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教職について - 大阪学院大学

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教職について - 大阪学院大学
Ⅰ.教職について
○教員の仕事
・授業
授業計画、試験、成績評価
・クラス担任
ホームルーム、生徒・保護者面談
・行事の運営
入学式・卒業式、文化祭、体育祭、合唱コンクール、修学旅行
・学生指導
進学指導・就職指導
・部活動
※一日のスケジュール(例)
07:50
出勤
08:15
職員朝会
08:30
ショートホームルーム
08:45
授業(1~4 時限)
12:35
昼食
13:35
授業(5~6or7 時限)、清掃
15:30
ホームルーム~放課後(会議、部活動の指導、授業資料の作成、テスト…etc)
17:00~
規程の勤務時間終了(実際には部活指導、残務整理などで 19~20 時、文化祭
や体育祭、学期末は 22~23 時になることもある。
○学校組織
教
務
部 教育課程・時間割の編成
進 路 指 導 進路指導、進学・就職情報収集
生徒指導部 生活指導、教育相談
生 徒 会 部 生徒会・部活動の指導
校長
副校長
企画委員会
保
健
部 健康管理・安全教育の企画
総
務
部 事務、会計、校舎の保全管理
学
年
部 学年ごとの担当教師の連絡調整
教
科
部 教科ごとの担当教師の連絡調整
職員会議
・校
長:最高責任者。教育課程の編成、人事、学校施設管理。
学校のカラーを打ち出すことができる。
・副校長:校長の補佐、PTA 役員との連携、総務など。
※管理職(高等学校の場合、管
理職になるためには専修免許状
が必要)
・職 員 会 議:教育活動・行事の計画、クラス編成など学校運営について教職員全員が参加。
・企画委員会:校長、副校長、教務主任、各学年主任、生徒指導主事などの各分野のまとめ役で構成。職
員会議で話し合うべき内容について原案を固める。
・主任・主事:校長が任命。教務主任や学年主任は原則としてクラス担任にはならない。
教務主任・学年主任・生徒指導(生活指導)主事・進路指導主事
・教
諭:学級担任と副担任に分かれる。教諭・養護教諭・助教諭・擁護助教諭など。
・常 勤 講 師:産休や育児などで長期休暇が出た際に穴埋めとして期間限定の教師。クラス担任、部
活指導も行う。
・非常勤講師:クラス担任は受け持たず、期間限定で授業を担当。
○労働環境
・給与(公立)
初任給(H23 大阪府・大卒):約 23 万円(給料+教職調整額+地域手当+教員特別手当)
その他諸手当あり。
・勤務時間:8 時~17 時
・転勤:採用後 3~5 年程度、以後 8~10 年で異動の対象となる。公立学校の教師は「地方公務員」
なので、勤務していた都道府県を離れる時は、転居先の都道府県で採用試験を受けなおさな
ければならない(一部の試験免除、経験者専用試験を実施しているところが多い)。
・女性
近年の採用状況は男女ほぼ同等。出産後も勤務する人が多い。一般企業で従業員 300 人未満の企
業で育児休暇をとっているのは 2 人に 1 人。学校教員はほとんどの女性が産前・産後の休暇、育
児休業を取っている。ただし管理職は男性が圧倒的に多い。
【MEMO】
Ⅱ.教員になるには
○教員免許の取得
中 学 校:国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技術、家庭、職業指導、外国語、
宗教
高等学校:国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保健体育、保健、看護、
家庭、情報、農業、工業、商業、水産、福祉、商船、職業指導、外国語、宗教
種別
・一種免許状:教員養成課程のある四年制大学で所定の科目を履修し、卒業した者。
・専修免許状:大学で教員免許を取得したうえで、教員養成課程のある大学院で所定の科目を履修し、
「修士」の称号を得た者。
・その他、
「特別免許状」
「臨時免許状」など教員になるための勉強をしていない人を教員として迎え
入れる制度があるが近年はごく少数。
○教職課程について
教職課程科目
科目名称
内
容
教科に関する科目
生徒に教えることになる専門分野
教職に関する科目
・教職の意義:教師とは何か、教員の仕事内容など
・教育の基礎理論:教育の歴史・思想、心身の発達、教育の社会的位置
づけ、教育制度・経営など
・教育課程および指導法:教育計画の組み立て、指導テクニック、教材
の活用など
・生徒指導、教育相談及び進路指導等:生徒指導・進路指導、教育相談・
カウンセリングなど
・教育実習…学校で実際に教師の仕事を体験する(4 年次)
・教職実践演習(平成 22 年度入学生以降)
:当該演習を履修する者の教
科に関する科目及び教職に関する科目の履修状況を踏まえ、教員とし
て必要な知識技能を修得したことを確認するもの(4 年次)
介護等体験
中学のみ。社会福祉施設(5日)や養護学校(2日)での介護実習。
○教員採用候補者選考試験(公立)
公立の中学・高校教師を目指す場合、各都道府県教育委員会が実施する採用試験を受けなければなら
ない。ただし試験の合格=採用ではないので注意。
採用試験の受験
・受験案内:4 月中旬~6 月上旬
・試験時期:7 月~9 月
・採用試験は都道府県(一部政令指定都市)ごとにおこなわれる。
ある県の採用試験に合格しても、他の都道府県で教員になることはできない。
・他の都道府県との併願は可能であるが、競争率の激化を抑えるために一定地域内で試験日を統一し
ている。
・各教科によって採用者数が異なる。志望する都道府県では募集のない科目もある。
合格~採用
・試験に合格すると教員の「候補者」となり、成績順に「採用候補者名簿」に記載される。
・候補者の中から、都道府県教育委員会、市区町村教育委員会、学校長が必要な候補者を選び出して、
