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コーチマニュアル - 寺尾台イーグルス

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コーチマニュアル - 寺尾台イーグルス
平成 26 年 2 月 20 日
寺尾台イーグルス
寺尾台イーグルス コーチングマニュアル
Ver. 5.3
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平成 26 年 2 月 20 日
寺尾台イーグルス
目次
はじめに
1.目標及び指導の基本
2.ウォーミングアップ(準備)
3.基本動作
◆ ボールを投げる
◆ ボールを捕る
◆ ボールを打つ
◆ ピッチィング
4.基礎的な技術を身につけるための練習
◆ 「確実に・素早く・速い球を投げる」ために
◆ 「勢いのある打球を打つ」ために
◆ 「速く次の塁にいく」ために
5.実践練習
◆ 攻撃面
◆ 守備面
◆ フォーメーション(例)
6.その他の重要な事項
◆ ポジション毎の注意点
◆ バント
◆ けん制球
◆ ランダンプレー
◆ 座学について
◆ 試合での注意点
7.野球少年に贈る言葉…かっこいい野球少年であるために
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平成 26 年 2 月 20 日
寺尾台イーグルス
はじめに
寺尾台イーグルスでは、野球を通じて、チームプレーや技術を向上させるプロセス
を理解することによって、野球というスポーツから学ぶことは非常に多いという考え
のもと、それらを子供たちに的確に伝えていくために、
「フェアープレー ※ を心がける」、
「Thinking Baseball(考える野球)」、「チームワークを大切にする」、「基本に忠実に」、
「常にボールに集中し正面から全力でぶつかる」、「Enjoy Baseball(エンジョイベース
ボール)
※
」を指導の 6 本柱として掲げています。
それは、
「子供たちが本当に野球が楽しいと感じる環境とチーム作りを目指す 」こと
が基本の考えでもあるからです。
そのために、指導陣はこれら 6 つの指導の柱を基本的な考えとして指導を行い、ま
た、技術的な指導については、この「寺尾台イーグルス練習指導マニュアル」に沿い、
共通認識を持って行っていきたいと考えていますが、ここに挙げた練習方法は、これ
までの寺尾台イーグルスで培われてきたものに改良を加えたものや指導書と呼ばれる
書籍を参考にしたもので、これが完璧なものではないと思っています。
今後も良いと思われる指導方法や練習方法は積極的に取り入れ、さらにバージョン
アップしたものにしていきたいとも考えておりますので、ご意見がありましたらどし
どし申し出ていただきたいと思っています。
※:6.その他の重要な事項 ◆座学について で記載してあります。
1.目標及び指導の基本
寺尾台イーグルスの指導は、野球を通じて、挨拶を含めた礼儀・マナーを身に付け、
健全な身体と健全な精神を身につけること、常に目的意識を持ちつつ、心身・技術を
研鑚することにより、チームゲームのおもしろさや難しさ・厳しさを理解することを
目標としています。それは、ここで得た野球の知識が中学校(高校)で野球を続ける
子供たちのための下地・ステップとなるような指導であるべきでという考えがあるか
らです。
Aチーム(高学年、主に5・6年生)は、多摩区の代表はもちろんのこと川崎市や
神奈川県の上位大会で戦うため、常に次のプレーを想定した考える野球を実践する指
導をしていきます。試合等については、多摩区少年野球連盟に加盟し、同連盟の主催
する大会等を中心に活動します。Bチーム(低学年、主に1~4年生)は、多摩区の
教育リーグの試合を通じてルールや試合運びを学び、Aチームへのステップとなるよ
う指導します。またチームの活動を維持していくために、積極的に部員募集活動を行
います。
2.ウォーミングアップ(準備)
(1) ウォーミングアップは、いかなる時でも必ず行うようにします 。
(2) 軽いランニングを 300~500m 程度行う。その時には必ずバットを利き腕とは反対
に地面と水平に(腕と直角に)持ちます。そうすることで、常にバットの重さを意
識できるようになると同時に、リストを利かせたバッティングができるようにな り
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寺尾台イーグルス
ます。
(3) ランニングが終わったら、全員で円になり、準備体操を行います。内容はラジオ
体操のメニュー程度とします。また、同時にストレッチ ★ 1 もメニューに加えて行い
ます。
(4) その場でバットを持ち、素振りを行います。内容は、一人 5 本、コースを想定し
て行います。それが終わったら、逆方向を一人 2 本行います。これは、野球の動き
が一方向になりがちであることを矯正する意味もあります。
(5)学校のグランドでは、腕の力と体重のバランスを確認するため、のぼり棒を一人 2
~3 本程度行います。
(6) 学校のグランドでは、ブランコの柵等を利用し、ゴロ捕球時の下半身の基本動作
である腰を落として前面を見渡す姿勢を繰り返し行います。
★1 ストレッチの例
3.基本動作
◆ ボールを投げる
(1) ボールの正しい握り方:ボールは親指、人差し指、中指の三本の指で、ボールの
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縫い目に対して直角に握る。
ボールの正しい握り方は、写真のように、親指、人差し指、中指の三本の指で、ボ
ールの縫い目に対して直角に握ります。人差し指と中指の間隔は、なるべく狭く(お
互いが軽く触れる程度)したほうが大きく力が伝わります。4本の縫い目が空気の抵
抗を切り裂いて進むため、まっすぐなボールになることから、一般的にこの握 りをフ
ォーシームと呼んでいます。このとき、速く回転することにより、気圧の差が生まれ、
揚力になり、ボールは重力に逆らってなかなか落ちてきません。バッターから見れば、
ボールが実際に浮き上がることはありませんが、錯覚で浮き上がってくるように見え
る効果があります。
(2) ボールを投げる一連の動作:ボールは下向きにして真後ろに引く。
ボールを投げる動作の基本は、目標に向かって体を横向きにし、写真のように両腕
を同じ動きをするように上げていきます。このとき、ボールは下向きにするのは、
ボールが手から離れる瞬間まではできるだけ楽にして力を抜いておくことで、力を
貯めておくという効果があると同時に、真後ろに引くことで左右のコントロールに
ブレが少なくなることもわかっています。(下図右③)
必ず下向きにして力を抜いておく
この時、下半身はというと、軸足は目標に向かって直角に置くことにより、自然と体
が横向きになります。腕は、フルという意識より、体を 180 度回転するというイメー
ジを持つと自然と腕が出てくるので、後は腕を真下に振り下してやるだけです。
また、引き手(グラブの手)をすばやくすること で、体の回転スピードが速くなる
と同時にバランスが良くなり、コントロールの安定につながります。(下図右)
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◆ ボールを捕る
