(100)
Other infections
24/26
8/9
11/12
4/4
18/19
4/4
(92)
(89)
(92)
(100)
(95)
(100)
和
表 20. Intent to Treat 母集団,Modified Intent to Treat 母集団および臨床評価可能母
集団における投与前診断別の治癒率(治癒評価来院時)
リネゾリド
原
Table 20. Cure Rates at the Test-of-Cure Visit for Intent to Treat, Modified Intent
to Treat, and Clinically Evaluable Pediatric Patients by Baseline Diagnosis
文
和
訳
米国特許番号5,688,792, 6,559,305
Pharmacia & Upjohn
Pharmacia & Upjohn
Division of Pfizer Inc, NY, NY 10017
Division of Pfizer Inc, NY, NY 10017
Revised November 2005
改訂
LAB-0139-11.0
米国添付文書
US Patent Nos. 5,688,792, 6,559,305
Distributed by:
1.6.2.1
5. Centers for Disease Control and Prevention. Guideline for hand hygiene in healthcare settings: Recommendations of the Healthcare Infection Control Practices
Advisory Committee and the HIPAC/SHEA/APIC/IDSA Hand Hygiene Task Force.
Morbidity and Mortality Weekly Report 2002;51 (RR-16).
6. National Committee for Clinical Laboratory Standards. Methods for Dilution
Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically. Fifth Edition.
Approved Standard NCCLS Document M7-A5, Vol. 20, No. 2, NCCLS, Wayne,
PA, January 2000.
7. National Committee for Clinical Laboratory Standards. Twelfth Informational
Supplement. Approved NCCLS Document M100- S12, Vol. 21, No. 1, NCCLS,
Wayne, PA, January 2002.
8. National Committee for Clinical Laboratory Standards. Performance Standards for
Antimicrobial Disk Susceptibility Tests. Seventh Edition. Approved Standard
NCCLS Document M2-A7, Vol. 20, No. 1, NCCLS, Wayne, PA, January 2000.
9. Walker SE et al. Tyramine content of previously restricted foods in monoamine
oxidase inhibitor diets. Journal of Clinical Psychopharmacology 1996; 16(5): 383388.
10. DaPrada M et al. On tyramine, food, beverages and the reversible MAO inhibitor
moclobemide. Journal of Neural Transmission 1988; [Supplement] 26:31-56.
11. Fine MJ, Auble TE, Yealy DM, et al. A Prediction Rule to Identify Low-Risk
Patients with Community- Acquired Pneumonia. NEJM. 1997;336 (4):243-250.
only
リネゾリド
原
5. Centers for Disease Control and Prevention. Guideline for hand hygiene in healthcare settings: Recommendations of the Healthcare Infection Control Practices
Advisory Committee and the HIPAC/SHEA/APIC/IDSA Hand Hygiene Task Force.
Morbidity and Mortality Weekly Report 2002;51 (RR-16).
6. National Committee for Clinical Laboratory Standards. Methods for Dilution
Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically. Fifth Edition.
Approved Standard NCCLS Document M7-A5, Vol. 20, No. 2, NCCLS, Wayne,
PA, January 2000.
7. National Committee for Clinical Laboratory Standards. Twelfth Informational
Supplement. Approved NCCLS Document M100- S12, Vol. 21, No. 1, NCCLS,
Wayne, PA, January 2002.
8. National Committee for Clinical Laboratory Standards. Performance Standards for
Antimicrobial Disk Susceptibility Tests. Seventh Edition. Approved Standard
NCCLS Document M2-A7, Vol. 20, No. 1, NCCLS, Wayne, PA, January 2000.
9. Walker SE et al. Tyramine content of previously restricted foods in monoamine
oxidase inhibitor diets. Journal of Clinical Psychopharmacology 1996;16(5):383388.
10. DaPrada M et al. On tyramine, food, beverages and the reversible MAO inhibitor
moclobemide. Journal of Neural Transmission 1988; [Supplement] 26:31-56.
11. Fine MJ, Auble TE, Yealy DM, et al. A Prediction Rule to Identify Low-Risk
Patients with Community- Acquired Pneumonia. NEJM. 1997;336 (4):243-250.
only
2005年11月
LAB-0139-11.0
Page 39
欧州連合(EU)製品情報概要
原
文
和
訳
Zyvoxid 100 mg/5 ml Granules for Oral Suspension
Linezolid 100 mg/5 ml Granules for Oral Suspension
Gabriox 100 mg/5 ml Granules for Oral Suspension
2. QUALITATIVE AND QUANTITATIVE COMPOSITION
Each tablet contains 600 mg linezolid. (600mg Tablet)
ザイボキシド 100 mg/5 mL 経口懸濁用顆粒
リネゾリド 100 mg/5 mL 経口懸濁用顆粒
ガブリオックス 100 mg/5 mL 経口懸濁用顆粒
2.組成
1 錠中にリネゾリド 600 mg を含有する。
(600mg 錠)
Each tablet contains 400 mg linezolid. (400mg Tablet)
1 ml contains 2 mg linezolid. 300 ml infusion bags contain 600 mg linezolid.
(Solution for infusion)
Following reconstitution with 123 ml water, each 5 ml contains 100 mg linezolid.
(Oral suspension)
For excipients, see section 6.1
3. PHARMACEUTICAL FORM
Film-coated tablet.
White, ovaloid tablet with “ZYVOXID/ LINEZOLID/ GABRIOX 600 mg” printed on one
side. (600mg Tablet)
Film-coated tablet.
White, ovaloid tablet with “ZYVOXID/ LINEZOLID/ GABRIOX 400 mg” printed on one
side. (400mg Tablet)
1 錠中にリネゾリド 400 mg を含有する。
(400mg 錠)
1 ml 中に 2 mg のリネゾリドを含有する。300mL 注射用バッグに 600mg のリネゾリド
を含有する。
(注射用液)
123mL の水で溶解すると,5ml にリネゾリド 100mg 含有する。
(経口懸濁剤)
Solution for infusion.
Isotonic, clear, colourless to yellow solution.
Granules for oral suspension.
White to light-yellow, orange flavoured granules.
注射用液
等張,透明,無色∼黄色の溶液
経口懸濁用顆粒
白色∼淡黄色,オレンジ風味の顆粒
添加物についてはセクション 6.1 を参照。
3. 剤形
フィルムコーティング錠
片 側 に 「 ZYVOXID/ LINEZOLID/ GABRIOX 600 mg 」 と 印 字 し た 白 色 楕 円 形 錠
(600mg 錠)
フィルムコーティング錠
片 側 に 「 ZYVOXID/ LINEZOLID/ GABRIOX 400 mg 」 と 印 字 し た 白 色 楕 円 形 錠
(400mg 錠)
Page40
1.医薬品名
ザイボキシド 600 mg フィルムコーティング錠
リネゾリド 600 mg フィルムコーティング錠
ガブリオックス 600 mg フィルムコーティング錠
ザイボキシド 400 mg フィルムコーティング錠
リネゾリド 400 mg フィルムコーティング錠
ガブリオックス 400 mg フィルムコーティング錠
ザイボキシド 2 mg/mL 注射用液
リネゾリド 2 mg/mL 注射用液
ガブリオックス 2 mg/mL 注射用液
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
1.NAME OF THE MEDICINAL PRODUCT
Zyvoxid 600 mg Film-Coated Tablets
Linezolid 600 mg Film-Coated Tablets
Gabriox 600 mg Film-Coated Tablets
Zyvoxid 400 mg Film-Coated Tablets
Linezolid 400 mg Film-Coated Tablets
Gabriox 400 mg Film-Coated Tablets
Zyvoxid 2 mg/ml Solution for Infusion
Linezolid 2 mg/ml Solution for Infusion
Gabriox 2 mg/ml Solution for Infusion
リネゾリド
1.6.2.2
文
和
訳
•
•
•
•
•
•
Nosocomial pneumonia
Community acquired pneumonia
Complicated skin and soft tissue infections (see Section 4.4)
院内肺炎
市中肺炎
複雑性皮膚・軟部組織感染症(セクション 4.4 を参照)
Linezolid should only be initiated in a hospital environment and after consultation with a
relevant specialist.
本剤の投与は,病院環境において関連専門医による診察後に開始すること。
Combination therapy will be necessary if a concomitant Gram negative pathogen is
documented or suspected. (See section 5.1).
グラム陰性菌との混合感染が確認もしくは疑われる場合には併用療法を行うこと(セ
クション 5.1 を参照)
。
Consideration should be given to official guidance on the appropriate use of
antibacterial agents.
4.2 Posology and Method of Administration
Zyvoxid / Linezolid / Gabriox solution for infusion, film-coated tablets or oral suspension
may be used as initial therapy. Patients who commence treatment on the parenteral
formulation may be switched to either oral presentation when clinically indicated. In such
circumstances, no dose adjustment is required as linezolid has an oral bioavailability of
approximately 100%.
抗菌薬の適正な使用に関する公的ガイダンスを考慮すること。
4.2 用法・用量
初期治療として,ザイボキシド/リネゾリド/ガブリオックスの注射液,フィルム
コーティング錠,または経口懸濁液を使用する。注射剤から本剤の投与を開始した患
者において,医師が望ましいと判断した場合は,いずれかの経口剤に切り替える。こ
の場合,本剤は経口バイオアベイラビリティ(生物学的利用率)がほぼ 100%である
ため,用量調節の必要はない。
Recommended dosage and duration of treatment for adults: The duration of treatment is
dependent on the pathogen, the site of infection and its severity, and on the patient’s clinical
response.
成人に対する推奨投与量及び投与期間 :投与期間は,病原体,感染部位とその重症
The following recommendations for duration of therapy reflect those used in the clinical trials.
Shorter treatment regimens may be suitable for some types of infection but have not been
evaluated in clinical trials.
以下の推奨投与期間は臨床試験で使用した期間を反映したものである。感染の種類に
よっては短期投与が適していると思われるものもあるが,臨床試験における評価は行
われていない。
The maximum treatment duration is 28 days. The safety and effectiveness of linezolid when
administered for periods longer than 28 days have not been established. (see section 4.4).
