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研究題目 3, 4- エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン お よ び 生 理 活 性 化 合 物 Artocarpinの 合 成 研 究 平 成 22年 度 三重大学大学院 博士前期課程 工学研究科 分子素材工学専攻 稲垣達彦 三重大学大学院 [.学研究科 目次 序論 本論 第一章 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT) 第一節 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン 第二節従来の (EDOT)の 性 質 と 用 途 3, 4 -エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 合 成 例とその問題点 第二章 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 合 成 第一節 (Z)-2・ブテン 1, 4・ ジ オ ー ル を 出 発 物 質 し て 用 い る 合 成 第二節 2, 3- ブ タ ン ジ オ ン を 出 発 物 質 と し て 用 い る 合 成 第三章 Artocarpinの 合 成 第一節抗酸化作用を持つ生理活性化合物 第二節 Artocarpinの 性 質 と 用 途 第三節 Artocarpinの 合 成 研 究 実験の部 総括 参考文献 謝辞 二二重大"f:大学│涜 工学研究科 1 3 序論 1 ) ~ 7) 有機化学とは有機化合物、つまり炭素を含む化合物の化学とみなさ れている。我々の身の回りには多くの有機化合物が存在しており動物 の体や衣服、食物、医薬品など我々を取り巻くほとんどがそれにあて はまる。 有 機 化 学 は 1828年 の Wohlerの 尿 素 合 成 を 一 つ の 区 切 り と し て 誕 生 した。有機化合物に関する知識は 1 8世 紀 に い た る ま で 極 め て 貧 弱 な 状 態であった。発酵、染色、石鹸の製造といった技術こそ古くから知ら れていたが、これらの技術に用いられる有機化合物のまとまった理論 はほとんどなかった。 1 8世 紀 の 末 に 近 づ く ま で 、 今 日 の 有 機 化 学 の 体 系の芽となるようなものはなかった。それまでは有機化合物の生成に は生物が関与する必要があるという生命力説が多くの学者の支持を受 けた。そんな中、 1827年、 ド イ ツ の Wohler は シ ア ン 酸 銀 と 塩 化 ア ン モニウムを反応させてシアン酸アンモニウムの合成研究をしていた。 しかし、彼が得たのはシアン酸塩の性質を全く示さない結晶であった。 AgOCN+NH l 4C . AgCl+NH 40CN Wohler は こ れ が シ ア ン 酸 ア ン モ ニ ウ ム の 異 性 体 で あ る 尿 素 で あ る ことを発見した。 NH 40CN • NH 2CONH 2 Urea この発見が生命力説に大きな打撃を与え、有機化合物が無機化合物 から合成できることが証明された。とはいえ、炭素を含む分子は人間 を含め生命体とは強い関係、を持っていることは確かである。実際、炭 素原子は人体の柔組織を構成する全ての分子の骨格を形成している。 そして、この生体内の分子は炭素原子だけで構成されているのではな く、窒素や酸素、硫黄原子などのヘテロ原子を含んでいる。多くの有 三主主大学大学院 r学 研 究 科 1 4 機化合物が人工的につくられ、以前には合成が不可能と考えられてき た複雑な天然物が反応理論を駆使して合成された。また天然には存在 しないような合成高分子や染料、農薬、医薬品などのファインケミカ ルズが盛んに合成された。 産業革命は繊維の加工を通じて酸・アルカリ工業の発展を促したが 同時に石炭・ターノレなどを原料として染料などを合成する合成化学の 発展をも促した。その結果多くの合成染料が開発されたが、他方では 高価な天然染料と同じものを合成しようとする研究も進められた。天 然染料の中でも代表的なものにインジゴがある。インジゴは当時、イ ンドからヨーロッパへ大量に輪入されていたが、 ドイツの化学者 Baeyer は 1865 年 ご ろ か ら そ の 合 成 を 目 的 と す る 研 究 を は じ め た 。 ま ず 彼 は イ ン ジ ゴ の 分 解 物 を 研 究 し て そ れ が 2つ の イ ン ド ー ル 核 を 持 つ こ と を 突 き 止 め 、 1878年 に オ ル ト ニ ト ロ ブ ェ ニ ル 酢 酸 か ら イ ン ジ ゴ を 合成することに成功した。 I n d i g o しかしながらこの合成法はどのように改良しでも、天然のインジゴ よりも安いコストにすることができず、工業化するのには不適当であ ると結論づけられた。しかし、その後の十数年間も続けられた開発競 争 の 末 、 1897年 パ ー デ イ ツ シ ェ ・ ア ニ リ ン 社 が ナ フ タ レ ン か ら の イ ン ジ ゴ の 合 成 の 工 業 化 に 成 功 し 、 1901 年 へ ヒ ス ト 染 料 会 社 で も ベ ン ゼ ン やアニリンを出発物質とするより安価で簡単な合成法の工業化に成功 二〈重大学大学院 : r~y: 研究科 1 5 した。このインジゴ合成の工業化によりインドの天然藍は市場から姿 を消すこととなった。また、引き続き開発されていたタール由来の合 成染料の研究開発もあいまって当時のドイツはほかの国々をはるかに しのぐ有機合成化学工業を築き上げていった。これらの激しい研究開 発の中で蓄積されたガス処理や触媒化学についての知識、複雑な有機 化合物の合成技術はその後の有機化学工業の礎となっただけではなく 当初の意図とはまったく異なった応用分野を見出すこととなる。それ が医薬品、農薬など生体に作用する薬品の合成である。 また、自然界に多く分布しているヘテロ環化合物は、すべての生命 体の代謝過程において決定的に重要な役割を果たしており、生命維持 に必須な化合物群である。多くのヘテロ環化合物は合成中間体として も利用価値が高く、理論有機化学の興味ある対象ともなってきた。こ れらの特徴は、ほとんど無限とも言いうる数のヘテロ環構造が可能で あり、それに付随した多彩な反応性や安定性が期待できるといった、 その多様性から来ているものと思われている。 これらのことから、今までに多くのヘテロ環の合成が検討され、現 在 ま で に Chemical A bstracts誌 に 掲 載 さ れ て い る 化 合 物 は 3370万 を 超えるが、その半分以上はヘテロ環化合物である。有機化学に登場す る主要な化合物群(脂肪族、炭素環およびヘテロ環化合物)の中では最 も 多 く 、 化 学 研 究 報 告 の 3分 の 2は ヘ テ ロ 環 に 関 す る も の で あ る 。 ヘ テロ環構築は天然物合成への応用が可能である。 様々な反応が開発され、様々な化合物を合成できるようになり、求 められるレベルも上がってきた中で、有機化学者には織烈な研究争い が宿命付けられるようになった。その中でも全合成というジャンルが ある。天然から産出される複雑な分子を、小さな分子から人間の手で 一歩一歩組み上げることである。本来は天然からは少量しか得られな 三重大学大学院 仁学研究科 1 6 い貴重な化合物の構造を解明する、あるいはそれを人工的に供給する というのが目的であるが、現代ではむしろ新しい反応の有効性を示し、 または磨くための舞台としての役割が大きくなっているように思われ る。注目度の高い化合物を世界で初めて合成したとなれば大変な名誉 である。すなわち織烈な合成競争が日々世界中で行なわれているので ある。その中でももっとも激しい合成競争が行なわれたタキソールの 合成に注目することにする。 o A c 叶 0 el M ﹀ニ ︿ 0HA hH P /H o H = N = τ o 人 w タ キ ソ ー ル は 1971 年 、 ア メ リ カ 保 健 省 の 大 規 模 な 抗 が ん 剤 探 索 プ ロ ジェクトにより、イチイの一種の 樹皮から単離された。タキソール は乳ガンなどに対して極めて有望 であることがすぐに分かったが、 イチイの木は成長が非常に遅い上、 Taxol 樹皮を剥ぐとすぐに枯れてしまう ので、全ての患者に行き渡るほどの量は天然からはとても得られず、 合成による供給が求められた。そして何よりタキソールは構造的に非 常にユニークで、有機合成化学者の挑戦心をかき立てるに十分な化合 物であった。 タ キ ソ ー ル の 合 成 レ ー ス は 、 全 世 界 30以 上 の グ ル ー プ が 参 加 し た と 言 わ れ 、 主 な と こ ろ と し て Danishefsky、Paquet旬 、 Wender、Sharpless、 Jacobsenな ど 、 ま た 1990年 代 に な る と 向 山 、 Nicolaou ら も 名 乗 り を 上 げ、合成レースは佳境に入る。しかしながら世界中の著名な化学者た ちの努力にもかかわらず、タキソールはなかなか合成できなかった。 し か し Robert Holton が こ の 合 成 レ ー ス に 参 加 す る こ と に な る 。 彼 は 1980年 代 初 め と 早 く か ら タ キ サ ン 類 の 合 成 に 着 手 し 、 88年 に は 同 じ イ チイの木から得られる類縁体タクスシンの全合成に成功している。と i重 大 学 大 学 院 工学研究科 1 7 はいえ、彼の合成ルートではここからタキソーノレへ持っていくのは難 しく研究はタクスシン合成で終わったものと思われていたが、彼らの グループは諦めず研究を重ねてここからタキソールへと変換する道を 切り開き、いつの聞にかレースのトップに立っていたのであった。 レ ー ス 終 盤 、 Holton と Nicolou の 二 人 に 絞 ら れ る 。 化 学 界 で は ほ と んど無名ながら、たったひとりで研究を始めてコツコツと結果を積み 重 ね て き た Halton と 世 界 中 か ら 集 ま っ た 精 鋭 の ポ ス ド ク を 投 入 し て 、 力 と 技 で 遁 進 す る Nicolaou、 両 者 の 対 決 は ま さ に 好 対 照 と い え る も の であった。そして織烈を極めたレースも、ついに決着の時が訪れる。 1993 年末、 Holton の グ ル ー プ が Nicolaou に 先 ん じ 、 タ キ ソ ー ル の 史 上 初 の 全 合 成 を 完 成 さ せ た 。 Holtonは 早 速 こ の 成 果 を ア メ リ カ 化 学 会 誌に投稿したが、ここで問題が持ち上がる。わずかに遅れて全合成を 達 成 し た Nicolaou が 、 そ の 論 文 を fNatureJに 投 稿 し た 。 fNatureJは 論 文 が 審 査 さ れ て 掲 載 さ れ る の が 速 く 、 こ の た め 論 文 の 受 理 は Holtonが 早 く と も 、 掲 載 ・ 発 表 は Nicolaouの 方 が 先 と い う ね じ れ 現 象 が 生 じ て しまったのだ。 fNatureJに 単 な る 全 合 成 の 論 文 が 載 る の は 極 め て 異 例 で あ っ た 。 し か し 最 後 に は Holton ら が F i r s tSynthesis の 栄 冠 を 受 け る こ と に な っ た 。 Holton ら に よ る 全 合 成 は 各 段 階 が ほ と ん ど 究 極 に 近 い までに磨き上げられており、この面からも史上に残る金字塔の名にふ さわしいものである。このように全合成というのは、 ドラマチックで 知恵、と勇気と腕力を必要とするもので、何年もかけて何十人という化 学者たちの血と汗と涙が詰まっており、華々しい舞台の裏にはこのよ うな物語があることを忘れてはいけない。 以上述べてきたように、有機化学は理論と経験に基づき着実に進歩 してきており、現在もその歩みを止めることなく人類の健康や利益に 多大な貢献をし続けている。しかしながら、公害などの地域的な問題 三重大学大学院 L学 研 究 科 1 8 と異なった、新たな地球的規模での環境問題が浮上してきた。たとえ ば、アロンによるオゾン層の破壊、有機塩素系化合物による環境汚染、 プラスチックなどによる一般廃棄物処理問題、そして最近では外因性 分 泌 撹 乱 物 質 ( し 、 わ ゆ る 環 境 ホ ル モ ン ) の 問 題 な ど で あ る 。 20世 紀 後 半 になってあらわになってきたこれらの負の面は、有機化合物の安易な 利用に警笛をならしている。しかし、有機化合物を精密に合成するこ とは非常に重要でありこれからも人類の発展に欠かすことはできない で あ ろ う 。 21 世 紀 に お い て は さ ま ざ ま な 環 境 問 題 を 克 服 し た 、 環 境 と の調和を図った有機化合物の合成が求められている。 また、我々の身の回りにはさまざまな機能を持つ高分子が存在する。 その中でも最近注目を浴びているのが、青色発光ダイオードに代表さ れるような発光ポリマーや導電性高分子である。導電性高分子が初め て 発 見 さ れ た の は 1970年 代 で あ り 、 白 川 英 樹 ら に よ っ て ポ リ ア セ チ レ ンフィルムの合成によって電気が流れる高分子を発見し、研究が飛躍 的に発展した。現在では、電解コンデンサや、電子機器のパックアッ プ用電池、携帯電話やノートパソコンなどのリチウムイオン電池の電 極などに応用されている。また、導電性高分子は伝導性だけではなく、 発光性を持っており、かっ、成膜性を有するので、フレキシブノレディ ス プ レ イ の 実 現 が 可 能 な 有 機 エ レ ク ト ロ ル ミ ネ ッ セ ン ス ( 有 機 EL)へ の応用や、有機トランジスタなどへの次世代的な研究や開発をも行わ れている。これらの導電性高分子の多くは π共役を持つので、導電経 路は有するものの、一般の高分子とは異なり、自由に動ける電荷移動 体が存在しないため、それ自身は導電性を発現しない。しかし、シリ コンなどの無機半導体のように電荷をドーピングすることで導電性を 発現することが可能になる。このドーピングは化学ドーピングと呼ば れる。このように、導電性高分子は化学ドーピングによって自由に動 三重大学大学院 て学研究科 1 9 くことのできる電荷を生じるために、有機物でありながら、金属に匹 敵する導電性を有するのである。導電性高分子はまだ発見されてから 日が浅く、今後ますます研究が盛んになり、実用化が進むものと考え られる。 三重大学大学院 工学研究科 1 1 0 本論 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT) 第一章 第一節 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 性 質 と 用 途 3, ιェ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)は 、 以 下 に 示 す よ う に ジ オ キサン骨格とチオフェン骨格を持つ化合物である。 「一¥ EDOT この 34 -ェ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)は 重 合 す る こ と で 導 ラ 電性高分子となることが知られている。導電性高分子を工業材料とし て考えた場合、電気伝導度、加工性および安定性が一定水準以上であ ることが望まれる。このことから、実用的にはポリピロール、ポリア ニリン、ポリ ( 3, 4回 エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)が 最 も 盛 ん に 研究が行われている。 3, 4 -エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)は 1980 年 代 後 半 に ポリ ( ドイツのバイエル社によって開発され、電気伝導度、空気中での安定 性、耐熱性のバランスが数ある導電性高分子の中で最も優れているた め、現在注目されているポリマーである。開発に当たって立てられた 目標は、透明性、安定性および水溶性といった条件の導電性高分子で あり、開発当初のポリ ( 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)は 水 に 不溶で加工性に難点があることを除けば要求性能を満たすものであっ 三重大学大学院 工学研究科 た 。 そ の 後 、 ポ リ ス チ レ ン ス ル ホ ン 酸 (PSS)と い う 高 分 子 ド ー パ ン ト を 用い、水に分散させてコロイド状にすることで、加工性も満たす材料 となった。 Oxidation Reduction / 一 、 。 。 i 。 。¥ に ノ 。 主重大学大学院 工学研究科 1 1 2 ポリ ( 3, 4 -エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)は 化 学 重 合 法 1) お よび電解酸重合のいずれの方法でも合成でき、ポリチオフェンとは異 な り 、 合 成 時 に α - sカ ッ プ リ ン グ 反 応 が 起 こ ら な い の で 位 置 規 則 性 が 100%の ポ リ マ ー が 得 ら れ 、 電 気 伝 導 度 も 高 い 値 を 示 す 。 ま た 、 酸 化劣化の開始点となる 8、 。 ' の 水 素 原 子 を 持 た な い こ と か ら 、 耐 熱 性 や空気中での安定性がポリピロールなどの他の導電性高分子よりも優 れている。 r¥ +2FeCI2 +2HCI PolyEDOT このように優れた特性を持つポリ ( 3, 4-エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)は 、 写 真 フ ィ ル ム 用 の 帯 電 防 止 剤 と し て 実 用 化 さ れ て い る だけでなく、現在では電解コンデンサの陰極材料として幅広く用いら れるようになってきた。 3, 4 -エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)の バ ン ド ギ ャ ッ プ ポリ ( は約 1 . 6eV と 、 ポ リ チ オ フ ェ ン (2.2eV)や ポ リ ピ ロ ー ル (3.2eV)と 比 較 して狭いことから、 ドーピングにより可視光領域の吸収はほとんどな くなることにより、実質的に透明な導電体ということができる。透明 導電体の代表例として ITO(イ ン ジ ウ ム ・ ス ズ の 酸 化 物 ) が あ り 、 透 明 電 極 な ど と し て 工 業 的 に 広 く 使 用 さ れ て い る 。 し か し 、 ITO は セ ラ ミ ックスで柔軟性に欠けるため、電子デバイスに用いるには困難であっ た。一方、ポリ ( 3, 4 -エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)は ITOに 劣 らない導電性と透明性を併せ持つ透明導電体であり、高分子に特有な 三重大学大学院 工学研究科 1 1 3 成膜性や基材のプラスチックフィルムとの良好な密着性などの特徴を 生かして、大面積で柔軟な透明電極、透明な電磁遮蔽フィルムなどの 用途開発が進んでいる。 水溶媒で酸化重合して得られるポリ ( 3, 4-エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)は 、 水 に 分 散 し た コ ロ イ ド 状 態 で 得 ら れ る が 、 一 度 乾 燥 して粉末にすると再分散することができず、他の樹脂とのコンパウン ドを製造する事が困難であるという加工上の問題点があったが、 Wesslings ら に よ っ て 報 告 さ れ た 重 合 法 の 改 良 を 行 う こ と で 、 特 別 な バ インダーを使用することなく、ポリ ( 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)と 熱 可 塑 性 樹 脂 と の コ ン パ ウ ン ド を 製 造 で き る 方 法 が 開 発された。さらにこの方法を用いることで、ポリ ( 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)を キ シ レ ン の よ う な 非 極 性 溶 媒 に も 分 散 さ せ ることができ、インク化して印刷による塗布が可能であるとされてい る。 以上のように、バイエル社が開発に成功したポリ ( 3, 4-エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン )(PEDOT)は 、 今 ま で に 開 発 さ れ た 導 電 性 高 分 子 の 中 で は最も実用物性バランスに優れており、これ以上の物性バランスを持 つ導電性高分子の開発はかなり困難であると考えられる。 三重大学大学院 工学研究科 1 1 4 第二節 従 来 の 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 合 成 例 と その問題点 こ こ で は 先 ほ ど 述 べ た エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 全 合 成の例を紹介する。 2・1を 出 発 物 質 と し て 用 1994年 に Pei ら は 、 チ オ ジ グ リ コ ー ル 酸 1・ い 、 酸 性 条 件 下 エ タ ノ ー ル を 作 用 さ せ 、 ジ エ ス テ ル 1・ 2・ 2 を 収 率 84% で得、オキサリル酸ジエチノレを反応させ、収率 89%で チ オ フ ェ ン 環 1・ 2・ 3 を 得 て い る 。 続 い て 硫 酸 に よ り 加 水 分 解 し 1-2・ 4 と し た 後 に 、 1, 2・ ジ ブ ロ モ エ タ ン と Williamson合 成 す る こ と で 、 エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン 前 駆 体 の ジ エ ス テ ル ト2・5 を 収 率 70%で 得 、 水 酸 化 カ リ ウ ム を 用いて加水分解することで、エチレンジオキシチオフェン前駆体のジ カ ル ボ ン 酸 1・ 2-6 を 収 率 74%で 得 て い る 。 最 後 に ク ロ ム 酸 銅 を 用 い 、 脱炭酸を起こすことで目的のエチレンジオキシチオフェンを全収率 16%で 得 る こ と に 成 功 し た と 報 告 し て い る (Scheme 1-2・1 ) 0 二〈重大学大学院 工学研究科 2) 1 1 5 Scheme1・2 1SynthesisMethodo fEOOTbyP e ie t . a l . 4 ・.-. HOOC" 、S' 、COOH t・2・1 (COOEt)2 S""""-COOEt KOH COOEt r e f l u x y.74% 1・ 2 5 )ァ-{ _ ~ OH 1¥ E t O O C " S " " ' " 、COOEt S ω y .88% HO F ﹄ . .ぷ fー¥ Br. . . へ"v"B r K2C0 3 OMF, 90o c y.70% H2S0 4 1 1 EtOOC 1 2 2 ONa 、一~ ~ . . . . EtOOC" 、S' 、COOEt 山 ︹ ⋮ 札山 、 ヘ NaO NaOEt y.89% EtOH, H+-_ ~ r e f l u x y.84% Copperchromite ~u Quinoline, 150o c y.48% EOOT しかし、この合成法では最後に脱炭酸を起こすときに銅、クロムの ような環境に負荷のかかる試薬を用いなければならないこと、中間体 に不安定なものを含んでいること、全収率が低いことなどの問題点が あった。 Pei ら が 報 告 し た 方 法 で は 適 用 範 囲 に 限 界 が あ る と 共 に 、 環 境 に 対 して負荷がかかる 1, 2・ ジ ブ ロ モ エ タ ン を 使 用 し て い た 。 そ こ で 2002 年 に Reynolds ら や Bauerle ら は こ の 部 分 を 改 良 す る た め に 二 重 光 延 反 応を用いたエチレンジオキシチオフェンの合成法を報告した。出発物 質であるジヒドロチオフェン 1-2 7 に 対 し て エ チ レ ン グ リ コ ー ル 、 司 DEAD、 ト リ フ ェ ニ ル ホ ス フ ィ ン を 作 用 さ せ 二 重 光 延 反 応 を さ せ 、 エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン 前 駆 体 の ジ エ ス テ ル 1・ 2・ 8を得、その後、 水酸化ナトリウムを用いて加水分解し、最後にクロム酸銅を用い、脱 三重大学大学院 L学 研 究 科 1 1 6 炭酸を起こすことで目的のエチレンジオキシチオフェンを得たと報告 し て い る (Scheme1・ 2・2)。 Scheme1・ 2・ 2S y n t h e s i sMethodo fEDOTbyB昌u e r l ee t . a l . , . . , . . . . . HO ,---/ OH EωO C ' ! . . _ _ _ . . . . . . . . . . . . . . .""OH H 0 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 』 久cooEt 1 2 ・ 7 2 5 2 ? F THF.r e 伺uX.6h rー¥ 1 )3MNaOH, 70oC, 6h d b 2 )HCI E 日t ωζ弘 入∞ c 。 ∞ oJ 日t E / ' 一 、 』ぜ t i : J ,, -- 1・ 2・ 8 EDOT しかし、この合成法でも最後に脱炭酸を起こすときに銅、クロムの ような環境に負荷のかかる試薬を用いなければならないこと、中間体 に不安定なものを含んでいること、全収率が低いことなどの問題点が あったため、さらに効果的なエチレンジオキシチオフェンの合成法の 開発が求められている。 3) また、 2004年に、 H ellberg らは、 2, 3・ ブ タ ン ジ オ ン か ら 調 製 し た 2, 3・ 3-ブ タ ジ エ ン 1・ 2・ 9を 出 発 物 質 と し て 用 い 、 二 塩 化 硫 黄 ジ メ ト キ シ ・ 1, と 反 応 さ せ る こ と で 3, 4-ジ メ ト キ シ チ オ フ ェ ン 1・ 2・10を 中 程 度 の 収 率 で得、さらにトシル酸存在下、エチレングリコールと反応させること で 、 エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)を 中 程 度 の 収 率 で 得 る こ と に 成 功 し て い る (Scheme1-2・ 3)0 4) Scheme1・2 3 SynthesisMethodo fEDOTbyHellberge t . a l . ふ マ グ NaOAc SCI2 ー hexane to MeVMe TsOH 担- toluene y.650I o y.6001 o 1 2 1 0 三重大学大学院 L ' y :研 究 科 i d EDOT 117 さらに、 2010 年 に Zade ら は 二 塩 化 ジ ル コ ニ ウ ム を 用 い た ジ イ ン 化 合物 1・2・11 を 出 発 物 質 と し て 用 い た エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT), エ チ レ ン ジ オ キ シ セ レ ノ フ ェ ン (EDOS)の 合 成 に も 成 功 し て い 5) Scheme1・24SynthesisMethodofEDOTbyZadee t . a l . ﹃ y.40% 手 Me3Sλ ZrCI2 CP2 e'o M 人 ・ 'oaE ー - n-BuL i , THF TBAF SiMe3 y.70% 町 、01自 T S T -M4 -e 4 d o -曲申lS・ rO CI S2 2- ハvos る (Scheme 1・2・4)0 1"¥ 笠CI2 之 ふ y.20% 炉 恥3 S SiMe3 しかし、これらの合成法では、目的のエチレンジオキシチオフェン を短工程で、中程度の収率で得ることが可能であるが、人体に悪影響 を与える恐れのある二塩化硫黄や二塩化二硫黄を用いているという間 題点があった。 三重大学大学院 工学研究科 1 1 8 3,4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 合 成 第二章 (Z)-2・プテン 1, 4・ ジ オ ー ル を 出 発 物 質 と し て 用 い る 合 成 第一節 前章で述べてきたように 1) 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン ( 以 下 EDOT)の 合 成 に は 様 々 な 問 題 点 が あ る 。 そ こ で 我 々 は 入 手 容 易 で 安 価 な出発物質を用い、人体や環境に有害な試薬を用いることのない新し い EDOT の 合 成 経 路 の 開 発 を 目 指 し た 。 逆 合 成 解 析 を Scheme2・1・1 に示す。 Scheme2 1 1R e t r o s y n t h e t i cAnalysis ・ 1 V _r¥_ , . . r ¥ , . . _r¥_ 二 今 万 二 今 EOOT 。戸 H O X hOXOBn 2 1 2 2 1 1 人 BnO 、 , 〉 , 、 〉 r¥ 2 1 3 OBn 2・ 1 5 , 、 〉 HO_/¥ ー OH + HO~Br 4 2 1- 2・ 1・ 7 2・ 1・ 6 EDOT は テ ト ラ ヒ ド ロ チ オ フ ェ ン 2・1・1 を 酸 化 す る こ と に よ っ て 得 ら れ る と 考 え 、 テ ト ラ ヒ ド ロ チ オ フ ェ ン 2・1-1 は し 4 ジ オ ー ル 2・1・ 2か ら 合 成 で き る と 考 え た 。 ま た 1, 4 ジ オ キ サ ン 環 は エ ポ キ シ ド 2・1-5 の ブ ロ モ エ タ ノ ー ル 2-1・ 6による開環付加反応と続く分子内エーテル化 に よ っ て 得 ら れ る と 考 え た 。 そ し て エ ポ キ シ ド 2・1-5 は 入 手 容 易 な 化 合物である ( Z )・2・プテンイ, 4・ ジ オ ー ル 2-1-7か ら 得 ら れ る と 考 え た 。 三重大学大学院 工学研究科 1 1 9 Scheme2 1・ 2SynthesisofTetrahydrothiophene( 2 1・ 1 ) . , . 60%NaH( 2 . 4e q ) BnBr( 2 . 4eq) __ 1_¥ m・CPBA( 1 . 2e q ) 』 必 HO_/ー し OH THF, r e f l u x , 19h BnQJ OBn CH C I , 0oC同 , 24hFBnoJHLOBn 2 2 7 y .95% 2 1 8 y .9 1% 2 1・ 5 2 1・ F汽 一 ¥ ー F HOCH2 CH Br( 1 . 1e q ) 2 BF3 ・OEt2( 0 . 1e q ) HO 淘 ー CH C I2 , 同 , 16h 2 _;-Br 0 く nO_}- -OBn /¥ KOH( 1 . 0eq) EtOH, r e f l u x, 6h y .67%( 2s t e p s ) ー - 。 〉 く OBn 2 14 . , H2• Pd/C 0 . 1M HClaq(0.1eq} MeOH, r t , 24h quant 。交 HO-' '-OH 2 1 2 時 仰 向 } DMF, 50oC, 17h y.78% MsCI( 4 . 0eq) Et3N( 4 . 0e q ) • CH2CI2, 0o c .5.5h y.92% /¥ 。 〉 〈 。 Ms MS b p 2 1 1 7に 対 し て 60%水 素 化 ナ ト リ ウ 最 初 に (Z)-2-ブテン・ 1, 4・ ジ オ ー ル 2・1・ ムを作用させてベンジルブロミドを加えることで水酸基のジベンジル 保 護 体 2・1・ 8 を 収 率 9 5 %で 得 た 。 そ の 合 成 し た ジ ベ ン ジ ル 化 体 2-1・ 8 に 対 し て m-CPBA を1.2 当 量 用 い 、 塩 化 メ チ レ ン 溶 媒 で 24 時 間 反 応 さ せ る こ と で エ ポ キ シ 化 体 2・1・ 5 を 収 率 91% で 得 る こ と に 成 功 し た 。 続 いて、得られたエポキシ化体 2~1-5 に対してルイス酸として触媒量の BF3・OEt2存 在 下 、 ブ ロ モ エ タ ノ ー ル を 加 え て 開 環 付 加 体 2・1-4 を 得 た 4-ジ オ キ サ ン 後に、 KOH/EtOH の 塩 基 性 条 件 で 加 熱 還 流 す る こ と で 1, 1・ 2・ 3を 2段 1・ 階 、 収 率 67%で 得 た 。 得 ら れ た 1, 4-ジ オ キ サ ン 2・ 3の ベ 2 ン ジ ル 基 を Pd/C を 用 い た 水 素 添 加 に よ っ て 脱 保 護 し 、 ジ オ ー ル 2・1・ を 定 量 的 に 得 た 後 に 、 MsCl と Et3N に よ っ て 水 酸 基 を 収 率 9 2 %で Ms 9 を 得 、 最 後 に 硫 化 ナ ト リ ウ ム 9水 和 物 を DMF溶 媒 中 50 化 し 2-1・ o c で 反 応 さ せ る こ と で テ ト ラ ヒ ド ロ チ オ フ ェ ン 2・1・1 を 収 率 78%で 得 る ことに成功した。 (Scheme 2-1-2) 三重大学大学院 工学研究科 1 2 0 次 に 、 得 ら れ た テ ト ラ ヒ ド ロ チ オ フ ェ ン 2・1-1 か ら EDOT を 得 る た ハ お め の 酸 化 反 応 の 検 討 を 行 っ た 。 (Table2-1・3, 2・1・4 ) Table2・1 ・ 3DehydrogenationofTetrahydrothiophene( 2 ・ 1 1 ) c a t a l y s t s 揖ー solvent, temp., time 2 1 1 之 j EDOT t : e m p .( b . p . ) ( a ) 1 DarcoG・60( 5 0wt%) xylene r e f l u x( 1 4 0O C ) 1 7 . 5 ( a ) 2 DarcoG・60( 5 0wt%) cymene r e f l u x( 1 7 7O C ) 1 7 . 5 mesitylene r e f l u x( 1 6 5O C ) 1 7 . 5 Pd/C toluene r e f l u x( 1 4 0O C ) 15 RJvau Pd/C naphthalene r e f l u x( 2 1 8O C ) 3 Ru/C cymene 1 7 7O C ) r e f l u x( 22 守' Ru/C cymene r e f l u x( 1 7 7O C ) 3days c a t a l y s t ( a ) 3 DarcoG・60( 5 0wt%) time( h ) y i e l d(%) N . R . 8﹃ RRRRR NNNNN solvent e n t r y ( a )u n d e rt h eO2a t m o s p h e r e ま ず 、 活 性 炭 素 ま た は 金 属 触 媒 に よ る テ ト ラ ヒ ド ロ チ オ フ ェ ン 2・1・1 の脱水素化反応の検討を行った。 ま ず 、 活 性 炭 素 触 媒 DarcoG・60 を 用 い 、 種 々 の 溶 媒 、 温 度 条 件 で 反 応 を 行 っ た 。 キ シ レ ン 溶 媒 で は 反 応 は 全 く 進 行 せ ず 原 料 が 65%で 回 収 さ れ (entry 1 )、 シ メ ン 溶 媒 で は 熱 と 酸 素 に よ っ て 溶 媒 が 分 解 し て し ま い、反応系が neat に な っ て し ま っ た た め テ ト ラ ヒ ド ロ チ オ フ ェ ン 2・1-1 も 分 解 し て し ま っ た 。 (entry 2) ま た 、 メ シ チ レ ン 溶 媒 で も 反 応 は 進 行 し な か っ た 。 (entry3) 次に金属触媒による検討を行った。水素化反応に一般的に用いられ るパラジウム炭素ではいずれの温度条件でも反応は進行しなかった。 (entries 4, 5) ま た 、 ヘ テ ロ 環 の 水 素 化 反 応 に 効 果 の あ る ル テ ニ ウ ム 炭 素 を 用 い て も 反 応 は 全 く 進 行 し な か っ た 。 (entries6, 7) 三重大学大学院 工学研究科 121 Table2 14OxidationofTetrahydrothiophene( 2 1 1 ) む 「 五 DDQ( e q ), a d d i t i v e , temp., time solvent B' 2 1 1 ent 叩 eq 》 J1 ( 合 ) EDOT a d d i t i v e( e q ) solvent temp. time( h ) p y(2eq) y i e l d(%)s . m . r .(%) t 2 chlorobenzene 1000C 3 2 2 2, 6・ d i t e r t B u t y l p y r i d i n e( 2e q ) chlorobenzene r e f l u x 22 3 4 町( 4e q ), add.1( 1eq) chlorobenzene 1000C 20 4 4 p y(4eq),O2 chlorobenzene r e f l u x 6 s 4 p y(4eq),Air chlorobenzene r e f l u x 6 6 4 p y(4eq),Air chlorobenzene r e f l u x 22 4 p y(4eq),Air chlorobenzene r e f l u x 6 N . R . dichlorobenzene r e f l u x 15 26 ( C ) 7 8 2 15 58 ( 8 ) < 3 4 6 45 。 { b }1 2 ( b ) 0 27 22 5 1 。 20 i x t u r eo feDOTandI t sp o l y m e rwaso b t a i n e d .( b )P o l y m e r i z a t i o np r o c e e d e d . ( a )Am o l u t i o no fDDQi nc h l o r o b e n z e n ewasaddedd r o p w i s eu s i n gas y r i n gpump. ( c )As 次 に 、 酸 化 剤 と し て DDQを 用 い た 反 応 の 検 討 を 行 っ た 。 添 加 物 と し て ピ リ ジ ン を 加 え た 場 合 、 収 率 15%で EDOTを 得 る こ と に成功した。 (entry 1) ま た 、 ラ ジ カ ル ト ラ ッ プ 剤 と し て 2, 6-ジー t e r t - ブチルフェノールを加えた場合、系内が酸性に傾いてしまったためか EDOT と EDOTポ リ マ ー の 混 合 物 で 得 ら れ て き た 。 (entry 2) そこで、 ピ リ ジ ン 4 当 量 と 2, 6・ジ・ tert・ ブ チ ル フ ェ ノ ー ル 1当 量 を 用 い た が 望 み の 反 応 は ほ と ん ど 進 行 し な か っ た 。 (entry 3) そ こ で DDQ を 4 当 量 に 増 や し 、 ピ リ ジ ン 存 在 下 、 種 々 の 検 討 を 行 っ た 。 し か し 、 反 応 系 内 に 酸 素 が 存 在 す る と 生 成 物 が 分 解 (entry 4)、 ま た は ポ リ マ ー 化 が 進 行 し (entries 5, 6)収 率 は 向 上 し な か っ た 。 ま た 、 シ リ ン ジ ポ ン プ を 用 い 6時 間 か け て DDQ を 滴 下 し た 場 合 、 反 応 は 全 く 進 行 し な か っ た 。 (entry 7) そ こ で ポ リ マ ー 化 を 抑 え る た め に DDQの 当 量 を 2当 量 に 減 ら し 、 反 応温度を上げた時、若干ながら収率は向上した。 (entry 8 ) しかしながら、ここまでの検討の中で最後の脱水素化反応のステッ 二東大学大学│完 工学似f 究科 1 2 2 プにおいて満足のいく収率を得ることができなかった。その原因はテ ト ラ ヒ ド ロ チ オ フ ェ ン 2-1-1 の 立 体 的 要 因 に あ る と 考 え 、 よ り 平 面 性 の高い c i s -テ ト ラ ヒ ド ロ チ オ フ ェ ン 2-1・10 を 合 成 し (Scheme 2・1・5)、 脱水素化反応の検討を行った。 Scheme2 1・ 5Synthesiso fc i s ・ ,T etrahydrothiophene( 2 1 1O ) 60%NaH( 2 . 4e q ) L A H ( 1 . 3 e q ) . . . . . H O ' " ' " グ . . . . . . . . . . . . . . O H B n B r ( 2 . 4 e q ) __ BnO~OBn OH . 0h THF,開制 ux,2 r e f l u x, 7 . 0h THF, 2 1 1 3 y.79% 2 1・ 12 y.91% 〆 へ HO . . . . . . . . . . . . m CPBA( 1 . 2e q ) 圃 HOCH2 CH2 Br( 1 . 1e q ) 』& CH2 C I , 0oC-r t , 15h~ BnO_/ ¥ . ーOBn 2 y.92% 2 1 1 4 KOH( 5 . 2e q ) EtOH, r e f l u x , 12h ー y .49%( 2s t e p s ) 〉 〈 。 Bno Bn /ー"'¥ Jく 。 MSO Ms ー ー HO O_/ ・Br BnO~OBn 2 1 1 5 H 2 'Pd/C 0.1MHClaq{01eq} 1"'¥ 〉 〈 。 』 MeOH, r t , 24h quant 2 Na2S・9H 0( 2 . 5e q ) EtOH, r e f l u x , 12h y.46% HO ー H ( w u s MsCI( 4 . 0eq) 4 . 0e q ) Et 3N( Iー ¥ BF3 ・OEt2(0.1eq) CH C I , r t , 10h 2 2 2 1 1 0 出 発 物 質 と し て 2・ブチン・ 1, 4・ ジ オ ー ル 2・1・11 を 用 い 水 素 化 ア ル ミ ニ ウ ム リ チ ウ ム (LAH)で 還 元 し ( E )・2・ブテン・ 1, 4-ジ オ ー ル 2・1・12 とした。 あ と は Scheme2-1・1 と 同 様 に 水 酸 基 の ベ ン ジ ル 保 護 、 m-CPBAに よ る エポキシ化、ブロモエタノールの付加とそれに続く塩基性条件下での ジ オ キ サ ン 環 形 成 、 水 素 化 分 解 に よ る べ ン ジ ル 基 の 脱 保 護 、 MsCl、Et3N に よ る 水 酸 基 の Ms化 と 硫 化 ナ ト リ ウ ム 9 水 和 物 に よ る テ ト ラ ヒ ド ロ チオフェン環の形成によって c i s -テ ト ラ ヒ ド ロ チ オ フ ェ ン 2・1・10 を 得 た。 得 ら れ た 基 質 2・1・10 を 用 い て 種 々 の 脱 水 素 化 反 応 の 検 討 を 行 っ た 。 (Scheme 2・1 圃 6 ) L重 大 学 大 学 院 二 E学 研 究 科 1 2 3 Table2 16Oxidationofc i s・Tetrahydrothiofene( 2 1・1 0 ) J t f b . , reagent sOlvent , temp., time 2・1・10 り EDOT e n t r y reagent( e q ) solvent temp. time( h ) Pd/C( 1e q ) cymene r e f l u x 4days 7 2 Ru/C( 1e q ) cymene r e f l u x 4days N .R . 3 DDQ( 2e q ) dichlorobenzene r e f l u x 15 28 12 4 DDQ( 2eq) chlorobenzene r e f l u x 9 40 23 DDQ( 2 . 3e q ) chlorobenzene r e f l u x 3 37 39 5 酸化剤として . m . r .( 0 1 ' 0 ) y i e l d(~) s 46 Pd/C を 用 い た 場 合 は 若 干 な が ら 反 応 が 進 行 し た が 、 Ru/Cで は 反 応 は 全 く 進 行 し な か っ た 。 (entries1, 2) しかし、 DDQ を 用 い た ジ ク ロ ロ ベ ン ゼ ン 加 熱 還 流 下 で は 若 干 な が ら trans体 よ り 良 好 に 反 応 が 進 行 し た 。 (entry 3) そ こ で 溶 媒 を ク ロ ロ ベ ン ゼ ン へ と 戻 し 反 応 温 度 を 抑 え た と こ ろ 反 応 は 進 行 し 、 収 率 40%で目 的 物 を 得 、 原 料 も 23%で 回 収 す る こ と が で き た 。 (entry4) ま た 、 更 に DDQ の 当 量 を 2.3 当 量 へ と 増 や し た と こ ろ 収 率 37%で 目 的 物 を 得 、 原 料 を 39%で 回 収 し た 。 (entry5) 以 上 述 べ て き た よ う に こ の 方 法 で の 合 成 で は 全 9ス テ ッ プ 、 全 収 率 4.5%で 目 的 の EDOT を 得 る こ と に 成 功 し 、 こ の 合 成 法 が 従 来 の 問 題 点 であった環境に負荷のかかる金属や試薬を用いていない手法であるた め、さらに収率の向上を目指すことで有用な合成ルートになると考え られる。 三重大'4':大学院 工学研究科 1 2 4 第二節 2, 3・ ブ タ ン ジ オ ン を 出 発 物 質 と し て 用 い る 合 成 前節では、 ( Z )ー2・ブテンー 1, 4 -ジ オ ー ル を 出 発 物 質 と し て 用 い た EDOT の合成を報告した。しかし、反応ステップ数の多さや全収率が低いと い う 問 題 点 が あ っ た 。 そ こ で 、 そ の 問 題 点 を 解 消 す る た め に 2, 3 -ブ タ ンジオン 2 -2・1 を 出 発 物 質 と し た 合 成 を 試 み た 。 今 回 の 逆 合 成 解 析 を 以 下 に 示 す 。 (Scheme2・ 2・1 ) Scheme2・2・1R e t r o s y n t h e t i cAnalysis ・2 . 1 。 >パ eOOT 、 , 〉 2・2 2 。 f 。 へ 2・2 1 EDOT の チ オ フ ェ ン 環 は ジ オ キ サ ン 環 を 持 つ ジ エ ン 2・2・2 か ら 合 成 できると考え、ジエン 2 -2-2は 2, 3 -ブ タ ン ジ オ ン 2-2・1か ら 合 成 で き る と 考 え た 。 2, 3 -ブ タ ン ジ オ ン 2-2・1は 食 品 香 料 に 汎 用 的 に 用 い ら れ て い る化合物でもあり、入手容易で安価な出発物質である。 まず、 2, 3 -ブ タ ン ジ オ ン 2-2-1 に エ チ レ ン グ リ コ ー ル 2・2・3 と オ ル ト ギ 酸 ト リ メ チ ル 2・ 2・4 を 反 応 さ せ ジ オ キ サ ン 環 を 形 成 す る 反 応 を 行 つ た。 (Scheme2・2・2 )1) Scheme2 ・ 2 ・ 2S y n t h e s i so fD i e n eS y n t o n 。 へ。(+叩叫 +HO~OH 2 2・ 1 ( 2 . 0e q ) 2 ・ 3 2・ ( 1 . 0e q ) 2 2 4 CSA ( 0 . 1e q ) MeOH r e f l u x 24h 1京大学大学│誌 . ,穴 に学研究科 2 2 2 × ん 点 。 Me 2 2 5 y . 7 5 % 1 2 5 し か し 目 的 と す る ジ エ ン 2-2・2 は 得 ら れ ず 、 2, 2-ジ メ チ ル ー 2, 2 -ジ メ ト キ シ ジ オ キ サ ン 2・2・5 が 良 好 な 収 率 で 得 ら れ た 。 こ れ は ジ エ ン 2・2・2 が不安定であるため、化合物が安定な形に収束したものであると考え ら れ る 。 そ こ で 合 成 計 画 を 修 正 し 、 反 応 系 内 で ジ エ ン 2・2-2 を 発 生 さ せ 、 硫 黄 源 で ト ラ ッ プ す る こ と で EDOTを 合 成 で き る の で は な い か と 考えた。 (Scheme2・2・3) Scheme2 ・ 2 ・ 3R e t r o s y n t h e t i cA n a l y s i s・2 . 2 EOOT 2 ・ 2 2 2 2 5 2 2 1 まず、文献反応を参考にし、硫黄源としてれを用いた検討を試みた。 2) (Scheme2・2・4 ) Scheme2 . . 24ReactionofThiopheneSynthesis J γ S8( 5equiv), MS4A ヘ TMSVT benzene, 180oC, 15h i nasealedglasstube 90/0 この反応を参考にし、以下のような機構で反応が進行するのではな いかと考えた。すなわち系内調製したジエン化合物に硫黄源として S 8 を作用させ、酸素原子のローンベアから電子が流れることで 1, 2ジ チイン骨格をもっ化合物を得、最後に硫化水素を脱離させることで目 的 物 を 得 ら れ る の で は な い か と 考 え た 。 (Scheme2-2・5 ) 三重大学大学院 仁学研究科 1 2 6 5cheme2・2 5ReactionMechanismofThiophene5ynthesis = 〔 次に具体的な検討例を示す。 X ご ; 叱C = ) ごs (Table2-2・6 ) ハザ山 Table2・2・65ynthesisofEDOT-1 58( 5 . 0equiv) M54A , a d d i t i v e o-dichlorobenzene time 180oC, 々 j EDOT entry a d d i t i v e( e q ) time( h ) 0 1 0 ) y i e l d( 1 C5A( 0 . 1 ) 3 3 2 Montmorillonite(excess) 1 N . R . 3 Amberlyst-15Dry(excess) 1 N . R . 4 H2504(excess) 1 manyspots 5 DBU( 0 . 1 ) 3 10 6 Pd/C( 0 . 5 ) 3 7 基 質 2・2-5 に 対 し て 、 Sgを 5.0 当 量 、 添 加 剤 と し て MS4Aを用い、 ジ ク ロ ロ ベ ン ゼ ン 溶 媒 下 180 o cで 反 応 を 行 っ た 。 まず、ジエン 2 -2-2 の 形 成 を 促 進 す る た め に 酸 性 条 件 で 検 討 を 行 っ た 。 カ ン ブ ア ー ス ル ホ ン 酸 (CSA)を 用 い た 場 合 、 反 応 は 若 干 進 行 し 、 三重大学大学院 工学研究科 1 2 7 収 率 3%で 目 的 物 を 得 る こ と に 成 功 し た 。 (entry 1 ) しかし、モンモリ 15-Dry の よ う な 国 体 酸 を 用 い た 場 合 反 応 ロナイトやアンバーリスト は全く進行せず、硫酸を用いると系内が複雑になってしまった。 (entries 2・4) DBU を 用 い 、 系 内 を 塩 基 性 に し て 反 応 を 行 っ た 場 合 、 収 率 は 少 し 向 上 し 10%で 目 的 物 を 得 た 。 (entry 5 ) また、 Pd/C の よ う な 金 属 を 用 い た 場 合 も 同 様 に 収 率 の 向 上 が 見 ら れ た 。 (entry6 ) 遷移金属を用いると収率の向上が見られたため、次に種々の金属の 検 討 を 行 っ た 。 (Table2・2・7 ) ( 門 付 ( ⋮ 立 Table2・2・75ynthesisofEDOT・2 58( 5 . 0e q u i v ) a d d i t i v e Od ichlorobenzene 圃 180oC, time o EDOT PdCI2( 0 . 5 ) Pd(OAc) 2( 0 . 5 ) Pdblack( 0 . 5 ) Pdblack( 1 . 0 ) CuCI( 1 . 0 ) FeCI2( 1 . 0 ) im Cul( 1 . 0 ) 伸 一 mfL 0 . 5 ) Pd/C( e一3 3 3 3 3 3 3 3 u m 町 一 e M-1234567890 a d d i t i v e( e q ) Cul( 1 . 0 ) 二三重大学大学│涜 L学研究科 圃 y i e l d( 0 1 0 ) precursor(%) 7 10 4 2 13 15 5 t r a c e t r a c e 7 Cul( 1 . 0 ) 6 22・ 5 1 2 8 先程と同条件下で反応を行ったところ、金属としてパラジウムブラ ッ ク を 1 .0 当 量 用 い た 場 合 の 収 率 が 一 番 よ く 、 目 的 物 を 15%で得た。 (entry5) ま た 、 塩 化 パ ラ ジ ウ ム を 用 い た 場 合 、 EDOTの ほ か に そ の 前 駆 体 と 思 わ れ る 化 合 物 2・2・6 を 4 %で得た。 (entry2) パ ラ ジ ウ ム 以 外 の 金 属 を 用 い た 検 討 で は 塩 化 鍋 (1) や 塩 化 鉄 (1 1) を 用 い て も 反 応 は あ ま り 進 行 し な か っ た が (entries6, 7)、 ヨ ウ 化 銅 (1) を 用いた時、反応系の TLCに お い て 短 時 間 で 原 料 が 消 失 す る こ と を 確 認 し た 。 そ こ で 、 ヨ ウ 化 銅 (1) を 用 い 、 反 応 時 間 を 短 く し た と こ ろ 、 反 応 時 間 5分 で 目 的 物 を 収 率 7 %、 そ の 前 駆 体 2・2・6 を 5 %で 得 る こ と に 成 功 し た 。 (entries 8・10) また、この他の金属種として塩化パラジウム・アセトニトリル錯体、 Ru/C、 硫 酸 銅 無 水 物 、 な ど を 検 討 し た が い ず れ も 良 好 な 結 果 を 得 る こ とはできなかった。 ここで、参考にしてきた文献反応がシールドチューブを用いた密閉 系で反応を行っていたことから、マイクロウェープを用いた密閉容器 で 反 応 を 行 っ た 。 (Table2・2-8) 三重大学大学院 T"[:研 究 科 1 2 9 Table2・2 85ynthesisofEOOT・3(microwavei r r a d i a t i o n ) 58( 5 . 0equiv) μ,W , 十千 1¥ ooMe meoo toluene, 220oC, time EOOT 2 2 5 今 , nnn m 一m m m “u-nu.n8uTnaυu entry 1 晶 2 3 2 2 6 { a y i e l d( 0 / )(b)precursor(%) ( 九 .m.r.(%) 0 7 23 42 9 5 10 19 3 1 1 ( a )NMRy i e l d .( b )I s o l a t e dy i e l d . いずれの場合でも添加剤なしで反応が進行しており、通常容器で行 うよりも反応性が向上していることがわかった。しかし、反応時間を 延ばすとともに、原料、前駆体、生成物の分解が進み反応系内が複雑 になっていくことが観測された。これは以下のように、系内の温度と ともに圧力も上昇しているので、反応が促進されていると考えられる。 Time:60minTemp:220 o C Absorptionlevel: LowVialtype: 2.0-5.0mL Pre stirring: 30 sec 圃 300 30i 250 2 5 200 20 150 圃令・・ 1 5 100 + 1 0 50 + 5 0 o 20 40 60 80 100 120 0 o 20 40 60 Pressure (bar) Temperature ("C) 三重大学大学院 工学研究科 80 100 120 130 そこで次に、反応温度を抑えることで原料、生成物の分解を抑制し、 金属添加物や液性の制御によって収率が向上するのではないかと考え、 検 討 を 行 っ た 。 (Table2・2・9 ) ハvos Table2 2 95ynthesisofEDOT・4(microwavei r r a d i a t i o n ) 、 一 f ふ Me μ, W, 58( 5 . 0equiv), add. 20Me toluene, 18QoC, 1h 2 2 5 EDOT 行 2 2 6 entry add. (a~ield (%) (b)precursor( 0 / 0 )( 九 m.r.(%) 1 none 28 72 2 DBU( 2 . 0eq) N.R. N.R. N.R. 3 NaOAc( 2 . 0eq) N.R. N.R. N.R. 4 eq) CSA(2o 5 C5A( 0 . 1eq) 。 9 6 Cul( 0 . 1eq) 14 38 。 圃 manyspots manyspo 恰 。 。 manyspots ( a )NMRy i e l d .( b )I s o l a t e dy i e l d . 添 加 剤 と し て 何 も 用 い な い 場 合 は EDOT の 前 駆 体 2・2・6 を 28%で、 原 料 を 72%で 回 収 し た 。 (entry 1 ) しかし、 DBU を 用 い 系 内 を 塩 基 性 に し た 場 合 (entry 2)や 酢 酸 ナ ト リ ウ ム を 用 い Buffer 条 件 に し た 場 合 (entry 3)は 反 応 が 全 く 進 行 し な か っ た 。 ま た 、 酸 性 に す る た め に cs A を l当 量 入 れ た 場 合 は 系 内 が 複 雑 化 し 、 0 . 1 当量添加した場合は若 干 な が ら 反 応 が 進 行 し た 。 (entries4, 5 ) さ ら に 、 ヨ ウ 化 鋼 (1) を 0 . 1 当 量 添 加 し た 場 合 、 反 応 は 進 行 し 、 EDOT を 14%、 前 駆 体 2・2-6 を 38%で 得 る こ と に 成 功 し た 。 (entry6) 三'il:大学大学院 工学研究科 1 3 1 添 加 剤 に は ヨ ウ 化 銅 (1) が 有 効 で あ る と 考 え 、 さ ら な る 検 討 を 行 っ た 。 (Scheme2・2・10) Table2・ 2 1 05ynthesisofEDOT・5(microwavei r r a d i a t i o n ) μ.w, 58( 5 . 0equiv) 0 . 1equiv) Cul( 今 千 MeoJ ¥o oMe temp, time toluene, 22・5 EDOT 幽 2 26 20 80 2 。 。 28 72 160 4 6 5 1 4 160 6 32 5 140 12 。 47 O C ) time( h ) entry temp.( t 160 1 2 160 3 ( a ) y i e l d( ' ん )( b ) p r e c u r s o r( ' ん )( a ) s . m . r .(%) 。 。 。 。 ( a )NMRy i e l d .( b )I s o l a t e dy i e l d . 添 加 剤 に ヨ ウ 化 銅 を 用 い た 際 、 反 応 時 間 が 1時 間 で 原 料 の 消 失 が 確 認できたことから、より温度を下げ反応時間を延ばすことで系内を EDOTへ と 収 束 で き る の で は な い か と 考 え た 。 温度を 160 0C にし、 1~4 時間反応させた場合はあまり良い結果は得 ら れ な か っ た が (entries1 -3)、 反 応 時 間 を 6 時 間 に し た 場 合 、 EDOTの 種率が 32%と な っ た 。 し か し 、 1400C へ と 温 度 を 下 げ る と 望 み の 反 応 は進行しなかった。 以上、述べてきたようにこの反応では入手容易で安価な出発物質、 反 応 剤 し か 用 い て お ら ず 、 収 率 の 向 上 を 目 指 す こ と で 有 用 な EDOTの 合成法となると考えている。 二重大学大学院 工学研究科 1 3 2 第三章 第一節 Artocarpinの 合 成 抗酸化作用を持つ生理活性物質 我々の体内は常に酸化物にさらされている。人間が生きるために必 要な酸素から発生する活性酸素がその代表であり、人体に様々な悪影 響を与える。活性酸素はいくつかの種類があり、スーパーオキシドア ニ オ ン ラ ジ カ ノ レ (02. - ) 、 ヒ ド ロ キ シ ル ラ ジ カ ル (HO・ ) 、 過 酸 化 水 素 (HOOH)、 一 重 項 酸 素 e02)な ど が 含 ま れ 、 そ の い ず れ も 不 安 定 で あ り 強い酸化力を示す。 しかし、これらの活性酸素種は生命活動になくてはならないもので ある。細胞内のミトコンドリアでは、電子伝達系と共役して水素イオ ン が 膜 間 ス ペ ー ス に 汲 み 出 さ れ エ ネ ル ギ ー (ATP) が 産 生 さ れ る 。 こ の過程で酸素は糖質から電子を奪いスーパーオキシド→過酸化水素→ ヒドロキシラジカルを経て水になる。この反応中に酸素は何度か活性 酸素に変わる。この過程をミトコンドリア電子伝達系といい、食事で 摂 取 し た 糖 質 が こ れ に よ っ て ATPへ と 変 換 さ れ る 。 こ の 過 程 で 発 生 す る活性酸素はすべて消費されるわけではなく、余った活性酸素が細胞 に 損 傷 を 与 え る 。 ま た 、 こ の ほ か に も 排 気 ガ ス 中 に 含 ま れ る NOxが 体 内 に 取 り 込 ま れ て 発 生 す る ニ ト ロ ソ ラ ジ カ ル (NO')や 紫 外 線 に よ っ て 細胞脂質が直接酸化されるなど様々な要因によって、人体は酸化物に さらされている。 これらの要因で生じた活性酸素は細胞膜内の不飽和脂質と連鎖的脂 質過酸化反応を起こし、体内の不飽和脂質を過酸化脂質と総称される 分 子 内 に ベ ル オ キ シ ド 結 合 (R-O-O-R)を も っ 化 合 物 へ 変 換 す る 。 連鎖的脂質過酸化反応とは、生体内に存在する脂質が活性酸素にー 三重大学大学院 工学研究科 133 電 子 を 奪 わ れ 脂 質 ラ ジ カ ル (L ・ ) と な り ( 開 始 反 応 ) 、 生 成 さ れ た L • が 酸 素 分 子 と 速 や か に 反 応 し 脂 質 ペ ル オ キ シ ラ ジ カ ル (LOO・)となり、 こ れ が 他 の 脂 質 と 反 応 す る こ と で 連 鎖 的 に L・ 、 LOO・ の 生 成 が 繰 り 返される反応のことであり、この反応で体内に過酸化脂質が蓄積され ていく。 LOO. L . O2 .OH H20 血管内や細胞に蓄積した過酸化脂質は細胞膜損傷や動脈硬化の原因 であると考えられており、活性酸素や過酸化脂質の発生を防ぐことが 予防医学の面からも重要である。 人体には酸化から身を守る仕組みが備わっている。すなわち外部か ら抗酸化物質を取り込むことで体内に発生する過酸化物を除去、ある い は 無 害 化 す る こ と が で き る 。 そ の 代 表 例 が ピ タ ミ ン E である。 OH VitaminE 三電大学大学院 工学研究科 1 3 4 ビ タ ミ ン E は 脂 溶 性 ピ タ ミ ン の 一 種 で あ る 。 1922年 に ア メ リ カ 合 衆 園、 Evans と Bishopに よ っ て 発 見 さ れ た 。 ト コ フ エ ロ ー ル (tocopherol ) とも呼ばれ、特に D-α ・ ト コ ブ エ ロ ー ル は 自 然 界 に 広 く 普 遍 的 に 存 在 し、植物、藻類、藍藻などの光合成生物により合成される。 このピタミン Eは先の連鎖的脂質過酸化反応に介入し、脂質ベルオ キ シ ル ラ ジ カ ル (LOO・ ) に 電 子 と 水 棄 を 供 与 し て 過 酸 化 脂 質 (LOOH) にして安定させ、自らはビタミン Eラジカルなる。この反応で生じた ビタミン Eラジカルは安定していて、反応性が低いために、他の脂質 と連鎖的に反応を続けることは少ないと考えられている。そしてビタ ミン E ラ ジ カ ル は 、 ビ タ ミ ン C か ら 電 子 を 奪 い 、 還 元 さ れ 、 再 生 す る 。 VitaminC LOO. VitaminE ・ L O2 H20 .OH 二三重大学大学院 工学研究科 AU 釦 --3 m 吋 h dほ y . b h r 喝 O B -C ES a VitaminE r a d i c a l 135 また、重要な抗酸化物質としてフラボノイドがある。フラボノイド は 野 菜 や 果 実 な ど の 植 物 に 広 く 存 在 し 、 2つ の ブ ェ ニ ル 基 (A環 と B 環 ) が 炭 素 原 子 3つ を 介 し て 結 合 し た 化 学 構 造 を 形 成 し て い る 成 分 の 総 称 であり、 Gissman と Hinreinerに よ っ て 提 唱 さ れ た 名 称 で あ る 。 古 く は 色素成分として果実や野菜の品質に関与するとされているものとして の認識が主だったが、近年、食品の生体調節機能に関する研究が進展 するにつれてフラボノイドが多様な生理的機能を示すことが明らかに なり注目を集めている。中でもフラボノイドには高い抗酸化性が期待 され広く研究されている。 。 ブラボノイドの抗酸化性には水酸基の数が大きく影響していること が わ か っ て い る 。 特 に B 環 の か ジ ヒ ド ロ キ シ 構 造 と 4位 の カ ル ボ ニ ル が抗酸化性の発現に重要な役割を果たしている。 i重 大 学 大 学 院 工学研究科 1 3 6 第二節 Artocarpinの 性 質 と 用 途 Artocarpinは Artocarpusincisus と い う ク ワ 科 の 植 物 か ら 単 離 さ れ た フラボノイドの一種であり、以下のような構造をもっ化合物である。 OH A同ocarpin Artocarpinは 5 α ー還元酵素阻害作用があることが報告されている。 5 α ー還元酵素とは男性ホルモンの一種テストステロンを悪玉男性ホ ルモンであるジヒドロステロンへと還元する酵素のことで、この還元 作用を阻害することでジヒドロテストステロン過剰によって引き起こ される疾病、つまり男性型脱毛症や前立腺疾患、性欲減退作用などを 抑制する効果があるとされている。特にこの阻害効果は表皮もしくは 内 皮 細 胞 で 作 用 す る た め Artocarpinは 特 異 的 に 皮 膚 上 で 発 生 す る 疾 病 に効果が期待できる。 また、 Artocarpin は 癌 細 胞 の 増 殖 阻 害 並 び に 抑 制 作 用 を 有 す こ と も 知られており、特に皮膚癌に効果がみられる。さらにその他にも消炎 鎮痛剤、解熱剤、各種抗アレルギー剤等に利用可能なシクロオキシゲ ナ ー ゼ 阻 害 剤 や 5・ リ ポ キ シ ゲ ナ ー ゼ 阻 害 剤 と し て も 用 い ら れ る 。 三重大学大学院 工学研究科 137 また、その構造上の特徴としてフラボノイドに共通してみられる高 い抗酸化作用がある。 A rtocarpin は B 環 の 2 '、 4 '位 に 水 酸 基 を 持 つ こ とから以下のように生体内で発生したラジカルをトラップでき、これ が高い抗酸化力を持つ理由のーっと考えられる。 H. ' OH さらに、以下に示すような A rtocarpin誘 導 体 に も 同 様 に 、 テ ス ト ス テロン5 α ーリダクターゼ活性阻害能、癌細胞増殖阻害並びに抑制作用、 シ ク ロ オ キ シ ゲ ナ ー ゼ 阻 害 能 、 5-リ ポ キ シ ゲ ナ ー ゼ 阻 害 能 、 正 常 メ ラ サノイト増殖抑制能、及び正常ファイブロプラスト増殖抑制能を有す ることも知られており、これらの化合物にも育毛・養毛用薬品、美白 化粧品ならびに抗癌剤、消炎鎮痛剤、解熱剤または抗アレルギー剤と しての医薬品および色素性皮膚病変治療用医薬としての機能が期待で きる。 プレニル化体 三電大学大学院 工学研究科 138 OH OGlu Glu=glycosylgroup グリコシル化体 OH OH 水素化体 OH 'OH 'OH モノメチル化体 二重大学大学院 脱メチル化体 工学研究科 1 3 9 / σ トリメチル化体 アセチル化体 OH M O M化 体 ジヒドロキシ化体 OAc OMOM QH OH ヒドロキシ化体 エポキシ化体 L京 大 学 大 学 院 に学研究科 1 4 0 第三節 Artocarpinの 合 成 研 究 こ れ ま で 述 べ て き た よ う に 、 Artocarpin は 良 好 な 生 理 活 性 作 用 を 持 ち、合成ターゲットとして非常に興味をひかれる化合物である。そこ で 、 我 々 は 簡 便 な Artocarpinの 合 成 法 の 開 発 を 目 指 し 、 研 究 を 行 っ た 。 以下に逆合成解析を示す。 (Scheme3・3・1 ) 3 1R e t r o s y n t h e t i cA n a l y s i so fA r t o c a r p i n Scheme3 H O A r t o c a r p i n 3 3 1 。 S u z u k i M i y a u r a c o u p l i n g . t > c : : : : > 。 H O ' / . . . . 0 C l a i s e n c o n d e n s a t i o n xufO/ l 3 ・ 3 ・ 3 。 。 。 ¥λ 3 3 ・ 2 J 3 34 A c e t y l a t i o n 3 3 3 O H J f b o p ; 切 手 汽 ぷ メ 3 3 5 Artocarpin 3・3・1 の プ レ ニ ル 基 は 鈴 木 ー 宮 浦 カ ッ プ リ ン グ に よ っ て 導 入 で き る と 考 え 、 主 骨 格 で あ る フ ラ ボ ン 環 は 3・3・3と 3・3-4の Claisen 縮合とそれに続く酸性条件での脱水環化によって構築できると考え、 3-3・3 は 3・3-5 の 芳 香 族 ア セ チ ル 化 に よ っ て 構 築 で き る と 考 え 、 3・3-5 の 側 鎖 は ブ ロ ロ グ ル シ ノ ー ル 3・3・6の Friedeト C raftsア シ ル 化 と カ ル ボ ニル基の除去によって合成できると考えた。 三京大学大学院 _[学研究科 1 4 1 ま ず 、 文 献 を 参 考 に フ ロ ロ グ ル シ ノ ー ル 3・3・6 に イ ソ バ レ ル 基 を 導 入した。 (Scheme 3・3・2) Scheme3 ・ 3・2Fridel-CraftsAcylation I ふ 0 , AICI3( 3 . 0eq) /........""、CI C S2, PhN02, 0oC-r t,24h y.74% ー ' OH 3 3 6 3 3 7 フ ロ ロ グ ル シ ノ ー ル 3・3・6 に 対 し て イ ソ 吉 草 酸 ク ロ リ ド と 三 塩 化 ア ルミニウムを用い、二硫化炭素とニトロベンゼンの混合溶媒中 oO Cか ら 室 温 に 自 然 昇 温 さ せ 、 24時 間 反 応 さ せ る こ と で 目 的 の ア シ ル 化 さ れ た 化 合 物 3・3・7 を 収 率 74%で得た。 次 に ア シ ル 基 の パ ラ 位 の 水 酸 基 の 保 護 と 2つ の オ ル ト 位 の 水 酸 基 の メ チ ル 化 を 行 っ た 。 (Table 3・3・3 and 3・3・4) Table3・ 3・ 3P r o t e c t i o nof0・ Hydroxcide 七 Reagents O F 1 lVH 旧 OY 、H 13PG /目 Conditions 550H 3 3 7 3 3 8-13 e n t r y PG No. Reagents Conditions y i e l d(%) T MOM 3 3 8 MOMCI, DIPEA CH2C I2, r t , 20h 21 2 MOM 3 3 ・ 8 3 TBS 3・ 3・ 9 TBSCI, DIPEA CH2CI2, 0oC-r t , 3h 76 4 TIPS 3・ 3・ 10 TIPSCI, DIPEA CH2CI2, r t , 13h 89 5 Bn 3・ 3 1 1 BnBr , DIPEA I2, 0oC-r t , 4 . 5h CH2C 6 Bn 33 ・1 1 BnBr , DIPEA , Nal CH2C I2, 0oC-r t , 2h 7 Bz 3 3 1 2 BzCI, KOHaq 1 0oC, 2h 8 Tr 33-13 TrCl , DBU DMF, r t , 20h ・ I2, r t , 5h( 2 )17h { 吋 MOMCI, DIPEA( 2 )1 /MeOH れ)CH2C 2 三重大学大学院 _l学研究科 39 。 。 manyspots manyspo 旬 1 4 2 ま ず 、 ク ロ ロ メ チ ル メ チ ル エ ー テ ル (MOMCl)と ジ イ ソ プ ロ ピ ノ レ エ チ ル ア ミ ン (DIPEA)を 用 い 、 水 酸 基 を メ ト キ シ メ チ ル 基 (MOM 基 ) で 保 護 した。一般的な条件ではパラ位のみが保護されたものが収率 1つ の オ ル ト 位 と パ ラ 位 が 保 護 さ れ た も の が 19%で、 9%、 原 料 が 21% で 回 収 された。 (entry1) そ こ で 、 パ ラ 位 の み を 選 択 的 に 保 護 す る た め に 、 最 初 に 水 酸 基 を 2つ 保 護 し 、 I 2/MeOH で パ ラ 位 の み 選 択 的 に 脱 保 護 す る 方 法 を 行 っ た と こ ろ 、 収 率 39%で 目 的 物 を 得 る こ と が で き た 。 (entry2) 次にシリノレ系の保護基を検討した。 t e r t・ブチルジメチルシリノレ基 (TBS 基)、 ト リ イ ソ プ ロ ピ ル シ リ ル 基 (TIPS 基 ) と も に 良 好 な 収 率 で 選 4) 択 的 に 保 護 で き た 。 (entries3, また、ベンジルブロミドを用いた場合は、通常の条件では反応は進 行せず、反応促進剤としてヨウ化ナトリウムを用いると無作為に保護 さ れ て し ま い 系 内 が 複 雑 化 し て し ま っ た 。 (entries 5, 6) さ ら に ベ ン ゾ イ ル 基 (Bz 基)、 ト リ チ ル 基 (Tr 基 ) で も 上 手 く 保 護 で き な か っ た 。 (entries 7, 8) 次 に 、 残 っ た 水 酸 基 の メ チ ル 化 の 検 討 を 行 っ た 。 (Table3・ 3・4 ) 三重大学大学院 工学研究科 143 4Metylationof3 38-13 Table3 3- 竹b E 人 三 ふ Reagents Conditions 3・ 3・ 14-16 33 8-13 e n t r y PG No. Reagents Conditions y i e l d(%) t MOM 3・ 3・ 14 Me2S04( 3eq), K2 C0 3e q ) 3( acetone, r e f l u x , 3 . 5h 80 2 MOM 3・ 3 1 4 Me2S04( 2e q ), K2 C0 1 0eq) 3( acetone, r e f l u x , 2 1h 58 3 TBS 3・ 3・ 15 K2 < f03(2eq) Me2S04( 2eq), acetone, r e f l u x , 22h 4 TBS 3・ 3 1 5 Me2S04( 2 . 2e q ), NaH( 2 . 2e q ) OOC-, 同 30min DMF, 5 TBS 3 1 5 3・ Mel( 5 . 2eq) , K2 C0 e x c e s s ) 3( acetone , r e f l u x , 2h 6 TIPS 2 . 1eq), K2 C0 1 0e q ) 3・ 3 1 6 Me2S04( 3( 7 TIPS 3・ 3・ 16 CH N2( e x c e s s ) 2 THF, 同 , 2h 8 TIPS 3 1 6 3・ Mel( 2 . 1eq) , KHMDS( 2 . 1e q ) THF, 同 , 5min acetone, r e f l u x, 3h 。 。 1 1 manyspo 恰 。 manyspo 胎 メチル化剤としてジメチル硫酸と炭酸カリウムを用い、保護基を MOM 基 に し た 場 合 、 中 程 度 か ら 良 好 な 収 率 で 目 的 の ジ メ チ ル 化 体 を 得 る こ と が で き た 。 (entries 1, 2) しかし、 TBS や TIPS の よ う な シ リ ル 系の保護基の場合はジメチル硫酸、ヨウ化メタン、ジアゾメタンいず れのメチル化剤を用いても保護基が先にはずれてしまい、目的物を得 る こ と が で き な か っ た 。 (entries 3~8) 水酸基の保護とメチル化の収率を考え、以下の経路を最適として今 後の検討を行った。 (Scheme 3・3・5) Scheme3 3 5 2 )1 / Me OH,1 7h 2 HO~OH .. " . tQ O L HO~ 、〆 ~OH y 3 9 % 3 , ・3 7 H 9 S0 Me2 C0 め K 2 3 acetone ,時価 u x HO'~ 'OMOM 3 . 5h y.80% 3・ 38 J!斗 日 官 三1fi:大学大学院 官 ょ:学研究科 3 1 4 3・ M O M O J I ~ CH 2 C1 2 ,同:, 5h-~ノ~ ol d 、 1 1 )MOMCI, DIPEA 、i QH 。 メ ¥ 。 I Q ~ 1 4 4 続 い て 、 Claisen縮 合 の 前 駆 体 で あ る 3 -3-3 を 合 成 す る た め に 官 能 基 変 換 を 行 っ た 。 (Scheme3-3・6) 、 Scheme3・ 3・ 6S y n t h e s i so f3・ 3・ 3 0 '0 I L I LAH JJ.よ 一一一一一 /、v'、<('、、 OH-0 I 人人.A. 1 J THF, OoC, 5min '0 . . . . . .可ク OMOM y . 9 7 % 』 ‘ ] ~l "O/~"OMOM 3・ 3・ 1 5 3 3・ 14 ヘ ノ P O C I3,町 t久 / 丸 C H 2 C I 2 , 0C ,16正 、 λ A 人 y . 4 2 % -0' -OMOM ' " ' v " " " 3・ 3 1 6 ま ず 、 得 ら れ た ジ メ チ ル 化 体 3・3・14 に 対 し て 水 素 化 ア ル ミ ニ ウ ム リ チ ウ ム (LAH)を 作 用 さ せ カ ル ボ ニ ル 基 を 還 元 し ア ル コ ー ル 3・3・15 とし、 そ こ へ オ キ シ 塩 化 リ ン と ピ リ ジ ン を 用 い て 脱 水 し オ レ フ ィ ン 3-3・16を 得ることに成功した。 次にメトキシメチノレ基 (MOM 基 ) の 脱 保 護 の 検 討 を 行 っ た 。 (Scheme3・3・7 ) Table3・ 3・ 7DeprotectionofMOMether ¥ ¥ O O Reagents Conditions 'OMOM OH 3 3 1 7 3 3 1 6 entry Reagents Conditions y i e l d(%) 1 12NHCIa q . MeOH, r t , 6h manyspots 2 2NHCIa q . MeOH, 同, 24h manyspots 3 ZnBr2'nprSH CH2 C I2 , 0oC-r t , 30min ( a ) o 4 ZnBr2'sPrSH CH2 C I2 , 0oC同 , 30min ( a ) o 5 ZnBr2'tBuSH CH2 C I2 , 0oC同 , 30min ( a ) o 6 BF OEt , nPrSH 3. 2 CH2 C I2 , 同 , 24h 7 TFA , 0oC, 2h CH2 C I2 5 人,、よ 人 o d r A ( a ) ~ OR 2 民 戸 噌r ,申r ,t a u R HorMOM 2= 57 90%y i e l d 町 i重 大 学 大 学 院 工学研究科 o o 1 4 5 今 後 は 、 得 ら れ た 3・3・14 か ら Claisen 縮 合 の 基 質 で あ る 3-3・3 の 合 成を行う予定である。 こ こ で 、 モ デ ル 基 質 で の Claisen 縮 合 と 続 く 酸 性 条 件 で の フ ラ ボ ン 環 形 成 反 応 の 検 討 を 行 っ た 。 は じ め に 基 質 3・3・18 と 3・3・19、 20 と の Claisen縮 合 を 検 討 し た 。 (Table 3・3-7) Table3・ 3 ,・7S ynthesiso f3・ 3・ 22 。。 。、 。。 、 、 、、-dAr\ 、 ~タ A o 、 dXi OR + LHMDSt 明} THF , temp , 22h 3 3 1 9 :R=Me 3 3 ,・2 0 :R=Et 3・ 3-18 '0 3・ 3・ 22 e n t r y R No. LHMDS( e q ) temp. s u b s t r a t econc.(M) y i e l d(%) t Me 3 1 9 3・ 3 7 8oC-r t 0 . 5 43 2 Me 3 3 1 9 5 7 8oC_同 0 . 5 50 3 Me 33 1 9 5 7 8oC-r t . 1 . 0 6 1 4 Me 3・ 3 1 9 5 o 7 8-40 C 1 . 0 72 5 Et 3 3 2 0 5 7 8oC_同. 1 . 0 54 塩 基 と し て LHMDS を 5 当 量 用 い 、 基 質 濃 度 を 1 .0 M に し た 場 合 最 も 良 好 な 収 率 で 反 応 が 進 行 し 、 目 的 の ジ ケ ト ン 3・3・22 を 収 率 72%で 得 た。 (entry 4) 次に酸性条件でのフラボン環形成反応の検討を行った。 (Table 3・3-8) 酸 と し て 硫 酸 と 酢 酸 の 混 合 溶 媒 を 用 い た と こ ろ 目 的 物 を 収 率 34%で 得た。 三重大学大学院 工学併究科 146 Table3・ 38SynthesisofFlavone3・ 3・22 幽 0. . . . y.34% O ¥ 一hH H一切 翌 日 町 c 4 A ¥ . . . . . . . 0 0 ℃ , n w一 0 一O s - 0 。 ・ . . . . 0 0 ' 3 3 ・ 23 3 3 2 2 。 / モデル基質においてブラボン環の構築に成功したので、本基質での 反 応 を 行 い 、 そ の 後 の 官 能 基 変 換 に よ っ て 目 的 の Artocarpin を 合 成 す る予定である。 モ重大学大学│涜 工学研究科 1 4 7 実験の部 NMR ス ペ ク ト ル は 日 本 電 子 製 α ・500 或 い は ECX-400 を 使 用 し 、 内 部 標 準 に は テ ト ラ メ チ ル シ ラ ン (TMS)を 使 用 し 測 定 し た 。 赤 外 吸 収 ス ペ ク ト ル は 日 本 分 光 製 FTIIR・ 460Plus を 使 用 し た 。 マ ス ス ペ ク ト ル は 日本電子製 JMS・700D を 使 用 し た 。 マ イ ク ロ ウ ェ ー ブ 照 射 装 置 は Biotage社 製 InitiatorOne を 使 用 し た 。 試 薬 類 は 市 販 品 を 蒸 留 す る か も しくはそのまま使用した。 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン (THF)は ナ ト リ ウ ム ベ ン ゾ フ ェ ノ ン ケ チ ル か ら 使用の直前に蒸留したものを使用し、塩化メチレンは五酸化リンで前 処理した後水素化カルシウム存在下で蒸留し、モレキュラーシーブス 4Aを 乾 燥 剤 に 用 い て 保 存 し た も の を 使 用 し た 。 ト ル エ ン は 塩 化 カ ル シ ウムで前処理し蒸留し、モレキュラーシーブス 4Aを 乾 燥 剤 に 用 い て 保存したものを使用した。アセトンは使用する直前に乾燥剤としてド ライライトを用いて蒸留したものを使用した。メタノーノレはヨウ素と マグネシウム存在下で蒸留し、モレキュラーシーブス 3Aを 乾 燥 材 と して用いたものを使用した。エタノールはナトリウム存在下で蒸留し、 モレキュラーシーブス 3Aを 乾 燥 材 と し て 用 い て 保 存 し た も の を 使 用 した。 N, N・ ジ メ チ ル ホ ル ム ア ミ ド (DMF)は 五 酸 化 リ ン で 前 処 理 し た 後 水素化カルシウム存在下で蒸留し、モレキュラーシーブス 4Aを 乾 燥 剤に用いて保存したものを使用した。 薄 層 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー を 用 い た 精 製 で は Merck Kisel Gel PG254 を担持したものを使用した。全ての反応は特別な場合を除き、アルゴ ン気流下で行い反応容器はセプタムで栓をした。また、実験で用いた ガラス器具及びシリンジはすべて前乾燥したものを使用した。 実験タイトルの後ろに実験番号を添付した。 二京大学大学院 [学研究科 148 第二章 3, 4・ エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 合 成 第一節 (Z)-2-ブ テ ン 1, 4 -ジ オ ー ル を 出 発 物 質 し て 用 い る 合 成 Scheme2・1・2Synthesis ofTetrahydrothiophene (Z)・ 1, 4・ Dibenzyloxybut 2・ ene( 2・ 1・ 8)1 ) Sodium hydride ( 11 . 0 g a s a 60% dispersion i n mineral o i l,272 mmol) was Bno__;=¥ ー OBn 2・1・8 placed i n a round-bottomed flask and the mineral o i l was removed by washing with hexane (30 mL, 20 mL and 30 mL). A solution of バー diol (2-1-7) (10.0 g, 113 mmol) in THF (70 mL) was (Z)-but-2-eneイ added t o the flask a t 0 oC. The mixture was s t i r r e d under reflux for 6 h . Benzylbromide(47.0g,272mmol)wasaddedt othemixture.Thereaction mixture was s t i r r e d under r e f lux for 13 h and then cooled t o room temperature.Water(200mL)wasaddedt oquenchthereaction.Thephases were separated andthe aqueousphasewas extractedwithEt20 (100mLx . aqueous N H4Cl 2 ) . The combined organic extracts were washed with sat (100mL),water( 100mL),andbrine ( 100mL),driedoversodiums ulfate, and f i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo andthen the residue 1 , a s an was purified by chromatography on s i l i c ag e l (n-Hex/EtOAc = 8/ eluent) t o give (Z)-1, 4-dibenzyloxybut-2-ene (2-1・8 ) (8.75 g,95%) a sa colorless o il . lH NMR (400 MHz,CDCh): o= 7.25・7.39 (m,10H),5.87・5.89 (m,2H), 4.52 ( s,4H),4.05 (dd,J = 1 .4,2.8 Hz,4H). 1 3C NMR(100MHz,CDCI3): o= 138.1,129.5,128. 4 , 127.8,127.6,72.2,65.8. IR ( n e a t ) : 3087,3063, 3028,2855,1496,1454,1383,1361,1329,1247,1203,1090,1028,738, .HRMS ( E I ) : calcd. for C18H2002 268.1463; [M+]; found 670, 606 cm-1 268. 1455. _ :lJi;大学大学院 _L学研究科 1 4 9 ・ つ2, 3-Bis((benzy1 oxy)methy1 )oxi (2Rぺ3S rane( 2・1・5 )2 ) m-CPBA(8.29 g a s a 77% wt% solid,37.0 BnO mmol) i n CH2C12 (70 ml) was added t oa OBn 2 1 5 s o lutionof (Z)-l, 4-dibenzyloxybut-2 ene( 2・1・8 )(8.00g,29.8mmol) i n 瞳 CH2Ch (30 mL) a t 0 oC. The reaction mixture was warmed t o room temperature,s t i r r e da troomtemperaturef o r24h,andthencooledt o0oC. The reaction mixture was f i l t e r e d through a Celite pad t o remove the precipitated m-chlorobenzoic acid and washed with sat . aqueousNaHC03 ( 100mL),sat . aqueousNa2S203 ( 100mL),andbrine ( 100mL),driedover i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo and sodium sulfate,and f then the residue was purified by chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 4/1, a s an eluent) t o give へ (2R 3S勺 ・ 2, 3b is ((benzyloxy)methyl)oxirane ( 2・ 1・ 5 ) (7.72 g,91%) as a colorlesso il . lHNMR(500 MHz,CDCh): o= 7.27-7.36 (m,10H),4.61 ( d,J = 11 .9Hz, 2H),4.51 ( d,J = 11 .9 Hz,2H),3.66-3.70 (m 2H),3.50・3.55 (m 2H), ラ 3.24・3.27(m,2H). 13C NMR (126 MHz,CDC13 ) : O = 137.7 128.4,127.7, ラ 73.2,68.0,54. 4 . IR ( n e a t ) : 3087,3063,3030,2998,2998,2860,1496, 1454,1368,1325,1254,1205,1096,1028,991,948,907,853 820,768, ラ 737, 698 607 cm・1 . HRMS ( E I ) : calcd. for Cl8H2003 284.1412; [M+]; ラ found284. 1410. 三重大学大学院 工学研究科 1 5 0 ヘ (2R 3R士 ) 2, 3・Bis(benzyloxymethyl)-I, 4・dio玄 ane(2-1・3 ) BF3・OEt2(0.02mL,1恥1i nCH2Ch,0.02 へ BnO OBn mmol) was added t o a mixture of(2R 2・1・3 3S事 ) 2, 3・b is ((benzyloxy)me向 rl)oxirane ( 2・1・5 ) (60 mg, 0.21 mmol) and 2-bromoethanol ( 2・1・6 ) (30 mg, 0.23 mmol) a t room temperature. The reaction mixture was s t i r r e da t room temperature for 16 h and then concentrated i n vacuo. To the residue includingcrude (2R*,3R*)-3・( 2・bromoethoxy)ー1, 4・bis(benzyloxy)butan-2 ・0 1( 2・1・4 )i n EtOH ( 5 mL) was added a solution of KOH ( 12 mgラ 0.21 mmol) i n EtOH ( 5 mL) a t room temperature. The reaction mixture was s t i r r e d under reflux for 6 h and then cooled t o room temperature. The reactionmixturewasf i l t e r e dthroughaCelitepad. TheCelitepadandthe round-bottomed flask were rinsed with EtOAc. The solvents were evaporatedi nvacuoandthentheresiduewaspurifiedbypreparativeTLC on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 411, as an eluent) t o give (2R牢ラ 3R勺 2, 3・b is(benzyloxymethyl)ー1, 4-dioxane ( 2・1・3) (46.3 mg,67%) as a paleyellowo il . lH NMR(500MHz,CDC13) : O = 7.22 7.34(m,10H),4.54 ( d,J = 12.2Hz, 司 42 (d,J = 12.2 Hz,2H),3.62-3.80 (m,6H),3.50-3.55 (m 2H), 2H),4. 3. 41・3. 47(m,2H). 13CNMR ( 126 MHz,CDC13 ) : O=137.7,128.2,127.7, 127.5,76.0,73.4,69.6,66.7. IR ( n e a t ) : 3064,3029,2997 2859 1496, ラ ラ 1454,1367,1326,1253,1204,1096,1028,991,948,908,849,738,698, 608cm-1 .H R乱1S( E I ) :calcd.f o rC2oH2404328.1675 [M+];found328.1672. 三重大学大学院 L+研 究 科 1 5 1 ヘ (2R 3R*)-2, 3・Bis(hydroxymethyl)・1, 4・diox ane( 2・1・2) To 10% Pd/C ( 100 mg, 0.0940 mmol) was addedasolutionof(2R*, 3Rキ ) ・ 2, 3bis(benzyl HO oxymethyl)・1, 4-dioxane( 2・1・3 )( 1 .55 g,4.72 OH 2 1 2 47mmol). Themixture mmol)i nMeOH(30mL) and0 . 1 M HCl(4.7mL,0. 紅 atm) a t room temperature for 4 b vas stirred under H2 耳 The react 10n llxture was f i l t e r e d through a Celite pad. The Celite pad and the round-bottomed flask were rinsed with 恥1eOH. The solvents were evaporatedi nvacuo andthentheresiduewaspurified by chromatography saneluent)t ogive(2R*, 3R寧 ト 2, 3・bis(hydroxylmet ons i l i c agel(EtOAc,a hyl)・1, 4-dioxane( 2・1・2)(0.67g,96%) a s acolorless o il . 3C lH NMR (400 MHz,CDCb): o= 3.51・3.90 (m,10H),3.15 ( b r s,2H). 1 NMR( 100MHz,CDC13 ) :o= 76.8,66.6,62.5. IR( n e a t ) : 3416,2961,2919, 2861,1449,1371,1267,1120,1078,1009,968,908,844,790,734,650 cm-1 .HRMS ( E I ) : calcd. forC6H1204 148.0736 [M+]; found 148.0737. ヘ (2R 3R*)・2, 3-Bis(methane sulfonyloxy methyl)・1, 4・dioxane( 2・1・9 ) Toas o lutionof(2R牢 , 3Rキ ) 司 2, 3-bis(hydr oxyllmethyl)-1, 4・dioxane ( 2・1・2) ( 148 AU -zEA υ A mg, MsO mmol) and Et3N (399 mg,3.94 2 1 9 OMs t0oC.The mmol)i nCH2Cb( 5mL)wasaddedMsCl(459mg,4.01 mmol)a reactionmixturewass t i r r e da t0ocf o r5 . 5h .Water( 10mL)wasaddedt o quenchthe reaction. Themixturewas extractedwith CH2Cb ( 10 mLx 3 ) . The combined organic layers were washed with water (30 mL) and brine ;二‘重大学大学院 T学 研 究 科 1 5 2 (30 mL), dried over sodium sulfate, and f i l t e r e d . The solvents were evaporatedi nvacuo andthentheresidue waspurified by chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 2 1 1, a s an eluent) t o give (2R*, 3R本 ) 2, 3・bis(methanesulfonyloxymethyl)-1, 4-dioxane ( 2・1・9 ) (280 mg,92%)a s awhitecrystal . Mp 103・104 o c . lH : 0 = 4.33・4.39 (m, 4H), NMR (400 MHz, CDC13) 3.71 3.91 (m,6H),3.08 ( s 6H). 1 3C NMR (100 MHz,CDC13): 0= 73.7, ラ 聞 68.2,66.7,37.6. IR (KBr): 3025,3014,2965,2953,2935,2875, 1452, 1350,1289,1249 1173,1126,1088,1043,985,920,849,816,754,743, ラ 640 cm・1 . HRMS ( E I ) : calcd. f o r CSH160SS2 304.0287 [M+]; found 304.0280. (3S*, 4S士 ) 幽 Tetrahydro・3, 4・ethylenedio玄 ythiophene i¥ (2・1・1 ) To(2R*, 3R勺 ・ 2, 3b is(methanesulfonyloxymethyl)ー1, 4・dioxane ( 2・1・9 ) (36 mg, 0.12 mmol) was added DMF ( 3 mL) and sodium sulfide nonahydrate ( Na2S・9H20) (87 mg, 0.36 mmol) a t room 21 1 圃 temperature. The reactionmixturewas s t i r r e da t 50 O cfor 17 h. H20 (10 mL) was addedt o quench the reaction. The reaction mixture was f i l t e r e d through a Celite pad. The Celite pad and the round-bottomed flask were rinsed with EtOAc. The mixture was extracted with EtOAc (30 mL). The organic layers were washed with brine (30 mL), dried over sodium i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo andthenthe sulfate,andf residuewaspurifiedbychromatographyons i l i c agel(n・Hex/EtOAc= 211, as an eluent) t o give (3S事ラ 4S申 ) ぺ etrahydro-3, 4・ethy1 enedioxythiophene 三重大学大学院 じ学研究科 1 5 3 ( 2・1・1 )(13.5 mg,78%) a s acolorlesso il . lH NMR (400 MHz,CDCb): O = 3.66・3.85 (m,4H),3.51・3.59 (m,2H), 2.84・2.91 (m,2H),2.67 2.75 (m,2H). 13C NMR ( 100 MHz,CDC13): O = 田 79.8,66. 