Comments
Description
Transcript
患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成
患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 エレーン・M・ハイレク、医師、MPH: こんにちは、ボストン大学医学部の教授のエレーン・ハイレクです。 「患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成」のプログラムにご参加いただきありが とうございます。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 本日のシカゴの米国心臓協会学術集会には、デューク大学メディカルセンターの心臓ケアユニット長のクリス・ グレンジャー氏が参加しています。クリスさんようこそお越しくださいました。 クリストファー・B・グレンジャー医師: エレーンさん、ありがとうございます。 ハイレク医師:デューク大学医学部の准教授であり心臓カテーテル研究所長であるマネシュ・パテル氏もお招き しています。マネシュさんようこそお越しくださいました。 マネシュ・R・パテル医師:ありがとうございます。 ハイレク医師:まず最初に、このプログラムでは、米国食品医薬局(FDA)に現在未承認ですが明らかに検討さ れている治験薬についての議論が含まれることを付け加えておきます。 このプログラムでは、脳卒中のリスクを有する心房細動(AF)の患者において未だ持続する過少治療の理由とこ れらの高リスク患者に対して可能性のある複数の治療方法についてお話ししたいと思います。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 お二人にはまずガイドラインのレビューから始めていただくのが論理的かと思います。米国心臓協会(AHA)、 米国心臓病学会(ACC)および不整脈学会のAFの治療ガイドラインに最近変更がありました。クリスさん、この ガイドラインの変更点について概略を説明していただけますか? グレンジャー医師:エレーンさん、ここで2点指摘したいのですが。欧州[3] および米国のガイドライン[1] では誰 を治療すべきかが同じ基準であることは良い点であると言えます。悪い点と言えば、ガイドラインにCHA2DS2VAScスコア[2] が記載され、標準的なCHA2DS2ファクターに加えて、性別が女性、65歳から75歳の年齢および血 管疾患というさらに3つの追加ファクターを考慮しなければならないことです。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 CHA2DS2-VAScスコアが2以上ならば患者には抗凝固治療が必要であることは既に知られています。CHA2DS2VAScスコアが0の場合、患者に治療は必要ではなく、アスピリンは脳卒中のリスクを有する患者の治療には単純 に不十分であることがガイドラインに明記されており、事実、脳卒中のリスクが低い患者へも使用すべきではな いと思います。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 米国のガイドラインではCHA2DS2-VAScのスコアが1の患者の場合に若干ずれがあり唯一議論が分かれていま す。抗凝固剤の選択では、アスピリンを考慮、何も投与しないまたは経口抗凝固剤を投与することが考えられま す。欧州のガイドラインでは、経口抗凝固剤が好まれています。 ハイレク医師:もう一つ重要な点は、性別が女性であることが年齢が65歳超においてのみ重要なファクターとな ることです。 グレンジャー医師:そうです。抗凝固剤を選択する上の唯一のファクターとしては十分ではないと言うことで す。 ハイレク医師:つまり、AFである若い女性には、必ずしも直ちにスコアを測定し、長期間抗凝固剤を投与する必 要はないということですね。驚くべきことに、欧州心臓学会(ESC)と米国のガイドラインが現在同じであるに も関わらず、いまだに信じられないほどアスピリンが継続して使用されています。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 Garfield registryが提供する19ヶ国からの最近のデータでは、約30%の患者がアスピリン治療または何も治療を 受けていないことが示されています。[4] マネシュさん、なぜ医師は未だにこの治療を継続しているのですか、ア スピリンに関する情報をただすにはどうしたら良いでしょうか? パテル医師:それは慣習のような行動であると思います。今まで私達はアスピリンと心臓疾患について多くを聞 かされAFについてはあまり知りませんでした。ひとつ思いつくのは、様々な臨床試験において、高齢の患者にお けるワルファリンとアスピリンを比較した場合、アスピリンの出血率はワルファリンと同等であったということ です。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 私達はアスピリン治療を開始した患者はより安全であると誤解しており、そして現在、判明していることは 少なくとも脳卒中の予防には効果がないということです。アスピリンを使用していても脳卒中のリスクはい まだ存在しています、アスピリンを使用することによって何もしていないにも関わらず何かしたような気持 ちになります。この状況は、ワルファリン治療が長年唯一の抗凝固治療法であったため、ワルファリン使用 開始に対する不安が理由であると思います、従って教育が必要だと考えます。これが現在の大きな問題の1つ であると思います。クリスさん、一次予防としてアスピリンが使用されている理由が他にもあると思います か? グレンジャー医師:私も全く同意見です。一般的で安価で利用しやすいということで、私達はアスピリンをビタ ミンのように捉えています。 パテル医師:そして、アスピリンは他の心血管障害の薬として非常に有効です。 グレンジャー医師:アスピリンの問題は非常に重要です。アスピリンの問題を理解することほど、AFのケアおよ び転帰を向上させるには容易な機会はないかもしれません。