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CSR報告書 2013 - 住友電気工業株式会社
SEI CSR 報告書 2013 SE I CSR 報 告 書 2 013 編 集 方 針 本報告書では、前半部で経済的側面や事業戦略を含む住友電工 グループの事業およびCSRへの取り組みの概要を、後半部でCSR 活動の具体的な内容について新CSR重点分野別にご報告してい ます。編集にあたり、次のような試みも行いました。 ● 報告書の前半部分については、環境省「環境報告ガイドライン 2012年版」、 「環境報告(要約版) 」、統合報告等の考え方を参考 とし、サ マリーとして の 機 能 も 持 た せることを目 指しました。 (P3∼27) ● ■ CSR報告書の対象期間 2012年4月1日∼ 2013年3月31日(2012年度) ただし、一部2013年度の活動内容も含んでいます。 ■ CSR報告書の対象範囲 住友電気工業株式会社および連結子会社(315社) 本報告書における記述は以下の基準で区分しています。 住友電工(当社) : 住友電気工業株式会社 一年間の事業およびCSRの活動の様子を分かりやすくお伝え グループ会社、関係会社: 住友電工の連結子会社 するために、2012年度の主なトピックスを紹介するページを新設 住友電工グループ(当社グループ) : 住友電工およびグループ会社 しました。 (P13∼14) ● ● 2013年度に中期経営計画「17VISION」 を策定したことに伴い、 定量的な情報開示に関しては、国内証券市場に上場している東海 ゴム工業(株) 、日新電機(株) 、住友電設(株) 、およびそれぞれの 事業活動とより融合したCSR活動の推進を目指し、CSR重点分野 連結対象会社を対象外としているほか、住友電工単体または限定 およびテーマを新たに策定しました。この策定に至るまでの過程 された連結子会社を対象としている場合があります。この場合、 と、各テーマの 今 後 の 取り組 み の 方 向 性を報 告しています。 文章中もしくは表・グラフの脚注にて範囲を記載しています。 (P15∼21) ● また、本報告書の掲載内容をよりよくご理解いただくために次の 環境指標の集計対象範囲の詳細については、P55の「バウンダ リーについての説明」 を参照してください。 ような工夫を継続しています。 「会社概要」 (P11∼12)の対象範囲は住友電工および連結対象 ● ● P27では、当社グループにおけるCSR重点分野の主な取り組みに 会社353社です。 ついて、2012年度の主要目標とその実績、2013年度目標を 「社会貢献」 (P68) については一部の持分法適用会社を含みます。 取りまとめています。 ● ● P72では、開示情報の網羅性について配慮するためGRIガイド ■ ライン対照表を掲載しています。 ● 開 示 指 標 の 正 確 性と網 羅 性 に つ い て は 独 立 第 三 者 機 関 に よる保証を取得しており、第三者保証の対象となる指標には GR I 「サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン 第3.1版」 環境省「環境報告ガイドライン2012年版」 マークを付しています。さらに、独立第三者(有識者) による 当社グループの取り組み内容や開示状況に関する所見を掲載し、 ■ 発行年月 2013年8月 信頼性向上に努めています。 ● 参照したガイドライン 外部表彰については、当社Webサイトで公開しています。 (前回発行:2012年9月 次回発行予定:2014年8月) ( http://www.sei.co.jp/award/index.html ) ● ISO14001認証取得状況、主な拠点の環境負荷データについ ては、当社Webサイトで公開しています。 ( http://www.sei.co.jp/csr/environment/data.html ) 第三者所見への対応 環境関連の項目を中心に、目標・実績管理に関する分析的な説明が望まれる 〉 〉 2013年度から新たにアクションECO-21(Phase Ⅴ)の活動を開始するにあたり、目標の設定に関するPhase Ⅳからの 主な見直し箇所を掲載しました。環境マネジメントの状況について、よりわかりやすい開示を行うことを目指し、 引き続き検討を行います。 (P53∼54、P57) 平均総労働時間の動向について、実績値の意味を説明する工夫が望まれる 〉 〉 平均有給休暇取得日数は前年度を下回ったものの、平均総労働時間数は低減という結果となりました。 SWITCH+ (プラス)運動に継続して取り組むとともに、活動とその結果についても分析的な報告を目指します。 (P47) 開示情報の客観性と透明性を高めるため、第三者機関による保証を実施し、その結論をP73に掲載しました。 また、保証を受けた結果として右のマークの付与が認められました。これは「SEICSR報告書 2013」に 掲載された環境情報の信頼性に関して、サステナビリティ情報審査協会(http://www.j-sus.org/)の 定める 「環境報告審査・登録マーク付与基準」を満たしていることを示します。 01 SEI CSR Report 2013 Assurance C O N T E N T S 経営の基盤 経営の基盤 03 Top Message 重点分野 製品・サービス 自動車部門 29 情報通信部門 30 エレクトロニクス部門 31 環境エネルギー部門 32 産業素材部門 中期経営計画 17VISION 33 研究開発 07 基本的価値軸 34 製品品質・製品安全 37 物流品質・事務品質 CSRマネジメント 05 住友電工グループの事業 28 住友電工グループの事業 歩みと事業紹介 11 会社概要 13 2012ハイライト 重点分野 38 サプライチェーン 重点分野 CSR マネジメント 15 CSRマネジメント 18 CSR調達推進 19 ダイバーシティ推進 20 地球温暖化防止 21 事業拠点と基金を通じた貢献 22 ステークホルダーとの関わり ダイバーシティ 44 人材育成 46 働きやすい職場づくり 50 労働災害ゼロを目指して 重点分野 環境保全 52 環境マネジメント 57 地球温暖化防止 61 省資源・リサイクルの推進 63 有害化学物質の排出量削減 64 環境配慮製品の拡大 65 生物多様性保全の取り組み 製品・サービス イノベーション 41 重点分野 17 人材 CSRパフォーマンス CSR重点テーマ サプライチェーン ガバナンス 09 ガバナンス コーポレートガバナンス 24 リスクマネジメント 25 コンプライアンス 重点分野 サプライチェーン 23 社会貢献 66 社会貢献 69 第3回 住友電工グループ 人材 ステークホルダー・ダイアログ ステークホルダー・ ダ ダ ダイアログ CSR パフォーマンス 27 2012年度主要目標と実績 / 2013年度主要目標 環境保全 GRIガイドライン対照表 73 独立保証報告書 74 独立第三者の所見 社会貢献 72 SEI CSR Report 2013 02 T oTp o pM eMs es sa sg ae g e 「「 」の Glorious GloriousExcellent ExcellentCompany Company」の 実実 現を目指して 現を目指して は は じじ めめ にに 中期 経経 営営 計計 画「1 「12V 画「1 「12V 2VI 2V SIS ON」 ION」 中 期 ステークホルダーの皆さまには、 ステークホルダーの皆さまには、 平素より当社グループ 平素より当社グループ 昨 昨 年 度年 を度 最を 終最年終度年 とし 度 とし た 5カ た年 5カ の年 中の 期中経期営経計営画計 画 の事業活動に格別のご理解とご支援を賜り、 の事業活動に格別のご理解とご支援を賜り、 お礼申し上 お礼申し上 「12VISION」 「12VISION」 の 取り組 の 取り組 みについて振り返ってみますと、 みについて振り返ってみますと、 げます。 げます。 グループ・ グループ・ グローバル経営の最適化、 グローバル経営の最適化、 資本・財務体質の 資本・財務体質の 当社グループは、 当社グループは、 「住友事業精神」 「住友事業精神」 「住友電工グループ 「住友電工グループ 徹 底徹 による企 底 による企 業 体業 質体 の質 強の 化などの 強 化などの 取り組 取り組 み は着 み は着 実 に実 に 経営理念」 経営理念」 といった、 といった、 変わることのない企業の人格的価値 変わることのない企業の人格的価値 実 行してきましたが、 実 行してきましたが、 世 界世 的な金 界 的な金 融 危融 機危 や自然 機 や自然 災 害災 、害 、 である である 「Glorious」 「Glorious」 を堅を堅 持しながら、 持しながら、 「Excellent」 「Excellent」 な業な業 績 績 超 円超 高といった、 円 高といった、 一 企一 業では予 企 業では予 測や対 測や対 応が難しい問 応が難しい問 題 題 を 収を め、 収将 め、 来将 のあるべき姿 来 のあるべき姿 であであ る「Glorious る「Glorious Excellent Excellent の発生に加え、 の発生に加え、 さまざまな社会経済環境の変化もあって、 さまざまな社会経済環境の変化もあって、 Company」 Company」 という理 という理 想 像を目指していく上でのマイルス 想 像を目指していく上でのマイルス 売 上売 高・営 上 高・営 業 利業 益といった数 利 益といった数 値目標は達 値目標は達 成できません 成できません トーンと トーンと して 「VISION」 して 「VISION」 を定めています。 を定めています。 03 SEI 03CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 でした。 でした。 経営の基盤 について 「17 V I S I O N 」につ 当局の調査を受けており、このうち、欧州委員会から201 3年 7月に欧州競争法に違反する行為があったとする決定を クホルダーの皆さまに、深くお詫び申し上げます。当社は、 激化するグローバル競争に打ち勝つためには、パラダイム 2009年6月に光ファイバケーブル関連製品に係る公正取引 シフトを後追いするのではなく、未来における新たな社会 委員会の立 入 検 査を受けたことに伴い、独占禁 止 法の ニーズも踏まえた戦略をもって、独自性と将来性を生み出し 厳守を徹底するとともに、速やかに外部専門家を起用して ていくことが重要と考え、当社グループの企業価値向上に 他の違反行為の有無等について調査を実施して、独占 寄与するイノベーションを推進し、それにより、現在の事 禁止法違反行為の発見・根絶を図ったほか、競争法コンプ 業を変革し、また、新しい事業を創造してまいります。 ライアンス研修を集中実施し、さらに 「競争法コンプライア 当社グループは、これまで取り組んできた事業領域にお ンス規程」 を制定して、専任組織等が運用する体制を構築 いて、幅広い素材・製品群を有しています。そこで、 2017 するなどグループ全体の競争法コンプライアンス体制の 年度に向けては、特に当社グループの強みを活かしていく 強 化を進めてまいりました。自動 車用ワイヤーハーネス 領域として、 「モビリティ」 「 エネルギー」 「コミュニケーション 関連製品に関する昨年1月の公正取引委員会の課徴金 (ICT)」の3つを選 定し、これらを支える素 材・製 品 群も 納付命令および本年7月の欧州委員会の決定は、こういっ た調査等の施策を講じる以前の違反行為が認定された また、これらを融 合し、 「環 境・都 市インフラ」 といった ものですが、改めて事態を厳粛かつ深刻に受け止め、競争 事業領域への展開を図ります。さらには、長寿・高齢化・ 法コンプライアンスを経営の最重要課題と位置づけ、社会 介護社会の進展や人口の増加、世界的な都市化の進展等 から信頼される公正な企業活動の実践に真摯に取り組ん に対応する 「ライフサイエンス」、 「資源」 という2つの新規 でまいります。 CSRパフォーマンス 含めて、事業の変革と伸長を目指します。 ガバナンス すなわち 「事業の革新」 を成長戦略の基本に据えています。 CSRマネジメント 受けております。このような事態に至りましたことを、ステー 住友電工グループの事業 今年度からスタートした 「17VISION」 ではイノベーション、 領域にも挑戦していきます。 以上、 「17VISION」 では、コアテクノロジーをベースにイノ ベーションを起こし、未来の社会ニーズに対応した新製品 お わりに 事業精神」 を受け継いでおり、これまでに幾多の艱難辛苦 その実践にあたっては、 「住友事業精神」 と、それに基づ を乗り越え発展してきました。今後も、絶対的基盤である き制定された 「住友電工グループ経営理念」 を事業活動の コンプライアンスと企業倫理の堅持を肝に銘じ、ステーク 根底に置き、当社グループの事業の柱となる 「人材」 「モノ ホルダーの皆さまをはじめ社会から信頼される 「Glorious づくり」 「財務」 という3つの基盤を堅持しながら、重点的に Excellent Company」の実現を目指し、新しい社会の創造 「マーケティング機能の拡充」 および 「グローバル・プレゼンス に貢献するべく事業を展開し発展を続けていく所存です。 の向上」 と 「トップ・テクノロジーの強化」に取り組んでまい 引き続き皆さまのご支援とご鞭撻を賜りますようお願い ります。 申し上げます。 サプライチェーン ションも進める所存です。 製品・サービス 当社グループは、400年余の歴史と伝統を有する 「住友 重点分野 の開発に取り組むとともに、ビジネスモデルでのイノベー 人材 もちろん、その前提条件として、企業が永続的に発展し ていくためには、企業体質の一層の強化とコンプライアンス が必要であることは言うまでもありません。 環境保全 ンプライアンス コンプライアンス 当社は、 25ページに記 載のとおり、自動 車用ワイヤー 住友電気工業株式会社 社長 社会貢献 ハーネス関連製品の取引に関し、 2012年1月に公正取引 委員会から課徴金納付命令を受領したほか、海外の競争 SEI CSR Report 2013 04 年度年度 ( 2013 ( 2013 ∼2017 ∼2017 ) ) 中中 期期 経経 営営計画 計画 1717 VISION VISION 17 VI 17 SION V IS ION の スローガン の スローガン 世世 界を見 界を見 つつ めめ 、技 、技 術を磨き、 術を磨き、 新新 たなる成 たなる成 長長 へへ 全 体全戦体略戦 略 住友電工グループは、 住友電工グループは、 優れた技術力により、 優れた技術力により、 幅広い素材・製品群を有し、 幅広い素材・製品群を有し、 「モビリティ」 「モビリティ」 「エネルギー」 「エネルギー」 「コミュニケーション 「コミュニケーション (ICT) (ICT) 」の3事業領域、 」の3事業領域、 それらの融合領域である それらの融合領域である 「環境・都市インフラ」 「環境・都市インフラ」 、さらには、 、さらには、 新規領域となる 新規領域となる 「ライフサイエンス」 「ライフサイエンス」 や や 「資源」 「資源」 といった、 といった、 社会に不可欠な6つの事業領域を中心として、 社会に不可欠な6つの事業領域を中心として、 素材からシステム、 素材からシステム、 ソリューションに至るまでの新しい価値を、 ソリューションに至るまでの新しい価値を、 たえざるイノベーションによって創造し、 たえざるイノベーションによって創造し、 グローバルに提供していくことを グローバルに提供していくことを 17VISION 17VISION としてめざします。 としてめざします。 ❶ 住友事業精神 ❶ 住友事業精神 と 住友電工グループ経営理念 と 住友電工グループ経営理念 を事業活動の根底に置き、 を事業活動の根底に置き、 当社グループの事業の柱となる 当社グループの事業の柱となる 「人材」 「人材」 「モノづくり」 「モノづくり」 「 財務」 「 財務」 という という 3つの基盤 3つの基盤 を堅持しながら、 を堅持しながら、 ❷“イ ❷“イ ノベーション” ノベーション” というキーワードの下、 というキーワードの下、 現領域を変革・伸長 現領域を変革・伸長 することはもちろんのこと、 することはもちろんのこと、 融合領域への展開 融合領域への展開 、さらには 、さらには 新規領域へも挑戦 新規領域へも挑戦 することとし、 することとし、 ❸ 重点的に ❸ 重点的に 「マーケティング機能の拡充」 「マーケティング機能の拡充」 「グローバル・プレゼンスの向上 「グローバル・プレゼンスの向上 」 」 に取り組むことにより、 に取り組むことにより、 「トップ 「トップ ・テクノロジーの強化」 ・テクノロジーの強化」 ❹ 数値目標である ❹ 数値目標である 「売上高3兆円、 「売上高3兆円、 営業利益1,800億円、 営業利益1,800億円、 ROA9%」 ROA9%」 を達成し、 を達成し、 Glorious Glorious Excellent Excellent Company Company へさらに一歩近づくことをめざすものです。 へさらに一歩近づくことをめざすものです。 05 SEI 05CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 経営の基盤 数 値 目 標 2015年度目標 “17VISION” 2017年度目標 売上高 2兆1,599億円 2兆6,000億円 3兆円 営業利益 (率) 768億円 1,300億円 1,800億円 (3.6%) (5.0%) (6.0%) ROA 4.8% 7% 9% その他の指標 ■ 海外売上高比率、海外生産高比率は ともに60%台に引き上げます。 ■ 新製品売上高比率は30%を目標とします。 住友電工グループの事業 2012年度実績 ※なお、融合領域・新規領域については、 あわせて売上高1,500億円規模を達成すべく取り組みます。 CSRマネジメント 3つの領域における成長戦略 自動車、環境エネルギー、情報通信、エレクトロニクス、産業素材の5事業部門それぞれが 現領域の変革・伸長 現在の事業を変革・伸長させ、 「モビリティ」 「エネルギー」 「コミュニケーション (ICT)」および、 これらを支える素材・製品群といった事業領域を舞台に、新たな価値を創造します。 新規領域への挑戦 ガバナンス 融合領域への展開 これらの事業領域をグループや部門間の垣根を越えて融合させ、総合力をもって「環境・ 都市インフラ」事業領域へ展開していきます。 さらには、裾野の広い当社グループの技術力を応用し、 「ライフサイエンス」 や 「資源」 といった 新たな事業領域へも挑戦していきます。 CSRパフォーマンス 重点取り組み項目 1 マーケティング機能の拡充(新市場の創出) 重点分野 従来からの市場・顧客への対応強化はもちろんのこと、新市場・顧客への対応強化に加え、 ソリューション提案力の強化、新市場の創出・開拓に注力します。 グローバル・プレゼンスの向上(ダイバーシティの推進) 製品・サービス 2 グローバルな事業体制を強化するとともに、ダイバーシティを推進します。 3 トップ・テクノロジーの強化(事業化の加速) サプライチェーン 研究開発の事業化を加速するとともに、将来の事業の柱を育てます。 3つ の 基 盤 人材 人材基盤 〉 〉グローバルHRM*ポリシーに基づく採用、評価・処遇、配置・登用および人材開発の実行 〉 〉ダイバーシティの推進 〉 〉競争力強化 環境保全 QCD*強化、量産化・事業化の加速および技術開発の強化 モノづくり基盤 〉 〉基盤整備、体質強化 安心・安全・クリーン、かつ安定・信頼性のある生産体制の構築 〉 〉実践力のある人材の育成 用語 *HRM 解説 Human Resource Management 社会貢献 財務基盤 〉 〉健全かつ強固な財務体質を追求(株主資本比率 50% ・ 配当性向 30%) *QCD Quality:品質 Cost:コスト Delivery:納期 SEI CSR Report 2013 06 基本的価値軸 住友事業精神 も んじゅい んしい が き 住友事業精神は、住友家初代・住友政友(1585∼1652年)が晩年にしたためた商いの心得である 「文殊院旨意書」を源流 とし、住友の銅事業を中心とする歴史の中で脈々と受け継がれ、深化を遂げてきました。その核心部分が明治時代に成文化され たものが、 『営業の要旨』です(1891年)。それに加えて、住友歴代の経営者が残した言葉や経営上の決断という形で伝えられ てきた理念や信条が一体となったものが住友事業精神であり、コンプライアンスやCSRの考え方に通底する先駆的な理念は、 住友グループ各社の共有財産としてしっかりと受け継がれています。 営業の要旨 伝 統 的な理 念や信 条 第一条 我が住友の営業は、信用を重んじ確実を旨とし、 きょう こ りゅうせい 以てその鞏固隆盛を期すべし ● 技術の重視 住友の銅事業の源流が「南蛮吹き」 という当時最先端の精錬技術 にあったように、技術を重んじ、新技術の開発にも果敢に取り 第二条 我が住友の営業は、時勢の変遷、理財の得失を計り、 し ちょうこうはい いやしく 組む経営姿勢が住友の事業発展の原動力といえます。 いえど 弛張興廃することあるべしと雖も、 ● 人材の尊重 はし 苟も浮利に趨り、軽進すべからず 住友の歴史をみても現場の意見を重んじる思想があり、自由闊達 な議論と人材重視の社風を培ってきました。事業は人材が育て 信用確実(しんようかくじつ) 第一条は、住友の事業発展の基盤が「信用と確実」にあること、 上げるとして、人を大切にしてきた住友。その背景には常に 「人格 を磨く」 という考え方があります。 企画の遠大性 すなわち「常にお客さまやお取引先、さらに広く社会からの信頼 ● に応える」 ことが最も大切であることを謳っています。 住友の事業が長期的・継続的な視点を要する銅山経営を根幹に していたことに由来する経営姿勢です。将来を見据えた長期的な 不趨浮利(ふすうふり) 視点、国家・社会全体の利益という大所高所の視点からの事業展開 第二条は、社会の変化に迅速・的確に対応して適正利潤を追求 が住友の特質の一つです。 するために常に事業の興廃を図る積極進取の姿勢が重要である ● ことを謳った上で、 「浮利を追って軽率、粗略に行動する」 ことを 強く戒めています。 『浮利』 とは、 「目先の利益や安易な利益追求」 のことで、 「道義にもとる不当な利益」の意味も込められています。 自利利他、公私一如 「住友自身を利するとともに国家を利しかつ社会を利する事業で なければならない。営利のみに走ることなく、絶えず公益との 調和を図る」 という理念を示す言葉です。100年も前から別子 銅山の環境問題に取り組んだように、古くから変わることなく 受け継がれている精神です。 文殊院旨意書 住友政友は、戦国時代末期の1585年、越前・丸岡(福井県坂井市丸岡町) に武 家 の 二男として生まれ、12 歳で京へ上り出家しました。非常に聡明で「文殊菩薩」になぞ らえて「文殊院」 という称号を受けたほどです。その後、還俗し京都で書物と薬の店を 開いたことが住友家の始まりです。僧籍を離れても教えを請う人は多く、篤い信仰心に 基づく教えは人々の尊敬を集めました。このように初 代 が 誰からも尊 敬される崇 高 な 僧 侶 で あったことに 住友の大きな特長があります。その文殊院(政友)が家人に 対して商売の心得を分かりやすく説いたのが「文殊院旨意書」です。 萬事入精(ばんじにっせい) 文殊院旨意書 ※ 文殊院旨意書は5カ条からなり、17世紀当時の京都の不安定な世相を反映した心得 が認められていますが、前文の言葉「商事は云うに及ばず候えども、万事情(精)に入ら るべく候」は、商売は勿論のこと、すべてに心を込め細かいところまで気を配ること、 すなわち、何事に対しても誠心・誠意を尽くすことを諭しています。この「萬事入精」の 教えが脈々と受け継がれ、住友では一人ひとりが単なる金儲けに走ることなく、人間を 磨き人格豊かに成熟することが求められてきたのです。そこには誠実で慎重な努力を 続け、人格形成を促す格調の高い教えが示されています。 住友電工グループでは、 「信用確実」 「 不趨浮利」 とともに、この「萬事入精」を住 友 事業精神を表すキーワードとして位置づけています。 中国の富通集団有限公司・王董事長から 合弁会社始業の記念にいただいた「萬事入精」の書 ※ 住友史料館所蔵 07 SEI CSR Report 2013 経営の基盤 住友電工グループ経営理念 住友電工グループでは、1997年の住友電工創業100周年を機に 「住友事業精神」を踏まえつつ、経営の基本精神としての 住友電工グループ経営理念を制定しました。この経営理念は、当社グループが重視すべきステークホルダーである 「顧客」 「株主」 「 社会」 「 環境」 「 従業員」に対する当社グループの基本姿勢を示すとともに、コンプライアンスの重要性と信用の大切さ 住友電工グループの事業 を謳っています。 住友電工グループは 顧客の要望に応え、最も優れた製品・サービスを提供します。 ● 技術を創造し、変革を生み出し、絶えざる成長に努めます。 ● 社会的責任を自覚し、よりよい社会、環境づくりに貢献します。 ● 高い企業倫理を保持し、常に信頼される会社を目指します。 ● 自己実現を可能にする、生き生きとした企業風土を育みます。 CSRマネジメント ● ガバナンス 住友電工グループ企業行動憲章 CSRパフォーマンス 住友電工グループのあるべき姿“Glorious Excellent Company”を実現するためには「住友事業精神」と 「住友電工 グループ経営理念」をあらゆる事業活動の根幹に据え、強い意思と熱意を持って誠実に業務を遂行していく必要があります。 そこで、当社グループの役員、社員一人ひとりが、 「住友事業精神」 と 「住友電工グループ経営理念」 に示された理念を実現する ためにいかに判断し、行動すべきかを、より具体的に分かりやすく示した行動規範として、 「住友電工グループ企業行動憲章」 を 2005年9月に制定しました。 7. 社会の一員としての自覚ある行動 より良い社会の実現に向けて、社会の一員としての自覚を 製品・サービス 社会的に有用かつ安全で、品質・コスト等あらゆる面でお客様 ● 重点分野 1. 優れた製品・サービスの提供 ● に満足していただける優れた製品・サービスを提供します。 もって行動するとともに、広く社会に貢献します。 社会の秩序と安全に脅威を与える反社会的勢力とは断固と ● 2. オリジナリティのある新事業・新製品の開発 して対決します。 お客様のニーズを把握し卓越した独創性を発揮して、オリジ ● 努めます。 8. 国際社会との協調 それぞれの国・地域の文化・慣習を尊重し、経済・社会の発展 ● に貢献します。 3. グローバルな事業展開とグループ全体の成長・発展 常にグローバルな視野で事業を行い、グループ経営のダイナ ● 9. 働きやすい職場環境の構築と人材の育成 ● 図ります。 4. 地球環境への配慮 ● 人材 ミズムを活かしてグ ル ー プ 全 体 の 絶えざる成 長・発 展を サプライチェーン ナリティがあり、かつ収益力に優れた新事業、新製品の開発に 人権を守り、安全第一を基本に健康で活力ある職場環境を 構築します。 従業員の人格と個性を尊重し、自己実現に資するキャリア ● 形成や能力開発を支援します。 地球環境保全について自主的、積極的に行動し、持続可能な 5. 法令の遵守 国内外の法令、規則を厳守し、正々堂々と行動します。 10. 適切な情報開示とコミュニケーションの促進 株主はもとより、各ステークホルダーに対して企業情報を ● 適切に開示します。 ● 広報、広聴活動等を通じて、社会とのコミュニケーションの ● 促進に努めます。 社会貢献 6. 公正、適正な企業活動 環境保全 社会の構築に貢献します。 公正、透明、自由な競争ならびに適正な取引を行います。 ● SEI CSR Report 2013 08 歩みと事業紹介 歩みと事業紹介 銅電線から始まった住友電工の電線・ケーブル事業は、 銅電線から始まった住友電工の電線・ケーブル事業は、 電力用ケーブル、 電力用ケーブル、 通信用ケーブルへ進展し、 通信用ケーブルへ進展し、 さらに、 さらに、 巻線、 巻線、 自動車用ワイヤー 自動車用ワイヤー ハーネス、 ハーネス、 情報機器等向け電子ワイヤーへと、 情報機器等向け電子ワイヤーへと、 社会の発展に応じて各分野で事業を拡大してきました。 社会の発展に応じて各分野で事業を拡大してきました。 一方、 一方、 その電線・ケーブルの製造 その電線・ケーブルの製造 技術をベースに、 技術をベースに、 当社は早くから事業の多角化にも取り組み、 当社は早くから事業の多角化にも取り組み、 1931年に超硬合金工具、 1931年に超硬合金工具、 翌年には特殊金属線の製造を開始し、 翌年には特殊金属線の製造を開始し、 非電線 非電線 分野への力強い一歩をしるしました。 分野への力強い一歩をしるしました。 さらに、 さらに、 1960 1960 年代以降 年代以降 「非電線部門の比率 「非電線部門の比率 50%」 50%」 を目標に多角化を加速し、 を目標に多角化を加速し、 化合物半導体、 化合物半導体、 光ファイバ、 光ファイバ、 人工ダイヤモンド、 人工ダイヤモンド、 高温超電導など次々と画期的な製品・技術を世に送り出し、 高温超電導など次々と画期的な製品・技術を世に送り出し、 時代潮流の変化を底支えして 時代潮流の変化を底支えして きました。 きました。 独自技術の開発と新規事業へのあくなき挑戦を続けてきた住友電工グループは現在、 独自技術の開発と新規事業へのあくなき挑戦を続けてきた住友電工グループは現在、 自動車、 自動車、 エレクトロニクス、 エレクトロニクス、 環境エネルギー、 環境エネルギー、 情報通信、 情報通信、 産業素材の5つの 産業素材の5つの 事業分野でグローバルな事業活動を展開しています。 事業分野でグローバルな事業活動を展開しています。 四輪車用ワイヤーハーネスを初納入 横浜製作所 開設 四輪車用ワイヤーハーネスを初納入 国 ビ設 放送用アンテナを納入 横産 浜初 製の 作テ 所レ 開 架 電テ 線レ 工ビ 事放 部送 門用 にア 進ン 出テナを納入 国空 産送 初の 焼 販工 売事 開部 始門に進出 架結 空製 送品 電線 東 ︵販 現売 東開 京始 本社︶開設 焼京 結支 製店 品 防京 振支 ゴム 、現 燃東 料京 タン 製開 造設 開始 東 店 ︵ 本ク 社︶ 伊振 丹ゴ 製ム 作、 所燃開 防 料設 タンク 製造開始 09 SEI 09CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 1 ﹁伊 住丹 友製 電作 気所 工開 業設 株式会社﹂︵現社名︶ に改称 ■ 本社所在地 本社所在地 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 ﹁特 住殊 友金 電属 気線 工製 業造 株開 式始 会社﹂︵現社名︶ に改称 ■ 超殊 硬金 合属 金線 工具 ﹁造 イ開 ゲ始 タロイ®﹂製造開始 特 製 ■ 資本金 資本金 (2013年3月31日現在) (2013年3月31日現在) 99,737百万円 99,737百万円 ﹁超 株硬 式合 会金 社工 住具 友 製ロ 造イ 所® ﹂ 設 ︵造 会開 社始 の設立︶ ﹁電 イ線 ゲタ ﹂立 製 ■ ナ式 メ会 ル社 線住製 ﹁エ 株 友造 電開 線始 製造所﹂ 設立 ︵会社の設立︶ ■ 社長 社長 松本 松本 正義 正義 新工場 ︵現大阪製作所︶開設 エナメル線 製造開始 ■ 国 産場 初 高大 圧阪 地製 下作 送所 電︶線 ︵ ︶ を納入 新工 ︵の 現 開ケ 設ーブル 11,000V ﹁住友電線製造所﹂ 設立 ︵会社の創立︶ 国産初の高圧地下送電線ケーブル ︵ 11,000V ︶ を納入 作立 開 ﹁通 住信 友用 電ケ 線ー 製ブ 造ル 所試 ﹂ 設 ︵始 会社の創立︶ ■ 設立 設立 1920 1920 (大正9) (大正9) 年12月 年12月 電 通力 信用ケーブル 製 試造 作開始 ■ 被 製ー 造ブ 開ル 始製造開始 電覆 力線 用ケ ■ 創業 創業 1897 1897 (明治30) (明治30) 年4月 年4月 ﹁被 住覆 友線 伸製 銅造 場開 ﹂ 開始 設︵会社の創業︶ ■ ﹁住友伸銅場﹂ 開設︵会社の創業︶ ■ 商号 商号 住友電気工業株式会社 住友電気工業株式会社 8 9 7 19 80 90 7 1 9 08 0 1 9 09 8 1 91 01 9 1 9 1 1 1 9 1 6 1 9 1 16 9 2 0 1 93 21 0 1 9 32 1 1 9 39 2 1 94 31 9 1 9 43 1 1 9 4 63 19 48 6 1 9 49 8 1 9 45 7 9 1 9 56 1 7 1 9 6 1 H Hi si st ot or yr y ■ 経営の基盤 自動車 安全・快適・環境に優しいクルマ社会を支える 20世紀になって急速かつ高度な発展を遂げたクルマ社会。今や自動車には安全かつ快適な 生活空間としての役割に加えて、地球環境を配慮した性能も求められています。住友電工 事業分野別 売上高構成比 事業分野別 従業員数構成比 75.1% 155,010 (百万円) (人) グループは、ワイヤーハーネスや自動車用部品・システムの開発を通じて、時代が求める理想 住友電工グループの事業 48.1% 1,071,168 のクルマ社会の実現に向けてグローバルに貢献しています。 エレクトロニクス エレクトロニクス産業の進化を支える 事業分野別 従業員数構成比 9.8% 10.1% 217,571 20,760 (百万円) (人) 事業分野別 売上高構成比 事業分野別 従業員数構成比 22.9% 5.4% 511,182 11,102 (百万円) (人) 事業分野別 売上高構成比 事業分野別 従業員数構成比 私たちの暮らしの隅々にまで行きわたっているエレクトロニクス製品。小型軽量化と高機能化 がエレクトロニクス時代のキーワードです。住友電工グループは、電子ワイヤー、FPC、化合 物半導体、フッ素樹脂製品など、独自の材料技術を活かした多彩な製品群でエレクトロニクス CSRマネジメント 事業分野別 売上高構成比 社会の発展を支えています。 環境エネルギー 東日本大震災で改めて電力の安定供給の重要性が注目されています。住友電工グループは、 創業以来、送配電用電力ケーブル、鉄道用トロリ線、家電製品や自動車等に組み込まれている 巻線など、エネルギー伝送分野のさまざまな局面において社会の基盤を支え続けています。 ガバナンス エネルギーの安定供給を支える CSRパフォーマンス 今後とも高温超電導やスマートグリッド関連技術で時代をリードします。 情報通信 ICT社会の発展を支える 3.2% 6,545 (百万円) (人) 事業分野別 売上高構成比 事業分野別 従業員数構成比 12.2% 6.2% 272,524 12,906 (百万円) (人) グループは、独自の技術力と電話の普及期から情報通信に携わってきた豊富な実績とノウハウ をベースに、いち早く光通信時代を切り拓くとともに、各種ネットワーク製品や交通管制など 重点分野 7.0% 155,132 インターネットや携帯電話の普及により社会は劇的な変化を遂げつつあります。住友電工 のシステム製品を通じて、ICT社会の発展をリードしています。 製品・サービス 産業素材 幅広い技術で産業の根幹を支える 特殊金属線などの産業素材製品が、自動車・家電製品をはじめさまざまな産業分野で機械 加工用工具や機械部品として、あるいは高速道路や橋梁といった社会インフラを支える部材 サプライチェーン 電線・ケーブルの製造を通じて蓄積した独自技術により産み出された粉末合金製品、焼結製品、 として幅広く活躍しています。 人材 0 9 1 0 2 0 2 0 8 2 0 0 7 2 0 0 6 4 0 0 0 0 2 0 2 2 3 0 2 1 0 0 0 2 9 9 0 2 9 9 8 9 1 6 9 1 9 1 8 2 1 9 1 8 8 9 1 6 7 9 1 5 7 9 1 4 7 9 1 1 7 9 1 0 7 7 9 9 1 1 9 6 6 8 9 1 6 4 9 1 3 6 9 9 1 1 1 9 6 2 (注) セグメント間の内部売上高等を含むため、セグメント別売上高の合計は正規の売上高と異なる。 環境保全 社会貢献 研究本館 WinD Lab 開設 SEIオプティフロンティア発足 住友電工デバイス・イノベーション発足 すみでんフレンド設立 ︵特例子会社︶ テクニカル・トレーニング・センター 開設 住友電装の完全子会社化 日新電機の連結子会社化 超電導ケーブル 米実用送電路にて送電開始 アライドマテリアルの完全子会社化 住友電工ハードメタル ︵粉末合金・ダイヤ製品事業︶営業開始 住電日立ケーブル ︵建設・電販向け電線事業︶営業開始 住友電工ウインテック ︵巻線事業︶営業開始 住友電工ネットワークス ︵ネットワーク機器事業︶営業開始 住友電工スチールワイヤー ︵特殊金属線事業︶営業開始 ジェイ・パワーシステムズ ︵高圧電力用電線事業︶営業開始 住友電工ファインポリマー ︵高分子機能製品事業︶営業開始 エコロジー電線・ケーブル 開発・発売 酸化物系高温超電導線材の長尺化技術 開発 . 2カラットのダイヤモンド単結晶の合成に成功 世界最大級 1 光LANシステム初納入 世界初の双方向光CATVシステム﹁Hi︲OVIS﹂ を納入 運用開始 ナイジェリア大規模通信網工事 受注 イラン送電線工事 受注 光ファイバケーブル 製造開始 関東製作所 開設 化合物半導体 製造開始 海外に初めての製造拠点新設 フレキシブルプリント回路 ︵FPC︶開発開始 交通管制システム事業に進出 電子線照射電線 製造開始 ディスクブレーキ 製造開始 本社を大阪市此花区から現在地 ︵大阪市中央区︶ に移転 電子線照射チューブ ﹁イラックス®チューブ﹂製造開始 SEI CSR Report 2013 10 会社概要 G l o b a l Ne t w o r k グローバルな事業展開 現在、住友電工グループは、 連結対象会社が 日本・アジア・アメリカ・欧州を中心に 世界30数カ国に353社を数え、 EUROPE 46 ASIA 社 136 従業員数では20万人を超える 企業グループです。 私たちは、優れた製品や サービスの提供はもちろんのこと、 それぞれの国・地域の文化や 慣習を尊重し、社会に調和した 企業活動を通じて経済・社会の発展に 社 JAPAN 115 AFRICA 10 社 貢献することを目指しています。 OCEANIA 3社 2012 年度の事業を取り巻く環境 2012年度の日本経済は、公共投資の下支えはありまし 中心に国内市場の低迷や、国際価格競争の一段の激化など、 たが、海外市場の減速や中国問題から輸出が減少し、緩やか 厳しいものとなりました。 な回復に留まりました。世界経済も、米国の「財政の崖」や、 このような状況のもと、当社グループは、グローバルな 南欧諸国の国債リスクなど、国家の財政不安が景気回復の 需要の捕捉に向け、営業力の一層の強化を図るとともに、 下 押し圧 力となったほか、これまで 高 成 長を続 けてきた 徹底したコスト低減や新技術・新製品の開発・拡販に注力 中 国・インドなどの 新 興 国 も、輸 出 減 速 から景 気 の 拡 大 して きました。こ の 結 果、当 期 の 連 結 決 算 は、売 上 高 は テンポが鈍化しました。日本での円安・株高や米国の景気 2,159,942百万円と前期比で増収を確保しましたが、利益面 回復感の高まりなど、年度末には先行きに明るい兆しが見え では、グローバルな製造拠点の増強投資に伴う減価償却費 始めたもの の、年 度 全 体を通じては総じて厳しい 状 況で の増加や、今後の成長に向けた研究開発費などの費用増 推移しました。 から、営 業 利 益 は 76,790 百 万 円、経 常 利 益 は 94,116 当 社グ ル ープを取り巻く事 業 環 境についても、自動 車 百万円、当期純利益は37,955百万円と、それぞれ前期比で 関連を中心にグローバルな需要増加はあったものの、中国 減益となりました。 問題による日系企業の販売減少に加え、通信インフラ関連を 11 SEI CSR Report 2013 社 JAPAN EUROPE 9 ポーランド 6 スロバキア 2 シンガポール ハンガリー 3 タイ イタリア 2 マレーシア オランダ 1 インドネシア ルーマニア 2 フィリピン トルコ 4 ベトナム ポルトガル 1 中国 59 ASIA 1 香港 6 1 台湾 5 ベルギー 1 韓国 4 フランス 2 インド 5 セルビア 1 ロシア 3 AFRICA 27 1 モロッコ 4 チュニジア 3 エジプト 2 2 メキシコ 8 ブラジル 5 OCEANIA アルゼンチン 1 オーストラリア 3 住友電工グループ従業員数 各年度3月末現在の人数 (人) 欧州 他 1,938 250,000 200,000 連結子会社(315 社) 持分法適用関連会社(38 社) アジア 5,610 2012年度 合計 150,000 100,000 21,599 米 州 2,940 157,203 152,547 206,323 194,734 182,773 119,839 145.819 157,235 169,175 117,011 35,536 37,364 36,954 37,499 37,148 CSRパフォーマンス (2013 年 3月末現在) ● 南アフリカ カナダ 地域別売上高(連結) 連結対象会社内訳 ● 9 ガバナンス 353 社 9 11 ブルガリア アメリカ 計 5 ウクライナ AMERICA 連結対象会社 5 18 CSRマネジメント 社 ドイツ 日本 住友電工グループの事業 43 7 経営の基盤 AMERICA 115 イギリス 50,000 (億円) 0 日 本 11,111 2008 海外 2009 2010 国内 2011 2012 (年度) ※ 住友電工および連結子会社 重点分野 21,220 20,000 8,067 15,000 8,904 7,054 21,599 20,593 20,338 18,364 1,038 1,000 869 800 10,488 9,399 706 600 10,000 517 400 5,000 13,153 11,310 11,434 11,194 200 11,111 サプライチェーン 営業利益と当期純利益(連結) (億円) 1,200 製品・サービス 売上高(連結) (億円) 25,000 235 380 287 172 768 589 人材 0 0 2008 海外 2009 2010 2011 2012 2008 (年度) 国内 営業利益 2009 2010 2011 2012 (年度) 当期純利益 * 自己資本当期純利益率(ROE) 使用資本(注)営業利益率(ROA) (%) 10 20,000 18,682 19,399 19,563 20,721 22,976 12,000 10,141 10,646 10,926 11,389 0 0 2010 3.6 2011 純資産 2012 1.9 4.8 5.9 3.7 3.3 社会貢献 2 2009 7.3 4 4,000 2008 6.1 6 12,447 8,000 総資産 7.6 8 16,000 環境保全 総資産と純資産(連結) (億円) 24,000 1.6 2008 (年度) ROE 2009 ROA 2010 2011 2012 (年度) (注)使用資本=総資産−無利子負債 用語 *ROA 解説 「ROA」はReturn On Asset の頭文字で、使用した資本に対してどれだけの効率で利益をあげたか、という指標。 当社の計算式は、営業利益/使用資本 (総資産−無利子負債) SEI CSR Report 2013 12 2012 年度 ハイライト 2012 年度の主なトピックスを振り返ります。 4月 住友電工 Webサイトに 「グローバルHRM ポリシー」に関する サイト(日本語・英語・中国語)を開設 7月 メガワット級大規模蓄発電システム 実証運転を開始 当社横浜製作所において、世界最大規模のレドックスフロー 電 池と国 内 最 大 規 模 の 集 光 型 太 陽 光 発 電 装 置 等から構 成 される同システムの実証運転を開始。 7月 4月 東日本大震災被災地支援 マルシェ 住友総合グランド陸上競技場に 全天候舗装トラックなどを寄贈 1965年に設立以来、地元の養護学校や中学生の陸上教室等 にも開放し利用されてきた住友総合グランドに寄贈。10月に はオリンピック代表選手らを迎え 「住友陸上フェスタ」を開催 し、陸上教室などを実施。 8月 グローバル・リーダーシップ・プログラム(GLP) 大阪本社で開催、被災地域の名物を販売。このほか各製作所、 関係会社においても実施。 GLPは、当社の基幹職と海外関係会社の現地幹部社員を対象 とした研修。2007年に開始して8回目、今回を含め、これまで に200名以上が受講。 13 SEI CSR Report 2013 経営の基盤 2013 年 2 月 国内初の超電導ケーブルの 実系統運転開始 大学講座への寄付贈呈 住友電工グループの事業 10 月 CSRマネジメント 「住友電工グループ社会貢献基金」は、大学講座への寄付の ほか、学術・研究助成、奨学金支給を実施。