4 , 27.7. IR (neat): 2956,2914 2855,1456,1357,1277 1251, ヲ ラ 1118,1088,985,907,875,730,629cm- 1 • HRMS( E I ) :calcd. forC6HI002S 146.0402 [M+]; found 146. 0403. Scheme2・1・3Dehydrogenation ofTetrahydrothiophene Entryl (TaI・224) To Darco-G・60 (20 mg, 50 wt%) was added a solution of (3Sキ , 4S勺 -tetrahydro-3, 4・ ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (40 mg, 0.27 mmol) i n xylene ( 3 mL). The mixture was s t i r r e d under 02 ( 1 atm) a t reflux for 17.5 h .Thereactionmixture was f i l t e r e dthrough aCelitepad. TheCelitepadandtheround-bottomedflaskwererinsedwithEtOAc. The solventswere evaporated i nvacuo. Entry2 (TaI・226) To Darco・G・60 (20 mg ラ 50 wt%) was added a solution of (3S*, 4S勺 ・ tetrahydro-3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (40 mg, 0.27 1 atm) a t mmol) i n cymene ( 3 mL). The mixture was s t i r r e d under 02 ( reflux for 17.5 h .Thereactionmixture was f i l t e r e dthrough aCelitepad. TheCelitepadandtheround-bottomedflaskwererinsedwithEtOAc. The solventswere evaporatedi nvacuo. Entry3 (TaI・227) To Darco・G・60 (20 mg, 50 wt%) was added a sDlution of (3S*, 4S勺 ・ tetrahydro-3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (40 mg, 0.27 mmol) i nmesitylene ( 3 mL). The mixturewas s t i r r e dunderO2 ( 1 atm) a t i重大学大学│庄 工学研究科 1 5 4 reflux for 17.5 h .The reactionmixture was f i1 tetedthTOUgh aCelitepad. TheCelitepadandtheround-bottomedflaskwererinsedwithEtOAc. The solventswere evaporatedi nvacuo. Entry5 (TaI・247) ToPd/C (30mg)was addedasolutionof(3S久4Sキ)-tetrahydro・3, 4-ethyl n naphthalene ( 0 . 5 mL). enedioxythiophene ( 2・1・1) (40 mg,0.27 mmol) i Themixturewass t i r r e da trefluxfor3h .Thereactionmixturewasf i l t e r e d through a Celite pad. The Celite pad and the round-bottomed flask were rinsed with EtOAc. The solvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 4 1 1) . Entry6 (TaI・249) To 10% Ru/C (40 mg, 100 wt%) was added a solution of (3S*, 4S本 ) ー tetrahydro ・3, 4 ethylenedioxythiophene ( 2・1・1) (40 mg, 0.27 聞 mmol) i ncymene ( 3 mL). The mixture was s t i r r e da t reflux for22 h . The reactionmixturewasf i l t e r e dthroughaCelitepad. The Celitepadandthe round-bottomed flask were rinsed with EtOAc. The solvents were evaporatedi nvacuo. Entry7 (TaI・262) To 10% RulC (40 mg, 100 wt%) was added a s o lution of (3S*, 4S勺 -tetrahydro ・3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1) (40 mg, 0.27 mmol) i ncymene ( 3 mL). Themixturewas s t i r r e da trefluxfor3 day. The reactionmixturewasf i l t e r e dthroughaCelitepad. TheCelitepadandthe round-bottomed flask were rinsed with EtOAc. The solvents were evaporatedi nvacuo. 三重大学大学院 工学研究科 '‘ー 1 5 5 Table2・1・4Oxidation ofTetrahydrothiofene Entryl (TaI-196) To DDQ ( 124 mg, 0.55 mmol) was added a s o lution of ヘ (38 48勺 ー tetrahydro・3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (40 mg, 0.27 troom mmol)i nchlorobenzene( 3mL)andpyridine(43.5mg,0.55mmol)a temperature. The mixture was s t i r r e da t 100 O cfor3h andthencooledto room temperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e (10 mL) was addedt oquenchthereaction.ThemixturewasextractedwithEt20 (10mL x3 ) .Thecombinedorganiclayerswerewashedwithsat . aqueousNaHC03 i l t e r e d . The (30 mL) and brine (30 mL),dried over sodium sulfate,and f solvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by chromatography on s i l i c a gel ( 1 ト H ex/EtOAc = 4 / 1 as an eluent) t o give ラ EDOT ( 5 . 0 mg,15% (24% conversionyield)) a s apaleyellowo i l andthe recovered (38 , 寧 48勺 -tetrahydro-3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (23.0 mg,58 %)asayellowo il . Entry2 (TaI・197) To DDQ (124 mg, 0.55 mmol) was added a solution of (38*, 48勺 ー tetrahydro-3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (40 mg, 0.27 mmol) i n chlorobenzene ( 3 mL) and 2, 6 d i t el ' ・ t-butylpyridine (124 mg, 0.55mmol)a troomtemperature.Themixturewass t i r r e da trefluxfor22h and then cooled t o room temperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e (10 mL) was added t o quench the reaction. The mixture was extracted with Et20 ( 10 mL x 3 ) . The combined organic layers were washedwith sat . aqueousNaHC03(30mL) and brine (30 mL),dried over sodium sulfate,and f i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by chromatography on s i l i c a gel 三重大学大学院 工学研究科 1 5 6 (n・Hex/EtOAc = 4 1 1,a s an eluent) t o give EDOT and PolyEDOT mixture ( 13.4 mg,<34% (<62% conversion yield)) a s a pale yellow o i l and the recovered (3S牢 , 4S勺 -tetrahydro-3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 )( 18.0 s ayellowo il . mg,45 %) a Entry3 (TaI・200) To DDQ (245 mg, 1.08 mmol) was added a solution of ヘ (3S 4S勺 -tetrahydro-3, 4-ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (40 mg, 0.27 mmol) i n chlorobenzene ( 3 mL) and pyridine (85.4 mg, 1.08 mmol), 2, 6・di-tert-butylphenol (55.7 mg,0.27 mmol) a t room temperature. The mixturewass t i r r e da t100O cfor20handthencooledtoroomtemperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e (10 mL) was added t o quench the 10mLx 3 ) . Thecombined reaction. ThemixturewasextractedwithEt20( organic layers were washedwith sat . aqueousNaHC03 (30 mL) and brine (30 mL), dried over sodium sulfate, and f i l t e r e d . The solvents were evaporatedi nvacuoandthentheresiduewaspurifiedbychromatography ons i l i c agel(n-Hex/EtOAc= 411,a saneluent)t ogiveEDOT( 2 . 3mg,6% (8% conversion yield)) a s a pale yellow o i l and the recovered (3S久 4S勺 -tetrahydro3, 4ethylenedioxythiophene( 2 1・1 )( 10.8 mg,27%) 四 . a s ayellowo il Entry4(TaI・211) To DDQ (245 mg, 1.08 mmol) was added a solution of (3S*, 4S勺 -tetrahydro-3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (40 mg, 0.27 mmol)i nchlorobenzene( 3mL)andpyridine(85. 4mg,1.08mmol)a troom 1 atm)a trefluxfor6hand temperature.Themixturewass t i r r e dunderO2( then cooled t o room temperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e (10mL)wasaddedt oquenchthereaction. Themixturewasextractedwith 三京大学大学院 工学研究科 1 5 7 Et20 ( l0 mL x 3 ) . The combined organic layers were washed with sat . aqueous NaHC03 (30 mL) and brine (30 mL),dried over sodium sulfate, and f i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by chromatography on s i l i c a gel (n・Hex/EtOAc = 411,as an , キ48* )-tetrahydro3, 4-ethylenedioxythiophene (2-1・1 ) eluent) t o give (38 (8.6 mg,22 %) a sayellowo il . Entry5(TaI・206) To DDQ (248 mg, 1.09 mmol) was added a solution of (38*, 48勺 -tetrahydro-3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (40 mg, 0.27 mmol)i nchlorobenzene( 3mL)andpyridine(72.6mg,1.09mmol)a troom temperature. The mixture was s t i r r e d underopen a i ra trefluxfor 6 h and then cooled t o room temperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e ( l0mL)wasaddedt oquenchthereaction. Themixturewasextractedwith ) . The combined organic layers were washed with sat . Et20 (10 mL x 3 aqueous NaHC03(30 mL) and brine (30 mL),dried over sodium sulfate, and f i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 411,a s an eluent) t o give EDOT (4.5 mg,12% (24% conversion yield)) a s a pale 寧 48*)寸 etrahydro3, 4ethy1 enedioxythi0 yellowo i l andtherecovered(38, phene ( 2・1・1 )(20.2mg,50%) asayellowo il . Entry6 (TaI・218) To DDQ (255 mg, 1.12 mmol) was added a solution of (38*, 48勺 -tetrahydro3, 4-ethylenedioxythiophene ( 2・1・1 ) (40 mg, 0.27 mmol) i nchlorobenzene ( 3 mL) and pyridine (89mg,1.12 mmol) a troom temperature. Themixturewass t i r r e dunderopena i ra trefluxfor22hand then cooled t o room temperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e ゴ会主主大学大学院 _j~学併究科 1 5 8 ( 10mL)wasaddedt oquenchthereaction. Themixturewasextractedwith Et20 ( 10 mL x 3 ) . The combined organic layers were washed with sat . aqueous NaHC03 (30 mL) and brine (30 mL),dried over sodium sulfate, and f i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo and thenthe residue was purified by chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 4/ 1 , a s an eluent). Entry7(TaI・225) To DDQ ( 124 mg, 0.54 mmol) was added t o a mixture of ト tetrahydro-3, 4 ethylenedioxythiophene ( 2・1・1) (40 mg, 0.27 (3S久 4S牢 司 mmol),chlorobenzene ( 5 mL) and pyridine (43.0 mg,0.54 mmol) under opena i ra trefluxf o r6h . Thencooledt oroomtemperature. 10%Aqueous 10 mL) was added to quench the reaction. The sodium hydrogen s u l f i t e( mixturewasextractedwithEt20( 10mLx 3 ) .Thecombinedorganiclayers werewashedwithsat . aqueousNaHC03 (30 mL) andbrine (30mL),dried oversodiumsulfate,andf i l t e r e d . The solventswereevaporated i nvacuo. Entry8 (TaI・228) To DDQ ( 124 mg, 0.54 mmol) was added a solution of (3S久4S勺 -tetrahydro・3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・1) (40 mg, 0.27 3 mL)a troomtemperature. Themixturewas mmol)i n0・dichlorobenzene( s t i r r e da t reflux for 15 h and then cooled t o room temperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e( 10 mL) was added t o quench the reaction. Themixturewas extractedwithEt20 ( 10mLx 3 ) . Thecombined organic layers were washedwith sat . aqueousNaHC03 (30 mL) and brine (30 mL), dried over sodium sulfate, and f i l t e r e d . The solvents were evaporatedi nvacuo andthentheresiduewaspurifiedbychromatography 1 , a s an eluent) t o give EDOT ( 10.0 mg, on s i l i c ag e l (n・Hex/EtOAc = 4/ 三重大学大学院 L学 研 究 科 1 5 9 26% (32% conversion yield)) a s a pale yellow o i l and the recovered (3S*, 4Sキ )-tetrahydro3, 4-ethylened ioxythiophene ( 2・1・1 ) (8.0 mg,20 %) a sayellowo il . EDOT ' 1Hz,CDC13 ) :O= 6.32 ( s,2H),4.19( s,4H). lHN乱1R(400お i 。 。¥ 1 3C N孔 ' 1R ( 100 MHz,CDCh): o = 141 .6,99.5,6 4.5. IR ( n e a t ) : 3111,2983,2924,2872,1484,1446,1421,1367, 1272,1247,1186,1136,1057,1022,934,891,860,833, EDOT 765 cm・1 Scheme2・1・5Synthesis ofcis-Tetrahydrothiophene (E)-But-2・ene-l, 4・diol( 2・1・12)3) To a solution ofLiAIH4(0.59 g,15.5 mmol) HO~〆~OH 2 1 1 2 i n THF (50 mL) was added a solution of but-2・yne-l, 4・diol( 2・1・11) ( 1. 02 g ,11.9 mmol) i nTHF (50 mL) a t0 oC. Thereactionmixturewass t i r r e dunderrefluxfor2handcooledt o0oC. 3 M NaOH was added slowlyt o the reactionmixture u n t i lno gas evolution wasobserved. Thereactionmixturewasthenadjustedt o apHof8 ;s i l i c a g e l was added,and the solvent was removed i n vacuo. The free-flowing product/silicagelmIxturewasloadedonthetop ofaprepacked s i l i c agel column and flashed (n-Hex/EtOAc = 1 1 1, a s an eluent) t o give (E)-but-2-ene・ 1, 4-diol( 2・1・12)(0.83 g ,79%) a s acolorless o il . lH NMR (400 MHz,CDC13 ) : O = 5.89・5.91 (m 2H),4.17・4.19 (m,4H), ラ 1 .63 ( brs,2H). 13C NMR ( 100 MHz,CDCI3): O = 130.5,62.9. IR ( n e a t ) : 3338,2924,2870,1709,1658,1451,1420,1370,1279,1222,1085,991, 889,769,663 cm-1 .HRMS ( E I ) : calcd. for C4H802 88.0524 [M+]; found 88.0525. 三重大学大学院 工学研究科 1 6 0 (E)-1, 4・Dibenzylo玄 ybut-2・ene( 2-1・12) Sodium hydride (2.01 g a s a 60% BnO 〆¥グ¥ノOBn dispersion i n mineral o i l, 50.2 mmol) 2・1・1 3 wasplaced i naround-bottomedflaskandthemineral o i l was removed by washing with hexane (30 mL, 20 mL and 30 mL). A solution of (E)-2・butene-l, 4-diol ( 2・1・12) (1.84 g,20.9 mmol) i n THF (30 mL) was addedt otheflaska t0 oC. Themixturewass t i r r e dunderrefluxfor3 . 