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居住地域に関する意識調査 - 土地総合情報ライブラリー
「居住地域に関する意識調査」の概要について 平成22年6月 国土交通省土地市場課 《調査方法等》 1.調査目的:住まいの選択や地域への関心など居住地域に関する国民の意識や関心 等を把握することを目的とする。 2.調査対象:全国の20歳以上の者 目標回答数2,000人 3.調査事項:①住まいの選択に対する意向 ②住まいに求める価値の多様化 ③親からの住宅の承継 ④居住地域に対する懸念 4.調査方法:調査会社のモニターを活用したインターネット調査 5.調査期間:平成22年3月5日~3月6日 6.回収結果:有効回答数 2,071件 7.調査委託機関:(株)三菱総合研究所 1 ◇主な調査結果 1.住まいの選択に対する意向 1.1.転居のきっかけや重視項目 1.1.1.転居のきっかけ 住まいの選択について、転居のきっかけや重視項目を質問したところ、次に住み替 える場合の要因としては、「高齢期にも住みやすい住宅・環境にする」という意向が 最も多く、 「住宅の質(広さや設備など)を良くする」が次ぎ、これら 2 つの項目が 他の項目と比較して、多い結果となった。 ◇ 次に住まいを住み替えるとすれば、どのようなことがきっかけとなりうると考えられますか。(主な ものを二つまで選択)(※「親世帯」には「配偶者の親の世帯」を含みます。) (n=2071) 0% 10% 自分が親から独立をする 20% 9.6 転勤や転職に対応する 15.9 自分が結婚をする 13.6 自分の子供の誕生や成長に備える 6.1 8.0 親世帯との同居に対応する(二世帯住宅含む) 子が就職などを機に自分から独立をする 3.1 7.1 子世帯との同居に対応する(二世帯住宅含む) 6.1 親から家を相続したり、譲り受ける 8.0 子世帯などへ家を譲渡する 住宅の質(広さや設備など)を良くする 20.7 ローン、家賃などの住居費負担を軽減する 6.8 自然豊かな地域や生活利便性の高い地域など、住環境を良くする 13.4 高齢期にもすみやすい住宅・環境にする 27.5 5.6 住宅や庭等の維持管理を容易にする 4.0 立ち退き要求 契約期限切れ 2.4 5.0 昔に住んでいたなじみのある地域へ移りたい その他 30% 3.7 図 1 次に住み替える場合の住み替え要因 2 1.1.2.転居時の重視項目 次に住み替える際に重視する項目の上位 3 項目についての結果をみると、1 番目に 重視する項目は、多い順で「物件のよさ」が 34.2%、 「交通利便性のよさ」が 26.5%、 「自然環境のよさ」が 11.1%となった。 また、1 番目・2 番目・3 番目に重視する項目をあわせると、「物件のよさ」 、「交通 利便性のよさ」、 「自然環境のよさ」 、 「治安のよさ」、 「医療・福祉環境の充実」 、 「商業 施設の充実」の順に重視することがわかった。 ◇ 次に住まいを住み替える際はどのような事項を重視して居住地を選択すると思いますか。(上位 3 つを順に選択) 1位/番目 0% 20% 物件のよさ(広さ、間取り等住宅自体に関する事項のよさ) 40% 34.2 交通利便性のよさ 2位/番目 15.4 26.5 26.8 治安のよさ 7.0 12.4 10.7 医療・福祉環境の充実 7.5 11.2 11.1 60% 8.5 13.0 子育て環境(保育園・幼稚園・小中学校等)の充実 2.4 4.1 4.9 0.1 1.3 0.8 地域活動の活発さ 行政サービスの水準の高さ 1.7 4.9 7.3 自然環境のよさ 11.1 9.4 10.2 0.7 環境汚染がないこと 2.5 2.8 3.2 地盤の固さ 1.4 1.4 商業施設の充実 2.1 6.8 地域・街のイメージのよさ 3.4 4.2 その他1.8 13.2 12.1 1.7 0.2 図 2 次に住み替える場合の重視項目(上位 3 つ) 3 3位/番目 80% (n=2071) 100% 地域別1に重視項目をみると(1番目・2 番目・3 番目を合算) 、三大都市圏中心部で 「交通利便性のよさ」と「商業施設の充実」、三大都市圏周辺部で「行政サービスの 水準の高さ」、地方圏周辺部で「自然環境のよさ」が全体よりも有意に高くなってい る。地方圏中心部は、全体と比較して特に重視されている項目はなかった。 100 (%) 80 66.4 58.0 60 40 30.1 30.8 29.8 22.1 20 13.9 11.3 2.2 6.1 5.9 環 境 汚 染 が な い こ と 地 盤 の 固 さ 19.7 3.8 0 さ住物 )宅件 自の 体よ にさ 関( す広 るさ 事、 項間 の取 より 等 交 通 利 便 性 の よ さ 治 安 の よ さ 医 療 ・ 福 祉 環 境 の 充 実 園子 ・育 小て 中環 学境 校( 等保 )育 の園 充・ 実幼 稚 地 域 活 動 の 活 発 さ 行 政 サ ー ビ ス の 水 準 の 高 さ 自 然 環 境 の よ さ 商 業 施 設 の 充 実 地 域 ・ 街 の イ メ ー ジ の よ さ そ の 他 n= 全体 三大都市圏中心部 三大都市圏周辺部 地方圏中心部 地方圏周辺部 (2,071) (468) (577) (193) (833) 58.0 61.1 59.4 57.5 55.5 66.4 72.6 65.0 72.0 62.5 30.1 33.5 31.7 30.6 26.9 29.8 25.6 32.4 28.0 30.7 11.3 9.0 10.9 12.4 12.7 2.2 2.6 1.7 2.1 2.3 凡例 13.9 10.9 17.2 11.4 13.8 30.8 24.8 29.8 26.4 35.8 6.1 4.1 5.7 6.2 7.4 圏域から以下のように地域を詳細に分類している。 ・三大都市圏中心部:東京 23 区と三大都市圏内の政令市 ・三大都市圏周辺部:上記以外の三大都市圏 ・地方圏中心部:県庁所在都市(三大都市圏除く) ・地方圏周辺部:上記以外の地方圏 4 22.1 26.3 19.8 24.9 20.6 19.7 21.8 16.8 20.2 20.3 3.8 2.4 4.2 3.6 4.4 ××.× 全体平均からの有意差あり(有意水準5%)、正の方向 ××.× 全体平均からの有意差あり(有意水準5%)、負の方向 図 3 次に住み替える場合の重視項目(地域別) 1 5.9 5.3 5.4 4.7 7.0 1.2.長期スパンでの今後の住まい意向 1.2.1.今後の住まい意向 今後の長期的な住まい意向についてみると、現在の住まいが持ち家の回答者におい ては、 「現在の住まいに長期的に住み続けたい」という割合が 64.8%に達し、 「長期間 継続的にすむための住まいを買いたい」の 9.4%をあわせると、長期間継続的に同一 の家に住む意向をもつ回答者が 74.2%を占めることとなる。また、現状の住宅の形態 について戸建住宅と集合住宅を比較すると、現在の住まいへの長期間継続意向は戸建 住宅の方が多く、都度住まいを買い替える意向は集合住宅の方が多い結果となった。 一方で、現在の住まいが借家の回答者では、「ライフステージやそのときの状況等 にあわせながら、都度住まいを借り換えていきたい」が 35.2%、 「長期間継続的に住 むための住まいを買いたい」が 32.6%であり、借家住み替え志向と持ち家志向が同程 度で二分化していることがわかる。 ◇ 今後の住まいの移転の意向として、もっとも近いものを選んでください。