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くらしと情報~ネットワーク社会に生きる私たち
第5学年社会科学習指導案 1 くらしと情報~ネットワーク社会に生きる私たち 2 単元について (1) 子どもの実態 子どもたちは、4月から日本の国土や気候の特徴について学習した。そして、人々がそ れらの特徴を生かして、工夫して生活したり農業を行ったりしていることについて、教科 書や資料集、インターネット等を活用して調べる活動を通して理解した。特に、「米作り のさかんな庄内平野」の学習では、農家の人が消費者のニーズを知り、それを生かした米 作りをしていることがわかった。 また、生産地と消費地を結ぶ運輸などの働きの学習では、インターネット等の情報を活 用して、出荷する量や時期を判断していることも理解した。 本単元では、身の周りにあふれているさまざまな情報の中から、必要な情報を有効に活 用することの大切さと情報を発信する側の役割、情報を受け取る側の正しい判断の必要性 について考えさせ、情報を有効に活用する力をつけさせたい。 そこで、情報について、子どもたちがどんな意識をもっているのか調べるために、アン ケート調査を行った。 1 あなたにとって情報は必要だとおもいますか。 はい 99.2% いいえ 0.7% (理由) (理由) ・世の中のことがわかるから。 79人 ・なくても平気。 1 人 ・情報がないと困るから。 129人 ・危険な時必要。 8人 ・勉強に役立つ。 6人 2 あなたは、どういうものが情報だと思いますか。 ・ニュース 48人 ・天気予報 21人 ・身近なこと 10人 ・生活に必要なもの 6人 ・交通情報 4人 ・知らなかったこと 4人 ・放送されるもの 3人 ・役に立つこと 3人 ・日本や世界のこと 3人 上記の結果から、子どもたちは、 「情報とは、自分の知らないことを知らせてくれるものである」 という認識をもち、情報の必要性について漠然とではあるが、理解していることがわかる。その 中で、 「情報」と子どもたちが捉えているものは、ニュースや天気予報で代表されるように、自分 が知らないことを知らせてくれるものであることがわかった。児童名簿に記入してあるような住 所や氏名、電話番号については、情報であるという認識は薄いようである。 次に、子どもたちは、どこからどんな情報を得ているのか調べた。 1 3 あなたは、どこから、どんな情報をとっていますか。 どこから どんな情報 ① テレビ ・ニュース ・スポーツ ② 新聞 ・ニュース ・スポーツ ③ インターネット ・学習の資料 17人 ・ニュース 17人 ・スポーツ ・芸能関係 6人 ・店や遊園地の営業時間 4人 ・品物のカタログ ・バスや電車の時刻表 1人 ・使っていない。 32人 ④ ラジオ ・天気予報 ・災害の速報 ・使っていない。 ⑤ 辞典 ・知らない言葉の意味 66人 ・漢字 ⑥ 本 ・世の中のこと 13人 ・昔のこと ・ゲーム情報 1人 ・言葉 ・物語 1人 ・遊びのこと ・使っていない。45人 9人 ・スポーツ 1人 ・ペットのこと 1人 ・本当にあったこと。 ⑦ 携帯電話 ・ニュース 18人 ・バスや電車の時刻 1人 8人 ・人からの情報 1人 ・使っていない。 ⑧ チラシ ・品物の値段 ・店 ⑨ 看板・ポスター ・行事やイベントの情報 27人 ・危険なところ ・地図 1人 ・買い物(店) 80人 9人 58人 11人 ・天気予報 ・豆知識 40人 4人 ・テレビ番組欄を見る。30人 ・天気予報 ・最新のこと 6人 ・昔あったこと 15人 ・ニュース 3人 ・音楽を聴く。 54人 7人 2人 8人 ・交通情報 3人 3人 ・商品のコマーシャル1人 5人 ・天気予報 ・占い 52人 1人 13人 5人 ・使っていない。 36人 2人 1人 1人 4人 46人 ・料理 1人 ・使っていない。 33人 2人 ・不審者情報 1人 4 あなたが一番よく使っている情報源はなんですか。 ①テレビ 106人 ②インターネット 14人 ③新聞 12人 ⑤ 本 3人 ⑥雑誌 1人 ⑦携帯電話 1人 2人 ④ラジオ 3人 ⑧その他(チラシ)1人 以上の結果から、テレビは、子どもたちの生活に根付いているものであり、日頃から慣 れ親しんでいることがわかる。しかし、その利用はニュースや天気予報など、狭い範囲に 限られている。インターネットについては、学校で調べ学習で使って葉いるものの、子ど もたちは慣れ親しんでいるとは言えない。 