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悪性リンパ腫の化学療法後に発症したサルコイドーシスの 1 例

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悪性リンパ腫の化学療法後に発症したサルコイドーシスの 1 例
774
日呼吸会誌
48(10),2010.
●症 例
悪性リンパ腫の化学療法後に発症したサルコイドーシスの 1 例
酒井
瑞
坂東橋堅太郎 池添 隆之
窪田 哲也
横山 彰仁
要旨:症例は 53 歳男性.2004 年に悪性リンパ腫(濾胞性リンパ腫)を発症し,その後治療と再燃をくり
返していた.2008 年 9 月から救済化学療法を施行し,翌 2009 年 1 月に完全寛解が確認された.同年 4 月
初旬より発熱,乾性咳が出現し高分解能 CT(HRCT)で両側肺野にスリガラス状の濃度上昇を認め,PETCT では同部位に一致して FDG の弱い集積を認めた.気管支鏡検査の結果,組織学的に肉芽腫性病変が証
明され,ACE 高値およびぶどう膜炎の所見と併せてサルコイドーシスと診断した.その後はステロイド点
眼のみで経過をみていたが,2 カ月後に肺野病変は自然軽快した.悪性リンパ腫の化学療法後にサルコイドー
シスを合併したまれな症例と考えられ,考察を加えて報告する.
キーワード:サルコイドーシス,濾胞性リンパ腫,非 Hodgkin リンパ腫,化学療法
Sarcoidosis,Follicular lymphoma,Non-Hodgkin s lymphoma,Chemotherapy
緒
rabine,dexamethasone,etoposide,rituximab)を 4
言
コース施行し CR となった.その後外来で経過観察され
サルコイドーシスと悪性リンパ腫の合併例は以前より
ていたが,同年 4 月初旬より上気道炎症状および 38℃
報告があるが,そのほとんどはサルコイドーシスの経過
台の発熱が出現した.その後も微熱が続いたため,胸部
中に悪 性 リ ン パ 腫 を 発 症 し て お り,Brincker に よ り
CT を撮影したところ両側肺野にびまん性のスリガラス
sarcoidosis-lymphoma syndrome という概念が提唱され
影 を 認 め た.ま た PET-CT で 同 部 位 に 一 致 し て 淡 い
ている1).一方,悪性リンパ腫の経過中にサルコイドー
FDG 集積を認め,精査のため入院となった.
シスを発症した報告は少ない.今回我々は悪性リンパ腫
入院時現症:身長 172cm,体重 61kg.体温 37.0℃,
の化学療法後に両側肺野スリガラス影にて発症したサル
脈拍 84!
分・整, SpO2 98%. 表在リンパ節を触知せず.
コイドーシスの症例を経験したので,若干の文献的考察
胸部聴診上異常なし,腹部所見異常なし,下腿浮腫認め
を加えて報告する.
ず.
症
検査所見(Table 1)
:軽度の LDH,CRP 上昇のほか
例
CBC,生化学検査で異常を認めず.血清学的検査で可
症例:53 歳,男性.
溶性 IL-2 レセプターの上昇は軽微であり,KL-6 は基準
主訴:発熱.
値内であった.心電図および呼吸機能検査は正常範囲内
既往歴:42 歳
交通事故による肺挫傷.
生活歴:喫煙
20 本!
日×30 年,職業
農業(しょう
が作り)
.
現病歴:2004 年に悪性リンパ腫(濾胞性リンパ腫,
病期 IV 期)を頸部・腋窩・鼠径リンパ節腫脹,骨髄浸
潤で発症後,CHOP 療法(cyclophosphamide,doxorubi-
であった.また,血清 ACE 30.5U!
l と上昇を認めた.
胸部 X 線写真,胸部 CT(Fig. 1A)
:両側肺野びまん
性にスリガラス状の濃度上昇を認めた.縦隔および肺門
リンパ節の腫脹は認めず.
