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協議内容 - 長野県

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協議内容 - 長野県
平成 25 年度公衆浴場入浴料金協議会(第1回)協議内容
日
場
委員等
大島委員
意
時:平成 26 年1月 10 日(金)
10 時 30 分~12 時
所:県庁3階 特別会議室
見 内 容
私は毎朝地元の銭湯に行っている。そこは常連さんが多く料金は 300 円。今回の
資料の調査対象には入ってないが高齢者の方などが楽しみにしており、銭湯の効果
は大きい。
燃料費の高騰は避けられない話で、お店が減るというのは我々にとっても困る。
といって料金が上がるのも困る。そこは難しい話だが、値上げに関しては、金額は
別にして、私は賛成である。高齢者の方も消費税が上がって大変だと思うが、継続
していただくことが大前提だと思っている。
犬飼委員
スーパー銭湯などが今流行っているが、スーパー銭湯はどの位の利用者がいるか
データは出ているか。
池内補佐
厚労省の調査では、施設数は調査してあるが、利用者数までは数値が出ていない。
丸橋会長
次回までにお願いしたい。
池内補佐
確認する。
犬飼委員
絶対量として銭湯へ行かれる人はどの位いるのか。消費者としては燃料の高騰や
赤字が続いていることなどについて十分理解はしている。しかし、お風呂のない家
庭は、低所得者が多いと思う。公衆浴場の料金が上がるのは、お風呂を楽しみにし
ている低所得者に大きな負担をかける。4月から消費税が上がる、物価も上がる、
電気料も上がるという状態で、入浴料金の値上げがなぜこの時期なのか問われる気
がする。何もかも一斉に上がるという感覚が、消費者として分からない。燃料が上
がっているので大変だということは分かるが、特に大きなお風呂に入れるというの
は低所得者の人にとっては楽しみである。
家庭にお風呂はあるが、大きなお風呂に入りたいという気持ちで行かれる方もい
る。低所得者の方にどういう形でフォローをしていくか、それが一番問題だと思う。
宮下委員
今の問題の答えにはなってないかもしれないが、3 年前から料金を上げようとい
う話はあったがずっと抑えてきた。燃料が上がってきてもお客さんを減らさないた
めには料金を上げてはだめだという気持ちがあった。しかし、昨年 11 月に役員会
を開いた時に、とてもじゃないが燃料が上がりすぎているという話になった。特に
上田は高い。信越線が途中で切れているため、中央線で回ってきて一番最後に来る。
そうした点も響いてきて、そろそろ(値上げをして)いいのではないかと提案を申
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し上げた。その中でも値上げしていいのかどうか迷いはあるが、銭湯をこれ以上減
らすわけにいかない。その点もご理解をいただきたい。
犬飼委員
燃料の輸送の問題は何とかならないのか。
宮下委員
電車がつながらないとだめだ。車だとガソリンを使う。まだ貨物電車の方が安い。
一度に大量に運べる。
小林委員
値上げは仕方がないと思うが、20円上げても、また何年かして上げなければな
らなくなるのでは。
宮下委員
5 年位か。
小林委員
これからも値上げを繰り返して行かなければならないと思う。とりあえずここは
しのごうというのではなく、上げるなら本当に経営が安定する位上げて、本当に利
用しなければならない低所得者の方については、県が行っている公衆浴場を経営し
ている人に対する支援を、例えば生活保護を受けている方や、所得がこれ位しかな
いという人にそれを回せばいいのではないか。本当に安定した経営がしていける位
上げて、支援が必要な人に県の支援を回すという考え方もあっていいのではないか
と思うがどうか。
宮下委員
各市町村で努力をしている。上田市と岡谷市は26日は「ふろの日」で無料入浴
をやっている。松本市では高齢者に券を配って、100 円か 150 円で残りは市で負担
している。長野市は全部切られてしまって一切ない。各市町村によって状況は違っ
ている。組合の各支部ごとに(市町村に対する働きかけの)努力はしているが、市
町村も財政が厳しい。
安定化事業について、県は 5 年をめどにゼロにするというように経営が苦しい。
予算がどんどん削られていく中で各市町村に少しでも協力してもらえるとありが
たいが、無理は言えないという状況。
小林委員
私は家にお風呂があるが、お風呂を新しくした時のお金と月々の電気代、水道代
など毎日入っていると1人当たりの金額は高くなる。その点を考えると銭湯は安い
のかなと思う。