最大投与期間は 28 日である。28 日を超えて投与した場合のリネゾリドの安全性およ
び有効性は確立されていない(セクション 4.4 を参照)
。
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
4. 臨床に関する詳細
4.1 効能・効果
リネゾリドは,本剤に感受性のグラム陽性菌によることが判明,もしくは疑われる以
下の感染症の治療が適応となる。リネゾリドが適切な治療であるか否かの決定には,
微生物学的試験の結果又はグラム陽性菌の抗菌薬に対する耐性の蔓延に関する情報を
考慮する必要がある(適応菌種についてはセクション 5.1 を参照)
。
リネゾリド
原
4. CLINICAL PARTICULARS
4.1 Therapeutic Indications
Linezolid is indicated for the treatment of the following infections when known or suspected
to be caused by susceptible Gram positive bacteria. In determining whether Linezolid is an
appropriate treatment, the results of microbiological tests or information on the prevalence of
resistance to antibacterial agents among Gram positive bacteria should be taken into
consideration. (See section 5.1 for the appropriate organisms).
度,患者の臨床反応によって異なる。
Page41
文
和
訳
No increase in the recommended dosage or duration of treatment is required for infections
associated with concurrent bacteraemia.
菌血症の併発に伴う感染に対し,推奨用量の増加又は投与期間の延長は必要ない。
The dose recommendation for the solution for infusion and the tablets/granules for oral
suspension are identical and are as follows:
注射液及び錠剤/経口懸濁液用顆粒の推奨用量は同一で以下のとおりである:
Infections
Nosocomial pneumonia
Dosage
Duration of treatment
感染症
600 mg twice daily
用量
投与期間
:用量調節の必要はない。重度腎機
重度腎機能障害患者(すなわち CLCR < 30 ml/分)
能障害患者におけるリネゾリドの 2 種の主要代謝物に対する高度曝露(最高 10 倍)
についての臨床的意義は不明であるため,これらの患者へのリネゾリド投与は慎重に
行い,予想される有益性が理論的危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するこ
と。
As approximately 30% of a linezolid dose is removed during 3 hours of haemodialysis,
linezolid should be given after dialysis in patients receiving such treatment. The primary
metabolites of linezolid are removed to some extent by haemodialysis, but the concentrations
of these metabolites are still very considerably higher following dialysis than those observed
in patients with normal renal function or mild to moderate renal insufficiency.
3 時間の血液透析中に約 30%のリネゾリドが除去されるため,血液透析を受けている
患者では透析後にリネゾリドを投与する。リネゾリドの主要代謝物は血液透析により
ある程度除去されるが,これら代謝物の濃度は透析後も正常腎機能患者又は軽度ない
し中等度の腎機能障害患者よりも極めて高い。
Therefore, linezolid should be used with special caution in patients with severe renal
insufficiency who are undergoing dialysis, and only when the anticipated benefit is considered
to outweigh the theoretical risk.
したがって,透析を受けている重度腎機能障害患者へのリネゾリド投与は慎重に行
い,予想される有益性が理論的危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するこ
と。
To date, there is no experience of linezolid administration to patients undergoing continuous
ambulatory peritoneal dialysis (CAPD) or alternative treatments for renal failure (other than
これまでに,持続的携帯型腹膜透析(CAPD)又は腎不全に対する代替療法(血液透
析以外の)を受けている患者にリネゾリドを投与した経験はない。
600 mg twice daily
Page42
Patients with severe renal insufficiency (i.e. CLCR < 30 ml/min): No dose adjustment is
required. Due to the unknown clinical significance of higher exposure (up to 10-fold) to the
two primary metabolites of linezolid in patients with severe renal insufficiency, linezolid
should be used with special caution in these patients and only when the anticipated benefit is
considered to outweigh the theoretical risk.
Complicated skin and soft tissue infections
10-14 Consecutive days
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
Children: There are insufficient data on the pharmacokinetics, safety and efficacy of linezolid
in children and adolescents (< 18 years old) to establish dosage recommendations (see section
5.2). Therefore, until further data are available, use of linezolid in this age group is not
recommended.
Elderly patients: No dose adjustment is required.
Patients with renal insufficiency: No dose adjustment is required (see sections 4.4 and 5.2).
院内肺炎
1 回 600 mg を 1 日 2 回
市中肺炎
連続 10∼14 日
複雑性皮膚・軟部組織感染症
1 回 600 mg を 1 日 2 回
小児:小児及び青年期患者(18 歳未満)における推奨用量を規定するには,リネゾリ
ドの薬物動態,安全性,有効性に関するデータは十分ではない(セクション 5.2 を参
照)。したがって,詳しいデータが得られるまでは,この年齢層へのリネゾリド投与
は推奨されない。
高齢者:用量調節の必要はない。
腎機能障害患者:用量調節の必要はない(セクション 4.4 及び 5.2 を参照)。
Community acquired pneumonia
リネゾリド
原
文
和
訳
リネゾリド推奨用量を,静注または経口で 1 日 2 回投与する。
Route of administration: Oral use
The film-coated tablets may be taken with or without food.
投与経路:経口投与
フィルムコーティング錠は食後又は空腹時に投与する。
A 600 mg dose is provided by 30 ml of reconstituted suspension (i.e. six 5 ml spoonfuls).
(Oral suspension)
4.3 Contraindications
Patients hypersensitive to linezolid or any of the excipients (see section 6.1).
600mg 用量は,懸濁剤 30mL で得られる(すなわち,5mL スプーン 6 杯)
(経口懸濁剤)
4.3 禁忌
本剤又は添加物のいずれかに過敏性の患者(セクション 6.1 を参照)
。
Linezolid should not be used in patients taking any medicinal product which inhibits
monoamine oxidases A or B (e.g. phenelzine, isocarboxazid, selegiline, moclobemide) or
within two weeks of taking any such medicinal product.
Unless there are facilities available for close observation and monitoring of blood pressure,
linezolid should not be administered to patients with the following underlying clinical
conditions or on the following types of concomitant medications:
− Patients with uncontrolled hypertension, phaeochromocytoma, carcinoid, thyrotoxicosis,
bipolar depression, schizoaffective disorder, acute confusional states.
− Patients taking any of the following medications: serotonin re-uptake inhibitors, tricyclic
antidepressants, serotonin 5-HT1 receptor agonists (triptans), directly and indirectly acting
sympathomimetic agents (including the adrenergic bronchodilators, pseudoephedrine and
phenylpropanolamine), vasopressive agents
(e.g. epinephrine, norepinephrine),
dopaminergic agents (e.g. dopamine, dobutamine), pethidine or buspirone.
モノアミン酸化酵素 A 又は B を阻害する医薬品(例えば,フェネルジン,イソカル
ボキサジド,セレギリン,モクロベミド)を使用している患者,又はこれら医薬品の
いずれかを使用後 2 週間以内の患者には本剤を使用しないこと。
血圧の十分な観察及びモニタリングが可能な施設でない限り,以下の病態を示す患者
又は以下のタイプの併用薬を使用している患者に本剤を投与しないこと:
- コントロールされていない高血圧,褐色細胞腫,カルチノイド,甲状腺中毒症,双
極性うつ病,統合失調感情障害,急性錯乱状態の患者。
- 以下のいずれかの投薬を受けている患者:セロトニン再取り込み阻害薬,三環系抗
うつ薬,セロトニン 5-HT1 受容体作動薬(トリプタン),直接型及び間接型の交感
神経様作動薬(アドレナリン気管支拡張薬,シュードエフェドリン,フェニルプロ
パノールアミンを含む),昇圧薬(例えば,エピネフリン,ノルエピネフリン),ド
パミン作動薬(例えば,ドパミン,ドブタミン)
,ペチジン,ブスピロン。
Animal data suggest that linezolid and its metabolites may pass into breast milk and,
accordingly, breastfeeding should be discontinued prior to and throughout administration (see
section 4.6).
動物のデータでは,本剤及び代謝物が母乳に移行する可能性があることを示唆してい
るため,本剤投与前に授乳を中止し,投与中も授乳を行わないこと(セクション 4.6
を参照)
。
析以外の)を受けている患者にリネゾリドを投与した経験はない。
肝機能障害患者:用量調節の必要はない。しかし,臨床データが少ないため,肝機能
障害患者へのリネゾリド投与は,予想される有益性が理論的危険性を上回ると判断さ
れる場合のみ行うことを推奨する(セクション 4.4 及び 5.2 を参照)
。
リネゾリド
原
haemodialysis).
Patients with hepatic insufficiency: No dose adjustment is required. However, there are
limited clinical data and it is recommended that linezolid should be used in such patients only
when the anticipated benefit is considered to outweigh the theoretical risk (see sections 4.4
and 5.2).
Method of Administration: The recommended linezolid dosage should be administered
intravenously or orally twice daily.
投与法
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
Page43
文
和
訳
Patients should be advised against consuming large amounts of tyramine rich foods (see
section 4.5).
患者にチラミン含有量の多い食事を多量に摂らないよう助言すること(セクション
4.5 を参照)
。
Each ml of the solution contains 45.7 mg (i.e. 13.7 g/300 ml) glucose. This should be taken
into account in patients with diabetes mellitus or other conditions associated with glucose
intolerance. Each ml of solution also contains 0.38 mg (114 mg/300 ml) sodium.
(Solution for injection)
溶液 1mL あたり,45.7mg のグルコースを含んでいる(すなわち,13.7g/300mL)。こ
れは糖尿病または耐糖能障害患者においては考慮するべきである。また,溶液 1mL
あたり 0.38mg のナトリウムを」含んでいる(すなわち,114mg/300mL)
。
(注射用液)
The oral suspension contains a source of phenylalanine (aspartame) equivalent to 20mg/5 ml.
Therefore, this formulation may be harmful for people with phenylketonuria. For patients
with phenylketonuria, Zyvoxid / Linezolid / Gabriox solution for infusion or tablets are
recommended.
(Oral suspension)
溶解した経口懸濁剤は,フェニルアミン(アスパルテーム)を 20mg/5mL 相当含有す
る。それゆえに,この剤型はフェニルケトン尿症の患者には有害である。フェニルケ
トン尿症の患者には,ザイボキシド/リネゾリド/ガブリオックスの注射用液または
錠剤を推奨する。
(経口懸濁剤)
The suspension also contains sucrose, mannitol and sodium equivalent to 1.7 mg/ml.
Therefore, it should not be administered to patients with rare hereditary problems of fructose
intolerance, glucose-galactose malabsorption or sucrase-isomaltase insufficiency. Due to its
mannitol content, the oral suspension may have a mild laxative effect. The product contains
8.5 mg sodium per 5 ml dose. The sodium content should be taken into account in patients
on a controlled sodium diet.
