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H27 わかたけ①

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H27 わかたけ①
第 8 号発刊に寄せて
今年度は PTA に関わる事業が二つありました。
7 月下旬の「関東肢体不自由特別支援学校 PTA 連合協議会栃木大会」
(副主幹校)と、10
月中旬の「親子ふれあいキャンプ療育事業」です。後者は本校が主催でしたが、秋晴れの
もと、親子で楽しい時間を過ごすことができました。
その初日、本校に縁のある作業療法士の福田恵美子先生から保護者対象の講演をお願い
いたしました。その中で、福田先生は、子どもたちの療育について、次のような中国の諺
を紹介されました。
“
一匹の魚を人に与えよ。然ればその人一日空腹にあらず
魚取りの術を人に与えよ。然ればその人生涯空腹にあらざるなり
“
今、障害のある人たちの自立と社会参加に向けて、医療・労働・福祉・教育の連携が強
く求められています。学校は、教育を通してどのように児童生徒を支援すべきなのか考え
させるお話しでした。
近年、本校では、児童生徒の障害の重度化・重複化が進むとともに、児童生徒数も減少
し、従来の教育方法や内容では対応できない諸課題が生じております。このことに対応す
るため、平成 25 年度から「在り方検討委員会」を設置し、教職員の共通理解を図るとと
もに、児童生徒の社会性の育成や学校行事の持ち方等への基本方針をまとめました。また、
児童生徒の実態を踏まえ、教育課程の見直しを行っています。
一方、先生方は、日々の授業を通して、これらの諸課題に対応した教育方法・内容の見
直しを実践しています。特に、本校教育活動の中心となる「自立活動」については、平成
25 年度から始まった県の事業である「自立活動指導充実事業」の後押しもあり、数々の
新しい取り組みが行われています。
今回の実践集では、個人からの事例提出等や学習指導部の校内研修等の取り組みがおさ
められています。
執筆に携わった先生方には、お忙しい中にもかかわらず、日頃の実践記録をまとめあげ
た努力に心から敬意を表します。また、編集に尽力された先生方にも感謝を申し上げます。
この実践集「わかたけ」第 8 号が、既刊の実践集とともにこれからの本校教育活動の一
助となれば幸いです。
平成 27 年
校長
1
手
塚
1月
康 行
目次
第8号発刊に寄せて
校長
1
絵本の読み聞かせの活動を通して
小学部ほしブロック
3
算数・数学担当係
7
文科省著作教科書(算数数学)を活用した
指導の系統性を確保するための工夫
研究授業・授業研究会の取組
学習指導部職員研修係
11
平成26年度校外学習に関する取組
学習指導部
24
白勢 敦子
37
井上
訓子
40
「言葉あそびを通してコミュニケーションを広げる指導」
石塚 真弓
48
編集後記
教頭
51
教職20年目研修
「教員の得意分野や経験を生かした校内研修」
教職10年目研修
「肢体不自由教育特別支援学校における
保健体育の効果的な指導の工夫」
教職5年目研修
2
絵本の読み聞かせの活動を通して
ほしブロック
1.はじめに
絵本の読み聞かせは幼稚園・保育園等の就学前教育において盛んに行われており、乳幼児の心身の
発達に欠かせないものとして定着している。障害児教育においても絵本の読み聞かせを行うことによ
って言葉の発達や情緒の安定など様々な教育効果があると報告されている。
昨年度の二学期より本学習グループでは、絵本の読み聞かせの活動に毎日取り組んでいる。絵本に
慣れ親しみ、絵本を通して興味を広げるともに友達と気持ちを共有する楽しさを感じてほしいという
思いから始めることにした。
2.児童の実態
本学習グループは、自立活動を中心とする重複障害学級課程2に在籍する1年生1名、2年生3名、
4年生1名から構成された5名である。それぞれ肢体不自由と知的障害を併せ有する。運動面では、
