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平成26年度版業務と最近の成果[PDFファイル/2.7MB]

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平成26年度版業務と最近の成果[PDFファイル/2.7MB]
業 務 と 最 近 の 成 果
平成26年度版
宮城県林業技術総合センター
目
1
次
林業関係試験研究のあらまし
(1) 平成 26 年度林業関係試験研究課題体系図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・1
(2) 森林・林業・木材産業のサプライチェーンの復興に寄与する技術の開発・・・・2
(3) 被災した海岸防災林の再生と県土保全の推進に寄与する技術の開発・・・・・・4
(4) 木質バイオマスの多角的利用モデルの構築に寄与する技術の開発・・・・・・・7
2
最近の試験研究成果
(1) 商品化に向けた県産材加工技術の開発・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
(2) 持続可能な森林経営に向けた経営管理技術の開発・・・・・・・・・・・・・・8
(3) 地域振興に寄与する特用林産物の栽培技術の開発・・・・・・・・・・・・・・8
(4) 大型哺乳類による森林被害の軽減・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
(5) 松くい虫被害の防除適期情報の提供・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
(6) 資源の高度利用に向けた木質バイオマス利用技術の開発・・・・・・・・・・・9
(7) 優良品種の確保に向けた林木育種の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
3
森林・林業・木材産業を支える人材・事業体の育成
(1) 林業後継者及び新規就業者の参入促進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
(2) 高度な知識と技能を有する林業技術者及び技能者の育成・・・・・・・・・・・12
4 林業・木材産業への技術的支援
(1) 試験研究成果の現場への普及・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(2) 林業普及指導員の活躍・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
(3) 重要課題の解決に向けたプロジェクト活動の取組・・・・・・・・・・・・・・16
5
県民に開かれた身近なセンター
(1) 公開講座等の開催・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
業務と最近の成果
1 林業関係試験研究のあらまし
平成26年度林業関係試験研究課題体系図
主要目標
震災からの
復興を側面
から支援する
技術開発
主 要 課 題
森林・林業・木材産業のサプライ
チェーンの復興に寄与する技術の
開発
個
別
課
題
木材への放射性物質の影響に関する調査
原木しいたけ生産再開に向けた生産実証試験と原木林及びほだ場の汚染状
況・生産物への放射性物質移行に関する基礎調査
被災農山村の生産基盤復興に向けたキノコ等林地生産実証試験とスギ林生
産基質・生産物への放射性物質移行状況に関する基礎調査
木質外構材の機能性・耐久性向上に向けたメンテナンス手法の開発
県産広葉樹の製品化に向けた木材加工技術の開発
放射性物質対策を講じた安全で高品質なきのこの生産技術の開発及び県産
きのこの母菌維持管理・劣化対策に関する研究
菌根性きのこの人工栽培に関する研究
被災した海岸防災林の再生と県土
保全の推進に寄与する技術の開
発
クロマツ苗の無性繁殖による大量増殖技術の開発
海岸林造成に向けた広葉樹の育苗技術に関する研究
効果的なニホンジカ保護管理の推進を目的とした生息状況調査と森林影響
度調査
ツキノワグマによる造林木剥皮害の効果的な防止対策に関する調査Ⅱ
海岸防災林再生のための津波被災木の適切な処理に関する調査
マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ実生家系の評価とさし木品種の開発に
関する研究
里山広葉樹林の管理技術に関する研究
ナラ類集団枯損被害の被害拡大防止手法の確立に関する研究
