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少なくとも1つのプロテアーゼを有する飼料添加剤または試料組成物を

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少なくとも1つのプロテアーゼを有する飼料添加剤または試料組成物を
JP 2006-519597 A 2006.8.31
(57)【 要 約 】
本発明は、少なくとも1つのプロテアーゼを有する飼料添加剤または試料組成物を提供す
ることにより反芻動物において繊維消化を増大する方法を提供する。特に、本発明は次の
工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、反芻動物に適切なフォレージまたは粒餌
を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用し;該組成物を動物に投与し、そ
れによって消化率の増大が作用することから成るフォレージまたは穀類の消化率を増大す
る方法を提供する。
(2)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォレージまたは粒餌の消化率を増大する方法において、次の工程:
a)少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、
b)反芻動物に適切なフォレージまたは粒餌を用意し、
c)プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し、
d)該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用する
から成ることを特徴とする、フォレージまたは粒餌の消化率を増大する方法。
【請求項2】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
10
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来している、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
細菌は、バチルス属の種である、請求項4に記載の方法。
20
【請求項6】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項4に記載の方
法。
【請求項8】
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項4に記載の方法。
30
【請求項10】
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
40
、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
プロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージまた
は粒餌に利用する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
プロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージま
たは粒餌に利用する、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
プロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージ
または粒餌に利用する、請求項10に記載の方法。
50
(3)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
【請求項16】
プロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
プロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
プロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロ
テアーゼ活性を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
10
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項16から18までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
反芻動物に餌付けする方法において、次の工程:
a)少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、
b)フォレージまたは粒餌を用意し、
c)プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し
d)該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用する
から成ることを特徴とする、反芻動物に餌付けする方法。
【請求項21】
20
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
30
細菌は、バチルス属の種である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項23に記載の
方法。
【請求項27】
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
40
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項23に記載の方法
。
【請求項30】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
50
(4)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
プロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージまた
は粒餌に利用する、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
プロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージま
たは粒餌に利用する、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
10
プロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージ
または粒餌に利用する、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
プロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
プロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
プロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロ
20
テアーゼ活性を有する、請求項29に記載の方法。
【請求項38】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項35から37までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
フォレージまたは粒餌を処理して消化率を増大する方法において、次の工程:
a)少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、
b)反芻動物に適切なフォレージまたは粒餌を用意し、
c)プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し、
d)該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用する
30
から成ることを特徴とする、フォレージまたは粒餌を処理して消化率を増大する方法。
【請求項40】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
40
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
細菌は、バチルス属の種である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項42に記載の
方法。
【請求項46】
50
(5)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項42に記載の方法。
【請求項48】
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項42に記載の方法
。
【請求項49】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
10
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
プロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージまた
は粒餌に利用する、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
プロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージま
20
たは粒餌に利用する、請求項48に記載の方法。
【請求項53】
プロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージ
または粒餌に利用する、請求項48に記載の方法。
【請求項54】
プロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項48に記載の方法。
【請求項55】
プロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項48に記載の方法。
30
【請求項56】
プロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロ
テアーゼ活性を有する、請求項48に記載の方法。
【請求項57】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項54から56までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
飼料添加剤を製造する方法において、次の工程:
a)少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、
b)プロテアーゼを1つ以上の不活性または活性成分と混合して飼料添加剤を形成し、
40
c)飼料添加剤を反芻動物に餌付けするか、または飼料添加剤を動物用のフォレージまた
は粒餌に添加し、それにより消化率の増大が影響する
から成ることを特徴とする、飼料添加剤を製造する方法。
【請求項59】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
50
(6)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
レージ混合物である、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項58に記載の方法。
【請求項62】
細菌は、バチルス属の種である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項61に記載の
10
方法。
【請求項65】
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項61に記載の方法。
【請求項67】
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項61に記載の方法
。
【請求項68】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
20
される、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
プロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージまた
は粒餌に利用する、請求項67に記載の方法。
30
【請求項71】
プロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージま
たは粒餌に利用する、請求項67に記載の方法。
【請求項72】
プロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージ
または粒餌に利用する、請求項67に記載の方法。
【請求項73】
プロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項67に記載の方法。
【請求項74】
40
プロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項67に記載の方法。
【請求項75】
プロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロ
テアーゼ活性を有する、請求項67に記載の方法。
【請求項76】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項73から75までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項77】
反芻動物に餌付けするための飼料組成物を製造する方法において、次の工程:
50
(7)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
a)少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、
b)フォレージまたは粒餌を用意し、および
c)プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用し、組成物を形成し、それにより消化率
の増大が影響する
から成ることを特徴とする、反芻動物に餌付けするための飼料組成物を製造する方法。
【請求項78】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項77に記載の方法。
10
【請求項79】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項77に記載の方法。
【請求項81】
細菌は、バチルス属の種である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
20
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項80に記載の
方法。
【請求項84】
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項80に記載の方法。
【請求項86】
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項80に記載の方法
。
30
【請求項87】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
される、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
、請求項86に記載の方法。
【請求項89】
40
プロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージまた
は粒餌に利用する、請求項86に記載の方法。
【請求項90】
プロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージま
たは粒餌に利用する、請求項86に記載の方法。
【請求項91】
プロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォレージ
または粒餌に利用する、請求項86に記載の方法。
【請求項92】
プロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
50
(8)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
ロテアーゼ活性を有する、請求項86に記載の方法。
【請求項93】
プロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項86に記載の方法。
【請求項94】
プロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロ
テアーゼ活性を有する、請求項86に記載の方法。
【請求項95】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項92から94までのいずれか1項に記載の方法。
10
【請求項96】
少なくとも1つの飼料グレードのプロテアーゼを、1つ以上の飼料グレードの不活性ま
たは活性成分と組合せて有する飼料添加剤において、フォレージまたは粒餌に利用し、か
つ動物に与えた場合に、フォレージまたは粒餌の消化率を増大する量でプロテアーゼを含
有することを特徴とする、少なくとも1つの飼料グレードのプロテアーゼを、1つ以上の
飼料グレードの不活性または活性成分と組合せて有する飼料添加剤。
【請求項97】
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来し、その際、プロテアーゼの量は、1つ以上
の飼料グレードの不活性または活性成分と組合せて、1mLまたは1グラム当たりプロテ
アーゼ100∼500000単位の範囲内である、請求項96に記載の添加剤。
20
【請求項98】
細菌は、バチルス属の種である、請求項97に記載の添加剤。
【請求項99】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項97に記載の添加剤。
【請求項100】
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項97に記載の
添加剤。
【請求項101】
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項100に記載の添加剤。
30
【請求項102】
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項97に記載の添加剤。
【請求項103】
1つ以上の不活性または活性成分は、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラー
ゼ、キシラナーゼ、グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから
選択される酵素;抗生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタ
ミン;ミネラルおよび多量養素から成るグループから選択される、請求項97に記載の添
加剤。
【請求項104】
プロテアーゼは、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量を生じるように添
40
加剤中に存在し、その際、乾物はフォレージまたは粒餌である、請求項96に記載の添加
剤。
【請求項105】
プロテアーゼは、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量を生じるように
添加剤中に存在し、その際、乾物はフォレージまたは粒餌である、請求項96に記載の添
加剤。
【請求項106】
プロテアーゼは、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量を生じるよう
に添加剤中に存在し、その際、乾物はフォレージまたは粒餌である、請求項96に記載の
添加剤。
50
(9)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
【請求項107】
プロテアーは、フォレージまたは粒餌に利用される場合に、1000∼23000プロ
テアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロテアーゼ活性を生じる量で存在する、請求項96
に記載の添加剤。
【請求項108】
プロテアーは、フォレージまたは粒餌に利用される場合に、2300∼11000プロ
テアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロテアーゼ活性を生じる量で存在する、請求項96
に記載の添加剤。
【請求項109】
プロテアーは、フォレージまたは粒餌に利用される場合に、3300∼6800プロテ
10
アーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロテアーゼ活性を生じる量で存在する、請求項96に
記載の添加剤。
【請求項110】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項107から109までのいずれか1項に記載の添加剤。
【請求項111】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項104から109までのいずれか1項に記載の添加剤。
20
【請求項112】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項104から109までのいずれか1項に記載の添加剤。
【請求項113】
フォレージまたは粒餌を少なくとも1つのプロテアーゼと組合せて有する、反芻動物に
餌付けするための飼料組成物であって、それによって消化率の増大が作用することを特徴
とする、飼料組成物。
【請求項114】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
30
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項113に記載の組成物。
【請求項115】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項113に記載の組成物。
【請求項116】
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項113に記載の組成物。
【請求項117】
細菌は、バチルス属の種である、請求項116に記載の組成物。
【請求項118】
40
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項116に記載の組成物。
【請求項119】
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項116に記載
の組成物。
【請求項120】
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項119に記載の組成物。
【請求項121】
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項116に記載の組成物。
【請求項122】
50
(10)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項116に記載の組
成物。
【請求項123】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
される、請求項122に記載の組成物。
【請求項124】
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
10
、請求項122に記載の組成物。
【請求項125】
プロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまたは粒
餌に利用する、請求項122に記載の組成物。
【請求項126】
プロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまたは
粒餌に利用する、請求項122に記載の組成物。
【請求項127】
プロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまた
は粒餌に利用する、請求項122に記載の組成物。
20
【請求項128】
プロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項122に記載の組成物。
【請求項129】
プロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項122に記載の組成物。
【請求項130】
プロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロ
テアーゼ活性を有する、請求項122に記載の組成物。
【請求項131】
30
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項128から130までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項132】
反芻動物に餌付けするためのプロテアーゼの使用において、次の工程:
a)少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、
b)フォレージまたは粒餌を用意し、
c)プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し、
d)該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用する
から成ることを特徴とする、反芻動物に餌付けするためのプロテアーゼの使用。
【請求項133】
40
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項132に記載の使用。
【請求項134】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項132に記載の使用。
【請求項135】
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項132に記載の使用。
【請求項136】
50
(11)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
細菌は、バチルス属の種である、請求項135に記載の使用。
【請求項137】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項135に記載の使用。
【請求項138】
