...

図書館だより No.4

by user

on
Category: Documents
22

views

Report

Comments

Transcript

図書館だより No.4
第4号
平成27年7月24日
長岡市立阪之上小学校
みつば図書館便り
7 月は平和学習月間です。長岡空襲の DVD 視聴、キャンドルや灯篭へのメッセージ書き、折鶴作り、柿川清掃、青年
会議所の方の講話などを通して戦争や平和について触れてきたことと思います。図書館部でも、お便りを通して、
戦争や平和にかかわる本を紹介したいと思います。
みなさん、こんにちは。今回は、戦争や平和に
かかわる本をブックトークみたいに紹介して
いきます!(文責:山田真弘)
さて、みなさんは毎日「おはようございます」や「こんにちは」といった挨拶をいろいろ
な場面で交わしていますね。では、日本以外の挨拶を知っていますか。「ハロー」は英語の
挨拶、「ニーハオ」は?そう、中国ですね。最初に紹介するのはそんな挨拶についての本
です。
『子どもの写真で見る世界のあいさつことば』 には世界各国の挨拶とその意味
が、子どもたちの写真と一緒に紹介されています。この本に出てくる子どもたちは、栄養
失調だったり、自分の国が戦争中だったりします。でもみんな笑って写真に写っています。
挨拶には、相手の体調を気遣うもの、天気に関するもの、様々な意味がありますが、どれも
交わす相手を笑顔にする、平和を願う気持ちのこもった言葉なのだと教えてくれる 1 冊です。
では、「平和ではない」とはどんな状態なのでしょう。いじめや差別、暴力……。でもやはり平和の反対側には「戦
争」という言葉があるのではないでしょうか。今年は日本が参加した最後の戦争、太平洋戦争が終わって 70 年目の
節目に当たります。次はこの戦争についての本を紹介します。
太平洋戦争が終わる数日前、広島と長崎に原子爆弾が落とされました。まずはその原爆に
関する本です。
『さがしています』 には、原爆の熱で真黒く焼け焦げてしまって、原型を留
めない女の子のお弁当箱や、鼻にかける部分と、その持ち主自身が溶けてなくなってしまっ
た眼鏡など 12 枚の写真が載っています。どれも原爆を受けて持ち主を失ってしまった物たち
の、悲しい言葉が綴られています。写真や文章から、原爆がどれほどひどいものだったのかが
伝わってくる 1 冊です。
もう 1 冊、原爆に関する本を紹介します。広島の平和記念公園という所には、女の子が折鶴を持った「原爆の子の
い の り
像」という銅像があります。その銅像のモデルになった子のお話が 『INORI』 という本に書かれています。このお
話は、1951 年から始まります。原爆が落とされたのが 1945 年なのに、なぜその 6 年後から始まるのでしょうか。それ
は、原爆によって発生した放射能が何年も、何十年もかけて人の体に害を及ぼすからです。モデルとなった少女、禎
子は 2 歳半の時、広島市で原爆に遭いましたが、幸い無傷で終戦を迎えます。その後、足の速い健
康的な少女に成長した禎子でしたが、原爆投下から 10 年後の小学 6 年生の冬、原爆の放射能を浴
びたせいで、血液のがんといわれる白血病になってしまいます。禎子は苦しい闘病生活の末に亡
くなってしまうのですが、禎子が折鶴に込めた願いが、やがて一人のものではなく、多くの人々の
祈りの象徴である銅像となっていく様子が描かれています。
ところで、みなさんは原爆の練習として、同じような形をした爆弾が長岡にも落ちたことを知っていますか。70
年前の 1945 年 7 月 20 日にこの爆弾は投下されました。場所は信濃川沿いの左近という所です。この時落とされた
爆弾の名前は「パンプキン」。オレンジ色をした、太っちょな形からこの名前がついたそうです。長岡の他にも全国各
地に落とされた「パンプキン」について調べる女の子と男の子のお話が
『パンプキン
模擬原爆の夏』
です。こ
れは、『若おかみは小学生!』シリーズを書いている令丈ヒロ子さんという作家さんが書いた本です。夏休み、東京
に住むいとこのたくみが大阪にやってきます。今までたくみとそれほど親しくなかったヒロカでしたが、たくみが調
べている模擬原爆「パンプキン」についてだんだんと興味を持ち始めます。た
くみとおじいちゃんに教えてもらいながら、自分の中に生まれた戦争に対す
るもやもやを解消していくヒロカ。おじいちゃんが得意料理の長崎ちゃんぽん
を食べながら言った「この長崎ちゃんぽんみたいに肉も魚介も野菜も、いろん
な材料がまじりあって、うまいひとつの味をみんなで作り上げる。そんな世界
になったらエエなあ。」という言葉がとても印象的です。
さて、私は小さい頃から長岡祭り、特に花火が大好きでした。でも、長岡の喜びだけでなく、悲しみも同時に知る
ことで、故郷長岡への愛着が深くなったような気がしています。この夏休み、みなさんも戦争や平和について自分
なりに調べてみたり、それに関わる本を読んでみたりするのはいかがでしょうか。(先日自由研究についてのお便り
で紹介したように、地域図書館に行くと、調べ学習のサポートもしてくれるそうですよ!)
【紹介した本】
『子どもの写真で見る世界のあいさつことば』 稲葉茂勝/著 こどもくらぶ/編
『さがしています』
い の り
『INORI』
アーサー・ビナード/作
綾野まさる/著 佐々木雅弘/編集
今人舎
岡倉禎志/写真 童心社
ハート出版
『パンプキン 模擬原爆の夏』 令丈ヒロ子/著 宮尾和孝/絵 講談社
8/5(水)「本となかよし」
○13:15~14:30
4~6年生 (42名)
○14:45~16:00
1~3年生 (57名)
☆活動内容
・マジックスクリーン作り
・しおり作り
・本の借りかえ
8/21(金)「本となかよし」
○13:15~14:30
1~3年生 (62名)
※14:00~14:30
馬頭琴の演奏&読み聞かせ
○14:45~16:00
4~6年生 (42名)
☆活動内容
・馬頭琴(モンゴルの大変珍しい楽器です!)
の演奏と読み聞かせ
・本の借りかえ
き
【8/5の持ち物】
・ネームペン(油性、黒)
・はさみ
1~3年生の「本となかよし」に参
加申し込みをしている人以外で、馬頭
琴演奏&読み聞かせに参加したい子
は、阪上学の機会などで7/31(金)
までに、担任の先生に下の申込み用紙
を出すか、保護者の方が電話で申し込
みをして下さい。
り と り
8月21日(金)14:00~14:30の馬頭琴の演奏&読み聞かせに参加します。
年
組
児童氏名
印
7月31日(金)締切
Fly UP