座位を短時間保持できる児童から、見守りによる独歩ができる児童がおり、認知面では、実物を提示
して理解をする段階から写真や絵カード、または簡単な言葉で活動内容をイメージできる段階まで幅
は広い。コミュニケーションに関してもクレーン動作で支援を求める段階の児童から、欲しい物を要
求するときに指差ししたり、不明瞭であるが言葉で簡単な要求を伝えたりする児童がいる。友達や教
師との関わりにおいては、友達が活動している様子を継続して見ることや活動したい気持ちを上手に
表現することが難しいこともあるが、繰り返し行うなかで見通しをもって楽しめることが多い。
3.具体的な実践
(1)読む時間の設定
4時間目の日常生活の指導のなかで行っている。児童がそれぞれ水分摂取やトイレなどを済ませた
後、食事の準備が始まる前の10分程度の時間で行う。読み聞かせの時間はじゅうたんのスペースに
行き、座椅子や教師に後ろから支えてもらうなど、個々の児童に合わせた姿勢で聞くようにする。
(2)児童が本を選ぶ
以前は教師が読む絵本を選んでいたが、児童の希望をくみ取るとともに積極
的に絵本へ手を伸ばして欲しいという目的から早めに集合できた児童が中心
となって選ぶようにした。児童が手を伸ばせば届く高さに本棚を設定し、季節
や発達段階を考慮して選んだ10冊程の絵本を置くようにした。選んだ絵本を
読んでもらえることを学び、積極的に自分の読みたい本を教師に手渡すことが
できるようになった。児童によって2~3冊の中から指さしで選んだり、本棚
のなかから選んだりするように支援している。
膝立ちで本棚から本を選ぶ児童
(3)始まりと終わりを明確にする。
始まりの合図 『はじまるよ、はじまるよ』の歌をみんなで歌い、「手はおひざ」という歌詞に合わ
せて良い姿勢をし、読み手に注目するように促す。
終わりの合図 「おしまい」という言葉と同時に絵本を閉じる。みんなで拍手をするように促し、終
わりを明確にする。
(4)絵本を楽しむ
絵本を選ぶ時には、児童の興味を引く題材や発達段階に適した内容、擬音語など復唱しやすい文章、
繰り返しのフレーズ、親しみやすい絵、季節を感じられるものなどに重点を置いて選ぶようにしてい
る。絵本を読み終わった後、フレーズを聞いてどの絵本か想像できるようなものが良いと考える。
また絵本を読む時には個々の児童の反応を見ながら、声の大きさや抑揚、楽しい雰囲気づくりなど
を工夫して読み聞かせを行うようにしている。児童に動きの模倣を促したり、口のところにマイクの
3
ように手をあてて発声を促したりする。また児童が絵本の登場人物の変化や興味のあるものに視線を
向けているときには、指さしや児童の思いを言葉で表現するような支援をしている。
(5)児童が好きな絵本と読み方の工夫
身近な動物がでてくる本
・動物の鳴き声を真似して楽しむ。
・
『さんびきのこぶた』では「ふぅ~」の口の動きを真似する。
『どうぶつサーカス
はじまるよ』
『モーっていったの
だあれ?』
話が繰り返され見通しがもちやすい本
『大きなかぶ』
『だるまさんが』
『こぶたのプーちゃん』
・同じ展開が繰り返されることを期待感をもって
聞くことができるように読む。
『ひとくちぱくり』
動きや音が親しみやすい本
『さんびきのこぶた』
『おめんです』
『まどからのおくりもの』
・音に合わせて体を一緒に揺らしながら聞く
・教師に支えてもらいながら足を動かす。
・台詞を復唱したり、発声を促したりする。
『まてまてタクシー』
『でんしゃにのって』
『ぴょーん』
4.学校祭の劇での実践
読み聞かせを行うなかで全ての児童が大好きな絵本があった。『どうぶつサーカスはじまるよ』と
いう絵本で、動物が次々に登場してサーカスをしていく話である。児童が好む理由として、馴染みの
ある動物が多く出てくることや、場面が切り替わる時に「パチパチパチ」と拍手の言葉が入ること、
話の展開が分かりやすいことだと考えた。
4
そこで、児童が特に興味をもっている部分を残しつつ、自立活
動で行っている内容を取り入れて学校祭に劇を行うことにした。
