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3Dテレビに対する購入意向およびその特性と普及要件 2010年4月
3Dテレビに対する購入意向およびその特性と普及要件 「3Dテレビに関するアンケート」調査結果から 2010年4月 みずほ情報総研株式会社 3Dテレビに対する購入意向およびその特性と普及要件 「3Dテレビに関するアンケート」調査結果から みずほ情報総研株式会社 情報・コミュニケーション部 前川秀正 野上大輔 水谷麻紀子 杉田聡 要 旨 3D テレビおよびそれに影響を与えるであろう 3D 映画や自宅のテレビに関する意識や実態についてアンケート 調査を実施した。この結果について、その一部を報告する。 • 3D テレビの「購入意向者」は回答者全体の 4 割(42.7%)を占めた。内訳は、発売されればすぐにでも購 入したい、または買い替え等のタイミングに関係なく条件が整えば購入したいと回答した「能動的な購 入意向者」が 5.5%、買い替え等のタイミングであれば条件次第で購入したいと回答した「受動的な購入 意向者」が 37.2%だった。 • 2012 年 3 月時点(約 2 年後)において期待できる 3D テレビの世帯普及率の上限値(購入意向者の購 入条件がすべて満たされた場合の普及率)は、40 インチ以上のサイズのみで市場展開を図った場合 には 1 割(9.9%)、32 インチまでサイズを拡大した場合には 2 割(19.6%)と推定される。この上限値に少し でも近づけるべく普及促進を図り、その結果として需要が拡大した 3D コンテンツが充実し、それにより メディアとしての価値が向上した 3D テレビが普及する、という正のサイクルを一気に加速できる規模ま で早期に市場を拡大することが当面の目標になると思われる。 • 3D テレビの発売当初の購入者は、能動的な購入意向者の割合が高い 30 代や 60 代で多くなることが 予想される。受動的な購入意向者の割合は 50 代をピークとした分布構成となり、購入意向者全体の割 合もほぼ同様の分布構成となった。購買力の大きさがその一因と思われる。 • 3D 映画の鑑賞経験の有無は、3D テレビに対する購入意向の有無にはあまり影響していない可能性 が高い。一方、3D 映画に対する鑑賞意向の有無と 3D テレビに対する購入意向の有無との間には強い 正の相関が認められた。3D 映像を視聴してみたいという本来的な欲求の有無に起因したものと思わ れる。 • 直近で鑑賞した 3D 映画に対して、8 割以上が「期待以上」か「期待通り」と評価した。3D 映画に対する 評価の良し悪しは、能動的な購入意向にはほとんど影響を与えないが、受動的な購入意向には少な からず影響を与える。特に期待を下回った場合には期待通りだった場合に比べて、受動的な購入意向 者の割合は約 2 割(18.5%)減少した。鑑賞者の期待に応えることができない 3D 映画を量産すると、受 動的な購入意向者を減少させる可能性がある。 1 • 40 インチ以上の大画面テレビを購入したい人では、能動的な購入意向者が 1 割程(8.6%)いた。購入意 向者全体では、購入したいテレビの画面サイズが大きい人ほど 3D テレビの購入意向が高かった。そ の割合は 40 インチ以上で 5 割を超え(52.6%)、50 インチ以上では 7 割(69.9%)を占めた。2010 年 3 月 時点で市場への投入が発表されている 3D テレビはいずれも 40 インチ以上であるが、このような大画 面テレビを購入したい人は 3D テレビの有力なターゲットと言えそうである。 • 「買い替え等のタイミングに関係なく条件が整えば購入したい」人では、3D テレビの購入条件として、通 常の(2D)テレビとの価格差(54.2%)もさることながら、3D コンテンツの充実をあげる声が多かった(「3D 対応番組放送の充実」 68.8%、「3D 映像コンテンツの充実」 60.4%)。一方、「買い替え等のタイミングで あれば条件次第で購入したい」人でも 3D コンテンツの充実をあげる声は多かったが、それ以上に価格 差をあげる声が 8 割(79.0%)と多かった。購入のタイミングが買い替え時であることから、価格差を小さ く抑えることができれば 3D テレビが選択される可能性は十分にある。なお、3D テレビの購入条件とし て、それぞれ約 3 割が生体への安全性に対する不安の解消をあげており、生体に悪影響があるので はないかといった不安感を払拭することも普及要件の 1 つといえる。 • 3D テレビの購入意向者のうち、50 インチ以上および 32∼49 インチのテレビを購入したい人では、3D テ レビに対してそれぞれ 30,000 円および 20,000 円を超える価格差を許容できる人の割合が半数を上回 った。3D テレビの価格差のひとつの目安になると思われる。2011 年 7 月のアナログ停波による駆け込 み需要やテレビの買い替え周期を考慮すると、買い替え需要を取り込みながら早期に 3D テレビの普 及を図るためには、さらなる価格差の縮小も求められる。 • 3D テレビの購入意向者で、かつ 32 インチ以上のテレビを購入したい人でも、3D メガネの価格として 3,000 円を超える価格を許容できる人は 4 割程度にとどまった。普及価格帯はこの 3,000 円をさらに下 回ることが予想される。