(あてはまるものをひとつ 選択) 現在の住まいを修繕・建て替え・リフォームなどをしながら、長期間継続的に住み続けたい 長期間継続的に住むための住まいを買いたい 現在は持ち家であるが、将来的には賃貸住宅に住みたい ライフステージやそのときの状況等にあわせながら、都度住まいを買い換えていきたい ライフステージやそのときの状況等にあわせながら、都度住まいを借り換えていきたい その他 0% 10% 20% 30% 50% 60% 70% 64.8 持ち家(n=1471) 9.4 8.3 68.0 持ち家戸建住宅(n=1241) 持ち家集合住宅(n=257) 40% 49.4 14.4 3.9 80% 4.8 4.9 23.0 図 4 今後の住まい意向(現在の住まいが持ち家) 5 90% 100% 12.0 4.4 4.7 9.7 4.5 4.4 3.5 5.8 ◇ 今後の住まいの移転の意向として、もっとも近いものを選んでください。(あてはまるものをひとつ 選択) 現在の住まいを修繕・建て替え・リフォームなどをしながら、長期間継続的に住み続けたい 現在の住まいを長期間継続的に借り続けたい 長期間継続的に住むための住まいを買いたい ライフステージやそのときの状況等にあわせながら、都度住まいを買い換えていきたい ライフステージやそのときの状況等にあわせながら、都度住まいを借り換えていきたい その他 0% 借家(n=543) 3.7 借家戸建住宅(n=64) 4.7 借家集合住宅(n=479) 3.5 10% 20% 30% 40% 15.1 50% 60% 26.6 90% 100% 35.2 17.2 33.4 14.6 80% 9.4 32.6 18.8 70% 4.1 28.1 8.4 4.7 36.1 4.0 図 5 今後の住まい意向(現在の住まいが借家) 以上の設問への回答について、持ち家長期居住派、都度買い替え派、都度借り換え 派の 3 つのタイプに着目し、属性の特徴を把握した。 ● 持ち家長期居住派の特徴 今後の住まい意向として、 「現在の住まいを修繕・建て替え・リフォームなどをし ながら、長期間継続的に住み続けたい」あるいは「長期間継続的に住むための住ま いを買いたい」と回答した人を「持ち家長期居住派」とし、以下のように属性別の 分布を把握した。 ・ 年代…30 代以下が少なく、60 代が多い傾向。 20代 n= 全体 (2,071) 持ち家長期居住派 (1,318) 7.7 30代 10.7 40代 22.3 60代 24.4 20.0 16.1 50代 25.0 9.4 28.5 10.2 26.4 70代以上 23.4 31.7 8.1 (%) 4.7 5.5 22.8 3.2 ・ 圏域…地方圏が多い傾向。 n= 全体 (2,071) 持ち家長期居住派 (1,318) 東京圏 27.3 25.3 30.8 6 名古屋圏 8.6 9.6 7.0 14.5 13.1 17.0 大阪圏 地方圏 49.5 52.0 45.2 (%) ・ 地域…三大都市圏中心部が少なく、地方圏が多い傾向。 三大都市圏中心部 地方圏中心部 n= 全体 (2,071) 持ち家長期居住派 (1,318) 22.6 三大都市圏周辺部 地方圏周辺部 27.9 20.1 9.3 27.8 27.0 (%) 40.2 9.2 42.9 27.9 9.6 35.6 ・ 世帯年収…年収 400 万円未満が少なく、年収 600~800 万円が多い傾向。 400万円未満 600万円以上800万円未満 1000万円以上1200万円未満 n= 全体 (2,071) 持ち家長期居住派 (1,318) 400万円以上600万円未満 800万円以上1000万円未満 1200万円以上 無回答 (%) 28.8 24.4 25.1 13.9 25.1 8.7 15.5 35.3 23.2 4.6 5.1 14.4 4.7 5.5 14.2 6.6 4.4 4.5 14.7 9.9 11.2 ● 都度買い替え派の特徴 今後の住まい意向で、 「ライフステージやそのときの状況等にあわせながら、都度 住まいを買い換えていきたい」と回答した人を「都度買い替え派」として、以下の ように属性別の分布を把握した。 ・ 年代…30 代が多く、60 代が少ない傾向。 n= 全体 都度買い替え派 20代 30代 (2,071) 10.7 40代 22.3 (234) 10.7 50代 24.4 28.6 10.7 60代 9.4 28.6 21.5 70代以上 23.8 28.5 8.1 9.6 21.4 29.4 (%) 4.7 2.6 5.0 ・ 圏域…圏域別に有意な差はみられなかった。 東京圏 n= 全体 都度買い替え派 (2,071) 27.3 (234) 29.1 27.1 名古屋圏 8.6 大阪圏 14.5 8.1 (%) 49.5 17.5 8.7 地方圏 45.3 14.2 50.1 ・ 地域…三大都市圏中心部が多い傾向。 三大都市圏中心部 地方圏中心部 n= 全体 都度買い替え派 (2,071) (234) 22.6 27.9 27.8 21.9 9.3 26.9 28.0 7 三大都市圏周辺部 地方圏周辺部 40.2 9.0 9.4 36.3 40.7 (%) ・ 世帯年収…年収 400 万円未満が少なく、年収 1000 万円以上が多い傾向。 n= 全体 400万円未満 600万円以上800万円未満 1000万円以上1200万円未満 無回答 28.8 (2,071) 都度買い替え派 (%) 24.4 22.2 (234) 400万円以上600万円未満 800万円以上1000万円未満 1200万円以上 13.9 26.5 29.7 8.7 4.6 5.1 12.8 24.2 11.5 14.0 8.1 8.1 8.4 4.1 4.7 14.4 10.7 14.9 ● 都度借り替え派の特徴 今後の住まい意向で、 「ライフステージやそのときの状況等にあわせながら、都度 住まいを借り換えていきたい」と回答した人を「都度借り替え派」として、以下の ように属性別の分布を把握した。 ・ 年代…20~30 代が多く、50 代以上が少ない傾向。 n= 全体 都度借り替え派 20代 30代 (2,071) 10.7 40代 22.3 60代 24.4 23.1 (264) 50代 9.4 32.6 8.9 20.8 70代以上 24.2 24.4 (%) 28.5 10.0 5.7 4.7 12.9 1.5 30.8 5.1 ・ 圏域…圏域別に有意な差はみられなかった。 n= 全体 都度借り替え派 (2,071) (264) 東京圏 27.3 名古屋圏 8.6 31.4 地方圏 14.5 7.2 26.7 大阪圏 49.5 16.7 8.9 (%) 44.7 14.2 50.2 ・ 地域…三大都市圏中心部が多く、地方圏周辺部が少ない傾向。 n= 全体 都度借り替え派 (2,071) (264) 三大都市圏中心部 地方圏中心部 22.6 27.9 29.2 三大都市圏周辺部 地方圏周辺部 9.3 26.1 21.6 28.1 (%) 40.2 11.4 33.3 9.0 41.2 ・ 世帯年収…年収 400 万円未満が多く、年収 400 万円以上が少ない傾向。 n= 全体 都度借り替え派 (2,071) 400万円未満 600万円以上800万円未満 1000万円以上1200万円未満 無回答 28.8 24.4 46.2 (264) 26.3 8 400万円以上600万円未満 800万円以上1000万円未満 1200万円以上 (%) 13.9 20.1 25.1 14.7 8.7 4.6 5.1 1.9 8.3 4.9 2.7 14.4 15.9 9.3 5.0 5.5 14.2 1.2.2.持ち家長期居住派の意向と懸念 ● 長期継続的に居住したい理由 現在、あるいは今後購入する住宅に長期的に居住したいというという「持ち家長 期居住派」にとって、そのように思う理由としては、 「老後の住まいの確保が安心だ から」が 46.0%で最も高く、「ひとつの家に愛着をもって住みたいから」が 43.2%、 「リフォームや改築など、いつでも自分の思うとおりにできるから」が 33.3%の順 で高くなった。 一方で、現在の住宅が持ち家集合住宅である回答者は、 「売却しようと思っても価 格が低く、住み替えが経済的に困難だから」が 26.2%と他の居住形態より高く、積 極的な長期継続派とは限らない可能性がある。