(Oral suspension)
懸濁剤は,ショ糖,マンニトールおよびナトリウムを 1.7mg/mL 相当含んでいる。そ
れゆえに,果糖不耐症,グルコース−ガラクトース吸収不全症またはスクローズ−イ
ソマルターゼ機能不全などのまれな遺伝的問題をもつ患者へ投与すべきではない。マ
ンニトールを含んでいるので,懸濁剤は緩下剤効果がある。懸濁剤は,5mL あた
り,8.5mg のナトリウムを含んでいる。ナトリウムを含んでいるので,ナトリウム摂
取をコントロールされている患者への投与は考慮すべきである。
(経口懸濁剤)
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
4.4 警告及び使用上の注意
本剤は可逆的,非選択的モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)であるが,抗菌薬療法
に使用される用量では,抗うつ作用を及ぼすことはない。薬物相互作用試験から得ら
れたデータ,ならびに基礎疾患を有する患者及び/又は MAO 阻害により危険な状態に
陥る可能性がある併用投与を受けている患者に本剤を投与した際の安全性に関するデ
ータが極めて限られている。したがって,投与を受ける患者の十分な観察とモニタリ
ングが可能でない限り,こうした状況で本剤を使用することは推奨されない(セクシ
ョン 4.3 及び 4.5 を参照)
。
リネゾリド
原
4.4 Special Warnings and Special Precautions for Use
Linezolid is a reversible, non-selective inhibitor of monoamine oxidase (MAOI); however, at
the doses used for antibacterial therapy, it does not exert an anti-depressive effect. There are
very limited data from drug interaction studies and on the safety of linezolid when
administered to patients with underlying conditions and/or on concomitant medications which
might put them at risk from MAO inhibition. Therefore, linezolid is not recommended for use
in these circumstances unless close observation and monitoring of the recipient is possible
(see sections 4.3 and 4.5).
Page44
文
和
訳
本剤投与中に著しい骨髄抑制が発生した場合,投与継続が絶対的に必要であると判断
されない限り,投与を中止すること。投与を継続する場合は血球数の集中モニタリン
グと適切な管理法を実施すること。
さらに,本剤の投与を受ける患者は,ベースラインにおける血球数に関わらず,総血
球数(ヘモグロビンレベル,血小板,総白血球数,白血球分画を含む)を週 1 回モニ
ターすることを推奨する。
比較臨床試験では,糖尿病性足病変,褥創,虚血性病変,重度熱傷,壊疽のある患者
は含まれていなかった。したがって,これら病態の治療における本剤の使用経験は限
られている。
本剤を重度腎機能障害患者に投与する場合には特に注意し,予想される有益性が理論
的危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(セクション 4.2 及び 5.2 を
参照)
。
重度肝機能障害患者に対しては,認められる有益性が理論的危険性を上回る場合にの
み本剤を投与することを推奨する(セクション 4.2 及び 5.2 を参照)
。
リネゾリドを含むほぼ全ての抗菌薬で偽膜性大腸炎が報告されている。したがって,
抗菌薬投与後に下痢を呈する患者に対しては,この診断を考慮することが重要であ
る。抗菌薬に関連する大腸炎が疑われた,もしくは立証された場合には,本剤を中止
して,適切な管理処置を開始すること。
Page45
臨床試験では常在菌叢に対するリネゾリド療法の影響は評価されていない。
抗生物質の使用が,時に非感受性菌の異常増殖をもたらす場合がある。例えば臨床試
験中に,本剤の推奨用量を投与されていた患者の約 3%が薬剤に関連するカンジダ症
を発現した。治療中に重複感染が発現した場合には,適切な処置を行うこと。
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
本剤の投与を受けている患者で骨髄抑制(貧血,白血球減少症,汎血球減少症,血小
板減少症など)が報告されている。転帰がわかっている症例では,本剤の中止により
影響を受けた血液パラメータが投与前のレベルに上昇した。こうした作用の危険性は
投与期間に関連するものと思われる。血小板減少症は,透析の有無に関わらず重度腎
機能障害患者で多く発現するようである。したがって,(1)既存の貧血,顆粒球減少
症,血小板減少症の患者,(2)ヘモグロビンレベルの低下,血球数の減少,あるいは
血小板数や機能への有害作用をきたす可能性のある併用薬を投与されている患者,
(3)重度腎機能障害の患者,
(4)10∼14 日以上投与を受けている患者,については
血球数を綿密にモニタリングすることを推奨する。本剤は,ヘモグロビンレベル,血
球数,血小板数の綿密なモニタリングが可能な患者のみに投与すること。
リネゾリド
原
Myelosuppression (including anaemia, leucopenia, pancytopenia and thrombocytopenia) has
been reported in patients receiving linezolid. In cases where the outcome is known, when
linezolid was discontinued, the affected haematologic parameters have risen toward
pretreatment levels. The risk of these effects appears to be related to the duration of
treatment. Thrombocytopenia may occur more commonly in patients with severe renal
insufficiency, whether or not on dialysis. Therefore, close monitoring of blood counts is
recommended in patients who: have pre-existing anaemia, granulocytopenia, or thrombocytopenia; are receiving concomitant medications that may decrease haemoglobin levels,
depress blood counts or adversely affect platelet count or function; have severe renal
insufficiency; receive more than 10-14 days of therapy. Linezolid should be administered to
such patients only when close monitoring of haemoglobin levels, blood counts, and platelet
counts is possible.
If significant myelosuppression occurs during linezolid therapy, treatment should be stopped
unless it is considered absolutely necessary to continue therapy, in which case intensive
monitoring of blood counts and appropriate management strategies should be implemented.
In addition, it is recommended that complete blood counts (including haemoglobin levels,
platelets, and total and differentiated leucocyte counts) should be monitored weekly in
patients who receive linezolid regardless of baseline blood count.
Controlled clinical trials did not include patients with diabetic foot lesions, decubitus, or
ischaemic lesions, severe burns or gangrene. Therefore, experience in the use of linezolid in
the treatment of these conditions is limited.
Linezolid should be used with special caution in patients with severe renal insufficiency and
only when the anticipated benefit is considered to outweigh the theoretical risk (see sections
4.2 and 5.2).
It is recommended that linezolid should be given to patients with severe hepatic insufficiency
only when the perceived benefit outweighs the theoretical risk (see sections 4.2 and 5.2).
Pseudomembranous colitis has been reported with nearly all antibacterial agents, including
linezolid. Therefore, it is important to consider this diagnosis in patients who present with
diarrhoea subsequent to the administration of any antibacterial agent. In cases of suspected
or verified antibiotic–associated colitis, discontinuation of linezolid may be warranted.
Appropriate management measures should be instituted.
The effects of linezolid therapy on normal flora have not been evaluated in clinical trials.
The use of antibiotics may occasionally result in an overgrowth of non-susceptible organisms.
For example, approximately 3% of patients receiving the recommended linezolid doses
experienced drug-related candidiasis during clinical trials. Should superinfection occur
during therapy, appropriate measures should be taken.
文
訳
末梢神経障害,視神経障害があらわれることがあり,さらに視力喪失に進行する可能
性があるので,ザイボキシド/リネゾリド/ガブリオックスで治療中の患者に伝える
こと;これらは,主に最大推奨投与期間である 28 日を超えて投与される患者で報告
されている。
全ての患者に対し,視力低下,色覚異常,霧視,視野欠損のような視覚障害の自覚症
状があらわれた場合,直ちに医師に通知するよう注意すること。そのような場合,必
要に応じて眼科専門医から早急に診察を受けることを推奨すること。ザイボキシド/
リネゾリド/ガブリオックスを最大推奨期間である 28 日以上投与されている患者
は,視覚機能を定期的に検査すべきである。
末梢神経障害または視神経障害が発現した場合は,ザイボキシド/リネゾリド/ガブ
リオックスの継続使用と潜在的リスクとの較量が必要である。
本剤は,ヒトで予想される曝露レベルにほぼ等しい曝露レベルで成体雄ラットに投与
した際に,繁殖力が可逆的に低下し精子形態の異常を引き起こした。ヒト男性の生殖
器系に対する本剤の作用については不明である(セクション 5.3 を参照)
。
4.5 他の医薬品との相互作用及びその他の相互作用
本剤は可逆的,非選択的なモノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)である。薬物相互作
用試験から得られたデータ,及び MAO 阻害により危険な状態に陥る可能性のある併
用投与を受けている患者に本剤を投与した際の安全性に関するデータが極めて限られ
ている。したがって,投与を受ける患者の十分な観察とモニタリングが可能でない限
り,こうした状況で本剤を使用することは推奨されない(セクション 4.3 を参照)
。
正常血圧の健常志願者では,本剤によりシュードエフェドリン及び塩酸フェニルプロ
パノールアミンによって起こる血圧上昇が増強した。シュードエフェドリン又はフェ
ニルプロパノールアミンのいずれかと本剤を併用投与した結果,平均収縮期血圧が 30
∼40 mm Hg 上昇したのに対し,本剤のみの投与では 11∼15 mm Hg,シュードエフェ
ドリン又はフェニルプロパノールアミンのいずれかのみでは 14∼18 mm Hg,プラセ
ボでは 8∼11 mm Hg の上昇であった。高血圧被験者における同様の試験は実施されて
いない。ドパミン作動薬など昇圧作用を有する薬剤を本剤と併用投与する際には,望
ましい反応があらわれるまで慎重に少しずつ増量していくことを推奨する。
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
All patients should be advised to report symptoms of visual impairment, such as
changes in visual acuity, changes in colour vision, blurred vision, or visual field
defect. In such cases, prompt evaluation is recommended with referral to an
ophthalmologist as necessary. If any patients are taking Zyvox/Linezolid/Gabriox
for longer than the recommended 28 days, their visual function should be regularly
monitored.
If peripheral or optic neuropathy occurs, the continued use of Zyvox/Linezolid/Gabriox
should be weighed against the potential risks.
Linezolid reversibly decreased fertility and induced abnormal sperm morphology in adult
male rats at exposure levels approximately equal to those expected in humans; possible effects
of linezolid on the human male reproductive system are not known (see section 5.3).
4.5 Interaction with other Medicinal Products and Other Forms of Interaction
Linezolid is a reversible, non-selective inhibitor of monoamine oxidase (MAOI). There are
very limited data from drug interaction studies and on the safety of linezolid when
administered to patients on concomitant medications that might put them at risk from MAO
inhibition. Therefore, linezolid is not recommended for use in these circumstances unless
close observation and monitoring of the recipient is possible (see section 4.3).
