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妊娠・出産には適した年齢があります
第 1 章:妊娠から出産まで 妊娠・出産には適した年齢があります 妊娠・出産には適した年齢があります。女性の卵子は加齢とともに質・量共 に低下する(表 1)ため、自然に妊娠する力は 30 歳代から下がり始めます。 また、年齢があがると流産や死産のほか、妊娠に伴うさまざまな合併症にな る可能性が高くなることが知られています。 (表 1)女性の各年齢における卵子の数の変化 700 胎生期 思春期 性成熟期 更年期 閉経 卵子の数︵万︶ 卵の数は胎生 20 週まで急増 約 700 万個 思春期には 20 ∼ 30 万個まで減少 60 30 3 6 9 胎児(カ月) 出生 0 出生時には 約 200 万個まで減少 閉経時には 数はゼロに近づく 5 10 20 30 年齢(歳) 40 50 出典:Baker TG(1972)Gametogenesis,Acta Endocrinol Sullpl 166;18-42 を基に厚労省で一部改変 卵子は出生後は新たに作られることがなく、質・量ともに減少し続けます。 そのため、年齢とともに妊娠しにくくなったり、妊娠の異常が起きやすくなり ます。 最近は晩婚化等の影響から、初産年齢が高くなっています。「いつでも、子 どもは持てる」と思いがちですが、女性の年齢が上がると、不妊治療を受けて も妊娠しにくくなることがわかっています。 1 回の体外受精で妊娠出産できる確率は、32 歳まで 5 回に 1 回、39 歳まで 10 回に 1 回、43 歳で 50 回に 1 回と報告されています。 20 ∼ 30 代は仕事を始めたり、家庭を持ったり、社会の中で自分の役割が充 実する重要な時期です。ライフプランを考えるなかで、子どもを持つ時期につ いても、早くからよく考えておくことが大切です。 不妊治療費助成について 広島県では不妊に悩む方の経済的負担を軽減するため、特定不妊治療(体外 受精・顕微授精)を行った方の治療費の一部を助成しています。詳しくは、お 住まいの地域の保健所(支所)にご相談ください。広島市・福山市にお住まい の方は、各市にお問い合わせください。 14