それぞれの児童が動物の役になり、本番に向けて練習の時から意
欲的に取り組むことができた。話を十分に理解した上で、イメー
ジをもって活動することの大切さを感じた。
学校祭での劇の様子
5.児童の変化
毎日取り組むことで、読み手の絵本を集中して見続けることができるようになってきた。そして、
何度も繰り返し読むことで、展開の見通しをもって楽しむことができるようになった。また、好きな
場面では、声を出して一緒に読もうとするなど主体的な姿勢が見られた。すぐに離席してしまう児童
も絵本の表紙を見ただけで、どのような話か分かり楽しみにするようになった。
A
以前の様子
取り組みで変化したこと
・自分のペースでページをめ
くり、ページをめくること
と絵が変わっていく こと
を楽しんでいた。
・好きな絵本が特定されてい
た。
・自ら本棚に行き、多くの本から自分の気に入った本を選ぶこと
ができるようになった。
・絵本の展開を期待し、声を出すことが多くなった。
・気に入ったページになると、何度もたたいたり、じっと自分の
顔に近づけて見たりするようになった。
・読んで欲しい時には、教師の手を引き要求することが多くなっ
た。
・友達が選んだ本を一緒に楽しめるようになり、絵本の興味の幅
が広がった。
・全員で読んだあと、自分のペースで読み直すことが多いが、そ
の時に友達と一緒に読むことができるようになった。
・積極的に絵本を選ぶようになった。
・読み手の隣に座り、ページをめくるなど手伝いをしながら楽し
めるようになった。
・自分の好きな絵本を友達に渡し、共有したい気持ちを表現でき
るようになった。
・友達の間に座りたいと聞く位置を選び、自分で移動するように
なった。
・音や動きの模倣を積極的にできるようになった。
・見通しをもって物語を楽しめるようになった。
・繰り返しのフレーズを一緒に読むなど主体的に聞くことができ
るようになった。
・話の内容を覚えていて、好きな場面では話に合わせて身振りで
表すことができるようになった。
・読みたい本の時には声を出して返事をし、読みたくないときに
は手を左右に動かしながら「ヤヤ」とはっきりと意思表示して
選ぶようになった。
・絵本が始まると落ち着いて聞くことができるようになった。
・音を楽しむことができるようになった。
・好きな場面になると声を出したり、立ち上がったりするなど一
緒に楽しむことができるようになった。
・友達の様子を見て学び、自ら両手で拍手できるようになった。
・絵本の登場人物の真似(歩く、手を挙げる)ができるようにな
った。
・最後まで集中して絵本を見続けることができるようになった。
・本棚から読んで欲しい本を選んで読み手に渡すことができるよ
うになった。
・好きな本を一人で抱えこん
で友達と共有するこ とが
難しかった。
B
C
・読み手を注目し続けること
が難しかった。
・主体的に聞くことが難しか
った。
・本のカバーに興味をもち、
感触を楽しんでいた。
・読み手を注目し続けること
が難しかった。
D
・話の途中で集中が途切れて
しまうことが多かった。
・ページをめくることに夢中
だった。
・途中で気が逸れてしまうこ
E
とが多かった。
5
6.成果と今後の課題
毎日継続していくことで本学習グループにおいて、読み聞かせがほぼ日常的に定着した。教師が絵
本を読み始めると自然に児童が集まり、楽しむ様子が見られた。絵本を通して友達と気持ちを共有し
たり、一緒に楽しんだりすることができるようになった。また、同じ絵本を繰り返し読むことがとて
も大切であることを改めて感じた。繰り返し読むことで話の理解が深まり、好きな場面を見つけるこ
とや発声、身振りの表出を引き出すことができた。さらに今回の活動を通して座位の安定や姿勢の向
上、つかむ・めくるなどの動作の上達、膝立ちの保持など様々なことを身につけることができたと考
える。特に注視する能力は様々な学習場面で活かされている。
今後の課題としては、自主的に読むことができる学習環境
づくりを工夫していきたい。そして家庭学習として取り組め