雄性不稔(無花粉)スギの品種開発に関する研究
次代検定林調査事業
海岸防災林の植栽技術に関する研究
コンテナ苗等を活用した再造林コストの低減に関する研究
木質バイオマスの多角的利用モデ
ルの構築に寄与する技術の開発
木質バイオマス再生利用技術の開発
木質バイオマスモデル地区における林地残材の利活用に向けた研究
個別課題 21課題
-1-
業務と最近の成果
森林・林業・木材産業のサプライチェーンの復興に寄与する技術の開発
原木しいたけ生産再開に向けた
生産実証試験と原木林及び
ほだ場の汚染状況・生産物への
放射能物質移行に関する基礎調査
木材への放射性物質の影響に関する調査
福島第一原発事故による県内の森林や木
材への放射性物質の汚染状況や蓄積状況を
調査し,実態を明らかにします。
福島第一原発事故により原木しいたけ生
産に大きな影響が生じていることから,原
木林や子実体への放射性物質の移行状況を
調査します。
原木しいたけの発生状況
スギ人工林内での調査
被災農山村の生産基盤復興に向けた
キノコ等林地生産実証試験と
スギ林生産基質・生産物への
放射性物質移行状況に関する基礎調査
木質外構材の機能性・耐久性向上
に向けたメンテナンス手法の開発
スギ林床での生産基質・キノコ・山菜類
への放射性物質移行状況を調査したとこ
ろ,多くは落葉層に存在していることや森
林の物質循環系に取り込まれつつあるこ
とが分り,今後も継続調査を行います。
木質外構材の使用状況調査や小試験体・実
大試験体の屋外暴露試験を行い,設置場所や
塗装等が木材の劣化に及ぼす影響を調査し,
木質外構材を長期間使用できるよう,メンテ
ナンス指標の作成を行います。
スギ林内で自生するコシアブラ
UV塗装等された6種類の小試験体
-2-
業務と最近の成果
放射性物質対策を講じた安全で高品質なき
のこの生産技術の開発及び県産きのこの母
菌維持管理・劣化対策に関する研究
県産広葉樹の製品化に向けた
木材加工技術の開発
県産広葉樹資源を有効利用するため,効果
的な人工乾燥技術等を開発します。
菌床きのこの培地に海藻類等を添加する
ことによる増収性や機能性の向上,さらに
は放射性物質の移行等に対する効果を調べ
ます。また,県開発品種の栽培技術の改良
や母菌の適切な維持管理技術を確立しま
す。
市場に出された有用広葉樹材
海藻を活用した菌床シイタケの栽培試験
菌根性きのこの人工栽培に関する研究
クロマツと共生するショウロや広葉樹と共
生するマツタケ近縁種など,商品価値が高く,
新たに造成される海岸林の苗木の活着や成長
にも寄与するとされる菌根性きのこの人工栽
培技術を開発します。
菌根合成苗付近で発生したショウロ
-3-
業務と最近の成果
被災した海岸防災林の再生と県土保全の推進に寄与する技術の開発
クロマツ苗の無性繁殖による
大量増殖技術の開発
海岸林造成に向けた広葉樹の
育苗技術に関する研究
海岸防災林へ植栽する抵抗性クロマツ苗木
の安定供給を図るため,クロマツさし木苗を
大量に生産する技術開発を進めます。
東北地方太平洋沖地震により津波被害を
受けた海岸防災林の復旧に向けて,マルチキ
ャビティコンテナ等を利用した広葉樹の効
率的な育苗技術を開発します。
抵抗性クロマツ実生苗からの採穂状況
マルチキャビティコンテナでの育苗状況
効果的なニホンジカ保護管理の
推進を目的とした生息状況調査と
森林影響度調査
ツキノワグマによる造林木剥皮害の
効果的な防止対策に関する調査Ⅱ
生息数及び生息域を拡大しつつあるニホン
ジカの適切な保護管理に向け,管理・モニタ
リングに必要な生息状況調査方法を確立する
とともに,森林への影響度を把握します。
ツキノワグマによる造林木の剥皮被害が増
えていることから,その加害実態等を調査す
るとともに,クマ剥ぎ防止策の検証を行い,
被害軽減と森林の公益的機能の維持を目指し
ます。
ニホンジカにより林床植生が消失し,
ディアラインが形成された森林
クマ剥ぎ被害の激害林分
-4-
業務と最近の成果
海岸防災林再生のための津波被災木
の適切な処理に関する調査
マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ
実生家系の評価とさし木品種の
開発に関する研究
東北地方太平洋沖地震で発生した津波によ
り被災した海岸防災林の適切な処理方法を検
討するため,松くい虫被害の原因となるマツ
ノザイセンチュウとマツノマダラカミキリの
生息調査などを実施します。
抵抗性採種園から得られたクロマツの実
生苗に接種検定を行って,抵抗性の評価を確
認するとともに,さし木の発根性を調査しま
す。その成果を踏まえて採種園の改良と採穂
園を造成します。