2012 年度は当 社から「住友電工グループ社会貢献基金」に総額 6 億 3,500 ガバナンス 万円の寄付を実施。 2013 年 3 月 東 京 電 力 の 旭 変 電 所(横 浜 市)で、NEDO*の「高 温 超 電 導 環境コミュニケーション大賞 優秀賞受賞 ケーブル実証プロジェクト」 において、東京電力株式会社、株式 CSRパフォーマンス 会社前川製作所とともに、高温超電導ケーブルを電力系統に 連系する、国内初の超電導送電の実証試験を開始。 11 月 重点分野 タイ・ラヨーン県に、スチールコード製造販売会社 Sumiden Hyosung Steel Cord(Thailand) Co., Ltd.を開所 製品・サービス 「SEI CSR 報 告 書 2012」が、環 境 省 および 財 団 法 人 地 球・ 人間環境フォーラムが主催する同賞において、環境報告書部門 「優秀賞」を受賞。 サプライチェーン 2013 年 4 月 すみでんフレンド (株)横浜 開所 人材 環境保全 社会貢献 障 が い 者 が 活 躍 する場として、当 社 伊 丹 製 作 所 内に続き、 横浜製作所内にも特例子会社*を開所。 用語 *NEDO 解説 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 *特例子会社 「障害者の雇用の促進等に関する法律」 に基づき、 企業が障がい者雇用を目的に設立する子会社 SEI CSR Report 2013 14 CSRマネジメント CSRの基本姿勢 住 友 電 工 グル ー プには、社 会 的 信 用と 企業倫理を何よりも大切にする住友事業 精神が今もしっかりと息づいています。私た より良い社会・ 環境づくりに貢献 ちはこの「住友事業精神」 と 「住友電工グル ープ 経 営 理 念」 とを基 本 的な価 値 軸とし、 コンプライアンスに則った事業活動を通じ て社会的価値を創造し、より良い社会・環境 づくりに貢献していきます。 基盤的CSR 新CSR 重点 5分野 事業を通じた社会への貢献 良い製品・サービス 技術革新 さらに、 CSR重点分野として 「製品・サービ 配当、納税 ス」 「サプライチェーン」 「人材」 「環境保全」 雇用創出 etc 「社会貢献」 を定め、ステークホルダーに対 する責任を果たし、ステークホルダーと良好 な関係を築きながら、Glorious Excellent Companyを目 指して 持 続 的に成 長して 基本的価値軸 いきます。 新CSR重点分野・テーマの策定 2013年度に中期経営計画「17VISION」 (実行期間:2013∼2017年度) を策定し たことに伴い、より戦略的なCSR活動を目指し、取り組みの方向性を明確にするために、 ∼2012年度 これまで掲 げてきた「CSR重 点5分 野」 を改 編し、新たに 「新CSR重 点5分 野」および 「CSR 重 点テーマ」を策 定しました。事 業 活 動とより融 合した CSR 活 動を推 進し、 CSR重点5分野 住友電工グループならではの社会的価値を創造していくことを目指します。 策定にあたっては 「社会にとっての重要性(社会からの期待度)」 と 「住友電工グループ にとっての重要性(課題への貢献度および自らの成長への寄与度)」 という2軸から 安全 品質 整理を行いました。さらに、CSRに関するガイドライン等の参照、社内各部門への ヒアリング等を行なって原案をまとめ、CSR 委員会における複数回にわたる審議・ 原案修正を繰り返した上で、最終的な承認を経て決定しました。 社員・人権 新CSR重点分野・テーマの策定における検討 物流 調達 社会にとっての重要性(社会からの期待度) ● ISO26000、GRIガイドライン、環境省ガイドライン、SRI調査項目、 国内外の各種調査報告書等の分析 ● CSRレポートアンケート 住友電工グループにとっての重要性 (課題への貢献度および自らの成長への寄与度) 15 ● 社内各部門へのヒアリング ● CSR委員会における検討 SEI CSR Report 2013 環境保全 社会貢献 CSR委員会の役割は次のとおりです。 2004 年 7 月に人 事 総 務 担 当 役 員 を 委 員 長とし、CSR 関連分 野を主 管 する部 門 長(現 在 は14 名)を委 員とする 1. 毎期2回開催し、グループ横断的な観点からCSR活動の レビューと今後の展開についての支援・指導を行う CSR委員会を設置し、下図に示す体制のもと、当社グループ 2. CSRに関する社内外への情報開示および広聴活動 における横断的なCSR推進母体として活動を行っています。 3. CSRに関するグループ会社を含めた教育の推進 等 住友電工グループの事業 経 営 会 議:CSR取り組み方針の決定 目標・成果報告 経営の基盤 住友電工グループのCSR推進体制 社会 (ステークホルダー) 外部公表 指示・指導 広聴機能 C S R 委 員 会:経営理念・経営ビジョンの浸透、CSR活動の成果取りまとめ、社内外への情報発信 コンプライアンス 分野 国際法務部 環境 安全 広報部 経理部IR室 情報システム部 目標・実績報告 調達 物流 安全環境部 資材部 生産技術部 物流管理部 品質 CS向上 品質管理部 情報システム部 営業企画部 持続可能な社会の 構築への貢献 イノベーション 社会的課題の 解決 ダイバーシティ推進 ■ KPI設定:グローバルHRMの体制構築後、 指標決定 サプライチェーン CSR調達推進 地球温暖化防止 ■ KPI(2017年度目標) :グローバル温室効果ガス 排出量 2012年度比 5%削減 人材 17VISIONの 達成 環境保全 社会貢献 従業員 製品・サービス 環境保全 広聴機能 重点分野 サプライチェーン 生産技術部 17VISION達成に向け、 特に重点的に取り組むテーマ 新CSR重点5分野 人材 人材開発部 CSRパフォーマンス CSR重点テーマ 人材育成 ガバナンス 各事業部門、グループ企業各社 製品・サービス 人事総務部 経営理念・ビジョン 等の浸透、教育 支援・指導 2013年度∼ 社員・人権 社会貢献 CSRマネジメント 法務部 主管部門 情報開示 情報保護 事業拠点における社会貢献活動の推進 社会貢献基金を通じた貢献 社会貢献 SEI CSR Report 2013 16 CSR重点分野 CSR重点分野 製品 製品 ・サービス ・サービス イ イ ノベーショ ノベーショ ン ン 〈 CSR重点テーマ 〈 CSR重点テーマ 〉 〉 新たな社会ニーズも踏まえ、 新たな社会ニーズも踏まえ、 イノベーションで イノベーションで 社会貢献を果たし続けます。 社会貢献を果たし続けます。 住友電工グループでは、 住友電工グループでは、 17VISION全体を通じ 17VISION全体を通じ 「イノベーション 「イノベーション (事業の革新) (事業の革新) 」 を基本的 」 を基本的 な考え方に据えています。 な考え方に据えています。 当社グループは、 当社グループは、 モビリティ、 モビリティ、 エネルギー、 エネルギー、 ICTおよびこれらを ICTおよびこれらを 支えるさまざまな技術・製品群を有しており、 支えるさまざまな技術・製品群を有しており、 ライフサイエンスや資源といった事業領域に ライフサイエンスや資源といった事業領域に おいても、 おいても、 当社グループの材料技術・情報技術を活かし取り組んでいきます。 当社グループの材料技術・情報技術を活かし取り組んでいきます。 17VISION 17VISION では、 では、 新製品売上高比率30%を目指すとともに、 新製品売上高比率30%を目指すとともに、 2017年度において融合領域・新規領域 2017年度において融合領域・新規領域 の事業で計1,500億円規模の売上高を目指します。 の事業で計1,500億円規模の売上高を目指します。 未来における新たな社会ニーズも踏まえた戦略構想によって独自性と将来性を持つ製品群 未来における新たな社会ニーズも踏まえた戦略構想によって独自性と将来性を持つ製品群 を生み出していくことには、 を生み出していくことには、 事業を通じた社会貢献を持続的に果たしていくという側面があり 事業を通じた社会貢献を持続的に果たしていくという側面があり ます。 ます。 当社グループは 当社グループは 「イノベーション」 「イノベーション」 をCSR重点テーマのひとつとして位置づけています。 をCSR重点テーマのひとつとして位置づけています。 〉 〉融合領域への展開 〉 〉融合領域への展開 ― 新しい電力・エネルギー社会など ― 新しい電力・エネルギー社会など 持続可能社会実現への貢献 持続可能社会実現への貢献 〉 〉ライフサイエンス事業領域への挑戦 〉 〉ライフサイエンス事業領域への挑戦 〉 〉資源事業領域への挑戦 〉 〉資源事業領域への挑戦 トップ ト プ ップ ・ プ テクノロジーを強化し、 ・テクノロジーを強化し、 ノロジーを強化し、 ノロジーを強化し、 社会を支え続けます 社会を支え続けます たえざる たえざる 「イノベーション」 「イノベーション」 により、 により、 新しい価値を創造し、 新しい価値を創造し、 「現領域の変革・伸張」 「現領域の変革・伸張」 に加え に加え 「融合領域への展開」 「融合領域への展開」 、そして 、そして 「新規領域への挑戦」 「新規領域への挑戦」 が17VISIONの成長戦略となります。 が17VISIONの成長戦略となります。 12VISION期間中は研究開発費に合計約4000億円を投入しました。 12VISION期間中は研究開発費に合計約4000億円を投入しました。 17VISION期間中に 17VISION期間中に おいても4500億円を計画しています。 おいても4500億円を計画しています。 事業の性質上、 事業の性質上、 非常に長い開発期間を要する製品 非常に長い開発期間を要する製品 が多いことから大きな負担を伴います。 が多いことから大きな負担を伴います。 しかし、 しかし、 新しい社会ニーズに対応した社会を支える 新しい社会ニーズに対応した社会を支える 新製品を市場に送り出すことこそ、 新製品を市場に送り出すことこそ、 当社グループに長年にわたる利益をもたらすとともに、 当社グループに長年にわたる利益をもたらすとともに、 私たちにしか果たすことのできないCSRのミッションそのものであると考えています。 私たちにしか果たすことのできないCSRのミッションそのものであると考えています。 17 SEI 17CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 専務取締役 専務取締役 研究統轄本部長 研究統轄本部長 田中田中 茂 茂 CSR重点分野 サプライチェーン CSR調達推進 経営の基盤 〈 CSR重点テーマ 〉 住友電工グループの事業 さまざまな市場環境の拡がりにおいて、 CSR 調達推進が必須となっています。 資材調達の側面では、3つの市場環境における拡がりを認識しています。まず一つめは 地域の拡がり。住友電工グループが事業展開する新興国を中心とした市場の拡がりは、 CSRマネジメント 資材調達の管理を一層困難なものにしている側面があります。次に、さまざまなリスク 要素を含む内容面での拡がり。昨今の紛争鉱物開示規制への対応や、東日本大震災などの 天災についても留意する必要があります。最後に17VISIONで目指すべき新事業における 新たな資材調達の拡がりです。 このような環境変化に対応するため、5つの重点分野の一つとしてサプライチェーンを ガバナンス 設定、17VISION期間中では、そのなかでもより具体的なテーマとしてCSR調達推進を掲げ、 コストや品質に偏ることなくお取引先との信頼関係を強化していきたいと考えています。 〉 〉資材部所管の国内お取引先について、CSR 取り組み状況を確認 〉 〉資材部の国際調達拠点を通じて、海外お取引先の CSR 取り組み状況を確認 〉 〉上記で構築されたCSR 調達の枠組みをグループ会社に展開 CSRパフォーマンス 重点分野 製品・サービス サプライチェーン 人材 展開と深耕の二軸を意識したCSR調達を推進していきます お取引先との関係が広範囲かつ複雑化していくなか、いわば全人格的なコミュニケーション 資材部長 が要請されるようになってきました。各地域各国の法規制遵守を基本としつつも、住友電工 前川 聡 環境保全 グループとして共通の理念、ルールに基づく調達活動がより重要性を増してきています。 12VISION期間中において、調達方針やCSR調達ガイドラインの発行までは達成することが できました。引き続き17VISIONでは展開と深耕の二軸を意識し、グループ・グローバルな 社会貢献 CSR調達活動にチャレンジしていきます。 現時点では具体的KPIを対外的にお約束する段階にはいたっておりませんが、CSR調達の 重要性を当社グループと、そのお取引先全体で共有すべく、着実に歩を進めていきます。 SEI CSR Report 2013 18 CSR重点分野 CSR重点分野 人人 材材 ダイバーシテ ダイバーシテ ィ推進 ィ推進 〈 CSR重点テーマ 〈 CSR重点テーマ 〉 〉 競争力を獲得するための経営戦略として、 競争力を獲得するための経営戦略として、 ダイバーシティ推進を位置づけています。 ダイバーシティ推進を位置づけています。 住友電工グループではダイバーシティ推進を、 住友電工グループではダイバーシティ推進を、 社会からの要請対応としてのCSR側面のみ 社会からの要請対応としてのCSR側面のみ ならず、 ならず、 市場環境の中で競争力を獲得するための経営戦略として位置づけています。 市場環境の中で競争力を獲得するための経営戦略として位置づけています。 社会や 社会や 市場の変化のスピードがグローバルで加速していくなか、 市場の変化のスピードがグローバルで加速していくなか、 変化やリスクに柔軟に対応し、 変化やリスクに柔軟に対応し、 新た 新た な収益機会を獲得するためには、 な収益機会を獲得するためには、 多様な価値観や能力、 多様な価値観や能力、 バックグラウンドを持つ人材を獲得・ バックグラウンドを持つ人材を獲得・ 育成し、 育成し、 能力を最大限に引き出すことが求められています。 能力を最大限に引き出すことが求められています。 さらに国内のみならず世界的に、 さらに国内のみならず世界的に、 国籍、 国籍、 性別、 性別、 年齢などにかかわらず優秀な人材の活用が課題となっており、 年齢などにかかわらず優秀な人材の活用が課題となっており、 17VISIONにおい 17VISIONにおい ても人材基盤づくりの位置づけのなかで、 ても人材基盤づくりの位置づけのなかで、 ダイバーシティ推進の重要性を明示しました。 ダイバーシティ推進の重要性を明示しました。 当社 当社 グループは、 グループは、 世界30数カ国、 世界30数カ国、 約350社、 約350社、 20万人以上の社員を擁し事業活動を行っています。 20万人以上の社員を擁し事業活動を行っています。 国内外のグループ各社の人材の有効活用をこれからも積極的に進めていきます。 国内外のグループ各社の人材の有効活用をこれからも積極的に進めていきます。 〉 〉個社の枠を越え、 〉 〉個社の枠を越え、 住友電工グループ内でのキャリアパスを把握できる枠組みづくり 住友電工グループ内でのキャリアパスを把握できる枠組みづくり 〉 〉グローバル幹部としての登用の枠組みづくり 〉 〉グローバル幹部としての登用の枠組みづくり 〉 〉国際間異動、 〉 〉国際間異動、 グループ会社間移動などのグループ共通のガイドラインづくり グループ会社間移動などのグループ共通のガイドラインづくり HRMポリシーのもと、 HRMポリシーのもと、 新たな人事制度を打ち出します 新たな人事制度を打ち出します 2011年8月に住友電工グループの 2011年8月に住友電工グループの 「Global 「Global Human Human Resource Resource Management Management Policy」 Policy」 (グローバルHRMポリシー) (グローバルHRMポリシー) を策定、 を策定、 発表し、 発表し、 ポリシーの明確化を行いました。 ポリシーの明確化を行いました。 現在、 現在、 具体的 具体的 な施策、 な施策、 新たな人事制度の展開に向け準備を進めています。 新たな人事制度の展開に向け準備を進めています。 施策のベースとなる基本的な 施策のベースとなる基本的な 考え方は、 考え方は、 グループ内の優秀な人材は、 グループ内の優秀な人材は、 どの会社に入社しても、 どの会社に入社しても、 キャリア機会を提供できる キャリア機会を提供できる グループにしていくことであり、 グループにしていくことであり、 これまでの人事制度から大きな変革となります。 これまでの人事制度から大きな変革となります。 また、 また、 女性の登用、 女性の登用、 高齢者の活用も大きなテーマとなっています。 高齢者の活用も大きなテーマとなっています。 女性管理職について 女性管理職について 一定比率の確保を目指すべきとの社会からの要請も認識しており、 一定比率の確保を目指すべきとの社会からの要請も認識しており、 女性社員の採用・登用 女性社員の採用・登用 も継続的に推進していきます。 も継続的に推進していきます。 19 SEI 19CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 人事総務部 人事総務部 人事部長 人事部長 中田中田 将稔将稔 CSR重点分野 環境保全 地球温暖化防止 経営の基盤 〈 CSR重点テーマ 〉 住友電工グループにとって、地球温暖化防止は省エネルギー活動に通じるとともに、 事業におけるビジネスチャンスへとつながる、非常に重要なテーマです。 KPI《 2017年度目標 》 グローバル温室効果ガス 排出量 きました。今後の17VISIONでは、海外事業所での活動展開に力点を移していく計画です。 2012年度比 温室効果ガス排出量2012年度比5%削減を目指します。 CSRマネジメント 12VISION期間中は、国内事業所を中心とした活動推進に一定の成果をあげることがで 2017年度をターゲットとする定量指標としては、国内外全事業所トータルでのグローバル 住友電工グループの事業 海外事業所への省エネ活動展開を強化、 環境配慮製品の提案力を高めていきます。 5% 削減 さらには環境貢献を生み出す製品開発に注力していくことも大切です。製品のライフ サイクル全体で見たトータルとしての環境負荷低減に向け、研究開発部門やモノづくりを ガバナンス 担う事業部門と協力し一丸となって、この難題に引き続き真正面から取り組んでいきます。 〉 〉ISO14001環境マネジメントシステムをベースとした 「アクションECO-21(Phase Ⅴ)」の展開 〉 〉海外事業所への省エネ活動の展開強化 〉 〉環境配慮製品の提案力を高め、社会全体の環境負荷低減に貢献 CSRパフォーマンス 重点分野 製品・サービス サプライチェーン 人材 環 境 配 慮の方向へと、 へと、モノ モノづくりをリードしていきます ていきます 安全環境部では、各事業部門が安全・安心・クリーンなものづくりを遂行するため、もの 安全環境部長 づくりの基準を示し、競争力を高めつつ、強固なものづくり基盤を確保することをミッション 大岡 伸哉 環境保全 としています。活動の三本柱は、全社横断的活動、事業部門への支援活動、技術開発活動の 三つです。環境保全技術も年々大きく進化しており、住友電工グループとして海外での事業 活動を拡大していくなか、多様化する環境法規制に対応せねばなりません。さらに経年で 社会貢献 見た場合、法規制要求レベルもますます厳しい内容へと変遷しています。この状況に対応 するには、当社の安全環境部員の不断の技能レベル向上が欠かせません。安全・環境のプロ として、これからも事業部門をミスリードすることがあってはならないと考えています。 SEI CSR Report 2013 20 CSR重点分野 CSR重点分野 社会貢献 社会貢献 事業拠点と基金を通じた貢献 事業拠点と基金を通じた貢献 〈 CSR重点テーマ 〈 CSR重点テーマ 〉 〉 さまざまなステークホルダーとともに発展するため、 さまざまなステークホルダーとともに発展するため、 息の長い社会貢献を着実に進めています。 息の長い社会貢献を着実に進めています。 住友電工グループの事業活動は、 住友電工グループの事業活動は、 技術領域、 技術領域、 市場領域、 市場領域、 事業領域などのさまざまな側面 事業領域などのさまざまな側面 において、 において、 非常に広範囲であることが大きな特徴です。 非常に広範囲であることが大きな特徴です。 さまざまなステークホルダーと さまざまなステークホルダーと 関わりを持っていることから、 関わりを持っていることから、 事業を通じた社会への貢献のみならず、 事業を通じた社会への貢献のみならず、 幅広い領域において 幅広い領域において 息の長い社会貢献活動ができるよう取り組みを続けています。 息の長い社会貢献活動ができるよう取り組みを続けています。 17VISIONとの関係では、 17VISIONとの関係では、 社会貢献として取り組んでいる学術振興の取り組みや人材育成 社会貢献として取り組んでいる学術振興の取り組みや人材育成 としての奨学金支給の取り組みなどが、 としての奨学金支給の取り組みなどが、 17VISIONのベースとなる次世代を担う研究開発 17VISIONのベースとなる次世代を担う研究開発 テーマや、 テーマや、 人材基盤づくりに深く関連しています。 人材基盤づくりに深く関連しています。 社会貢献に関しては、 社会貢献に関しては、 17VISIONが対象 17VISIONが対象 としている5年間という期間で捉えるのでなく、 としている5年間という期間で捉えるのでなく、 創業以来取り組んできた社会貢献の歩みを、 創業以来取り組んできた社会貢献の歩みを、 さらに5年分積み増していくという発想で取り組んでいきたいと考えています。 さらに5年分積み増していくという発想で取り組んでいきたいと考えています。 〉 〉地域のニーズにマッチした社会貢献活動の展開 〉 〉地域のニーズにマッチした社会貢献活動の展開 〉 〉それぞれの地域に密着した団体との連携構築 〉 〉それぞれの地域に密着した団体との連携構築 〉 〉息の長い社会貢献取り組みの継続 〉 〉息の長い社会貢献取り組みの継続 社会貢献基 社会貢献基金と、 社会貢献基金と、 社会貢献基 グループ各社 グループ各社 各社によ 各社によ による取り による取り る取り組みの両輪で る取り組みの両輪で 輪で 輪で 幅広い 幅広い 広い社会貢 広い社会貢 社会貢献を 社会貢献を 献を果たしていきます 献を果たしていきます ていきます ていきます 社会貢献基金による取り組みと、 社会貢献基金による取り組みと、 グループ各社による直接の取り組みの グループ各社による直接の取り組みの 2 本立てで社会 2 本立てで社会 常務執行役員 常務執行役員 人事総務部長 人事総務部長 住友電工グループ社会貢献基金 住友電工グループ社会貢献基金 常務理事 常務理事 貢献活動を推進しています。 貢献活動を推進しています。 賀須井 賀須井 良有良有 住友電工グループでは、 住友電工グループでは、 住友電工グループ社会貢献基本理念のもと、 住友電工グループ社会貢献基本理念のもと、 住友電工グループ 住友電工グループ 住友電工グループ社会貢献基金は、 住友電工グループ社会貢献基金は、 2009 2009 年 4 月設立後、 年 4 月設立後、 毎期基本財産を積み上げ、 毎期基本財産を積み上げ、 当初目標額20億円に到達することができました。 当初目標額20億円に到達することができました。 この基本財産の運用益や、 この基本財産の運用益や、 別途に毎期 別途に毎期 拠出する運営寄付金にて、 拠出する運営寄付金にて、 大学講座への寄付、 大学講座への寄付、 学術・研究助成、 学術・研究助成、 外国人留学生や海外の 外国人留学生や海外の 現地学生の奨学金支給などを行っています。 現地学生の奨学金支給などを行っています。 グループ各社による直接の社会貢献では、 グループ各社による直接の社会貢献では、 地域貢献活動やボランティア活動、 地域貢献活動やボランティア活動、 社会貢献 社会貢献 基金よりも広範囲におよぶ寄付活動などを行っています。 基金よりも広範囲におよぶ寄付活動などを行っています。 21 SEI 21CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 ステークホルダーとの関わり 住友電工グループの主な責任 主な対話方法 ● 法規制・行政指導等の遵守 ● 税金の納付 ● 公的諸課題解決に向けての諸政策への協力 ● 環境保全への取り組みを経営の最重要 課題の一つとして位置づけた環境経営を 推進しています。 ● 温室効果ガス排出量の削減 省エネ、リサイクルの推進 ● 廃棄物削減、 有害化学物質削減 ● ● ● 「自動車」 「情報通信」 「エレクトロニクス」 「環境エネルギー」 「産業素材」の5つの 分 野 で さまざ ま な 製 品・サ ー ビ スを、 世界中のお客さまに提供しています。 ● 社会的に有用で安全な製品・サービスの提供 品質・コスト・納期等あらゆる面でのCS向上 ● 製品に関する正確・適切な情報提供 ● ● ● 住 友 電 工 グ ル ― プ は 世 界30数カ国 で 354社が事業活動を行っています(2013 年3月現在)。 ● 文化や慣習の尊重と発展への貢献 事故・災害の防止、環境の保全 ● 環境などの問題解決に向けての協力・連携 ● ● ● ● 人権・人格・個性の尊重 人材の育成、活用、評価 ● 多様な人材が活躍できる職場づくり ● 労働安全衛生と健康への配慮 ● 従業員 グループ社員は約20万6千人。そのうち 国内は約3万7千人、海外は約16万9千 人、約8割が海外で働いています(2013年 3月末現在)。 ● ● 株主総数は約7万人。発行済株式総数約 8億 株 の 所 有 者 別 比 率は、金 融 機 関 が 40.08%、外国人は38.47%、個人・その 他が14.61%です(2013年3月末現在)。 ● 企業価値の維持・向上 利益の適切な還元(配当) ● 企業情報の適時・適切な開示 ● 株主・投資家 ● ● パートナーズミーティングに参加した主 要なお取引先は270社です(2012年度)。 ● 行政 (政府・自治体) 地域社会 NPO/NGO ● 行催事への参加、伝統芸能の支援 工場見学、施設開放、まつりの共催 ● 社員の地域貢献活動 ● 協働や支援を通じての対話 ● ステークホルダー・ダイアログ 活き活き職場調査 ● 社内報、グローバルマガジン イントラネット、社長ブログ ● 労使による経営協議会 ● 経営幹部との社員懇談会 株主総会 ● IR決算説明会 投資家訪問、取材対応 ● アニュアルレポート ●I Rサイト 公平・公正な取引 CSR調達実現に向けての支援と協働 日常の調達活動を通じての対話 パートナーズミーティング ● お取引先評価シートを通じての対話 ● ● 情報発信の取り組み とのコミュニケーションの促進に努める旨を定めています。 献活動Blog「スマイルリレー」の掲載件数は減少したものの、 本憲章に則り、重要な発生事実や決定事項については、広報 ニュースリリースについては、2011年度対比で約20%増加し 部門が関係部門と協力し情報収集、確認等を行い、タイム ました。ステークホルダーの皆さまに一層のご理解を深めてい リーかつ正確な情報開示を推進する体制を敷いています。 ただけるよう、企業活動に関する幅広い情報を発信しました。 的な組織として広報委員会を設置し、会社情報の開示に関す ブランド価値向上のため施策の立案などを行っています。 当社の主な情報発信実績の推移 (件数) 157 150 100 50 74 89 2011 2012 118 166 104 73 66 2011 2012 ニュースリリース 2011 2012 取材対応 2011 2012 SEI WORLD 社長ブログ 株主、投資家とのコミュニケーション 資本市場において当社の企業価値に関する適正な評価を 得ること」をI R活動の重要な目標と考えています。 機関投資家・アナリストに対しては、決算説明会や取材 一般の株主・投資家の皆さまに対しては、財務情報・ニュース リリースの掲載、決算説明会の動画配信など、一般投資家 今後とも、公平かつ迅速な情報開示に努め、開示内容の 一層の充実を推進します。 社会貢献活動Blog 「スマイルリレー」 Webサイトでの情報発信については、 「EV急速充電器用 コネクタ付ケーブル」 など新製品に関するコンテンツを増やす とともに、当社が特別協賛した 「第68回 びわ湖毎日マラソン 大会」の応援サイトも新たに開設しました。 また、当社グループ従業員や関係者への会社方針等の浸透 がさらに進み、また社外のステークホルダーの皆さまに当社 グループへのご理解と親近感を持っていただけるよう開設した 「社長 松本正義Blog」 も6年目を迎えました。2012年度は、 社会貢献 の方々を意識したWebサイトの構築を進めています。 15 2012 (年度) 環境保全 対応を通じ、コミュニケーションの充実を図っているほか、 2011 人材 当社は 「正確な情報を、適時かつ公平に市場参加者に伝え、 35 0 サプライチェーン る規程の整備やグループ内への教育・啓発、ならびに企業 製品・サービス 2012年度も引き続き、当社グループのさまざまな活動に ついて積極的な情報発信に取り組みました。取材対応、社会貢 重点分野 住友電工は、住友電工グループ企業行動憲章において、 ステークホルダーの皆さまに会社情報を適切に開示し、社会 さらに、情報開示体制の強化のために、2006年に全社横断 CSRパフォーマンス 会社情報の開示 日常の営業活動を通じての対話 ニュースレター、メール配信、Webサイト ● 展示会等における情報交換 ガバナンス お取引先 各種法規制等への対応 PDCAに則った環境保全活動 ● ステークホルダー・ダイアログ CSRマネジメント 住 友 電 工 グループ お客さま 経済団体や業界団体を通じての対話 ● 各種届出、 調査・アンケートへの回答 ● 主務官庁への相談、 パブリックコメント 住友電工グループの事業 地球環境 経営の基盤 ステークホルダーの概要 各国の政府・自治体は、管轄を受けるとと もに製品・サービスを提供するお客さま でもあります。 66件の話題をエントリーし、月平均では約8万アクセス、閲覧 者から34件のコメントをいただくなど、ステークホルダーの 皆さまとの双方向コミュニケーションの一助になっています。 SEI CSR Report 2013 22 コーポレートガバナンス コーポレートガバナンス コーポレートガバナンスの基本構成 コーポレートガバナンスの基本構成 社外取締役・社外監査役 社外取締役・社外監査役 当社では執行役員制および事業本部制を導入し、 当社では執行役員制および事業本部制を導入し、 事業事業 当社の社外取締役は1名、 当社の社外取締役は1名、 社外監査役は3名であり、 社外監査役は3名であり、 社外社外 本部に対し業務執行に係る権限委譲を行うとともに、 本部に対し業務執行に係る権限委譲を行うとともに、 そのその 取締役および社外監査役と当社の間に特別な利害関係は 取締役および社外監査役と当社の間に特別な利害関係は 責 任を明 責 任を明 確 化しています。 確 化しています。 これらにより少 これらにより少 数 の数 取の 締取 役で 締 役で ありません。 ありません。 取締役会を構成し、 取締役会を構成し、 経営の意思決定を迅速に行うとともに、 経営の意思決定を迅速に行うとともに、 当社は、 当社は、 社外の視点を入れて取締役会の監督機能を一層 社外の視点を入れて取締役会の監督機能を一層 独立性のある社外取締役を迎え、 独立性のある社外取締役を迎え、 業務執行の監督機能の 業務執行の監督機能の 強化し、 強化し、 経営の透明性や客観性を高めていくために、 経営の透明性や客観性を高めていくために、 独立性 独立性 強化を図っています。 強化を図っています。 のある社外取締役を選任しています。 のある社外取締役を選任しています。 また、 また、 適法かつ適正 適法かつ適正 監査役監査についても強化を図っており、 監査役監査についても強化を図っており、 監査役の過半 監査役の過半 な経営が行われるよう監視する体制を強化するため、 な経営が行われるよう監視する体制を強化するため、 監査監査 数を、 数を、 さまざまな専門知識や多面的な視点を持つ独立社外 さまざまな専門知識や多面的な視点を持つ独立社外 役の過半数を占めるように、 役の過半数を占めるように、 さまざまな専門知識や多面的 さまざまな専門知識や多面的 監査役としています。 監査役としています。 な視点を持つ独立性のある社外監査役を選任しています。 な視点を持つ独立性のある社外監査役を選任しています。 業務執行体制 業務執行体制 らは、 らは、 会社から独立した立場で有益なご意見をいただいて 会社から独立した立場で有益なご意見をいただいて これまで取締役会等において、 これまで取締役会等において、 独立社外役員の方々か 独立社外役員の方々か 13名の取締役で構成される取締役会は、 13名の取締役で構成される取締役会は、 毎月1回定時に 毎月1回定時に います。 います。 開催するほか、 開催するほか、 必要に応じて随時開催しており、 必要に応じて随時開催しており、 取締役会長 取締役会長 が欠員であるため社長が議長となり、 が欠員であるため社長が議長となり、 重要な業務執行につい 重要な業務執行につい 財務報告の適正性を確保する体制 財務報告の適正性を確保する体制 て審議・決定しています。 て審議・決定しています。 また、 また、 取締役会の付議前には、 取締役会の付議前には、 経営経営 社長を委員長とする財務報告内部統制委員会を設置する 社長を委員長とする財務報告内部統制委員会を設置する 会議においても議論を行い、 会議においても議論を行い、 審議の充実を図っています。 審議の充実を図っています。 とともに、 とともに、 コーポレートスタッフ部門に推進組織を設けてい コーポレートスタッフ部門に推進組織を設けてい 取締役への平成25年3月期報酬総額 取締役への平成25年3月期報酬総額 (社外取締役を除く) (社外取締役を除く) ます。それらの方針・指導・支援のもと、 ます。それらの方針・指導・支援のもと、 各部門・子会社に 各部門・子会社に は653百万円です。 は653百万円です。 取締役会での決定に基づく業務執行は、 取締役会での決定に基づく業務執行は、 おいて、 おいて、 金融商品取引法および金融庁が定める評価・監査 金融商品取引法および金融庁が定める評価・監査 社長のもと、 社長のもと、 各本部長やコーポレートスタッフ部門担当の 各本部長やコーポレートスタッフ部門担当の の 基の 準ならびに実 基 準ならびに実 施 基施 準に沿った、 基 準に沿った、 内 部内 統部 制システムの 統 制システムの 取 締取 役・執 締 役・執 行 役行 員役 が員 迅が 速に遂 迅 速に遂 行していますが、 行していますが、 あわせて あわせて 整備および適切な運用を進め、 整備および適切な運用を進め、 財務報告の適正性を確保 財務報告の適正性を確保 内部牽制機能を確立するため、 内部牽制機能を確立するため、 社内規程においてそれぞれ 社内規程においてそれぞれ するための体制の一層の強化を図っています。 するための体制の一層の強化を図っています。 の組織権限や実行責任者の明確化、 の組織権限や実行責任者の明確化、 適切な業務手続を定め 適切な業務手続を定め ています。 ています。 なお、 なお、 取締役は全員男性です。 取締役は全員男性です。 住友電工グループのコーポレートガバナンス 住友電工グループのコーポレートガバナンス 監査・監督体制 監査・監督体制 株 主株総主会総 会 当社では、 当社では、 適法かつ適正な経営を確保するために、 適法かつ適正な経営を確保するために、 監査役 監査役 選任・解任 選任・解任 監査、 監査、 内部監査および会計監査の三様監査を受けています。 内部監査および会計監査の三様監査を受けています。 監査役監査については、 監査役監査については、 社外監査役3名を含む合計5名の 社外監査役3名を含む合計5名の 取締役会 取締役会 監査 監査 監査役会 監査役会 監査役が監査役付スタッフ 監査役が監査役付スタッフ (監査役室) (監査役室) を活用して、 を活用して、 取締役 取締役 の職務執行を監査しています。 の職務執行を監査しています。 経営会議 経営会議 社長 社長 監査役 監査役 連携 連携 会計 会計 監査人 監査人 会計監査 会計監査 各監査役は、 各監査役は、 監査役会が定めた監査計画・方針・分担に 監査役会が定めた監査計画・方針・分担に 連 従い、 従い、 取締役会等重要な会議への出席、 取締役会等重要な会議への出席、 取締役や内部監査 取締役や内部監査 営業本部 営業本部 国内外関係会社 国内外関係会社 携 部 門部 等からの 門 等からの 職 務職 状務 況状 の況 聴の 取、 聴重 取、 要な決 重 要な決 裁 書裁 類書 の類 閲の 覧、 閲 覧、 携 内部 内部 監査 監査 研究統轄本部 研究統轄本部 国内外関係会社 国内外関係会社 監査部門 監査部門 主要な事業所等の往査等を実施するとともに、 主要な事業所等の往査等を実施するとともに、 他の監査役 他の監査役 事業本部 事業本部 国内外関係会社 国内外関係会社 から監査状況等の報告を受け、 から監査状況等の報告を受け、 会計監査人とは適宜情報 会計監査人とは適宜情報 交換等を行っています。 交換等を行っています。 23 SEI 23CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 連 横断的リスク管理活動等 横断的リスク管理活動等 リスク管理委員会 リスク管理委員会 コンプライアンス委員会 コンプライアンス委員会 コーポレート コーポレート スタッフ部門 スタッフ部門 全社環境委員会 全社環境委員会 情報管理委員会 情報管理委員会 CSR委員会 CSR委員会 リスクマネジメント 経営の基盤 個人情報保護・情報セキュリティ リスクマネジメント体制 住友電工グループでは、 「リスク管理の基本方針」のもと、 グループ横断のリスクマネジメント体制を構築してきました。 《 個人情報保護 》 当社では、2005年度より、個人情報保護に関する法令およ びその他の規範を遵守し、かつ自主的なルールおよび体制を リスク管理の基本方針 確立し、実行・維持することを謳った「個人情報保護方針」 を 製品・サービスの供給者として品質と安全性の確保を 最優先とすること 顧客・株主・地域社会・従業員など ステークホルダーと良好な関係を維持すること ● 法令遵守、企業倫理の維持は グループの経営の根幹をなすものであること ● 住友の事業精神、グループの経営理念および 企業行動憲章を遵守すること 2007年度にはリスク管理委員会ならびに下部組織として リスク管理実務委員会を設置し、リスクマネジメントの方針、 毎年度、コーポレートスタッフ各部門所管のリスク管理状況 調査が企画・推進され、さらに、緊急事態発生時の情報授受 の窓口となるリスクマネジャーを事業部単位で特命すること により、迅速かつ適切な対応をとれる仕組みを整えています。 ため、より効果的な仕組みづくりを進めていきます。 リスクマネジメント活動 毎年実施するリスクの棚卸をベースとしています。重要度の 高いリスクやさらなる対策が必要なリスクについて対策の 着実に実行しています。引き続き、当社グループに共通する リスク、または各部門・関係会社固有のリスクを調査・分析し、 グループ横断的なリスクマネジメント活動を推進し、リスク 対応力のさらなる向上を図っていきます。 小分類 ● ● 災害リスク、社会犯罪リスク 政治・カントリーリスク など 拡大を進めています。2011年度からは、情報セキュリティの 診断および指導を海外拠点にも本格的に展開し、セキュリ ティレベルの持続的な改善を図っています。 さらに、2012 年 度は関 連 規 程・マニュアル 類を整 理・ 改編し、国内関係会社も対象とした情報漏洩防止体制の強化 を進めました。引き続き、国内・海外関係会社の体制整備を 進め、社内研修を充実させるなど、当社グループの情報管理 をより一層推進していきます。 事業継続への取り組み 《 事業継続計画(BCP)の改訂 》 当社は、リスクマネジメントの一環として、地震や新型イン フルエンザなどの発生時でも重要業務を継続し、迅速な復旧 を図るため、2007年度より事業継続計画(BCP) を策定してい ます。2012年度は、各自治体の被害想定の見直しに沿った 改訂に加え、緊急時対応計画の実効性を検証することを目的 とした机上検討会を実施し、BCPの信頼性向上に努めました。 《 グループ統合防災訓練の継続実施 》 ストラテジー リスク ● 競争戦略リスク など ● 従業員の防災意識を高めています。 製造拠点では、避難訓練や危険物使用場所の点検、異常 事態への対応訓練を行う一方、対策本部では、災害発生時に 被害情報を早期に入手・整理し、経営幹部へ迅速かつ確実に 報告することや、当社グループで被災情報を共有することを 目的とした情報伝達・共有訓練も行っています。 《 地域社会との連携 》 社会貢献 製品品質・安全性リスク 労災、設備災害・安全性リスク ● 環境リスク ● コンプライアンスリスク ● 各種規制違反リスク ● 労務・事件・個人情報リスク ● 財務情報信頼性・資産保全リスク ● 情報・通信システムリスク ● 知的財産権リスク ● 風評リスク など ● 対応の定期的なチェックを継続して実施することにより、 環境保全 財務 リスク クレジット (信用) リスク ● 金利・通貨・資材価格等のマーケット ・流動性リスク など ● 内的要因 リスク オペレーショナル リスク ています。また、送信先の範囲やファイル添付の可否を社員 ごとに制限できる電子メールシステムを開発して、その利用 人材 外的要因 リスク 中分類 非財務的 リスク 交換ソフトなどの使用禁止ソフトウェアの起動防止策を実施し 当社グループでは年2回(昼間・夜間)、安否確認や初動 リスクカテゴリー 大分類 例えば、USBメモリ・ノートパソコンの暗号化や、ファイル サプライチェーン 経 営 層・コーポレートスタッフ各 部 門とも連 携しな がら、 管理する体制を整備してきました。 製品・サービス 立案や実施を推進するなど、リスクマネジメントのサイクルを 位置づけ 「情報セキュリティポリシー」 を制定するなど、適切に 重点分野 当社グループのリスクマネジメント活動は、各部門・各社で 従来より、営業秘密などの企業内情報を重要な経営資産と CSRパフォーマンス 今後も事業領域の拡大や外部環境の変化に対応していく 《 情報セキュリティ対策の強化 》 ガバナンス 事態発生時の対策本部設置・情報収集、教育・訓練などにつ いて取り決めています。事務局であるリスク管理室によって、 宣言するとともに、 「個人情報保護規程」 を制定し、社員研修 などを通じて、社内管理体制の整備と拡充を進めています。 CSRマネジメント ● 住友電工グループの事業 ● 地域に生きる企業市民として、各地で地元自治体と防災 協定を締結するなど、地域社会の防災力強化にも取り組ん でいます。 SEI CSR Report 2013 24 コンプライアンス 社会から信頼される 公正な企業活動実践への取り組み 当社では、法令遵守や企業倫理の維持は経営の根幹をなすも のであり、企業としての社会的義務であると同時に、存続・発展 していくための絶対的な基盤であると考えています。そのため、 かねてよりコンプライアンス体制の整備に取り組み、2003 年 2 月に公 正 取 引 委 員 会から独 占 禁 止 法 違 反により排 除 勧 告を すべき事項を具体的にまとめた 「住友電工グループ コンプライ アンス・マニュアル」を作成しております。このマニュアルは、 社員のみならず、国内子会社社員へも配布しています。 コンプライアンス教育 コンプライアンス・リスクの確認、発生防止策の徹底および コンプライアンスに対する意識の浸透・強化等を目的に、コンプ 受けたのを契機に、一層の体制強化を進めてまいりました。 ライアンス委員会主催の研修を役員ならびに基幹職全員を対象 それにもかかわらず、2010年5月に光ファイバケーブル関連 として、それぞれ毎年定期的に実施しております。また、新入 製品の販売に関し公正取引委員会から排除措置命令等を受け、 社員や階層別昇進者に対しても研修を実施しています。なお、 また、自動車用ワイヤーハーネス関連製品の取引に関し、 2012 2012年度は、 P26に記載の贈賄防止プログラムの運用開始に 年1月に同委員会から課徴金納付命令を受領したほか、海外の 先立ち、毎年春に実施している基幹職向け研修に代え、専門職も 競争当局の調査を受けており、このうち、欧州委員会から2013年 対象に加えたコンプライアンス特別研修を開催し、贈賄防止と 7月に欧州競争法に違反する行為があったとする決定を受けて 競争法コンプライアンスについて徹底しました。 おります。 (当社グループは、欧州委員会の調査への協力により 2012年度の開催実績は下記のとおりです。 課徴金を免除されております。