第一に、CHA2DS2-VAScスコアが2の患者にはアス ピリンは不十分で、治療法としては単純に適切ではありません。第二に、経口抗凝固治療を行っている患者と比 べるとアスピリン治療を行っている患者は特に、最近冠動脈疾患を罹患していない患者において、他に何も利点 が無い上に出血のリスクが1.5倍増加するおそれがあります。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 パテル医師:全く同意見です。現在すべての主要な新規抗凝固薬(NOAC)の研究を検証すると、約30%の患者 にアスピリン治療が行われています、大抵の場合は冠動脈疾患の既往歴のある患者です。私達の見解ではアスピ リンは明らかに出血のリスクを増加させます。前年に急性冠症候群を罹患していない場合には、アスピリン治療 を継続する利点があるかどうかは、特に経口抗凝固治療薬の一つを服用している場合は、定かではありません。 冠動脈疾患がなく一次予防のためにアスピリン治療を行っている慢性患者および急性冠症候群を罹患していない 患者へ、私達ができることがあるとすれば、アスピリン治療を停止することです。患者が経口抗凝固治療を行っ ている場合にはこれが私達の出来る最も簡単なことです。 グレンジャー医師:エレーンさん、あなたはこの分野で複数の大きな業績を持っていますね。過少治療の問題の 理由の1つは出血の症状であり出血が認められれば抗凝固治療を停止する傾向があることです。治療患者の割合 を上げる方法の1つは、経口抗凝固剤を使用する場合はそれを安全に使用すること、つまりアスピリンをできれ ば使用しないことです。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 ハイレク医師:そのとおりです。アスピリンの使用に関するエビデンスに基づく観点から、視聴者の皆さんに BAFTA試験[9] を検討するよう促すことが重要です。英国で行われた75歳を超えるAF患者を登録した臨床試験で あり、アスピリンかワルファリンどちらがより臨床的に良いか医師が決めかねている患者が登録されていまし た。この無作為化試験では、ワルファリンがより効果的であることが明確かつ顕著に示されましたが、出血の症 状はほぼ同等でした。より高齢の患者には、消化管やその他に変化があることを私たちは忘れていたと思いま す。アスピリンは患者の加齢と共に有害となります。従って、これは非常に重要です。 クリスさん、AVERROES[10] ではアスピリンに関する議論に明白な決着がつきました。簡単に要約していただけ ますか? www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 グレンジャー医師:AVERROESは、まことに重要です。この試験は、ワルファリンが適切ではなくその理由も明 確ではない5000名の患者を対象とし、アスピリンと比較してNOACのアピキサバンが約55%脳卒中を低減した ことが判明しています。脳卒中の予防に顕著な効果を示し、出血率は同等(非常に僅かまたは軽度の増加)であ り、事実、頭蓋内出血の割合はアスピリンがアピキサバンと比較して数値的に高いことが示されました。このア スピリン治療のほとんどは低用量アスピリン治療であり、この試験からNOACは頭蓋内出血(ICH)の低減も含 めてより良好なプロファイルを有し、安全性プロファイルはアスピリンと同等で、そしてより顕著に有効的でし た。 ハイレク医師:これはデューク大学の心臓外科医から2名からの強力なメッセージですが、安定型冠動脈疾患 (CAD)の患者の治療法に関する問題において、抗血小板治療のニーズにおいてアスピリン治療を行わなければ ならないという信条がありますが、マネシュさんが述べたように、これらの患者を対象とする抗凝固剤とアスピ リンの併用療法は有益というよりもむしろ有害であると私も考えています。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 パテル医師:そのとおりです。この会議では、2剤抗血小板療法の発展的議論を行います。他の会議では、私達 が抗血小板治療の2剤療法および単剤療法、または治療を行わないかについての討議の見解を継続して示す予定 です。安定し、経口抗凝固剤を服用している患者では、不安定な場合に限り、または最近不安定なイベントを経 験していない限り、経口抗凝固剤治療を受けることが妥当であるという見解に自分の見解を修正する努力が必要 であると思います。勧告の多くは、明確に出血を低減する方向へ向かっていますね。先ほど英国の臨床試験から ご指摘があったように、私達が現在議論している出血リスクが有意である3つまたは4つの臨床試験から何か学ぶ とすれば、ワルファリンと同等で有ることです。これは現在AVERROES試験でも報告されています。患者にアス ピリンを服用するように継続して伝えることは本当に困難ですね。特に高齢の患者では、薬を追加して服用する ように指示する時はさらに生活における薬の管理が複雑になるということがあります。私たちはできる限り薬の 数は減らしたいと望み、アスピリンの服用について患者を説得する必要がある場合もありますが、これはおそら く価値のあることだと考えます。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 グレンジャー医師:エレーンさん、アスピリンについてもう一つ指摘したいことは、ワルファリンと比べて NOACは総じて相対的に消化管出血の傾向があることです。アピキサバンではこれはほぼ同等であったとされま すが、他の種類の出血よりも低いわけではなく、ダビガトラン、リバロキサバンではより頻繁な消化管出血が認 められました。新しい薬を使用する場合、本当に必要な場合を除いて消化管出血を低減するためアスピリンを回 避することがより重要かも知れません。 ハイレク医師:ここで少し服薬のアドヒアランスと継続性についてお話ししたいとおもいますが、出血はたと え少量であっても患者がこの薬を服用したくない大きな理由の一つであると思います。