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Adobe 社 Acrobat により作成した PDFです。
2010
M A R C H
3
本印刷物は、Adobe 社 Acrobat により作成した PDFです。
All Rights Reserved,Copyright ©2010,Hitachi,Ltd.
ウィットサンデー諸島
グレート・バリア・リーフ
オーストラリア連邦
2010
キャンベラ
M A R C H
3
2 はいたっくITウォッチ
3 はいたっくるぽ
自治体クラウド
高信頼な仮想化技術とプラットフォーム製品群を活用
自治体クラウドを先取りした北九州市の
「次期システム基盤」
をトータルに構築
̶ 北九州市 ̶
7 ソリューション&サービス・ケーススタディ-1
UNIPROVE/ASを適用した
「教務システム」
で
28,000人規模のWeb履修登録を実現
̶ 法政大学 ̶
̶ 富井義夫の世界遺産の旅 ̶
グレート・バリア・リーフ/ホワイトヘブンビーチ
(オーストラリア連邦/ウィットサンデー諸島)
海に白の絵の具を流し込んだのはだれ?これは、
遠浅の入り江ヒルインレットで干潮時に見られる
9 ソリューション&サービス・ケーススタディ-2
約1,500の百貨・量販店の店頭端末の情報漏えい対策として、
日立のシンクライアントソリューションを導入。
より高度な情報活用が安心して行える環境を整備
̶ 株式会社 ワコール ̶
現象。
ホワイトヘブンビーチの粉砂糖のような砂
が海水に混ざって描き出すグラデーション模様
だ。
「グレート・バリア・リーフ」
は自然遺産の中で
最大の面積を誇るサンゴ礁地帯。約400種のサ
ンゴが棲息し、多種多様な海洋生物を育む生態
11 OPEN MIDDLEWARE 13 トラベルウォーキング 第86回
うま
メジャーバージョンアップにより
新たなビジネス価値の提供をめざす
「HiRDB Version 9」新登場
系のオアシスである。
しかし、温暖化などによる影
響が心配される。
日本人の心のふるさと
“美し国”
伊勢を歩く
(三重県伊勢市)
15 オープンミドルウェア・ケーススタディ
総勢41万人以上へのOne to Oneサービスの提供をめざし、
日立の
「Cosminexus」
で
「関大ファミリーポータル」
を構築。
SOAによるシステム統合を見通した情報共有基盤づくりに成功
̶ 学校法人 関西大学 ̶
17 SOLUTION&SERVICE 19 プラットフォーム&ソリューション-1
流通BMS®へのスムーズな移行を実現する
流通EDIシステム
「HITREDI」
エンタープライズサーバ
「EP8000シリーズ」
に
高性能POWER7搭載モデルが新登場
21 プラットフォーム&ソリューション-2 23 IT's eye ラボラトリー・レポート
エンタープライズサーバ
「AP8800」
が
大規模システム構築向けに機能を強化
25 Learning Solution
日立研修ソリューション
IT技術者としての第一歩を踏み出すための
「新入社員育成カリキュラム」
発 行 日 2010年3月1日 通巻514号
発 行 株式会社 日立製作所 情報・通信システム社
情報・通信グループ お問い合わせ
経営戦略室 uVALUE・コミュニケーション本部
TEL
(03)
5471-8900(ダイヤルイン)
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号
日立大森第二別館
印 刷 日立インターメディックス株式会社
1
写真家
富井 義夫
デジタルデータを数万年後の未来につなぐ
光断層撮影法を開発
(中央研究所)
26 Topics&Information
リテールテックJAPAN 2010のご案内
Photographer ・ Tomii Yoshio
■ ホームページにて
「フォトギャラリー世界遺産」
を掲載中
http://www.tomiiyoshio.com/
はいたっく2010 -3
All Rights Reserved,Copyright ©2010,Hitachi,Ltd.
はいたっく誌情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/hitac-magazine/
本誌は、環境に配慮し植物性大豆インキを使用しています。
自治体クラウド
20
ワ ン ポ イ ン ト解説
自治体クラウド
一般には、総務省が推進している
「自
治体クラウド事業」
を指します。
これは、
総合行政ネットワーク
(LGWAN※1)
に
接続された都道府県域データセンタと
ASP/SaaS※2事業者のサービスを組
み合わせ共同利用型の業務システム
を構築するもので、
小規模自治体が業
務システムを低コストかつ効率的に利
用することを目的としています。
今年度
は6道府県で開発実証が行われます。
また最近は、
自治体システムにクラウド
技 術を取り入れた取り組み全 般を
自治体クラウドと呼ぶケースも増えて
きました。
※1 Local Government WAN
※2 Application Service Provider / Software as a
Service
パターン1
SaaS型
SaaS
SaaS
SaaS
●民間業者が提供するパブ
リッククラウドのSaaSサー
ビスを利用
● 必 要な機 能を必 要な期
間、
使用料を払って利用
パターン2
パターン3
共同利用型
プライベート型
アプリ
ケーション
アプリ
ケーション
アプリ
アプリ
ケーション ケーション
アプリ
ケーション
アプリ
ケーション
● 共 同 利 用 協 議 会などが
データセンタにクラウド環
境を構築
● 複 数の自治 体が共 同で
サービスを利用
●自治体内業務の集中管理
(ITインフラ統合・運用統合)
●自治体が一括アウトソーシ
(あるいは、
自治体内で集
ング
中管理)
自治体におけるクラウド適用パターン
自治体の課題とクラウドへのニーズ
いま不況や少子高齢化などの影響で税収が
減少し、財政面の余裕がない自治体が増えて
います。
また、
たび重なる法改正や新規業務の
追加によって自治体の情報システムが複雑化し、
運用コストの高止まりや管理負担の増大が大き
な負担となっています。
このような状況下で、情
報システムの構築・運用を効率化・低コスト化し
て、IT経費を低減し、
なおかつ住民サービスを
向上することが重要な課題となっています。
そこで総務省は2009年度、
クラウド技術の活
用によって、
小規模な自治体においても高品質
の住民サービスを提供でき、
災害発生時の安定
的な業務継続も可能とすることを目的とした
「自
治体クラウド開発実証事業」
を展開しました。
こ
のプロジェクトにおいて日立は、
総務省と共同で
開発実証に携わる財団法人 地方自治情報セ
ンター
(LASDEC)
の委託を受け
「標準仕様策
定」
に参画。北海道、京都府、佐賀県、大分県、
宮崎県、
徳島県をフィールドに行われる実証実
験で使用される自治体クラウドの標準仕様
(仮
想化、
データ連携などの要件)
をまとめました。
合にも、住民情報を扱う関係上、一般的なクラ
ウド以上に信頼性やセキュリティが重視されま
す。
このため、
データの所在が特定できることや、
処理が予定のタイミングまでに終了すること、
ま
たLGWANもしくはVPN※4を使用することなど
が必須要件となります。
※3 Business Process Re-engineering
※4 Virtual Private Network
自治体におけるクラウド化をトータルに支援
日立グループはこれまで、
自治体の情報シス
テムに関する先進技術を開発するとともに、総
務省をはじめとする政府の取り組みにも積極的
に参画し、
自治体の情報システムに関する課題
や悩みを解決するためのさまざまなソリューショ
ンを提案してきました。
いまご説明した3つのクラウド適用パターンに
対しても、
これまで培ったノウハウを活かした
サービスを展開しています。
例えばフロント業務
では、
電子申請、
電子調達、
施設予約を共同利
用型で提供しているほか、住民記録や税など
の基幹業務をSaaS型、
共同利用型で提供して
います。
プライベート型は、
情報システムの全体
最適化を支援する
「電子自治体共通基盤ソ
自治体におけるクラウド適用パターン
リューション」
をもとに、
自治体内のプライベートク
自治体システムに対するクラウド適用には、
大 ラウド化のコンサルテーションから構築・運用ま
きく3つのパターンが想定されます。
でトータルなソリューションを提供しています。
「SaaS型」
は、
クラウド事業者が提供するアプ これら3つのパターンを、
どの業務にどのよう
リケーション・サービスを必要な期間だけ利用す に適用するかはおのおのの自治体がめざす方
る形態です。
一時的な業務や、
標準システムを 向や業務特性を踏まえて判断する必要があり
そのまま利用できる業務に適しており、IT機器 ます。
また、
3つのパターンを組み合わせて適用
の導入コストやシステムの運用負担を軽減する するハイブリッド型も選択肢の1つです。
ことができます。
地方分権の本格的な進展や、住民意識の
「共同利用型」
は、
広域連合、
共同利用協議 多様化などを背景に、
自治体にはさらなる住民
会などがデータセンタにクラウド環境を構築し、 サービスの向上と業務の効率化、地域として
複数の自治体が共同でサービスを利用する形 の付加価値創出などが強く求められています。
態です。BPR※3によって各自治体の業務内容 日立は高度な仮想化技術により高信頼なハー
を調整する必要がありますが、従来単独で導 ドウェア、
ミドルウェアを組み合わせたクラウド環
入していたIT機器やアプリケーションを複数の 境の構築ノウハウや、全国にある堅ろうなデー
自治体で費用を負担しあって導入することがで タセンタ、長年の自治体業務ノウハウが凝縮し
き、
1つの自治体あたりの費用を低減することが たアプリケーション・サービスなど、
さまざまな
できます。
総務省が進めている自治体クラウドは、 サービスやソリューションを通して、
自治体にお
この共同利用型をメインに、
一部SaaS型を組み けるクラウド化をトータルに支援していきたいと
合わせた形に相当します。
考えています。
もう1つが、情報システム部門が自治体内に
クラウド環境を構築し、業務主管課にITリソー
スを提供する
「プライベート型」
です。
業務主管 (株)日立製作所
課ごとに導入された情報システムを全体最適 公共システム事業部
全国公共ソリューション本部
の視点で見直し、集約・統合することで、高効 公共システム推進第二部
率なリソース活用とコスト低減を図りたいという 主任技師
ニーズに対応するもので、
主に大規模自治体で 石野 ちはる
導入が進められています。
なお、
これらいずれのパターンを適用する場
はいたっく2010-3
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2
小倉北区役所庁舎内のサーバルームに設置された次期システム基盤群。
従来システムでは約50ラックあったシステムが10ラック程度に集約され、
省スペース化と省電力化に貢献している
高信頼な仮想化技術とプラットフォーム製品群を活用
自治体クラウドを先取りした
北九州市の
「次期システム基盤」
をトータルに構築
北九州市
http://www.city.kitakyushu.jp/
福岡県北九州市は、
行政サービスの向上と業務効率の最大化を図るため、
これまで
「個別最適」
で導入されていた情報システムを
「全体最適」
の視点から抜本的に見直し、
仮想化技術や地域情報プラットフォームのフレームワークを適用したオープンシステムで再構築。
そのインフラとなる
「次期システム基盤」
のSIベンダーの一員として選定された日立は、
バタージュ
ブレードシンフォニー
独自のサーバ仮想化機構
「Virtage」
を搭載した統合サービスプラットフォーム
「BladeSymphony BS2000」
や、
ユニバーサル
ストレージ
プラットフォーム
エンタープライズ向けディスクアレイサブシステム
「Hitachi Universal Storage Platform VM
(以下、
USP VM)
」
、
統合システム運用管理
「JP1」
などの製品群と、
北九州市と共同で蓄積してきたサイジング・ノウハウを駆使し、
高信頼・高セキュリティなプラットフォームを適正なコストで構築。
仮想統合されたシステム基盤上に、
各種業務アプリケーションを載せていく、
まさに
「自治体クラウド」
と同様のコンセプトを、
いち早く実現し、
市がめざす
「最小経費で最大効果を創出し続ける行財政運営」
を、
システム面から強力にサポートしています。
3
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北九州市 総務市民局
情報政策室 室長
北九州市 総務市民局
情報政策室 情報システム再編担当課長
大場 謙一
井上 憲八郎
氏
氏
USER PROFILE
北九州市
所 在 地:福岡県北九州市小倉北区城内1-1
人 口:98万3,037人(2010年1月1日現在)
世 帯 数:42万9,856世帯(2010年1月1日現在)
職 員 数:8,977人(2009年4月1日現在)
情報政策室が入る小倉北区役所庁舎
全体最適の視点から
行政組織と情報システムの
「あるべき姿」
をめざす
ス化や内部事務の効率化を実現する情報システム再編と、
システ
ム運用経費の2割から3割の削減を図ることでした。
次期基幹システムを、
「ハードウェアおよび共通ソフトウェアからなる
1963年に門司市・小倉市・若松市・八幡市・戸畑市の5市による
次期システム基盤」
と、
「業務アプリケーション」
に完全分離し、
ひとつ
対等合併により誕生し、
三大都市圏以外では初の政令指定都市と
の共通基盤上に各種アプリケーションを搭載するアーキテクチャを採
なった北九州市。
官営八幡製鐵所開設以来、
製造業を基盤に発展
用しました。
同時に、
自治体間あるいは民間企業も含めた情報システ
を遂げる一方、環境保護や循環型社会づくりにも継続的に取り組
ムを相互に接続/連携させる標準仕様「地域情報プラットフォーム」
んできた同市は現在、2020年に向けた基本構想・基本計画「元気
への取り組みも重視。
「このため新システムには可能な限り地域情報
発進!北九州」
プランの目標となる
「人と文化を育み、
世界につながる、
プラットフォームの仕様を取り込み、
将来の自治体間、
民間-自治体間
環境と技術のまち」
の実現に向け、
さまざまな施策をダイナミックに展
の連携に対する柔軟性と拡張性の確保にも努めました」
(井上氏)
。
開しています。
人口約100万人の行政を支える北九州市役所では、
業務処理の
効率化を図るため、早くから情報システム化を推進。
その歴史を総
「次期システム基盤」
の
構築から運用をトータルに受注
務市民局 情報政策室 室長の大場 謙一氏は、
「1972年にメインフ
レームの自営処理、1994年にはサーバ処理をそれぞれスタートさせ
「次期システム基盤」
の構築では大きく3つの基本方針が示され
たほか、
庁内イントラネットの構築や大規模業務の分散システム化な
ました。競争性の確保とコスト抑制を図るため
「公開された仕様・製
ど、
幅広いIT施策を積極的に展開してきました」
と振り返ります。
品で構築する」
こと。
システム管理性能の向上とライセンス料などの
しかし長年のシステム運用の過程において、情報政策室が管理
多重支払いを抑制するため
「共通機能を一元管理して提供する」
するホストコンピュータは増設・改修の繰り返しによってシステム構
こと。
さらにはITリソースの最適化を図るため
「ホスティングサービス
成が複雑化。
各業務所管課によって運用されるオープン系のシステ
形式とする」
ことです。
ムもサーバが百数十台に増加していました。
「つまり、次期システム基盤を統括する情報政策室が、
それぞれ
「このため、各業務システム間のデータ連携が困難になってきた
の業務アプリケーションを管理する所管課に対し、利用率に応じた
ほか、
ライセンスや保守費用の重複、
ハードウェアリソースの利用率
ITリソースを提供するという形式です。
これにより、ITリソースの最
低下、
重要データの個別管理によるセキュリティレベルの不均一など、
適化によるコスト低減が図れます」
(井上氏)
。
数々の問題が顕在化してきたのです」と総務市民局 情報政策室
「この要件を満たすには、何よりもシンプルな構成と最適化された
情報システム再編担当課長の井上 憲八郎氏は補足します。
運用性が強く求められました。
そこで、すべてのハードウェアとOS、
そこで2006年に策定されたのが、全体最適の視点から行政組
共通ミドルウェアなどの設計・調達、構築、
テスト、運用・保守までを
織と情報システムの
“あるべき姿”
をめざした
「業務の効率化と情報シ
一括して1つの事業者に担当していただくことにしました」
と語るの
ステムの再編基本計画書」
です。従来型のシステムから、
オープン
は、総務市民局 情報政策室 情報システム再編担当係長の遠藤
系の共通プラットフォーム上で多数の業務システムを一括して処理
勇一氏。市が作成した緻密な入札仕様書に対し、複数の有力ベン
する大規模な次期基幹システムへの移行が盛り込まれた同計画の
ダーが名乗りを上げました。
そして技術面の評価と価格を勘案する
ねらいを大場氏は、
「市民の皆
「総合評価方式」によって厳正な選定が行われた結果、
「日立・
さまが安全・安心に利用でき、
NTTデータ企業連合」
が次期システム基盤の構築・運用事業者に
満足できる行政サービスを提
決定し、
2007年から2017年にわたって担当することになりました。
供すること、
そして最小経費で
最大効果を創出し続ける行財
政運営の実現を重要なテーマ
日立独自のサーバ仮想化機構Virtageを高く評価
と説明。その具
に据えました」
北九州市 総務市民局
情報政策室 情報システム再編担当係長
遠藤 勇一
体策として取り組んだのが、区
次期システム基盤の中核となるサーバシステムには、DBサーバ
役所窓口のワンストップサービ
にエンタープライズサーバ「 E P 8 0 0 0 」、A P / W e bサーバには