In normotensive healthy volunteers, linezolid enhanced the increases in blood pressure caused
by pseudoephedrine and phenylpropanolamine hydrochloride. Co-administration of linezolid
with either pseudoephedrine or phenylpropanolamine resulted in mean increases in systolic
blood pressure of the order of 30-40 mm Hg, compared with 11-15 mm Hg increases with
linezolid alone, 14-18 mm Hg with either pseudoephedrine or phenylpropanolamine alone and
8-11 mm Hg with placebo. Similar studies in hypertensive subjects have not been conducted.
It is recommended that doses of drugs with a vasopressive action, including dopaminergic
agents, should be carefully titrated to achieve the desired response when co-administered with
linezolid.
和
28 日を超えて投与した際の本剤の安全性及び有効性は確立されていない。
リネゾリド
原
The safety and effectiveness of linezolid when administered for periods longer than 28 days
have not been established.
Peripheral neuropathy and optic neuropathy, sometimes progressing to loss of vision, have
been reported in patients treated with Zyvox/Linezolid/Gabriox; these reports have primarily
been in patients treated for longer than the maximum recommended duration of 28 days.
Page46
文
和
訳
妊娠中には,明らかに必要でない限り本剤を使用しないこと,すなわち潜在的有益性
が理論的危険性を上回る場合のみ使用すること。
Animal data suggest that linezolid and its metabolites may pass into breast milk and,
accordingly, breastfeeding should be discontinued prior to and throughout administration.
4.7 Effects on Ability to Drive and Use Machines
Patients should be warned about the potential for dizziness whilst receiving linezolid and
should be advised not to drive or operate machinery if dizziness occurs.
動物のデータは,本剤及び代謝物が乳汁中に移行する可能性があることを示唆してい
る。したがって,本剤投与前に授乳を中止し,投与中も授乳を行わないこと。
4.7 運転及び機械操作能力に対する影響
本剤使用中に,めまいが起きる可能性があることを患者に注意し,めまいが起きた場
合には運転や機械操作をしないよう助言すること。
Page47
Linezolid should not be used during pregnancy unless clearly necessary i.e. only if the
potential benefit outweighs the theoretical risk.
Linezolid is not detectably metabolised by the cytochrome P450 (CYP) enzyme system and it
does not inhibit any of the clinically significant human CYP isoforms (1A2, 2C9, 2C19, 2D6,
2E1, 3A4). Similarly, linezolid does not induce P450 isoenzymes in rats. Therefore, no
CYP450-induced drug interactions are expected with linezolid.
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
When warfarin was added to linezolid therapy at steady-state, there was a 10% reduction in
mean maximum INR on co-administration with a 5% reduction in AUC INR. There are
insufficient data from patients who have received warfarin and linezolid to assess the clinical
significance, if any, of these findings.
4.6 Pregnancy and Lactation
There are no adequate data from the use of linezolid in pregnant women. Studies in animals
have shown reproductive toxicity (see section 5.3). A potential risk for humans exists.
デキストロメトルファンとの薬物相互作用の可能性について健常志願者を対象に試験
を行った。被験者に,デキストロメトルファン(1 回 20 mg を 4 時間置いて 2 回)を
本剤と共に,又は単独で投与した。本剤とデキストロメトルファンの投与を受けた正
常被験者では,セロトニン症候群作用(錯乱,せん妄,情緒障害,振戦,潮紅,発
汗,異常高熱)は認められなかった。
市販後使用成績:リネゾリドとデキストロメトルファンを服用している間,セロトニ
ン症候群様作用が認められた症例が 1 例報告されている。この症状は両薬剤中止によ
り消失した。
セロトニン再取り込み阻害薬とリネゾリドを臨床的に使用している間,セロトニン症
候群はほとんど報告されていない。
本剤と 100 mg 未満のチラミン両方の投与を受けた被験者では,著しい昇圧反応は認
められなかった。このことは,チラミンに関してはチラミン含有量の高い飲食物(例
えば,熟成したチーズ,酵母エキス,非蒸留アルコール飲料,醤油などの発酵大豆製
品)の過量摂取を避けるよう注意すればよいことを示唆している。
リネゾリドはにおいて,チトクローム P450(CYP)酵素系による代謝は検出されず,
臨床的に重要なヒト CYP アイソフォーム(1A2,2C9,2C19,2D6,2E1,3A4)のい
ずれをも阻害しない。ラットにおいても同様に,リネゾリドは P450 アイソザイムを
誘導しない。したがって,リネゾリドには CYP450 に起因する薬物相互作用はないと
思われる。
リネゾリド療法中に定常状態でワーファリンと併用投与したところ,併用投与におい
て平均最高 INR が 10%低下し,AUC INR は 5%低下した。これら所見に臨床的重大性
があるとしても,これを評価するには,ワーファリンとリネゾリドの併用投与を受け
た患者から得られたデータが十分ではない。
4.6 妊婦及び授乳婦への投与
妊婦に対して本剤を投与した適切なデータはない。動物実験では生殖毒性を示した
(セクション 5.3 を参照)
。ヒトに対して潜在的危険性がある。
リネゾリド
原
The potential drug-drug interaction with dextromethorphan was studied in healthy volunteers.
Subjects were administered dextromethorphan (two 20 mg doses given 4 hours apart) with or
without linezolid. No serotonin syndrome effects (confusion, delirium, restlessness, tremors,
blushing, diaphoresis, hyperpyrexia) have been observed in normal subjects receiving
linezolid and dextromethorphan.
Post marketing experience: there has been one report of a patient experiencing serotonin
syndrome-like effects while taking linezolid and dextromethorphan which resolved on
discontinuation of both medications.
During clinical use of linezolid with serotonin re-uptake inhibitors, cases of serotonin
syndrome have been very rarely reported (see sections 4.3 and 4.8).
No significant pressor response was observed in subjects receiving both linezolid and less
than 100 mg tyramine. This suggests that it is only necessary to avoid ingesting excessive
amounts of food and beverages with a high tyramine content (e.g. mature cheese, yeast
extracts, undistilled alcoholic beverages and fermented soya bean products such as soy sauce).
文
和
訳
Approximately 22% of patients experienced adverse reactions; those most commonly reported
were headache (2.1%), diarrhoea (4.2%), nausea (3.3%) and candidiasis (particularly oral
[0.8%] and vaginal [1.1%] candidiasis, see table below).
患者の約 22%が副作用を経験しており,最も多く報告された副作用は頭痛(2.1%),
下痢(4.2%),嘔気(3.3%),カンジダ症(特に口腔 [0.8%] 及び膣 [1.1%] カンジ
ダ症,下表を参照)である。
The most commonly reported drug-related adverse events which led to discontinuation of
treatment were headache, diarrhoea, nausea and vomiting.
About 3% of patients
discontinued treatment because they experienced a drug-related adverse event.
投与の中止につながる薬剤に関連する有害事象で最も多く報告されたものは頭痛,下
痢,嘔気,嘔吐であった。患者の約 3%が,薬剤に関連する有害事象を発現したため
投与を中止した。
0.1%以上の頻度で発現する薬剤の副作用
全身
通常:頭痛,カンジダ症(特に口腔及び膣カンジダ症)又は真菌感染
まれ:局所又は全体の腹痛,悪寒,疲労,発熱,注射部疼痛,静脈炎/血栓性静脈炎,局所
疼痛
血液及びリンパ系疾患
まれ(臨床医により報告された頻度):好酸球増加症,白血球減少症,好中球減少症,血小
板減少症
代謝および栄養障害
通常:肝機能検査値異常
神経系疾患
まれ:めまい,感覚鈍麻,不眠(症),異常感覚
感覚器
通常:味覚倒錯(金属性味覚)
まれ:霧視,耳鳴
心血管疾患
まれ:高血圧
消化器疾患
通常:下痢,嘔気,嘔吐
まれ:便秘,口内乾燥,消化不良,胃炎,舌炎,口渇亢進,軟便,膵炎,口内炎,舌変色又
は障害
皮膚疾患
まれ:皮膚炎,発汗,そう痒症,発疹,蕁麻疹
泌尿器疾患
まれ:外陰膣障害,多尿,膣炎
Page48
Adverse drug reactions occurring at frequencies > 0.1%
General body
Common: Headache; candidiasis (particularly oral and vaginal candidiasis) or fungal
infection.
Uncommon: Localised or general abdominal pain; chills; fatigue; fever; injection site pain;
phlebitis / thrombophlebitis; localised pain.
Blood and the lymphatic system disorders
Uncommon (Frequency as reported by clinician):
Eosinophilia, leucopenia, neutropenia, thrombocytopenia.
Metabolism and nutrition disorders
Common: Abnormal liver function tests.
Nervous system disorders
Uncommon: Dizziness, hypoaesthesia, insomnia, paraesthesia.
Special senses
Common: Taste perversion (metallic taste).
Uncommon: Blurred vision, tinnitus.
Cardiovascular disorders
Uncommon: Hypertension.
Gastrointestinal disorders
Common: Diarrhoea, nausea, vomiting.
Uncommon: Constipation; dry mouth; dyspepsia; gastritis; glossitis; increased thirst; loose
stools; pancreatitis; stomatitis; tongue discolouration or disorder.
Skin disorders
Uncommon: Dermatitis, diaphoresis, pruritus, rash, urticaria.
Urogenital disorders
Uncommon: Vulvovaginal disorder, polyuria, vaginitis.
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
4.8 副作用
提示されている情報は,本剤の推奨用量を最高 28 日間投与された成人患者 2,000 名以
上における臨床試験から得られたデータを基にしている。
リネゾリド
原
4.8 Undesirable Effects
The information provided is based on data generated from clinical studies in which more than
2,000 adult patients received the recommended linezolid doses for up to 28 days.
文
訳
0.1%以上の頻度で発生する臨床検査値異常(臨床試験で適用した定義に準じる)
生化学的検査
通常:AST,ALT,LDH,アルカリホスファターゼ,BUN,クレアチンキナーゼ,リパー
ゼ,アミラーゼ又は非空腹時血糖の増加。
総蛋白,アルブミン,ナトリウム,カルシウムの減少。カリウム又は重炭酸塩の増加
又は減少。
まれ:総ビリルビン,クレアチニン,ナトリウム,カルシウムの増加。非空腹時血糖の減
少。
塩化物の増加又は減少。
血液学的検査
通常:好中球又は好酸球の増加。ヘモグロビン,ヘマトクリット,赤血球数の減少。血小板
又は白血球数の増加又は減少。
まれ:網赤血球数の増加。好中球の減少
通常
1/100 以上 1/10 未満,すなわち 1%以上 10%未
満
まれ
1/1,000 以上 1/100 未満,すなわち 0.1%以
上 1%未満
The following adverse reactions to linezolid were considered to be serious in isolated cases:
localised abdominal pain, transient ischaemic attacks, hypertension, pancreatitis and renal
failure.
