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No.29 2005年8月8日 迷惑メール撲滅に向けた取り組みと

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No.29 2005年8月8日 迷惑メール撲滅に向けた取り組みと
NTTドコモレポート No.29
2005.8.8
迷惑メール撲滅に向けた取り組みと現状について
~迷惑メールに関するお問い合わせ件数は2001年6月に比べて約92%減少~
携帯電話における迷惑メールの歴史は、1999年iモード®サービス開始以降、iモードの普及
と共に広がっていきました。そして、iモードご契約者が約2,000万人に達した2001年初頭
から問題は深刻さを増し、大きな社会問題として認知されるようになりました。
NTTドコモでは携帯電話をお持ちのすべてのお客様に安心してご利用頂くため、
①迷惑メールを送信させない
②宛先不明メールをドコモでブロックする(受信させない)
③迷惑メールを受け取らない機能を提供する
という3つの基本方針に基づき、これまで様々な対策を行なってきました。最近では8月1日
にSMSの送信通数制限も開始しております。
今回は、ドコモの迷惑メールに対する取り組みと現状についてレポートいたします。
2001年中頃、受信拒否機能の設定方法などを含む迷惑メール全般に関するお客様からの
お問い合わせ件数は、1ヶ月あたり14万件を超えていました。
当初の迷惑メールの送信手口は、パソコン等からインターネット経由でランダムに送られる
大量の宛先不明メールでした。iモードサーバでそれらを受信ブロックできるようになると、今度
は携帯電話から直接迷惑メールを送信するなど、多様な手口で迷惑メールが送信されるよう
になりました。
ドコモではこのような迷惑メール業者との攻防を繰り返しつつ、継続して様々な対策を
行なってきた結果、迷惑メールに関するお客様からのお問い合わせ件数は2005年6月で
約11,900件となりました。これは過去最も多かった2001年6月の約144,800件と比較
すると、約92%も減少しております。
1.アドレス開拓に利用される迷惑メールの削減 8億通/日→0.07億通/日
iモードサーバにおける迷惑メール送信業者からアドレス開拓に利用されたと思われるメール
数は、2001年9月時点で1日平均約8億通であったものが、2005年6月時点では1日
平均約0.07億通(700万通)にまで減少しております。
これは主にアドレス開拓に利用される大量の宛先不明メールに対するサーバでの受信
ブロックと送信差し止め仮処分などの迷惑メール業者に対する法的措置などによる効果が
大きいと思われます。
2.ドコモの携帯電話発迷惑メールの削減 1.8通/日→0.02通/日
iモードサーバでの受信ブロックによりパソコンからの送信に大幅な制限がかけられるように
なると、迷惑メールの送信の手口は、携帯電話からの送信に移行しました。2003年7月
当時、ドコモの携帯電話から発信される迷惑メールの送達件数は、1日あたり1.8通でした
が、2005年6月には、1日あたり0.02通とほぼ0に近い数字となっています。
これは主に、契約約款に基づく利用停止措置の徹底やiモードメールの送信通数制限などの
効果が大きいと思われます。
3.これまでの利用停止等の措置件数 累計6,674回線
2003年より行っている契約約款に基づく利用停止などの措置は2005年6月末現在で
累計6,674回線になります。ドコモではこれからも携帯電話を利用して迷惑メールを送信
する業者に対して、断固たる態度で利用停止を行って参ります。
【参考】メールサービス別利用停止等の措置件数(2005年6月23日現在)
●iモードメール=利用停止件数:3,704回線、契約解除件数:388回線
●ショートメール=対処件数:474回線
●SMS=対処件数:2,108回線
4.お客様アンケート 「過去3ヵ月全く届いていない」 約70%
利用キャリア毎に行なった実態調査アンケート結果では、ドコモをご利用のお客様は「過去
3ヵ月全く届いていない」とお答えになった方が約70%となっており、お客様の実感としても
「迷惑メールがなくなった」と感じられております。
また、利用キャリア別に見てもドコモは「過去3ヵ月全く届いていない」とのご回答が多く
なっており、これまでの迷惑メール対策が一定の成果を挙げていると言えます。
上記のとおり、これまでドコモ単独で対応可能な様々な対策を行ったことにより、携帯電話に