るように働きかけを行っていきたい。さらに、絵本を読み終
わった後にストーリーに沿った動作化や劇遊びを行うなど
興味の幅を広げ、言葉の理解を深めるような活動を積極的に
取り入れていきたい。
今後も児童の発達段階に適した絵本を選択しながら、この
実践を継続していく。そして、児童の言葉の発達を促し共感
し合う経験を通して豊かな感情を育むように働きかけて行
読み聞かせを楽しむ児童
きたい。
6
文科省著作教科書(算数、数学)を活用した
指導の系統性を確保するための工夫
算数、数学担当係
1
研究の方向性
まず、文科省著作教科書を授業で活用していくために指導内容の精選の検討を行った。しかし、児
童生徒の実態や生活環境等を基に具体的な指導内容の精選を検討する中で、実際の指導においては児
童生徒一人一人の実態に応じて対応すること、つまり一人一人の実態に応じて精選していくことが大
切であるという結論に達した。そこで、個々に対してもれなく系統的に指導していけるよう、児童生
徒一人一人の指導内容の積み重ねを明記できるような「指導内容一覧」を作成することにした。さら
に、合わせた指導や他教科と関連づけながら指導することも大切であることから、それらの関連性を
明確にするための工夫にも取り組むことにした。
2 具体的な取り組み
(1) 指導内容一覧表の作成
① 教科書解説にある「ねらい」を中心に作成する。
② 具体的な「指導例」
「留意点」等を要約し、「具体的な指導内容」として盛り込む。
③ 本校児童生徒(肢体不自由)の実態に合わせて具体的な指導内容を精選する。実態によって
は指導できる場合もあるので、精選したものは網掛けで残す。
④ 学習した時期及び評価について、小1から中3までを1枚に記入できるようにする。
⑤ 未学習および評価が十分でない内容が分かりやすいよう、既習内容に色を付ける。
(評価◎、○…青
評価△…赤
未学習…白)
(2) 生活単元学習との関連性を明確にするために
本校で作成している生活単元学習の「単元題材一覧表」には、それぞれの教科に関連する目標、
活動内容が明記してある。そこに関連する文科省著作教科書(算数・数学)の題材名も盛り込む
ことにした。
(3) 指導計画一覧表の作成
教科別の指導と各教科等を合わせた指導の関連を明確にし、意図的計画的な指導を行うための
「指導計画一覧表」を作成することとした。
① 各教科(算数、数学を含む全ての教科)と各教科等を合わせた指導を1枚にまとめる。
② 個別に学習を行っている自立活動や算数数学、国語については個別の計画を盛り込み、児童生
徒一人一人に対して作成する。
③ 個別の指導計画に位置づける。
④ 各担当者は行事や他の教科、合わせた指導とのつながりを考慮しながら指導計画を作成する。
3 成果と課題
(1) 指導内容一覧表
□丁寧に評価し児童生徒の学習状況をもれなく引き次ぐことができ、次の指導計画が作成しや
すくなった。
□まだ指導していない内容が明確になり、もれなく指導が行えるようになった。
□指導が十分でない内容が明確になり、時間の指導、帯の指導、合わせた指導などに意図的に
盛り込むことができるようになった。
□一覧表をもとにかかわる教員で評価することができ、算数数学の時間の様子だけでなく様々
な場面での児童生徒の様子を共有することができた。
■算数数学の指導内容全体を見渡した上で個々の実態に応じて指導可能な段階を想定し、見通
しをもってバランスよく進めるための基本となる指導時期を検討する必要がある。
■個々の指導内容一覧表において個々に応じた指導の精選を行うとともに、個々の生活環境や
7
興味関心などを盛り込んでいけるとよい。
■有効な指導内容(指導方法)や教材、作成した教材等も盛り込み共有できるとよい。
■学部を越えた算数数学担当者で、指導内容一覧を介して児童生徒の学習時の様子・指導の工
夫、指導上の課題等について出し合い、それぞれの指導にいかせるとよい。
(2) 単元題材一覧表への関連する題材名(文科省著作教科書)の明記