また、現在の住宅が持ち家戸建住宅 である回答者は、「親等から承継した家だから」 、「子供等に承継していきたいから」 の割合が相対的に高く、世代間の承継に対する意向が住まいに対する意向にも影響 を与えていると考えられる。さらに、現在の住宅が借家集合住宅である回答者につ いては、長期継続的に居住するための住宅をこれから新規に取得すると考えられ、 「住宅を購入することのほうが賃貸住宅で家賃を払うことよりも割安だと思うか ら」と「住宅を資産として保有することは有利だと思うから」 、「家をもつこと自体 に満足感・達成感があるから」が相対的に高くなっている。 ◇ 現在、あるいは今後購入する住宅に長期的に居住したいと思う理由として、あてはまるものを選 んでください。(あてはまるものをすべて選択) 60% 43.2 46.0 40% 33.3 20.0 20% [全体との差の検定] 有意水準 高 99% ▲ 95% △ 90% ∴ 16.7 16.2 n=30以上の場合 15.6 12.1 14.6 3.5 3.4 4.0 0% もひ っと てつ 住の み家 たに い愛 か着 らを 低 ▼ ▽ ∵ [比率の差] 全体 +10 ポイント 全体 +5 ポイント 全体 -5 ポイント 全体 -10 ポイント 安老 心後 だの か住 らま い の 確 保 が うす住 かる宅 らこを と資 は産 有と 利し だて と保 思有 だをほ住 と払う宅 思うがを うこ賃購 かと貸入 らよ住す り宅る もでこ 割家と 安賃の 物賃 件貸 が住 な宅 いに かは ら魅 力 的 な うどリ と 、フ おいォ りつー にでム でもや き自改 る分築 かのな ら思 が価売 経格却 済がし 的低よ にくう 困 、と 難住思 だみっ か替て らえも ら足家 感を ・も 達つ 成こ 感と が自 あ体 るに か満 か親 ら等 か ら 承 継 し た 家 だ た子 い供 か等 らに 承 継 し て い き そ の 他 特 に な い n= 全体 持ち家戸建住宅 持ち家集合住宅 借家戸建住宅 借家集合住宅 その他 (1,318) (927) (164) (20) (177) (30) 43.2 45.3 ▽34.1 35.0 42.4 36.7 46.0 45.0 45.7 50.0 ∴52.5 36.7 20.0 ∵17.5 17.1 20.0 ▲33.3 ∴33.3 16.2 ▼11.5 ▽9.1 15.0 ▲44.6 △30.0 3.5 ▽2.0 5.5 10.0 ▲7.9 6.7 33.3 35.3 29.9 20.0 29.4 23.3 16.7 18.6 ▲26.2 0.0 ▼1.7 6.7 15.6 ▽13.1 12.2 30.0 ▲29.4 23.3 12.1 ▲15.0 ▼4.3 5.0 ▼4.5 13.3 図 6 持ち家長期居住派の理由(現在の住居所有形態別) 9 14.6 △17.4 ▽7.9 15.0 ▽7.9 6.7 3.4 3.5 5.5 0.0 ∵1.1 6.7 4.0 4.2 ∴6.7 5.0 ∵1.1 0.0 ● 持ち家長期居住派の課題・懸念 「持ち家長期居住派」にとって、将来的に課題となること・懸念されることは、 「修繕・建て替え・リフォームを行う金銭的不安」が 67.3%で最も多く、ついで「修 繕・建て替え・リフォーム等の管理に手間がかかる」が 28.9%、 「地震等の災害が 起きたときに、倒壊・損傷等のリスクがある」が 22.2%で次ぐ。 現在の住宅の所有形態別にみれば、現在の住宅が持ち家戸建である場合は、「修 繕・建て替え・リフォーム等を行う金銭的負担が大きい」が高く、 「いざ処分するこ とが必要となったときに、売却時に価格面で折り合いがつかない」が低い。前述の とおり、持ち家戸建住宅者は、親族間での承継に対する意識が高く、処分等の場面 を想定していない割合が高いためと考えられる。また、現在の住宅が持ち家集合住 宅である場合は、 「適切な修繕・建て替え・リフォーム等を行ってくれる事業者を判 断できない」 、「いざ処分することが必要となったときに、売却時に価格面で折り合 いがつかない」が相対的に高くなっている。一方で、借家集合住宅の回答者は、 「地 震等の災害が起きたときに、倒壊・損傷等のリスクがある」が相対的に高い。 ◇ 同一の家に長期継続的に住むにあたり、課題になること、懸念されることとして、あてはまるもの を選んでください。(あてはまるものをすべて選択) 80% 67.3 60% 40% 28.9 21.2 20% 19.7 22.2 16.4 12.8 n=30以上の場合 0.9 0% [全体との差の検定] 有意水準 高 99% ▲ 95% △ 90% ∴ 低 ▼ ▽ ∵ [比率の差] 全体 +10 ポイント 全体 +5 ポイント 全体 -5 ポイント 全体 -10 ポイント 全体 持ち家戸建住宅 持ち家集合住宅 借家戸建住宅 借家集合住宅 的フ修 負 ォ繕 担 ー・ がム建 大等て きを替 い行え う・ 金リ 銭 間フ修 がォ繕 かー・ かム建 る等て の替 管え 理・ にリ 手 不うえ適 足た・切 しめリな てのフ修 い知 ォ繕 る識 ー・ やム建 情等て 報を替 が行 判行え適 断 っ・切 でてリな きくフ修 なれ ォ繕 いる ー・ 事ム建 業等て 者を替 を い却要い が時とざ つにな処 か価っ分 な格たす い面とる できこ 折にと り、が 合売必 のと地 リき震 スに等 ク、の が倒災 あ壊害 る・が 損起 傷き 等た そ の 他 特 に な い n= (1,318) (927) (164) (20) (177) 67.3 △70.3 ▽59.1 60.0 ▽59.9 28.9 29.0 23.8 30.0 33.9 21.2 19.3 23.8 15.0 △28.8 19.7 18.2 ∴25.0 10.0 23.7 16.4 ∵14.3 ∴22.0 5.0 20.3 22.2 20.4 18.9 40.0 ▲32.8 図 7 持ち家長期居住派の課題・懸念(現在の住居所有形態別) 10 0.9 1.0 1.2 0.0 0.0 12.8 11.9 14.0 20.0 14.7 1.2.3.都度借り替え派の意向と懸念 ● 都度借り替え派の理由 「ライフステージやそのときの状況等にあわせながら、都度住まいを借り換えて いきたい」という「都度借り替え派」については、 「ライフステージにあわせ、最適 な住まいを選択したいから」が 62.9%で最も高く、次いで「転勤・退職・転職等、 仕事の都合による住み替えが容易だから」が 48.9%と高い。人生において、居住地 に大きく影響を与える要因へのフレキシブルさが要因となっている。 また、 「住宅を購入できるだけの金銭的余裕がないから」が 39.8%、 「修繕等の管 理や手入れなど、面倒なことが尐ないから」が 28.8%、 「住宅購入により、長期に わたってローンを組むことがいやだから」が 26.5%といった理由も多くなっている。 ◇ 「ライフステージやそのときの状況等にあわせながら、都度住まいを借り換えていきたい」と回答 された方にお伺いします。そのように考える理由として、あてはまるものを選んでください。