氏
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4
BladeSymphonyの
「BS2000」
と
「BS1000」、既存業務のストレート
求性能の合計は、
計算上オーバーしているはずですが、
実際には余
移行用には
「BS320」
がそれぞれ採用されました。
このサーバ構成
サーバのCPU性能が飛躍的に向上している今、
従来
裕があります。
について遠藤氏は、
「適材適所の考え方に基づき、
あえて複数機種
型の運用ではいかに性能を持て余してしまうかを実感しています。
今
を混在させる構成としました。CPUやI/O、
メモリーなどの基本性能
後の運用の中で新たな最適値を見つけられれば、
さらなる効率化も
が強化されたBS2000をタイミングよく導入できたことも含め、現状選
可能でしょう」
。
択できる機器では、
ほぼ最適な構成になりました」
と評価します。
各業務システムで必要とされるサーバ性能と信頼性、
CPUの数や
また、EP8000ではLPARとマイクロパーティショニング、BS2000、
ソフトウェアライセンスなどのサイジングにも大きな力が注がれました。
®
ほとん
BS1000ではVirtage、BS320ではVMware といったように、
情報政策室と日立は、
Virtageの仮想環境下における同時接続ユー
どのサーバで先進的な仮想化技術が採用されています。
その理由
ザー数やCPUの使用率、
ネットワークスループット、
バッチ処理時間な
を遠藤氏は、
「サーバ統合のメリットに加え、物理リソースのさらなる
どをそれぞれ詳細に分析・評価。
各業務システムの要件に合わせた
削減によるコスト圧縮と、
運用効率の向上に寄与する技術だと判断
ITリソースの供給と最適配置を行うことで、
最小コストで最大効果を
したからです。
仮想化の適用で、各業務の負荷パターンを考慮した
創出する
「全体最適」
を具体的な形で示しました。
そこには、
これまで
最適なサーバ環境を設計できますし、CPU利用率の向上やソフト
多くの自治体業務システムの構築に携わり、
全体最適化を支援してき
ウェアライセンス料の低減も期待できると考えました」
と振り返ります。
た日立の技術とノウハウが活かされています。
なかでも遠藤氏が高く評価するのが、
日立独自のサーバ仮想化
機構Virtageです。
ストレージの仮想化で
柔軟な階層管理と一元運用を実現
「ソフトウェアベースの仮想化では、
ゲストOSの設定次第で起こりう
るOS間のCPUコア競合による性能劣化がハードウェアで仮想化を
実現するVirtageでは起きておらず、
性能劣化はほとんど感じられま
重要なデータが格納されるストレージには、世界的にも評価の高
せん。
またVirtageは通常の物理サーバと同じOSイメージのままで動
いUSP VMとミッドレンジディスクアレイサブシステム
「Hitachi
作しているので、
障害発生時には仮想化機能を停止した状態で再
Adaptable Modular Storage 2100(以下、AMS2100)」、
および
起動して動作確認でき、
障害切り分けが容易である点も評価できま
専用バックアップ装置が採用されました。
す。
さらにBladeSymphonyとVirtageを一緒に利用するということは、
「サーバ集約を進めた次期システム基盤では、
データを統合管理
ハードウェアベンダーと仮想化ベンダーが共に日立さんとなるため、
するストレージの信頼性が今まで以上に求められます。
当市では長
アダプタブル
モジュラー
ストレージ
いわゆる障害発生時の
“たらいまわし”
が発生しません。
この点も、
わ
年、
日立のストレージを利用してきており、
品質については非常に満足
れわれユーザーにとっては大きなメリットだと思います」
(遠藤氏)
。
しています。特にハイエンドストレージは初期モデルから数世代にわ
たり利用していますが、
システム稼働中のディスク障害は一度も経験
していません。
今回も信頼性と実績を何よりも重視しました」
(遠藤氏)
。
全体最適を図るためのサイジングにも注力
データの重要度に応じて
ストレージ階層管理の考え方に基づき、
FC※1、SAS※2、SATA※3と最適なストレージが配置された次期シス
現状では単一ユーザーとして日本最大級のVirtage稼働数(予
テム基盤。
ここでも全体最適の観点から、外部ストレージを仮想化
備機を含め合計約30ブレード/約100 OS)
を誇る北九州市。
そこで
するUSP VMの機能
「Universal Volume Manager」
が適用され
は仮想化による大規模システム集約が、
予想以上に大きな価値を生
ています。
ユニバーサル
マネージャー
み出していると遠藤氏は
「機種の異なる複数のストレージを仮想化によって内蔵ストレージ
分析します。
と同じように一元管理できるのは非常に効果的だと思います。本市
「 現 在 B S 2 0 0 0の1ブ
ではUSP VMの配下にAMS2100と専用バックアップ装置を接続し、
レード上では、最大8OSま
USP VMの操作コンソールから内蔵ディスクとして認識させていま
で稼働できる構成となっ
す。
このため、装置内コピーや無停止でのデータ移行、
データの価
ています。それぞれのゲ
値に応じたストレージ装置の選択などが柔軟に行えるようになりまし
ストOS
(論理サーバ)
の要
た。
コストの最適化だけでなく、運用管理の軽減にも大きな効果が
障害発生時の原因究明や復旧の迅速化を図るため、
十数色のLANケーブルを使い分けて視認性の向上を図っている
5
ボリューム
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期待できると思います」
(遠藤氏)
。
サーバリソースが大幅に効
シャドウイメージ
専用バックアップ装置では、
装置内レプリカ機能であるShadowImage
率化され、次期基幹システ
を利用したDisk to Disk、
Disk to Tapeの2段階バックアップが採用さ
ムに搭載される業務アプリ
れており、
約25TBもあるシステム全体のバックアップを日々自動で一括
ケーションへの最適かつ動
®
Linuxが混在する環境でもOSごとにバックアッ
取得。
AIX、
Windows 、
的なリソース配分が可能と
プサーバを用意する必要がないため、
作業負荷も大幅に軽減しました。
なりました」
と評価。
「また仮
※1 Fibre Channel ※2 Serial Attached SCSI ※3 Serial Advanced Technology Attachment
想化以外にも、
ブレードサーバやストレージ、
バックアップ装置、運用
住民情報系と庁内事務系のネットワークを分離し、
セキュリティを確保
情報政策室のスタッフと日立の担当者
管理機能など、
日立さんならではの製品力とSI力により、
非常に完成
度の高いシステムになりました。
現場で活躍された営業やプロジェク
トマネージャー、
SEの皆さんの努力はもちろん、
開発部門の方々も迅
次期基幹システムのネットワークエリアは、住民情報系の
「ハイセ
速・確実に対応していただいたおかげです」
と語ります。
キュアエリア」
と、
庁内事務系の
「ミドルセキュアエリア」
に分割されて
すでにカットオーバーした次期システム基盤上では現在、庁内事
います。
両エリアではDBサーバやAP/Webサーバが物理的に分け
務系システムが本番稼働し、
住民情報系システムも順次稼働となる
られているほか、各業務システムのサーバは同業務または共通機
予定です。
能サーバのみとしか通信できない仕組みとなっています。
これにより、
今回再編対象としな
「今後は基幹系端末のシンクライアント化や、
大規模な共通プラットフォームとしての効率性と運用性を活かしつ
かった庁内システムの基盤統合を考えています。
そこでも今回適用
つ、個人情報を含めた重要なデータに対する強固なセキュリティを
された仮想化やリソース配分最適化などの技術とノウハウが活か
実現しているのが特長です。
せるのではないでしょうか。
クラウド時代に向けた新たなシステム化
プラットフォーム全体の一元管理と運用性向上を図るため、JP1も
構想も含め、
日立さんには引き続き積極的な提案をお願いしたいで
導入されました。
これにより、
すべてのサーバの稼働監視やジョブ制
すね」
(大場氏)
。
御などが運用監視サーバのコンソール上からトータルに管理できる
その期待に応えるため、
今後も日立は地域情報プラットフォームや
環境を整備。
また、異常時にはネットワーク型の警告灯が音と光で
クラウド関連技術をベースとした高付加価値ソリューションの創出を
警報を知らせるため、専任の監視要員が常時目視しておく必要は
通じ、北九州市への支援と、
自治体・地域に貢献する製品・サービ
なくなりました。
通常時には他の業務に従事できるため、
人員の適正
スの強化・拡充に取り組んでいきます。
※4
配置とTCO 削減に大きく貢献しています。
※4 Total Cost of Ownership
S P O T
I N F O R M A T I O N
門司港レトロ
「ふぐと灯りとひなまつり」
自治体クラウドを先取りした
「次期システム基盤」
仮想化を適用したITリソースの有効活用と柔軟性の確保、
そし
て徹底的なコスト低減への取り組みは、北九州市が構築した次期
システム基盤が、近年大きな注目を浴びている
「自治体クラウド」
の
概念を先取りしていることを示しています。
これに対し遠藤氏は、
「自
治体クラウドは今回のシステム再編に着手した以降に一般化した
概念ですが、市がめざす方向性と非常に近いものと考えています。
また、
地域情報プラットフォームにおける自治体間連携および官民連
携は、
利用者がその所在や内部構造を意識することなく利用できる
という意味で、
まさに自治体クラウドと言えます」
と分析します。
これら一連のシステム基盤構築を支援した日立に対して大場氏は、
「最もインパクトのあった技術は仮想化でした。
Virtageの導入により、
明治・大正・昭和初期にかけ
て、外国貿易の要衝として賑
わったことで知られる門司港は、
現在、
古い街並みと新しい都市
機能をミックスさせた都市型観
光地「門司港レトロ」
へと生まれ
変わっています。
そこで毎年冬に
行われる一大イベントが
『ふぐと
灯りとひなまつり』
。
メイン会場の
1つである
「旧大阪商船」
には全長約2mの巨大ふぐランタンや、
ふぐ神
輿などの装飾が施されるほか、
門司港レトロの各施設や栄町銀天街で
は明治以降の各時代に作られた、
たくさんのひな飾りが雅やかに飾られ
ます。
古きよき時代と雅の春を、
ぜひ現地でお楽しみください。
開催期間:2010年2月6日∼3月28日まで
お問い合わせ:門司港レトロ倶楽部/
(093)
332-0106
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 公共システム営業統括本部 カスタマ・リレーションズセンタ
TEL
(03)
5632-7412 FAX(03)5632-7616
E-mail:[email protected]
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/app/kyo2/
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6
ソリューション & サービス・ケーススタディ
1
UNIPROVE/ASを適用した
「教務システム」
で
28,000人規模のWeb履修登録を実現
法政大学
http://www.hosei.ac.jp/
大学を取り巻く環境が急速に変化する中、
各大学では競争力の向上と個性ある大学づくりを進めるため、
部門ごとに導入・運用していた情報システムを全体最適化することで、
事務効率とコスト低減、
教育サービスのレベルアップに取り組む動きが本格化しています。
早くからWebサービスに基づく先進的なIT基盤を構築してきた法政大学では、
ユニプ ルーブ
日立の大学向け学務情報システム
「UNIPROVE/AS」
を活用し、
28,000人規模のWeb履修登録や成績登録、
携帯電話サービスなどを実現する
「教務システム」
をサービスイン。
学生・教職員それぞれに利便性と付加価値の高い環境を提供しています。
法政大学
総合情報センター事務部
市ヶ谷事務課 課長
松丸 伊三雄 氏
学内システムをWebサービス基盤上で連携
法政大学
学務部
教学企画課
伊藤 学 氏
法政大学
総合情報センター事務部
市ヶ谷事務課
三宅 真 氏
この中で日立は、
学籍・成績・履修・就職といった重要データを
1880年、
日本で最初の私立法律学校として創設された
「東京
一元管理し、
周囲のサブシステムにセキュアにリンクさせるミッショ
法学社」
を源流とする法政大学。
約130年もの歴史を持つ同大学
ンクリティカルなデータベースシステムとなる
「事務基幹システム」
は、
時代時代の多様な教育ニーズに対応した教学改革に取り組
と、
教務事務で日々発生するデータを管理しながら、
学生・教職員
みながら、現在は
「15学部」
「14大学院研究科」
「2専門職大学
に付加価値の高いサービスを提供する
「教務システム」
の構築を
院」
を擁する総合大学へと成長。
さまざまな分野で社会に貢献す
担当しました。
る
「自立型人材」
を多数、
世に送り出しています。
※1 Service Oriented Architecture
IT導入にも積極的な法政大学は、
1997年に学生・教職員の情
報教育・研究支援を担う
「総合情報センター」
を設立し、
市ケ谷・
7
日立の
「UNIPROVE/AS」
を適用した教務システム
多摩・小金井の全キャンパスをギガビット専用回線で結んだ私立
学籍管理、履修管理、成績管理、進級/卒業判定などの機能
大トップレベルの情報ネットワークを構築。
統合認証システムとシン
を持つ教務システムの構築にあたり、
日立は納期とコストの最適
グルサインオンの導入により、
各アプリケーションヘシームレスにアク
化を図るため、法政大学の要求要件に合わせた個別開発を基
セスできる環境を整備しました。
本に、適合率の高い機能については完全Web対応の大学向け
「こうした快適なネットワーク環境のもと、
さらなる業務効率の向
学務情報システム
「UNIPROVE/AS」
の機能を
“部品”
として活
上と、
学生・教職員に向けた新サービスの提供などを目的に2007
用。
高信頼性を誇る日立のSOAプラットフォーム
「Cosminexus」
を
コ ズミネク サ ス
年9月から稼働させたのが、
学内システムをWebサービス基盤上
UNIPROVE/ASの基盤に採用することで安定性を確保。
さら
で連携させた新情報システムです」
と語るのは、総合情報セン
に、
SOAに基づいた日立独自の開発標準手順
「HIPACE」
および
ター事務部 市ヶ谷事務課 課長の松丸 伊三雄氏。
従来は独立
「日立標準システム開発支援ツール」
も活用することで、
スピーディ
ハイペ ース
してサービスを提供していた各システムをすべてオープン化した
かつ低コストで安定性の高いシステム構築を実現しました。
上で、
SOA※1技術によって相互に連携させた同システムのアプリ
各学部特有のカリキュラムや制度への対応を図るため、
サービ
ケーションは、
事務支援、
教育支援、
ポータル、
人事・給与、
財務な
ス導入は社会学部、
理工学部、
デザイン工学部から段階的に進
どの主要サービスに分割され、
その配下に個別機能を担う複数
められ、
2009年4月からは全学部・全研究科で共通のサービスが
のサブシステムがカセッタブルに連携する形となっています。
利用できる環境が整いました。
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法政大学
所 在 地 東京都千代田区富士見2-17-1
学 生 数 29,874名
(2009年5月現在 通信教育部を除く)
教職員数 1,340名
(2009年5月現在)
1880年
「東京法学社」
として誕生し、
1898年に大学として設立された法政大学。
グローバ
ル化にともなう時代の変化の中、
自立的に考え、
行動し、
解決することのできるリーダーシッ
プと豊かな人間性を兼ね備えた人材を育成するため、
積極的に教学改革を推進している。
「学生はパソコンだけでなく携帯電話からも、時間割照会、休
年度末で入試
講情報などのサービスを24時間利用できます」
と語るのは、2007
や進 級 / 卒 業
年当時、社会学部の事務課職員としてシステムの立ち上げに尽
判定が立て込
力した学務部 教学企画課の伊藤 学氏。
学生は幅広い機能を自
む 時 期 では 、
宅のパソコンと、
あらかじめリクエストした情報がメールで自動配
特にその便利
信される携帯電話を使い分けることで、情報活用の利便性を飛
さが実感できる
躍的に高めることが可能となりました。
メール自動配信サービスの
と喜ばれていま
登録者は現在、
全学生の半数にも達しているということです。
す」
(三宅氏)
。
「新システムでは、事務関連書類や学生向けに郵送していた
確認書なども、PDFでやりとりできる仕組みとし、大幅なペーパー
Web履修登録画面例
レス化を実現しました」
と総合情報センター事務部 市ヶ谷事務課
さらなる基盤強化とサービス向上をめざす
の三宅 真氏は、
TCO の削減効果も高く評価します。
一連のシステム導入を支援した日立に対し伊藤氏は、
「初めて
※2 Total Cost of Ownership
社会学部でシステムを立ち上げた際には、
データベースと連携し
※2
た複雑な機能をどう実装するか、学生にストレスを与えない操作
「Web履修登録システム」
で効率性とサービスレベルを向上
をいかに設計するかなど、
すべてにおいて日立のSEさんに熱心
そして最も大きく変化したのが、
履修登録の業務フローです。
にサポートしていただきました。
運用開始後のきめ細かなエンハン
「以前は、学生がマークシート形式で記入したOCRシートを
スも含め、
これほど大規模なシステムが安定運用できていることに
データ化する作業に多くの人手と時間を費やしていました。
その
深く感謝しています」
と笑顔で語ります。