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項135に記載
の使用。
【請求項139】
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項138に記載の使用。
【請求項140】
10
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項135に記載の使用。
【請求項141】
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項135に記載の使
用。
【請求項142】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
される、請求項141に記載の使用。
【請求項143】
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
20
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
、請求項141に記載の使用。
【請求項144】
プロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまたは粒
餌に利用する、請求項141に記載の使用。
【請求項145】
プロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまたは
粒餌に利用する、請求項141に記載の使用。
【請求項146】
30
プロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまた
は粒餌に利用する、請求項141に記載の使用。
【請求項147】
プロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項141に記載の使用。
【請求項148】
プロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項141に記載の使用。
【請求項149】
プロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロ
40
テアーゼ活性を有する、請求項141に記載の使用。
【請求項150】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項147から149までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項151】
飼料添加剤を製造するためのプロテアーゼの使用において、次の工程:
a)少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、
b)プロテアーゼを1つ以上の不活性または活性成分と混合し、飼料添加剤を形成する
から成ることを特徴とする、飼料添加剤を製造するためのプロテアーゼの使用。
【請求項152】
50
(12)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項151に記載の使用。
【請求項153】
細菌は、バチルス属の種である、請求項152に記載の使用。
【請求項154】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項152に記載の使用。
【請求項155】
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項152に記載
の使用。
【請求項156】
10
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項155に記載の使用。
【請求項157】
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項152に記載の使用。
【請求項158】
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項152に記載の使
用。
【請求項159】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
される、請求項158に記載の使用。
【請求項160】
20
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
、請求項158に記載の使用。
【請求項161】
プロテアーゼは、0.1∼20mL/kg消費乾物の範囲内の量を生じるように添加剤
中で存在する、請求項158に記載の使用。
【請求項162】
プロテアーゼは、0.5∼2.5mL/kg消費乾物の範囲内の量を生じるように添加
30
剤中で存在する、請求項158に記載の使用。
【請求項163】
プロテアーゼは、0.75∼1.5mL/kg消費乾物の範囲内の量を生じるように添
加剤中で存在する、請求項158に記載の使用。
【請求項164】
プロテアーゼは、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロテ
アーゼ活性を生じる量で存在する、請求項158に記載の使用。
【請求項165】
プロテアーゼは、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロテ
アーゼ活性を生じる量で存在する、請求項158に記載の使用。
40
【請求項166】
プロテアーゼは、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロテア
ーゼ活性を生じる量で存在する、請求項158に記載の使用。
【請求項167】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項164から166までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項168】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
50
(13)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
る、請求項161から166までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項169】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項161から166までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項170】
飼料組成物を製造するためのプロテアーゼの使用において、次の工程:
a)少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、
b)フォレージまたは粒餌を用意し、
c)プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し、それによって
消化率の増大が作用する
10
から成ることを特徴とする、飼料組成物を製造するためのプロテアーゼの使用。
【請求項171】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項170に記載の使用。
【請求項172】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項170に記載の使用。
【請求項173】
20
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項170に記載の使用。
【請求項174】
細菌は、バチルス属の種である、請求項173に記載の使用。
【請求項175】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項173に記載の使用。
【請求項176】
プロテアーゼは、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテ
アーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される、請求項173に記載
の使用。
【請求項177】
30
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項176に記載の使用。
【請求項178】
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項173に記載の使用。
【請求項179】
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項173に記載の使
用。
【請求項180】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
される、請求項179に記載の使用。
【請求項181】
40
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
、請求項179に記載の使用。
【請求項182】
プロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまたは粒
餌に利用する、請求項181に記載の使用。
【請求項183】
プロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまたは
50
(14)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
粒餌に利用する、請求項181に記載の使用。
【請求項184】
プロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまた
は粒餌に利用する、請求項181に記載の使用。
【請求項185】
プロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項181に記載の使用。
【請求項186】
プロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項181に記載の使用。
10
【請求項187】
プロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロ
テアーゼ活性を有する、請求項181に記載の使用。
【請求項188】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項185から188までのいずれか1項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロテアーゼを有する飼料添加剤または試料組成物を提供することにより反
20
芻動物において繊維消化を増大する方法に関する。
【0002】
本発明の背景
反芻動物は、特殊な消化器であるルーメンを有する哺乳類であり、このルーメン内では
嫌気性微生物(細菌、真菌類、原生動物)の活動により効果的な植物繊維の消化が行われ
ている。反芻動物は、主に草およびマメ科植物から由来する植物繊維で生存しており、こ
の植物繊維は不溶性多糖類、特にセルロースとヘミセルロースから成る。大抵の哺乳類は
、このような多糖類を消化するのに必要な酵素が欠損しており、反芻動物は消化剤として
の微生物に依存している。ルーメン内に食べ物が残っている間に、セルロース分解細菌は
セルロースを加水分解し、二糖類セルビオースと遊離グルコース単位にする。放出された
30
グルコースは、次に細菌発酵を受け、揮発性脂肪酸(すなわち、酢酸、プロピオン酸およ
び酪酸)とガス(二酸化炭素とメタン)を生産する。揮発性脂肪酸は、ルーメン壁を介し
て血管に移動し、その主要エネルギー源として反芻動物により酸化される。二酸化炭素と
メタンは、おくびにより大気中に除去される。さらに、微生物はアミノ酸とビタミンを合
成する。
【0003】
ルーメンが消化に十分なメカニズムであるにもかかわらず、このプロセスは遅く、特に
多い繊維飼料ではしばしば不十分である。この効率の悪さは、家畜生産のコストを上げ、
飼料源の使用を増やし、反芻動物生産の環境的影響力を増す。物理学的処理(例えば、粉
砕、水蒸気処理、ペレッティングなど)または化学的処理(例えば、アルカリ、アンモニ
40
ア、尿素、オゾンなど)を用いることによって反芻動物による繊維の利用能の範囲を増す
アプローチは、経費やヒトと環境にもたらす危険性ゆえに望ましくない。
【0004】
ルーメン内の飼料消化を促進する生物学的触媒または酵素のような二者択一的な処理が
望ましい。飼料消化の増大は、動物の生産性を促進し、生産コストを下げることができる
。さらに、動物から排泄される堆肥の量を減らし、かつ特定の生産レベルを得るのに必要
な飼料の品質を下げることにより、環境における家畜生産の影響力を下げることもできる
。
【0005】
酵素は、生物学的反応を促進または触媒するタンパク質であり、微生物(主に真菌また
50
(15)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
は細菌)から分泌される。植物細胞壁または“繊維”を分解する酵素は、分解する繊維部
分(セルロースまたはヘミセルロース)に応じて、一括してセルラーゼおよびヘミセルラ
ーゼと呼ばれる。セルラーゼとヘミセルラーゼは、織物、食べ物、醸造、洗剤ならびに飼
料工業で広く使用されている。動物栄養学的に、それらは単胃産業(家禽および豚)で使
用されているが、しかし反芻動物での使用はなお発展途上のままである。
【0006】
反芻動物の食餌で酵素を使用する初期の研究は、使用される酵素の不十分な特徴付けゆ
えに決定的ではなかった。さらに、保護されていない酵素が高いタンパク質分解活性によ
りルーメン内で素早く不活性化されるであろうと考えられていたので、この使用は懐疑的
であった。さらに、反芻動物の微生物自体が添加された同じタイプの酵素を分泌すること
10
により飼料を分解するので、補足的酵素がプラスの効果を有さないであろうと考えられて
いた。しかし、より新しく、かつ良好に特徴付けられた酵素混合物を使用する研究では、
これらの酵素が消化を変えるほど十分に長い時間ルーメン環境に耐えることができるだけ
ではなく、特定の酵素混合物の添加が飼料消化と動物の性能(すなわち、肥育場のウシお
よ び 乳 牛 ) を 上 げ る こ と を 証 明 し た 。 米 国 特 許 第 5720971号 明 細 書 、 Beaucheminら は 、 一
定の有利な割合とレベルでセルラーゼとキシラナーゼの混合物を含有する繊維消化酵素サ
プリメントならびに反芻動物用のマメ科植物フォレージと粒餌の消化率を高めるための、
その使用を教示している。
【0007】
従来の反芻動物の研究は、セルラーゼとヘミセルラーゼ、場合によりペクチナーゼとア
20
ミラーゼに注目していた。これとは対照的に、反芻動物の食餌におけるプロテアーゼの使
用は無視されていた。可能性として有り得る理由は、ルーメン内での過剰のタンパク質分
解が栄養学的に非効率であり、動物からのより高い窒素損失と汚染の増大を導くと考えら
れていたからである。しかし、本発明は意外にも反芻動物の食餌におけるプロテアーゼの
使用が有効であり、飼料消化率の増大に有益であることを証明した。
【0008】
本発明の要約
本発明は、少なくとも1つのプロテアーゼを有する飼料添加剤または試料組成物を提供
することにより反芻動物において繊維消化を増大する方法を広く提供する。特に、本発明
は次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し;反芻動物に適切なフォレージまた
30
は粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し;
かつ該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用することから成るフォレ
ージまたは粒餌の消化率を増大する方法を提供する。
【0009】
さらに、本発明は次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、フォレージまた
は粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し;
かつ該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用することから成る反芻動
物に餌付けする方法を提供する。
【0010】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、反芻動物に適
40
切なフォレージまたは粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼
料組成物を形成し;かつ該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用する
ことから成る消化率を増大するためのフォレージまたは粒餌の処理方法を提供する。
【0011】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、プロテアーゼ
を1つ以上の不活性または活性成分と混合して飼料添加剤を形成し;該飼料添加剤を反芻
動物に餌付けするか、または該飼料添加剤を動物用のフォレージまたは粒餌に添加し、そ
れによって消化率の増大が作用することから成る飼料添加剤を製造する方法を提供する。
【0012】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、フォレージま
50
(16)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
たは粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して組成物を形成し、そ
れによって消化率の増大が作用することから成る反芻動物に餌付けするための飼料組成物
を製造する方法を提供する。
【0013】
さらに、本発明は、少なくとも1つの飼料グレードのプロテアーゼを、少なくとも1つ
以上の飼料グレードの不活性または活性成分と組合せて有する飼料添加剤であって、その
際に、フォレージまたは粒餌に利用し、かつ動物に与えた場合に、フォレージまたは粒餌
の消化率を増大する量でプロテアーゼを含有する飼料添加剤を提供する。さらに、本発明
は、フォレージまたは粒餌を少なくとも1つのプロテアーゼと組合せて有する反芻動物に
付けするための飼料組成物であって、これによって消化率の増大が作用する飼料組成物を
10
提供する。
【0014】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、フォレージま
たは粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し
;該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用することから成る反芻動物
に餌付けするためのプロテアーゼの使用を提供する。
【0015】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、プロテアーゼ
を1つ以上の不活性または活性成分と混合し、飼料添加剤を形成し;該飼料添加剤を反芻
動物に餌付けするか、または該飼料添加剤を動物用のフォレージまたは粒餌に添加し、そ
20
れにより消化率の増大が影響することから成る、飼料添加剤を製造するためのプロテアー
ゼの使用を提供する。
【0016】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、フォレージま
たは粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して組成物を形成し、そ
れによって消化率の増大が作用することから成る飼料組成物を製造するためのプロテアー
ゼの使用を提供する。
【0017】
本明細書および請求項に記載されているように、以下に記載されている用語や語句は次
の定義を有する。
30
【0018】
“ルーメン”は、反芻動物の胃の最も大きなコンパートメントである。
【0019】
“反芻動物”または“反芻動物類”は、複雑な、複数に仕切られた胃を持つウシ、ヒツ
ジ、ヤギ、ラクダ、バッファロー、シカ、トナカイ、カリブーおよびヘラジカを含む。
【0020】
“飼料材料”とは、フォレージまたは粒餌またはこれらの組合せを意味する。
【0021】
“粒餌”とは、一般的に反芻動物に与えられる植物の種を意味し、種の外殻、さやまた
は包被を含めても含めなくてもよい。粒餌の例には、次のものに限定されるわけではない
40
が、オオムギ、小麦、トウモロコシ、オート、モロコシ、ライコムギ、ライ麦、油料種子
が含まれる。
【0022】
“フォレージ”とは、分離した穀粒以外の植物の食用部分を意味し、これは放牧動物用
の飼料を提供できるか、または反芻動物を餌付けするために刈入れることができる。
【0023】
“マメ科植物フォレージ”とは、動物の飼料原料として使用される植物の部分を意味す
る。これは、マメ科植物族のメンバーである双子葉植物種である。例には、次のものに限
定されるわけではないが、ムラサキウマゴヤシ、イガマメ、チョウジおよびベッチが含ま
れる。この用語は、マメ科植物族からの植物材料50%以上と、残りのその他の種からの
50
(17)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
植物材料とから成るフォレージを意味する。
【0024】
“混合乾草”とは、イネ科−マメ科混合乾草を意味する。
【0025】
“ TMR” と 略 記 す る “ 混 合 飼 料 ( Total mixed ration) ” と は 、 2 種 以 上 の 飼 料 材 料 の
組合せを意味する。
【0026】
“ 乾 燥 し た ” と は 、 1 5 % ( w/w) 未 満 の 湿 分 を 有 す る 飼 料 材 料 を 意 味 す る 。
【0027】
“ 湿 っ た ” と は 、 1 5 % ( w/w) 以 上 の 湿 分 を 有 す る 飼 料 材 料 を 意 味 す る 。
10
【0028】
“DM”と略記する“乾物”とは、オーブン乾燥の後に一定の重さで残る植物中の物質
を意味する。
【0029】
“OM”と略記する“有機物”とは、元の飼料組成物とその灰分との差を意味し、少な
くとも3時間500℃以上で燃焼することにより測定する。
【0030】
“CP”と略記する“粗タンパク質”とは、全体の窒素(N)含有量の測定値×6.2
5に対する概算のタンパク質含量を意味する。
【0031】
20
“NDF”と略記する“中性デタージェント繊維”は、中性デタージェント中に不溶で
ある飼料の部分を意味し、ペクチンを除く細胞壁成分と同義語である。
【0032】
“ADF”と略記する“酸性デタージェント繊維”は、飼料材料を酸性デタージェント
で抽出した後に残る不溶性残査を意味するか、またはヘミセルロースを引いた細胞壁成分
である。
【0033】
“ADL”と略記する“酸性デタージェントリグニン”は、濃硫酸でADFを抽出した
後に測定するリグニンまたは残査を意味する。
【0034】
30
“ヘミセルロース”とは、植物の細胞壁中のセルロースおよびリグニンと関連する多糖
類を意味し、グルカン(デンプンとは別)、マンナン、キシラン、アラビナンまたはポリ
グルクロン酸またはポリガラクツロン酸が含まれる。NDFとADFの差として決定され
る。
【0035】
“セルロース”とは、β−1,4結合により連結したグルコース単位から成る炭水化物
である。
【0036】
“見かけの消化率”とは、動物飼育実験により測定される消化率を意味し、飼料消費か
ら排泄物を引いて計算した飼料組成物のパーセンテージとして表現されるが、しかし、糞
40
中の内因性排泄物を占めていない。
【0037】
“真の消化率”とは、糞中の内因性排泄を含めた、同じ摂取材料の摂取と糞便減量の間
のバランスにより示される飼料、フォレージまたは栄養素の実際の消化率または利用能を
意 味 す る 。 こ の 用 語 は 、 in vitroで の 消 化 率 も 表 す 。
【0038】
“VFA”と略記する“揮発性脂肪酸”は、ルーメン内の微生物発酵の最終生成物であ
り、宿主動物にエネルギーを提供する。VFAは、次のものに限定されるわけではないが
、酢酸、プロピオン酸および酪酸を含む。分枝鎖の揮発性脂肪酸は、“BCVFA”と略
記される。
50
(18)
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【0039】
“酵素混合物”は、少なくとも1つのプロテアーゼを含有する酵素の組合せを意味する
。
【0040】
“セルラーゼ”は、セルロースを消化してヘキソース単位にする酵素を意味する。
【0041】
“プロテアーゼ”または“プロテアーゼ類”は、ペプチド結合を切断することができる
酵素を意味する。
【0042】
限定されるわけではないが、この用語には、システインプロテアーゼ、金属プロテアー
10
ゼ、アスパルテートプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼが含まれる。
【0043】
“プロテアーゼ活性”とは、プロテアーゼの活性を意味する。すなわち、ペプチド結合
を切断する能力、または0.4%アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0、39℃
でアッセイするプロテアーゼ活性を意味する。
【0044】
“主成分としてのプロテアーゼ”とは、プロテアーゼを主成分として用い、別の活性が
存在しているかもしれないが、その他の酵素活性が必要でないことを意味する。
【0045】
“セリンプロテアーゼ”とは、ペプチド結合の加水分解の触媒に重要である酵素を意味
20
し、これは、活性部位に活性なセリン残基を有する。この用語は、触媒的ヒスチジン、ア
スパラギンおよびセリンと同じ空間配置を有するトリプシン様タイプおよびサブチリシン
様タイプを意味するが、しかし触媒的骨組みは極めて異なる。
【0046】
“サブチリシン様セリンプロテアーゼ”とは、その触媒活性がセリンプロテアーゼのト
リ プ シ ン フ ァ ミ リ ー の 触 媒 活 性 と 類 似 し て い る チ ャ ー ジ ・ リ レ ー ・ シ ス テ ム ( charge rel
ay system) に よ り も た ら さ れ る セ リ ン プ ロ テ ア ー ゼ を 意 味 す る が 、 こ の リ レ ー シ ス テ ム
は独立の展開により発生する。触媒トライアッドに関係する残基の周辺の配列は、トリプ
シンセリンプロテアーゼ内の同じ残基の配置とは全く異なっており、かつプロテアーゼの
カテゴリーのそれに特異的な信号として使用することができる。
30
【0047】
“トリプシン様セリンプロテアーゼ”とは、約230残基を有するトリプシン、キモト
リプシン、エラスターゼ、カリクレンおよびトロンビンのような哺乳類の酵素と、約19
0残基を有する細菌性酵素との両方を含む。
【0048】
“濃度”とは、プロテアーゼで処理した飼料材料を有する飼料組成物の乾物1kg当た
りのプロテアーゼの活性レベルを意味する。
【0049】