(あて はまるものをすべて選択) 80% 62.9 60% 48.9 39.8 40% 28.8 20.1 20% 4.2 0% 低 ▼ ▽ ∵ [比率の差] 全体 +10 ポイント 全体 +5 ポイント 全体 -5 ポイント 全体 -10 ポイント 全体 持ち家戸建住宅 持ち家集合住宅 借家戸建住宅 借家集合住宅 17.8 16.7 n=30以上の場合 [全体との差の検定] 有意水準 高 99% ▲ 95% △ 90% ∴ 26.5 択せラ し 、イ た最フ い適ス かなテ ら住ー まジ いに をあ 選わ 替仕転 え事勤 がの・ 容都退 易合職 だに・ かよ転 らる職 住等 み、 わす住 なる宅 いこを かと資 らは産 有と 利し だて と保 思有 うすこ賃 かると貸 らよの住 り方宅 もがで 割住家 安宅賃 だをを と購払 思入う 物分 件譲 が住 な宅 いに かは ら魅 力 的 な なな修 いど繕 か、等 ら面の 倒管 な理 こや と手 が入 少れ むに住 こわ宅 とた購 が っ入 いてに やロよ だ ーり かン、 らを長 組期 らの住 金宅 銭を 的購 余入 裕で がき なる いだ かけ い足家 と感を 思やも う達つ か成こ ら感と を自 感体 じに な満 5.3 4.5 住親 宅等 がか なら い承 か継 らし て き た た子 い供 と等 思に わ住 な宅 いを か承 ら継 し 4.9 1.5 そ の 他 特 に な い n= (264) (55) (9) (18) (173) 62.9 67.3 66.7 72.2 61.3 48.9 52.7 33.3 33.3 49.1 20.1 23.6 11.1 33.3 17.9 16.7 10.9 0.0 16.7 19.7 4.2 0.0 0.0 5.6 4.6 28.8 25.5 33.3 33.3 29.5 26.5 21.8 22.2 44.4 27.2 39.8 29.1 22.2 72.2 41.6 17.8 18.2 11.1 22.2 17.3 5.3 3.6 0.0 16.7 5.2 図 8 都度借り換え派の理由(現在の住居所有形態別) 11 4.5 7.3 0.0 5.6 4.0 1.5 3.6 11.1 0.0 0.6 4.9 5.5 22.2 0.0 4.6 ● 都度借り換え派の課題・懸念 都度借り換え派が抱える課題・懸念としては、 「家賃を払い続ける必要がある」が 70.8%で、他の要因と比較して圧倒的に高い結果となった。 その他、 「質の高い賃貸物件の供給が尐ない」、 「広さが十分な賃貸物件の供給が尐 ない」 、「賃貸物件を選ぶにあたり必要な情報が不足している」といった賃貸住宅市 場に対する課題は、概ね 20%前後の回答者で課題・懸念とされていた。 ◇ ライフステージやそのときの状況等にあわせて住み替えを行っていくにあたり、課題になること、 懸念されることとして、あてはまるものを選んでください。(あてはまるものをすべて選択) 100% 80% 70.8 60% 40% 19.3 20% 24.2 19.3 10.2 2.3 n=30以上の場合 0% [全体との差の検定] 有意水準 高 99% ▲ 95% △ 90% ∴ が家 あ賃 るを 払 い 続 け る 必 要 低 ▼ ▽ ∵ [比率の差] 全体 +10 ポイント 全体 +5 ポイント 全体 -5 ポイント 全体 -10 ポイント 全体 持ち家戸建住宅 持ち家集合住宅 借家戸建住宅 借家集合住宅 の広 供さ 給が が十 少分 なな い賃 貸 物 件 給質 がの 少高 ない い賃 貸 物 件 の 供 てり賃 い必貸 る要物 な件 情を 報選 がぶ 不に 足あ した そ の 他 特 に な い n= (264) (55) (9) (18) (173) 70.8 74.5 66.7 72.2 70.5 19.3 12.7 11.1 27.8 20.8 24.2 18.2 22.2 33.3 26.6 19.3 △32.7 22.2 16.7 14.5 2.3 3.6 0.0 0.0 1.7 図 9 都度借り換え派の課題・懸念(現在の住居所有形態別) 12 10.2 10.9 22.2 5.6 9.8 1.3.ライフステージ別居住地に対する意向 ライフステージ別居住地に対する意向について自らの様々なライフステージを想 定して回答してもらった設問では、各ライフステージ(単身時、結婚後、子育て期、 子供独立後、退職後、高齢期の 6 つのライフステージを設定)において、それぞれに 相応しいと感じる居住地(まちなかや都市の中心部、郊外部、田園・リゾート地、そ の他)についてみると、ライフステージが進むにつれて、 「まちなかや都市の中心部」 から「郊外部」、 「田園・リゾート地」へ徐々に移行し、高齢期には、再び「まちなか や都市の中心部」へ戻ってくる傾向が顕著にみられた。 ◇ 次に掲げる各段階のライフステージにおいて、ふさわしい、望ましいと感じる居住地のイメージは どれですか。それぞれのステージで、最もイメージに近いものをお選びください。 まちなかや都市の中心部 0% 20% その他 60% 100% 8.6 1.2 1.3 43.6 子育て期 21.7 子供独立後 21.6 51.7 3.4 67.1 9.5 47.8 20.0 29.6 34.2 (N=2071) 80% 88.9 結婚後 高齢期 田園・リゾート地 40% 単身時 退職後 郊外部 28.8 48.6 27.7 1.7 1.8 1.8 34.9 図 10 各ライフステージにおいて相応しい居住地のイメージ 13 1.4 3.2 2.住まいに求める価値の多様化 2.1.セカンドハウス 2.1.1.現在のセカンドハウスの保有状況 現在のセカンドハウスの保有状況について聞いた設問では、セカンドハウスを保有 または賃借している回答者は全体の 10.0%となった。そのうちほとんどが借家ではな く保有の形態であった。保有の目的に着目してみると、「投資対象、週末や休暇、日 常生活の拠点以外のその他」の目的が最も多く、次いで「投資対象」 、 「週末や休暇を すごすため」が多い結果となった。 ◇ 現在、主に生活の拠点としている住宅以外の第 2 の住宅をお持ちですか。または、借りています か。(あてはまるものをすべて選択)。 (n=2071) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2.7 週末や休暇をすごすための住宅を持っている 勤務地や学校の近くの日常生活の拠点となる住宅を持っている 1.3 投資対象としての住宅を持っている 1.6 上記以外の目的の住宅を持っている 3.6 週末や休暇をすごすための住宅を借りている 0.4 勤務地や学校の近くの日常生活の拠点となる住宅を借りている 0.5 上記以外の目的の住宅を借りている 0.8 別荘やセカンドハウスは持っていない/借りていない 90.0 図 11 現在のセカンドハウスの保有・賃借状況 2.1.2.今後のセカンドハウスへの意向 今後のセカンドハウスへの保有・賃借の意向をみると、「現状の保有状況」とは異 なり、 「週末や休暇をすごすための住宅を保有したい」 、あるいは「借りたい」という 意向がそれぞれ 15.9%、7.0%と高くなり、セカンドハウスを保有・賃借したいと考え る回答者は 33.2%であった。 ◇ 将来、主に生活の拠点としている住宅以外の第 2 の住宅を持ちたい(既に持っている方は持ち 続けたい)、あるいは借りたい(既に借りている方は借り続けたい)と思いますか(あてはまるもの をすべて選択)。 (n=2071) 0% 20% 週末や休暇をすごすための住宅を持ちたい 勤務地や学校の近くの日常生活の拠点となる住宅を持ちたい 60% 80% 15.9 3.6 投資対象としての住宅を持ちたい 上記以外の目的の住宅を持ちたい 40% 6.4 3.3 週末や休暇をすごすための住宅を借りたい 7.0 勤務地や学校の近くの日常生活の拠点となる住宅を借りたい 2.2 上記以外の目的の住宅を借りたい 2.6 将来は、第2の住宅を持ちたい/借りたいとは思わない 66.8 図 12 将来のセカンドハウスの保有・賃貸への意向 14 100% 2.2.環境への配慮 2.2.1.環境への配慮に関する取組状況 住宅における環境への配慮の取組状況をみると、「現在の住宅は特に環境に配慮さ れていないが、環境に配慮された住宅の取得や改修、設備の導入に興味がある」が 56.1%、「現在の住宅は特に環境に配慮されていないが、環境に配慮された住宅の取 得や改修、設備の導入に興味がない」が 32.9%で、 「既に何らかの環境に配慮された設 計や設備の導入がされている」は 11.0%になった。 平成 20 年度調査と比較しても、大きな差は見られなかった。 ◇ あなたの住宅について、環境に配慮した設計や設備(例えば、太陽光発電システム、ヒートポン プ式電機給湯器、断熱材、雨水貯留施設、屋上緑化等)の導入がされていますか、あるいは、興 味がありますか。(ひとつ選択) 既に、何らかの環境に配慮された設計や設備の導入がされている 現在の住宅は特に環境に配慮されていないが、環境に配慮された住宅の取得や改修、設備の導入に興味がある 現在の住宅は特に環境に配慮されていないし、環境に配慮された住宅の取得や改修、設備の導入に興味がない 0% 10% H21(n=2071) 11 H20(n=2063) 12.5 20% 30% 40% 50% 60% 70% 56.1 80% 90% 100% 32.9 31.0 56.5 図 13 住宅における環境配慮への取組状況 2.2.2.環境への配慮に取り組んでいる・興味がある理由 2.2.1.の設問において「既に、何らかの環境に配慮された設計や設備の導入がされ ている」または「現在の住宅は特に環境に配慮されていないが、環境に配慮された住 宅の取得や改修、設備の導入に興味がある」と回答した回答者にその理由を聞いたと ころ、 「長期的視点に立てば、省エネの効果があり、コストが回収できると思うから」 が 42.3%で、 「環境に配慮した生活を送るべきだと思うから」が 25.4%、「設備・機器 の性能がよく、快適な生活を送ることができると思うから」が 21.2%となった。 平成 20 年度調査と比較すると、 「設備・機器の性能がよく、快適な生活を送ること ができると思うから」、 「行政から助成金・補助金、税制優遇が得られるから」の割合 が大きくなった。 15 ◇ 住宅において環境配慮の取り組みをしようと思った、あるいはこれからしようと思う理由・きっか けとして、もっとも近いものをお選びください。(ひとつ選択) 環境に配慮した生活を送るべきだと思うから 長期的視点に立てば、省エネの効果があり、コストが回収できると思うから 設備・機器の性能がよく、快適な生活を送ることができると思うから 行政から助成金・補助金、税制優遇が得られるから その他 特に理由はない 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0.4 25.4 H21(n=1390) 42.3 27.5 H20(n=1424) 5.9 21.2 12.8 47.8 3.9 4.7 7.1 1.0 図 14 住宅における環境配慮に取り組む・興味がある理由 2.2.3.環境への配慮に興味がない理由 2.2.1.の設問において「現在の住宅は特に環境に配慮されていないし、環境に配慮 された住宅の取得や改修、設備の導入に興味がない」と回答した回答者にその理由を 聞いたところ、「初期にかかる費用が高い」が 53.9%、 「設備のメンテナンス費用がか かる」が 41.1%、 「設備費用の回収に時間がかかる」が 23.8%で、上位 3 位はコストに 関連する理由が並ぶ結果となった。また、これらの項目については、平成 20 年度調 査と比較するとその回答割合がいずれも高くなっている。 ◇ あなたの住宅において環境への配慮を特に考えない要因として、どのようなことがありますか。 (あてはまるものをすべて選択) (%) 60 53.9 H21(n=681) H20(n=639) 39.4 41.1 40 30.4 28.8 23.8 20 23.1 16.4 15.4 15.4 12.5 12.312.4 12.1 11.9 8.4 8.9 3.2 4.7 3.1 0 な環 い境 へ の 配 慮 に 興 味 が い初 期 に か か る 費 用 が 高 用設 が備 かの かメ るン テ ナ ン ス 費 が設 か置 か費 る用 の 回 収 に 時 間 る間機 的器 ・の 構設 造置 的場 制所 約等 が、 あ空 お管 い理 て規 、約 制や 約賃 が貸 あ契 る約 に か具 ら体 な的 いな メ リ ッ ト が わ 不判何 足断か しすら てる取 いたり るめ組 のむ 情べ 報き がか 図 15 環境への配慮に興味がない理由 16 特 に 理 由 は な い そ の 他 2.3.高齢期への対応 2.3.1.高齢期に向けた住まい方の取組状況 「既に住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活支援・介護等)を受けて いる」は 2.0 %、 「現在、住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活支援・介 護等)を受けることを検討している」は 4.1 %にとどまり、高齢期の住まい方に向け、 具体的な取組は進んでいないが、「高齢期が近づいた際には、住まいを移転・改修し たり、必要なサービス(生活支援・介護等)を受けることを考えたい」は 58.6%とな った。 ◇ 高齢期における生活に備え、住宅を移転・改修したり、必要なサービス(生活支援・介護等)など を受けていますか、あるいはこれから検討したいと思いますか。もっとも近いものをひとつ選択し てください。 既に住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活支援・介護等)を受けている 現在、住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活支援・介護等)を受けることを検討している 高齢期が近づいた際には、住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活支援・介護等)を受けることを考えたい 特に何もするつもりはない 0% 10% 20% 30% H21(n=2071) 2.0 4.1 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 35.3 58.6 図 16 高齢期の生活に向けた備えの状況 既に住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活支援・介護等)を受け ている 現在、住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活支援・介護等)を受け ることを検討している 高齢期が近づいた際には、住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活 支援・介護等)を受けることを考えたい 特に何もするつもりはない n= 全体 (%) (2,071) 2.0 4.1 58.6 35.3 20代 (222) 1.8 4.5 30代 (462) 1.5 4.1 40代 (505) 2.2 2.4 50代 (195) 0.5 5.1 64.1 30.3 60代 (590) 60.8 31.9 70代以上 (97) 45.9 47.7 55.2 63.8 2.44.9 4.1 4.1 52.6 図 17 高齢期の生活に向けた備えの状況(回答者年代別) 17 39.2 31.7 39.2 2.3.2.高齢期の生活に向けた住まい方への対応の仕方・意向 2.3.1.の設問において「既に住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活支 援・介護等)を受けている」と回答した回答者と、「現在、住まいを移転・改修した り、必要なサービス(生活支援・介護等)を受けることを検討している」または「高 齢期が近づいた際には、住まいを移転・改修したり、必要なサービス(生活支援・介 護等)を受けることを考えたい」と回答した回答者のそれぞれの対応の仕方について みると、 「住宅はそのままで、必要に応じて生活支援サービスを利用」が 40.3%である ものの、 「住宅をバリアフリーに対応するための改修」が 39.5%、 「住宅はそのままで、 必要に応じて介護サービスを利用」が 38.9%とあまり差がない。 