□教科書で押さえるべき内容を確認しながら指導できる。
■算数数学の指導内容一覧表にも「関連する合わせた指導の題材名」を明記するとよい。
■関連する国語の教科書の題材についても盛り込んでいけるとよい。
■1・3年合同で指導を行う場合、関連のある学習内容の取り扱い方に難しさがある。
(3) 指導計画一覧表
□指導計画作成(入力)の際に他の教科や合わせた指導の指導内容、行事等にも目が向くよう
になり、学期ごとにその時その時の関連性を考慮しながら指導できるようになってきた。
□指導内容の関連性を図るだけでなく、他教科で使用している教材等を取り上げることで児童
生徒の興味関心や意欲の向上につながった。
■さらに関連性を重視した指導を行うために、指導計画一覧を基に各担当者間で話し合いがも
てるとよい。
■算数数学の指導内容全体を見渡した上で、合わせた指導の中にその指導内容をどのように意
図的計画的
に盛り込んでいくかを検討する必要がある。
■個別の指導計画で設定した目標に向けた指導と教科書での指導をうまく融合させながら行っ
ていくことが難しい。保護者への評価の伝達をどうするかについても検討する必要がある。
指導内容一覧表
さんすう★
★:時間以外での体験活動
※:留意点・配慮点
観点・段階
ページ
数量基礎1
4
自分のマーク 形や色を手がかりにして自分のマークを見つけることができる
はどれかな? ■「この子の場所はこのマークの所だね」自分のマークに入れていることを意識
させる
■「この子のマークはどれか?」下の絵から選ばせる
■マークのカードを作り「これと同じマークはどこか?」下の絵から選ばせる
★実際の生活の中でマークを使い、自分のマークを意識させる
※同じ物を選ぶことではなく、特別な物を区別することがねらい
数量基礎1
5
自分のマーク 形や色に着目して持ち物などのマークが同じことが分かる
に入れよう
■「いちごマークの所に、いちごマークの連絡帳を入れている」マークが同じこ
とに気付かせる
■「この子のマークはどれか?」下の絵から選ばせる
■マークのカードを作り、同じマークの所に置いてみる
★学級の児童のマークを決めて「○○さんのマーク」と分類する
★実際の生活の中でマークに注目させ、マークを合わせて連絡帳を入れる
※「いちご」などの言葉ではなく形や色が同じ物を選ぶこと
数量基礎1
6
友だちいるか
な?
今日の予定は
何かな?
数量基礎1
8
題材
■:具体的な指導例
ねらい・指導内容
◎:十分できた
絵の中の予定カードや友達など特定の人や物に着目(見る・指差す)
■特定の人に注目させる質問「当番はどの人?」「先生はどこ?」
■「今日の予定はどこに書いてある?」
★学級の朝の会でくり返し取り組む
・友達や先生がどこか指さしで応える
・日直として、友達の「名前を呼ぶ」「カードで示す」「カードを渡す」
・予定カード・天気カードを選んで貼る
・予定カードの数字に注目させる(順番に気付かせる)
・日付の発表で数への興味関心を芽生えさせる
どこにかくれ 目の前で隠されたものを探そうとする。
ているなか? ■P.8 で「何か砂の中に埋まっている」砂でおもちゃが隠れていることを確認
■P.9 で「あっ、車だ」同じと所から車が出てきたことに気付かせる
■体験活動(机上のおもちゃを布で隠す→布を取り、おもちゃがあることを確認)
■体験活動(上記を子どもにさせる)
■体験活動(2つの箱を用意し同様に行う)
★砂場でおもちゃを隠し、取り出す遊びをする
8
1
2
児童生徒氏名
○:できた
3
4
△:不十分
5
6
○○○○
―:取り扱った
1
2
3
生活単元学習
単元題材一覧表(小学部)
単元名
目標
指導内容
関係する他教科の単元
春をさがそう
・春の景色、手触り、匂い、味など感覚全体で感じながら
自然の中で遊ぶ。
・春の自然に関心をもって見たり、季節ごとの違いを理解
したりすることができる。
・調理を経験する。
・公共の公園での約束がわかる。
・友達と一緒に活動することができる。
・見たこと感じたことを描くことができる。