また、テレビからは、常に自分が必要としている情報が得られるとは限らないが、イン ターネットからは、必要な情報を検索して取捨選択することができる。子どもたちはそれ ぞれのメディアの特徴を知り、 使い分けているのではないかと考え、 アンケートをとった。 5 それぞれの情報源のよいところは、どんなところですか。 情報源 よいところ ① テレビ ・動画や音がありわかりやすい。 68人 ・最新の情報 28人 ・詳しく情報量が多い。 28人 ・録画により過去のこともわかる。 3人 ② 新聞 ・読みたいところがいつでも読める。 39人 ・過去のこともわかる。 3人 ・持ち歩ける。 1人 ③ インターネット ・知りたいことがわかる。 ・情報が速い。(最新の情報) ・ニュースがまとめてある。 2 ・くわしい。 ・テレビにない情報がある。 22人 1人 15人 ・情報量が多い。 13人 5人 ・読みたいところを大きくできる。1人 1人 ④ ラジオ ・目が不自由な人も利用できる。 4人 ・いつでも使える。 4人 ・緊急の時便利 ・手軽に使える。 4人 2人 ⑤ 本 ・くわしくわかる。 11人 ・いろいろな人の考えがわかる。 5人 ・何度でも読める。 1人 ・わかりやすい。 1人 ・好きな時に読める。 ・自分で情報を選べる。 ・持ち歩ける。 9人 4人 1人 ⑥ 雑誌 ・写真等がありわかりやすい。 ・持ち歩ける。 ・最新情報がわかる。 ・いろいろな情報がある。 5人 ・今流行していることがわかる。 1人 ⑦携帯電話 ・すぐに見られる。 ・速報がわかる。 ・停電していても使える。 ・音で知らせてくれる。 9人 1人 1人 12人 4人 1人 1人 ・インターネットにつなげる。 ・持ち運べる。 ・いろいろな話が聞ける。 7人 4人 1人 以上のアンケートの結果から、子どもたちは、それぞれのメディアの特徴を知り、その よさを理解していることがわかる。しかし、それは、情報を受けとる側としての立場でし かない。インターネットや携帯電話は、自分の知りたい情報を得るという場合には大変便 利である。しかし、子どもたちは、インターネットの情報の信頼性を疑わずに使っている 場合が多い。本単元の学習を通して、情報を正しく使う判断力を育てたい。 また、情報を受け取る側としてだけでなく、発信する側として、守らなければいけない モラルについても考えさせたい。 最後に、子どもたちが情報発信者として、どの程度の知識や経験があるか調査した。 6 あなたは自分の携帯電話を持っていますか。 持っている。 (69人) 持っていない。(69人) 7 携帯電話でよくしていることは何ですか。 ①通話(63人)②メール(59人)③インターネット(2人)④お財布携帯(1人) 8 次の言葉を知っていますか。経験したことがありますか。 言葉 知っている 知らない 経験したことがある 115人 23人 14人 フェイスブック SNS 68人 70人 5人 チャット 51人 87人 5人 ツイッター 103人 35人 7人 ブログ 109人 29人 12人 アメーバピグ 以上の結果から、子どもたちの半数が携帯電話を持ち、通話だけでなくメールをしてい ることがわかった。メールの相手は家族である場合がほとんどであった。しかし、学年が 進むにつれて、友達との間のメールが増加すると思われる。その場合、表情を見ながらす る対話と異なり、顔が見えないだけに、ちょっとした言葉の遣い方によってトラブルにな ることが考えられる。本単元を通して、メールや SNSなどでは不用意な言葉や情報発信 が、本人の意図したように伝わらず、トラブルの元になることもあるということを理解さ せていきたい。 また、インターネットを使って流した情報は、不特定多数に知られることとなり、訂正 はほとんど不可能になり大きな影響を与えることをわからせ、情報を安全に活用していけ る子どもを育てていきたい。 3 (2)単元のねらい ①本単元と学習指導要領の関係について 本単元は、学習指導要領第5学年目標(2) 「我が国の産業の様子、産業と国民生活との関 連について理解できるようにし、我が国の産業の発展や社会の情報化の進展について、次の ことを調査したり資料を活用したりして調べ、情報化の進展は国民生活に大きな影響を及ぼ していることや情報の有効な活用が大切であることを考えるようにする。」、に関する内容 (4) 「我が国の情報産業や情報化した社会の様子について、次のことを調査したり資料を活 用したりして調べ、情報化の進展は国民の生活に大きな影響を及ぼしていることや情報の有 効な活用が大切であることをかんがえるようにする。」