さらに議論を進める前 に、AFFIRM[12]の後にAF患者である場合でも抗凝固剤を服用すると思われるのですが、その試験では、実際に は、脳卒中を罹患した患者は、正常洞調律があるため抗凝固剤治療を停止していたと思われるのですが。 どのような方法を行っていますか?すべての種類のAFの分野に変化が起こっていると思います。抗凝固剤を使用 しないことに神経質になっているようですが、発作性AFはある種の過少治療へなりやすいと思います。患者およ び医師の側でも患者が正常洞調律であれば良好で、心配は無いと期待しています。このような患者に対するあな たの治療法を伺いたいと思います。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 グレンジャー医師:臨床試験AFの負荷と脳卒中のリスクの間の大まかな関係性が示されています。発作性AFの 患者は、持続性または永続性AFの患者よりも脳卒中のリスクが僅かに低くなります。次に、例えば植え込み型装 置で検出されたような非常に低いAFの問題においてAFの負荷と脳卒中の関係があると思います。 問題は、病院で患者が救急治療室へ来院し12誘導心電図(ECG)やモニターやホルターモニター上で臨床上明 確なAFを示した場合、患者は確実にAFの合併による顕著な負荷を有し脳卒中のリスクがあるということです。 一般的な簡単なルールは、このような患者は、経口抗凝固剤で治療すべきであり、そして患者が心膜炎、甲状腺 機能亢進症である場合、治療可能な原因がないかぎり限り改善はしないということです。それとは違い、治療可 能な原因がない場合は改善しません。このような患者は基本的に生涯にわたって抗凝固治療を行う必要がありま す。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 パテル医師:同意します。単純に、ROCKET AF試験の分析を実施し、負荷には僅かに差があることが明確に示 されましたが、ここで2点を強調したいと思います。[13] まず第一に、心臓病学における場合治癒はほとんどな く、AFは、治癒可能な疾患では無いことです。電気生理学専門の同僚は、議論の余地があると言うかもしれませ んが、治癒可能な疾患であるとは思いません。AFはどのような形態であれ、発症した場合2つの点を考慮しなけ ればなりません。第一に考えるべき事は、患者のリスクはどの位であるのかということです。 同僚と会話をした時に、発作性AFを認めた場合に、CHA 2DS2-VAScスコアはいくつですかと聞かれました。 ICHA 2DS2-VASc スコアが高い場合には、負荷に関わらず以降数年間の脳卒中のリスクが低減するというこ とがないのでこの患者を治療する可能性が高いということです。 私も全く同意見です。過少治療は存在すると思います。正直なところ、一般にはそれを対処を行いたくない場 合があります。症状が1度きりの場合で、願わくば再発しない場合、それを診察時に対処するのは非常に困難で す。診察時に対処することが困難なことがあることは過少治療の原因に対する私達のメッセージの一部ですが、 診察に訪れた患者に私達ができる最良のことは脳卒中および全身性塞栓症を予防することです。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 特に発作性AFの患者を診察した経験がある場合、数分間でもこれに時間を費やす価値があります。システムを発 展させなければなりません。実際に頻繁に起こるのは、症状を確認後、全体的なカスケードがあります。比率制 御する必要性、抗凝固治療を行うのか、行うべき事をすべて行って、かかりつけ医師の行う治療をサポートをす る医療システムを確立しそれを提供することです。クリスさん、これらに取り組むことが私たちを本当に支える ことになります。発作性AFが危険であることを知らないわけではありません。単にどのように対処するかが問題 です。 ハイレク医師:出血は本当に回避したいことあるため、医師達は禁忌症を非常によく見ていると思います。私の 場合は3週間前の回診で医学生とレジデントがHAS-BLEDとCHADS2アプリを持っていてHAS-BLEDについて質 問をされました。そこで私はHAS-BLEDについて彼らに再教育する必要があったのですがが、皆さんは回診時、 このような状況に会った場合どのようになさっていますか? パテル医師:幸い私の周囲にはアプリに詳しいレジデントはいませんが、この問題について少し学術的な側面か ら議論したほうが良いと思います。CHA2DS2-VAScとHAS-BLEDはバランスをとった方が良いという人も居ま す。皆さんのご指摘のようにこれらのリスク因子の多くは同じなあることが考慮され、過少治療が行われるかも 知れません。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 脳卒中のリスクの高い患者は出血のリスクも高く、脳卒中の予防のために患者がどの位自らの出血に耐えられる のでしょうか?いろいろな推測があると思いますが、HAS-BLEDに関しては正直なところ経口抗凝固剤を使用し ない理由を探します。HAS-BLEDによるリスクはとても高いと思うのですが何か確証があれば教えてください。 患者の出血で最も問題となるのは頭蓋内出血です。何年もかけて現在初めて、頭蓋内出血に関してより安全な治 療法があるかもしれません。HAS-BLEDスコアを無視するわけではなくむしろHAS-BLEDスコアは重要ですが、 治療の開始の決定はCHA2DS2-VAScスコア2で行います。私達の病院、およびおそらく他の病院でもスコアが上 昇を始めた場合、出血の禁忌を基に判断するのがより困難となります。クリスさん、これに関してどのようにお 考えでしょうか。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 グレンジャー医師: エレーン・ハイレク氏が指摘したように、HAS-BLEDスコアは、このような患者は大抵脳 卒中のリスクが高いため出血のリスクを推測できることが重要ではなく、治療可能な、または予防できる原因( アスピリン、アルコール、非ステロイド薬の使用、管理不能な血圧、INRのコントロール不良など)を特定する ことが出来るために重要です。