過程で、時限重複や必須科目が登録されていないなどのエラー
また今後の展開について松丸氏は、
「システム基盤全体におけ
も多数出てくるため、書類を再提出させるなどの追加作業も含
るITリソースの最適化や、
より柔軟なシステム間連携の強化など
め、
職員は4月から5月末まで毎日残業が続いていました」
と振り返
についても、
日立さんからの積極的な提案を期待しています」
と
る伊藤氏。
しかし全学的なWeb履修登録が実現したことで、
こう
エールを送ります。
した課題がクリアされたのです。
全学システムの中核となる事務基幹システムと教務システムの
「新システムでは、
わかりやすいWeb画面上の指示に従いなが
稼働により、学生と教職員の満足度をトータルに高める環境を整
ら、
時間や場所を気にすることなく履修登録が行えます。
カリキュラム
備した法政大学。
その競争力向上と個性ある大学づくりに向け
対象外の科目、
すでに修得済みの科目などは最初から表示されな
たチャレンジを、
これからも日立は先進的な製品とソリューションに
いのでミスの心配もありません。学部ごとに設けられた期間内に
よって力強く支援してまいります。
Webから登録すれば、
その時点で履修登録が完了します。
学生が
書類提出のため長蛇の列に並ぶことも、職員の残業もなくなりまし
た。
われわれは本来業務である、
単位や進級/卒業に関する学生か
らの相談にしっかり対応できる時間が生まれました。先生からも、
授
業編成や試験の準備が行いやすくなったと好評です」
(伊藤氏)
。
語学や一部の専門科目では、多数の履修希望者から抽選に
よって受講者を決める作業が不可欠ですが、
人手に頼っていたこ
の作業もシステム化によって負担を軽減。
「選定された学生のデー
タはそのまま本人の履修登録に引き継がれる仕組みなので、
書類
を再提出する必要もなくなりました」
と松丸氏は付け加えます。
教員自身がWebを利用して成績登録を行える機能も加わりま
した。
「従来は学生一人ひとりの成績を先生が採点名簿に記入し
て、
それをOCRでデータ化する作業が発生していました。
しかし
現在は先生自身がパソコンで管理しているデータをそのままWeb
キャンパスライフの
さまざまな情報を
Webから入手
経営学部 市場経営学科3年
Sさん
私たちの大学ではキャンパスライフのさまざまな情報がWebから入手
できます。履修登録もパソコンで行えるようになり、
さらに便利になりまし
た。
紙で申請していた頃とは違い、
履修内容がすぐ画面上で確認できま
すし、
選択できない授業を誤って申請してしまう心配もありません。
個人的
に最も利用頻度の高いのは携帯サービスです。
休講情報がメール配信
されるので、通学途中で別な予定に振り替えることができ、
とても助かっ
ています。
弟は別の大学に通っていますが、
「法政には便利なサービスが
いろいろあっていいな」
と、
いつもうらやましがっていますよ。
から登録できます。数百人の受講者を持つ授業の成績登録や、
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 公共システム営業統括本部 カスタマ・リレーションズセンタ
TEL(03)5632-7412 FAX(03)5632-7616
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/app/uniprove_as/
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8
ソリューション & サービス・ケーススタディ
2
約1,500の百貨・量販店の店頭端末の情報漏えい対策として、
日立のシンクライアントソリューションを導入。
より高度な情報活用が安心して行える環境を整備
株式会社 ワコール
http://www.wacoal.jp/
株式会社 ワコール
(以下、
ワコール)
は、
企業としての信頼確保のために、
情報セキュリティの強化を追求してきました。
今回、
百貨・量販店の店頭端末のさらなるセキュリティ強化を目的として、
全国にある約1,500台のパソコンをシンクライアント化することを決定し、
まず約800台を導入しました。
採用したのは、
日立のシンクライアントソリューション
「セキュアクライアントソリューション統合型」
です。
シトリックス社の
「Citrix XenDesktop™」
と高集積を実現した日立の最新ブレードPC
「FLORA bd500」
、
ノート型シンクライアント端末
「FLORA Se210」
を組み合わせたシステムにより、
さらに徹底したセキュリティと業務の効率化を実現。
より高度な情報活用が行える環境を整えました。
株式会社 ワコール
情報システム部 係長
大西 輝昌 氏
9
株式会社 ワコール
情報システム部
前田 浩一 氏
株式会社 ワコール
情報システム部
松尾 友希美 氏
情報漏えいの不安を払拭するためシンクラ
イアント化を決定
障害の影響を極小化できるブレードPC型を採用
2005年10月に持株会社制をスタートし、
グループの中核事業
同社は複数の提案を慎重に比較検討し、
シトリックス社の
会社として生まれ変わったワコール。若年齢層向けのブランド企
「Citrix XenDesktop™」
と高集積を実現した日立の最新ブレー
業をグループに迎えるなど、
ワコールグループとしてのブランド力
ノート型シンクライアント端末「FLORA
ドPC「FLORA bd500」、
を強化しています。
Se210」
を組み合わせた日立の提案を採用しました。
同社は
「相互信頼」
の経営理念のもと、企業としての信頼確
この組み合わせは、狭帯域でのレスポンスに定評のある
保のために、
情報セキュリティの強化を追求してきました。
ICA®※プロトコルを用い、Citrix XenDesktop™経由で、
シンク
そして今回、百貨・量販店の店頭端末のさらなるセキュリティ
ライアント端末とブレードPCを1対1で利用する形態です。
強化を目的として、全国にある約1,500台のパソコンをシンクライ
「複数のパソコンの機能をサーバに統合する方式ですと、
アント化することを決定。情報漏えいの不安を完全に払拭するに
サーバに障害が発生した場合、
多数の店舗に影響が出ることが
は、
データを保存するハードディスクを持たないシンクライアント端
懸念されます。
しかし、
シンクライアント端末と1対1で接続するブ
末へ移行するしかないと判断したのです。
レードPC型であれば、
障害の影響を極小化できます」
と情報シス
「これまでも、厳格なセキュリティポリシーを定め、
セキュリティソ
テム部の前田 浩一氏は語ります。
フトの導入や運用面の工夫などで、
パソコンの盗難や紛失によ
利用のピークが開店直後と閉店間際に集中するため、
レスポ
る情報漏えいが起きないように、対策を講じてきました。
しかし、
ンスを確保するためにも、各々が個別環境となるブレードPC型は
企業としての信頼を確保し、説明責任を果たすには、
シンクライ
有効です。
アント化が必要だと考えたのです」
と情報システム部 係長の大西
また、
アプリケーションの動作確認が不要で、移行が容易な点
輝昌氏は話します。
も魅力だったといいます。
同時に店舗では、通信カードによる利用が必須であるため、
ソ
加えて、FLORA bd500は高集積を実現しており、
パソコン40
フトウェアのアップデートなどに時間がかかることや、
パソコンの不
台分を1ベースユニット
(5U)
に格納できるので、
データセンターの
具合時に業務が止まってしまうことも課題でした。
ハウジング費用を抑制できるという期待もありました。
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2005年10月、持株会社制をスタート。株式会社ワコールホー
ルディングスの子会社38社および関連会社8社で、
婦人用肌
京都府京都市南区吉祥院中島町29
着を中心に、
男女用のインナーウェア、
アウターウェアを製造・
1946年6月15日
販売。最近では、はいて歩くことで腹部がひきしまる下着
132億6,000万円
「CROSS WALKER(クロスウォーカー)
」、着ているのを忘れ
15,932名
(連結、
2009年3月末現在)
てしまうほど軽い
「スゴ衣」
などが好調な売れ行きを見せている。
株式会社 ワコール
本 社
創 業
資本金
従業員数
同社は百貨・量販店端末のシンクライアント
化を、
前半と後半に分けて実施しており、
すで
に約800台の入れ替えを完了しました。
「店舗スタッフの教育は、全国のスタッフが
一堂に集まる数少ない機会をとらえて実施し
なければならないため、短期間で集中して入
れ替え作業を行う必要がありました」
と情報シ
ステム部の松尾 友希美氏は説明します。
操作教育を実施した後は記憶が鮮明であ
るうちに、
速やかに利用環境を配備したいとい
う要望に対し、
日立は、
1週間で最大80店舗の
パソコンを入れ替えるなど、
約800台のシンクラ
イアント化と、
発売直後のFLORA bd500の導
入を急ピッチで進めました。
百貨・量販各店に導入されたノート型
シンクライアント端末
「FLORA Se210」
「今回のプロジェクトは、単なるパソコンの
*画面はハメコミ合成です
入れ替えだけではなく、業務の流れを変える
一大変革であり、店舗にできるだけ負担をかけないでスムーズ
心して専念できます。
に進める配慮が必要でした。
日立は、
このプロジェクトを成功さ
また、
シンクライアントシステムでは、各種サーバとのやりとりは
せるため、工場を含めた全社の力を結集して、取り組んでくれて
データセンター内で完結し、
シンクライアント端末には、画面差分
います」
(大西氏)。
データのみがやりとりされるので、送受信するデータ量が減り、
か
えってレスポンスは速くなりました。
年間約4,500万円のランニングコストを削減
さらに、
シンクライアントシステムでは、
パソコン本体の機能が集
ワコールは百貨・量販店端末のシンクライアント化と同時に、
ラ
て行えるようになりました。
ンニングコストの削減にも取り組んでいます。
リアルタイムな情報収集が可能になったのも重要な成果です。
これまでは、専任型のサポートデスクサービスを利用していま
「以前は店舗の入力ミスがあっても、
それがわかるまでに時間
したが、
低価格な日立の共用型サービスへと切り替えました。
がかかっていました。
しかし、現在では業務サーバとブレードPC
中管理されているので、
ソフトウェアのアップデートなどを一括し
「共用型サービスではありますが、
当社との報告会や勉強会を
がLAN内にあるので、
データを瞬時に照合でき、店舗の端末で
重ね、
サポートデスク内での情報共有も進んでいるようです。的
もすぐに確認できます」
(松尾氏)
。
確なサポートが、店舗スタッフの負担を軽減するうえできわめて
今後は、
リアルタイムに収集できるようになった情報をもとに、
よ
重要です」
(前田氏)
。
り高度な情報活用をめざしていく予定です。
「約1,500の百貨・量販店のシンクライアント化が完了すれば、
「これまでは、
セキュリティの確保を優先して、収集する情報を
サポートデスクサービスの変更と通信カードの契約プランの見直
制限していました。今後は、多くの情報を収集して、
より高度な情
しなどにより、
ランニングコストの削減効果は年間約4,500万円に
報活用を行い、
店舗スタッフに対する営業支援も強化していきた
なると見込んでいます」
(大西氏)
。
いと思います」
(大西氏)
。
リアルタイムな情報収集でより高度な情報活用をめざす
の信頼を確保するとともに、
リアルタイムな情報を戦略的に活用
ワコールは日立のソリューションを採用したことで、企業として
できる環境を手に入れたのです。
シンクライアント化に伴い、
業務効率も向上しています。
ディスクレスであるシンクライアント端末は故障率も低く、
業務を
ストップさせる心配が少ないため、故障によるストレスを解消でき
れば、店舗スタッフもビューティーアドバイザーとしての本業に安
※ICA:Independent Computing Architecture
●本システムの導入は、
株式会社日立システムアンドサービスが担当 http://www.hitachi-system.co.jp/
●Citrix、
Citrix XenDesktop、
ICAは、
米国およびその他の国におけるCitrix Systems, Incの商標
または登録商標です。
●その他記載されている会社名、
製品名は、
それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
●この記事は日経コンピュータ 2010年2月17日号に掲載されたものです。
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 プラットフォームソリューション事業部
TEL(03)5471-3967
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/spc/
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10
メジャーバージョンアップにより
新たなビジネス価値の提供をめざす
「HiRDB Version 9」
新登場
ビジネスニーズの多様化と市場競争の激化を背景に、
いま多くの企業では、
他社にはない業務サービスの開発や、
競争力の維持・拡大が重要なテーマになっています。
そこで日立は、
お客さまの新しいビジネス価値の創出と継続的な価値向上を支援するため、
ハイアールディービー
高性能・高信頼の純国産データベース
「HiRDB」
を約4年ぶりにメジャーバージョンアップ。
最新版となる
「HiRDB Version 9」
は、
さまざまな新技術の活用により、
お客さまの
“攻めの経営”
とクラウド時代を強固に支え、
ワンランク上のデータベースとして時代を切り開きます。
コンセプトは
「ブレイクスルーへの挑戦」
と
「オペレーショナル・エクセレンスの追求」
これまでの業務サービス
HiRDB V9を使うことで
から大規模システムまで幅広い導入実績を誇る日立のノンストッ
高性能
高信頼
柔軟性
コンセプト
社会基盤を支えるミッションクリティカル分野をはじめ、
小規模
ブレイクスルーへの挑戦
オペレーショナル・エクセレンスの追求
プデータベース
「HiRDB」。
その最新バージョンとなる
「HiRDB
Version (
9 以下、
HiRDB V9)
」
は、
メインフレーム時代から培っ
てきた高性能・高信頼に加え、
よりスピードとコストと柔軟性、新
新しいビジネス
価値の創出
これからの業務サービス
ビジネス価値の
向上
技術への対応が要求されるクラウド時代においても、
お客さまに
図1 HiRDB V9 のコンセプト
新たなビジネス価値を提供するための機能強化を図りました。
ルタイム化と適切な対処を支援する
「リアルタイムSQL稼働分
HiRDB V9が新たに提供する価値は、
現状を打破し新しいビ
析」
機能を提供。
お客さま企業の競争優位性を維持し、
継続的
ジネス価値を創出する
「ブレイクスルーへの挑戦」
と継続的な改
なビジネス価値の向上を強力にサポートしていきます。
善によりビジネス価値を向上する
「オペレーショナル・エクセレンス
の追求」
という2つのコンセプトに集約されます
(図1)
。
この2つの新コンセプトを具現化するため、
HiRDB V9で提供
する新しい機能について具体的にご紹介していきます。
■ ブレイクスルーへの挑戦
不況を背景とした市場縮小により、
ますます環境変化と企業間
処理能力の向上を実現する
「メモリデータベース」
∼ブレイクスルーへの挑戦∼
競争の激化が進んでいます。
この厳しい状況下で新市場を開
お客さまのブレイクスルーへの挑戦を支援する機能の1つとし
拓し、
エンドユーザーからの支持を獲得していくためには、
現状
て、
HiRDB V9では、
より高速なデータベース処理を実現するメ
を打破して新たなビジネス価値を市場に創出するブレイクス
モリデータベースを提供します。
同機能は、
表データやインデック
現在のビジネス環境は、
お客さまニーズの多様化と世界的な
ルーへの挑戦が必要です。
スを、
ディスクアクセスが発生しないメモリデータベースに常駐化
そこでHiRDB V9では、
「メモリデータベース」機能を提供。
させることで、
高トラフィックなオンライン業務や、
インターネットショッ
大幅なスループットの向上により新サービスの迅速な追加やコ
ピングなどの参照頻度の高い業務において、
ディスクI/Oなしに
スト低減を支援し、
お客さまの
“攻めの経営”
をより強固なものと
高速にトランザクションを処理。
一般的なディスクデータベースに
していきます。
性能を維持
比べ、
飛躍的なスループット向上が期待できるため、
しながらサーバ台数を削減でき、
コスト低減にも寄与します。
11
■ オペレーショナル・エクセレンスの追求
また、万一の障害発生時にも、常時「実行系」
の更新内容を
すでに業界トップクラスの地位を獲得している企業でも、
競合
反映している
「待機系」
へ数秒で切り替え、
業務を再開すること
他社への優位性を維持・拡大し続けていくのは決して容易では
が可能。
メモリ上のデータ損失を防ぎ、
メモリデータベースの永
ありません。
そこで近年注目されているのが、
ビジネス現場に散
続性を確保します
(図2)
。
在する問題をいち早くつみ取り、継続的・組織的な業務改善を
さらに、
一般的なデータベース製品では、
ディスクデータベース
行うことで現場力を強化していくオペレーショナル・エクセレンス
とメモリデータベースを別々に構築・運用しなければならないた
の追求です。
め、
ライセンス費用や運用管理コストがかさむのが難点ですが、
HiRDB V9は、
こうした課題に対応するため、
問題発見のリア
HiRDB V9はディスクデータベースとメモリデータベースを機能
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アプリケーション
サーバ
待機系に実行系の
更新内容を反映
障害発生
メモリデータベース
[待機系]
系切り替え
データベース
サーバ
たまっていくSQLの中
から遅 いSQLを探 す
のは大変!