PET-CT(Fig. 2)
:CT でみられるびまん性スリガラ
ス影に一致して FDG の淡い集積を認めた.
cin,vincristine,prednisolone)で 完 全 寛 解(CR)と
入院後経過:感染症あるいは悪性リンパ腫再発などを
なった.しかし,その後も再燃再発をくり返し,その度
疑い気管支鏡検査を施行し,右 B4 より気管支肺胞洗浄
に救済化学療法を施行していた.2008 年 9 月から 2009
(BAL)を 行 い 95!
150ml 回 収 し,右 B9 と B10 よ り 経
年 1 月 ま で CHASER 療 法(cyclophosphamide,cyta-
気管支肺生検(TBLB)を行った.気管支肺胞洗浄液
ml と増加しており,分類
(BALF)の細胞数は 5.8×105!
〒783―8505 高知県南国市岡豊町小蓮
高知大学医学部血液・呼吸器内科学
(受付日平成 22 年 3 月 5 日)
にてリンパ球が 49.3% と約半分を占めた(Table 1)
.ま
た,培養検査では有意な菌の検出なく,結核および非結
核性抗酸菌の PCR は陰性であった.BALF の細胞診で
悪性リンパ腫治療後に発症したサルコイドーシスの 1 例
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は不整な核をもつやや大型のリンパ球を認め(Fig. 3)
,
て最終的にサルコイドーシスと診断した.1 カ月後の CT
悪性リンパ腫の浸潤が疑われた.しかし TBLB の病理
ではスリガラス影は残存しており,さらに KL-6 の軽度
組織診にて肉芽腫が存在し,免疫染色にて浸潤したリン
上昇(501U!
ml)を伴っていたが,入院後には呼吸器症
パ球は CD3 陽性の非腫瘍性の T 細胞であることが確認
状を認めなかった.ステロイドの点眼のみで経過観察し
された(Fig. 4)
.標本中に乾酪壊死はなく,Ziehl-Neelsen
たところ,2 カ月後の HRCT で間質陰影の改善を認め
染色で抗酸菌も認めなかった.眼症状はなかったがサル
た(Fig. 1B)
.ステロイド点眼を開始後,眼所見は改善
コイドーシスを疑って精査したところ,角膜後面沈着物,
し,10 カ月後には血清 ACE 値は正常化した.また 1 年
網脈絡膜滲出斑といった「サルコイドーシスの診断基準
後の現在においても肺野スリガラス影の再発は認めてい
2)
と診断の手引―2006」の眼病変を示唆する臨床所見に合
致した眼所見を認めた.ぶどう膜炎を起こす他の疾患を
指摘できず,肺肉芽腫病変および ACE の上昇をあわせ
ない.
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日呼吸会誌
48(10),2010.
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胞性免疫の異常を伴う.最近の仮説としては遺伝的に影
響を受けやすい人が環境中の何らかの抗原に暴露するこ
とで発症するとされ,染色体の class II 主要組織適合複
合体(MHC)と主に関連することが示唆されている3).
以前よりサルコイドーシスでは悪性腫瘍の合併が多い
という報告があり,欧米からは造血器悪性腫瘍,その中
でもとくに悪性リンパ腫との合併が多数報告されてい
る4).Brincker らの報告では中年層の慢性活動性のサル
コイドーシス患者ではリンパ腫の合併が予測発症値の
5.5 倍認められている.彼らは,サルコイドーシスの免
疫性炎症反応によりリンパ球の有糸分裂が増加すること
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で,リンパ球が変異,悪性化する危険が高まると仮定し,
Sarcoidosis-lymphoma syndrome の概念を提唱した1).
加えてデンマークにおいて 2,544 人の呼吸器サルコイ
ドーシス患者を対象に調査したところ,統計学的予測よ
りもリンパ腫が 11 倍,肺癌が 3 倍多いことが示された.