加えて、米国、カナダ、豪州でも 対 象 実施時期 競争当局の調査に協力してまいりましたが、今後これら当局より、 役員(執行役員を含む) 2012年 12月 同取引に関し、刑事処分や行政処分を受けることはないと認識 当社・国内子会社の基幹職・専門職 2013年 2月∼4月 昇進者 2013年 2月∼3月 当社の新入社員 2012年 4月、10月 しております。) 当社は、 2009年6月に光ファイバケーブル関連製品に係る公正 取引委員会の立入検査を受けたことに伴い、事態を極めて深刻に 当社グループのコンプライアンス体制の基盤をなす「住友 受け止め、独占禁止法の厳守を徹底するとともに、速やかに外部 事業精神」および「経営理念」 「企業行動憲章」 に表された理念や 専門家を起用して他の違反行為の有無等について調査を実施 行動規範についても、各種研修やトップの発言・行動など、さま して、独占禁止法違反行為の発見・根絶を図ったほか、競争法コン ざまな機会を通じ浸透に努めています。 プライアンス研修を集中実施し、さらに 「競争法コンプライアンス 規程」 を制定して、専任組織等が運用する体制を構築するなどグル スピーク・アップ制度 ープ全体の競争法コンプライアンス体制の強化を進めてまいりま コンプライアンス問題の芽を早期に発見し自浄作用をもって した。自動車用ワイヤーハーネス関連製品に関する昨年1月の 解決していくため、社員からの相談申告窓口を社内・社外(法律 公正取引委員会の課徴金納付命令及び本年7月の欧州委員会の 事務所) に設置し、寄せられた情報についてはコンプライアンス 決定は、こういった調査等の施策を講じる以前の違反行為が認定 委員会が速やかに調査を行い、必要な措置をとっています。また、 されたものですが、改めて事態を厳粛かつ深刻に受け止め、競争 法コンプライアンスを経営の最重要課題と位置づけ、社会から 信頼される公正な企業活動の実践に真摯に取り組んでいます。 国内グループ会社に対しても独自の社内窓口の設置を指導する とともに、当社が社外に設けている窓口をグループ全体の社外 窓口として位置づけ、運営しています。スピーク・アップ制度につ いては、毎月発行する社内報などを通じて周知に努めています。 コンプライアンス委員会 当社グループにおけるコンプライアンス体制の整備、強化の ために必要な施策を推進する組織として、社長が委員長を務め るコンプライアンス委員会を設けています。委員会では、コンプ 競争法コンプライアンス体制の強化 コンプライアンスのなかでも最重要の課題である国内外の ライアンス・マニュアルの作成・配布、研修の開催のほか、グル 競争法の遵守につきましては、 2010年6月に以下のような施策 ープ横断的なコンプライアンス・リスクの把握・分析、その発生 による競争法コンプライアンス体制の強化を決定・公表し、 防止策等のグループ内への展開や、各部門・子会社における法令 不退転の覚悟をもってグループ内における疑わしい行為を含む 遵守への取り組み状況のモニタリング等を実施しています。 カルテル・談合行為の根絶・再発防止に取り組んでおります。 2012年度は、会合を4回(2012年5月、8月、11月、2013年3月) 開催しました。 1. 競争法コンプライアンス・ルールの整備 2010年6月に、同業他社との接触を制限するルール等を コンプライアンス・マニュアル 運用を開始しております。その後、国内及び海外の子会社へ コンプライアンス委員会では、住友の事業精神や当社の経営 の展開を進めてまいりましたが、 2012年度までに同様の 理念、企業行動憲章の内容も踏まえ、社員が法的・倫理的に社 規程・ルールの整備を終了しております。 会の共感を得られる行動をとるよう、日常業務等のなかで遵守 25 含む「競争法コンプライアンス規程」を新たに制定し、その SEI CSR Report 2013 において贈賄防止に関するルール(贈賄行為の禁止、接待・ 競争法コンプライアンスに関する施策を推進する専任組織 進物・寄付等に関する事前承認・事後報告等)を定めると 共に、各部門で贈賄防止責任者及び贈賄防止マネージャー コンプライアンス室」 を新設するとともに、電線関連の営業本 を任命することにより、ルールを運用する体制としており 部には 「営業コンプライアンス室」 を設置し、それ以外の部門 ます。当社グループ各社の事業活動がますますグローバル には 「競争法コンプライアンス推進責任者及び推進担当者」 化する中で、国内外のグループ会社においても同様の規程 を特命しました。さらに、 2011年3月には、自動車事業本部に を制定し、社員研修の実施、運用状況の確認、プログラムの 「自動車コンプライアンス室」 を設置しております。 コンプライアンス委員会の下、競争法コンプライアンス室 住友電工グループの事業 として、 2010年6月に、コーポレートスタッフ部門に 「競争法 経営の基盤 2. 専任組織の設置と監査体制の確立 見直し等、グローバルな贈賄防止コンプライアンス体制の 維持・整備を継続して進めていきます。 が、実際に事業活動を進める各本部の専任組織または推進 責任者と密接に連携して、競争法コンプライアンス規程に基 や競争法コンプライアンス規程の遵守状況のモニタリング、 監査などの諸活動を推進することにより、第一線を巻き込ん 海外グループ会社での コンプライアンス体制の整備 ります。 といった広い概念でのコンプライアンス体制をグローバルに なお、 「営業コンプライアンス室」 や 「自動車コンプライアン 整備するため、海外関係会社の現地マネージャー向けに、各社を ス室」 は、競争当局の調査の対象となった本部に設け、定期的 巡回・訪問しての「コンプライアンス研修」 を実施しています。 な競争法遵守状況のヒアリングや受注状況のモニタリング 2008年4月から2009年9月にかけて「基 礎コース」、2010 など、第一線で一層徹底した対策を推進する組織です。 年1月から2011年6月にかけて 「応用コース」、さらに2011年 3. 競争法に関する研修の強化・継続実施 10月から2012 年 9月の期間に「競争法基礎コース」を実 施、 2010年の春には、毎年実施している基幹職コンプライア それぞれの研修を行うため当社スタッフが主要な海外拠点を ンス研修に代えて、製造現場の社員を除く当社および国内 一巡し、コンプライアンス意識の浸透と住友電工グループとして 子会社の全社員を対象とした 「競争法コンプライアンス特別 の一 体 感 の 醸 成に努めました。これまでの 取り組 み 実 績は、 研修」 を実施(全国40カ所、延べ81回実施、合計5,000名が 以下のとおりです。 受講) しました。 海外コンプライアンス研修実績 また、以降の定期的なコンプライアンス研修においても、 なお、 2013年度はグローバルなe−ラーニングシステムを まいります。 4. 競争法コンプライアンス行動指針の制定 コンプライアンス・マニュアルにおいても、競争法を最優 した社員の行動指針として、 2010年10月に、新たに、海外の 競争法も視野に入れて禁止事項や遵守事項を明確にした 「競争法コンプライアンス行動指針(販売関係)」を制定し、 72回 90回 98回 参加会社 121社 135社 137社 受講者数 1,750名 1,800名 1,550名 実施国:19カ国(米、墨、 ブラジル、英、独、伊、ハンガリー、中国、台湾、韓国、香港、インド、 シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ、フィリピン、オーストラリア) さらに、日 程 的・地 理 的 な 関 係 で 訪 問 できな かった会社を含め、各社 に て 自 主 的・継 続 的 に コンプライアンス教育を を対象に、同指針に関する研修を実施して周知徹底いたし 実 施 できるよう、これま ました。今後とも、同指針の徹底に努めてまいります。 でのセミナーで使用した研修資料に講義内容を録音した手作り 人材 10月から11月にかけて、営業関連業務に従事する社員全員 実施回数 サプライチェーン 先の遵守事項として位置付けておりましたが、競争法に特化 競争法基礎コース 2011/10∼2012/9 実施 製品・サービス 立ち上げ、海外子会社の社員に対する研修体制を強化して 応用コース 2010/1∼2011/6 実施 重点分野 基礎コース 2008/4∼2009/9 実施 競争法問題を必ず重要テーマとして取り上げ、社員の徹底 CSRパフォーマンス 住友電工グループとして遵法経営、企業倫理、住友事業精神 ガバナンス だ実効性ある体制を整備し、違反行為の再発を防止してまい した意識改革を図っております。 CSRマネジメント づく同業他社との接触制限ルール等を運用し、また、競争法 海外関係会社での研修の様子(米国) CDを作成し、各海外関係会社に送付しています。 また、各社における自己管理を徹底するため、監査部と連携 当社では、グローバルな贈賄防止コンプライアンス体制 の強化を目的として、2013 年 4月に贈賄防止プログラム おいて自国及び外国の公務員等に対する贈賄規制が強化 されていることを踏まえ、 「贈賄防止コンプライアンス規程」 して2008年度から実施している 「法務・契約・コンプライアン ス関連チェックシートによる自己点検」 について、2012年度調 査は、前年度の調査結果を基に会社を所管する事業本部と体制 整備につき打ち合わせを実施し、より実用的なチェックシートを 社会貢献 を導入致しました。本プログラムは、近年欧米や新興国に 環境保全 贈賄防止に対する取り組み 作成、調査を行いました。各海外関係会社のコンプライアンス 体制の更なる充実に向け、引き続き関係部門と協力して取り組 んでいきます。 SEI CSR Report 2013 26 2012年度主要目標と実績 2012年度主要目標と実績 / 2013年度主要目標 / 2013年度主要目標 住友電工グループでは、 住友電工グループでは、 CSR重点分野ごとに、 CSR重点分野ごとに、 それぞれの主管部門が年度目標を定め、 それぞれの主管部門が年度目標を定め、 その年度目標に基づいて具体的な行動計画を作成し、 その年度目標に基づいて具体的な行動計画を作成し、 主体的に取り組んでいます。 主体的に取り組んでいます。 各分野の主な取り組みについての2012年度の目標と実績、 各分野の主な取り組みについての2012年度の目標と実績、 2013年度の目標は下記のとおりです。 2013年度の目標は下記のとおりです。 今後も目標の 今後も目標の 達成に向け、 達成に向け、 PDCAに基づいた取り組みを活性化していきます。 PDCAに基づいた取り組みを活性化していきます。 なお、 なお、 2013年度から新C 2013年度から新C SR重点分野を設定したため、 SR重点分野を設定したため、 2012年度の目標・実績についても、 2012年度の目標・実績についても、 それに沿った配置にしています。 それに沿った配置にしています。 重点 重点 分野 分野 2012年度主要目標 2012年度主要目標 2012年度実績 2012年度実績 関連 関連 評価 評価 頁 頁 製品・サービス 製品・サービス △ クレームを前年度比33%減 クレームを前年度比33%減 クレームを前年度比27%減 クレームを前年度比27%減 自工程保証活動の推進継続 自工程保証活動の推進継続 (3年目) (3年目) 各部門によるテーマ実践 各部門によるテーマ実践 保証度評価定着と向上 保証度評価定着と向上 実践者養成教育実施と修了者フォロー 実践者養成教育実施と修了者フォロー 各部門によるテーマ実践 各部門によるテーマ実践 (上期122テーマ、 (上期122テーマ、 下期120テーマ) 下期120テーマ) 、実践者養成教育 、実践者養成教育 (上期 (上期 ○ 20名、 20名、 下期10名)および中国を拠点とし 下期10名)および中国を拠点とし た海外展開 た海外展開 (2地区) (2地区) を実施 を実施 ● ● ● ● ● ● サプライチェーン サプライチェーン 取引基本契約書へのCSR調達ガイドライン遵守 取引基本契約書へのCSR調達ガイドライン遵守 CSR調達ガイドラインに基づいたお取引先 CSR調達ガイドラインに基づいたお取引先 条項を追加。 条項を追加。 国内では 国内では 「住友電工グループパー 「住友電工グループパー への個別要請の継続と拡大 への個別要請の継続と拡大 トナーズミーティング」 トナーズミーティング」 にて説にて説 明。海明。海 外でも、 外でも、 ○ 2013年度主要目標 2013年度主要目標 35 △ クレームを前年度比26%減 クレームを前年度比26%減 35 34 ○ 自工程保証活動の推進継続 自工程保証活動の推進継続 (4年目) (4年目) 各部門の重要テーマで活動継続 各部門の重要テーマで活動継続 34 グローバル展開 グローバル展開 改善プロセスの改善 改善プロセスの改善 保証度向上:関所強化 保証度向上:関所強化 (計測技術) (計測技術) 、ポカヨケ 、ポカヨケ 38 ○ ● ● ● ● ● ● ● ● CSR調達ガイドラインに基づいたお取引先 CSR調達ガイドラインに基づいたお取引先 への個別要請の継続と拡大。 への個別要請の継続と拡大。 取引先モニ 取引先モニ 38 タリング実施検討 タリング実施検討 ロサンゼルス ロサンゼルス I POにて開催したサプライヤーズ I POにて開催したサプライヤーズ ミーティングや華北華東総経理会にて説明 ミーティングや華北華東総経理会にて説明 「調達関連法規」 「調達関連法規」 に 「CSR調達」 に 「CSR調達」 を統合し総合的講 を統合し総合的講 コンプライアンスを支える教育プログラム コンプライアンスを支える教育プログラム 座化するなどコンテンツを改善。 座化するなどコンテンツを改善。 海外では関係 海外では関係 の実施継続、 の実施継続、 共通調達基本ルール整備と 共通調達基本ルール整備と ○ 会社の購買外注担当者による調達部門連絡会の 会社の購買外注担当者による調達部門連絡会の 展開 展開 40 ○ コンプライアンスを支える教育プログラム コンプライアンスを支える教育プログラム の実施継続、 の実施継続、 共通調達基本ルール翻訳整 共通調達基本ルール翻訳整 40 備と展開 備と展開 中で研修会を実施。 中で研修会を実施。 共通調達基本ルールを策定 共通調達基本ルールを策定 幹部名簿を作成しその育成方針等を議論。 幹部名簿を作成しその育成方針等を議論。 グローバルH グローバルH RMポリシーの RMポリシーの 実現に向けた取り組みの推進 実現に向けた取り組みの推進 幹部層を対象に層別や評価、 幹部層を対象に層別や評価、 処遇につい 処遇につい 人材マネジメン 人材マネジメン トサイクルの推進 トサイクルの推進 て共通の制度・考え方を導入すべく、 て共通の制度・考え方を導入すべく、 外部 外部 ○ グローバル共通の人事制度検討 グローバル共通の人事制度検討 コンサルを起用し検討 コンサルを起用し検討 グローバルH グローバルH RMポリシーWe RMポリシーWe bサイbサイ トの トの グローバルHRM グローバルHRM ポリシーに関するWeb ポリシーに関するWeb 開設とコンテンツ拡充 開設とコンテンツ拡充 サイトを開設(2012年4月) サイトを開設(2012年4月) ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 人 材 人 材 SWITCH+(プラス) SWITCH+(プラス) の継続実施 の継続実施 (2年目) (2年目)労働時間の実績と申請との乖離調査を実施 労働時間の実績と申請との乖離調査を実施 業務効率化 業務効率化 ・生産性向上 ・生産性向上 タウンミーティングを11回開催 タウンミーティングを11回開催 ○ コミュニケーション促進 コミュニケーション促進 全社員を対象にス 全社員を対象にス トレスチェ トレスチェ ックを実施 ックを実施 健康増進 健康増進 ● ● 41 ○ 47 ○ ● 次世代育成 次世代育成 ● 休業災害ゼロ、 休業災害ゼロ、 不休災害10件以下、 不休災害10件以下、 軽傷1軽傷1 4件以下 4件以下 外部講師を招きワーク&ライフフォーラムを開催 外部講師を招きワーク&ライフフォーラムを開催 休業災害10件、 休業災害10件、 不休災害23件、 不休災害23件、 軽傷19件 軽傷19件 △ 重点実施項目の実施 重点実施項目の実施 KKP所内は完了し階層別教育へ移行 KKP所内は完了し階層別教育へ移行 KKPを日常活動へと定着 KKPを日常活動へと定着 作業標準に基づきリスクアセスメントを 作業標準に基づきリスクアセスメントを リスクアセスメン リスクアセスメン トの精度向上 トの精度向上 遂行(前後工程・異常処置を網羅) 遂行(前後工程・異常処置を網羅) 各種点検 各種点検 ・診断による弱点把握力の強化 ・診断による弱点把握力の強化 ○ グループ・ グループ・ グローバル安全診断は国内で グローバル安全診断は国内で 各種安全支援活動による 各種安全支援活動による 2巡目準備完了 2巡目準備完了 拠点自走力の強化 拠点自走力の強化 ● ● ● ● ● ● ● ● 全23項目のうち、 全23項目のうち、 改善(◎、 改善(◎、 ○、△○、 ) :20項 :20項 △) △ 目、横ばい 目、横ばい (▽) (0項目、 : :0項目、 悪化(悪化 : (3項目 :3項目 ▽) ▼) ▼) 環境保全 環境保全 環境監査の実施 環境監査の実施 国内9拠点実施 国内9拠点実施 海外7拠点実施 海外7拠点実施 (中国3拠点、 (中国3拠点、 インドネシ インドネシ 国内:環境事故の未然防止を主体とした 国内:環境事故の未然防止を主体とした ▽ ア4拠点) ア4拠点) 2巡めの監査を開始 2巡めの監査を開始 海外:海外: グループ会社13拠点に実施 グループ会社13拠点に実施 環境教育の充実 環境教育の充実 法規制専門教育、 法規制専門教育、 階層別環境教育、 階層別環境教育、 ECO ECO ライフ教育、 ライフ教育、 分野別教育 分野別教育 (省エネ、 (省エネ、 毒劇物 毒劇物 環境監査のチェックリスト、 環境監査のチェックリスト、 指摘事項な 指摘事項な どを教材にして、 どを教材にして、 より実践的な法遵守研 より実践的な法遵守研 管理等) 管理等) 計570名受講。 計570名受講。 ○ 修を開講 修を開講 ● ● ● ● ● ● SWITCH+ SWITCH+ (プラス) (プラス) の継続実施 の継続実施 (3年目最終) (3年目最終) 業務効率化 業務効率化 ・生産性向上 ・生産性向上 47 コミュニケーション促進 コミュニケーション促進 健康増進 健康増進 次世代育成 次世代育成 ● ● ● ● ● ● ● ● 51 △ 休業災害ゼロ、 休業災害ゼロ、 不休災害10件以下、 不休災害10件以下、 51 軽傷1軽傷1 0件以下 0件以下 50 ○ 全員参加活動の定着 全員参加活動の定着 グローバル安全診断の実施 グローバル安全診断の実施 横串活動の強化 横串活動の強化 プラン プラン ト防災活動の強化 ト防災活動の強化 50 工事管理 工事管理 ・高所作業の安全対策の実施 ・高所作業の安全対策の実施 安全GS(グローバルスタンダード)の整備と周知 安全GS(グローバルスタンダード)の整備と周知 国内外人材育成教育の継続 国内外人材育成教育の継続 安特・安特 重点管理活動の継続および強化 ・重点管理活動の継続および強化 安特指定活動を2拠点で継続フォロー 安特指定活動を2拠点で継続フォロー 「アクションECO-21 「アクションECO-21 (PhaseⅣ) (PhaseⅣ) 」 」 全23項目の目標達成 全23項目の目標達成 グローバルH グローバルH RMポリシーの RMポリシーの 実現に向けた取り組みの推進 実現に向けた取り組みの推進 人材マネジメン 人材マネジメン トサイクルの愚直な継続 トサイクルの愚直な継続 41 幹部層に対する共通の人事制度 幹部層に対する共通の人事制度 国際間転勤等に関するガイドライン 国際間転勤等に関するガイドライン ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 53 △ 「アクションECO-21 「アクションECO-21 (PhaseⅤ) (PhaseⅤ) 」 」 53 全項目の目標達成 全項目の目標達成 52 ▽ 環境監査の実施 環境監査の実施 国内:環境事故の未然防止を主体とした 国内:環境事故の未然防止を主体とした 52 2巡めの監査の展開 2巡めの監査の展開 海外:海外: グループ会社8拠点に実施 グループ会社8拠点に実施 54 ○ 環境教育の充実 環境教育の充実 従来の 従体 来系 の的 体教 系育に加えて、 的 教 育に加えて、 過去の 過去の ヒヤリ事例を用いた事例研究等も取り 54ヒヤリ事例を用いた事例研究等も取り 入れ 入れ 66 ○ 基金を通じた、 基金を通じた、 大学講座の寄付、 大学講座の寄付、 奨学金支 奨学金支 給および学術 給および学術 ・研究助成の拡充 ・研究助成の拡充 66 東北復興支援をはじめ新たなNPOとの 東北復興支援をはじめ新たなNPOとの 東日本大震災被災地支援 東日本大震災被災地支援 「東北物産展」 「東北物産展」 ▽ 連携・協力の具体化 連携・協力の具体化 マルシェを各拠点で開催 マルシェを各拠点で開催 67 ▽ 東北復 東興 北支 復援をはじめNPOとの 興 支 援をはじめNPOとの 連 携・ 連 携・ 67 協力の促進 協力の促進 社会貢献 社会貢献 ①大学講座の寄付 7講座総額94百万円 ①大学講座の寄付 7講座総額94百万円 基金を通じた、 基金を通じた、 大学講座の寄付、 大学講座の寄付、 奨学金支 奨学金支 給および学術 給および学術 ・研究助成の計画的な拡充 ・研究助成の計画的な拡充②学術 ②学術 ・研究助成 16件総額20百万円 ・研究助成 16件総額20百万円○ ③奨学金支給 96名総額約22百万円 ③奨学金支給 96名総額約22百万円 凡例 ◎ 凡例 ◎ :目標大幅達成 :目標大幅達成 (概ね150%超) (概ね150%超) ○:目標達成 ○:目標達成 (前年度より改善) (前年度より改善) ▽:目標未達 ▽:目標未達 (前年度と横ばい) (前年度と横ばい) ▼:目標未達 ▼:目標未達 (前年度より悪化) (前年度より悪化) △:目標未達 △:目標未達 27 SEI 27CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 重点分野 製 品・サービス 自動車部門 経営の基盤 家庭用 電気自動車用充電コネクタ 住友電工グループの事業 ハイブリッド車用床下パイプハーネス 防振ゴム CSRマネジメント 安全・快適・環境で未来の車社会に応える 人と車のインターフェースをテーマに、自動車内部のパワーや情報を伝送するワイヤーハーネスを中心にさまざまな製品を 提供してきました。地球環境に優しい車が求められている現在、ハイブリッド自動車や電気自動車において、より幅広い技術に 裏づけられた自動車部品が必要となってきています。今後も、”クルマと社会がつながる次世代”を見据えた新製品を次々と ガバナンス 生み出し、快適な車社会の実現に貢献していきます。 17VISIONでの戦略 総合的な自動車部品サプライヤーをめざす 戦 略 自動車市場は堅調に成長し、特に新興 コア事業としてのハーネス/コネクタ、防振ゴム事業の 国の拡大が予想される。 さらなる拡大に加え、以下を展開。 ● ハイブリッド車(HEV)/プラグイン・ 非日系シェアの拡大 ハイブリッド車(PHEV)/電気自動車 (EV)など環境対応車が増加するとと いても低燃費化技術が進展し、アイド リングストップ・システム(ISS)の拡大も ● ハーネス/コネクタ、防振ゴムシェアの拡大 新製品開発の加速 軽量化(アルミハーネス等)、モジュール化への対応 ● エレクトロニクス製品(セントラルゲートウェイ等)の拡大 ● 次世代自動車/ 環境対応車向け製品(ISS関連製品等)の投入 予想される。 製品・サービス ● 重点分野 もに、内燃機関車(ガソリン車等) にお CSRパフォーマンス 市 場 ● コストダウンの推進 ● 最適地生産の追求 ● 自働化技術の開発 サプライチェーン アルミワイヤーハーネス 社会的課題 地球環境問題の深刻化に伴う 資源・エネルギー問題 ● 低炭素社会の実現 ● サスティナブル・モビリティの構築 課題解決に資する新製品・新技術 ● 人材 ● 社会からの期待 車体軽量化による自動車の燃費向上 ⇨ アルミワイヤーハーネス ワイヤーハーネスは、自動車の電力や信号を送る配線システムです。自動車の機能増加 環境保全 に伴い、1台分のハーネスが重いものでは20kgを超えて、燃費向上に向け小型・軽量化 が求められています。住友電工グループでは、電線やコネクタなどの新規技術を開発し、 アルミワイヤーハーネスの量産化に成功しました。 現在、 トヨタ自動車(株)様のラクティス、 ヴィッツなどに採用されており、今後とも自動車の 社会貢献 燃費向上を通じて省エネルギーへの貢献を目指していきます。 SEI CSR Report 2013 28 情報通信部門 情報通信部門 多心光ファイバケーブル 多心光ファイバケーブル 光データリンク 光データリンク ブロードバンドネッ ブロードバンドネッ トワークサービス機器 トワークサービス機器 コミュニケーションを支える コミュニケーションを支える FT F THなどの光ネッ TTHなどの光ネッ トワーク構築に必要な光ファイバ・ケーブルをはじめとする通信関連製品や、 トワーク構築に必要な光ファイバ・ケーブルをはじめとする通信関連製品や、 ITS関連製品、 ITS関連製品、 アクセス系 アクセス系 ネットワーク製品など、 ネットワーク製品など、 私たちの暮らしの安心、 私たちの暮らしの安心、 安全、 安全、 快適に貢献するソリューションを提供しています。 快適に貢献するソリューションを提供しています。 今後とも、 今後とも、 革新的な技術、 革新的な技術、 製品を開発し、 製品を開発し、 提供し続けることで、 提供し続けることで、 ブロードバンドネッ ブロードバンドネッ トワークのインフラ整備に貢献していきます。 トワークのインフラ整備に貢献していきます。 17VISIONでの戦略 17VISIONでの戦略 ファイバ・光インターコネクト ファイバ・光インターコネクト ・ハイエンド伝送デバイス ・ハイエンド伝送デバイス 及び 及び 光ネッ 光ネッ トワーク トワーク ・システム市場でグローバルに競争力のある製品ベンダーをめざす ・システム市場でグローバルに競争力のある製品ベンダーをめざす 市 場 市 場 ● 戦 略 戦 略 世 界●的に通 世 界 的に通 信トラフィックが 信トラフィックが 増 加し、 増 加し、 海外展開の加速 海外展開の加速 ● 海外生産の拡大 高速・大容量通信インフラ整備の拡大 高速・大容量通信インフラ整備の拡大● 海外生産の拡大 (光ファイバの地産地消等) (光ファイバの地産地消等) と海外市場 と海外市場 への参入強化 への参入強化 (CA(C TV、 A ITS等) V、 ITS等) が予想される。 が予想される。 ● グローバル調達、 品質管理体制の構築 品質管理体制の構築 ● CATV CATV 市場も 市含 場め もた 含グ めロ たー グバ ロル ーな バ ル な グローバル調達、 ● ● コストダウンの推進と高採算製品の強化 FTTH化の拡大、 FTTH化の拡大、 ITSビジネスの伸長が ITSビジネスの伸長がコストダウンの推進と高採算製品の強化 予想される。 予想される。 ● ● 事業改革の継続・推進 ● 最適地生産の追求 ● 最適地生産の追求 事業改革の継続・推進 ● ● モノづくり力、 モノづくり力、 開発力の強化 開発力の強化 (半導体レーザ・光トランシ (半導体レーザ・光トランシ ーバ等) ーバ等) ● ● 高採算品へのシフ 高採算品へのシフ ト (低損失ファイバ等) ト (低損失ファイバ等) スマート化製品の拡充 スマート化製品の拡充 ● 海外地域別最適プロダク ● 海外地域別最適プロダク ト・ソリューションの提供 ト・ソリューションの提供 (HEM (H S、 Eテレマティ MS、テレマティ ックス等) ックス等) テレマテ テレマテ ィクスサービス ィクスサービス 社会的課題 社会的課題 ● ● 社会からの期待 社会からの期待 ● 交通渋滞による時間的ロス 交通渋滞による時間的ロス ● ● 自動車運転の環境負荷や 自動車運転の環境負荷や 交通事故の問題 交通事故の問題 ● ● 渋滞情報や最適ルートなどの 渋滞情報や最適ルートなどの 情報提供 情報提供 ● エコ、 エコ、 安全運転の支援 安全運転の支援 課題解決に資する新製品 課題解決に資する新製品 ・新技術 ・新技術 ● 渋滞予測技術 渋滞予測技術 ● 車両からの情報を解析し正確な交通情報を作成するプローブ技術 車両からの情報を解析し正確な交通情報を作成するプローブ技術 ● 燃料消費量、 ● 燃料消費量、 バッテリ消費量を最適にするエコルート算出技術 バッテリ消費量を最適にするエコルート算出技術 ● ● ⇨ テレマティクスサービス ⇨ テレマティクスサービス 近年、 近年、 交通情報の利用サービスによる効率性・利便性向上のため、 交通情報の利用サービスによる効率性・利便性向上のため、 自動車などの移動体に通信システムを 自動車などの移動体に通信システムを 組み合わせて、 組み合わせて、 リアルタイムに情報サービスを提供する高度な リアルタイムに情報サービスを提供する高度な 「テレマティクス」 「テレマティクス」 の構築が求められています。 の構築が求められています。 当社はシステム開発の期間短縮・ 当社はシステム開発の期間短縮・ コスト削減が期待できるサーバ・ コスト削減が期待できるサーバ・ スマートフォン向けエンジン スマートフォン向けエンジン (地図描画、 (地図描画、 プローブ、 プローブ、 経路探索エンジン等、 経路探索エンジン等、 機能別にラインナップ) 機能別にラインナップ) や交通情報・地図のA や交通情報・地図のA SPサービス、 SPサービス、 VICS配信サー VICS配信サー ビスなどを提供することでカーメーカや交通情報サービス事業者向けのテレマティクスシステム構築に寄与 ビスなどを提供することでカーメーカや交通情報サービス事業者向けのテレマティクスシステム構築に寄与 するとともに、 するとともに、 運送事業者、 運送事業者、 物流事業者向け配送管理システムや動態管理システムの提供等、 物流事業者向け配送管理システムや動態管理システムの提供等、 さまざまな さまざまな ニーズに応えていきます。 ニーズに応えていきます。 29 SEI 29CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 エレクトロニクス部門 経営の基盤 極細同軸ハーネス 住友電工グループの事業 FPC(フレキシブルプリント回路) スミチューブ® CSRマネジメント エレクトロニクスの高機能化・高性能化を支える 小型、軽量化や高機能・高性能など、ますます進化し続けるエレクトロニクス分野。そのニーズに応えるため、時代をリードする 素材・配線材料・部品を次々に開発し、幅広い製品のラインアップを実現しています。ブルーレイディスクや家庭用ゲーム機、 携帯電話などくらしの身近な機器に住友電工の最先端技術が活かされています。 ガバナンス 17VISIONでの戦略 高機能配線材料と高機能部材のトップサプライヤーをめざす 市 場 携帯電話を中心に民生機器市場は堅調 グローバル製販体制の強化 に推移し、自動車市場も継続して成長 ● が予想される。 ● CSRパフォーマンス ● 戦 略 スペックインセンターの設立等による顧客ニーズの多様化 への対応、生産対応のフレキシビリティ確保 製品のモジュール化の進展、コモディ 新製品開発の強化 ティ化の加速、顧客ニーズの多様化等 ● スマートフォン・タブレット用FPC、高速ハーネス、車載 タブリードなど、コア技術の融合による新製品に注力 がいっそう進むと予想される。 ● キーデバイス製品の開発加速 重点分野 顧客・事業領域の拡大 システム・ユニット・モジュールへの展開、ソリューション 提案の強化 ● ユーザ拡大戦略の加速 製品・サービス ● サプライチェーン 大口径窒化ガリウム(GaN)基板 社会的課題 社会からの期待 省エネ機器普及 新興国における経済発展に伴う電力不足 ● CO2 排出量削減 ● ● 地球温暖化防止 課題解決に資する新製品・新技術 ● GaN基板製造コスト圧縮による、長寿命で発光効率の高い、高輝度発光 ダイオード (LED)照明の低価格化に伴う普及、CO2 排出量削減への寄与 人材 先進国における脱原発に伴う電力供給不足 ● ● ⇨ 大口径GaN基板、薄膜GaN基板 高輝度発光ダイオード (LED)照明は、長寿命で発光効率が高く、省エネやCO2 排出量削減など環境 環境保全 負荷低減に大きな期待が寄せられていますが、高価格であることがその普及を妨げてきました。低価格 の高輝度LEDを供給するためには、その中核部品の一つであるGaN基板の製造コストを圧縮すること が必要です。 当社は、 2010年に世界で初めて白色LED用6インチGaN基板の開発に成功しました。また、フランス のS.O.I. TEC Silicon On Insulator Technologies S.A.(Soitec )社と共同開発を進める中で、 社会貢献 2012年には、4インチならびに6インチの薄膜GaN基板の製造に成功しています。2013年2月には、 同社とライセンス契約を締結し、当社は、Soitec社の所有するSmart Cut技術を活用した薄膜GaN 基板を、高輝度発光ダイオード (LED)照明用途に販売していきます。 SEI CSR Report 2013 30 環境エネルギー部門 環境エネルギー部門 銅荒引線 銅荒引線 高圧電力ケーブル 高圧電力ケーブル 超極細巻線 超極細巻線 エネルギーの安定供給を支える エネルギーの安定供給を支える 創業以来、 創業以来、 電力安定供給のキーテクノロジーである電線・ケーブルの技術開発に取り組んできました。 電力安定供給のキーテクノロジーである電線・ケーブルの技術開発に取り組んできました。 今後は、 今後は、 再生可能エネ 再生可能エネ ルギーやスマートグリ ルギーやスマートグリ ッド関連での新規事業創出に注力し、 ッド関連での新規事業創出に注力し、 高機能・高品質な環境・ 高機能・高品質な環境・ エネルギー製品およびシステムをグローバル エネルギー製品およびシステムをグローバル に提供することで、 に提供することで、 社会インフラの高度化に貢献していきます。 社会インフラの高度化に貢献していきます。 17VISIONでの戦略 17VISIONでの戦略 高機能・高品質な環境エネルギー製品・ 高機能・高品質な環境エネルギー製品・ システムをグローバルに提供し、 システムをグローバルに提供し、 社会インフラの高度化に貢献する 社会インフラの高度化に貢献する 市 場 市 場 ● 戦 略 戦 略 電力インフラの高度化、 電力インフラの高度化、 省エネ・需要 省エネ・需要次世代エネルギーシステム関連製品の開発強化 次世代エネルギーシステム関連製品の開発強化 ● ● 融合領域の主要部分となる再生可能エネルギーや蓄電 抑制などに対応した新しいエネルギー 抑制などに対応した新しいエネルギー● 融合領域の主要部分となる再生可能エネルギーや蓄電 池、超電導などの次世代エネルギーシステム関連製品の システム関連市場が国内外ともに拡大 システム関連市場が国内外ともに拡大 池、超電導などの次世代エネルギーシステム関連製品の 開発・開発 事業化の加速 ・事業化の加速 ・テイクオフ ・テイクオフ すると予想される。 すると予想される。 ● ソリューション提案力の強化 ● 新興国を中心に、 新興国を中心に、 インフラ需要が拡大 インフラ需要が拡大ソリューション提案力の強化 ● 新しい社会インフラ、 ● 新しい社会インフラ、 電力インフラに対するソリューション 電力インフラに対するソリューション ビジネスを強化 ビジネスを強化 すると予想される。 すると予想される。 グローバル供給体制の強化 グローバル供給体制の強化 ● ● 銅/アルミの供給をはじめグローバルに生産・販売体制を 銅/アルミの供給をはじめグローバルに生産・販売体制を 拡充 拡充 超電導ケーブル 超電導ケーブル 社会的課題 社会的課題 ● ● ● 先進国における脱原発に伴う 先進国における脱原発に伴う 電力供給力不足 電力供給力不足 社会からの期待 社会からの期待 課題解決に資する新製品 課題解決に資する新製品 ・新技術 ・新技術 ● ● 再生可能エネルギーの開発と利用促進 再生可能エネルギーの開発と利用促進 ● ● 効率的で最適な送配電ネッ ● 送電ロスの少ない電力ケーブル 効率的で最適な送配電ネッ トワークの構築 トワークの構築 ● 送電ロスの少ない電力ケーブル ● 新興国における経済発展に伴う電力不足 新興国における経済発展に伴う電力不足 ● ● 集光型太陽光発電 ● レドックスフロー電池 ● レドックスフロー電池 集光型太陽光発電 ⇨ 超電導ケーブル ⇨ 超電導ケーブル 発電所で作られた電気は、 発電所で作られた電気は、 銅を導体としたケーブルを通って工場や家庭に届けられますが、 銅を導体としたケーブルを通って工場や家庭に届けられますが、 その間に約5%の その間に約5%の 電気が失われています。 電気が失われています。 これは主に電気抵抗によるものです。 これは主に電気抵抗によるものです。 超電導線を用いた超電導ケーブルは電気抵抗がゼロのため、 超電導線を用いた超電導ケーブルは電気抵抗がゼロのため、 無駄なく 無駄なく 電気を運ぶことができます。 電気を運ぶことができます。 日本国内のすべての地中ケーブルを超電導に置き換えた場合、 日本国内のすべての地中ケーブルを超電導に置き換えた場合、 年間400万tの 年間400万tの CO2 が削減できるとの試算もあります。 CO2 が削減できるとの試算もあります。 また、 また、 再生可能エネルギー社会での送電システムは、 再生可能エネルギー社会での送電システムは、 原理的に送電電圧が低く遠隔地にある場合が多いため、 原理的に送電電圧が低く遠隔地にある場合が多いため、 最大の課題は 最大の課題は 「集電・送電・配電用の低電圧、 「集電・送電・配電用の低電圧、 大電流、 大電流、 低損失の電力ケーブルの実現」 低損失の電力ケーブルの実現」 です。 です。 電気抵抗ゼロの 電気抵抗ゼロの 超電導は、 超電導は、 その解決にも貢献することが期待されています。 その解決にも貢献することが期待されています。 31 SEI 31CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 産業素材部門 経営の基盤 住友電工グループの事業 超硬工具 イゲタロイ® 焼結機械部品 PC鋼線 CSRマネジメント 幅広い技術を産業社会の発展に活かす 電線・ケーブルの伸線技術を基盤にした素材開発力を活かし、土木建築に大きく寄与するPC鋼材、スチールコードなどの 特殊金属線などの特徴ある製品を生み出してきました。また、自動車や家電製品に使用される焼結部品、 “究極の素材”合成 ダイヤモンドなどの独自の優れた素材を世の中に送り出してきました。これらの高機能な産業素材を用いた製品が、さまざまな ガバナンス 産業の根幹を支え、広く社会の発展に貢献しています。 17VISIONでの戦略 市 場 ● ● 戦 略 自動車市場は堅調に成長すると予想さ コア技術の強化・革新 れる。 ● 製品の構造変化(自動車EV化等)への対応力強化 新興国を中心に、インフラ需要が拡大 ● コア技術の強化と加工技術等の向上 すると予想される。 ● 医療ほか新分野への挑戦 レアメタルの調達難・価格高騰が深刻 原料調達の強化 化すると予想される。 ● 重点分野 ● CSRパフォーマンス 鉄・レアメタルを原料として世界トップクラスの材料技術を活かし、 産業の根幹を支える高性能・高機能製品をグローバルに供給する グローバル調達とリサイクルの推進 海外展開の加速 海外生産の拡大と海外市場への参入強化 ● グローバル販売・開発体制の構築 製品・サービス ● サプライチェーン 高効率タングステンリサイクル技術 社会的課題 社会からの期待 希少金属資源の枯渇 ● 新しい技術による希少金属資源のリサイクル ● 工程における環境負荷の発生 ● 高効率かつ省エネルギーな技術 ● 紛争鉱物を背景とした人権問題等 ● 紛争鉱物への対応 ● 高純度かつ効率的なリサイクル技術の確立 人材 ● 課題解決に資する新製品・新技術 ⇨ 高効率タングステンリサイクル技術 住友電工グループでは、希少金属の一種であるタングステンを主原料に、超硬工具を 環境保全 生産しています。この超硬工具は、国内販売量の全量を自社内でリサイクルできる体制が 整っています。国内で原材料を確保することにより、超硬工具の価格安定および供給安定 につながる意義は大きくなっています。また、高効率かつ省エネルギーのリサイクル技術 の確立により環境負荷の低減が進んだほか、鉱石精錬と同等の品質のタングステンを取り 社会貢献 出すことが可能となりました。 SEI CSR Report 2013 32 研研 究究開開発発 未来を見据えた研究開発で、 未来を見据えた研究開発で、 革新的な技術 革新的な技術 ・製品を創造 ・製品を創造 テクノロジーこそ テクノロジーこそ 「未来に向けたエンジン」 「未来に向けたエンジン」 であり、 であり、 成長の源泉であると考えています。銅事業を起源に持ち、 成長の源泉であると考えています。銅事業を起源に持ち、 さまざまな さまざまな 技術ベースを発達させてきました。 技術ベースを発達させてきました。 これからも、 これからも、 未来の社会ニーズを考えた上で、 未来の社会ニーズを考えた上で、 新たな技術・製品を生み出すことを指向するとともに、 新たな技術・製品を生み出すことを指向するとともに、 事業化のフェーズに 事業化のフェーズに おいては変化の時代に対応した、 おいては変化の時代に対応した、 スピーディな事業化を一層推進します。 スピーディな事業化を一層推進します。 次世代を担う研究開発テーマ 次世代を担う研究開発テーマ (億円)(億円) 研究開発費 研究開発費 現領域に加え、 現領域に加え、 融合融合 ・新規領域への ・新規領域への 投入を継続 投入を継続 1,2001,200 943 943 12VISION 12VISION 年平均 年平均 866 866 900 900 17VISION 17VISION 年平均 年平均 900 900 790 790 730 730 647 647 計 約 計 4,000 約 4,000 億円億円 12VISION 12VISION 600 600 (約 800 (約 800 億円/年) 億円/年) 300 300 計 計 億円 億円 17VISION 17VISION 4,500 4,500 33 SEI 33CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 (900 (900 億円/年) 億円/年) 0 0 08年 08年 09年 09年 10年 10年 11年 11年 12年 12年 (年度)(年度) 17年 17年 ※12VISION: ※12VISION: 2008年度∼2 2008年度∼2 012年度までの中期経営計画 012年度までの中期経営計画 ※17VISION:2013年度∼2017年度までの中期経営計画 ※17VISION:2013年度∼2017年度までの中期経営計画 製 品 品 質・製 品安全 経営の基盤 ものの問題点を改善していくためのチェックリストも整備し QR−1運動の展開 て活用開始しました。 品質と信頼の向上を目指し 1975年から全社運動を推進しています 発生防止・流出防止の状態 1級 お客さまとの企業間取引が大半である住友電工グループ 2級 通常の作業では発生や流出がしない状態。 3級 不具合の発生や流出の可能性がある状態。 4級 不具合の発生や流出を防止できない状態。 品質重視の経営理念に立脚した 「信頼性向上活動」 を1975年 から全社活動としてスタートし、その時々の状況に対応した 重点課題を設定して活動を推進してきました。2002年度か らは「お客さま視点でクオリティを 例:良否の判断が明確で、判断の仕方や、 作業方法が標準化され守られている。 例:作業者のカンやコツに頼る部分が残っていたり、 何らかの異常発生時に防止できない。 CSRマネジメント 高め、品質リスクを未然防止すると 住友電工グループの事業 例:自動化され、誤動作もなく、異常を検知すると止まる。 にとって、何よりも品質のさらなるレベルアップがCS (顧客 満足)向上につながると考えています。そのため顧客重視・ ポカヨケ*が十分で不具合の発生や流出が防止された状態。 例:作業が標準化されていない(守れない)、設備の精度が不十分、など。 ともに、競争に打ち勝つ品質・信頼 性(Quality & Reliability)体質を 確立すること」 をねらいとしたQR−1 QR:Quality & Reliability (品質と信頼性) 保証度評価も導入し、 国内だけでなくグローバルにも展開しました 1級 2級 3級 4級 S S 2級 S A B C 3級 A B C D 4級 A C D E 1級 A 保証度の向上 A ガバナンス クレームゼロを目指す 「自工程保証活動」 発生防止ランク 運動を開始しました。 流出防止ランク QR−1運動ロゴマーク 「実践者養成教育」の修了者も累計98名※となり、またこ 程保証活動」 を推進してきました。