従来
データベース
サーバ
データベース
サーバ
データベース
サーバ
トレース
リアルタイムSQL稼働分析
ダッシュボード SQLレスポンス(ワースト順位)
順位 Time
ss.ss
1
ss.ss
2
ss.ss
3
ss.ss
4
XX表/YY表
[緊急対処]
SQL
SELECT∼
UPDATE∼
SELECT・
・
通
知
メモリデータベース
[実行系]
アプリケーション
サーバ
対処
アプリケーション
リアルタイムSQL稼働
分析で、
遅いSQLをリ
アルタイムに可視化で
き、
すぐに対処できる!
AA業務
ユーザーアクセスの制限
ジョブスケジュールの変更
SQLログ
図2 メモリデータベースの二重化で止まらない業務システムを実現
影響業務
を調査し
緊急に対処
[原因究明と対処]
(T)
正常時
(T)
異常時
データベース領域
データベースキャッシュ
障害発生時、
数秒オーダーで
待機系へ系を切り替え業務を再開
アクセスして
いる表を調査
1 2 3 4 (SQL種類)
1 2 3 4 (SQL種類)
データベース
キャッシュの
ヒット率が低下
していた場合
データベースキャッシュの拡張
インフラ担当者
図3 リアルタイムSQL稼働分析で遅いSQLをすばやく発見
統合し、一元的に運用可能。導入コストの低減はもちろん、長く
より、
チューニングやデータベースキャッシュの拡張といったさまざ
使っていただくほどTCO※削減の効果が高まります。
まな対処の迅速化につなげることができ、
現場業務の効率向上と
※ Total Cost of Ownership
お客さまサービスのレベルアップを、
ともに実現していただけます。
■ メモリデータベース事例/
新サービスの迅速な追加で、
いち早く市場を開拓
証券取引サービスなどでは、個人投資家を増やすため、
ミニ
■ リアルタイムSQL稼働分析事例/
テスト効率のアップでシステム開発期間を短縮
株などの小口商品を取り扱う新業務を試験的に追加したいとい
システム開発フェーズでは、
アプリケーション性能が出ない原
うニーズが多々あります。
しかし
「現状のシステムでは処理能力
因を突き止めるため、
大量のSQLログを参照し、
レスポンス順に
に限界がある」
「新サービスを試行するための追加投資が望め
ソートして問題点を抽出するなどの煩雑な作業が発生します。
ない」
という状況から、
こうしたチャレンジを断念するケースが少
品質の高い開発体制を維持しながらコストと期間を圧縮するに
なくありません。
は、
こうした作業をいかに自動化、
効率化できるかが重要なテー
そこでお試しいただきたいのがHiRDB V9のメモリデータ
マとなります。
ベース機能です。
同機能の適用で、
既存システムの処理能力に
そこでお試しいただきたいのがHiRDB V9のリアルタイムSQL
大きな余裕が生まれるため、設備投資を抑えながら新サービス
稼働分析です。同機能を適用すると、
ボトルネックとなっている
を容易に追加し、
市場の反応を見極めながら、
本格的なサービ
SQL情報の収集から可視化までをリアルタイムに実行できるた
スインへとつなげることが可能。
新市場の開拓によるビジネス価
め、
テストと改修効率が大幅に向上。
業務サービスの開発期間
値創出を強力に支援します。
を短縮し、
環境変化に即応したサービスインと継続的な価値向
上が実現できます。
問題の早期発見を支援する
「リアルタイムSQL稼働分析」
∼オペレーショナル・エクセレンスの追求∼
次世代ビジネスに向けた新機能を順次リリース
不透明化する経営環境においては、競争優位性を維持す
このほかにもHiRDB V9では、
ブレイクスルーへの挑戦とオペ
るためのオペレーショナル・エクセレンスの追求が、企業の持続
レーショナル・エクセレンスの追求を実現するための新機能を順
的な成長を支える重要なポイントとなります。
HiRDB V9が提供
次リリースしていく予定です。
する
「リアルタイムSQL稼働分析」
は、
ビジネスのレスポンスを悪
例えば、
メインフレーム上のレガシーな業務サービスをオープン
化させる要因となる
“遅いSQL”
をリアルタイムにピックアップし、
システムに短期間で移行できる
「構造型データベース」
や、
グリッ
視認性の高いダッシュボード上に可視化する機能を提供します
ドバッチとの親和性を高め、
バッチ処理時間を短縮できる
「グリッ
(図3)。従来、
こうした作業は蓄積されたSQLログの中から手
ドバッチ連携」、負荷増大時にも稼働中のサービスを止めること
作業で遅いSQLを探し出すなど効率性が悪く、
対処するまでに
なく、
新しく追加したデータベースの構成変更が可能な
「稼働中
多くの時間を要していました。
の構成変更」
など、
さまざまな先進技術を駆使した機能を提供し
しかしリアルタイムSQL稼働分析を使えば、
アプリケーションサー
ながら、
お客さまの新しいビジネス価値の創出と、
継続的な価値
バから問題点をトレース・抽出し、
可視化させるまでの作業を大幅
向上を支援していきます。
にスピードアップ。
異常発生時には統合システム運用管理
「JP1」
と
クラウド時代を支えるワンランク上の高性能・高信頼データ
連携して担当者に電話やメールで通知することもできます。
これに
ぜひご期待ください。
ベースとして進化し続けるHiRDB V9に、
お問い合わせ先
HMCC
(日立オープンミドルウェア問い合わせセンター)
0120-55-0504
利用時間 9:00∼12:00、
13:00∼17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/hirdb/
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12
7
3
8
かざひのみのみや
手水舎で清めを行う皆さま
招き猫の横でポーズをとる奥田さんと杉浦さん
(おかげ横丁)
別宮「風日祈宮」
への参道を行く
トラベルウォーキング
5
ぶ
に立ち並
参道沿い
木の前で
巨
の
杉
鉾
86
三重県
伊勢市
取材日:2010年1月
4
清流・
五十鈴
川のほ
とりで
うま
日本人の心のふるさと
“美し国”
伊勢を歩く
いすず がわ
五十鈴川の川上に2000年の時を超えて古代の佇まいを今に伝える伊勢神宮。
ないくう
とようけのおおみかみ
げくう
正式には
「神宮」
と呼ばれ、
天照大御神を祀る内宮と、
食物や産業をつかさどる豊受大御神を祀る外宮をはじめ、
別宮と摂社・末社を合わせた
125の社からなる日本の総氏神です。
神宮の社殿を取り巻く神域は、
昔と変わらない風景を留め、
清浄な空気が満ちる参道を行けば、
いざな
日常の時の流れとはちがう世界、
厳粛な世界へと私たちを誘います。
今回のトラベルウォーキングは、
三重県の自治体や民間企業を中心に幅広い情報システム開発とサポートサービスを提供する
株式会社 松阪電子計算センター
(以下、
MEC)
の皆さまと、
神宮を中心に
“美し国※”
伊勢を巡ります。
※ 美しい、
おいしい、
良い国の意味
地域の情報化に
質の高い情報サービスで貢献するMEC
まつさかし
り
“予習”
してきました」
と笑顔で語ります。
同じく営業本部の奥田 望美さんと杉浦
松阪牛の名産で知られる三重県松阪市
実紀さんのお二人は、
「日頃はオフィスワー
は、古くから神宮の宿場町として栄え、江
クが中心ですので、久しぶりのウォーキング
戸時代には松阪商人や国学者・本居宣
がとても楽しみです。新鮮な空気をいっぱ
長などが活躍した商業と文化の街。その
い吸って、元気になって戻ってきたいです
松阪に本社を置くMECは、1967年三重県
ね」
と明るい笑みで答えます。
で初めて汎用コンピュータによる情報処理
サービスを開始し、三重県や地元松阪市
6
巨木に覆われた静かな参道は、
清浄な空気に満ちている
古くて常に新しい
“常若の聖地”
伊勢神宮
み た らし
「御手洗場」。
「清らかな水に手を入れると
の情報化に長年に渡り貢献してきたSI企
MEC本社から車で約30分、伊勢市内
身が引き締まるのを覚えますね」
( 奥田さ
業です。
「当社は自治体や民間企業を中
に入ってしばらく行くと、
神宮の式年遷宮に
ん)。二の鳥居をくぐり、神楽殿を左に見な
心に質の高い情報サービスを提供してき
先駆けて、
昨年11月3日に渡始式が行われ
がら森の参道を辿っていくと、巨木に覆わ
た歴史と実績
た
「宇治橋」
が見えてきます。
「2008年の起
れた静かな神域に響くのは、
ザックザックと
があります。
な
工式から足掛け2年におよぶ架け替えは、
いう玉砂利の音だけ。
「この太古の森に身
かでも自治体
神宮の神事とともに厳かに進められました」
をおいていると、凛とした空気に包まれて、
関係では、
シ
と説明するのは、お伊勢さん観光案内人
また頑張ろうというエネルギーがわいてきま
ステムのコン
の橋爪 清さん。伊勢商工会議所が主催
すね」
( 杉浦さん)。
さらに進むと深い森の
サルティング
する検定「お伊勢さん」
の上級専門ガイド
一角に、四重の塀に囲まれた御正殿が現
しきねんせんぐう
わたりはじめしき
ごしょうでん
2
から開発・運
です。橋の上に立つと清々しい檜の香りが
れます。彩色を施さない檜の素朴造りに茅
用・保守に至るまでのトータルソリューション
漂い、
欄干に触れるとツヤツヤとした肌触り
葺き屋根をいただいた切妻・平入りの建
を提供し、
お客さまから高い評価をいただ
がまるで床柱のようです。
宇治橋を渡り、
参
屋、
「唯一神明造」
と呼ばれる神宮独特の
いております」
とおっしゃるのは、営業本部
道西の手水舎を経て左に緩やかに曲がり
建築様式です。
「2013(平成25)年には神
営業推進部 部長代理の宮原 義隆さん。
ながら参道を行くと、足は自然に五十鈴川
宮式年遷宮が行われます。式年遷宮とは
大勢の人で賑わう
「宇治橋鳥居前」
で
ゆいいつしんめいづくり
て み ずしゃ
かんよう
うつ
「業務上、県内全域を回っていますので伊
のほとりに向かいます。神宮の森に涵養さ
神様に新しい社殿にお遷りいただき、神の
勢の観光情報には詳しいつもりです。今日
れた湧き水を集めて豊かに流れる五十鈴
みずみずしい力のよみがえりを祈る神宮最
みそぎ
は神宮をはじめ、
伊勢観光の情報をしっか
13
川は、かつては最も厳粛な禊が行われた
はいたっく2010 -3
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大・最重要の神事です。神宮の社殿は木
86
三重県伊勢市
ご参加いただいた
株式会社 松阪電子計算センターの皆さま
株式会社 松阪電子計算センター
〒515 -0006
三重県松阪市石津町353‐1 TEL(0598)
51-3515 FAX
(0598)
51-3537
http://www.matsusaka.co.jp/
森山 隆生
1967
(昭和42)
年5月2日
3,500万円
285名(2009年4月1日現在)
電子計算機およびその関連機器による情報処理サービ
ス、
情報処理サービスにおけるシステム設計およびプログ
ラム開発、
データ入力サービス、OA機器および関連機器
販売、
アウトソーシング事業など
代表取締役社長
設
立
資 本 金
従 業 員 数
事 業 内 容
■導入製品
AP8000、
BladeSymphony BS320、
HA8000、
JP1など
11
■担当営業
日立製作所 中部支社 担当:芦田
伊勢志摩国立公園の全貌が見渡せる展望足湯にて
造・茅葺のため、
歳月を重ねると傷んでいき
を拝む場所で知られ、途中には神宮の鬼
こんごうしょうじ
ます。
そこで20年に一度、式年遷宮によっ
門を守る金剛證寺があります。同寺は神
て、
すべてを造り替えることで美しい姿を保
宮に参拝した後に必ず立ち寄る寺といわ
ち続けてきました。年を重ねながらも、繰り
れ、
弘法大師が真言密教の大道場を開い
返し再生することで、若々しいままに“永
た寺でも知られます。
遠”
をめざす──そんな神宮の
“常若”
の
山頂一帯は山上公苑となり、
展望足湯が
奥田 望美さん(営業本部 営業推進部)
(写真右)
思想を象徴しているのが、式年遷宮なの
造られています。
ここから眺める伊勢湾の景
です」
(ガイドの橋爪さん)
。
色は絶景で、
中部国際空港から離着陸す
る飛行機、
さらに晴れた日には遠く富士山も
おかげ横丁から伊勢志摩スカイラインへ
望めるといいます。
「海の上に浮かぶ島々の
再び 宇 治
景色がとてもきれいですね。何か心が洗わ
橋を渡って、
。
ちなみに足湯の
(奥田さん)
れるようです」
神宮鳥居前
案内板には次のように書かれています。
の「おはらい
“こころのやすらぎ”
(料金 大人100円・
町」へ。
しばら
※
小人50円)
9
芝居小屋を模して作られたお伊勢参りの資料
館
「おかげ座」
宮原 義隆さん(営業本部 営業推進部 部長代理)
(写真中央)
「神宮では、
あえて禁煙の表示がなくてもマナー違反する人がほと
んど見られません。
この神聖な森に身を置くと、
誰もが自然の息吹
を厳かなものと感じるからに違いありませんね。
また、
ガイドさんの話
しを聞いて、
地元の人間でも意外と知らないことが多いと痛感しま
した。
神宮はどこよりも長い歴史を持ち、
それを厚い信仰と誇りとで
支えている大勢の人々がいることを再認識しました」
「冬の冷気を感じながら神宮の森を歩いていると、
凛とした荘厳な
気持ちになりますね。
自然の恵みの中に生かされているという心地
よさを実感しました。
今日はウォーキングを通して、
新しい
“元気”
を
たくさんもらったような気がします。
これからもあまり意識をしないで、
ウォーキングを続けていきたいですね」
杉浦 実紀さん(営業本部 営業部 営業庶務係)
(写真左)
「松阪の夏祭りで神輿を担ぐ準備のために、
春から夏にかけては
かなりハードな運動をしますが、
冬場は運動不足になりがちです。
今日は、
神宮、
おはらい横丁などを楽しく歩くことができて、
ストレス
解消にもなりました。
また、
展望足湯から見たきれいな伊勢湾の景
色に、
心身ともに癒されました」
※2010年1月時点
く進むと大勢
の人で賑わう赤福本店が見えてきます。
「赤福本店は、1707( 宝永4)年の開業以
1
本社前にて
来、300年以上の歴史を誇ります。特に季
ついたちもち
節限定で販売される朔日餅は人気が高く、
あらまつりのみや
荒祭宮
私も早朝から並んでよく買い求めますよ」
と
こやすじんじゃ
かぐらでん
子安神社
10
れんじゅばし
口。江戸時代、
庶民に流行した
「おかげ参
金剛證寺
「蓮殊橋」
り」
の故事にちなんで名づけられたおかげ
いつの時代も変わらぬ姿でそこにある
横丁は、江戸末期から明治初期の風情を
伊勢神宮は、
“日本人の心のふるさと”。
そ
テーマに、伊勢路の代表的な建築物を移
こには日本人の生活文化の原点があり、
長
築、
再現しています。
い伝統に根ざした日本独自の秩序が保た
おはらい町
通り
おかげ横町
8 9
ぶ16.3kmの山岳ドライブウェイが
「伊勢志
皆さんも
“美し国・伊勢”
を旅して、心身
五十鈴川
伊勢市
伊勢
自動車道
朝熊山
観光お問い合わせ先
●伊勢市観光協会 http://www.ise-kanko.jp/
●伊勢商工会議所 お伊勢さん観光案内人係 TEL(0596)25-5153 FAX(0596)28-4181
風日祈宮
10
金剛證寺
伊勢神宮
内宮
伊勢志摩
スカイライン
朝熊山頂
11 展望台
7
第一鳥居
4
皇大神宮
伊勢神宮
外宮
の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。
かざひのみのみや
3
1
伊勢
自動車道
内宮
伊勢湾
伊勢市
れています。
2
手水舎
松阪市
内宮を起点に朝熊山を経て鳥羽まで結
5 6
神楽殿
第二鳥居
宇治橋鳥居
あさまやま
摩スカイライン」。朝熊山は古来から日の出
御正殿
大山 神社
赤福本店
宮原さん。
この向いが「おかげ横丁」
の入
ごしょうでん
おおやまつみじんじゃ
伊勢志摩
スカイライン
ウォーキング参加者募集
はいたっく誌読者の皆さまで、
当コーナーに参加をご希望される方
がいらっしゃいましたら、
当社担当営業までご連絡ください。
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14
オープンミドルウェア・ケーススタディ
総勢41万人以上へのOne to Oneサービスの提供をめざし、
日立の「Cosminexus」で「関大ファミリーポータル」
を構築。
SOAによるシステム統合を見通した情報共有基盤づくりに成功
学校法人 関西大学
http://www.kansai-u.ac.jp/
学校法人関西大学
(以下、
関西大学)
では、
学生と教職員、
父母、
校友、
総勢41万人以上のステークホルダーすべてを対象に、
生涯にわたるOne to Oneサービスを提供できるシステムづくりを進めています。
その一環で、
2009年3月に稼働を開始したのが、
情報共有基盤
「関大ファミリーポータル」
です。
コズミネクサス
ポータルシステムの構築にあたっては、
日立のSOA※1プラットフォーム
「Cosminexus」
と
ユニプルーブ