5h . Benzyl bromide (8.59 g, 50.2 mmol) was added t o the mixture. The reactionmixturewass t i r r e dunderrefluxfor3.5handthencooledt oroom temperature.Water(100mL)wasaddedt oquenchthereaction.Thephases were separated andthe aqueous phase was extracted withEt20 (100mLx 2 ) . The combined organic extracts were washed with sat . aqueous N H4Cl ( 100mL),water(100mL , ) andbrine ( 100mL),driedoversodiums ulfate, and f i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo andthenthe residue was purified by chromatography on s i l i c ag e l (n-Hex/EtOAc = 8 1 1,a s an eluent) t o give (E)ぺ , 4・dibenzyloxybut-2・ene(2・1・13)(5.09 g,91%) as a . colorlesso il lH N M R (400 MHz,CDC13): O = 7.25・7.36 (m,10H),5.78・5.80 (m,2H), 4.49( s,4H),4.06(dd,J = 0.9,2.8Hz,4H). 1 3C NMR( 100MHz,CDC13 ) :O = 138.2,129.5,128. 4 , 127.7,127.6,72.2,70.1 . IR ( n e a t ) : 3087,3063, 3029,2923,2852 1496,1454,1387,1362,1310,1250,1204,1109 1072, ラ ラ 1028,970,736,697,607 cm・1 .HRMS ( E I ) : calcd. forC18H2002 268.1463 [M+]; found268.1474. 三竜太学大学院 仁学研究科 1 6 1 (2R*, 3R 勺 -2 , 3 ・ Bis( 伸帽宵拘ぎ"'一三~ー与長二程二1 ・ 14) m-CPBA (4.87 g as a 77% wt% solid,21‘7 m mmol) l n CH2C12 (50 was added t oa 4・・ d ibenzyloxybut-2・ene solutionof (E) 1, 幽 BnO ( 2・1・13)(5.05 g,18.8mmol)i nCH2Clz(50 mL) a t 。。 OBn 2 1 1 4 C. The reaction mlxture was LH warmed t o room temperature,s t i r r e da t room temperature for 15 and c .ThereactionmixturewasfilteredthroughaCelitepad thencooledt o0o t o remove the precipitated m-chlorobenzoic acid and washed with sat . 、‘,ノ m mL),sat . aqueous Na2S203 ( 100 L ハ υ 'EEEA AU /,‘、 aqueous NaHC03 and brine 'aEA ハ υ ハ υ /,‘‘、 i l t e r e d . The solvents were mL),dried over sodium sulfate, and f evaporated i nvacuo andthenthe residuewaspurifiedby chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc 411, as an eluent) t o glve (2R*, 3R牢 ) ・ 2, 3・bis((benzyloxy)methyl)oxirane ( 2・1・14)(4.94 g,92%) as a colorless o il . lHN M R(400MHz,CDC13 ) : O = 7.25 7.39(m,10H),4.61 (d,J = 11 .9 Hz, 聞 2H),4.55 (d,J = 11 .9Hz,2H),3.76(dd,J =2.8,11 .5Hz,2H),3.51 (dd,J .5 Hz,2H),3.11・3.14 (m,2H). 13C N M R (100 MHz,CDCb): o= 5.5 11 ラ 4 , 128.2,127.7,73.3,69.8,54. 4 . IR(neat): 3087,3063,3030, 137.8,128. 2998,2858,1496,1454,1366,1315,1241,1207,1107 1028,937,906 ラ 874,737,698 608cm・1 . C18H2003 284.1412 [M+]; found284.1405. ラ 三重大学大学院 L学 研 究 科 ラ 1 6 2 ヘ (2R 3Sつ・ 2, 3・Bis(benzylo玄 ymethyl)ー し 4・dioxane( 2・1・16) BF3・OEt2 (0.02 mL, 1 M i n CH2C} z , 0.02 mmol) was added t o a mixture of (2R*, 3R*)・2, 3. ・b i s ((benzyloxy)methyl)oxir ane ( 2・1・14) (60 mg, 0.21 mmol) and BnO 2・bromoethanol ( 7 ) (30 mg,0.23 mmol) a t OBn 2 1 1 6 room temperature. The reaction mIxture was s t i r r e da t room temperature f o r 10 h and then concentrated i n vacuo. To the residue including crude (2R*, 3S寧 ) ・ 3( 2・bromoethoxy)-1, 4ゐ i s(benzy1 oxy)butan2・0 1 ( 2・1・15) i n . 1 mmol) i nEtOH( 5 EtOH ( 5 mL) was addedasolutionofKOH (60mg,1 mL) a t room temperature. The reaction mixture was s t i r r e d under reflux for 12 h and then cooled t o room temperature. The reaction mixture was f i l t e r e dthroughaCelitepad.TheCelitepadandtheround-bottomedflask were rinsed withEtOAc. The solvents were evaporated i nvacuo and then theresiduewaspurifiedbypreparativeTLCons i l i c agel (n-Hex/EtOAc = 4 1 1,asaneluent)t o give (2R久 3S牢 ) 2, 3・bis(benzyloxymethyl)-1, 4・dioxan e( 2・1・17)(33.8 mg,49%)asapaleyellowo il . 1 d,J = 12. 4 Hz, H NMR(400MHz,CDC13): O =7.24・7.35(m,10H),4.54 ( 2H),4.50 ( d,J = 12. 4 Hz,2H),3.91・4.00 (m,2H),3.76-3.82 (m,4H), 3.61・3.67 (m,2H),3. 46・3.50 (m,2H). 1 3C NMR (100 MHz,CDC13) :O= 137.8 128.4,127, 7,127.7,74.0,73.3,67.2,63.7. IR( n e a t ) : 3088,3063, ラ 3029,2952,2910,2863,1496,1453,1367,1272,1207,1103,1028,909, 890,737,698,610 cm・1 .HRMS ( E I ) : calcd. for C20H2404 328.1675 [M+]; found328.1691 . 三重大学大学院 r.学研究科 1 6 3 ヘ (2R 3S*)・2, 3・Bis(hydroxymethyl)・1, 4・dioxane( 2・1-17) To 10% Pd/C ( 194 mg,0.182 mmol) was added a solution of (2R*, 3S宇)・ 2, 3・b is(benzyloxymethyl)・1, 4・d n ioxane ( 2・1・16) (2.99 g, 9.10 mmol) i HO-' '-OH 2 1 1 7 MeOH(30mL)and0 . 1 M HCl(0.9mL,0.9 mmol). The mixturewass t i r r e dunderH2( 1 atm) a troomtemperature f o r 24 h . The reaction mixture was f i l t e r e d through a Celite pad. The Celite pad and the round-bottomed flask were rinsed with MeOH. The solvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by o give chromatography on s i l i c a gel (EtOAc, as an eluent) t (2R*, 3S勺 胴 2, 3bis(hydroxymethyl)・1, 4-dioxane( 2・1・17)( 1. 3 5 g,quant)as . acolorless o il lH NMR (400 MHz,CDCh): O = 3.63・3.88 (m,10H),2. 43 ( b r s,2H). 1 3C NMR(100MHz,CDC13):δ=75.2,63.7,59.9.IR( n e a t ) : 3394,2931,2873, 1452,1416,1358,1281,1231,1106,1048,1001,953,890,862,831,795, 724 675 cm-1 .HRMS ( E I ) : calcd. f o r C6H1204 148.0736 [M+]; found ラ 148.0737. ヘ (2R 3S勺 2, 3・Bis(methanesulfonylo玄 ymethy1 ) 1, 4-dioxane( 2・1・18) Toasolutionof(2R*, 3S申 ) 2, 3-bis(hydr oxylmethyl)-1, 4・dioxane( 2・1-17)( 1 .35g, 9.11 mmol)andEt3N(3.70g,36.6mmol) i nCH2Ch(30mL)wasaddedMsCl(4.20 MsO t 0 oC. The reaction g, 36.7 mmol) a 21・18 OMs 圃 mixture was warmed up t o room temperature and then s t i r r e da t room ミ重大学大学院 仁学研究科 1 6 4 temperature for 27 h . Water ( 100 mL) was added t o quench the reaction. ThemixturewasextractedwithCH2Ch(50mLx 3 ) .Thecombinedorganic layers were washed with water (100 mL) and brine (100 mL),dried over sodium sulfate,and f i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 2 / 1, a s an e luent) t o g ive (2R*, 3Sキ) 2, 3-bis(methanesulfonyloxymethyl)-1, 4・dioxane( 2・1・18) (2.08 s awhite crystal . g,75%) a Mp 109・ 112o c .lH NMR(400MHz,CDC13):δ=4.45(dd,J = 7.3,11.0Hz, 2H),4.29(dd,J = 4.6,11.0Hz,2H),4.07 4.13(m,2H),3.86-3.92(m,2H), 司 3.68・3.74 (m,2H),3.08 ( s,6H). 13C NMR ( 126 MHz,CDC13 ) : O = 72.2, 65. 4 , 63.6,37.8. IR (KBr): 3029,2999,2964,2939,2923,2891,2868, 1481,1453,1419,1355,1298,1288,1261,1166,1147,1131,1111,1098, 1068,1009,987,969,912,893,874,833,811,799,766,725 cm1 .HRMS 岨 ( E I ) : calcd. forCgH160gS2 304.0287 [M+]; found304.0287. (3S士, 4R士)- Tetrahydro・3, 4・ethylenedioxythiophene( 2・1・10) To (2R*, 3S勺 ・ 2, 3・ bis(methanesulfonyloxymethyl)-1, 4dioxane ( 2・1・18)(2.08 g,6.83 mmol) was added EtOH (40 mL) and sodium sulfide nonahydrate (Na2S・9H20) (4.13 g,17.1 mmol) a troomtemperature. The reaction mixture was s t i r r e d under r e f lux for 12 h and then cooledt o room temperature. The reaction mixture was 2・1・10 f i l t e r e dthroughaCelitepad. TheCelitepadandtheround-bottomedflask wererinsedwithEtOAc. The mixture was extractedwith EtOAc (50 mL). The solvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified 三重大学大学院 工学研究科 1 6 5 bychromatographyons i l i c agel(n-Hex/EtOAc= 2 1 1,a saneluent)t ogive (3S*, 4R本 ) ー tetrahydro-3, 4・ethylenedioxythiophene ( 2・1・10) ( 0. 46 g,46%) . as ayellowo il lH NMR (400 MHz,CDC13):δ= 4.16・4.20 (m,2H),3.82・3.88 (m 2H), 3.55-3.62 (m,2H),3.04・3.08 (m,2H),2.84・2.88 (m,2H). 13C NMR ( 100 MHz,CDC13): U= 77. 4 , 62.8,29.2. IR ( n e a t ) : 2944,2865,1441,1347, 1291,1274,1252,1215,1181,1105,1087,1058,1033,1006,925,904, 870,819,754,675,629 cm 1. HRMS ( E I ) : calcd. f o r C6HI002S 146.0402 明 [ 乱1 + ] ;found 146. 0402. i s-Tetrahydrothiofene Table2・1・6Oxidation ofc Entry1(TaI-261) ToPd/C (287mg)was added asolutionof(3S*, 4Rヰ )-tetrahydro-3, 4-ethyl n cymene ( 5 mL). The enedioxythiophene ( 2・1・10) (40 mg,0.27 mmol) i mixturewass t i r r e da trefluxfor4 days. Thereactionmixturewasf i l t e r e d through a Celite pad. The Celite pad and the round-bottomed flask were rinsed with EtOAc. The solvents were evaporated i n vacuo and then the residuewaspurifiedbychromatographyons i l i c agel(n-Hex/EtOAc= 411) 15% conversion y ield)) as a pale yellow o i l t o give EDOT (2.5 mg,7% ( and the recoverd (3S寧 , 4Rキ)-tetrahydro3, 4-ethy1 ened ioxythiophene ( 2・1-10)(18. 4mg 46%)a sayellowo il . ラ Entry2 (TaI・262) ToRu/C(81.6mg)wasaddedas o lutionof(3S*, 4R事 )-tetrahydro-3, 4・ethyl enedioxythiophene (2-1・10) (40 mg,0.27 mmol) i n cymene ( 5 mL). The mixturewass t i r r e da trefluxfor4days. Thereactionmixturewasf i l t e r e d it e pad. The Celite pad and the round-bottomed flask were through a CeI 三軍:大学大学院 工学研究科 166 rinsedwithEtOAc. The solvents wereevaporatedi nvacuo. Entry3 (TaI・259) To DDQ ( 123 mg, 0.54 mmol) was added a solution of (38*, 4R*)-tetrahydro・3, 4・ethylenedioxythiophene( 2・1・10)(40.0 mg,0.27 mmol) i n dichlorobenzene ( 3 mL) a t room temperature. The mixture was s t i r r e d under reflux for 15 h and then cooled t o room temperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e( 10 mL) was added t o quench the reaction. The mixture was extracted with EtOAc (10 mL x 3 ) . The combined organic layers were washedwith sat . aqueousNaHC03 (30 mL) and brine (30 mL),dried over sodium sulfate,and f i l t e r e d . The solvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 9 1 1,a s an eluent) t o give EDOT( 10.8 mg,28%(32%conversiony ield))asapaleyellowo i l andthe 4R* )-tetrahydro3, 4・ethylenedioxythiophene( 2・1・10)( 4 . 8 recovered (38牢 , mg,12 %) asayellowo il . Entry4 (TaI・263) To DDQ ( 123 mg, 0.54 mmol) was added a solution of ヘ (38 4R寧 )-tetrahydro-3, 4-ethylenedioxythiophene( 2・1・10)(40.0mg,0.27 mmol) i n chlorobenzene ( 5 mL) a t room temperature. The mixture was s t i r r e d under reflux for 9 h and then cooled t o room temperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e( 10 mL) was added t o quench the reaction. The mixture was extracted with EtOAc (10 mL x 3 ) . The combined organic layers were washedwith sat . aqueousNaHC03(30 mL) i l t e r e d . The solvents and brine (30 mL),dried over sodium sulfate,and f were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by 1 1,a s an eluent) t o give chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 9 三重大学大学院 1.'芋研究科 1 6 7 EDOT( 15 . 3 mg,40% (53%conversionyield))a sapaleyellowo i landthe recovered (38*, 4R寧 ) ー tetrahydro-3, 4・ethylenedioxythiophene( 2・1・10)( 9 . 1 mg,23 %) a s ayellowo il . Entry5 (TaI・265) To DDQ (140 mg, 0.62 mmol) was added a s o lution of (38*, 4R牢 ) ー tetrahydro-3, 4-ethylenedioxythiophene( 2・1・10)(40.0mg,0.27 mmol) i n chlorobenzene ( 5 mL) a t room temperature. The mixture was s t i r r e d under reflux for 3 h and then cooled t o room temperature. 10% Aqueous sodium hydrogen s u l f i t e (10 mL) was added t o quench the reaction. The mixture was extracted with EtOAc (10 mL x 3 ) . The combinedorganic layers were washedwith sat . aqueousNaHC03 (30 mL) and brine (30 mL),dried over sodium sulfate,and f i l t e r e d . The s o lvents were evaporated i n vacuo and then the residue was purified by 1 , a s an eluent) t o give chromatography on s i l i c a gel (n-Hex/EtOAc = 9/ EDOT(13.7mg 37%(39% conversionyield))asapaleyellowo i landthe ラ recovered (38*, 4R*)-tetrahydro-3, 4-ethylenedioxythiophene ( 2・1・10)(2.0 mg,5%) a s ayellowo il . 二重大学大学院 _ L学 研 究 科 1 6 8 第二節 (Z)-2-ブ テ ン 1, 4 -ジ オ ー ル を 出 発 物 質 し て 用 い る 合 成 Scheme2・2・2Synthesis ofDieneSynton 2, 3-dimetho玄 y・2, 3-dimethyl-l, 4・dio玄 ane( 2・ 2・5 )(TM・273) 1¥ ア ル ゴ ン 気 流 下 300 mL 二 日 ナ ス 型 フ ラ ス コ に エ チ レ ン グ リ コ ー ノ レ 2・ 2・4 (7.88 g, 127 mmol)を メ タ ノ ー ル 溶 媒 (63 mL)を 用 M e O " ' "I ¥ "OMe 3・ ブ タ ン ジ オ ン 2・ 2・1( 10.0g, い て 加 え 、 2, 127 mmol)を 加 え 、 オ ル ト ギ 酸 ト リ メ チ ル 2 2 5 2・ 2・3(30.5mL,279mmol)を 加 え 、 カ ン フ ア ー ス ル ホ ン 酸 (CSA)(2.93g, 12.6 mmol)を 加 え 、 加 熱 還 流 下 、 24時 間 援 持 し た 。 トリエチルアミン ( 1 .9mL) を 加 え 反 応 を 停 止 し 、 ジ エ チ ル エ ー テ ル で 抽 出 し た 。 有 機 層 を蒸留水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶 液で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行い、ろ 液をロータリーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた 粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1 1 ) で 精 製 し 2, 3-dimethoxy-2, 3・dimethyl-l, 4-dioxane ( 2・2・5 ) を 19. 4 g、 収 率 75%で得た。 