面談などを行い、お互いの意志を確認し合ったうえで採用が決定する。
・基本的には教員採用試験の成績の良かった者から採用されていく。
・候補者名簿は翌年の 3 月 31 日まで有効。それまでに採用されない場合は、再度受験する必要があ
る。その際は 1 次試験を免除するなどの措置がとられることもある。
○試験内容
試験科目
一般教養試験
内容
幅広い知識を問う試験。選択問題・穴埋め問題が中心。時事問題もある。難
易度は中学・高校生程度。
・自然科学(数学、物理、化学、生物、地学)
・人文科学(国語、日本史、世界史、地理、英語)
・社会科学(政治、経済、社会、国際)
教職教養試験
教師として求められる知識を問う試験。教職課程の教職科目が中心。
選択問題・穴埋め問題。
・教 育 原 理:教育の意義、学校教育、社会教育、学習指導、生徒指導、同
和教育など
・教育心理学:発達、学習、性格と適応、教育評価、教育相談など
・教 育 法 規:日本国憲法、教育基本法、学校教育法、学校教育法施行規則
など
・教
育
史:日本教育史、西洋教育史
・教育関係の時事問題:学校五日制、ボランティア活動、コンピュータ教育など
・学習指導要領
試験科目
専門教養試験
内容
学習指導要領を中心に、学校で教える教科の知識を問う。選択式・穴埋め式
が多いが、記述問題も一部ある。
・各教科の学習指導要領の内容
・指導法
・各教科の知識
論文・作文試験
60 分~90 分で 600~800 字から 1200~1500 字程度まで。内容は、
いじめ問題、学校五日制、学力低下など
面接
1.個人面接
面接官 2~3 名、10 分~20 分程度
教師を目指す動機、教育観、自己分析、学生時代の経験など
2.集団面接
面接官 3~5 名、受験生 3~10 名、30 分~60 分程度
教師としての対応や行動を問われることが多い。
3.集団討論
受験生 5~10 名
あるテーマについて 30~60 分ほど話し合い、その内容を面接官が観察・
審査する。周囲とうまく話し合えるか、筋道を立てて自分の考えを述べら
れるか、人の意見を聞くことができるかなどが問われる。面接官が司会を
することもあれば、受験生だけで自由に討論するケースもある。
4.模擬授業
個人面接や集団面接の中に組み込まれていることが多い。
5 分~10 分程度
適性検査
本人の特性や傾向を調べるもの。
実技試験
PC、体力測定、英会話などの実技を課すところがある。
○私学の採用
私立学校は各学校が独自に教員採用選考を行っている。募集時期も選考内容も学校によって異なる
ので、採用情報は以下の方法などで収集する。
・大学:キャリアセンター、教職担当部署などに高校から求人の案内が来る。
・私学協会への登録:
都道府県ごとにあり、私学中学・私学高校で組織されている。協会に登録すると採用情報の通知、
履歴の公開などのサービスを受けることができる。
・私学教員適性検査
東京都、静岡県、愛知県、兵庫県、広島県などで実施されている試験。内容は、専門科目と教職
教養など。
・学校に直接問い合わせる。学校 HP でも募集がおこなわれている。
・就職情報 HP。教員採用専門の求人情報メールで通知してくれるサイトもある。
【MEMO】
Ⅲ.本学で教職を希望する皆さんへ
○中学校免許の取得
経済・法・外国語・国際学部の学生については中学の免許状も取得することを勧める。
地理歴史・公民の競争倍率は近年はだいぶ減ってきたが、それでも他の教科に比べて高めであるため選
択肢は多く持っておきたい。ただし、採用試験において一度に複数種の出願はできない。
○教員採用試験対策講座の受講
教員採用試験はかなり多岐にわたるので、エクステンションセンターで開講されている対策講座を活用
すると効率よく学習することができる。
「教員採用試験対策講座」
開講時期:11月~4月中旬
受講料(平成 24年度):55,000 円(説明会は10月11日(木)に開催予定)
○基礎学力の向上
「教育実習」で実習校から「教科に関する知識・理解」の不足が再三指摘されている。基礎学力に不安
がある人は本学ラーニングセンターでサポートしているので活用してほしい。また、採用試験では一般
常識、時事問題も問われるので、普段から新聞や図書館を利用するなどして知識を身につけておきたい。
○中・長期的な計画を立てる
近年教員採用は狭き門であり、教員免許状を取得したからといってすぐに教職につけるわけではない。
このことを踏まえて、いくつかの選択肢を持っておきたい。
①
大学院に進学。兵庫教育大学など教員養成課程のある大学院で修士課程を修め、「専修免許状」
を取得する。
②
卒業後他大学で競争率の低い他の教科(例えば数学、理科、国語))の免許を取得する。
③
臨時教員(常勤・非常勤)として働きながら正規教員になる機会を待つ(教員経験者枠を設けて
いる自治体もある)。
④
私学などでクラブ活動等の実績を生かして、部活指導者として就職する。
⑤
一般企業に就職しながら正規教員の機会を待つ。(これについては下記のとおり注意が必要)
○教員免許状を”資格の一つ”として考えない。
あくまでも教員採用試験に合格し、何らかの形で教育に関わる仕事に就くことを目的として受講する
こと。
2007 年 6 月の教育職員免許法改正によって 2009 年 4 月から免許更新制度が導入された。
・免許状の有効期限は 10 年
・更新には 30 時間の講習が必要。
更新講習の受講者対象者にペーパーティーチャーが含まれていないので、教員免許を取得しても教職
に就かない限り免許を更新することができなくなる。
○地方出身者などはどの地域での勤務を希望するか考えておいたほうがよい。採用試験については地域
ごとに試験日を統一している。例えば近畿県内では他の府県との併願ができないようになっている。
また、科目によっては募集されていない県もある。
【MEMO】
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