この場合の患者はNOAC治療の必要性がよりある可能性があります。このような 治療可能なの原因を認識して欲しいのですが、ご指摘のように、頻繁に高いHAS-BLEDスコアが治療をしない理 由として、および大抵は不適切に利用されています。 パテル医師: 事実、より最近の新しい薬剤に関する濃度に関するデータから、出血及び濃度のばらつきの多く は、血圧、特定のリスク因子および併用薬などのように管理可能である改善可能なものであることが示されてい ます。HAS-BLEDを使用しないようにと勧めているわけではありません。しかし、HAS-BLEDは、患者をどのよ うに治療するか、どの位の頻度で診察するか、出血リスクを低減するには何をすべきかを見るために使用するべ きだと思います。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 ハイレク医師:同意します。病例検討会では医師に軽微な脳卒中または一過性虚血発作(TIS)を考慮しないよ うにと伝えることを試みていますが、AFのような重度な脳卒中の場合は複数の研究からのデータポイントをしば しば使用し、AF脳卒中から30日後に患者の24%が死亡している事実を示します。[15] これらは脳卒中の領域の 大きさに関連しています。AF脳卒中は、合併症や病気の負担を有する超高齢の患者のみに起こるわけではありま せん。そのような重度の脳卒中と集合的な出血(ISTH 国際血栓止血学会の基準ではヘモグロビン値の2gの低下 または2ユニットの輸血を必要とする)とをどのように区別していますか?転倒についてはいかがですか?これ は医師が最も懸念する理由ですかもしれません。 グレンジャー医師:これらの医師の懸念は一般的ですね。ある臨床試験について私たちはみんな議論していま す。誇張も伴うかも知れませんが、その試験では脳卒中予防というワルファリンの利点を上回るには年に約400 回は転倒する必要があることが報告されており、そして、ワルファリンでは頭蓋内出血(ICH)が発症する確率 がより高いです。[17] 興味深いことは、内因性ICHのみだけではなく外傷性ICHの報告もNOACよりもワルファリ ンにより頻繁に認められています。従って使用の際のNOACのプロファイルはより好ましいものです。重要な点 は、患者の中にはより脆く、認知障害を有する患者がおり、彼らは何度も転倒します。彼らの場合、最も適切な 治療とは抗凝固剤を使用しないということだと思います。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 ハイレク医師:その点には同意できません。 グレンジャー医師:時々頭部を打たずに転倒しますが、治療に遵守することが可能な大多数の患者は頻繁に転倒 するにもかかわらず抗凝固薬治療を行べきであるということには同意します。 ハイレク医師:わかりました。相対的禁忌及び絶対的禁忌を考慮した場合、研究者の間でも本当に研究が進んで いない分野であると思います。神経科医の立場から、脳葉内出血の後、再出血のリスクから抗凝固治療を再開す ることは困難であると同僚の1人が話していたのを思い出します。そして事実、脳葉出血または活動性出血は頻 繁に発生します。このような状況になると、患者、家族およびおそらく医師までこの治療薬の使用を停止したい のではないかと考えます。 マネシュさん、画期的な新薬が使用できるようになってもアドヒアランスの問題は非常に重要であるので、治療 のアドヒアランスや継続についてどのように考えていますか?消化管血管が医療現場で影響を与えていると考え ています。どのようにこれを対することが出来るでしょうか。 パテル医師:Circulation [16] 発表されたあなたの研究および他の研究は、罹患コホートにおいて、新しいAFの 発症とワルファリンの服用している場合、80歳を超える患者では1年目に治療を中止する患者が26%であること を示しました。一般に、複数のデータソースを見ると、この薬で治療を開始した約3分の1または30%の患者が 治療を停止していることが分かります。抗凝固剤による治療を継続しようとする努力が注がれる無作為化試験で も、1.5~2年後には約20~30%の患者が治験薬による治療を停止しています。アドヒアランスを維持するため にできる限りのことはしていますが、治療を停止するほとんどの原因は出血性イベントおよび有害事象を懸念す るために患者は投薬の継続を望まないためです。 一度出血が始まった場合、治療を継続するよう患者を説得するのは非常に困難です。そしてICHを低減する薬が 長年の間で現在初めて使用できるようになり、この薬はワルファリンと比較して出血の割合が低減しない場合で も同等です。従ってこれを理解する事は大変難しいです。 これは現実の話ですが、私達の病院では転倒のリスクのある患者には黄色のバンドを装着してもらっています。 つまり、この患者が来院して診察室に来ると、転倒のリスクを示すバンドを装着していれば、経口抗凝固薬につ いて家族と話し合いながら患者の転倒のリスクを割り出し、出血のリスクについて理解します。これらは実際に 直面する問題です。クリスさんが言ったようにデータによると危険度-有益性では、抗凝固剤が非常に有利です が、医師には出血は見えても脳卒中の予防は常に見えるわけではないので認識しにくいのです。それが医師の問 題であると思います。 グレンジャー医師:エレーンさん、アドヒアランスの問題は本当に重要であり、人々が思慮深く注意深く新規の 薬の治療を行って欲しいと期待しています。何故なら、異なる治療法を通してアドヒアランスを向上させること が立証された2つの方法は、患者が薬を飲んでいるかをモニターすることそして患者が定期的に医療チームと関 わりを持つことです。ワルファリンの使用にはこれらが組み込まれています。これらは面倒と感じる場合もあ り、バリアとなることもありますが、これがアドヒアランスの維持に繋がる場合もありますが新規薬剤ではこれ がありません。 例えば、実際的な推奨として、患者に新規抗凝固薬剤の一つで治療を開始する場合、患者に「では6ヶ月後に来 院してください」とは伝えません。