Comments
Description
Transcript
ダウンロード
がん研究用製品特集 フナコシニュース 2016 年 10 月 1 日号(No.620) funakoshi news NEW メーカー名: TransGenex Nanobiotech, Inc NEW フロリダに拠点を置き,がん研究に有用な培養器材を扱うメーカーです。 URL: http://www.transgenex.com/ がん研究に有用な三次元培養用スキャフォールド FiSS“Tumoroid”Inducible Platform 製品ページ番号:65010 FiSS(Fiber-inspired Smart Scaffold)は,ポリマーベースの 3 次元培養器材 で,in vitro において簡便に,かつ大型のがんスフェロイド構造(Tumoroid) を誘導できます。in vivo に近似した腫瘍形成が可能なため,腫瘍形成・増殖に 対する阻害物質のスクリーニングに応用でき,蛍光顕微鏡・共焦点顕微鏡観察, フローサイトメトリー,腫瘍の形成や増殖阻害物質のスクリーニング,レポー ターアッセイなどに使用できます。 ディスクタイプとプレートタイプの製品があります。 Memo Tumoroid とは 細胞の凝集体はスフェロイド(spheroid)と呼ばれ,多細胞集団の細胞間相互作用を解析する ツールとして利用されてきましたが,内部の細胞の細胞死が誘導されやすいことや,長期的な 培養が難しいことなどの問題点が挙げられています。 従来のスフェロイド構造に比べて,FiSS プレート上でできるがん細胞凝集体は大型(500 um 以上)かつ長期培養が可能で,上皮間葉転換(EMT)が観察できます。腫瘍(Tumor)に近い 性状を示すことから,スフェロイドに対して Tumoroid と報告されました*。Tumoroid は, 特別な培地を必要とせず,がん細胞を FiSS に播種するだけで形成されるため,in vitro で in vivo に近似した腫瘍研究を行えるツールとして,期待されています。 4 *Girard, et al., PLoS One, 8, e75345, 2013. FiSS におけるがん細胞の Tumoroid 形成 特 長 使用例 ● 生体由来のがん細胞を用いて Tumoroid を形成できます。 ● 2~3 日で Tumoroid 形成が可能です。Tumoroid は細胞死を 伴わずに長期間(20 日間程度) ,500 μm 以上に成長します。 ● 三次元培養のため,多細胞間相互作用を観察することができま す。Tumoroid は一細胞由来ではありません。 ● Tumoroid をプレートから剥がす際にトリプシンは不要です。 ● 専用の培地や追加デバイスは不要です。 本誌に掲載されている製品はすべて研究用です 培養法 FiSS 培養 Tumoroid 他のスフェロイド 培 地 通常培地 TGF-beta または専用培地 生存期間 20 日間程度 最大 1 週間 最大 200 μm スフェロイド直径 500 μm 以上* 適 用 IHC, WB, PCR, CSCs IHC ドラッグスクリーニング 腫瘍の初期および スフェロイド形成の の標的 後期段階,EMT 阻害物質 早期段階 腫瘍マーカーアッセイ 容易 困難 灌流培養 容易 困難 *大きさは細胞種により異なります。 品 名 メーカー 商品コード 包装 / 価格(¥) FiSS Disc NEW TGN FiSS-16-006 TGN FiSS-16-012 TGN FiSS-16-024 96-well FiSS Plate NEW TGN FiSS-MP-096-1 TGN FiSS-MP-096-5 TGN FiSS-MP-096-10 6-well 12-well 24-well 10 discs / 207,000 10 discs / 92,000 10 discs / 46,000 LLC-1 細胞を FiSS 上で 4 日間培養し,Tumoroid を形成後に EMT 阻害物質である LY294002 を添加した。 図 A-B:LY294002 は濃度依存的に Tumoroid の成長を阻害し,細胞を分散させている ことがわかる。また高濃度では細胞死を誘導していることがわかる。 図 C:FiSS 上で LLC-1 の Tumoroid はビメンチンを発現し間葉系の性質を示すが,LY294002 の添加によって,E-カドヘリンを発現する上皮細胞に転換していることがわかる。 上記以外の使用例や FiSS で検証済みの細胞については… Tumoroid フナコシ 1 plate / 58,000 5 plates / 230,000 10 plates / 368,000 お問い合わせ先: 〈試薬〉TEL:03-5684-1620 / FAX:03-5684-1775 / e-mail:[email protected] 検索