“安定”とは、プロテアーゼが活性のままであり、飼料材料がカビたり腐敗しないか、
または処理後少なくとも1年間は劣化しないことを意味する。
40
【0050】
“飼料組成物”とは、飼料材料に酵素を添加することにより形成される複合体を意味す
る。
【0051】
“飼料グレード”とは、動物に与えた場合に非毒性であることを意味する。
【0052】
図面の簡単な説明
図 1 は 、 餌 付 け 後 の 時 間 を 関 数 と し て 発 酵 槽 の p H を プ ロ ッ ト し 、 飼 料 添 加 後 ( 0900時
)に連続培養発酵槽中の日ごとのpH変化が酵素混合物により影響されていること記載し
た グ ラ フ で あ る 。 値 は 最 小 二 乗 平 均 で あ り 、 垂 直 線 は SEMを 表 す 。
50
(19)
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【0053】
本発明の詳細な説明
本発明は、少なくとも1つのプロテアーゼを有する飼料添加剤または試料組成物を提供
することにより反芻動物において繊維消化を増大する方法を広く提供する。特に、本発明
は次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し;反芻動物に適切なフォレージまた
は粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し;
かつ該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用することから成るフォレ
ージまたは粒餌の消化率を増大する方法を提供する。
【0054】
さらに、本発明は次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、フォレージまた
10
は粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し;
かつ該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用することから成る反芻動
物に餌付けする方法を提供する。
【0055】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、反芻動物に適
切なフォレージまたは粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼
料組成物を形成し;かつ該組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用する
ことから成る消化率を増大するためのフォレージまたは粒餌の処理方法を提供する。
【0056】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、プロテアーゼ
20
を1つ以上の不活性または活性成分と混合して飼料添加剤を形成し;該飼料添加剤を反芻
動物に餌付けするか、または該飼料添加剤を動物用のフォレージまたは粒餌に添加し、そ
れによって消化率の増大が作用することから成る、飼料添加剤を製造する方法を提供する
。
【0057】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、フォレージま
たは粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して組成物を形成し、そ
れによって消化率の増大が作用することから成る反芻動物に餌付けするための飼料組成物
を製造する方法を提供する。
【0058】
30
さらに、本発明は、少なくとも1つのプロテアーゼを、少なくとも1つ以上の不活性ま
たは活性成分と組合せて有する飼料添加剤を提供する。さらに、本発明は、フォレージま
たは粒餌を少なくとも1つのプロテアーゼと組合せて有する反芻動物に付けするための飼
料組成物であって、これによって消化率の増大が作用する飼料組成物を提供する。
【0059】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、フォレージま
たは粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して組成物を形成し;該
組成物を動物に投与し、それによって消化率の増大が作用することから成る反芻動物に餌
付けするためのプロテアーゼの使用を提供する。
【0060】
40
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、プロテアーゼ
を1つ以上の不活性または活性成分と混合して、飼料添加剤を形成し;該飼料添加剤を反
芻動物に餌付けするか、または該飼料添加剤を動物用のフォレージまたは粒餌に添加し、
それにより消化率の増大が影響することから成る、飼料添加剤を製造するためのプロテア
ーゼの使用を提供する。
【0061】
さらに、本発明は、次の工程:少なくとも1つのプロテアーゼを用意し、フォレージま
たは粒餌を用意し、プロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して組成物を形成し、そ
れによって消化率の増大が作用することから成る飼料組成物を製造するためのプロテアー
ゼの使用を提供する。
50
(20)
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【0062】
反芻動物には、次のものに限定されるわけではないが、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ラクダ、
バッファロー、シカ、トナカイ、カリブーおよびヘラジカが含まれる。フォレージまたは
粒餌には、次のものに限定されるわけではないが、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ
、牧乾草とサイレージ、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロ
コシ穀粒、オオムギサイレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せが含まれ
る。有利なフォレージには、次のものに限定されるわけではないが、ムラサキウマゴヤシ
ならびにムラサキウマゴヤシ−グラス混合フォレージを含むムラサキウマゴヤシ混合物お
よびムラサキウマゴヤシを含有している食餌が含まれる。フォレージまたは粒餌は乾燥し
ている(15%以上の湿分)か、または湿っている(15%未満の湿分)ことができる。
10
【0063】
飼料添加剤または試料組成物には、別の活性が存在しているかもしれないが、その他の
酵素活性が必要でないようにプロテアーゼが主成分として含まれる。プロテアーゼには、
次のものに限定されるわけではないが、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、ア
スパルテートプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼが含まれ、これはトリプシン様タイ
プまたはサブチリシン様タイプであってよい。プロテアーゼが多くの種々の方法により製
造できることが当業者には容易に理解できる。例えば、プロテアーゼは宿主生物を標準的
な技法により作成し、所望のプロテアーゼを特定の量で生産させることにより得ることが
できる。二者択一的に、プロテアーゼは、微生物から由来するか、またはこのようなプロ
テアーゼを含有しているか、生産できる微生物の発酵から誘導することができる。例えば
20
、プロテアーゼはバチルス属からの種のような細菌またはトリコデルマ属からの種のよう
な真菌類から由来することができる。二者択一的に、次のものに限定されるわけではない
が 、 以 下 : Protex 6L( Genencor International, Rochester, NY) を 含 む 市 販 の プ ロ テ ア
ーゼを使用することもできる。適切なセリンプロテアーゼには、次のものに限定されるわ
け で は な い が 、 以 下 : サ ブ チ リ シ ン の よ う な 特 性 ( E.C.3.4.21.62) を 有 す る ア ル カ リ 性
セリンエンドペプチターゼを含む。適切なサブチリシンには、次のものに限定されるわけ
で は な い が 、 以 下 : Sigma Chemicals, St. Louis, MOか ら 入 手 可 能 な Subtilisn Carlsber
g( Type VIII, Cat.No.P5380) が 含 ま れ る 。
【0064】
プロテアーゼは、特定の濃度と活性を提供するのに十分な量で用意され、飼料の消化率
30
と 動 物 の 性 能 を 最 大 に す る 。 プ ロ テ ア ー ゼ は 、 0 . 1 ∼ 2 0 . 0 mL/ kg消 費 食 餌 乾 物 の 範
囲 内 、 よ り 有 利 に は 0 . 5 ∼ 2 . 5 mL/ kg消 費 食 餌 乾 物 の 範 囲 内 、 最 も 有 利 に は 0 . 7 5
∼ 1 . 5 mL/ kg消 費 食 餌 乾 物 の 範 囲 内 の 量 で フ ォ レ ー ジ ま た は 粒 餌 に 利 用 さ れ る 。
【0065】
フォレージまたは粒餌に添加されるプロテアーゼの量は、1000∼23000プロテ
アーゼ単位/kg乾物の範囲内、より有利には2300∼11000プロテアーゼ単位/
kg乾物の範囲内、最も有利には3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲
内で、得られるフォレージまたは粒餌組成物が十分なプロテアーゼ活性を有するような量
である。プロテアーゼ活性とは、ペプチド結合を切断するプロテアーゼの能力を意味する
か、または0.4%アゾカゼインを基質として用いてpH6.0、39℃でアッセイされ
40
るプロテアーゼ活性を意味する。
【0066】
サブスチリン様プロテアーゼは、アルカリ性(すなわち、pH7を最適に上回る活性)
であり、適切なプロテアーゼはルーメンに特徴的なpH範囲に相当する5∼7の範囲のp
Hで活性を示す。
【0067】
本発明は、特に反芻動物の飼料添加剤と試料組成物にまで及ぶ。種々のプロテアーゼ調
製物は、繊維消化を促進するために反芻動物に投与することが望ましい。プロテアーゼは
、次のような固体、液体、懸濁液、飼料添加剤、混合物、または飼料組成物として調製で
きる。
50
(21)
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i)固体−プロテアーゼは固体として、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットま
たは粉末として調製することができる。粉末の形では、プロテアーゼを飼槽に撒くか、ま
たは飼料と混合してもよい。
ii)液体および懸濁液−プロテアーゼを液体に挿入し、凍結乾燥または粉末化したプロ
テアーゼを適切な液体に添加することにより溶液または懸濁液として調製することができ
る。摂取のために、プロテアーゼは動物の飲料水と混合するか、または他の液体の形で提
供することができる。
iii)飼料添加剤−プロテアーゼは、プロテアーゼが添加されている凍結乾燥した微生
物の調製物を有する飼料添加剤の形で投与できる。飼料添加剤は、動物の通常の飼料と一
緒に含有していてもよい。飼料添加剤は、1mLまたは1グラム当たり、プロテアーゼ1
10
00∼500000単位を1つ以上の不活性または活性成分と一緒に含有している少なく
とも1つの飼料グレードのプロテアーゼを有していてもよい。
iv)混合剤−飼料材料への活性成分の挿入は、一般に活性成分のプレミックスを製造し
、このプレミックスをビタミンおよびミネラルと混合し、次にこのプレミックスまたは飼
料添加剤を飼料に添加することにより達成される。プロテアーゼは、当業者に公知の他の
活性剤、例えば、他の酵素(セルラーゼ、キシラナーゼ、グルカナーゼ、アミラーゼ、エ
ステラーゼ;抗生物質;プレビオティックスおよびプロビオティックスを含むが、これに
限定されない)と混合することもできる。プロテアーゼだけまたは他の活性成分と組合せ
て含まれている活性成分は、栄養素と組合せて、プレミックスサプリメントを提供するこ
とができる。栄養素には、ビタミン、ミネラルのような微量栄養素と多量栄養素の両方が
20
含まれる。次にプレミックスが飼料材料に添加される。
v)飼料組成物− プロテアーゼは、プロテアーゼで処理したフォレージまたは粒餌を有
する飼料組成物の形で提供することができる。プロテアーゼは、乾燥した形、例えば、粉
末として、または飲み薬やスプレーとして使用すべき液体としてフォレージまたは粒餌と
混合してもよい。
【0068】
調製物は、他のタンパク質または化学薬剤を添加することにより安定化してもよい。製
剤学的に認容性のキャリヤー、希釈剤および付形剤を調製物に挿入してもよい。動物が十
分な量を消費することを確実にするために、着香剤を添加して動物の口に合うような形で
プロテアーゼを提供してもよい。
30
【0069】
プロテアーゼは、幾つかの方法で投与できるが、動物の飼料中への経口投与が有利であ
る。プロテアーゼの投与量は、当業者に周知の多くの要因、例えば、動物の種類、年齢お
よび体重による。プロテアーゼは日用量で動物に投与することができる。
【0070】
飼料材料の消化率の改善を達成するために、一定の方法とパラメーターに従って、プロ
テアーゼをフォレージまたは粒餌に使用すべきである。フォレージまたは粒餌の量に関連
して、十分に粉末化または液体化したプロテアーゼを水中で希釈して、1000∼230
00プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内、有利には2300∼11000プロテアーゼ
単位/kg乾物の範囲内、最も有利には3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物
40
の範囲内という所望の活性レベルが提供される。
【0071】
液体の形のようなプロテアーゼは、フォレージまたは粒餌に利用されて、フォレージま
たは粒餌上に水溶液の均一な分布を提供する。一般的に、フォレージまたは粒餌が同時に
混合されて均一なプロテアーゼの分布を促進させながら、プロテアーゼはフォレージまた
は粒餌上にスプレーされる。
【0072】
フォレージまたは粒餌の処理は、種々の一般的な飼料の加工工程と組合せてもよく、こ
の工程はプロテアーゼ処理の前または後にあってもよい。このような加工程には、次のも
のに限定されるわけではないが、飼料のドライローリング、スチームローリング、スチー
50
(22)
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ムフレーキング、キュービング、テンパリング、ポッピング、ロースティング、蒸煮また
は分解が含まれる。加工工程に高温が含まれる場合には、プロテアーゼは加工工程の後に
利用するのが好ましい。
【0073】
発明者は、実施例に記載されているように、反芻動物においてフォレージまたは粒餌の
消化率を増大するプロテアーゼの驚くべき効果を決定した。例1に示されているように、
はじめに22個の市販の酵素混合物をスクリーンし、それらのタンパク質濃度、酵素活性
および天然基質における加水分解能(すなわち、還元糖の放出)を検定した。
【0074】
例 2 に は 、 反 芻 動 物 の 食 餌 で 通 常 使 用 さ れ る フ ォ レ ー ジ の in vitroで の ル ー メ ン の 分 解
10
を含む3つの実験を記載されている。重要なことは、酵素混合物がルーメン液の存在で調
査されたことである。実験1では代表の酵素混合物を同定し、さらに実験2ではムラサキ
ウマゴヤシとトウモロコシサイレージに及ぼすそれらの分解作用を評価した。次に、これ
らのファクター間の関係を確立するために、相間を行った。そのために、2つの酵素混合
物 を 選 択 し 、 さ ら に 実 験 3 で は in vitroで の フ ォ レ ー ジ 分 解 の 速 度 と 程 度 に お け る 影 響 を
決定した。
【0075】
実験3に示されているように、選択したプロテアーゼ酵素混合物が混合飼料(オーブン
乾燥または凍結乾燥した物の代わりに新鮮な物を使用)に及ぼす影響を、連続培養を用い
て 試 験 し た 。 ル ー メ ン の 代 謝 応 答 は 、 二 系 統 流 れ 連 続 培 養 発 酵 槽 を 用 い て 、 in vitroで 刺
20
激することができる。この系は、ルーメンをフィステル形成したウシから得られるルーメ
ン液を接種し;コントロールまたは試験飼料材料と一緒に連続的に供給し;かつ人工唾液
を連続的に注入した発酵槽のシリーズから成っている。発酵槽は、温度、pH、嫌気条件
ならびに類似の食餌を消費する反芻動物において見られる速度に合う速さで消化の連続的
流れを保持した。更に、pHを2つの異なるpH範囲(5.4∼6.0および6.0∼6
.7)を生じるように調整して、ウシに高濃度の食餌を与える場合に通常生じる唾液分泌
の 減 少 を シ ュ ミ レ ー シ ョ ン し た ( Van Soest, 1994) 。 プ ロ テ ア ー ゼ 酵 素 混 合 物 が 食 餌 の
消化率を改善するかどうかを調べ、かつこの改善の範囲が高pHよりも低pHで低くなる
かどうかを調べた。細菌計数、酵素活性および化学試験を含めた分析を行った。種々のp
H条件下でのプロテアーゼ酵素混合物の添加は、タンパク質分解において数値増大だけを
30
伴って繊維分解を促進した。総じて、これらの調査結果は、反芻動物におけるプロテアー
ゼ酵素混合物の作用様式が、直接および間接的作用の組合せであり、ルーメン内の飼料と
微生物個体群の両方に及んでいることを更に示唆している。
【0076】
例4の選択したプロテアーゼ酵素混合物の分析では、プロテアーゼのタイプがサブチリ
シン様タイプであると思われることが示唆されているが、しかし、繊維消化の有益な作用
は、このタイプのプロテアーゼだけに限定されているわけではない。
【0077】
特に、発明者らは、特定のプロテアーゼ酵素混合物を、反芻動物の食餌で通常使用され
て い る 飼 料 に 添 加 す る こ と が ル ー メ ン 内 の 繊 維 ( NDF) 消 化 を 6 0 % ( 期 待 幅 : 1 0 ∼ 4
40
5%)まで高めることを発見した。さらに、繊維消化のこの増大は、ルーメンのタンパク
質消化において望ましくない大幅な増大、またはメタン生産の増大を伴わない。添加プロ
テアーゼによる繊維消化の増大は、ムラサキウマゴヤシフォレージと幾つかのムラサキウ
マゴヤシフォレージ含有の食餌に関して最大であったが、しかし、改善はムラサキウマゴ
ヤシをベースとする食餌に限定されているわけではない。
【0078】
繊維消化におけるこの大きさの増大は、動物にとって利用可能なエネルギー量の増大に
つながり、その結果、成長速度または乳生産を改善すると考えられる。これらのプロテア
ーゼが繊維消化を増大するメカニズムは、線維性微生物とそれらの酵素に構造的バリアと
して働いているタンパク様の実体の除去と関連すると考えられている。ムラサキウマゴヤ
50
(23)
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シでは、消化部分の微生物のコロニー化を遅らせる構造的バリアを取り除くことにより、
分解速度を上げて効果的に酵素が働いていると考えられる。トウモロコシサイレージでは
、効果的な酵素は、ルーメンの酵素と相互作用してフォレージの分解をより早めているよ
うである。繊維消化での増大の大きさを観察してみると、反芻動物の食餌へプロテアーゼ
を添加することが、この食餌を与えられた動物の成長率または乳生産を改善すると予測さ
れる。
【0079】
例5は、乳牛の食餌にプロテアーゼ酵素を添加することが食餌の消化率を増大させたこ
とを示している。DM、OM、N、ADFおよびNDFの消化率は、プロテアーゼ酵素に
よって一貫して増大した。消化率の改善は、一般に高フォレージ食餌よりも、低フォレー
10
ジ食餌(すなわち、高生産乳牛に商業的に与えられる典型的な食餌)に関して優れていた
が、しかし消化率の改善は両方の食餌に関して相当なものであった。
【0080】
例6には、例5の餌付け研究で使用した各フォレージの消化率における増大が示されて
いる。食餌の各フォレージ成分を別々に処理した場合に、プロテアーゼ酵素はムラサキウ
マゴヤシ乾草の消化を改善したが、オオムギサイレージでは改善しなかった。しかし、こ
れらの同じフォレージが例6のウシに与えた食餌を含んだ場合には、全体の食餌の消化率
は増大した。ムラサキウマゴヤシ乾草は、この食餌を16%だけを含んでいたので、消化
率の増大はムラサキウマゴヤシ乾草成分の消化率の改善だけにより説明できるものよりも
大きかった。例5で示されるルーメン液の増大した酵素活性は、プロテアーゼ酵素の餌付
20
けがルーメンの全体的な繊維分解能を増大させ、外因性酵素作用とルーメン微生物の間の
相乗作用を示している。従って、食餌にプロテアーゼを添加することにより、繊維を消化
するルーメンのキャパシティーが増大した。例5で観察された消化の増大は、例6でフォ
レージを別々にインキュベートした場合のように、食餌のムラサキウマゴヤシ乾草成分だ
けに限定されなかった。
【0081】
通常の当業者には、本発明を実施するために本明細書に明確に列挙されている以外の二
者択一的な方法、試薬、手法および技術を使用するか、または容易に適合できることが明
らかであろう。本発明は、さらに以下に限定されることのない例を説明する。本明細書中
で使用される全ての略語は、この分野で使用されている標準的な略語である。実施例には
30
詳細に記載されていない特殊な方法は、この分野では周知である。
例1−酵素混合物の初期スクリーニング
2 2 個 の 市 販 の 酵 素 混 合 物 を 使 用 し た 。 実 験 コ ー ド ( RT1180か ら RT1201) を 各 酵 素 混 合
物 に 割 り 当 て た ( Genecor Int., Rochester, NYの RT1180か ら RT1194; Quest Int., Naard
en, the Netherlandsの RT1195か ら RT1198; DSM, Delft, the Netherlandsの RT1199か ら RT
1201) 。 さ ら に 、 公 知 の 効 能 を 有 す る 3 種 の 市 販 の 酵 素 混 合 物 は 、 プ ラ ス の コ ン ト ロ ー ル
と し て 利 用 し た ; 実 験 コ ー ド P, PD,PB( Cargill Inc., St Louis, MO) 。
a.タンパク質濃度
ウ シ 血 清 ア ル ブ ミ ン を 標 準 物 と し て 用 い 、 Bio-Rad DCタ ン パ ク 質 測 定 キ ッ ト ( Bio-Rad
Laboratories, Hercules, CA) を 用 い て タ ン パ ク 質 の 量 を 測 定 し た 。 各 希 釈 酵 素 混 合 物 5
40
μ l を マ イ ク ロ タ イ タ ー プ レ ー ト に 添 加 し 、 続 い て Bio-Rad試 薬 A 2 5 μ L と 試 薬 B 2 0
0 μ L を 添 加 し た 。 反 応 を 室 温 で 1 5 分 間 行 い 、 MRX-HDプ レ ー ト リ ー ダ ー ( Dynatech Lab
oratories Inc., Chantilly, VA) を 用 い て 吸 光 度 を 6 3 0 nmで 読 ん だ 。
b.酵素活性
( i) ポ リ サ ッ カ リ ダ ー ゼ 活 性
ポ リ サ ッ カ リ ダ ー ゼ 活 性 を 蒸 留 水 中 の 基 質 溶 液 ま た は 懸 濁 液 ( 1 % w/v) を 用 い て ト リ
プリケートで測定した。キシラン(樺の木またはオートスペルト小麦からの)、カルボキ
シ メ チ ル セ ル ロ ー ス ( CMC, 中 粘 度 ) 、 シ グ マ セ ル 5 0 、 リ ケ ナ ン 、 ラ ミ ナ リ ン お よ び 可
溶 性 デ ン プ ン ( 全 て Sigma Chemicals, St Louis, MOか ら 得 ら れ た 物 ) を 、 キ シ ラ ナ ー ゼ
( EC 3.2.1.8) 、 エ ン ド グ ル カ ナ ー ゼ ( EC 3.2.1.4) 、 エ キ ソ グ ル カ ナ ー ゼ ( EC 3.2.1.9
50
(24)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
1) 、 α − 1 , 3 − α − 1 , 4 − グ ル カ ナ ー ゼ ( EC 3.2.1.73) 、 α − 1 , 3 − グ ル カ ナ ー
ゼ ( EC 3.2.1.6) お よ び α − ア ミ ラ ー ゼ ( EC 3.2.1.1) の 測 定 に そ れ ぞ れ 使 用 し た 。 さ ら
に、オオムギのα−グルカン、キシログルカン(タマリンド種からの)および小麦アラビ
ノ キ シ ラ ン は 、 Megazyme International Ltd.( Wicklow, Ireland) か ら 得 ら れ た も の で
ある。
【0082】
適切に希釈した酵素(50μL)と基質溶液(450μL)を活性に応じて5∼60分
間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し 、 か つ Wood and Bhat( 1988) に 従 っ て ア ッ セ イ し た 。 簡 潔 に は
、 2 容 量 の ソ モ ギ ー − ネ ル ソ ン 試 薬 ( Somogyi, 1952) を 添 加 す る こ と に よ り 反 応 を 中 止
し 、 1 0 分 間 沸 騰 さ せ た 。 還 元 糖 を 6 3 0 nmで 比 色 に よ り 測 定 し た 。 活 性 の 1 単 位 は 、 こ
れ ら の ア ッ セ イ 条 件 下 で 、 1 μ mol当 量 の キ シ ロ ー ス ま た は グ ル コ ー ス min
− 1
g
− 1
10
酵素
生成物を放出するのに必要な酵素量として定義した。
( ii) グ ル コ シ ダ ー ゼ 活 性
Wood and Bhat( 1988) に 記 載 さ れ て い る よ う な p − ニ ト ロ フ ェ ニ ル 誘 導 体 ( Sigma Che
micals, St. Louis, MO) の 1 mM溶 液 を 使 用 し て 、 測 定 し た グ ル コ シ ダ ー ゼ 活 性 は 、 β −
D − グ ル コ シ ダ ー ゼ ( EC 3.2.1.21) 、 β − D − キ シ ロ シ ダ ー ゼ ( EC 3.2.1.37) 、 α − L
− ア ラ ビ ノ フ ラ ノ シ ダ ー ゼ ( EC 3.2.1.55) 、 β − D − ガ ラ ク ト シ ダ ー ゼ ( EC3.2.1.23)
お よ び ア セ チ ル エ ス テ ラ ー ゼ ( EC 3.1.1.6) で あ っ た 。 各 基 質 1 0 0 μ L を 希 釈 酵 素 混 合
物(12.5μL)および緩衝液(37.5μL)と39℃で30分間インキュベート(
n=6)した(アセチルエステラーゼ活性を除く)。インキュベーションに際して、0.