During clinical trials, a single case of arrhythmia (tachycardia) was reported as drug related.
Seizures were reported in 10 patients of which none was considered to be drug related.
Post-marketing experience
Haematology: Anaemia, leucopenia, neutropenia, thrombocytopenia, pancytopenia and
myelosuppression (see section 4.4)
特殊症例では,本剤に対する以下の副作用を重篤とみなした:限局性腹痛,一過性脳
虚血発作,高血圧,膵炎,腎不全。
Neuropathies: Peripheral neuropathy and/or optic neuropathy, sometimes progressing to loss
of vision, have been reported in patients treated with ZYVOX; these reports have primarily
been in patients treated for longer than the maximum recommended duration of 28 days.
神経障害:ザイボックスでの治療により,末梢神経障害および/または視神経障害,
時に視力喪失に進行することが報告されている;これらは,主に最大推奨投与期間で
ある 28 日を超えて投与される患者で報告されている。
Skin: Very rare reports of bullous skin disorders such as those described as Stevens-Johnson
syndrome have been received.
皮膚:とても稀に Stevens-Johnson 症候群のような水疱性皮膚障害が報告されている。
4.9 Overdose
セロトニン症候群の症例については,ほとんど報告されていない(セクション 4.3 お
よび 4.5 参照)
。
4.9 過量投与
Page49
Cases of serotonin syndrome have been very rarely reported (see sections 4.3 and 4.5)
臨床試験中に薬剤に関連するものとして不整脈(頻脈)が 1 例報告された。10 名の患
者で発作が報告されたが,薬剤に関連すると考えられる患者はいなかった。
市販後使用成績
血液系:貧血,白血球減少症,好中球減少症,血小板減少症,汎血球減少症および骨
髄抑制(セクション 4.4 参照)
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
Laboratory abnormalities (according to definitions applied during clinical trials)
occurring at frequencies > 0.1%
Chemistry
Common: Increased AST, ALT, LDH, alkaline phosphatase, BUN, creatine kinase, lipase,
amylase or non fasting glucose. Decreased total protein, albumin, sodium or calcium.
Increased or decreased potassium or bicarbonate.
Uncommon: Increased total bilirubin, creatinine, sodium or calcium. Decreased non fasting
glucose. Increased or decreased chloride.
Haematology
Common: Increased neutrophils or eosinophils. Decreased haemoglobin, haematocrit or
red blood cell count. Increased or decreased platelet or white blood cell counts.
Uncommon: Increased reticulocyte count. Decreased neutrophils.
COMMON
UNCOMMON
> 1/100 and < 1/10 or > 1% and < 10%
> 1/1,000 and < 1/100 or > 0.1% and < 1%
和
リネゾリド
原
文
No cases of overdose have been reported.
useful:
和
訳
特定の解毒薬は知られていない。
過量投与例は報告されていない。しかし,以下の情報が有用であることがわかってい
る:
Supportive care is advised together with maintenance of glomerular filtration.
Approximately 30% of a linezolid dose is removed during 3 hours of haemodialysis, but no
data are available for the removal of linezolid by peritoneal dialysis or haemoperfusion. The
two primary metabolites of linezolid are also removed to some extent by haemodialysis.
糸球体濾過量の維持と共に支持療法が勧められる。リネゾリド用量の約 30%が 3 時間
の血液透析中に除去されるが,腹膜透析又は血液灌流によるリネゾリドの除去につい
てはデータがない。リネゾリドの 2 種の主要代謝物も血液透析によりある程度除去さ
れる。
ラットでは 3000 mg/kg/日投与後に活動性低下及び運動失調が,イヌでは 2000 mg/kg/
日投与後に嘔吐及び振戦の毒性徴候があらわれた。
Signs of toxicity in rats following doses of 3000 mg/kg/day linezolid were decreased activity
and ataxia whilst dogs treated with 2000 mg/kg/day experienced vomiting and tremors.
5. PHARMACOLOGICAL PROPERTIES
5.1 Pharmacodynamic Properties
Pharmacotherapeutic group: Antibacterials for systemic use.
ATC code: J 01 XX 08
General Properties
Linezolid is a synthetic, antibacterial agent that belongs to a new class of
antimicrobials, the oxazolidinones. It has in-vitro activity against aerobic
Gram positive bacteria, some Gram negative bacteria and anaerobic microorganisms. Linezolid selectively inhibits bacterial protein synthesis via a
unique mechanism of action. Specifically, it binds to a site on the bacterial ribosome
(23S of the 50S subunit) and prevents the formation of a functional 70S initiation complex
which is an essential component of the translation process.
The in-vitro postantibiotic effect (PAE) of linezolid for Staphylococcus aureus was
approximately 2 hours. When measured in animal models, the in-vivo PAE was 3.6 and 3.9
hours for Staphylococcus aureus and Streptococcus pneumoniae, respectively. In animal
studies, the key pharmacodynamic parameter for efficacy was the time for which the linezolid
plasma level exceeded the minimum inhibitory concentration (MIC) for the infecting
organism.
5. 薬効薬理
5.1 薬力学的特性
薬効分類名:全身用抗菌薬。
ATC コード:J 01 XX 08
一般特性
リネゾリドは,抗菌薬の新しいクラス,オキサゾリジノン系に属する合成抗菌薬であ
る。好気性グラム陽性菌,ある種のグラム陰性菌,嫌気性微生物に対して in vitro の
抗菌活性を示す。従来の抗菌薬と異なる作用機序により細菌の蛋白合成を選択的に阻
害する。
すなわち,細菌リボソームに結合して(50S サブユニットの 23S)翻訳過程に必須で
ある 70S 開始複合体の形成を妨げる。
Staphylococcus aureus に対するリネゾリドの in vitro における postantibiotic effect
( PAE ) は 約 2 時 間 で あ っ た 。 動 物 モ デ ル を 用 い た in vivo に お け る PAE は
Staphylococcus aureus で 3.6 時間,Streptococcus pneumoniae で 3.9 時間であった。動物
実験における有効性の主要薬力学パラメータは,リネゾリドの血漿中濃度が適応菌種
の最小発育阻止濃度(MIC)を超えている時間である。
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
However, the following information may prove
リネゾリド
原
No specific antidote is known.
Page50
文
Breakpoints
♦
The general MIC breakpoint to identify organisms susceptible to linezolid is ≤ 2 mg/l.
♦
There are limited data to suggest that staphylococcal and enterococcal species for which
the MIC linezolid is 4 mg/l may be successfully treated.
♦
All organisms for which the MIC of linezolid is ≥ 8 mg/l (i.e. > 4 mg/l) linezolid
should be considered resistant.
訳
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
Susceptibility
The prevalence of resistance may vary geographically and with time for selected species and
local information on resistance is desirable, particularly when treating severe infections. Only
micro-organisms relevant to the given clinical indications are presented here.
和
ブレークポイント
・リネゾリドの感受性菌種を識別する際の一般的 MIC ブレークポイントは≤ 2 mg/l で
ある。
・Streptococcus 属および Enterococcus 属に対するリネゾリの MIC は 4 mg/l で,臨床的
有効性が示唆されたデータは限られている。
・リネゾリドの MIC が ≥ 8 mg/l(すなわち > 4 mg/l)の菌種は,リネゾリドに耐性で
あると考える。
感受性
耐性の蔓延は,耐性菌が検出された地域および時期によって異なり,特に重症感染を
治療する際には,耐性菌に関する地域の情報が有用である。下記に所定の適応症に関
連する微生物のみを示す。
リネゾリド
原
Page51
文
和
感受性菌種
Gram positive aerobes:
Enterococcus faecalis
Enterococcus faecium*
Staphylococcus aureus*
Coagulase negative staphylococci
Streptococcus agalactiae*
Streptococcus pneumoniae*
Streptococcus pyogenes*
Group C streptococci
Group G streptococci
グラム陽性好気性菌:
Enterococcus faecalis
Enterococcus faecium*
Staphylococcus aureus*
コアグラーゼ陰性 staphylococci
Streptococcus agalactiae*
Streptococcus pneumoniae*
Streptococcus pyogenes*
Group C 連鎖球菌
Group G 連鎖球菌
Gram positive anaerobes:
Clostridium perfringens
Peptostreptococcus anaerobius
Peptostreptococcus species
Resistant organisms
グラム陽性嫌気性菌
Clostridium perfringens
Peptostreptococcus anaerobius
Peptostreptococcus 属
耐性菌種
Haemophilus influenzae
Moraxella catarrhalis
Neisseria 属
Enterobacteriaceae
Pseudomonas 属
*承認された適応症における感受性菌の臨床的有効性が証明されている。
リネゾリドは Legionella,Chlamydia pneumoniae,Mycoplasma pneumoniae に対してあ
る程度の in vitro 活性を示すが,臨床的有効性を立証するデータは十分ではない。
耐性
交差耐性
リネゾリドの作用機序は他の抗菌薬の作用機序とは異なる。臨床分離菌(メチシリン
耐性ブドウ球菌,バンコマイシン耐性腸球菌,ペニシリン及びエリスロマイシン耐性
連鎖球菌など)を用いた in vitro 試験では,他のクラスの抗菌薬に耐性もしくは多剤
耐性を示す菌種に対し,リネゾリドは活性を示す。
Page52
Haemophilus influenzae
Moraxella catarrhalis
Neisseria species
Enterobacteriaceae
Pseudomonas species
*Clinical efficacy has been demonstrated for susceptible isolates in approved clinical
indications
Whereas linezolid shows some in vitro activity against Legionella, Chlamydia pneumoniae
and Mycoplasma pneumoniae, there are insufficient data to demonstrate clinical efficacy.
Resistance
Cross resistance
Linezolid’s mechanism of action differs from those of other antibiotic classes. In-vitro studies
with clinical isolates (including methicillin-resistant staphylococci, vancomycin- resistant
enterococci, and penicillin- and erythromycin- resistant streptococci) indicate that linezolid is
usually active against organisms which are resistant to one or more other classes of
antimicrobial agents.
分類
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
Category
Susceptible organisms
訳
リネゾリド
原
文
Plasma linezolid Cmax and Cmin (mean and [SD]) at steady-state following twice daily
intravenous dosing of 600 mg have been determined to be 15.1 [2.5] mg/l and 3.68 [2.68]
mg/l, respectively.
In another study following oral dosing of 600 mg twice daily to steady-state, Cmax and Cmin
were determined to be 21.2 [5.8] mg/l and 6.15 [2.94] mg/l, respectively. Steady-state
conditions are achieved by the second day of dosing.