3D メガネの一層の低価格化を進めるとともに、3D メガネに対して購入意欲が 高まると考えられる 3D 関連のハード(3D テレビや 3D 録画再生機等)やソフト(3D 映像や 3D ゲーム等) の購入時、あるいは 3D 専門チャンネルの契約時等に、3D メガネをセット価格で提供する等の販売促 進策も必要になると思われる。 • 「映画」と「スポーツ」は、3D テレビの購入意向者に対して 3D テレビによる視聴希望者の割合がそれぞ れ 89.0%、63.7%と高く、しかも現在の視聴者(それぞれ 75.9%、58.3%)を上回る視聴希望者がいたことか ら、3D のコンテンツの提供先として最も優先度の高いジャンルと考えられる。「演劇/公演」、「特撮」、 「アダルト」は、現在の視聴者に比べて 3D テレビによる視聴希望者が 2∼3 倍と多かった。3D のコンテ ンツが提供されることによって新たな視聴者の獲得が期待できるジャンルといえそうである。「バラエテ ィ」、「ニュース/報道」、「情報/ワイドショー」は、現在の視聴者に対して 3D テレビによる視聴希望者 が 1∼2 割と少なく、3D のコンテンツとして提供される必然性が小さいジャンルであることがわかる。 • 今後市場投入予定の 3D テレビで採用されているアクティブシャッター方式による 3D 映画鑑賞者の 4 割(43.1%)が「眼の疲れ」、約 1 割が「3D 酔い」(12.7%)、「頭痛・肩こり」(11.4%)を 3D 映画の悪かった点 としてあげた。これらの発症メカニズムの研究やその結果をもとにした対応が今後の 3D テレビの普及 には不可欠であろう。 2 調査項目 *下線部が今回ご報告する調査結果 回答者プロフィール 3D 映画について 鑑賞経験・意向、鑑賞作品、鑑賞方式(アクティブシャッター、偏光、波長分光)、鑑賞場所、 評価(全般、立体感、臨場感・没入感、迫力・圧倒感、映像美、演出・字幕など) 良かった点、悪かった点、3D 対応映画館利用意向、鑑賞理由、非鑑賞理由 自宅のテレビについて 所有テレビ(サイズ、購入時期、台数)、購入希望テレビ(サイズ、購入時期、重視点)、 視聴ジャンル、有料コンテンツ契約・利用状況(チャンネル、オンデマンド配信など)、視聴目的 3D テレビについて 認知率・認知経路、購入意向・興味、ボジティブ理由・ネガティブ理由、 購入条件、許容価格(本体、メガネ)、視聴希望ジャンル、具体的な視聴希望コンテンツ、 有料コンテンツ契約・利用意向(チャンネル、オンデマンド配信など) 3D 対応機器・サービスについて 購入意向、購入条件、利用意向 調査概要 方式: Web アンケート方式(インターネット上で回答するモニターアンケート) 対象: マーシュ 「D STYLE WEB」 モニター 期間: 2010 年 2 月 26 日 (金) ∼ 3 月 1 日 (月) 有効回答者数 : 1,000 名 有効回答者の属性: 【性別】 男性 : 500 名、女性 : 500 名 【年齢】 20 代 : 200 名、30 代 : 200 名、40 代 : 200 名、50 代 : 200 名、60 代以上 : 200 名 【居住地】 北海道 : 40 名、東北 : 70 名、関東 : 301 名、中部 : 170 名、近畿 : 149 名、 中国 : 79 名、四国 : 40 名、九州・沖縄 : 151 名 以上 3 目 次 1. 3D テレビに対する購入意向 (1) 3D テレビに対する購入意向・興味 (2) 3D テレビの世帯普及率の上限値(見込み) 2. 3D テレビに対する購入意向の特性 (1) 年代別の 3D テレビに対する購入意向・興味 (2) 3D 映画の観賞経験・意向が 3D テレビの購入意向に与える影響 (3) 3D 映画に対する評価が 3D テレビの購入意向に与える影響 (4) 購入したいテレビの画面サイズと 3D テレビに対する購入意向の関係 3. 3D テレビの普及要件 (1) 3D テレビの購入条件 (2) 3D テレビの付加価値と普及価格 (3) 3D メガネの許容価格 (4) 3D テレビの有望なコンテンツのジャンル (5) 3D 映画が生体に及ぼす影響 付録1 カラーテレビ・VTR の世帯普及率推移 (参考) 4 1. 3D テレビに対する購入意向 (1) 3D テレビに対する購入意向・興味 1) 3D テレビの「購入意向者」は回答者全体の 4 割(42.7%)を占めた。 2) 内訳は、発売されればすぐにでも購入したい、または買い替え等のタイミングに関係なく条件が 整えば購入したいと回答した「能動的な購入意向者」が 5.5%、買い替え等のタイミングであれば条 件次第で購入したいと回答した「受動的な購入意向者」が 37.2%だった。 • 3D テレビに対して、「発売されれば、すぐにでも購入したい」、「買い替え等のタイミングに関係なく、条 件が整えば購入したい」、「買い替え等のタイミングであれば、条件次第で購入したい」のいずれかを 回答した、3D テレビに対して購入意向を持っていると考えられる人(以降、「3D テレビの購入意向者」 と呼ぶ)は回答者全体の 4 割(42.7%)iを占めた。 • このうち、「発売されれば、すぐにでも購入したい」および「買い替え等のタイミングに関係なく、条件が 整えば購入したい」と回答した能動的な購入意向者は 5.5%(0.7%+4.8%)、買い替え等のタイミングであ れば、条件次第で購入したい」と回答した受動的な購入意向者は 37.2%だった。 