「車を使わないで通勤しましょう」のキャンペーンのように「自分
の家でお風呂を使わないで銭湯に行きましょう。」というような運動があったらと
思う。
宮下委員
それはやっている。ここにはポスターはないが、「週に一度あなたが銭湯へ行け
ば地球も助かる」というキャンペーンをやっている。
小林委員
皆に行き渡らないと。
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宮下委員
ポスターが銭湯にしかない状況。
窪田委員
お客さんの中には家で沸かすよりも、銭湯で入った方がいいという人もいる。家
では大量に水を使うが、体が芯まで暖まらない。銭湯へ行った方が、体も暖まるし、
知らない人とも友達になれるし、いいことだと言ってくださるお客さんもいる。
丸橋会長
低所得者や生活保護を受けている方々への配慮は、経営者にお願いするのか行政
がやっていくのかは大事な問題である。この問題を経営者の方々に全て任せるのは
難しい。行政もしっかり考えていただく問題と考える。最終的には県知事が判断す
る問題となるのではないか。
藤川委員
仕事が金融機関であるので、その面からいうと、資料4-7の経営状況について、
ひとつの商売としては成り立たないのかと考える。この中に減価償却費があるが、
実際のお金の流れとしては、減価償却費は使えるものとしてやっと黒字になる。
公衆浴場は、一つの公共財というべきものであり、施設はきちんと存続させてい
かなければならない。しかし、低所得者の方の負担も考えて、値上げはしなければ
ならないが、どこまでが適正なのかは議論があるところ。
(資料4-7の)一番下に 478 円とあるが、これは、費用に減価償却費や公租公
課などが含まれていて、本業だけで黒字にするには 478 円で収支がトントンになる
ということ。そういう点も踏まえながら、どこまでが適正なのか。経営者の努力も
当然お願いするようになるが、若干の値上げは必要なのではないか。
犬飼委員
1 日の利用者が 50 人未満と利用者が少ないところは経営が赤字だと思う。阿智村
では入浴を村で補助してサービス券(回数券)を出して、村民の人に、よりお風呂
を利用するようにしてもらっている。長野市は切られてしまったということだが、
そうした各市町村への働きかけも必要。そういう努力はしているのか。
宮下委員
毎年お願いしている。努力はしているが、県、市町村からは良い返事はもらえな
い。
私がこういう言い方をすると語弊があるかもしれないが、各市町村でやっている
公営のお風呂がある。上田市は6軒全部赤字である。それを福祉という名目で全部
税金で賄っている。長野市、松本市も同様。それは目に見えない部分で分からない。
市会議員に聞くとはっきり分かる。公衆浴場は個人経営だから、意見は取り入れて
もらえない。上田市では 26 日に無料入浴があり、市の助成金が月 45,000 円。2 月
分を前払いでいただける。その他に、高齢者への無料券を出してほしいという話も
しているが返事はもらえない。それが難しいところ。上田市の無料入浴に関しても
いつ切られるか分からない。長野市の場合は、今まで高齢者に対して無料入浴券が
出ていたが切られてしまった。
3
高木課長
資料4-2をご覧いただきたい。公衆浴場の内訳を示したものだが、私営の施設、
個人もしくは会社が経営している浴場と公営施設があり、市町村の公営施設と民営
の銭湯はライバル関係にある。このため、市町村が補助を入れる場合、民営の施設
に入れるのか、自分の市町村の公営施設に入れるのか、片方を生かせば片方が厳し
くなるトレードオフの関係になる。それぞれの経営リスクのバランスを取りながら
見ていかなければいけない問題だと理解していただきたい。
宮下委員
公衆浴場は街中にあって、土地の狭いところを目一杯使っている。スーパー銭湯
は、敷地があって駐車場も何十台と止められる。今は車社会だから、そういう所を
利用するようになる。長野市は特にそうなっている。上田市は公営でやっている所
は結構お客さんが入っている。それでも赤字である。従業員がいかに高い給料をも
らっているかということになる。
公衆浴場は市街地にあるので、駐車場は取れない。歩いて来る、自転車で来るお
客さんが多い中で、上田市でやっている巡回バスも銭湯の前で止まるようお願いし
ているが良い返事がもらえない。
西垣委員
少し方向性が違うかもしれないが、浴槽水には基準がある。大腸菌やレジオネラ
菌など浴槽水の安全性が担保される適切な料金が必要。人件費をどこまで削ってい
いのか。安全性に目が配れるだけの料金という視点も必要である。
また、災害時の支援協定を一昨年結んでいただいたが、災害時の入浴サービスな