考
察
しかし,その結果について Rømer らが再検討したとこ
ろ,サルコイドーシスの診断自体が誤っていたものが含
サルコイドーシスは原因不明の肉芽腫性疾患であり,
まれており発症頻度に有意差はなかったともされてい
肺,眼,皮膚を中心として全身いかなる臓器にも起こり
る5).また Askling らはスウェーデンにて 474 人のサル
うるとされる.感染性肉芽腫に類似した類上皮細胞を多
コイドーシス患者について調べたところ,最初の 10 年
数認め,組織学的特徴から細胞性免疫,その中でも環境
間で肺癌と非ホジキンリンパ腫の発症が 2 倍認められた
中の何らかの抗原物質に対する遅延型過敏反応が病態の
と報告した6).本邦においてまとまった報告はないが,
主体と考えられており,遅延型過敏反応の抑制および細
著者が検索しえた限りでは現在まで肺癌の合併例が 40
悪性リンパ腫治療後に発症したサルコイドーシスの 1 例
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症例ほど報告されており,悪性リンパ腫との合併例はや
こと,臨床的に濾胞性リンパ腫の再燃を示唆する所見に
や少なく 21 症例であった.これら悪性リンパ腫合併 21
乏しかったこと,また 2 カ月後に肺陰影が自然消退した
症例のうち,本症例のようにリンパ腫が先行したのは 5
ことからリンパ腫細胞の肺浸潤は否定的と考えられた.
例で,それぞれ診断後,最短で 3 年,最長で 12 年の経
悪性リンパ腫については画像上リンパ節腫脹をみとめ
7)
∼11)
.残りの症例
ず,これまでの再燃時には異常高値を示していた可溶性
は 1 例の同時診断例を除いて全てサルコイドーシスが先
IL-2 レセプターの上昇が軽微であったこと,骨髄浸潤も
行していた.海外では,悪性リンパ腫の化学療法中ある
消失していたことから完全寛解が維持されていると判断
いは治療後にサルコイドーシスを発症した症例として,
した.我々が知る限りでは,サルコイドーシスにおいて
2002 年に Kornacker らが 2 例報告している12).1 例は濾
肺内に異型リンパ球はまず認められず,ウイルス等の呼
胞性リンパ腫で,もう 1 例はびまん性大細胞リンパ腫で
吸器感染症についても報告はみられない.本症例におい
あった.以上のように大部分の合併例は,Brincker が
て感染症の関与を完全に否定できるものではないが,肺
提唱した Sarcoidosis-lymphoma syndrome に対応する
陰影に比して呼吸器症状に乏しく,BALF の細菌培養・
サルコイドーシスに続いてリンパ腫を発症するケースで
PCR で異常なく, 核内封入体も認めなかったことから,
あり,悪性リンパ腫の後にサルコイドーシスを発症する
その可能性は低いと考えた.また末梢血中には異型リン
症例の報告は少ない.
パ球は認めなかった.最終的には,血清 ACE の上昇と
過でサルコイドーシスを発症していた
本症例は,濾胞性リンパ腫の化学療法後の寛解期に,
両側肺のびまん性スリガラス影という肺野型のサルコイ
眼所見でぶどう膜炎が証明されたことから診断基準にて
らして,サルコイドーシスと診断した.
ドーシスの画像所見を示した.両側肺門リンパ節腫脹
前述したようにサルコイドーシスの後に悪性リンパ腫
(BHL)や眼症状がみられなかったことから,当初は悪
を発症する機構としては,サルコイドーシスによるリン
性リンパ腫の再発や感染症を疑った.特に BALF の細
パ球の有糸分裂活動の増加が悪性への形質転換を起こす
胞診で核に異型を伴う中型のリンパ球の出現を認めたた
という考え方がある4).一方,悪性腫瘍に引き続いて発
め,悪性リンパ腫浸潤との鑑別が問題となった.しかし
症するサルコイドーシスについては,悪性リンパ腫に潜
病理組織学的に悪性所見がなく非乾酪性肉芽腫を認めた
在的に存在する免疫不全に,抗腫瘍薬により免疫応答の
778
日呼吸会誌
48(10),2010.
異常が加わった結果などが原因として考えられている6).
