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4章 分野別方針

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4章 分野別方針
4章
分野別方針
1.......
2.......
3.......
4.......
5.......
6.......
道路・交通
住環境整備
景観まちづくり
水と緑
拠点整備
安全・安心なまちづくり
4章
分野別方針
1. 道路・交通
基本的な考え方
《低炭素型都市づくり》
・自動車を過度に利用しない交通システムへの転換を進めていくとともに、公共交通や歩行者・
自転車ネットワークを重視した道路整備などにより「歩いて暮らせるまち」を目指します。
・鉄道・バスなどの公共交通機関の充実を図り、広域及び市内における移動のしやすさの向上を
目指します。
《次世代型まちづくり》
・生活道路の使い方や維持・管理も含め、地域や事業者との合意形成を図りながら、安全で良好
な道づくりを進めます。
まちづくりの方針
(1)
道路網の整備
① 歩行者ネットワークの形成
・歩行者ネットワークについては、河川や大規模な緑地等に
遊歩道を整備します。
・ 駅周辺等の拠点地区や商業集積地区において、楽しく回
遊できるよう歩道の整備や舗装、マーキングの向上を図
ります。柏駅周辺については、アーバンネックレス※プロ
ジェクトなどを進め、賑わいと回遊性の創出を図ります。
・主要な生活道路等においては、歩車道の幅員を見直して、
歩道の整備、充実を図るとともに、歩道のない通学路や屈
曲した道路等においても、歩行者が安全に通行できるよう、
区画線等により安全な歩行者空間の確保に努めます。
■ 自転車ネットワーク
② 自転車ネットワークの形成
・市民の手軽なレクリエーションや健康づく
りのため、自転車ルートの整備充実を図り
ます。現在、手賀沼沿いや利根川沿いに整
備されていますが、今後、大津川沿いにも
ネットワーク化していきます。
・利根川や利根運河等の河川敷沿いのサイク
リングロード、布施弁天、旧吉田家住宅、
その他の歴史的建造物、公園、緑地など周
辺施設を結ぶ自転車ルートの設定や、レン
タサイクルの乗り捨てに対応した駐輪施設
4-1
●柏駅東口・二番街
4章
分野別方針
の整備などを進めます。
・北部ゾーンにおいては、
「柏の葉国際キャンパスタウン構想」により自転車を利用しやすい環
境整備と利用の仕組みを確立し、他のゾーンにおいても自転車利用の普及促進を図ります。
・自転車法※に基づく自転車利用総合計画を策定し、自転車利用の促進を図ります。
③ 道路の整備
・道路は種別に応じた役割があり、ネットワークすることにより、機能を十分に果たします。
・道路、公園等の都市基盤が未整備な市街地や、つくばエクスプレス沿線の地域においては、土
地区画整理事業等を活用して計画的な都市基盤整備を推
進します。
・民間開発行為に併せて、協議等を通じて生活道路等の拡幅
について誘導していきます。
・主要路線については、道路舗装の向上や特色ある街路樹の
整備、公共サインやベンチなどの整備を進めるとともに、
事業者と協議して共同溝等により電気、通信施設の地中化
を進め、市民に親しまれる道づくりに努めます。
●国道 16 号
■広域幹線道路の整備
・広域幹線道路は、大量の通過交通を分担する国や首都圏の骨格をなす道路であり、首都圏に
おける広域連携拠点としての発展を支える交通ネットワークの形成を目指します。
・国道 16 号の渋滞緩和を図るため、千葉柏道路※の早期整備を関係機関に要請するとともに、
調査の促進と検討を進めます。
■主要幹線道路・市内幹線道路網の整備
・主要幹線道路とは、県内外の都市間を連絡する道路であり通過交通が主体の道路です。これに
対して、市内の地域間を連絡し、駅周辺等の拠点への道路や主要な区画道路などを、市内幹線
道路として位置づけます。これらの道路については、幹線道路間の機能の分離を図り、円滑な
市内道路交通の実現を目指します。
・市の南北を結ぶ幹線道路の確保、柏環状道路の整備、北部地域の新たな拠点づくりを支える都
市計画道路の整備を進めます。
・交通渋滞が激しく、事故が頻発する交差点については、交通需要をコントロールする施策の実
施とともに、交差点改良やバスベイの設置も積極的に行い、車両の円滑な通行を図ります。
・しいの木台地区と逆井地区をつなぐ幹線道路(構想)の整備を検討します。
■区画道路の整備
・地域の生活に密着した一般区画道路や生活道路については、道路の性格や幅員に応じて時間
帯規制、歩行者空間の確保等によって、交通安全を向上していきます。
・生活道路の中で地区の骨格となるような道路は、スムーズな車両の相互通行ができるよう、
きょうあい
狭 隘 (狭い)道路の拡幅整備を進めるとともに、歩行者等の通行に配慮した歩道整備を進め
ます。
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4章
(2)
分野別方針
道路の維持管理の充実
・道路の管理、維持(アダプト制度の推進等)に努め、安全で良好な機能維持を図ります。
・市民要望について、改善の具体的な内容や方法等の情報を提供し、共通の認識を持って効率的
に生活道路の維持管理を実施します。
・業務の効率化、高度化、整備コストの低減化を図るため、GIS※による道路管理システムの
整備(道路網図、道路台帳、道路台帳現況平面図等)を進め、道路に係る情報の提供に努める
とともに、統合型GISの構築に向けて関係部局との連携を図ります。
(3)
公共交通機関の導入・充実
① 鉄道
・本市に乗り入れている鉄道については、輸送力の増強や線路の複線化、新駅設置の可能性検討
を進めます。
・JR常磐線は、東京駅乗り入れや東海道線との相互直通運転の早期実現を目指します。また、
つくばエクスプレスの秋葉原から東京駅までの延伸、地下鉄 11 号線の南部地域への延伸など
について、近隣自治体と協調し関係機関へ働きかけていきます。
■ 柏市バス交通網整備計画の基本的考え
② バス
・バス交通の利用促進、定時性と信頼性を確保するため、