大学向けWeb型コラボレーションウェア
「UNIPROVE/CW」
を採用。
システム間の疎結合を実現した拡張性の高いポータルシステムの構築に成功し、
SOAによるシステム統合に向けて進化していける基盤も手に入れました。
関西大学
関西大学
学術情報事務局
(IT担当) 学術情報事務局
次長
システム開発課
とくな が
砂田 吉史 氏
得永 義則 氏
生涯を通じてのOne to Oneサービスをめざす
関西大学
学事局
授業支援グループ
じ ん ぐうし
神宮司 健太 氏
ていますが、全体を束ねる重要な役割を果たすのがポータルシ
ステムです。
120余年の歴史を重ねてきた関西大学。
2005年に中長期戦略
を構想し、
「強い関西大学」
のビジョンを打ち出しました。
さらに、
長
SOA基盤としての将来性と大規模システムでの実績を評価
期ビジョン達成のために2006年にスタートした中期計画の柱と
なっているのが、
IT化推進プロジェクトです。
生涯を通じてのOne to Oneサービスを実現するには、各シス
「IT化推進プロジェクトの目的は、情報共有基盤『関大ファミ
テムを連携させることで、
システム統合のメリットを活かしながら、
リーポータル』
を構築し、
One to Oneサービスを実現するとともに、
41万人を超える利用者のニーズに対応するサービスを提供して
『関大コミュニティ』
による広範なフォーラムやコミュニティを提供す
15
いかなければなりません。
ることです。
さらに、
ステークホルダーの諸情報を
『関大ファミリーカ
「IT化推進プロジェクトにおいて、
『情報システム間の連携』
は、
ルテ』
として集約・一元管理することで、
ワンストップ・サービスを実
16システムに共通する重要なテーマです。
特に全体を束ねるポー
現します」
と学術情報事務局(IT担当)次長の得永 義則氏は
タルシステムは、
SOAを意識した将来展開ができることを重視しま
説明します。
した」
(得永氏)
。
IT化推進プロジェクトでは、総勢41万人を超えるすべてのス
ポータルシステムに求められた要件の中で、
日立のSOAプラット
テークホルダーに対して、
生涯IDを発行する予定です。
フォーム
「Cosminexus」
を採用したのは、現状稼働しているシス
この構想を実現するためには、大規模システムを安定稼働さ
テムとの連携に対応しつつ、SOAによるシステム構築も実現でき
せるための高い信頼性と拡張性を持った柔軟なシステム基盤を
る将来性・拡張性を評価したからです。
確立しておかなければなりません。
「日立には、
きちんと将来像を理解し、
10年後の目標まで、
われわ
そこでIT化推進プロジェクトでは、
5年計画で、
学事システムの
れと共有して進もうとしているという信頼感がありました」
(得永氏)
。
オープンシステム化や周辺システムの改修、
ネットワークの強化、
また、
ポータルシステムの最終的な利用者数は41万人を超える
認証基盤の確立などを進めてきました。
ので、
大規模システムでの豊富な実績をもつCosminexusの信頼
IT化推進プロジェクトでは、16のシステム開発を同時に進め
性も高く評価されたのです。
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関西大学
本部所在地
創
立
学 生 数
教職員数
大阪府吹田市山手町3-3-35
1886年11月4日
32,907名
(2009年5月1日現在)
2,605名
(2009年5月1日現在)
関西大学では2008年9月、今後10年を見据えた長期ビジョン
(将来像)
を策定し、
「社会を見つめ、
変化に挑む。
『考動』
する関大人が世界を拓く。
」
をめざすべき方向
性として掲げた。
さらに、
2009年4月には、
コミュニケーション・マーク
「Global
‘KU’
」
と
タグライン
「THINK × ACT
(シンク・バイ・アクト)
」
を導入している。
SNSシステム
校友会・教育後援会管理システム
出席管理システム
健康管理システム
キャリア支援システム
その日のイベントや時間割情報を表示するカレンダー
学術情報システム
ポータル基盤とした関大ファミリーポータルが稼働を開始。
ファミリーカルテシステム
ユーコズミネクサス
2009年3月末、
「uCosminexus Portal Framework」
を
図書館システム
学事システム
複雑なシステム連携を疎結合で柔軟に実現
データ連携システム
機能やお知らせなどの機能は、
日立の大学向けWeb型
ポータルシステム
コラボレーションウェア
「UNIPROVE/CW」
を利用して開
uCosminexus Portal Framework
発しました。
ハードウェアには日立の統合サービスプラット
uCosminexus Application Server
UNIPROVE/CW
ブレードシンフォニー
フォーム
「BladeSymphony」
を採用し、
システムとしての
統合認証システム
安定稼働を高めています。
日立はポータルシステム構築と並行して、
データ連携シ
ステムを構築し、
これを利用することで、
学事システムなど
の他システムとのスムーズな連携を実現。
将来、
サービス
学生
「関大ファミリーポータル」
の学生用画面(上)
と、教員用画面
(中)
、
職員用画面
(下)
教員
職員
関西大学の「関大ファミリーポータル」システム概要
バスを用いたSOA環境へ移行することも考慮した疎結合のシス
や
「ワークグループ機能」
など、
きめ細かいコミュニケーションも実
テム連携です。
ポータルシステムにはデータを保持しないので、
各
現しています。
システムの改修やデータ更新を、
他システムへの影響を意識せず
「連携しているシステムが増えて、
しかも、情報をきめ細かい単
に実施できます。
位で伝達・共有できるようになったことは、
業務負荷の軽減にもつ
また、今まで学生用と教職員用に別れていたシステムを関大
ながっています。
また先生方からは、新しく追加されたワークグ
ファミリーポータル上に集約すると同時に、
アクセス権限に応じた
ループ機能により、
研究グループやプロジェクトなど任意のグループ
画面表示を実現しています。
単位で連絡することが可能になり、
非常に便利になったと聞いて
「別システムだった学生用ポータルシステムと、
教職員用グルー
います。
」
と学事局 授業支援グループの神宮司 健太氏は語ります。
プウェアが1つになったので、
システム管理の負荷が半分になり、
二重入力も不要になりました」
と学術情報事務局 システム開発
SOAによるシステム統合に向けての第一歩
課の砂田 吉史氏は評価します。
関大ファミリーポータルの画面は、
アクセス者に応じて学生用と
さらに大きな成果は、
SOA基盤で全体を統合していくための準
教員用、職員用の3種類が用意されており、今後は、父母用と校
備ができたことです。
友用が加わる予定です。
IT化推進プロジェクトは、
その他の15システムへの適用も見据
学生がログインすると、
自分が履修している授業がカレンダー
えて、16システムの中の1つを、SOAP※3による連携も可能なシス
に表示され、
休講などの情報もアイコン表示されます。
テムとして構築。
将来、
各システムがSOA対応へと進んでいけば、
新しいポータルシステムでは、
システム連携の範囲が広がり、
利
SOA基盤で全体を統合することが可能となっています。
用できる情報が広がりました。
2011年にIT化推進プロジェクトが完了した後も、高大連携教
教員からは、
急な休講連絡を自宅からできるなど、
利便性が向
育や生涯教育まで幅広く使えるeラーニングシステムや、
ポートフォ
上した点が評価されています。学内のイベントも関大ファミリー
リオシステムの充実など、
「教育の質の向上と保証」
ならびに
「学
ポータルを見れば、確実に情報を得られ、学生に向けてのレジュ
生をはじめとしたステークホルダーに対するサービスの向上」
のた
メ掲載など、
授業に関連しての利用も活発化しています。
学生か
めに、
システムの強化は続いていきます。
らも、
図書館システムやSNS※2システムなど、
ポータルからリンクで
関西大学のOne to Oneサービスの実現に向けてのチャレン
きるシステムが増え、
シングルサインオンで利用できるようになった
ジを、
今後もCosminexusがしっかりと支えてまいります。
ことが好評を得ています。
UNIPROVE/CWを利用したことで、
「個人伝言/お知らせ」
※1 SOA:Service Oriented Architecture ※2 SNS:Social Networking Service
※3 SOAP:Simple Object Access Protocol
●記載されている会社名、
製品名は、
それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
お問い合わせ先
記事に関しては、
(株)
日立製作所 ソフトウェア事業部 販売推進部 TEL(03)5471-2592
製品に関しては、HMCC(日立オープンミドルウェア問い合わせセンター)
0120-55-0504(土、
日、祝日を除く 9:00∼12:00 13:00∼17:00)
■ 情報提供サイト
http://www.cosminexus.com/
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16
流通BMS へのスムーズな移行を実現する
流通EDIシステム
「HITREDI」
2009年10月に流通業界の次世代EDI※1規格である
「流通ビジネスメッセージ標準®※2
(以下、
流通BMS®)
」
の
「基本形Ver.1.3」
が公開され、
流通BMS®は本格的な普及段階へと突入しました。
日立は、
流通BMSの検討がスタートした2003年から経済産業省事業※3に参画し、
メッセージの策定から共同実証まで積極的に取り組んできました。
ヒットレ デ ィ
これらの活動の成果をもとに開発した流通EDIシステム
「HITREDI」
は、
既存システムと融合しながら、
小売業・卸売業・メーカーのそれぞれに高効率なデータ交換を支援。
お客さまシステムの将来構想を見据えた業務改革を強力にサポートしていきます。
※1 Electronic Data Interchange:電子データ交換
※2 Business Message Standards
※3 経済産業省事業
(2003年度∼2005年度:流通サプライチェーン全体最適化促進事業、
2006年度∼2008年度:流通システム標準化事業)
Q. 流通業界にとって「基本形Ver.1.3」の公開は、どのような意
事業」に参画し、標準化の策定作業に携わってきました。
また
味を持っているのでしょうか。
2006年に始まった
「流通システム標準化事業」
では、
スーパー・
A. これまで流通業界では、急激な市場構造の変化に対応する
共同実証をお客さまとともに実施しています。今後は業界をあげ
ため、
商品開発や物流の見直しなどに取り組んできました。
その中
て流通BMS®の本格的な普及段階に入ると予想されますが、
そ
で、以前は競争領域として考えられていたEDIを標準化し、業界
こでは企業規模や業種・業態に応じた多種多様なEDIニーズ
間の効率改善と、部分最適から全体最適をめざす流通BMS®の
が生まれてきます。
そこで日立は、
自社構築用のクライアントタイプ
®
確立に向けた動きが活発化してきました。流通BMS は、
これまで
からサーバタイプ、
センターサービスまでを網羅したソリューション
低速なモデムを使って運用されていたJ手順 によるファイル単
で構成されるトータルEDIソリューション
「REDISuite」
を提供し
位・蓄積型のデータ交換から、高速なインターネット回線を利用し
ています(図1)。
たXML によるリアルタイム型のデータ交換へと移行することで、
REDISuiteでは、EDIサービスにおける長年の実績と技術、流
業界を横断した企業間のシームレスな連携と業務効率の向上を
通BMS®の標準化で培った豊富な経験・ノウハウを活かし、
コンサ
実現しようとするものです。
ルテーションからシステム構築までをトータルにサポート。
お客さまの
※4
※5
®
レ ディス イ ート
経済産業省主導のもとに策定が進められた流通BMS は、
システム形態に応じたサービスの提供により、
お客さまの競争力向
2006年度にまず基本形Ver.1.00が完成。
さらに対象業種と業態・
上に向けた流通BMS®への移行を強力に支援していきます。
業務を拡大し、2009年10月に基本形メッセージと生鮮版メッセー
ジを統合してリリースされたのが
「基本形Ver.1.3」
となります。
Q.「基本形Ver.1.3」が策定されたものの、システム更改の予定
「基本形Ver.1.3」
を適用すれば、幅広い業種にわたる小売業・
が立たず、
なかなか流通BMS®の導入に踏み切れません。
卸売業・メーカーのそれぞれが、通信時間の短縮や企業の個別
対応コストの削減などに加え、業務プロセスの合理化や伝票レス
A. REDISuiteの中核製品として、高効率なデータ交換や伝票
化などによるコスト低減、CO2削減などの効果が期待できます。特
レスを支援する流通EDIシステム
「HITREDI」
がお役に立ちます
に中堅・中小規模の企業にとっては、FAXや電話などの行き違い
(図2)
。ebXML ※ 6 、JX手順 ※ 7 、AS2 ※ 8 、JCA手順 ※ 9 、全銀
などから解放され、業務効率を飛躍的に向上できるチャンスともな
Basic ※ 1 0 、全銀TCP ※ 1 1といった幅広いプロトコルに対応する
ります。
HITREDIを適用すれば、
これまで各社で異なっていたデータ
※4 1982年に通商産業省(現・経済産業省)
によって制定された流通業界の標準通信手順で、
モデムを利用
した低速通信で行われていた
※5 eXtensible Markup Language:文字情報などの言語仕様を定義するための言語
Q. 日立は流通BMS
フォーマットを統一した流通BMS®準拠のシステムが容易に構築
できます。
また、
レガシータイプのEDIやWeb-EDIなどとの連携も
可能です。
これにより、流通BMS®へ移行するまでの間、既存のレ
®
の実現に向け、
どのようなソリューションを
用意しているのでしょうか。
A. 日立は2003年から「流通サプライチェーン全体最適化促進
17
百貨店・チェーンドラッグストア・ホームセンターの各業界における
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ガシーフォーマットを、流通BMS®フォーマットに自動変換し、伝送
する役割もHITREDIで実現することができ、従来のサービスとの
互換性を保ちながら、流通BMS®への段階的かつ柔軟な移行が
実現できるのがHITREDIの特長といえます。
小売業
HITREDI/Manager
卸売業
基幹システム
他社製EDI
他社製EDI
他社製EDI
物流センターシステム
伝票検索
基幹システム
インターネット/公衆回線
XML
REDISuite ASP
XML
出荷
メーカー・卸売業
●EDIサーバ構築ソリューション
●EDI導入サポート
●JX手順導入サービス フォーマット変換
日立EDIセンター
●センターサービスソリューション
●流通BMS アウトソーシングサービス
●小売業向けASPサービス
●卸売業向けASPサービス
●レガシー EDIサービス
HITREDI for クライアント
PC*
付与処理
HITREDI/Server
PC*
JCA
絞り込み処理
XML、JCA・全銀
PC*
発注蓄積
データベース
発注
エラー通知
XML
ebXML
チェック処理
メーカー・卸売業
小売業
REDISuiteなら流通BMS に完全対応、多彩なラインアップで対応、豊富な経験とノウハウでサポート
あて先振分
ASNチェック
FTP
●EDI導入ソリューション
●センターサービス導入ソリューション
●EDIサーバ構築ソリューション
HITREDI
フォーマット変換
小売業
基幹システム
フォーマット変換
メーカー
基幹システム
出荷蓄積
データベース
ASNチェック
オプション
レガシー EDI
(JCA・全銀)
流通BMS®項目引き継ぎ
オプション
基幹システム
*プロトコルコンバータ
ASN:Advanced Ship Notice
図2 流通BMS®へのスムーズな移行を支援するHITREDI
図1 さまざまなニーズに応えるREDISuite
今回のエンハンスでは、
お客さまとの共同実証の中で出てきた、
率のさらなる向上を実現する新機能も提供します。
機能的な改善点や構築ノウハウなどを盛り込み、
より使い勝手の
※12 Advanced Ship Notice:事前出荷明細
※13 Collaboration Protocol Agreement
良いパッケージへと強化しました。
※6
※7
※8
※9
electronic business XML
(財)
流通システム開発センターが開発するクライアント・サーバ間のメッセージ交換手順