20
4 M グ リ シ ン − N a O H 緩 衝 液 ( pH 10.8) 1 5 0 μ L の 添 加 に よ り 反 応 を 中 断 し 、 吸 光
度 を 4 2 0 nmで 測 定 し た 。 ア セ チ ル エ ス テ ラ ー ゼ 測 定 に 関 し て は 、 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン の
0 分 、 5 分 、 1 0 分 お よ び 1 5 分 で 連 続 的 に 読 み 取 り 、 3 4 0 nmで の 吸 光 度 の 増 大 に 基 づ
い て 活 性 を 計 算 し た 。 活 性 の 1 単 位 は 、 1 μ molの ニ ト ロ フ ェ ノ ー ル min
− 1
g
− 1
酵素混
合物を放出するのに必要な酵素量として定義した。
( iii) プ ロ テ ア ー ゼ 活 性
プ ロ テ ア ー ゼ 活 性 は 、 放 射 拡 散 ア ッ セ イ 法 ( Brown, et al., 2001) を 用 い て 測 定 し た
。 ク エ ン 酸 塩 − リ ン 酸 塩 緩 衝 液 ( 0.1M、 pH6.0) 中 で 製 造 し 、 基 質 と し て 0 . 5 % ( w/v)
ゼ ラ チ ン ( Fischer Scientific, Fair Lawa, NJ) を 含 有 し て い る 1 % ( w/v) モ ル タ ー 寒
天 ( Fermtech Agar, EM Science, Gibbstown, NJ) 1 0 m L を ペ ト リ 皿 ( 直 径 9 0 mm) に
30
注 い だ 。 0 . 0 1 % ア ジ 化 ナ ト リ ウ ム ( w/v) を 微 生 物 の 成 長 を 抑 制 す る た め に 含 め た 。
寒 天 凝 固 に 関 し て は 、 コ ル ク 穴 あ け 機 を 用 い て 、 6 mmウ ェ ル を 各 プ レ ー ト 中 に 作 り 、 か つ
未希釈酵素混合物5μL+蒸留水20μLを添加した。プレートを39℃で16時間イン
キュベートした。インキュベーション期間の終わりに、飽和硫酸アンモニウム溶液を添加
することにより未加水分解のゼラチンを析出させた。ウェル周辺のクリヤーな放射状の部
分(酵素により分解された部分を示している)を二人の独立観察者により電子デジタルキ
ャ リ パ ー ( Traceable, Model No 62379-531, Control Company, Friendswood, TX) を 用
いて測定した。次に、ウェルの直径により補正した後に、分解したゼラチンのmmに関し
てプロテアーゼ活性を表した。
c.天然基質からの還元糖の放出
40
酵素混合物(50μL)と39℃およびpH6.0(0.1Mクエン酸塩−リン酸塩緩
衝液450μL)で15分間インキュベートした後に、ムラサキウマゴヤシ乾草またはト
ウ モ ロ コ シ サ イ レ ー ジ ( 凍 結 乾 燥 し 、 か つ 破 砕 し て 1 mmの ス ク リ ー ン を 通 る よ う に す る )
25mgから放出された還元糖を測定することにより、加水分解能をトリプリケートで測
定した。粉末化した酵素混合物を蒸留水で250倍に希釈したのに対して、液体酵素混合
物は25倍に希釈した。凍結乾燥の前に基質を室温で2時間、蒸留水で洗浄し、可溶性成
分を抽出した。基質だけを含有する空試験値を補正に含めた。放出された還元糖は、μg
グルコース当量/mg添加酵素生成物と表記した。
【0083】
表1は、タンパク質含有量、酵素活性ならびに全ての酵素混合物をムラサキウマゴヤシ
50
(25)
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乾草およびトウモロコシサイレージとインキュベーションして放出された還元糖を示して
いる。微生物源、製造法および調製物中で一般に使用される防腐剤またはキャリヤーの多
様性ゆえに、タンパク質含有量は、おおむね全ての酵素混合物の間で変化した。酵素活性
に 関 し て は 、 試 験 さ れ た 中 で RT1197が 最 も 集 中 し て お り 、 測 定 し た 1 7 個 の 活 性 の う ち 、
1 4 個 は 上 位 5 個 の 調 製 物 の 範 囲 内 に 格 付 け さ れ た 。 RT1191、 RT1192、 RT1196お よ び RT12
00は 、 一 般 に 高 い 活 性 を 示 し た 。 RT1191、 RT1192お よ び RT1197は 、 セ ル ロ ー ス に 対 し て 最
も 活 性 で あ っ た 。 RT1190、 RT1191お よ び RT1192は 、 両 方 の 基 質 か ら 還 元 糖 を 放 出 す る こ と
に最も成功していた。
【0084】
酵素活性と、ムラサキウマゴヤシ乾草とトウモロコシサイレージからの還元糖の放出と
10
の関係を測定した(表2)。還元糖の放出におけるタンパク質含有量と酵素活性の段階的
な回帰は、タンパク質の含有量だけが、ムラサキウマゴヤシ乾草とトウモロコシサイレー
ジの全体の変動のそれぞれ60%と59%(P<0.001)を説明していることを示し
た。α−グルカンに対する活性は、ムラサキウマゴヤシ乾草での変動の24%(P<0.
001)を説明するが、しかし、還元糖の放出との関係はマイナスであった。これとは異
なり、トウモロコシサイレージからの還元糖の放出は、オートスペルト小麦キシラン(P
<0.03)、CMC(P<0.07)および結晶セルロース(P<0.05)に対する
活性にプラスに相間したが、樺の木のキシラン(P<0.01)、デンプン(P<0.0
01)およびpNP−グルコピラノシド(P<0.003)に対する活性にはマイナスに
相 間 し た 。 全 て ま と め る と 、 全 て の 変 数 ( variable) は 、 ト ウ モ ロ コ シ サ イ レ ー ジ か ら の
20
還元糖の放出に関して全体の変動の96%を説明した。タンパク質含有量と、両方の基質
からの還元糖の放出との間の強力なプラスの関係は、希釈試料よりも濃縮酵素が良く働く
か、または少なくとも速く働き、十分な酵素活性を供給して割り当てられた短い時間で多
糖類をより簡単な分子に分解したことを示唆できる。
例 2 − プ ロ テ ア ー ゼ 活 性 を 有 す る 酵 素 混 合 物 に 関 す る in vitroで の ル ー メ ン 分 解 ア セ ス メ
ント
幾つかの実験を実施し、ルーメン液の存在で、優れたプロテアーゼ活性を有する酵素混
合物を同定し、ムラサキウマゴヤシ乾草またはトウモロコシサイレージに及ぼすそれらの
影響を調べた。飼料材料の同じバッチを全ての実験に使用した。ムラサキウマゴヤシ乾草
ま た は ト ウ モ ロ コ シ サ イ レ ー ジ の 1 g D M ( ± 2 0 m g 、 乾 燥 か つ 粉 砕 し て 2 mmス ク リ ー
30
ン を 通 る よ う に し た も の ) を 1 2 5 m L 発 酵 ボ ト ル ( Wheaton Scientific, Millville, N
J) に 計 量 供 給 し た 。 ム ラ サ キ ウ マ ゴ ヤ シ 乾 草 は 、 N D F と A D F を そ れ ぞ れ 3 8 2 . 0
g/kgDM、252.4g/kgDMを含有したのに対して、トウモロコシサイレージ
は、NDFとADFをそれぞれ467.4g/kgDM、254.1g/kgDMを含有
した。
【0085】
統計分析に関しては、実験1は完全にランダム化した計画であり、固定効果として酵素
処理と基質を含んだモデルを用いた。有意な酵素基質相互作用が見つかったので、各フォ
レージ源について別々に分析を行った(ムラサキウマゴヤシ乾草とトウモロコシサイレー
ジ ) 。 平 均 の 差 は 、 SASの ミ ッ ク ス 法 ( SAS Inst. Inc., Cary, NC, 1996) を 用 い て 分 析
40
し 、 PDIFFコ マ ン ド を 呼 び 出 し た 。 タ ン パ ク 質 含 有 量 、 全 体 の 活 性 お よ び 放 出 さ れ た 還 元
糖 を 、 SASの 段 階 的 回 帰 法 を 用 い て 各 飼 料 源 に つ い て の 乾 物 消 化 率 ( DMD) 値 に 相 間 さ せ た
。実験2と3からの結果は、酵素を固定効果として、かつ実験実施変動効率として含めた
モデルを用い、処理の要因配列で完全にランダム化したデザインとして分析した。特記さ
れない限り、有意差はP<0.05で定義し、傾向はP<0.10で議論した。
(i)実験1−酵素混合物添加がムラサキウマゴヤシ乾草またはトウモロコシサイレージ
の分解に及ぼす影響
ルーメン液とインキュベートする20時間前に22個の酵素混合物を1.5mg/gD
Mフォレージの割合で利用した。3種の市販の酵素混合物をプラスのコントロールとして
使用した:P、PDおよびPB。各酵素混合物125mgを蒸留水50mLに溶かし、0
50
(26)
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.6mLを各ボトルに添加した。処理物をトリプリケートで計量した。3時間後に、1M
ト ラ ン ス ア コ ニ ッ ト 酸 ( Sigma Chemicals, St Louis, MO) を 用 い て p H 6 . 0 に 調 節 し
た 嫌 気 的 緩 衝 培 地 ( Goering and Van Soest, 1970) 4 0 m L を 添 加 し 、 ボ ト ル を 2 5 ℃
で一晩貯蔵した。
【0086】
トウモロコシサイレージをベースとした混合飼料が与えられ、ルーメンをフィステル形
成してある乳牛3頭からルーメン液を回収した。液を回収する4時間前に飼料を供給機か
ら引き出した。連続的なCO2 流の元で、ルーメン内容物を4層のチーズクロスを通して
濾過し、実験室の予備加熱した魔法瓶フラスコに移した。ルーメン液10mLを、既に3
0℃まで予備加熱しておいた各ボトルに接種した。基質のみ含有、またはルーメン液のみ
10
含有のコントロールをトリプリケートで含めた。ボトルを39℃で18時間インキュベー
トし、分解されていない残査は、予め計量した焼結ガラスるつぼ(多孔率1100∼16
0μm粒度)を通して直ちに濾過した。残査を110℃で24時間乾燥させ、見かけの乾
物分解(DMD)を測定し、g/kgとして表現した。酵素混合物の格付けは、コントロ
ールに対するDMDの相対的増加に基づいて決定した。
【0087】
表3は、酵素混合物がムラサキウマゴヤシ乾草またはトウモロコシサイレージに及ぼす
影響を示している。ムラサキウマゴヤシ乾草に関しては、ルーメン液と18時間インキュ
ベートした後に、未処理のコントロールに対して5個の酵素混合物がDMDを増大した(
P<0.05)。トウモロコシサイレージに関しては、11個の酵素混合物がDMDを増
20
大した(P<0.05)。興味深いことに、ムラサキウマゴヤシ乾草に対して最も効果的
な酵素混合物は、トウモロコシサイレージに対しては効果的ではなく、酵素−飼料の強い
特異性を示唆した。
【0088】
ルーメン液と18時間インキュベートした後のムラサキウマゴヤシ乾草とトウモロコシ
サイレージの酵素活性と、見かけのDMDとの関係を試験した(表4)。タンパク質濃度
の 段 階 的 な 多 重 回 帰 、 全 体 の 酵 素 活 性 、 お よ び in vitroで の ル ー メ ン の 分 解 値 を 有 し て 放
出される場合には、プラスの相間(P=0.01)がキシラナーゼ(オートスペルト小麦
)とムラサキウマゴヤシDMDの間で観察された。プロテアーゼ活性もムラサキウマゴヤ
シDMD(P<0.10)とプラスに関係した。しかし、このモデルにより説明された分
30
散の割合は、40%未満であった。オートスペルト小麦キシランに対する活性は、トウモ
ロコシサイレージに関しては有意であった(P=0.04)が、相間の特徴はマイナスで
あった(表4)。しかし、このマイナスの相間が、トウモロコシサイレージにおいて低い
キシラナーゼ活性と高DMDの間の因果関係を示しているのかどうかは不明である。
ii.実験2−選択したプロテアーゼ酵素混合物で処理または処理していないムラサキウ
マゴヤシ乾草またはトウモロコシサイレージの乾物分解動力学
実 験 1 の 結 果 に 基 づ い て 、 ム ラ サ キ ウ マ ゴ ヤ シ の 更 な る 評 価 に RT1184と RT1197を 選 択 し
、 ト ウ モ ロ コ シ サ イ レ ー ジ の 研 究 に RT1181と RT1183を 選 択 し た 。 In vitroで の Daisy II発
酵 系 ( ANKOM Corp., Fairport, NY) を 使 用 し て 、 こ れ ら の 酵 素 混 合 物 で 処 理 し た 飼 料 の
DMと繊維分解の速度と程度を試験した。ムラサキウマゴヤシ乾草またはトウモロコシサ
40
イ レ ー ジ 5 0 0 m g ( ± 2 0 m g ) を 人 工 繊 維 バ ッ グ ( ♯ F 57,ANKOM Corp.) に 計 量 供 給
し、次にこれを熱密封した。6個の空の補正用バッグを含む30個のバッグのグループを
緩衝液(pH6.0)150mLと一緒にプラスチック容器中に直立に置いた。予備処理
に 使 用 し た 緩 衝 液 は 、 還 元 溶 液 を 添 加 し て い な い Goering and Van Soest( 1970) に よ る
ものである。ルーメン液を添加する20時間前に、蒸留水1mL中に溶かした酵素を適切
な速度(1.5mL/gフォレージDM)で容器に添加した。混合物をゆっくり振盪し、
適切に混合し、室温(24℃)で貯蔵した。実験1に記載したようにルーメン液を3頭の
ウシから回収した。
【0089】
次にルーメン液400mLを嫌気緩衝液(pH6.0に調節)1600mLと一緒に各
50
(27)
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ANKOM発 酵 壺 に 添 加 し た 。 バ ッ グ 、 プ ラ ス チ ッ ク 容 器 中 の 全 液 体 内 容 物 を 発 酵 壺 に 添 加 し
、39℃で96時間発酵が続くようにした。バッグをインキュベーションの0、6、18
、30、48および96時間において4重に(時点ごとに1個の空のバッグをプラス)除
き、冷たい水道水で過剰の流水が澄むまで洗浄した。バッグを55℃で48時間乾燥させ
、 D M D を 測 定 し た 。 Van Soest et al.( 1991) に よ る ANKOM
2 0 0
繊 維 分 析 系 ( ANKOM
Corp., Fairport, NY) を 用 い て 、 繊 維 ( NDFと ADF) 分 解 を 同 じ バ ッ グ で 連 続 的 に 測 定 し
た。NDF分析には、α−アミラーゼを含めたが、しかし亜硫酸ナトリウムは除いた。各
分析の後、バッグをDMD測定で記載したように乾燥させた。実験を2回繰り返した。
【0090】
表5には、酵素混合物で処理または処理していないムラサキウマゴヤシ乾草またはトウ
10
モ ロ コ シ サ イ レ ー ジ の 乾 物 の 分 解 動 力 学 が 示 さ れ て い る 。 RT1184は 、 6 時 間 後 ( + 9 . 0
%)にムラサキウマゴヤシ乾草の分解を増大し(P<0.05)、0時間(+8.8%)
での分解を改善する傾向があった(P<0.10)。ムラサキウマゴヤシのどの処理につ
いてもインキュベーションの6時間後に差が検出されなかった。トウモロコシサイレージ
で は 、 RT1181が イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン の 6 時 間 後 に D M D を 増 大 し ( P < 0 . 0 5 ) 、 3 0
時 間 で D M D を 増 大 す る 傾 向 が あ っ た ( P < 0 . 1 0 ) 。 さ ら に 、 RT1181と RT1183は 4 8
時間でDMDを増大した(P<0.05)。意外にも、後者では酵素は分解の速度を高め
る が 、 程 度 は 高 め な い と い う 一 般 的 な 一 致 を 生 じ た ( Colombatto, 2000; Beauchemin et
al., 2001) 。 し か し 、 4 8 時 間 の 時 点 以 降 で も 相 当 な 分 解 が な お 行 わ れ て い た の で 、 4
8時間でのDMDはトウモロコシサイレージにとって終点ではなかった。(10∼14パ
20
ーセント単位)。ムラサキウマゴヤシ乾草で観察されたものとは異なって、活発な分解は
30∼48時間のインキュベーションの間でも、なお続いているようであった。
【0091】
表 6 に は 、 ム ラ サ キ ウ マ ゴ ヤ シ 乾 草 の 繊 維 ( NDF、 ADFお よ び ヘ ミ セ ル ロ ー ス ) 分 解 動 力
学 が 示 さ れ て い る 。 RT1184は 6 時 間 の イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン で ム ラ サ キ ウ マ ゴ ヤ シ 乾 草 の ヘ
ミセルロース分解を殆ど100%増大した(P<0.05)のに対して、同じ酵素処理で
の イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン の 6 時 間 後 と 1 8 時 間 後 に 、 NDFで 相 当 な 大 き さ の 増 大 ( 有 意 で は
な い ) が 観 察 さ れ た 。 こ れ と は 異 な り 、 RT1197は コ ン ト ロ ー ル に 関 し て 差 を 示 さ な か っ た
。殆どの入手可能な繊維が48時間までに分解され、酵素が単に分解速度を高めたことが
明確である。6時間後のヘミセルロース分解の増大と組合わさって、繊維フラクションが
30
0 時 間 で 殆 ど 分 解 さ れ て い な い こ と は 、 分 解 へ の 物 理 的 バ リ ア を 提 供 し て い た 成 分 を RT11
84が 除 去 し た こ と を 強 く 示 唆 し て い る 。 RT1184が 主 に プ ロ テ ア ー ゼ 活 性 を 有 す る こ と は 、
タンパク質が除去された成分であることを示唆しているのであろう。
【0092】
表 7 に は 、 ト ウ モ ロ コ シ サ イ レ ー ジ の 繊 維 ( NDF、 ADFお よ び ヘ ミ セ ル ロ ー ス ) 分 解 動 力
学 が 示 さ れ て い る 。 RT1181は 、 4 8 時 間 の イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン の 時 点 ま で NDFと ADF分 解 を
増大し、18時間と48時間での有意性(P<0.05)を達成した。ヘミセルロース分
解は同じ酵素により6時間のインキュベーションで増大し(P<0.05)、18時間(
±17%)と48時間(11%)でのコントロールよりも高い傾向(P<0.10)があ
った。ムラサキウマゴヤシ乾草とは異なり、コントロールといずれかの酵素処理との間で
40
“ 予 備 摂 取 ( pre-ingestive) ” 効 果 ( す な わ ち 、 0 時 間 の 差 ) の 兆 候 は な か っ た 。 こ の
結果は、トウモロコシサイレージでは、酵素混合物がルーメンレベルでのみ働いているこ
とを示唆している。ムラサキウマゴヤシは、おそらく細胞壁への小さな構造的変化により
、 予 備 処 理 期 間 に よ っ て 得 を し て い る よ う に 見 え る ( Nsereko et al., 2000) 。 一 方 で 、
トウモロコシサイレージでの状況は不明確である。よって、餌付け前の酵素−飼料相互作
用の最適な時間の長さは、飼料の種類によるのであろう。
【0093】
表8には、繊維フラクションに起因するDMDにおける増大の割合を測定するために、