松くい虫による被害が目立つ津波被災木
抵抗性クロマツ家系別の挿し付け
里山広葉樹林の管理技術
に関する研究
ナラ類集団枯損被害の
被害拡大防止手法の確立に関する研究
放置され高齢林化した里山広葉樹林を,林内
の光環境の改善により,後継木が豊富で階層構
造の発達した森林として整備する技術を開発
します。
全国的に被害が拡大し,本県でも平成 21 年
に初めて被害が確認されたナラ枯れの効果
的・効率的な防除技術を開発します。
上 :ナラ枯れが目立つ林分
右下 :ナラ菌を運ぶカシノナガキクイムシ
(体長約5㎜)
放置された里山広葉樹林
-5-
業務と最近の成果
雄性不稔(無花粉)スギの品種開発
に関する研究
次代検定林調査事業
本県,精英樹由来の雄性不稔スギ品種を開発す
るため,(独)森林総合研究所林木育種センター
が開発した無花粉スギ品種「爽春」との人工交配
により F1 苗を作出し,無花粉遺伝子を保有する
精英樹を探索します。
選抜した精英樹の遺伝的特性を確認する
ために設置された次代検定林を調査し,さら
に優れた次世代の精英樹を選抜していきま
す。
無花粉スギ品種「爽春」との人工交配
次代検定林での毎木調査
海岸防災林の植栽技術に関する研究
コンテナ苗等を活用した再造林
コストの低減に関する研究
早期に防災林機能を発揮させるためには,新
たな生育環境に対応した植栽技術の構築が急務
であり,育成環境条件の検証と対策の検討を行
います。
コンテナ苗の現地適応化やそれに即した
下刈り等初期保育に関する省力化技術を解
明・体系化し,低コスト造林の実現を目指
します。
海岸防災林造成地(植栽前)
コンテナ苗試験地の植栽
-6-
業務と最近の成果
木質バイオマスの多角的利用モデルの構築に寄与する技術の開発
木質バイオマスモデル地区における林
地残材の利活用に向けた研究
木質バイオマス再生利用技術の開発
新たな木質バイオマスの再生利用技術の共
同研究として,木材チップ等を他資材と組合
せ,土壌改良資材として機能性の高い製品を
開発します。
県内でも木質バイオマス発電施設の導入が
進みつつありますが,燃料である林地残材の集
荷面で多くの課題を残しています。そのため,
モデル地区において燃料調達の整備を行い,円
滑に利用できる体制づくりを進めます。
東松島における実証試験地
林地残材の利用
-7-
業務と最近の成果
2 最近の試験研究成果
持続可能な森林経営に向けた
経営管理技術の開発
商品化に向けた県産材加工技術の開発
県産スギ材の建築材料としての長期性能
長伐期施行に対応した
「スギ大径材適用立木幹材積表」の普及
調査及び非破壊測定法の調査
県産スギ材を住宅建築に確実に利用するため,
乾燥方法が異なる4種類のスギ材について,長期
間一定の荷重を加えた場合,乾燥方法による違い
が,木材料の変形に影響を与えることを確認しま
した。併せて,マイクロ波透過型含水率計の指示
値は,全乾法と相関が高く,関係式から含水率の
算出の可能性が見出されました。
スギの幹形は高齢化に伴い完満になる傾向
があり,従来の立木幹材積表では適合が悪く
なる恐れがありました。そのため,高齢林分
に対応した相対幹曲線式による立木幹材積表
を調整し,長伐期施業への適応を可能にしま
した。
樹幹解析
クリープ試験
地域振興に寄与する特用林産物の
栽培技術の開発
「みやぎのキノコ」の安定生産技術の開発
ハタケシメジ「みやぎ LD2号」について,
培地にゼオライトを添加することによって,
菌床から子実体への放射性物質の移行を低減
できることが分かりました。また,落ち葉マ
ウンド法を用いた野外栽培で,放射性物質が
低濃度のバーク堆肥を使用することで,基準
値以内の子実体が発生しました。
ハタケシメジの発生状況
-8-
樹幹解析図
業務と最近の成果
大型哺乳類による森林被害の軽減
ニホンジカによる森林・林業被害の軽減
に向けた生息状況の把握と管理・
モニタリングに必要な調査方法の確立
ツキノワグマによる造林木剥皮害の
効果的な防止対策に関する調査
ニホンジカの目撃情報を収集した分布調査で
は,北上山系に広くニホンジカの分布が確認され
ました。生息密度を調査した糞塊調査では,牡鹿
半島内基部で密度が高く,半島先端部や旧北上川
周辺にかけて密度が低くなる結果となりました。
被害の増加が懸念されていたクマ剥ぎ発生
状況を調査し,県内奥羽山系に広く被害が発生
していることが明らかになりました。調査結果
は,クマ剥ぎ被害防止対策の推進を図るため,
クマ剥ぎ解説パンフレットにまとめました。
ニホンジカが低密度に生息する森林
クマ剥ぎ解説パンフレットの作成
松くい虫被害の防除適期情報の提供
資源の高度利用に向けた