(1)
ゴロを捕る。:ゴロは必ず動きながら捕球する。動きながら捕ることによって、
その短い時間を有効に長く使うことができる。速いゴロこそ動いて捕球。
守備で最も機会が多い場面は、内野ゴロを捕って送球する動作であり、こ れをいかに
ミス少なく対応するかが試合を作るうえでのポイントとなります。
まず、ゴロを捕りやすいポイントは、落ち際または上がり際であり、このタイミング
にあわせてグラブを下向きにボールに対してグラブを直角に出し、利き手を上からす
ばやく添えて投球の動作を作ります。
ボールを捕球する体勢は、膝を曲げお尻を落として、前方が広く見渡せるようにしま
す。捕球する位置は左足の前(左利きは右足)で捕球して投球動作に移っていくこと
により、ちょうど体の中心(正面)にグラブがくるようになります。(左図が良い例、
右図は悪い例)これがいわゆる正面で捕るということなのです。また、捕球時は止ま
らないよう常に動きながら、すばやくグラブを出すよう重点的に指導します。
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寺尾台イーグルス
一塁への送球の動作は、軸足(右ききは右足)を前に出すことにより、肩が自然に投
げる方向に向くから、体が自然と投げる方向に向くことになります。(右図は悪い例)
ゆるいゴロに比べて、速いゴロは打球が捕りやすい範囲にある時間が短い。
動きながら捕ることによって、その短い時間を有効に長く使うことができるので、エ
ラーが少なくなることを指導します。
遅い打球
速い打球
捕りやすい
捕りにくい
捕りやすい
捕りにくい
捕りやすい
捕りにくい
ポイント
ポイント
ポイント
ポイント
ポイント
ポイント
(2)
フライを捕る:片手でグラブ側の方で捕球する。
フライを捕るときのコツは、いち早く落下点に
到達し、打球の真下と正面に入らない ことです。
左肩で捕るイメージ
特に正面のライナーの打球は距離感がつかみにく
いので。正面のややボールの右側(左肩)でかつ
片手で、打球落下点のやや後ろに入りボールの見
えやすい位置で捕るようにします。捕球後に投げ
るなど次の動作が必要な時のみ両手で捕ることと
し、それ以外は片手で捕るようにします。守備位
置の正面近くの打球は、カバーがいないため、あ
まり無理をしないよう心がけ、左中間・右中間の
フライは、どちらかにカバーがいるので、スライ
ディングキャッチなど思い切ったプレーをするよう指導します。
フライをうまく処理できるようになるには、できるだけ多くの打球を取ることが一
番の近道であることは言うまでもないので、イーグルスでは、実戦練習で必ず外野フ
ライノックを時間をかけて行うことにしています。
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寺尾台イーグルス
◆ ボールを打つ
(1)
バットの握り方:竹刀の握り方で握る。
バットの握り方は、①バットのグリップに左手の小指と薬指の付け根を合わせる 。
②右手も小指と薬指の付け根をバットのグリップに合わせる。
③力を入れず軽く握
る。この時、手のひらの真ん中ではなく、指の付け根に力を入れるように心がける。
(緑
ではなく赤い部分。)
④左手の第二関節と右手の第二間節が直線になるように握る。
(剣道の竹刀の握り方)
そうすることで、インパクトの時に右腕がしっかり伸び、
強い打球が打てるようになります。
第二関節が直線になるように
①
(2)
②、③
④
③
構えとバットの振り方:バットと腕のなす角度がインパクトまで 90°以下に保
つ。バットの持つエネルギーは、E=1/2×m(重さ)×v(速さ)×v(速さ)。ヘッドス
ピードをいかに上げるかがポイント。
① 歩幅は、肩幅をめやすにし、ピッチャーに正対(バッターボックスに平行)する。
② バットのグリップは、耳元くらいに持って行き、あごを肩にのせるイメージで構
える。この時、絶対に力を抜いて、軽く構えること。
③ バックスイングは、その位置から少し後ろに引くくらいでよく、引いた位置がト
ップといわれます。トップの位置をしっかり作り、かつ、力を抜くこと がバッテ
ィングの最も重要なポイントであり、そこから一気にボールに向かって振り出す
ことにより、インパクトで最も力を入れることが可能になるのです。
④ 小学生はまだ力もないことから、トップからボールまで最短距離で振ることを指
導していますが、6年生位でバットがきちんと振れるようになれば、ボールが向
かう方向に対して正対(ややアッパーでも可)することが理想的であり、バット
とグリップを 90°に保ちながら振ることがより速く正確なスイングとなり、リス
トを利かせることができるスイングであることを指導することとします。
ここの角度 90°以内を意識して振る(バットを倒すと遠回りする)
ボールの方向
真横またはアッパー(投球の方向に合わせる)
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寺尾台イーグルス
ボールを遠くに飛ばすには、バットの持つエネルギーを最大限にしてボールに伝える
ことです。バットの持つエネルギーは、E=1/2×m(重さ)×v(速さ)×v(速さ)です。つ
まり、バットを重くするより、バットを軽くして(例えば短くも持って)、バットの速さ・スピ
ードを上げたほうがそのエネルギーが大きいことがわかります。
例:重さを 1.0 として、速さも 1.0 とすると、1/2×1.0×1.0×1.0=0.5
重さを 0.8 倍にして、速さを 1.2 倍にすると、1/2×0.8×1.2×1.2=0.576
◆ ピッチング
(1) ピッチングの基本:ストライクを先行させ、野手の守備のリズムを作る。
守備のリズムはピッチャーが作るといわれます。それは、どういうことを意味するか
というと、ストライクが先行すれば、野手も守備の準備ができるということであり、ボ
ールがいつ飛んできても対応できる体制が整っているということを意味します 。逆に、
ボールが先行すると、野手も守備の準備ができていないから、対応が遅くなり、エラー
につながる確率が高くなります。
ですから、ピッチャーがストライクをテンポ良くなげることが、守備のリズムを作る
ことにつながり、試合を作ることになるわけです。
(2)
マウンドに上がったら:自分が投げやすい状態にする。
マウンドに上がったら、自分が投げやすい状態にすることが第一であり、前のピッチ
ャーが投げて崩れたところは土を寄せて、コンディションを整える ようにします。
(3)
ピッチングフォーム
・軸足は、プレートに沿って平行に踏み込む。そうすることによってからだがホーム
ベースに正対し、まっすぐにステップすることができます 。
・足を上げたら軸足でまっすぐ立つ。軸足に重心を乗せるた め、できるだけ足を高く
上げ、その体勢を数秒間維持できるくらいにしたいところです。
・上げた足は、まっすぐ下へ下ろしながら、腰がくの字になるようタメを作り、そ
のときでも重心は 8:2 くらいで軸足にあるようにします。
・利き手はボールの下向きを維持し、グラブはなるべく高く上げる ように心がけ、
そうすることによって肘も自然と上がり、力強い腕の振りができるようになります 。
・投球の時はキャッチャーミットから目を離さないようにし、ステップした足に体重
移動し、最後まで投げきるようにします。投手の投球は、軸足・腰を中心とした回転