形状:黄色油状 ,CDC13)O :1 .27( s,6H),3.29( s,6H),3. 40( d,J = 4Hz, lHN M R(400MHz 2H),3.93(d,J = 4 Hz,2H). 100 MHzCDCh) O : 17.9,48.2,59.0,98.6. 13C-NMR( IR(neat) 2953,2840,1455,1374,1272,1198,1140,1038,940,869 cm・1 三重大学大学院 L学 研 究 科 1 6 9 Table2・2・6Synthesis ofEDOT- 1 乱 1 :ethodA ( Entries 1 3‘6 ) 30 mL二 口 ナ ス 型 フ ラ ス コ に S8( l.28g,5mmol)、 添 加 剤 、 乾 燥 し た MS4Aを 加 え 、 減 圧 乾 燥 す る 。 ア ル ゴ ン 置 換 し た の ち に 室 温 で オ ル ト ジクロロベンゼン( 3ml) に 溶 解 し た 2, 3-dimethoxy-2, 3-dimethyl-1, 4・ dioxane ( 2・2・5) ( 176mg,1mmol)を 加 え 、 加 熱 還 流 下 、 撹 持 し た 。 室 温 まで冷却したのちに酢酸エチルで抽出しセライト漉過を行い、ろ液を ロータリーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生 成 物 を カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル = 4 :1 ) で 精製した。 K: 1ethodB (Entries 4‘5) 30m L二 口 ナ ス 型 フ ラ ス コ に む け .28g,5mmol)、 乾 燥 し た MS4Aを 加 え、減圧乾燥する。アルゴン置換したのちに室温でオルトジクロロベ ンゼン ( 3 ml) に 溶 解 し た 2, J-dimethoxy-2, 3-dimethyl-1, 4・dioxane 176mg,1mmol)、 添 加 剤 を 加 え 、 加 熱 還 流 下 、 撹 持 し た 。 室 温 ( 2・2・5)( まで冷却したのちに酢酸エチルで抽出しセライト櫨過を行い、ろ液を ロータリーエバポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生 成 物 を カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル = 4 :1 ) で 精製した。 Entrvl lTaI-302) 添 加 剤 カ ン ブ ア ー ス ル ホ ン 酸 (CSA)(23.3 mg,0 . 1 mmol) 収 率 3%(6. 4mg) Entrv2 lTaI-30n 添 加 剤 モ ン モ リ ロ ナ イ ト K10( 1 .0g ) 収率 一三電大学大学│淀 工学研究科 1 7 0 Entrv3 (TaI-309) 添 加 剤 ア ン バ ー リ ス ト 15Dry ( 100 mg) 収率 Entrv4 (TaI-311) 添加剤濃硫酸 ( 5drops) 収率 Entrv5(TaI-314) 添 加 剤 DBU ( 15.2mg,0 . 1 mmol) 収率 10% ( 13.6 mg) Entrv6(TaI-318) 添 加 剤 Pd/C(212mg) 収 率 7%(10.6mg) Table2・2・7Synthesis ofEDOT-2 1 .28g,5mmol)、 添 加 剤 を 加 え 、 減 30mL二 口 ナ ス 型 フ ラ ス コ に 88 ( 圧乾燥する。アルゴン置換したのちに室温でオルトジクロロベンゼン ( 3 ml) に 溶 解 し た 2, 3-dimethoxy-2, 3-dimethyl-l, 4-dioxane ( 2・2・5 ) (176mg,1mmol)を 加 え 、 加 熱 還 流 下 、 撹 持 し た 。 室 温 ま で 冷 却 し た の ちに酢酸エチルで抽出しセライト櫨過を行い、ろ液をロータリーェパ ポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル =4 :1)で精製した。 Entrvl (TaI-318) 添 加 剤 Pd/C(212mg) 収 率 7% ( 10.6mg) Entrv2 (TaI-321】 添 加 剤 PdCh(88.5 mg,0 .5mmol) 収率 10% ( 14.8 mg) 三重大学大学院 工学研究科 1 7 1 Entrv3 (TaI-332) 添加剤 Pd(OAc) 2( 112.0 mg,0 . 5 mmol) 収 率 2%( 3 . 1 mg) Entrv4 (TaI-333) 添加剤 収率 Pdblack(53.2 mg,0.5 mmol) 13% ( 19 . 1 mg) Entrv5 (TaI-344) 添加剤 収率 Pdblack(106. 4mg,1 . 0mmol) 15%( 21 .8mg) Entrv6(TaI-342) 添加剤 収率 CuCl(99.0mg,1 . 0mmol) 5%(6.6mg) Entrv7(TaI-343) 添加剤 FeC12 ( 126.8mg) 収 率 trace Entrv8 (HiM-7) 添加剤 CuI(190.5 mg) 収 率 none Entrv9 (HiM-8) 添加剤 CuI(190.5 mg) 収 率 trace Entrvl0 (HiM-9) 添加剤 CuI ( 190.5 mg) 収 率 7% ( 10.6mg) 三重大学大学院 じ'芋研究科 1 7 2 Table2・2・8 Synthesis ofEDOT-3 (microwaveh・ radation) μ W 用 パ イ ア ル (2.0・5.0 mL) に お (640 mg, 2.5 mmol) 、 2, 3・dimethoxy-2, 3・dimethyl-1, 4・dioxane( 2・2・5 )(88mg,0.5mmol)、 トル エ ン 2.5mL を 加 え 、 専 用 器 具 で 密 閉 し た の ち に 以 下 の よ う に 設 定 し た μW 照 射 装 置 に か け た 。 反 応 終 了 後 、 酢 酸 エ チ ル で 抽 出 し セ ラ イ ト 漉 過を行い、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮し、粗生成物を得 た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸 エ チ ル =8 :1)で精製した。 設 定 値 :Temperature:220 o C,Absorptionlevel:Low,Vialtype:2.0-5.0 ml, Pre-stirring: 30 sec ラ Initial power: 0, Dynamic deflector optimization: Off Entrvl (Tal-470) EDOT7% (NMRyield),2・2・623% (20.2mg),2-2 542% (NMRyield) 同 Entrv2 (Tal-471) EDOT9% (NMRyield),2・2・65% ( 4 . 0mg),2・2・5 10% (NMRyield) Entrv3 (Tal-472) EDOT 19% (NMRyield),2・2・63% ( 2 . 5 mg),2・2・5 1 1% (NMRyield) Table2・2 9SynthesisofEDOT・ 4(microwaveirradation) 国 μ W用バイアノレ (2.0・5.0mL)に S8(640mg,2.5mmol)、2, 3-dimethoxy-2, 3・ dimethyl-1, 4・dioxane( 2・2・5 )(88mg,0 . 5mmol)、 ト ル エ ン 2.5mL、 添 加 剤 を 加 え 、 専 用 器 具 で 密 閉 し た の ち に 以 下 の よ う に 設 定 し μ W照 射 装 置にかけた。反応終了後、酢酸エチルで抽出しセライト漉過を行い、 ろ液をロータリーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られ 三重大学大学院 工学白l 究科 1 7 3 た粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン 酢酸エチル= 8 :1)で精製した。 設 定 値 :Temperature: 180 o C,Absorptionlevel:Low,Vialtype:2.0-5.0 ml, Pre-stirring: 30 sec, Initial power: 0, Dynamic deflector optimization: Off Entrvl lTal-473) EDOT0% (NMRyield),2・2・628% (24.9mg),2・2・572% (NMRyield) Entrv2 lTal-475) EDOT0% (NMRyield),2・2-60% ( 0mg),2・2・50% (NMRyield) Entrv3 lTal・476) EDOT0% (NMRyield),2・2 60% ( 0 mg),2・2・50% (NMRyield) 聞 Entrv4 lTal-477) 0 mg),2・2・50% (NMRyield) EDOT0% (NMRyield),2-2・60% ( 三重大学大学院 L学 研 究 科 1 7 4 第三章 Artoca --rが曹の会或 , で 第 三 節 Artocarpinの 合 成 研 究 Scheme3・3・2Fridel-CraftsAcylation sovalerphloroglucinol ( 3・3・7 )(TaI・455)4) 2-I 200ml二 口 ナ ス フ ラ ス コ 中 に ド ラ イ バ ッ ク に て AIC13(8.0 g,60 mmol)加 え 、 ア ル ゴ ン 置 換 す る。 OH oO Cに 冷 却 し た の ち に 二 硫 化 炭 素 (20 mL)、 ニ ト ロ ベ ン ゼ ン (10mL)、 イ ソ 吉 草 酸 ク ロ ラ イ ド 3 3 7 ( 2. 44 m L,20 mmol)、 フ ロ ロ グ ノ レ シ ノ ー ル (2.52g,20 mmol)を 加 え 室 温 ま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら 24 時 間 撹 持 す る 。 2N シ ュ ウ 酸 水 溶 液 を 加 え 反応を停止したのちに、ジエチノレエーテルにて抽出した。有機層を、 飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥さ せ、綿栓ろ過を行い、ろ液をロータリーェパポレーターで濃縮し、粗 生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサ ン : 酢 酸 エ チ ル = 1 :1) で 精 製 し 2・Isovalerphloroglucinol (3-3・7 )を 3 . 1 g, 収 率 74%で得た。 lHN M R(400MHz,CDCI3) : O=5.87( s,2H),2.94(d,J =6.9Hz,2H),2.24 (m,1H),0.97 (d,J = 6. 4 Hz,6H) ・( 13C-NMR( 100 恥fHz CDC13 CD3) 2CO) O : 22.7,25.3, 52.5,95. 4 , 104.9, 163.4 164.0,205.9,208.7 ラ IR(neat) 3302,2960,1603,1466,1296,1204,1161,1077,821 cm-l . 形状:淡黄色結晶 (m.p. 135~1360C) 三重大学大学院 ょ;学研究科 1 7 5 Table3・3・3Protection of0・Hydroxcide 1, 3-dihydoroxy・2・isovaler・5・(methoxymethoxy)benzene(3-3・8 ) Entrvl (TaI-406) ア ル ゴ ン 気 流 下 、 30 mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ中にジクロロメタン ( 3 mL)に 溶 解 し た 2-I sovalerphloroglucinol ( 3・3・7 )(210.2 mg, 1 . 0 mmol)、 ジ イ ソ プ ロ ピ ノ レ エ チ ル ア ミ ン 。~o/ 33・8 圃 (88.6mg,1 . 1mmol)、 ク ロ ロ メ チ ル メ チ ル エ ー テ ル (142.1mg,1 .1mmol) を 加 え 20時 間 撹 持 す る 。 蒸 留 水 を 加 え 反 応 を 停 止 し た の ち に 酢 酸 エ チ ルにて抽出した。有機層を、蒸留水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗 浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行い、ろ液をロ ータリーエバポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成 物 を カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル = 4 :1 )で精 製し 1, 3-dihydoroxy・2・isovaleト ト (methoxymethoxy)benzene ( 3・3・8 )を 79.2mg, 収 率 21%で得た。 lH NMR (400 MHz,CDC13): O = 6.08 ( s,2H),5.15 ( s,2H),3.46 ( s,3H), 2.96(d,J =6.9Hz,2H),2.26 (m,lH),0.97 ( d,J =6.4 Hz,6H) 100 MHz CDC13)δ: 22.8,25.3,52.8,56. 4 , 93.9,96.1,105.7, 13C-N乱1R( 163.0,163.2,206.2 IR(neat) 3302,2958,2871,1630, 1587,1218,1148,940,826 m- 1 • 形状:淡黄色油状 二重大学大学院 じ学研究科 1 7 6 Entrv2 (TaI-480) ア ル ゴ ン 気 流 下 、 50mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ 中 に ジ ク ロ ロ メ タ ン ( 5mL) に 溶 解 し た 2-I sovalerphloroglucinol( 3・3・7 )( 105.0 mg,0 . 5 mmol)、 ジ イ ソ プ ロ ピ ル エ チ ル ア ミ ン (88.6 mg,1 . 1 mmol)、 ク ロ ロ メ チ ル メ チ ル エ ー テ ル (142.1mg,1 .1mmol)を 加 え 5 時 間 撹 持 す る 。 蒸 留 水 を 加 え 反 応を停止したのちに酢酸エチルにて抽出した。有機層を、蒸留水、飽 和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、 綿栓ろ過を行い、ろ液をロータリーェパポレーターで濃縮し、粗生成 物を得た。 アルゴン気流下、 50 mL 二 口 ナ ス フ ラ ス コ に 先 ほ ど の 粗 生 成 物 、 lwt/vol% ヨ ウ 素 / メ タ ノ ー ル 溶 液 を 加 え 、 室 温 で 17時 間 撹 排 す る 。 飽 和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え反応を停止したのちに酢酸エチル にて抽出した。有機層を、蒸留水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄 し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行い、ろ液をロー タリーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物 を カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル = 4 :1 ) で 精 製 し 1, 3-dihydoroxy-2・i sovaler-5・(methoxymethoxy)benzene ( 3・3・8 )を 49.3 mg, 収 率 39%で 得 た o Table3・3-4Metylation of3・3・8 1, 3・dimetho玄 y-2・isovaler・5・(metho玄 ymethoxy)benzene( 3・3・14) Entry1(TaI・492) アルゴン気流下、 30 mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ中に(い1, 3d 出ihydoroxy-2i sova l e 灯r ト 由5 . べ . 圃 yme 引t hoxy)benzene ( σ 3 38 町) 胃 “ ( 68.8 mg, 0.27 。~o/ mmol)、 炭 酸 カ リ ウ ム (111 .9mg,0.81 mmol)、 ジ メ チ ル 硫 酸 (102.3 mg,0.81 mmol)を 加 え 二三重大学大学院 工学研究科 3 3 1 4 1 7 7 加熱還流下、 3 .5 時 間 撹 持 す る 。 室 温 ま で 冷 却 し た 後 に 、 酢 酸 エ チ ル で抽出しセライト櫨過を行い、ろ液を蒸留水、飽和炭酸水素ナトリウ ム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを用 いて乾燥させ、綿栓ろ過を行った。ろ液をロータリーエパポレーター で濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラ フ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル =4 :1)で精製し、 1, 3-dimethoxy-2・ isovaler-5-(methoxymethoxy)benzene( 3・3・14)を 61 .3mg、 収 率 80%で 得 た。 lH N M R (400 MHz,CDC13): O = 6.25 ( s,2H),5.17 ( s,2H , ) 3.76 ( s,6H), 3.49 ( s,3H),2.61 (d,J =6.9 Hz,2H),2.21 (m,lH),0.95 (d,J = 6.9 Hz, 6H) 13CN 100 MHz CDCb) O : 22.7,24.6,54.0,55.8,56.1,92.7,94.5, MR( 157.9,159.7,204. 4 IR(neat) 3262,2962,2870,1625,1600,1152,1024 cm- 1 • 形状:褐色結晶 (m.p. 64~660C) Table3・3・6Synthesis of3・3・3 2, 6・dimetho勾 r・・ 4-(methoxymethoxy)phenyl)-3・methylbutan-l・ 。I 1・( ( 3・3・15)(TaI-492) 30 mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ 中 に 水 素 化 ア ル ミ ニ ウ ム リ チ ウ ム ( 1 .2g 32mmol)を ド ラ 。 ラ イパック中で秤量し、反応容器を 冷却した後、 0'Cに 1, 3-dimethoxy-2・isovaler・5・ 1 " " " " " " ' 0 / 33 1 5 圃 (methoxymethoxy)benzene( 3・3-14)(4.51 g, 16 mmol)を THF(200 mL)に 溶 解 さ せ 、 3 回 に 分 け て 滴 下 し 、 5分 間 撹 持 し た 。 ロ ッ シ ェ ル 塩 水 溶 液 (200mL)を 加 え 反 応 を 停 止 し た の ち に 、 二今重大学大学院 T "f:研究科 1 7 8 酢酸エチルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナト リウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行った。ろ液をロータリーエバ ポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル = 2 : 1 )で精製し、 1・(2, 6・ dimethoxy-4・ (methoxymethoxy)phenyl)-3-methylbutan-l・ 0 1 (3-3 15)を 4.4g、 収 率 97%で得た。 圃 IH N M R (400 MHz,CDC13):δ= 6.28 ( s,2H),5.15 ( s,2H),3.80 ( s,6H), 3. 49 ( s,3H),3.41 (d,J = 11 .5 Hz,lH),1 .77・1.84 (m,lH , ) 1.65・ 1 .71 (m, lH),1 .47-1 .54 (m,2H),0.93 (dd,J = 6.9,12.8 Hz,6H) 1 3CN M R(100 MHz CDCI3)δ: 22.4,23.2,25.0,46.9,55.7,56.0,65.9 ラ 93.2 94.6,157.8,158.2 ラ IR(neat) 3563,2952,1604,1143,1023,818 cm・1 形状:白色結晶 1, 3 dimetho玄 y・ 5-(methoxymethoxy)・ 2・((E)・ 3-methylbut-l・enyl)benzene 帽 (3・ 3・16)(TaI・503) 。 、 、 ア ル ゴ ン 気 流 下 、 30 m L二 口 ナ ス フ ラ ス コ 中 に 1-(2, 6-dimethoxy-4・(methoxymethoxy)p methylbutan-l・0 1 henyl)-3・ 。I~O/ ( 3・ 3・15) 3 3 1 6 (25.0 mg,0.088 mmol)、 ジ ク ロ ロ メ タ ン( 1 mL)加 え O O Cに 冷 却 し た 後 に ピ リ ジ ン (27.8 mg,0.35 mmol)、 オ キ シ 塩 化 リ ン (27 mg,0.18 mmol)を 加 え 室 温 ま で 自 然 昇 温 さ せ 18 時 間 撹 持 す る 。 2N塩 酸 ( 5mL)を 加 え 反 応 を 停 止 し た の ち に 、 ジ ク ロ ロ メ タ ン で抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶 液で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行った。 二主重大学大学│完 工学研究科 1 7 9 ろ液をロータリーェパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られ た粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 1, 3・dimethoxy-5べ methoxymetho玄 y)・ 2・((E)・ 2 : 1 )で精製し、 3・methylbut-l・enyl)benzene(3・ 3・16)を 10.0mg、 収 率 43%で得た。 lHNMR (400 MHz,CDC13 ):δ= 6. 42-6.55 (m,2H),6.28 ( s,2H),5.16 ( s, 2H),3.81 ( s,6H),3. 48( s,3H),2.39 2. 47(m,lH),1 .08( d,J = 6.9Hz,6H) 司 4 , 13C-NMR(100 MHz CDC13 )O : 22.8,33.0,55.7 56.0,93.1,94.7,109. ラ 116.8,140.6,157.8,158.8 IR(neat) 3309,2958,1600,1582,1150,1110,1023,815 cm・1 形状:白色結晶 (52~530C) Table3・3・7Synthesis of3 3・22 剛 1・( 2・hydroxy-4, 6・dimetho玄 yphenyl)ー3・( 2, 4-dimethoxyphenyl)propane・I , 3・dione( 3・ 3・22) '0 0 0 0/ Entrvl (TaI-4281 I ア ル ゴ ン 気 流 下 、 30mL 二 口 ナ ス フ ラ ス コ を -78 o cに 冷 却 し 、 1M リ チ ウ ム ヘ キ 1 'O~OH サ メ チ ル ジ シ ラ ジ ド の THF溶 液 (0.6mL)、 . . .叫ク'0/ 3・ 3-22 THF( 1. 5 mL)に 溶 解 し た 2・ hydroxy-4, 6・dimethoxyacetophenone ( 3・ 3・18) o cで 1時間、ー 10 o cま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら 2 時 間 撹 持 す る 。 再 度 ・ 78 o cに 冷 却 し 、 THF(1.5mL)に 溶 解 し た mthyl-4, 6・dimethoxybenzoate ( 3・3・19)(39.2 mg,0.2 mmol)を加え・ 78 o c (39.2mg,0.2mmol)を 加 え 、 ー 78 で 1時 間 、 室 温 ま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら 18時 間 撹 持 し た 。 氷 ( 10g )と 濃塩酸(10mL)の 混 合 物 の 中 に 反 応 系 を リ パ ー ス ク エ ン チ し 、 ク ロ ロ ホ ルムで抽出する。取り出した有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗 浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行った。