一方で、既に対応している人の対応方法をみると、「住宅をバリアフリーに対応す るための改修」が 53.7%であり、特に多い結果となった。 ◇ 高齢期における住まい方に備え、「必要なサービスを受けている」と回答された方はどのようなこ とを行いましたか。また、「必要なサービスを受けることを検討している」「高齢期が近づいた際に は、必要なサービスを受けることを考えたい」と回答された方はどのような備えがよいと考えます か。(あてはまるものをすべて選択) 60% 50% 40% 40.3 39.5 38.9 30% 20.5 20% 14.8 16.1 14.0 て生 い活 る支 住援 宅サ にー 住ビ みス 替が え付 帯 し る介 住護 宅サ ・ー 施ビ 設ス にが 住付 み帯 替し えて い 10% 1.7 0% 利応住 用じ宅 ては 生そ 活の 支ま 援ま サで ー、 ビ必 ス要 をに n=30以上の場合 [全体との差の検定] 有意水準 高 99% ▲ 95% △ 90% ∴ 低 ▼ ▽ ∵ [比率の差] 全体 +10 ポイント 全体 +5 ポイント 全体 -5 ポイント 全体 -10 ポイント 応住 じ宅 ては 介そ 護の サま ーま ビで ス、 を必 利要 用に す住 る宅 たを めバ にリ 改ア 修フ リ ー に 対 応 宅都 へ心 住の み便 替利 えな 立 地 に あ る 住 へ高 住齢 み者 替向 えけ の 優 良 賃 貸 住 宅 そ の 他 n= 全体 既に住まいを移転・改修したり、必要なサービ ス(生活支援・介護等)を受けている 現在、住まいを移転・改修したり、必要なサービ ス(生活支援・介護等)を受けることを検討して いる 高齢期が近づいた際には、住まいを移転・改修 したり、必要なサービス(生活支援・介護等)を 受けることを考えたい (1,339) 40.3 38.9 39.5 14.8 20.5 16.1 14.0 1.7 (41) 36.6 26.8 ∴53.7 ∵4.9 ▽4.9 ▼0.0 ▽2.4 4.9 (84) ▽29.8 35.7 41.7 16.7 16.7 ∵8.3 8.3 1.2 (1,214) 41.2 39.5 38.9 15.0 21.3 17.1 14.7 1.6 図 18 高齢期の生活に向けた住まい方への対応の仕方・意向 18 2.3.3.高齢期に向けた住まい方に取り組まない理由 高齢期に向けた住まい方に取り組むつもりはない理由としては、 「特に理由はない」 が 26.9%で最も高いものの、「現在の住まいで十分に対応できる環境にあるから」が 23.6%で、 「改修や住み替えをしたり、サービスを利用したりするだけの十分な資金が ないから」が 18.0%、 「将来のことまで考えられないから」が 17.3%となった。 回答者年代別にみると、60 代、70 代以上で、 「現在の住まいで十分に対応できる環 境にあるから」の割合が高くなっている一方で、最も高齢期への対応が求められる年 代である 70 代以上で「改修や住み替えをしたり、サービスを利用したりするだけの 十分な資金がないから」の割合が高くなっている。 ◇ 高齢期における生活に備え、「特に何もするつもりはない」と回答された方にお伺いします。その ような回答になる要因として、近いものはどれですか。(ひとつ選択) 現在の住まいで十分対応できる環境にあるから 改修や住み替えをしたり、サービスを利用したりするだけの十分な資金がないから 適切な住まいが見つからないから 将来のことまで考えられないから 判断するための情報が不足しているから 特に理由はない その他 n= 全体 (732) 20代 (106) 30代 (181) 40代 (160) 50代 (59) 60代 (188) 70代以上 (38) (%) 23.6 18.0 18.9 12.2 10.4 0.9 11.0 16.9 4.4 21.3 25.4 2.5 17.3 22.6 25.4 39.9 40.6 14.9 17.5 3.4 21.3 36.8 26.9 5.7 30.4 2.5 9.8 31.6 15.3 0.9 26.5 11.9 27.5 8.5 1.14.8 7.4 2.6 5.3 2.6 1.8 0.6 2.5 18.6 22.9 3.4 2.7 21.1 図 19 高齢期における住まい方へ対応を検討しない理由(回答者年代別) 19 2.4.子育てへの配慮 小学生以下の子どもを持つ子育て世帯において、子育てへの配慮の観点から「重視 する」と回答された割合が高かった項目は、「犯罪等に遭遇する危険性が尐ない」が 60.2%、 「交通事故等に遭遇する危険性が尐ない」が 45.4%、 「シックハウス対策がさ れている」が 40.9%、 「子どもが怪我をしないなど、安全な設計になっている」が 38.6% で、安全安心に関連する項目が上位に並ぶ結果となった。このほか「子ども部屋など を十分にとれる広さがある」も含め、住戸内における子育てへの配慮については、い ずれも高いニーズがある結果となった。 ◇ 住まいにおける子育てへの配慮に関連する以下の項目のうち、それぞれに対する重視度として、 あてはまるものをひとつずつお選びください。 重視する やや重視する あまり重視しない 0% 20% 子どもが怪我をしないなど、安全な設計になっている 子ども部屋などを十分にとれる広さがある 40% 60% 38.6 47.5 27.8 55.5 緑が豊かで、身近でふれあえるような自然がある 28.5 54.8 保育所・幼稚園が充実している 29.9 52.0 子育て支援サービスが充実している 37.9 12.2 1.2 10.1 1.4 0.9 16.0 0.7 3.3 6.6 22.6 0.5 1.4 6.6 0.2 47.8 60.2 35.3 図 20 子育てに配慮した住まいに関する重要度(子育て世帯のみ) 20 0.7 14.8 48.2 45.4 犯罪等に遭遇する危険性が尐ない 9.4 15.8 55.1 27.8 交通事故等に遭遇する危険性が尐ない 100% 51.8 40.9 公園など、子供の遊び場が充実している 学校など、教育施設が充実している 80% 51.3 34.8 シックハウス対策がされている (n=425) 重視しない 4.0 0.5 3.親からの住宅の承継 3.1.親からの住宅の承継の経験・可能性 親からの住宅の承継については、これまで承継を経験した回答者と今後承継の可能 性がある回答者をあわせて、49.6%となった。 回答者年代別にみると、住宅を承継した経験は年代があがるにつれて高まり、70 代以上で 33.0%が承継を経験する。今後の承継の可能性は、30 代が 52.6%と最も高く、 年代が上がるにつれて低くなっている。 ◇ あなたの親が住んでいた住宅を相続したり、譲り受けたことはありますか。また、今後そのような 可能性はありますか。あてはまるものをひとつお選びください。 親から住宅を相続したり、譲り受けたりする機会があった 今後、親から住宅を相続したり、譲り受けたりする可能性がある これまで住宅を相続したり、譲り受けたりした機会はなく、今後も可能性はない n= 全体 (%) 15.0 (2,071) 20代 (222) 1.8 30代 (462) 6.9 40代 (505) 50代 (195) 60代 (590) 70代以上 34.6 42.8 50.5 55.4 52.6 10.7 40.5 46.1 16.4 36.4 26.4 33.0 (97) 43.2 12.2 2.1 47.2 61.4 64.9 図 21 親からの住宅の承継の経験、可能性(回答者年代別) また承継した、あるいは、今後承継する可能性のある土地の所在地については、地 方圏周辺部が最も多く 46.5%に達することからも、人口減尐・高齢化が深刻である地 域のこれらの土地の管理については、今後の課題となる可能性が高い。 ◇ 「親から住宅を相続したり、譲り受けたりする機会があった」「今後、親から住宅を相続したり、譲 り受けたりする可能性がある」と回答された方にお伺いします。