運動に体重移動+腕の振り+手首の振りの相乗効果 によって力のあるボールになる
のです。
(4)
心構え
試合の勝敗の90%は、ピッチャーの出来次第 で決まるといっても過言ではあり
ません。従って、チームの浮沈は自分次第であることをいつも心に置いておくこと
と同時に、他の野手とはチームメイトですが、全く別の競技をやっているとも考え
ていることが重要なポイントだといえます。
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なるべくホーム近くでリリースするのは、
力がそこが一番入るところだから。
4.基礎的な技術を身につけるための練習 (◆確実に・素早く・速い球を投げる。 ◆
勢いのある打球を打つ。 ◆速く走る。 ために)
◆ 「確実に・素早く・速い球を投げる」ために
(1) キャッチボール
確実に投げるためには、まず上半身・下半身の使い方を身に付けるために、上半身
投げ ★ 2 、下半身投げ ★ 3 をそれぞれ 10~20 球を行います。
★2 上半身投げイメージ
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下半身を固定し、上半身だけをねじって投げる。
★3 下半身投げイメージ
床にあるボールをつかんで投げるイメージ。そうすることで、ボールが常に下向き
にあることを意識できます。
イーグルスでは、速く、正確に球を投げるためには、できるだけ遠くに、正確に投
げることができるようになることが必要との考えから、遠投を特に重視しています。遠
くに正確に投げるには、上から投げ降ろすフォームで投げなければなりません 。
(写真
は工藤公康の例)
なお、冬季のキャッチボールの注意点は、気温が8℃以上で、太陽
が出ている晴れであれば、塁間以上の投球は可としてよい と思います。
ゼロポジション とは、関節をつなぐ 4 つのインナーマッスルが全て同じ張力で均
等に釣り合っている状態をいい、この状態で投げていれば、肩肘を壊すことは少ない
といわれています。
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(2) 早投げ
素早く投げるためには、早投げ(2 名で向かい合って塁間以上約 30m 程度をワンバ
ウンド、早投げのスピード感を身に付けるために塁間より短い距離をノーバウンドな
どそれぞれ 2 回×10 往復程度、そのとき終わりは必ずどの塁かのポジショニングをイ
メージしてタッチをすること。)を必ず行います。特にワンバウンド送球は、背の高さ
よりも高いボールは絶対に投げないこと、相手との中間地点よりも相手側にワンバウ
ンドするよう距離感をつかんで送球することを指導します。
中間地点
背の高さ
(3) ステップを覚える練習
4~5 名 1 組でボール回し(右回転、左回転それぞれ 5~10 回程度、ステップの仕方
★4
とスピード感を覚えることに重点を置いているため、塁間よりも短い距離で行う)、3
~4 名1組が 1 列になって中継送球 ★5 を行います。(5~10 回程度、そのときも終わり
は必ずタッチをすることとします。ステップの仕方とスピード感を覚えることに重点
を置いているため、塁間よりも短い距離で行う。)
また、塁間で行う場合は、ワンバウ
ンドで行っても良いこととします。
山なりは×
★4 ステップの仕方
★5 中継送球
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4) ゴロゴロ
また、ゴロを的確に処理するため、2 人一組で通称ゴロゴロ ★6 、ショートバウンドを
10 回×2 往復程度行います。ゴロゴロは、ボールに対して直角にグラブを出すことを
徹底し、左側のゴロの場合、腰を十分に落とし、グラブの足側で利き手を上からかぶ
せるよう捕球し、ワンステップで送球します。右側のゴロの場合は、腰はかがむ程度
で、グラブは片手でボールをすくうように捕球し、ランニングスローをします。
★6 ゴロゴロ
◆ 「勢いのある打球を打つ」ために
(1) トスバッティング
実際のバッティングでは、バットを真横から出すことによってボールを遠くに飛ば
すことができること、ミートポイントがコースによって異なること理解するために、
トスバッティングはあります。つまり、バットの芯にボールの芯を正確に当てること
がすなわち実際のバッティングの外角球のミートポイント=トスバッティングの 内角
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球のバットコントロールを指します。トスバッティングが的確にできるバットの長さ
が、自分のバットコントロールのできる長さということ、真横からのバットの出し方
が実際の打撃時と同じであること、外角と内角でバットの出し方が異なるのは、グリ
ップの位置からボールの位置までが同じ距離 でなければ、ボールが遠くに飛ばないこ
とを理解します。
同じ距離
ボールが遠くに飛ばない領域
ここの角度 90°以内を意識する(バットを倒すと遠回りする)
(1) ティバッティング
ティバッティングは、ボールの重さ(勢い、スピード)を意識し、バットにボールが
当たる瞬間に力を入れる、リストを利かせる(ヘッドを返す)動作を自分の体で覚え
るためにあります。リストを利かせることにより、ヘッドスピードが加速することは
言うまでもありません。また、ボールを最後まで見ることを再確認するために、アル
ファベットや数字を書いたボールを打ち、当たる瞬間に確認した文字を大きな声で言
う訓練をすることもあります。また、フォロースルーの感覚を身につけるために、トレ
ーニング用の短いバットで行うことや、スランプのバッターに対しては速いボール、好
調なバッターに対しては山なりのボールを投げる練習をすることもあります。
スランプのバッターは早いトスを!
(2) フリーバッティング
フリーバッティングは、トスバッティングの理論を応用し、生きたボールを打つこと
が主眼です。1 回の練習では、15 球程度を思い切りスイングし、勢いのある低い打球(ラ
イナー性)を打つことに主眼を置き、トップをしっかり作り、常に真ん中を打ちに行
く気持ちを心がけます。
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(3) ボールを遠くに飛ばすメカニズム、ボールが飛ばないメカニズム
野球の醍醐味は、いかにボールを遠くに飛ばし、勢いのあるボールを打ち、広いグラン
ドを有効に使うというところにあります。そのメカニズムは、最も速いヘッドスピードで
ボールの正面にバットを当てることです。それは、平面的に見ると、グリップの位置から
バットの芯まで、腕が伸びきった、最も力の入っている状況であり、グリップからバット
の芯までの距離が常に一定である必要があることから、内角と外角 では、バットとボール
の当たる位置は異なっていなければならないことがわかります。
もうひとつ大切なことは、バッ
トの先端の軌跡が、きれいな
円弧を描くように振るよう 心
がけることです。特に外角低
めのボールは、バットに当た
った瞬間にヘッドを返すとラ
イナーやフライにはならず、
必ずゴロになることからも理
解できると思います。
また、立面的に見 た場 合、
グ リ ッ プ の 位 置 バットの先端の軌跡が必ず円弧を描くように振る!