訳
リネゾリドに対する in vitro 耐性発現頻度は 1 × 10 –9∼1 × 10 –11 で,耐性化の機序は
23S rRNA における点変異である。臨床試験では E. faecium に感染した 6 名の患者(患
者 4 名は 12 時間ごとに 200 mg の投与を受け,2 名は 12 時間ごとに 600 mg の投与を
受けた)から,患者救済を目的としたプログラムでは E. faecium に感染した 8 名と E.
faecalis に感染した 1 名の患者から,リネゾリド耐性菌が検出された。全患者が,取
りはずすことが出来ない人工器官等が装着されていたか,ドレナージされていない膿
瘍を有していた。
5.2 薬物動態特性
リネゾリドは,生物学的活性を有する(s)-linezolid を主として含有し,代謝されて不活
性な誘導体を形成する。
吸収
リネゾリドは経口投与後,速やかに広範囲に吸収され,投与後 2 時間以内に最高血漿
中濃度に到達する。
リネゾリド経口投与時の絶対生物学的利用率(クロスオーバー試験において経口投与
と静脈内投与を実施)は約 100%である。
食物によって吸収が著しく影響されることはなく,経口懸濁液の吸収はフィルムコー
ティング錠での吸収と同様である。
600 mg を 1 日 2 回静脈内投与後の定常状態におけるリネゾリドの血漿中 Cmax 及び
Cmin(平均及び[標準偏差])は,それぞれ 15.1 [2.5] mg/L 及び 3.68 [2.68] mg/L であっ
た。
別の試験では,600 mg を経口で 1 日 2 回投与後の定常状態における Cmax 及び Cmin
が,それぞれ 21.2 [5.8] mg/l 及び 6.15 [2.94] mg/l であった。定常状態には投与後 2 日
目までに到達する。
Distribution
Volume of distribution at steady-state averages at about 40-50 litres in healthy adults and
approximates to total body water. Plasma protein binding is about 31% and is not
concentration dependent.
健康成人の定常状態における分布容積は平均約 40∼50 リットルで,総体水分量と近
似している。血漿蛋白結合率は約 31%で濃度非依存性である。
Linezolid concentrations have been determined in various fluids from a limited number of
subjects in volunteer studies following multiple dosing. The ratio of linezolid in saliva and
sweat relative to plasma was 1.2:1.0 and 0.55:1.0, respectively. The ratio for epithelial lining
fluid and alveolar cells of the lung was 4.5:1.0 and 0.15:1.0, when measured at steady-state
Cmax, respectively. In a small study of subjects with ventricular-peritoneal shunts and
essentially non-inflamed meninges, the ratio of linezolid in cerebrospinal fluid to plasma at
志願者試験において限られた被験者数から各種体液のリネゾリド濃度を反復投与後に
測定した。唾液及び汗中濃度と血漿中濃度の比は,それぞれ 1.2:1.0 および 0.55:1.0 で
あった。定常状態の Cmax で測定した際の,肺上皮内層液及び肺胞上皮細胞との比は,
それぞれ 4.5:1.0 及び 0.15:1.0 であった。
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
5.2 Pharmacokinetic Properties
Linezolid primarily contains (s)-linezolid which is biologically active and is metabolised to
form inactive derivatives.
Absorption
Linezolid is rapidly and extensively absorbed following oral dosing. Maximum plasma
concentrations are reached within 2 hours of dosing. Absolute oral bioavailability of
linezolid (oral and intravenous dosing in a crossover study) is complete (approximately
100%). Absorption is not significantly affected by food and absorption from the oral
suspension is similar to that achieved with the film-coated tablets.
和
耐性発現頻度
リネゾリド
原
Resistant mutant frequency
Resistant mutant frequency to linezolid occurs in vitro at a frequency of 1 x 10 –9 to 1 x 10 –11
and is associated with point mutations in the 23S rRNA. Linezolid-resistant organisms were
recovered from six patients infected with E. faecium (four patients received 200 mg Q12h
and two patients received 600 mg Q12h) in clinical trials and in eight patients with E. faecium
and in one patient with E. faecalis treated in the expanded access programme. All patients
had prosthetic devices that were not removed or abscesses that were not drained.
分布
Page53
文
訳
代謝
リネゾリドは主としてモルホリン環の酸化により代謝され,その結果,主に 2 種の不
活性な開環カルボン酸誘導体,アミノエトキシ酢酸代謝物(PNU-142300)及びヒドロ
キシエチルグリシン代謝物(PNU-142586)が生成される。ヒドロキシエチルグリシン
代謝物(PNU-142586)はヒトにおける主な代謝物であり,非酵素的反応により生成さ
れると考えられる。アミノエトキシ酢酸代謝物(PNU-142300)はこれよりも少ない。
その他,微量の不活性代謝物についても同定されている。
排泄
正常腎機能患者又は軽度ないし中等度の腎機能障害患者では,定常状態で,主に
PNU-142586(40%),リネゾリド(30%)
,PNU-142300(10%)として尿中に排泄され
る。糞中にはリネゾリドとしてはほとんど排泄されないが,PNU-142586 として約
6%,PNU-142300 として約 3%が排泄される。リネゾリドの消失半減期は平均約 5∼7
時間である。
腎外クリアランスが,リネゾリドの全身クリアランスの約 65%を占める。リネゾリドの
用量増加に伴ってクリアランスにわずかな非線形性が認められる。これはリネゾリド濃
度が高いと腎クリアランス及び腎外クリアランスが低下することによるものと思われ
る。しかし,クリアランスの差は小さく,みかけの消失半減期に変化はみられない。
特殊集団
腎機能障害患者:重度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス 30 ml/分未満)で
は 600 mg 単回投与後に,リネゾリドの 2 種の主要代謝物の血漿中での曝露が 7∼8 倍
に増加した。しかし,リネゾリドの AUC は増加しなかった。血液透析によりリネゾ
リド主要代謝物が幾分除去されるが,600 mg 単回投与後の代謝物血漿中濃度は透析
後も,正常腎機能患者又は軽度ないし中等度の腎機能障害患者よりもかなり高値であ
った。
The clinical significance of these observations has not been established as limited safety data
これらの観察結果の臨床的意義については,現在のところ入手可能な安全性データが
Page54
In 24 patients with severe renal insufficiency, 21 of whom were on regular haemodialysis, 重度腎機能障害患者 24 名のうち 21 名は定期的に血液透析を受けていたが,これら患
peak plasma concentrations of the two major metabolites after several days dosing were about 者に数日間投与した後の 2 種の主要代謝物の最高血漿中濃度は正常腎機能患者の約 10
10-fold those seen in patients with normal renal function. Peak plasma levels of linezolid were 倍であった。リネゾリドの最高血漿中濃度には変化がなかった。
not affected.
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
Metabolism
Linezolid is primarily metabolised by oxidation of the morpholine ring resulting mainly in the
formation of two inactive open-ring carboxylic acid derivatives; the aminoethoxyacetic acid
metabolite (PNU-142300) and the hydroxyethyl glycine metabolite (PNU-142586). The
hydroxyethyl glycine metabolite (PNU-142586) is the predominant human metabolite and is
believed to be formed by a non-enzymatic process. The aminoethoxyacetic acid metabolite
(PNU-142300) is less abundant. Other minor, inactive metabolites have been characterised.
Elimination
In patients with normal renal function or mild to moderate renal insufficiency, linezolid is
primarily excreted under steady-state conditions in the urine as PNU-142586 (40%), parent
drug (30%) and PNU-142300 (10%). Virtually no parent drug is found in the faeces whilst
approximately 6% and 3% of each dose appears as PNU-142586 and PNU-142300,
respectively. The elimination half-life of linezolid averages at about 5-7 hours.
Non-renal clearance accounts for approximately 65% of the total clearance of linezolid. A
small degree of non-linearity in clearance is observed with increasing doses of linezolid. This
appears to be due to lower renal and non-renal clearance at higher linezolid concentrations.
However, the difference in clearance is small and is not reflected in the apparent elimination
half-life.
Special Populations
Patients with renal insufficiency: After single doses of 600 mg, there was a 7-8-fold increase
in exposure to the two primary metabolites of linezolid in the plasma of patients with severe
renal insufficiency (i.e. creatinine clearance < 30 ml/min). However, there was no increase in
AUC of parent drug. Although there is some removal of the major metabolites of linezolid by
haemodialysis, metabolite plasma levels after single 600 mg doses were still considerably
higher following dialysis than those observed in patients with normal renal function or mild to
moderate renal insufficiency.
和
基本的に非炎症性髄膜であり,心室-腹膜シャントを有する被験者における小規模試験
では,リネゾリドを反復投与後の Cmax における脳脊髄液中リネゾリド濃度と血漿中濃
度の比は 0.7:1.0 であった。
リネゾリド
原
Cmax was 0.7:1.0 after multiple linezolid dosing.
文
和
訳
生後 1 週間から 12 歳までの小児において,1 日 8 時間毎に 10mg/kg 投与した場合,成
人に 600mg を 1 日 2 回投与した場合とほぼ同じ曝露量になる。
In neonates up to 1 week of age, the systemic clearance of linezolid (based on kg body
weight) increases rapidly in the first week of life. Therefore, neonates given 10 mg/kg every 8
hours daily will have the greatest systemic exposure on the first day after delivery. However,
excessive accumulation is not expected with this dosage regimen during the first week of life
as clearance increases rapidly over that period.
生後 1 週間までの新生児では,リネゾリドの全身クリアランス(体重 kg 当たり)
は,最初の 1 週間において急速に増加する。したがって,新生児には毎日 8 時間ごと
に 10 mg/kg を投与すると,投与後 1 日目は最も全身曝露量が高くなるが,この期間に
クリアランスが急速に高くなるので,生後 1 週間で過剰蓄積は起こらないと予想され
る。
In adolescents (12 to 17 years old), linezolid pharmacokinetics were similar to that in adults
following a 600mg dose. Therefore, adolescents administered 600 mg every 12 hours daily
will have similar exposure to that observed in adults receiving the same dosage.