方目標
全市的な移動のしやすさ(モビリティの向上)
市街地整備との整合を図りながら路線網の見直しや運
行の充実、運行情報の提供などによる利便性の向上に
・市の役割は、多様な交通主体それぞれの機能を
活かし、連携・補完し合える体系づくり
ついて事業者と協議していきます。
・
「柏市バス交通網整備計画」に基づき、バス交通の課題
地区(重点整備地区)を抽出し、対応を図ります。
※
・ノンステップバス や低公害バスの導入促進により、人
や環境にやさしいバス交通の実現をめざします。
(コーディネート、情報提供等)
・適正な役割分担のもと、市が財政的に負担する交通に
おいても利用者や地域特性等を勘案したサービスの
提供が必要
・段階的な公共交通政策の展開が必要(優先順位)
・公共交通の利用者は、必要経費の負担が原則
(適正な受益者負担)
③ 多様な交通サービス
・バス不便地区の解消、公共公益施設への連絡機能を高め
るため、多様な交通サービス主体との連携協力を進める
とともに、コミュニティバスかしわ乗合ジャンボタクシ
ー※など新たなサービスの導入を進めていきます。
・新たな公共交通の導入の必要性やエリアの選定など、実
現可能性を検討していきます。
●柏ジャンボタクシー
④ 交通結節点
・乗り換え利便性の向上を図るため、駅前広場やバスターミナルの整備・改善を図ります。
・鉄道、バス、タクシー等の案内表示を充実し、利用しやすい交通結節点となるよう整備してい
きます。
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分野別方針
⑤ 環境負荷の低減
・幹線道路や公共交通機関および交通結節点を整備、充実して交通渋滞の軽減を図ります。
・公共交通機関の利便性を向上して、利用を促進することにより、CO2削減を図ります。
・自動車の排気ガスや騒音等の交通公害については、低公害車の普及促進をはじめ関係機関と連
携して広域的な対応を図ります。
・
「CNG車※普及促進モデル事業」におけるモデル地域に指定されており、CNG車の導入及
びCNG車導入に向けた環境整備に取り組んでいきます。
・公共交通機関利用への啓発や誘導を図り、交通量の総量削減に努めるなど、交通需要マネジメ
ント※の考えを取り入れた総合的な取組を進めていきます。
・交通量の分散方策、ノーカーデーや相乗りの奨励などによる総量規制などの検討を進めます。
(4)
駐輪場・駐車場の整備
① 駐輪場の整備
・駅周辺における駐車場の整備や駐輪場のリニューアル、民営駐輪場の誘致などの各種放置自
転車防止策による駅前放置自転車の解消対策を推進します。
・駐輪場附置義務制度をより効果的な制度となるよう見直します。
■ 放置自転車対策
対象
駐輪場の
整備等
内容
市営駐輪場のリニューアル及び高度化・複合化、民営駐輪場の誘致
上記による市営駐輪場の整理・統合による借地の縮小及び効率的な管理運営
鉄道事業者や施設設置者及び道路管理者等との適切な役割分担、民間活力等の導入
放置防止
誘導策
放置防止街頭指導員
自転車の放置防止の啓発、利用マナー・ルールの確立
放置自転車対策(撤去等)の強化
② 駐車場の整備
・コンパクトな都市づくりを進めるため、歩行者空間づくりを支援するフリンジパーキング※等
の適切な確保を進めていきます。
・中心市街地の路上駐車の解消を図るため、駐車場の確保、案内・誘導システムの構築、駐車場
の共同利用など総合的な対策を進めていきます。
・運輸事業者、商店主と協働し、共同荷捌き駐車場の確保や共同集配送の実現に努めます。
・共同住宅等の建築を目的とする開発行為においては、適正な規模の駐車場の設置を誘導しま
す。
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4章
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分野別方針
4章
分野別方針
2. 住環境整備
基本的な考え方
《低炭素型都市づくり》
・土地利用の方針に基づき、周辺環境に配慮しながら、計画的な住宅市街地の整備を進めます。
・豊四季台団地など面的整備を行うエリアにおいては、アクションエリアに指定し対策を進めま
す。
《次世代型まちづくり》
・良好な住環境の保全、育成を図るため、住民の意向や提案、合意形成を踏まえた地区計画制度
やまちづくりに関する協定などを活用します。
・開発事業等紛争の解決のあっせん及び調停など、地域における良好な近隣関係の形成に努めま
す。
・環境に配慮した行動がとれる市民や事業者の育成と支援に努めます。
まちづくりの方針
(1)
良好な居住環境整備
① 計画的な居住環境づくり
・住宅地は、良好な居住環境を維持するため、低層、低密度
な独立住宅を配置することを基本としますが、既に中高層
化が計画的に進められた豊四季台地区(現在建替え事業
中)
、松葉町地区、光ヶ丘団地地区及び大津ヶ丘団地地区
等については中高密度地区とします。
・鉄道の主要駅周辺地区及び国道 6 号、国道 16 号等の沿道
等の交通至便な地区については、
建物の中高層化を進め土
地の高度利用に努めます。
●光ケ丘団地
■ 団地再生による整備イメージ
■豊四季台団地
・豊四季台団地の再生にあたり、公共公益施設機能の拡
充、多様で良質な住宅供給、美しく快適でシンボリッ
クな街なみ景観、散歩道「四季のみち」でつながれた
空間づくり、地球環境に配慮した「低炭素まちづくり」
を目指します。そのため、地区計画、景観形成基準な
ど共有するルールづくりを行います。
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4章
分野別方針
■湖南地区
・手賀沼の南に位置する地区で、土地区画整理事業により道路、公園、下水道等の整備を進め、
地区計画により、良好な住環境の維持と緑化推進に努め、緑豊かでうるおいのある住宅市街地
を形成します。
■逆井・藤心地区
・逆井駅付近の一部地域については土地区画整理事業によって都市基盤整備が済んでいますが、
その他の地区は都市的未利用地も存在することから、地区計画などにより、良好な街なみ整備