・集めた草花を使って制作することができる。
・春の様子や身近な草花や生き物について、見たこと感じ
たことを話すことができる。
・身近な草花や生き物の名前がわかる。
・数を数えたり、大きさや長さを比べることができる。
■屋外散策
・外気に触れ、景色や草花、虫などを見る。
・草花や虫を観察する・触れる・採取する。
・採取したものを図鑑で調べる。
■春の草花を使った活動
・草花を飾って遊ぶ。
・押し花や工作を作る。
・ままごと遊びをする。
■公園利用
・学校から公園までの道のりを散策する。
・遊具で遊ぶ。
■調理実習
・草団子やパンケーキをつくる。
国語
育てよう
・植物の種や土に興味をもち触れることができる。
・植物の変化(成長の様子)に気付くことができる。
・友達と相談して決めることができる。
・自分の役割が分かり、活動できる。
・植物の変化(成長の様子)について話したり書いたり描
いたりすることができる。
■準備
国語
・何を育てるか相談して決める。
算数 ★どっちが長い
・土を運んで肥料を混ぜ、プランターに入れる。
★★(1)10までの数
■種をまく
★★(2)多い少ない
・種の数を数えて、様子を観察する。
★★(2)大きい小さい
・間隔や深さに注意して掘り、種をまく。
★★(2)長い短い
■水やり
★★(2)高い低い
・係を決めて水やりをする。
★★★長い短い
・自分のプランターに各自水やりをする。
★★★長さ比べ
■観察
★★★太さ比べ
・長さを比べる・測る。
★★★深い浅い
・葉の数を数えたり形や色について話し合う。
★★★重さ比べ
■収穫
・実を取って数える。
・食べて味わう。
・調理法を調べ、調理して食べる。
遠足に行こう
・遠足に興味をもつ。
・遠足の日時や行き先、活動内容、持ち物等がわかる。
・行き先について調べることができる。
・乗り物や道路、地域に興味をもつ。
・見たこと楽しかったことなどを話すことができる。
・楽しかったことを絵にかくことができる。
■事前学習
国語
・日時、行き先、交通機関、活動内容、持ち物に
算数 ★★(1)何番目?
ついて話を聞く。
★★遠い近い
・行き先について調べ、しおりをつくる。
★★(2)買い物
・おおよその行き方や場所を地図で調べる。
★★(2)いろいろなお金
・決まりやマナーについて考える。
★★★時計
■事後学習
★★★カレンダー
・写真を見ながら遠足について振り返る。
★★★買い物をしよう
・感想を発表する・絵を描く・作文を書く。
・お世話になった人にお礼の手紙を書く。
個別の指導計画(3)その1
行事
4 始業式
月 入学式
交通安全教室
身体計測
新入生歓迎会
耳鼻科検診
5 朝会
月 なかよしタイム★
眼科検診
全校清掃活動★
社会見学(小)
児童生徒会総会
紅白組み分け
内科検診
専門委員会
避難訓練
6 歯科検診
月 運動会予行
運動会
水泳学習
1学期
日常生活の指導
月~金1
小学部
自立活動
月水木金4
■着替え
■着替え
・通学服から運動着に着替える ■帰りの会
・通学服を畳む
・振り返り
・通学服をかごに入れる
・ハンカチを畳んでしまう
■洗面
・タオルを持ってくる
・顔を洗う
・タオルで顔を拭く
・タオルをしまう
■朝の会
・日付の確認
・天気
・今日の学習
・今日の献立
■係活動
・植物の水やり
・金魚の餌やり
■トイレ
算数 ★どっちが長い
★★(1)10までの数
★★(2)多い少ない
★★(2)大きい小さい
★★(2)長い短い
★★(2)高い低い
★★★長い短い
★★★長さ比べ
★★★太さ比べ
火6
■着替え
・運動着から通学服に着替え
る
・運動着を畳む
・運動着をかごに入れる
・ハンカチを畳んでしまう
■トイレ
■帰りの会
・振り返り
・清掃
月3・火4・木3・金2
■徒歩練習
散歩
階段昇降
■ふれあい遊び
■ふれっ手たいそう
■感覚遊び
トランポリン
ミラーボール
■手指の動きの練習
手遊び
積木など
■感情の理解
第2学年
○○○○
学級活動
金5
■1学期の目標 3
を決めよう
■教室をきれい