その住宅はどこにありますか。 (n=1026) 三大都市 圏中心部 17.8% 地方圏周 辺部 46.5% 三大都市 圏周辺部 25.1% 地方圏中 心部 10.5% 図 22 親から承継した住宅・承継する可能性のある住宅の所在地 21 承継する土地について、これまで承継した回答者とこれから承継予定の回答者別に みると、その地域分布に統計的に有意な差はなかった。 n= 全体 (1,026) 親から住宅を相続したり、譲り受 けたりする機会があった (310) 今後、親から住宅を相続したり、 譲り受けたりする可能性がある (716) 三大都市圏中心部 三大都市圏周辺部 地方圏中心部 地方圏周辺部 17.8 25.1 21.0 21.9 16.5 26.5 10.5 46.5 9.7 47.4 10.9 46.1 (%) 図 23 親から承継した住宅・承継する可能性のある住宅の所在地(経験・予定別) 現在の居住地別にみると、現在の居住地と承継する土地の相関関係が強いことがわ かる。 三大都市圏中心部 地方圏中心部 n= 全体 (1,026) 17.8 三大都市圏中心部 (235) 三大都市圏周辺部 (268) 地方圏中心部 (109) 4.6 6.4 地方圏周辺部 (414) 2.4 25.1 三大都市圏周辺部 地方圏周辺部 10.5 46.5 58.3 11.6 17.4 73.5 6.4 17.9 4.5 67.9 1.7 (%) 10.4 21.1 92.8 3.1 図 24 親から承継した住宅・承継する可能性のある住宅の所在地(現在の居住地別) 親から承継した住宅・承継する可能性のある住宅の形態をみると、93.1%が戸建住 宅であり、ほとんどが戸建住宅である(参考までに、本調査の回答者で現在の居住形 態が持ち家である人のうち、戸建住宅の割合は 84.3%である)。 (n=1026) 共同住宅 6.9% 戸建住宅 93.1% 図 25 親から承継した住宅・承継する可能性のある住宅の形態 22 3.2.承継した住宅の現在の利用状況 承継した住宅の現在の状況は、 「自分が住んでいる」が 61.6%で最も多く、 「他人に 全てを売却した(10.3%)」が次ぐ結果となり、 「何もしていない」 (=放置されている 住宅)は現状において 3.5%にとどまる。 回答者年代別にみると、30 代で「親族に貸している」が 15.6%、 「何もしていない」 が 9.4%と他の世代と比較して相対的に高くなっている。また、70 代以上では、 「親族 などに譲渡・売却した」が 9.4%と他の世代よりも高くなった。 承継した土地の立地別にみると、地方圏中心部においては、「親族などに譲渡・売 却した」が 10.0%、地方圏周辺部で「何もしていない」が 6.8%と他の地域より相対的 に高くなっている。 ◇ 「親から住宅を相続したり、譲り受けたりする機会があった」と回答された方にお伺いします。そ の住まいは現在どのような状況ですか。最もあてはまるものをひとつ選択してください。 自分が住んでいる 別荘やセカンドハウスなど、第二の住宅として利用している 上記以外の用途で利用している 親族などに貸している 他人に貸している 親族などに譲渡・売却した 他人に土地の一部を売却した 他人に全てを売却した 物納した 居住や利用はしていないが、自分が維持管理(清掃・修繕など)をしている 居住や利用はしていないが、親族が維持管理(清掃・修繕など)をしている 居住や利用はしていないが、地域住民や業者に維持管理(清掃・修繕など)を依頼している 何もしていない その他 10 4 3 6. 3 3. 1 3. 1 3 図 26 親から継承した住宅の現在の利用状況(回答者年代別) 23 9. 3. 1 3. 1 3. 1 12 .5 0. 6 6. 4 1. 1.9 9 7. 1 1 1. 9 3. 7 3. 7 3. 7 3. 7 3. 1 3. 1 3. 1 .6 15 9. 59.4 6. (32) 56.4 4 70代以上 3 (156) 3. 60代 68.8 .7 (32) 9. 50代 74.1 6. (54) 59.4 14 40代 25.0 3 (32) 75.0 6. 30代 2. 3 3. 9 2. 6 2. 3 2. 0.9 3 (4) 3. 1 3. 1 20代 1. 2.9 1.6 2.9 1.6 9 (310) 3. 1 3. 1 全体 .3 (%) 61.6 0. 3 4. 5 1. 6 3. 5 3. 9 n= ◇ 「親から住宅を相続したり、譲り受けたりする機会があった」と回答された方にお伺いします。そ の住まいは現在どのような状況ですか。最もあてはまるものをひとつ選択してください。 自分が住んでいる 別荘やセカンドハウスなど、第二の住宅として利用している 上記以外の用途で利用している 親族などに貸している 他人に貸している 親族などに譲渡・売却した 他人に土地の一部を売却した 他人に全てを売却した 物納した 居住や利用はしていないが、自分が維持管理(清掃・修繕など)をしている 居住や利用はしていないが、親族が維持管理(清掃・修繕など)をしている 居住や利用はしていないが、地域住民や業者に維持管理(清掃・修繕など)を依頼している 何もしていない その他 .8 13 3 3. 8 6. 6. 7 .0 5. 9 1. 1.5 1.5 5 .7 14 図 27 親から継承した住宅の現在の利用状況(承継した住宅の立地別) 24 1. 1.5 1.5 1.5 1.5 5 0. 3 4. 5 1. 6 3. 5 3. 9 10 3. 3 3. 3 10 2. 3 3. 9 2. 6 2. 3 2. 0.9 3 60.5 4 2. 0 6. 1 (147) 5. 地方圏周辺部 73.3 5 (30) 7. 地方圏中心部 6 4. 6 1. 5 60.3 4. (68) 2 三大都市圏周辺部 5 60.0 6. (65) 1. 三大都市圏中心部 .3 (%) 61.6 2. 9 2. 1.9 5 4. 4 2. 9 (310) 2. 7 3. 4 2. 0.0 2.7 7 n= 全体 3.3.承継する可能性のある住宅の利用意向 今後継承する住宅の管理方法としては、「自分が住む(54.2%)」、「他人に全てを売 却する(10.2%)」が多く、既に継承した住宅の利用方法と同じような傾向が窺える。 回答者年代別にみると、20 代は「自分が住む」が 73.7%と特に高くなっている。ま た、50 代については、 「親族などに貸す」や「親族などに譲渡・売却する」が相対的 に高く、親族内での管理・処分の意向が強くなっている。 ◇ 「今後、親から住宅を相続したり、譲り受けたりする可能性がある」と回答された方にお伺いしま す。その住まいを親から相続したり、譲り受けたりした場合、どのように利用・管理・処分すると考 えていますか。最もあてはまるものをひとつ選択してください。 自分が住む 別荘やセカンドハウスなど、第二の住宅として利用する 上記以外の用途で利用する 親族などに貸す 他人に貸す 親族などに譲渡・売却する 他人に土地の一部を売却する 他人に全てを売却する 物納する 居住や利用はしないが、自分が維持管理(清掃・修繕など)をする 居住や利用はしないが、親族が維持管理(清掃・修繕など)をする 居住や利用はしないが、地域住民や業者に維持管理(清掃・修繕など)を依頼する 何もしない その他 1 6. 9 7 1. 6. 6 5. 8. 5 2. 8 2. 2.5 1 5. 8 3. 3 5. 6 6 4. 2 11. .11 5. 3 2. 2.1 1 3. 2 4. 2 3. 2 6. 0. 3.8 0.4 6 4. 5 6. 9 4. 0 3. 0 3. 9 7. 0 9. 9 6. 2. 8 2. 8 4. 2 3 50.0 8. 5 (2) 70代以上 8. 51.4 1.4 0. 3.8 0.3 2.4 9 (72) .9 60代 40.8 0. 3.9 1.0 3 4. 