図1 3D テレビに対する購入意向・興味 0.7% 2.7% 能動的な購入意向者 4.8% 16.8% 受動的な購入意向者 5.5% 42.7% 37.2% 37.2% 37.8% 購入意向者 発売されれば、すぐにでも購入したい 買い替え等のタイミングに関係なく、 条件が整えば購入したい 買い替え等のタイミングであれば、 条件次第で購入したい 興味はあるが、購入したいとまでは 思わない そもそも3Dテレビに興味がないので、 購入したいと思わない そもそもテレビを視聴しないので、 テレビ自体を購入したいと思わない [ 全回答者 : n = 1,000 ] i 本調査では、性(男性・女性)・年代(20、30、40、50、60 代以上)別の構成比が一定になるように回答者を抽出しているため、高齢者のサンプル 構成が実際の人口構成に比べて低くなっている。また、ネット調査の回答者はその特性として、3D テレビのような新しいメディアに対する感度が 比較的高いことも考えられる。このようなことから、3D テレビの購入意向者の割合が高めになっている可能性があることに留意されたい。 5 (2) 2012 年 3 月時点における 3D テレビの世帯普及率の上限値 1) 2012 年 3 月時点(約 2 年後)において期待できる 3D テレビの世帯普及率の上限値(購入意向者 の購入条件がすべて満たされた場合の普及率)は、40 インチ以上のサイズのみで市場展開を図 った場合には 1 割、32 インチまでサイズを拡大した場合には 2 割と推定される。 2) この上限値に少しでも近づけるべく普及促進を図り、その結果として需要が拡大した 3D コンテン ツが充実し、それによりメディアとしての価値が向上した 3D テレビが普及する、という正のサイク ルを一気に加速できる規模iiまで早期に市場を拡大することが当面の目標になると思われる。 • 3D テレビに対して、「買い替え等のタイミングであれば、条件次第で購入したい」と回答した人のうち、 2012 年 3 月(約 2 年後)までに「テレビを買い替えたい、あるいは新たに買いたい」と回答した人は全 体の 2 割(18.4%)だった。 • これに、「発売されれば、すぐにでも購入したい」または「買い替え等のタイミングに関係なく、条件が 整えば購入したい」と回答した人の割合を加えた値(18.4%+0.7%+4.8%)を、「条件さえ満たせば 2012 年 3 月までに 3D テレビの購入を期待できる人」の割合と仮定する。 • この割合を、「2012 年 3 月時点において期待できる 3D テレビの世帯普及率の上限値(購入意向者の 購入条件がすべて満たされた場合の普及率)」とみなすと、その上限値は、仮に 40 インチ以上の 3D テレビだけを市場に投入した場合には 1 割(9.9%)、32 インチ以上まで広げた場合には 2 割(19.6%)と なるiii。 ii クリティカルマスと呼ばれる、商品やサービスの普及が一気に加速する普及率。閾値は 16%程度(イノベータ(2.5%)およびアーリーアダプター (13.5%)と呼ばれる初期採用者の割合)と言われている。(「付録1 カラーテレビ・VTR の世帯普及率推移」参照) iii 携帯電話のワンセグ機能のように、テレビに 3D 対応機能がほぼ標準で搭載された場合には、テレビの買い替え需要がそのまま 3D テレビの 普及につながるため、この限りではない。 6 図2 3D テレビの購入意向者と 2010 年 3 月までのサイズ別のテレビの買い替え意向者 0% 10% 発売されれば、すぐ にでも購入したい 3Dテレビの購入意向 20% 30% 40% 買い替え等のタイミングに関係 なく、条件が整えば購入したい 4.8% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 買い替え等のタイミングであれば、 条件次第で購入したい 37.2% 57.3% 0.7% 2011年3月まで 2012年3月まで 2012年4月以降 テレビの買い替え 意向時期 4.8% 11.2% 7.2% 18.8% 57.3% 0.7% 50インチ以上 購入したい テレビのサイズ 40∼49インチ 37∼39インチ 32∼36インチ 7.7% 4.2% 5.5% 4.3% 76.1% 2.2% 9.9% 31インチ以下 19.6% [ 全回答者 : n = 1,000 ] 7 2. 3D テレビに対する購入意向の特性 (1) 年代別の 3D テレビに対する購入意向・興味 1) 3D テレビの発売当初の購入者は、能動的な購入意向者の割合が高い 30 代や 60 代で多くなるこ とが予想される。 2) 受動的な購入意向者の割合は 50 代をピークとした分布構成となり、購入意向者全体の割合もほ ぼ同様の分布構成となった。購買力の大きさがその一因と思われる。 • 「発売されれば、すぐにでも購入したい」あるいは「買い替え等のタイミングに関係なく、条件が整えば 購入したい」と回答した能動的な購入意向者の割合は、50 代(3.0%)で低く、30 代(7.0%)や 60 代以上 (6.5%)で高かった。 • 「買い替え等のタイミングであれば、条件次第で購入したい」と回答した受動的な購入意向者の割合 は、回答者の世帯年収と同じ 50 代をピークとした分布構成となった。 • 能動的な購入意向者の割合が小さいことから、購入意向者全体の割合は受動的な購入意向者の割 合とほぼ同様の分布構成となった。最も割合が高い 50 代では 5 割(49.5%)にのぼるのに対して、最も 低い 20 代では 3 割(32.5%)にとどまった。 