工程単位で「不良を作ら ない、流さない」 という基本に立ち返り、さまざまな製品形態 の各工場で、良品条件の確立と良否判断基準の明確化に取り れら修了者が自分の職場で自工程保証活動の中核者として CSRパフォーマンス 2010年度から3年間、 QR−1運動フェーズⅣとして、 「自工 活躍できるように、教育終了後のフォローを行っています。 2013年度からのフェーズⅤの2年間も、この自工程保証 活動をグローバルに継続していきます。 ※ 品質管理教育の修了者数3,370名に含みます。 組みました。 重点分野 一人ひとりの意識を高める活動 工程 作らない 工程 良品 流さない 作らない 良品 良品 検査 出荷 流さない 製品・サービス QR−1フェーズⅣ 横断幕 経営トップの現場巡回や部門・個人の表彰を通じ 意識の共有・向上を図っています 当社グループの従業員の一人ひとりが経営トップの品質 サプライチェーン についての考え方を理解し、品質に対する意識を高めていく ように努めています。そのため、全社品質大会の開催(2012 各部門は推進体制を整備し重要テーマに取り組み、品質 年5月30日、2012年11月6日)、品 質 横 断 幕 の 掲 示、毎 年 管理部も現地に出向いて活動を支援しました。また、各部門 11月の品質月間には各地区で幟やポスターを掲示、また、 の活動推進者を養成する 「実践者養成教育」の開催や、先行 半期毎の期初(4月、10月)に社内報や構内放送等を通じて 部門との交流会開催、活動事例集の発行などを通じて活性 社長メッセージを発信、経営トップによる現場巡回を行い、 化を図りました。 品質意識の向上につなげています。さらに、品質表彰制度を 活動系の指標として、自工程保証度の概念も導入し、より 設けて、他部門の模範となるような活動を実施した部門の 定量的な推進を展開しました。自工程保証度とは、保証すべ 表彰や、年間を通じて のぼり により、自工程で保証できる度数をS∼Eで表すものです。 し、優秀作品には全社 テーマには、慢性的な工程内不良も多く取り上げ、製品 品質大会の場で個人 設計や生産技術に遡って「発生源対策」 を推進するとともに、 表彰も行い活性化を グローバル拠点への展開も行いました。活動プロセスその 図っています。 社会貢献 スターや標 語を募 集 環境保全 掲 示する品 質 強 化ポ 流出防止の観点からそれぞれ4段階で評価し、その組合せ 2012年11月 全社品質大会の模様 用語 *ポカヨケ 解説 作業者のミスを防止する/発見し警告する仕組み、製品に 不具合があれば検知し次の作業を始めない仕組み 人材 き品質項目(例えば製品寸法)について不良の発生防止と SEI CSR Report 2013 34 「品質管理教育」の強化 作成、マザー会社と連携した監査活動方法検討等の準備段階 を経て、2012 年度には新たに重点部門2拠点(いずれも グローバルに累計3,370名が 品質管理教育を修了しました 中国)の監査を実施しました。 体系的な品質管理に対するお客さまの要求はこれまで以上 住友電工グループでは、製品・サービスの品質をより高い レベルに向上・安定させるためには、一人ひとりの業務品質の レベルを上げることが必要であるとの考え方に立ち、 「SE Iユニ バーシティ」 による社員教育を実施しています。毎年、年度初 めに年間教育計画を立案して、全員対象の階層別教育、所属 部門や役職に応じた機能別・役職別教育、知識習得のための に高まっており、監査から得られた各拠点共通の傾向や弱点 も念頭において、当社グループが目指すべき品質管理体系の 姿を示す 「SE Iグループ品質管理基準」 を2012年度末に制定 しました。2013年度以降は、このSE Iグループ品質管理基準 を国内外の拠点に展開しながら、グローバル品質監査でその 実施状況を確認していくことで、定着を図っていきます。 ニーズ別教育等を実施しています。 CSR VOICE 実践型指名教育のMKP*やGKP*のなかにも品質管理教育 品質監査を着実に進めていきます を多く取り込み、階層別 ( 全員 ) 教育・管理監督者の役職別 品質管理部 主幹 教育等を強化して 「品質第一」の文化醸成を進めています。 京極 毅 さらに、各部門の要請に対応し、 QC管理ツールの活用方法 監査を行うグループのリーダーとして、 や、 「真 因 追 究 力 の 向 上」をねらい、当 該 部 門 へ 出 向 いて 国内の監査を中心に進めてきました。事業 部門が独自に構築してきた品質保証体制に 「出前教育」を実施しています。また、海外の人材教育では 対して、当社グループとして共通の視点から キーパーソン研究会や中国地 監査をしますので、その必要性をなかなか 区人材育成委員会品質管理部 理解してもらえない事もありました。しかし 監査を行ってみると、自部門では気付かない弱点も見出せます。これ 会でモデル交流会や自工程保 を積極的に体質改善に取り組んで、成果を出した部門が出てきたの 証活動教育を行っています。 は嬉しく、 かつ頼もしく感じました。今後も着実に監査を進めて、当社 各品質管理教育の修了者は グループの品質保証体制を強化していきたいと思います。 海外含めて2012年度までの 累計で3,370名になりました。 2013年3月 中国人材育成委員会・品質管理部会 品質活動の成果 グローバル品質監査の実施 クレーム撲滅への努力を 愚直に続けます 2012年度までに国内43拠点、 海外2拠点の監査を終了しました 品質活動を継続する中で、クレーム件数は年々減少して 当社グループの事業活動は、原則として事業本部内の各 きています。クレーム件数については、 2007年度から海外 事業部および関係会社で自己完結する 「事業本部制」 を採用 関係会社も含めたグローバルな指標管理を開始しましたが、 しており、品質についても、全ての事業部門に品質保証部門 2007年度対比でクレーム件数は約4割に低減しています。 を設け、所管製品の品質を保証しています。 しかしながら、クレーム撲滅までには、まだまだ多くの改善 品質管理部では、各部門の品質活動状況をお客さまの 課題があります。 視点で評価し、品質管理活動や品質管理の仕組みの弱点を クレーム件数推移(2007年度を100とした指数) 補強することを目的に、各事業本部の重要拠点に対して 「グロ 100 ーバル品質監査」 を計画的に進めています。市場や生産拠点 80 のグローバル化に伴い、海外拠点での品質管理強化も重要 90 100 67 70 54 60 50 50 49 36 40 な課題となっていることから、グローバル品質監査では、マネ 30 0 ジメント、設計、製造、マザー機能の観点から、組織の弱みを 明確にして体質改善活動の契機にするとともに、弱点部分に 35 2007 2008 2009 2010 2011 2012 (年度) (注) 集計範囲は住友電工および国内外製造関係会社(住友電装グループ含む)。 対する協業支援を行っています。 当社グループの品質体質については、お客さまからもさま 2010年度から本格的に開始したグローバル品質監査は ざまな観点からの評価をいただいており、それを次年度の 国内の主要拠点を一巡して、2012年度には第2ラウンドに 活動に反映させていますが、市場の要求品質がますます厳し 入り、累計で43拠点を監査しました。繰り返し監査を行うこ くなっているだけに、引き続き 「自工程保証活動」 「グローバル とで、継続的な体質改善を促進していきます。海外のグロー 品質監査」 「品質管理教育強化」 を重点3本柱として、クレーム バル品質監査については、中国語・英語の監査チェックシート 撲滅への努力を愚直に継続していきます。 用語 *MKP 解説 モノづくりのキーパーソン(エンジニア)育成を目指す SEI CSR Report 2013 実践型研修「モノづくり革新プロ・実践道場」の略称 *GKP 工場の改善活動のキーパーソン育成を目指す 実践型研修「現場改善プロ・実践道場」の略称 経営の基盤 製品含有化学物質管理 製品安全(PL) JISガイドラインに準拠した 独自のガイドラインで適正な管理を行っています 設計段階での安全性を追及するため 実践的な研修と自主点検でレベル向上に取り組んでいます 当社グループでは、 「顧客の要望に応え、最も優れた製品・ 製品の環境負荷低減、コンプライアンス向上を目指し、調達、 サービスを提供します」、 「社会的責任を自覚し、よりよい 設計、製造、品質保証など各フェーズにおいて実施すべき 社会、環境づくりに貢献します」 という経営理念のもと、製品 項目について、 J I S Z7201 「製品含有化学物質管理−原則 の安全性を高める活動に取り組んでいます。 及び 指 針」に準 拠した「SEI製 品 含 有 化 学 物 質 管 理ガイド 市場に出される製品は、その開発、設計段階で安全性を ライン」を制定、運用し(注)、製品中に含まれる化学物質の 徹底的に検討することを基本と考えた製品安全活動に取り 適正な管理に努めています。 組みます。 住友電工グループの事業 住友電工グループでは、当社グループおよびお客さまの CSRマネジメント また、各フェーズを通じて管 理すべき化 学 物 質 の 基 準 「含有化学物質基準」を制定し、これに基づいた「SE I購入品 《 製品安全に関する研修 》 (注)の運用、 また設計・開発段階 グリーン品質ガイドライン」 製品安全に関しては、製造物責任法(PL法)および改正 における製品アセスメントへの適用などにより、製品に水銀 消費生活用製品安全法(改正消安法)に関する専門研修を、 やカドミウムといった環境負荷の大きい有害化学物質が含ま 品 質 管 理 部と法 務 部 が 連 携して 年 1 回 実 施して います。 企業が確保すべき安全基準は、予見可能な誤使用も想定 さらに製品含有化学物質管理委員会を設置して当社グル して設定すべきとの考えに立脚して安全性確保に努めてい ープ内連携強化に努めています。 ます。最近の事例を交えて法規制の理解を深めるとともに、 ガバナンス れることのないよう努めています。 製品安全レビューや警告表示等の製品の安全性確保、製品 安全情報の収集、事故発生時の対応等について、全部門 CSRパフォーマンス 対象に実践的な研修を実施しています。 《 製品安全に関する自主点検 》 当社グループの製品安全活動の一環として、各部門・各社 で2年に一回、当社グループ統一のチェック項目に対する 重点分野 自 主 点 検 により、製 品 安 全リスクを 洗 い 出して い ま す。 (注) 各事業部および関係会社ごとに製品の種類やお客さまからの要求が大きく異なるため、 各部門でそれぞれの状況に応じたガイドライン、含有化学物質基準の運用を行っています。 2012 年 度 は、近 年 の グロー バ ル 化 の 進 展に伴 い、関 係 製品・サービス 会社に対する情報展開と支援や指導を行うセンター機能を チェック項目に追加しました。点検結果に基づき、自主的に 各国規制への対応 必要な対策の検討・実施により、製品安全対策推進体制の 向上に取り組んでいます。 サプライチェーン 年々強化される各国規制に 迅速に対応しています 当 社 グ ル ー プ は、 EUのRoHS指 令*やELV指 令*で 規 制 対 象となっている物質の代替を進め、お客さまからの規制 人材 物質の非含有要求に対応しています。なお、 RoHS指令改正 により貼付が義務化されたCEマークについても、本格施行 前に対象製品の洗い出しを完了させ、法的要求に則った対応 を進めています。 環境保全 一方、 REACH規則*については、順次本登録の準備を進め ており、 2012年にはGaAs (ガリウムヒ素)の登録を完了しま した。また、製品中に含まれるSVHC*についての情報伝達 など、 REACH規則への確実な対応に努めています。 社会貢献 また、年々強化される各国規制への迅速な対応を図る ため、欧州、中国を中心に各国規制情報の収集および当社 グループ内での共有化に日々努めています。 用語 *RoHS指令 解説 Restriction of the use of certain Hazardous Substancesの 略。 電子・電気機器への特定有害物質の使用制限についてのEU指令 *ELV指令 End-of Life Vehiclesの略。廃棄自動車が環境に与える負荷を低減するため、 自動車への鉛等有害4重金属の使用制限についてのEU指令 SEI CSR Report 2013 36 物流品質・事務品質 物流品質・事務品質 事務品質向上に向けた取り組み 事務品質向上に向けた取り組み 物流品質の向上 物流品質の向上 運送会社と一丸となって 運送会社と一丸となって 輸送事故撲滅と物流品質向上に取り組んでいます 輸送事故撲滅と物流品質向上に取り組んでいます 改善推進の人脈づくり 改善推進の人脈づくり ・情報共有促進のための ・情報共有促進のための タウンミーティングを新たに開始しました タウンミーティングを新たに開始しました 当社グループでは 「モノづくり品質と事務品質は事業遂行 「モノづくり品質と事務品質は事業遂行 住友電工グループでは輸送を委託している運送会社と 住友電工グループでは輸送を委託している運送会社と 当社グループでは 一丸となって、 一丸となって、 物流品質の向上と輸送事故の撲滅に取り組ん 物流品質の向上と輸送事故の撲滅に取り組ん 上の車の両輪」 上の車の両輪」 と位置づけ、 と位置づけ、 「重大事務ミスゼロ」 「重大事務ミスゼロ」 と 「業務効率 と 「業務効率 でいます。 でいます。 向上」 向上」 を目的とした事務品質向上活動にも注力しています。 を目的とした事務品質向上活動にも注力しています。 2012年度は、 2012年度は、 貨物の荷台への固定方法に起因する貨物 貨物の荷台への固定方法に起因する貨物 具体的には、 具体的には、 ①規程・ ①規程・ ビジネスルール ビジネスルール (BR) (B ・執務書等の整備 R) ・執務書等の整備 と定期的な見直し点検、 ②事務ミスの撲滅を目指した再発防 ②事務ミスの撲滅を目指した再発防 破損が5件減少した一方、 破損が5件減少した一方、 フォークリフ フォークリフ ト作業での貨物損傷が ト作業での貨物損傷が と定期的な見直し点検、 5件増加した等があり、 5件増加した等があり、 全体の輸送事故発生件数は昨年度比 全体の輸送事故発生件数は昨年度比 止対策の徹底や 止対策の徹底や 「ヒヤリ 「ヒヤリ ・ハッ ・ トメモ」 ハットメモ」 の活用などによる未然防 の活用などによる未然防 2件の増加となりました。 2件の増加となりました。 止、③事務改善による業務効率の向上、 止、③事務改善による業務効率の向上、 に取り組んでいます。 に取り組んでいます。 2012年度からは、 各組織の活動推進担当と全社事務局 各組織の活動推進担当と全社事務局 また昨年度は、 また昨年度は、 物流品質向上と環境対策の一環として、 物流品質向上と環境対策の一環として、 2012年度からは、 メンバーが地区ごとに集うタウンミーティングを新たに開始 主力運送会社のほぼ全ての車両に 主力運送会社のほぼ全ての車両に 「オイル漏れ応急対策 「オイル漏れ応急対策 メンバーが地区ごとに集うタウンミーティングを新たに開始 し、改善推進の人脈作り ・情報共有を促進することにより、 ・情報共有を促進することにより、 機 材」 機を装 材」を装 備し、 備し、 「フォークリフト基 「フォークリフト基 本 運本 転運 操転 作操 競作 技競 会」 技の 会」の し、改善推進の人脈作り 場を利用してトラック運転手のための 場を利用してトラック運転手のための 「オイル漏れ応急対策 「オイル漏れ応急対策 事務品質向上活動の更なる活性化を図っています。 事務品質向上活動の更なる活性化を図っています。 講習会」 講習会」 を実施しました。 を実施しました。 万一のオイル漏れ発生時に迅速に 万一のオイル漏れ発生時に迅速に 汚染を最小限に食い止めるための対策です。 汚染を最小限に食い止めるための対策です。 今後も、 今後も、 運送会社の運転手を対象にした 運送会社の運転手を対象にした 「フォークリフト 「フォークリフト 基本運転操作競技会」 基本運転操作競技会」 の開催を継続すると共に、 の開催を継続すると共に、 フォーク フォーク リフト作業での事故発生要因を分析し適切な対策を取ること リフト作業での事故発生要因を分析し適切な対策を取ること で事で事 故 の故 撲の 滅に努めていくなど、 撲 滅に努めていくなど、 輸 送輸 事送 故事 の故 撲の 滅と物 撲 滅と物 流 流 品質の向上への地道な努力を続けていきます。 品質の向上への地道な努力を続けていきます。 輸送中の製品事故件数の推移 輸送中の製品事故件数の推移 (件) (件) 70 70 60 60 50 50 40 40 30 30 20 20 10 10 0 0 フォークリフ フォークリフ ト以外による事故 ト以外による事故 61 61 39 フォークリフ フォークリフ トによる損傷 トによる損傷 39 36 17 22 22 36 36 19 17 25 19 25 12 12 13 13 38 36 22 14 22 14 大阪本社でのタウンミーティング 大阪本社でのタウンミーティング 38 19 19 19 さらに、 さらに、 2011年度より開始した 2011年度より開始した 「事務品質向上 「事務品質向上 組織評価」 組織評価」 19 は、2012年度以降も継続して評価を行うことで経年変化を は、2012年度以降も継続して評価を行うことで経年変化を 2008 2008 2009 2009 2010 2010 2011 2011 2012 2012 (年度) (年度) 確認し、 確認し、 活動成果の把握にも努めています。 活動成果の把握にも努めています。 集計範囲:大阪製作所、 集計範囲:大阪製作所、 伊丹製作所、 伊丹製作所、 横浜製作所+関係会社1 横浜製作所+関係会社1 0社及びA 0社及びA Sブレーキシステムズ Sブレーキシステムズ (株) (株) 営業部門でのC 営業部門でのC S向上に向けた取り組み S向上に向けた取り組み 営業担当者の360度調査を実施し 営業担当者の360度調査を実施し 強化を図っています 強化を図っています 当社グループの事業は、 当社グループの事業は、 ほとんどが企業間取引であり、 ほとんどが企業間取引であり、 日 常日 の常 営の 業営 活業 動活 等を通じてお 動 等を通じてお 客 さま 客(企 さま(企 業)のご 業)のご 意 見意 や見 や ご要望を的確に把握し、 ご要望を的確に把握し、 製品およびサービスの品質をさら 製品およびサービスの品質をさら 12月に開催された四日市での 12月に開催された四日市での 「フォークリフ 「フォークリフ ト競技会」 ト競技会」 にレベルアップすることがC にレベルアップすることがC S (顧客満足) S (顧客満足) 向上に直結すると 向上に直結すると 考えています。 考えています。 こうしたことから、 こうしたことから、 営業担当者を対象とした3 営業担当者を対象とした3 60度調査を 60度調査を 2002 2年度から実施しています。 002年度から実施しています。 具体的には、 具体的には、 本人と上司、 本人と上司、 および本人が担当するお客さま および本人が担当するお客さま (数社) (数社) に対してアンケート に対してアンケート を行い本人の営業力を測定・診断します。 を行い本人の営業力を測定・診断します。 診断結果は本人と 診断結果は本人と 上司へフィードバックし、 上司へフィードバックし、 本人の営業力強化を促すとともに、 本人の営業力強化を促すとともに、 全体状況を参考にして教育・指導方法の見直しを行うことで 全体状況を参考にして教育・指導方法の見直しを行うことで 「オイル漏れ応急対策講習会」 「オイル漏れ応急対策講習会」 の模様の模様 37 SEI 37CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 営業部門の強化を図り、 営業部門の強化を図り、 CS向上に活かしています。 CS向上に活かしています。 *REACH規則 *REACH規則 *SVHC *SVHC 用語 用語 Registration, Registration, Evaluation, Evaluation, Authorization Authorization and Restriction and Restriction of Chemicalsの略。 of Chemicalsの略。 Substances Substances of Very ofHigh VeryConcernの略。 High Concernの略。 解説 解説 人の健康や環境の保護を目的とする化学物質に関するEU規則 人の健康や環境の保護を目的とする化学物質に関するEU規則 有害である懸念が高いとしてEUが指定した化学物質 有害である懸念が高いとしてEUが指定した化学物質 重点分野 サプライチェーン サプライチェーン 経営の基盤 調達基本方針 調達基本方針を主要なお取引先とも共有し ご理解とご協力をお願いしています 以来、 2013年3月で192号に達しており、グループ全体で 422名に配信しています。 海外においては、資材部の国際調達拠点 (IPO:Inter- 住友電工グループでは、調達を「事業活動の基盤を支え 住友電工グループ経営理念に則った「調達基本方針」を制定 しました。この調達基本方針は、グループ会社はもちろんの national Procurement Office)が中心となり、エリア単位 住友電工グループの事業 る業務」と位置づけており、2006年5月に住友事業精神と で調達部門連絡会を開催しています。今後、この調達部門 連 絡 会でグ ル ープ 全 体 の 調 達 施 策 の 展 開や担 当 者 へ の 研修を通じた調達基本方針の徹底を図っていきます。 こと、主要なお取引先に配布して、当社グループの調達活動 に対するご理解とご協力をお願いしています。 また2006年11月には、調達基本方針に基づいた具体的な CSRマネジメント 執務のための「調達行動指針」を制定し業務を行っています。 調達基本方針 1.創造的かつグローバルな企業活動に資する 調達活動の推進 ガバナンス お客様の要望に応え優れた製品・サービスを提供する企業 活動こそ私どもの社会貢献の原点であることを踏まえ、その 源となる 「創造的かつグローバルに展開する企業活動」 を継続的 に支える調達活動を推進します。 海外調達部門連絡会 CSR調達への取り組み 2.公平・公正な調達活動の推進 3.コンプライアンスに立脚した調達活動の推進 お取引先様にも協力を頂き、関連する法令の遵守はもとより 社会的な規範も踏まえた調達活動を推進します。 取引基本契約書にガイドライン遵守を明記し お取引先にも推進をお願いしています 昨今、 CSRへの要請が高まるなか、調達活動におけるCSR への取り組みをさらに推進するためには、お取引先の協力 4.お取引先様との相互信頼と連携に基づく 調達活動の推進 が不可欠であることから、住友電工グループ経営理念や 経営理念の実現には、お取引先様との強固な信頼関係と 連携が不可欠であることから、私どもの理念に賛同頂けるお取 引先様を重視する調達活動を推進します。 お願いする事項をまとめ、2010年8月に 「住友電工グループ CSR調達ガイドライン」 として制定しました。 製品・サービス 地球規模の課題である環境保護に貢献するために、お客様の 環境保護に貢献できる製品提供を支え、更に環境負荷の小さな 企業活動実現を目指した調達活動を推進します。 企業行動憲章を基本に、お取引先に積極的な取り組みを 重点分野 5.地球環境に配慮した調達活動の推進 CSRパフォーマンス 合理的なプロセスと判断に基づく公平・公正かつ開かれた 取引により、適正な企業活動を支える調達活動を推進します。 住友電工グループCSR調達ガイドライン(抜粋)※ 住友電工グループは、社会的責任を自覚し事業活動を通じて よりよい社会、環境づくりに貢献したいと考えています。そのた サプライチェーン めには、私どもに製品・サービスを直接または間接的に提供い ただくお取引先様にも私どもと共に、社会的責任に資する活動 グループ調達体制 に取り組んで頂くことが必要です。従いまして、ここに住友電工 グループの調達お取引先様へのお願い事項を纏めましたので、 積極的な推進をお願い致します。また、皆様の調達取引先に 人材 グローバルで購買外注担当者の 方針徹底と意識向上に取り組んでいます ついても、皆様より本項目の取り組み要請をお願いします。 1.優れた製品・サービスの提供 会社23部門・社の購買外注責任者で構成される連携推進室 2.技術力の向上 を中心に、調達基本方針に基づくグループ全体の調達施策 3.健全な事業経営の推進 環境保全 資材部内に設置された当社事業部門およびグループ関係 4.地球環境への配慮 や活動を展開しています。 また、資材部が当社グループの購買外注担当者向けに 定期発行するメールマガジンでは、コンプライアンスや環境 ープ全体の購買外注担当者のCSR意識の向上を図ってい 6.社会貢献と反社会的勢力の排除 7.人権・労働安全衛生への配慮 社会貢献 配慮に関する実務上のトピックスやアドバイスを配信し、グル 5.法令・社会規範の遵守と公正・適正な企業活動 8.情報開示とコミュニケーション促進 9.秘密保持と情報セキュリティ ます。このメールマガジンは、2005年4月の第1号の発行 ※ 詳細は当社Webサイトで公開しています。 Web http://www.sei.co.jp/csr/procurement/procurement.html SEI CSR Report 2013 38 また、2012年10月に大幅な改定を行った当社の取引基本 契約書にも、 CSR調達ガイドラインの遵守を明記し、お取引先 のご理解とともにCSR調達の推進を要請しております。 BCP対応 安定調達体制強化の成果が 着実にあらわれています 今後もより実効のある活動とするために、引き続き周知 徹底を行いながら、お取引先のご協力を得てCSRの取組 状況を確認・モニタリングをさせていただく予定です。 製品・サービスの安定供給の観点から、大規模地震災害等 を想定した調達部門BCPの策定と実行に取り組んでいます。 このBCPでは供給先の被災を前提に当該資材の供給停止に より生産に直ちに影響する品目を対象に、生産への影響を パートナーズミーティングの開催 極 力 少 なくするよう調 達 代 替 先や 代 替 品 の 検 討、さらに 海外も含め、のべ270社のお取引先が パートナーズミーティングに参加されました 汎用品への切替などの安定調達に取り組んでいます。また 災害発生時に被災の影響を短時間で把握できるようお取引 当社グループではお取引先との関係強化を図る一環として 先との連絡網整備や、被災地区に当該品の製造や保管して 「パートナーズミーティング」 を開催しています。当社の事業 いる場所がないかを確認できるよう、生産拠点や物流拠点 * 概況や調達方針の説明に加え、優れたVA 活動を提案・実践 情報の整備も進めています。 いただいたお取引先の表彰を通して、お取引先との友好協力 2012年度には化学メーカーの大事故が2件起こり、供給 関係の構築に大きな役割を果たしています。 リスクが発生しましたが、上記の活動で進めていた代替品 このパートナーズミーティングにて、 CSR調達ガイドライン 検討やお取引先のご協力により、生産に大きな影響を与え の内容を改めてご説明し、ご協力および積極的な推進をお願 ることなく調達することができ、活動の重要性を再認識致し いしています。 ました。 また海外においても、ロサンゼルスI POにて開催したパー * トナーズミーティングや深圳で行った逆展示会 でもお取引先 今後も上記の活動を継続し、製品・サービスの安定供給 に向けた調達体制の強化を図っていきます。 に説明を行い、 CSR調達の浸透を図っています。 CSR VOICE なお、パートナーズミーティングは、住友電工グループ全体 の開催に加え、各製作所、事業部門単位でも開催しています。 お取引を通じてこれからも社会に貢献を 大紀工業 (株) 取締役社長 田中 宏武 様 パートナーズミーティング 参加お取引先 社数 住友電工 グループ 大阪地区 伊丹地区 横浜地区 グループ 会社 95 34 35 34 72 当 社は、昭 和 1 7 年の木 製ドラム 製造工場として創立以来、一般建築 用材・梱包用材の販売と電線ケーブ ル用木製ドラム、鉄製ドラム、 ワイヤー ドラム、ベルトドラム等を国内4カ所の 工場で製造し販売致しております。 創業当初より社是である 「誠実」 に 基づき、生産販売活動によって社会に貢献することを経営理念とし ております。 ドラムメーカーとして培われた、 「お客様に対して、品質 の向上維持ならびに安定供給させていただくことができる企業であ り続けたい」 という考えが基本となっております。御社に納入させて いただいております木製・鉄製ドラム製造営業部門においては、 1. 社員の積極的な改善提案による、 効率的かつ継続的な技術力の維持・向上 2. 高品質でリーズナブルな価格の 木製ドラム用資材の海外調達先の開拓 3. 環境負荷の少ない再生・更生ドラムへの取り組み強化 等により、安全環境基準、品質を満足する商品を安定的に供給させ ていただけるよう取り組んでおります。特に環境面においては、 住友電工のCSR調達ガイドラインにある 「地球環境への配慮」 を念頭 に、 「 鉄ドラム用塗料の鉛フリー化」 、 「 木製ドラムのリサイクル化」 、 「製造時の木材ロス減少」 に注力することで、人体・環境に配慮した材 料の採用や、木材の無駄な伐採を抑制するよう心がけております。 また、電力ケーブル・鉄道トロリ線など、エネルギー伝送分野を はじめとする御社製品の供給手段として、当社のドラムをご採用い ただけることも、社会貢献のひとつであると考えております。最後 に、70年以上もの長きにわたるご愛顧に、 この場をお借りして心よ パートナーズミーティング 39 り感謝申し上げます。 用語 *VA 解説 Value Analysisの略。製品に要求される品質を満足させながら SEI CSR Report 2013 「材料X」 をより安価な 「材料Y」 に変更すること。 *逆展示会 当社グループで使用する物品を展示し、お取引先に (Quality・Cost・Delivery) で より優位な代替品をご提案いただく展示会 経営の基盤 地球環境への配慮 教育制度 お取引先の環境保全活動を サポートしています 購買スキル向上のための研修会を 海外でも開催しています 資材部では、 『頼られる購買担当者の育成』、 『購買倫理・ グループは2003年度より 「SEIグリーン調達ガイドライン」 知識・技能の伝承』 を目的に、実務担当者を対象としたOFF に基づき、製品への含有禁止物質の非含有化およびその他 −JT教育*プログラムを実施し、従来からのOJT教育*と組み の含有化学物資の管理強化に取り組んできました。昨年度に 合わせて、両者の相乗効果による購買スキルの向上を図って は「SEI購入品グリーン品質ガイドライン」 に改編してWeb います。 サイトにも公表し、一層充実させた内容にて推進中です。 2012年 度 のOFF−JT教育は、 『調 達 関 連 法 規』、 『CSR、 また、お取引先と当社グループ一体となって地球環境配慮 環境、倫理』 ほか全7つの講座を実施し、それぞれ部内のエキ スパートが自ら作成したテキストを用いて、電話会議システム 友銀行様と連携して開発した 「ECOファクタリングシステム」 により国内外の拠点を結んで講義形式で行い、全27社から の導入を2009年度より開始し、 2012年度末時点で34社の のべ284名が受講しました。 お取引先にご活用いただくことができました。これは、当社が これとは別に下 請 法につ いては、下 請 法 キ ーパ ーソン 育成プログラムを開講し、 20名の合格者に認定書を授与し ました。下請法は、購買担当者のみならず製造や開発等、広く 現金化する際の適用金利を優遇するものです。これにより 周知を図る必要があることから、各部門・社での自律的遵法 当社はお取引先の環境保全活動を後押しします。 体制構築のための核となる人材を養成しています。 調達外注コンプライアンスへの対応 において、近隣関係会社の購買外注担当者による調達部門 ガバナンス 設定する基準によりお取引先の環境保全活動の状況を審査 し、審査内容によりお取引先が納入物品の債権を期日前に CSRマネジメント への取り組みを推進する一環として、当社は株式会社三井住 住友電工グループの事業 地球環境に配慮した調達活動の推進のために、住友電工 また、海外では当社グループ関係会社が集積している地域 CSRパフォーマンス 連絡会を開催し、購買外注に関する研修会を実施しています。 点検や研修を徹底し 調達におけるコンプライアンスを推進します 今後も定期的に研修会を開催し調達基本方針を一層浸透 させるとともに、開催地についても拡大を検討していきます。 調達部門が遵法上特に注意を払うべきものとして、下請 代金支払遅延防止法(下請法)の遵守および、直接輸入時 重点分野 における関税法対応があります。 2012年度もグループ全体を対象とする研修会等を開催 し、その徹底を図ってきました。 製品・サービス 研修および点検実績 下請法関係 全国12カ所 研修内容 基礎・入門編、購買外注実務編、 購入依頼実務編の3コース サプライチェーン 研修会 関税法関係 開催場所 1,329人 (のべ人数) 参加者 自己点検 20部門+関係会社47社 17部門+関係会社4社 巡回点検 3部門+関係会社9社 17部門+関係会社4社 キーパーソン認定証書 教育実績 関する事後監査、11月には通関申告額の妥当性および確証 講座数 講習回数 計 2012年度上期 7講座 のべ28回 145人 21社 2012年度下期 7講座 のべ28回 139人 20社 2012年度下期 1講座 5回 20人 18社 2012年度上期 2講座 2回 57人 25社 2012年度下期 3講座 3回 27人 21社 参加社数 教育プログラム 類の保管状況等について事後調査を受けました。過去2年分 約19,000件を調査の結果、特段の指摘事項なく終了しまし 時期 人材 一方、関税法の関係では、2012年度は6月に特例輸入に 環境保全 キーパーソン育成 プログラム た。今後も適正な通関申告を徹底するべく研修会において 海外調達部門 連絡会での研修 適正な通関処理方法 の 周 知 を 図 るととも 社会貢献 に、年1回実施予定の 巡回点検を行い、指摘 事項無しを継続できる よう努めていきます。 コンプライアンス研修 用語 *OJT教育、OFF-JT教育 とは日常の業務につきながら行う教育訓練のことで、通常の 解説 OJT(On the Job Training) 業務を一時的に離れて行う集合研修などの教育訓練がOFF-JT(OFF the Job Training) SEI CSR Report 2013 40 重点分野 人材 ダイバーシティ グローバルHRMポリシーの周知 グローバルHRMポリシー さまざまな媒体を活用し 社員の意識と情報の共有化を図っています グループ・グローバル共通の人事制度や ガイドラインの作成を積極的に進めています 住友電工グループでは世界30カ国以上で20万人以上 《 ポリシー周知のためのWebサイト 》 の人材が活躍しています。当社グループがグローバル競争 グローバルHRMポリシーの内容を具体的に説明するとと を勝ち抜いて発 展していくためには、技 術、製 品、ビジネ もに、実際に世界中で活躍する当社グループ社員の姿を社内 スモデルをはじめとした全てのリソースをフルに活用して 外に紹介するWebサイトを2012年4月に立ち上げました。 いくことが 不 可 欠ですが、それらを支える優 秀な人 材 の このWebサイトにおいては、当社グループにおける人材 確保と活用がもっとも重要なことであると考えています。 育成プログラムの内容や実際の受講者の声を紹介したり、 当社グループとしては従来から、住友事業精神に則り、 さまざまなキャリアを実現 人材を重視した経営を行ってきましたが、人材に関する基本 している社員の例や各地域 方針を明確化するため2011年9月に 「Sumitomo Electric で の コ ミュニ ケ ー ション Group Global Human Resource Management Policy 促進、地域社会へ貢献する 取り組 み などを 紹 介して (グローバルHRMポリシー)」 を制定しました。 このポリシーにおいて、グローバルな人材確保や登用を います。 グローバルHRMポリシーサイト 加速していくため、仕事を通じて成長を実感し自己実現でき るような環境づくり、国籍・人種・民族・宗教・性別などに関係 ないキャリア機会の提供、ダイバーシティの推進、グローバル Web http://www.sei.co.jp/ghrm/ (英文)http://global-sei.com/ghrm/ (中文)http://global-sei.cn/ghrm/ リーダーの育成等に取り組んでいくことを明文化し、社内外 《 グローバルマガジン 》 に広く宣言しました。 当社グループの海外で活躍する社員とのコミュニケーショ グローバルHRMポリシー ンツールとして2008 年度から「グローバルマガジン」を年 Global Human Resource Management (HRM) Policy 4回、7カ国語で発行し、住友事業精神・当社グループ経営 ● あらゆる人材がSE Iグループの一員として活躍し、仕事を通じ て成長し、自己実現し、社会に貢献できる会社を目指します。 ● 国籍、人種、民族、宗教、年齢、性別にかかわらず、様々な キャリア機会を提供し、グローバルな適材適所の実現を目指 します。 ● 組 織 の 創 造 性を高 め、永 続 的に発 展 するため、多 様 性を 重視し、ダイバーシティの推進に取り組みます。 ● グローバルな事業展開を支えるグローバルリーダーの育成に 取り組みます。グローバルリーダーとは、住友の事業精神と 理念や幹部のメッセージ、経営状況に関する情報、また各地 域での事業活動や社会貢献活動に関する情報などを発信し、 グループ社員間の情報共有や一体感醸成に努めています。 また2011年9月に制定したグローバルHRMポリシーにつ いては 「グローバルマガジン」 でも全世界の社員に周知をは かりましたが、2011年秋号からは世界各地で活躍している 幹部社員インタビューの掲載 SE Iグループの経営理念を理解し、ダイバーシティに富んだ を開始しました。当社グループ チームをリードできる人を意味します。 における自己実現やキャリア機 会等の具体例を紹介すること 今後、ポリシーを具現化し、あるべき姿に近づけていくた で、グループ社員の一体感や め、世界共通の人事制度やガイドラインの作成など、具体的 モチベーションをいっそう高め 施策の推進に取り組んでいきます。 ていくことを目指しています。 グローバルマガジン グループグローバル人員推移 各年度3月末現在の人数 人員数(人) 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 米州 18,201 23,962 15,744 13,852 15,164 19,712 24,273 欧州・アフリカ 27,634 31,406 32,667 33,834 41,230 47,735 47,644 東南アジア 25,766 27,167 34,792 34,310 37,538 43,000 49,868 中国 29,367 34,939 33,808 37,843 51,887 46,788 47,390 日本 32,885 36,251 35,536 37,364 36,954 37,499 37,148 200,000 150,000 100,000 50,000 0 2006 41 SEI CSR Report 2013 2007 2008 2009 2010 2011 2012 (年) ※ 住友電工および連結子会社 総計 133,853 153,725 152,547 157,203 182,773 194,734 206,323 経営の基盤 多様な人材採用 男女社員比率・男女基幹職比率 2013年3月末現在 2012年度は新卒総合職に 7名の海外からの留学生を採用しました 女性 1,247名 11.9% 2012年度は、新卒総合職の採用人数138名のうち、女性は 男性 住友電工 社員総数 男女社員比率 9,189名 88.1% 10,436 名 採用しました。当社の新規分野やグローバル活動をはじめと 住友電工グループの事業 16名、海外からの留学生は7名です。また他社経験者を27名 するさまざまな事業展開を支えるうえでも、今後も女性、海外 女性 への留学経験者、海外からの留学生、経験者などの多様な 78名 2.4% 人材の採用を積極的に進めていきます。 3,161名 97.6% 3,239 名 当社に在籍する海外からの留学生採用社員数 (人) 434 45 92 350 79 258 250 220 51 268 36 265 100 207 232 11 10 175 50 中国 タイ ネパール マレーシア 台湾 シンガポール インド 18 20 15 33 25 25 45 342 33 29 30 5 33人 3人 1人 1人 1人 1人 1人 CSRパフォーマンス 200 36 6 35 49 322 41 40 314 300 150 各年度末時点の人数 50 401 400 ガバナンス 当社の男女採用者数(全職種) (人) 450 CSRマネジメント 男性 住友電工 基幹職総数 男女基幹職比率 0 0 2007 男性 2008 2009 2010 2011 2012 (年度) 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 (年度) 女性 重点分野 製品・サービス CSR VOICE グローバルな舞 台で自分を磨いていきます 人材開発部 鄭 穎 私は以前は中国でアメリカ系の会社に勤めていました。日本で働くにあたり、日本であれば サプライチェーン 「モノづくり」 というイメージが自分のなかで強かったので、 「モノづくり」 に優れた製造メーカー に就職したいと考えました。 2008年に当社に入社し、人事総務部に配属されました。最初は日本企業での業務経験 がなく、日本語もうまくはなかったので、会社でキャリアを構築できる自信がありませんでした。 ただ、入社後間もなくグローバルな人事施策の企画や、多国籍社員の採用などさまざまなプロ 人材 ジェクトに参画させてもらい、前職の経験および中国語と英語能力を活かしながら、業務の 幅も広がってきました。 その後、仕事をしながら2人の子供を出産し、その都度出産休暇と育児休業、短時間勤務な どのワーク&ライフサポート制度を利用しました。妊娠中急に入院したことがありましたが、 職場から 「仕事のことは心配しないで、赤ちゃんと自分の体調管理に専念してください」 との言葉や、力強い支援をいただいたことで、何とか乗り越え 環境保全 ることができました。 現在、私は人事総務部から人材開発部に異動し、北米地域の研修企画や、語学研修などを担当しています。当社のグローバル展開の中でさまざま なキャリアを構築することができると確信しており、 これからも頑張っていきたいと思います。 社会貢献 SEI CSR Report 2013 42 障がい者雇用の推進 障がい者雇用の推進 特例子会社 特例子会社 「すみでんフレンド 「すみでんフレンド (株) (株) 」が 」が 着実に事業を拡大しています 着実に事業を拡大しています 当社はこれまで身体障がい者の採用を中心に、 当社はこれまで身体障がい者の採用を中心に、 地道な取り 地道な取り 組みを続けてきましたが、 組みを続けてきましたが、 さらなる障がい者雇用の促進と さらなる障がい者雇用の促進と 新建屋と温室 新建屋と温室 障がい者雇用率の向上を目指し、 障がい者雇用率の向上を目指し、 2008年7月に障がい者 2008年7月に障がい者 雇用に特化した特例子会社 雇用に特化した特例子会社 「すみでんフレンド 「すみでんフレンド (株) (株) 」を設立 」を設立 すみでんフレンド すみでんフレンド (株) (株) 障がい者人員推移 障がい者人員推移 しました しました (2009年2月認定取得) (2009年2月認定取得) 。同社は、 。同社は、 当社グループに 当社グループに 障がい者 障がい者 設置している観葉植物のレンタルおよびメンテナンスや梱包 設置している観葉植物のレンタルおよびメンテナンスや梱包 用 緩用 衝緩 材衝 の材 製の 作製 に作 加に え、 加パソコンを え、パソコンを 使 用した 使 用した 図 面図 等面 の等 の 電 子データ化、 電 子データ化、 古紙の裁断・ 古紙の裁断・ リサイクル リサイクル 等へと順次業容を 等へと順次業容を を開設しました。 を開設しました。 現在、 現在、 障がい者20名、 障がい者20名、 スタッフ14名の合計34名の社員 スタッフ14名の合計34名の社員 が働いています。 が働いています。 なお、 なお、 2013年6月15日現在の障がい者 2013年6月15日現在の障がい者 雇用率について、 雇用率について、 特例子会社グループでは2.05%と、 特例子会社グループでは2.05%と、 法定法定 雇用率を上回っています。 雇用率を上回っています。 5 5 5 5 12 12 12 12 20 20 各年6月15日現在 各年6月15日現在 障がい者雇用率の推移 障がい者雇用率の推移 (%) (%) 2.1 2.1 拡大してきました。 