からバッ
トの芯までの「最も力が入る
ための一定の長さ」を線で結ぶと、外角の膝元と内角の胸元に空白の領域がある こと
がわかります。この領域のボールを打つには、腕を極端に伸ばすか、縮める必要があ
り、仮にそうしても結果的にはスイングスピードは遅くなり、バットに当たっても内
野ゴロになるのは必然ということになります。これがボールが飛ばないメカニズムで
す。
◆ 「速く次の塁にいく」ために
少しでも速く次の塁にためには、0.1 秒でも速いスタートを切ることで重要あること
から、第一リード ★ はもちろんのこと、第二リードを少しでも大きくとる練習を欠かさ
ないようにします。また、スライディングの時もスピードを落とさないために、左の
お尻からベースを蹴るように滑り込むように指導します。
★:第一リード-投球前のリード、第二リード-投球後のリード
右足から踏み出す
必ず右手から戻る
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(1) リード
リードの大きさはとっさに帰塁できることを考え、身長の二倍半を基準とします。
リードは、帰塁を最優先に考え左足を後ろに移動するかまたはカニ歩きのように行い、
帰塁は右足から踏み出し、右手でベースの角を目標に倒れこむように飛び込みます。
(2) ベースランニング、スライディング
一塁ベースは、真ん中より前の外側を左足で踏むようにします 。駆け抜ける場合は、
ボールがどこにあるか必ず確認すること。オーバーランして二塁に向かうときは、一
塁ベースの内側の角を踏むようにするが、踏むというよりは蹴るくらいのイメージで
よい。また、オーバーランの距離は、打球の方向によって異なり、たとえばレフトは
一塁からの距離が遠いので、塁間の半分くらいまで は行けるが、ライトは近いので、
大きくとってしまうと返球でアウトになってしまうので注意が必要となります 。
スライディングは、左側のお尻で滑るよう指導します。なぜなら、ベースランニン
グは左周りなので、左のお尻で滑らないと次の動作が遅くなるからです。
(3)
走者・コーチャーの心得
コーチャーは、大きな声と大きなジェスチャーを心掛ける。ランナーを進める際、判断できなかったり、
迷ったりしたら止める。ノーアウト・ワンアウトは、慎重に、ツーアウトは思い切って勝負する。
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1塁コーチャーの役割:一塁ランナーの帰塁・盗塁を助けるため大きな声で指示を出す(ゴー、バック)
また。長打を打った打者走者を次の塁へ向かわせる。
3塁コーチャーの役割:2塁・3塁のランナーに指示を出す。2塁ランナーをヒットで一気にホームに帰す。
その基準は、2塁ランナーが3塁を回る時、外野手が定位置より前でボールをキャッチしていたら3塁を
回ったところで止める。また、フライがワンバンになるかを判断をして、ランナーを次の塁へと向かわせ
る。
走者は、隙あらば常に次の塁を狙う姿勢を忘れない(相手のエラー、ミスにつけこむ姿勢を忘れない。
自分が走って自然と見える場合と、ヒットエンドランのとき打者が打ったかどうか見るとき以外は、打球
を見ない。2 塁を回るとき、3 塁を回るときは 3 塁コーチャーを見る。
走者とコーチャーが常に把握しておくこと
1.アウトカウント:アウトカウントによって指示が違う。ツーアウト打ったらゴー、ノーアウ
ト、ワンアウトはライナーバック、フライはハーフウェイ。ツーアウト・ツースリーで満塁、
1・2 塁、1 塁、1・3 塁の 1 塁のランナーは、ピッチャーが投げたらスタートを切る。
2.ボール・ストライクカウントを把握しておく。
※アウトカウントやボールカウントが分からない場合、コーチャーかベンチに聞く。
3.ランナーがどこにいるか?
4.ランナーの足の速さ:味方のランナーは足が速いか遅いか?
5.内野・とくに外野の守備位置:バックホーム体制か、深く守っているか?
6.ピッチャーのモーション:クイックか普通か?
7.ピッチャーの牽制のクセ:右ピッチャーでは、1 塁牽制で、プレートを踏んだまま投げるか、
はずして投げるか?また、スタートのタイミングは、左足が前に出た瞬間にスタートを切る。
クイックで投げないピッチャーは、左足を上げた瞬間にスタート。ただし、1・3 塁のとき 3 塁
に偽投して 1 塁に投げる場合もあり注意。2 塁、3 塁のときは左足を上げて反対周りで牽制を
するピッチャーは注意。左ピッチャーは、1塁の牽制を特に気を付ける、左ピッチャーの方が
騙されやすいが、リードは大きく取れる。
8.キャッチャーの肩:肩が強いか?コントロールはいいか?練習はいいが、本番はどうか?
9.打順は、何番が打者か?上位打線であれば、無理をしない。下位打線であれば勝負する場合
もある。
10.点差は?1点をとれば勝てるのか、2点以上取るためにはランナーをためることも必要。
試合終了が近ければ勝つためにランナーをためるケースか、1点勝負かを把握する。
【多摩区少年野球限定】球場の特性:三田球場、南生田球場は、外野を抜けたら 2 塁以上を狙
い、走者はホームを目指す。稲田球場は、狭いので外野を抜けてもオーバーランを大きくとっ
て様子を見る。
5.実践練習
◆ 攻撃面
攻撃面の練習のメインとなるのは、イーグルス特有の 4~5 列練習で、これは、4 人
~5 人がひとつのグループになり、フリーバッティングをしますが、バッター以外はラ
ンナーとして一塁や二塁などの場面を変えて始めることにより、実践での訓練になり
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フリーバッティングは、1 ストライクから始めます。これは、練習時間を有効に使う
ことと、1 ストライクの場面はウエイティング後の場面を想定した訓練も兼ねています。
特にランナー二塁の時は、ランナーを三塁に進めるようなバッティングを心がける よ
う指導します。
ランナー・フライ打球の飛んだ場所により、スタート・ハーフウェイの仕方が異な
り、一塁の場合の左中間方向の飛球は、塁間中間以上まで進むこと、 フライが捕球さ
れるか落ちるかをいち早く見極める訓練をします。また、右中間方向の飛球でも同様
に、フライが捕球されるか落ちるかをいち早く見極める訓練をし、的確に指導します 。
第二リードを大きくとることで、キャッチャーが落球したときの進塁の判断もとっ
さに行うことができるようになります。
◆ 守備面
守備面では、ランナー一塁及びランナー二塁の場面においての実践練習がメインと
なります。イーグルスでは、ランナー一塁の時の内野手の2塁ベースカバー及び2塁
送球時の外野手の動きが全ての場面の基本の動きと位置づけており、それを重点的に
行うこととしています。
ランナー一塁の場面は、ダブルプレーかまたは盗塁を想定し、ショートとセカンド
は二塁ベースにやや近づく守備位置を取るよう指導します。
ランナーニ塁の場面は、内野ゴロの方向や種類によって二塁ランナーの動きが変わ
ってくるので、それぞれの場面を想定した対応をするよう指導します。
当日のメンバーの数によって守備の形態が変わってきますが 、守備が 9 人の場合は、
選手が投手として投球を実践し、その場合は、二塁の牽制の練習も併せて行うこととし
ます。
◆ フォーメーション(例)
(1) ランナー一塁
ランナー一塁の時のフォーメーション が理解できるようになれば、その他のランナ
ーの場面はそれを応用することにより十分対応ができるとの考えから、イーグルスで
は、ランナー一塁の時の野手の動きが全ての場面の野手の動きの基本と位置づけて指
導しています。
ランナー一塁は、内野手は、当然ダブルプレーを狙う体制ですが、セカンドとショー
トは打球の方向に動き、その塁のカバーが基本となる。一塁と三塁はその塁のカバー