12 歳から 17 歳の青年期患者において,リネゾリドの体内動態は 1 回 600 mg 投与した
時の成人でのものと類似している。したがって,青年期患者に毎日 12 時間ごとに 600
mg 投与することにより,同じ用量を投与した成人と同様な曝露量を得ることできる
だろう。
高齢者:年齢 65 歳以上の高齢患者におけるリネゾリドの薬物動態は,著しい変化が
なかった。
女性患者:女性は男性よりも分布容積がわずかに低く,体重補正をした平均クリアラ
ンスは約 20%低値である。血漿中濃度は女性のほうが高いが,これは体重差が一因で
あると思われる。しかし,リネゾリドの平均半減期は男性と女性で有意差がないこと
から,女性の血漿中濃度が忍容性良好であるとされている濃度を超えて上昇すること
はないと考えられ,したがって,用量調節の必要はない。
Elderly patients: The pharmacokinetics of linezolid are not significantly altered in elderly
patients aged 65 and over.
Female patients: Females have a slightly lower volume of distribution than males and the
mean clearance is reduced by approximately 20% when corrected for body weight. Plasma
concentrations are higher in females and this can partly be attributed to body weight
differences. However, because the mean half life of linezolid is not significantly different in
males and females, plasma concentrations in females are not expected to substantially rise
above those known to be well tolerated and, therefore, dose adjustments are not required.
Page55
In children 1 week to 12 years old, administration of 10 mg/kg every 8 hours daily gave
exposure approximating to that achieved with 600 mg twice daily in adults.
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
少ないため,確立されていない(セクション 4.2 及び 4.4 を参照)
肝機能障害患者:限られたデータからであるが,軽度ないし中等度の肝機能障害患者
(Child-Pugh クラス A 又は B)では,リネゾリド,PNU-142300,PNU-142586 の薬物
動態に変化がないことが示唆されている。重度肝機能障害患者(Child-Pugh クラス
C)におけるリネゾリドの薬物動態については評価されていない。しかし,リネゾリ
ドは非酵素的反応により代謝されるため,肝機能障害により代謝が著しく変化するこ
とはないと思われる(セクション 4.2 及び 4.4 を参照)
。
小児及び青年期患者(18 歳未満)
:小児および青年期患者(18 歳未満)に対する安全
かつ有効な推奨用量は確立されていない(セクション 4.2 参照)
。安全で有効な用量の
確立には,更なる試験が必要である。臨床薬理試験は,小児及び青年期患者(生後 1
週間から 12 歳まで)における単回投与及び反復投与後のリネゾリドのクリアランス
(体重 kg 当たりの)は,成人よりも小児患者の方が高値であったが,年齢の増加に
伴って低下することを示している。
リネゾリド
原
are currently available (see sections 4.2 and 4.4).
Patients with hepatic insufficiency: Limited data indicate that the pharmacokinetics of
linezolid, PNU-142300 and PNU- 142586 are not altered in patients with mild to moderate
hepatic insufficiency (i.e. Child-Pugh class A or B). The pharmacokinetics of linezolid in
patients with severe hepatic insufficiency (i.e. Child-Pugh class C) have not been evaluated.
However, as linezolid is metabolised by a non-enzymatic process, impairment of hepatic
function would not be expected to significantly alter its metabolism (see sections 4.2 and 4.4).
Children and adolescents (< 18 years old): There are insufficient data on the safety and
efficacy of linezolid in children and adolescents (< 18 years old) and therefore, use of
linezolid in this age group is not recommended.(see section 4.2). Further studies are needed
to establish safe and effective dosage recommendations. Pharmacokinetic studies indicate that
after single and multiple doses in children (1 week to 12 years), linezolid clearance (based on
kg body weight) was greater in paediatric patients than in adults, but decreased with
increasing age.
文
和
訳
5.3 前臨床安全性データ
リネゾリドは,ヒトで予想される曝露量とほぼ等しい曝露量において雄ラットの受胎
能及び生殖能を低下させた。性成熟動物ではこの作用は可逆性であった。しかし,性
成熟期間にリネゾリドを投与した幼若動物では可逆性がみられなかった。成熟雄ラッ
トにおいて精子形態の異常および精巣上体における上皮細胞肥大及び過形成が認めら
れた。リネゾリドはラット精子の成熟に影響を及ぼすと考えられる。テストステロン
の併用はリネゾリドが関与する受胎能低下に影響を及ぼさなかった。イヌにおける 1
ヶ月毒性試験では精巣上体肥大は認められなかったが,前立腺,精巣,精巣上体の重
量変化がみられた。
リネゾリド及びその代謝物は乳汁中に移行し,その薬物濃度は母体の血漿中濃度より
も高値であった。
ラットおよびイヌではリネゾリドにより可逆的な骨髄抑制が認められた。
反復投与毒性及び遺伝毒性を基にした前臨床データでは,本「製品の特徴の要約」の
他のセクションで記載した以外のヒトに対する特別な毒性所見は示されなかった。が
ん原性試験は,投与期間が短いこと及び遺伝毒性が認められなかったことを考慮に入
れ,実施しなかった。
Page56
6. 薬剤に関する詳細
6.1 添加物リスト
錠剤部分:
結晶セルロース (E460)
トウモロコシデンプン
カルボキシメチルスターチナトリウム(タイプ A)
ヒドロキシプロピルセルロース (E463)
ステアリン酸マグネシウム (E572)
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
マウス及びラットにおける生殖毒性試験では,ヒトで予想される曝露量のそれぞれ 4
倍又は同等量で催奇形性は認められなかった。マウスにおける同じリネゾリド曝露量
で母体毒性がみられ,同一母体における全胚死亡を含む着床後胚損失率の増加,胎児
体重の減少,自然発生性の胸骨変異の悪化と関連していた。ラットでは,予想される
臨床的曝露量より少ない曝露量でわずかな母体毒性が認められた。
胎児体重の減少,胸骨分節の骨化遅延,胎児生存率の低下,及び軽度発育遅延が認め
られたことから軽度胎児毒性が示唆された。新出生児を成熟させ交配した結果,用量
に応じた着床前損失率のの増加が受胎能低下に関連して認められた。
リネゾリド
原
5.3 Preclinical Safety Data
Linezolid decreased fertility and reproductive performance of male rats at exposure levels
approximately equal to those expected in humans. In sexually mature animals these effects
were reversible. However, these effects did not reverse in juvenile animals treated with
linezolid for nearly the entire period of sexual maturation. Abnormal sperm morphology in
testis of adult male rats and epithelial cell hypertrophy and hyperplasia in the epididymis were
noted. Linezolid appeared to affect the maturation of rat spermatozoa. Supplementation of
testosterone had no effect on linezolid-mediated fertility effects. Epididymal hypertrophy was
not observed in dogs treated for 1 month, although changes in the weights of prostate, testes
and epididymis were apparent.
Reproductive toxicity studies in mice and rats showed no evidence of a teratogenic effect at
exposure levels 4 times or equivalent, respectively, to those expected in humans. The same
linezolid concentrations caused maternal toxicity in mice and were related to increased
embryo death including total litter loss, decreased fetal body weight and an exacerbation of
the normal genetic predisposition to sternal variations in the strain of mice. In rats, slight
maternal toxicity was noted at exposures lower than expected clinical exposures. Mild fetal
toxicity, manifested as decreased fetal body weights, reduced ossification of sternebrae,
reduced pup survival and mild maturational delays were noted. When mated, these same
pups showed evidence of a reversible dose-related increased in pre-implantation loss with a
corresponding decrease in fertility.
Linezolid and its metabolites are excreted into the milk of lactating rats and the concentrations
observed were higher than those in maternal plasma.
Linezolid produced reversible myelosupression in rats and dogs.
Preclinical data, based on conventional studies of repeated-dose toxicity and genotoxicity,
revealed no special hazard for humans beyond those addressed in other sections of this
Summary of Product Characteristics. Carcinogenicity / oncogenicity studies have not been
conducted in view of the short duration of dosing and lack of genotoxicity in the standard
battery of studies.
6. PHARMACEUTICAL PARTICULARS
6.1 List of Excipients
Tablet core:
Microcrystalline cellulose (E460)
Maize starch
Sodium starch glycollate type A
Hydroxypropylcellulose (E463)
Magnesium stearate (E572)
文
和
訳
ブドウ糖一水和物
クエン酸ナトリウム(E331)
無水クエン酸(E330)
塩酸(E507)
水酸化ナトリウム(E524)
注射用水
(注射用液)
ショ糖
マンニトール(E421)
結晶セルロース(E460)
カルボキシメチルセルロースナトリウム(E466)
アスパルテーム(E951)
コロイド状二酸化ケイ素 (E551)
クエン酸ナトリウム(E551)
キサンタンガム(E415)
安息香酸ナトリウム(E211)
無水クエン酸(E330)
塩化ナトリウム
甘味剤 (果糖,麦芽デキストリン,グリチルリチン酸アンモニウム,ソルビトール)
オレンジ,オレンジクリーム,ペパーミント,バニラフレーバー(アセトン,アルフ
ァトコフェロールアセトアルデヒド,アニスアルデヒド,β-カリオフィレン,n-酪
酸,ブチルブチリル乳酸,δ-デカラクトン,ジメチルベンジルD-ビニルアセテート,
エチルアルコール,酪酸ブチル,エチルマルトール,エチルバニリン,フラニール,
グレープフルーツテルペン,ヘリオトロピン,マルトデキストリン,トウモロコシデ
ンプン,モノメチルコハク酸,オレンジアルデヒド,オレンジ油 FLA CP, オレンジ
油バレンシア 2X,オレンジ油バレンシア 5X,オレンジエッセンス油,カルボニル
オレンジ果汁, オレンジテルペン,ペパーミントエッセンシャル油,プロピレング
Page57
Glucose monohydrate
Sodium citrate (E331)
Citric acid anhydrous (E330)
Hydrochloric acid (E507)
Sodium hydroxide (E524)
Water for injections
(Solution for injection)
Sucrose
Mannitol (E421)
Microcrystalline cellulose (E460)
Carboxymethylcellulose sodium (E466)
Aspartame (E951)
Anhydrous colloidal silica (E551)
Sodium citrate (E331)
Xanthan gum (E415)
Sodium benzoate (E211)
Citric acid anhydrous (E330)
Sodium chloride
Sweetners (fructose, maltodextrin, monoammonium glycyrrhizinate, sorbitol)
Orange, Orange Cream, Peppermint, Vanilla flavourings (acetoin, alpha tocopherols
acetaldehyde, anisic aldehyde, beta-caryophyllene, n-butyric acid, butyl butyryl lactate,
decalactone delta, dimethyl benzyl carb acetate, ethyl alcohol, ethyl butyrate, ethyl maltol,
ethyl vanillin, furaneol, grapefruit terpenes, heliotropin, maltodextrin, modified food starch,
monomethyl succinate, orange aldehyde, orange oil FLA CP, orange oil Valencia 2X, orange
oil 5X Valencia, orange essence oil, orange juice carbonyls, orange terpenes, peppermint
essential oil, propylene glycol, tangerine oil, vanilla extract, vanillin, water)
(Oral suspension)
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
フィルムコート部:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E464)
酸化チタン(E171)
マクロゴール 400
カルバルナロウ(E903)
赤インク
酸化鉄(赤色)
(E172)
(600mg 錠,400mg 錠)
リネゾリド
原
Film coat:
Hypromellose (E464)
Titanium dioxide (E171)
Macrogol 400
Carnauba wax (E903)
Red ink
Red iron oxide (E172)
(600mg Tablet/400mg Tablet)
文
6.2 Incompatibilities
Not applicable
(600mg Tablet/ 400mg Tablet)
和
訳
リコール , タンジュリン油,バニラエッセンス,バニリン,水)
(経口懸濁剤)
6.2 配合禁忌
該当なし
(600mg 錠/400mg 錠)
Zyvoxid / Linezolid / Gabriox solution for infusion is known to be physically incompatible
with the following compounds: amphotericin B, chlorpromazine hydrochloride, diazepam,
pentamidine
isethionate,
erythromycin
lactobionate,
phenytoin
sodium
and
sulphamethoxazole / trimethoprim. Additionally, it is chemically incompatible with
ceftriaxone sodium.