を進めていきます。
② 住宅供給の促進
■公的住宅の機能更新、供給
・公営住宅については、既存の住宅ストックを総合利用して、住環境の向上と機能改善を進めま
す。
・今後の公的住宅の供給については、コンパクトな都市づくりを促進するために、駅周辺などの
拠点地区を中心に民間賃貸住宅の借上げ制度などの検討をします。
・新規住宅の建設を行う場合は、福祉サービスや環境への配慮など付加価値が高く、低炭素型社
会に寄与する住宅の建設を検討します。
■居住に関する支援
・高齢者や障害者の安定した居住を図るため、入居可能な民間賃貸住宅の情報提供のほか、家賃
助成などの検討を進めます。
・民間による優良な賃貸住宅の供給を促進するとともに、
(独)都市再生機構の住宅の建替等に
あたっては、環境に配慮し、ファミリー向け及び高齢者向け住宅の確保を促すこととします。
■市街地整備と連動した住宅供給
・市街地再開発事業等による都市型住宅の供給や、
土地区画整理事業での計画的な宅地供給など、
市街地整備と連動した住宅供給を促進します。
③ 住環境の向上
・良好な住環境の保全、育成を図るため、緑地協定※などによる生け垣の奨励や緑化推進を進め
ます。また、市民の意向を踏まえながら、地区計画や建築協定などの制度の活用を進めます。
・千葉大学等との連携により、シックハウス症候群※に対応した住環境の研究を進めます。
・環境や安全、安心に配慮した良好な建物の建築を促進、誘導するまちづくりガイドラインと
して、
「
(仮称)柏市建築物環境配慮評価システム(柏版CASBEE)
」を活用します。
④ 「省CO2まちづくり計画」による対策
・一定規模の地区における土地利用の再編や市街地開発事業等は、低炭素まちづくりの機会と
なります。その機会を利用して、建築物の省エネルギー化と併せて新エネルギーの活用によ
るエネルギー需要システム※の更新によるCO2削減対策を実施します。
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4章
分野別方針
■ 低炭素まちづくりのイメージ
※
出典:柏市地球温暖化対策計画
■ 低炭素まちづくりで必要な対策
対策
省エネ対策の確実な実施
未利用エネルギー・再生可能
エネルギーの有効活用
面的ネットワークの構築
方針
建築物の高断熱・高気密化
太陽熱等の自然エネルギーや排熱等未利用エネルギーの利活用
街区・地区レベルでのエネルギーの相互連携(面的利用の導入や接続融
通等)の検討
■アクションエリアの設定(P4-25 参照)
・新規市街地整備や再開発などが行われる、まちづくりの機運の高いエリアをアクションエリア
として指定し、複数の建物を一体と捉え、エリア内のCO2排出を削減する対策について、開
発事業者、地権者、自治体等の協働により実施していきます。
■環境配慮計画制度などの手法
・土地区画整理事業、市街地再開発事業、大規模な店舗等の整備に対して、自然エネルギーその
他多様なエネルギー及び資源の効率的な活用等に関する事項、省エネルギーの推進に関する事
項、廃棄物の発生抑制、再使用、再生利用等の推進に関する事項、温室効果ガスの吸収作用の
保全及び強化に関する事項を示した、環境配慮計画を義務づけます。
・土地区画整理事業における保留地などの公的な土地の処分時には、譲受人の公募時に、環境計
画書の提出を求めるなどの取り組みを進めます。
■インセンティブ※の検討
・低炭素まちづくりを確実に実行するため、計画を担保する枠組みとして、補助金等による事業
支援や減税措置等の金銭的インセンティブを検討します。
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4章
(2)
分野別方針
教育環境の整備
① 小中学校
・小中学校については、児童、生徒数の推移をみながら、学校規模と配置の適正化のため、通
学区域の再編成などを行い、過大規模校や過小規模校を解消し、将来的には学校の統廃合も
視野に入れた、学校規模の適正化を推進します。
・学校施設の耐震診断及び耐震補強工事を行って安全な学習環境の整備を図るとともに、小、
中学校の改築や老朽化した施設の改修等を進めます。
・余裕教室の活用や学校施設の開放を積極的に進め、学校と地域との連携、融合による開かれ
た学校の実現を目指した事業、活動に取り組み、地域の生涯学習の拠点施設としての役割を
見据えた再整備を行います。
② 市立柏高校
・市立柏高校については、老朽化した施設、設備を改修し、学習環境の向上を図ります。特に、
第二体育館の建設を進め、スポーツ環境の整備を推進します。
・学校施設の地域開放や、地域との連携による学習機会の提供、人材活用の推進など、開かれた
学校づくりに努めます。
③ 大学
・市内には、東京大学や千葉大学をはじめ、麗澤大学、日本橋学館大学、二松学舎大学、気象大
学校など、多様な研究領域を対象とする大学等が多く立地しています。これらの大学等と連携
して人的交流や知的財産の有効活用を推進します。
(3) 多様な生涯学習機会の提供
① 近隣センター・ふるさとセンター等
・近隣センターは、地域の情報発信基地や生涯学習の場として施設の有効利用を進めます。
・沼南地域のコミュニティエリアの設定にあわせて近隣センターを整備するとともに、支所、
出張所、近隣センターの整理統合を検討します。
・老朽化した近隣センター施設については、計画的に改修工事を行います。また、より地域に
身近な町会、自治会を単位とした、ふるさとセンター整備を支援します。
② 図書館
・情報化時代に対応し、市民の多様な学習活動を支援する機能を備えた(仮称)新中央図書館、
地域交流センターの整備、地域の身近な図書館としての分館のあり方について検討しています。
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分野別方針
③ その他の生涯学習施設
・公民館の学習活動の中核的な施設への移行を検討するとともに、老朽化した中央公民館の改修
に取り組みます。
・市民文化会館の改修を進めるとともに、音楽や演劇などの練習スタジオ、美術作品の展示、制
作スペースなど、市民の芸術文化創造のための施設整備を検討します。