拡大してきました。 2011年には新社屋が完成し、 2011年には新社屋が完成し、 温室も2基 温室も2基 に増設され、 に増設され、 2013年には新たに当社横浜製作所内に支店 2013年には新たに当社横浜製作所内に支店 (人) (人) 2009年 2009年 2010年 2010年 2011年 2011年 2012年 2012年 2013年 2013年 2.0 2.0 1.9 1.9 1.8 1.8 1.7 1.7 0 0 各年6月15日現在 各年6月15日現在 2.06 2.06 2.03 2.03 2.05 2.05 2.00 2.00 2.01 2.012.02 2.02 1.91 1.91 法定雇用率 法定雇用率 1.85 1.85 1.91 1.911.92 1.92 2009 20092010 20102011 20112012 20122013 2013 (年) (年) * * 住友電工単体 特例子会社グループ 特例子会社グループ 住友電工単体 (注) 上記の人事データ指標の対象範囲は、 (注) 上記の人事データ指標の対象範囲は、 住友電工の社員で関係会社等の出向者を含みます。 住友電工の社員で関係会社等の出向者を含みます。 CSRCSR VOICE VOICE 喜びや生きがいを大 喜びや生きがいを大 切に切に −地 −域と共に 地 域と共に − − チャレンジ チャレンジ ・コヤリバ ・コヤリバ 所長 上野 所長 上野 芳昭 芳昭 様 様 すみでんフレンドの見学や実習を通して、 すみでんフレンドの見学や実習を通して、 皆様と交流させていただき、 皆様と交流させていただき、 雇用されている障害者の笑顔や活動的な 雇用されている障害者の笑顔や活動的な 場面を観察し、 場面を観察し、 大樂社長さんが言われている 大樂社長さんが言われている 「喜びや生きがいを大切に」 「喜びや生きがいを大切に」 が十分伝わってきました。 が十分伝わってきました。 また、 また、 地域に開かれた取り組みとして、 地域に開かれた取り組みとして、 希望された見学や実習はいつでも拒まぬ姿勢で積極的に取り入れられて 希望された見学や実習はいつでも拒まぬ姿勢で積極的に取り入れられて おられますし、 おられますし、 今後は、 今後は、 すみでんフレンドの社員と事業所の交流会も多く取り入れていこうとされていることもあり、 すみでんフレンドの社員と事業所の交流会も多く取り入れていこうとされていることもあり、 私は、 私は、 すみでんフレンドが すみでんフレンドが 「地域と共に」 「地域と共に」 のスローガンを掲げ、 のスローガンを掲げ、 情熱あふれる企業だと感じました。 情熱あふれる企業だと感じました。 私たち就労移行支援事業所の職員も支援の幅を広げるため、 私たち就労移行支援事業所の職員も支援の幅を広げるため、 「 職員実習」 「 職員実習」 に取り組んでいますが、 に取り組んでいますが、 すみでんフレンド すみでんフレンド さんの さんの 「企業ノウハウ」 「企業ノウハウ」 を、職員の支援向上のため、 を、職員の支援向上のため、 障害者雇用につなげていく心強いパイプとして大樂社長さん他 障害者雇用につなげていく心強いパイプとして大樂社長さん他 すみでんフレンドの職員の皆様、 すみでんフレンドの職員の皆様、 今後ともご指導よろしくお願いします。 今後ともご指導よろしくお願いします。 CSRCSR VOICE VOICE 障がい者の 障がい者の “就労” “就労” の可能性が の可能性が 拡がっています 拡がっています 伊丹市地域生活支援センター 伊丹市地域生活支援センター 相談支援員 相談支援員 川上 川上 勇樹 勇樹 様 様 伊丹市地域生活支援センターは、 伊丹市地域生活支援センターは、 伊丹市に居住する障がい者の生活 伊丹市に居住する障がい者の生活 ・就労を総合的に支援するセンターです。 ・就労を総合的に支援するセンターです。 すみでんフレンド株式会社様が、 すみでんフレンド株式会社様が、 2008年に伊丹市で初となる特例子会社として設立される準備段階から協力 2008年に伊丹市で初となる特例子会社として設立される準備段階から協力 ・連携・連携 をさせていただいております。 をさせていただいております。 すみでんフレンド株式会社様の設立による効果は、 すみでんフレンド株式会社様の設立による効果は、 単に障がい者の就職の場だけではなく、 単に障がい者の就職の場だけではなく、 毎年、 毎年、 職場見学会や 職場見学会や 実習の受け入れを通して、 実習の受け入れを通して、 多くの障がい者が 多くの障がい者が “就労” “就労” を具体的にイメージでき、 を具体的にイメージでき、 働く喜びを体感できる場となっており 働く喜びを体感できる場となっており ます。 ます。 これは、 これは、 一般就労を目指す障がい者のモチベーションが向上し、 一般就労を目指す障がい者のモチベーションが向上し、 就職者数の増加につながっていると言っても 就職者数の増加につながっていると言っても 過言ではありません。 過言ではありません。 特に、 特に、 職場実習では、 職場実習では、 働く先輩障がい者の親切な指導のもと、 働く先輩障がい者の親切な指導のもと、 多岐にわたる作業に取り組ませていただいております。 多岐にわたる作業に取り組ませていただいております。 観葉植物のメンテナンス 観葉植物のメンテナンス や梱包用緩衝材の製作など、 や梱包用緩衝材の製作など、 なかなか体験できないプログラムで、 なかなか体験できないプログラムで、 とても充実した内容です。 とても充実した内容です。 私ども支援機関の立場といたしましても、 私ども支援機関の立場といたしましても、 実習生の新たな 実習生の新たな 職業能力の発見の機会となるなど有意義な場となっております。また、 職業能力の発見の機会となるなど有意義な場となっております。また、 すみでんフレンド株式会社様に入社した後、 すみでんフレンド株式会社様に入社した後、 障がい者が継続勤務することが 障がい者が継続勤務することが できるように、 できるように、 私どもと協力体制をとっていただけることは、 私どもと協力体制をとっていただけることは、 障がい者ご本人や家族にとっても、 障がい者ご本人や家族にとっても、 とても心強いものであります。 とても心強いものであります。 このように、 このように、 すみでんフレンド株式会社様の存在は、 すみでんフレンド株式会社様の存在は、 伊丹市の障がい者就労支援のさらなる推進にむけて非常に大きな力となっております。 伊丹市の障がい者就労支援のさらなる推進にむけて非常に大きな力となっております。 今後も、 今後も、 引き続き、 引き続き、 私ども障がい者支援機関と密な連携を図っていただきながら、 私ども障がい者支援機関と密な連携を図っていただきながら、 企業の立場ならではのご支援 企業の立場ならではのご支援 ・ご協力をよろしくお願いいたします。 ・ご協力をよろしくお願いいたします。 43 SEI 43CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 *特例子会社グループ *特例子会社グループ *除外率 *除外率 用語 用語 一定の要件をみたした場合、 一定の要件をみたした場合、 特例子会社をもつ親会社と関係する 特例子会社をもつ親会社と関係する 障がい者の就業が一般的に困難な業種について、 障がい者の就業が一般的に困難な業種について、 雇用する労働者数を計算する際に除外率に 雇用する労働者数を計算する際に除外率に 解説 解説 子会社も含め、 子会社も含め、 企業グループ全体で雇用率を算定できる制度 企業グループ全体で雇用率を算定できる制度 相当する労働者数を控除する制度。 相当する労働者数を控除する制度。 除外率は廃止に向けて段階的に引き下げられている 除外率は廃止に向けて段階的に引き下げられている 人材育成 経営の基盤 育成すべき人材像 ビデオによる展開や、各研修に織り込んで実施しています。 当社は育成すべき人材像を 「住友事業精神を堅持し、会社 の経営方針を理解し、基本に忠実で高度な技術・知識を有し、 グローバルに通用する人材」 と定義しています。 2012年度の当社グループ社員ののべ受講人員(研修プロ グラム単位で参加人数を総計)は約43,800名、合計研修 受講時間は約36万時間でした。 住友電工グループの事業 研修受講時間 人材育成の基本的な考え方 (時間) 400,000 ● 企業理念・経営戦略に沿った人材育成 ● 「本人の意欲」 と 「職場上司の指導と対話」が基本。 300,000 それを 「部門内研修」 と 「全社研修」 により支援 382,175 200,000 357,408 275,505 276,732 61,430 67,380 CSRマネジメント 自己啓発 上司の指導・対話 250,318 全社研修 人材開発部の研修 部門内研修 100,000 コーポレートスタッフ 部門の研修 27,399 5,470 0 2008 2009 住友電工社員 さまざまな研修を体系化し 人材価値の向上を図っています 8,322 2010 国内関係会社社員 15,318 2011 16,933 2012 (年度) 海外関係会社社員 ガバナンス SEIユニバーシティ 57,292 52,295 4,428 (注) 国内関係会社および海外関係会社は、住友電工から提供した研修のみカウント のべ受講人数 (人) 40,000 「SEIユニバーシティ」は当社グループの研修体系の総称 30,000 36,510 グループ全体としてさまざまな研修を実施し、人材価値の 向上を図っています。 CSRパフォーマンス です。Glorious Excellent Company の 実 現に向けて、 29,164 20,000 29,573 26,758 2,939 983 3,415 1,800 24,245 SE Iユニバーシティ基本理念 ③ グローバルに通用するために 必須の能力・技能・知識向上の場 2008 住友電工社員 2009 2010 国内関係会社社員 4,155 2,643 2011 4,233 3,064 2012 (年度) 海外関係会社社員 製品・サービス ② 住友電工グループとしての 経営戦略・ビジョン共有の場 2,041 1,525 0 重点分野 ① 住友電工グループとしての企業理念浸透の場 10,000 (注) 国内関係会社および海外関係会社は、住友電工から提供した研修のみカウント グローバル化への対応 2012年度は 約310のプログラムを実施しました サプライチェーン SEIユニバーシティの研修プログラム 中国およびアジア3カ国で人材育成委員会を設置し 現地ニーズに応じた人材育成を推進しています 事業のグローバル化に伴い、住友電工グループではグロー 業 務ニーズに応じて希 望 者 が 受 講する選 択 型 研 修など、 を促しています。多くの若手社員が国境を越えて、異なる 2012年度の研修プログラムは約310となっています。また 文化のなかで学び成長するチャンスを与えることで、個人の 各部門内で、目標管理を軸とした日常のOJT(オンザジョブ 成長をサポートしています。 トレー ニング)を含め、そ れぞ れに必 要 なスキ ル・知 識を また2012 年 度は、全 社をあ げて社 員 の 英 語 力 向 上に 部門内研修として展開しています。 取り組むべく、日本国内の主要拠点にて「ビジネス英会話 中でも全社員必須の教育として、①事業精神、経営理念、 研 修」を開 始しました。2012 年 度は8 拠 点にて部 門 長に CSR ②経営方針、ビジョン ③コンプライアンス ④安全・ 指 名された149 名 がトータル 80 時 間 のレッスンを受け、 環境・品質 ⑤ダイバーシティの5つを基礎研修5科目とし、 英会話力を磨きました。 SEI CSR Report 2013 社会貢献 若手社員に対しては、海外トレーニー制度の積極的な利用 環境保全 組んでいます。 あります。特定の階層・業務ごとに行う階層別(必修)研修、 人材 バルな舞台に積極的に挑戦し、活躍できる人材の育成に取り 経営幹部から新入社員までさまざまな研修プログラムが 44 一方、 一方、 SEIユニバーシティの推進を目的に、 SEIユニバーシティの推進を目的に、 国ごとに 国ごとに 「人材 「人材 育 成育 委成 員委 会」 員を設 会」を設 置し、 置し、 現 地ニーズに応じた人 現 地ニーズに応じた人 材 育材 成を、 育 成を、 ナショナルスタッフ中心に展開しています。 ナショナルスタッフ中心に展開しています。 活動中の中国に 活動中の中国に 未来のグローバルリーダー育成 未来のグローバルリーダー育成 海外関係会社のマネジャーが 海外関係会社のマネジャーが MPSSに参加しました MPSSに参加しました 加え、 加え、 2012年度はインドネシア、 2012年度はインドネシア、 マレーシア、 マレーシア、 タイの3カ国 タイの3カ国 で委員会をスタートしました。 で委員会をスタートしました。 メンバーは各社ローカル人事 メンバーは各社ローカル人事 マネジャー、 マネジャー、 各地域アドミの人材開発担当者、 各地域アドミの人材開発担当者、 住友電工の 住友電工の 人材開発部員です。 人材開発部員です。 各社の教育体系の作成、 各社の教育体系の作成、 スタッフ スタッフ ・ワー ・ワー カーカー 向けの 向けの 研 修研 の修 企の 画・実 企 画・実 施 などを推 施 などを推 進し、 進し、 各 社各 の社 教の 育教 育 ニーズの共有、 ニーズの共有、 当社からの研修説明など、 当社からの研修説明など、 情報交換も行って 情報交換も行って 現在、 現在、 当社グループの拠点数は国内より海外が大きく 当社グループの拠点数は国内より海外が大きく 上回り、 上回り、 年を追ってグローバル化が進展しています。 年を追ってグローバル化が進展しています。 このよう このよう ななか、 ななか、 グループ全体として発展していくためには、 グループ全体として発展していくためには、 海外関係 海外関係 会社の社員を含む全員が当社の基本精神である住友事業 会社の社員を含む全員が当社の基本精神である住友事業 精神を共有したうえで、 精神を共有したうえで、 それぞれの業務を遂行することが重 それぞれの業務を遂行することが重 要になっています。 要になっています。 そこで、 そこで、 各社の中核となるマネジャー層 各社の中核となるマネジャー層 います。 います。 に対し、 に対し、 住友事業精神の浸透と、 住友事業精神の浸透と、 部下に対するマネジメント 部下に対するマネジメント スキルの向上を目的として、 スキルの向上を目的として、 マネジャー研修 マネジャー研修 (Sumitomo (Sumitomo 日本からの海外トレーニー派遣人数 日本からの海外トレーニー派遣人数 Electric Electric Group Group Management Management Program Program based based on the on the (人) (人) 20 20 18 16 15 15 10 10 Sumitomo Sumitomo Spirit Spirit 略称:MPSS) 略称:MPSS) を開始しました。 を開始しました。 2012年度 2012年度 18 16 は欧州 は欧州 (開催国: (開催国: ドイツ、 ドイツ、 参加国: 参加国: ドイツ、 ドイツ、 イギリス、 イギリス、 イタリア、 イタリア、 チェコ、 チェコ、 ハンガリー) ハンガリー) で16名、 で16名、 東南アジア 東南アジア (開催国: (開催国: シンガポ シンガポ ール、 ール、 参加国 参加国 :シンガポール、 :シンガポール、 インドネシア、 インドネシア、 マレーシア、 マレーシア、 タイ) タイ) 7 5 5 0 0 7 6 6 で20名、 で20名、 北米で23名のマネジャーが受講しました。 北米で23名のマネジャーが受講しました。 本研修 本研修 は今後、 は今後、 中国でも開催していく予定です。 中国でも開催していく予定です。 この研修を通じ、 この研修を通じ、 2009 2009 2010 2010 2011 2011 2012 2012 (注) 住友電工を対象範囲としています。 (注) 住友電工を対象範囲としています。 (年度) (年度) 急速に進展するグローバル化のなかにあっても、 急速に進展するグローバル化のなかにあっても、 当社グルー 当社グルー プの基本理念が共有されていくよう、 プの基本理念が共有されていくよう、 取り組んでいきます。 取り組んでいきます。 CSRCSR VOICE VOICE 海外ト 海外ト レーニー派遣を経験して レーニー派遣を経験して 住友電工電子ワイヤー 住友電工電子ワイヤー (株) (株) 四野宮 四野宮 篤子 篤子 2012年10月より3カ月間、 2012年10月より3カ月間、 アメリカのJudd アメリカのJudd WireWire Inc.の研究開発部門で研修を受けました。 Inc.の研究開発部門で研修を受けました。 新入社員研修で 新入社員研修で トレーニー派遣された先輩の体験談を聞き、 トレーニー派遣された先輩の体験談を聞き、 いつか私も行ってみたい、 いつか私も行ってみたい、 と思っていましたが、 と思っていましたが、 入社後半年でその機会に 入社後半年でその機会に 恵まれるとは全く予想していませんでした。 恵まれるとは全く予想していませんでした。 業務経験はほとんどなく、 業務経験はほとんどなく、 右も左も分からないなか、 右も左も分からないなか、 現地スタッフとの間で 現地スタッフとの間で 試作や評価の依頼、 試作や評価の依頼、 情報収集を英語で行い、 情報収集を英語で行い、 材料改善のテーマに取り組んだことで、 材料改善のテーマに取り組んだことで、 正しい英語が分からなくても 正しい英語が分からなくても そこで立ち止まるのではなく、 そこで立ち止まるのではなく、 とにかく周りに相談し、 とにかく周りに相談し、 行動に移すことが重要だと感じました。 行動に移すことが重要だと感じました。 研修中は助けられてばか 研修中は助けられてばか りだったので、 りだったので、 今後は日本で経験を積み、 今後は日本で経験を積み、 海外拠点をサポートできるようなエンジニアになりたいです。 海外拠点をサポートできるようなエンジニアになりたいです。 CSRCSR VOICE VOICE マネジャー研修 マネジャー研修 (MPSS) (MPSS) を受講して を受講して Sumitomo Sumitomo Electric Electric Hartmetall Hartmetall GmbH.GmbH. Detlef Detlef Gonia Gonia 2012年に第一回MPSSがドイツのウィースバーデン 2012年に第一回MPSSがドイツのウィースバーデン (Wiesbaden) (Wiesbaden) で開催され、 で開催され、 幸運なことに私も本プログラムに 幸運なことに私も本プログラムに 参加することができました。 参加することができました。 ヨーロッパ全土に広がる住友電工グループ各社から合計16名の参加者が集まりました。 ヨーロッパ全土に広がる住友電工グループ各社から合計16名の参加者が集まりました。 本プログラムは2つのトレーニングから構成されます。 本プログラムは2つのトレーニングから構成されます。 最初のトレーニングは10月に行われ、 最初のトレーニングは10月に行われ、 住友事業精神の理解 住友事業精神の理解 を深く掘り下げ、 を深く掘り下げ、 それを日常の業務や今後の課題にそれぞれ結びつけた上で個別のアクションプランを作成しました。 それを日常の業務や今後の課題にそれぞれ結びつけた上で個別のアクションプランを作成しました。 トレーニングから戻るとE-ラーニングが始まり、 トレーニングから戻るとE-ラーニングが始まり、 マネジメントスキルに対する理解を深め、 マネジメントスキルに対する理解を深め、 勉強になりました。 勉強になりました。 しかししかし ちょうど年末の繁忙期と重なり、 ちょうど年末の繁忙期と重なり、 私を含め参加者の多くが帰宅してからの深夜に自宅のパソコンからE-ラーニングを 私を含め参加者の多くが帰宅してからの深夜に自宅のパソコンからE-ラーニングを 受講していました。 受講していました。 12月に開催された二回目のトレーニングではチームをまとめて引っ張ってゆくリーダーシップや管理能力について体得しました。 12月に開催された二回目のトレーニングではチームをまとめて引っ張ってゆくリーダーシップや管理能力について体得しました。 このトレーニング このトレーニング のハイライ のハイライ トであった トであった 「Winning 「Winning Teamシミュレーション」 Teamシミュレーション」 では一切口を開くことなく無言で、 では一切口を開くことなく無言で、 全メンバーを大きなチェスボードのような迷路のゴール 全メンバーを大きなチェスボードのような迷路のゴール まで無事に導びかなければなりませんでした。 まで無事に導びかなければなりませんでした。 その後グループワークも行い、 その後グループワークも行い、 2013年の3月にMPSSプログラムを無事に修了することができました。 2013年の3月にMPSSプログラムを無事に修了することができました。 修了の証に頂いたステッカーには住友事業 修了の証に頂いたステッカーには住友事業 精神の3項目が書かれてありました。 精神の3項目が書かれてありました。 パソコンに貼ってあるこのステッカーを見るたびに、 パソコンに貼ってあるこのステッカーを見るたびに、 貴重な経験をさせていただいたことを思い出します。 貴重な経験をさせていただいたことを思い出します。 45 SEI 45CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 働きやすい職場づくり 経営の基盤 人権を考える教育や制度 人権を尊重し 働きやすく活力ある職場環境を構築します 住友電工グループは 「すべての人間は、生まれながらにし 住友電工グループの事業 て自由であり、かつ、尊 厳と権 利とについて平 等である」 (世界人権宣言1948年) との世界的な大原則を踏まえ、人権 を尊重した企業経営を行っています。 具体的には、住友事業精神や住友電工グループ経営理念 に則って2005年9月に制定した住友電工グループ企業行動 憲章の中で、人権の尊重、能力開発、安全で働きやすい職場 また、2011年9月に制定したグローバルHRMポリシーの 中でも、グローバルに事業を展開する企業の必須条件として 「国籍、人種、民族、宗教、年齢、性別にかかわらず、様々な キャリア機会を提供し、グローバルな適材適所の実現」 をうた 活きと活躍できる活力ある職場づくりを推進しています。 《 コンプライアンス・マニュアル 》 人権の尊重と不当な差別の禁止 コンプライアンス・マニュアル」の コンプライアンス委員会が主管する相談・申告窓口(スピ ーク・アップ制度、P25) やセクシャルハラスメント相談窓口を 設け、人権侵害に関わる事態が発生した場合にも、その情報 を迅速に把握し、適切な対応がとれる体制を整えています。 《 人権団体や行政との連携 》 国内においては 「大阪同和・人権問題企業連絡会」 や「一般 社団法人 公正採用人権啓発推進センター」等の人権問題に 取り組む団体に加入し、企業の立場から関係行政・諸団体と CSRパフォーマンス については、 「住友電工グループ 《 相談窓口の設置 》 ガバナンス い、多様な人材の雇用拡大ならびに人権を守り、社員が活き CSRマネジメント 環境の構築につき規定しました。 人権研修 連携して人権確立社会の実現に向けて取り組んでいます。 中で、具体的な例示とともに明確 に定めています。当社グループは 創業100周年にあたる1997年に 針」 を定め、2002年の「SEI社員コ ンプライアンス・マニュアル」への グループ社員への周知と浸透に努めています。 《 人権研修・啓発 》 当社では、企業の発展は組合員の生活向上とともにあると いう考え方を基本に、労使がお互いの立場を尊重しながら、 製品・サービス 刷新を経て、2009年3月にグループのマニュアルに改訂し、 徹底的な話し合いにより さまざまな課題の解決に取り組んでいます 重点分野 経営理念とともに 「SEI社員行動指 労使関係 徹底的に話し合うことで、さまざまな課題の解決に取り組ん でいます。なかでも、年4回開催する「中央経営協議会」は 2013年5月時点で268回と60年を超える歴史を誇り、労使 する場であり、健全な労使関係を構築する中心的な役割を 継続的に取り組んでいます。 担っています。また、 「時間短縮専門委員会」 「福利厚生専門 社内研修については、SEIユニバーシティの全社員対象の 委員会」などの各種専門委員会を設置し、働き方の多様化 研修メニューに 「人権」 を加えるとともに、対象者全員が必ず が進む中で、すべての社員が活き活きと笑顔で働ける環境 受講する役員研修、職分昇進者研修、新入社員研修において づくりに向けて、各種制度の改善やモニタリング機能の強化 も人権研修を取り入れています。職場の人権研修推進委員が を図っています。 中心となる職場内研修も含めると2012年はのべ9,130名が なお、住友電気工業労働組合への社員の加入率は、当社 人権に関する研修を受講しています。 単体で100%となっています。 環境保全 ざまな人権問題の解決に向けて人権研修や啓発活動にも 人材 の代表者が事業環境や経営状況などについて意見を交換 サプライチェーン 同和問題、セクシャルハラスメント問題をはじめとするさま また啓発活動の一環として、社内人権標語コンクールを 毎年実施しており、2012年は4,062件の応募がありました。 社会貢献 SEI CSR Report 2013 46 SWITCH+ (プラス)運動 平均総労働時間数の推移 (時間) 2,100 労働時間の適正化と 業務効率化の両立を目指しています 2,073 2,068 2,050 当社では、メリハリのある働き方の実現を目指し、労働 時間の適正化と業務効率化・生産性向上に向け、2008年 より3年間、SWITCH運動を全社キャンペーンとして実施し てきましたが、2011年度からはSWITCH+ (プラス)運動と 2,049 2,031 2,042 2,023 2,000 1,950 1,965 0 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 (年) (注)上記の人事データ指標の対象範囲は、住友電工の社員です。 (事業所内の関連会社等への出向者を含みます) して、ワークとライフ双方の充実と密接に関わりのある次世代 育成支援、介護支援、およびメンタルヘルス対策等の健康 活き活き職場調査の実施 増進諸施策を統合した活動をスタートさせています。 運動を推進する具体的な仕組みとしては、全社にポスター を配布するとともに、情報共有やスムーズな運営を目的と 設問項目をより具体的にし 各職場の現状把握に努めました して、SWITCH+(プラス)運動推進責任者と職場リーダーを 当社では、2006年度から 「活き活き職場調査」 と称して 各部門に設置しています。また、職場ごとに 「メリハリのある 社員の意識調査を実施しており、2012 年度については、 働き方の実現、業務効率化・体質強化のために取り組むこと」 6月に当社社員、およびグループ会社の社員を含めたおよそ と 「職場のさらなる活性化のために取り組むこと」 について 16,700名を対象に実施しました。 目標を設定してもらい、職場リーダーを中心に目標の達成に 調査結果は下図に示すとおりですが、2011年度調査では 向けて取り組んでいます。 各職場におけるSWITCH+ (プラス)運動の推進のための 2012年度は、各職場において設定した取り組み目標を自 現状把握という観点から一部の設問項目をより具体的なも 律的に進めることを基本的な活動として、製作所など拠点単 のに見直しました。 位で健康増進運動を推進し、昨年度に引き続き有給休暇の 設問の変更はあるものの、全社傾向としては各項目とも 取得促進のためのアナウンスを定期的に実施したほか、外部 大きな変動はありませんが、調査結果は、社内報で周知する 有識者による業務効率化に関する講演会を全社中継で開催 とともに、組織ごとにフィードバックを行う際にも、各職場に するなど、 「活き活き」 と働ける職場づくりの一助となるような 配置しているSWI TCH+運動推進責任者、担当者にもフィード 取り組みを進めてきました。また、全社的な活動の周知に バックしており、各職場で調査結果を元に推測される具体的 向けては、社内報を利用し、SWITCH+ (プラス)運動に関連 な課題を検討のうえ、改善のための取り組みを推進しており、 した事例を掲載する取り組みにも継続的に注力しています。 社員が活き活きと働ける職場づくりへ活用しています。 これらの取り組みにより、平均総労働時間数は、リーマン ショックの影響が大きかった2009年度を除き、低減しつつ 活き活き職場調査 結果推移 あるなどの成果が現れてきている一方、平均有給休暇取得 3.53 事業精神・ 経営理念の浸透 日数については、今後の課題と考えています。 当社は、このSWITCH+ (プラス)運動を通して、 「気力と 体力とスピード感を持ちながら、各人が職務に責任をもって 最大限の能力を発揮して、従来以上に“活き活き”と笑顔で 3.49 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 マネジメント 3.71 職場の規範 働くことのできる職場づくりを推進する」 という基本コンセ プトをグループ・グローバルに展開し、当社グループとして 3.26 職場の雰囲気 の一体感を高め、社員一人ひとりが仕事上の成果を通じて 成長を実感すると同時に、当社グループの成長・発展にも 3.52 仕事の取り組み 繋がる活動にしていきたいと考えており、今後も全社的取り やりがい 平均所定外労働時間および平均有給休暇取得日数の推移 職場内 コミュニケーション 年 平均有給休暇 取得日数/年 22.6 時間 22.1 時間 21.0 時間 14.2 時間 19.1 時間 20.5 時間 18.6 時間 11.5日 11.4日 12.1日 12.4日 11.5日 12.3日 11.7日 (注) 当社の組合員平均 SEI CSR Report 2013 3.42 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 平均所定外 労働時間/月 47 3.45 組みとして継続的に推進していきます。 3.39 働く満足 2 悪い 2.5 3 5段階で評価 3.5 4 良い 経営の基盤 メンタルヘルス これまで、出産する女性社員の多くが育児休業を取得した 後に職場復帰をはたすなど一定の成果をあげており、また、 全社レベルで社員の 心の健康管理に取り組んでいます 女性社員だけでなく男性社員も育児に参加しやすい環境を 整備することを目的として、配偶者出産休暇の創設や育児 当社は、ハンドブックの配付やWebサイト・社内報への掲載 もに、社員本人の気づきを目的としたセルフケア研修や基幹 職・管理監督者を対象としたラインケア研修を実施するなど、 全社レベルで社員の心の健康管理に取り組んでいます。 また、 主要事業所にカウンセラーを配置し、2008年5月からは家族 も含め社外カウンセラーも随時利用できる環境を整えるな 休業の一部有給化などの制度拡充を進めてきました。 さらには、全社員へのハンドブックの 配 布やホームペ ージ の 整 備を通じて、 社員一人ひとりの理解を深める取り組み も実施するなど、仕事と生活を両立でき る職場環境づくりに向けて、さまざまな する予防の強化を目的として、全社員がストレスチェックを利 次世代認定マーク 「くるみん」 * さまざまな支援制度 社員一人ひとりを さまざまな面からサポートしています 用できるようにするなどのサポートを行 っています。日常のコミュニケーション ガバナンス を通じた 「気づき」 と早期対応、欠勤・休 《 ジョブリターン制度 》 職中のコミュニケーション、復帰復職に 2008年4月から、出産・育児・介護等を理由として、やむ 際する段階的な支援策について、職場、 を得ず退職した社員が就業可能となった時点(退職後3年以 産業医をはじめとする専門家、人事部門 内)で、会社が本人と面談を行い、原則として退職前の職場 で再雇用する 「ジョブリターン制度」 を導入しています。 が連携し、本人や家族との連絡を密にす メンタルヘルス ハンドブック CSRパフォーマンス るなど、きめ細かい対策を行っています。 CSRマネジメント 取り組みを進めています。 ど、社員本人や家族、職場から寄せられる相談に適切に対応 できる体制を構築しています。さらには、メンタルヘルスに対 住友電工グループの事業 などにより、メンタルヘルスの基礎知識の普及に努めるとと 《 託児所 》 育児をしながら働き続ける社員をサポートするための環境 メンタルヘルス研修実施状況 年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 整備の一つとして、2008年3月に横浜地区、同年4月に大阪 受講者数 605名 285名 215名 767名 521名 地区、そして2009年3月には伊丹地区に託児所を開設し、 (注) 住友電工を対象範囲としています。 また、当社の託児所を利用できない社員に対しては、会社か ら託児所利用の補助を行うなどのサポートも行っています。 製品・サービス 育児・介護関連制度の拡充を 積極的に進めています 重点分野 仕事と生活の両立支援 64名 (2013年3月末時点)の社員の子どもを預かっています。 《 休暇制度の拡充 》 当 社 では、誕 生 日など社 員 本 人 が 設 定 する記 念 日に、 有給休暇を計画的に取得する 「アニバーサリー休暇(年2日)」 ハリのある働き方を推進するとともに、次世代育成支援対策 を、また、一定の勤続期間に応じて有給休暇を連続5日間 推進法に基づき、これまで4回の行動計画を達成し、仕事と 取得する 「ライフサポート休暇」を導入し、有給休暇を取得し 育児の両立支援に取り組んでいる事業主として厚生労働省 やすい環境づくりに取り組んでいます。また、失効した有給 から認定を受けるなど、育児・介護関連制度の整備に積極的 休暇を利用した「ボランティア休暇」 を導入するなど、社員の に取り組んでいます。 社会貢献活動への参加も支援しています。 サプライチェーン 当社は、社員の「仕事と生活の両立」 を支援するため、メリ 人材 CSR VOICE 育児に専念した後、再び「働く」 という選択ができました 研究統轄部 業務部 横浜業務グループ 中村 和美 環境保全 私は2008年4月に長女の育児に専念するため、退職しました。仕事にはやりがいを感じておりましたので、保育園や 社内託児所に子供を預けて仕事を続けることも考えましたが、育児に専念したいと思い、家族と相談を重ね退職の決断 をしました。そのタイミングで導入されたのがジョブリターン制度です。育児に区切りがついた時点で再度働くことも 念頭に、制度へ登録。退職後3年となる2011年4月に会社から再雇用の希望を確認する連絡をいただき、改めて 家族と相談の上、再雇用を希望しました。退職後から再雇用までの期間は家族と向き合う貴重な時間であり、また育児仲間など新たな人間関係を 社会貢献 築くこともできました。そして、何よりも子供の将来をゆっくり考えながら育児に専念できたことはかけがえのない財産だと考えています。 現在の職場は退職前の職場と異なるため最初から覚えることが多く大変ですが、職場の皆さんの理解や協力、さらには、両親による子供の迎え など多くの方の支えにより、充実した毎日を過ごすことができています。 「くるみん」 用語 *次世代認定マーク 解説 当社の、次世代育成支援対策推進法に基づく第1回行動計画(2005年4月∼2007年3月)、第2回行動計画(2007年4月∼2009年3月)、 第3回行動計画 (2009年4月∼2011年3月) 、ならびに第4回行動計画 (2011年4月∼2013年3月) が達成されたことに対し、厚生労働省より認定されたものです SEI CSR Report 2013 48 社員支援制度と法律との対比表 社員支援制度と法律との対比表 項 目項 目 行動計 行画 動計画 法 定法 定 住友電工の取り組み状況 住友電工の取り組み状況 1∼4年間の期間を設けて策定すること 1∼4年間の期間を設けて策定すること 2005年より2年ごとに策定。 2005年より2年ごとに策定。 現在、現在、 4回目4回目 育児休業期間 育児休業期間 子1歳到達まで 子1歳到達まで ● パパママ育休プラス ● パパママ育休プラス (+2ヵ月) (+2ヵ月) ● 保育所未入居等 ● 保育所未入居等 (+6ヵ月) (+6ヵ月) 育児休業取得回数 育児休業取得回数 産後8週以内に父親が取得した場合は再取得可 産後8週以内に父親が取得した場合は再取得可 事由にかかわらず3回まで分割取得可 事由にかかわらず3回まで分割取得可 育児休業中の給与 育児休業中の給与 無給 無給 最初の3日間は有給 最初の3日間は有給 勤務時間の短縮 勤務時間の短縮 3歳まで 3歳まで 小学校6年時の3月末 小学校6年時の3月末 時間外労働の免除 時間外労働の免除 同上 同上 同上 同上 時間外労働の制限 時間外労働の制限 小学校就学の始期まで 小学校就学の始期まで 同上 同上 深夜業の制限 深夜業の制限 同上 同上 同居の16歳以上の者がいれば適用不可 同居の16歳以上の者がいれば適用不可 同上 同上 同居で20歳以上の者がいれば適用不可 同居で20歳以上の者がいれば適用不可 子の看護のための休暇 子の看護のための休暇 小学校6年時の3月末までの子1人につき5日 小学校6年時の3月末までの子1人につき5日 (例:2人10日、 (例:2人10日、 3人15日) 3人15日) 小学校就学始期までの子1人につき5日、 小学校就学始期までの子1人につき5日、 半日単位での取得を認める 半日単位での取得を認める 2人以上10日 2人以上10日 積立休暇の利用を認める 積立休暇の利用を認める 父親休暇取得促進 父親休暇取得促進 法の定めなし 法の定めなし 費用の援助 費用の援助 法の定めなし 法の定めなし 育 児育 児 子3歳到達まで 子3歳到達まで 配偶者出産休暇5日 配偶者出産休暇5日 (有給) (有給) カフェテリアプラン カフェテリアプラン (選択式福利厚生制度) (選択式福利厚生制度) の育児メニューの優遇措置 の育児メニューの優遇措置 賞与一部支給 賞与一部支給 産前6週産後8週 産休 産休 産前6週産後8週 産前8週 産前8週 (2週は無給) (2週は無給) 産後8週。 産後8週。 2人目以降は産後10週 2人目以降は産後10週 妊産婦の支援 妊産婦の支援 他 他 ― 不妊治療、 不妊治療、 通院等での積立休暇の利用を認める 通院等での積立休暇の利用を認める ― 託児所等の設置 託児所等の設置 法の定めなし 法の定めなし 託児所の設置 託児所の設置 再雇用制度の導入 再雇用制度の導入 法の定めなし 法の定めなし ジョブリターン制度の導入 ジョブリターン制度の導入 (3年内・海外転居5年) (3年内・海外転居5年) 介護休業期間・回数 介護休業期間・回数 1人につき93日まで 1人につき93日まで 1人につき1年間。 1人につき1年間。 但し、1日単位での取得可 但し、1日単位での取得可 勤務時間の短縮 勤務時間の短縮 最大93日以内 最大93日以内 要介護状態が継続する間 要介護状態が継続する間 時間外労働の免除 時間外労働の免除 法の定めなし 法の定めなし 要介護状態が継続する間 要介護状態が継続する間 時間外労働の制限 時間外労働の制限 1回の請求につき 1回の請求につき 1月以上1年以内の期間で、 1月以上1年以内の期間で、 同左 同左 請求できる回数に制限なし 請求できる回数に制限なし 深夜業の制限 深夜業の制限 介 護介 護 1回の請求につき 1回の請求につき 1月以上6月以内の期間で、 1月以上6月以内の期間で、 請求できる回数に制限なし 請求できる回数に制限なし 要介護状態が継続する間、 要介護状態が継続する間、 1日単位での申請可 1日単位での申請可 同居の16歳以上の者がいれば適用不可 同居の16歳以上の者がいれば適用不可 要介護状態の家族の介護・ 要介護状態の家族の介護・ 世話のため、 世話のため、 1人につき5日 1人につき5日 (例:2人10日、 (例:2人10日、 3人15日) 3人15日) 介護のための休暇 介護のための休暇 要介護状態の家族の介護・世話のため、 要介護状態の家族の介護・世話のため、 1人につき5日、 1人につき5日、 2人以上10日 2人以上10日 半日単位での取得を認める 半日単位での取得を認める 法の定めなし 法の定めなし カフェテリアプラン カフェテリアプラン (選択式福利厚生制度) (選択式福利厚生制度) の介護メニューの優遇措置 の介護メニューの優遇措置 一定の介護が必要な家族の介護・介助について、 一定の介護が必要な家族の介護・介助について、 積立休暇の利用を認める 積立休暇の利用を認める (1日単位) (1日単位) 介護支援サービスの導入 介護支援サービスの導入 費用の援助 費用の援助 賞与一部支給 賞与一部支給 有給休暇取得促進 有給休暇取得促進 働き方の 働き方の 半日有給休暇の拡充 半日有給休暇の拡充 見直し見直し 総実労働時間の短縮 総実労働時間の短縮 ボランティア休暇 ボランティア休暇 アニバーサリー休暇の導入 アニバーサリー休暇の導入 取得促進のガイドライン 取得促進のガイドライン ライフサポート休暇の導入 ライフサポート休暇の導入 法の定めなし 法の定めなし 24回まで拡充 24回まで拡充 限度時間の定め、 限度時間の定め、 労働時間管理基準等 労働時間管理基準等 SWITCH+ SWITCH+ (プラス) (プラス) 運動の実施 運動の実施 法の定めなし 法の定めなし 積立休暇の利用を認める 積立休暇の利用を認める ワーク&ライフプログラム制度の導入 ワーク&ライフプログラム制度の導入 育休中・育休後の労働条件の周知 育休中・育休後の労働条件の周知 法の定めなし 法の定めなし ワークライフハンドブックの配布 ワークライフハンドブックの配布 社内イン 社内イン トラネッ トラネッ トに公開 トに公開 (自宅からの閲覧可) (自宅からの閲覧可) 啓発・周知 啓発・周知 単位通知 単位通知 (社内イン (社内イン トラネッ トラネッ トに公開) トに公開) 両立支援のひろばに掲載 両立支援のひろばに掲載 制度、法定給付等の周知、 制度、法定給付等の周知、 研修 研修法の定めなし 法の定めなし ワークライフハンドブックの配布 ワークライフハンドブックの配布 ワークライフフォーラムの開催等 ワークライフフォーラムの開催等 社員支援制度の利用実績 社員支援制度の利用実績 育児休業者数 育児休業者数 男性 男性 女性 女性 計 計 短時間勤務制度利用者数ジョブリターン制度 配偶者出産休暇 配偶者出産休暇短時間勤務制度利用者数 ジョブリターン制度 ボランティア休暇 ボランティア休暇 託児所利用者数 託児所利用者数 取得者数 取得者数 男性 男性 女性 女性 計 登録者数 登録者数 利用者数 利用者数 計 2008年度 2008年度 3(3)3(3) 119(50) 119(50) 122(53) 122(53) 44 44 7 7 183 183 190 190 16 16 37 37 4 4 2009年度 2009年度 4(3)4(3) 106(56) 106(56) 110(59) 110(59) 68 68 7 7 172 172 179 179 23 23 40 40 5 5 2010年度 2010年度 3(3)3(3) 100(51) 100(51) 103(54) 103(54) 61 61 14 14 205 205 219 219 20 20 61 61 7 7 2011年度 2011年度 2(1)2(1) 114(50) 114(50) 116(51) 116(51) 61 61 17 17 228 228 245 245 32 32 61 61 16 16 2012年度 2012年度 12(10) 12(10) 115(60) 115(60) 127(70) 127(70) 65 65 18 18 254 254 272 272 22 22 64 64 6 6 (注) 住友電工を対象範囲としています。 (注) 住友電工を対象範囲としています。 49 SEI 49CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 ( )内は当該年度新規取得者 ( )内は当該年度新規取得者 労働災害ゼロを目指して ● 経営の基盤 基本的な考え方 プラント防災活動 ① 特材ガス・可燃性ガス設備、電気機器、 屋外ユーティリティーの不具合/老朽度を点検 住友電工グループは、従業員の安全衛生の確保を事業の 根幹として位置づけており、 「安全は全てに優先する」風土 ● づくりを推進し、労働災害ゼロを目指し、職場のあらゆる 毒劇物・危険物の管理状況点検 ② 自然災害プラント防災推進 な安全衛生活動に取り組んでいます。 具体的には、中長期的な 「住友電工グループ安全衛生目標」 《 全社体質強化促進 》 ● 重点管理部門活動 ● を掲げ、会社側と組合側の委員で構成する安全衛生委員会 ● にて、そ の 実 現に向けて年 度ごとに重 点 取り組 み 内 容と 重点実施項目を定めています。 