以外は行わない。外野手も内野手同様、打球の方向に動くことを基本としますが、打球
に関係のない野手は、セカンド送球のカバーに入ります 。
内野ゴロの場合
【上左図】ピッチャーゴロの場合は、ショートが二塁ベースのカバーすることを基本
とし、ショートが捕球することが明らかな場合のみ、セカンドがカバーします 。ライ
トは、セカンドからの一塁送球のカバーをします。
【上右図】サードゴロの場合は、セカンドが打球の方向に動き、二塁ベースのカバ
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ーをします。ショートはサードゴロの方向に動き、そのまま三塁ベースのカバーを
します。レフトは、打球のカバーをし、センターが二塁送球のカバーを し、ライトは、
セカンドからの一塁送球のカバーをします。セカンドへの送球のタイミングは、ラ
ンナーが塁間の半分位までを目安とします。
【下左図】ショートゴロの場合は、セカンドが打球の方向に動き、二塁ベースのカ
バーをします。レフトとセンターは、打球のカバーをし、ライトが二塁送球のカバー
をします。セオリーではピッチャーまたはキャッチャーがセカンドからの一塁送球
のカバーをしますが、イーグルスでは行わないこととします。セカンド送球のタイミ
ングは、ランナーが塁間の3/5位までを目安とします。
【下右図】セカンドゴロの場合は、ショートが打球の方向に動き、二塁ベースのカ
バーをします。ライトとセンターが、打球のカバーをし、レフトが二塁送球のカバー
をします。セオリーではピッチャーまたはキャッチャーがセカンドからの一塁送球
のカバーをしますが、イーグルスでは行わないこととします。
打球が外野に飛んだ場合
【左図】左中間に飛んだ場合は、レフトとセンターが打球を追います。打球を処理
しない野手は、走者の動きを見ながらどこに送球したらよいかを指示 します。ショー
トは、打球を追い、深い場合は中継に入ります。三塁送球の場合は、キャッチャー
が三塁ベースカバーに入り、ピッチャーは、本塁のベースカバーをする構えだけで
送球カバー
打球カバー
打球
打球カバー
打球
送球カバー
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よいと指導します。セカンドは二塁のベースカバーをしながら、触塁を確認します
が、その時の立つ位置は、ベースの内側とします。
【右図】右中間に飛んだ場合は、ライトとセンターが打球を追います。打球を処理
しない野手は、走者の動きを見ながらどこに送球したらよいかを指示 します。セカン
ドは、打球を追い、深い場合は中継に入ります。三塁送球の場合は、レフトが三塁
ベースカバーに入り、ショートは二塁のベースカバーをしながら、触塁を確認しま
す。その時の立つ位置は、ベースの内側とします。
(2) ランナー一塁・三塁
ランナー一塁・三塁の時は、一塁ランナーの盗塁の阻止を頭に入れつつ、内野ゴロで
あればダブルプレーを取りに行くよう指導します。一塁ランナーが盗塁をした時は、
キャッチャーは二塁にワンバウンド送球をし、セカンドが三塁ランナーの動きを見な
がら、離塁が小さければスルーし、スタートしていれば送球をカットします。セカンド
がスルーした後に三塁ランナーがスタートしても、二塁でのタッチプレー後に本塁に
送球しても、双方の送球が的確であればタイミングは十分に間に合います。
打球のスピードで入り方が異なる
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6.その他の重要な事項
◆ ポジション毎の注意点
(1) キャッチャー
構えの基本
走者がいないときの構えは、軽くしゃがむ姿勢でよい。右手はファウルチップが当
たってけがをしないよう
①軽く握って右ひざの上に置く
②お尻の後ろに隠す
と
いった方法があるが、自分のやりやすい方でよいと指導します。ミットは、横に使う
と親指に負担がかかるので、縦に使うよう指導します。ピッチャーは、構えが遅いと
投げにくいことがあるので、出来るだけ早くしゃがんで、素早く構えるよう心がけます 。
走者がいるときは、下の写真のように少し足を広げて構え、送球やワンバウンドに
即座に対応できる姿勢をとります。なお、捕球するときの腕の角度は、120~130°くら
いを目安とします。
ミットを構える位置は、体全体をコースに移動すると投げるコースがバッターにわ
かってしまうため、極力ミットのみを移動することとします。
キャッチングの基本
ピッチャーのボールをしっかり取ることがキャッチャーの役目であるから、どんな
ボールもしっかり受け止めると同時に、
「ぱちーん」とよい音を出して捕球するよう 指
導します。ボールを捕球した後は、次の送球動作を考え、多少手首を内側に返すように
しますが、ミットは動かさないよう指導します。
なるべく広くすることにより、動ける範囲が広くなる。
キャッチィングに慣れてくると、高めのボールはミットの先で取るよう、低めのボー
ルはミットの土手で取るようにすると、審判の印象が変わってくることも覚えておく
こと。
手前に返すイメージ
ワンバウンドの対応
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投球がワンバウンドの場合は、捕球をするよりも後ろに逸らさないように、右手をミ
ットの後ろに入れ両腕とプロテクターで壁を作り、両膝をついて前かがみになり、ボ
ールが前に落ちるように対応します。
壁を作る
この位置に立つようにする
クロスプレー
本塁でのクロスプレーでは、まず、ベースの前に立って構えることを基本とします
が、ルールでは、ベースの半分を空けておけば良いことになっています(網掛けの部
分であれば、立っても良い)。
キャッチャーミットはポケットが小さく、衝撃でボールが飛び出しやすい ので、ボ
ールをキャッチしたら、そのまま走者にタッチするのではなく、ボールを右手でつか
み、抑えるように両手でタッチするよう指導します。
リード
軟式少年野球の場合は、変化球を投げることは禁止されているので、コースや高低・
緩急をうまく使うことで、打者を打ち取ることができます。以下は、リードの基本で
す。
・ 同じスピードボールでは、いくら速くても打たれることがある。緩急が最大の武器。
・2球続けるのも良いリードであり、続けないのも良いリード。状況を的確に判断。
・コースの構えは、打者にコースを悟られないよう体ごとではなく、できるだけミッ
トだけを移動する。
・困った時は外角低めに投げる。
・2-0になったら急がないこと。2-1でも急ぐことはない。
・高めに外す時は速い球で、低めに外す時は遅い球で。人間の目は、ボールが手から
離れる瞬間の角度は一瞬に認識できるが、スピードは認識できない。
・2-3になると、打者は意外とボールを振ることが多い。
その他
シートノックの時は、試合での動きを想定し、練習・試合前を問わず面を含めた防
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具類を着用するようにします。また、ピッチャーへの返球は、必ず立ち上がるよう指
導します。
(2) 一塁手
一塁手は、バッテリーの次にボールを捕る機会が多いポジションであり、特に内野手か
らの送球は、必ずしも取り易いボールが来ない、悪送球が来るという心構えが必
要です。悪送球への対応としては、アウトのタイミングであれば何が何でも捕球する
という気持ちと、捕球までボールから目を離さないようにしなければなりません。間
に合わないタイミングで悪送球の場合は、いち早く判断して、ベースから離れても後
ろにそらさないように臨機応変な対応が必要です。
一塁手の守備位置は、一塁にランナーがいない場合、打者が打った後にベースに入