(Solution for infusion)
ザイボックス/リネゾリド/ガブリオックスの注射用溶液は,以下の薬剤と配合禁忌
である:アムホテリシン B,塩酸クロルプロマジン,ジアゼパム,イセチオン酸ペン
タミジン,ラクトビオン酸エリスロマイシン,フェニトインナトリウム,スルファメ
トキサゾール・トリメトプリム。さらに,セフトリアキソンナトリウムとは化学的に
配合禁忌である。
(注射用液)
Not applicable
(Oral suspension)
6.3 Shelf Life
2 years
(600mg Tablet/ 400mg Tablet)
Before opening: 3 years.
After opening: From a microbiological point of view, unless the method of opening precludes
the risk of microbial contamination, the product should be used immediately. If not used
immediately, in-use storage times and conditions are the responsibility of the user.
(Solution for infusion)
Before reconstitution: 2 years.
After reconstitution: 3 weeks.
(Oral suspension)
6.4 Special Precautions for Storage
No special precautions for storage.
(600mg Tablet/ 400mg Tablet)
Store in the original package (overwrap and carton) until ready to use.
(Solution for infusion)
該当なし
(経口懸濁剤)
6.3 有効期間
2年
(600mg 錠,400mg 錠)
開封前:3 年
開封後:生物学的観点から,開封した場合,微生物汚染リスクを妨げることが出来な
いので,製剤は速やかに使用するべきである。すぐに使用しない場合は,使用中の保
管時間および状態は,使用者の責任である。
(注射用溶液)
溶解前:2 年
溶解後:3 週
(経口懸濁剤)
6.4 貯蔵時の特別な注意
貯蔵時の特別な注意はない。
(600mg 錠/400mg 錠)
使用までオリジナル包装(オーバーラップおよび外函)内で貯蔵すること
(注射用溶液)
Page58
添加物をこの溶液に入れるべきではない。 リネゾリドが他の薬剤と併用される場合
は,各々の薬剤を各々の指示に従って別々に投与されるべきである。
同様に,同じ点滴チューブでいくつかの薬剤を連続して投薬する場合,リネゾリド投
与前および後に,適切な注射溶液を点滴チューブに流すこと(セクション 6.6 参照)
。
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
Additives should not be introduced into this solution. If linezolid is to be given
concomitantly with other drugs, each drug should be given separately in accordance with its
own directions for use. Similarly, if the same intravenous line is to be used for sequential
infusion of several drugs, the line should be flushed prior to and following linezolid
administration with a compatible infusion solution (see section 6.6).
リネゾリド
原
文
和
訳
100 錠含有のポリプロピレンスクリューキャップ付き白色 HDPE ボトル(病院用)。
Note:
The above bottles may also be supplied in “hospital packs” of:
*5 or 10.
注記:
上記ボトルを*5 錠又は 10 錠入りの「病院包装」で供給する場合もある。
Polyvinylchloride (PVC)/foil blisters of 10 tablets packaged in a box.
either 10*, 20*, 30, 50 or 60 tablets.
Polyvinylchloride (PVC)/foil blisters of 10 tablets packaged in a box.
tablets (for hospital use only).
Note:
The above boxes may also be supplied in “hospital packs” of 5 or 10.
Each box contains 箱包装の 10 錠入りポリ塩化ビニル(PVC)/ホイルブリスター。各箱には 10*,20*,
30,50,60 錠のいずれかを含有する。
Each box contains 100 箱包装の 10 錠入りポリ塩化ビニル(PVC)/ホイルブリスター。各箱に 100 錠含有
(病院用)。
注記:
上記の箱を*5 錠又は 10 錠入りの「病院包装」で供給する場合もある。
Not all package sizes may be marketed.
全ての包装サイズが市販されていない場合もある。
(600mg Tablet/ 400mg Tablet)
(600mg 錠,400mg 錠)
Single use, ready-to-use, latex-free, multilayered (inner layer: ethylene propylene copolymer 調整不要の使い切り,ラッテクスフリー,多層構造フィルム(内構造:エチレンプロ
and styrene/ethylene butylene/styrene copolymer; middle layer: styrene/ethylene ピレンコポリマー,スチレン/エチレン ブチレン/スチレンコポリマー;中間構
butylene/styrene copolymer; outer layer: copolyester) film infusion bags sealed inside a foil 造:スチレン/エチレン ブチレン/スチレンコポリマー;外構造:コポリエステ
laminate overwrap. The bag holds 300 ml solution and is packaged in a box. Each box ル)の注射用バックで,ラミネートホイル製の外袋で包装されている。
バックには 300 ml の溶液が含まれており,箱に包装されている。各々の箱には 1*,
contains 1*, 2**, 5, 10, 20 or 25 infusion bags.
2**, 5, 10, 20 または 25 の注射用バックが含まれている。
注記:
上記の箱を「病院包装」で供給する場合もある。
*5,10,20 バック
**3,6,10 バック
Not all package sizes may be marketed.
(Solution for infusion)
全ての包装サイズが市販されていない場合もある。
(注射用溶液)
Page59
Note:
The above boxes may also be supplied in “hospital” packs of:
*5, 10 or 20
**3, 6 or 10
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
White, HDPE bottle with a polypropylene screw cap containing 100 tablets (for hospital use
only).
リネゾリド
原
溶解前:容器はしっかり封をして保管
Before reconstitution: Keep the container tightly closed.
溶解後:容器は外函の中で保管
After reconstitution: Keep the container in the outer carton.
(経口懸濁剤)
(Oral suspension)
6.5 Nature and Contents of Container
6.5
容器の種類と内容物
White, HDPE bottle with a polypropylene screw cap containing either 10*, 14*, 20*, 24, 30, 10*,14*,20*,24,30,50,60 錠のいずれかを含有する,ポリプロピレンスクリュ
50 or 60 tablets.
ーキャップ付き白色 HDPE ボトル。
文
Note:
The above bottles may also be supplied in “hospital packs” of 5 or 10.
Not all package sizes may be marketed.
(Oral suspension)
和
訳
呼び容積 240mL の琥珀色,TypeⅢのガラスボトルに 66g の経口懸濁剤が含まれてい
る。各々のボトルは,ポリプロピレン製の子供用安全スクリューキャップがあり,2.5
mL/5mL の計量用スプーンが付属されている。
注記:
上記のボトルを 5 本または 10 本入りの「病院包装」として供給する場合がある。
Zyvoxid / Linezolid / Gabriox solution for infusion is compatible with the following solutions:
5% glucose intravenous infusion, 0.9% sodium chloride intravenous infusion, Ringer-lactate
solution for injection (Hartmann’s solution for injection).
(Solution for infusion)
ザイボックス/リネゾリド/ガブリオックス注射用溶液は,以下の溶液と配合変化を
起こさない:5%ブドウ糖静注液,0.9%塩化ナトリウム静注液,リンゲル−乳酸注射
用溶液(ハルトマン注射用溶液)
(注射用溶液)
Loosen the granules and reconstitute using 123 ml water in two approximately equal aliquots
to produce 150 ml oral suspension. The suspension should be vigorously shaken between
each addition of water.
123mL の水をおおよそ2分割して用い,顆粒がなくなるように溶解し,150mL の経
口懸濁をを調整する。懸濁剤は,水を入れるごとに強く振る。
Before use, gently invert the bottle a few times. Do not shake.
(Oral suspension)
7 MARKETING AUTHORISATION HOLDER
使用前に,数回ボトルをやさしく転倒させる。振ってはいけない。
(経口懸濁剤)
7.販売承認保持者
8.
8.販売承認番号
9. 承認の初回承認/更新年月日
10. DATE OF REVISION OF THE TEXT
5Aug2005
10 本文改訂年月
2005 年 8 月 5 日
Page60
9. DATE OF FIRST AUTHORISATION/RENEWAL OF THE AUTHORISATION
1.6.2.2 欧州連合(EU)製品情報概要
6.6 Instructions for Use and Handling
No special requirements.
(600mg Tablet/ 400mg Tablet)
For single use only. Remove overwrap only when ready to use, then check for minute leaks
by squeezing the bag firmly. If the bag leaks, do not use as sterility may be impaired. The
solution should be visually inspected prior to use and only clear solutions, without particles
should be used. Do not use these bags in series connections. Any unused solution must be
discarded. Do not reconnect partially used bags.
全ての包装サイズが市販されていない場合もある。
(注射用懸濁剤)
6.6 適用上及び取扱い上の注意
特別な必要事項はない。
(600mg 錠,400mg 錠)
使い切りバックである。使用前に外袋を外し,バックを強く押し,液漏れの有無を確
認する。もし液漏れがある場合には,無菌性が損なわれているかもしれないので,使
用しないこと。溶液は,使用前に視覚的に不溶物がなく透明な溶液であることが確認
されたものを使用すべきである。これらのバックを連結使用しないこと。未使用溶液
は廃棄すること。一部使用したバックを再接続しないこと。
MARKETING AUTHORISATION NUMBER
リネゾリド
原
Amber, Type III glass bottles with a nominal volume of 240 ml containing 66 g granules for
oral suspension. Each bottle has a polypropylene, child resistant screw cap and is packaged
in a box with a 2.5 ml/5 ml measuring spoon.
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