届く迷惑メールを低減させることができました。
その反面パソコン宛の迷惑メールはいまだ増加傾向にあり、残念ながらインターネット全体
における迷惑メールは減少していないのが現状です。携帯電話宛に送りづらくなった迷惑
メールの一部が、ブロードバンドの普及によりパソコン宛にシフトしたとも考えられます。
インターネット全体の迷惑メールを撲滅するには、業界全体で意識をあわせながら対策を実行
する必要があります。そこでドコモは2005年3月に国内の ISP(インターネットサービスプロ
バイダ)や携帯電話事業者など約30社と「JEAG(Japan E-mail Anti-Abuse Group)」を
発足させました。
ドコモでは、今後これまでの経験を活かし業界全体でコンセンサスを得ながら、これからも
メール利用環境の向上に積極的に貢献していきたいと考えております。
※「iモード」は株式会社NTTドコモの登録商標です。
参考1
迷惑メールに対するドコモの取り組み方針
「送信させない」
「サーバでブロック」
迷惑メール送信者(業者)
「受け取らない」
(受信拒否機能の利用)
ドコモでのブロック
お客様側でのブロック
他社携帯からの
迷惑メール
iモードメールから
迷惑メール
それでも
迷惑メールが
届いたら・・・
アドレス
指定受信
大量な宛先不明メールの受信ブロック
迷惑メール送信者はいろいろな送信方法で送ってきます
パソコン
(インターネット)からの
迷惑メール
法令に違反した
迷惑メールを送信
する業者等に対処
するため、
お客様からの
情報提供を
お願いしています
メールアドレス
の変更
ドメイン
指定受信
ショートメール
非通知・一括拒否
メール選択受信
1日あたりの
iモードメール
送信
1000通未満
制限
iモードメール
大量送信者
ショートメール
からのメール
一括拒否
受信制限
その他ドコモの取り組み
このように身に
覚えのない請求を
受けて、トラブルに
あった場合は
各地域の
消費者生活センター
でも相談を受け付け
ています
SMS
非通知・一括拒否
未承諾広告※
メール拒否
その他 お客様にお願いしたいこと
・迷惑メール送信者への法的措置
(訴訟・損害賠償請求)
・迷惑メール送信者への利用関連措置
(利用停止・契約解除)
・不用意に迷惑メールに返信しない
・メールアドレスをネット等に公開しない
迷惑メールの送信傾向とドコモの主な対策
方
方 針
針
2004年
2004年
2005年
2005年
第3段階(
携帯電話からのダイレクト送信)
2003年
2003年
第2段階(
名義化されたアドレスへのピンポイント送信)
2002年
2002年
第1段階(
大量無差別送信)
2001年
2001年
以前
以前
送信傾向
「送信させない」
「送信させない」
「受信させない」
「受信させない」
(サーバでブロック)
(サーバでブロック)
「受け取らない」
「受け取らない」
(受信拒否機能の提供)
(受信拒否機能の提供)
迷惑メール送信業者
iモードサーバ(ドコモ)
お客様
・送信元ISPへの対処依頼
・法的制裁(送信差し止め仮処分)
・大量宛先不明メール受信ブロック
・アドレス変更機能
・メールアドレス初期設定値の英数字化
・選択受信機能(FOMA)
・アドレス指定受信/拒否機能
・ショートメール一括拒否機能(mova)
・法的制裁(特定接続悪用業者へ
の損害賠償請求)
・他キャリアなりすましブロック
・特定接続サービス開始
・ドメイン指定受信
・設定可能件数増加
・未承諾広告※受信拒否
・選択受信機能(mova)
・大量送信者からの受信拒否機能
・ドメイン指定機能に他キャリア拒否追加
・iモード発業者の利用停止
・iモード送信通数制限
・他キャリア発業者の利用停止依頼
・携帯発ショートメール送信業者の利用停止
・メールアドレス変更回数制限
・タイマーメール送信制限
・SMS発業者の利用停止
・iモード宛メールのヘッダ情報の取得方法変更
・他キャリア着迷惑メール情報の受付、利用停止
・情報提供先への通信料(i[email protected])無料化
・SMS送信通数制限(8月1日開始)
・ISPとの情報連絡会
・JEAG(迷惑メール撲滅団体)に
発起人として参加
・SMS非通知/一括拒否機能(FOMA)
・各種機能の利用促進施策
(電話教室開催、ドコモショップ店頭
での設定サポート、各種ツールでの訴求等)
・学校への出張電話教室の開始
・ケータイ安全教室開催
・ショートメール非通知拒否機能(mova)
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