ることができる範囲でベースよりできるだけ後ろに守ります。これは、内野手はでき
るだけ後ろに守った方が、打球に対して有利であるという考えに基づいています。
ランナーへのけん制は、一塁ランナーが盗塁できる場面のみ行うようにします。二
塁にランナーがいる場合は、けん制をしません。
一塁手は、一塁ベースのみしかカバーしないのがセオリーですが、三塁にランナー
がいる場合で、一塁にランナーがいない場合は、本塁のカバーに入ります。
長打の場合は、ランナーの走塁の妨害をしないよう一塁ベースの内側で、触塁(ラ
ンナーがベースを踏んだかどうか)を必ず確認するようにします。(※1)
同じ場所の内野フライでも、一塁手と三塁手の守備位置の違いから、処理が異なって
くるので注意が必要です。三塁手の後方のフライは、通常ショートが取りますが、一
塁手の後方のフライは、二塁手が捕るのは難しい ので、できるだけ一塁手が捕るよう
にしなければなりません。(※2)
(3) 二塁手
二塁手の守備位置は、ベースラインより後ろで塁間中心よりやや二塁よりが定位置
です。ただし、左打者の場合は、右打者より勢いのある打球が飛んでくる可能性が高
いことから、通常よりやや後ろに守備位置をとります。
( ※3)
二塁手についても、打
球の方向に動くことが基本となりますが、ショート、三塁ゴロの場合は二塁、一塁ゴロの
場合は一塁のベースカバーがあることを常に頭にいれておくことです。
イーグルスでは、左中間、レフトオーバーの場合の二塁ベース触塁の確認は、二塁ベー
スカバーをする準備をしながら、ベースの内側で行うことを標準としています。( ※6)
(4) 三塁手
三塁手の守備位置は、軟式少年野球の場合、打球の勢いと飛ぶ確率などを考慮する
と、ベースラインよりやや前が最も適切な位置です。ただし、強打者などの場合は、
勢いのある打球が飛んでくる可能性が高いことから、通常よりやや後ろに守備位置を
とります。三塁手は通常、三塁のベースカバーしかしませんので、左よりや前のゴロ
を処理しようとした場合で、捕らなかった場合は、すぐに三塁ベースカバーに戻らな
ければなりません。( ※4)
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左打者の場合※8
中間線※7
左打者の場合※3
触塁の確認※6
ショートが捕る※5
同じ位置※2
触塁の確認※1
すぐ戻る※4
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(5) ショート
ショートの守備位置は、二塁手と同様で、ベースラインより後ろで塁間中心よりや
や二塁ベースよりが定位置です。二塁手との違いは、三塁後方のフライは全てといっ
ていいほどショートが捕らなければならないところです。( ※5)
ショートについて
も、打球の方向に動くことが基本となりますが、セカンド、一塁ゴロの場合は二塁、三塁
ゴロの場合は三塁のベースカバーがあります。
イーグルスでは、右 中間、ライトオーバーの場合の二塁ベース触塁の確認は、二塁ベー
スカバーをする準備をしながら、外野手からの三塁送球がダイヤモンドの内側を通ること
が多いことから、ベースの内側で行うことを標準としています。( ※6)
(6) 外野手
レフト、ライトの守備位置は、内野手の中間位置で、できるだけ前が基本です。セ
ンターとの境界は、概ねショート、セカンド後方あたりを目安にしつつ、日頃から両
者が確認し練習する必要があります。
( ※7 ) センターとの中間に落ちそうな打球は、
どちらかがカバーできるので、片方が積極的に突っ込んでもよいのですが、ライン際
と正面の打球は、すぐにカバーができないので、無理はせず、慎重に処理する必要が
あります。
左バッターの場合、レフト方向の打球はライン際に飛ぶ確率が高いので、ややライ
ンよりの守備位置をとることも重要な事項です。( ※8 )
内野手がバックホームに備え前進守備をしている場合、定位置よりも内野手との間
隔が大きく空くことになるため、内野手が定位置の時に捕球できるフライも外野手が
捕らなければならないことも頭に入れるよう指導します。
◆ バント
バントは、1点を争う競った試合では、重要な作戦でもあることから、日頃から練
習をしておく必要があります。バント練習の目的は、バントそのものを確実に行える
こともさることながら、ボールを正面からしっかり見ることも重要な要素 として位置
づけています。
(1) まず、バントの構えは、
・ボールをしっかり見るためにバットは目の高さに構える。
・利き手はボールの勢いを吸収する意味でなるべくバットの下のほうにしっかり添え、
ボールはバットの先端に当てる。
・フェアグランドに転がる確率を上げるためにバッターボックスの一番前に足をそろ
えて立つ。
(2) 次にボールへの対応は、
・構えよりも上はボールなのでバットを引く。
・ボールをどこに転がすかは、ランナーを送る目的であれば、ピッチャーの両サイド
であればOK。
・スクイズ、特に2ランスクイズを狙う目的であれば、3塁手前が最適 。
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バントは、ボールを最後まで見る、状況を判断するなどにつながる練習との位置づ
けをしており、ストライクバント、セーフティバント、スクイズでは外されたときの
対応の練習を毎回行うようにしています。
バットの先端に当てる
なるべく前に立つ
ここに転がす
イメージ
◆ けん制球
けん制は、たとえ相手のランナーを刺すことができなくても、ランナーのリードを小
さくしたり、スタートを切 りづらくすることにより次の塁に簡単に進めさせないなど
の効果があります。
一塁へのけん制は、軸足をはずすけん制とはずさないけん制がありますが、基本は
軸足をはずすけん制をすることを指導します。また、ファーストがタッチしやすいとこ
ろに投げるよう指導します。
二塁へのけん制は、最初からベースに野手がついておらず、野手が二人いることから、
投手と野手のコンビネーションになります。野手の動きは、①ランナーが動きかけた
瞬間か、動きが止まったときにショートかセカンドのどちらかが入る方法と②ランナ
ーは、セカンドの動きが良く見えるので、セカンドがベースに入る→出る動きでラン
ナーをけん制し、ショートがカバーに入る方法の二種類の練習を繰り返します。二塁
にランナーがいるときは、ショートとセカンドはセカンドベースよりの守備位置 はや
むを得ず、また、ピッチャーは、ランナーのリードが大きくならないよう、ショート
(またはセカンド)が守備位置に戻りかけた瞬間すぐに投球するように指導します。
三塁へのけん制は、スクイズの場面ではゆっくりとしたモーションで様子をうかが
うことを心がけ、特にセットポジションはボークを取られるような動作をしないよう
細心の注意を払わなければなりません。
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◆ ランダンプレー
ランダンプレーは、平均すると 1 試合で 1
回くらいは遭遇する頻度の高い場面なので、
ボールを見せな
がら全力で追う
日頃からその対処法を練習しておく必要があ
ります。ランダンプレーは、全力で走者を追
うこと、投げる相手にボールを見せること、
前の塁に追うこと、が必須ですが、イーグル
スではそれ加えて、ピッチャーのベースカバ
ーは、1 塁の走者を挟んだ場合→1 塁へ、2 塁
の走者を挟んだ場合→3 塁へ、3 塁の走者を挟
んだ場合→本塁へ行くことで必ずベースに 2 人いる状況を作る(2 塁はショートとセカ
ンドがいるので、2 塁のベースカバーはないということがわかる)、ボールをもらう選
手は前に出ながら捕球すること、投げた方向の塁に行くこと を指導しています。前に
