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MST-30型輸送容器の容器承認申請の承認について Ⅰ.申請の概要

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MST-30型輸送容器の容器承認申請の承認について Ⅰ.申請の概要
MST-30型輸送容器の容器承認申請の承認について
Ⅰ.申請の概要
1.申請者:三菱原子燃料株式会社 代表取締役社長 須藤 俊
2.申請日、文書番号:平成24年11月15日付け輸第12-0110号
3.申請内容
・項
目:容器承認
・根拠法令:核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「法
律」という。)第59条第3項及び核燃料物質等の工場又は事業所の
外における運搬に関する規則(以下「規則」という。)第21条第1
項
・対象輸送容器
(1)名 称
MST-30型
(2)収納物
濃縮六フッ化ウラン
(3)個 数
保護容器92個
シリンダ168個
・核燃料輸送物の種類:A型核分裂性輸送物
・設計承認番号:J/159/AF-96(Rev.1)
Ⅱ.審査方針
1.審査の基本方針
容器承認にあたっては、当該輸送容器で運搬することを予定する核燃料物質を収納し
た場合に安全性が確保される設計であるか審査する。また、設計のとおりに製作され維
持されているか審査する。
2.審査の方法
審査にあたっては、「容器承認申請書(平成24年11月15日付け輸第12-01
10号)(以下「申請書」という。)」、「核燃料輸送物設計承認書(平成22年5月
25日付け平成22・05・12原第2号(代表者変更により平成23年8月2日付け
平成23・07・19原第14号をもって書換え))(以下「設計承認書(Rev.
1)」という。)」及び設計承認書(Rev.1)の9.に示す保守及び取扱いに関する
事項に記載している核燃料輸送物設計変更承認申請書別紙(以下「安全解析書」とい
う。)を用いて審査する。
Ⅲ.審査の内容
1.運搬することを予定する核燃料物質等(規則第21条第1項第1号)
申請書に記載している運搬することを予定している核燃料物質等は、設計承認書
(Rev.1)において前提とした収納物仕様の範囲内であることを確認した。
2.核燃料輸送物の安全性(規則第21条第1項第2号)
本核燃料輸送物の安全性が確保されていることについては、申請書に添付された設
計承認書(Rev.1)において確認した。
なお、設計承認書(Rev.1)は、平成19年8月3日付け平成19・07・30
原第8号(代表者変更により平成23年8月2日付け平成23・07・19原第8号
をもって書換え)をもって承認した核燃料輸送物設計承認書(以下「設計承認書(R
ev.0)」という。)から当該輸送容器に収納する濃縮UF 6 の不純物仕様、輸送
容器の保守条件及び用語の見直しを行ったものであって、当該輸送容器の構造に係わ
る変更はない。
3.当該輸送容器の製作の方法(規則第21条第1項第3号及び第4号)
申請書で申請された当該輸送容器は、設計承認書(Rev.0)に基づき平成19
年8月3日付け平成19・07・30原第9号(代表者変更により平成23年8月2
日付け平成23・07・19原第16号をもって書換え)をもって承認した承認容器
(Rev.0)であり、Ⅲ.2で示すとおり当該輸送容器の構造に係わる変更はない
ことから、製作方法に変更がないことを確認した。
なお、設計承認書(Rev.0)の品質管理の基本方針は設計承認書(Rev.
1)においても適合していることを確認した。
4.輸送容器の維持(規則第21条第1項第5号)
当該輸送容器が当該輸送容器の設計及び製作の方法に適合するよう維持されている
ことを確認するために、安全解析書に示されている保守条件に適合しているか、平成
19年8月3日付け平成19・07・30原第9号をもって承認した容器承認後の各
容器について、以下のとおり確認した。
4-1.外観及び耐圧検査
外観及び耐圧検査については、後述の「Ⅲ.4.4-8
確認した。
4-2.気密漏えい検査
気密漏えい検査については、後述の「Ⅲ.4.4-8
認した。
定期自主検査」において
定期自主検査」において確
4-3.補助系の保守
補助系については、当該輸送容器には補助系が取付けられていないことから該当し
ない。
4-4.密封装置の弁、ガスケット等の保守
(1) 安全解析書では、弁については、収納物を収納する前に新品と交換するか又は
取外して点検・整備をするとし、更に弁及び閉止栓については、気密漏えい検査
で異常があった場合にも交換するとしている。
また、保護容器のガスケットについては、外観検査によって異常が認められた
場合は修理または交換を行うこととしている。
(2)
弁については、収納物を収納する前又は気密漏えい検査前に新品と交換してお
り、閉止栓については気密漏えい検査で、異常がないことを確認した。
また、保護容器のガスケットについては、外観検査の検査結果により、異常が
ないことを確認した。
4-5.遮蔽検査
遮蔽検査については、当該輸送容器には特別な遮蔽体が使用されていないことから
該当しない。
4-6.未臨界検査
未臨界検査については、後述の「Ⅲ.4.4-8
た。
定期自主検査」において確認し
4-7.熱検査
熱検査については、発熱源が存在しないことから該当しない。
4-8.定期自主検査
(1) 安全解析書では、定期自主検査について、以下の方法で検査をすることとして
いる。
①外観検査:シリンダ及び保護容器の外観を目視により検査する。
②未臨界検査:シリンダの外観を目視により検査する。
③耐圧検査:水圧によりシリンダ内をゲージ圧2.76MPa(400psig)に昇
圧後、漏えい観察の間ゲージ圧2.07MPa(300psig)に降圧
する。
④気密漏えい検査:シリンダを0.69MPa(100psig)に加圧し、ソープバ
ブル検査を行う。
⑤板厚検査:シリンダの板厚を超音波厚さ計又は超音波探傷器により検査する。
なお、外観検査及び未臨界検査は、年に1回以上の検査をすることとしし、年
間の使用回数が10回を超えるものにあたっては、使用回数10回ごとに1回以
上の検査を行うこととし、耐圧検査、気密漏えい検査及び板厚検査は、5年に1
回以上の検査をすることとしている。
(2)
安全解析書では、定期自主検査について、以下の合格基準を定めている。
①外観検査:傷、割れ等の異常がないこと。形状等に異常のないこと。
②未臨界検査:弁及び閉止栓に有害な傷、割れ等がないこと。形状に異常がない
こと。
③耐圧検査:シリンダに異常な変形がなく、水の漏えいのないこと。
④気密漏えい検査:弁、閉止栓等から発泡のないこと。
⑤板厚検査:シリンダの板厚が10mm以上あること。
(3) 申請書に添付された定期自主検査実績により、外観検査及び未臨界検査は年に
1回以上、耐圧検査、気密漏えい検査及び板厚検査は5年に1回以上検査が実施
されており、それぞれの検査において異常がないことを確認した。また、年間の
使用回数が10回を超える輸送容器はない。
Ⅳ.審査結果
本容器承認については、承認を得ている設計承認書(Rev.1)の設計どおりに製作
され維持されていることから、規則に定める技術上の基準に適合していると認められる。
なお、容器承認書の使用期間は、設計承認書(Rev.1)の有効期間と同じ平成27
年5月24日までとする。
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