5)Rømer FK, Hommelgaard P, Schou G. Sarcoidosis
悪性リンパ腫はサルコイドーシスと同様に,肺門リン
and cancer revisited : a long-term follow-up study of
パ節腫脹をきたしうる疾患であるため各々鑑別疾患とな
555 Danish sarcoidosis patients. Eur Respir J 1998 ;
り得る.ゆえに両者が合併していても,他の臨床所見に
12 : 906―912.
乏しければ,病理組織学的検索なしに,それらを鑑別す
6)Askling J, Grunewald J, Eklund A, et al. Increased
るのは困難と考えられる.本症例では悪性リンパ腫を発
risk for cancer following sarcoidosis. Am J Respir
症後の画像所見でこれまでサルコイドーシスに特徴的な
Crit Care Med 1999 ; 160 : 1668―1672.
BHL は認めていなかったものの,両疾患共にステロイ
ドがキードラッグとなるため,治療によって疾患自体が
修飾されている可能性も高く,以前からサルコイドーシ
スを合併していた可能性は否定できない.悪性リンパ腫
の治療後に肺病変が出現した際には,サルコイドーシス
を鑑別疾患として考慮し,注意深く臨床経過を追うと同
時に必要に応じて組織学的検索を行うことが重要である
と考えられた.
7)渋谷真理子.経過中にサルコイドーシスを合併した
菌状息肉症の 1 例.臨皮 1986 ; 40 : 1121―1126.
8)多田敦彦,林 恭一,片岡幹男,他.悪性リンパ腫
に合併したサルコイドーシスの 1 例.日胸疾会誌
1993 ; 52 : 138―142.
9)森下亮二,塩見勝彦,西崎 浩,他.悪性リンパ腫
に合併したサルコイドーシスの 1 例.日サルコイ
ドーシス会誌 1994 ; 13 : 101―102.
10)蟹江 匡,斎藤雅也,三原昌弘,他.甲状腺原発悪
謝辞:稿を終えるに当たり,病理診断にご協力頂いた当院
臨床病理診断部,井口みつこ先生に深謝致します.
性リンパ腫の手術歴のあるサルコイドーシスの 1
例.岐阜医療技短大紀 1995 ; 11 : 35―39.
11)寺川和彦,川口 俊,白石 訓,他.サルコイドー
引用文献
シスの経過観察中に頸部リンパ節生検で診断した T
1)Brincker H. The sarcoidosis-lymphoma syndrome.
細胞リンパ腫を合併した 1 例.日サルコイドーシス
Br J Cancer 1986 ; 54 : 467―473.
会誌 2005 ; 25 : 53―59.
2)サルコイドーシスの診断基準と診断の手引―2006.
12)Kornacker M, Kraemer A, Leo E, et al. Occurrence
日サルコイドーシス会誌 2007 ; 27 : 89―101.
of sarcoidosis subsequent to chemotherapy for non-
3)Dempsey OJ, Paterson EW, Kerr KM, et al. Sarcoi-
Hodgkin s lymphoma : report of two cases. Ann He-
dosis. BMJ 2009 ; 339 : b3206.
matol 2002 ; 81 : 103―105.
4)Cohen PR, Kurrock R. Sarcoidosis and malignancy.
Clin Dermatol 2007 ; 25 : 326―333.
Abstract
A case of sarcoidosis following chemotherapy for follicular lymphoma
Mizu Sakai, Kentaro Bandobashi, Takayuki Ikezoe,
Tetsuya Kubota and Akihito Yokoyama
Department of Hematology and Respiratory Medicine, Kochi University
A 53-year-old man, who had received salvage chemotherapy for follicular lymphoma, complained of fever and
dry cough. High-resolution computed tomography of the chest showed bilateral diffuse ground-glass opacities
with weak F18-fluorodeoxyglucose uptake on positron emission tomography. Transbronchial lung biopsy specimens revealed noncaseating epithelioid cell granulomas. His serum angiotensin-converting enzyme (ACE) level
was elevated and ophthalmologic examination showed uveitis. Sarcoidosis was diagnosed, he was treated with
corticosteroid eye drops, and his chest ground-glass opacities spontaneously resolved after 2 months. Here, we report a rare case of sarcoidosis with a review of the literature.
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