ろ液を 二三重大学大学院 工学研究科 1 8 0 ロータリーェパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生 成 物 を カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル = 4 :1 ) で 精 製 し 1-(2・hydroxy-4, 6dimethoxypheny1 )・ 3・( 2, 4-dimethoxyphenyl)propane-l, 3 ・dione(3-3・ 22)を 30.7mg収 率 43%で得た。 Entrv2 (TaI-429) ア ル ゴ ン 気 流 下 、 30 mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ を ・ 780C に 冷 却 し 、 1M リ チ ウ ム ヘ キ サ メ チ ル ジ シ ラ ジ ド の THF溶液(1.0mL)、THF(1 .5mL)に 溶 2・ hydroxy-4, 6-dimethoxyacetophenone ( 3・ 3-18) (39.2 mg, 0.2 解した Cで 1時間、同 10 o Cま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら 2 時 間 mmol)を加え、明 78 o 撹 枠 す る 。 再 度 ー 78 t に 冷 却 し 、 THF(1 .5 mL) に 溶 解 し た mthyl・ 4 6・dimethoxybenzoate( 3・ 3・19)(39.2mg,0.2mmol)を加えー 78C で 0 ラ 1時 間 、 室 温 ま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら 18 時 間 撹 持 し た 。 氷 (10 g )と 濃 塩酸(10mL)の 混 合 物 の 中 に 反 応 系 を リ パ ー ス ク エ ン チ し 、 ク ロ ロ ホ ル ムで抽出する。取り出した有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄 し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行った。ろ液をロ ータリーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成 物 を カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ ブ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル = 4 :1 )で精 製 し 1-(2-hydroxy・4, 6-dimethoxyphenyl)・3( 2, 4-dimethoxyphenyl)propane-l, 3 ・dione( 3・ 3・ 22)を 36.1 mg収 率 50%で得た。 Entrv3 (TaI-433) ア ル ゴ ン 気 流 下 、 30 mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ を -78C に 冷 却 し 、 0 1M リ チ ウ ム ヘ キ サ メ チ ル ジ シ ラ ジ ド の THF溶液(1.0mL)、THF(0.5mL)に 溶 解した 2・ hydroxy-4,か dimethoxyacetophenone ( 3・ 3・18) (39.2 mg, 0.2 三宅大学大学院 J :学 研 究 科 1 8 1 mmol)を加え、 -78 o cで 1時間、ー 10 撹 枠 す る 。 再 度 ・ 78 o cま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら o cに 冷 却 し 、 2時 間 THF(0.5 mL) に 溶 解 し た mthyl・ 4, 6・dimethoxybenzoate ( 3・3・19)(39.2 mg,0.2 mmol)を加え・ 78 o c で 1時 間 、 室 温 ま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら 18時 間 撹 持 し た 。 氷 ( 10g )と 濃 塩 酸 (10mL)の 混 合 物 の 中 に 反 応 系 を リ パ ー ス ク エ ン チ し 、 ク ロ ロ ホ ルムで抽出する。取り出した有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗 浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行った。ろ液を ロータリーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生 成 物 を カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ ブ イ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル = 4 :1 )で 精 製 し 1・( 2・hydroxy-4, 6-dimethoxyphenyl)-3( 2, 4-dimethoxyphenyl)propane-l, 3 ・dione( 3・ 3・ 22)を 44.1 mg収 率 61%で得た。 Entrv4 (TaI-437) ア ル ゴ ン 気 流 下 、 30mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ を 司 78 o cに 冷 却 し 、 1M リ チ ウ ム ヘ キ サ メ チ ル ジ シ ラ ジ ド の THF溶液(1.0mL)、THF(0.5mL)に 溶 解した 2・ hydroxy-4, 6・dimethoxyacetophenone ( 3・3-18) (39.2 mg, 0.2 mmol)を加え、 -78 o cで 1時間、 -10 撹 持 す る 。 再 度 ・ 78 o cま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら o cに 冷 却 し 、 2時 間 THF(0.5 mL) に 溶 解 し た mthyl・ 4, 6・ dimethoxybenzoate ( 3・ 3-19)(39.2 mg,0.2 mmol)を加え・ 78 o c で 1時間、 400C ま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら 18時 間 撹 持 し た 。 氷 (10g)と 濃 塩 酸 (10mL)の 混 合 物 の 中 に 反 応 系 を リ バ ー ス ク エ ン チ し 、 ク ロ ロ ホ ルムで抽出する。取り出した有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗 浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行った。ろ液を ロータリーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生 成 物 を カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ ブ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル =4 :1 )で 精 製 L重 大 学 大 学 院 二 工学研究科 し 1 8 2 1・(2-hydroxy-4, 6・ dimethoxyphenyl)-3・( 2, 4-dimethoxyphenyl)propane-l, 3 ・dione( 3・ 3・ 22)を 51 .7mg収 率 72%で得た。 Entrv5(TaI・438) ア ル ゴ ン 気 流 下 、 30mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ を ・ 78 o cに 冷 却 し 、 1M リ チ ウ ム ヘ キ サ メ チ ル ジ シ ラ ジ ド の THF溶液(1.0mL)、THF(0.5mL)に 溶 解した 2・ hydroxy-4, 6・ dimethoxyacetophenone ( 3・ 3・18) (39.2 mg, 0.2 mmol)を加え、ー 78 o cで 1時間、・ 10 o cま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら 撹 排 す る 。 再 度 -78 o cに 冷 却 し 、 2時 間 THF(0.5 mL) に 溶 解 し た ethyl-4,か dimethoxybenzoate ( 3・ 3・19)(39.2 mg, 0.2 mmol)を加え白 78 o c ー で 1時 間 、 室 温 ま で 自 然 昇 温 さ せ な が ら 18時 間 撹 排 し た 。 氷 (10g )と 濃 塩 酸 (10mL)の 混 合 物 の 中 に 反 応 系 を リ パ ー ス ク エ ン チ し 、 ク ロ ロ ホ ルムで抽出する。取り出した有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗 浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行った。ろ液を ロータリーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生 成 物 を カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ( ヘ キ サ ン : 酢 酸 エ チ ル = 4 :1 )で 精 製 し 1・( 2白 hydroxy-4, 6・dimethoxyphenyl)・3・( 2, 4 dimethoxyphenyl)propane-l, 3 聞 ・ dione( 3・ 3・ 22)を 39.2mg収 率 54%で得た。 Table3・ 3・ 8 Synthesis ofFlavone3・ 3・22 5, 7・dimethoxy-2-(2, 4-dimetho玄 yphenyl)・4H・chromen-4・one( 3・ 3・ 23) 。。 。 、 、 Entrvl (TaI 431) 岨 ア ル ゴ ン 気 流 下 30mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ 中に 1 -(2・hydroxy-4,か dimethoxyphenyl)ー 3・( 2, 4-dimethoxyphenyl)propane-l, 3-dion ¥ 、 3・ 3・ 23 e( 3・ 3・ 22) (30.7 mg,0.09 mmol)、酢酸(1 ml)、 濃 硫 酸 ( 1 滴 ) を 加 え 100 o cに 加 熱 し 、 ベ重大学大学院 。 / 1 時 間 撹 持 し た 。 氷 (10 g) じ学研究科 1 8 3 の中に反応系をリパースクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機層を 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、 硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を行った。ろ液をロータ リーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を カラムクロマトグラブィー(酢酸エチルのみ)で精製し、 5, 7・dimethoxy・2・( 2, 4・dimethoxyphenyl)・4H-chromen・4・one ( 3・3・23)を 10.3 mg、 収 率 34%で得た。 IHN M R(400MHz,CDC13): d= 7.83 (d,J = 8.7Hz,lH),6.97( s,lH),6.60 (dd,J = 2.3 8.7Hz,lH),6.54(d,J = 2.3 Hz,lH),6.51 ( d,J = 2.3Hz,lH), ヲ 6.35 (d,J = 2.3 Hz,lH),3.94 ( s,3H),3.89 ( s,3H),3.87 ( s,3H) Entrv2 (TaI-432) ア ル ゴ ン 気 流 下 30mL二 口 ナ ス フ ラ ス コ 中 に ト ( 2-hydroxy-4, 6-dimetho 2, 4-dimethoxyphenyl)propane-l, 3-dione ( 3・3-22) (30.7 mg, xyphenyl)-3・( 0.09 mmol)、 酢 酸 ( 1 ml)、 濃 硫 酸 ( 1 滴 ) を 加 え 100 o cに 加 熱 し 、 3時 間 撹 持 し た 。 氷 (10 g )の 中 に 反 応 系 を リ パ ー ス ク エ ン チ し 、 酢 酸 エ チ ル で抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリ ウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、綿栓ろ過を 行った。ろ液をロータリーエパポレーターで濃縮し、粗生成物を得た。 得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ)で精 製し、 5, 7・dimethoxy・2・( 2, 4・dimethoxyphenyl)・4H・chromen・4・one ( 3・3・23)を 12.3mg、 収 率 34%で得た。 〈重大学大学院 工学研究科 1 8 3 参考文献 (第一章 1 ) J . Liang,Y. Ma,F . Wang,W. Yang Chem. M at er .,22,4254 (2010 ) . ラ (第一章 2) 第一節) 第二節) Q.Pei,G. Zuccarello M.Ahiskog,andO. Inganas,Polymer,1994,35, ラ 1347. 3) D. Quintero,P . Bauerle,Chem. Commun.,2002,2690, 4) F .Kieseritzky,F .Allared,E.Dahlstedt,J. Hellberg,TetrahedronL e t t .,45, 6049 (2004). 5) S . Das,P . K. Dutta S .Panda,S .S . Zade,J . Org. Chem. 75 4868(2010). ラ (第二章 1 ) ラ 第一節) 1 . Hachiya ラ T . Matsurnoto ラ T. Inagaki, A. Takahashi, M. Shirnizu, Heterocycles,82,449 (2010). (第二章 第二節) 修 士 論 文 ( 平 成 20年 度 ). 1) 松本智大 2) Y . Kasano, A. Okada, D. Hiratsuka, Y . Oderaotoshi, S . Minakata, M. Kornatsua,Tetrahedron, 62,537,(2006). (第三章 1) 第一節、第二節) フラボノイドの医学(講談社サイエンティフィク) 三重大学大学院 」二学研究科 吉川敏一 1 8 4 (第三章 第三節) 1 ) 1 . M. Keith,TetrahedronL e t t .,45,2739 (2004). 2) C .A. Gray,P .T . Kaye,A. T .Nchinda,J. Nat. Prod.,66,1144 (2003). 3) D.Nagarathnam,M. Cushman,J. Org. Chem.,56,4884 ( 1991). 4 ) T . Furuta,M.Nakayama,H. Suzuki,H. Tajimi,M. l n a i H.Nukaya,T . ラ Wakimoto T .Kan,Org. L e t t ., 1 1, 2233 (2009). ラ (実験の部) 1 ) C.-Y. Chuang V.C. Vassar,Z. Ma,R. Geney,and1 . Ojirna,Chirality, ラ 14,151,(2002). 2 ) A. Thurner F . Fa i g l,L . Toke,A. Mordini,M. Valacchi,G. Reginato, ヲ and G. Czira,Tetrahedron,57,8173,(2001). 3) M.G.Organ,J .T .Cooper ,L .R .R o g e r s,F .S o l e y r n a n z a d e h ,andT .P a u l, J Or g .Chem. 65, ラ 7959 ( 2 0 0 0 ) . ラ :重大学大学院 L学 研 究 科 1 8 9 総括 本修士論文では、 r3,4-エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン お よ び 生 理 活 性 化 合 物 Artocarpinの 合 成 研 究 J と 題 し 、 導 電 性 高 分 子 材 料 と し て 期 待 さ れ て い る 3, 4-エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン を 、 入 手 容 易 で 取 り 扱 い しやすい出発物質である ( Z )-2-ブ テ ン ー 1, 4 -ジ オ ー ル 、 2, 3 -ブ タ ン ジ オ ンから合成する研究、更に高い抗ガン作用を有す生理活性化合物 Artocarpin を フ ロ ロ グ ル シ ノ ー ル か ら 合 成 す る 研 究 を 行 っ た も の で 、 全三章七節から構成される。 第一章においては 3 , 4 -エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)と題し、 第一節では、 r3,4 -エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 性 質 と 用 途 」 に つ い て 述 べ た 。 第 二 節 で は 「 従 来 の 3, 4 -ェ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 合 成 例 と そ の 問 題 点 J と 題 し 、 従 来 の 合 成 例 を 紹 介 す る とともに、その問題点や改善点を提案した。 第二章では 3 , 4 -ェ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 合 成 と 題 し 、 4-ジ オ ー ル を 出 発 物 質 と す る 合 成 を 行 い 、 第 一 節 で は 、 (Z)-2・ブテンー 1, 全 9 ス テ ッ プ 、 全 収 率 4.5%で 3, 4-エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン を 得 る こ と に 成 功 し た 。 (Scheme4・1 ) 1重 大 学 大 学 │ 完 工学研究科 1 9 0 Scheme4 1SummaryofSection2 1 〆 HO . . . . . . . . . . . . . . 'OH ー_.. 60%NaH(2.4eq) LAH( 1 . 3eq).......HO~OH BnBr( 2 . 4eq)__ 8nO. . . . . . . . . . . . . . . グ. . . . . . . . . . . . . . . O B n THF, r e f l u x, 2 . 0hTU I: .~Q.._ n. . 一一ー y.79%2442THF , renux, 7 . 0h 2 4 4 3 y.91% . . m-CPBA( 1 . 2eq)-- HOCH2 CH2 Br( 1 . 1e q ) ・OEt2(0.1eq) _ _ _ SF3 ~ CH2 CI2 , r t, 10h CH2 C I2 , 0oC-r t, 15h--BnOー ノ ¥ ーOBn y.92% 2 1 1 4 . .)-( r t , 24h MeOH, quant EtOH, r e f l u x, 12h y .49%( 2s t e p s ) 2 1 1 6 CH2 C I2 , 0" C , 27h y75% B ' 交 K Bno H 2 'Pd/C 0 . 1M HCIaq( 0 . 1e q ) KOH( 5 . 2e q ) MsCI( 4 . 0eq) O__/ 一Br 。 食 。 H H 1・ 17 2・ Na2S.9H2 0( 2 . 5eq) MsOOMs 2・ 1・ 18 蜘 r e f l u x, 12h EtOH, y.46% り 》 f 、 b J3 chlorobenzene o 1・ 10 2・ 9h r e f l u x, y.40% EDOT この合成ルートは、従来の問題点であった環境に負荷のかかる金属 や試薬を用いていないため、さらに収率の向上を目指すことで有用な 合成ルートになると考えられる。 第 二 節 で は 、 2, 3 -ブ タ ン ジ オ ン を 出 発 物 質 と す る 合 成 を 研 究 し 、 2, 3・ ブタンジオンからワンステップで 2, 3・ ジ メ ト キ シ ・ 2, 3 -ジ メ チ ル ジ オ キ サ ン を 収 率 75%で 得 る こ と に 成 功 し た (Scheme 4・ 2)。 Scheme4 ・ 2SynthesisofDieneSynton へ ( 。 o 2 2 1 +HC(OMe) J +HO~OH ( 2 . 0eq) ( 1 . 0e q ) 22・3 4 2 2- 圃 CSA ( 0 . 1eq) MeOH r e f l u x 24h r、 . .的 Me Me 2 2 5 y.75% 続 い て 得 ら れ た 、 2, 3 -ジ メ チ ル ・ 2, 3- ジ メ ト キ シ ジ オ キ サ ン か ら 目 的 の 3, 4 -ェ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン を 全 収 率 24%で 、 ま た 、 そ の 前 駆 体 で あ る ジ チ イ ン 化 合 物 を 収 率 51% で 得 る こ と に 成 功 し た 。 4・3) 三重大学大学院 工学研究科 (Scheme 1 9 1 f 、 一 MeO 情ムOMe 58( 5 . 0equiv) Pdblack( 1 . 0equiv) y.15% o-dichlorobenzene 180oC, 3h EDOT 、 一 、OMe M e o O r f 1 lO μW, 58( 5 . 0equiv) 0 . 1equiv) Cul( toluene, 160oC, 4h 2 2 5 y.510I o 2 2 6 fー¥ ふ と Me r-¥ Me μW , 58( 5 . 0equiv) Cul( 0 . 1equiv) y.32% toluene, 160oC, 6h 2 2 5 EDOT この合成法は、従来の合成法と比較してもステップ数が少なく、安 価な出発物質を用いており、また環境に負荷のかかる試薬を用いてい な い 点 か ら 、 収 率 の 向 上 を 図 る こ と で 、 工 業 的 に 有 用 な 3, 4 -エ チ レ ン ジ オ キ シ チ オ フ ェ ン (EDOT)の 合 成 法 に な る と 考 え ら れ る 。 第三章においては、 r Artocarpin の 合 成 」 と 題 し 、 第 一 節 で は 「 抗 酸 化 作 用 を 持 つ 生 理 活 性 化 合 物 Jと し て ビ タ ミ ン E や フ ラ ボ ン と い っ た重要な抗酸化物質について述べた。第二節では r Artocarpinの 性 質 と 用 途 J と し て 具 体 的 に Artocarpinの 生 理 活 性 作 用 や そ の 誘 導 体 の 有 用性を述べた。 そして、第三節では r Artocarpinの 合 成 研 究 J と題し、フロログル シ ノ ー ル か ら Artocarpinを 合 成 す る 経 路 を 提 案 し Artocarpinの 合 成 を 三重大学大学院 」二学研究科 1 9 2 試 み た 。 (Scheme4・4) Scheme44SummaryofSection3-3 I ふ 0 /"'" 'CI, AICI3( 3 . 0eq) __ PhN02, 0oc同 , 24h CS2, y.74% 1 )MOMCI, DIPEA I2, 同 , 5h CH2C ぺ〉立 /MeOH, 17h 2 )1 2 y.39% MOM 3・3 8 OH 3・3・7 acetone, r e f h : J x 3 . 5h y.80% 、0 . . . .'v"、OMOM 3・3・14 '0 t LAH THF, 0oC, 5r n i n y.83% 代〉ユ I2, 0oC, 2h CH2C MOM y.43% 、0 ' ". . . 〆 、OMOM 3・3・16 3 3 1 5 人ム¥人 0 J0 l ー・・・・・・・・・・司・--~ 3・ 33 同 ま ず 、 カ ギ と な る Claisen前 駆 体 3・3・3 を 出 発 物 質 の ブ ロ ロ グ ル シ ノ ー ル 3-3-6 か ら 合 成 を 試 み た 。 今 後 は 以 下 の よ う に 反 応 を 進 め 、 自 的 の Artocarpin を 合 成 す る 予 定 で あ る 。 (Scheme4-5) 三重大学大学院 工学研究科 9 3 1 Scheme4 5SummaryofSection3 3( 2 ) 、 、 oq ¥ピ k、 o d y r A、 I 十、 3・ 3・ 3 LDA, 文2 . . .0 condens~皇制 on clatsen . f > 。 ~へむ/ 3 34 Suzuki-Miyaura coupling 。 . , / 、 Artocarpin r 、 OH 二京大学大学│涜 L学 研 究 科