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付録A 気道で用いられる半侵襲的物品*の例 麻酔機器・器具 フェイスマスク

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付録A 気道で用いられる半侵襲的物品*の例 麻酔機器・器具 フェイスマスク
付録A
気道で用いられる半侵襲的物品*の例
麻酔機器・器具
フェイスマスク、気管支チューブ
吸気・呼気チューブ
Yピース
リザーバーバッグ
加湿器
人工呼吸器の呼吸回路
気管支鏡とその付属機器:生検坩子、検体ブラシは除く。これらは侵襲的物品と考え
られ、再使用前に滅菌される。
気管内・気管支内チューブ
喉頭鏡ブレイド
肺機能検査のマウスピース
ネブライザーとそのリザーバー
口・鼻エアウェイ
CO2分析器、空気圧モニターのプローブ
蘇生バッグ
スタイレット
サクションカテーテル
温度センサー
*直接・間接に気道粘膜に触れる物品:これらは再使用前に滅菌されるか、高レベル消毒さ
れるべきである。
付録B
飲用水給水システムにおけるレジオネラの生存増殖を減らすために使用されるメンテナン
ス方法
1.
給湯システムのすべての箇所(蛇口を含む)で 50℃以上の水を提供する
これは、calorofier(水加熱器)を 60℃以上に維持することを必要とする。英国では、病院
の水は 50℃以上に維持されることが義務付けられているが、患者、面会者、医療者の熱傷
リスクを減らすために、蛇口(またはその付近)に水温を 43℃以下にするための混合バル
ブを設置することが、特定の臨床現場では推奨されている。しかしながら、レジオネラは
この温度の水を含む水道管の短い部分でも増殖できる。給湯システムからの流量を増加さ
せることが水の停滞と冷却の可能性を減らすかもしれない。冷水(20℃以下)を水加熱器
(および冷水蛇口)への供給を保証する水道管を分離配管することは、細菌増殖の機会を
減らすかもしれない。配管システム内の“dead leg”と“capped spur”はどちらも給水温
度にかかわらず、停滞領域と 50℃以下への冷却をもたらす。配管システム内のゴム部品は
菌の定着に関連しており、レジオネラの除菌にはこれらの部品の交換をおそらく必要とす
る。
2.
遊離塩素濃度 1∼2mg/L に維持するための持続的塩素化
これは、給水システム全体を通して流量に合った持続的塩素注入器の設置を必要とする。
持続的塩素化の副作用には、水道管腐食の促進があるが、これは結果として水漏れや発癌
性トリハロメタン産生を引き起こす。しかしながら、遊離残存塩素濃度が 3mg/L 以下なら
ば、トリハロメタンはEPA(環境防護庁)が推奨する最大安全レベル以下に保持できる。
* “dead leg”とは、水再循環システムから、頻繁には使用されない放水口(outlet)
へ導くパイプあるいは突出部(spur)である(すなわち、再循環システムの熱や塩
素は適切に排水口へ流れることができない)
。
* “capped spur”とは、再循環システムから、閉じられた放水口へ導くパイプであ
る(すなわち、突出部は cap されている)。
“capped spur”はフラッシュすること
ができないし、周囲の壁が除去されない限り気づかれないかもしれない。
付録C
レジオネラの環境検体の培養
1.レジオネラの環境検体の収集と処理に関する推奨される方法
1.
滅菌済の栓付ボトル(できればチオ硫酸ナトリウム 0.5ml of 0.1N を含む)に、水
(できれば1L)集める。(チオ硫酸ナトリウムはすべてのハロゲン生物毒を不活
化する)
2.
蛇口、通気口、シャワー口の内面を培養スワブでサンプリングする。50cc プラス
チック遠心チューブのような滅菌済の栓付容器に、検体が採取された同じ器具から
採取された水 5~10ml を入れ、各スワブをその中に漬け込む。
3.
収集されたらすぐに、水検体とスワブは水検体のレジオネラ培養に熟練した検査部
に移送・処理されるべきである。検体は室温で移送されて良いが、極端な気温変化
は避けねばならない。
4.
半選択培地によってレジオネラの有無を検査する。スタンダードな検査法を用いる。
(直接蛍光抗体法によるレジオネラの検出は、環境検体には適していない。さらに、
レジオネラ検出のための PCR 使用は、感度・特異度のより多くのデータが集まる
までは推奨されない)
1. 病院のレジオネラのために可能な検体と検体採取場所
水検体
飲用水システム
入ってくる水の本管
水軟化剤
貯水タンク/水槽
水加熱器タンク(取水・放水口)
飲用水放水口(例えば、水道蛇口、シャワー)、特に症例患者の(あるいは付近の)
放水口
冷却塔 cooling tower/蒸発凝結器 evaporative condenser(CT/EC)
Make-up water(すなわち、蒸発、ドリフト、漏れによって失われた水を補
充するために加えられる水)
ため池 basin(すなわち、冷却した水を集めるための塔の下の区域)
汚水だめ sump(冷却した水が熱源に帰る basin の区画)
熱源(例えば、冷却装置)
その他の水源
加湿器(すなわち、ネブライザー)
酸素噴水器
呼吸療法器具に用いられる水
装飾的噴水塔
洗浄器具
防火散水装置 sprinkler(最近使用されたなら)
Whirlpool/Spas(渦巻/温泉?)