木質バイオマス利用技術の開発
マツノマダラカミキリ発生予察調査
木質系燃焼灰の有効利用に関する実証試験
松くい虫被害を防除するため,マツノマダ
ラカミキリ成虫の発生状況と気温に関するデ
ータを収集・整理し,効果的な防除事業に役
立てています。
スギ樹皮ペレットの燃焼灰から六価クロム
が溶出されたことより,土壌等の混合による
有害物資の低減効果の調査を行ったところ,
混合割合により環境基準値を下回ることが分
かりました。また,土壌改良材として,混合
灰を植栽された苗木へ施用し,生育試験を行
ったところ,生育への影響は見られませんで
した。
植栽試験の状況
上 :松を枯らすマツノザイセンチュウ
右下 :センチュウを運ぶマツノマダラカミキリ
-9-
業務と最近の成果
優良品種の確保に向けた林木育種の推進
花粉の少ないスギ品種の選抜と増殖
マツノザイセンチュウ抵抗性品種の開発
平成 25 年 2 月に新たにクロマツ 2 品種がマ
ツノザイセンチュウ抵抗性マツに決定されま
した。これにより抵抗性のアカマツは 6 品種,
クロマツは 9 品種になりました。また,抵抗性
クロマツ採種園から種子を採取し,平成 23 年
春から宮城県農林種苗農業協同組合へ種子の
供給を開始しました。
成長や形質などが特に優れたスギ(精英樹)
の中から,「花粉の少ないスギの選抜と検定」
に取組み,これまでに少花粉スギ 3 品種・低花
粉スギ 4 品種を増殖し,さし木により発根した
苗木を宮城県農林種苗農業協同組合に供給し
ています。
抵抗性クロマツ採種園
ミストハウス内のさし木による増殖
- 10 -
業務と最近の成果
3 森林・林業・木材産業を支える人材・事業体の育成
林業後継者及び新規就業者の参入促進
林業教室
林業後継者の育成
林業後継者や新たに林業事業体等に従事し
た方々を対象に,森林・林業や木材産業等に
関する基礎的知識の習得を図っています。
林業後継者で組織する林業グループ等がそ
れぞれの地域で取り組む活動を支援・指導し
ています。
間伐木の選定実習
高等学校インターンシップを支援
林業就業支援講習会
緑の雇用「フォレストワーカー」研修
林業関係の仕事に興味や関心を持ち,林業
に就きたい方々を対象に,林業の基礎知識と
技能を学ぶ講習会の開催を支援しています。
未経験者の方でも森林の仕事に就き,林業
で必要な技術を学んでもらうため,林業事業
体に採用された方のキャリアアップを支援
しています。
林業機械の操作実習
コンパス測量の現地実習
- 11 -
業務と最近の成果
高度な知識と技能を有する林業技術者及び技能者の育成
トータル・コーディネーター育成研修
林業事業体の中核職員を対象に,高い林業
技術と経営感覚を持つ優れた林業技術者を育
成しています。
効率的な作業道開設計画のための机上検討
有利な販売のための選木,採材等の現地検討
森林施業プランナー育成研修
地域の林業情勢に精通し,森林の持続的な
経営管理に向けた施業提案や森林施業を計
画・実行できる地域リーダーを育成していま
す。
耐久性の高い作業道の開設実習
路線決定のための踏査実習
- 12 -
業務と最近の成果
4 林業・木材産業への技術的支援
試験研究成果の現場への普及
ムラサキシメジ・ハタケシメジの
栽培指導
加美町天然記念物「鹿島神社・
御神木スギ」後継樹の増殖
「みやぎのきのこ」であるムラサキシメジ
やハタケシメジの生産再開に向けて,菌床調
製施設や発生施設,野外栽培現場へ放射能対
策,栽培講習会の準備等を行っています。
平成 22 年 9 月の突風で樹齢 400 年を超え
るスギの御神木が倒れたため,地元から後継
樹の確保要請があったため,さし木で増殖さ
せた苗木を苗畑で大事に育成しています。
ムラサキシメジ生産者への栽培指導
里帰りを待つ御神木の後継樹
里山林整備の技術指導
高齢林化した里山広葉樹林の更新技術
に関する研究成果等をもとに,里山林を
整備する際の技術的な指導を行っていま
す。
森林所有者への現地指導
- 13 -
業務と最近の成果
林業普及指導員の活躍
多様で健全な森林づくり
森林づくりに欠かせない間伐の推進に向
け,現地調査や森林所有者への補助制度の説
明など,様々な間伐推進活動を展開していま
す。
温暖化防止など重要な働きをする森林が
適切に整備されるよう,森林所有者に対する
技術支援や情報提供,生産性の向上につなが
る団地化等を推進しています。
森林所有者に対する新たな制度の説明会
森林経営計画の樹立に向けた森林組合との打合せ
木材生産低コスト化
地域材の利用推進
高性能林業機械を活用した作業システムの
導入と路網の整備により,木材生産のコスト