にしよう
■友達と仲良く
■約束を守ろう
4
■一日の過ごし 4
方
■金魚の世話を
しよう
7 なかよしタイム
月 夏祭り(小)
水泳学習
終業式
■1学期を振り 3
返ろう
■夏休みの過ご
し方
9
個別の指導計画(3)その2
国語
月
行事
水2
火木1後半
第1学期
算数
音楽
図画工作
体育
木2
月5・金3
水5
月2・水3
小学部
第2学年
○○○○
生活単元学習
火2~3
火5
木5
(ほし・いちご) (小合同)
4 始業式
月
入学式
交通安全教室
身体計測
新入生歓迎会
耳鼻科検診
■聞く
2 ☆平仮名を
・読み聞かせ
読もう
■話す
☆平仮名を
・感想
書こう
■読む
・平仮名
■書く
・友達の名前
・手紙を書く
さんすう☆☆
☆始まりの歌
6 ■すきなもの 1 ☆5分間走
■春を感じよ 1 ■ほしブロッ 1 ■野菜を育 1
(1)
1 ☆季節の歌
いっぱい
☆ダンス
う
クのお友達
てよう
■ともだち
☆手遊び歌
・森への散歩
と遊ぼう
・じゃがい
■なかまあつめ
☆リトミック
■風とあそぼ 1 ■集団行動
1 ・ベルパーク
・自己紹介
も
(1)~(5)
☆終わりの歌
う
・整列
へ行こう
・かくれんぼ
■くみあわ
1 ■春を感じよう
■みんなで遊 4
・森へお散歩
(1)~(4)
①
ぼう
・春が来た
・ボール遊び
・春の小川
・大玉転がし
■楽器
・サーキット
・手をたたきま
しょう
(打楽器)
■リトミック
・春のお散歩
・花に水をあげ
よう
■鑑賞
・ビバルディ「四
季」
5 朝会
月
なかよしタイム
★
眼科検診
全校清掃活動★
社会見学(小)
児童生徒会総会
紅白組み分け
内科検診
専門委員会
避難訓練
■聞く
4 ☆平仮名を
・読み聞かせ
読もう
■話す
☆平仮名を
・思い浮かん
書こう
だ言葉を教
師に伝える
・しりとり
■読む
・自分で作っ
た詩や作文
の音読
■書く
・見本を見な
がら詩や作
文を書く
・書いてみよ
う
■読む・書く
・濁音半濁音
■10までのか 4
ず(1)~(3)
・れんしゅう
・0のりかい
・見えないもの
を数える
・うごきを数え
る
■うんどうかい
■カードづくり
(1)~(5)
■なんばんめ
(1)~(2)
■プール
☆始まりの歌
■運動会ポス 2 ☆5分間走
■お楽しみ調 2 ■音楽遊び
☆季節の歌
ター
☆みんなの体
理
☆手遊び歌
■社会見学の 2 操
・いちごミル
☆リトミック
思い出
■運動会練習 7
クを作ろう
☆終わりの歌
・個人走
■野菜を育て 2
■春を感じよう 7
・玉入れ
よう
②
・団体種目
・じゃがいも
・春の小川
・ダンス
・トマト
・運動会の歌
・お米
■楽器
・オクラ
・かえるの歌
■社会見学に 2
・あまだれ
行こう
(打楽器)
・事前学習
■リトミック
・事後学習
・すうじの歌
・もりのくま
さん
■鑑賞
シューベルト
「ます」
3 ■野菜を育 3
てよう
・じゃがい
も
・トマト
・お米
・オクラ
6 歯科検診
月
運動会予行
運動会
水泳学習
■聞く・話す 4
・おおきなこ
えでいって
みよう
・おはなしで
きるかな
・どんなきも
ちかな
■読む・書く
・濁音半濁音
■かずくらべ
4 ■夏を感じよう
■色水であそ 2 ☆5分間走
■お楽しみ調 2 ■自由遊び
(1)~(5) ①
ぼう
☆みんなの体
理
■ゆうえんち
・あめふりく
操
■運動会に参 2
■あわせよう
まのこ
■運動会練習 6
加しよう
(1)~(2)
・おおきなふ
・個人走
■わけよう
るどけい
8
・玉入れ
(1)~(2) ■楽器
・団体種目
■しゃぼんだま
・とけいの歌
・ダンス
・ぶんぶんぶ
■プール遊び 2
ん(打楽器)
■リトミック
・かもつれっ
しゃ ほか
■鑑賞
ショパン「雨
だれ」
3 〈体育的活 3
動〉
■ボール遊
び
・ボールリ
レー
・コンタッ
ク
7 なかよしタイム ■聞く・話す 3
月
夏祭り(小)
・読み聞かせ
水泳学習
・どんなきも
終業式
ちかな
■読む・書く
・濁音半濁音