住友電工グループの事業 危険・有害要因を排除するため、社員全員参加のもと継続的 安特指定活動 ● 安特解除後にフォローを実施 真因探求委員会 CSRマネジメント ● マザー部門と協業し安全活動の推進を支援 トップ以下各階層に対して、 事故の真因/背景要因を追究 ● 住友電工グループ安全衛生目標 ● 1.無災害職場の実現と快適職場を目指す ● 2.コンプライアンスの維持・向上 ● 3.心とからだの健康づくり ● ● 休業災害:ゼロ ● 不休災害:10件以下 ● 軽傷災害:14件以下 「各部門トップの陣頭指揮による全員参加活動の定着」 《 各部門の基盤強化 》 ● 海外人材育成教育 グローバル安全キーパーソンの育成 (海外KKPのフォローアップと 海外人材開発委員会/安全部会の推進) ● グローバル安全活動の強化 グループ・グローバルで 安全基本教育と点検活動を進めています トップコミットメントによる陣頭指揮 2009年1月から、生産現場の中堅層を対象としたモノづく ① 管理監督者の現場巡回による問題点の抽出 (やりにくい作業・小トラブル)<1・2・3運動等> 参加者は安全衛生の基本教育と演習等の講習を受講し、 さらにテーマ実践活動を概ね1カ月かけて行います。 ② モノづくり基盤強化研修(KKP)を日常活動として定着 2011年からは、国内KKPのテキストを、中国・マレーシア・ 作業標準に基づきリスクアセスメントを遂行 (前後工程・異常処置を網羅) タイ・インドネシア・ベトナム・フィリピンの各国語に翻訳し、 ● 整理・整頓・定位・定品・定量の定着 現地の実情に合った研修を実施しています。以上により、受 ● 指差呼称による危険予知の実行 講生は4年間で国内約4,800名(達成率89%)、海外は2年間 ● ③ 躓き・転倒等の不注意事故撲滅 ● 安全基本行動/体調維持管理 サプライチェーン り基盤強化研修(KKP) を実施しています。 製品・サービス 全員参加活動の定着 重点分野 “安全は全てに優先する”の徹底 ● 階層別教育の見直し CSRパフォーマンス 2012年度重点実施項目 KKPのフォローアップおよび 安全キーパーソンを重要拠点に育成 ガバナンス ● 2012年度の活動目標 再発防止支援と横展開 国内人材育成教育 で約600名(達成率54%) に達し、当社の安全基本教育を普 及させつつあります。 ④ 作業環境の改善(熱中症・有害物に対する改善を展開) ● グローバル安全・保全診断(弱みを把握し効率的に改善) ① 安全診断 ● 他社の傷害事例の横展開推進 ② 設備点検 ● 挟まれ・巻き込まれ防止として 安全カバー・インターロック点検の強化 を実施しています。その目的は、 ① 不安全状態の撲滅と不安全行動抑制効果を狙い、 ソフト・ハード両面から診断評価。 さらに、設備安全点検により本質安全化を推進。 ② 国内外の製造拠点を共通の物差しで診断し 弱点の把握と改善。 社会貢献 ● マザー部門と協業し設備の本質安全化を推進 (点検と改善支援) 2009年度から、グループ・グローバル安全保全診断活動 環境保全 ● 現地現物で安全活動の実態を確認し 改善活動を支援 人材 《 グループ・グローバル安全保全診断活動 》 《 全社弱点補強 》 −を図ることにあり、住友電工グループ国内外の製造拠点 の1巡目点検を終え、2013年度より2巡目の点検を計画して います。 SEI CSR Report 2013 50 安全成績と今後の活動 安全成績と今後の活動 傷 害傷 事害 故事 多発部門に対して重点的にリソースを集中させ、 故 多発部門に対して重点的にリソースを集中させ、 マザー部門 マザー部門 (事業本部) (事業本部) と連携しながら継続的な安全教育・ と連携しながら継続的な安全教育・ 2012年度の傷害発生状況は 2012年度の傷害発生状況は 2011年度比10件の減少となりました 2011年度比10件の減少となりました 安全点検・安全キーパーソンの育成を実施し、 安全点検・安全キーパーソンの育成を実施し、 目標達成に 目標達成に 向けた取り組みを展開していきます。 向けた取り組みを展開していきます。 2012年度の傷害発生状況は、 2012年度の傷害発生状況は、 「休業災害10件・不休災害 「休業災害10件・不休災害 労働災害の発生状況 23 件・軽 23 件・軽 傷 19 傷件・総 19 件・総 数 52 数件」となり、 52 件」となり、 2011 2011 年 度年 実度 績実 の績 の 労働災害の発生状況 グループ社員 グループ社員 派遣請負 派遣請負 計 工事請負 国内 国内 海外 海外 工事請負 「休業災害14件・不休災害20件・軽傷災害28件・総数62件」 「休業災害14件・不休災害20件・軽傷災害28件・総数62件」 に比較して10件削減しましたが、 に比較して10件削減しましたが、 目標の「休業災害0件・不休 目標の「休業災害0件・不休 災害10件 災害10件 ・軽傷14件」以下に対して未達となりました。 ・軽傷14件」以下に対して未達となりました。 傷害内容を分析すると「付帯段取り作業」と「異常処置・ 傷害内容を分析すると「付帯段取り作業」と「異常処置・ 計 休業災害 休業災害 7 7 1 1 2 2 10 不休災害 不休災害 2012年度 2012年度 軽傷 軽傷 13 13 7 7 3 3 23 23 8 8 6 6 5 5 19 19 28 28 14 14 10 10 52 52 突発作業」の怪我が全体の60%を占め、 突発作業」の怪我が全体の60%を占め、 前者では標準不備 前者では標準不備 休業災害 休業災害 8 8 4 4 2 2 14 14 およびリスクアセスメン およびリスクアセスメン トの未実施や抽出漏れが不安全行動 トの未実施や抽出漏れが不安全行動 不休災害 不休災害 2011年度 2011年度 軽傷 軽傷 18 18 2 2 0 0 20 20 10 10 16 16 2 2 28 28 36 36 22 22 4 4 62 62 を誘発し怪我が発生しています。 を誘発し怪我が発生しています。 また、 また、 後者では設備の機能 後者では設備の機能 合計 合計 10 合計 合計 不備や管理不備に起因して怪我に至っています。 不備や管理不備に起因して怪我に至っています。 一方、 一方、 傷害傷害 *の推移 *の推移 の形態としては「挟まれ巻き込まれ」が40%と依然多く、 の形態としては「挟まれ巻き込まれ」が40%と依然多く、 設備設備 国内社員休業度数率 国内社員休業度数率 の安全対策により駆動部へ巻き込まれる傷害は減少しており の安全対策により駆動部へ巻き込まれる傷害は減少しており ますが、 ますが、 「重量物の転倒・落下による挟まれ事故」 「重量物の転倒・落下による挟まれ事故」 は減少して は減少して (度数率) (度数率) 2 2 1.9 1.5 1.5 1 1 させるため、 させるため、 管理監督者による職場巡回活動の強化 管理監督者による職場巡回活動の強化 (1-2-3 (1-2-3 0.5 0.5 運動) 運動) や、モノづくり基盤強化研修 や、モノづくり基盤強化研修 (KKP) (KKP) 後の実践活動とし 後の実践活動とし 0 0 いません。 いません。 この内容をふまえ、 この内容をふまえ、 2013年度は全員参加活動として定着 2013年度は全員参加活動として定着 て、標準類の見直し て、標準類の見直し ・リスクアセスメントの充実、 ・リスクアセスメントの充実、 および設備 および設備 1.91.83 1.83 1.8 1.8 1.62 1.62 1.62 1.62 1.61 1.61 1.59 1.59 1.12 1.12 1.09 1.09 1.05 1.05 1.02 1.02 1.00 1.00 0.99 0.99 0.98 0.98 0.24 0.24 0.14 0.14 0.07 0.07 0 0.17 0.17 0.14 0.14 0 0.04 0.04 (年度) (年度) 2006 2006 2007 2007 2008 2008 2009 2009 2010 2010 2011 2011 2012 2012 全産業全産業製造業製造業 住友電工グループ 住友電工グループ の安全対策と維持管理の徹底に注力していきます。 の安全対策と維持管理の徹底に注力していきます。 さらに、 さらに、 (注)住友電工およびグループ会社 (注)住友電工およびグループ会社 (国内については73社、 (国内については73社、 海外については41社) 海外については41社) を対象にしています。 を対象にしています。 (住友電装グループの関係会社は含まれていません) (住友電装グループの関係会社は含まれていません) CSRCSR VOICE VOICE 「事「事 故は現 故は現 場 で場起きている」 で 起きている」 を合言葉に を合言葉に 横浜製作所 横浜製作所 安全環境グループ長 安全環境グループ長 鈴木 鈴木 良男 良男 住友電工横浜製作所は情報通信部門の基盤拠点であり、 住友電工横浜製作所は情報通信部門の基盤拠点であり、 三事業部と研究開発部門および 三事業部と研究開発部門および コーポレート部門で構成され、 コーポレート部門で構成され、 従業員数は約2,2 従業員数は約2,2 00名です。 00名です。 2012年度の横浜地区の安全成績 2012年度の横浜地区の安全成績 を振り返ってみますと、 を振り返ってみますと、 休業災害3件・不休災害1件・軽傷3件と過去5年間の最悪の安全成績 休業災害3件・不休災害1件・軽傷3件と過去5年間の最悪の安全成績 となり、 となり、 さらに環境ヒヤリや通勤災害も加わり、 さらに環境ヒヤリや通勤災害も加わり、 横浜製作所 横浜製作所 安全環境グループ長を拝命した 安全環境グループ長を拝命した 2012年7月直後から事故対応の日々・ 2012年7月直後から事故対応の日々・ ・・まさに悪夢のような負のスパイラルに陥りました。 ・・まさに悪夢のような負のスパイラルに陥りました。 そして、 そして、 極め付けが2013年1月15日の爆弾低気圧。 極め付けが2013年1月15日の爆弾低気圧。 横浜地区は1 横浜地区は1 7年振りの大雪となり、 7年振りの大雪となり、 同日に雪上転倒で2件の休業災害を発生させてしまったのです。 同日に雪上転倒で2件の休業災害を発生させてしまったのです。 実は、 実は、 朝から各職場より多くの 朝から各職場より多くの 方々のご協力をいただき「220 方々のご協力をいただき「220 0名が少しでも安全に歩けるように、 0名が少しでも安全に歩けるように、 怪我を発生させないように」 怪我を発生させないように」 と思い、 と思い、 除雪・凍結防止処置をしている最中の事故でした。第一報を聞いた時、 除雪・凍結防止処置をしている最中の事故でした。第一報を聞いた時、 関係者一同ショ 関係者一同ショ ックを隠せない状態となり、 ックを隠せない状態となり、 第二報が届いた時は 第二報が届いた時は 不覚にも茫然自失となってしまいました。 不覚にも茫然自失となってしまいました。 なんとか、 なんとか、 この流れを払拭したく安全活動を推進しましたが、 この流れを払拭したく安全活動を推進しましたが、 2月まで長いトンネルを抜け出すことはできませんでした。 2月まで長いトンネルを抜け出すことはできませんでした。 ある寒い夜の帰り道、 ある寒い夜の帰り道、 ふと ふと 以前の工場長時代の 以前の工場長時代の 「事件は会議室で起きているんじゃない、 「事件は会議室で起きているんじゃない、 現場で起きているんだ」 現場で起きているんだ」 の口癖 の口癖 (ある映画の台詞ですね) (ある映画の台詞ですね) を思い出し、 を思い出し、 これは安全 これは安全 ・環境・ ・環境・ 防災管理でも全く同じことだ、 防災管理でも全く同じことだ、 と気づきました。 と気づきました。 翌朝、 翌朝、 原点に立ち返るべくグループ員に思いを伝え 原点に立ち返るべくグループ員に思いを伝え 「“事故” 「“事故” は現場で起きている」 は現場で起きている」 を合言葉に、 を合言葉に、 傷害事故 傷害事故 やヒヤリが発生するのを待つのではなく、 やヒヤリが発生するのを待つのではなく、 また事故の処理だけで1日が終わるのではなく、 また事故の処理だけで1日が終わるのではなく、 現場に赴き危険が発生する前に摘み取ること、 現場に赴き危険が発生する前に摘み取ること、 すなわち、 すなわち、 受け身の活動から攻めの活動に転じさせようと皆の気持ちを一つにすることができました。 受け身の活動から攻めの活動に転じさせようと皆の気持ちを一つにすることができました。 まだまだ活動途上ではありますが、 まだまだ活動途上ではありますが、 今、横浜地区では①他地区からの他山の石も含めた類似事故パターンの徹底的な洗い出し、 今、横浜地区では①他地区からの他山の石も含めた類似事故パターンの徹底的な洗い出し、 ②その危険源の ②その危険源の 抜本的改善、 抜本的改善、 ③安全診断の完全実施、 ③安全診断の完全実施、 ④一人ひとりの安全意識のレベルアップ ④一人ひとりの安全意識のレベルアップ (教育) (教育) の4項目を課題として、 の4項目を課題として、 1-2-3巡回・安全診断・各種教育等の 1-2-3巡回・安全診断・各種教育等の 活動を実施しています。 活動を実施しています。 「安全は全てに優先する」 「安全は全てに優先する」 のスローガンのもと、 のスローガンのもと、 各事業部門と連携強化し、 各事業部門と連携強化し、 「休業、 「休業、 不休、 不休、 軽傷:軽傷: ゼロ、 ゼロ、 ゼロ、 ゼロ、 ゼロ」を達成するため ゼロ」を達成するため ベストを尽く ベストを尽く したいと考えています。 したいと考えています。 我々横浜安全環境グループは、 我々横浜安全環境グループは、 安全・環境・防災のプロとして、 安全・環境・防災のプロとして、 “VSO “V P” S を発揮し邁進します。 OP”を発揮し邁進します。 ( V: (vitality S V:vitality S :specialty O :specialty O :original :original t y P t : y P personality :personality ) ) 51 SEI 51CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 *度数率 *度数率 用語 用語 100万延実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で、 100万延実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で、 災害発生の頻度を表す。 災害発生の頻度を表す。 解説 解説 計算式は、 計算式は、 労働災害による死傷者数/延実労働時間数×1,000,000 労働災害による死傷者数/延実労働時間数×1,000,000 重点分野 環境保全 環境マネジメント 経営の基盤 環境監査 環境方針 住 友 電 工 グ ル ー プ 経 営 理 念に基 づ き、地 球 的 視 野に 立った、環境保全への取り組みを経営の最重要課題の一つ として位置づけ、 「環境方針」を制定しています。 国内監査を完了し 現在は海外拠点の監査を進めています 住友電工グループでは、ISO14001に基づく監査の他、 年度から環境関連法令遵守および「アクションECO-21」の 基本理念 取り組みを主体とした環境監査を実施し、国内全53拠点につ 住友電工グループは 「持続可能な環境負荷の少ない いては2011年度までに監査を終了しました。2010年度から 社会を構築していくことが重要である」 との認識のもと、 は海外の製造拠点に対しても同様に監査を実施しています。 製品及びサービスの提供を通じて社会に貢献する。 2010年度の中国11拠点、2011年度のタイ4拠点、マレー 1. 環境保全への取り組みを経営の最重要課題の一つとし、 計画的に活動する。 4拠点の監査を行いました。これにより、2012年度までに、 対象拠点数47の内、26拠点の監査が終了しました。2013 事業活動における環境負荷の低減 年度は中国3、フィリピン2、台湾2、ベトナム1の計8拠点を 地球温暖化防止・省資源、 リサイクル・環境汚染予防 計画しています。 環境に配慮した製品の提供を拡大 国内拠点については、2012年度より環境事故の未然防止 有害物質の全廃・製品アセスメントの展開・製品LCAの展開 2. 環境マネジメントシステム運用の強化と拡充を進める。 環境保全教育・環境監査の実施 3. コンプライアンスの維持向上を進める。 を目的とした水質関連施設診断を開始し、2012年度は9拠点 の施設診断を実施しました。2013年度は国内拠点の施設 診断を継続するとともに、海外拠点の診断も開始します。 《 法令遵守状況の確認 》 CSRパフォーマンス 4.この環境方針は要求に応じ一般に公開する。 ガバナンス ● CSRマネジメント シア4拠点に続き、2012 年度は中国3拠点、インドネシア 活動指針 ● 住友電工グループの事業 法令遵守の徹底および環境負荷の低減を図るべく、2008 環 境 方 針(抜粋)※ 国内に関しては、環境関連法の23法令120項目と所在地 の県・市町村条例に基づいた監査を行っています。また、海外 に関しても、国内と同様に立地する国・地域の環境関連法に 環境経営推進体制 基づいた監査を実施しています。 重点分野 グループの環境保全活動を グローバルに統括しています 全社環境委員会は、環境経営に関する審議決定機関で 製品・サービス あり、国内海外の関係会社を含む当社グループの環境保全 活動をグローバルに統括しています。 監査風景(インドネシア) 《 アクションECO-21 》 社 長 サプライチェーン 国内・海外とも60からなるチェック項目を設定し、取り組み 全社環境委員会 および進捗状況の監査を行っています。 環境専門委員会 《 水質関連施設診断 》 事業本部環境委員会 内部環境監査チーム 人材 貯液部や配管等の部位ごとにチェック項目を設定し、水質 汚濁防止法の有害物質、指定物質や油等を使用する水質 関連施設の設備本体や付帯施設の点検、管理状況の確認を 行っています。 地区環境委員会 法令遵守状況 事業部門 地区内関係会社 地区外関係会社 地区外関係会社 海外関係会社 海外関係会社 Web 海外拠点を含め 重大な法令違反はありませんでした 社会貢献 地区内関係会社 ※ 詳細は当社Webサイトで公開しています。 環境保全 事業部門 各事業本部で海外拠点を含めた法令遵守状況を調査しま したが、2012年度に重大な法規制違反はありませんでした。 http://www.sei.co.jp/csr/environment/management.html SEI CSR Report 2013 52 エコ 「アクションECO-21(Phase Ⅳ)」運動の目標と実績 ( 活動期間:2010∼2012年度 ) 23項目のうち、18項目で目標を達成しました。目標未達項目については、引き続き目標達成に向けて取り組んでいきます。 項 目 環境効率 地球温暖化 防止 事業活動における環境負荷の低減 省資源、 リサイクルの 推進 有害化学物質の 排出量削減 化学物質管理 強化 顧客要求対応・環境配慮製品 製品含有 化学物質管理 環境配慮 製品の拡大 内 容 2012年度目標 2012年度実績 評価 [環境負荷量(CO2、廃棄物量、有害物質量、 NOx、 SOx)の金額換算値/売上金額] 2009年度比 3%低減 14%低減 ◎ (1)温室効果ガスの排出量削減(国内) ・京都議定書対応目標 2008∼2012年度平均で 1990年度比 25%削減 27%削減 ○ (2)温室効果ガスの排出量削減(国内外) ・住友電工グループのグローバル目標 2007年度比 5%削減 1.8%増加 ▼ ①省エネによる原単位低減[原油換算使用量/売上金額] 2009年度比 6%低減 6.6%低減 ○ ②非エネルギー起源の温室効果ガスの排出量削減 ・六フッ化硫黄ガス (SF6)等削減:CO2 換算 2009年度比 3%削減 15%増加 ▼ ③本社・支社のオフィスでの省エネ[原油換算使用量/床面積] 2009年度比 3%低減 13%低減 ◎ ④物流での温室効果ガスの排出量原単位低減 2009年度比 3%低減 5.0%低減 ◎ ⑤ECOライフによるCO2 削減 2007年度比 5,000t/年削減 9,656t /年削減 ◎ (1)国内平均ゼロエミッション率低減 0.5%以下 0.09% ◎ (2)廃棄物排出量の原単位低減(国内) [廃棄物排出量/売上金額] 2009年度比 4.9%低減 ◎ (3)海外平均ゼロエミッション率低減 5%以下 16.5% △ (4)製品梱包材使用量の原単位低減[製品梱包材使用量/売上金額] 2009年度比 3%低減 10.2%増加 ▼ (5)水使用量の原単位低減[水使用量/売上金額] 2009年度比 3%低減 8.5%低減 ◎ (1) VOC排出量の削減(国内) ・対象範囲は大気への年間排出量2t以上の国内部門 2009年度比 9%削減 35%削減 ◎ (2) VOC排出量の削減(海外) 2010年度比 2%削減 42%削減 ◎ (3) トリクロロエチレン全廃 全廃 全廃 ○ (4)有害物質の全廃継続 ・水銀(Hg)、カドミウム (Cd)、六価クロム (Cr6+) 全廃継続 全廃継続 ○ (1)化学物質(毒劇物等含む)管理強化 管理システム構築・運用 3地区定期点検完了 ○ (1)製品含有化学物質管理体制の強化 ・含有化学物質情報の管理強化 REACH対応可能な 体制整備完了 規制への的確な対応継続 ○ 含有全廃を継続 ○ (2)有害化学物質の使用全廃(RoHS,ELV対応) ・製品への非含有保証(顧客要求) に対応 3%低減 含有全廃を継続 (顧客ごとに対応) (1) エコマインド品 (製品アセスメント実施品)の登録拡大 ・指標は登録率[登録品数/新製品数] 100% (2) エコ製品売上比率増 2012年度に50%超 (3)地球温暖化対策製品によるCO2削減 2012年度に50千t/年 100%実施(109件 登録) ○ 40% △ (国内製造部門出荷ベース) ○ 57千t /年 凡例 ◎:目標大幅達成 (概ね150%超) ○:目標達成 △:目標未達 (前年度より改善) ▽:目標未達 (前年度と横ばい) ▼:目標未達 (前年度より悪化) 環境経営(全社指標:環境効率) NOx、 SOx)の 環境効率 = 環境負荷量(CO2、廃棄物量、有害物質量、 2012年度は 2009年度比で14%改善しました 金額換算値/売上金額 環境効率 (×10−3) 16 住友電工グループは環境経営の全社指標として、環境 16.85 15.06 14.54 2010 2011 2012実績 16.34 12 負荷量を被害算定型環境影響評価(LIME)手法*に基づき 8 被害金額に換算し、その合計を売上金額で割った値を環境 4 効率と定義して採用しています。 0 今 後も、 「アクションECO-21(PhaseⅤ)」にて目 標 達 成 集計範囲:CO2、廃棄物量は国内+海外で、有害物質量、 NOx、 SOxは国内のみ。 2009基準 に向けて、グローバルに取り組みを強化していきます。 53 15.28 2012目標 (年度) (注1)過年度の国内 CO 2 排出量に含まれていた集計対象範囲外データを遡及して除いて います。また目標は2009年度比3%低減を記載しています。 (注2)2011年度の値を遡及修正しています。 用語 *被害算定型環境影響評価(LIME)手法 解説 Life-Cycle Impact Assessment Method Based on Endpoint Modelingの略で、 SEI CSR Report 2013 製品やサービスに対する環境への影響評価手法のひとつ 経営の基盤 エコ 「アクションECO-21( Phase Ⅴ)」運動の目標 ( 活動期間:2013 ∼2014年度 ) 「アクションECO-21(Phase Ⅳ)」からの主な見直し箇所 グローバル対応強化 省エネ原単位目標の大幅な引き上げ ● 化学物質の指標を見直し ● CO 2 排出量をグローバル目標に統一 ● 製品梱包材の削除 ● 廃棄物量低減の指標見直し 項 目 環境効率 取組内容 [環境負荷量(CO2、廃棄物量、有害物質量、 NOx、 SOx)の金額換算値/売上金額] 2012年度比 2%削減 ①省エネによる原単位低減 (製造拠点) 2012年度比 8%低減(年率4%、5年で20%低減) ②省エネによる原単位低減(オフィス) 2012年度比 2%低減 ③物流でのCO2 原単位低減 2012年度比 2%低減 (2) 廃棄物量低減 (国内) 絶対量 (3) ゼロエミッション推進 (海外) 5%以下 (4) 水使用量の低減 (原単位) 2012年度比 2%低減 (1) VOC排出量の削減 (国内外) 2012年度比 2%削減 (2) 有害物質の使用全廃 (RoHS、ELV対応) RoHS禁止候補物質全廃目途付 (フタル酸エステルおよび、 臭素系難燃剤の一部) Phase Ⅵ にて数値目標設定 (1) エコマインド品の登録品目 新製品実施率 100% (2) エコ製品売上比率増 売上高比率(国内部門)50% (3) 地球温暖化対策製品によるCO2削減 CO2削減貢献量 100千t /年 2012年度比 2%低減 製品・サービス 環境配慮製品 環境配慮 製品の拡大 0.3%以下 重点分野 有害化学物質の 削減 (1) ゼロエミッション推進 (国内) CSRパフォーマンス 事業活動における環境負荷の低減 省資源、 リサイクルの 推進 ガバナンス 2%低減 CSRマネジメント 地球温暖化 防止 Phase Ⅴ 目標( 2013 ∼2014年度 ) 2012年度比 温室効果ガス排出量削減 (国内外) 住友電工グループの事業 ● サプライチェーン アクションECO-21の推進(教育訓練) 研修体系 分野別 法規、化学物質管理、地球温暖化に関して体系的な教育を 等も取り入れ、さらなるレベルアップを図ります。 ISO14001内部監査員教育 省エネ 省エネ手法と改善教育 ECOライフ SEIグループECOライフ活動 廃棄物 廃棄物の分別と処理内容 出前研修 環境全般、分野別 分野別 製品含有化学物質管理 毒劇物管理 社会貢献 また、2013年度より過去のヒヤリ事例を用いた事例研究 法規ポイント教育 ISO14001 化学物質 階層別研修 環境関連法規教育 環境保全 一般研修 います。2012年度も、階層別研修として、環境全般や、環境 実施し、34回開催、570名が参加しました。 SEIグループ環境活動 法規・コンプライアンス ープの環境方針・アクションECO-21運動について教育して 研修名 環境自覚教育 環境全般 社員一人ひとりの環境意識向上と環境知識レベルアップの ため、全社員を対象に地球環境対策の歴史や、住友電工グル 研修メニュー 人材 環境保全に関する 体系的な教育を行っています 環境法規、化学物質管理、省エネ 省エネ 省エネ手法と改善教育 その他 その他教育 SEI CSR Report 2013 54 バウンダリーについての説明 環境負荷マテリアルフロー INPUT 環境経営の推進にあたり、国内証券市場に 上場している東海ゴム工業(株) 、日新電機(株) 、 住友電設(株)、およびそれぞれの連結対象会社 資材 については財務連結の範囲ではあるものの、 銅 227千t 樹脂 61千t 鉄 290千t 化学物質 13千t 都市ガス 42百万m3 アルミニウム 当 社グ ル ープとしての 環 境 経 営 の 範 囲には 19千t 電気 2,087百万kWh 環境負荷の代表指標としての温室効果ガス LPG 9千t 排出量によってその範囲設定を評価した場合、 水 含めていません。 エネルギー 財 務 連 結 全 体 での 温 室 効 果ガス排 出 量 は 12,137千m3 製品梱包材 2012年度1,600千tと推計しており、当社グル その他燃料 (原油換算)13千kl 紙 1,188t 47千t ー プ 環 境 経 営 範 囲 で の 排 出 量 は 1,328 千t ですから、その大半を報告していることになり ます。 輸送燃料 (原油換算)* 14千kl また、上記上場会社3グループを除く227社 の全体に対し、当社グループの環境経営の管 資材(銅・鉄・アルミニウム・樹脂) :重量管理している製品資材の合計(各事業本部での合計が百トン以上のもの) 製品出荷量:重量管理している製品の出荷量合計(各事業本部での出荷量が百トン以上のもの) ● 化学物質:PRTR法および相当する海外の法令に基づく化学物質 ● 電気:電力会社からの購入電力 ● 燃料:重油、 灯油、軽油、天然ガス ● 水:上水、 工業用水、井水(地下水) ● 製品梱包材:製品使用の段ボール、 紙、樹脂、木製の梱包材 ● 紙:工場・オフィスで使用するコピー用紙、 コンピュータ用紙等 ● 輸送燃料:ガソリン、 軽油等 ● 理対象は生産部門の147社(日本45社、中国 32社、アジ ア34社、米 州14社、欧 州 他22社 (2012年度)) ですが、試算の結果、温室効果ガス 排出量など環境負荷カバー率は推計99%以上 を確保できているものと考えています。 ● 環境会計(新集計開示様式) 財務項目 投資額 (百万円) CSR報告書2010からコネクティッド・レポーティ ング・フレー ムワーク(CRF)*の 考 え方 を 参 考に した、新たな開示様式で環境会計を集計し開示して 集計範囲:住友電工 + 国内関係会社 (注1)安全環境部省エネルギー推進室にて「省エネ活動」 と認定された 活動の内、省エネが主目的のもののみ集計しています(ピークカット 等、省エネ以外を主目的とするものは対象としていませ ん)。経 済 効果には、投資を伴わない省エネ活動の効果を含みます。 経済効果 (百万円) エネルギーコスト 削減額(注1) 省エネ投資額(注1) 温室効果ガス削減 います。 費用 (百万円) 2010 2011 2012 2010 2011 2012 2010 2011 2012 642 1,382 1,303 414 353 384 (注2)投資には資源の効率的利用に関するものは含んでいません。発生 した廃棄物の減量化、リサイクルに関するものを対象にしています。 (注3)費用は廃棄物処理業者への支払額を基準にしています。また費用、 経済効果とも金属類は含んでいません。 売上増減: [2012年度集計範囲の2011年度排出量] × (2012年度 売上高/ 2011年度売上高-1) 実増減:差引計算により算出 廃棄物削減 (注4)範囲増減:2012年度から新たに対象となった集計範囲の2011 年度排出量(当年度の対象はありませんでした) 省資源・リサイクル 投資額(注2) 70 55 115 49 廃棄物処理費(注3) 1,098 1,091 1,038 管理活動費用 989 社会活動費用 12 10 9 環境損傷対応費用 28 14 12 有価物売却額(注3) 77 91 1,092 1,021 (CRF) 用語 *コネクティッド・レポーティング・フレームワーク 解説 英国にて開発された、財務情報と非財務情報を関連づけて SEI CSR Report 2013 開示する統合型報告スキーム 96 経営の基盤 OUT PUT 設計 温室効果ガス CO2 大気汚染物質 NOX * 生産 廃棄物 大気 80t 水域 3t 輸送 SOX * 6t 産業廃棄物 一般廃棄物排出量 14千t 産業廃棄物排出量 再資源化量 52千t 排水 製品出荷量 415千t CO2排出量 * 45千t 130t 48千t 10,614千m3 CSRマネジメント 製品 257t CO2以外 (CO2換算) 住友電工グループの事業 化学物質 1,283千t 37千t CO 2 :電気、 ガス、 燃料の使用に伴って発生する二酸化炭素 CO 2以外の温室効果ガス:SF6、 HFC、 PFCガス等の二酸化炭素換算 ● NOX :ガス、 燃料の使用に伴って発生する窒素酸化物 ● SO X :燃料の使用に伴って発生する硫黄酸化物 ● 一般廃棄物:事業活動に伴って生じた廃棄物のうち産業廃棄物を除く廃棄物 (紙くず、 木くず、 繊維くず等) ● 産業廃棄物:事業活動に伴って生じた廃棄物のうち 「廃棄物の処理および清掃に関する法律」 で定める 廃棄物 (汚泥、 廃油、 廃酸、廃アルカリ、 廃プラスチック、 金属、 ガラス・陶磁器、 燃え殻等) ● 排水:工場からの生産系排水および生活系排水 ● ガバナンス ● 使用 CSRパフォーマンス 集計範囲: *印・・・ 住友電工 + 国内関係会社 *印以外・・・ 住友電工 + 国内関係会社 + 海外関係会社 非財務項目 パフォーマンス (国内) 2012年度変動要因(国内) (注4) 削減率(%) (注4) 温室効果ガス排出量(千t-CO2 e /年) 800 0 800 600 10 600 2011年3月の東日本大震災以後の電力問題が継続しており、 重点分野 温室効果ガス排出量(千t-CO2 e /年) 戦略・機会とリスク それに対応するために、より高効率化した機器を導入する等のエネ ルギー関連の投資を大きく増やしています。当然、省エネが主目的 23 517 515 26 27 25 20 400 30 200 40 0 517 18 3 の投資も積極的に実施しており、省エネ絶対値が最重要です。それ 515 でもなおエネルギーコストがリスク要因であることは明白で、今後と ▲23 製品・サービス 400 543 も省エネを含めた電力問題対応に最大限努力します。 温室効果ガス排出量は前年比で減少しています。操業増や震災後 200 の電力問題から自家発電の増加といった排出量を増加させる要因が ありましたので、省エネ活動をさらに強化、継続することにより克服 0 2010 2011 2012 目標 (年度) 2011 範囲増減 売上増減 実増減 2012(年度) サプライチェーン する計画です。また、この経験・成果を海外にも展開し、グローバル に効果が出るように取り組みます。 温室効果ガス排出量 排出量削減率(基準:1990年度) 低減率(%) 廃棄物排出量 (千t /年) 1.8 40 5 40 30 10 4.9 5.3 36.1 37.1 34.3 20 15 10 20 37.1 0 34.3 ▲1.5 ▲1.3 30 20 0 2010 2011 2012 目標 (年度) 25 10 0 売上高原単位低減率(基準:2009年度) 2011 範囲増減 売上増減 実増減 2012(年度) 前年比微減となりましたが、一昨年度も加味しますと、これは従来 水準並みと考えられます。国内海外の環境監査や省エネ活動などの 強化を継続していきます。 社外清掃、社外環境教育等 従前から近隣地域の清掃などに積極的に関わっており、今後も 継続していきます。 土壌・地下水汚染の浄化対策等 汚染が確認された事業所の地下水浄化を継続しています。 SEI CSR Report 2013 社会貢献 環境組織費用、ISO14001登録・維持費用等 環境保全 廃棄物排出量 投資額は廃液削減のための追加投資を行ったことが主要因です。 その効果に期待しています。また、従来から廃棄物の有価物化に 力を入れていることにより、廃棄物処理費は若干の減少、反対に 有価物売却額はわずかな増加になりました。今後もこの活動に 注力していきます。 一方、非財務項目では、廃棄物排出量は若干の増加がありまし たが、原単位低減率は前年比わずかに改善しました。部門間の操業 増減の影響によりますが、不良の発生による要因もあって、今後も この改善をより強力に推し進めていく必要があります。また廃棄物を 減少させる方法として廃液の濃縮にも力を入れていきます。 人材 50 3 (注4) 廃棄物排出量 (千t /年) 0 50 56 地球温暖化防止 温室効果ガスの排出量 変動要因分析 (国内+海外) 温室効果ガス排出量の削減 CO2 換算排出量 (千t-CO2e /年) CO2 排出量は 国内は目標を達成、海外は未達となりました 1,283 1,300 54 5 1,328 ▲14 1,150 省エネルギー活動推進に取り組み、国内のCO2換算排出 1,000 0 2011 量は、 1990年度比27%削減と、京都議定書で日本が約束 した6%削減目標を大幅に達成、さらに高いレベルで設定 した社内基準の1990年度比25%削減目標も達成しました。 海外を含めたグループ全体では、2007年度比1.8%増加 と目標の 5%削減は未達となりました。これは海外(とくに アジア)の生産が大きく拡大したことが原因です。 範囲増減 売上増減 2012 (年度) グローバル地域別の温室効果ガス排出量 (千t-CO2e /年) 517 500 グループ全体でのCO2排出量を削減するため、2008年 実増減 (注) 範 囲 増 減:2012年度から新たに対象となった集計範囲の2011年度排出量 売 上 増 減: [2012年 度 集 計 範 囲 の2011年 度 排 出 量] × (2012年 度 売 上 高 / 2011年度売上高-1) 実増減:差引計算により算出 515 400 329 300 以 降 開 始した省エネ診 断 活 動を継続すると共に国内では 200 電力価格高騰対策として23 億円の投資を計画推進してい 100 ます。 0 57 2011 295 114 128 54 欧洲 他 一方、アジア圏をはじめとした海外ではCO2換算排出量 337 266 中国 アジア 日本 米州 2012 が増加しています。これらの国々はエネルギー効率が国内 より低い傾向にあるため、今後はこれまでに得た知見をグロ ーバルに展開し、さらなるCO2削減を図ります。 エネルギー使用量の削減 エネルギー使用量は 削減目標を達成しました 温室効果ガスの排出量と削減率 (国内) 原単位低減率の観点でみても、 2012年度は、6.6%低減と CO2 換算排出量 (千t-CO2e /年) 1,000 削減率 (%) 0 16 800 26 26 23 516 543 26 701 587 600 516 517 27 25 515 526 0 10 20 30 目標の2009年度比6%低減を達成しました。 エネルギー使用量と売上高原単位(国内+海外) エネルギー使用量 (百万MJ /年) 40 38 400 200 25,000 23,421 20,000 0 1990 基準 国内 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2008∼2012平均(年度) 目標 20,056 20,161 38 売上高原単位 (kl/億円) 40 37 37 38 36 22,453 22,658 23,137 15,000 10,000 5,000 削減率 0 2007 国内+海外 温室効果ガスの排出量と削減率 (国内+海外) 0 16 1,500 2009 2010 2011 2012 2012 目標 (年度) (注)売上高原単位:エネルギー使用量の原油換算値を売上高で除した値 CO2 換算排出量 (千t-CO2e /年) 2,000 2008 原単位 1,304 1,000 14 1,097 1,121 4.7 1.6 △1.8 5 削減率 (%) -10 0 10 20 1,243 1,283 1,328 1,239 非エネルギー起源の温室効果ガスの排出削減 六フッ化硫黄の回収率向上に 注力しています 500 SF 6 回収率向上などの取り組みを進めましたが設備トラ 0 2007 基準 国内+海外 2008 2009 2010 2011 2012 2012 目標 削減率 (注1)購入電力のCO2 排出係数 [国内]地域ごとの電力事業者公表の2000年の排出係数 (ただし、1990年についてのみ同1990年の排出係数) [海外]日本電機工業会「各国における発電部門CO2 排出原単位の 推計調査報告書」 (2004年)記載の国ごとの2000年の排出係数 (ただし、1990年についてのみ同1990年の排出係数) 購入電力以外のCO2 排出係数 [国内・海外共通]環境省「事業者からの温室効果ガス排出量算定方法 ガイドライン」 (2003年)の排出係数 (注2)精度向上のため2011年度の値を遡及修正しています。 (年度) ブル等のため、45千トンと2009年度比で15%増加しました。 今後は再発防止に努めるべく設備改善を進めています。 SF6など温室効果ガスの排出量と削減率 (国内+海外) CO2 換算排出量 (千t-CO 2 e /年) 3 20 50 40 △15 0 41 38 39 30 40 24 20 45 31 削減率 (%) -20 0 20 38 40 60 10 0 2007 国内+海外 2008 削減率 2009 基準 2010 2011 (注) 精度向上のため2011年度の値を遡及修正しています。 57 SEI CSR Report 2013 2012 2012 目標 (年度) 経営の基盤 2012年度 温室効果ガス排出量 (千t- CO2e/年) 環境情報の取り組み 環境情報の開示に 積極的に取り組んでいます 外部機関からの情報提供の要請に対応しており、 2009年 193 1,135 スコープ3 37 (注1)スコープ1:化石燃料等の使用による事業所からの直接的排出(SF6 等含む) スコープ2:事業所外から供給された電力や蒸気の使用による間接的排出 スコープ3:物流や製品の使用、出張等その他の間接的排出 (注2)上表のスコープ3の集計対象は国内の物流データのみです。 住友電工グループの事業 度からはCDP*にも回答しています。 スコープ1 スコープ2 生産部門での省エネ 省エネ活動で年間 6.2 億円の削減効果をあげました CSRマネジメント 節電 REPORT PORT CO2 排出量削減の要点は、効果の見える化にあり。 える化にあり。 省エネ実施まで支援することで、計算 計算上の効果を、 算上の効果を 算上の効果を、 実際の成果へと具現化させています。 す。 ガバナンス 住友電工グループ全体で、CO2 排出量は年間約124万トン、 トン、 、 日本 本 エネルギーコストは年間約250億円にのぼっています。東日本 的に に 大震災以降、主に国内では消費電力ピークカット対策に積極的に 省エネ診断 上げ 取り組んできましたが、2012年度に入ってからは電気料金値上げ エネ が顕在化してきたこともあり、無駄の削減と効率向上による省エネ 活動に全力で取り組んでいます。 一斉省エネ投資活動としては、空調/照明/ユーテ 空調/照明/ユーティリティ等 年度 推進室に寄せられた省エネ改善テーマ件数は328件(対前年度 共通機器効率化として、2013年度において23億円 2013年度において23億円規模の設備 比34%減)、省エネ改善効果を積上げた削減効果は年間で6.2 投資を計画しています。まず、1996年以前の旧型空調機(非イン 億円(対前年度比1.4%増)となりました。テーマ件数が昨年度 バ ータ機)をリストアップする作 業から開 始。大 阪 製 作 所では より減少しているのは、1テーマあたりの規模が大型化している 約1700機の空調機のうち、約350機が旧型空調機であること が判明、2013年6月末までの3カ月で一斉にインバータ付新型 売上高エネルギー原 単 位を目標に掲 げていますが、売 上 高を タイプに切り替える工事を既に完了させています。 省エネ診断については、省エネルギー推進室、生産技術部、 改善テーマ数、コスト削減額の見える化によって、成果が見える 住友電工テクニカルソリューションズ(株)の協働体制によって、 形での管理を当社グループ全体で徹底しています。 国内のべ93拠点、海外のべ22拠点、計115拠点に対して省エネ 診断を実践してきました。省エネ診断では、指摘や提案内容の 年度別テーマ件数及びコスト削減効果 効果を数値化し、見える化することで、工場サイドに具体的な検 (百万円/年) 700 600 200 0 622 363 611 549 497 328 166 2008 蒸気漏れなどへの対策により、非常に大きな省エネ効果を得る (件/年) 800 227 100 討、実施をはたらきかけることが非常に大切です。エアー漏れ、 2009 2011 2012 (年度) するところまで着実に進めるため、具体的な省エネルギー実施 400 支援にまで踏み込んだトータルな支援体制を整えています。これ 0 テーマ件数 までは国内中心に活動を展開してきましたが、2013年度はいよ いよ海外での実施支援を開始します。 人材 コスト削減効果 2010 ことができます。そして現状を理解するだけで終わらせず、実践 600 200 サプライチェーン 400 300 610 548 500 製品・サービス 分母とする原単位指標は現場管理としては適しておらず、省エネ 重点分野 ことによります。当社グループではアクションECO-21において CSRパフォーマンス ギー 2012年度に、当社グループ内から安全環境部 省エネルギー また、得られた省エネのノウハウは、当社グループ全体で共有化 省エネ施策は、当社グループ全体を対象とした一斉省エネ投資 すべく省エネ事例集として日本語、英語、中国語版を作成し展開 活動と、個別の省エネ診断に基づく改善テーマ発掘活動の二つ しています。 に区分した上で取り組んでいます。 