(4)
豊かなスポーツ資源の活用
・既存のスポーツ施設については、老朽施設の改修について計画的に進めるとともに、予約管
理システム※の充実により施設利用の利便性を高めます。
・市民からトップアスリートまで活用できる総合スポーツ文化スタジアム※建設実現に向けて関
係機関と検討します。
(5)
高度情報化社会への対応
・情報化社会やユビキタス社会※に向けて、人口の増加、宅地の開発に対応した光ケーブル等の
整備、充実について関係機関に適正な整備を要請します。
(6)
循環型社会のまちづくり
■環境市民等の育成
・市民、事業者、市が一体となって、ごみの排出抑制と資源循環、有効利用システムの確立に努
める「循環未来都市かしわ」を目指します。
・市民、事業者等のごみ排出抑制に対する意識の普及、高揚を図るため、3R※の積極的な啓発
活動を展開します。
・大量消費型の生活様式から環境にやさしいライフスタイル(エコライフ、シンプルライフ、ス
ローライフ等)への転換を図るため、環境への負荷が少ない製品等を優先して選択するなど、
環境に配慮した消費者(グリーンコンシューマー)を育成するとともに、生活様式の見直しや
使い捨て製品の使用自粛、環境家計簿※の活用等の多様な啓蒙活動を実施します。
・環境学習研究施設※(かしわ環境ステーション)やリサイクルプラザ(リボン館)の活用を図
り、市民、大学、事業者等が主体的に参画できる協働活動を推進していきます。
・出前講座など環境学習の推進、情報提供を通して、環境に配慮した行動がとれる市民や事業者
(環境市民※)の育成と支援に努めます。
・
「柏市地球温暖化対策計画」に基づく「環境配慮行動計画によるCO2削減の対策」と「重点
プロジェクト」を進めていきます。
・温室効果ガス削減のためには、市民ひとり一人の意識改革を図り、ライフスタイルを変えるこ
とが必要です。そのために、重点的に取り組む対策と重点プロジェクトを示します。
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4章
分野別方針
■ 対策と重点プロジェクト
対策
方針
省エネルギー建築
省エネ性能や国等の補助金の情報提供による住宅や
省エネルギー設備
オフィスのリフォームや新築時の導入
省エネルギー機器
省エネ性能や環境ラベルに関する情報提供
重点プロジェクト
電球型蛍光灯の普及
販売店との連携による普及
省エネルギー行動
日常の行動がCO2を排出しているという意識の啓発 環境家計簿の普及
省エネルギー行動の継続を促進
エネルギー管理
住宅やオフィスのリフォーム及び新築時の
省エネナビ※の導入
BEMS※、HEMS※の導入促進
省エネナビの認知度の向上、家庭への普及
自家用車等低炭素化
エコドライブ※の普及
エコドライブの推進
■環境汚染物質の低減
・市内全域の環境監視体制の整備と充実を図り、環境汚染物質の監視や情報提供をします。
・環境負荷の発生源となっている事業所等の監視強化と排出抑制の指導、要請を行うとともに、
環境保全協会の拡充を図ります。
(7)
廃棄物の適正処理・処分の推進
・ごみ処理の安定、既存施設の更なる有効活用を図るため、計画的な施設整備及び、既存施設の
改修などにより処理施設の機能回復と延命化を図り、市全体の安定的かつ効率的なごみ焼却施
設の運用計画を検討します。
① 清掃工場
・清掃工場については、それぞれの工場をバランスよく稼動させ、適切な維持補修を行い、最適
な処理体制の下で安定処理の継続を図ります。
② 最終処分場
・将来の最終処分場確保については、資源化や処理コストを含め、今後の最終処分のあり方につ
いて検討します。また、最終処分場の埋立て終了に際しては、安全性、経済性、市民との協働
等を総合的に勘案して有効な跡地利用方法を検討します。
4-11
4章
分野別方針
■ ゴミ処理関連施設等
種 別
ごみ処理施設
資源再処理施設
(8)
施設名称
柏市清掃工場
(北部クリーンセンター)
柏市第二清掃工場
(南部クリーンセンター)
クリーンセンターしらさぎ
柏市最終処分場
柏市第二最終処分場
柏市リサイクルプラザ
柏プラネット
施設機能
焼却施設
粗大ごみ処理施設
開設時期等
平成 3 年 4 月
昭和 52 年 9 月
焼却施設
平成 17 年 4 月
焼却施設
埋め立て処分場
埋め立て処分場
資源品の選別・圧縮処理施設
プラスチック圧縮保管
平成 12 年 4 月
平成 4 年 4 月
平成 16 年 4 月
平成 14 年 4 月
平成 13 年 2 月
上下水道の整備充実
① 上水道の整備
■安全かつ安定的な水源の確保
・
「柏市地域水道ビジョン」に基づき、計画的な整備・更新を行います。
・水需要動向を的確に把握し、既設井戸施設の取水能力の維持、改善など必要かつ十分な水源の
確保を図ります。
・水源である河川と地下水の汚濁を防止するため、関係機関、企業、市民との連携、協力を図
るとともに、水源地の監視体制の充実を図ります。また、浄水処理方法の調査、研究を進め
ます。
・ 耐震性能が確保されていない水源地施設の改修、更新を進めます。
■ 上水関連施設等
種 別
上水道施設
施設名称
第一水源地
第三水源地
第四水源地
第五水源地
第六水源地
富勢水源地
岩井水源地
施設機能
地下水・送水
地下水・表流水受水
地下水・表流水受水
地下水・表流水受水
表流水受水・送水
地下水・送水
表流水受水
備考
表流水は北千葉広域水道企
業団から受水
② 下水道の整備
■公共下水道(汚水)の整備・更新
・公共下水道(汚水)の整備を推進し、快適な生活環境を維持するとともに河川や湖沼等の水質
改善を進めます。
・し尿、汚泥処理については、収集件数が減少しているため、状況の変化に併せて収集体制の見
直しや施設の適正な運用など効率化を図ります。
・柏駅周辺の合流式下水道区域は、分流式の管渠などの整備を行い、分流化を推進します。
・民間等により集中浄化が行われている地区については、浄化施設(コミュニティプラント)の
公共下水道化を進めます。
・公共下水道整備計画区域外については、合併処理浄化槽の設置を促進します。
4-12
4章
分野別方針