さ ん す う ☆ ☆ 3 ■夏を感じよう
(2)
②
■おおきいちい
・たなばたさま
さい
・崖の上のポニ
■おおいすくな
ョ
い
■楽器
5
■ながいみじか
・おもちゃのち
い
ゃちゃち
■たかいひくい
(打楽器)
■おもいかるい
■リトミック
■ひろいせまい
・はたらくくる
■かたはめ
ま
■鑑賞
Y・シュトラウ
ス「雷鳴と電光」
10
■あわであそ 1 ■プール遊び 6 ■夏まつりに 2 ■捜し物遊び 2 ■エアトラ 3
ぼう
参加しよう
ンポリン
■新聞紙であ 1
■お楽しみ会 2
フロート
そぼう
をしよう
バルーン
■輪っかであ 1
そぼう
研究授業・授業研究会の取組
学習指導部職員研修係
1
目的および方向性
互いに授業を見合い、教師の働きかけや児童生徒の反応、教材等について気づいたことを出し合い検
討し、それぞれの授業力の向上を図る。
せっかくの研究授業を有効に活用していこうという考えから全員参加とした。
「授業研究会は『研究授業
そのもの』と同等に重要であること」
「授業研究会での検討内容をそれぞれが持ち帰り授業に生かしていく
こと」について共通理解を図った。
2
研究授業
(1) 実施学習グループは次の通り
小学部
中学部
重複課程1
安藤学級・石堂学級(いちご) 生活単元学習
10/
重複課程2
石塚学級・櫻井学級(ほし)
遊びの指導
10/20(月)③
重複課程2
荒木学級
生活単元学習
2/
7(火)②
2(月)③
(2) 同一課程(小学部重複課程2、中学部重複課程2、小中重複課程1)のうち1つの学習グループが
行うこととした。
(3) 5年目研修等で研究授業がある場合は、それを校内の研究授業に位置づけることとし、負担軽減を
図った。その場合、授業研究会の内容及び進め方教務部基本研修係と連携して行った。
(4) 指導案は略案とし、様式は「授業の主旨、個別の目標、展開」で、特に「展開」には TT の役割分
担や手立て・支援内容を明記することにした。
(5) 実施時期は負担のない実施ということで授業者に一任し、必要な場合のみ係が調整を行った。
3
授業研究会
(1) 児童生徒への影響を少なくするために、参観者は1つの授業当たり10名程度とした。
担当する授業がない教員を中心に全員が1度は参加できるように、補教体制をとるなど係で調整し
参観計画を作成した。今年度は空き時間の教員が少なかったので、授業者担当者を減らすなどして
参観計画を作成した。いつもの授業ができない場合もあったが、研究授業・授業研究会の目的につ
いて共通理解を図り進めた。
(2) 授業研究会は短い時間で有意義にかつスムーズに行えるように、参観者は前もって意見を付箋にま
とめておくようにした。これにより意見が出しやすくなり、同じような意見ももれなく出し合うこ
とで課題やよかった点が明確になった。
(3) 進行は係が務め、意見発表とともに提出された付箋をホワイトボードにはりながら話し合いを進め
た。同じような意見や相反する意見を募ったり、授業者に戻して考えを確認したりしながら話し合
いを深めた。参加者は意見をまとめた付箋が手元にあるので発表しやすいようであった。また、付
箋のまとまりに簡単な項目を明記することで、さらに意見が出しやすくなるとともに意見の関連性
も明確にすることができた。昨年度の反省から2色の付箋に「よかった点」
「課題」を分けて記入す
るようにしたことで、多くの「課題」が出されるようになり、それについて理由を考えたり、改善
策を検討したり、自分の学級で実践している方法を出し会ったりして研究協議をさらに深めること
ができた。
4
今後の課題
付箋の活用や進行の工夫で、限られた時間で有意義な協議を行うことができるようになってきた。明ら
かになった課題について、参観者一人一人が自分に置き換えて考え活発な意見交換を行い、さらに研究協
議を深め、それぞれの授業の向上につなげていくことが大切である。
11
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