「1ヶ月後に来院してください」と伝えるか、システムが本当に機能してい れば、抗凝固薬治療サービスと協力して一週間後に来院するよう伝えます。患者に看護師や薬剤師などの専門家 とミーティングをするよう伝え、患者に薬の服用の方法の確認、正しい用量を服用の確認を促します。患者はま た、医師が併用治療を把握し管理しているかを確認してください。手順がある場合は治療の手順を知っておいて ください。いつ停止すべきかのアドバイスを誰に受けるのかあらかじめ決めておいてください。このような実際 的なことはアドヒアランスを確実に最適化するため非常に重要です。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 ハイレク医師:同意します。これは非常に重要ですね。事実、ボストン大学では、薬剤師を循環器および患者の ナビゲーションプログラム全体に参加させていますが、重要な利点(NOACでの)は負担が少ないことだと思い ます。はるばる2つのバスを乗り継いでINRをチェックするために病院に通う必要はありません。しかし明らか にアドヒアランスが大きな課題になります。 消化管出血について再考したかったのですが。私の研修時代と現在を比較した場合、現在は、どのような手術で も非常に密度の高いチーム医療を実施し、術後に投薬をいつ開始するか綿密に観察しています。外科医または内 視鏡医から抗凝固治療クリニックへとそして内科医へ連携することを強化することが本当に大切だと思います。 これらの薬の使用を停止する時期(およそ4、5日です)、または次の試験に消極的であったりすると患者は脆 弱になるということが判明しました。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 これは、カイザー・パーマネンテの研究で示されています。[18] ポリープ切除および消化管出血に関する研究を ご存知ですか? パテル医師:はい。僅か3~5日抗凝固治療を停止しただけでも血栓症の割合が増加し、いつ治療を再開するかに 応じて手術後に血栓のイベントが認められることが報告されています。もうひとつの同様の臨床試験は、もちろ んROCKET AF試験です。[19] www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 臨床試験の終了時に、治験薬を中止しワルファリン治療に戻りますが、7~10日間治療が中断する期間があるた めに少々人為的な過渡期があります。この中断期間をより短縮することによって、この種のイベントをより低減 させることができます。 消化管出血または手術の状況では、出血の可能性のある患者において血栓の環境が生じるためリスクがより高く なります。ここで指摘したいのは、この中断を最小限にするよう努力しても患者には顕著なリスクがあり、十分 に大きなデータセットで確認するとそれが判ります。 ハイレク医師:高齢の患者は消化管出血のベースラインのリスクは若い患者より高いと言えますが、胃潰瘍や憩 室症を治療済みの場合は消化管出血のほとんどは再発しません。憩室症を伴う再発性出血は年に約4%または同 等のレベルで致命的に高くはありません。正しいと思って治療を、おそらく恒久的に、中断した場合、死亡率や 血栓症の増加をみることになると思います。このことを強調することも大切だと考えています。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 パテル医師:明確にその結果からは死亡率が上昇し、付け加えたいことは新規薬剤の幾つかでも同様のことが出 血後に認められています。新規薬剤を使用している場合、患者の死亡率はワルファリンを使用している場合より も低いと考えます。別の用途として新規薬は消化管出血または出血イベントを発現した患者の治療にも使用でき る可能性があります、臨床現場では、一回出血が確認された場合は全て停止としています。出血の場所、重度性 および患者の脳卒中リスクに対する相対リスクすべてが非常に重要であり、それを乗り越えるためには時間と一 致協力した努力が必要です。 ハイレク医師:高齢のより脆弱な患者においては、腎機能の低下、おそらく肝臓の合成機能の低下、代謝機能の 低下もあります。ワルファリンは完全に肝臓での代謝であり、これらの新規薬は実に大きな転換と言えます。治 療選択の始めに腎不全の患者にはどのように取り組みクレアチニンクリアランス(CrCl)にはどのように対処して いますか? www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 グレンジャー医師:はい、それはとても重要です。事実、AFおよび抗凝固治療における腎機能については新しい 情報が多くあります。腎不全の患者について知られていることは、高齢の患者には年齢のみを考慮しても腎機能 障害があるため、腎不全は一般的であるということです。さらに、腎不全の患者は、脳卒中と出血のリスクが増 加するためハイリスク群です。この新規薬は少なくとも一部は腎排泄されます。 各新規薬では 腎不全に対する用量調節が考慮されています、従って第一のメッセージは投薬方法を知り患者の 腎機能を考慮して適切に用量を処方することです。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 患者が比較的正常な腎機能であれば、臨床試験で示されたように年に一回の検査でも良いでしょう。腎不全が認 められれば、例えばCrCl推定が50ml/分未満の患者では、1年に2回、3回または腎機能がボーダーライン上で ある場合は、定期的にそれ以上の検査が必要でしょう。CrCl推定が30ml/分未満の患者では、単純に臨床試験か らもデータが無いため、腎機能が低下した患者についてのデータがより多く得られるまで新規の薬は選択しない か、十分に注意が必要であると考えます。事実、例えば、アピキサバンには今まで調査が行われなかった血液透 析中の患者に対する処方情報がありますが、NOACの使用は臨床試験データがそろうまで使用は控えた方が良い と私達は皆考えています。 