■公共下水道(雨水)の整備・更新
・河川改修計画との調整を図りながら、浸水の恐れがある地域から優先的に、公共下水道(雨水)
の整備を推進します。また、整備に際しては、周辺環境に考慮して計画を進めます。
・公共下水道整備計画区域内で整備に長期間を要する地区については、雨水調整池や雨水貯留、
浸透施設等の設置により、雨水の流出抑制を図ります。
・健全な水循環の形成や地下水源の涵養を図るため、緑の保全や市街地での雨水浸透マス※の設
置、透水性舗装の整備や指導を進めます。
■ 下水関連施設等
種 別
下水道施設
し尿処理施設
施設名称
篠籠田貯留場
山高野浄化センター
アクアセンターあじさい
4-13
施設機能
雨水貯留
し尿処理施設
し尿処理施設(鎌ヶ谷市)
4章
分野別方針
4-14
4章
分野別方針
3. 景観まちづくり
基本的な考え方
《低炭素型都市づくり》
・豊かな緑や水辺の自然と活力ある市街地とがひとつとなった、魅力ある景観まちづくりを進め
ます。
《次世代型まちづくり》
・優れた景観を未来の子どもたちへ共有の財産として引き継ぐため、個々が周辺に配慮した快適
で魅力のある景観まちづくりを進めます。
・市民、事業者と市が協働により景観まちづくりに取り組み、それらの景観活動等の情報発信を
積極的に行うとともに、景観まちづくりを先導する市民組織を育成していきます。
まちづくりの方針
・
「柏市景観計画」に基づき、快適で魅力ある景観づくりを進めます。
(1)
景観まちづくり3つの基本
① 柏らしさ・地域らしさを活かした景観作りの実現
・柏らしさ地域らしさ(自然、歴史、それ以外で市民などに親しまれている良さ)を理解し、継
承するということが景観づくりの基本に据えられるようにしていきます。
・環境負荷を低減するため、建築形態(建物の意匠、空間の量質、緑との関係など)を工夫した
景観形成を進めます。
② 柏の景観づくりマナーの確立と定着
・景観づくりに関わり、それぞれが主体となりうる市民、事業者、市が景観づくりのあり方を共
有し、マナーとして持続していきます。
③ 市民の手で進める景観づくりの活動の拡大
・市民主体の景観づくりの活動を柏の特色として大切にするとともに、新たな市民団体等にとっ
ての良きお手本となるよう、情報提供やネットワークづくりなど、取り組みの輪を拡げていき
ます。
(2)
地域特性を生かした景観づくり
① 地域ごとの景観づくり
■自然・田園系地域
・地形や自然条件により形成された空間の基本構成を大切にします。美しい集落景観を維持する
とともに歴史的資源を活かします。また、個々が周辺に調和することからも景観づくりを進め
ます。
4-15
4章
分野別方針
●茅葺き屋根の旧手賀教会
●手賀沼の朝
●大青田の森
■住宅系地域
・緑豊かな住宅地景観づくりと、地区の景観や生活環境の質を高めるまちなみをつくります。ま
た、それぞれの景観への配慮から地域に拡げていく住まいづくりを進めます。
■商業系地域
・中心市街地での柏市の顔にふさわしい商業地の景観づくりと、駅前ごとの個性に応じた魅力あ
る景観づくりを進めます。また、魅力ある店構え、店先をまちなみへと拡げて行く景観づく
りを進めます。
■沿道系地域
・周辺の住宅や緑などになじみ、通りからの見え方に配慮した沿道景観づくりを進めます。
また、デザインの工夫により質の高い沿道景観の創出を図ります。
■工業系地域
・周辺環境に配慮した、快適な工業景観づくりと、通りから見える景観にも配慮します。
親しみを持てる工場、倉庫の景観づくりを進めます。
■新市街地系地域
・周辺の自然環境や歴史文化などと調和した新たな景観づくり、周辺地域との連携に配慮したネ
ットワークづくり、地域の拠点にふさわしい駅前の景観づくりを進めます。
4-16
4章
分野別方針
② 大規模建築物等の景観誘導
・景観形成上重要な役割を果たす大規模な建築物等は、良好な景観形成をリードする魅力あるデ
ザイン、地域の景観形成にふさわしい調和したデザインとするため、事業者との協働で行うこ
とを目的に事前協議をした後、景観法に基づく届出行う仕組みと位置づけます。
③ 景観重点地区の指定
・既に景観重点地区として景観形成が進む、柏の葉キャンパス駅周辺、柏の葉一、三丁目地区
のほか、市を代表する景観的骨格や、地域を代表する景観的骨格を景観の重要な地域として、
率先して景観形成を図っていきます。
④ 屋外広告物の景観誘導
・屋外広告物は景観形成上重要な要素であると捉え、地域ごとの特性にふさわしい屋外広告物
の基準を定め、柏市屋外広告物条例の規制誘導と連携し景観形成を図ります。
⑤ 公共施設の景観配慮
・公共建築物、公園、道路、河川、橋梁などは、景観上のランドマーク(目印)として利用され
たり、施設の性格上市民の利用機会も多いことから、景観形成において先導的な役割を果たす
必要があります。よって地域の景観形成にふさわしいデザインとなるよう配慮します。
4-17
4章
分野別方針
4-18
4章
分野別方針
4. 水と緑
基本的な考え方
《低炭素型都市づくり》
・拠点や骨格となる緑を位置づけ、保全に努めるとともに、カーボン・オフセット※などさまざ
まな手法を用いた、樹林地の保全を検討します。
・都市づくりの進展に合わせた緑地の確保や、面的な緑のネットワークの形成など、身近な緑を
増やすことにより、ヒートアイランド現象※の緩和等によるエネルギーの削減を図ります。
《次世代型まちづくり》
・協定制度などを活用し、多様な主体の協働により緑地の保全と創出に取り組みます。
まちづくりの方針
・
「柏市緑の基本計画」に基づき、地域の特徴や個性を活かした多様な水辺と緑を守り、つく
り、育てていきます。
・
「柏市環境基本計画」に基づき、協働して環境を守り、安全な環境の中で自然と共に暮らせ
るまちを育み、伝えていくことを目指します。
(1)
受け継がれてきた緑の保全
① 拠点や骨格となる緑の保全
■拠点や骨格の緑の保全
・
「骨格の緑」や「拠点の緑」
(P3-5 参照)に位置づけられた緑を保全していくために、状況や
時期に応じて公有地化を進めたり、様々な法制度の活用による担保性の向上に取り組み、協働
により樹林地の再生を図ります。