スワブ
飲用水システム
蛇口 faucet(通気口 aerator に近い)
Faucet aerator
シャワー口
冷却塔
内部部品(例えば、どろよけ棒や他の容器表面)
バイオフィルムが堆積しているのが見える箇所
付録D
冷却塔とその関連装置を清浄化する方法
1. 薬液消毒と機械的清掃の前
1. 消毒を行う作業者に、a) 消毒に用いられる薬液、および b) レジオネラを含むエア
ロゾル化した水の暴露防止のために防御器具を与える。防御器具には、全身の防護
衣、長靴、手袋、ゴーグル、HEPA フィルターと 10mg/L の空中塩素を防ぐ薬品カ
ートリッジを接続した全(あるいは半)面フェイスマスクがある。
2. 冷却塔を止める。
1. できれば、熱源を止める。
2. 冷却塔/蒸発凝結器(CT/EC)のファンがあるなら、それを止める。
3. システム排出 blowdown(すなわち、清浄)バルブを止める。自動排出制御器
があるなら、それを止め、システム制御を手動に変える。
4. make-up water バルブを開いたままにする。
5. 清掃作業が終了するまで、CT/EC から少なくとも 30m以内にあるビルの空気
取り込み口は閉める。
6. CT/EC の水循環の作業ポンプは持続させる。
2. 薬液消毒
1. 小球、顆粒、あるいは液状型の急速放出・塩素含有消毒薬を添加し、製品ラベル上
の安全指針に従う。消毒薬の例として、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシ
ウムがある。これらは 50mg/L の初期の遊離残留塩素(FRC)濃度を達成できると算
定される。すなわち、CT/EC の水 1000 ガロン当たり工業用次亜塩素酸ナトリウム
(利用可能塩素 12%-15%)3.0 ポンド(1.4kg)
、あるいは、CT/EC の水 1000 ガロ
ン当たり家庭用次亜塩素酸ナトリウム(利用可能塩素 3%-5%)10.5 ポンド(4.8kg)
、
あるいは、CT/EC の水 1000 ガロン当たり次亜塩素酸カルシウム(利用可能塩素
12%-15%)0.6 ポンド(0.3kg)
。 著明な生物堆積物 biodeposit があれば、追加塩
素が必要となるだろう。CT/EC の水量がわからないならば、一分当たり循環量(ガ
ロン)×10、あるいは、冷蔵能力(トン)×30 で見積もることができる。その他
の適切な化合物については、水処理専門家が指示してくれるだろう。
2. 消毒に用いた全ての薬品の型と品質、システムに薬品が添加された正確な時間、遊
離残存塩素(FRC)とpH を測定した時刻と値を記録する。
3. 消毒剤を加えると同時に、あるいは、15 分以内に、分散剤 dispersant を添加する。
分散剤はまず水で溶解し、水システムの乱流ゾーンに添加することによって、最も
良く添加される。自動皿洗い機の化合物は、泡の立たない(立ちにくい)珪酸塩を
ベースにした分散剤の実例である。CT/EC の水 1000 ガロン当たり 10-25 ポンド
(4.5-11.25kg)添加される。
訳注
分散剤 dispersant 固体の分散を助ける作用のある薬剤。 媒体中に分散した固体微粒
子同士の凝集を防ぎ,分散を安定化させる化合物。 粒子の凝集を防ぐ添加剤。あるいはこぼ
れた油のような有機物の濃縮を壊すのに使われる化学助剤。
4. 消毒剤と分散剤を加えたあと、システム全体の水循環を継続させる。FRC 測定機
器(例えば、水泳プール検査キット)を使って、FRC を監視する。そして、2時
間の間 15 分毎に pH メーターを使って pH を測定する。10mg/L 以上の FRC を維
持するのに必要ならば塩素を添加する。pH が高いと塩素の殺菌効果が減弱するの
で、pH を 7.5~8.0 に調整する。処理薬剤と代替可能な酸(例えば、水泳プールの
維持に使用される塩酸 muriatic acid、硫酸 sulfuric acid)を使うと、pH は低下す
る。
5. 消毒剤と分散剤を加えて2時間後、あるいは FRC レベルが 10mg/L 以上で安定と
なって2時間後に、24 時間の間 2 時間毎に FRC レベルが 10mg/L 以上であること
を監視・維持する。
6. 24 時間の間 FRC レベルを 10mg/L 以上に維持した後、システムから排水する。
CT/EC の水は安全に下水に流す。市の水道局に地域の条例について問い合わせる
べきである。下水がないときは、地域か州の当局(例えば、天然資源局)に水の廃
棄について相談する。必要ならば、二硫酸ナトリウムによる放散あるいは中和によ
って排水は脱塩素される。
7. 再びシステムを水で満たし、上記の方法を繰り返す。
3. 機械的清掃
1. 2 回目の薬液消毒の水を排出させた後、CT/ET を閉じる。
2. 水に触れる全ての区域を、沈殿物、泥、湯垢について調査する。ブラシおよび(あ
るいは)低圧水ホースで CT/ET の全ての水接触区域(ため池、汚水溜め、水槽、
スプレーノズル、備品など)を徹底的に掃除する。必要ならば部品を取り替える。
3. 必要なら、冷却装置内の CT/ET の水接触区域を掃除する。
4. 機械的清掃の後
1. システムを水で再び満たし、FRC レベルが 10mg/L 以上になるように塩素を加え
る。
2. 1 時間水を循環させ、排出バルブを開き、水の濁りがなくなるまで全システムをフ
ラッシュする。
3. システムから排水する。
4. 清掃前に閉めていた空気取り込み口を開く。
5. システムを水で満たす。CT/ET は有効な水処理プログラムによって元の機能に戻
る。
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