非 繊 維 フ ラ ク シ ョ ン の 分 解 プ ロ フ ィ ー ル が 示 さ れ て い る 。 RT1184を ム ラ サ キ ウ マ ゴ ヤ シ に
添加した時に、初めの18時間のインキュベーションの際に繊維分解は約三分の一のDM
50
(28)
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D を 示 し た 。 RT1181を ト ウ モ ロ コ シ サ イ レ ー ジ に 添 加 し た 時 に は 、 繊 維 分 解 は 分 解 に お け
る全体の増大の少なくとも50%に寄与し、48時間で見られたDMDの著しい増大は、
繊 維 分 解 の 増 大 に よ り 十 分 ( 8 6 . 4 % ) に 説 明 さ れ る 。 こ の 結 果 は 、 RT1181と RT1184が
異 な る 作 用 様 式 を 有 し て い る こ と を 裏 付 け て い る 。 RT1181( ト リ コ デ ル マ 属 longibrachia
tum由 来 ) は 、 in vitroで の ル ー メ ン 系 で 、 そ の 作 用 を 繊 維 に 集 中 し て い る よ う で あ る 。
バ チ ル ス 属 由 来 の RT1184は 、 主 に 非 繊 維 フ ラ ク シ ョ ン ( お そ ら く タ ン パ ク 質 ) に 作 用 し て
おり、0時間でのインキュベーションにおいて効果的な証拠があり、微生物のコロニー化
とムラサキウマゴヤシの分解を遅らせる構造的バリアの除去を示唆している。
( iii) 実 験 3 − 選 択 し た プ ロ テ ア ー ゼ 酵 素 混 合 物 が 、 組 み 合 わ せ た 形 、 ま た は ミ ッ ク ス
フォレージに及ぼす影響
10
実 験 2 は 、 RT1181と RT1184が 、 そ れ ぞ れ ト ウ モ ロ コ シ サ イ レ ー ジ と ム ラ サ キ ウ マ ゴ ヤ シ
乾草を効果的に分解したことを示したので、発明者らはこれらの酵素混合物がミックスフ
ォ レ ー ジ ( ム ラ サ キ ウ マ ゴ ヤ シ 乾 草 と ト ウ モ ロ コ シ サ イ レ ー ジ 1 : 1 、 w/w) の 場 合 、 ま
た は 酵 素 混 合 物 が 組 合 わ さ っ た 場 合 ( “ 8184” ) に お い て 効 果 的 で あ る か ど う か を 試 験 し
た。方法は実験2で記載されているものと同じであった。処理グループは次の通りである
:
1.コントロール(酵素無し)
2.RT1181のみ
3.RT1184のみ
4 . 2 個 の 最 終 的 な レ ベ ル で 、 RT1181と RT1184の 組 合 せ ( 1 : 1 , v/v) 、 0 . 5 ( 低 818
20
4) ま た は 1 . 5 ( 高 8184) m L / g フ ォ レ ー ジ D M
表 9 に 記 載 さ れ て い る よ う に 、 6 時 間 と 1 8 時 間 の イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン で 、 RT1184は ム
ラサキウマゴヤシ−トウモロコシサイレージの組合せのDMDを増大した(P<0.05
)。0時間でのDMDも増大させ(P<0.05)、“予備摂取”効果の存在を示してい
る。さらに、コントロールに関する改善の度合いは、0時間と18時間の間で全く一定に
保たれ、これは、0時間での改善は最も簡単に消化可能なフラクションを犠牲にしても達
成されなかったことを示唆している(すなわち、初めの12時間のインキュベーション以
内で分解された)。これは、6時間または18時間での分解能がコントロールの分解能と
等しくなった場合であると考えられる。得られた証拠は、インキュベーション18時間と
3 0 時 間 の 間 に 分 解 速 度 が ゆ っ く り な り 始 め た こ と を 示 唆 し 、 繊 維 フ ラ ク シ ョ ン が in vit
30
roで イ ン キ ュ ベ ー ト し た 時 に ル ー メ ン 微 生 物 に よ り 攻 撃 さ れ た 時 間 と 一 致 し て い る 。
【0094】
RT1184処 理 に お け る 繊 維 分 解 の 分 析 は 、 D M D の 増 加 が 6 時 間 で N D F 分 解 の 増 加 ( P
<0.05)、18時間でNDF分解の増大に対する傾向(P<0.10)、そして6時
間と18時間でヘミセルロース分解の増大を伴ったことを示している(表10)。
【0095】
RT1181と RT1184の 組 合 せ は 、 コ ン ト ロ ー ル と RT1184の 間 の 中 間 値 を 示 し て い る ( 表 9 )
。 高 8184で の 処 理 は 、 6 時 間 の イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン で D M D を 増 大 す る 傾 向 ( P < 0 . 1
0 ) を 示 し 、 N D F と ヘ ミ セ ル ロ ー ス 分 解 に お い て 増 大 ( P < 0 . 0 5 ) を 伴 っ た 。 RT11
81が D M D ま た は 繊 維 分 解 を 著 し く 増 大 で き な か っ た の で 、 ム ラ サ キ ウ マ ゴ ヤ シ − ト ウ モ
40
ロ コ シ の 組 合 せ で 見 ら れ た 全 て の 増 大 は 、 RT1184の 作 用 だ け に よ る も の と 推 測 す る の が 妥
当 で あ る 。 さ ら に 、 RT1184の 投 与 速 度 が 繊 維 分 解 の 効 果 を 失 う こ と な く 半 分 に な っ た と 思
われる。
【0096】
特 に 興 味 深 い こ と は 、 RT1184お よ び RT1181と RT1184の 2 つ の 組 合 せ が 、 D M D と N D F
両方の終点(96時間)の分解を増大したことである(P<0.05)。このことは、一
般 に 酵 素 を フ ォ レ ー ジ に 添 加 し た 場 合 に 観 察 さ れ た も の と は 異 な る ( Yang et al., 1999;
Colombatto, 2000) 。 D M D の 増 大 が 生 物 学 的 に 重 要 で は な い よ う に 見 え る が 、 N D F
分 解 で 達 成 さ れ た 改 善 の 程 度 ( そ れ ぞ れ RT1184、 低 8184、 高 8184に つ い て 、 + 2.0、 + 3.5
お よ び + 3.5%) は 促 進 し 、 特 に RT1184と 高 RT8184を 含 め た 処 理 の 場 合 に 、 殆 ど 全 て の イ ン
50
(29)
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キュベーション時間でより高いNDF分解値を示した。
【0097】
非繊維フラクションの分解プロフィールを考えた時に、初めの18時間のインキュベー
シ ョ ン の 間 に RT1184で 観 察 さ れ た 増 大 は 、 繊 維 フ ラ ク シ ョ ン で の 増 大 だ け に 寄 与 し た だ け
ではない。なぜなら、後者のフラクションはDMDでの増大の25∼50%を示したから
で あ る 。 こ れ ら の 結 果 は 、 実 験 2 の も の と 一 致 し 、 RT1184が 主 に 非 繊 維 フ ラ ク シ ョ ン に 作
用し、ミックスフォレージならびに単なるムラサキウマゴヤシ乾草のみに効果的であった
ことを示している。
実験3−選択したプロテアーゼ酵素混合物が酵素活性、微生物数および混合飼料の繊維分
解に及ぼす影響
10
選択したプロテアーゼ酵素混合物が混合飼料に及ぼす影響を試験した。さらに、2つの
発酵pH領域(5.4∼6.0と6.0∼6.7)を人工唾液の濃度を調節することによ
り維持した。酵素混合物が食餌の消化率を改善するかどうか、かつ改善の程度が高pHよ
りも低pHで低くなるかを調査した。
a.飼料材料の製造
混合飼料(TMR)は、ムラサキウマゴヤシ乾草30%、トウモロコシサイレージ30
%およびロール処理したトウモロコシ穀粒(DMベース)40%からなっており、これは
中期から後期の授乳期に乳牛に与えられる通常の市販の食餌である。
【0098】
フォレージ:濃厚飼料の比は60:40であった。ムラサキウマゴヤシ乾草をロール処
20
理 し て 、 4 . 5 mmの ス ク リ ー ン を 通 る よ う に し た ( Arthur H. Thomas Co., Philadelphia
, PA) 。 一 方 で 、 ロ ー ル 処 理 し た ト ウ モ ロ コ シ は Knifetec 1095試 料 ミ ル ( Fross Tecator
, Hoeganaes, Sweden) 中 で 2 秒 間 粉 砕 し て 、 穀 粒 を 部 分 的 に 砕 い た 。 両 方 の 基 質 を 使 用
す る ま で 室 温 で 貯 蔵 し た 。 レ ス ブ リ ッ ジ 研 究 セ ン タ ー ( Lethbridge, AB) に あ る バ ン カ ー
サイロ内の色々な部位からトウモロコシサイレージの見本を取り、使用するまで−40℃
で貯蔵した。必要な場合には、サイレージの試料(飼育3日間分に十分な量)を解凍し、
Knifetec 1095試 料 ミ ル ( Fross Tecator, Hoeganaes, Sweden) を 用 い て 新 た に 1 0 秒 間
粉砕した。粉砕試料を4℃で最大3日間貯蔵した。各飼料成分を計量することにより、1
Lプラスチック容器中でTMRを3日ごとに製造した。含有物を完全に混合し、4℃で貯
蔵した。表11には、各飼料材料とTMRの化学組成がまとめられている。
30
b.酵素混合物とプロテアーゼ活性の測定
市 販 の 酵 素 混 合 物 RT1184を こ の 研 究 に 使 用 し た 。 酵 素 混 合 物 は バ チ ル ス 属 licheniformi
sか ら 由 来 し 、 無 視 で き る 程 に 微 量 の セ ル ロ ー ス 、 ヘ ミ セ ル ロ ー ス お よ び α − ア ミ ラ ー ゼ
活 性 を 有 す る ( Colombatto et al., 2003) 。
【0099】
基 質 と し て 0 . 4 % ( wt/vol) ア ゾ カ ゼ イ ン を 用 い て 、 p H 6 . 0 、 3 9 ℃ で プ ロ テ ア
ー ゼ 活 性 を 測 定 し た ( Bhat and Wood, 1989) 。 簡 単 に 説 明 す る と 、 0 . 5 m L ア ゾ カ ゼ
イン、0.5mLクエン酸塩−リン酸塩緩衝液および25μL酵素(蒸留水中1:100
に希釈)含有の反応混合物を39℃で15分間インキュベートした。未加水分解のアゾカ
ゼ イ ン を 、 2 5 % ( wt/vol) ト リ ク ロ ロ 酢 酸 8 0 μ L の 添 加 に よ り 沈 殿 さ せ 、 次 に 2 0 4
40
0×gで室温で10分間遠心分離することにより除去した。0.5mLの上澄液試料を0
. 5 M N a O H 0 . 5 m L と 混 合 し 、 4 2 0 nmで の 吸 光 度 を 空 試 験 値 の 試 薬 に 対 し て 読 ん
だ。酵素(基質なし)と基質(酵素なし)の空試験値も補正に含んだ。プロテアーゼ活性
の1単位は、同じ条件下でアッセイされた標準のプロテアーゼ10μgの作用により、4
2 0 nmで 測 定 し た 吸 光 度 と し て 定 義 し た ( Streptomyces griseus, Type XIV, Sigma Chem
icals, St Louis, MO) 。 酵 素 混 合 物 の プ ロ テ ア ー ゼ 活 性 は 、 次 の よ う に 計 算 し て 4 5 0
7単位/mL(SD=161.0,n=5)であると決定された:
標準物10μgは0.278の吸光度を生じ、酵素混合物の1:100希釈水溶液25
μLは0.313の吸光度を生じる。
【0100】
50
(30)
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従って、1プロテアーゼ単位が0.278である場合は、溶液は(0.313/0.2
78)単位=1.126単位を含有する。これを1mL当たりの単位に変換するために、
希釈倍率(100)と添加量(25μL)を使用した:1.126×40×100=4.
507単位/mL未希釈酵素混合物。
【0101】
c . In vitroで の ル ー メ ン 分 解 ア セ ス メ ン ト
3 頭 の 授 乳 期 の 乳 牛 を 実 験 で 使 用 し た 。 カ ナ ダ 動 物 管 理 協 会 ( Canadian Council on An
imal Care) (1993)に よ り 確 立 さ れ た ガ イ ド ラ イ ン に 従 っ て ウ シ を 飼 い 、 ル ー メ ン を フ ィ
ステル形成した。ウシには発酵槽に用意した食餌と同類のものを与えた。
【0102】
10
4 単 位 の 二 系 統 流 れ 連 続 培 養 系 ( Hoover et al., 1989に 記 載 さ れ て い る の と 同 等 ) を
4つの連続的期間で使用した。餌付けの2時間後にルーメン液接種物を動物から回収した
。 ル ー メ ン の 内 容 物 を 酸 素 不 含 の C O 2 流 の も と で ワ ー リ ン グ ブ レ ン ダ ー ( Waring Produ
ct Division, New Hartford, CT) 中 で 1 分 間 ホ モ ジ ナ イ ズ し た 。 次 に ホ モ ジ ネ ー ト を 4
層のチーズクロスを通して濾過し、実験室の予熱した魔法瓶フラスコに移した。15mL
/分の速度でCO2 を注入して嫌気条件を保持した。人工唾液を発酵槽に連続的に注入し
た ( McDougall, 1948) 。 各 期 間 の 間 に 、 2 つ の 発 酵 槽 で は 通 常 の 濃 度 で 唾 液 を 用 い た の
に対して、他の2つの発酵槽には蒸留水中で希釈して通常の濃度の60%に等しい濃度に
した唾液を用いた。人工唾液は、循環窒素をシミュレートするための尿素0.2g/L、
およびアンモニア1
ント1
5
5
N0.015g((1
5
NH4 )2 SO4 、10.6%原子パーセ
N ; Isotec, Miamisburg, OH) を 含 有 し た 。 各 発 酵 槽 に 添 加 し た 1
5
20
Nの1日の
量は、約1.5mgであった。液体と固体の希釈速度は、それぞれ10%と4.5%/時
間に一定に保持した。全部で1日当たりDM80gを0900時と2100時で2つの等
しい餌に与えた。4つの処理グループは以下の通りであった:
【0103】
【表1】
30
【0104】
酵素混合物を利用するために、酵素混合物60μLを蒸留水440μLに溶かし、25
0mLプラスチック容器中のTMR(DMベース)40gに加え、反転により混合した。
コントロールの処理には、蒸留水500μLを与えた。酵素混合物と飼料材料の相互作用
の期間は、4℃で12∼24時間に及んだ。
40
【0105】
実験のデザインは、4つの9日間の期間(それぞれ6日間の適用と3日間の試料抽出か
ら成る)を有する4×4ラテン方陣であった。試料抽出の日に、回収容器を4℃に保ち、
微生物の活動を妨げた。固体および液体の流出液を混合した。250mLの試料を4℃、
16000×gで40分間遠心分離し、流出液DMを測定した(すなわち、未消化部分)
。2番目の500mL試料を4℃、16000×gで40分間遠心分離し、沈殿物が得ら
れ、これを55℃で乾燥し、灰、窒素、NDF、ADF、酸性デタージェントリグニン(
ADL)およびデンプンについて分析した。
【0106】
各試料抽出期間の1日と2日目に、発酵槽に挿入したpHプローブを用いて発酵槽のp
50
(31)
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Hを0800∼2100時まで毎時間測定した。朝の給餌の直前に濾液から液体試料が得
られ、次に給餌の2時間、5時間、8時間および12時間後にアンモニアと揮発性脂肪酸
( VFA) を 測 定 し た 。 ア ン モ ニ ア 測 定 に 関 し て は 、 濾 過 し た 液 体 の 5 m L の サ ブ 試 料 を 1
% 硫 酸 ( v/v) 1 m L で 酸 性 化 し た 。 他 の 5 m L サ ブ 試 料 は 、 VFA分 析 用 に 2 5 % メ タ リ ン
酸 ( w/v) 1 m L で 酸 性 化 し た 。 試 料 を 凍 結 し て 分 析 す る ま で − 4 0 ℃ で 貯 蔵 し た 。 朝 の
給餌の6時間後(すなわち、1500時)に、ガス試料をガス組成物(CO2 およびCH
4
)の分析用に取った。同時に、発酵槽からのルーメン液の2.0mL試料を除去し、全
体およびセルロース分解細菌を定量化した。付加的な試料1.5mLを酵素活性の測定用
に得た。
【0107】
10
各期間の最終日に細菌を発酵槽から単離した。発酵槽の内容物をワーリングブレンダー
( Waring Product Division, New Hatford, CT) を 用 い て 遅 い 速 度 で 1 分 間 ホ モ ジ ナ イ ズ
し、固相細菌を取り除いた。次に4層のチーズクロスを通して濾過した。濾液を4℃、1
196×gで15分間遠心分離して飼料粒子と原生動物を除去し、次に4℃、16000
×gで40分間遠心分離して、細菌ペレットを単離した。ペレットを凍結乾燥し、乳鉢と
乳棒を用いて更に粉砕し、次に1
5
N富化について分析した。DM、OM、 Nの見かけ
の消化と真の消化(すなわち、微生物部分により補正)を計算した。NDF、ADF、A
DLおよびデンプンの消化を測定した。
i.統計学的分析
p H 、 酵 素 お よ び そ れ ら の 相 互 作 用 を 固 定 効 果 と し て 含 む モ デ ル を 使 用 し 、 SASの ミ ッ
20
ク ス 法 ( SAS Inst. Inc., Cary, NC) を 用 い て デ ー タ を 分 析 し た 。 発 酵 槽 と 期 限 を 変 動 効
率として考えた。特記されない限り、平均間の差は、p<0.05での有意性を定義付け
たのに対して、傾向はP<0.15で論じた。
ii.細菌計数
全体の生存可能な微生物を定量化するために、0.1%ペプトン、0.1%リザズリン
、 0 . 0 5 % シ ス テ イ ン お よ び 0 . 3 5 % N a 2 C O 3 含 有 培 地 ( Brynt and Burkey, 19
53) を 用 い て 、 濾 過 し た 発 酵 槽 内 容 物 の 嫌 気 的 連 続 希 釈 液 ( 1 0
− 6
∼10
− 9
)を作っ
た。各希釈液をトリプリケートで接種し、セルビオース、キシラン、デンプンおよびグル
コース(0.5mg/mLずつ)含有の別々の回転培養管に入れた。生存可能なコロニー
を39℃でのインキュベーションの48時間後に数えた。39℃でのインキュベーション
30
の 1 4 日 後 に 、 唯 一 の 炭 水 化 物 源 と し て 、 ワ ッ ト マ ン No.1濾 紙 を 用 い て 、 各 希 釈 液 ( 1 0
− 1
∼10
− 4
) を有するトリプリケートチューブ中でセルロース分解細菌を数えた。
最 も 起 こ り そ う な 数 の 方 法 を 使 用 し た ( Garthright, 1998) 。 統 計 分 析 の 前 に 、 微 生 物 デ
ー タ に ロ グ 変 換 を 行 い エ ラ ー の 分 布 を 正 規 化 し た ( Dehority et al., 1989) 。
iii.酵素活性のアッセイ
Colombatto, et al.,2003に 従 っ て 、 液 相 の 酵 素 活 性 を 測 定 し た 。 エ ン ド グ ル カ ナ ー ゼ
( EC 3.2.1.4) 、 エ キ ソ グ ル カ ナ ー ゼ ( EC3.2.1.91) 、 β − D − グ ル コ シ ダ ー ゼ ( EC3.2.