図3 年代別の 3D テレビに対する購入意向・興味 32.5% 1.0% 20代 4.5% 27.0% 40.0% 24.5% 3.0% 7.0% 1.5% 5.5% 30代 35.5% 36.5% 17.5% 3.5% 0.0% 40代 5.5% 0.0% 40.0% 37.5% 3.5% 3.0% 46.5% 50代 37.5% 3.0% 60代∼ 13.5% 12.5% 0.5% 49.5% 1.0% 5.5% 37.0% 37.5% 16.0% 3.0% 6.5% 0% 10% 20% 発売されれば、 すぐにでも購入したい 興味はあるが、 購入したいとまでは思わない 30% 40% 50% 60% 買い替え等のタイミングに関係なく、 条件が整えば購入したい そもそも3Dテレビに興味がないので、 購入したいと思わない 70% 80% 90% 100% 買い替え等のタイミングであれば、 条件次第で購入したい そもそもテレビを視聴しないので、 テレビ自体を購入したいと思わない [ 全回答者 : n = 1,000 ] 8 (2) 3D 映画の鑑賞経験・意向が 3D テレビの購入意向に与える影響 1) 3D 映画の鑑賞経験の有無は、3D テレビに対する購入意向の有無にはあまり影響していない可 能性が高い。 2) 3D テレビに対する購入意向の有無と 3D 映画に対する鑑賞意向の有無との間には強い正の相 関が認められた。3D 映像を視聴してみたいという本来的な欲求の有無に起因したものと思われ る。 • 3D 映画を鑑賞した経験がある人とない人の 3D テレビに対する購入意向の差は 11.7%あった。しかし、 3D 映画を鑑賞したいと思う人だけに着目してみると、その差は 5.2%にとどまった。 • 3D 映画を鑑賞したいと思う人は、3D 映画を鑑賞したいと思わない人に比べて、3D テレビの購入意向 が顕著に高かった。 • 3D 映画を鑑賞したいと思わない人だけに着目すると、3D 映画を鑑賞したことがある人とない人で、 3D テレビに対する購入意向に大きな差が認められた。しかし、これは 3D 映画を鑑賞した経験の有無 による差というよりは、「3D 映画を鑑賞していないし、鑑賞したいとも思わない」人にはそもそも 3D 映 像を視聴したいという本来的な欲求をもつ人がいないことによるものではないかと思われる。 9 図4 3D 映画の鑑賞有無別の 3D テレビの購入意向・興味 51.3% 2.3% 鑑賞したことがある 6.8% 42.2% 0.1% 鑑賞したことがない 4.1% 36.5% 11.7% 35.4% 10.3% 1.9% 38.3% 3.0% 19.1% 39.6% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 発売されれば、 すぐにでも購入したい 買い替え等のタイミングに関係なく、 条件が整えば購入したい 買い替え等のタイミングであれば、 条件次第で購入したい 興味はあるが、 購入したいとまでは思わない そもそも3Dテレビに興味がないので、 購入したいと思わない そもそもテレビを視聴しないので、 テレビ自体を購入したいと思わない [ 全回答者 : n = 1,000 ] 図5 3D 映画の鑑賞有無・意向別の 3D テレビの購入意向・興味 5.2% 55.5% 2.6% 7.0% 鑑賞したことがあるし、 また鑑賞したいと思う 0.0% 鑑賞したことはあるが、 5.9% もう鑑賞したいとは思わない 45.9% 23.5% 17.6% 4.4% 38.4% 1.7% 50.0% 2.9% 32.0% 0.2% 5.2% 鑑賞していないが、 鑑賞したいと思う 44.9% 2.4% 70.3% 17.0% 0.0% 0% 0.9% 50.3% 0.0% 鑑賞していないし、 鑑賞したいとも思わない 4.4% 44.4% 10.3% 47.9% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 発売されれば、 すぐにでも購入したい 買い替え等のタイミングに関係なく、 条件が整えば購入したい 買い替え等のタイミングであれば、 条件次第で購入したい 興味はあるが、 購入したいとまでは思わない そもそも3Dテレビに興味がないので、 購入したいと思わない そもそもテレビを視聴しないので、 テレビ自体を購入したいと思わない 100% [ 全回答者 : n = 1,000 ] 10 (3) 3D 映画に対する評価が 3D テレビの購入意向に与える影響 1) 直近で鑑賞した 3D 映画に対して、8 割以上が「期待以上」か「期待通り」と評価した。 2) 3D 映画に対する評価の良し悪しは、能動的な購入意向にはほとんど影響を与えないが、受動的 な購入意向には少なからず影響を与える。特に期待を下回った場合には期待通りだった場合に 比べて、受動的な購入意向者の割合は大きく減少した(-2 割)。鑑賞者の期待に応えることがで きない 3D 映画を量産すると、受動的な購入意向者を減少させる可能性がある。 • 3D 映画の鑑賞経験者に、直近で鑑賞した 3D 映画に対する評価を尋ねたところ、3 割弱(25.9%)が「期 待以上だった」、6 割弱(57.0%)が「ほぼ期待通りだった」と回答した。3D 映画は鑑賞経験者の 8 割以 上(82.9%)に対して、その期待に応えている結果となった。 • 3D テレビに対して「発売されれば、すぐにでも購入したい」または「買い替え等のタイミングであれば、 条件次第で購入したい」と回答した能動的な購入意向者の割合は、3D 映画に対する評価の良し悪し に関わらずほぼ 1 割(期待以上で 10.3%、期待通りで 8.7%、期待未満で 9.5%)いた。 • 一方、「買い替え等のタイミングであれば、条件次第で購入したい」と回答した受動的な購入意向者 の割合は、3D 映画に対する評価の良し悪しによる影響が大きかった。「ほぼ期待通りだった」(44.7%) 場合を基準と考えると、「期待以上だった」(48.5%)場合には受動的な購入意向者の割合は 3.8 ポイン トのプラスだったのに対して、「期待したほどでもなかった」(26.2%)場合には 18.5 ポイントもマイナスと なった。期待に応えることができなかった場合には特に影響が大きいことが窺える。 11 図6 3D 映画の評価 1.1% 16.0% 25.9% 57.0% 期待以上だった 期待したほどでもなかった ほぼ期待通りだった 完全に期待はずれだった [ 3D 映画の鑑賞経験がある回答者: n = 263 ] 図7 3D 映画の評価別の 3D テレビの購入意向・興味 期待以上だった 1.5% 8.8% 48.5% 39.7% 1.5% 0.0% ほぼ期待通りだった 2.7% 6.0% 期待したほどでもなかった 2.4% 7.1% 44.7% 36.0% 26.2% 33.3% 8.0% 2.7% 31.0% 0.0% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 発売されれば、 すぐにでも購入したい 買い替え等のタイミングに関係なく、 条件が整えば購入したい 買い替え等のタイミングであれば、 条件次第で購入したい 興味はあるが、 購入したいとまでは思わない そもそも3Dテレビに興味がないので、 購入したいと思わない そもそもテレビを視聴しないので、 テレビ自体を購入したいと思わない 100% [ 3D 映画の鑑賞経験がある回答者(「期待はずれだった」を除く): n = 260 ] 12 (4) 購入したいテレビの画面サイズと 3D テレビに対する購入意向の関係 1) 40 インチ以上の大画面テレビを購入したい人では、能動的な購入意向者が 1 割程(8.6%)いた。 2) 購入意向者全体では、購入したいテレビの画面サイズが大きい人ほど 3D テレビの購入意向が 高かった。その割合は 40 インチ以上で 5 割を超え、50 インチ以上では 7 割を占めた。 3) 2010 年 3 月時点で市場への投入が発表されている 3D テレビはいずれも 40 インチ以上である が、このような大画面テレビを購入したい人は 3D テレビの有力なターゲットと言えそうである。 • 「発売されればすぐにでも購入したい」または「買い替え等のタイミングに関係なく条件が整えば購入 したい」と回答した能動的な購入意向者が、40 インチ以上の大画面テレビを購入したいと回答した人 では 1 割近く(8.6%)いた。 • これに、「買い替え等のタイミングであれば、条件次第で購入したい」と回答した人も加えた購入意向 者の割合は、今後購入したいテレビの画面サイズが大きい人ほど高かった。40∼49 インチと回答し た人ではその割合は 5 割を超え(52.6%)、50 インチ以上にいたっては 7 割(69.9%)を占めた。 図8 画面サイズ別の 3D テレビの購入意向・興味 、 今 後 テ レ ビ を 購 入 す る 場 合 に 欲 し い テ レ ビ の 画 面 サ イ ズ 69.9% 8.6% 1.1% 7.5% 50インチ以上 61.3% 24.7% 5.4% 52.6% 1.1% 7.5% 40∼49インチ 37∼39インチ 0.6% 3.7% 32∼36インチ 0.8% 2.8% 31インチ以下 0.0% 4.2% 0% 44.0% 34.3% 40.2% 40.3% 23.4% 10% 20% 9.1% 0.6% 45.7% 33.2% 19.8% 39.1% 30% 40% 50% 27.1% 60% 70% 0.0% 13.1% 80% 3.2% 6.3% 90% 100% 発売されれば、 すぐにでも購入したい 買い替え等のタイミングに関係なく、 条件が整えば購入したい 買い替え等のタイミングであれば、 条件次第で購入したい 興味はあるが、 購入したいとまでは思わない そもそも3Dテレビに興味がないので、 購入したいと思わない そもそもテレビを視聴しないので、 テレビ自体を購入したいと思わない [ テレビの購入可能性がある回答者 : n = 970 ] 13 3. 3D テレビの普及要件 (1) 3D テレビの購入条件 1) 「買い替え等のタイミングに関係なく条件が整えば購入したい」人では、3D テレビの購入条件とし て、通常の(2D)テレビとの価格差(54.2%)もさることながら、3D コンテンツの充実をあげる声が多 かった(「3D 対応番組放送の充実」 が 7 割、「3D 映像コンテンツの充実」 6 割)。 2) 一方、「買い替え等のタイミングであれば条件次第で購入したい」人でも 3D コンテンツの充実をあ げる声は多かったが、それ以上に価格差をあげる声が 8 割と多かった。購入のタイミングが買い 替え時であることから、価格差を小さく抑えることができれば 3D テレビが選択される可能性は十 分にある。 3) なお、3D テレビの購入条件として、それぞれ約 3 割が生体への安全性に対する不安の解消をあ げており、生体に悪影響があるのではないかといった不安感を払拭することも普及要件の 1 つと いえる。 • 3D テレビを「買い替え等のタイミングに関係なく、条件が整えば購入したい」または「買い替え等のタ イミングであれば、条件次第で購入したい」とする条件付きの購入意向者に対して 3D テレビの購入条 件を尋ねたところ(複数回答)、それぞれ回答者の 5 割以上が「通常の機器との価格差の縮小」、「3D 対応番組放送の充実」、「3D 対応の映像コンテンツの充実」をあげた。 • 「買い替え等のタイミングに関係なく、条件が整えば購入したい」人では、「通常の機器との価格差の 縮小」(54.2%)よりも「3D 対応番組放送の充実」(68.8%)と「3D 対応の映像コンテンツの充実」(60.4%) を購入条件としてあげた人の方が多かった。買い替え等に関係なく購入意向をもつ能動的な購入意 向者では価格差もさることながら、3D コンテンツの充実を重視している人が多いことがわかる。 • 「買い替え等のタイミングであれば、条件次第で購入したい」人では、「通常の機器との価格差の縮 小」を購入条件としてあげた人が 8 割(79.0%)で最も多かった。「買い替え等のタイミングに関係なく、 条件が整えば購入したい」人に比べて、価格差により敏感である様子が窺える。 • 「買い替え等のタイミングに関係なく、条件が整えば購入したい」人、「買い替え等のタイミングであれ ば、条件次第で購入したい」人のいずれにおいても、3 割(それぞれ 33.3%、30.4%)が「生体への安全 性に対する不安の解消」を購入条件としてあげた。 14 図9 購入意向別の 3D テレビの購入条件 90% 68.8% 70% 60.4% 60% 54.3% 54.2% 20.4% 50% 50% そ の他 0.0% 条 件 は 特 にな い 広 く普 及 す る こと 発 売 後 の評 判 の良 さ 視 聴 ・利 用 体 験 の機 会 の提 供 生 体 への 安 全 性 に 対 す る 不 安 の解 消 通 常 の ︵2 D の ︶コン テ ン ツ を 3 D に自 動 変 換 し て表 示 でき る 機 能 の搭 載 大 画 面 だ け で な く 、中 ・ 小 型 サ イ ズ の 3 D テ レビ の発 売 3 D 対 応 の 周 辺 機 器 ︵録 画 再 生 機 、ビ デ オ カ メ ラ な ど ︶の 充 実 3 D 対 応 の 映 像 コン テ ン ツ ︵ブ ル ー レ イ ・ デ ィ ス ク の 作 品 な ど ︶の レ ン タ ル の 開 始 3 D対 応 の番 組 放 送 の充 実 3 D対 応 のゲ ー ム の充 実 3 D 対 応 の 映 像 コン テ ン ツ ︵ブ ル ー レ イ ・ デ ィ ス ク の 作 品 な ど ︶の 充 実 通 常 の ︵2 D の ︶機 器 と の 価 格 差 の縮 小 複数回答 買い替え等のタイミングで あれば、条件次第で購入したい 買い替え等のタイミングに 関係なく、条件が整えば購入したい 22.9% 22.9% 33.3% 31.3% 25.0% 23.7% 20% 27.4% 25.5% 28.0% 29.2% 30.4% 30% 33.3% 31.5% 33.3% 35.4% 35.4% 35.8% 40% 1.6% 3.2% 0.0% 0% 79.0% 80% 66.1% 10% [ 3D テレビに対して購入意向を持っている回答者(「発売されればすぐにでも購入したい」を除く) : n = 420 ] 15 (2) 3D テレビの付加価値と普及価格 1) 3D テレビの購入意向者のうち、50 インチ以上および 32∼49 インチのテレビを購入したい人では、 3D テレビに対してそれぞれ 30,000 円および 20,000 円を超える価格差を許容できる人の割合が 半数を上回った。3D テレビの価格差のひとつの目安になると思われる。 2) 2011 年 7 月のアナログ停波による駆け込み需要やテレビの買い替え周期を考慮すると、買い替 え需要を取り込みながら早期に 3D テレビの普及を図るためには、さらなる価格差の縮小も求め られる。 • 3D テレビの購入意向者のうち、今後、購入したいテレビのサイズが 50 インチ以上の人では、3D テレ ビと通常の(2D)テレビとの価格差として 30,000 円を、32∼49 インチの人では 20,000 円を超える価格 差を許容できると回答した人が 5 割を上回った。 • メーカ各社が 3D テレビの発売当初のターゲットとして設定している 40 インチ以上の大型テレビを購入 したいと回答した人では、10,000 円を超える価格差を許容範囲内と回答した人の割合が 8 割を超えた (50 インチ以上で 86.2%、40∼49 インチで 81.4%)。また、10,000 円を超える価格差を許容できると回答 した人の割合は 32∼39 インチであれば 7 割を超えた。 