環境保全 (左から) 松本 浩典 友本 篤志 小森 弘毅 生産技術部 設備技術部 大阪設計グループ長 生産技術部 設備技術部 大阪設計グループ 安全環境部 省エネルギー推進室長 部長 社会貢献 住友電工テクニカルソリューションズ (株) プラントエンジニアリング事業部 省エネ技術部 遠藤 徳行 マネジャー 磯田 純一 技師 石合 哲 安全環境部 省エネルギー推進室 主席 赤壁 直幸 (CDP) 用語 *カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト 解説 機関投資家が連携し、企業に対して気候変動への戦略や具体的 な温室効果ガスの排出量の公表を求めるプロジェクト SEI CSR Report 2013 58 遮熱塗装した空調室外機 節電 REPORT PORT どんなに小さな省エネの“タネ”も見逃さない。 逃さない。 そんな心がけから生まれた独自の省エネ施策。 エネ施策。 住友電工ハードメタル (株) 生産技術開発部 設備・インフラ管理グループ グループ長 山下 智史(右) 吉田 政憲(左) 住友電工ハードメタル(株)は、関西電力管内の住友電工伊丹 製作所内において、超硬・CBNおよび焼結ダイヤモンド製工具の 開発、製造を行っています。2008年度より電力量を常時監視する システムを導入し、これによるムダの発見、工場の熱の流入排出 の計算や照度計算による省エネ設計、対策を実施し、電力量監視 超高効率モーター採用 送水ポンプ システムで効果を確認するというサイクルを毎年繰り返してきま その効果を確認したうえで、屋根や、日射量の多い南・西面の鉄製 した。2012年度もLED照明の採用、空調機や送水ポンプの高効 大扉などに展開していきました。 率化および断熱性・遮熱性向上などに取り組みました。これらの 2012年度は空調機の室外機に塗布するというアイデアを実践し 結果2009年度比で198t/年のCO2 排出量削減に結びつけました。 ました。その結果、夏季の当該空調機のCO2 削減量は、2台計で なかでも遮熱塗装は、宇宙ロケットの外表面塗装にも使用される 2.2t/月に上りました。今では、国内関係工場5拠点でも空調機や 特殊な塗料を、日射を受けて高温になる場所に塗布するもので、 冷水製造装置への採用が進んでいます。 取り組みを開始したのは2006年に遡ります。導入にあたっては、 これからも、当社に伝統として息づく高い省エネ意識のもと、 日中の日射角度より時間ごとの工場内部の温度変化をシミュレート 小さなムダも見逃さない意識を働かせ、新たな省エネ活動 したり、未塗装、塗装後の小鉄板の表面温度変化を実測するなど、 に取り組みたいと思っています。 オフィスでの省エネ(大阪本社、東京本社、中部支社、豊田事業所) 職場ごとに活動を担う リーダーが活躍しています オフィス部門の温室効果ガスの排出削減は、2012年度に 家庭での省エネ 家族で省エネ活動に参加できる Webサイトの運用を開始しました 住友電工グループでは、家庭のECOライフ活動を推進 2009年度比3%削減の目標に対し、13%削減と目標を達成 を目標に するため、 「家庭からのCO2排出量5,000トン削減」 しました。 したECOライフ活動を推進しています。 活動推進のために、本社・支社・支店を対象に職場ごと 2011年度からは、環境省の「我が家の環境大臣エコファミ (部またはグループ単位)に「職場ECO活動推進委員」正副 リー」のサービスを引き継ぎ、さらに集計ツールを組み込ん 2名を任命し、委員は以下の諸対策のリーダーとしてルール だ住 友 電 工 版 の「 我 が 家 の 環 境 大 臣 エコファミリー 」の 化を行い、省エネ活動を推進、定着を図っています。 Web サイトの運用を開始しました。このWebサイトでは、 ① 「ウォームビズ」 や 「クールビズ」の実施 利用度に応じてポイントが貯まり、観葉植物などの鉢植を ②昼休憩時の一斉消灯 賞品として提供し、活動活性化を図っています。 ③会議室、 トイレの未使用時の照明、エアコンの電源OFF その結果、 2012年度末時点で、19,796家族が活動に参加 ④パソコンのECOモード導入 し、9,656tのCO2を削 減し、目 標を大 幅に達 成しました。 ⑤その他不要照明の消灯、減灯など 今後も、地球の未来のため啓発活動を継続していきます。 CSR VOICE 夫 婦 二 人で D I Y エコ活 動 住友電装 (株) 監査部 増村 尚達 私はブラジル、 シンガポール駐在を12年間勤めた後、2011年に帰国しました。DIYが好きで、帰国後の土日 は、二階建ての我が家の外壁塗装、配管修理、床下補強などを楽しんでいたところ、住友電工グループのECO ライフ活動を知りました。これは自分にぴったりの活動だと思い、ECOな活動を実践し、 ECOライフ活動のWebサイトに提案しています。幸い、妻も、節約や省エネ、省資源に 関心が高く、二人で実践しています。 代表的なDIYエコ活動は、 『 太陽熱温水器』 『 雨水の大容量タンク』 『 二重ガラス窓』 等のキットを購入して二人で据え付けたことです。その他風呂水の水洗トイレ転送、 カーペットの8重断熱床対策等、実益重視のエコも進めています。通勤も自動車から、 鉄道に変更。毎日、何か良いことができないか、思案ばかりしています。エコ病ですね。 59 SEI CSR Report 2013 太陽熱温水器 雨水の大容量タンク 二重ガラス窓 経営の基盤 輸送におけるCO2排出量を減らすために モーダルシフト推進への取り組み 多様な製品それぞれに 輸送効率向上に努めています 環境に優しい 鉄道・船舶の利用拡大に努めています 当社グループでは長距離大量輸送貨物(輸送距離500 排出量は、前年度比で約1%※、アクションECO(Phese Ⅳ) km以上)を中心にモーダルシフトを積極的に進めています。 基準年の2009年度比で約5%※の改善となりました。 2012年度は、住友電工スチールワイヤー(株)の室蘭にあ 当社では、容積の割に軽量な光ファイバの輸送量が増加し る子会社の生産増に伴って鉄道および船舶の利用が増えたこ たことに加え、重量物で輸送効率のよい銅荒引線の輸送量 とと、大阪から東日本向けのトロリー線輸送において中継地 が昨年度を下回ったことにより、 トンキロベースで算出する を横浜から東京に変えて鉄道コンテナの利用を促進したこと CO2排出量原単位が悪化しました。 により、モーダルシフト率は2011年度からやや改善しました。 住友電工グループの事業 住友電工グループ全体の2012年度の基準値当たりCO2 CSRマネジメント 一方、住友電装(株)では、東京の中継拠点向けワイヤー ハーネス部品の輸送に鉄道コンテナを積極的に利用し、当初 CO2排出 計画の1便/日を4便/日まで増便できたことで、 量原単位が大幅に改善しました。 住友電工グループのモーダルシフト率の推移(住友電装(株)を除く) (%) 31.0 30.5 30.5 30.3 30.4 2011 2012 30.0 29.2 今後も、グループを挙げて輸送時のCO2排出量の削減に ガバナンス 29.0 取り組んでいきます。 ※住友電装(株)は売上高を、それ以外は輸送量(トンキロ)を基準値としているため、 それぞれの対前年度比削減率をCO2 排出量に応じて加重平均して算出した数値 28.0 0 2008 CO2 排出量原単位(基準値当たりCO2 排出量)の推移 (t-CO2/億円) 5.34 5.50 105.0 100.0 101.1 102.7 4.36 98.0 鉄道・船舶を利用した輸送量 (トンキロ) 国内の全輸送量 (トンキロ) 4.50 4.13 3.95 3.50 2010 2011 2012 (年度) 住友電工グループ (住友電工+国内製造会社 37社 (住友電装 (株) を除く) ) 500km以上の陸上貨物輸送の約半分を 鉄道輸送にしたことが評価されました 当社は、大阪から宮城県や栃木県への銅荒引線の輸送に 製品・サービス 住友電装 (株) エコレールマークの認定を取得 重点分野 0 0 2009 モーダルシフト率 = 99.7 4.00 4.23 85.0 2008 (年度) 5.00 99.4 95.0 90.0 2010 CSRパフォーマンス (t-CO2/百万t・km) 110.0 2009 (注) 集計範囲:住友電工 + 国内製造会社 39社 (住友電装 (株) を除く) 鉄道コンテナを積極的に使用し、 2011年度に輸送距離500 km以上の陸上貨物輸送のうち50.8%を鉄道で輸送した 住友電工グループ (住友電装 (株) を除く)のCO2 排出量の推移 輸送量 (百万t・km) CO2排出量 (t-CO2) 輸送量当たりCO2排出量 (t-CO2/百万t・km) 2008 227.4 23,352 102.7 2009 216.8 21,910 101.1 2010 228.6 22,720 99.4 2011 214.1 20,986 98.0 2012 208.0 20,734 99.7 協会殿より、エコレールマークの取組企業として認定され サプライチェーン 年度 ことが評価され、2013年2月に、公益社団法人 鉄道貨物 ました。 人材 (注1)集計範囲: 住友電工 + 国内製造会社 37社 (住友電装 (株) を除く) (注2) 算定方法: 改良トンキロ法 + 燃費法 住友電装(株)のCO2 排出量の推移 売上高 (億円) CO2排出量 (t-CO2) 18,570 売上高当たりCO2排出量 (t-CO2/億円) 3,480 5.34 2009 3,480 15,182 4.36 2010 3,761 15,903 4.23 2011 3,815 15,759 4.13 2012 4,127 16,290 3.95 (注1) 算定方法: 改良トンキロ法 + 燃費法 (注2)本集計に使用した住友電装(株)の売上高は、輸送に関係しない期末処理を除外している ので、同社の売上高公表値とは必ずしも一致しません。 認定証を授与 与 エコレールマークは国土交通省が制定した制度 で、 トラックに比 べてCO2排 出 量 が 少 なく環 境に 優しい輸送手段である鉄道を一定以上利用している 社会貢献 2008 環境保全 年度 商品または企業に対して使用が許可され、商品の 梱包等に表示することによって消費者が商品を購入 する際の判断基準を提供するものです。 SEI CSR Report 2013 60 省資源・リサイクルの推進 ゼロエミッション・廃棄物排出量削減の 取り組み(国内) ■ 2012年度廃棄物量の内訳(国内) 単純焼却・埋立処分された廃棄物の量 合計:39 t /年 省資源リサイクルを徹底し 2012年度も目標を達成しました 10,606t /年 廃棄物排出量 9 ガラス・陶磁器くず 44,963 7 廃プラスチック t /年 3 紙くず ゼロエミッション率の低減活動は、 2009年度に住友電工 有価物 7,857t /年 12 汚泥 《 ゼロエミッション 》 熱回収 8 その他 マテリアルリサイクル グループ全体として1%以下を達成し、 2010年度から2012 26,461t /年 年度までは0.5%以下を目標に取り組みました。 再生利用された循環資源の量 合計:37,066 t /年 2010年度に、残っていた発生量の比較的多い汚泥、廃油、 7,427 汚泥 廃プラ、耐火物などの埋立・単純焼却廃棄物をリサイクル化 7,188 廃アルカリ 6,231 廃酸 し、 2011年度以降、ゼロエミッション率0.5%以下を継続して 5,212 廃プラスチック います。 3,508 廃油 2013年度からも0.3%以下を目標として今後も活動を 2,927 紙くず 2,921 金属くず 継続していきます。 木くず 単純焼却量 + 埋立量 産業廃棄物量 + 一般廃棄物量 ゼロエミッション率 (%)= 688 ガラス・陶磁器くず 435 その他 558 ×100 (注) 廃棄物量には2001年度以降にそれまで廃棄物であったものを自社改善により有価物に 転換した量を含み、廃棄物排出量には有価物は含まれません。 単純焼却・埋立廃棄物量の削減(海外) 《 廃棄物排出量削減 》 廃棄物排出量削減では、売上高原単位を指標として、 2012 2012年度の目標未達を受け 引き続きゼロエミッション活動を推進します 年度までに2009年度比3%低減を目標に取り組みました。 その結果2012年度は売上高原単位4.9%の低減となり目標 達成しました。 モノづくりの基本として生産現場における不良の低減や、 発生工程の見直し、発生してしまった廃棄物に対しては、社内 での再利用、減量化、分別や廃棄物の用途探索による有価物 への転換などにより廃棄物排出量削減に取り組んでいます。 となりました。 ゼロエミッション活動を周知するとともに、リサイクル可能 な業者の探索や、ゼロエミッション活動をしていなかった部門 東南アジアなどでの一般ごみの処理、汚泥のリサイクルの 0 1.8 2 4 低減を目標として取り組んでいます。2012年度にゼロエミッ ション率5%以下を目標としていましたが、 16.5%と目標未達 での分別推進、リサイクル化などを進めてきましたが、中国、 廃棄物排出量の売上高原単位低減率(国内) (%) 0 2010年度から海外グループ会社のゼロエミッション率 問題や、北米では埋立処理の方がリサイクル処理よりコスト が安いなどの実態もあり、目標未達となりました。 4.9 5.3 6 引き続きリサイクル業者の探索を進めるとともに、分別 7 2009 基準 2010 2011 2012 (年度) 廃棄物量とゼロエミッション率(国内) 廃棄物量とゼロエミッション率(海外) 廃棄物量 (千t /年) 1.0 60 ゼロエミッション率(%) 2 0.5 0.1 0.1 43.1 40 9.5 46.0 47.6 10.0 10.5 廃棄物量 (千t /年) 20 10.6 37.1 34.3 有価物 0.4 0.2 0.1 0.0 2010 2011 2012 リサイクル 焼却・埋立 ゼロエミッション率 (注) 精度向上のため、過年度数値を遡及して修正しています。 61 SEI CSR Report 2013 17 20 59.7 10 26.2 8.7 12.6 17.1 0 32.1 19.4 10 2009 29.1 20 10 0 52.1 38.1 40 35.8 52.2 50 30 33.2 17 70 60 45.0 30 20 ゼロエミッション率(%) 30 26 1 0 50 などの活動を着実に進めていきます。 0 (年度) 有価物 17.7 10.0 10.6 8.8 9.9 2009 2010 2011 2012 リサイクル 焼却・埋立 ゼロエミッション率 (年度) 経営の基盤 製品梱包材使用量の削減 水使用量の削減 海外生産増加により 梱包材使用量が増加しました 総量では増加したものの 売上高原単位は低減しました 取り入れ積極的に取り組んでいます。2009年度に比べ2012 見直し、再使用などの活動を行っています。 年度は生産量の増加によって水使用量も増加していますが、 2012年 度 の 梱 包 材 使 用 量は 47.0 千tと2009年 度 比 売上高原単位は3%低減の目標に対し、8.5%低減と改善 36%増加となりました。特に海外の生産増加による影響が しました。水の使用で意外に多いのは水漏れによるもので、 大きく、売上原単位でも目標3%低減に対し、10.2%の増加 漏水の対応、管理を地道に進めるとともに、水の再利用設備 と大幅に悪化してしまいました。 の導入や、省エネと関連してガス洗浄塔や、水冷式空調設備、 製品仕様の関係もあり、削減が難しくなってきますが、 その他水使用設備などで効率化を進めています。 CSRマネジメント 水 使 用 量 削 減につ いては、2008年 度から活 動 項 目に 変更による軽量化、材質変更による通い箱化、過剰梱包の 住友電工グループの事業 製品梱包材の削減の取り組みとしては、段ボール箱の設計 海外生産での使用量削減など課題となっています。 製品梱包材使用量と売上高原単位低減率(国内+海外) 使用量 (千t /年) 水使用量と売上高原単位低減率(国内+海外) 60 0 50 40 34.6 30 8.4 20 6.5 10 0.1 2.8 39.3 40.8 10.5 10.7 7.1 7.7 2.0 12.0 18,000 原単位低減率 (%) 0 0 7.1 16,000 6.1 5 8.5 14,000 12,000 11,716 11,959 12,137 4,501 5,352 5,808 6,080 6,276 6,364 6,152 6,057 2009 基準 2010 2011 2012 10,776 10 10,000 8,000 9.5 2.4 2.0 2.3 使用量 (千m3 /年) ガバナンス 原単位低減率 (%) -15 -10 -5 0 47.0 5 -10.2 6,000 4,000 19.3 20.4 23.1 2009 基準 2010 2011 2012 2,000 CSRパフォーマンス 17.7 0 0 木材 樹脂 紙 段ボール (年度) 原単位低減率 国内 海外 (年度) 原単位低減率 (注1)集計範囲:梱包材を重量管理している133社を対象としています。 (注2)精度向上のため、過年度数値を遡及して修正しています。 海外の処理状況(アメリカ)- Sumitomo Electric Lightwave Corp. (SEL) 重点分野 ⃝ SELはノースカロライナ州にある、光ファイバケーブルの製造拠点です。光ファイバケーブルは、 製品・サービス 光ファイバ、プラスチック材料、金属などを束ねて作るため、生産工程からそれらの材料が混じった 状態のケーブルくずが発生していました。これらの廃棄物はリサイクルされずに大部分が埋立 処理されていました。ゼロエミッションを推進するにあたり、比較的分別しやすい、金属くず、プラ ケーブルくず スチックくずの分別、売却から活動を開始しました。 2012年度はケーブルくずを解体して、金属、 サプライチェーン プラスチック原料として再利用する業者を見つけ、リサイクルを進めました。日本では破砕して セメント原料などにリサイクルされているケーブルくずですが、アメリカでは埋立に比べリサイクル 処理費用が高く、 リサイクル時の分別基準も厳しく徹底することが必要です。それらの活動によって、 当初月50t近く発生していた埋立廃棄物も、現在月20t程度に削減できました。 プラスチックくずの分別 人材 CSR VOICE 電解式スケール除去装置の設置で省資源と省エネを実現しました 住電半導体材料 (株) 設備部 設備課長 森重 康治(左) 井戸 誠(右) 環境保全 住電半導体材料(株)伊丹工場は、半導体工場であることから洗浄工程やクリーンルームの空調で多くの 水を必要としますが、そのうちの約2割をターボ冷凍機のクーリングタワーからの濃縮排水で占めています。 2012年10月、クーリングタワー近傍の配管系統に電解式スケール除去装置を設置することで、年間で 約700トンのブロー水を削減することに成功しました。 社会貢献 これまではクーリングタワーにて蒸発により濃縮された水から析出したスケールが配管等に付着するため 熱交換効率が徐々に低下していましたが、電解水利用によりスケールを除去して、クーリングタワーでの濃縮排水量、さらにはターボ冷凍機の使用 電力量も削減することができました。今後、他のクーリングタワーにも同様に展開していく予定です。 SEI CSR Report 2013 62 有害化学物質の排出量削減 有害化学物質の排出量削減 VOC排出量の削減 VOC排出量の削減 物質の排出量および移動量はそれぞれ63 物質の排出量および移動量はそれぞれ63 t、 100 tt 、 100 となりました。 tとなりました。 また、 また、 PRTR法に相当する海外の法令に基づいて海外関係 PRTR法に相当する海外の法令に基づいて海外関係 海外を含めグループ全体で 海外を含めグループ全体で 塩素系VOCの使用を全廃しました 塩素系VOCの使用を全廃しました 会社が届出を行った2 会社が届出を行った2 012年 0(暦年) 12年(暦年) の指定物質の排出量およ の指定物質の排出量およ び移動量は海外関係会社4社合計でそれぞれ13 び移動量は海外関係会社4社合計でそれぞれ13 tおよび16 tおよび16 t t 住友電工グループは、 住友電工グループは、 大気汚染防止法で優先取組物質 大気汚染防止法で優先取組物質 でした。 でした。 に指定されているトリクロロエチレンなどの特定の有害な に指定されているトリクロロエチレンなどの特定の有害な 塩素系揮発性有機化合物 塩素系揮発性有機化合物 (VOC) (VOC) の使用全廃に取り組ん の使用全廃に取り組ん 化学物質管理システム 化学物質管理システム できました。 できました。 2011 2011 年度にトリクロロエチレンを洗浄剤とし 年度にトリクロロエチレンを洗浄剤とし て使用していた国内関係会社1社で代替洗浄剤への切り て使用していた国内関係会社1社で代替洗浄剤への切り 替えを完 替えを完 了し、 了し、 海 外を含めグ 海 外を含めグ ル ープ ル ープ 全 体でこれら塩 全 体でこれら塩 素 系素 系 独自のシステムで 独自のシステムで 化学物質管理を一元化しています 化学物質管理を一元化しています 当社グループはグループ内で扱う化学物質の管理を強化 当社グループはグループ内で扱う化学物質の管理を強化 VOCの使用を全廃しました。 VOCの使用を全廃しました。 するために新たに化学物質管理システムを構築し、 2011年度 2011年度 また、 また、 当社グループは当社と国内関係会社において1事 当社グループは当社と国内関係会社において1事 するために新たに化学物質管理システムを構築し、 から当社大阪、 伊丹および横浜の3製作所と各製作所内の 伊丹および横浜の3製作所と各製作所内の 業所からの1物質当たりの年間大気排出量が2 業所からの1物質当たりの年間大気排出量が2 t以上のVOC t以上のVOC から当社大阪、 関係会社で本システムによる毒劇物およびP RTR法対象物質 RTR法対象物質 を対象に大気への排出量を削減する活動を進めています。 を対象に大気への排出量を削減する活動を進めています。 関係会社で本システムによる毒劇物およびP の管理を開始し、 PRTR法に基づく届出のためのデータ集計に PRTR法に基づく届出のためのデータ集計に 2012年度に排出量を2 2012年度に排出量を2 009年度比9 009年度比9 %削減する目標を設定 %削減する目標を設定 の管理を開始し、 も活用しています。 し活動を進めた結果、 し活動を進めた結果、 塩素系VOCの使用全廃などにより 塩素系VOCの使用全廃などにより も活用しています。 2 12年度からは3製作所外の国内関係会社の一部でも 012年度からは3製作所外の国内関係会社の一部でも 2012 2年度の排出量は149 012年度の排出量は149 tとなり2 tとなり2 009年度比削減率は 009年度比削減率は 20 毒劇物およびP 毒劇物およびP RTR法対象物質の管理のため、 RTR法対象物質の管理のため、 本システムの 本システムの 目標を上回る35%となりました。 目標を上回る35%となりました。 運用を開始しました。 さらに、 さらに、 国内関係会社で使用するすべて 国内関係会社で使用するすべて 一方、 一方、 海外関係会社においては年間の大気排出量が5 海外関係会社においては年間の大気排出量が5 t t 運用を開始しました。 の毒劇物について、 使用会社や 使用会社や SDSS の検索を可能にしました。 DSの検索を可能にしました。 以上のVOCを対象に削減活動を進めていますが、 以上のVOCを対象に削減活動を進めていますが、 2012 2年 012年 の毒劇物について、 今後、 本システムの国内外の関係会社への展開をさらに 本システムの国内外の関係会社への展開をさらに (暦年) (暦年) に排出量を に排出量を 2010年 2010年 (暦年) (暦年) 比2%削減する目標に対し、 比2%削減する目標に対し、 今後、 進め、 管理対象物質を危険物等にも拡大し、 管理対象物質を危険物等にも拡大し、 当社グループ 当社グループ 排出量は91 排出量は91 tとなり tとなり 2010年 2010年 (暦年) (暦年) 比削減率は目標を上回る 比削減率は目標を上回る 進め、 42%となりました。 42%となりました。 全体の化学物質管理を一元化、 全体の化学物質管理を一元化、 強化していきます。 強化していきます。 法指定化学物質の排出・移動量 PRT PRT R法指定化学物質の排出・移動量 土壌・地下水に関する取り組み 土壌・地下水に関する取り組み 海外を含めグループ全体で 海外を含めグループ全体で 法令に基づいて届出を行っています 法令に基づいて届出を行っています 浄化対策と定期的な地下水モニタリングを 浄化対策と定期的な地下水モニタリングを 継続実施しています 継続実施しています * * 当社と国内関係会社は 当社と国内関係会社は PRTR法 PRT R法 により指定された化学物 により指定された化学物 2001年8月に汚染状況を公表した当社の主要3製作所 2001年8月に汚染状況を公表した当社の主要3製作所 質について当社で開発した化学物質管理システムで取扱量を 質について当社で開発した化学物質管理システムで取扱量を (大阪、 (大阪、 伊丹、 伊丹、 横浜) 横浜) をはじめ、 をはじめ、 これまでの調査で汚染が確認 これまでの調査で汚染が確認 月次把握するとともに、 月次把握するとともに、 排出・移動量を算出し、 排出・移動量を算出し、 法に基づいて 法に基づいて された国内事業所では土壌の入れ替え、 された国内事業所では土壌の入れ替え、 地下水の揚水浄化、 地下水の揚水浄化、 年度ごとの届出を行っています。 年度ごとの届出を行っています。 当社大阪製作所および横浜 当社大阪製作所および横浜 土壌ガス吸引の方法を用い、 土壌ガス吸引の方法を用い、 浄化対策を継続して実施して 浄化対策を継続して実施して 製作所と関係会社26社の合計42事業所が2 製作所と関係会社26社の合計42事業所が2 012年度の排出 012年度の排出 ・ ・ います。 います。 また定期的に地下水モニタリングを実施し、 また定期的に地下水モニタリングを実施し、 敷地外 敷地外 移動量の届出を行いました。 移動量の届出を行いました。 国内グループ合計の指定化学 国内グループ合計の指定化学 に汚染が拡大していないことも確認しています。 に汚染が拡大していないことも確認しています。 PRTR法指定化学物質の排出 PRTR法指定化学物質の排出 ・移動量 ・移動量 PRTR法指定化学物質の排出 PRTR法指定化学物質の排出 ・移動量の推移 ・移動量の推移 排出・移動量 排出・移動量 (t) (t) 700 700 679 600 600 500 500 400 400 物質 物質 679 (単位:t) (単位:t) 排出量排出量 移動量移動量 合計 合計 大気 大気 水域 水域 土壌 土壌 埋立 埋立 排出量計 排出量計 下水 下水 廃棄 廃棄 移動量計 移動量計 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.024.0 24.0 5.4 5.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 5.4 0.0 5.4 16.4 16.4 0.0 11.0 11.011.0 11.0 ジクロロベンゼン ジクロロベンゼン2.8 408 429 408 429 クレゾール クレゾール 5.3 294 294 350 350 0.0 鉛 鉛 324 324 325 325 308 308 300 300 286 286 279 279 5.0 キシレン キシレン 263 263 236 236 202 202 ノルマル−ヘキサン ノルマル−ヘキサン 9.3 200 200 169 159 169 153 153159 ニッケル化合物 ニッケル化合物 0.0 134 140 140 134 115 115 100 100 95 95 100 100 94 94 81 81 2−アミノエタ 2−アミノエタ ノールノール 0.0 63 63 1−ブロモプロパン 1−ブロモプロパン 5.5 0 0 その他35物質 その他35物質 3.1 2001 2002 2001 2003 2002 2004 2003 2005 2004 2006 2005 2007 2006 2008 2007 2009 2008 2010 2009 2011 2010 2012 2011 2012 2.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 2.8 0.0 2.8 14.8 14.8 0.0 12.0 12.012.0 12.0 5.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 5.3 0.0 5.3 0.0 8.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 11.0 11.0 0.0 11.0 11.011.0 11.0 5.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 5.0 0.0 5.0 0.0 4.4 4.4 4.4 9.4 4.4 9.4 9.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 9.3 0.0 9.3 0.0 0.0 0.0 0.0 9.3 0.0 9.3 0.0 0.1 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.0 0.1 0.0 8.6 8.6 8.6 8.7 8.6 8.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.5 0.0 0.5 8.1 8.1 8.6 8.6 8.6 8.6 5.5 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 5.5 0.0 5.5 0.0 0.6 0.6 0.6 6.1 0.6 6.1 3.1 2.0 2.0 0.0 0.0 0.0 0.0 5.1 0.4 5.1 31.1 31.1 0.4 25.6 25.626.0 26.0 60.4 60.4 2.1 2.1 0.0 0.0 0.0 0.062.5 62.5 0.9 162.1162.1 0.9 98.7 98.799.6 99.6 排出量排出量 移動量移動量 トルエン トルエン フェノール フェノール (年度) (年度) ・法令改正により2010年度から届出の対象となる指定化学物質の追加および ・法令改正により2010年度から届出の対象となる指定化学物質の追加および 除外等が行われ、 除外等が行われ、 前年度より108物質増加しました。 前年度より108物質増加しました。 ・2010年度から集計対象に住友電装グループを加えました。 ・2010年度から集計対象に住友電装グループを加えました。 63 SEI 63CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 合計 合計 24.0 24.0 0.0 0.0 9.3 9.3 9.3 8.1 8.1 9.3 33.3 33.3 13.4 13.4 8.1 (単位:mg-TEQ) (単位:mg-TEQ) 物質 物質 排出量排出量 移動量移動量 合計 合計 大気 大気 水域 水域 土壌 土壌 埋立 埋立 排出量計 排出量計 下水 下水 廃棄 廃棄 移動量計 移動量計 ダイオキシン類 ダイオキシン類0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.000.00 0.00 2.00 2.00 0.00 0.002.00 2.00 2.00 2.00 (注)集計範囲 (注)集計範囲 :住友電工+国内関係会社のうちPRTR届出対象会社です。 :住友電工+国内関係会社のうちPRTR届出対象会社です。 *PRTR法 *PRTR法 用語 用語 特定化学物質の環境への排出量の把握および管理の改善の促進に関する法律 特定化学物質の環境への排出量の把握および管理の改善の促進に関する法律 解説 解説 環境配慮製品の拡大 経営の基盤 《 地球温暖化対策製品 》 環境配慮製品の拡大 環境配慮製品の評価と開発を 積極的に進めています 事業活動における環境負荷の低減とともに、環境配慮製品 製品の評価から社会貢献量の算定までを、エコマインド 製品、エコ製品、地球温暖化対策製品といった段階を通して 貢献する製品を登録し、その削減効果を算定・開示すること を通して、地球温暖化防止への貢献を図っていきます。 2012 年 度 出 荷 製 品 の 内、算 定 基 準 が 確 立した製 品 の 住友電工グループの事業 の提供の拡大を環境方針に掲げ、取り組んでいます。 この制度は、エコ製品のうち、社会的なCO2 排出量削減に 「アクション 貢献量は57千t-CO2/年(注)と算定されました。 ECO-21 (Phase Ⅴ)」 では100千t-CO2/年を目指します。 (注)削減効果が複数年にわたる製品も1年あたりの効果のみ計上しています。 実施し、新製品開発にフィードバックしています。 《 エコマインド製品 》 軽量化による 自動車燃費向上への 貢献 長寿命化による 資源使用の削減への 貢献 CSRマネジメント 新製品の開発や既存製品の大幅な設計変更を行う際、製品 二次電池用電極材 としてハイブリッド車 燃費への貢献 の環境評価(アセスメント) を実施しています。製品アセスメ ントを実施した製品を 「エコマインド製品」 として当社グルー プ内に登録しています。 2012年度までのエコマインド製品の累計登録品目数は セルメット®(多孔質金属体) 軽量化ワイヤーハーネス 長寿命超硬工具 富山住友電工(株) 住友電工ハードメタル(株) ■ 《 エコ製品(エコシンボル制度)》 エコマインド製 品 のうち、特に環 境 面で優れた製 品を、 ISO14021に準拠したエコシンボル制度に沿って審査し、 合格した製品を 「エコ製品」 として認定しています。この制度 セルメット ハイブリッド車によるCO2 排出削減量(国土交通省「自動車燃費一覧(平成24年3月) 」等より 試算) にセルメットの貢献率(当社試算) を乗じて算定 ■ 軽量化ワイヤーハーネス ワイヤーハーネス軽量化に伴う自動車燃費向上によるCO2 排出削減量を算定(日本自動車 部品工業会「製品環境指標ガイドライン 第二版」 の基準による) ■ 長寿命超硬工具 長寿命化により回避された資源消費、生産でのCO2 排出削減量を国立環境研究所の「産業連 関表による環境負荷原単位データブック」 を用いて算定 CSRパフォーマンス を通じて、環境に配慮した製品開発の促進を図り、市場への 住友電装(株) ガバナンス 411品目です。 普及に努めています。 2012年度までのエコ製品の累計認定品目数は156品目 です。また2012年度の売上高比率(注)で40%となりました。 (注)国内製造部門の出荷ベースです。 但し、グループ内に中間材を供給することが主目的の導電製品部門を除きます。 重点分野 REPORT RT 製品・サービス 品 エコ製品 高所で光ファイバ同士をつなぐ。 接続現場からの要請は、どこまでも小さく、どこまでも軽く。 世界最軽量の融着接続機「 TYPE - 201シリーズ」 SEI オプティフロンティア (株) 機器事業部 グループ長 高柳 寛(左) 参事 サプライチェーン メカトロ製品部 メカトロ生産技術グループ 伊藤 謙輔(右) 光通信環境をオフィスビルやご家庭に提供するため、 信環境をオフィスビルやご家庭に提供するため、光ファイバ つなぐ作業が通信工事現場では求められます。そこでは 同士をつなぐ作業が通信工事現場では求められます。 バの被覆材を剥ぐ、先端をカットする、融着接続すると 光ファイバの被覆材を剥ぐ、 人材 段階の作業が必要となりますが、高所作業クレーン上の いう3段階の作業が必要となりますが、 た作業スペースでこれを行わねばならないことから、作業 限られた作業スペースでこれを行わねばならないことから、 には、小さく、軽く、かつ耐環境性に優れていることが要求 ツールには、 す。そのようなお客さまの声に応えて、2013年4月、当社 されます。 01シリーズ」 は世界最軽量。従来機TYPE-25eとの比較 TYPE-201シリーズ」 ならびに高さ寸法を半分以下に抑えることに成功しました で、重量ならびに高さ寸法を半分以下に抑えることに成功しました 行寸法も従来機以下となっています)。 (巾、奥行寸法も従来機以下となっています) 軽量を果たしながら、使用時の省エネにも配慮しました。 小型軽量を果たしながら、 小型多心光ファイバ融着接続機 光 光ファイバ接続部をスリーブで 「Handy Splicer TYPE-201シリーズ」 補強したところ 補 環境保全 した 小 型 多 心 光 ファイ バ 融 着 接 続 機「Handy Splicer が 発 売した を剥ぐホットジャケットリム トリムーバJR-6、 バJR 6 先端をカットする光ファイバ トす する光ファイバ 光ファイバ同士を融着接続す カッタFC-7Rとともに、光ファイバ同士を融着接続するTYPE-201 トで構成されるハンディシリー シリーズの3つセットで構成されるハンディシリーズが、 世界の 光ファイバ通信網普及において、今後ますます貢献していく 海外では光ファイバ敷設がこれから本格化していきます。被覆材 ことを願っています。 社会貢献 フィールドからは使いやすく作業効率があがったと好評です。 SEI CSR Report 2013 64 生物多様性保全の取り組み 生物多様性保全の取り組み 基 本基 的本 な的 考な え考 方え 方 住友電工グループでは、 住友電工グループでは、 生態系を守り、 生態系を守り、 持続可能な資源利用が可能となるよう、 持続可能な資源利用が可能となるよう、 原材料の調達や製品の設計・製造などの 原材料の調達や製品の設計・製造などの 事業活動はもちろん、 事業活動はもちろん、 高機能な製品を通じたグローバルな貢献を目指しています。 高機能な製品を通じたグローバルな貢献を目指しています。 〉 〉住友電工グループの事業活動・環境アクテ 〉 〉住友電工グループの事業活動・環境アクテ ィビテ ィビテ ィは、 ィは、 次の様に生物多様性と関わりがあります。 次の様に生物多様性と関わりがあります。 生物多様性と住友電工グループの関連 生物多様性と住友電工グループの関連 恵 み恵 み 銅、鉄、 銅、 原油 鉄、 等原油 鉱物資源 鉱物資源 恵 み恵 み 再生可能資源 再生可能資源 木材(紙) 木材 、 (紙) 水 等 、水 影 響影 響 大気汚染 大気汚染 NOx、SOx、 NOx、 VOCs SOx、VOCs 等 BOD、BOD、 COD、COD、 SS 等 SS エネルギー資源 エネルギー資源 原油 等原油 等 エネルギー資源 エネルギー資源 原油、天然ガス 原油、天然ガス 等 等 等 エネルギー資源 エネルギー資源 原油、天然ガス 原油、天然ガス 等 等 水域汚染 水域汚染 恵 み恵 み 再生可能資源 再生可能資源 木材 (紙) 木材 、 (紙) 水 等 、水 等 大気汚染 大気汚染 等 等 影 響影 響 NOx、SOx、 NOx、 VOCs SOx、VOCs 等 水域汚染 水域汚染 BOD、BOD、 COD、COD、 SS 等 SS 気候変動 気候変動 CO2、SF CO 62 等 、SF6 等 影 響影 響 大気汚染 大気汚染 NOx、SOx、 NOx、 VOCs SOx、VOCs 等 等 生物種の移動 生物種の移動 等 気候変動 気候変動 等 CO2 等CO2 等 等 生息地の減少 生息地の減少 生物種の移動 生物種の移動 等 PFCs CO2、PFCs CO2、 気候変動 気候変動 住友電工グループ製品の設計 住友電工グループ製品の設計 ・製造 ・製造 等 ● ● 原材料の調達 原材料の調達 ● CSR調達ガイドライン CSR調達ガイドライン SEI ●購入品グリーン品質 SEI 購入品グリーン品質 ガイドライン ガイドライン ● ● ● ● 省エネルギー専門委員会 省エネルギー専門委員会 ● ゼロエミッション専門委員会 ゼロエミッション専門委員会 ● 環境監査 ● アクションECO-21 ● アクションECO-21 環境監査 ● ● ● 地区環境委員会 地区環境委員会 ● 地区整備委員会 地区整備委員会 (注) (注) ● SBC緑化グループ SBC緑化グループ 回収・ 回収 リサイクル ・リサイクル ● ● ● ● 製品含有化学物質管理委員会 製品含有化学物質管理委員会 ● アクションECO-21 アクションECO-21 影 響影 響 ● 製品含有化学物質管理委員会 製品含有化学物質管理委員会 ● アクションECO-21 アクションECO-21 恵 み恵 み 再生可能資源 再生可能資源 木材 (紙) 木材 、 (紙) 水 等 、水 生物種の移動 生物種の移動 エネルギー資源 エネルギー資源 原油、天然ガス 原油、天然ガス 等 等 等 大気汚染 大気汚染 (注) 「S (注) E Iビジネスクリエイツ 「SE Iビジネスクリエイツ (株) ( 」(株) SBC) ( 」 の緑化専門組織が SBC) の緑化専門組織が 大阪, 伊丹, 大阪, 横浜, 伊丹, 関東, 横浜, 熊取地区に常駐しています。 関東, 熊取地区に常駐しています。 ⃝ ● グリーン物流推進委員会 グリーン物流推進委員会 ● アクションECO-21 アクションECO-21 恵 み恵 み 生息地の減少 生息地の減少 CO2 等CO2 ● 最終製品の設計・製造 最終製品の設計・製造 (顧客) (顧客) 使用・ 使用 サービス ・サービス ● 気候変動 気候変動 ● 住友電工グループの事業活動 住友電工グループの事業活動 土地利用 土地利用 (工場建設 (工場建設 ・緑地) ・緑地) ● 輸送・ 輸送 販売 ・販売 再生可能資源 再生可能資源 木材 (紙) 木材 、 (紙) 水 等 、水 等 影 響影 響 NOx、SOx、 NOx、 VOCs SOx、VOCs 等 水域汚染 水域汚染 BOD、BOD、 COD、COD、 SS 等 SS 気候変動 気候変動 CO2、PFCs CO2、 等 PFCs 等 エネルギー資源 エネルギー資源 原油、天然ガス 原油、天然ガス 等 等 等 等 等 大気汚染 大気汚染 影 響影 響 NOx、SOx、 NOx、 VOCs SOx、VOCs 等 水域汚染 水域汚染 BOD、BOD、 COD、COD、 SS 等 SS 気候変動 気候変動 CO2、PFCs CO2、 等 PFCs 等 等 等 ® モジュールを納入 ® モジュールを納入 ⃝ カスピ海の油田随伴水処理に当社ポアフロン カスピ海の油田随伴水処理に当社ポアフロン カスピ海は、 カスピ海は、 中央アジアと東ヨーロッパの境界にある世界最大の湖です。 中央アジアと東ヨーロッパの境界にある世界最大の湖です。 水域には、 水域には、 カスピカイ カスピカイ アザラシやキャビアとして卵が珍重されるチョウザメなど、 アザラシやキャビアとして卵が珍重されるチョウザメなど、 独特の生態系が形成されていますが、 独特の生態系が形成されていますが、 乱獲や開発が進み絶滅の危機にあります。 乱獲や開発が進み絶滅の危機にあります。 流出河川を持たない閉ざされた生態系であり、 流出河川を持たない閉ざされた生態系であり、 汚染 汚染 物質が蓄積されてしまうことから、 物質が蓄積されてしまうことから、 貴重な生物多様性を守るため、 貴重な生物多様性を守るため、 カスピ海に流入する排水の カスピ海に流入する排水の 規制は非常に厳しくなってきています。 規制は非常に厳しくなってきています。 またカスピ海は古くから油田開発が盛んで、 またカスピ海は古くから油田開発が盛んで、 油井を採掘 油井を採掘 する際に発生する、 する際に発生する、 油分を含んだ随伴水の排水処理も規制が厳しくなっています。 油分を含んだ随伴水の排水処理も規制が厳しくなっています。 65 SEI 65CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 当社は水処理装置メーカーと共同で開発したポアフロン® 当社は水処理装置メーカーと共同で開発したポアフロン® カスピ海 カスピ海 膜モジュールをベースとした油田随伴水処理システムの実証テストを進めてきました。 膜モジュールをベースとした油田随伴水処理システムの実証テストを進めてきました。 その その 結果処理水中の油分を放流基準を大きく下回る1mg/L 結果処理水中の油分を放流基準を大きく下回る1mg/L 以下まで除去することに成功し、 以下まで除去することに成功し、 このたびカスピ海の油田へ納入するにいたりました。今後安定稼働へ向けて引き続き取り このたびカスピ海の油田へ納入するにいたりました。今後安定稼働へ向けて引き続き取り 組んでいきます。 組んでいきます。 現在、 現在、 中国や北米、 中国や北米、 中東の油田においてもフィールドテストを実施 中東の油田においてもフィールドテストを実施 (あるい (あるい は計画) は計画) 中で、 中で、 それぞれ実用化を目指しています。含油排水処理に対して安定した性能を それぞれ実用化を目指しています。含油排水処理に対して安定した性能を 示すポアフロン®モジュールを、 示すポアフロン®モジュールを、 石油資源の周辺環境の保護、 石油資源の周辺環境の保護、 そして生物多様性の保全の そして生物多様性の保全の チョウザメ チョウザメ ために役立てていきたいと考えています。 ために役立てていきたいと考えています。 重点分野 社会貢献 社会貢献 住友電工は、2007年の創業110年を機に 「住友事業精神」 と 「住友電工グループ経営理念」 に基づき、社会貢献に関す る基本理念を制定しました。 