削減と生産効率の向上に努めています。
市町村や木材関係団体等の連携による推
進体制を構築したり,各種イベント等での
PR 活動など,地域材の利用を推進していま
す。
合板用県産材の供給等に関する検討会
ハーベスタによる伐倒・枝払い・玉切り作業の実演
- 14 -
業務と最近の成果
林業担い手の育成
特用林産物の生産振興
林業の現場で働く技能者の技術向上や労働
安全衛生に対する意識の啓発に取り組んでい
ます。
農林家の重要な収入源であるキノコ・山菜
類の栽培技術の指導や消費拡大のための取
組,放射能被害に対応するための情報提供や
指導助言を行っています。
かかり木処理等伐木安全作業の現地講習
タケノコの生産再開に向けた竹林除染作業
県民参加の森林づくりに向けた取組
森林・林業教育への支援
地球温暖化や森林保全など環境問題への関
心が高まっていることから,県民が参加する
植栽や間伐等のボランティア活動の支援を行
っています。
次の世代を担う小・中学生を対象に,森林
や林業への正しい認識や興味を持ってもらう
ため,学校や地域が行う森林・林業教育を支
援しています。
地域住民による植樹活動
小学校の間伐体験学習
- 15 -
業務と最近の成果
重要課題の解決に向けたプロジェクト活動の取組
集約化施業取組推進プロジェクト
被災森林復旧対策プロジェクト
東日本大震災の津波により枯損したスギ
林等の状況を把握するとともに,早期復旧を
目指した原因究明を行っています。
収益性が高く,将来の価値ある山づくりに
もつながる集約化施業を推進するため,作成
した啓発パンフや森林作業道の開設手引書
の活用により事業体等の取組を支援・指導し
ています。
上:塩害による被災林
左:被災林内でのスギ
111 植栽調査
災害に強い森林作業道開設研修会
伐採跡地再造林プロジェクト
ムラサキシメジ及びハタケシメジの
安定生産検討プロジェクト
木材生産適地における伐採跡地の再造林
を推進するため,コンテナ苗造林試験地の設
定等,低コスト施業の確立に向けた調査,検
証を行っています。
「みやぎのきのこ」であるムラサキシメジ
やハタケシメジの収量確保に向け,環境条件
や発生状況などについてデータ収集と分析を
行っています。
ハタケシメジの実証圃設置
コンテナ苗の成長調査
- 16 -
業務と最近の成果
5 県民に開かれた身近なセンター
公開講座等の開催
施設の一般公開
夏休み親子森林講座
試験研究の成果等を広く紹介するとともに,
コーナーイベントへの参加を通して森林・林業
への理解を深めてもらうため,毎年開催してい
ます。
自然や生命の大切さを学ぶとともに,親子
で木工クラフトや樹木観察などの体験を通
して,森林や木材への親しみ・関心を深めて
もらうイベントです。
研究成果の紹介(きのこ実験棟)
親子木工教室
ガーデニング入門講座
きのこ栽培講座
県民が森林・林業と直接触れ合う機会として,
シイタケの栽培講座を行っています。
ほだ場の管理実習
県民を対象に緑とふれあう機会の1つと
して,身近な庭木や生垣の適切な管理を行う
ための基礎講座と実習講座を開催していま
す。
緑化木の剪定実習
- 17 -
業務と最近の成果
里山林管理基礎講座
森林ボランティアの方々やそれを目
指す方を対象に,里山林の調査・手入れ
方法や伐採に必要な機械器具の操作,メ
ンテナンスなどの講習を行っています。
チェンソーの実習
竹林の手入れ実習
インターンシップ研修
高等学校や大学からの要請により,研
修生を受け入れています。森林・林業に
関する基礎的な学習から研究補助に至
る様々な体験カリキュラムを用意して
います。
スギ種子の採取作業
センターの業務推進スローガン
森林を「増やす」
,
「育てる」,
「活かす」をキーワードに,県民や地域
のニーズに応えるため,森林・林業・木材産業について実用的な試験研
究と技術開発を行うとともに,その成果の普及と支援,人材の育成によ
り,県民生活の向上と地域産業の振興に結びつけていきます。
- 18 -
大衡駐在所
大衡中学校
国道4号線
①
②
③
④
⑤
⑥
正面入口
本館
研修館
ミストハウス
木材利用加工実験棟
きのこ栽培実験棟
【主要施設位置図】
宮城県林業技術総合センター
〒 981-3602
住 所 : 宮城県黒川郡大衡村大衡字はぬ木 14
T e l :022-345-2816
F A X :022-345-5377
E-mail:[email protected]
U R L :http://www.pref.miyagi.jp/stsc/
(H26.4.1.)
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