Electronic Data Interchange−Internet Integration Applicability Statement 2
日本チェーンストア協会
(Japan Chain−store Association)
が1980年に制定した公衆回線利用の通信
手順
※10 全国銀行協会連合会
(全銀協)
が1983年に制定した、
企業・銀行間でデータを交換する際の通信プロト
コルの標準規格
※11 全国銀行協会連合会がTCP/IPの普及に合わせ1997年に制定した企業・銀行間でデータを交換する
際の通信プロトコルの標準規格
®
の導入にあたり、SIパートナーに日立を選ぶメリッ
トは何でしょうか。
A. 日立ではEDIというくくりだけではなく、お客さまのシステム全
体を見据えて、
「いかにお客さまの業務負荷を軽減できるか」
と
いった視点で対応させていただいています。
お客さまが抱える課
Q. どのような機能強化が図られたのでしょうか。
題に対し、
幅広い業務に精通した日立ならではの高付加価値なソ
A. まず、メーカー・卸売業向けのオプション製品として「流通
®
Q. 流通BMS
®
リューションと、
スピーディなシステム提案をワンストップで実現でき
るのが大きな強みです。今後も日立は、
より使いやすく柔軟な機能
BMS 項目引き継ぎオプション」
を提供します。流通BMS の特長
を提供していけるよう、HITREDIのエンハンスを継続的に行い、
として、小売業からの発注データ内の項目を出荷データ内に引き
オプションもさらに拡充させていきます。
継いでいくといった特長があります。
しかしそこにはメーカー・卸売
EDIの領域にとどまらず、
トータルサプライチェーンの中核となり、
業では直接必要としない引き継ぎ項目も多数あります。
そこで小売
日本の流通業界の競争力を高める重要な切り札となる流通
業からの発注情報を一度HITREDI内に蓄積し、
メーカー・卸売
BMS®。
お客さま企業の、一歩先を見据えたビジネス戦略を強力
業側で必要な項目だけを取り込み、小売業へ返すASN※12データ
に支援するHITREDIを、ぜひご活用ください。
に、蓄積していた引き継ぎ項目を自動的に付与して返送する機能
を新たに提供します。
使用しない引き継ぎ項目をHITREDI内で保
持するため、
メーカー・卸売業にとっては、既存システムの改修負
担などが軽減でき、
容易に流通BMS®を導入していただくことがで
リテールテックJAPAN 2010に出展します
会期
きます。
また、手動生成していたebXML用の通信定義ファイルである
CPA※13ファイルを、
マスター登録と連動して
“ひな形”
から自動生
会場
成できるように強化した
「CPAファイル作成機能」
、
流通BMS®に対
応した電子証明書の有効期間の管理負担を軽減する
「電子証明
URL
2010年3月9日
(火)
∼12日
(金)
10:00∼17:00
(最終日のみ16:30終了)
東京国際展示場「東京ビッグサイト」
東1- 2ホール
http://www.hitachi.co.jp/rtj2010/
書期限管理機能」
など、
お客さまの運用面での負荷軽減と業務効
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 産業・流通システム事業部
TEL(03)5471-3287
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/retail/
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18
プラットフォーム & ソリューション
1
エンタープライズサーバ「EP8000シリーズ」
に
高性能POWER7搭載モデルが新登場
信頼性とオープン性を高いレベルで両立させ、
幅広い分野のミッションクリティカルビジネスを支え続ける
エンタープライズサーバ
「EP8000シリーズ」
に、
新世代プロセッサPOWER7搭載のニューモデルが登場。
世界最高水準の処理性能と、
日立ならではの多彩な高信頼化技術の融合により、
お客さまのビジネスに新たな付加価値を提供します。
EP8000
処理性能を大幅に強化した
POWER7モデルを追加
ロードマップを守り続け、今回も2010年に供
減し、
設置面積を約50%、
重量も約80%削減
給が開始された新世代プロセッサPOWER7
しました。
さらに、
データベースやオンライントラ
エンタープライズサーバ
「EP8000シリーズ」
をいち早くサポート。
POWER6/6+搭載モデ
ンザクション処理システムなど、
大規模な基幹
は、
オペレーティングシステムに最新のAIXを
ルに加えて、処理性能を大幅に強化した
業務システムに適した処理性能とシステムの
採用し、世界最高水準の処理性能を誇る
POWER7モデルを、
新たにハイエンドとミッド
拡張性を実現しています。
POWERプロセッサを搭載したUNIXサーバ
レンジに追加しました。
またEP8000 780モデルでは、
TurboCore
です。金融機関をはじめ、電力、交通といっ
■大規模な業務システムに対応できる
ハイエンドサーバ
モード※1をサポート
(TurboCoreモード使用
た社会基盤を支えるシステムや、企業の基
EP8000 780
幹業務システムで多くの導入実績を持ち、
時のコア動作周波数は4.14GHz)
。
単体コア
性能を重視する業務にも、並列度の高いコ
ミッションクリティカルなビジネスの根幹を強固
さまざまなシステム規模に対応できる、新
ア数を重視する業務にも、
柔軟に対応するこ
に支え続けています。
世代POWER7プロセッサ
(3.86GHz)
を8way
とができます。
最小1wayのエントリーモデルから、最大
から最大64wayまで搭載可能なハイエンド
※1 半分のCPUコアを使用せず、
周波数を高くし、
コアあたりのL3キャッシュの割
り当てが倍に増えることにより、
コアあたり性能を向上することができる機能
64wayのハイエンドモデルまで、
ニーズに応じ
サーバです。
現行モデル
「EP8000 595」
と比
てお選びいただける多彩なラインアップを取
べ、
トランザクション処理性能を最大約1.2倍
りそろえたEP8000シリーズにおいて、
日立は
に向上。
また、
性能あたりの電力消費量を現
EP8000 770
POWER7モデル
「3年ごとに確実に」
というプロセッサ強化の
行モデル
「EP8000 595」
比で最大約80%削
EP8000 750
POWER7モデル
EP8000
■中小規模の業務システムに適した
高性能ミッドレンジサーバ
POWER7 モデル
シリーズ
新世代プロセッサPOWER7とは
●ミッドレンジサーバ
●ミッドレンジサーバ
●ハイエンドサーバ
750
770
780
POWER7
POWER7
POWER7
8/16/24/32way
8∼64way
8∼64way
POWER6/6+ モデル
19
POWER7モデル
●エントリーサーバ
●エントリーサーバ
●ミッドレンジサーバ
●ハイエンドサーバ
520
550
570
595
POWER6+ 2/4way
POWER6 1/2way
POWER6+ 2/4/6/8way
POWER6 2/4/6/8way
POWER6+ 4∼32way
POWER6 4∼16way
POWER6 8∼64way
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L3キャッシュ内蔵だから速い!
しかも帯域幅拡大
POWER7は、
1つのチップに最大8つのコアと、
P7
P7
P7
P7
従来のプロセッサチップでは外部接続されていた
Core Core Core Core
L3キャッシュをプロセッサチップ内部に集積搭載し
L2
L2
L2
L2
接続することで、
キャッシュアクセスの高速化と帯
域幅の拡大を実現した超高性能プロセッサです。
L3
POWER6では高速動作最優先のため、原理
が単純なIn-order方式を採用していましたが、
L2
L2
L2
L2
POWER7ではプログラムに記述された命令の順
番に関係なく、処理が必要なデータがそろった命
P7
P7
P7
P7
Core Core Core Core
令から実行するOut-of-order方式を復活。
さらなる
処理性能向上を達成しました。
また、POWER6までのSMT(同時マルチスレッディング)
では、
コアあたり2つのス
レッドの同時実行が可能でしたが、
これを4スレッドに倍増。
POWER6よりも低い周波
数ながら、
コア単体でもPOWER6以上の高いパフォーマンスを発揮します。
EP8000 series
EP8000シリーズは、
すべてのモデルでLPAR
EP8000 770/750は、
中小規模の業務シス
短10数秒という世界最高水準の系切り替え
テム、
データベースやオンライントランザクショ
処理を実現しています。
(論理分割機能)
をはじめとする高度な仮想
ン処理システムなどに適した高い性能と柔軟
■高信頼ストレージ連携
化機能をサポート。
メインフレームで培われた
性を持つミッドレンジサーバです。
障害対応機能を強化したファイバチャネル
数多くの仮想化技術が投入されています。
EP8000 770は、POWER7プロセッサ
アダプタと専用ドライバにより、
日立ディスクア
例えば、Micro-Partitioning機能では、
(3.1GHz)
を8wayから最大64way、
メモリー
レイサブシステムと高度に連携。膨大なデー
1個の物理的プロセッサを0.1個単位に仮想
は現行モデル
「EP8000 570」
と比べ、
約2.7倍
タを守り、
活用し、
管理するための高性能・高
分割するだけでなく、
CPUリソースをパーティ
の最大2TBまで搭載可能。
また、
現行モデル
信頼なシステム構築を実現します。
ションの負荷に応じて自動的に割り当てる機
■高信頼運用支援
能も有しており、物理的なプロセッサ数に制
「EP8000 570」
と比べ、
トランザクション処理
マ イクロ
パ ー ティショニング
性能を最大約4倍、
価格性能比を約6倍に向
EP8000シリーズでは、高信頼な運用を支
約されない柔軟なパーティションの構築/運
上しています。
援する
「ASSIST※2」
を提供しています。
ハー
用が可能となります。
EP8000 750は、
省スペース性に優れたコ
ドウェア障害の自動通報や、
システムダウンを
また、Virtual I/O Server機能により、
ス
ンパクトな4U筺体に、POWER7プロセッサ
未然に回避する予兆管理、
的確な障害対策
トレージやネットワークアダプタの仮想的な共
(3.0GHz/3.3GHz)
を最大32wayまで搭載可
が可能となる構成変更監視などにより、
サー
有を実現。
さらにLive Partition Mobility
能な高密度設計が特長です。
メモリーは現
ビス停止やシステムダウンを回避しながら、
万
はEP8000シリーズで稼働するLPARを筐
ヴァーチャル
サーバ
ライブ
パ ーティション
モ ビリティ
行モデル
「EP8000 550」
と比べ、2倍の最大
一の際にも迅速な復旧を支援します。
体間で瞬間的に移動させるテクノロジー
512GB。
また、
トランザクション処理性能を現
※2 Advanced Service Support Information System Technology
で、
ユーザーに計画停止すら気づかせない
行モデル
「EP8000 550」
と比べ、
最大約4倍
■高信頼サポートサービス
ほどの、切れ目のないサービス提供を可能
に向上しました。
開発技術者と連携したサポートとAIX
としました。
どちらのモデルも、業務の規模や処理量
ソースコードの保持により、万一の障害時に
これら多彩な仮想化機能を利用すること
に応じ、適正なコストでシステム導入や拡張
も迅速なパッチ提供を実現。
また、最長10年
で、業務内容や処理量に応じてシステムリ
が行え、
お客さまのビジネスを高信頼かつ強
のハードウェア長期保守、頻繁なシステム更
ソースを有効活用することができ、
TCO※3削
力にサポートします。
新作業を軽減するOSバージョン固定保守
減とビジネス変化への迅速な対応を実現で
など、
日立ならではの充実したサポートサー
きます。
ビスもご用意し、
お客さまのさまざまなご要望
※3 Total Cost of Ownership
に対応します。
今後も日立は、
オープンプラットフォーム環
お客さまのビジネスを新たなステージへと導く
迅速に回復する」
ことが絶対条件となります。
すべてのモデルで高度な
仮想化機能をサポート
ため、
EP8000シリーズの継続的な機能強化
そこで日立はEP8000シリーズの提供にあた
AIXとPOWERプロセッサを搭載した
と信頼性向上をめざしていきます。
日立ならではの高信頼・
高可用化を推進
企業のコアビジネスを支えるシステムには、
「お客さまの業務を止めない。
万一止まっても
境でのミッションクリティカルシステムを支え、
り、
すべてのモデルに対して、
長年のメインフ
レーム開発で培ってきた高信頼・高可用化
技術を投入。次のような幅広い観点から、
ハード/ソフト、
サービスを一体化した高付加
価値ソリューションを提供しています。
■高品質ハードウェア提供
EP8000シリーズでは、
日立基準の厳しい
品質管理を実施しています。信頼性の高い
部品の使用、厳しい検査工程による不良の
摘出などにより、全モデルの品質を向上さ
せ、
納入直後のトラブルを防止。
お客さまシス
POWER & AIXサーバ
日立の強化ポイント
信頼性 = 可用性 × 品質
仮想化機能
例えば・
・
・
・ LPAR
(論理分割機能)
・ Micro-Partitioning
・ Virtual I/O Server
・ Live Partition Mobility
仮想化
高性能
高性能
高可用機構
・ 高速・高性能
POWERプロセッサ搭載
通常5年
10年
ミッションクリティカル
サーバ
■高速ホットスタンバイ
ニタ」
「HA Booster Pack for AIX」
などを
商用サーバで最長
高信頼性
テムの安定稼働を支えます。
日立独自の高速系切り替え機構や
「HAモ
強化
・ 高可用技術の実装
・ 開発から製造・量産段階まで
踏み込んだ、オープンサーバ
を超える品質の実現
・ お客さまのシステムライフサ
イクルをトータルにサポート
するサービス
EP8000なら最長10年間使えます*
*
「EP8000ハードウェア維持保守サービス期限延長
オプション」
のご契約が必要になります。
高品質ハードウェア提供
高速ホットスタンバイ
高信頼ストレージ連携
高信頼運用支援
高信頼サポートサービス
日立基準の検査にて
品質向上
HA系切り替えの
高速化
日立ディスクアレイ
サブシステムとの連携
遠隔保守ASSIST、
予兆管理
緊急パッチ、
長期保守
組み合わせた高可用クラスタ構成により、最
お問い合わせ先
HCAセンター
0120-2580-12
利用時間 9:00∼12:00、13:00∼17:00
(土・日・祝日を除く)
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/EP8000/
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20
プラットフォーム & ソリューション
2
エンタープライズサーバ「AP8800」
が
大規模システム構築向けに機能を強化
企業を取り巻く環境が厳しさを増す中、
社会的責任を担う基幹システムでは、
ミッションクリティカルな事業継続を可能とする信頼性と安定性に加え、
システム統合によるITリソースの効率的な活用やTCO※1削減などへのニーズが高まっています。
そこで日立のメインフレーム製品であるエンタープライズサーバ
「AP8800」
では、
より大規模なシステム統合によるIT環境の全体最適化を支援するため、
幅広い機能強化を実施。
お客さまの進化するビジネスの中核を強固に支え続けます。
※1 Total Cost of Ownership
AP8800
ファイバ ーク
変化するビジネスを支える
「統合システム環境」
の中核として
スの有効活用、
統合運用による管理業務の
FIBARC ※3チャネル数を256台(従来モ
省力化と自動化、
さらには既存アプリケー
デル ※ 4 は最大144台)
まで拡張 ※ 5 できる
ションを
「サービス」
として利用できるSOA※2
「FIBARC拡張機構3」
を新たに提供します
が長年にわたるメインフレーム開発で培って
やWebシステムによる業務・情報の統合に
(図2)。
これにより、高速データ転送が可能
きた高信頼化・高可用化機能を徹底追求し
よって、TCOの最適化を図りながら既存情
なFIBARCチャネルを適用して、AP8800と
たハイエンドなITプラットフォームです。
報資産のスムーズな活用を支援。AP8800
より多くのストレージやプリンタなどのデータ
64ビットアーキテクチャーによる大規模デー
は、
サービスを止めることのない安定性と、
ビ
入出力装置を接続することができます。