パテル医師:はい、クリスさんに話したように既知のことは除いてAFの患者において入手すべきデータはCrCl または腎機能に関するデータです。年齢、体格、性別および血管疾患の測定までデータはあります。多くの方 法で、私達は CHA2DS2-VAScを使用しますが、腎機能はそれに加えてより多くのことを示唆すると考えられま す。そしてもちろん患者への薬の用量を知る必要があります。すべてのデータを見ると、CrCl が50ml/分未満の 患者は、少なくとも50~60%脳卒中および出血のリスクが高いとされます。 クリスさんが指摘されたようにこの患者を頻繁にモニターし、これらの患者の治療の方法に関するより多くの情 報を見ることでしょう。この患者群が最もリスクの高く、特にステージ5の慢性腎疾患(CDK)や末期の腎疾患 (ESRD)患者では情報が不足していると思います。この患者についてのデータが全くない投薬は回避したいで す。 他に回避したいこととして、 Xa因子の値についても新規治療薬や装置は回避したいと思いますし、未試験の薬 の用量も回避したいと思うことです。腎機能に応じて用量調節した試験を行った新規薬が複数ありその結果は満 足いくものであったことはここでの明るいニュースですね。 グレンジャー医師:問題を抱えていてもハイリスク群であっても、この患者群にとても効果的であることが示さ れています。NOACは、少なくとも中等度腎疾患の患者に有益です。 パテル医師:はい。これらの新規薬は考えられる他のすべての問題を取り除いたワルファリンより効果的または 同程度の効果があります。 ハイレク医師:そのとおりですが、医師が薬の添付文書を熟知する時間をとることも重要であると思います。そ れは困難であり、時間を割くには労力がいりますが、添付文書とその説明では特にあまり一般的でなく稀である 薬の相互作用についてなどを時折変更されている場合があります、これは重要な事です。ちょっとした常識を活 用しながら添付文書は活用してください、例えば、CrClが32ml/分あたりの患者には腎機能にほぼ完全に依存し た薬を選択したくない場合があります。これが私達がメディカルスクールに行った理由ですね。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 本日は、このプログラムでの討議をありがとうございました。シカゴの米国心臓病協会学術集会でお会いできて 光栄です。ご参加の皆さんにも感謝いたします。医学の生涯教育(CME)の単位リンクをクリックしてCMEの終 了テストをお受けください。またその後のプログラム評価アンケートも記入してください。ありがとうございま した。 本トランスクリプトは、文体および明瞭性についての校正を受けています。 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 略語 ACC = 米国心臓病学会 AHA = 米国心臓協会 AF = 心房細動 ALP = アルカリホスファターゼ ALT = アラニンアミノトランスフェラーゼ ARISTOTLE = Apixaban for the Prevention of Stroke in Subjects With Atrial Fibrillation (アピキサバンの心房細動の被験者を対象とす る脳卒中予防試験) AST = アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ AVERROES = Apixaban versus Acetylsalicylic Acid to Prevent Strokes (脳卒中予防におけるアピキサバンとアセチルサリチル酸の比 較試験) BAFTA = Birmingham Atrial Fibrillation Treatment of the Aged Study (高齢者を対象とするバーミンガム心房細動治療試験) BID = 1日2回 CAD = 冠動脈疾患 CHADS2 = うっ血性心不全、高血圧、年齢75歳以上、糖尿病、脳卒中(2倍) CHA2DS2-VASc = うっ血性心不全/左室機能不全、高血圧、年齢75歳以上(2倍)、糖尿病、脳卒中(2倍) -- 血管疾患、年齢 65-74歳、 性別(女性) CI = 信頼区間 CKD = 慢性腎疾患 CNS = 中枢神経系 CrCl = クレアチニンクリアランス ECG = 心電図 Edox = エドキサバン ENGAGE AF-TIMI 48 = Effective Anticoagulation with Factor Xa Next Generation in Atrial Fibrillation—Thrombolysis in Myocardial Infarction 48 (AFに対する効果的なXa因子次世代抗凝固剤ー心筋梗塞における血栓症48試験) ESC = 欧州心臓学会 ESRD = 終末期腎疾患 FDA = 米国食品医薬品局 GARFIELD = グローバル抗凝固治療現場レジストリ GI = 消化管出血 HAS-BLED = 高血圧、腎/肝臓機能異常、脳卒中、出血の履歴またはその傾向、INR3.5以上のエピソード、高齢者、薬/アルコールの併用 HF = 心不全 HR = ハザード比 HTN = 高血圧 ICH = 頭蓋内出血 INR = 国際標準比 LVEF = 左心室駆出分画 MI = 心筋梗塞 NOAC = 新規経口抗凝固薬 NSAID = 非ステロイド抗炎症薬 OAC = 経口抗凝固剤 PAD = 末梢血管疾患 RE-LY = Randomized Evaluation of Long-term Anticoagulant Therapy (長期抗凝固治療無作為化評価試験) ROCKET AF = Rivaroxaban Once-Daily, Oral, Direct Factor Xa Inhibition Compared With Vitamin K Antagonism for Prevention of Stroke and Embolism Trial in Atrial Fibrillation (心房細動における脳卒中および梗塞症を予防するリバロキサバン1日1回経口投与Xa因子 