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【地雷&不発弾犠牲者数の推移】

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【地雷&不発弾犠牲者数の推移】
【地雷&不発弾犠牲者数の推移】
■ カンボジア地雷&戦争残存物犠牲者数 (※2011 年は、1 月から 6 月までの半年間
のデータ)
■ 2000 年までの 1,000 人を超える被害者数
●カンボジアでの地雷&不発弾犠牲者の数は、2000 年ま
で年間 1,000 人を越えていました。国連カンボジア暫定統
治機構(UNTAC)による総選挙が 1993 年に実施されたも
のの、紛争 4 派の武装解除は、ポル・ポト派の拒否によっ
て進めることができませんでした。
●選挙をボイコットしたポル・ポト派は、結局選挙後の新政
権発足後も、カンボジア北西部のタイ国境地域を支配してお
り、最終的な戦闘が終わるのは 1990 年代後半まで待たな
ければなりませんでした。そのため、大量に埋められたカン
ボジア北西部タイ国境地域の地雷撤去も 90 年代後半まで
進めることが難しく、被害者は非常に多く出ていました。
■ 減らない被害者数
●1990 年代後半に内戦が完全に終結し、2000 年に初め
て 1,000 人を切りましたが、2005 年までは 800 人前後
の被害者が出続け、なかなか地雷と不発弾の被害者の数が減
りませんでした。
●ただ、この 2 つのカテゴリーを分けてみると、地雷の被
害者は少しずつ減少してきている一方、不発弾(戦争残存物)
による被害者が増加していました。その理由の一つとして、
不発弾は、含まれる金属や火薬などお金になる部分が地雷よ
りも多く、貧困層の人たちが現金収入を得るために危険をお
かして回収し、売っていることが挙げられています。
■ 成果の表れてきた時期
●そして、2006 年以降再び被害者の数は減少し始めました。法律により、兵器や武器の
買取が禁止され、貧困層がお金に変えることができなくなったことや、それまでの撤去活
動、そして地雷回避教育の成果があらわれてきました。
●しかし、2009 年は 244 人、2010 年は、268 人の被害者がすでに出ています。つま
りカンボジアでは、
まだ 2 日に 1~2 人が地雷と不発弾の被害にあっていることになります。
■ 2011 年最新の地雷事故、犠牲者数
●最新の地雷と不発弾による 2011 年の犠牲者数が、CMVIS( the Cambodian Mine
and Explosive Remnants of War Victim Information System)から発表されました。
それによれば、カンボジアでの 2011 年前半 6 ヶ月間(1 月-6 月)の地雷と不発弾の被
害者数は、112 名。
●前年の同時期が 167 名だったのと比べて、33%減少しました。 減少したことはいいこ
とですが、まだ犠牲者が出続けていることに地雷問題の解決の難しさがあります。
●データ元の CMVIS の報告書を見ると、地雷による被害者は、49 名、戦争残存物(不発
弾など)による被害者は、63 名となっています。75%の被害者が男性で、18%が男の子、
7%が女性と女の子という割合になっています。
●これによって 1979 年から 2011 年 6 月までで、地雷と戦争残存物(不発弾など)に
よる犠牲者の合計は 63,918 名になりました。この数字は CMVIS が記録してきたデータ
で、もちろんこの中に含まれていない報告されていない地雷や不発弾の事故もあります。
●この地雷と戦争残存物による犠牲者数のうち、19,600 名が死亡、44,318 名が負傷し
ています。
このことは、カンボジアで 44,318 人の人たちが障害を負っても、その後生き延びて、そ
の障害と共に生活していることになります。
●カンボジアで最も地雷に汚染されているのは、北西部の地域を中心としたバッタンバン
州、バンテアイ・ミエンチャイ州、ウッドー・ミエンチャイ州、パイリン特別市、プレア・
ヴィヒア州になります。
【対象地域:カンボジア北西部の現状】
カンボジアでは、約 30 年に及ぶ内戦が 1990 年代後半に終結し、2000 年代に入って大
幅な治安回復と都市部での経済発展が進んでいます。
しかし、農村部では内戦中に使用された推定 400 万個から 600 万個もの地雷の多くが埋
設されたままです。そして、貧困層の農民や、地雷の被害による障害者の生活は厳しいま
まで、その格差は年々広がっています。
その農村のうちのひとつがカンボジアの北西部に位置するバッタンバン州です。
ここでは、内戦中に激しい戦闘が 1990 年代の後半まで行われ、多くの地雷が埋められま
した。
テラ・ルネッサンスでは、さらなる地雷被害者が生まれることを防ぐため、そしてその傷を
一生背負って生きていかなければならない地雷生存者などの障がいを負った人々のサポー
トをするために、地雷撤去支援を進めるとともに、地雷埋設地域村落開発プロジェクトを
2006 年より始めました。
【UPDATED DATA】
■推定地雷埋設数:400 万個~600 万個(埋設密度世界一、残存地雷埋設数不明)
■地雷&不発弾事故:64,604 名(1979 年~2016 年 3 月)
●負傷 35,881 人 (55%)、四肢切断者 8,988 人(14%)、死亡 19,735 人(31%)
●地雷被害者:51,007 人 (79%)、不発弾(戦争残存物)被害者:13,597 人 (21%)
●男性被害者:52,381 人 (81%)、男の子の被害者(18 歳未満): 6,012 人(9%)、
女性被害者:4,767 人(8%), 女の子の被害者(18 歳未満):1,381 人(2%)、不明:
63 人 (0%)
(※Cambodian Mine Action and Victim Assistance Authority (CMAA)の発行する CMVIS 月刊
報告書 2016 年 3 月号より)
■推定残存地雷&不発弾埋設面積:3,867km²(122 郡)
(完全な地雷撤去が必要な面積:672k ㎡)(2009 年 5 月時点)
●対人地雷全面禁止条約の規定により、批准国は条約批准後 10 年以内に国内の地雷を
撤去完了しなければならないと定められていますが、期限である 2010 年 1 月時点に
もまだ多くの地雷が残されており、カンボジア政府は 2009 年締約国会議で除去期限
の延長要請を出し、2020 年 1 月 1 日まで除去期限は延長されました。
●現在 2009 年~2012 年まで地雷&不発弾汚染地域のベースライン調査実施中。
■地雷&不発弾生存者数:44,630 人以上(2013 年 12 月末時点)
●地雷&不発弾被害者は毎年増え続け、被害者への支援は遅れており、まだ十分とはい
えません。
(※Cambodian Mine Action and Victim Assistance Authority (CMAA))の発行する CMVIS 月
刊報告書 2013 年 12 月号より)
■地雷&不発弾被害者の 32%は、子ども
(2004 年-2008 年地雷&不発弾被害者統計より)
(データ出所:CMVIS(カンボジア地雷被害者情報システム)
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