図10 画面サイズ別の 3D テレビの価格差(3D メガネの価格を除く)許容範囲 今 後 30,000円まで 、 テ レ ビ を 購 入 す る 場 合 に 欲 し い テ レ ビ の 画 面 サ イ ズ 50インチ以上 40∼49インチ 3.1% 10.8% 9.2% 1.4% 12.8% 15.6% 25.5% 34.0% 1.4% 3.5% 0.0% 9.2% 4.6% 9.2% 20.0% 33.8% 0.7% 5.0% 20,000円まで 37∼39インチ 1.4% 2.7% 2.7% 24.7% 27.4% 20.5% 9.6% 4.1% 6.8% 10,000円まで 32∼36インチ 0.0% 5.4% 4.3% 31インチ以下 3.8% 1.9% 15.1% 0.0% 0% 10% 20.8% 20% 30% 15.1% 40% 16.1% 19.4% 24.7% 19.4% 50% 11.3% 24.5% 60% 70% 4.3% 6.5% 80% プラス100,000円以上でも プラス100,000円まで プラス70,000円まで プラス50,000円まで プラス30,000円まで プラス20,000円まで プラス10,000円まで プラス5,000円まで 価格がプラスされる ことは許容できない 90% 7.5% 100% [ 3D テレビに対して購入意向を持っている回答者(のうち有効回答分) : n = 425 ] 16 (3) 3D メガネの許容価格 1) 3D テレビの購入意向者で、かつ 32 インチ以上のテレビを購入したい人でも、3D メガネの価格と して 3,000 円を超える価格を許容できる人は 4 割程度にとどまった。普及価格帯はこの 3,000 円 をさらに下回ることが予想される。 2) 3D メガネの一層の低価格化を進めるとともに、3D メガネに対して購入意欲が高まると考えられる 3D 関連のハード(3D テレビや 3D 録画再生機等)やソフト(3D 映像や 3D ゲーム等)の購入時、 あるいは 3D 専門チャンネルの契約時等に、3D メガネをセット価格で提供する等の販売促進策も 必要になると思われる。 • 3D テレビの購入意向者のうち、今後、購入したいテレビのサイズが 32 インチ以上の人では、多少の バラツキはあるものの、3D メガネの価格として 3,000 円を超える価格を許容できると回答した人の割 合は 4 割前後、2,000 円は 6 割前後、1,000 円は 7 割以上いた。 • 一方、現時点でのメーカの発表やネットショップの予約販売価格をみると、発売当初の 3D メガネの実 勢価格は 10,000 円前後。5,000 円を超える価格を許容できる人が、今後、購入したいテレビのサイズ が 50 インチ以上の人で 2 割台、49 インチ以下では 2 割にも満たないことを考えると、この価格を許容 できる人は、3D テレビの購入意向者でも一部に限られることがわかる。 図11 画面サイズ別の 3D メガネの価格差許容範囲 今 後 3,000円まで 、 テ レ ビ を 購 入 す る 場 合 に 欲 し い テ レ ビ の 画 面 サ イ ズ 50インチ以上 40∼49インチ 1.5% 20.0% 3.1% 1,000円まで 1.4% 29.8% 9.9% 1.4% 16.9% 12.3% 20.0% 20.0% 19.1% 6.2% 17.0% 16.3% 5.0% 5,000円まで 37∼39インチ 32∼36インチ 0.0% 13.7% 1.4% 0.0% 1.1% 16.4% 20.5% 17.2% 21.5% 23.3% 21.5% 15.1% 14.0% 9.6% 19.4% 5.4% 2,000円まで 31インチ以下 3.8% 7.5% 0.0% 0% 13.2% 10% 20% 24.5% 30% 40% 13.2% 50% 60% 22.6% 70% 15.1% 80% 90% 20,000円以上でも 20,000円まで 10,000円まで 5,000円まで 3,000円まで 2,000円まで 1,000円まで 500円まで 100% [ 3D テレビに対して購入意向を持っている回答者(のうち有効回答分) : n = 425 ] 17 (4) 3D テレビにおける有望なコンテンツのジャンル 1) 「映画」と「スポーツ」は、3D テレビの購入意向者に対して 3D テレビによる視聴希望者の割合が それぞれ 9 割、6 割強と高く、しかも現在の視聴者を上回る視聴希望者がいたことから、3D のコ ンテンツの提供先として最も優先度の高いジャンルと考えられる。 2) 「演劇/公演」、「特撮」、「アダルト」は、現在の視聴者に比べて 3D テレビによる視聴希望者が 2 ∼3 倍と多かった。3D のコンテンツが提供されることによって新たな視聴者の獲得が期待できる ジャンルといえそうである。 3) 「バラエティ」、「ニュース/報道」、「情報/ワイドショー」は、現在の視聴者に対して 3D テレビに よる視聴希望者が 1∼2 割と少なく、3D のコンテンツとして提供される必然性が小さいジャンルで あることがわかる。 • 3D テレビの購入意向者に、「3D テレビで鑑賞してみたいコンテンツ」を尋ねたところ(複数回答)、「映 画」と「スポーツ」と回答した人がそれぞれ 9 割(89.0%)、6 割強(63.7%)と多かった。現在よく視聴され ているコンテンツであり(それぞれ、8 割弱(75.9%)、6 割(58.3%))、かつ、現在よく視聴している人の大 多数(それぞれ 9 割強(93.8%)、8 割(81.5%))が 3D テレビでも鑑賞したいと回答した。加えて、3D テレ ビで提供されることで初めて視聴したいと回答した人も相応規模いた(現在よく視聴している人数に比 べて、それぞれ 2 割強(23.5%)、3 割(27.7%))iv。 • 「演劇/公演」、「特撮」、「アダルト」の 3 ジャンルは、「よく視聴しているテレビ番組のコンテンツ」と回 答した人に比べて、「3D テレビで鑑賞してみたいコンテンツ」と回答した人が、それぞれ 2.0 倍 (203.3%)、2.8 倍(284.9%)、3.3 倍(333.3%)と特に多かった。 • 逆に、「バラエティ」、「ニュース/報道」、「情報/ワイドショー」は、「よく視聴しているテレビ番組のコ ンテンツ」と回答した人は多かったものの、そのなかで「3D テレビで鑑賞してみたいコンテンツ」と回答 した人の割合はそれぞれ 2 割(21.9%)、1 割強(14.6%)、1 割強(13.4%)と非常に低かった。 iv 「よく視聴しているテレビ番組のコンテンツ」には Blu-ray や DVD 等のテレビ番組以外のソフトが含まれていない。このため、テレビ番組以外でコ ンテンツが提供されることが多いジャンルでは、現在でも Blu-ray や DVD 等でよくテレビで視聴されている可能性があることに留意されたい。 18 図12 3D テレビの購入意向者および現在のテレビ視聴者に対する 3D コンテンツの視聴希望者 100% 400% 89.0% 333.3% 77.0% 購 入 意 向 者 に 対 す る 割 合 75% 284.9% 67.7% 75.9% 65.1% 63.7% 58.3% 47.1% 50% 45.4% 23.5% 25% 67.1% 9.7% 57.4% 81.5% 16.5% 42.4% 275.0% 35.8% 35.4% 140.0% 24.8% 82.5% 15.7% 26.3% 56.2% 12.4% 79.2% 13.8% 38.6% 7.2% 31.4% 12.4% 8.0% 50.7% 14.3% 14.8% 7.0% 35.9% 63.3% 11.2% 39.6% 8.3% 9.4% 58.3% 31.3% 4.4%2.8% 41.4% 6.8% 2.8% そ の他 24.1% 17.2% シ ョ ッピ ン グ アダ ル ト 子供向 け 演劇/公演 ド キ ュメ ン タ リ ー 16.9% 3.5% 13.4% 情 報 / ワ イ ド シ ョー 16.1% 1.5% 14.6% ニ ュー ス / 報 道 趣味/教養 特撮 ア ニメ 24.1% 2.2% 21.9% バ ラ エテ ィー 音楽 スポ ー ツ 映画 ドラ マ 0% 23.4% 58.8% 93.8% 32.1% 26.5% 109.2% 27.7% 203.3% 205.7% 39.8% 117.3% 48.9% テ レ ビ 300% を よ く 視 聴 し 200% て い る 人 数 100.0% に 100% 対 50.0% す る 割 50.0% 0.5% 合 0.5% 0% 3Dテレビで視聴したい人 / 3Dテレビの購入意向者 テレビでよく視聴している人 / 3Dテレビの購入意向者 テレビでよく視聴していて、3Dテレビでも視聴したい人 / テレビでよく視聴している人 テレビではよく視聴していないが、3Dテレビでは視聴したい人 / テレビでよく視聴している人 複数回答 [ 3D テレビに対して購入意向を持っている回答者 : n = 427 ] 19 (5) 3D 映画が生体に及ぼす影響 1) 今後の 3D テレビで主流になると思われる、アクティブシャッター方式による 3D 映画鑑賞者の 4 割が「眼の疲れ」、1 割が「3D 酔い」、「頭痛・肩こり」を 3D 映画の悪かった点としてあげた。 2) これらの発症メカニズムの研究やその結果をもとにした対応が今後の 3D テレビの普及には不可 欠であろう。 • 今後発売される 3D テレビではアクティブシャッター方式が主流になると思われるが、これと同じ方式 で 3D 映画を鑑賞したことがある人の 4 割(43.0%)が、3D 映画を鑑賞して悪かった点(複数回答)とし て「眼の疲労」をあげた。「3D 酔い」や「頭痛・肩こり」をあげた人も 1 割(それぞれ、12.7%、11.4%)い た。 • 3D 映画と 3D テレビとでは条件が大きく異なるため単純に類推することはできないが、3D テレビでも 同様の症状を訴える視聴者が相応の規模で現れる可能性は十分にある。 • 「頭痛・肩こり」を悪かった点としてあげた人では、「また鑑賞したいと思う」と回答した人の割合に対し て、「もう鑑賞したいと思わない」と回答した人の割合が高かった(3.8% / 7.6%)。 図12 アクティブシャッター方式による 3D 映画鑑賞者の悪かった点 (うち生体影響関連) 眼の疲労 8.9% 34.2% 3D酔い 1.3% 11.4% 頭痛・肩こり 7.6% 3.8% 0.0% 仮想と現実の混乱 1.3% 0% 10% また鑑賞したいと思う 20% 30% 40% 50% もう鑑賞したいと思わない [ アクティブシャッター方式で 3D 映画の鑑賞経験がある回答者: n = 79 ] 20 付録1 カラーテレビ・VTR の世帯普及率推移 (参考) 50 43.0 42.3 40 世帯普及率 [%] 33.5 30 27.8 26.3 20 18.7 16.0% 13.9 11.8 10 7.5 5.4 カラーテレビ 6 19 87 19 88 1 98 0 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 1 98 5 19 76 19 77 19 78 19 79 1 97 19 72 19 73 19 74 0.3 2.4 1.3 2.0 1.6 19 66 19 67 19 68 1 96 9 19 70 0 5.1 19 71 2.5% VTR [ 消費動向調査(内閣府)よりみずほ情報総研作成 ] 21 ■お問い合わせ みずほ情報総研株式会社 情報・コミュニケーション部 前川 秀正、野上 大輔、水谷麻紀子 TEL 03-5281-5307 22