・手賀沼や河川沿いなどの斜面林を保全します。
・重要な緑地減少に対する対策ガイドライン(仮称)の作成を検討します。
・重要性の高い緑地を保全するために、客観的指標に基づく優先度評価を実施します。
・保全配慮地区※を設定し、保全施策を展開していきます。
・民間事業者の参加による里山等の保全を検討します。
・企業や個人等が排出する二酸化炭素を樹林整備などに資金を提供すること等より埋め合わせを
するカーボン・オフセット制度の創設を検討します。
・緑の保全のための新たな財源の確保を検討します。
■骨格の緑づくりのイメージ
出典:柏市緑の基本計画
4-19
4章
分野別方針
② 暮らしの中の身近な緑の保全
■身近な樹林地、湧水の保全
・住まいの近くでうるおいと安らぎの感じられる空間を確保し、動植物の生息環境を守ってい
くために、状況や時期に応じた公有地化や法制度の活用による担保性の向上に努めます。
・雨水浸透の促進などにより、樹林地や湧水の保全に取
り組みます。
・土地所有者と市民団体を結ぶ仕組みである里山活動協
定の運用を進めます。
・重要性の高い緑地を保全するために、客観的指標に基
づく優先度評価を実施します。
・保全配慮地区を設定し、保全施策を展開していきます。
●利根運河
■身近な農地の保全
・農地の減少を抑制していくために、農地の担保性の向上に努めます。
・休耕地の増加を防ぐために休耕地の活用方策について検討を行います。
・ 地域の新鮮な農産物を身近な場所で手に入れたり、野菜づくりなどを通して生産者との交流
ができるよう、農とふれあう機会の創出などに努めます。
(2)
快適に暮らせる緑の整備
① 拠点の緑の整備や緑豊かな都市拠点づくり
■特徴ある拠点の緑の整備
・ 拠点や骨格の緑について、地域の自然や歴史・文化な
どの特性を活かし、テーマ性のある整備・活用を進めま
す。
・拠点の緑を中心としながら周辺の緑との連続性を確保
し、骨格の緑や街路樹、自転車ルート等で結ぶ水と緑
の回廊づくりに努めます。
●大青田の森
■緑豊かな都市拠点づくり
・ 柏駅周辺地区では、屋上緑化や壁面緑化、人工地盤緑化など多様な緑化手法の活用による緑
の創出や、市民との協働による緑化策の実施、市街地再開発事業と連携した緑の空間確保等に
努めます。
・ 柏の葉キャンパス駅周辺地区では、国際キャンパスタウン構想に基づく計画的な緑空間の創
出や、既存の緑地を骨格の緑や道等でつなぐ緑地ネットワークの保全と強化、現況の緑被率
を極力維持していく誘導策・支援策づくりに努め、協働による緑の創出を推進します。
4-20
4章
分野別方針
② 愛着の持てる身近な緑のまちづくりの推進
■質の高い緑の空間づくりの推進
・日常的に利用できる身近な公園やコミュニティガーデン等の緑のオープンスペースを、歩い
て行ける範囲内に確保していくことに努めます。
・ 緑のオープンスペースづくりを通じて地域コミュニティの再生、活性化が図れるよう、市民
参加による特徴ある公園づくりやコミュニティガーデンに対する支援体制の構築を検討しま
す。
・道路や河川、学校等が質の高い緑の空間となるような取り組みや、農地を利用した緑の空間、
交流の場の確保を推進し、これらの水と緑を歩道や散策路、自転車ネットワーク等によりつな
ぐ身近な場所の水と緑の回廊づくりを進めます。
■街なみを彩る多様な緑づくりの誘導・支援
・ 多様な緑に彩られた街なみを形成するため、法制度や認証制度などを活用して質の高い民有
地の緑化を誘導するとともに、緑づくりに対する助成制度の充実に努めます。
・ オープンガーデンやコミュニティガーデンを支援する仕組みを検討します。
・ 緑化推進重点地区を設定し、緑化施策を展開していきます。
・ 地域の特性に合わせた質の高い緑づくりや、効果的な緑の量の創出を図るため、開発などに
伴う緑化基準の見直しを行います。
(3)
未来に伝える緑の育成
① 民産学公の協働による緑の育成
■良好な緑を持続していくための仕組みづくりの推進
・ 間伐材、剪定枝等を資源として活用できるような緑の
資源循環の仕組みづくりに取り組むとともに、
協働によ
る里山保全活動等の仕組みづくりを進めます。
■緑を育成する取り組みの支援
・ 緑地の保全、創出策に取り組んでいる活動などを活性
化していくために、優れた緑化事例や緑への取り組み
●緑のボランティアによる清掃、除草活動
を表彰する制度の創設に努めます。
・市民やボランティア団体への支援の充実、
(財)柏市みどりの基金をはじめとする他組織との
連携の強化等に努めます。
② 緑に関する知識の啓発、緑への思いやりの育成
■緑を知り、理解する機会の充実
・生涯学習の一環として、里山ボランティア入門講座や各種講習会などを実施し、緑に関する
理解を深め、その成果を地域社会に貢献できるような仕組みの充実を目指します。
・将来の緑づくりを担う子どもたちが、様々な場で緑に親しみ大切さを感じることができるよ
4-21
4章
分野別方針
う、学校における環境教育と連携して、緑にふれ、関心を持つことができる機会の拡充に努
めます。
■緑に関する調査研究と情報の提供の促進
・市民や大学などとの連携・協働により、緑に関する研究や調査を継続的に行い、新たな施策に
活かせるよう情報の蓄積を進めます。得られた調査結果は、行政で行う調査を補完する貴重な
資源として活用し、自然環境や緑の資源の保全に役立てていきます。
・緑とふれあう機会の増進や緑に関わる活動への参加のきっかけとなるよう、わかりやすい形で
情報を提供することに努めます。
(4)
きれいな水環境の再生と保全
① 手賀沼・河川の浄化
・県や流域の関係市と連携して浄化対策を進め、多様な生
物の生息空間ときれいな水をめざして手賀沼を再生し
ていきます。
・水質汚濁の防止のため、様々な法制度などによる規制、
指導を進めるとともに、生活廃水対策を進め、大堀川、
大津川など河川の水質を浄化し、保全します。
② 親しめる河川・水辺環境の整備
●手賀沼と斜面林
・河川や水路及び雨水調整池については、市民が身近に水
とふれあうことができ、生物の生息環境に配慮した多自然型の護岸づくりを進めます。
・手賀沼については、周辺の生物生息空間の保全と環境資源の有効活用を推進するために、手賀