1.21) 、 キ シ ラ ナ ー ゼ ( EC3.2.1.8) 、 β − D − キ シ ロ シ ダ ー ゼ ( EC3.2.1.37) 、 プ ロ テ
ア ー ゼ お よ び α − L − ア ラ ビ ノ フ ラ ノ シ ダ ー ゼ ( EC3.2.1.55) 活 性 を 測 定 し た 。
キシラナーゼとエンドグルカナーゼ
40
10mg/mLの濃度でオートスペルト小麦キシランと、中粘度のカルボキシメチルセ
ル ロ ー ス ( Sigma Chemicals, St Louis, MO) を そ れ ぞ れ キ シ ラ ナ ー ゼ と エ ン ド グ ル カ ナ
ーゼ用の基質として使用した。酵素40μLを基質1mL、緩衝液0.90mL(0.1
Mクエン酸塩−リン酸塩緩衝液、pH6.0)および蒸留水0.06mLとインキュベー
トした。インキュベーションを39℃で60分(キシラナーゼ)または120分(エンド
グルカナーゼ)トリプリケートで行った。ジニトロサリチル酸試薬を添加することにより
酵 素 反 応 を 中 断 し 、 MRX-HDプ レ ー ト リ ー ダ ー を 用 い て 吸 光 度 を 5 3 0 nmで 読 ん だ ( Dynate
ch Laboratories Inc., Chantilly, VA) 。 同 じ 条 件 下 で 生 じ た 標 準 の キ シ ロ ー ス ま た は
グルコース曲線を用いて吸光度の値を還元糖に変換した。空試験値である基質だけ(すな
わち、酵素なし)および酵素だけ(すなわち、基質なし)を含めて、それぞれ基質自己分
50
(32)
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解と酵素試料中に存在する糖を補正した。活性の1単位は、これらのアッセイ条件下で、
1 分 当 た り に 1 nmolの キ シ ロ ー ス ま た は グ ル コ ー ス 当 量 を 放 出 す る の に 必 要 な 酵 素 量 と し
て定義した。
プロテアーゼ活性
インキュベーションが120分であったことを除いて、上記のようなアゾカゼインの0
. 4 % ( w/v) 溶 液 を 用 い て プ ロ テ ア ー ゼ 活 性 を p H 6 . 8 で ア ッ セ イ し 、 試 料 4 0 μ L
をインキュベートした。プロテアーゼ活性の1単位は、同じ条件下であると同時に各イン
キ ュ ベ ー シ ョ ン シ リ ー ズ も 同 じ 条 件 で ア ッ セ イ し た 標 準 の プ ロ テ ア ー ゼ ( Streptomyces g
riseus, Type XIV, Sigma Chemicals, St Louis, MO) 1 μ g の 作 用 に よ り 、 4 2 0 nmで
測定した吸光度として定義した。種々のアッセイの長さゆえに1μgを標準として使用し
10
た。10μgを使用すると、吸光度が高すぎて光学濃度の直線範囲内に入ることになって
いたと考えられる。
アリール−グリコシダーゼ活性
p − ニ ト ロ フ ェ ニ ル ( p-N P ) 誘 導 体 の 原 液 ( 1 mM) を 使 用 し た 。 基 質 は 、 p − N P −
β−D−セロビオシド、p−NP−β−D−グルコピラノシド、p−NP−β−D−キシ
ロ ピ ラ ノ シ ド お よ び p − N P − α − L − ア ラ ビ ノ フ ラ ノ シ ド ( Sigma Chemicals, St Loui
s, MO) で あ っ た 。 未 希 釈 の 酵 素 試 料 ( 2 0 μ L ) を 相 応 の 基 質 ( 緩 衝 液 p H 6 . 0 中 で
製 造 ) 8 0 μ L と 3 9 ℃ で 1 8 0 分 イ ン キ ュ ベ ー ト し た 。 反 応 は 、 グ リ シ ン − NaOH緩 衝 液
(0.4M、pH10.8)の1体積の添加により中断した。p−ニトロフェノールの放
出 は 、 4 2 0 nmで 比 色 に よ り 測 定 し た 。 酵 素 活 性 の 1 単 位 は 、 こ れ ら の ア ッ セ イ 条 件 下 で
20
1 分 あ た り 、 1 nmolの p − ニ ト ロ フ ェ ノ ー ル を 放 出 す る の に 必 要 な 酵 素 量 と し て 定 義 し た
。
iv.化学分析
次の化学分析を実施した:
【0108】
【表2】
30
【0109】
40
(33)
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【表3】
10
20
30
40
【0110】
図1は、唾液濃度を変えることにより2つの異なるpHプロフィールを得たpH範囲を
示している。表12は、pHと酵素混合物が全体の生存可能な細菌とセルロース分解細菌
に及ぼす影響を示している。全体の生存可能な細菌の数は、低pHで増大し(P<0.0
3)、酵素混合物の添加に伴って増大した(P<0.13)。セルロース分解細菌は、低
pHで減少したが(P<0.02)、酵素混合物により作用を受けないままであった(P
>0.88)。
【0111】
表13は、餌付け6時間後でのpHと酵素混合物の影響を示している。エンドグルカナ
ーゼとβ−D−キシロシダーゼ活性は、低pHでは低かった(P<0.05)のに対して
50
(34)
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、エキソグルカナーゼ活性は減少した(P<0.11)。これとは異なり、主としてLT
グループにより示される活性が増大した理由で、プロテアーゼ活性は低pHでより高かっ
た(P<0.001)。酵素混合物はキシラナーゼ、エンドグルカナーゼおよびプロテア
ーゼ活性(P<0.02)を増大させ、β−D−グルコシダーゼ(P<0.07)とエキ
ソグルカナーゼ(P<0.12)を増大させた。酵素混合物が、この活性を高pHで増大
させたが、低pHで低下させたようであったので、有意のpH×酵素相互作用(P<0.
05)がβ−D−キシロシダーゼで検出された。プロテアーゼ活性に関して、有意なpH
×酵素混合物の相互作用は、上記のようなLTグループにより示される活性の大きな増大
によるものであった。α−L−アラビノフラノシダーゼだけがpHまたは酵素混合物によ
り影響されなかった。
10
【0112】
表14には、pHと酵素混合物がDM、OM、NDF、ADFおよびデンプンに及ぼす
影響が示されている。真のOM消化率は、低pHで低かった(P<0.05);しかし、
真のDM消化率は僅かに低い傾向があるだけであった(P<0.07)。酵素混合物は真
のDM(P>0.36)またはOM(P>0.27)消化率に影響を与えなかった。ND
FとADF消化は、低pH(P<0.001)では大幅に減少したのに対して、酵素混合
物はNDF消化率を上げた(P<0.005)。酵素混合物はヘミセルロース消化率を上
げたが(P<0.001)、セルロース消化率に影響を与えなかった。真の粗タンパク質
(CP)とデンプン消化は処理によって影響されなかった(P>0.15)。
【0113】
20
表15には、pHと酵素混合物がVFA生産、乳酸およびガス濃度に及ぼす影響が示さ
れている。全体のVFA生産は低pHで低かった(P<0.006)。分枝鎖の揮発性脂
肪酸(BCVFA)の生産も低pHで減少を示した(P<0.001)。高pHは、アセ
テート、ブチレート、イソブチレートおよびイソバレレートの割合を増大し(P<0.0
1)、カプロエートは増大の傾向を示した(P<0.14)。しかし、高pHはプロピオ
ネートとバレエートの割合を減少した(P<0.01)。アセテート:プロピオネートの
割合は、高pHよりも低pHで低かった(P<0.001)。酵素混合物は、VFAに何
の影響も与えなかった(P>0.20)。乳酸のレベルは低く、おそらく生物学的に意味
は無いが、高pHでは高いレベルになる傾向が観察された(P<0.10)。全体のガス
組成物に関しては、メタンの割合が低pHにより大幅に減少したのに対して(P<0.0
30
01)、CO2 の割合は、高pHでは高かった(P<0.04)。
【0114】
表16には、pHと酵素混合物がルーメン微生物の窒素代謝に及ぼす影響が示されてい
る。全体のN流は、高pHで高(P<0.15)かったが、酵素混合物により減少した(
P<0.08)。細菌のN流も食餌のN流も処理により影響されなかった(P>0.15
)。アンモニアレベルは、著しく低く、高pHでは高かった(P<0.003)。結果と
して、微生物タンパク質合成の効率は、低pHよりも高pHで高くなる傾向があった(P
<0.10)。
【0115】
プロテアーゼ酵素混合物の添加は繊維(殆どがヘミセルロース)分解を著しく増大させ
40
(未処理のコントロールと比較して43%まで)、乾物およびタンパク質分解の数値的増
大を伴った(それぞれ、4.5%と5.5%)。これらの増大は、全体の微生物数の増大
およびそれらの分泌酵素活性の増大と同時に起こっていた。全体として、このプロテアー
ゼの添加がフォレージ中に存在する構造的バリアを除去し、ルーメン微生物によって基質
への迅速なアクセスを可能にするので、このことが結果として速い微生物増殖と基質分解
を生じるという仮定とこれらの結果は一致する。メタン生産は、低pHで減少したが、プ
ロテアーゼ酵素混合物の添加によっては影響されなかった。このような結果は、反芻動物
により環境に有害なメタン生産を増大することなく、プロテアーゼ酵素混合物が繊維消化
率の増大に有益であることを示している。さらに、プロテアーゼ酵素混合物の効果は、ル
ーメン内の特徴であるより高いpH条件で大きい。
50
(35)
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例4−プロテアーゼ酵素混合物のプロテアーゼの種類の決定
例 3 の プ ロ テ ア ー ゼ 酵 素 混 合 物 ( RT1184) を さ ら に 評 価 し て 、 混 合 物 内 の プ ロ テ ア ー ゼ
の種類を決定した。プロテアーゼ活性のアッセイは、フェニルメチルスルホニルフルオリ
ド ( PMSF, セ リ ン プ ロ テ ア ー ゼ の 阻 害 剤 ) 、 E D T A ( 金 属 プ ロ テ ア ー ゼ の 阻 害 剤 ) お よ
び p − ク ロ ロ メ ル ク リ ベ ン ゾ エ ー ト ( CMB, シ ス テ イ ン プ ロ テ ア ー ゼ の 阻 害 剤 ) の よ う な
特異的なプロテアーゼ阻害剤を添加するか、または添加せずに実施した。混合物中に存在
す る タ ン パ ク 質 の 分 子 サ イ ズ を 、 SDS− PAGE法 を 用 い て 解 決 し た 。 作 用 に 重 要 で あ る フ ラ
クションが非耐熱性であるかどうかを決定するために、天然の形(すなわち、そのままの
形)またはオートクレーブした後の(すなわち、酵素を121℃で高圧に少なくとも30
分 間 さ ら し た ) 酵 素 両 方 を 用 い て in vitroで の 分 解 の 研 究 を 行 っ た 。 同 様 に 、 用 量 − 反 応
10
研究を実施し、分解パラメーターに対する添加する増分の酵素レベルの影響を試験した。
最後に、ルーメン液とのインキュベーション0時間(すなわち、ルーメン液を添加する前
の前処理)とインキュベーション18時間からの試料を電子顕微鏡法を用いて定量的に分
析した。
【0116】
阻害剤研究は、プロテアーゼの1つのタイプだけであるセリンプロテアーゼが存在する
ことを示した。1mMジソジウムEDTAまたは0.1mM CMBの添加がタンパク質
分解作用を阻害しなかったのに対して、3mMのPMSFはプロテアーゼを36%阻害し
たので、酵素混合物中にセリンプロテアーゼは存在しているが、金属プロテアーゼが不在
で あ る こ と を 示 し て い る 。 SDS-PAGEに よ り 判 断 し て 、 酵 素 混 合 物 は 3 2 kDaの 主 要 バ ン ド
20
を 他 の 約 2 2 kDaと 1 0 kDaと い う よ り 小 さ な バ ン ド と 一 緒 に 含 ん で い た 。
【0117】
In vitroで の ル ー メ ン 分 解 ア セ ス メ ン ト は 、 ル ー メ ン 液 の 添 加 2 時 間 前 に 1 . 5 μ L /
gDMで添加した場合に、酵素混合物はムラサキウマゴヤシ乾草のDM分解(22時間の
インキュベーション)を11.8%まで増大して効果的であることを立証した。さらに、
分解は、投与速度の増大(10μL/gまで)に伴って21%まで増大したが、しかし相
互関係は二次であった(P<0.001、R
2
=0.85)。オートクレーブ処理は、こ
の可能性を壊し、以前に天然の酵素(すなわち、オートクレーブしていない物)で観察さ
れた繊維分解における全てのプラスの効果を取り去った。このことは、活性成分が非耐熱
性であることを示している。
30
【0118】
顕微鏡試験は、酵素混合物がムラサキウマゴヤシ乾草の分解エリアを、ルーメン液との
インキュベーションの18時間後に増し、幾つかの効果は0時間でも観察された(すなわ
ち、前処理効果)。プロテアーゼ混合物がフォレージ中に存在する構造的バリアを除去し
、ルーメン微生物によってより迅速なコロニー化と繊維分解を可能にしたと推測される。
【0119】
これらの結果は、有効成分が非耐熱性であり、ほぼプロテアーゼ活性であることを示唆
し て い る 。 付 加 的 な in vitroで の 研 究 は 、 市 販 の 精 製 し た セ リ ン プ ロ テ ア ー ゼ 源 ( サ ブ チ
リ シ ン 、 Sigma Chemicals社 製 , St. Louis, MO) を こ の 酵 素 混 合 物 に 対 す る 比 較 と し て 使
用して実施した。投与速度を調節して、この酵素混合物による活性と似たプロテアーゼ活
40
性を提供できるようにした。精製したサブチリシンが極めて似た方法でこの酵素混合物に
働くことが示された。さらに、繊維消化の増大で観察されたこの特異的なタイプのプロテ
アーゼの役割を示唆している。
【0120】
よって、発明者らは、サブチリシンの様な特徴を有する特異的なプロテアーゼを一連の
反芻動物の飼料に添加する場合に、繊維消化が増大することを見いだした。この効果は、
タンパク質消化の増大と同時に生じるので、飼料中に存在する構造的バリア(おそらくタ
ンパク質を起源)の除去から由来し、このようにルーメン微生物により基質への迅速なア
クセスを可能にしていると考えられている。観察された繊維消化の増大の大きさから、反
芻動物の食餌へのプロテアーゼの添加が、この食餌を与えられた動物の成長速度または乳
50
(36)
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生産を改善することが予測される。
例5−混合飼料への選択したプロテアーゼ酵素混合物の添加が、栄養素の消化率に及ぼす
影響
乳牛に与えた混合飼料(TMR)へ選択したプロテアーゼ酵素混合物を添加する影響を
試験した。さらに、全消化管中の栄養素の消化率における影響を査定した。
a.動物と実験計画
8頭の多重産の授乳期ホルスタイン牛を使用し、4頭のウシに外科的にルーメンカニュ
ーレを装着した。ウシは、実験の開始時に平均して63±32(平均±SD)日間乳が出
る状態であった。平均体重は実験の開始時に690±44(平均±SD)kgであり、実
験の終了時に685±40(平均±SD)kgであった。
10
【0121】
実験計画は、二重の4×4ラテン方陣であり、各期間は21日間続いた(処理の適合に
10日間、データ収集に11日間)。ウシがカニューレ装着をされているかどうかにより
、ウシを方陣に割り当て、2つの方陣を同時に行った。各期間の間に、ウシは4種の食餌
のうち1つを与えられた。処理を2×2の階乗として整えた(酵素補足が有りと無しで、
食餌において2つのレベルのフォレージ)。
b.食餌と餌付け材料の調製
高いレベルのフォレージまたは低いレベルのフォレージを含有している2種類の食餌を
使用した。高いフォレージ食餌は、60%フォレージを含有したのに対して、低フォレー
ジ食餌は、34%フォレージを含有した(DMベース)。各食餌を外因性プロテアーゼ酵
20
素が有り又は無しで与え、以下のような4つの処理グループを形成した。
【0122】
【表4】
30
【0123】
食餌のフォレージ成分は、ムラサキウマゴヤシ乾草とオオムギサイレージの混合物から
成っていた。濃厚飼料は、スチーム−ロール処理したオオムギ、ドライ−ロール処理した
ト ウ モ ロ コ シ お よ び ペ レ ッ ト 化 し た サ プ リ メ ン ト を 含 有 し て い た 。 Cornell-Penn-Miner S
ystem( CPM Dairy, Version 2.0) を 使 用 し て 食 餌 を 調 製 し 、 か つ バ ラ ン ス を と っ て 十 分
に代謝可能なエネルギーならびにタンパク質、ビタミンおよびミネラルを供給し、脂質3
.5%とタンパク質3.3%を有する乳40kg/日を生産した。表17には、食餌の化
学組成が示されている。
40
c.選択したプロテアーゼ酵素混合物
こ の 研 究 で 使 用 し た 酵 素 生 成 物 は 、 市 販 の プ ロ テ ア ー ゼ ( Protex 6L
σ
, Genencor Inte
rnational, Rochester, NY) で あ っ た 。 こ れ を 1 . 2 5 m l / 食 餌 D M k g の 速 度 で 加 え
た。この市販の酵素生成物は、食品グループの酵素に関する最近の規格に適合し、一般に
安 全 で あ る と 認 識 さ れ て い る バ チ ル ス 属 licheniformisの 系 統 か ら 由 来 す る プ ロ テ ア ー ゼ
活性により特徴付けられている。この酵素生成物を製造時に濃厚飼料に噴霧した。次に、
濃厚飼料をフォレージと毎日混合してTMRを製造した。
d.動物の飼育と管理
少なくとも10%の日常の飼料の拒否を含めて、無制限に摂取させる食餌をTMRとし
て与えた。全てのウシに別個に1日3回与え、水飲み場に自由に接近させた。カナダ動物
50
(37)
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管 理 協 会 の 指 導 方 針 ( Ottawa, ON, Canada) に 従 っ て ウ シ を 世 話 し た 。 ゴ ム マ ッ ト レ ス を
設置したタイストールの中で、かんな屑を敷いてウシ飼い、一日に2回搾乳した。日中の
運動のためにウシを家畜の囲い地に出した。
e.飼料の試料抽出
与えた飼料と拒否された飼料を毎日測定し、記録した。オオムギサイレージ、細断した
ムラサキウマゴヤシ乾草、濃厚飼料を毎週試料抽出して、DM含有量を決定した。DM含
有量の変化を占めるように食餌を調節した。与えたTMRと拒否されたTMRの試料を毎
日 収 集 し 、 5 5 ℃ で 乾 燥 さ せ 、 1 mmの ス ク リ ー ン ( 標 準 モ デ ル 4 ; Arthur H. Thomas Co
., Philadelphia, PA) を 通 る よ う に 粉 砕 し 、 引 き 続 く 分 析 用 に 貯 蔵 し た 。
f.消化率
10
2gYb/日/ウシの摂取を達成するために、ペレット化した濃厚飼料の部分に、8.