タベースやオンライン/バッチ業務の高多重
ジネス環境の変化に即応するフレキシビリ
また、
AP8800の仮想化環境を構築するプ
化処理を実現。
24時間連続運転を実現する
ティを兼ね備えた統合システム環境の中枢
ロセッサ資源分割管理機構支援「PRMA
各種機能や災害対策センターの構築・運用
を支えます
(図1)
。
E3※6」
の機能強化も図り、
ストレージの論理
支援などビジネスの継続性を強力にサポート
そしてこのたび、
より大規模なシステム統
ボリューム※7などの仮想的なデータ入出力
するほか、
データの機密保護などのセキュリ
合によるITインフラの全体最適化や、
データ
装置との最大接続台数を、1台あたり65,536
ティーソリューションも提供しています。
ベースシステムの強化に向け、
AP8800は次
台(従来モデル※4比2倍)
に拡張※5。仮想化
また 、統 合 サ ービスプラットフォーム
のような機能強化を実施しました。
を活用したさらなる大規模システム統合が
エンタープライズサーバ
「AP8800」
は、
日立
ブ レ ード シンフォニ ー
「BladeSymphony」
などのオープンシステ
可能となりました。
※2 Service Oriented Architecture
ムとも柔軟に連携。
メインフレームとオープン
サーバを適材適所に配置し、信頼性・可用
大規模システム構築向けの機能強化
性と柔軟性・拡張性をあわせ持つ
「統合シ
■データ入出力装置との接続数を拡大でき
ステム環境」
では、機器の共用によるリソー
る
「FIBARC拡張機構3」
を提供
統合システム環境
物流システム
生産管理システム
※3 FIBre connection ARChitecture : 最大200MB/秒のデータ転送能力を
もつ、
光ファイバーを用いた入出力アーキテクチャー
※4 2008年7月発売モデル
「AP8800」
※5 512チャネル拡張機構使用時
※6 PRMA E3 07-00で対応
※7 複数のハードディスクドライブを仮想的に束ね、
あたかも1台の装置として運
用する際の仮想的な装置の単位
現行システム
新システム
経理システム
AP8800
AP8000
在庫管理システム
FIBARC
36チャネル
配送管理システム
業務・情報の統合
AP8800
AP8000E
運用の統合
IT 機器の統合
FIBARC
60チャネル
21
はいたっく2010 -3
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IO GROUP 0
LPAR1
LPAR2
FIBARC
36チャネル
FIBARC
60チャネル
IO GROUP 1
LPAR3
FIBARC
70チャネル
AP8000EX
FIBARC
70チャネル
高信頼・高性能基盤
図1 統合システム環境によるシステム全体最適への対応
ストレート統合
BladeSymphony
FIBARC搭載
最大256チャネル
図2 FIBARCチャネル搭載数の拡大
FIBARC搭載拡大
合計
なし
あり
144
256
AP8800
VOS3/US
VOS3/US
M/64
0
UAP
UAP
UAP
VOS3/US
他社メインフレームOS
UAP
UAP
業務アプリケーション
業務アプリケーション
SQLプール
モジュールプール
2GB
B社
A社
M/64
0
UAP
2GB
MPP
MPP
MPP
MPP
BMP
BMP
BMP
BMP
DBS
DBS
DBS
DBS
XDM
DBS
XDM
XDM
2GB超
に配置
XDM
DBS
XDM
XDM
DBバッファ
DMFVTLS
SQLプール
n GB
n GB
実記憶
実記憶
AP8800
SCSI 単体LTO
Gateway ドライブ
装置
装置
*XDM/RD E2 12-00
で対応
仮想テープと
LTO間の搬出/搬入機能
他社LTO
装置
LTO媒体
の運搬
UAP:User Application Program
MPP:Message Processing Program
BMP:Batched Message Processing Program DBS:VOS3 Database Connection Server
図3 64ビット実記憶拡張機能の適用を拡大
他社
メインフレームの
LTO対応機能
仮想
テープ
XDM/RD E2*
のSQLプールや
モジュールプー
ルを2GB超実記
憶に配置可能
DBバッファ
モジュールプール
DMFOPDS*
機能強化
*DMFOPDS 08-00で対応
図4 LTO媒体によるデータ交換
理の高速化を実現するとともに、接続距離
スムーズに既存環境のセキュリティを強化
AP8800上でデータベースサーバ環境
に応じて4km、
10kmの2種類のポートブ
することが可能となります。
を実現するリレーショナルデータベース※8
レードをサポートし、
お客さまのシステムに合
■64ビット実記憶拡張機能の適用を拡大
「XDM/RD E2※9」
において、
従来のDBバッ
ファに加え、SQL
※10
解析結果を格納する領
わせた構成を選択できます。
※15 2006年7月発売モデル
「FIBARCディレクタ」
※16 bit per second : 通信回線などのデータ転送速度の単位。
ビット毎秒
メインフレーム間のデータ交換に使用され
域に対しても大容量メモリーの有効活用を
可能にする64ビットアドレッシング機能※11をサ
ポート。SQLプールやモジュールプールを通
LTO※17 媒体による
「データ交換機能」
を提供
リレーショナルデータベース
「XDM/RD E2※9」
の機能強化
ているカートリッジ型磁気テープに代わり、今
後は、LTO媒体などへの代替が見込まれて
常管理している実メモリー領域※12よりも広い
■業務プログラムの開発効率を向上する
領域※13に格納できるようになることで、
空きが
「生成列機能」
を実現
います。
そこで日立は、
オープン系テープ装置
へ の アクセ ス 制 御 を 行うソフトウェア
生じた実メモリー領域を業務用アプリケー
データベース内のデータを格納する表にお
「DMFOPDS※18」
において、
カートリッジ型磁
ションなどに多く割り当てることが可能となりま
いて、
ある列の値を同一表にある他の列の
気テープによるデータ交換と同等の記録形式
した。
データ処理における処理性能や多重
値から自動的に生成する
「生成列機能」
を提
をサポート。仮想テープ機能「DMFVTLS」
を
度※14の向上が実現できます
(図3)
。
供します。
これにより、
値を生成する処理の作
介し、
カートリッジ型磁気テープの記録形式で
り込みを省略できるため、業務プログラムの
LTO媒体に入出力することで、今後、利用拡
開発効率を向上することができます。
大が見込まれるLTO媒体によるデータ交換
※8 1件のデータを複数の項目
(フィールド)
の集合として表現し、
データの集合
をテーブルと呼ばれる表で表すデータ管理方式
※9 XDM/RD E2 12-00で対応
※10 リレーショナルデータベース管理システムにおける、
データの操作や定義を
行うためのデータベース言語。
メモリーに繰り返し実行するSQLの解析結
果を格納しておくことで、
同様の処理にかかる時間を短縮することができる
※11 メモリーのアドレス
(番地)
を2の64乗バイト
(約170億GB)
まで一度に管理
できるメモリー管理方式。本機能が適用されない場合は、2の31乗バイト
(2GB)
までが管理できる
※12 アドレス2GB以内の実アドレス空間のメモリー
※13 アドレス2GB超の実アドレス空間のメモリー
※14 同時に実行する処理数
に対応します
(図4)。
■セキュリティ強化時の運用性を向上する
「機密保護導入支援機能」
XDM/RD E2※9には、業務ごとにアクセ
※17 Linear Tape-Open : 大容量かつ高速な読み書きを提供する磁気テープ
記憶装置の規格
※18 DMFOPDS 08-00で対応
以上、
ご紹介してきたようにAP8800は、
こ
ス権限を設定し、
データベースの利用範囲
れからのIT戦略の課題となる大規模システ
■周辺装置との接続を担う
を制限できる
「機密保護機能」
が適用できま
ム統合やデータベース機能の強化などに対
「FIBARCディレクタ」
新モデルを提供
す。今回、
この機密保護機能を通常業務を
応し、
統合システム環境の中核を支えるITプ
AP8800や、従来機種であるエンタープラ
継続しながら、既存システム環境へ安心し
ラットフォームとして、
さらなる進化を遂げまし
イズサーバ「AP8000シリーズ」
と周辺装置
て導入できる
「機密保護導入支援機能」
を
た。
日立は今後も、
お客さまの既存情報資産
間のFIBARC接続を統合する
「FIBARC
サポートしました。
これにより、例えば権限設
を継承し、
ビジネスの根幹となる基幹システム
ディレクタ」の新モデルを提供します。従来
定に誤りがあった場合でも、業務を止めるこ
構築を可能とするメインフレーム製品、
および
※15
と比較し、通信速度が2倍となる
となく、
アクセス権限エラーをコンソールに表
周辺装置の提供を継続・強化していきます。
4Gbps※16を新たにサポート。
データ転送処
示し、修正することができるなど、確実かつ
どうぞ、
ご期待ください。
モデル
お問い合わせ先
HCAセンター
0120-2580-12
利用時間 9:00∼12:00、13:00∼17:00
(土・日・祝日を除く)
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/AP/
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22
デジタルデータを数万年後の未来につなぐ
光断層撮影法を開発
中央研究所
私たちが、
はるか昔の出来事を昨日のように振り返り、
歴史からさまざまなことを学べるのは、
数百年から数千年もの長期にわたり、
過去を伝える文書や文献が残されてきたからにほかなりません。
IT社会の進展にともない、
幅広い分野の記録文書が紙からデジタルデータへと移行していますが、
従来のストレージに記録されたデータは適正に管理された環境でも数十年から数百年の寿命といわれています。
そこで中央研究所は、
耐熱性・耐水性に優れた石英ガラス内部にレーザーで刻印した
デジタルデータを、
遠い未来でも読み出せる光断層撮影法を開発。
10万年以上もの長期にわたりデジタルデータを保存できる可能性に、
大きな期待が寄せられています。
既存ストレージでは
恒久的な保存が困難
であること。具体的に
̶̶今回の新技術は、
デジタルデータの長
耐水性が必要です。
は耐薬品性、耐熱性・
期保存性を飛躍的に高めるものだと期待さ
次に、
デジタル機器は
れています。
この研究を始められたきっかけ
世代交代が早い。媒
から教えてください。
体が残っていたとして
渡部 情報資産のアーカイブには、大きく2
しも対応したドライブが
つの重要なポイントがあります。
1つは、
情報
あるとは限りません。
そ
を広く公開することでアクセスの利便性を高
こでどのような時代で
も読みたいときに必ず
刻印パターン
(横線)
復元画像
(横線)
刻印パターン
(市松)
復元画像
(市松)
図1 復元した三次元データの断層画像
今回の開発・検証に用いたサンプルは、
一辺が30mm、
厚さが5mmの石英ガラス
屈折率を変化させた微小
板で、
中心部分1.6mm3に超短パルスレーザーを使い、
領域からなる平面パターンを17層刻印している。
刻印されたパターンは4.8kbitの
デジタルデータに相当する
めること。
もう1つは、重要なデータを次世代
も、
単純な数学原理や信号処理に基づいて
の人たちに向けて恒久的に保管し、
伝承す
読み出せる
「再現が容易な読み出し方式」 れています。今回は、
この手法をデータの
ることです。前者については、
ハードディスク
が必要です。最後が
「保管性に優れている
や光ディスクなどのストレージが非常に役
こと」
です。
既存のストレージ技術では、
温度
立っていて、会社や家庭にいながら、文書
や湿度の正確な管理が求められます。
ま
̶̶そしてデータを読み出す手法として新た
や写真などの情報にアクセスできるように
た、
定期的なコピーを続けることで長期の保
に開発されたのが
「光断層撮影法」
ですね。
なっています。
しかし後者については光ディ
管をしようとすれば、
その際にもコストがかか
スクでも一般的には100年ほどの寿命といわ
ります。
ですから、
あまりコストをかけずに長
渡部 はい。
石英ガラス内部に超短パルス
れており、十分ではありません。
そこで、
デジ
期間保存できた方が望ましい。
この3つの条
レーザーを照射しますと、屈折率の異なる
タルでつくられる情報資産が増加する中で、 件を満たすものとして私が考えたのが、石
微小領域が生じます。
この加工技術を利用
録できるという研究が10年以上前に発表さ
長期保存用に応用しました。
従来にない長寿命と耐久性を持ったデジタ
英ガラスを記録媒体に使い、
発光ダイオード
して、
石英ガラス板の内部に三次元的に記
ル記録の実現が必要なのではないかと考え
を使った断層撮影法によってデータを読み
録した0と1のデジタルデータに対し、外から
ました。
出す方式でした。
光を当てるだけで中に何が記録されている
中央研究所
次世代ストレージデバイスプロジェクト
主任研究員
工学博士
渡部 隆夫
かを画像処理で読み出すというのが基本
遠い未来でも読み出し装置を再現
的な仕組みです。
より詳しく説明すると、石
̶̶記録媒体に石英ガラスを使うというの
英ガラス板を回転させながら発光ダイオー
は非常にユニークですね。
どのような観点か
ドを光源とする可視光を照射して複数の投
ら、
この素材に注目されたのですか。
影画像を撮影し、
その後、計算処理によっ
て屈折率の異なるパターンの断層画像を復
渡部 石英ガラスは光ファイバーや半導
元していきます。
この光断層撮影法は、
シン
体マスクなど、広い分野で使われている素
プルなので再現性に優れていますが、屈折
̶̶数百年以上もデジタルデータを保存す
材です。物質として非常に安定性が高く、 率の異なる微小領域による散乱光がノイズ
る際に必要とされる条件とは何でしょうか。
入手も容易です。
その内部に
「超短パルス
となって画質が劣化する課題がありました。
レーザー」
で微小なパターンを形成する技
そこで、投影画像の撮影を行う際に、
ノイズ
術に着目しました。
ストレージとして実用化
となる散乱光を除去する高画質化技術も
ま
渡部 大きく3つほどの条件があります。
ず当然ですが、記録媒体自体が
「長寿命」 はされていませんが、三次元的に情報を記
23
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開発しました。
̶̶原理的にはあえてシンプルな構造を追
データが記録されたピットという部分にピン
ポイントでレーザーを当ててデータを読み出
管 理コス ト
渡部 そうです。例えば光ディスクだと、
大
管理コスト
求されたわけですね。
ハードディスク
光ディスク
大
中
温度・湿度の正確な管理、新しい媒体への定期的
温
なコピーが必要
な
温度・湿度の正確な管理が必要
温
小
上記の対応が両方とも不要
上
マイクロフィルム
中
紙(和紙)
小
本技術(目標)
さなくてはなりません。構造的にも複雑で非
常に高い精度が要求されます。
記録する規
格が変わってしまうと読み出すことも難しくな
1
10
100
500
1000
1万
10万 期待寿命(年)
図2 情報の保存における各種ストレージ技術の比較
るでしょう。
しかし今回の技術は市販の発光
ダイオードを使い、
対象に光を当てて投影さ
̶̶この技術が実用化されれば、
人類の歴
術は将来的に非常に大きなニーズが出てき
れる一種の影絵からデータを取得するの
史よりも長い年月にわたり、
データを安全に
ますし、国際的に高まっているデジタルデー
で、遠い未来でも読み出し装置を再現でき
保管できるようになるわけですね。非常に夢
タの恒久的な保存の実現に道をひらくものだ
るのです。
のある壮大なお話です。
と考えています。
そのためにも今後、
より充実
石英ガラスは長期保存用の
ストレージとして有用
現存している
渡部 私が調べたところでは、
積度を高める技術などを付加しながら、
早い
世界一古い文書は5000年以上前の古代メ
時期にプロトタイプ的なものをつくり、
国内外
̶̶再生装置は将来的にもつくれる。
では
ソポタミアの楔形文字で書かれた粘土板で
にこの技術の付加価値を大々的にアピール
していきたいと考えています。
した研究環境を整備して、
信頼性評価や集
くさび
どれほど
記録媒体となる石英ガラス自体は、
す。
また絵画では、
フランス南部のショーヴェ
の長期間、
データを保存することができるの
洞窟に残された壁画が現存する最古のもの
でしょうか。
で、
約3万2000年前のものといわれています。
渡部 記録媒体を実際の使用条件よりも
かどうかはまだわかりませんが、
原理的には
中央研究所
次世代ストレージデバイスプロジェクト
プロジェクトリーダ Ph.D.