どをしていただけると伺っている。その意味では、現在稼働している公衆浴場は、
災害時のインフラの機能も果たしている。宮下委員から意見が出ているように、料
金を上げないことによって銭湯が潰れてしまわないよう、災害時のインフラという
面からも考え併せてご検討いただきたい。
丸橋会長
安全性への配慮という点では、料金は上げた方がいいのか、維持した方がいいの
か。
西垣委員
今の料金で施設を維持できるのかどうか。燃料代の割合が増えていくとどこかが
圧縮されていく。その圧縮された部分、それが例えば人件費であった場合、安全性
に目配りできるのかということである。
丸橋会長
衛生面については、人件費の問題でもあるということか。
西垣委員
お掃除一つにしてもそうだ。
宮下委員
今一年に 1 回レジオネラ菌の検査などをしている。残留塩素の検査も毎日やって
いるがこれがけっこう高い。毎日お湯を換えるなど努力はしていても繁殖がすご
い。おそらく一般家庭でもレジオネラ菌がない家はないと思うが、水道自体の中に
もいる。38 度位だと一番繁殖しやすい。公衆浴場の場合は大体 41 度なのでほとん
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どは死んでしまう。営業が終わるとすぐ残留塩素の検査をする。それを行わないと
保健所から厳しく言われる。衛生面では各施設とも努力をしている。
丸橋会長
料金が値上げできないことによって、衛生面にしわ寄せがいき、低下することは
困る。
宮下委員
レジオネラ菌の検査は高い。営業の二日分位すぐ飛んでしまう。
窪田委員
検査は、できれば年2回の方がいいと業者から言われることもある。そうすると
売り上げが検査に費やされる。お客さんもスーパー銭湯などの事情を知っている人
もいて、大きい施設は毎日頻繁にはお湯を換えないらしいが、ここはどの位でお湯
を換えているかと聞かれる。うちは施設が小さいので毎日お湯を捨てて、掃除して、
新しいお湯を入れている。大きい施設のように何日も同じお湯を使うというわけに
はいかない。衛生的にしなければならないので、毎日お湯を落として掃除してとい
う作業は必要だと感じる。お金が苦労だからとお湯を落とさないでやってしまうの
はいいことだとは思えない。
宮下委員
お湯の汚れはイベント風呂を行うとよく分かる。リンゴ風呂のエキスはすごい。
お風呂が終わった時は真っ白になる。一番ひどいのは柚子湯。
小林委員
買い物弱者の問題が言われているが、自分も年をとって風呂掃除ができなくなっ
てお風呂に入れなくなると、銭湯へとなる。その銭湯がなくなると入浴弱者となり
巡回風呂などに頼ることになる。昔からコミュニケーションの場であり、手軽にお
風呂に入れたのがどんどん無くなって、お風呂に入れない時代になるのかと考え
る。
大型スーパーが郊外にでき、街中のお店が潰れて、車がないと買い物にも行けな
い。車がないとお風呂にも入れない。高齢になって車の運転ができない人には身近
に入れる銭湯はなくなってはいけないと痛切に感ずる。
宮下委員
昨年 12 月 29 日、伊那市の銭湯が一つやめた。伊那市でバスなどを出して面倒を
みることで市の施設へ連れて行くようになった。1軒だけの銭湯がなくなったの
で、伊那市では大変だと思う。結構お客さんは入っていたが、経営者が年をとって
くると風呂掃除、管理など大変になる。
青木委員
公衆浴場は国民の健康・衛生面を支える重要なものであるので、低い価格である
ことが望ましいとは思うが、施設が無くなってしまったら、高い浴場に行かざるを
得なかったり、交通費をかけて他に行かなければならない事態になってしまう。そ
うなると、価格を調整するよりもっと悪い状況になりかねない。公衆浴場を存続さ
せる方策が必要と感じる。
経営者側の努力と公共団体の助成等の方策も考えなければならないが、そうした
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面も難しい状況であれば実際の価格に手を入れることも否定できないと考える。次
にどの程度の値上げが必要になるか。その辺りについて議論を行う必要があると感
じる。
丸橋会長
およそ皆さんの意見として、値上げはやむを得ないのではないか。後は値段の幅、
タイミングの問題がある。繰り返し出ているように4月から消費税が上がる。経営
者の方にとっても大変だとは思うが、消費者の方にも関わってくるもので、消費行
動がどうなっていくのか、この時期でいいのか検討する必要が出てくる。
次回もう一度協議会があるので、値上げの幅、タイミング等について改めて皆さ
んの意見を伺いたい。
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