直接阻害薬をビタミンK拮抗薬と比較する試験) RR = 相対リスク SBP = 収縮期血圧 SE =全身性塞栓 T2D = 2型糖尿病 TIA = 一過性虚血性発作 TTR = 治療範囲の時間 ULN = 正常値上限 VKA = ビタミンK拮抗薬 www.medscape.org/viewarticle/835778 患者を脳卒中から守る方法:心房細動(AF)にてプラスの結果の達成 参考文献 1. Anderson JL, Halperin JL, Albert NM, et al. Management of patients with atrial fibrillation (compilation of 2006 ACCF/AHA/ESC and 2011 ACCF/AHA/ HRS recommendations): a report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Practice Guidelines. J Am Coll Cardiol. 2013;61:1935-1944. 2. Lip GY, Nieuwlaat R, Pisters R, Lane DA, Crijns HJ. Refining clinical risk stratification for predicting stroke and thromboembolism in atrial fibrillation using a novel risk factor-based approach: the euro heart survey on atrial fibrillation. Chest. 2010;137:263-272. 3. Camm AJ, Lip GY, De Caterina R, et al; ESC Committee for Practice Guidelines (CPG). 2012 focused update of the ESC Guidelines for the management of atrial fibrillation: an update of the 2010 ESC Guidelines for the management of atrial fibrillation. Developed with the special contribution of the European Heart Rhythm Association. Eur Heart J. 2012;33:2719-2747. 4. Kakkar AK, Mueller I, Bassand JP, et al; GARFIELD Registry Investigators. Risk profiles and antithrombotic treatment of patients newly diagnosed with atrial fibrillation at risk of stroke: perspectives from the international, observational, prospective GARFIELD registry. PLoS ONE. 2013;8:e63479. 5. Connolly SJ, Ezekowitz MD, Yusuf S, et al; RE-LY Steering Committee and Investigators. Dabigatran versus warfarin in patients with atrial fibrillation. N Engl J Med. 2009;361:1139-1151. 6. Patel MR, Mahaffey KW, Garg J, et al; ROCKET AF Investigators. Rivaroxaban versus warfarin in nonvalvular atrial fibrillation. N Engl J Med. 2011;365:883-891. 7. Granger CB, Alexander JH, McMurray JJ, et al; ARISTOTLE Committees and Investigators. Apixaban versus warfarin in patients with atrial fibrillation. N Engl J Med. 2011;365:981-992. 8. Giugliano RP, Ruff CT, Braunwald E, et al; ENGAGE AF-TIMI 48 Investigators. Edoxaban versus warfarin in patients with atrial fibrillation. N Engl J Med. 2013;369:2093-2104. 9. Mant J, Hobbs FD, Fletcher K, et al; BAFTA investigators; Midland Research Practices Network (MidReC). Warfarin versus aspirin for stroke prevention in an elderly community population with atrial fibrillation (the Birmingham Atrial Fibrillation Treatment of the Aged Study, BAFTA): a randomised controlled trial. Lancet. 2007; 370: 493-503. 10. Connolly SJ, Eikelboom J, Joyner C, et al; AVERROES Steering Committee and Investigators. Apixaban in patients with atrial fibrillation. N Engl J Med. 2011;364:806-817. 