7 g Y b C l 3 / 日 / ウ シ の 速 度 で 直 接 に 置 い た Y b C l 3 ( Rhone-Poulenc, Inc., She
lton, CT) を 用 い て 、 栄 養 素 の 見 か け の 全 消 化 管 の 消 化 を 測 定 し た 。 6 ∼ 1 2 日 目 の 日 中
の様々な時間で全てのウシから糞便試料(直腸からの)を回収した。試料を、各ウシの試
料 抽 出 時 間 に わ た り 混 合 し 、 5 5 ℃ で 乾 燥 さ せ 、 1 mmス ク リ ー ン ( 標 準 モ デ ル 4 ) を 通 る
ように粉砕し、化学分析用に貯蔵した。見かけの全消化管の栄養素消化率を、以下の方程
式を用いて、与えた食餌、食べ残しおよび糞便中のYbと栄養素の濃度から計算した。
(1)見かけの消化率=100−(100×(Ybd /Ybf )×(Nf /Nd )
式中、Ybd =消費した食餌中のYbの濃度(すなわち、与えた物の食べ残し)
Ybf =糞便中のYbの濃度、
20
Nf =糞便中の栄養素の濃度、
Nd =消費した食餌中の栄養素の濃度(すなわち、与えた物の食べ残し)。
g.ルーメンの試料抽出
酵素活性を決定するにあたり、19日と20日目の午後の餌付け後0時間と4時間にお
いて、ルーメンの内容物をカニューレ装着したウシから試料抽出した。ウシにより合成さ
れたルーメン内容物の約1Lがルーメン内の前方背面、前方腹面、内側腹面、後部背面お
よ び 後 部 腹 面 の 部 位 か ら 得 ら れ 、 PeCAP
( R )
ポリエステルスクリーン(孔径355μm
; B& SH Thompson, Ville Mont-Royal, QC, Canada) を 通 し て 濾 過 し た 。 全 体 の ル ー メ ン
内 容 物 か ら 濾 過 さ れ た 残 り の 固 体 を 0 . 9 % N a O H と 合 わ せ ( 1 : 1 , wt/vol) 、 ブ レ
ン ダ ー ( Waring Products Division, New Hartford, CT) 中 で 2 分 間 ホ モ ジ ナ イ ズ し 、 P
eCAP
( R )
ポリエステルスクリーン(孔径355μm)を通して再び濾過し、濾過し
たルーメン液と混合した。2工程の濾過プロセスから生じたルーメン液50ミリリットル
を試料抽出した。酵素活性を分析するまで、全ての試料を−20℃で貯蔵した。
h.実験室の分析
次の分析を行った:
【0124】
30
(38)
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【表5】
10
【0125】
20
(39)
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【表6】
10
20
30
40
h.統計分析
SAS
T M
( SAS Institute, 1999, Cary, NC) の 混 合 モ デ ル 法 を 用 い て 、 全 て の デ ー
タを統計的に分析した。消化率のデータは、方陣の固定効果(すなわち、カニューレ装着
50
(40)
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無 し の ウ シ vsカ ニ ュ ー レ 装 着 し た ウ シ ) 、 食 餌 中 の フ ォ レ ー ジ レ ベ ル の 固 定 効 果 ( す な わ
ち 、 高 フ ォ レ ー ジ vs低 フ ォ レ ー ジ ) 、 酵 素 の 固 定 効 果 ( す な わ ち 、 ノ ン − プ ロ テ ア ー ゼ vs
プロテアーゼ)、フォレージと酵素の間の相互作用の固定効果、方陣内のウシの変動効果
、方陣内の範囲の変動効率および残差を説明するモデルを用いて分析した。ルーメン酵素
活性のデータを同じモデルを用いて分析したが、反復測定を説明することによっても分析
した。差は、P<0.05で有意であったと考えられる。
【0126】
表18には、食餌へのプロテアーゼ酵素の添加が、食餌の消化率を高めたことが示され
ている。DM、OM、N、ADFおよびNDFの消化率は、プロテアーゼ酵素により一貫
して増大した。消化率の改善の大きさは、一般に、高フォレージ食餌よりも低フォレージ
10
食餌に関して大きかったが、しかし両方の食餌について消化率の改善が相当であった。
【0127】
表19には、食餌にプロテアーゼ酵素を添加することにより、ルーメン液中の酵素活性
が増大したことが示されている。特に、キシラナーゼ、エンドグルカナーゼおよびプロテ
アーゼの活性が増大した。酵素生成物が測定できる程のキシラナーゼ活性またはエンドグ
ルカナーゼ活性を含まなかったので、ルーメン液中のより高い活性が微生物活性を増大す
る結果を招いた。これらのデータは、プロテアーゼ酵素を乳牛の食餌に添加することが、
ルーメン内の全体的な繊維分解活性を増大したことを明らかに示している。従って、プロ
テアーゼの添加は、微生物の数と共に相乗作用を引き起こした。ルーメンの繊維消費能は
、表18に示される飼料消化の増大を説明するものであろう。
20
例 6 − プ ロ テ ア ー ゼ 酵 素 が in vitroで の フ ォ レ ー ジ の 消 化 率 に 及 ぼ す 影 響
こ の 研 究 は 、 例 5 の in vivo研 究 か ら の フ ォ レ ー ジ を 用 い て 行 っ た 。 研 究 を 行 っ て 、 プ
ロ テ ア ー ゼ 酵 素 生 成 物 の 添 加 が in vitroで 測 定 し た フ ォ レ ー ジ 消 化 率 に 及 ぼ す 影 響 を 調 べ
た。
【0128】
In vitroで の フ ォ レ ー ジ の ル ー メ ン の ガ ス 生 成 は 、 Mauricio et al,(1999)に よ り 記 載
さ れ た シ ス テ ム に 似 た シ ス テ ム を 用 い て 測 定 し た 。 例 5 に 記 載 の in vivo実 験 で 使 用 し た
ム ラ サ キ ウ マ ゴ ヤ シ 乾 草 と オ オ ム ギ サ イ レ ー ジ の 新 鮮 な 試 料 を 、 Knifetec
T M
1095試 料
ミ ル ( Foss Tecator, Hoeganaes, Sweden) を 用 い て 1 0 秒 間 微 粉 砕 し た 。 次 に 、 D M 約
1gに等しい微粉砕したフォレージの試料を気密な血清培地バイアル(125ml容量)
30
に 計 量 供 給 し 、 8 回 く り 返 し た 。 例 5 で 使 用 し た の と 同 じ 市 販 の プ ロ テ ア ー ゼ 製 品 ( Prot
ex 6L
R
Genencor International, Rochester, NY) を 用 い た 。 ル ー メ ン 液 を 接 種 す る 2
0時間前に、酵素を1.25μl/gDMフォレージの速度で投与した。これは例5で使
用 し た 投 与 速 度 と 同 じ で あ っ た 。 チ ュ ー ブ に 酵 素 を 添 加 し た 3 時 間 後 に 、 Goering and Va
n Soest(1970)に 記 載 さ れ て い る よ う に 作 成 し 、 1 M ト ラ ン ス − ア コ ニ ッ ト 酸 ( Sigma Che
micals) を 用 い て p H を 6 . 0 に 調 整 し た 嫌 気 緩 衝 培 地 4 0 m l を 添 加 し 、 バ イ ア ル を 2
0℃で一晩貯蔵した。
【0129】
オオムギサイレージ、細断したムラサキウマゴヤシ乾草、ロール処理したトウモロコシ
粒穀ならびに濃厚飼料から成る食餌を与えた授乳期の乳牛からのルーメン液が、餌付けの
40
4時間後(1100時)に得られた。例5に記載されているように回収した濾過ルーメン
液を実験室の予備加熱した密封容器に移し、水浴中で39℃に保った。インキュベーター
内で39℃まで温めておき、酸素不含のCO2 でフラッシュした培養バイアルに、接種物
を計量分配(1バイアル当たり10ml)した。次にバイアルをローディング直後に14
mmの ブ チ ル ゴ ム ス ト ッ パ ー と 、 ア ル ミ ニ ウ ム ク リ ン プ キ ャ ッ プ で 密 封 し 、 4 8 時 間 イ ン キ
ュベートした。ネガティブコントロール(ルーメン液+緩衝液のみ、およびルーメン液+
緩衝液と酵素生成物)もインキュベートし、8回くり返した。接種物から直接に生じるガ
ス 放 出 と 発 酵 残 留 物 の 補 正 用 に 、 こ れ ら の コ ン ト ロ ー ル を 使 用 し た 。 表 示 装 置 ( Data Tra
ck, Christchurch, UK) に 接 続 し た 圧 力 ト ラ ン ス デ ュ ー サ ー ( type T443A, Baily and Ma
ckey, Birmingham, UK) に 設 置 し た 2 3 ゲ ー ジ ( 0 . 6 mm) 針 を 挿 入 す る こ と に よ り 、 基
50
(41)
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質発酵から生産されたヘッドスペースガスを接種後2、4、6、8、10、12、18、
24、30、36、42および48時間で測定した。次に、トランスデューサーを取り除
き、針を所定の位置に置きガス抜きをした。インキュベートした基質有機物の量とネガテ
ィブコントロールからのガス放出に関して補正した圧力値を使用して、
Mauricio et al.(1999)に よ り 報 告 さ れ た 方 程 式 ( ガ ス 体 積 = 0 . 1 8 + 3 . 6 9 7 × ガ
ス圧+0.0824×ガス圧
2
)を用いて概算の値を出した。除去の際に、バイアルを4
℃の冷蔵庫に2時間置き、発酵を中止し、濾過した。
【0130】
表20には、プロテアーゼをムラサキウマゴヤシに添加することが、インキュベーショ
ンの開始から2時間でガス生成を増大させ、この増大がインキュベーションの間ずっと保
持されたことが示されている。増大したガス生成は、微生物消化の改善を示している。こ
れとは異なり、プロテアーゼの添加は、オオムギサイレージのガス生成では何の効果も無
かった。
【0131】
10
(42)
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【表7】
10
20
30
【0132】
40
(43)
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【表8】
10
20
30
【0133】
本明細書で挙げられた全ての刊行物は、本発明に関わる当業者のレベルであることを示
している。全ての刊行物は、各刊行物が明確かつ個々に参照して組み込まれて示されてい
るのと同程度の範囲で、本明細書に組み込まれているものとする。
【0134】
明瞭さと理解を目的に、上記の発明を図表と実施例により詳細に記載してきたが、以下
の請求項に定義されるような本発明の範囲と意図から離れることなく、ある程度の変化と
改修を行うことができることも分かると思われる。
【0135】
40
(44)
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【表9】
10
20
30
【0136】
40
(45)
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【表10】
10
20
30
【0137】
40
(46)
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【表11】
10
20
30
【0138】
40
(47)
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【表12】
10
20
30
【0139】
40
(48)
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【表13】
10
【0140】
20
(49)
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【表14】
10
20
【0141】
30
(50)
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【表15】
10
20
30
【0142】
40
(51)
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【表16】
10
20
30
【0143】
40
(52)
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【表17】
10
20
30
【0144】
40
(53)
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【表18】
10
20
【0145】
30
(54)
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【表19】
10
20
【0146】
30
(55)
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【表20】
10
20
30
【0147】
40
(56)
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【表21】
10
【0148】
【表22】
20
30
【0149】
40
(57)
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【表23】
10
【0150】
20
(58)
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【表24】
10
20
【0151】
30
(59)
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【表25】
10
20
30
【0152】
40
(60)
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【表26】
10
20
【0153】
30
(61)
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【表27】
10
20
【0154】
30
(62)
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【表28】
10
20
30
【0155】
40
(63)
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【表29】
10
20
【0156】
30
(64)
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【表30】
10
20
【0157】
30
(65)
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【表31】
10
20
【図面の簡単な説明】
【0158】
【図1】図1は、餌付け後の時間を関数として発酵槽のpHをプロットした図である。
30
(66)
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【図1】
【手続補正書】
【 提 出 日 】 平 成 17年 1月 10日 (2005.1.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反芻動物のルーメンにおける繊維分解を増大する方法において、次の工程:
a)システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテアーゼおよびセ
リンプロテアーゼから成るグループから選択される1つ以上のプロテアーゼを用意し、
b)フォレージまたは粒餌を1つ以上のプロテアーゼで処理し、
c)処理されたフォレージまたは粒餌を反芻動物に与え、それによってルーメンの繊維分
解能の増大が作用する
から成ることを特徴とする、反芻動物のルーメンにおける繊維分解を増大する方法。
【請求項2】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
(67)
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1つ以上のプロテアーゼは、細菌または真菌から由来している、請求項1に記載の方法
。
【請求項5】
細菌は、バチルス属の種である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
細 菌 は 、 Bacillus licheniformisで あ る 、 請 求 項 5 に 記 載 の 方 法 。
【請求項7】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
真 菌 は 、 Trichoderma longibrachiatumで あ る 、 請 求 項 7 に 記 載 の 方 法 。
【請求項9】
繊維は、ヘミセルロースまたはセルロースである、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
1つ以上のプロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
1つ以上のプロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
1つ以上のプロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項4に記
載の方法。
【請求項13】
1つ以上のプロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末
として調製される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1つ以上のプロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシ
ラナーゼ、グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択され
る酵素;抗生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミ
ネラルおよび多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分
と組合せる、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
1つ以上のプロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォ
レージまたは粒餌に利用する、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
1つ以上のプロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフ
ォレージまたは粒餌に利用する、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
1つ以上のプロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量で
フォレージまたは粒餌に利用する、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
1つ以上のプロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
1つ以上のプロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
1つ以上のプロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範
囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項18から20までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
(68)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
反芻動物に餌付けする方法において、次の工程:
a)システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテアーゼおよびセ
リンプロテアーゼから成るグループから選択される1つ以上のプロテアーゼを用意し、
b)フォレージまたは粒餌を用意し、
c)1つ以上のプロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し
d)該組成物を動物に投与し、それによってルーメンの繊維分解能の増大が作用する
から成ることを特徴とする、反芻動物に餌付けする方法。
【請求項23】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
1つ以上のプロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
細菌は、バチルス属の種である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
細 菌 は 、 Bacillus licheniformisで あ る 、 請 求 項 2 6 に 記 載 の 方 法 。
【請求項28】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
細 菌 は 、 Trichoderma longibrachiatumで あ る 、 請 求 項 2 8 に 記 載 の 方 法 。
【請求項30】
繊維は、ヘミセルロースまたはセルロースである、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
1つ以上のプロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項25に記載の方法。
【請求項32】
1つ以上のプロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項25に記載の方法。
【請求項33】
1つ以上のプロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項25に
記載の方法。
【請求項34】
1つ以上のプロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末
として調製される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
1つ以上のプロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシ
ラナーゼ、グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択され
る酵素;抗生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミ
ネラルおよび多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分
と組合せる、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
1つ以上のプロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォ
レージまたは粒餌に利用する、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
1つ以上のプロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフ
ォレージまたは粒餌に利用する、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
(69)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
1つ以上のプロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量で
フォレージまたは粒餌に利用する、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
1つ以上のプロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
1つ以上のプロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
1つ以上のプロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範
囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項39から41までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
フォレージまたは粒餌を処理して反芻動物のルーメンにおける繊維分解を増大する方法
において、次の工程:
a)システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテアーゼおよびセ
リンプロテアーゼから成るグループから選択される1つ以上のプロテアーゼを用意し、
b)反芻動物に適切なフォレージまたは粒餌を用意し、
c)1つ以上のプロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用して飼料組成物を形成し、
d)該組成物を動物に投与し、それによってルーメンの繊維分解能の増大が作用する
から成ることを特徴とする、フォレージまたは粒餌を処理して反芻動物のルーメンにおけ
る繊維分解を増大する方法。
【請求項44】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
1つ以上のプロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
細菌は、バチルス属の種である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
細 菌 は 、 Bacillus licheniformisで あ る 、 請 求 項 4 7 に 記 載 の 方 法 。
【請求項49】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
真 菌 は 、 Trichoderma longibrachiatumで あ る 、 請 求 項 4 9 に 記 載 の 方 法 。
【請求項51】
繊維は、ヘミセルロースまたはセルロースである、請求項46に記載の方法。
【請求項52】
1つ以上のプロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項46に記載の方法。
【請求項53】
1つ以上のプロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項46に記載の方法。
【請求項54】
1つ以上のプロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項46に
(70)
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記載の方法。
【請求項55】
1つ以上のプロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末
として調製される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
1つ以上のプロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシ
ラナーゼ、グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択され
る酵素;抗生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミ
ネラルおよび多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分
と組合せる、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