出ながら捕球すれば、必ずランナーとの距離が縮まり、早く(1 回で)タッチアウトで
きるし、投げた方向の塁に行くことでベースには必ず 2 人ずついる状況になります。
また、通常、内野手は全員右利きだから、投げる方向と捕球する方向が同じなので
問題ないのですが、投手が左ききでプレーに入った場合は、送球時に走者とクロスす
るので特に注意する必要があります。
◆ 座学について
イーグルスでは、座学も野球技術を習得する上で必要な知識と位置づけ ており、雨
天時グランドが使用できない場合に集会所などを借りて、野球の知識・理論・ルール
などを勉強する時間を設けることにしています。
大きな項目としては、1.野球の基本、2.野球のルール、3.守備について、4.攻撃に
ついて
・野球の基本では、フェアープレー ※ 1 に心がけること、練習の意味を考える、ボール
に集中すること、ボールに正面から全力でぶつかること(内野も外野も自分の後ろは
カバーがいない)、速い打球を打ち・速く走り・速いボールを投げるには、グランドで
の態度、身だしなみ、道具を大切にすること、エンジョイベースボール ※2
など。
・野球のルールでは、ストライク・ボールとは何か、ボールの握り方・投げ方、フェ
ア・ファウルとは何か、インプレー・ボールデット、振り逃げ・インフィールドフラ
イ、インターフェアー・オブストラクション、3 フィートラインの意味、ボーク
など。
・守備では、守備位置について(通常の守備位置・前進守備・1.3 塁の守備位置)、ラ
ンナーの違いによる動き・カバーリング、ランダンプレー、けん制プレー
など。
・攻撃では、サイン、走塁(各塁でのリードとハーフウェイ、タッチアップ)、ヒット
エンドラン、バント(犠牲バント、スクイズバント)、バッティングなど。
特に実践で必要な守備位置や走塁については、黒板にダイヤモンドを書き、マグネ
ットなどで守備位置・ランナーを示すなど理解しやすくするための工夫もして います。
下級生のころからこのような基礎知識を身に付けて練習をし、実践を繰り返すことが
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寺尾台イーグルス
技術向上の近道であり、野球の持つ魅力を理解することにつながるとの考えから、10
年以上前から継続して行っています。
※1
フェアープレー(寺尾台イーグルスホームページ、野球談義より): チームのモ
ットーに「フェアープレー精神を身につける」とあります。フェアープレーとは、
「競技な
どで公正な振舞いや行動」であり、なぜそれが野球に必要なのかが今回のテーマです。
野球に限らず、相手との技術力を競う競技は、相手の意表をつくことや考えつかない作
戦をとることによって相手よりも優位に立つことができます。野球でそれに該当する用語
は、盗む(盗塁)、偽る(偽投)など、通常でも刺す(刺殺)、殺す(併殺)、犠牲(犠打)
などの用語を用います。監督がサインで次のプレーを指示するのも、作戦を悟られないよ
うにするためです。
そのようなプレーをする以上、せめて振舞いや行動だけでもフェアーとし、一つの線を
引こうということです。相手のミスに対して野次を飛ばしたり、わざとスパイクしたり、
守備妨害をすることなどはそれに反します。そうすることでプレーそのものが見苦しくな
るし、そうすることで勝利の女神が近づくことはないと思います。
とは言え現実は、まだまだチームの指導陣(特に監督?)や子どもたちにこの考えが浸
透しているとは言いがたいので、今後もフェアープレー精神を身につけることをチームの
第一のモットーとしていきたいと考えています。
※2
エンジョイベースボール(寺尾台イーグルスホームページ、野球談義より):寺
尾台イーグルスの目的のひとつに「野球を通じてスポーツの楽しさを知ってもらう」
ことがあり、それはまさに野球を楽しむことです。英語でいうと「エンジョイベース
ボール」です。野球を楽しむということは、面白く、楽しく野球をやることではなく、
試合に勝つためにどのような練習をしたら良いかを考え、行動した結果だと私は考え
ています。そのための練習は時には厳しいものになりますが、その練習が試合のどの
場面で必要なのかを考え、その成果が出るとわかったときの練習は苦にならないでし
ょうし、野球が楽しいと感じることができると思います。試験で良い点を取るために、
どのような問題がでるのか対策を立てて勉強し、良い点が取れたときの達成感と同じ
です。
多摩区で一番になろうとすれば、多摩区のどのチームよりも効率的でかつ多くの練
習をしなければならないし、練習方法にも様々な工夫や試行錯誤が必要になってくる
のです。
以前、オリンピックか何かの試合前のコメントで、
「試合(競技)を思いっきり楽し
みたい」といった選手がいましたが、それは決して試合を楽しんでやるということで
はなく、試合を楽しめるくらいの苦しい練習をずっとしてきたという自信の表れだと
思います。
寺尾台イーグルスの野球を楽しむためのチームのかたちは緒に就いたばかりで課題
も多いですが、今後も寺尾台イーグルスなりのチームのかたちを追い続けたチーム作
りをしたいと思っています。
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寺尾台イーグルス
◆ 試合での注意点
(1)
守備位置
通常、内野手はできるだけ後ろで、外野手は前でというのが野球の守備位置のセ
オリーです。内野手はゴロを処理する守備範囲と内野後方のフライ を考えれば当然
後ろの方が有利ですが、肩の強さと俊敏な動きが要求されます。外野手は、打球の
飛ぶ確率と捕球後の打球の処理を考えるとなるべく前が有利ということになります。
守備位置は、回とアウトカウント、点数差など状況に応じて変わってくるもので
す。特にランナーが3塁にいる場合は、いくつかの選択肢がありますが、イーグル
スでは、全てベンチが指示をするようにしています。ノーアウトでランナーが3塁
にいる場合は、通常スクイズは考えにくいので、1 点は仕方ないという定位置が一般
的です。
序盤では、ある程度の失点は覚悟し、大量点は避けたいということで、 1アウト
3塁の場合の定位置、または中間守備の選択もあります。その場合でも、3塁ゴロ
とピッチャーゴロはバックホームとします。
前進守備の選択は、守備範囲が狭くなる、バウンドの高いゴロがヒットになる、
外野とのスペースが開きすぎ通常の内野フライがヒット になる、など非常にリスク
が高い守備体形なので、1点もやれないという場面以外はできるだけ避けたいとい
うのが基本的な考えです。
いつかは、このような状況に応じた守備隊形を選手たちが常に意識し、自分たち
の判断で守備隊形を選択できるチームにしたいものです。
(2) 走塁
試合において様々な場面々の走塁や送球に関する判断は、子どもたちが咄嗟にする
ことは難しいことから、それらを徹底して練習した上で指示を明確にしておく必要が
あります。
走塁では、外野にボールがある場合の3塁ランナーが本塁に突入するか否かの判断
の一つは、タッチアップでスタートを切るか否かの判断 が基本になります。タッチア
ップ可能な外野の守備位置にボールがあり、外野手がボールを投げる準備ができてい
なければ、ヒットの場合に2塁から3塁を周ったランナーが本塁突入できることと同
等であることを意味します。特にコーチャーはそのタイミングを把握し、素早く判断
しなければなりません。
内野ゴロの場合の3塁ランナーは、少年野球の場合、内野手が一塁に送球すると同
時にスタートを切ること本塁では非常に微妙なタイミングの場合が多くなります。こ
れは、2ランスクイズの場合の2塁ランナーが、バント処理をする内野手がボールを
取ったときに3塁をまわっていることと同等であることを意味しており、2塁ランナ