7 (71) 0.4 1. 4 5. 6 50代 50.2 1 2..4 8 5. 6 (233) 11 40代 55.6 12 .4 (243) 8. 5 30代 73.7 7 (95) 9. 20代 0 2. 4 3. 4 5. 4 2. 0.8 3 54.2 (716) 10 .2 (%) (%) 11 .1 n= 50.0 図 28 親から継承する可能性のある住宅利用意向 3.4.承継した住宅もしくはする予定の住宅に自らが住まない理由 承継した住宅があるにも関らず自らが住まない理由としては、「既に自ら別の住宅 を取得している」が 45.5%で最も高く、以降については、 「親から承継した住宅/今後 承継する予定の住宅の立地が仕事や家庭の事情とあわないから」が 29.9%、 「既に老 朽化が進んでおり、自ら居住していくのが不安だから」が 22.0%、 「親から承継した 住宅/今後承継する予定の住宅の立地が理想の地域ではないから」が 17.9%であり、消 極的な理由が上位に並ぶ。 しかし、地域別にみると、三大都市圏中心部においては、「資産として運用の対象 25 としたいから」が 19.7%であった。 ◇ すでに承継した住宅、あるいはこれから承継する予定のある住宅に、自らは住まない理由として、 あてはまるものをすべて選択してください。 60% 50% 45.5 40% 29.9 30% 22.0 17.9 20% 7.4 10% n=30以上の場合 [全体との差の検定] 有意水準 高 99% ▲ 95% △ 90% ∴ 6.1 6.1 3.8 0% だ自既 からに ら居老 住朽 し化 てが い進 くん ので がお 不り 安、 低 ▼ ▽ ∵ [比率の差] 全体 +10 ポイント 全体 +5 ポイント 全体 -5 ポイント 全体 -10 ポイント て既 いに る自 から ら別 の 住 宅 を 取 得 し なが承親 い仕継か か事すら らやる承 家予継 庭定し ののた 事住住 情宅宅 との / あ立今 わ地後 が承親 理継か 想すら のる承 地予継 域定し でのた は住住 な宅宅 いの / か立今 ら地後 た資 い産 かと らし て 運 用 の 対 象 と し か管相 ら理続 し税 続が け高 るい こな とど が、 難自 し分 いで そ の 他 特 に な い n= 全体 (391) 22.0 45.5 29.9 17.9 7.4 6.1 3.8 6.1 三大都市圏中心部 (66) 16.7 43.9 28.8 ▽6.1 ▲19.7 6.1 △9.1 6.1 三大都市圏周辺部 (100) 26.0 52.0 33.0 16.0 7.0 7.0 ▽0.0 7.0 地方圏中心部 (35) 20.0 ▽28.6 28.6 △31.4 2.9 ▲17.1 8.6 11.4 地方圏周辺部 (190) 22.1 45.8 28.9 20.5 ∵4.2 3.7 3.2 4.7 図 29 親から継承した/する住宅に自らが居住しない理由(承継した/する住宅の地域別) 3.5.承継した住宅に住まない場合の新規の住宅取得意向 承継した住宅に住まない回答者で、現在住宅を保有していない回答者のうち、今後 の新規の住宅取得意向をみると、 「新たに住宅を取得する予定がある」が 30.0%、 「新 たに住宅を取得するつもりはない」が 29.1%で二分する結果となった。 また、年代別にみると、20~30 代については、新たな住宅の取得意向が強い。 ◇ すでに承継した住宅、あるいはこれから承継する予定のある住宅に、自らは住まない理由として、 「既に自ら別の住宅を取得しているから」を選択していない方にお伺いします。これから新たに住 宅を取得する予定はありますか。 (n=213) 新たに住宅を 取得する予定 がある 30.0% わからない 40.8% 新たに住宅を 取得するつも りはない 29.1% 図 30 承継した住宅に住まない場合の新規の住宅取得意向 26 新たに住宅を取得する予定がある 新たに住宅を取得するつもりはない わからない n= 全体 30.0 (213) 20~30代 (91) 40~50代 (84) 60代以上 (38) 29.1 41.8 (%) 40.8 20.9 20.2 37.4 27.4 52.4 23.7 52.6 23.7 図 31 承継した住宅に住まない場合の新規の住宅取得意向(年代別) 4.居住地域に対する懸念 現在の居住地域に対する懸念としては、 「住民の高齢化」が 40.6%で最も高く、次い で「特にない」が 27.3%となった。懸念事項の 2 位以下を順に挙げると、 「商店街の衰 退」が 27.2%、 「バスの減便や廃線など、公共交通の利便性の低下」が 22.3%で、 「地 価・住宅価格の下落」が 16.9%であった。 地域別の傾向としては、三大都市圏中心部では、全体の回答で上位に挙げられてい るこれらの項目については相対的に低い一方、 「犯罪の増加」は 21.2%と相対的に高く なった。三大都市圏周辺部についても、三大都市圏中心部と同様の傾向を示している。 一方で、地方圏周辺部においては、「住民の高齢化」、「商店街の衰退」、「バスの減 便や廃線など、公共交通の利便性の低下」という全体の上位 3 項目において相対的に 懸念されている割合が高く、その他、 「人口の減尐による空き地・空き家の増加」 、 「主 要産業の撤退による地域の衰退」も高くなっている。 ◇ あなたが、現在の居住地域に対して懸念していることはありますか。あてはまるものをすべて選 択してください。 60 (%) 50 40.6 40 30 27.3 27.2 22.3 20 0 n=30以上の場合 [全体との差の検定] 有意水準 高 99% ▲ 95% △ 90% ∴ 低 ▼ ▽ ∵ [比率の差] 全体 +10 ポイント 全体 +5 ポイント 全体 -5 ポイント 全体 -10 ポイント 全体 10.5 5.6 5.1 住 宅 の 過 剰 供 給 16.9 15.7 13.8 12.0 10 空人 き口 家の の減 増少 加に よ る 空 き 地 ・ 住 民 の 高 齢 化 下地住 域民 コの ミ流 ュ出 ニ・ テ高 ィ齢 の化 機に 能よ 低る テよ住 ィる民 の新の 形た流 成な入 ・地や 再域入 編コれ ミ替 ュわ ニり に 商 店 街 の 衰 退 共バ 交ス 通の の減 利便 便や 性廃 の線 低な 下ど 、 公 犯 罪 の 増 加 災 害 に 対 す る 脆 弱 性 8.3 7.7 3.7 と居 に住 よ人 る口 都が 市増 の加 過し 密す ぎ る こ 3.1 地 価 ・ 住 宅 価 格 の 下 落 1.8 地 価 ・ 住 宅 価 格 の 高 騰 にな建 よ住物 る宅の 景が乱 観建立 のてや 悪ら周 化れ囲 るに こ不 と調 等和 の主 衰要 退産 業 の 撤 退 に よ る 地 域 特 に な い そ の 他 n= (2,071) 5.1 12.0 40.6 13.8 5.6 27.2 22.3 15.7 10.5 3.7 16.9 3.1 7.7 8.3 27.3 1.8 三大都市圏中心部 (468) △7.7 ▼5.8 ▽35.0 11.3 6.4 ▽22.0 ▼11.3 ▲21.2 12.4 ▲6.8 ∵13.9 ▲5.3 ∴9.8 ▼3.2 ∴31.2 1.3 三大都市圏周辺部 (577) 5.5 10.9 ∵36.6 12.1 4.3 24.8 ∵19.2 ∴18.5 11.4 3.8 18.4 3.5 8.3 7.5 29.1 1.7 地方圏中心部 (193) 5.2 14.5 45.6 14.0 ∴8.8 24.9 21.8 15.0 △15.0 2.6 20.2 1.6 7.8 8.8 25.4 1.0 地方圏周辺部 (833) ▽3.4 ▲15.7 ▲45.3 △16.3 5.3 ▲32.4 ▲30.6 ▼10.8 ▽7.8 ▽2.2 16.8 ∵1.9 ∵6.1 ▲11.6 ∵24.4 2.3 図 32 居住地域に対する懸念(居住地域別) 27