東北大学「ニューロ・イメージング研究」 ● 一橋大学「震災・原発事故からの 復興に向けた環境法政策講座」 (新規) 住友電工グループの事業 学術・研究助成事業では公募により助成先の募集を行い、 応募総数69件の中から、研究資金を必要としている基礎 科学研究や若手研究者による萌芽的な研究16件を選考し、 助成を行いました。 住友電工グループは、事業を通じて社会に役立つ製品・ より、社 会 の 一 員として、住 友 事 業 精 神 並びに住 友 電 工 神戸大学「津波マリンハザード研究講座」 (新規) ● ② 学術・研究助成 総額20百万円 住友電工グループ社会貢献基本理念 技術・サービスを提供し、広く社会に貢献することはもと ● 経営の基盤 社会貢献に関する基本理念 ③ 奨学金支給 総額約22百万円 日本で学ぶ外国人留学生16名、海外の大学で学ぶ現地 学生80名に支給しました。 グ ル ー プ 経 営 理 念に則り、 「人 材 の 尊 重」 「 技 術 の 重 視」 活動に積極的に取り組んでいきます。 CSRマネジメント 「よりよい社会・環境づくり」 をテーマに、自律的な社会貢献 なお、事業の詳細につきましては、住友電工グループ社会 貢献基金のWebサイトで紹介しています。 ● ● 国内外の事業拠点において地域に密着した 社会貢献活動を推進します。 社員の社会貢献活動に対して継続的な 支援を行います。 Web http://www.sei-group-csr.or.jp/business/index.html CSR VOICE ガバナンス ● 人材育成、研究・学術振興、環境保全に資する 取り組みをグローバルに推進します。 奨 学金を受 賞して タイ・泰日工業大学 工学部 コンピュータ工学科 三年生 Sakvarint Dhirakulvanich 様 はじめまして、私は サックワリン ティーラクーンワニットと申し 組みとしての住友電工グループ社会貢献基金の設立、地域 ます。バンコクにある泰日工業大学工学部コンピュータ工学科の 貢献活動の推進、社員のボランティア活動支援、寄付などを CSRパフォーマンス この基本理念のもと、学術振興・人材育成に関する取り 現在三年生です。 私は今回、住友電工 中 心 に「Glorious Excellent Company」を 目 指 す 当 社 が泰日工業大学へ拠 グループにふさわしい社会貢献活動に取り組んでいます。 出している奨 学 金 の 受賞者10名の一人に 選ばれました。まずは 重点分野 公益財団法人住友電工グループ 社会貢献基金の活動 この 場を借りて 感 謝 申し上げます。 私が在籍するコンピュータ学科は1年目は主にC言語について勉 当社は、2009年4月に国内外のさまざまな分野における 年生ではデータベース等の勉強をします。 子供のときからテレビゲームが好きで、コンピュータに興味があ りました。現在一番興味を持っているのはANDROIDという携帯電 話に使用されているソフトウエアで、現在Dr.Wimon(工学部講 師、知能システム工学専門) の研究室で友達と一緒に研究のお手伝 電工グループ社会貢献基金」を設立し、2010年2月に内閣 いをしているときが一番幸せな時間です。大学修了後はできれば大 2012年度、当社は公益財団法人住友電工グループ社会 サプライチェーン 人材育成と学術振興を行うことを目的とする 「財団法人住友 総理大臣より公益財団法人として認定を受けました。 製品・サービス 強し、 2年目は組み込みシステム (Embedded System) の勉強、 3 2012年度は 総額6億3,500万円を寄付しました 学院に進学し、ANDROIDの研究を続けたいです。日本での進学に も興味を持っています。 タイはこれらの分野で現在充分な技術力がなく、不利な立場に 立たされていると思うので、将来私が十分な経験を備えたら、 タイの 億円、残りを運営寄付金に充当) を寄付しました。 独特な考えを生かした技術を高め、それを後進に指導するような 人材 貢献基金に対し、総額6億3,500万円(うち基本財産に約5 仕事をしたいです。 ■ 公益財団法人住友電工グループ社会貢献基金の事業 住友電工は、 タイに多くのグループ会社を持ち、例えば切削工具 ① 大学講座の寄付 総額94百万円 や自動車部品の事業を持っていらっしゃると聞いています。タイでも ● 京都大学「バイオマスの有効活用法の研究」 「ナノ界面光機能研究」 軽減するような、電気自動車とその周辺技術が発展していくことを 期待しています。特に、 もし自然エネルギーを取り入れ、エネルギー 輸送が必要でなくなるような電気自動車の技術が進み、一般化 すれば、 とてもいいことだと思います。 このような技術に住友電工グループは貢献してくださることを 社会貢献 ● 大阪大学「国際環境生物工学講座」 「次世代のものづくり人材育成のための 問題解決型機械工学教育の実践」 環境問題が重要になっています。将来、環境に配慮し地球温暖化を 環境保全 大学講座寄付事業では公募の結果、下記の7件(新規2件、 継続5件)の講座に寄付を行いました。 期待します。私もタイ国の技術を高めるよう努力します。これからも、 よろしくお願いします。 SEI CSR Report 2013 66 寄付による社会貢献 ボランティア活動 グローバルな視野で 寄付による社会貢献活動を行っています 社員のボランティア活動を さまざまな制度でサポートしています 2012年度は、学校・教育、産業・学術振興・研究開発、文化・ 2007年4月より、社員がボランティア活動を行うために 芸術、福祉事業、地域振興、環境保全、スポーツ等、広範囲 積立有給休暇*を利用(年間10日が上限)することができる にわたって実施しました。例えば、交響楽団やオペラ活動等 ボランティア休暇制度を導入しました。また、同年9月には、 文化・芸術への支援、自然保護基金等の環境保全活動など 社員が福利厚生制度(カフェテリアプラン)を通じて、財団 重要な社会活動に対して協力しました。 法人日本ユニセフ協会、日本赤十字社、財団法人世界自然 また、海外との交流記念事業へ寄付するなど、国内にとど 保 護 基 金(WWF)ジャパンなどの 福 祉・環 境 関 連 の 公 益 まらず、グローバルな社会貢献活動を行っています。 団体や、地震などの自然災害復興義援金などへ寄付を行う ことができる制 度を導 入し、社 員 の 寄 付と同 額を会 社 が 併せて寄付するマッチングギフト制度も同時に導入しました。 寄付の分野別支出額(住友電工単体) その他 2012年度 カフェテリアプラン寄付メニュー集計結果 14,475,000 円 産業・学術振興・研究開発 24,492,500 円 環境保全 1,000,000 円 地域振興 寄付金額 日本赤十字社 76,246,068 円 6,102,000 円 スポーツ・文化・芸術 10,200,000 円 福祉事業 のべ人数 1,199,310円 134人 ユニセフ 826,108円 105人 世界自然保護基金 (WWF) 326,040円 42人 東日本大震災 756,752円 92人 3,108,210円 373人 2,996,568 円 学校・教育 16,980,000 円 住友総合グランド 98,280,000 円 住友電工グループ 社会貢献基金 635,000,000 円 合計 合計 809,526,068 円 NPOとの協業 社会貢献と社員の健康管理を兼ねた 取り組みを開始しました 寄付の推移 (千円) 1,000,000 809,526 600,000 より同横浜製作所の社員食堂で、社会貢献と健康管理を 兼 ね た 活 動「TABLE FOR TWO(TFT)」を 開 始しました。 527,643 TFTは、先進国の肥満や生活習慣病の解消と開発途上国 400,000 200,000 2011年10月より当 社 東 京 本 社で、また2012年10月 924,560 800,000 308,182 (エチオピア、ウガンダ、ルワンダ、マラウイ、南アフリカ)の 226,517 飢 餓に同 時に取り組む日本 発 の 社 会 貢 献プログラムで、 0 2008 2009 2010 2011 2012 (年度) NPO法人TABLE FOR TWO International様が実施して います。当社では、TFT のガイドラインに沿った低カロリー で栄養バランスの優れたメニューを毎日1品提供し、その 売上代金のうち1食につき20円を寄付金としています。 67 用語 *積立有給休暇 解説 取得せずに失効する有給休暇を年10日を限度として積立てる(上限は50日)ことができる制度。 SEI CSR Report 2013 本人の病気療養、育児や家族の看護など就業規則に定められた場合にとることができる 世界30数カ国で事業を展開している住友電工グループは、 「国際社会との協調」を基本理念として、それぞれ 経営の基盤 地域貢献活動 の国・地域の文化・慣習を尊重し、経済・社会の発展に貢献することを目指しています。そのため、事業活動を 通じた貢献はもちろんのこと、地域社会との共生を図るべく、さまざまな地域貢献活動に取り組んでいます。 国内の活動事例 対象は住友電工およびグループ会社の計53社。 住友電工グループの事業 上場子会社の東海ゴム工業(株)、日新電機(株)、住友電設(株)が含まれています。 《 地域社会との連携・交流の促進 》 ● 地域清掃活動、緑化推進、環境保全活動等 ● 地域防災拠点訓練 災拠点訓練 点 CSRマネジメント 住友電工:各拠点周辺の清掃活動 住電オプコム (株) :会社周辺の清掃・美化活動(隔月) 清掃活動は上記を含めて53社中31社で実施 ● ● 地域防災・安全活動の支援 住友電工:横浜製作所 地域防災拠点訓練 (8月、2013年1月) 星工業(株) ;春の全国安全運動行事参加、泉佐野駅前でビラ配り実施(4月) 上記を含めて53社中20社で実施 ● ● 住友電工:横浜製作所 地域少年野球チームにグラウンド開放 上記を含めて53社中3社で実施 ● ● ● 地域清掃活動 周辺住民、地元の学生(小中高)等の工場見学の受け入れ ● ● ガバナンス グラウンド、体育館等の会社施設の開放 住友電工デバイス・イノベーション (株) をはじめ53社中8社で実施 構内を開放しての行事開催 CSRパフォーマンス 北海道住電精密(株)、北海道電機(株) ; 「芝桜まつり」開催(5 月) 上記を含めて53社中3社で実施 ● ● 地域コミュニティ紙の発行 ● びわ湖毎日マラソン大会への協賛 住友電工:大阪製作所(7月、2013年1月)、伊丹製作所(5、11月) 《 スポーツ・文化振興への貢献 》 重点分野 ● スポーツの振興 製品・サービス 住友電工:第68回 びわ湖毎日マラソン大会への協賛(2013年3月) 伊丹製作所 伊丹市小学生・中学生陸上教室の共催(年18回) 上記を含めて53社中9社で実施 ● ● 文化・芸術への貢献 ● モノづくり教室 学生受け入れ 住友電装(株) :社員チームが伝統芸能「四日市諏訪太鼓」継承、介護施設等で演奏 上記を含めて53社中4社で実施 ● サプライチェーン 《 教育・研修への支援 》 ● 教員の企業体験研修や学生の社会体験実習、学外授業等の受け入れ ● ● ● 人材 住友電工:伊丹製作所 伊丹市の中学生16名へのモノづくり教室体験授業(8月) SHC (株) :小杉中学校より工場体験勤務の受け入れ 「14歳の挑戦」 (5月) 上記を含めて53社中19社で実施 マレーシアにおける児童養護施設への寄付 出前授業 住友電工;大阪製作所 梅香中学校 「電池の組み立て実験」 (2013年2月) 上記を含めて53社中5社で実施 ● 環境保全 海外の活動事例 ● 地元の学校やコミュニティへの寄付や物品の寄贈 ● ● 従業員による地域コミュニティへのボランティア活動、など 社会貢献 Sumitomo Electric Wintec (Malaysia) 社:マレーシアにおける児童養護施設への寄付 タイにおけるマングローブ林の植樹 Sumitomo Electric Wintec (Thailand)社:タイにおけるマングローブ林の植樹 社会貢献活動を紹介するブログ 「住友電工グループ地球人活動スマイルリレー」 Web http://www.sei.co.jp/smile/ SEI CSR Report 2013 68 STAKEHOLDER AKEHOLDER STAKEHOLDER AKEHOLDER OGUE OGUE DIALOGUE DIALOGUE 第3回 第3回 住友電工グループ 住友電工グループ ステークホルダー ステークホルダー ・ダイアログ ・ダイアログ 豊かで安心な 豊かで安心な 社会の実現に向けて 社会の実現に向けて 社 会と住 社 会と住 友電 友 工の 電 工の 関 係を考える 関 係を考える 開催概要 開催概要 ステークホルダー・ダイアログ ステークホルダー・ダイアログ 第3回となる今回は、 第3回となる今回は、 開催日: 開催日: 2013年3月7日(木) 2013年3月7日(木) 住友電工 住友電工 東京本社において、 東京本社において、 場 所:住友電気工業(株) 場 所:住友電気工業(株) 東京本社 東京本社 CSRについて卓越した知見をお持ちのお二人の有識者と、 CSRについて卓越した知見をお持ちのお二人の有識者と、 住友電工グループの社会貢献について 住友電工グループの社会貢献について スケジュール スケジュール 趣旨説明 趣旨説明 1. 開会のご挨拶、 1. 開会のご挨拶、 2. 住友電工グループの社会貢献活動に関するご説明 2. 住友電工グループの社会貢献活動に関するご説明 3. 意見交換 3. 意見交換 4. 総括と閉会のご挨拶 4. 総括と閉会のご挨拶 ご参加いただいたメンバー ご参加いただいたメンバー (50音順) (50音順) 足達足達 英一郎 英一郎 様 (株式会社日本総合研究所理事) 様 (株式会社日本総合研究所理事) 専門分野は社会的責任投資 専門分野は社会的責任投資 (SRI) (SRI) 、企業の社会的責任 、企業の社会的責任 (CSR) (CSR) 。 。 環境省や内閣府等数々のプロジェク 環境省や内閣府等数々のプロジェク トで活動。 トで活動。 主に企業の社会的責任の観点からの産業調査、 主に企業の社会的責任の観点からの産業調査、 企業評価を手がける。 企業評価を手がける。 上妻上妻 義直義直 様 (上智大学経済学部教授) 様 (上智大学経済学部教授) 専門研究分野は環境会計論及び国際会計論。 専門研究分野は環境会計論及び国際会計論。 環境省、 環境省、 経済産業省、 経済産業省、 国土交通省、 国土交通省、 農林水産省、 農林水産省、 内閣府、 内閣府、 日本公認会計士協会等のCSR・環境関係の検討会・研究会等で 日本公認会計士協会等のCSR・環境関係の検討会・研究会等で 座長・委員等を歴任。 座長・委員等を歴任。 ファシリテーター ファシリテーター 福島 福島 隆史 隆史 様(株式会社サステナビリティ会計事務所 様(株式会社サステナビリティ会計事務所 代表取締役) 代表取締役) 住友電工出席者 住友電工出席者 賀須井 賀須井 良有(執行役員 良有(執行役員 人事総務部長) 人事総務部長) 春日 春日 昌仁(人事総務部 昌仁(人事総務部 CSR推進室長) CSR推進室長) 69 SEI 69CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 ※参加者の肩書・役職は開催日時点のものです。 ※参加者の肩書・役職は開催日時点のものです。 意見交換を行いました。 意見交換を行いました。 これまでの社会貢献活動の成果を振り返るとともに、 これまでの社会貢献活動の成果を振り返るとともに、 グローバルに事業を展開する企業として、 グローバルに事業を展開する企業として、 住友電工グループの果たすべき役割について 住友電工グループの果たすべき役割について 活発な議論が交わされました。 活発な議論が交わされました。 経営の基盤 意見交換 テーマ: 住友電工グループの社会貢献のあるべき姿とは 住友電工グループの事業 住友電工グループの社会貢献の“あるべき姿” とは 上 妻: ビジネスの目的と関連づけができていて、ビジネスに 組み込まれているのが社会貢献のあるべき姿と考えます。人材 育成にしても、単なる社会貢献を越えて、事業活動と一体化す グループにどのような社会貢献活動が求められているか考え るのが望ましいですね。CSR活動を、社会と住友電工グループ ていきたいと思います。まずは現在の活動状況についての 双方の長期的成長を支える重要なインフラであると認識し、 率直なご感想をお願いします。 願いします。 事業活動を展開する地域で、 それをどうやって整備していくの 事業活動を展開す CSRマネジメント 福 島: グローバルに事業を展開する企業として、住友電工 かと考えるとき、今後注力すべき事柄が見えてくるでし ょう。 今 上 妻: CSR活動は、 は、ビジネスの基盤と なる社 会と良 好 な 関 係を保 つために 賀須井: 現在、さ さまざまな活動に取り組んでいますが、それら 必要であり、その一環として社会貢献が 一環として社会貢献が を束ねる大きな柱が必要になっているのかもしれません。今後、 を束ねる大きな柱 あるように思います。 す。住友電工グループ 方向性を明確にすることを検討していきます。 方向性を明確にす ガバナンス の事業はグローバルな規模で展開され ルな規模で展開され ています。そのため、 め、良好な関係を維持 すべき範囲は広大です。 です。その一方で、会社は株主に対する経営 の受託責任があるので、 ので、社会貢献のコストも正当性が問われ ます。まずは組織における における 「社会貢献活動」の位置づけから ISO26000の中核主題のひとつに 「コミュニティへの 足 達: ISO260 参画及びコミュニティの発展」があります。日本では、教育・ 参画及びコミュニ 衛生・技術振興などは行政の役割ととらえる傾向にありますが、 足 達: 現在の社会貢献活動を仮に止 会貢献活動を仮に止 グローバル企業では自社の強みがある領域は積極的に担お グローバル めてしまったらどんな不都合が起きるか な不都合が起きるか? うとする動きもあります。特に新興国においては、企業への うとする動 ということを考 えて て みると、逆に何に 信頼感を左右する大きな要素になりつつあると思います。 信頼感を左 必然性があるかが浮かび上がってくるの 浮かび上がってくるの カーなどですと、新興国における自動車 興国における自動車 ナンスの仕組みの有無が自動車の 有無が自動車の“財の価値”を変えてしまう ので、円滑な操業に欠かせない活動になっているわけです。 欠かせない活動になっているわけです。 社会的な貢献度も高いと思いますが、さらなる進化のために、 社会的な貢 「戦略性」についても考えていきたいところです。国際 その「戦略 社会では、社会のさまざまな資源を使って利益を得ている 「受益者負担」の見地から社会的課題の解決に貢献 企業は、 「受 すべきであると考えられています。その責務を果たしつつ、 すべきであ 言葉に、わたしたちのCSRの精神が凝縮されています。 “住友 です。急速なグローバル化のなかで、従来の日本的な対応で の事業は、住友自身を利するとともに、国家を利し、かつ社会を は国際社会の承認や評価を得にくくなっています。 「戦略性」 利するものでなければならない”という考え方です。本業を は真のグローバル企業として避けて通れない脱皮のプロセス 通じて製品・技術を社会に提供すること、そして各地域で雇用 ではないでしょうか。 を通じての社会貢献が活動のベースとなっています。 人材 自らも成長するためには、社会貢献にも戦略的な対応が必要 自らも成長 サプライチェーン 賀須井:「住友の事業精神」 という 事業精神」の「自利利他、 「自利利他 公私一如」 公私 如」 を増やし、納税し、社会に負荷をかけないこと。そういった本業 製品・サービス 整備工の育成支援は、 は、単なる社会貢献ではありません。メンテ 上 妻: 現 在 取り組 んでおられる活 動はきわめて適 切で、 重点分野 ではないでしょうか。たとえば自動車メー CSRパフォーマンス 考える必要があると思います。 と思います 社会貢献にも“戦略性”が必要な時代 賀須井: 特にわたしたちは新興国でも たちは新興国でも ビジネスを行うグローバル企業として、 ーバル企業として、 地域社会の発展に寄与することを重視 地域社 寄与することを重視 発と人材育成も当社グループにふさわ プにふさわ おり、人 材 育 成 は、社 会と個 人に して お しい社会貢献のテーマと考え、 え、注力して 元 される究 極 の 社 会 貢 献 で あると 還 元さ います。また、活動における社員一人ひ 社員一人ひ 思っています。当社ではグローバルな 思って ではグローバルな とりの自主性を重んじることも、 も、活き活 人事制度の構築に取り組んでおり、 人事制度 り組んでおり、2011年9月に 「グローバル きとした企業風土の実現において重要 おいて重要 HRMポリシー」を制定しました。現在、 HRMポ 定しました。現在、より具体的な施策を な視点ととらえています。 検討しています。 検討して 環境保全 春 日: モノづくり企業として、 て、技術開 社会貢献 SEI CSR Report 2013 70 社会貢献活動の目標設定について 社会貢献活動の目標設定について ています。 ています。 「17VISION」 「17VISION」 に結びつけた形で、 に結びつけた形で、 社会にどんな 社会にどんな 貢献ができるのか。 貢献ができるのか。 おっしゃる通り整理することで、 おっしゃる通り整理することで、 住友電工 住友電工 福 島: 福 島: 活 動活 のPDCAサイクルを回し 動 のPDCAサイクルを回し Aサイクルを回し Aサイクルを回し らしい活動が浮かんでくると思います。 らしい活動が浮かんでくると思います。 「利益」 「利益」 と 「住友電工 と 「住友電工 成果を上げるためには、 成果を上げるためには、 は、目標設定は欠か は、目標設定は欠か らしさ」 らしさ」 の両方を守って取り組んでいきたいと考えています。 の両方を守って取り組んでいきたいと考えています。 せないものです。 せないものです。 社会貢献活動におい 社会貢献活動におい 会貢献活動におい 会貢献活動におい ては、 ては、 どのようにターゲッ どのようにターゲッ ゲットを絞っていく ゲットを絞っていく 事業と社会貢献活動とのリンクを目指して 事業と社 事業と社会貢献活動とのリンクを目指して 事業と社 べきでしょ べきでしょ うか。 うか。 上 妻: 上 妻: 目標値を設定するには、 目標値を設定するには、 定するには、 定するには、 まず目的が明確になってい まず目的が明確になってい なければなりません。 なければなりません。 ビジョンとの関連で、 ビジョンとの関連で、 重要性が高いもの 重要性が高いもの から具体的な目標設定をするべきではないでしょ から具体的な目標設定をするべきではないでしょ うか。 うか。 定をするべきではないでしょ 定をするべきではないでしょ 直接収益に結びついていない 直接収益に結びついていない 上 妻: 上 妻: 直接 直接 に結びついていない に結びついていない いまのところ社会貢献の枠組み いまのところ社会貢献の枠組み ものは、 ものは、 いま いま ろ社会貢献の枠組み ろ社会貢献の枠組み での対応が必要でしょ での対応が必要でしょ での対応が での対応が しょう。 しょ しかし、 う。しかし、 まだど まだど こに役立つか明確でないが、 こに役立つか明確でないが、 こに役立つか こに役立つか でないが、 でないが、 将来きっと 将来きっと 足 達: 足 達: 目標設定や定量化を考える前に、 目標設定や定量化を考える前に、 その活動が社会に その活動が社会に 人々の暮らしに役立つ基礎技術を、 人々の暮らしに役立つ基礎技術を、 立つ基礎技術を、 立つ基礎技術を、 住友 住友 対してどのような裨益 対してどのような裨益 (ひえき) (ひえき) があるかを考えるといいと思い があるかを考えるといいと思い 電工はたくさん持っています。 電工はたくさん持っています。 っています。 っています。 それを それを ます。 ます。 その益を考えることで、 その益を考えることで、 意義やターゲッ 意義やターゲッ トの再認識がで トの再認識がで もっと訴求して欲しいと思います。 もっと訴求して欲しいと思います。 いと思います。 いと思います。 きます。 きます。 企業情報開示において、 企業情報開示において、 足 達: 足 達: 企 企 開示において、 開示において、 統合報告という 統合報告という トレンドがあ トレンドがあ 賀須井: 賀須井: リーマンショック、 リーマンショック、 ック、 ック、 自然自然 災 害、 災 害、 会社のビジョンに非財務側面の活動が結びついている 会社のビジョンに非財務側面の活動が結びついている ります。 ります。 会社 会社 ョンに非財務側面の活動が結びついている ョンに非財務側面の活動が結びついている 国 内国 人内 口人 減口 少減 や少 高や 齢高 化齢 など、 化 など、 社 会社 の会 の ことを社会が期待していることのあらわれとも言えるでし ことを社会が期待していることのあらわれとも言えるでし ょう。 ょう。 ことを社会 ことを社会 変動が激しい状況下では 変動が激しい状況下では では 「人を育てる」 では 「人を育てる」 ことも、 ことも、 事業活動自体の雇用を守れてこ 事業活動自体の雇用を守れてこ の雇用を守れてこ の雇用を守れてこ 中長期的な目標と照らし合わせながら、 中長期的な目標と照らし合わせながら、 現在取り組ん 現在取り組ん 上 妻: 上 妻: 中 中 そ成り立つ活動であり、 そ成り立つ活動であり、 り、また長期的な り、また長期的な でいることの適切性を社会に説明する能力が問われています。 でいることの適切性を社会に説明する能力が問われています。 でいること でいること 将来予測も困難です。 将来予測も困難です。 一方でこれまで、 一方でこれまで、 社会が企業に求める責任の範囲が拡大するなかで、 社会が企業に求める責任の範囲が拡大するなかで、 問題の 問題の 社会が企業 社会が企業 社会貢献活動の当事者である社員の気づきや学びが、 社会貢献活動の当事者である社員の気づきや学びが、 者である社員の気づきや学びが、 者である社員の気づきや学びが、 自らの 自らの 半分はバリューチェーンの上流や下流で起きているという調査 半分はバリューチェーンの上流や下流で起きているという調査 半分はバリ 半分はバリ 結果があります。 結果があります。 それらの見えないリスクを適切に評価し、 それらの見えないリスクを適切に評価し、 結果があり 成長と組織の活性化につながるという側面も大切にしながら 成長と組織の活性化につながるという側面も大切にしながら につながるという側面も大切にしながら につながるという側面も大切にしながら 結果があり ビジネスと一体的に取り組むべきものについては、 ビジネスと一体的に取り組むべきものについては、 経営資源を 経営資源を ビジネスと 取り組んできました。 取り組んできました。 事業活動との相乗効果を考えながら、 事業活動との相乗効果を考えながら、 ビジネスと 重点的に配分する戦略性が必要だと思います。 社員を育て株主の支持も得られるような中長期的なターゲッ 社員を育て株主の支持も得られるような中長期的なターゲッ ト ト 重点的に配分する戦略性が必要だと思います。 づくりを目指したいと思います。 づくりを目指したいと思います。 賀須井: 賀須井: 事業戦略と社会貢献活動とのリンクが、 事業戦略と社会貢献活動とのリンクが、 今後の課題 今後の課題 であると再確認できました。 であると再確認できました。 わたしたちは各組織の力を結集 わたしたちは各組織の力を結集 独自の技術力で、 独自の技術力で、 社会の未来に貢献していく 社会の未来に貢献していく して、 して、 そのふたつを有機的に機能させる必要がありますね。 そのふたつを有機的に機能させる必要がありますね。 大切な課題とさせていただきます。 大切な課題とさせていただきます。 ありがとうございました。 ありがとうございました。 大切な課題とさ 大切な課題とさ 足 達: 足 達: これまでは市場が短期志向に これまでは市場が短期志向に 場が短期志向に 場が短期志向に 傾いていたため、 傾いていたため、 利益に直結しない領域 利益に直結しない領域 直結しない領域 直結しない領域 を語ることが困難な雰囲気がありまし を語ることが困難な雰囲気がありまし 囲気がありまし 囲気がありまし た。そのため研究開発の分野でも、 た。そのため研究開発の分野でも、 たと たと 分野でも、 分野でも、 ステークホルダー・ダイアログを終えて ステークホルダー・ダイアログを終えて えば夢のある技術の重要性などが見え えば夢のある技術の重要性などが見え 要性などが見え 要性などが見え にくくなっているのではないでしょうか。 にくくなっているのではないでしょうか。 ないでしょうか。 ないでしょうか。 リーマンショ リーマンショ ックを経て、 ックを経て、 欧米では株式市場をどのようにして 欧米では株式市場をどのようにして 中長期的な視点に変えていくかの議論が始まっています。 中長期的な視点に変えていくかの議論が始まっています。 ていくかの議論が始まっています。 ていくかの議論が始まっています。 新たに策定される中期経営計画 新たに策定される中期経営計画 経営計画 経営計画 「17VISION」 「17VISION」 においても、 においても、 中長期的な視点が見えると、 中長期的な視点が見えると、 そこを切り口とした社会貢献活動 そこを切り口とした社会貢献活動 が出てくると思います。 が出てくると思います。 これまで これまで 悩 ん悩 でん いで たい 内た 容内 に容 に 一つ方向が見えて来たような気 一つ方向が見えて来たような気 がしております。 がしております。 率直なご意見 率直なご意見 をおうかがいして、 をおうかがいして、 今後の進路 今後の進路 について新たな方向性を目指す について新たな方向性を目指す 井須良 井有良 有 一 方で、 一 方で、 これまでの これまでの 取り組 取り組 みにみに賀 須賀 執行役員 執行役員 人事総務部長 人事総務部長 ついて、 ついて、 ある程度の自信や確信 ある程度の自信や確信 賀須井: 賀須井: 研究開発の世界では、 研究開発の世界では、 成果が出るまでに30年かかる 成果が出るまでに30年かかる も持つことができました。 も持つことができました。 当社グループのCSR活動、 当社グループのCSR活動、 ものも珍しくはありません。 ものも珍しくはありません。 海のものとも山のものともつかな 海のものとも山のものともつかな 特に社 特に社 会 貢会 献貢 活献 動活 が、 動いよいよ次 が、いよいよ次 のステップに入る のステップに入る い状態でも投資して開発を続けるのは、 い状態でも投資して開発を続けるのは、 ある意味で社会貢献 ある意味で社会貢献 時 期に来ていることを感じています。本 時 期に来ていることを感じています。本 当に貴 当に貴 重 な重 な と言えるかもしれません。 と言えるかもしれません。 しかし受託者責任を遂行していくた しかし受託者責任を遂行していくた ご意見をいただき、 ご意見をいただき、 ありがとうございました。 ありがとうございました。 めには、 めには、 将来のビジョンをしっかり提示することが必要と考え 将来のビジョンをしっかり提示することが必要と考え 71 SEI 71CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 GRIガイドライン対照表 本報告書作成にあたって、GRIサステナビリティ・レポーティング・ガイドライン第3.1版(G3.1) を参照しています。 番号 記載内容 記載ページ EN5 省エネルギーおよび効率改善によって 節約されたエネルギー量 57-60 28,30-33,64 1. 戦略および分析 1.1 1.2 持続可能性への適合性と戦略に関する最高意思決定者の声明 3-4 EN6 エネルギー効率の高いあるいは 再生可能エネルギーに基づく製品/サービス 主要な影響、リスクおよび機会の説明 3-4,5-6,11-12, 15-21,28-33 EN7 間接的エネルギー消費量削減のための 率先取り組みと達成された削減量 60 水源からの総取水量 55,62 2. 組織のプロフィール 水 ■ EN8 2.1 組織の名称 9 2.2 主要な、ブランド、製品および/またはサービス 9-10 2.3 組織の経営構造 9-10 2.4 組織の本社の所在地 9 2.5 事業展開している国の数および特に関連のある国名 11-12 2.6 所有形態の性質および法的形式 9 2.7 参入市場 11-12 2.8 報告組織の規模 11-12 EN16 直接及び間接的な温室効果ガスの総排出量 55-57 2.9 報告期間中に生じた大幅な変更 変更なし EN17 その他の関連ある間接的な温室効果ガスの総排出量 58,60 2.10 報告期間中の受賞歴 14,Webサイト EN18 温室効果ガス排出量の削減の率先的取り組みと削減量 28,30-33,55-60, 64 EN19 オゾン層破壊物質の排出量 55-57 EN20 NOx、SOxおよびその他の著しい影響を及ぼす排気物質 55-56 EN21 総排水量 55-56 EN22 廃棄物の総重量 55-56,61 EN23 著しい影響を及ぼす漏出の総件数および漏出量 63 生物多様性 ■ ■ 3. 報告要素 報告書のプロフィール ■ 3.1 提供する情報の報告期間 1 3.2 前回の報告書の発行日 1 3.3 報告サイクル 1 3.4 報告書・内容に関する質問の窓口 裏表紙 ■ 報告書のスコープおよびバウンダリー ■ 3.5 報告書の内容を確定するためのプロセス 15-16,22,27 3.6 報告書のバウンダリー 1 3.7 報告書のスコープまたはバウンダリーに関する制限事項 1 3.8 その他の事業体に関する報告の理由 1 3.9 データ測定技法および計算の基盤 各表に注記 3.10 掲載済みの情報を再度記載することの説明および理由 53,57,61-62 3.11 前回の報告期間からの大幅な変更 変更なし 3.12 3.13 52 製品、原材料等の輸送および従業員の移動による環境影響 58,60 種類別の環境保護目的の総支出および投資 55-56 総合 LA1 4.2 最高統治機関の長が執行役員を兼ねているかどうか 23 4.3 最高統治機関の社外メンバー /非執行メンバーの人数と性別 23 4.4 株主および従業員が最高統治機関に提案/指示するメカニズム 22,23,46 4.5 役員報酬と組織のパフォーマンスとの関係 23 4.6 最高統治機関が利害相反問題を回避するためのプロセス 23 4.7 最高統治機関やその他の委員会のメンバー構成、 適性・専門性の決定プロセス 23 4.8 ミッションおよびバリューについての声明、行動規範および原則 7-8 4.9 経済、環境、社会的パフォーマンスについて 最高統治機関が監督するプロセス 15-16 最高統治機関のパフォーマンスを評価するプロセス 16 予防的アプローチまたは原則への取り組み 24,52-65 4.12 経済・環境・社会的憲章、原則、イニシアティブ 46 4.13 団体および/または国内外の提言機関における会員資格 日本経済団体連合会 経済同友会 関西経済連合会 日本銅加工業者協議会 (IWCC) 日本電線工業会 日本生産性本部 4.14 ステークホルダー・グループのリスト 22 ステークホルダーの特定および選定基準 22 4.16 ステークホルダー参画へのアプローチ 22 4.17 ステークホルダー参画を通じて浮かんだ主要なテーマと対応 15-16,22,69-71 LA4 団体交渉協定の対象となる従業員の割合 LA7 傷害、業務上疾病、損失日数、欠勤の割合 および業務上の総死亡者数 51 LA8 深刻な疾病に関する支援プログラム 48 LA9 労働組合と正式合意されている安全衛生のテーマ 50 LA10 間接的な経済影響 公共の利益のために提供されるインフラ投資およびサービス 66-68 LA13 HR3 55 EN4 一次エネルギー源ごとの間接的エネルギー消費量 55 16,38-40,46 44-46 16,27,66-68,69-71 不正行為 SO2 不正行為に関するリスク分析を行った事業単位の割合と総数 24,25-26,40 SO3 不正行為対策の方針/手順の研修を受けた従業員の割合 24,25-26,40 SO4 不正行為事例に対応してとられた措置 4,25-26 公共政策 SO5 公共政策の位置づけ、参加およびロビー活動 該当なし 非競争的な行動 ■ SO7 非競争的な行動等に関する法的措置 4,25-26 法規制に対する違反 4,25-26 遵守 ■ 製品責任 マネジメントアプローチに関する開示 ■ ■ ■ 16,27,34-37 顧客の安全衛生 PR1 ■ エネルギー 一次エネルギー源ごとの直接的エネルギー消費量 人権的側面の方針および手順に関する従業員研修の時間 マネジメントアプローチ ■ 55 EN3 42 社会 原材料 使用原材料の重量または量 44 投資および調達の慣行 製品およびサービスの安全衛生の影響 36 製品およびサービスのラベリング PR5 20,28-33,40,52-54 統治体 (経営管理職)の構成および従業員の内訳 マネジメントアプローチに関する開示 ■ 環境 マネジメントアプローチ 従業員あたり年間平均研修時間 人権 3-4,5-6,11-12 55-56 46 多様性と機会均等 ■ SO8 気候変動による財務上の影響およびその他のリスクと機会 41 研修および教育 ■ 4.15 雇用の種類、雇用契約および地域別の総労働力 労働安全衛生 ■ ■ 4.11 19,27,38-40,41, 44-45,47-49 雇用 ■ 経済的パフォーマンス ■ 環境規制への違反 マネジメントアプローチ 23 EN1 62 73 マネジメントアプローチ ■ 28,30-33,64-65 再生利用される販売製品およびその梱包材の割合 報告書の外部保証添付に関する方針および現在の実務慣行 統治構造(ガバナンスの構造) EC8 製品およびサービスの環境影響の緩和 EN27 EN29 ■ 経済 ■ EN26 EN30 4.1 EC2 製品およびサービス 労働慣行とディーセント・ワーク(公正な労働条件) ステークホルダー参画 ■ 排出物、廃水および廃棄物 72 外部のイニシアティブへのコミットメント ■ 65 報告書内の標準開示の所在場所を示す表 4. ガバナンス、コミットメントおよび参画 4.10 EN14 輸送 ■ ガバナンス ■ 65 生物多様性への影響をマネジメントする戦略、 措置、今後の計画 EN28 ■ 保証 ■ 生物多様性の価値が高い地域での生物多様性に対する活動、 製品およびサービスの著しい影響の説明 遵守 ■ GRI内容索引 ■ EN12 顧客満足に関する実務慣行 34-37 マーケティング・コミュニケーション PR6 マーケティング・コミュニケーションに関する法律、 基準および自主規範の遵守 22 PR7 マーケティング・コミュニケーションに関する違反件数 該当なし 製品およびサービスの提供および使用に関する法規違反 該当なし 遵守 PR9 SEI CSR Report 2013 72 独立保証報告書 独立保証報告書 中国・住友電工光器件 中国・住友電工光器件 (無錫) (無錫) 有限公司での 有限公司での 往査の様子 往査の様子 73 SEI 73CSRSEIReport CSR Report 2013 2013 中国・住友電工 中国・住友電工 (蘇州) (蘇州) 光電子器件有限公司での 光電子器件有限公司での 往査の様子 往査の様子 住友電装 住友電装 (株)茨城電線工場での (株)茨城電線工場での 往査の様子 往査の様子 独立第三者の所見 住友電工グループの CSRに関する取り組みと情報開示についての所見は以下の通りです。 はCSRレポートが一定品質を保持することの証明でもあり、報告書 評 価した い 点 作成プロセスの適切性を判断する上で重要な手がかりになります。 ■ 報告書の再編 第三者保証と第三者所見の併用で毎年自己チェックを継続されてい 新たに策定された中期経営計画「17VISION」を受けて、今年度は ますが、外部評価の動向にも留意されて、今後も報告書の品質向上 CSRレポートが再編されました。「17VISION」に基づくCSR戦略で に努めていただきたいと思います。 は、持続可能な社会の構築へ向けた貢献を目的として、社会的厚生 の向上と企業成長の観点から新たな重点分野・テーマが識別され、 検討が望まれる点 社会との共有価値創造が強く意識されています。今年度は、その方向 ダイバーシティ情報 性に合わせて、前半にトップメッセージ、事業戦略、ビジネスモデル、 ■ CSRビジョン・課題、ステークホルダーエンゲージメント、ガバナンス・ 「17VISION」の重点取り組み事項にグローバル・プレゼンスの向 コンプライアンス、目標・実績の評価一覧などが集中的に配置され、 上がありますが、そのためにはダイバーシティの推進が不可欠です。 統合報告を志向する構成になりました。なお、研究開発などの一部 しかし、取り組み面と比較して、開示面にはまだ多くの課題が残され 箇所を除いて、情報の関連付けには改善余地が残されています。 ■ ています。たとえば、ダイバーシティの推進を評価する上で基礎とな るジェンダー情報です。単体ベースの従業員では多面的なジェンダー 開示内容の改善 情報が提供されていますが、8割が海外勤務といわれる連結ベース 前年度コメントに対する対応や環境負荷のカバー率表示など、 では、依然として総数表示のままです。今後の改善が望まれます。 これまでにも優れた取り組みはありましたが、今年度も新たな開示 職場の情報 事項が登場しています。たとえば、「17VISION」による新CSR重点 ■ 分野・テーマの選定において適用された重要性(マテリアリティ)の 2006年度以来実施されている「活き活き職場調査」は住友電工 判断プロセス、グローバル温室効果ガス排出量の削減目標値(KPI)、 の「ビッグデータ」であり、職場の状況を文字通り「活き活き」と伝え 本文の関連箇所に集約された社員支援制度と法律の対比表など ています。その結果で気になるのは「職場の雰囲気」項目の相対的 です。こうした継続的な改善からPDCAが正常に稼働していること な低さと「働く満足」項目の経年的な低下です。優れたワークライフ がわかります。 バランス施策が実施されている同社の就労環境とは整合しない ■ 海外コンプライアンス体制の強化 「17VISION」では海外売上高・生産高比率を60%台へ引き上げ る目標を設定していますが、全世界の従業員数が20万人を超える 結果なので、少し気になってしまうのです。これについては担当部署 で詳細な検討が行われていると思いますが、その結果に関して若干 でも合理的な説明が提供されるならば、現在の従業員だけでなく 将来の従業員にも有益な情報となるはずです。 住友電工グループはすでに巨大なグローバル企業です。この状況 を背景として、同グループではグローバルなコンプライアンス体制 の整備が進められています。2013年4月に導入された贈賄防止 プログラムは、その最新成果であり、海外コンプライアンス研修の 継続的・段階的な実施と併せて、今年度の大きな評価ポイントに なっています。 ■ 報告書の外部評価 昨年度の「信頼性報告特別優秀賞」に続いて、今年度も環境省の 上智大学 経済学部教授 環境コミュニケーション大賞「優秀賞」を受賞されました。外部評価 上妻 義 直 第三者所見を受けて 当社グループのCSRへの取り組みと情報開示に関して、大変示唆に富んだご意見をいただき、ありがとうござ いました。 ご評価いただいた、 「報告書の再編」、 「開示内容の改善」 につきましては、今後も継続して改善に努めるとともに、 17VISIONを通じて、事業活動とCSR活動の融合を推進していきます。 「海外コンプライアンス体制の強化」 につき ましては、グローバルなコンプライアンス体制の更なる充実に向け、引き続き取り組んでいきます。 また、環境コミュニケーション大賞「優秀賞」の受賞は、大きな励みとなりました。今後も、評価いただけるより良い CSR活動を目指していきたいと思います。 CSR委員会委員長 副社長 竹中 裕之 課題としてご指摘いただいた点を含め、ステークホルダーの皆さまに、よりご理解、ご評価いただけるように、 CSR活動を深化させていきたいと考えております。 SEI CSR Report 2013 74 人事総務部(CSR推進室) 〒107- 8468 東京都港区元赤坂1-3 -13 TEL.03(6406)2611 FAX.03(6406)2700 [URL]http://www.sei.co.jp/csr/ [E-mail][email protected] A(2)-060002 適切に管理された森林で生産され た木材を使った環境配慮型のFSC 認証紙を使用しています。 この印刷物に使用している用紙は、森を 元気にするための間伐と間伐材の有効 活用に役立ちます。 国産材の利用を促進 する 「木づかい運動」 を応援しています。 この印刷物は植物油インキ を使用しています。 有害な廃液が出ない 水なし印刷方式で印刷 しています。 見やすいユニバーサル デザインフォントを採用 しています。 [発行 2013年8月]