ーがそこまで到達していないと2ランスクイズは成功できないことになります。
(3) 送球
守備では、ランナー1 塁の場合のセカンド送球のタイミングとランナー3 塁の場合の
本塁送球のタイミングを意識しておく必要があります。両者も捕球したところからの
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寺尾台イーグルス
距離にもよりますが、例えばピッチャー前のゴロ、3 塁前のゴロ→2 塁は概ねランナー
が塁間の半分位、ショートゴロ、セカンドゴロ→2 塁は概ねランナーが塁間の 3/5 位と
いう具合に決めて練習すると試合でも迷いがなくなります。
寺尾台イーグルスでは、このように場面ごとにスタートするか否か、どこに送球す
るのかの基準を予め具体的にして決めておき、試合での咄嗟の判断をなるべく少なく
することが判ミスをなくす方法と考え、日々の実践練習を行うこととしています。
(4) 打球に対する指示など
ゴロの場合は打球に最も近い野手が処理をするので、どちらが捕るのかを迷う場面
はほとんどありませんが、フライの場合はちょうど野手の中間付近に落ちる打球でよ
くお見合いという場面があります。
内野手か外野手かを迷う場合、まず原則は外野手が捕るということを周知しておく
必要があります。これは、内野手が下がるよりはむしろ外野手が前に来た方が速いと
いうのが当然だからです。この場面でも微妙な場合は、その状況を横から見ることが
できる野手(例えば、ライトフライが微妙な場合は、レフトかサード、ショート)が
とっさに判断し、指示するよう指導します。
野手同士で迷う場合は、内野フライは捕手が、外野は直近の野手(例えば、レフト
とセンターの間のフライはショート、後ろを向いて右なら右にいる外野手、左なら左
にいる外野手)が指示するよう指導します。
(5) 確率を考慮した戦法や対策を講じることを理解する
野球ほど確率の考えがあてはまるスポーツは他にないと思います。
野手の守備位置は、打球が最も飛ぶコースよってほぼ決められており、確率的には
ほぼ打球の2/3はそこに飛ぶようになっています。回や得点差の状況に応じて、打
球の飛ぶ確率の高い守備陣形かまたはリスクの少ない方を選択することになります。
左バッターの時、レフトがライン際に寄るのも、左打者の打球がレフトに飛んだ場合、
2/3くらいの確率でそこにいくからで、1/3の確率が起こった場合はあきらめる
しかありません。
打球は1/3しかヒットにならないのだから、長打が続かない限り得点は入らない
し、ヒットが3本も続くことは稀で、フォアボールやエラーが絡むから失点につなが
る可能性が高くなるわけです。ツーアウト2塁の場面に、シングルヒットが出た場合、
多少無理してでも本塁をつくのは、ヒットが続く可能性が低い からであり、ワンアウ
トであれば、1、3塁の場面ができ、スクイズや犠牲フライといったヒットを期待し
ない作戦が取れるからに他ならないと考えられます。
だから、ヒットを打たれても次にヒットが続く確率は低いから弱気になる必要は全
くなく、逆にエラーやフォアボールの後はヒットの確率が高いので、チーム全体での
注意が必要になってくるのです。
このような野球の確率的側面がある仕組みを理解して試合に臨むことで、選手一人
ひとりがより的確な状況判断を行えるようにしていきたいと考えています。
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寺尾台イーグルス
7.野球少年に贈る言葉…かっこいい野球少年であるために
(1) グランドで
・監督・コーチ・父兄・他チームの監督、コーチに自分から進んであいさつをする。
・練習の場合は、ユニフォーム、紺のアンダーシャツ、紺・赤のストッキング、帽子、
また夏季はイーグルスTシャツを練習着とする。他チームのTシャツ等は認めない。
・試合の場合は、試合用のユニフォーム、帽子、ストッキング、紺のアンダーシャツ
を全員着用する。試合でのイーグルスTシャツは認めない。特にダブルヘッターの時
は、誰でもチャンスが与えられるように準備しておく。
・冬期練習期間の 2 ヶ月間(12/中旬~2 月中旬)は、試合用のユニフォームを着用しな
い。各自に任せるが、ウォームアップ・スーツはすぐに破れてしまうので、練習用の
ユニフォームの着用が望ましい。手袋、カイロは常に携帯しておくこと。
・寺尾台イーグルスのユニフォーム、帽子、ストッキング、グランドコート等はチー
ムの設立から 30 年以上もの間、OB によって受け継がれ、愛されてきたものである。こ
れらをきちんと管理し、身だしなみには特に注意する。身だしなみが成績に表われる。
・グランドでは上級生、下級生は対等。しかし下級生は上級生に敬意を払い、上級生
は下級生に色々と教え、叱り、同時に模範となる練習態度を示すよう務めたい。
(2) 試合において
・練習と試合の精神状態は全く異なる。練習は技術を向上させることに専念しなけれ
ばならないが、試合の勝敗を決めるもの、それは結局気合いと根性。試合に勝ってこ
そ野球は楽しいし、勝った後の練習ほど楽しいものはない。
・どんなに相手チームが汚い野次(やじ)を飛ばしたとしても、寺尾台イーグルスは常
に野球少年らしい言動をとり、味方チームを励ますような檄(げき)だけを善しとする。
また相手チームの好プレーに対しては拍手を送る余裕を常に持ちたい。
・攻守交代は子供らしく全力で行ない、ダッグアウトとポジションの移動は全力疾走
で行なう。
・ベンチにいる全員が試合進行と勝利のために努力する。ベンチにいる選手はボール・
バット・ヘルメット等の整理、ポジションに着く選手の補助(グラブ・レガース等)
を積極的に行い、チームのムードを高め適切なアドバイスを送ることも忘れないこと。
そして自分が大事な場面で充分仕事ができるように肉体的・精神的に準備を整えてお
く事が大事である。ベンチの力が勝利を引き寄せる。
・常にハッスルすること。どんな小さな可能性でもそれを信じ全力でプレーすること。
ピッチャーゴロでも 1 塁へ全力で走ることが野球である。
・どんな試合であっても試合をアレンジしてくれた人たちの事を考えること。試合前
や試合後に挨拶をし、お礼を言うことは当然の事である。寺尾台イーグルスのメンバ
ーは個人レベルできちんと礼節が行えること。
(3) その他
・練習を休む時は必ず、監督に報告する。また休んだ次の日には必ず状況を報告する。
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寺尾台イーグルス
・故障・けが等は速やかに監督・コーチに報告する。両者が協議して方策を考える。
また医者等に行った場合は必ず報告する。
・グランドや野球部の備品は学年の区別なく全員で管理・整備する。後輩にいい環境
を残してやるのも先輩の大事な仕事である。ただ下級生のやるべき仕事は責任を持っ
て遂行し、備品等に不備が出てきたら監督・コーチに相談する。
・多人数での練習となるため安全面には各自が充分配慮する。個人の身勝手な行動が
他の選手の大けがにつながることを十分自覚する。自分達の練習の場が整っていない
チームに勝利はない。
・各人の野球用具は充分にメンテナンスをし、しっかりと管理する。道具を大切にし
ない者に上達はない。
・集合時間の 5 分前に必ず集合していること。
・自分の納得の行かない事や疑問に思うことがあったら、遠慮せずに監督・コーチに
どんどん質問する。大人に対しても自分の考えを堂々と述べられるようになって欲し
い。自分たちの野球であり、自分たちチームであること、また両親や子供会、たくさ
んの野球関係の連盟などに支えられて野球ができることへの感謝の気持ちを忘れない
こと。
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