厳しい環境に置くことで、劣化を引き起こす
不可能ではないと思います。
高浦 則克
それらに匹敵する寿命を本当に実現できる
要因活動を促進させて評価する加速試験
した石英ガラスに700℃と900℃の高温を加
デジタルデータの恒久的な
保存の実現に道を拓く
える加速試験を行いました。その結果、室
̶̶今回の技術を開発する過程で、
苦労さ
̶̶どのような用途に向けたストレージと
温状態においたままだと仮定すれば、投影
れたことはありますか。
なっていくのでしょうか。
という方法があります。今回はデータを記録
画像上の記録ビットのコントラストが10%低
下するまでに11万年、
30%低下するまでに3
渡部 私は重度の視覚障がいがあるので、 渡部 この技術は、
アクセスの容易性や高
億2千万年以上かかるという評価が得られ
頭の中で考えた原理的な内容が、
実験でも
ました。
再現できるかどうか、確認するまでは正直
光ディスクを置き換えるものではありません。
言って不安でした。
しかし周囲でサポートし
あくまでも重要かつ貴重なデータの恒久的
̶̶つまり媒体自体が壊れない状態で保
てくれた人たちのおかげで想像どおりの結
な保存に向けたストレージとして価値が出
管されていれば、10万年後でもデータが読
果が出たときは非常にうれしかったですね。 せるものだと思います。個人的な希望とし
み出せるということですね。
また個々の技術的要素にしても、
中央研究
ては、有名な美術館や大きな図書館、
フィ
所の中で医療系や材料系などの研究を行っ
ルムセンターなどで、歴史的なデータの恒
渡部 石英ガラスを媒体にしたデジタル記
ている方々に、
それぞれ多大なご協力をいた
久的な保存に役立てていただけるようにな
録の寿命を推定する標準的な方法が規定
だきました。
そういったサポートがあって初め
ればと考えています。
集積性を追求した現在のハードディスクや
されているわけではありません。
そのため、 て結果を出せた研究だったと考えています。
今回の試験方法による期待値ではあります
̶̶人類が生み出した貴重な文化資産や
が、
石英ガラスがデジタルデータを恒久的に
高浦 私は今回の研究も含めた次世代スト
保存できるストレージとして有用であることが
レージデバイスプロジェクトにおいて、
渡部さ
術となりそうですね。
実用化を楽しみにしてい
確認できたといえます。
んを後方支援する立場にありますが、
この技
ます。
本日はどうもありがとうございました。
数万年先までも伝えられる技
情報を数千年、
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 中央研究所 https://www3.hitachi.co.jp/inquiry/hqrd/rd/jp/form.jsp
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株式会社 日立インフォメーションアカデミー
研修第一部 新人研修G 技師
矢部 弘美
日立研修ソリューション
IT技術者としての第一歩を踏み出すための
「新入社員育成カリキュラム」
2010年度に入社する新入社員の多くはゆとり教育第一世代で、
これまでの新入社員に比べ、
指示待ち傾向が強く、
責任ある仕
事への不安感を持ちやすいと言われています。このような世代動向をふまえ、
日立は、
基礎的技術の修得に加え、
社会人として
求められる責任感や主体性、
協調性を誘発させていくカリキュラムが必要であると考えました。そこで新入社員に適したIT基礎
研修と社会人基礎力の養成を組み合わせた「新入社員育成カリキュラム」を開発しました。お客さま企業の貴重な人材がIT技
術者として社会に踏み出す第一歩を、
力強くサポートさせていただきます。
新入社員に求められる
技術を精選したカリキュラム
社会人としての
基礎的なトレーニングにも注力
らに、
コース中のグループ演習を通してチー
2010年4月から開講する「新入社員育成
「新入社員育成カリキュラム」では、技術
個人成績レポートで配属後の育成計画を支援
カリキュラム」では、IT技術者として活躍す
や知識の修得だけでなく、社会人として第
ムワークを体得することができます。
る社会人になるための能力を養う
「ビジネス
一歩を踏み出すための基礎的なトレーニン
「IT基礎コース」
「システム開発疑似体験
基礎コース」
「IT基礎コース」
「システム開
グに力を入れています。新入社員研修の経
コース」
では、
研修終了時に理解度を確認す
発疑似体験コース」の3コースをご用意い
験豊富な講師が、受講者の理解度に応じ
るテストを実施します。新入社員それぞれの
たしました。すべてのコースを受講していた
たきめ細かな指導を行う一方、
人材育成ご
配属後の育成計画にご
強み・弱みを把握し、
だくと、技術的なスキルだけでなく、社会人
担当の方に受講者の状況を定期的にご報
活用いただけるように、
スキル修得度が明
「考え
基礎力※としての「前に踏み出す力」
告する独自のサービスも付加しています。
確になる個人成績レポートをご提供します。
抜く力」
「チームで働く力」
もバランスよく身に
研修では毎朝、
3分間スピーチを数人ず
また「システム疑似体験コース」の最終日
つけることができます。
つ実施し、
みずから考える力と発信力を養い
には研修全体を振り返る発表を実施します。
また、
すべてのコースを通して受講するほ
ます。
また、
日々の研修終了時には日報を作
新入社員の成長を実感いただく機会です
か、
必要なものだけを選択して受講すること
成することにより、
文書作成力や業務報告の
ので、
人材育成ご担当の方におかれまして
も可能です。
ぜひご参観ください。
習慣を身につけることができます。これらは、 は、
本カリキュラムは、
日立グループの人材育
企画・提案力やプレゼンテーション能力の大
社会人に求められる基礎力と、
IT技術者
成において蓄積したノウハウをベースに開
きな土台ともなっていきます。
としての自信に満ちた第一歩を踏み出す力
発した研修コースで構成されており、新入
また本コースは、少人数でも参加しやす
を効果的に養成できる「新入社員育成カリ
社員向け講座やIT基本講座の中から、新
い複数企業での合同研修です。
したがっ
キュラム」を、
ぜひご活用ください。
入社員に求められる技術を精選しています。 て、異業種間の交流を図り、
お互いの価値
※「社会人基礎力」
とは経済産業省が定義した
「職場や地域社会の
中で多様な人々とともに仕事を行っていくうえで必要な基礎的な能
力」
のことです
観を認め合うといった、協調性やコミュニ
ケーション能力なども養うことができます。さ
ご存じですか? 研修費用を軽減できる
「キャリア形成促進助成金」
キャリア形成促進助成金制度とは、
厚生労働省
が企業内における労働者のキャリア形成の効
ビジネス基礎コース
IT基礎コース
■ おさえておきたいビジネスマナー
■ 仕事の進め方と報連相
■ ビジネス文書の書き方
■ 思考を見える化するための
ロジカルシンキング基礎
■ コンピュータ基礎
■ ネットワーク入門
■ はじめてのネットワーク構築
■ 情報セキュリティ入門
■ 基礎からわかる!
Windows OSとネットワーク
■ データベース入門
■ アルゴリズムの基礎
システム開発
疑似体験コース
■ 企業シミュレーションを
通して学ぶ「ビジネスの基本」
■ Java言語の基礎
■ 開発プロジェクト総合演習
■ まとめと振り返り
(スキル診断テスト/発表など)
新入社員育成カリキュラムの詳細は右のホームページをご覧ください。http://www.hitachi-ia.co.jp/cnt/ckpe.asp
25
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果的な促進のため、
従業員(雇用保険の被保
険者に限ります)に対し、
目標が明確化された職
業訓練の実施を行う事業主に対して助成する
制度です。
この制度を活用することで、
新入社員
研修や他の幅広い研修の費用負担を軽減する
ことが可能となりますので、
ぜひご検討ください。
お問い合わせ先
(株)
日立インフォメーションアカデミー
TEL(03)5471-8962
E-mail:[email protected]
Topics&Information
リテールテックJAPAN 2010のご案内
開 催 概 要
会期:2010年3月9日(火)∼12日(金)
10:00∼17:00
[最終日のみ16:30終了]
会場:東京ビッグサイト
[東1・2ホール] 主催:日本経済新聞社
URL:http://www.hitachi.co.jp/rtj2010/
来る3月9日
(火)
∼12日
(金)
の4日間、
東京ビッグサイトにおいて
「リテールテックJAPAN 2010」
が開催されます。
今年の日立グループブースでは
「もっとつながる。
最適化を極める日立のリテールソリューション。
」
をメインテーマに、
「本部・MD」
「ロジスティクス」
「店舗」
「EDI・EC」
の各展示ゾーンで
日立の社会に貢献する数多くの取り組みをご紹介いたします。
皆さまお誘い合わせの上、
ぜひ日立グループブースにご来場ください。
出 展 内 容
RETAILTECH
JAPAN
2010
本部
部・M
MDゾーン
ロジスティクスゾーン
ビジネスの成長と内部統制を支え続ける!
ビジネ
ネスの
物流コスト削減につながる !
・W
Web対応
eb対 ERPソリューション
「G
GEM
「GEMPLANET
Ver.2」
・W
eb対 総合経費管理システム
Web対応
「E
Expe
「Expense
WAN」
・日立物流の3PLサービス
業務効率を飛躍的に向上 !
・倉庫管理システム
「HITLUSTER」
ワイヤレスで衛生管理、
店舗工事不要で導入可能 !
「在庫」
「在庫
庫」
と
「計画」
の見える化で利益アップ !
・
「日立AirSense衛生モニタリングシステム」
・人
人員配置計画システム
員配
「SynViz」
・需
要予
需要予測支援システム
「ForecastPRO」
・販
売・発
販売
発注計画システム
「SynCAS」
・仕
販在
仕販在調整
・在庫可視化システム
「S
SynC
「SynCAS
PSIシリーズ」
トレーサビリティの特性を最大活用 !
さらにその先のステージをめざす !
・日立のRFIDソリューション
百貨店向けMD構築事例のご紹介
百貨
貨店向
!
・日立
日立ビジネスロジック基盤
立ビ
(参考出展)
認証情報の一元管理
認証
証情報
!
・指
指静脈認証ソリューション
指静脈
ステージ プレゼンテーション
ン
日立コンセプトステージ
日立コンセプトステ
ジ
もっとつながる。最適化を極める日立のリテールソリューション。
店舗ゾーン
店舗ゾ
EDI・ECゾーン
販売力強化に !
販売力強
B2Bも物流もスピードアップ !
・店舗支援システム
「GraceSTORE EB3」
・POSターミナル
「GracePOS 5700」
・日立EDIソリューション
「REDISuite」
ポイントビジネスの壁を撃破 !
・外食業向けASPサービス
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売上・勤怠・発注・仕入・日報などの店舗業務を効率化 !
2割の在庫削減を実現し、
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発注計画業務と在庫削減の決め手!
指静脈で
“なりすまし”
防止に !
さまざまなリアルタイム情報を活用、適正な在庫維持をサポート!
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店舗力向上支援に !
日立EDIソリューション「REDISuite」のご紹介
・日立のデジタルサイネージソリューション
「MediaSpace」
Webビジネスは次世代CMSで集客・売上げUP
手書きの文字をそのまま電子化 ! デジタルペンソリューション
・次世代コンテンツ管理システム
「HeartCore」
・化粧品カウンセリングコーナー顧客管理システム
・アンケート受付システム
「千客番来」
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次世代コンテンツ管理システム
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多機能をワンストップで提供できるCMS !
受発注∼在庫管理∼分析支援までトータルサポート!
販促も案内も女子アナ&うぐいす嬢 !
携帯電話で店舗情報をすばやく共有 !
モバイル報告システム「ケータイ快作!」のご紹介
●本誌記載の他社登録商標
※ VMwareは、米国およびその他の国におけるVMware,Inc.の登録商標または商標です。
※ AIXは、米国における米国International Business Machines Corporationの登
録商標です。
※ POWER6、POWER6+、POWER7、TurboCoreは、米国における米国International
Business Machines Corporationの商標または登録商標です。
※ Windowsは、
米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
※ Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
・音声合成システム
「ボイスソムリエ」
報告業務の
“効率化”
と、
情報共有の
“見える化”
を実現 !
・携帯報告システム
「ケータイ快作 ! 」
※出展内容は、
予告なく変更になる場合がございますので、
あらかじめご了承ください。
※ Citrix、Citrix XenDesktop、Citrix XenApp、ICAは米国およびその他の国におけるCitrix Systems,Inc.の商標ま
たは登録商標です。
※ 流通ビジネスメッセージ標準、流通BMSは、財団法人 流通システム開発センターの登録商標です。
※ UNIXは、
X/Open Company Limitedが独占的にライセンスしている米国ならびに他の国における登録商標です。
※ LTO、Linear Tape Openは、米国Hewlett-Packard Company、米国Quantum Corporation、
および米国
International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標です。
●本誌記載の内容について
社外からの寄稿や発言は、
必ずしも当社の見解を示しているわけではありません。
画面表示をはじめ、
製品仕様は改良のため変更することがあります。
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