沼環境基金の創設を検討し、手賀沼を中心とした総合的な環境整備を進めます。
・手賀沼に関わる自治体のネットワーク、市民団体のネットワーク、自治体と大学とのネットワ
ークを連携し、手賀沼を中心とした水辺環境保全の取り組みを協働して進めます。
4-22
4章
4-23
分野別方針
4章
分野別方針
5. 拠点整備
基本的な考え方
《低炭素型都市づくり》
・拠点周辺の都市基盤整備を進め、都市機能の集中化を図ります。
・面的に低炭素化を図る地区を、アクションエリアに指定し対策を進めます。
《次世代型まちづくり》
・地区の特性を活かした環境を維持するため、エリアマネジメントを推進します。
まちづくりの方針
(1)
計画的な拠点整備
・新しい住宅地や商業拠点などの形成、または防災機能の強化などの既存市街地の機能更新が必
要な地区においては、土地区画整理事業や市街地再開発事業などの面整備を推進します。
■柏駅周辺地区
・本市の中心市街地であり、引き続き広域商業拠点としての役割
を強化するため、商業・業務機能の集積を進めます。また、魅
力的な都市空間の形成を図るため、文化・情報発信機能の充実
を図り、市街地再開発事業を推進します。
・市民や事業者と連携し、地域資源を活かしながら、経済の活性
化のための事業を推進し、
個性と特色のある広域商業拠点を目
指します。
●柏駅前ダブルデッキ
・柏駅東口D街区第一地区には、市民の生涯学習活動を支援する情報拠点として、
(仮称)新中
央図書館・地域交流センターの整備を進めます。この施設は、複合的な施設とし、あらゆる人
たちが訪れ活動することができる文化活動・地域交流の拠点となるよう整備します。
・市街地再開発事業では、良好な都市環境の形成、ヒートアイランド現象の抑制に向け、敷地内
の積極的な緑化に努めます。また、地球温暖化対策として、建
築物の省エネルギー性能の向上などについても配慮します。
■柏の葉キャンパス駅周辺地区
・柏の葉キャンパス駅を中心とした柏北部中央地区土地区画整理
事業により、道路、公園、下水道等の整備を進め、良好な市街
地整備を図ります。
・まちづくりに際しては、先端産業の集積を促進し、学術研究機
●柏の葉キャンパス駅前
関や産業支援機関などと連携した公民学連携による新しい産業の創出や、環境に配慮し、ユニ
バーサルデザインを積極的に取り入れた、環境、健康、創造、交流のまちづくりを推進すると
ともに、
柏駅周辺地区と相互に連携することで相乗効果により、
柏市全体の発展を目指します。
・省エネルギー設備や新エネルギー等、環境技術の複合利用の効果的な導入により、地球温暖化
対策の取り組みを行います。
4-24
4章
分野別方針
■ 柏の葉キャンパス駅周辺アクションエリア候補地
参照:柏市地球温暖化対策計画
■柏たなか駅周辺
・柏たなか駅を中心とした地区であり、良好な市街地の形成の
ため柏北部東地区土地区画整理事業により、道路、公園、下
水道等の整備を図り、
地区の特徴を活かしたまちづくりを進
めます。
■北柏駅周辺地区
・北柏駅北口地区土地区画整理事業等により、駅前広場や道路
等、都市基盤施設の整備を行うことにより、交通ターミナル
機能の充実と高い利便性を有するまちづくりを目指します。
・地域の拠点としての機能や地域住民の生活利便性に配慮した
商業、
業務系の土地利用と緑豊かな優れた住環境の住宅系の
土地利用を計画しています。
●柏北部中央地区、柏北部東地区土地区画整理事業
■高柳駅周辺地区
・高柳駅西側地区土地区画整理事業により駅前広場や道路等の都市基盤施設の整備を行い、商業
及び住環境を整え、商業地や住宅地としての合理的な土地利用を実現します。
4-25
4章
分野別方針
■柏インター第一地区・柏インター第二地区
・常磐自動車道の柏インターチェンジと国道 16 号に隣接する地区で、柏市が進める新しいモノ
づくり拠点整備計画の具体的展開の受け皿づくりを推進するため、
土地区画整理事業による都
市基盤整備を進めます。
■(仮称)柏インター第三地区(地域振興拠点)
・常磐自動車道の柏インターチェンジに隣接する地区で、公設地方卸売市場を移転再整備すると
ともに、周辺に立地する高次研究機能施設を活かした新産業や物流拠点となるよう、土地区画
整理事業による都市基盤整備を図ります。
・公設地方卸売市場の移転再整備においては民間の活力の導入を検討しながら、生産者や小売
業・消費者の多様な需要に応えることのできる、魅力ある市場を形成します。
・新市場周辺地域は関連産業との連携と集積を図り、市場を核とした物流・新産業の拠点として
育成整備を図ります。
■(仮称)沼南中央地区(地域振興拠点)
・旧沼南町の地域では、日常生活支援のための生活拠点づくりを求められています。
・沼南工業団地及び風早工業団地では企業立地が進んでいることから、隣接した大島田、若白毛
地区周辺では、新たな物流、商業等の機能を備える地域振興の拠点として、土地区画整理事業
による都市基盤整備を図ります。
(2)
拠点におけるCO2削減
■アクションエリア指定による推進
・新規市街地整備や再開発などが行われる、まちづくりの機運の高いエリアをアクションエリア
として指定し、複数の建物を一体と捉え、エリア内のCO2排出を削減する対策について、開
発事業者、地権者、自治体等の協働により実施していきます。
・アクションエリアでは、地区計画等の都市計画の制度(地区計画など)や総合設計制度※等の
建築制度などを活用し、規制、誘導を行っていきます。
・意識啓発や事業推進のため、補助金や支援策などのインセンティブの検討を行います。
<アクションエリアの候補>
新規の整備が今後続くエリア:柏の葉キャンパス駅周辺、柏たなか駅周辺
(仮称)柏インター第三地区、
(仮称)沼南中央地区
既成市街地:柏駅周辺、団地再生地(豊四季台団地、大津ヶ丘団地等)
4-26
4章
4-27
分野別方針
4章
分野別方針
6. 安全・安心なまちづくり
基本的な考え方
《低炭素型都市づくり》
・住みよいまち、永住したいまちを目指し、来街者も含め全ての人にとって安心、快適な都市環
境づくりを推進します。
・施設整備においては、低炭素型建築や耐久性の向上による長寿命化を図ります。