11. Nessel C, Mahaffey K, Piccini J, et al. Incidence and outcomes of gastrointestinal hemorrhage in patients with atrial fibrillation treated with rivaroxaban or warfarin: results from the ROCKET AF trial Chest. 2012;142:84A. 12. Wyse DG, Waldo AL, DiMarco JP, et al; Atrial Fibrillation Follow-up Investigation of Rhythm Management (AFFIRM) Investigators. A comparison of rate control and rhythm control in patients with atrial fibrillation. N Engl J Med. 2002;347:1825-1833. 13. Steinberg BA, Hellkamp AS, Lokhnygina Y, et al; ROCKET AF Steering Committee and Investigators. Higher risk of death and stroke in patients with persistent vs paroxysmal atrial fibrillation: results from the ROCKET AF Trial. Eur Heart J. 2014 Sep 10. [Epub ahead of print] 14. Pisters R, Lane DA, Nieuwlaat R, de Vos CB, Crijns HJ, Lip GY. A novel user-friendly score (HAS-BLED) to assess 1-year risk of major bleeding in patients with atrial fibrillation: the Euro Heart Survey. Chest. 2010;138:1093-1100. 15. Hylek EM, Go AS, Chang Y, et al. Effect of intensity of oral anticoagulation on stroke severity and mortality in atrial fibrillation. N Engl J Med. 2003;349:1019-1026. 16.Hylek EM, Evans-Molina C, Shea C, Henault LE, Regan S. Major hemorrhage and tolerability of warfarin in the first year of therapy among elderly patients with atrial fibrillation. Circulation. 2007;115:2689-2696. 17. Man-Son-Hing M, Nichol G, Lau A, Laupacis A. Choosing antithrombotic therapy for elderly patients with atrial fibrillation who are at risk for falls. Arch Intern Med. 1999;159:677-685. 18. Witt DM, Delate T, Garcia DA, et al. Risk of thromboembolism, recurrent hemorrhage, and death after warfarin therapy interruption for gastrointestinal tract bleeding. Arch Intern Med. 2012;172:1484-1491. 19. Patel MR, Hellkamp AS, Lokhnygina Y, et al. Outcomes of discontinuing rivaroxaban compared with warfarin in patients with nonvalvular atrial fibrillation: analysis from the ROCKET AF trial (Rivaroxaban Once-Daily, Oral, Direct Factor Xa Inhibition Compared With Vitamin K Antagonism for Prevention of Stroke and Embolism Trial in Atrial Fibrillation). J Am Coll Cardiol. 2013;61:651-658. 20. Heidbuchel H, Verhamme P, Alings M, et al; European Heart Rhythm Association. European Heart Rhythm Association Practical Guide on the use of new oral anticoagulants in patients with non-valvular atrial fibrillation. Europace. 2013;15:625-651. 21. Pradaxa® [package insert]. Ridgefield, CT: Boehringer Ingelheim Pharmaceuticals Inc; 2013. 22. Xarelto® [package insert]. Titusville, NJ: Janssen Pharmaceuticals Inc.; 2011. 23. Eliquis® [package insert]. Princeton, NJ: Bristol-Myers Squibb Company; 2012. www.medscape.org/viewarticle/835778