に基づいて設定した。 本単元では、内容を以下のように三部に分けて学習を進めていく。 第一次 「情報産業とわたしたちのくらし」 第一次では、マスメディアとわたしたちの 関わりについて学習する。多くの子どもたち がテレビから情報を得ている。そこで、今年 開催されたロンドンオリンピックを導入と して、テレビ番組制作の過程や工夫について 学習していく。普段何気なく見ているテレビ からは、働く人の姿は見えないが、学習を通 して、多くの人が携わっていることを知らせ たい。また、各メディアの利点や短所を知る ことで、有効に情報を得ることができるよう にさせたい。 第二次 「社会を変える情報」 第二次では、情報ネットワークについて学習す る。子どもたちは「情報」というと、テレビや 新聞でのニュース番組といったイメージがあ る。そこで、わたしたちの身近なところでも、 情報ネットワークが、暮らしを便利にしている ことに気付かせるため、ウェザーニュースでの ネットワークについて学習する。ネットワーク を利用した正確な予報、利用者も参加しての情 報発信など、教材として適していると考えた。 学習の中で、天気予報が、わたしたちだけでな く、いろいろな人の生活に役立っていることに も気付かせたい。 第三次 「情報を生かすわたしたち」 第三次では、学習してきたことをもとに、どのように情報を生かしていけばよいか学習する。 インターネットで生活が便利になった反面、ネット犯罪や、インターネットでのいじめが増えて いる。ツイッターでの黒人差別問題を例に、インターネットのマイナス面も学習することで、イ ンターネットの使い方について話し合う。その中で、必要な情報を選んで受け取ることの大切さ や、情報を発信する側の責任についても理解させたい。 第一次~第三次までの学習を通して、身の回りにあるたくさんの情報の中から必要なもの を選んで受け取り、上手に活用することで、これからの情報社会で、適切に行動できるよう な能力や態度を育てていきたい。 ②単元の目標 (関心・意欲・態度) ・情報産業とわたしたちの生活への関わりに関心をもち、意欲的に調べたり、情報を有 効に活用したりしようとしている。 ・情報手段の利点や問題点について積極的に調べるとともに、どのように情報を活用し ていけばよいかについて意欲的に考えることができる。 (思考・判断・表現) ・様々な情報産業が、わたしたちの生活の向上に大きな影響を与えていることについて 考えることができる。 4 ・情報化の利点や問題点について考え、自分の考えを、根拠を明確にしながら話すこと ができる。 (技能) ・情報産業とわたしたちの生活との関わりや、マスメディアについて、各種の資料から 必要な資料を選んで活用し、調べることができる。 ・各種の資料から、ウェザーニュースで活用されているネットワークの仕組みについて 読み取ることができる。 (知識・理解) ・マスメディアや、様々な情報産業それぞれの特徴を知り、わたしたちが生活の中でそ れらを有効に活用していることを理解することができる。 ・情報ネットワークが、至る所で活用されていて、私たちの生活を便利にしたり、豊か にしたりしていることを理解することができる。 ・情報には、便利なものだけでなく、わたしたちに不利益を与えるものがあることを知 り、活用するためには責任が伴うことを理解することができる。 3 研究主題との関わり (1) 「おもしろく」と「力がつく」の関係について 【問題発見力】 ・今年に行われたオリンピックの資料を見せることで、興味・関心がもてるようにする。 (教材) ・子どもたちにも身近な天気予報を取り上げることで、興味・関心がもてるようにする。 (教材) 【追究力】 ・調べ学習用に自作の資料を用意することで、進んで調べ学習に取り組むことができるよ うにする。 (教材) ・何を、どうやって調べるかを明確にすることで、進んで調べ学習に取り組むことができ るようにする。 (方法) 【表現力】 ・考えの根拠になるような資料を用意することで、自分の考えの根拠を明確にして書いた り、話し合ったりできるようにする。 (教材)(協同) 【社会的判断力】 ・様々なメディアの特徴を理解することで、必要に応じて適切なメディアを選ぶことがで きるようにする。 (教材)(方法) ・ウェザーニュースの情報がさまざまなところで活用されていることから、情報ネットワ ークの発達が、自分たちの生活に影響を及ぼしていることを考えさせる。(方法) ・社会が情報化したことについて、良い面と悪い面の両方を考えさせることにより、多面 的に考え、適切な判断ができるようにする。 (協同)(方法) (2)言語活動の場の工夫について ○単元の終末に、情報化した社会の良い面と悪い面についてクラスで話し合う場面を設定す る。情報化したことにより、便利になったことや、できるようになったことばかりではな く、悪用されていたり、悪影響が出ていたりする事実も認識し、 「どのようなことに気をつ けてインターネットや携帯電話を利用していったらよいのだろう」というテーマで話し合 い、クラスのネチケットを作る活動をする。ロンドンオリンピックで実際に起きた事を例 に出し、ネチケットを作る活動をする中で、 「どうして気をつけなければいけないのか」を 考える機会にする。情報を受け取ったり、発信したりする時に注意することについて自分 の考えと友だちの考えを交流することで、メディアリテラシーについての意識を深める。 5 4 指導計画(14時間扱い) 次 場の構成 第 一 次 情 ① 報 産 業 と わ た し た ち の く ら し 主 な 学 習 活 動 資料1 ロンドンオリ ンピック開会 式の資料 ・ロンドンオリンピックだ。 ・夏休みにテレビでたくさん見たよ。 ・日本選手が活躍したね。 ・夜中に見て寝不足になったよ。 資料2 ロンドン‐東 京間の距離、時 差、飛行時間 ・ロンドンから東京までの距離は1万キロちかくあ るんだね。 ・時差は8時間もあるよ。 ・飛行機でも12時間かかるんだって。 ○すごく離れているんだね。 資料3 ロンドンオリ ンピック の LIVE 中 継 の 時間差 ・オリンピックの映像が、ロンドンから東京まで0. 48秒で届くんだ。 ○どうしてこんなにはやく映像がとどけられるのだ ろう。 ○なにか工夫をしているのかな。 評 価 ※オリンピ ックの中 継映像が どのよう にして私 たちに届 くのかに ついて関 心を持っ ているか。 どうしてこんなにはやく映像がとどけられるのだろう。 ・予想しよう 資料4 人工衛星の写 真 資料5 海底ケーブル の地図 ・まとめよう ② ○衛星をつかってとどけているのでは。 ○インターネットをつかっていると思う。 ○海にケーブルを通しているって聞いたことある よ。 ・宇宙にある衛星を使って映像を飛ばしているんだ ね。 ・海底ケーブルもつかっているんだ。 ○お金がたくさんかかりそうだね。 ・衛星やケーブルの使用料があるんだ。 ○おかげで LIVE の映像が見られるんだね。 ロンドンの映像は、衛星や海底ケーブルを使って、 瞬時に日本へと送られる。日本は衛生や海底ケーブ ルで世界とつながっている。 資料6 報 道 番組 N ス タ の映像(TBS) ・いろいろなニュースがわかるね。 ・映像もたくさんあったよ。 ○生放送かな。 資料7 報道番組のス タジオの写真 ・10人映っている。 ○こんなにたくさんのカメラが必要なの。 ○監督のような人もいるんじゃない。 6 ※テレビ番 組を作る ために、ど のような 努力をし ているか、 自分なり の予想を 持ててい るか。 資料8 N ス タ に 関わ る 人の数 ・え!?多いときで約600人もいるの? ○写真に映っていないのにどこにいるの。 ○こんなにたくさんの人でどんなことをするのか な。 報道番組を作るのに、なぜこんなにたくさんの人が関わっているのだろう。 ・予想しよう ③ ・調べよう ・発表しよう ④ ・まとめよう 資料9 テレビのメデ ィアとしての 特徴 資料10 テレビ以外の メディア ・ラジオ ・新聞 ・雑誌 ・インターネット ⑤ ○カメラマンがたくさんいると思う。 ○テレビ局の中だけではなく、取材に行っている人も いるんじゃないかな。 ○いろいろな映像をつなぎ合わせている人もいると 思う。 ○アナウンサーの人が交代で出ているかもしれない。 (ひとり調べ) ・情報収集、編集会議、取材、原稿作成、映像の編集、 放送のながれで番組がつくられている。 ・1時間のニュースを作るのにおよそ100人以上の 人たちが準備をしている。 ・8時間もかけて取材などの準備をする。 ○たくさんの時間と人手をかけているなんですごい。 ・役割分担をし、早く、正しく、わかりやすいニュー スにしている。 ・人権や公平公正さに気を配っている。 ・見る人の生活時間に合わせて番組を編成している。 ○いろいろなことに気を配りながら番組をつくって いるんだ。 テレビ局では、たくさんの時間と人手をかけて、視 聴者の立場に立って、いろいろなことに気を配りな がら、番組をつくっている。 ・知りたい情報を早く知ることができる。 ・動きと音声があってわかりやすい。 ・録画機や携帯を使えばいつでも見られる。 ・情報量が多い。 ○ものすごく便利だね。 ・ラジオはあまり聞かないなあ。 ・新聞は毎朝よく見るよ。 ・お父さんがいつも見てる。 ・雑誌は知りたい内容が詳しく書いてあるから、買っ てもらったよ。 ・インターネットはよく見る。 ・知りたい情報をすぐに知ることができるからとても 便利だね。 ○テレビでも十分なのに、なぜ他のメディアもあるん だろう。 7 ※テレビ番 組を作る ための工 夫や努力 について 理解でき る。 ているか。 テレビでも十分なのに、なぜ他のメディアもあるのだろう。 ・予想しよう ⑥ ・調べよう ・発表しよう ⑦ ・まとめよう 第 二 次 社 会 を 変 ⑧ え る 情 報 ○新聞は、どこでも見られるからじゃないかな。 ○知りたい情報を選べるからでは。 ・雑誌は知りたい情報が詳しくかかれているよ。 ○インターネットはテレビよりは遅いけど、新聞よ りは早いからじゃないかな。 ・ラジオはテレビとかが使えない時に役立ったな。 ○必要とする人がいるからじゃない。 (ひとり調べ) [ラジオ] ・情報が早い・持ち運びできる・双方向のやりとり ができない [新聞] ・半日から1日かかる・好きな時に好きな記事を・ 持ち運びできる・保存可能・詳しい情報 [雑誌] ・情報がおそい・好きな時に好きな記事を・持ち運 びできる・保存可能・専門的 [インターネット] ・スピードはさまざま・好きな時に好きな記事を・ 持ち運びできるものもある・保存可能・詳しいが 信頼性のない情報も ○それぞれのメディアにはそれぞれの特徴があり、 用途によって選ぶことができる。 ※テレビ以 外のメデ ィアの特 徴につい て関心を 持って調 べている か。 わたしたちは生活の中で、それぞれのメディアの特 徴をいかして使い分けることができる。使う人の必 要に応じて選ぶことができるから、テレビ以外にも さまざまなメディアが必要なんだ。 資料11 天気予報の資 料 ・よく見る天気予報だ。 ・全国の天気や気温がわかるね。 ○花粉や台風の情報もわかるよ。 資料12 ウェザーニュ ースの HP ・ゲリラ豪雨もわかるんだ。 ・地震速報や津波速報もわかるんだね。 ○いろいろな情報が見られてすごい 資料13 ウェザーニュ ースの会員数 ・利用者数は約160万人もいるんだ。 ○たくさんいるね。 ○お金を払ってまで知りたいのかな。 8 ※ウェザー ニュース がどのよ うにして 気象情報 を得てい るのか、自 分なりの 予想を持 てている か。 資料14 ウェザーニュ ースと気象庁 の1日の予報 発表回数の比 較 ・気象庁は一日に予報を3回しか発信しないがウェザ ーニュースは秒単位で発信している。 ○ウェザーニュースは常に新しい情報が発信されてい るみたい。 ○より正確な予報ができて便利だ ○どうやってはやく正確な天気予報ができるようにな ったのだろう。 ウェザーニュースは、どのようにしてはやく正確な天気を予報しているのだろう。 ・・予想しよう ⑨ ○天気の情報がすぐに入るようになったのでは。 ○各地に観測する人がいて情報を送っているのかも。 (ひとり調べ) ○観測する機械の性能が高まった。 ○情報をやりとりするシステムがあるのでは。 (ひとり調べ) ・発表しよう ⑩ (子どもが準備した 資料を使用する) 【情報の集め方】 ・高性能なレーダーがある。 ・ネットワークを使って、ユーザーから情報を集め ている。 【情報の知らせ方】 ・会員にメールで知らせている。 ・ホームページでは、常に新しい情報が見られるよ うにしている。 【情報の活用】 ・高校野球の大会にもウェザーニュースの情報が利 用されている。 ・習志野市も減災ネットに登録している。 ※ウェザー ニュース がどのよ うにして 気象情報 を得る方 法や工夫 について 理解して いるか。 ・携帯で情報を送ろう ・まとめよう ウェザーニュースのでは、ネットワークを利用して、 レーダーやユーザーから寄せられた情報をもとに、正 確な天気を予報している。天気の情報は、会社やお店 でも利用され、わたしたちの生活を便利にしている。 天気予報の他に情報ネットワークにはどのようなものがあるのだろう。 ・資料を見て 発表しよう ⑪ ・図書館では、ネットワークを使って本の検索や貸 し出しを行っている。 ・病院では、電子カルテのやりとりや、遠隔医療な どを行っている。 ・ネットワークを使って、防災情報を素早く流して 9 いるよ。 ・メールやツイッターなんかもできるようになった。 ・ ※ネットワ ークが私 たちの生 活のどの ような場 面に活か されてい るかにつ いて理解 している か。 ・まとめよう 資料15 身の回りにあ る情報 第 三 次 情報ネットワークはわたしたちの生活に多く利用さ れており、情報ネットワークが広がることで、わた したちの生活が豊かに便利になった。 ・テレビでよくコマーシャルをみるよ。 ・ダイレクトメールがうちによく届くね。 ・チラシをみて何を買おうか決めているよ。 ・携帯電話ではメールをよくするなあ。 ・ネットは調べ学習で便利だよ。 ⑫ 情 報 を 生 か す 資料16 インターネッ トや携帯電話 の普及率 ・インターネットがどんどん普及している。 ・携帯電話を持つ人がこんなにたくさんいるんだ。 ○便利だから増えているんじゃないかな。 インターネットや携帯が普及して何が便利になったのだろう。 ・予想しよう ・調べてみよう ・発表しよう ⑬ ・まとめよう 資料17 オリンピック の女子柔道選 手を中傷する 「ツイッター」 に関する記事 ○インターネットでは、知りたいことがすぐに調べ られるようになったと思う。 ○携帯電話でいつでもどこでも情報が手に入るよう になった。 ○知って欲しい情報を流すこともできると思う。 ・インターネットを通じて、知りたい情報がすぐに 手に入れられるようになった。 ・携帯電話の普及でいつでもどこでも手軽に様々な 情報が手に入るようになった。 ・ネットで世界中の人たちとつながるようになった。 インターネットや携帯電話が普及して、世界とつな がり、知りたいことをすぐに調べられたり、情報が 手軽に手に入れられたりできるようになった。 ・ロンドン五輪でブラジルの選手が負けたんだ。 ・ 「多数に書き込まれた」と書いてあるから、ひとり の意見じゃないんだ。 ○悪口を大勢に言われたのと同じだね。 ○選手が怒る気持ちもわかるけど、書き方がよくな 10 いね。 ※インター ネットや 携帯電話 の普及が 生活をい かに便利 にしたか について 理解して いるか。 ※インター ネットや 携帯電話 の危険性 に気づき、 それを利 ⑭ 資料18 インターネッ ト犯罪やいじ めの件数の変 化のグラフ ・インターネットを使った犯罪やいじめがどんどん 増えているんだね。 ○なんとかしないといけないね。 ○使う人次第だと思うよ。 どのようなことに気をつけてインターネットや携帯電話を利用してい ったらよいのだろう。 ・自分の考えを話 し合おう ○一人ひとりが相手を傷つけないように気をつける べきだ。 ○無責任に使うと世界中の大勢の人が見ることにな り、訂正しようとしても訂正できない。 ○嘘の情報もネットで流れたら訂正できなくなる。 正確な情報しか書いてはいけない。 ○インターネットでクリックしたことは自分の責任 になる。 ・まとめよう 情報を発信するときは、相手の気持ちを考え、相手 を傷つけることは書かないようにすることが大事で ある。 情報を受信するときは、情報が正しくないこともあ るということを考え、むやみに信用しない。 11 5 本時の指導(2/14) (1)目標 ・報道番組の制作にたくさんの人が関わっている理由を予想することができる。 (思考・判断・表現) (2) 「おもしろく」と「力がつく」の関係について 本時は、報道番組ができるまでの過程に関心を持たせる場面である。そのため、報道番組 に関わる人の多さに着目した。1つの番組に、100人以上の人が関わっていることに気付 かせ、驚きをもたせることによって「なぜこんなにたくさんの人が関わっているのだろう」 という学習問題が出るようにしたい。 (3)展開 時配 発問と資料 10 資料6 報道番組の映像 (TBS N スタ) 10 ・アナウンサーの人 以外にどんな人が 関わっているか な。 資料7 スタジオの写真 資料8 N スタに関わる人 の数 主な学習活動 評価※と支援○ 1 報道番組を見て、気づいたことを発表す る。 ・いろいろなニュースがわかるね。 ・映像もたくさんあったよ。 ○生放送かな? ・5人の人が映っていたね。 ○ニュース番組 が、「報道番組」 と言われている ことを確認す る。 ○カメラマンがいるはずだよ。 ○監督みたいな人もいるんじゃないかな。 ・写真には10人も映っている! ・カメラがたくさんあるからだね。 ○こんなにたくさんカメラが必要なのかな? ・立っているだけの人もいる。 ○それが監督じゃない? ○補助資料とし て、資料6のキ ャプチャー画像 などを用意して おく。 ○驚きをもたせる ために、一度に 全ての資料を見 せるのではな く、人数の少な い資料から提示 していく。 ○え!?多いときで600人もいるの? ○写真には映っていないのに、どこにいるんだ ろう。 ○こんなにたくさんの人で何をするのかな? 報道番組を作るのに、なぜこんなにたくさんの人が関わっているのだろう。 20 5 ・予想しよう。 ・発表しよう。 2 予想をノートに書き、発表する。 ○カメラマンがたくさんいると思う。 ○テレビ局の中だけではなく、取材に行ってい る人もいるじゃないかな。 ○いろいろな映像をつなぎ合わせる人もいる と思うな。 ○アナウンサーの人が交代で出ているかもし れないよ。 ・何を調べたらいい ・どんな仕事があるのかな。 だろう。 ・報道番組ができるまでにどんなことをしてい るのか知りたいな。 12 ※報道番組の制作 に、たくさんの 人が関わってい る理由を予想し ているか。 ○人数だけでな く、どんなこと をしているかも 予想させる。 5 本時の指導(8/14) (1)目 標 ・ウェザーニュースの予報に関する資料を意欲的に読み取ろうとし、根拠をもって自分な りの予想を立てることができる。 (関心・意欲・態度) (2) 「おもしろく」と「力がつく」の関係について 子どもたちにとって身近な天気予報を取り上げることで、興味関心を持てるようにする。 普段テレビや新聞などで見ている気象情報や気象庁の予報とウェザーニュースの予報を 比較することで、ウェザーニュースの情報収集の工夫に目を向けさせたい。 (3)展 開 時配 5 15 発問と資料 資料11 天気予報の資 料 ・みんながよく見 ている天気予報 では、どんなこ とがわかるか な。 ・資料を見て考え た ことを発表しよ う。 資料12 ウェザーニュー スの HP 主な学習活動 1 自分たちが見ている天気予報を振り返る。 ・翌日や当日の天気・気温・湿度がわかる。 ・1週間の天気・気温がわかるよ。 ・花粉の量も予報していたね。 ・全国だけでなく、千葉県や習志野市の予報も わかるね。 2 発 資料を見てわかったことや気づいたことを 表する。 評価※と支援○ ○普段利用して いる天気予報 とウェザーニ ュースの HP の 内容とを比較 させることで、 ウェザーニュ ースの情報量 の多さを認識 させる。 ・ゲリラ雷雨もわかるんだ。 ※資料を意欲的 ・地震や津波速報もわかるんだね。 に読み取ろう ○いろいろな情報が見られてすごい。 としているか。 ・有料会員登録者数は約160万人もいるん ○ 1 6 0 万 人 の だ。 有料会員が具 資料13 ○多いな。 体的にイメー ウェザーニュ ○どうしてお金を払ってまで天気予報が知り ジできない子 ースの有料会 たいのだろう。 には、習志野市 員登録者数 ・気象庁は一日に予報を3回しか更新しないが の人口など身 ウェザーニュースは秒単位で更新している。 近な数字で想 資料14 ○ウェザーニュースは常に新しい情報が発信 起させる。 ウェザーニュー されているみたい。 スと気象庁の1 ○より正確な予報ができて便利だ 日の予報発表回 ○どうやってはやく正確な天気予報ができる ※ ウ ェ ザ ー ニ ュ 数の比較 ようになったのだろう。 ースが、どのよ ウェザーニュースは、どのようにしてはやく正確な天気を予報しているのだろうか。 15 うにして気象 ・予想しましょう。 3 予想をノートに書く。 情報を得てい ・予想について話 4 予想を話し合う。 るのかを、根拠 し合いましょ ○気象情報がすぐに入るようになったのでは。 をもって自分 う。 ○各地に観測する人がいるのかも。 なりに予想し ○観測する機械の性能が高まった。 ているか。 10 ・何を調べたら確 5 調べる内容を確認する。 ○根拠がもてな かめられるだろ ・どのくらい予報を出す機械があるのか。 い児童につい う。 ・ウェザーニュースの工夫について。 ては、ウェザー ・どのくらいの人が利用しているか。 ニュースの資 13 ・どうやって調べ たらいいかな。 6 調べ方を確認し、次時につなげる。 ・インターネットで調べる。 ・ウェザーニュースに取材する。 14 料をよく見さ せる。 5.本時の指導(10/14) (1)目標 ・ネットワークを利用して、生活がより便利になっていることを理解することができる。 (知識・理解) (2)「おもしろく」と「力がつく」の関係について 本時は、情報を双方向でやり取りするネットワークを活用することで生活が便利になって いることを理解する時間である。そこで、ウェザーニュースの情報がどこでどのように利用 されているか考える時間を設定した。また、ウェザーニュースからの情報が様々なところで 利用されている事実から、情報が早く正確になることで、生活がより便利になっていること に気付かせたい。 (3)展開 時配 30 発問と資料 主な学習活動 ウェザーニュースは、どのようにして早く正確な天気を予報 しているのだろうか。 ・調べたことを発 表しよう。 4 3 8 1.調べたことを発表する。 【情報の集め方について】 ・高性能なレーダーがあるよ。 ・ネットワークを使って、たくさんの人か (子どもが ら情報を集めています。 発表に必要 【情報の知らせ方について】 とした資料) ・会員にメールで知らせています。 ・ホームページでは、常に新しい情報が見 られるようにしています。 【情報の活用について】 ・高校野球の大会にもウェザーニュースの 情報が利用されています。 ・習志野市も減災ネットに登録している よ。 ・電車や飛行機などの交通にも利用されて いるよ。 ・送った情報を確 2.送った情報を確認する。 認しよう。 ・今の天気の情報 を送ってみよ う。 3.実際にウェザーニュースに天気の情報 を送る。 評価※と支援○ ○ウェザーニュースに現 在の天気の情報を送っ ておく。 ○見てわかりやすいよう に項目に分けて板書す る。 ○子どもが調べたことに 関する資料を提示する。 ○実際に天気の情報を送 信することによって、情 報ネットワークが自分 たちの身近なところと ・まとめと感想を 4.まとめと感想をノートに書く。 つながっていることに ノートに書き 気付くようにする。 ましょう。 ※情報が身近なところに ウェザーニュースでは、 (ネットワークを活用して多くの人 活用され、生活がより便 から寄せられた情報をもとに)正確な天気を予報している。 利になっていることが 天気の情報は、会社やお店など、多くの所で利用され、私 理解できているか。 たちの生活を便利にしている。 15 5 本時の指導(14/14) (1) 目標 ・情報の働きや意味を考え、情報を使う際のエチケットについて考えることができる。 (思考・判断・表現) (2)言語活動の場の工夫 本時では、携帯電話やインターネットの普及によりそれを利用する際の責任も大きく なっていることに気付かせ、インターネットを使う際のエチケットを話し合わせる。話 し合い活動を行うことにより、情報の受信者・発信者双方のモラルについて見方や考え 方を広げたり深めたりできるようにしたい。 (3)展開 時配 15 30 発問と資料 主な学習活動 評価※と支援○ 1今までの学習を振り返る。 ○前時の学習を想 ・携帯やインターネットは便利だ。 起させる。 2記事を読み、どんな内容なのか把握す ○30 日に柔道の試 る。 合があり、その日 ・ロンドンオリンピックでブラジルの選 のうちにツイッ 手が負けたんだ。 ターに大勢のつ ・記事には、どんなこ ・ 「多数により書きこまれた」と書いてあ ぶやきが書きこ とが書いてあるのだ るから、1 人の意見じゃないんだ。 まれた事実を読 ろう。 ○悪口を大勢に言われたのと同じだ。 み取らせる。 ○選手が怒る気持ちもわかるけど、書き ○携帯電話やイン 資料18 方がよくないんじゃないかな。 ターネットの普 インターネット犯罪 ・インターネットを使った犯罪やいじめ 及により関連す やいじめの件数の変 が増えている。 る犯罪も増加し 化のグラフ ○使う人しだいだと思う。 ていることに気 付かせる。 どのようなことに気をつけてインターネットや携帯電話を利 資料17 オリンピックの女子 柔道選手を中傷する 「ツイッター」 に関する記事 用していったらよいのだろう。 ・自分の考えを書こう。 3根拠を明確にして考えを書く。 ○一人ひとりが相手を傷つけないよう ・話し合おう。 に気をつけるべきだ。 ○無責任に使うと世界中の大勢の人が見 ることになり、訂正しようとしても訂 正できない。 ○うその情報も、ネットで流れたら訂正 できなくなる。正確に分かっているこ としか書いてはいけない。 ○人を差別しない。 ○乱暴な言葉を書かない。 ○インターネットでクリックしたこと は、自己責任になる。 ○チェーンメールは回さない。 情報を発信するときは、相手の気持ちを考え、相手を傷つ けることは書かない。 情報を受信するときは、情報が正しくないこともあるとい うことを考え、むやみに信用しない。 16 ○根拠が考えられ ない子どもには、 既習を想起させ る。 ○具体的にどんな ことをさすのか 考えさせ、伝わる ように表現させ る。 ※情報を発信した り受け取ったり するときのエチ ケットを考えよ うとしているか。 ○情報の与える大 きさを念頭に置 き、発信と受信、 両方の立場で考 えさせる。