《次世代型まちづくり》
・環境や福祉、防犯防災などにおいて、地域コミュニティと連携した活動を展開します。
まちづくりの方針
(1)
都市の安全性の向上
① 防災都市の確立
■災害に強い市街地整備
・災害時に火災の延焼防止や避難路、避難地になる都市計画道路や公園の整備を推進します。
・
「柏市地域防災計画」に基づき、市街地再開発事業や交通環境の改善などにより、災害に強い
都市づくりを進めます。
・集中豪雨等による浸水の恐れがある地域では、公共下水道(雨水)の整備等を推進します。
■建築物の耐震
・公共施設の耐震診断、補強を進め、地震に強い施設の整備に努めます。また、民間施設につい
ても、地震対策の啓発、促進に努めます。
・住宅の耐震性の向上を図るため、耐震診断への助成を進めます。補強についても耐震改修への
助成を進めます。
■身近な防災まちづくり
・通学路の安全確認や、ブロック塀の耐震性の調査など、子どもや高齢者、障害者等にも安全な
生活環境の確保に努めます。
・災害時の避難場所として、市街地内の農地を活用できる防災協力農地※登録の推進を図ります。
② 地域防災の充実
・地域の防災拠点として、近隣センターの設備・機能を充実します。
・ 避難した人々に混乱が生じないよう、避難所の食糧・飲料水・生活用水などの確保に努めま
す。
・災害時要援護者の把握(
「柏市防災福祉K-net」など)や支援など、各地域において、迅
速できめ細かな対応ができるよう、自主防災組織の育成を図ります。
4-28
4章
(2)
分野別方針
交通安全・防犯機能の向上
① 交通事故の防止
・ カーブミラーなどの交通安全施設や道路照明等の整備や適切な管理を行います。また、道路
改良、信号機及び横断歩道の設置、速度制限等の交通規制について、関係機関との協議を進
めます。
・ 交通安全対策の観点から、区画線等の道路標示を優先的に行います。
・ 防犯灯については、町会等の申請に基づき補助金を交付していますが、今後も補助金の充実
を図ります。
② 犯罪の防止
・犯罪防止のため、警察署の分署化による警察署の新設及び交番の増設を図り警察力の強化を要
請します。
・家庭、学校、地域、関係機関の連携を強め、子どもの安全対策や青少年の非行防止対策に努め
ます。
・公共空間における犯罪の防止に配慮した構造、設備及び管理についての基準を策定し、段階的
に施設への取り入れを要請します。
(3)
バリアフリー環境の整備
① 公共空間のバリアフリー化の推進
・柏市交通バリアフリー基本構想を改訂し、各特定事業計画の着実な推進に努め、駅やその周辺
にエレベーターやエスカレーターなどの設置を進めます。
・既設歩道の段差、傾斜、勾配などの改善、幅広歩道(2m)の整備、視覚障害者用誘導表示の
設置などの整備を図ります。
② 建築物等のユニバーサルデザイン
・公共施設の改築、新設にあたっては、ユニバーサルデザインを取り入れた整備を進めます。ま
た、施設整備にあたっては、利用者の意見を取り入れていくとともに、周辺の道路や施設との
通行に段差が生じないよう配慮します。
・柏市福祉のまちづくりのための施設整備要綱等により、事業者への協力要請や建築物等の整備
を図ります。
③ 交通機関のバリアフリー化
・ノンステップバスの導入を促進するとともに、運行情報の提供などにより利便性の向上を図り
ます。
・車椅子対応のタクシーや鉄道車両といった交通車両のバリアフリー※化を進めていきます。
4-29
4章
分野別方針
④ 支え合い意識の醸成
・町会、自治会、商店街、市民団体、企業団体など、様々な場において、助け合い、支え合う意
識を育み、心のバリアフリーを促進します。
・福祉活動への理解と参加を促進し、さらにはバリアフリーを進める市民活動へと高めていくた
め、積極的に情報提供や啓発活動を行います。
(4)
健康福祉・医療施設の整備
① 高齢者福祉施設・障害者福祉施設
■高齢者福祉施設
・介護予防の観点から地域包括支援センター※の整備を図ります。また、住宅介護の困難な場合
においても、住み慣れた地域で生活継続が可能なように、小規模多機能型居宅介護事業所※や
小規模特別養護老人ホーム※などのきめ細かなサービス基盤整備を図ります。
■障害者福祉施設
・グループホーム※など生活の場の整備に努めるとともに、在宅介護が困難な場合の施設を、民
間との協力により計画的に整備します。
・障害者の「完全参加と平等」の実現を目指し、障害者が活躍する場として、障害者支援施設、
地域活動支援センターや作業所の開設を支援します。
② 子育て支援施設
■保育施設の整備
・待機児童の解消を図るため、私立保育園の活用と連携を進めます。また、民間活力を支援し、
駅前保育園、駅前認証保育施設を開設します。
■拠点型児童センターの整備
・中央地域のしこだ児童センターのほか、南部、北部地域にも中心的役割を担う拠点型児童セン
ターの整備を進めます。それらの相互連携を図りながら、各地域の小規模児童センターや遊戯
室と一体的に、地域に密着した児童館事業の展開を検討します。
・こどもルーム※を市内小学校区に計画的に整備し、放課後児童の健全育成と保護者への支援を
図ります。
③ 健康・医療施設
■総合的な保健医療施設等の整備
・全ての市民が、健やかで安心、快適な生活を維持し、生涯を通じて、生活の質の向上が実現で
きるように、保健、医療、福祉の総合的施策を実施する地域の拠点を整備します。
・北部地域、中央地域、南部地域のうち、未整備である北部地域の保健センターの整備について
は、北部地区整備の進ちょくに合わせて行います。
4-30
4章
分野別方針
■身近な健康づくり施設の整備
・大学との連携による健康づくり事業で、認知動作型トレーニング※を行えるマシンを使って、
とつぼ
運動できるよう「十坪ジム※」を市内各所に整備し、低体力者でも運動ができる資源づくりを目
指します。
■医療体制の充実
・市立病院に、少子高齢化に対応する診療科目の増設と施設の整備を図るとともに、駅前小児診
療所の開設を図ります。
4-31
4章
分野別方針
4-32
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