1つ以上のプロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォ
レージまたは粒餌に利用する、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
1つ以上のプロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフ
ォレージまたは粒餌に利用する、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
1つ以上のプロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量で
フォレージまたは粒餌に利用する、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
1つ以上のプロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項55に記載の方法。
【請求項61】
1つ以上のプロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項55に記載の方法。
【請求項62】
1つ以上のプロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範
囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項55に記載の方法。
【請求項63】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項60から62までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
反芻動物用の飼料添加剤を製造する方法において、次の工程:
a)システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテアーゼおよびセ
リンプロテアーゼから成るグループから選択される1つ以上のプロテアーゼを用意し、
b)1つ以上のプロテアーゼを1つ以上の不活性または活性成分と混合して飼料添加剤を
形成し、
c)飼料添加剤を反芻動物に餌付けするか、または飼料添加剤を動物用のフォレージまた
は粒餌に添加し、それによりルーメンの繊維分解能の増大が影響する
から成ることを特徴とする、反芻動物用の飼料添加剤を製造する方法。
【請求項65】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項64に記載の方法。
【請求項67】
1つ以上のプロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項64に記載の方法。
(71)
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【請求項68】
細菌は、バチルス属の種である、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
細 菌 は 、 Bacillus licheniformisで あ る 、 請 求 項 6 8 に 記 載 の 方 法 。
【請求項70】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項67に記載の方法。
【請求項71】
細 菌 は 、 Trichoderma longibrachiatumで あ る 、 請 求 項 7 0 に 記 載 の 方 法 。
【請求項72】
繊維は、ヘミセルロースまたはセルロースである、請求項67に記載の方法。
【請求項73】
1つ以上のプロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項67に記載の方法。
【請求項74】
1つ以上のプロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項67に記載の方法。
【請求項75】
1つ以上のプロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項67に
記載の方法。
【請求項76】
1つ以上のプロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末
として調製される、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
1つ以上のプロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシ
ラナーゼ、グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択され
る酵素;抗生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミ
ネラルおよび多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分
と組合せる、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
1つ以上のプロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォ
レージまたは粒餌に利用する、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
1つ以上のプロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフ
ォレージまたは粒餌に利用する、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
1つ以上のプロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量で
フォレージまたは粒餌に利用する、請求項77に記載の方法。
【請求項81】
1つ以上のプロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項77に記載の方法。
【請求項82】
1つ以上のプロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項77に記載の方法。
【請求項83】
1つ以上のプロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範
囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項77に記載の方法。
【請求項84】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項81から83までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項85】
反芻動物に餌付けするための飼料組成物を製造する方法において、次の工程:
a)システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテアーゼおよびセ
(72)
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リンプロテアーゼから成るグループから選択される1つ以上のプロテアーゼを用意し、
b)反芻動物に適切なフォレージまたは粒餌を用意し、および
c)1つ以上のプロテアーゼをフォレージまたは粒餌に利用し、組成物を形成し、それに
より該組成物を反芻動物に与えた場合に、ルーメンの繊維分解能の増大が影響する
から成ることを特徴とする、反芻動物に餌付けするための飼料組成物を製造する方法。
【請求項86】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
1つ以上のプロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項85に記載の方法。
【請求項89】
細菌は、バチルス属の種である、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
細 菌 は 、 Bacillus licheniformisで あ る 、 請 求 項 8 9 に 記 載 の 方 法 。
【請求項91】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項88に記載の方法。
【請求項92】
真 菌 は 、 Trichoderma longibrachiatumで あ る 、 請 求 項 9 1 に 記 載 の 方 法 。
【請求項93】
繊維は、ヘミセルロースまたはセルロースである、請求項88に記載の方法。
【請求項94】
1つ以上のプロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項88に記載の方法。
【請求項95】
1つ以上のプロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項88に記載の方法。
【請求項96】
1つ以上のプロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項88に
記載の方法。
【請求項97】
1つ以上のプロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末
として調製される、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
1つ以上のプロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシ
ラナーゼ、グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択され
る酵素;抗生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミ
ネラルおよび多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分
と組合せる、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
1つ以上のプロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフォ
レージまたは粒餌に利用する、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
1つ以上のプロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量でフ
ォレージまたは粒餌に利用する、請求項98に記載の方法。
【請求項101】
1つ以上のプロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量で
フォレージまたは粒餌に利用する、請求項98に記載の方法。
(73)
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【請求項102】
1つ以上のプロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項98に記載の方法。
【請求項103】
1つ以上のプロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項98に記載の方法。
【請求項104】
1つ以上のプロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範
囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項98に記載の方法。
【請求項105】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項102から104までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項106】
1つ以上の飼料グレードのプロテアーゼを、1つ以上の飼料グレードの不活性または活
性成分と組合せて有する飼料添加剤において、1つ以上のプロテアーゼを、システインプ
ロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテートプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼ
から成るグループから選択し、かつフォレージまたは粒餌に利用して、動物に与えた場合
に、繊維分解を増大する量で含有することを特徴とする、1つ以上の飼料グレードのプロ
テアーゼを、1つ以上の飼料グレードの不活性または活性成分と組合せて有する飼料添加
剤。
【請求項107】
1つ以上のプロテアーゼは、細菌または真菌から由来し、その際、1つ以上のプロテア
ーゼの量は、1つ以上の飼料グレードの不活性または活性成分と組合せて、1mLまたは
1グラム当たりプロテアーゼ100∼500000単位の範囲内である、請求項106に
記載の添加剤。
【請求項108】
細菌は、バチルス属の種である、請求項107に記載の添加剤。
【請求項109】
細 菌 は 、 Bacillus licheniformisで あ る 、 請 求 項 1 0 8 に 記 載 の 添 加 剤 。
【請求項110】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項107に記載の添加剤。
【請求項111】
真 菌 は 、 Trichoderma longibrachiatumで あ る 、 請 求 項 1 1 0 に 記 載 の 添 加 剤 。
【請求項112】
繊維は、ヘミセルロースまたはセルロースである、請求項107に記載の添加剤。
【請求項113】
1つ以上のプロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項107に記載の添加剤
。
【請求項114】
1つ以上のプロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項107に記載の添加剤。
【請求項115】
1つ以上の不活性または活性成分は、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラー
ゼ、キシラナーゼ、グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから
選択される酵素;抗生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタ
ミン;ミネラルおよび多量養素から成るグループから選択される、請求項107に記載の
添加剤。
【請求項116】
1つ以上のプロテアーゼは、0.1∼20mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量を生じ
るように添加剤中に存在し、その際、乾物はフォレージまたは粒餌である、請求項115
に記載の添加剤。
(74)
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【請求項117】
1つ以上のプロテアーゼは、0.5∼2.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量を生
じるように添加剤中に存在し、その際、乾物はフォレージまたは粒餌である、請求項11
5に記載の添加剤。
【請求項118】
1つ以上のプロテアーゼは、0.75∼1.5mL/kg消費食餌乾物の範囲内の量を
生じるように添加剤中に存在し、その際、乾物はフォレージまたは粒餌である、請求項1
15に記載の添加剤。
【請求項119】
1つ以上のプロテアーは、フォレージまたは粒餌に利用される場合に、1000∼23
000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロテアーゼ活性を生じる量で存在する、
請求項115に記載の添加剤。
【請求項120】
1つ以上のプロテアーは、フォレージまたは粒餌に利用される場合に、2300∼11
000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロテアーゼ活性を生じる量で存在する、
請求項115に記載の添加剤。
【請求項121】
1つ以上のプロテアーは、フォレージまたは粒餌に利用される場合に、3300∼68
00プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロテアーゼ活性を生じる量で存在する、請
求項115に記載の添加剤。
【請求項122】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項119から121までのいずれか1項に記載の添加剤。
【請求項123】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項119から121までのいずれか1項に記載の添加剤。
【請求項124】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項119から121までのいずれか1項に記載の添加剤。
【請求項125】
フォレージまたは粒餌を、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アスパルテー
トプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択される1つ以上のプ
ロテアーゼと組合せて有する、反芻動物に餌付けするための飼料組成物であって、それに
よって該組成物を反芻動物に与えた場合に、繊維分解の増大が作用することを特徴とする
、飼料組成物。
【請求項126】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項125に記載の組成物。
【請求項127】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項125に記載の組成物。
【請求項128】
プロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項125に記載の組成物。
【請求項129】
細菌は、バチルス属の種である、請求項128に記載の組成物。
【請求項130】
(75)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
細 菌 は 、 Bacillus licheniformisで あ る 、 請 求 項 1 2 9 に 記 載 の 組 成 物 。
【請求項131】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項128に記載の組成物。
【請求項132】
真 菌 は 、 Trichoderma longibrachiatumで あ る 、 請 求 項 1 2 9 に 記 載 の 組 成 物 。
【請求項133】
繊維は、ヘミセルロースまたはセルロースである、請求項125に記載の組成物。
【請求項134】
プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項128に記載の組成物。
【請求項135】
プロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項128に記載の組成物。
【請求項136】
プロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項128に記載の組
成物。
【請求項137】
プロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末として調製
される、請求項136に記載の組成物。
【請求項138】
プロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシラナーゼ、
グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択される酵素;抗
生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミネラルおよ
び多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分と組合せる
、請求項137に記載の組成物。
【請求項139】
プロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまたは粒
餌に利用する、請求項138に記載の組成物。
【請求項140】
プロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまたは
粒餌に利用する、請求項138に記載の組成物。
【請求項141】
プロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレージまた
は粒餌に利用する、請求項138に記載の組成物。
【請求項142】
プロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項138に記載の組成物。
【請求項143】
プロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプ
ロテアーゼ活性を有する、請求項138に記載の組成物。
【請求項144】
プロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範囲内のプロ
テアーゼ活性を有する、請求項138に記載の組成物。
【請求項145】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項142から144までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項146】
反芻動物のルーメンにおける繊維分解の増大のための1つ以上のプロテアーゼの使用に
おいて、1つ以上のプロテアーゼを、システインプロテアーゼ、金属プロテアーゼ、アス
パルテートプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼから成るグループから選択し、かつ1
つ以上のプロテアーゼを反芻動物に与えた場合に、ルーメンの繊維分解能の増大が影響す
ることを特徴とする、反芻動物のルーメンにおける繊維分解の増大のための1つ以上のプ
(76)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
ロテアーゼの使用。
【請求項147】
フォレージまたは粒餌は、ムラサキウマゴヤシ乾草とサイレージ、牧乾草とサイレージ
、混合乾草とサイレージ、藁、トウモロコシサイレージ、トウモロコシ穀粒、オオムギサ
イレージ、オオムギ穀粒、脂肪種子またはこれらの組合せから成るグループから選択され
る、請求項146に記載の使用。
【請求項148】
フォレージは、ムラサキウマゴヤシフォレージまたはムラサキウマゴヤシ−グラスフォ
レージ混合物である、請求項146に記載の使用。
【請求項149】
1つ以上のプロテアーゼは、細菌または真菌から由来する、請求項146に記載の使用
。
【請求項150】
細菌は、バチルス属の種である、請求項149に記載の使用。
【請求項151】
細 菌 は 、 Bacillus licheniformisで あ る 、 請 求 項 1 5 0 に 記 載 の 使 用 。
【請求項152】
真菌は、トリコデルマ属の種である、請求項149に記載の使用。
【請求項153】
真 菌 は 、 Trichoderma longibrachiatumで あ る 、 請 求 項 1 5 2 に 記 載 の 使 用 。
【請求項154】
繊維は、ヘミセルロースまたはセルロースである、請求項149に記載の使用。
【請求項155】
1つ以上のプロテアーゼは、セリンプロテアーゼである、請求項149に記載の使用。
【請求項156】
1つ以上のプロテアーゼは、サブチリシン様である、請求項149に記載の使用。
【請求項157】
1つ以上のプロテアーゼは、固体、液体または懸濁液として調製される、請求項149
に記載の使用。
【請求項158】
1つ以上のプロテアーゼは、ミネラルブロック、塩、顆粒、丸剤、ペレットまたは粉末
として調製される、請求項157に記載の使用。
【請求項159】
1つ以上のプロテアーゼを、キャリヤー;希釈剤;着香剤;付形剤;セルラーゼ、キシ
ラナーゼ、グルカナーゼ、アミラーゼおよびエステラーゼから成るグループから選択され
る酵素;抗生物質;プレビオティックス;プロビオティックス;微量養素;ビタミン;ミ
ネラルおよび多量養素から成るグループから選択される1つ以上の不活性または活性成分
と組合せる、請求項158に記載の使用。
【請求項160】
1つ以上のプロテアーゼを、0.1∼20mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレー
ジまたは粒餌に利用する、請求項159に記載の使用。
【請求項161】
1つ以上のプロテアーゼを、0.5∼2.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォレ
ージまたは粒餌に利用する、請求項159に記載の使用。
【請求項162】
1つ以上のプロテアーゼを、0.75∼1.5mL/kg消費乾物の範囲内の量でフォ
レージまたは粒餌に利用する、請求項159に記載の使用。
【請求項163】
1つ以上のプロテアーゼの量は、1000∼23000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項159に記載の使用。
(77)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
【請求項164】
1つ以上のプロテアーゼの量は、2300∼11000プロテアーゼ単位/kg乾物の
範囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項159に記載の使用。
【請求項165】
1つ以上のプロテアーゼの量は、3300∼6800プロテアーゼ単位/kg乾物の範
囲内のプロテアーゼ活性を有する、請求項159に記載の使用。
【請求項166】
アゾカゼインを基質として用いて、pH6.0および39℃でプロテアーゼ活性をアッ
セイする、請求項163から165までのいずれか1項に記載の使用。
(78)
【国際調査報告】
JP 2006-519597 A 2006.8.31
(79)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
(80)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
(81)
JP 2006-519597 A 2006.8.31
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(81)指定国 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(
AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IT,LU,MC,NL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,
GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,
DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,M
G,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW
(72)発明者 カレン エー ビーチェミン
カナダ国 アルバータ レスブリッジ オーク ドライヴ サウス 3701
(72)発明者 ダリオ コロンバットー
アルゼンチン国 オントレ リオス グアレグァイッチュ サン ホゼ 123
Fターム(参考) 2B150 AA02 AB01 AC02 AC22 BB05 CA11 CE04 CE05 CE20 DD12
EA01 EA04 EA05 EB02 EB09
4B063 QA01 QQ36 QR16 QR58 QS36 QX01
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